JP2015177512A - 回路装置及び電子機器 - Google Patents

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Hironori Kobayashi
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Abstract

【課題】周波数設定値により設定される発振回路の発振周波数の温度依存性を低減できる回路装置及び電子機器等の提供。【解決手段】回路装置は、発振回路100と、発振回路100の発振周波数の周波数設定値を出力する周波数設定値出力部110と、温度センサー90を用いて求められた検出温度に基づいて、周波数設定値の調整値を出力して、発振周波数の温度補償を行う調整部20を含む。調整部20は、検出温度が第1の温度範囲に属する場合には、周波数設定値の調整値として、第1の温度範囲に対応する第1の調整値を出力し、検出温度が第2の温度範囲に属する場合には、周波数設定値の調整値として、第2の温度範囲に対応する第2の調整値を出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、回路装置及び電子機器等に関する。
表示ドライバーなどの回路装置では、クロック信号を生成するための発振回路が内蔵される。例えば表示ドライバーの表示動作の制御は、発振回路を用いて生成されたクロック信号に基づいて行われる。
このような発振回路を内蔵する回路装置では、例えば回路装置の製造時に、ヒューズ回路などを用いて、発振回路の発振周波数を仕様で規定される周波数に設定する。CR発振回路を例にとれば、ヒューズ回路からの周波数設定値を用いて、CR発振回路の抵抗値や容量値を設定することで、発振周波数を仕様周波数に設定する。
一方、回路装置の一つである表示ドライバーでは、表示パネルの駆動電源電圧を調整する電子ボリュームや環境温度を検出する温度センサーが設けられているものがある。この表示ドライバーでは、温度センサーにより検出された検出温度に基づいて電子ボリューム値を調整し、駆動電源電圧を環境温度に対応した電圧に設定する。このような電子ボリュームと温度センサーを有する表示ドライバーの従来技術としては、例えば特許文献1に開示される技術がある。
特開2004−85384号公報
しかしながら、発振回路の発振周波数には温度依存性(例えば±10%)がある。従って、回路装置の製造時にヒューズ回路等を用いて発振周波数を仕様周波数に設定したとしても、温度変動があると発振回路の発振周波数も変動してしまう。これは、回路装置が表示ドライバーである場合には、フレーム周波数や駆動周波数の変動等の問題を招く。また温度変動に応じて発振周波数を単に切り換える手法では、温度が変化すると常に発振周波数が変化するようになってしまい、安定した表示を実現できない。また発振周波数を切り換える温度の境界付近で温度が変動すると、その影響が視認されてしまうおそれもある。
また、上述の温度センサーを有する表示ドライバーでは、温度センサーを用いて電子ボリューム値を調整して、表示パネルの駆動電源電圧を調整しているが、この温度センサーを用いて発振回路の発振周波数の温度依存性を補償する点については提案されていなかった。
本発明の幾つかの態様によれば、周波数設定値により設定される発振回路の発振周波数の温度依存性を低減できる回路装置及び電子機器等を提供できる。
本発明の一態様は、発振回路と、前記発振回路の発振周波数の周波数設定値を出力する周波数設定値出力部と、温度センサーを用いて求められた検出温度に基づいて、前記周波数設定値の調整値を出力して、前記発振周波数の温度補償を行う調整部と、を含み、前記調整部は、前記検出温度が第1の温度範囲に属する場合には、前記周波数設定値の前記調整値として、前記第1の温度範囲に対応する第1の調整値を出力し、前記検出温度が第2の温度範囲に属する場合には、前記周波数設定値の前記調整値として、前記第2の温度範囲に対応する第2の調整値を出力する回路装置に関係する。
本発明の一態様によれば、温度センサーを用いて求められた検出温度が第1の温度範囲に属する場合には、第1の温度範囲に対応する第1の調整値が出力されて、周波数設定値が調整される。これにより、第1の調整値により調整された周波数設定値により、発振回路の発振周波数を設定できるようになる。また検出温度が第2の温度範囲に属する場合には、第2の温度範囲に対応する第2の調整値が出力されて、周波数設定値が調整される。これにより、第2の調整値により調整された周波数設定値により、発振回路の発振周波数を設定できるようになる。従って、各温度範囲に対応する各調整値で、周波数設定値を調整して、調整後の周波数設定値により発振回路の発振周波数を設定できるようになる。この結果、周波数設定値により設定される発振回路の発振周波数の温度依存性を低減することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記調整部は、前記検出温度が属する温度範囲が前記第1の温度範囲から前記第2の温度範囲に切り替わった場合に、前記周波数設定値の前記調整値として、前記第1の調整値と前記第2の調整値の間の補間調整値を出力してもよい。
このようにすれば、検出温度が属する温度範囲が第1の温度範囲から第2の温度範囲に切り替わると、第1の調整値と第2の調整値の間の補間調整値により調整された周波数設定値により、発振回路の発振周波数が設定されるようになる。従って、温度範囲の切り替わり時に発振周波数が変化することによる悪影響を低減できる回路装置の提供が可能になる。
また本発明の一態様では、前記調整部は、前記検出温度が属する温度範囲が前記第1の温度範囲から前記第2の温度範囲に切り替わった場合に、前記周波数設定値の前記調整値として、前記第1の調整値と前記第2の調整値の間を所与の分割数で補間した複数の補間調整値を出力してもよい。
このようにすれば、調整値の切り替え期間において、第1の調整値と第2の調整値の間を所与の分割数で補間した複数の補間調整値が出力されるようになる。そして、これらの複数の補間調整値により調整された周波数設定値で、発振回路の発振周波数を設定できるようになり、調整値の切り替え時に発振周波数が変化することによる悪影響を低減できる。
また本発明の一態様では、前記分割数を可変に設定するための分割数レジスターを含んでもよい。
このようにすれば、調整値の切り替え期間における調整値の変化幅を、分割数レジスターに設定される分割数に基づいて可変に制御できるようになる。
また本発明の一態様では、前記調整部は、前記検出温度が属する温度範囲を判断する温度範囲判断部と、前記温度範囲判断部による今回の期間での判断結果及び前回の期間での判断結果に基づいて、前記検出温度が属する温度範囲が変化したか否かを判断し、前記温度範囲が変化したと判断した場合に、前記第1の調整値と前記第2の調整値の間の前記補間調整値を出力する出力部と、を含んでもよい。
このようにすれば、温度範囲判断部による今回の期間での判断結果及び前回の期間での判断結果に基づいて、検出温度が属する温度範囲がどのように変化したかを適切に検出できるようになり、調整値の切り替え期間において、適正な補間調整値を出力できるようになる。
また本発明の一態様では、前記調整部は、前記温度センサーからの複数の検出温度値に基づいて、前記検出温度を求め、前記検出温度が属する温度範囲を判断してもよい。
このようにすれば、温度センサーからの検出温度値にノイズ等が乗っていた場合にも、適切な検出温度を取得して、当該検出温度が属する温度範囲を適正に判断できるようになる。
また本発明の一態様では、前記温度センサーから前記複数の検出温度値が出力される期間の長さをT1とし、前記補間調整値が出力される期間の長さをT2とした場合に、T1≧T2であってもよい。
このようにすれば、調整部の回路構成を簡素化できると共に回路設計の容易化を図れるようになる。
また本発明の一態様では、前記第1の調整値、前記第2の調整値を可変に設定するための調整値レジスターを含んでもよい。
このようにすれば、検出温度が第1の温度範囲に属する場合に出力される第1の調整値や、検出温度が第2の温度範囲に属する場合に出力される第2の調整値を、調整値レジスターを用いて可変に制御できるようになる。
また本発明の一態様では、L前記第1の温度範囲と前記第2の温度範囲の境界温値度を可変に設定するための境界温度レジスターを含んでもよい。
このようにすれば、温度範囲の切り替えが行われる境界温度値を、境界温度レジスターを用いて可変に制御できるようになる。
また本発明の一態様では、前記発振回路は、前記周波数設定値に前記調整値を加算する処理を行う加算部を含んでもよい。
このようにすれば、発振回路に設けられた加算部により、周波数設定値に調整値を加算する処理を行って、加算処理後の周波数設定値に基づいて、発振回路の発振周波数を調整できるようになる。例えば調整部が第1の電源で動作する一方で、加算部を含む発振回路が第2の電源で動作する場合に、電源投入時に第1の電源よりも早く立ち上がる第2の電源に基づいて、加算部を動作させて、発振回路の適正な発振動作を実現できるようになる。
また本発明の一態様では、前記発振回路はCR発振回路であり、前記周波数設定値は、前記CR発振回路の可変抵抗回路の抵抗設定値又は可変容量回路の容量設定値であってもよい。
このようにすれば、調整部からの調整値により調整された周波数設定値を、発振回路の可変抵抗回路の抵抗設定値又は可変容量回路の容量設定値として発振回路に入力し、発振回路の発振周波数を調整して、発振周波数の温度補償を実現できるようになる。
また本発明の一態様では、前記周波数設定値出力部は、ヒューズ回路又は不揮発性メモリーにより構成されてもよい。
このようにすれば、ヒューズ回路や不揮発性メモリーにより設定された周波数設定値を、調整部からの調整値により調整できるようになる。
また本実施形態では、前記発振回路からの発振クロック信号により生成されたクロック信号に基づいて、表示パネルを駆動する駆動回路を含んでもよい。
