JP2015179563A - 直接酸化型燃料電池システム - Google Patents

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博明 松田
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崇 秋山
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Abstract

【課題】触媒フィルタを必要とせずに排ガス中のメタノール濃度を低減することが可能で、安価かつ恒久的に安定したメタノール濃度低減効果が得られるシステムを提供する。【解決手段】発電で生じる燃料排液と水を蓄える水タンクを有する直接酸化型燃料電池システムであって、水タンクは、スタックのアノード排出口から連通され燃料排液を導入する燃料排液導入口と、スタックのカソード排出口から連通されカソード排ガスを導入するカソード排ガス導入口と、システム外に連通され燃料電池スタックから排出される水蒸気及び二酸化炭素を排出するガス排出口と、を備え、更にはタンク内部かつ回収水の液面よりも上部にあって、少なくともカソード排ガス導入口の中心延長線上に配置されカソード排ガスの回収水液面方向への流れを抑制する遮風部を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、直接酸化型燃料電池システムに係り、具体的には燃料電池スタックより排出される液体成分を燃料の一部として再利用するための水タンクを有するシステムにおいて、システム外に排出される排ガス中のメタノール濃度を低減する構造に関する。
携帯電話、ノートPC、デジタルカメラ等のモバイル機器の高性能化に伴い、その電源として、固体高分子電解質膜を用いた固体高分子型燃料電池が期待されている。固体高分子型燃料電池の中でも、燃料としてメタノールなどの液体燃料を直接アノードへ供給する直接酸化型燃料電池は、小型軽量化に適しており、モバイル機器用電源やポータブル発電機として開発が進められている。
メタノールを燃料とする直接メタノール型燃料電池(以下、DMFC)は、一般に複数の単セルを積層したスタックを有する。各単セルは、アノードとカソードの間に固体高分子電解質膜を挟み込んだ構成を有し、アノードおよびカソードは、ともに触媒層および拡散層を含んでおり、アノードには燃料としてメタノール水溶液を供給し、カソードには酸化剤である空気を供給する。
DMFCのアノードおよびカソードでの電気化学反応を、下記反応式(1)および(2)にそれぞれ示す。カソードに導入される酸素は、一般に、大気中から取り入れられる。
アノード: CHOH+HO→CO+6H+6e・・・(1)
カソード: (3/2)+6H+6e→3HO・・・(2)
DMFCにおいて、燃料として供給されるメタノール水溶液の濃度を一定に保つ事は安定した発電を実現するために重要である。
また、比較的濃度の低いメタノール水溶液で動作させるDMFCにおいては、高濃度のメタノール水溶液を貯蔵する燃料タンクの容量を小さくしシステム全体の小型化を図るために、アノードから排出される未反応の燃料やカソードから排出される水蒸気から得た凝縮水を燃料タンクからの高濃度燃料に混ぜて所定の濃度に薄めて使用する。つまり、回収した液体成分(以下、回収水)を燃料の一部として再利用する事が一般的で、回収水は燃料の循環系内に配置された水タンクに蓄えられる。また、カソード排出ガスに含まれる二酸化炭素や余剰水蒸気などの気体は水タンクに具備された排気口を通じてシステム外に排出される。
このようなシステムにおいては、回収水に含まれるメタノール成分が、システム外に排出される排ガス中に高濃度で混入されることを抑制する安全手段を講じる必要がある。
例えば特許文献1には触媒フィルタを用いて排ガス中の有害成分を除去する技術が開示されている。
特開2005−183014号公報
しかしながら、特許文献1に示される構造は、多孔質材料である触媒フィルタ及び触媒粒子よりも細かい孔径を有する触媒脱落防止部材に排ガスを通過させて有害物質を除去するため、圧力損失が増大し空気供給装置の消費電力や騒音の増大を招く、また触媒には白金や銀などの貴金属を使用するためコストアップとなる。また、排ガスに含まれる水分の付着によって触媒反応が低下する。また、触媒の経年劣化によって除去性能が劣化する、などの諸課題を有している。
本発明は、触媒フィルタを必要とせずに排ガス中のメタノール濃度を低減することが可能で、安価かつ恒久的に安定したメタノール濃度低減効果が得られるシステムを提供することを目的とする。
