JP2015177380A - プロファイル生成装置、プロファイル生成方法、プログラムおよび画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】色差の補正方式を出力方式に対応させる。【解決手段】プロファイル生成装置は、第1補正パラメータ設定手段と第2補正パラメータ設定手段と生成手段とを備える。第1補正パラメータ設定手段は、非標準記録媒体の用紙特性、標準記録媒体の用紙特性、色相変化パラメータに基づいて、非標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色を、標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色と一致させるための第1補正パラメータを設定する。第2補正パラメータ設定手段は、非標準記録媒体における測色値、標準記録媒体における測色値、色相変化パラメータに基づいて、標準記録媒体における単色階調値を非標準記録媒体における単色階調値に変換するための第2補正パラメータを設定する。生成手段は、標準記録媒体のカラープロファイル、第1補正パラメータ、第2補正パラメータに基づいて、非標準記録媒体のカラープロファイルを生成する。【選択図】図1
Description
本発明は、プロファイル生成装置、プロファイル生成方法、プログラムおよび画像処理装置に関する。
従来、プリンタや複写機のカラーマネージメントでは、異なる用紙特性で出力する場合であっても、理想的には、基準となる標準記録媒体と同じ色で出力することが求められる。そのため、ユーザが使用する用紙(標準記録媒体とは特性が異なるユーザ用紙)の特性に起因する色の差を補正する処理を行う、あるいは、ユーザ用紙に対応したカラープロファイルを作成して適用する技術が既に知られている。
しかしながら、従来においては、ユーザ用紙ごとに一律の方式で補正パラメータを設定していたため、特定の種類のプリンタのみ、ユーザ用紙の特性に起因する色の差を補正することができるというものであった。色再現特性はプリンタの出力方式にも依存するため、補正方式を出力方式に対応させる仕組みが望まれるが、従来においては、そのような仕組みは存在しなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、補正方式を出力方式に対応させることが可能なプロファイル生成装置、プロファイル生成方法、プログラムおよび画像処理装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、基準となる記録媒体を示す標準記録媒体のカラープロファイルを用いて、前記標準記録媒体と分光特性が異なる非標準記録媒体のカラープロファイルを生成するプロファイル生成装置であって、前記標準記録媒体のカラープロファイルと、前記標準記録媒体に形成される単色階調の色相変化量を表す色相変化パラメータと、前記標準記録媒体の用紙特性と、前記標準記録媒体における測色値とを記憶する記憶手段と、前記非標準記録媒体の用紙特性を取得する第1取得手段と、前記非標準記録媒体における測色値を取得する第2取得手段と、前記非標準記録媒体の用紙特性、前記標準記録媒体の用紙特性、および、前記色相変化パラメータに基づいて、前記非標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色を、前記標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色と一致させるための第1補正パラメータを設定する第1補正パラメータ設定手段と、前記非標準記録媒体における測色値、前記標準記録媒体における測色値、および、前記色相変化パラメータに基づいて、前記標準記録媒体における単色階調値を前記非標準記録媒体における単色階調値に変換するための第2補正パラメータを設定する第2補正パラメータ設定手段と、前記標準記録媒体のカラープロファイル、前記第1補正パラメータ、前記第2補正パラメータに基づいて、前記非標準記録媒体のカラープロファイルを生成する生成手段と、を備える。
本発明によれば、色差の補正方式を出力方式に対応させることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係るプロファイル生成装置、プロファイル生成方法、プログラムおよび画像処理装置の実施形態を詳細に説明する。
(システム構成)
図1は、本実施形態に係るプロファイル生成装置を備えた画像形成システムの構成の一例を示す図である。画像形成システムは、例えばPC20および当該PC20に搭載された拡張ハードウェアと制御ソフトウェアにより実現されている。画像処理装置40には、当該画像処理装置40によって処理された画像データに基づいて、物理的な画像の出力媒体である用紙(記録媒体の一例)上に画像を形成する画像形成装置30が接続されている。画像形成装置30は、例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色を基本色材とし、これらの混触でフルカラー画像を用紙上に形成する。一方で、画像処理装置40は、ネットワークに接続されており、同じネットワークに接続されたPC20(ユーザが使用するPC20)から送付される画像データ(入力画像)、及びプロファイル生成装置10から送付されるカラープロファイルを受け取り、入力画像に対して、プロファイル生成装置10で生成されたカラープロファイルを用いて後述の画像処理プロセスを施した後、画像形成装置30に転送する。