このようにすれば、発振クロック信号の発振周波数の温度補償を行うことで、発振クロック信号により生成されたクロック信号についても温度補償を実現できるようになり、表示パネルの適正な表示動作を実現できる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む電子機器に関係する。
本実施形態の回路装置の一例である表示ドライバー、この表示ドライバーを含む電気光学装置の構成例。 表示ドライバーの要部を示す図。 温度範囲及び各温度範囲に設定される周波数設定値の調整値の説明図。 本実施形態の動作を説明するタイミングチャート。 調整部の構成例。 発振回路の構成例。 周波数設定値出力部(ヒューズ回路)の構成例。 本実施形態の動作を説明するタイミングチャート。 本実施形態の動作を説明するタイミングチャート。 本実施形態の動作を説明するタイミングチャート。 本実施形態の動作を説明するタイミングチャート。 図12(A)、図12(B)は本実施形態の発振周波数の調整手法の説明図。 本実施形態の電子機器の構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.表示ドライバー(回路装置)、電気光学装置、
図1に本実施形態の回路装置の一例である表示ドライバー及びこの表示ドライバーを含む電気光学装置の構成例を示す。表示ドライバーは表示パネル200を駆動し、表示パネル200は表示ドライバーにより駆動されて画像を表示する。電気光学装置は、この表示ドライバーと表示パネル200(電気光学パネル)を含む。電気光学装置としては、例えば車載用の表示ユニット(運転補助用ディスプレイ、インパネ内のメーターディスプレイ、カーナビゲーション用ディスプレイ等)や、携帯情報端末、テレビ、プロジェクターなどに使用される表示ユニットがある。
なお以下では本実施形態の回路装置が表示ドライバーである場合を主に例にとり説明するが、本実施形態の回路装置は表示ドライバーには限定されず、発振回路を内蔵する種々の回路装置を想定できる。例えば本実施形態は、ジャイロセンサー用の検出装置、モーターの駆動装置、生体情報の検出装置、超音波測定装置、無線通信装置、USBなどのインターフェース装置、或いはマイクロコンピューターなどの種々の回路装置に適用できる。
表示パネル200は、例えば薄膜トランジスタ(TFT)などのスイッチ素子を用いたアクティブマトリクス方式のLCDパネル(液晶パネル)である。表示パネル200は、複数のソース線(データ線)と、複数のゲート線(走査線)と、複数の画素を有する。そして表示パネル200は、各画素領域における電気光学素子(液晶素子、EL素子等)の光学特性を変化させることで表示動作を実現する。なお表示パネル200はLCDパネル以外のパネル(ELパネル等)であってもよい。
表示ドライバーは、制御部10、駆動回路70、発振回路100、周波数設定値出力部110を含む。また表示ドライバーは、電源回路60、温度センサー90、I/F(インターフェース)部120を含むことができる。なお本実施形態の表示ドライバーは図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
制御部10は各種の制御処理を行う。例えば表示ドライバーの各部の制御や表示タイミングの制御やデータ処理の制御などを行う。この制御部10はゲートアレイ回路などのロジック回路やプロセッサー等により実現できる。
制御部10は、調整部20、レジスター部40、デコード部50、タイミング制御部52を含む。調整部20の詳細については後述する。レジスター部40は、各種情報を記憶するためのレジスターを有し、例えばフリップフロップ回路やRAM等のメモリーにより実現される。デコード部50は、例えばI/F部120を介して外部デバイス(MPU、表示コントローラー等)から入力されたコマンドのデコード処理を行う。デコード処理により得られた各種の情報はレジスター部40に記憶される。タイミング制御部52は、表示パネル200の表示動作のための各種の表示制御信号を生成する。
電源回路60は電源電圧を生成して供給する。例えば電源回路60は昇圧回路やレギュレーターを有し、これらの昇圧回路やレギュレーターにより生成された電源電圧を表示ドライバーの各部に供給する。例えば電源回路60は駆動電源電圧を生成して駆動回路70に供給する。また内部ロジック回路用電源を生成して制御部10に供給する。また電源回路60は基準電源電圧等も生成する。
駆動回路70は表示パネル200を駆動する。具体的には電源回路60から供給された駆動電源電圧に基づいて表示パネル200のソース線等を駆動する。この駆動回路70は、例えばソースドライバー72、ゲートドライバー74、D/A変換回路76、階調電圧生成回路78を有する。なお駆動回路70にゲートドライバー74等を設けない変形実施も可能である。
ソースドライバー72は表示パネル200のソース線を駆動する。例えば画像データ(表示データ)に基づくソース電圧(データ電圧)を供給してソース線(データ線)を駆動する。ゲートドライバー74は表示パネル200のゲート線を駆動する。例えばゲート線(走査線)を順次選択するための選択電圧を供給してゲート線を駆動する。階調電圧生成回路78(ガンマー回路)は複数の階調電圧(例えば256階調)を生成する。D/A変換回路76は、制御部10からの画像データに基づいて、階調電圧生成回路78により生成された複数の階調電圧の中から電圧を選択し、選択した電圧をソース電圧としてソースドライバー72に供給する。
温度センサー90は温度検出を行う。例えば温度センサー90は検出温度(環境温度)に応じた検出温度値を出力する。例えば温度センサー90が有する温度検出回路が、温度勾配を持つアナログの検出温度電圧を出力し、温度センサー90が有するA/D変換回路がこのアナログの検出温度電圧をデジタルの検出温度値にA/D変換して、制御部10に出力する。
発振回路100は発振動作を行って発振クロック信号OSCLKを生成する。制御部10等はこの発振クロック信号OSCLKに基づくクロック信号により動作する。また駆動回路70は、発振回路100からの発振クロック信号OSCLKにより生成されたクロック信号(駆動クロック信号)に基づいて、表示パネル200を駆動する。発振回路100は例えば抵抗とキャパシターを有するCR発振回路などにより実現できる。
周波数設定値出力部110は、発振回路100の発振周波数を設定するための周波数設定値FRSTを出力する。周波数設定値出力部110の詳細については後述する。
I/F部120は外部デバイス(MPU、表示コントローラー等)とのインターフェース処理を行う。このI/F部120は、例えばMPUインターフェース回路(ホストインターフェース回路)やRGBインターフェース回路を含む。
2.周波数設定値の調整
図1の表示ドライバーでは、その製造時において、周波数設定値出力部110を用いて、発振回路100の発振周波数を、仕様で規定される周波数に設定する。周波数設定値出力部110がヒューズ回路で構成される場合を例にとれば、発振回路100の発振クロック信号OSCLKの発振周波数をモニターする。そして発振周波数が、所望の仕様周波数(例えば1MHz)に一致するように、複数のヒューズ素子のうちの対応するヒューズ素子を溶断する。そして、ヒューズ素子の溶断後に周波数設定値出力部110から出力される周波数設定値FRSTに基づいて、実動作時における発振回路100の発振周波数を設定する。例えば発振回路100に可変抵抗回路を設け、発振周波数が仕様周波数になるように、可変抵抗回路の抵抗値を、周波数設定値により設定する。
このようにすることで、表示ドライバーの実動作時において、発振回路100は、周波数設定値FRSTにより設定された発振周波数の発振クロック信号OSCLKを出力するようになる。そして駆動回路70は、発振回路100からの発振クロック信号OSCLKにより生成されたクロック信号(駆動クロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等)に基づいて、表示パネル200を駆動する。
しかしながら、発振回路100の発振周波数には温度依存性がある。発振回路100がCR発振回路である場合を例にとれば、温度変動により、発振周波数には例えば±10%程度の周波数変動が生じるおそれがある。このように発振周波数が変動すると、表示パネル200の表示動作のフレーム周波数や駆動周波数も変動してしまい、表示に不具合が発生するおそれがある。特に、車載用機器に搭載される表示ドライバーでは、例えば−40度〜120度というような広い温度範囲において、表示ドライバーの適正な動作を保証する必要がある。従って、温度変動により発振周波数が変動してしまうと、このような広い温度範囲での動作保証を実現できなくなるおそれがある。また、温度が変動した場合に、温度変動に応じて発振周波数を単に切り換える手法も考えられるが、発振周波数を切り換える温度の境界付近で温度が変動すると、その影響が表示に見えてしまうという問題がある。
このような問題を解決するために本実施形態では、周波数設定値出力部110により初期設定された周波数設定値FRSTを、温度センサー90による検出温度により得られた調整値OSAJで調整することで、発振周波数の温度補償を実現する手法を採用する。また、検出温度が属する温度範囲が切り替わった際に、発振周波数の調整値を段階的に変化させる手法を採用する。
このような手法を実現するために、本実施形態の表示ドライバー(広義には回路装置)は、発振回路100と、発振回路100の発振周波数の周波数設定値FRSTを出力する周波数設定値出力部110と、温度センサー90を用いて求められた検出温度に基づいて、周波数設定値FRSTの調整値OSAJを出力して、発振周波数の温度補償を行う調整部20を含む。