本発明の直接酸化型燃料電池システムは、カソードとアノードを備える燃料電池スタックと、前記カソードに空気を供給する空気ポンプと、前記アノードに燃料を供給する送液ポンプと、前記アノードから排出された燃料排液と前記カソードから排出されたカソード排ガスから得た凝縮水とから成る回収水を蓄える水タンクとを備えた直接酸化型燃料電池システムであって、前記水タンクは、前記燃料電池スタックのアノード排出口から連通され前記燃料排液を導入する燃料排液導入口と、前記燃料電池スタックのカソード排出口から連通され前記カソード排ガスを導入するカソード排ガス導入口と、直接酸化型燃料電池システム外に連通され前記燃料電池スタックから排出される水蒸気及び二酸化炭素を排出するガス排出口とを備え、前記水タンクの内部で、かつ前記回収水の液面よりも上部にあって、少なくとも前記カソード排ガス導入口の中心延長線上に配置され前記カソード排ガスの、前記回収水の液面方向への流れを抑制する遮風部を備えたことを特徴とする。
なお、遮風部は略立方体または略円柱体の袋形状を有し、少なくともカソード排ガスの回収水液面方向への流れと直交する面を隔壁面とするとともに、隔壁面以外の面の少なくとも一つの面または一部を開口部とする事が望ましい。
また、本発明の直接酸化型燃料電池システムは、遮風部を常に回収水の液面よりも上部に維持するため、水タンク内の水位検知手段と、検知した水位に応じて燃料電池スタックから回収する回収水量を制御する回収水量制御手段を付加することができる。
具体的な水位検知手段の例としては、回収水の液面に対して垂直かつ互いに対向するタンク壁面に一対の電極を設け、電極間の静電容量に関する情報から水タンク内の水位を検知する方法がある。
また、回収水量制御手段の例としては、熱交換器と熱交換器を冷却する冷却装置(例えば送風ファン)を設け、カソード排ガスを流通させた熱交換器を冷却装置によって冷却することによりカソード排ガスに含まれる水蒸気成分から凝縮水を得る構造とし、前述の水位検知情報に応じて冷却度合いをコントロールすることにより回収水量を制御する方法がある。
本発明によれば、触媒フィルタを使用せずに排ガス中に含まれるメタノール濃度を低減できるので、安価かつ恒久的に安定したメタノール濃度低減効果が得られる直接酸化型燃料電池システムを得ることが出来る。
代表的な直接酸化型燃料電池セルの概略断面図 (a)本発明の一実施形態に係る水タンクの外観斜視図、(b)同水タンクの平面図、(c)同水タンクのA−A断面図、(d)同水タンクのB−B断面図 本発明の一実施形態に係る直接酸化型燃料電池システムの概略構成図
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して代表的な直接酸化型燃料電池セルについて説明する。
図1の燃料電池セル1は、アノード2、カソード3、およびアノード2とカソード3との間に介在する電解質膜4を含む膜電極接合体(MEA)5を有する。MEA5の一方の側面には、アノード2を封止するようにガスケット14が配置され、他方の側面には、カソード3を封止するようにガスケット15が配置されている。
MEA5は、アノード側セパレータ10およびカソード側セパレータ11に挟持されている。アノード側セパレータ10は、アノード2に接し、カソード側セパレータ11は、カソード3に接している。アノード側セパレータ10は、アノード2に燃料を供給する燃料流路12を有する。燃料流路12は、燃料が流入するアノード入口と、反応で生成したCOや未反応の燃料などから成る燃料排液を排出するアノード排出口を有する。カソード側セパレータ11は、カソード3に酸化剤を供給する酸化剤流路13を有する。酸化剤流路13は、酸化剤が流入するカソード入口と、反応で生成した水や未使用の酸化剤などから成るカソード排ガスを排出するカソード排出口を有する。
このようなセルを複数設け、各セルを電気的に直列に積層するとともに、両端に位置するアノード側セパレータおよびカソード側セパレータの外側にそれぞれ集電板16および17、端板18および19を配置し挟持することで燃料電池スタックが構成される。この場合、通常はアノード側セパレータ10とカソード側セパレータ11は一体のものとして形成される。各セルのアノード入口は、マニホールドを用いるなどして、通常は1つに集約され、アノード排出口、カソード入口、カソード排出口も同様に、それぞれ集約される。