図1は、本実施形態に係るプロファイル生成装置を備えた画像形成システムの構成の一例を示す図である。画像形成システムは、例えばPC20および当該PC20に搭載された拡張ハードウェアと制御ソフトウェアにより実現されている。画像処理装置40には、当該画像処理装置40によって処理された画像データに基づいて、物理的な画像の出力媒体である用紙(記録媒体の一例)上に画像を形成する画像形成装置30が接続されている。画像形成装置30は、例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色を基本色材とし、これらの混触でフルカラー画像を用紙上に形成する。一方で、画像処理装置40は、ネットワークに接続されており、同じネットワークに接続されたPC20(ユーザが使用するPC20)から送付される画像データ(入力画像)、及びプロファイル生成装置10から送付されるカラープロファイルを受け取り、入力画像に対して、プロファイル生成装置10で生成されたカラープロファイルを用いて後述の画像処理プロセスを施した後、画像形成装置30に転送する。
(機能構成)
図2は、画像処理装置40における画像処理プロセスを実現するための機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図2に示すように、画像処理装置40は、画像データ取得部22と、色変換部23と、カラープロファイル変換部24と、カラープロファイル取得部25とを備える。
図2は、画像処理装置40における画像処理プロセスを実現するための機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図2に示すように、画像処理装置40は、画像データ取得部22と、色変換部23と、カラープロファイル変換部24と、カラープロファイル取得部25とを備える。
画像データ取得部22は、ネットワークを介してPC20から送付される画像データ21を取得する。なお、画像データ取得部22が取得する画像データ21は、PC20からネットワークを介して送付される画像データに限られるものではない。例えば、画像形成装置40がスキャナを備える場合、このスキャナで読み取った画像データ21を、画像データ取得部22が取得する形態であってもよい。
色変換部23は、画像データ取得部22が取得した画像データ21に対して、RGB、CMYK等デバイス依存の色空間の表色値から、デバイス非依存の色空間であるPCS(Profile Connection Space)の表色値(CIELab値)に変換する色変換を行う。
一方、カラープロファイル取得部25は、ネットワークを介してPC20から送付されるカラープロファイル26を取得する。ここで、カラープロファイル26は、デバイス非依存の表色値であるPCS(Profile Connection Space)の表色値の画像データを、画像形成装置30が扱うCMYKの表色値に変換する色変換時に適用するプロファイルを示す。色変換プロファイルは、例えば、3次元LUT(Look Up Table)で構成され、色変換プロファイルとしては、公知のICCプロファイルが挙げられる(ICC:International Color Consortium)。カラープロファイル変換部24は、カラープロファイル取得部25が取得したカラープロファイル26を用いてPCS表色値であるCIELab値を画像形成装置30が扱うCMYKの色空間の表色値に変換する色変換を行い、変換された画像データを画像形成装置30に送信する。
図3は、プロファイル生成装置10におけるプロファイル生成処理プロセスを実現するための機能構成を示す機能ブロックである。プロファイル生成装置10は、プロファイル生成プロセスを実現するための機能構成として、図3に示すように、カラープロファイル生成部11と、記憶部12と、用紙特性取得部13と、測色値取得部14と、蛍光補正パラメータ設定部15と、TRC補正パラメータ設定部16とを備える。
記憶部12は、基準となる記録媒体を示す標準記録媒体(以下の説明では、「基準用紙」と称する場合がある)のカラープロファイル121、基準用紙に形成される単色階調の色相変化量を表す色相変化パラメータ122、基準用紙の用紙特性123、画像処理装置40によって基準用紙上に形成された単色階調パッチの測色値126(基準用紙における測色値)を保持している。
用紙特性取得部13は、基準用紙と分光特性が異なる非標準記録媒体(以下の説明では、「ユーザ用紙」と称する場合がある)の用紙特性124を取得する。この例では、用紙特性取得部13は、請求項の「第1取得手段」に対応していると考えることができる。
測色値取得部14は、画像処理装置40によってユーザ用紙上に形成された単色階調パッチの測色値125(ユーザ用紙における測色値)を取得する。この例では、測色値取得部14は、請求項の「第2取得手段」に対応していると考えることができる。
蛍光補正パラメータ設定部15は、色相変化パラメータ122、基準用紙の用紙特性123、ユーザ用紙の用紙特性124を取得し、これらに基づいて、ユーザ用紙に形成される画像の見かけ上の色を、基準用紙に形成される画像の見かけ上の色と一致させるための蛍光補正パラメータ42を設定する。この具体的な内容については後述する。この例では、蛍光補正パラメータ143は請求項の「第1補正パラメータ」に対応し、蛍光補正パラメータ設定部15は請求項の「第1補正パラメータ設定手段」に対応していると考えることができる。