そして調整部20は、検出温度が第1の温度範囲に属する場合には、周波数設定値FRSTの調整値OSAJとして、第1の温度範囲に対応する第1の調整値を出力する。一方、検出温度が第2の温度範囲に属する場合には、周波数設定値FRSTの調整値OSAJとして、第2の温度範囲に対応する第2の調整値を出力する。ここで、例えば第1の温度範囲と第2の温度範囲は境界温度値を境界として隣合う温度範囲である。また第1、第2の調整値は、例えば第1、第2の温度範囲に対応づけられてレジスター部40に記憶される。
これにより、検出温度が第1の温度範囲に属する場合には、周波数設定値FRSTが第1の調整値により調整され、第1の調整値による調整後の周波数設定値FRSTにより、発振回路100の発振周波数が設定されるようになる。一方、検出温度が第2の温度範囲に属する場合には、周波数設定値FRSTが第2の調整値により調整され、第2の調整値による調整後の周波数設定値FRSTにより、発振回路100の発振周波数が設定されるようになる。
例えば温度の上昇により発振回路100の発振周波数が減少する場合を想定する。また第2の温度範囲は第1の温度範囲よりも高い温度の範囲であるとする。この場合に第2の温度範囲に対応する第2の調整値は、第1の温度範囲に対応する第1の調整値に比べて、発振回路100の発振周波数を増加させる方向の調整値となる。例えば、検出温度が属する温度範囲が第1の温度範囲から第2の温度範囲に切り替わり、周波数設定値FRSTの調整値が第1の調整値から第2の調整値に切り替わったとする。すると、温度上昇により減少しようとする発振周波数が、第2の調整値により調整された周波数設定値FRSTにより、周波数が増加する方向に調整されるようになる。この結果、温度上昇による発振周波数の減少が低減(相殺)されて、発振周波数の温度補償が実現される。
また調整部20は、検出温度が属する温度範囲が第1の温度範囲から第2の温度範囲に切り替わった場合に、周波数設定値FRSTの調整値OSAJとして、第1の調整値と第2の調整値の間の補間調整値を出力する。なお調整部20は、検出温度が属する温度範囲が第2の温度範囲から第1の温度範囲に切り替わった場合にも、周波数設定値FRSTの調整値OSAJとして、第1の調整値と第2の調整値の間の補間調整値を出力する。
具体的には調整部20は、検出温度が属する温度範囲(温度領域)が第1の温度範囲から第2の温度範囲に切り替わった場合に、周波数設定値FRSTの調整値OSAJとして第1の調整値と第2の調整値の間を所与の分割数で補間した複数の補間調整値を出力する。例えば調整部20は、検出温度の温度範囲が切り替わった場合に、その切り替え期間において、第1の調整値から第2の調整値へと段階的に変化する値を、補間調整値として出力する。そして発振回路100は、この切り替え期間において、第1の調整値から第2の調整値に段階的に変化する補間調整値により調整された周波数設定値FRSTにより、その発振周波数が設定されて、発振クロック信号OSCLKを生成する。なお調整部20は、検出温度が属する温度範囲が第2の温度範囲から第1の温度範囲に切り替わった場合には、その切り替え期間において、第2の調整値から第1の調整値へと段階的に変化する値を、補間調整値として出力する。そして発振回路100は、この切り替え期間において、第2の調整値から第1の調整値に段階的に変化する補間調整値により調整された周波数設定値FRSTにより、その発振周波数が設定されて、発振クロック信号OSCLKを生成する。ここで、第1の調整値をAJ1、第2の調整値をAJ2、補間調整値をAJIPとすると、AJ1<AJIP<AJ2(或いはAJ1>AJIP>AJ2)の関係が成り立つ。
このような構成の本実施形態の表示ドライバー(回路装置)によれば、検出温度が属する温度範囲が切り替わった際に、調整値が段階的に変化するようになるため、切り替えの瞬間が表示に見えにくくなり、画質の向上を実現できる。また、調整値の切り替えの境界付近で検出温度が不安定であった場合にも、表示のチラツキ等を十分に抑えることが可能になる。
図2は本実施形態の表示ドライバー(回路装置)の要部を示す図である。温度センサー90は温度検出回路92とA/D変換回路94を有する。温度検出回路92は、アナログの検出温度電圧TQを出力する。この検出温度電圧TQは温度勾配を有するアナログ電圧である。温度検出回路92からのアナログの検出温度電圧TQはA/D変換回路94によりA/D変換される。これにより、温度センサー90はデジタル値の検出温度値TADを出力する。また温度センサー90はストローブ信号STBを出力する。
なお温度センサー90の実現構成としては種々の構成が考えられる。例えば温度センサー90の温度検出回路92は、温度勾配を有する基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、ラダー抵抗を有し基準電圧から分割電圧を生成するヒューズ回路と、分割電圧に基づいて、アナログの検出温度電圧を生成する電圧発生回路などにより実現できる。また温度センサー90をサーミスター等の温度検出素子を用いて実現してもよい。
I/F部120は外部デバイス(MPU、表示コントローラー等)が発行したコマンドを受け付ける。デコード部50は受け付けられたコマンドのデコード処理を行い、デコード結果をレジスター部40に書き込む。
レジスター部40は、調整値レジスター41、境界温度レジスター44、分割数レジスター46を有する。
調整値レジスター41は、各温度範囲に対応づけられる、周波数設定値FRSTの調整値を記憶する。境界温度レジスター44は温度範囲の境界温度値を記憶する。
例えば上述のように調整部20は、検出温度が第1の温度範囲に属する場合には、周波数設定値FRSTの調整値OSAJとして、第1の調整値を出力し、検出温度が第2の温度範囲に属する場合には、周波数設定値FRSTの調整値OSAJとして、第2の調整値を出力する。この場合に第1の調整値は第1の温度範囲に対応づけて設定される調整値であり、第2の調整値は第2の温度範囲に対応づけて設定される調整値である。
そして調整値レジスター41は、これらの第1、第2の調整値を可変に設定するためのレジスターである。例えば外部デバイスは、第1、第2の調整値を設定するためのコマンドを発行し、デコード部50がこのコマンドのデコード処理を行う。そして、デコード結果により得られた第1、第2の調整値が調整値レジスター41に書き込まれる。
また境界温度レジスター44は、第1の温度範囲と第2の温度範囲の境界温度値を可変に設定するためのレジスターである。例えば外部デバイスは、温度範囲の境界温度値を設定するためのコマンドを発行し、デコード部50がこのコマンドのデコード処理を行う。そしてデコード結果により得られた境界温度値が境界温度レジスター44に書き込まれる。
また上述のように、調整部20は、第1の調整値と第2の調整値の間を所与の分割数(刻み回数)で補間した複数の補間調整値を出力する。この場合に分割数レジスター46はこの補間の際の分割数を可変に設定するためのレジスターである。例えば外部デバイスは、調整値の補間の分割数を設定するためのコマンドを発行し、デコード部50がこのコマンドのデコード処理を行う。そしてデコード結果により得られた分割数が分割数レジスター46に書き込まれる。
調整部20は、温度センサー90から検出温度値TADとストローブ信号STBを受ける。また、第1〜第3の温度範囲に対応づけられた第1〜第3の調整値AJ1〜AJ3を調整値レジスター41から読み出す。また、第1の温度範囲と第2の温度範囲の境界温度値TBLや、第2の温度範囲と第3の温度範囲の境界温度値TBHを、境界温度レジスター44から読み出す。また調整値の補間の分割数DVNを分割数レジスター46から読み出す。
そして調整部20は、検出温度値TADにより求められた検出温度が属する温度範囲が第1の温度範囲である場合には、第1の調整値AJ1を調整値レジスター41から読み出す。一方、検出温度が属する温度範囲が第2の温度範囲である場合には、第2の調整値AJ2を調整値レジスター41から読み出す。検出温度が属する温度範囲が第1の温度範囲である場合には、この第1の調整値AJ1が調整部20から出力され、検出温度が属する温度範囲が第2の温度範囲である場合には、この第2の調整値AJ2が調整部20から出力されることになる。
更に調整部20は、検出温度値TADにより求められた検出温度が属する温度範囲が第1の温度範囲から第2の温度範囲に切り替わった場合に、第1の調整値AJ1と第2の調整値AJ2の間を分割数DVNで補間した複数の調整値OSAJを出力する。検出温度が属する温度範囲が第2の温度範囲から第1の温度範囲に切り替わった場合も、第1の調整値AJ1と第2の調整値AJ2の間を分割数DVNで補間した複数の調整値OSAJを出力する。
また調整部20は、検出温度が属する温度範囲が第3の温度範囲である場合には、第3の調整値AJ3を調整値レジスター41から読み出す。検出温度が属する温度範囲が第3の温度範囲である場合には、この第3の調整値AJ3が調整部20から出力されることになる。そして調整部20は、検出温度が属する温度範囲が第2の温度範囲から第3の温度範囲に切り替わった場合に、第2の調整値AJ2と第3の調整値AJ3の間を分割数DVNで補間した複数の調整値OSAJを出力する。検出温度が属する温度範囲が第3の温度範囲から第2の温度範囲に切り替わった場合も、第2の調整値AJ2と第3の調整値AJ3の間を分割数DVNで補間した複数の調整値OSAJを出力する。
周波数設定値出力部110は、発振回路100の発振周波数の周波数設定値FRSTを出力する。この周波数設定値出力部110は、ヒューズ回路、或いは不揮発性メモリー等により構成できる。不揮発性メモリーとしては、EPROM(Erasable Programmable ROM)やOTP(One Time Programmable ROM)などを採用できる。
例えば表示ドライバーの製造時に、発振クロック信号OSCLKの発振周波数がモニターされる。そして、発振クロック信号OSCLKの発振周波数が、仕様で規定される仕様周波数になるように、周波数設定値FRSTが設定される。周波数設定値出力部110がヒューズ回路により構成される場合には、当該ヒューズ回路が、発振周波数を仕様周波数に設定する周波数設定値FRSTを出力するように、表示ドライバーの製造に、ヒューズ素子の溶断が行われる。周波数設定値出力部110が不揮発性メモリーにより構成される場合には、発振周波数を仕様周波数に設定する周波数設定値FRSTが、不揮発性メモリーに書き込まれる。