次に、図2を参照して本発明の一実施形態に係る水タンクの構造について説明する。図2(a)は、水タンクの外観斜視図、図2(b)は、水タンクの平面図である。図2(c)、図2(d)は、それぞれ水タンクの矢印A−A部における断面図、矢印B−B部における断面図である。
水タンク20は天板部21及びタンク部22より構成され、両者はパッキン(図示せず)を介してネジ等の締結手段によって締結されている。
天板部21は燃料排液導入口23とカソード排ガス導入口24とガス排出口25とを有する。
燃料排液導入口23はスタックのアノード排出口に配管を介して連通されており、アノードで反応により生成されたCOや未反応の燃料などから成る燃料排液がタンク内に導入される。燃料排液はタンク内でCOと未反応の燃料に気液分離され、未反応の燃料(メタノール水溶液)がタンク内に蓄えられる。
カソード排ガス導入口24は、スタックのカソード排出口に配管を介して連通されており、カソードで反応により生成された水や未使用の酸化剤などから成るカソード排ガスがタンク内に導入される。カソード排ガスは水蒸気状態であり、水蒸気中に含まれる液体成分の一部は凝縮されタンク内に蓄えられる。
ガス排出口25は、システム外に配管を介して連通されており、アノードで生成されたCOやカソードから排出された未凝縮の水蒸気はシステム外へ排出される。
以上のように、水タンク20には燃料排液とカソード排ガスから得た凝縮水とから成る回収水28が蓄えられ、回収水28はタンク部22の底部に設けられた吐出口27を通じて燃料循環系に送り出され、燃料の一部として再利用される。
回収水28は人体に有害なメタノール成分を含んでおり、カソード排ガス導入口24から流入した高温のカソード排ガスが回収水の液面28aに直接当ると回収水中に含まれるメタノール成分の蒸発が促進され、ガス排出口25を通じて高濃度のメタノールを含んだガスがシステム外に排出され好ましくない。
このような課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る直接酸化型燃料電池システムの水タンクは、天板部21のタンク内部側かつ回収水の液面28aよりも上部にあって、カソード排ガス導入口24の中心延長線上に配置されカソード排ガスの回収水液面方向への流れを抑制する遮風部26を有している。
遮風部26は略立方体の袋形状を有しており、袋状形状を構成する各々の面のうち、回収水の液面28aと対向する面を隔壁面26aとし、隔壁面26aと直交する4面のうちそれぞれ対向する2面を開口部26bとしている。カソード排ガスの回収水の液面28a方向への流れと直交する面を隔壁面26aとするとともに、隔壁面以外の面の少なくとも一つの面または一部を開口部26bとしている。
カソード排ガス導入口24を通じて流入したカソード排ガスは、その流れ方向と直交し、かつ回収水の液面28aと対向する面に配置された隔壁面26aに衝突することにより回収水の液面28aに直接当ることが抑制される。カソード排ガス中に含まれる液体成分は開口部26bよりタンク内部へと零れ落ちてタンク内に蓄えられる。また未凝縮の水蒸気はガス排出口25を通じてシステム外へと排出される。
一方、燃料排液導入口23を通じて流入した燃料排液に含まれるCOは、遮風部26の開口部26bからガス排出口25を通ってシステム外へと排出される。
以上のように、本発明の一実施形態に係る直接酸化型燃料電池システムは、その水タンクに、カソード排ガスの回収水面方向への流れを抑制する遮風部を設けたことにより、カソード排ガスが回収水面に直接当ることを抑制し回収水中に含まれるメタノール成分の蒸発を抑制することが出来るので高濃度のメタノールを含んだガスがシステム外に排出されることを防止できる。
なお、前述の本実施の形態において、遮風部26はカソード排ガス導入口24の中心延長線上からガス排出口25の中心延長線上に至る範囲に設けたが、少なくともカソード排ガス導入口の中心延長線上に遮風部を設ければ同様の効果を得る事が可能である。また、遮風部は略立方体の袋状形状としたが、略円柱体の袋状形状としても良い。
また、遮風部26は、パンチングメタルシートを用いて形成することも出来る。この場合、シートに開けられた無数の微細孔が開口部26bの役割を果たすとともに、孔の開いていない部分が隔壁面26aの役割を果たす事で、前述同様の効果を得ることが出来る。
次に、図3を参照して本発明の一実施形態に係る直接酸化型燃料電池システムの構成について説明する。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システム30は、以下に順に説明するシステム構成要素を内包する筐体31を備えており、この筐体31内には燃料電池スタックを備えている。燃料電池スタックは大出力を得るため、図1で説明した単セルを複数直列に積層した構成を有するが、ここでは、簡略化のため単セル形態で図示する。