TRC補正パラメータ設定部16は、色相変化パラメータ122、基準用紙の単色階調パッチの測色値126、ユーザ用紙の単色階調パッチの測色値125を取得し、これらに基づいて、基準用紙における単色階調値をユーザ用紙における単色階調値に変換するためのTRC補正パラメータ43を設定する。この具体的な内容については後述する。この例では、TRC補正パラメータ43は請求項の「第2補正パラメータ」に対応し、TRC補正パラメータ設定部16は請求項の「第2補正パラメータ設定手段」に対応していると考えることができる。
カラープロファイル生成部11は、記憶部12に格納された基準用紙に対するカラープロファイル121と、蛍光補正パラメータ設定部15により設定された蛍光補正パラメータ42と、TRC補正パラメータ設定部16により設定されたTRC補正パラメータ43を取得して、ユーザ用紙に対するカラープロファイル26を生成する。この例では、カラープロファイル生成部11は、請求項の「生成手段」に対応していると考えることができる。なお、基準用紙上に形成された単色階調パッチの測色値126、色相変化パラメータ122、用紙特性123は基準用紙のカラープロファイル121内部に保持されていても良く、また基準用紙のカラープロファイル121からTRC補正パラメータ設定部16が取得するようにしても良い。
次に、各種の特性、及びパラメータの具体的な内容を説明する。
(色相変化パラメータ122)
図4は、色相変化パラメータ122を説明するための図である。色相変化パラメータ122は、彩度最大色、および、100%の階調値の再現色の各々と、紙の色を示す紙白とを結んだ角度を表す色相角情報を含む。この例では、色相変化パラメータ122は、単色階調パッチの紙白から100%の階調値における色相の変化量、及び色相変化が起こる階調値で構成される。色相変化量は、シアン、マゼンタ、イエローのそれぞれにおいて角度で表される。例えばシアンに対応する色相変化量は、図4に示す角度θcで表され、CIELab空間でのab平面において、単色階調における彩度最大色(図4の点A)、および、100%の再現色(図4の点B)の各々と、紙白とを結んだ角度となる。一般的に電子写真では色相変化量は小さく、インクジェットでは特にシアン、マゼンタにおける色相変化量が大きい。これは、インクジェット機の主要用途である写真画像の印刷において、鮮やかな濃い色再現が好まれるためである。また、一方、イエローの色相変化量はシアン、マゼンタに比べると小さい。また、この例では、色相変化パラメータ122として、色相角情報の他に彩度最大色に対する階調値を保持する。
図4は、色相変化パラメータ122を説明するための図である。色相変化パラメータ122は、彩度最大色、および、100%の階調値の再現色の各々と、紙の色を示す紙白とを結んだ角度を表す色相角情報を含む。この例では、色相変化パラメータ122は、単色階調パッチの紙白から100%の階調値における色相の変化量、及び色相変化が起こる階調値で構成される。色相変化量は、シアン、マゼンタ、イエローのそれぞれにおいて角度で表される。例えばシアンに対応する色相変化量は、図4に示す角度θcで表され、CIELab空間でのab平面において、単色階調における彩度最大色(図4の点A)、および、100%の再現色(図4の点B)の各々と、紙白とを結んだ角度となる。一般的に電子写真では色相変化量は小さく、インクジェットでは特にシアン、マゼンタにおける色相変化量が大きい。これは、インクジェット機の主要用途である写真画像の印刷において、鮮やかな濃い色再現が好まれるためである。また、一方、イエローの色相変化量はシアン、マゼンタに比べると小さい。また、この例では、色相変化パラメータ122として、色相角情報の他に彩度最大色に対する階調値を保持する。
(基準用紙の用紙特性123、ユーザ用紙の用紙特性124)
用紙特性とは、用紙の色再現特性を表すデータであり、ここでは、一例として、分光反射率を表すデータである。
用紙特性とは、用紙の色再現特性を表すデータであり、ここでは、一例として、分光反射率を表すデータである。
(単色階調パッチの測色値125、126、およびTRC補正パラメータ43)
単色階調パッチの測色値とは、各色材における単色階調パッチのCIELab値である。本実施形態では、TRC補正パラメータ設定部16は、例えばシアンの色相変化量θcが第1閾値Thc未満(θc<Thc)の場合、色相方向への変動は微小で無視できるとみなし、目標色値を紙白のLab値と単色(この例ではシアン)のLab値との色差ΔEabb、即ち、Lab空間における紙白からの距離で規定する。逆に色相変化量θcが第1閾値Thc以上(θc≧Thc)の場合、色相方向への変動は無視できないとみなし、目標色値を紙白からの累積Lab色差ΔEsum、即ち、Lab空間において紙白を起点とし、各階調間における色差を累積和した値で規定する。
単色階調パッチの測色値とは、各色材における単色階調パッチのCIELab値である。本実施形態では、TRC補正パラメータ設定部16は、例えばシアンの色相変化量θcが第1閾値Thc未満(θc<Thc)の場合、色相方向への変動は微小で無視できるとみなし、目標色値を紙白のLab値と単色(この例ではシアン)のLab値との色差ΔEabb、即ち、Lab空間における紙白からの距離で規定する。逆に色相変化量θcが第1閾値Thc以上(θc≧Thc)の場合、色相方向への変動は無視できないとみなし、目標色値を紙白からの累積Lab色差ΔEsum、即ち、Lab空間において紙白を起点とし、各階調間における色差を累積和した値で規定する。