発振回路100は、周波数設定値出力部110からの周波数設定値FRSTと調整部20から調整値OSAJを受ける。そして、調整値OSAJにより調整された周波数設定値FRSTにより発振周波数が設定された発振動作を行って、発振クロック信号OSCLKを出力する。
例えば発振回路100がCR発振回路である場合には、周波数設定値FRSTは、CR発振回路の可変抵抗回路の抵抗設定値(抵抗値の設定値)である。この場合には、周波数設定値FRSTである抵抗設定値が、調整値OSAJにより調整される。例えば、低い温度範囲では、可変抵抗回路の抵抗値が高くなるように、抵抗設定値(FRST)が調整値OSAJにより調整される。一方、高い温度範囲では、可変抵抗回路の抵抗値が低くなるように、抵抗設定値(FRST)が調整値OSAJにより調整される。このようにすれば、低い温度範囲から高い温度範囲に切り替わると、可変抵抗回路の抵抗値が高い抵抗値から低い抵抗値に切り替わるようになる。従って、温度上昇に対して例えば負の特性となる発振周波数の温度特性を補償できるようになる。
また周波数設定値FRSTは、CR発振回路の可変容量回路の容量設定値(容量値の設定値)であってもよい。この場合には、周波数設定値FRSTである容量設定値が、調整値OSAJにより調整される。例えば、低い温度範囲では、容量値が大きくなるように、容量設定値(FRST)が調整値OSAJにより調整される。一方、高い温度範囲では、容量値が小さくなるように、容量設定値(FRST)が調整値OSAJにより調整される。このようにすれば、低い温度範囲から高い温度範囲に切り替わると、可変容量回路の容量値が大きな容量値から小さな容量値に切り替わるようになる。従って、温度上昇に対して例えば負の特性となる発振周波数の温度特性を補償できるようになる。なお発振回路100としてCR発振回路以外の回路(例えば水晶振動子の発振回路等)を用いることも可能である。
図3に、第1〜第3の温度範囲に設定される第1〜第3の調整値AJ1〜AJ3や、温度範囲の境界温度値TBL、TBHの例を示す。
図3では第1、第2、第3の温度範囲は、各々、低温範囲、室温範囲、高温範囲となっている。そして低温範囲には調整値AJ1=−3hが設定され、室温範囲には調整値AJ2=0hが設定され、高温範囲には調整値AJ3=+3hが設定されている。これらの調整値AJ1〜AJ3は調整値レジスター41に設定される。また低温範囲と室温範囲の境界温度値はTBL=10hに設定され、室温範囲と高温範囲の境界温度値はTBH=40hに設定されている。これらの境界温度値TBL、TBHは境界温度レジスター44に設定される。本実施形態では、このように低温範囲、室温範囲、高温範囲及びそれに対応する調整値AJ1、AJ2、AJ3を設定することで、例えば−40度〜120度というような広い温度範囲での表示ドライバーの適正な動作を実現している。なお図3では3つの温度範囲を設定する場合について説明したが、温度範囲は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
図4は本実施形態の詳細な動作を説明するタイミングチャートである。
まず温度センサー90の動作をオンにするコマンドTSENONと、表示パネル200の表示をオンにするコマンドDISONが、例えば外部デバイスにより発行される。これにより同期信号VSYNCが1フレームごとにアクティブになり、表示パネル200の表示動作が開始する。また温度センサー90の動作がオンになり、検出温度値TADが温度センサー90から出力される。
図4のA1に示すように、初回は1フレーム(VSYNC)ごとに温度センサー90からの検出温度値TADがサンプリングされて計測される。またA2〜A6に示すように、2回目以降は、64フレーム(約1秒)に1回ずつ検出温度値TADがサンプリングされて計測される。ここでA2(及びA3〜A6)は後述する検出温度TDTの検出期間であり、本実施形態においては、他の動作期間及びタイミング等はA2に基づき設定される。
そして本実施形態では、温度センサー90からの複数の検出温度値TADに基づいて、検出温度TDTが求められ、検出温度TDTが属する温度範囲が判断される。例えば図4では5個の検出温度値TADに基づいて検出温度TDTが求められている。具体的には、5個の検出温度値TADの中央値が検出温度TDTとして求められる。
例えば図4のA1に示すようにサンプリングされた5個の検出温度値TADに基づいて、B1に示す検出温度TDT=0Chが求められている。この検出温度TDT=0Chは、A1に示す5個の検出温度値TADの中央値である。またA2に示す5個の検出温度値TADに基づいて、B2に示すように検出温度TDT=0Fhが求められている。この検出温度TDT=0Fhは、A2に示す5個の検出温度値TADの中央値である。同様にA3、A4、A5に示す5個の検出温度値TADに基づいて、B3、B4、B5に示すように検出温度TDT=1Fh、2Fh、4Fhが求められている。このように複数の検出温度値TADの中央値を検出温度TDTとして求めれば、検出温度値TADにノイズ等が乗って温度が誤検出されてしまう事態を抑制できる。なお複数の検出温度値TADの平均化処理等を行って検出温度TDTを求めてもよい。
図4のB1で求められた検出温度TDT=0Chについては、0h<0Ch<10hの関係が成り立つ。従って、この検出温度TDT=0Chは図3の低温範囲(広義には第1の温度範囲)に属していると判断される。B2に示す検出温度TDT=0Fhについても、0h<0Fh<10hの関係が成り立つ。従って、この検出温度TDT=0Fhも低温範囲に属していると判断される。
そして図3に示すように低温範囲に対しては調整値AJ1=−3hが設定されている。従って、調整部20は、検出温度TDTが低温範囲に属している場合には、C1に示すようにOSAJ=AJ1=−3hの調整値を出力する。
また、周波数設定値出力部110は、周波数設定値の初期値としてFRST=10hを出力している。例えば周波数設定値出力部110がヒューズ回路により構成される場合には、表示ドライバーの製造時においてヒューズ素子が溶断されることで、周波数設定値出力部110は、周波数設定値の初期値としてFRST=10hを出力する。
そして周波数設定値出力部110からのFRST=10hが、調整部20からの調整値OSAJ=−3hにより調整される。この調整は、発振回路100に設けられた後述する加算部などにより行われる。そして調整後の周波数設定値である実設定値AJSTは、C5に示すようにAJST=FRST+OSAJ=10h−3h=0Dhになり、この実設定値AJST=0Dhにより発振回路100の発振周波数が設定される。例えば発振回路100が可変抵抗回路を有する場合には、この実設定値AJST=0Dhが抵抗設定値となって、可変抵抗回路の抵抗値が設定される。
一方、B3に示す検出温度TDT=1Fhについては、10h<1Fh<40hの関係が成り立つ。従って、この検出温度TDT=1Fhは、図3の室温範囲(広義には第2の温度範囲)に属していると判断される。B4に示す検出温度TDT=2Fhについても、10h<2Fh<40hの関係が成り立つ。従って、この検出温度TDT=2Fhも室温範囲に属していると判断される。
そして図3に示すように室温範囲に対しては調整値AJ2=0hが設定されている。従って、調整部20は、検出温度TDTが室温範囲に属している場合には、C2に示すようにOSAJ=AJ2=0hの調整値を出力する。
そして前述したように周波数設定値出力部110からは周波数設定値の初期値としてFRST=10hが出力されている。このFRST=10hが、調整部20からの調整値OSAJ=0hにより調整される。従って、調整後の周波数設定値である実設定値AJSTは、C6に示すようにAJST=FRST+OSAJ=10h+0h=10hになる。この実設定値AJST=10hにより発振回路100の発振周波数が設定される。例えば発振回路100が可変抵抗回路を有する場合には、この実設定値AJST=10hが抵抗設定値となって、可変抵抗回路の抵抗値が設定される。
このように本実施形態では調整部20は、検出温度TDTが低温範囲(第1の温度範囲)に属する場合には、調整値OSAJとし、低温範囲に対応づけられた調整値AJ1=−3h(第1の調整値)を出力する。これにより、周波数設定値FRST=10hが調整値AJ1=−3hにより調整されて、調整後の実設定値AJST=0Dhにより発振回路100の発振周波数が設定される。一方、調整部20は、検出温度TDTが室温範囲(第2の温度範囲)に属する場合には、調整値OSAJとし、室温範囲に対応づけられた調整値AJ2=0h(第2の調整値)を出力する。これにより、周波数設定値FRST=10hが調整値AJ2=0hにより調整されて(この場合には調整により周波数設定値は変化しない)、調整後の実設定値AJST=10hにより発振回路100の発振周波数が設定される。
そして図4のB2、B3では、検出温度TDTが属する温度範囲が低温範囲(第1の温度範囲)から室温範囲(第2の温度範囲)に切り替わっている。この場合に本実施形態では、C3に示すように、調整部20は補間調整値OSAJ=−2h、−1hを出力する。即ち、調整値OSAJ=AJ1=−3hと、調整値OSAJ=AJ2=0hを、図2の分割数レジスター46に設定された分割数DVN=3で補間した複数の補間調整値OSAJ=−2h、−1hを出力する。即ち、調整値OSAJ=AJ1とOSAJ=AJ2との差を分割数DVNの分だけ刻んだ補間調整値を出力する。本実施形態では、補間調整値を出力するタイミングは検出温度値TADのサンプリングタイミングに合致させている。