アノード2には、送液ポンプ32から燃料であるメタノール水溶液が供給され、カソード3には、空気ポンプ33により、酸化剤である空気が供給される。
アノード2からは、前述した反応式(1)により、二酸化炭素と未反応のメタノール水溶液が燃料排液として排出される。一方、カソード3からは、前述した反応式(2)により、生成水と空気がカソード排ガスとして排出される。この時、両排出物は電気化学反応による発熱により高温となっている。
アノード2から排出された燃料排液は、水タンク20に設けた燃料排液導入口23を通じてタンク内に蓄えられる。
一方、カソード3から排出されたカソード排ガスは、高温高湿の水蒸気状態で熱交換器34に送られ、冷却されることにより得られた凝縮水が、水タンク20に設けたカソード排ガス導入口24を通じてタンク内に蓄えられる。この際、凝縮水とともにタンク内に送られたカソード排ガスが、回収水の液面28aに直接当る事を、遮風部26によって抑制し、回収水中に含まれるメタノール成分の蒸発を抑制する事が出来るので、高濃度のメタノールを含んだガスがシステム外に排出されることを防止できる。
熱交換器34における冷媒は、例えば空気であり、この場合、冷却装置35として送風ファンが好適に使用でき、送風ファンよってシステム外の空気を取り込む。
水タンク20の周囲には、タンク内水位を検知する水位センサ36を備え、検知した水位情報により、制御基板37で冷却装置35の冷却能力を制御する事によって、カソード排ガスの冷却度合いを可変し、熱交換器34での凝縮水量をコントロールして、水タンク20内の水位を一定範囲内に保つことが可能となる。具体的には、冷却装置35に送風ファンを使用する場合、送風ファンの回転数を制御すればよい。
水位センサ36としては、電極式水位センサなどが利用できる。
さらに、回収水は、燃料の一部として再利用するため、吐出口27を通じて第1の送液ポンプ32aによって吸引され、燃料タンク38から第2の送液ポンプ32bによって吸引された比較的濃度の高いメタノール水溶液と混合されて、アノード2へと循環供給される。
なお、アノード2の直前にはイオン交換器39を備えて、メタノール水溶液中に溶出した金属カチオンなどの不純物をイオン交換する事が、長期的に安定した発電を得るために望ましい。
また、熱交換器34により凝縮されなかった余剰水蒸気や、燃料排液中に含まれる二酸化炭素は、水タンク20のガス排出口25を通じて外部へと放出される。
以下、実施例に基づいて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《実施例》
(手順a)カソード触媒層の作製
カソード触媒とカソード触媒を担持する触媒担体とを含むカソード触媒担持体を用いた。カソード触媒として、Pt触媒を用いた。触媒担体としては、カーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックECP、ケッチェンブラックインターナショナル社製)を用いた。Pt触媒とカーボンブラックとの合計重量に占めるPt触媒の重量の割合は、50重量%とした。
前記カソード触媒担持体をイソプロパノール水溶液に分散させた液と、高分子電解質であるナフィオン(登録商標)の分散液(シグマアルドリッチジャパン(株)製、ナフィオンを5重量%含む溶液)とを混合し、カソード触媒層インクを調製した。カソード触媒層インクを、ドクターブレード法を用いて、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シート上に塗布し、乾燥して、カソード触媒層を得た。
(手順b)アノード触媒層の作製
アノード触媒として、PtRu触媒(原子比Pt:Ru=1:1)を用いた。カソード触媒の代わりに、前記アノード触媒を用いたこと以外、カソード触媒層と同様にして、アノード触媒層を作製した。なお、PtRu触媒とケッチェンブラックとの合計重量に占めるPtRu触媒の重量の割合は、50重量%とした。
(手順c)導電性撥水層ペーストの調製
撥水剤分散液と導電剤とを、所定の界面活性剤を添加したイオン交換水に分散混合して、導電性撥水層ペーストを調製した。撥水剤分散液としては、PTFEディスパージョン(シグマアルドリッチジャパン(株)製、PTFEの含有量60質量%)を用いた。導電剤には、アセチレンブラック(電気化学工業(株)製、デンカブラック)を用いた。