図5、図6は、単色階調値に対する目標色値の特徴を示す図であり、図5は色相変化量が小さい場合(第1閾値Thc未満の場合)、図6は色相変化量が大きい場合(第1閾値Thc以上の場合)の説明図である。基準用紙からユーザ用紙への単色階調値の変換は、同一の目標色値を介して行うが、単色階調値に対する目標色値は線形であることが望ましい。色相変化が小さい場合、図5に示すように、紙白からの色差(ΔEab:CIELab色差)は線形となるため問題ない。一方、色相変化が大きい場合、100%付近(図4の点Aから点Bへの変化)では、階調変化に対して彩度は変化するが、紙白からの色差(ΔEab)は飽和してしまい、図6に示す形状になる。このため、色相変化が無視できない場合は累積Lab色差(ΔEsum)を使用するのが望ましい。ここで、紙白(i=1)から100%(i=N)までN個のパッチがある場合、M(≦N)番目のパッチの累積Lab色差:ΔEsum(M)は以下の式1で表される。
上記式1において、ΔEab(i,i+1)はi番目のパッチと、(i+1)番目のパッチとのCIELab色差である。ただし、累積Lab色差(ΔEsum)は各階調パッチ間の出力誤差や測定誤差を含んでしまうため、使用は最小限にとどめるべきである。
以上より、本実施形態では、TRC補正パラメータ設定部16は、色相変化量と第1閾値Thcとの比較結果に応じて、TRC補正パラメータ43の設定方法を変更する。より具体的には、TRC補正パラメータ設定部16は、色相変化量が第1閾値Thc未満の場合は、紙の色を示す紙白と、各階調パッチの色との色差を目標色値とし、目標色値が一致するように、単色階調特性のTRC補正カーブ(基準用紙における単色階調値をユーザ用紙における単色階調値に変換するための補正カーブ)を生成する一方、色相変化量が第1閾値Thc以上の場合は、各階調パッチ間の色差の累積値を目標色値とし、目標色値が一致するように、単色階調特性のTRC補正カーブを生成する。図7は、TRC補正パラメータ設定部16により設定されたTRC補正カーブの一例を示す図である。離散階調値での座標関係を制御点として取得し、スプライン補間でTRC補正カーブを決定する。この場合、離散階調値での座標関係がTRC補正パラメータ43となる。TRC補正パラメータ設定部16は、CMYKの全色に対し、TRC補正パラメータ43を設定する。
(蛍光補正パラメータ42)
図8、9は単色階調値における、UVカットフィルタあり/無しの測色値差分(以下「蛍光測色値差分」と称する場合がある)をab色座標平面上に表している。図8は色相変化量が無視できる場合(色相変化量が第2閾値未満の場合)、図9は色相変化量が無視できない場合(色相変化量が第2閾値以上の場合)の説明図である。色相変化量が無視できる場合、図8に示すように、測色値差分は紙白から100%まで線形的に変化する。一方、色相変化量が無視できない場合は、図9に示すように測色値差分は紙白から彩度最大色までは線形的に変化するものの、彩度最大値から100%までは一定である。これは、彩度最大色(図4の点A)から100%(図4の点B)では用紙上で網点が埋まってしまうためと考えられる。
図8、9は単色階調値における、UVカットフィルタあり/無しの測色値差分(以下「蛍光測色値差分」と称する場合がある)をab色座標平面上に表している。図8は色相変化量が無視できる場合(色相変化量が第2閾値未満の場合)、図9は色相変化量が無視できない場合(色相変化量が第2閾値以上の場合)の説明図である。色相変化量が無視できる場合、図8に示すように、測色値差分は紙白から100%まで線形的に変化する。一方、色相変化量が無視できない場合は、図9に示すように測色値差分は紙白から彩度最大色までは線形的に変化するものの、彩度最大値から100%までは一定である。これは、彩度最大色(図4の点A)から100%(図4の点B)では用紙上で網点が埋まってしまうためと考えられる。
このような現象を踏まえ、蛍光補正パラメータ設定部15は、色相変化量と第2閾値との比較結果に応じて、蛍光補正パラメータ42の設定方法を変更する。より具体的には、蛍光補正パラメータ設定部15は、色相変化量が第2閾値未満の場合は、基準用紙とユーザ用紙との間の蛍光レベル差に応じて推定される、ユーザ用紙と基準用紙との間の分光反射率の差分を示す分光反射率差分推定値に対して、所定の単色に対応する色材のマスキングパラメータを乗算した値を、当該所定の単色の100%の階調値に対応する、基準用紙とユーザ用紙との間におけるカラーパッチの分光反射率の差分を示すカラーパッチ分光反射率差分推定値として設定する。また、蛍光補正パラメータ設定部15は、上記分光反射率差分推定値に対して紙の色に対応する色材(白:W)のマスキングパラメータを乗算した値を、上記所定の単色の0%の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値として設定し、階調値0%から100%までの間の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値は、線形補間により求める。この例では、蛍光補正パラメータ42は、単色階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値であると考えることができる。