また図4のB4、B5では、検出温度TDTが属する温度範囲が室温範囲から高温範囲に切り替わっている。この場合に調整部20は、C4に示すように補間調整値OSAJ=+1h、+2hを出力する。即ち、調整値OSAJ=AJ2=0hと、調整値OSAJ=AJ3=+3hを、分割数DVN=3で補間した複数の補間調整値OSAJ=+1h、+2hを出力する。即ち、調整値OSAJ=AJ2とOSAJ=AJ3との差を分割数DVNの分だけ刻んだ補間調整値を出力する。
以上のように本実施形態によれば、検出温度が、各温度範囲(低温範囲、室温範囲、高温範囲)内に入っている間は、調整値OSAJは、各温度範囲に設定された調整値(AJ1〜AJ3)から変化せず、発振周波数の実設定値AJSTも変化しないため、発振周波数も変化しないようになる。従って、不必要に調整値OSAJが変化することで、発振周波数が変化して、フレーム周波数や駆動周波数等が変化することで、表示パネル200の表示が不必要に変化してしまう事態を抑制できる。これにより表示パネル200の安定した画像表示が可能になる。
また、このような温度範囲を設定した場合、温度範囲の切り替えが生じると、調整値OSAJが大きく変化することで、発振周波数が大きく変化し、フレーム周波数や駆動周波数等が大きく変化することで、切り替えの瞬間が表示に見えてしまうおそれがある。
この点、本実施形態では、温度範囲の切り替え期間においては、図4のC3、C4に示すように調整値OSAJが段階的に変化し、C7、C8に示すように発振周波数の実設定値AJSTも段階的に変化する。例えば低温範囲から室温範囲への切り替え期間では、C3に示すように調整値OSAJが−3h、−2h、−1h、0hというように段階的に徐々に変化し、C7に示すように発振周波数の実設定値AJSTも0Dh、0Eh、0Fh、10hというように段階的に徐々に変化する。また室温範囲から高温範囲への切り替え期間では、C4に示すように調整値OSAJが0h、+1h、+2h、+3hというように段階的に徐々に変化し、C8に示すように発振周波数の実設定値AJSTも10h、11h、12h、13hというように段階的に徐々に変化する。従って、発振周波数やフレーム周波数や駆動周波数等も段階的に徐々に変化するようになり、切り替えの瞬間が表示として見えてしまう事態を抑制できる。
また例えば、検出温度が、温度範囲の境界温度(図3のTBL、TBH)の付近において不安定に変化した場合に、調整値OSAJが頻繁に切り替わることで、発振周波数が頻繁に切り替わってしまう。これにより、発振クロック信号OSCLKに基づき設定されるフレーム周波数や駆動周波数が頻繁に切り替わってしまい、表示にチラツキ等が生じるおそれがある。
この点、本実施形態では、図4のC3、C4に示すように、温度範囲の境界付近では調整値OSAJは段階的に徐々に変化する。従って、後述の図12(A)、図12(B)で詳細に説明するように、検出温度が、温度範囲の境界温度の付近において不安定に変化した場合にも、表示のチラツキ等を十分に抑えることが可能になる。
また本実施形態では、各温度範囲に設定される調整値AJ1〜AJ3や、温度範囲の境界温度値TBL、TBHや、調整値の補間の際の分割数DVNについては、各レジスターに設定される。従って、これらの調整値AJ1〜AJ3や境界温度値TBL、TBHや分割数DVNを、ユーザーの仕様等に応じて可変に設定できるようになる。この結果、様々なユーザーの要望に対応できるようになり、ユーザーの利便性等を向上できる。
また本実施形態では、温度センサー90からの複数の検出温度値TADに基づいて、検出温度TDTが求められ、この検出温度TDTが属する温度範囲が判断される。従って、検出温度値TADにノイズ等が乗り、誤った検出温度TDTが測定され、調整値が予期しない変化をして、正常ではないフレーム周波数や駆動周波数等で表示パネル200が駆動されてしまう事態を抑制できる。例えば複数の検出温度値の中央値を検出温度として求めれば、温度センサー90からの複数の検出温度値の中に、ノイズ等によって生じた異常値が存在した場合にも、検出温度には、この異常値は反映されないようになる。従って、温度センサー90の検出温度値として異常値が出力された場合にも、この異常値が表示パネル200の表示に悪影響を及ぼす事態を効果的に抑制できる。
また図4において、温度センサー90から複数の検出温度値TADが出力される期間の長さをT1とし、補間調整値が出力される期間の長さをT2としたとする。例えば、このT1は、図4のA4に示すように5個の検出温度値が温度センサー90から出力されてサンプリングされる期間の長さである。またT2は、C3に示すように、補間調整値−2h、−1hが出力される期間の長さであり、調整値の切り替え期間の長さである。この場合に本実施形態では、例えばT1≧T2の関係が成り立つ。例えば図4のA4、C3ではT1>T2の関係が成り立っている。
このようにすれば、検出温度値のサンプリング期間(T1)内に、調整値の切り替え期間(T2)を収めることができる。従って、切り替え期間が長くなって、次の検出温度値のサンプリング期間まで延びてしまう事態を防止できる。これにより、切り替え期間が次のサンプリング期間まで延びてしまう事態を想定しなくても済むようになるため、調整部20の回路構成を簡素化できると共に回路設計の容易化を図れる。
なお本実施形態では分割数DVN=3を用いてT1>T2の関係が成り立つように設定した。これは、検出温度TDTの検出期間(即ち図4のA2)での検出温度値TADのサンプリング回数である5よりも少ない数を、分割数DVNとして設定したことによる。
3.詳細な構成例
次に本実施形態の詳細な構成例及び動作について説明する。図5は調整部20の詳細な構成例を示す図である。なお本実施形態の調整部20は図5の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
調整部20は、温度範囲判断部24、出力部26を含む。またラッチ部22を含むことができる。
ラッチ部22は、ストローブ信号STB、同期信号VSYNCを受ける。そして、これらの信号に基づくラッチ信号により、温度センサー90からの検出温度値TADをラッチする。そしてラッチ部22は、今回(今回のサンプリング期間)の検出温度を示す信号TDTCURと、前回(前回のサンプリング期間)の検出温度を示す信号TDTBFRを、温度範囲判断部24に出力する。
温度範囲判断部24は、検出温度が属する温度範囲を判断する。そして出力部26は、温度範囲判断部24による前回の期間での判断結果と今回の期間での判断結果に基づいて、検出温度が属する温度範囲が変化したか否かを判断する。例えば前回の期間での判断結果と今回の期間での判断結果の比較処理等を行うことで、検出温度が属する温度範囲が変化したか否かを判断する。そして出力部26は、検出温度が属する温度範囲が変化したとの判断した場合に、第1の調整値と第2の調整値の間の補間調整値を出力する。即ち図4のC3、C4に示すような補間調整値を、温度範囲(調整値)の切り替え期間において出力する。
具体的には、温度範囲判断部24は、ラッチ部22からの検出温度信号TDTCUR、TDTBFRを受ける。また境界レジスター44からの境界温度値TBL、TBHを受ける。そして温度範囲判断部24は、検出温度が属する温度範囲の判断処理等を行い、ストローブ信号STB64F、STBMPを、出力部26に出力する。ここでSTB64Fは64フレーム(約1秒)に1回ずつアクティブになるストローブ信号である。また温度範囲判断部24は、今回の検出温度が属する温度範囲を示すフラグ信号FLCUR1〜FLCUR3と、前回の検出温度が属する温度範囲を示すフラグ信号FLBFR1〜FLBFR3を、出力部26に出力する。
出力部26は、温度範囲判断部24からの温度範囲のフラグ信号FLCUR1〜FLCUR3、FLBFR1〜FLBFR3を受ける。また分割数レジスター46からの分割数DVNと、調整値レジスター41からの調整値AJ1〜AJ3を受ける。そして出力部26は、これらの信号やレジスター値に基づいて演算処理を行い、調整値の切り替え期間におけるカウント値信号(後述するCNT)と、切り替え期間における調整値の変化幅信号(後述するMV)を生成して、これらの信号を用いて調整値OSAJを生成して、発振回路100に出力する。
発振回路100は、加算部102、可変抵抗回路104を含む。加算部102は、周波数設定値出力部110からの周波数設定値FRSTと、調整部20からの調整値OSAJを受ける。そして加算部102は、周波数設定値FRSTに調整値OSAJを加算する処理を行って、調整後の周波数設定値である実設定値AJSTを求める。例えば温度範囲の切り替わり期間では、図4のC3、C4、C7、C8で説明したように、周波数設定値FRST(10h)に調整値OSAJ(−2h、−1h或いは+1h、+2h)を加算する処理を行って、実設定値AJST(0Eh、0Fh或いは11h、12h)を求める。
可変抵抗回路104では、この実設定値AJSTを抵抗設定値として、その抵抗値が設定される。これにより発振回路100からは、実設定値AJSTにより設定された発振周波数の発振クロック信号OSCLKが出力されるようになる。
なお、調整部20を有する制御部10は、第1の電源が供給されて動作する一方で、加算部102を有する発振回路100は、第1の電源とは異なる第2の電源が供給されて動作する。第1の電源は例えばロジック回路用の電源であり、低電圧(例えば3.3V)の電源である。例えば第1の電源の電圧はレギュレーター回路により電源電圧を降圧することで得られる。一方、第2の電源はアナログ回路用の電源であり、例えば第1の電源より高い電圧(例えば5.0V)の電源である。これらの第1、第2の電源は、電源回路60により生成されて供給される。この場合に本実施形態では、周波数設定値FRSTに調整値OSAJを加算する処理を、発振回路100に設けられる加算部102が行う。例えば表示ドライバー(回路装置)への電源投入時において、第1の電源よりも第2の電源の方が早く立ち上がる場合に、この第2の電源が供給されて発振回路100が動作する。このとき、第1の電源は立ち上がっていないため、第1の電源で動作する制御部10の調整部20からの調整値OSAJは不確定な値となる可能性がある。このため、加算部102は、周波数設定値出力部110からの周波数設定値FRSTを、そのまま実設定値AJSTとして可変抵抗回路104(或いは可変容量回路)に供給する。これにより発振回路100は適正に発振動作を行い、発振クロック信号OSCLKを生成できるようになる。そして、その後に第1の電源が立ち上がって、調整部20が正常に動作を開始すると、周波数設定値FRSTに調整値AJSTを加算処理した値が、実設定値AJSTとして可変抵抗回路104(或いは可変容量回路)に供給されるようになる。