(手順d)基材層の作製
アノード拡散層のアノード基材層を構成する導電性の多孔質材料として、カーボンペーパー(東レ(株)製、TGP−H−090、厚み270μm)を用いた。前記カーボンペーパーを、撥水剤であるPTFEを含むPTFEディスパージョン(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に浸漬させ、乾燥させた。こうして、カーボンペーパーに、撥水処理を施した。
カソード拡散層のカソード基材層を構成する導電性の多孔質材料として、カーボンクロス(バラードマテリアルプロダクツ社製、AvCarb(登録商標)1071HCB)を用いた。このカーボンクロスにも、上記と同様の方法で、撥水処理を施した。
(手順e)アノード拡散層およびカソード拡散層の作製
前記(手順d)で作製したアノード基材層の片面に、(手順c)で作製した導電性撥水層ペーストを塗布し、乾燥して、アノード拡散層を作製した。同様に、前記(手順d)で作製したカソード基材層の片面に、(手順c)で作製した導電性撥水層ペーストを塗布し、乾燥して、カソード拡散層を作製した。
(手順f)MEAの作製
前記(手順a)においてPTFEシート上に形成したカソード触媒層を、電解質膜(商品名:ナフィオン(登録商標)112、デュポン(株)製)の一方の面に積層し、前記(手順b)においてPTFEシート上に形成したアノード触媒層を、電解質膜の他方の面に積層した。このとき、カソード触媒層およびアノード触媒層は、それぞれ電解質膜の一方の面および他方の面に接するように積層した。この後、カソード触媒層およびアノード触媒層を電解質膜にホットプレス法によって接合するとともに、カソード触媒層およびアノード触媒層からPTFEシートを剥離した。
次いで、ホットプレス法により、カソード触媒層にカソード拡散層を接合し、アノード触媒層にアノード拡散層を接合した。こうして、MEAを作製した。
(手順g)燃料電池スタックの作製
MEAの外周部に露出した電解質膜の両面に、それぞれその電解質膜の露出部を全て覆うようにゴム製ガスケットを配した。アノード側セパレータおよびカソード側セパレータで、MEAを挟持するように積層した。アノード側セパレータのアノードに接する面には、燃料を供給する燃料流路を形成しておいた。カソード側セパレータのカソードに接する面には、酸化剤を供給する酸化剤流路を形成しておいた。流路はいずれもサーペンタイン型とした。このようにして直接酸化型燃料電池セルを得た。
同様にして合計10個のセルを作製し、これらを順に積層した。次に、両端に位置するアノード側セパレータおよびカソード側セパレータの外側に、それぞれ、集電板、絶縁板、端板を、この順で積層した。得られた積層体を、所定の締結手段で締結した。端板の外側に、温度調整用のヒーターを貼り付けた。各セルのカソード入口にマニホールドを取り付け、1つに集約した。同様に、各セルのカソード排出口、アノード入口、アノード排出口にも、マニホールドを取り付けてそれぞれ1つに集約した。このようにして直接酸化型燃料電池スタックを得た。
(手順h)燃料電池システムの作製
前記(手順g)で作製した燃料電池スタックのカソード入口を集約したマニホールドに、マスフローコントローラーを接続した。カソード排出口を集約したマニホールドに、樹脂チューブを接続した。アノード入口を集約したマニホールドに、送液ポンプを接続した。アノード排出口を集約したマニホールドに、樹脂チューブを接続した。
水タンクは、樹脂製の直方体の容器とし、図2(a)〜(d)に示すような構造とした。具体的には遮風部はカソード排ガス導入口からガス排出口に至る範囲に、天板部と一体になるように設けた。カソード排出口からの樹脂チューブをカソード排ガス導入口に、アノード排出口からの樹脂チューブを燃料排液導入口に接続した。また、ガス排出口には樹脂チューブを接続し大気中に開放した。
水タンク底部から遮風部までの容積は、100mLとした。水タンクの液体の体積が50mLになる位置の側面にドレインを設け、樹脂チューブで廃液タンク上部に導入した。この様なタンクにイオン交換水50mlを予め注入した。
水タンクの側面最下部に送液用の吐出口を設け、送液ポンプを介してスタックのアノード入口を集約したマニホールドに接続した。さらに、燃料ポンプを用いて、水タンク内の液体が常に1mol/Lのメタノール水溶液となるように、10mol/Lのメタノールを、併設の燃料タンクから供給した。