一方、蛍光補正パラメータ設定部15は、色相変化量が第2閾値以上の場合は、上記分光反射率差分推定値に対して所定の単色に対応する色材のマスキングパラメータを乗算した値を、彩度最大色に対する階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値として設定するとともに、上記分光反射率差分推定値に対して紙の色に対応する色材のマスキングパラメータを乗算した値を、当該所定の単色の0%の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値として設定し、階調値0%から彩度最大色に対する階調値までの間の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値は線形補間により求め、かつ、彩度最大色に対する階調値から階調値100%までの間の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値を、彩度最大色に対する階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値と同じ値とする。
図10、図11は、シアンについて作成されたカラーパッチ分光反射率差分推定値を示す図である。図10は色相変化量が無視できる場合(第2閾値未満の場合)、図11は色相変化量が大きい場合(第2閾値以上の場合)の図であり、横軸に単色階調値(0〜255)、縦軸にはカラーパッチ分光反射率差分推定値をとる。
色相変化量が無視できる場合、図10に示すように、0%の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値Pre(W)は、ユーザ用紙の分光反射率差分推定値に対して、紙の色に対応する色材のマスキングパラメータPwを乗算した値となり、100%の階調値(「255」)に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値Pre(C)は、ユーザ用紙の分光反射率差分推定値に対して、シアンに対応する色材のマスキングパラメータPcを乗算した値となり、その間の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値は、線形補間により求められる。
色相変化量が無視できない場合、図11に示すように、0%の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値Pre(W)は、ユーザ用紙の分光反射率差分推定値に対して、紙の色に対応する色材のマスキングパラメータPwを乗算した値となり、彩度最大色に対する階調値Csに対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値は、ユーザ用紙の分光反射率差分推定値に対して、シアンに対応する色材のマスキングパラメータPcを乗算した値となる。そして、階調値0%からCsまでの間の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値は、線形補間により求められ、階調値Csから100%までの間の階調値に対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値は、階調値Csに対応するカラーパッチ分光反射率差分推定値と同じ値となる。
ここで、図12を用いて、上述の蛍光レベル差について説明する。図12(a)は、各非標準記録媒体(ユーザ用紙)に含まれる蛍光増白剤の量を表す蛍光レベルは、同じ非標準記録媒体を、測色器にUVカットフィルタを装着しない状態で測色した、UVカットフィルタなしでの非標準記録媒体の分光反射率を示している。
図12(b)は、測色器にUVカットフィルタを装着した状態で測色した、UVカットフィルタありでの非標準記録媒体の分光反射率を示している。図12(a)、(b)から分かるように、蛍光増白剤が多い(蛍光レベルが高い)非標準記録媒体は、(a)と(b)の分光反射率波形が大きく異なる。蛍光増白剤が少ない(蛍光レベルが低い)非標準記録媒体は、(a)と(b)の分光反射率波形が類似している。
図12(c)に示すように、(a)UVカットフィルタなしでの非標準記録媒体の分光反射率と(b)測色器にUVカットフィルタを装着した状態での非標準記録媒体の分光反射率との差分である(c)の波形のピークの高さを、各非標準記録媒体の蛍光レベルと定義する。ピークは440nm付近の波長で現れる。蛍光レベル差は、ピーク即ち440nmにおける分光反射率の標準記録媒体との差分になる。
図13は、蛍光レベル差算出で使用するUVカットフィルタなしとありの差分の基本波形について説明するための図である。蛍光補正パラメータ設定部15は、非標準記録媒体と標準記録媒体の蛍光レベルを算出する。標準記録媒体の蛍光レベルは、予め算出して記憶部12に記憶しておいてもよい。図12(c)は、いずれも図13の基本波形を係数倍した形状で近似可能である。その係数こそが蛍光レベルである。蛍光レベルを算出する対象非標準記録媒体の(1)UVカットなしでの非標準記録媒体の分光反射率をRw(λ)とし、算出する蛍光レベルをRF(f)とする。Rw(λ)のピークである440nmと、蛍光増白剤の影響を受ける短波長側と蛍光増白剤の影響を受けない長波長側の境界である520nmにおける分光反射率差分を、以下の式2のfとすると、蛍光レベルRF(f)は、以下の式3のようにfの線形変換で算出できる。