以上の本実施形態の表示ドライバー(回路装置)は、調整値AJ1〜AJ3(広義には第1〜第3の調整値)を可変に設定するための調整値レジスター41と、境界温度値TBL、TBHを可変に設定するための境界温度レジスター44と、分割数DVNを可変に設定するための分割数レジスター46を含む。
そして調整部20の温度範囲判断部24は、境界温度レジスター44に設定される境界温度値TBL、TBHに基づいて、検出温度が属する温度範囲を判断する。また調整部20の出力部26は、温度範囲判断部24による今回の期間での判断結果(FLCUR1〜FLCUR3)及び前回の期間での判断結果(FLBFR1〜FLBFR3)と、分割数レジスター46に設定される分割数DVNとに基づいて、調整値の切り替え期間におけるカウント値信号(CNT)や、切り替え期間における調整値の変化幅信号(MV)を生成する。そして出力部26は、これらの信号と、調整値レジスター41に設定される調整値AJ1〜AJ3とに基づいて、切り替え期間において、調整値AJ1とAJ2(或いはAJ2とAJ3)の間を分割数DVNで補間した複数の補間調整値を生成し、調整値OSAJとして出力する。
図6は、発振回路100の詳細な構成例である。なお発振回路100の構成は図6に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば図6はCR発振回路の例であるが、抵抗RやキャパシターCの接続構成は図6に限定されず種々の変形実施が可能である。また図6では可変抵抗回路104を設けて抵抗Rの抵抗値を可変に設定しているが、可変容量回路を設けてキャパシターCの容量値を可変に設定してもよい。また発振回路100としてCR発振回路以外の発振回路を採用してもよい。
図6の発振回路100は、キャパシターCと、抵抗Rとなる可変抵抗回路104と、増幅回路106(バッファー回路)を有する。また波形整形のためのインバーター回路IV3を含むことができる。発振回路100は、電源VDD、VSSが供給されて動作して、発振クロック信号OSCLKを生成する。具体的には発振回路100は、キャパシターCと抵抗R(可変抵抗回路104)で構成されるRC回路を用いて信号を入力に帰還して発振信号を生成し、この発振信号をインバーター回路IV3により波形整形した信号を発振クロック信号OSCLKとして出力する。
増幅回路106(反転増幅回路)はNAND回路NAとインバーター回路IV1、IV2を有する。インバーター回路IV1の出力は、キャパシターCを介して、増幅回路106の入力に帰還される。インバーター回路IV2の出力は、抵抗R(可変抵抗回路104)を介して、増幅回路106の入力に帰還される。NAND回路NAの第1の入力が、増幅回路106の入力になり、NAND回路NAの第2の入力にはイネーブル信号ENが入力される。イネーブル信号ENがHレベルになると発振回路100が動作イネーブル状態に設定され、イネーブル信号ENがLレベルになると動作ディスエーブル状態に設定される。
インバーター回路IV2から出力される発振信号はインバーター回路IV3により波形整形されて、矩形波の発振クロック信号OSCLKとして出力される。例えば発振信号は、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジが鈍った波形となっている。インバーター回路IV3は、このような波形の発振信号を、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジが急峻な矩形波に、波形整形する。なお、インバーター回路IV3の後段に分周回路を設け、発振クロック信OSCLKを分周することで得られた1又は複数のクロック信号を出力するようにしてもよい。
可変抵抗回路104は、直列接続される複数の抵抗素子R1〜R5と基準抵抗素子R6を有する。また直列接続される複数のスイッチSW1〜SW5を有する。抵抗素子R1〜R5と基準抵抗素子R6は、増幅回路106の出力ノードNQと入力ノードNIとの間に直列接続される。スイッチSW1〜SW5は出力ノードNQとノードN5の間に直列接続される。複数の抵抗素子R1〜R5の各抵抗素子に対して、スイッチSW1〜SW5の各スイッチが並列に設けられている。スイッチSW1〜SW5は、例えばMOSのトランジスター(トランスファーゲート等)により実現できる。
図6の構成によれば、SW1〜SW5の各スイッチのオン・オフを設定することで、抵抗Rの抵抗値を可変に設定できる。例えばスイッチSW1〜SW5を全てオフにすれば、抵抗Rの抵抗値はR1+R2+R3+R4+R5+R6となる。一方、スイッチSW1〜SW5を全てオンにすれば、抵抗Rの抵抗値はR6となる。なお、本実施形態では説明の簡素化のために、抵抗と抵抗値を同じ符号で表している。
抵抗R1〜R5の抵抗値は例えばバイナリーで重み付けされている。例えばR1〜R5の各抵抗は、1又は複数のユニット抵抗により構成されている。例えばR1は2=1個の抵抗ユニットで構成され、R2は直列接続された2=2個の抵抗ユニットにより構成され、R3は直列接続された2個の抵抗ユニットにより構成される。同様に、R4、R5は、各々、直列接続された2個、2個の抵抗ユニットにより構成される。従って、ユニット抵抗の抵抗値をRUとすると、R1の抵抗値は2×RU(=RU)、R2の抵抗値は2×RU(=2×RU)、R3の抵抗値は2×RU、R4の抵抗値は2×RU、R5の抵抗値は2×RUに設定される。
なお、R6は、基準となる発振周波数を設定するための基準抵抗素子であり、R6の抵抗値である基準抵抗値をRBとすると、RBは例えばR5と同程度の抵抗値に設定できる。このように設定することで、抵抗Rの抵抗値を所定範囲内(例えばRB〜RB+RU×(2−1)の範囲)で可変に設定できるようになる。なお抵抗値の設定手法は、このような設定には限定されず、種々の変形実施が可能である。
図6に示すように可変抵抗回路104のスイッチSW1〜SW5はスイッチ信号SS1〜SS5によりオン・オフ制御される。そして図4、図5で説明した周波数の実設定値AJSTにより、これらのスイッチ信号SS1〜SS5(SS1〜SS5の論理レベル)が生成される。従って、実設定値AJSTを用いてスイッチ信号SS1〜SS5を生成し、これらのスイッチ信号SS1〜SS5によりスイッチSW1〜SW5をオン・オフ制御することで、可変抵抗回路104の抵抗値を設定して、発振回路100の発振周波数を制御できるようになる。
図7は周波数設定値出力部110の詳細な構成例である。なお周波数設定値出力部110の構成は図7に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば図7はヒューズ回路を用いた例であるが、ヒューズ素子等の接続構成は図7に限定されない。またヒューズ回路の代わりに不揮発性メモリー等を用いて周波数設定値出力部110を実現してもよい。
図7の周波数設定値出力部110は、ヒューズ素子FE1〜FE5と、ラッチ回路LT1〜LT5を含む。またテスト信号保持回路112やセレクターSL1〜SL5を含むことができる。
ヒューズ素子FE1〜FE5の一端は、高電位側の電源VDDのノードに接続される。ヒューズ素子FE1〜FE5の他端は、ラッチ回路LT1〜LT5のデータ端子に接続される。これらのラッチ回路LT1〜LT5のクロック端子にはラッチクロック信号LCLKが入力される。またラッチ回路LT1〜LT5の出力端子からのヒューズ信号FQ1〜FQ5は、セレクターSL1〜SL5の第1の入力端子に入力される。
テスト信号保持回路112は、テスト時に入力されるテスト入力信号TS1〜TS5を保持する。テスト信号保持回路112に保持されたテスト入力信号TS1〜TS5は、テスト信号TQ1〜TQ5として、セレクターSL1〜SL5の第2の入力端子に入力される。
セレクターSL1〜SL5は、第1の入力端子に入力されるヒューズ信号FQ1〜FQ5と、第2の入力端子に入力されるテスト信号TQ1〜TQ5のいずれかを選択して、周波数設定信号SQ1〜SQ5として出力する。周波数設定値FRSTは、これらの周波数設定信号SQ1〜SQ5(SQ1〜SQ5の論理レベル)により設定される値である。
表示ドライバーの製造時においては、まず、セレクターSL1〜SL5は、第2の入力端子に入力されるテスト信号TQ1〜TQ5を選択して、周波数設定信号SQ1〜SQ5として出力する。従って、TQ1〜TQ5(TS1〜TS5)の各テスト信号の論理レベルによって、周波数設定値FRSTが設定されることになる。そして発振回路100の発振周波数をモニターしながら、例えば外部のテスター等によりテスト信号TQ1〜TQ5(TS1〜TS5)の論理レベルを設定することで、周波数設定値FRSTを設定する。そして、発振周波数が所望の仕様周波数になるように、テスト信号TQ1〜TQ5(TS1〜TS5)の論理レベルを決定する。
このようにテスト信号TQ1〜TQ5の論理レベルを決定した後、その論理レベルに対応するようにヒューズ素子FE1〜FE5を溶断する。例えばテスト信号TS1がHレベルに決定された場合には、ヒューズ素子FE1を溶断せず、テスト信号TS1がLレベルに決定された場合にはヒューズ素子FE1を溶断する。ヒューズ素子FE1が溶断されなかった場合には、ラッチ回路LT1はHレベルを保持し、溶断された場合にはLレベルを保持することになる。またテスト信号TS2がHレベルに決定された場合には、ヒューズ素子FE2を溶断せず、テスト信号TS2がLレベルに決定された場合にはヒューズ素子FE2を溶断する。ヒューズ素子FE2が溶断されなかった場合には、ラッチ回路LT2はHレベルを保持し、溶断された場合にはLレベルを保持することになる。テスト信号TS3〜TS5、ヒューズ素子FE3〜FE5、ラッチ回路LT3〜LT5についても同様である。