このようにして、実施例の直接酸化型燃料電池システムを得た。この燃料電池システムでは、水タンクの側面に設けられたドレインが、水位制御手段(常に50mL以下)を構成しており、常に遮風部が、タンク内の回収水液面よりも上部に位置するように維持される。この事により、回収水の液面にカソード排ガスが直接当ることを抑制している。
《比較例》
比較例として、遮風部のない水タンクを作成し、その他は実施例と同じ構成とした。
[排出ガス中のメタノール濃度評価]
作製した実施例および比較例の燃料電池システムについて、以下の通常運転を行い、排出ガス中のメタノール濃度の比較評価を行った。
燃料電池スタックのカソードには空気を供給し、アノードには水タンク内の1mol/Lのメタノール水溶液を供給した。電子負荷装置により、発電電流を150mA/cmの定電流とした。燃料電池の温度は60℃に保ち、空気の利用率は50%とし、燃料の利用率は70%とした。発電時間は30分間とし、発電開始から5分経過後の排出ガスを採取しガス中に含まれるメタノール排出量および濃度を測定した。採取はガス排出口に接続した樹脂チューブの先端から20cm地点での大気を採取した。得られた結果を表1に示す。
表1に示した通り、本発明による直接酸化型燃料電池システムによれば、排出ガスに含まれるメタノール濃度を大幅に低減出来る事が確認できた。
以上のように、本発明による直接酸化型燃料電池システムによれば、空気抵抗が大、高価、経年劣化により性能が劣化するなどの課題を有する触媒フィルタを使用しないので空気供給装置の省電力化が可能で、安価かつ恒久的に安定したメタノール濃度低減効果が得られる直接酸化型燃料電池システムを得ることが出来る。
本発明の燃料電池システムは、そのシステム外に排出されるガスに含まれるメタノール濃度を安価かつ恒久的に低減できるので、特に狭い屋内空間で使用される頻度の高い可搬型燃料電池システムとして有用である。例えば、ホームユースの発電装置、工事用発電機、車載用アシスト電源などの用途として利用することができる。
1 燃料電池セル
2 アノード
3 カソード
4 電解質膜
5 膜電極接合体(MEA)
10 アノード側セパレータ
11 カソード側セパレータ
12 燃料流路
13 酸化剤流路
14、15 ガスケット
16、17 集電板
18、19 端板
20 水タンク
21 天板部
22 タンク部
23 燃料排液導入口
24 カソード排ガス導入口
25 ガス排出口
26 遮風部
26a 隔壁面
26b 開口部
27 吐出口
28 回収水
28a 回収水の液面
30 燃料電池システム
31 筐体
32 送液ポンプ
32a 第1の送液ポンプ
32b 第2の送液ポンプ
33 空気ポンプ
34 熱交換器
35 冷却装置
36 水位センサ
37 制御基板
38 燃料タンク
39 イオン交換器

Claims (3)

  1. カソードとアノードを備える燃料電池スタックと、
    前記カソードに空気を供給する空気ポンプと、
    前記アノードに燃料を供給する送液ポンプと、
    前記アノードから排出された燃料排液と前記カソードから排出されたカソード排ガスから得た凝縮水とから成る回収水を蓄える水タンクと、
    を備えた直接酸化型燃料電池システムであって、
    前記水タンクは、前記燃料電池スタックのアノード排出口から連通され前記燃料排液を導入する燃料排液導入口と、
    前記燃料電池スタックのカソード排出口から連通され前記カソード排ガスを導入するカソード排ガス導入口と、
    直接酸化型燃料電池システム外に連通され前記燃料電池スタックから排出される水蒸気及び二酸化炭素を排出するガス排出口と、を備え、
    前記水タンクの内部で、かつ前記回収水の液面よりも上部にあって、少なくとも前記カソード排ガス導入口の中心延長線上に配置され前記カソード排ガスの、前記回収水の液面方向への流れを抑制する遮風部を備えたことを特徴とする直接酸化型燃料電池システム。
  2. 前記遮風部は略立方体または略円柱体の袋形状を有し、前記カソード排ガスの、前記回収水面方向への流れと直交する面を隔壁面とするとともに、前記隔壁面以外の面の少なくとも一つの面または一部を開口部としたことを特徴とする請求項1記載の直接酸化型燃料電池システム。
  3. 前記水タンクに蓄えた回収水の水位検知手段と、
    検知した水位に応じて前記燃料電池スタックから回収する回収水の量を制御する回収水量制御手段と、
    を有する請求項1または2記載の直接酸化型燃料電池システム。
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