上記式3の線形変換パラメータα、βは、予め設定して記憶しておく。蛍光レベルが比較的高い非標準記録媒体をいくつか測色して、(1)UVカットなしでの非標準記録媒体の分光反射率と(2)UVカットありでの非標準記録媒体の分光反射率を取得し、(3)UVカットフィルタありとなしの差分を求める。二次元平面の横軸に各非標準記録媒体の(1)440nmと520nmの差分(=f)、縦軸に各非標準記録媒体の(3)440nmにおける差分値(=蛍光レベルRF(f))をプロットし、近似直線を求める。近似直線の切片がα、傾きがβになる。線形変換パラメータα、β、及び、図13の基本波形は、蛍光レベル予測パラメータとしてまとめて予め記憶部12に記憶しておくこともできる。そして、蛍光補正パラメータ設定部15は、蛍光レベル差を算出する。非標準記録媒体の蛍光レベルをRF(fu)、標準記録媒体の蛍光レベルをRF(fs)とすると、RF(fu)−RF(fs)が蛍光レベル差になるという具合である。
蛍光補正パラメータ設定部15は、以上のようにして算出した蛍光レベル差を、図13に示す基本波形に乗算することで、ユーザ用紙と基準用紙との間の分光反射率の差分を示す分光反射率差分推定値を算出する。そして、算出した分光反射率差分推定値と、例えば記憶部12に記憶された色材マスキングパラメータとに基づいて、標準記録媒体に形成したパッチの分光反射率の各々に対応した差分値(カラーパッチ分光反射率差分推定値)を算出する。そして、標準記録媒体に形成したパッチの分光反射率に、推定した差分値を加算することで、非標準記録媒体におけるパッチの予測分光反射率を求めることができる。
ここで、色材マスキングパラメータPw、Pc、Pm、Py…は、4D−LUT(四次元LUT(Look Up Table))の頂点16点で設定されている。例えば色相変化量が第2閾値未満の場合、各頂点に対応したカラーパッチ分光反射率差分推定値は、非標準記録媒体の分光反射率差分推定値に色材マスキングパラメータを乗算した値になる。例えば(C、M、Y、K)=(100、0、0、0)のカラーパッチ分光反射率差分推定値は、非標準記録媒体の分光反射率差分推定値に色材マスキングパラメータPcを乗算した値になる。4D−LUTの中間点(頂点以外)に対応したカラーパッチ分光反射率差分推定値は、頂点の分光反射率差分推定値をカラーパッチ網点面積率に応じた比率で線形補間して算出することができる。
以上のようにして、蛍光補正パラメータ設定部15は、CMYKの全色に対し、蛍光補正パラメータ42を設定する。
図14は、カラープロファイル生成部11におけるプロファイル生成処理を実現するための機能構成を示す機能ブロックである。プロファイル生成部11は、図14に示すように、蛍光補正部44と、カラープロファイル変換部41と、TRC補正部46とを備える。蛍光補正部44は、蛍光補正パラメータ設定部15で設定された蛍光補正パラメータ42を取得してユーザ用紙の蛍光レベルを基準用紙の蛍光レベルに変換する。カラープロファイル変換部41は、記憶部12から基準用紙のカラープロファイル121を取得し、デバイス非依存のLab均等色空間の色値を、画像形成装置30が扱う基準用紙におけるCMYKの表色値(すなわち階調値)に変換する。TRC補正部46は、TRC補正パラメータ設定部16で設定されたTRC補正パラメータ43を取得し、基準用紙における階調値をユーザ用紙における階調値に変換する。
次に、蛍光補正部44およびTRC補正部46について説明する。蛍光補正部44は、蛍光補正パラメータ設定部15にて設定された蛍光補正パラメータ42に基づいて、ユーザ用紙に形成される画像の見かけ上の色が基準用紙に形成される画像の見かけ上の色と同じになるように、色値を補正する。蛍光補正後の色値は、Lab均等色空間の色値として出力される。この蛍光補正は、特願2013−001365に記述された蛍光補正方法と同様である。TRC補正部46は、TRC補正パラメータ設定部16にて設定されたTRC補正パラメータ43に基づいて基準用紙の単色階調値をユーザ用紙の対応する単色階調値に補正する。具体的には、取得される離散階調値での座標関係を元にスプライン補間して作成した補正カーブ(TRC補正カーブ)を用いた階調値変換を行い、図7のINからOUTへの変換を行う。
(動作説明)
図15は、プロファイル生成装置10により実行される一連の処理(メインルーチン)を示すフローチャートであり、シアンのパラメータを設定する例である。図15においてメインルーチンが開始されると、まずステップS101の「色相変化量θcの取得」において蛍光補正パラメータ設定部15、及びTRC補正パラメータ設定部16は、記憶部12から色相変化パラメータ122を取得する。次にステップS102の「蛍光補正パラメータの設定」において、蛍光補正パラメータ設定部15は、基準用紙の用紙特性123と、ユーザ用紙の用紙特性124と、色相変化パラメータ122とに基づいて、蛍光補正パラメータ42を算出する。
図15は、プロファイル生成装置10により実行される一連の処理(メインルーチン)を示すフローチャートであり、シアンのパラメータを設定する例である。図15においてメインルーチンが開始されると、まずステップS101の「色相変化量θcの取得」において蛍光補正パラメータ設定部15、及びTRC補正パラメータ設定部16は、記憶部12から色相変化パラメータ122を取得する。次にステップS102の「蛍光補正パラメータの設定」において、蛍光補正パラメータ設定部15は、基準用紙の用紙特性123と、ユーザ用紙の用紙特性124と、色相変化パラメータ122とに基づいて、蛍光補正パラメータ42を算出する。