そしてヒューズ素子FE1〜FE5の溶断作業が完了したら、セレクターSL1〜SL5は、第1の入力端子に入力されるヒューズ信号FQ1〜FQ5を選択して、周波数設定信号SQ1〜SQ5として出力する。従って、表示ドライバーの実動作時においては、ヒューズ素子FE1〜FE5の溶断・非溶断により設定されたヒューズ信号FQ1〜FQ5により、周波数設定値FRSTが設定されることになる。これにより、例えば常温時(25度)において発振周波数が所望の仕様周波数になるように、周波数設定値FRSTが設定されることになる。
4.詳細な動作
次に本実施形態の詳細な動作について説明する。図8は本実施形態の詳細な動作を説明するタイミングチャートである。
図8のD1に示す期間がサンプリング期間であり、本実施形態では、1回のサンプリング期間において、温度センサー90からの5個の検出温度値TADがサンプリングされて、図5のラッチ部22にラッチされる。そして、これらの5個の検出温度値TADに基づいて当該サンプリング期間での検出温度TDTが求められる。具体的には5個の検出温度値TADの中央値が検出温度TDTとして求められる。
そしてD2では、今回のサンプリング期間の検出温度はTDT=10hと判断されている。このため、ラッチ部22は、D3に示すように、今回のサンプリング期間の検出温度を示す信号としてTDTCUR=10hを温度範囲判断部24に出力する。なお、次回のサンプリング期間では、ラッチ部22は、D4に示すように、前回のサンプリング期間の検出温度を示す信号としてTDTBFR=10hを出力することになる。
これらの信号TDTCUR、TDTBFRを受けた温度範囲判断部24は、検出温度が属する温度範囲を判断する。そして、検出温度が属する温度範囲を示すフラグ信号FLCUR1〜FLCUR3、FLBFR1〜FLBFR3を、出力部26に出力する。ここで、FLCUR1、FLCUR2、FLCUR3は、今回のサンプリング期間(以下、「今回のサンプリング期間」を、適宜、単に「今回」と記載する)の検出温度が、各々、図3の低温範囲、室温範囲、高温範囲に属することを示すフラグ信号である。またFLBFR1、FLBFR2、FLBFR3は、前回のサンプリング期間(以下、「前回のサンプリング期間」を適宜、単に「前回」と記載する)の検出温度が、各々、図3の低温範囲、室温範囲、高温範囲に属することを示すフラグ信号である。
例えば今回の検出温度TDT=10hは低温範囲に属すると判断され、D5では、低温範囲に対応するフラグ信号FLCUR1がアクティブ(Hレベル)になっている。この場合に、次回のサンプリング期間では、D6に示すようにフラグ信号FLBFR1がアクティブになる。また後述するように図8では温度範囲が低温範囲から室温範囲に切り替わっているため、次回のサンプリング期間では、D7に示すように室温範囲に対応するフラグ信号FLCUR2がアクティブになる。
ストローブ信号STBMPは、D8に示すように、温度範囲の切り替えが行われた場合にアクティブになる信号である。このストローブ信号STBMPは出力部26に出力される。
図8のINC、DEC、DIFは、出力部26の内部信号である。INCは、温度範囲の切り替え期間において調整値を増加させることを指示する信号であり、DECは、調整値を減少させることを指示する信号である。DIFは、温度範囲の切り替え後の調整値(AJ2)と温度範囲の切り替え前の調整値(AJ1)の差分値を示す信号である。
図8では、検出温度TDTが10hから11hに変化したため、検出温度TDTが属する温度範囲が低温範囲から室温範囲に切り替わったと判断される。これにより、D8に示すようにストローブ信号STBMPがアクティブになる。またD9に示すように信号INCがアクティブになって、切り替え期間において調整値を増加させることが指示される。またD10に示すように、差分値はDIF=AJ2−AJ1=0h−(−3h)=3hに設定される。
図9は、図8のように検出温度が属する温度範囲が低温範囲から室温範囲に切り替わった場合において、切り替え期間における分割数がDVN=3であるときのタイミングチャートである。この場合には、切り替え期間において調整値OSAJは増加することになるため、図9のE1に示すように信号INCがアクティブになる。そして出力部26では、E2、E3に示すように、0からDVN=3までインクリメントするカウント値信号CNTと、調整値OSAJの変化幅信号MV=(AJ2−AJ1)/DVN={0h−(−3h)/3}=1hが生成される。即ち、調整値OSAJの変化幅は分割数DVNにより可変に設定される。なお、これらの信号CNT、MVは出力部26の内部信号である。そして、E4に示すように−3h、−2h、−1h、0hというように段階的に徐々に増加する調整値OSAJが出力されるようになる。この場合に−2h、−1hが、切り替え期間において出力される複数の補間調整値に相当する。
図10も本実施形態の詳細な動作を説明するタイミングチャートである。前述の図8は、検出温度が属する温度範囲が低温範囲から室温範囲に切り替わった場合のタイミングチャートであるのに対して、図10は、検出温度が属する温度範囲が高温範囲から室温範囲に切り替わった場合のタイミングチャートである。
図10のF1〜F10は図8のD1〜D10に対応するものであり、詳細な説明は省略する。例えば図10のF2に示す今回の検出温度TDT=41hは、高温範囲に属すると判断され、F5では高温範囲に対応するフラグ信号FLCUR3がアクティブになっている。次回のサンプリング期間では、F6に示すようにフラグ信号FLBFR3がアクティブになる。また温度範囲が高温範囲から室温範囲に切り替わったため、次回のサンプリング期間では、F7に示すように室温範囲に対応するフラグ信号FLCUR2がアクティブになる。また、F9に示すように信号DECがアクティブになって、切り替え期間において調整値を減少させることが指示される。またF10に示すように、差分値はDIF=AJ3−AJ2=+3h−0h=3hに設定される。
図11は、図10のように検出温度が属する温度範囲が高温範囲から室温範囲に切り替わった場合において、切り替え期間における分割数がDVN=3であるときのタイミングチャートである。
図11では、G1に示すように信号DECがアクティブになり、G2、G3に示すように、0からDVN=3まで変化するカウント値信号CNTと、変化幅信号MV=10hが生成される。これによりG4に示すように+3h、+2h、+1h、0hというように段階的に徐々に減少する調整値OSAJが出力されるようになる。
図12(A)、図12(B)は、本実施形態の発振周波数の調整手法の説明図である。
図12(A)において、TBLは、低温範囲と高温範囲の境界温度値であり、この境界温度値TBLを境界として、調整値の切り替えが行われる。そして図12(A)では、この境界温度値TBLの付近で検出温度が上下に変動している。
例えば期間TP1(サンプリング期間)では、温度センサー90からの5個の検出温度値TADがサンプリングされて、5個の検出温度値TADの中央値が検出温度TDT1として求められている。同様に期間TP2、TP3、TP4、TP5、TP6、TP7では、各期間での5個の検出温度値TADの中央値が、検出温度TDT2、TDT3、TDT4、TDT5、TDT6、TDT7として求められている。
そして期間TP1の検出温度TDT1は境界温度値TBLよりも低く、次の期間TP2の検出温度TDT2は境界温度値TBLよりも高い。また期間TP3の検出温度TDT3は境界温度値TBLよりも低く、次の期間TP4の検出温度TDT4は境界温度値TBLよりも高い。また期間TP5、TP6の検出温度TDT5、TDT6は境界温度値TBLよりも高く、次の期間TP7の検出温度TDT7は境界温度値TBLよりも低い。このように図12(A)では検出温度が境界温度値TBLの付近で上下に変動している。
そして、境界温度値TBL(或いはTBH)の付近で検出温度が不安定に変動する場合に、本実施形態の手法を採用しないと、調整値が頻繁に切り替わって、発振周波数が頻繁に切り替わることで、フレーム周波数や表示の駆動周波数が頻繁に切り替わってしまい、表示にチラツキ等が生じてしまう。例えば図3では、低温範囲に対しては調整値AJ1=−3hが設定され、室温範囲に対しては調整値AJ2=0hが設定されている。従って、図12(A)のように境界温度値TBLの付近で検出温度が不安定に変動すると、調整値が、AJ1=−3hからAJ2=0hに一気に切り替わったり、AJ2=−3hからAJ1=0hに一気に切り替わってしまう。これにより、発振周波数が変化し、フレーム周波数や駆動周波数が変化して、表示にチラツキが生じてしまう。
この点、本実施形態の手法を採用すれば、図12(B)に示すように、調整値の切り替え期間において、調整値が段階的に増加又は減少するようになり、発振周波数も段階的に増加又は減少するようになる。この結果、発振周波数に基づくフレーム周波数や駆動周波数も段階的に増加又は減少するようになる。
例えば期間TP1の検出温度TDT1は低温範囲に属し、期間TP2の検出温度TDT2は室温範囲に属している。従って、期間TP1からTP2になると、温度範囲が切り替わったと判断され、図12(B)に示すように、調整値、発振周波数は、各々、AJ1、OSF1からAJ2、OSF2へと段階的に増加する。ここでAJ1、AJ2(第1、第2の調整値)は、各々、低温範囲、室温範囲に設定された調整値である。またOSF1、OSF2(第1、第2の発振周波数)は、各々、調整値がAJ1、AJ2に設定されたときの発振回路100の発振周波数である。またOSAJBD、OSFBDは境界値であり、例えばOSAJBD=(AJ1+AJ2)/2、OSFBD=(OSF1+OSF2)/2である。