次に、ステップS103において、TRC補正パラメータ設定部16は、色相変化パラメータ122が示す色相変化量θcと第1閾値Thcとの比較を行い、閾値未満であればステップS104に進み、目標色値を紙白からの色差に設定する。一方、閾値以上であればステップS105に進み、目標色値を累積Lab色差に設定する。次に、ステップS106の「TRC補正パラメータの設定」において、TRC補正パラメータ設定部16は、基準用紙の単色階調パッチの測色値126と、ユーザ用紙の単色階調パッチの測色値125とを取得し、TRC補正パラメータ43を設定する。次に、ステップS107の「蛍光補正処理」において、蛍光補正部44は、デバイス非依存のLab均等色空間の3次元空間規定格子点上の色値に対し蛍光補正処理を行う。次に、ステップS108の「基準用紙カラープロファイルの取得」において、カラープロファイル変換部41は、記憶部12から基準用紙のカラープロファイル121を取得する。次に、ステップS109の「カラープロファイル変換処理」において、カラープロファイル変換部41は、蛍光補正処理の出力値であるLab値を、基準用紙のカラープロファイル121を用いて画像形成装置30が扱う基準用紙におけるCMYKの表色値(すなわち階調値)に変換する。次に、ステップS110の「TRC補正処理」において、TRC補正部46は、ステップS106で設定されたTRC補正パラメータ43を用いて、基準用紙におけるCMYKの階調値をユーザ用紙における階調値に変換し、ユーザ用紙のカラープロファイル26を生成する。最後にステップS111において、TRC補正部46は、ステップS110で生成したユーザ用紙のカラープロファイル26を画像処理装置40に送信する。
以上に説明したように、本実施形態では、基準用紙に形成される単色階調の色相変化量を表す色相変化パラメータ122を用いて、蛍光補正パラメータ42、及びTRC補正パラメータ43を設定して、ユーザ用紙のカラープロファイル26を生成する処理を行うことで、単色階調パッチにおいて色相変化が起こる場合でも適切にユーザ用紙のカラープロファイル26を生成することができる。つまり、本実施形態によれば、基準用紙のカラープロファイル121を作成した際の画像形成装置30の出力方式(電子写真/インクジェットか)に対応した補正処理を行うことが可能となる。
なお、上述した実施形態にかかるプロファイル生成装置10によるプロファイル生成プロセスは、例えば、上述したPCに拡張ソフトウェアとして実装された処理プログラムがPCのCPUにより実行されることによって実現される。PCのCPUにより実行される処理プログラムは、例えば、PCのROM等に予め組み込まれて提供される。また、PCのCPUにより実行される画像処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、PCのCPUにより実行される処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、PCのCPUにより実行される出力制御プログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。PCのCPUにより実行される処理プログラムは、図3に機能ブロック図で示した各処理機能を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては、CPU(プロセッサ)が例えばROMから画像処理プログラムを読み出して実行することにより各処理機能が主記憶装置(RAM)上にロードされ、各処理機能が主記憶装置上に生成されるようになっている。
以上、本発明の一適用例としての実施の形態を具体的に説明したが、本発明は、上記の各実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で様々な変形や変更を加えて具体化することができる。例えば、上述の実施形態では、プロファイル生成装置10を画像形成装置30とは別の装置として実現する構成を説明したが、プロファイル生成装置10の一部または全部の機能を、画像形成装置30に内蔵させた構成を採用するようにしてもよい。
10 プロファイル生成装置
11 カラープロファイル生成部
12 記憶部
13 用紙特性取得部
14 測色値取得部
15 蛍光補正パラメータ設定部
16 TRC補正パラメータ設定部
20 PC
22 画像データ取得部
23 色変換部
24 カラープロファイル変換部
25 カラープロファイル取得部
30 画像形成装置
40 画像処理装置
41 カラープロファイル変換部
44 蛍光補正部
46 TRC補正部
11 カラープロファイル生成部
12 記憶部
13 用紙特性取得部
14 測色値取得部
15 蛍光補正パラメータ設定部
16 TRC補正パラメータ設定部
20 PC
22 画像データ取得部
23 色変換部
24 カラープロファイル変換部
25 カラープロファイル取得部
30 画像形成装置
40 画像処理装置
41 カラープロファイル変換部
44 蛍光補正部
46 TRC補正部
Claims (10)
- 基準となる記録媒体を示す標準記録媒体のカラープロファイルを用いて、前記標準記録媒体と分光特性が異なる非標準記録媒体のカラープロファイルを生成するプロファイル生成装置であって、
前記標準記録媒体のカラープロファイルと、前記標準記録媒体に形成される単色階調の色相変化量を表す色相変化パラメータと、前記標準記録媒体の用紙特性と、前記標準記録媒体における測色値とを記憶する記憶手段と、
前記非標準記録媒体の用紙特性を取得する第1取得手段と、
前記非標準記録媒体における測色値を取得する第2取得手段と、