また期間TP2の検出温度TDT2は室温範囲に属し、期間TP3の検出温度TDT3は低温範囲に属している。従って、期間TP2からTP3になると、温度範囲が切り替わったと判断され、調整値、発振周波数は、各々、AJ2、OSF2からAJ1、OSF1に段階的に減少する。
また期間TP3の検出温度TDT3は低温範囲に属し、期間TP4の検出温度TDT4は室温範囲に属している。従って、期間TP3からTP4になると、温度範囲が切り替わったと判断され、調整値、発振周波数は、各々、AJ1、OSF1からAJ2、OSF2に段階的に増加する。
また期間TP4、TP5、TP6の検出温度TDT4、TDT5、TDT6は全て室温範囲に属している。従って、期間TP4からTP5になった場合や、期間TP5からTP6になった場合に、温度範囲は切り替わっていないと判断され、調整値、発振周波数は、AJ2、OSF2から変化せず一定になる。そして期間TP6から期間TP7になると、温度範囲が切り替わったと判断され、調整値、発振周波数は、各々、AJ2、OSF2からAJ1、OSF1に段階的に減少する。
即ち図12(A)では、期間TP1(第1の期間)において温度センサー90から出力される5個の検出温度値TAD(複数の第1の検出温度値)に基づき求められた検出温度TDT1(第1の検出温度)が、低温範囲(第1の温度範囲)に属している。また期間TP2(第2の期間)におい温度センサー90から出力される5個の検出温度値TAD(複数の第2の検出温度値)に基づき求められた検出温度TDT2(第2の検出温度)が、室温範囲(第2の温度範囲)に属している。
この場合に本実施形態では、期間TP1からTP2になって、検出温度が属する温度範囲が低温範囲から室温範囲に切り替わったと判断されると、この切り替わり期間において、調整部20は、調整値AJ1とAJ2を補間した複数の補間調整値を出力する。そして、この補間調整値により周波数設定値FRSTが調整され、調整後の周波数設定値である実設定値AJSTにより、発振回路100の発振周波数が設定される。
このように本実施形態では、境界温度値TBLの付近で検出温度が不安定に変化した場合にも、温度範囲の切り替わり期間において調整値や発振周波数が段階的に増加又は減少するようになる。従って、表示のチラツキ等を十分に抑えることができる。また期間TP5、TP6のように、検出温度が、1つの温度範囲に属している間は、調整値は同じ値から変化せず、発振周波数も同じ周波数から変化せずに一定になる。従って、温度変動が少ない場合に、不必要に調整値が変化することで、発振周波数が変化し、その影響が視認されてしまうような事態についても抑制できる。
5.電子機器
図13に、本実施形態の表示ドライバー190(回路装置)を含む電子機器の構成例を示す。電子機器は、処理部300、記憶部310、操作部320、入出力部330、表示ドライバー190、表示パネル200を含む。表示ドライバー190と表示パネル200とにより電気光学装置が構成される。なお本実施形態の電子機器は図13の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また本実施形態が適用される電子機器としては、車載機器(運転補助装置、インパネのメーターユニット、カーナビゲーション装置等)、携帯情報端末(スマートフォン、携帯電話機等)、プロジェクター、デジタルカメラ、ビデオカメラ、プリンター、電子手帳、電子辞書、テレビ、HMD、或いは情報処理装置(PC、PDA)などの種々の機器を想定できる。
処理部300は、電子機器の各種の制御処理や演算処理を行うものであり、例えばMPU等のプロセッサーや表示コントローラーなどのASICなどにより実現される。処理部300が表示ドライバー190に対する各種のコマンドを発行することで、表示パネル200での画像の表示動作が実現される。
記憶部310は処理部300等の記憶領域となるものであり、例えばDRAM、SRAM、或いはHDD等により実現される。例えば表示パネル200に表示される画像のデータは記憶部310に記憶される。操作部320はユーザーが各種の操作情報を入力するためのものである。入出力部330は、外部との間でデータ等のやり取りを行うものであり、有線のインターフェース(USB等)や無線の通信部等により実現される。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(回路装置、第1、第2、第3の温度範囲等)と共に記載された用語(表示ドライバー、低温範囲、室温範囲、高温範囲等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、回路装置や表示ドライバーや電気光学装置や電子機器の構成や動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10 制御部、20 調整部、22 ラッチ部、24 温度範囲判断部、
40 レジスター部、41 調整値レジスター、44 境界温度レジスター、
46 分割数レジスター、50 デコード部、52 タイミング制御部、60 電源回路、
70 駆動回路、72 ソースドライバー、74 ゲートドライバー、
76 D/A変換回路、78 階調電圧生成回路、90 温度センサー、
92 温度検出回路、94 A/D変換回路、100 発振回路、102 加算部、
104 可変抵抗回路、106 増幅回路、110 周波数設定値出力部、
112 テスト信号保持回路、120 I/F部、190 表示ドライバー、
200 表示パネル、300 処理部、310 記憶部、320 操作部、
330 入出力部

Claims (14)

  1. 発振回路と、
    前記発振回路の発振周波数の周波数設定値を出力する周波数設定値出力部と、
    温度センサーを用いて求められた検出温度に基づいて、前記周波数設定値の調整値を出力して、前記発振周波数の温度補償を行う調整部と、
    を含み、
    前記調整部は、
    前記検出温度が第1の温度範囲に属する場合には、前記周波数設定値の前記調整値として、前記第1の温度範囲に対応する第1の調整値を出力し、
    前記検出温度が第2の温度範囲に属する場合には、前記周波数設定値の前記調整値として、前記第2の温度範囲に対応する第2の調整値を出力することを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1において、
    前記調整部は、
    前記検出温度が属する温度範囲が前記第1の温度範囲から前記第2の温度範囲に切り替わった場合に、前記周波数設定値の前記調整値として、前記第1の調整値と前記第2の調整値の間の補間調整値を出力することを特徴とする回路装置。
  3. 請求項2において、
    前記調整部は、
    前記検出温度が属する温度範囲が前記第1の温度範囲から前記第2の温度範囲に切り替わった場合に、前記周波数設定値の前記調整値として、前記第1の調整値と前記第2の調整値の間を所与の分割数で補間した複数の補間調整値を出力することを特徴とする回路装置。
  4. 請求項3において、
    前記分割数を可変に設定するための分割数レジスターを含むことを特徴とする回路装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれかにおいて、
    前記調整部は、
    前記検出温度が属する温度範囲を判断する温度範囲判断部と、
    前記温度範囲判断部による今回の期間での判断結果及び前回の期間での判断結果に基づいて、前記検出温度が属する温度範囲が変化したか否かを判断し、前記温度範囲が変化したと判断した場合に、前記第1の調整値と前記第2の調整値の間の前記補間調整値を出力する出力部と、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれかにおいて、
    前記調整部は、
    前記温度センサーからの複数の検出温度値に基づいて、前記検出温度を求め、前記検出温度が属する温度範囲を判断することを特徴とする回路装置。
  7. 請求項6において、
    前記温度センサーから前記複数の検出温度値が出力される期間の長さをT1とし、前記補間調整値が出力される期間の長さをT2とした場合に、T1≧T2であることを特徴とする回路装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記第1の調整値、前記第2の調整値を可変に設定するための調整値レジスターを含むことを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記第1の温度範囲と前記第2の温度範囲の境界温値度を可変に設定するための境界温度レジスターを含むことを特徴とする回路装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記発振回路は、
    前記周波数設定値に前記調整値を加算する処理を行う加算部を含むことを特徴とする回路装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記発振回路はCR発振回路であり、
    前記周波数設定値は、前記CR発振回路の可変抵抗回路の抵抗設定値又は可変容量回路の容量設定値であることを特徴とする回路装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかにおいて、
    前記周波数設定値出力部は、ヒューズ回路又は不揮発性メモリーにより構成されることを特徴とする回路装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかにおいて、
    前記発振回路からの発振クロック信号により生成されたクロック信号に基づいて、表示パネルを駆動する駆動回路を含むことを特徴とする回路装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
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