前記非標準記録媒体の用紙特性、前記標準記録媒体の用紙特性、前記色相変化パラメータに基づいて、前記非標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色を、前記標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色と一致させるための第1補正パラメータを設定する第1補正パラメータ設定手段と、
前記非標準記録媒体における測色値、前記標準記録媒体における測色値、前記色相変化パラメータに基づいて、前記標準記録媒体における単色階調値を前記非標準記録媒体における単色階調値に変換するための第2補正パラメータを設定する第2補正パラメータ設定手段と、
前記標準記録媒体のカラープロファイル、前記第1補正パラメータ、前記第2補正パラメータに基づいて、前記非標準記録媒体のカラープロファイルを生成する生成手段と、を備える、
プロファイル生成装置。 - 前記色相変化パラメータは、彩度最大色、および、100%の階調値の再現色の各々と、紙の色を示す紙白とを結んだ角度を表す色相角情報を含む、
請求項1に記載のプロファイル生成装置。 - 前記第2補正パラメータ設定手段は、前記色相変化量と第1閾値との比較結果に応じて、前記第2補正パラメータの設定方法を変更する、
請求項1または請求項2に記載のプロファイル生成装置。 - 前記第2補正パラメータは、前記標準記録媒体における単色階調値を前記非標準記録媒体における単色階調値に変換するための補正カーブを表すものであり、
前記第2補正パラメータ設定手段は、前記色相変化量が前記第1閾値未満の場合は、紙の色を示す紙白と、各階調パッチの色との色差を目標色値として前記補正カーブを生成する一方、前記色相変化量が前記第1閾値以上の場合は、各階調パッチ間の色差の累積値を目標色値として前記補正カーブを生成する、
請求項3に記載のプロファイル生成装置。 - 前記第1補正パラメータ設定手段は、前記色相変化量と第2閾値との比較結果に応じて、前記第1補正パラメータの設定方法を変更する、
請求項1乃至4のうちの何れか1項に記載のプロファイル生成装置。 - 前記第1補正パラメータ設定手段は、
前記色相変化量が前記第2閾値未満の場合は、前記標準記録媒体と前記非標準記録媒体との間の蛍光レベル差に応じて推定される、前記非標準記録媒体と前記標準記録媒体との間の分光反射率の差分を示す分光反射率差分推定値に対して、所定の単色に対応する色材のマスキングパラメータを乗算した値を、前記所定の単色の100%の階調値に対応する、前記標準記録媒体と前記非標準記録媒体との間におけるカラーパッチの分光反射率の差分を示すカラーパッチ分光反射率差分推定値として設定するとともに、前記分光反射率差分推定値に対して紙の色に対応する色材のマスキングパラメータを乗算した値を、前記所定の単色の0%の階調値に対応する前記カラーパッチ分光反射率差分推定値として設定し、階調値0%から100%までの間の階調値に対応する前記カラーパッチ分光反射率差分推定値は線形補間により求める一方、
前記色相変化量が前記第2閾値以上の場合は、前記分光反射率差分推定値に対して前記所定の単色に対応する色材のマスキングパラメータを乗算した値を、彩度最大色に対する階調値に対応する前記カラーパッチ分光反射率差分推定値として設定するとともに、前記分光反射率差分推定値に対して紙の色に対応する色材のマスキングパラメータを乗算した値を、前記所定の単色の0%の階調値に対応する前記カラーパッチ分光反射率差分推定値として設定し、階調値0%から彩度最大色に対する階調値までの間の階調値に対応する前記カラーパッチ分光反射率差分推定値は線形補間により求め、かつ、彩度最大色に対する階調値から階調値100%までの間の階調値に対応する前記カラーパッチ分光反射率差分推定値は、彩度最大色に対する階調値に対応する前記カラーパッチ分光反射率差分推定値と同じ値とする、
請求項5に記載のプロファイル生成装置。 - 前記第1補正パラメータは、単色階調値に対応する前記カラーパッチ分光反射率差分推定値である、
請求項6に記載のプロファイル生成装置。 - 基準となる記録媒体を示す標準記録媒体と分光特性が異なる非標準記録媒体の用紙特性を取得する第1取得ステップと、
前記非標準記録媒体における測色値を取得する第2取得ステップと、
前記標準記録媒体のカラープロファイルと、前記標準記録媒体に形成される単色階調の色相変化量を表す色相変化パラメータと、前記標準記録媒体の用紙特性と、前記標準記録媒体における測色値とを記憶する記憶手段から取得した前記標準記録媒体の用紙特性および前記色相変化パラメータ、前記第1取得ステップで取得した前記非標準記録媒体の用紙特性に基づいて、前記非標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色を、前記標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色と一致させるための第1補正パラメータを設定する第1補正パラメータ設定ステップと、
前記記憶手段から取得した前記標準記録媒体における測色値および前記色相変化パラメータ、前記第2取得ステップで取得した前記非標準記録媒体における測色値に基づいて、前記標準記録媒体における単色階調値を前記非標準記録媒体における単色階調値に変換するための第2補正パラメータを設定する第2補正パラメータ設定ステップと、
前記標準記録媒体のカラープロファイル、前記第1補正パラメータ、前記第2補正パラメータに基づいて、前記非標準記録媒体のカラープロファイルを生成する生成ステップと、を含む、
プロファイル生成方法。 - コンピュータを、
基準となる記録媒体を示す標準記録媒体と分光特性が異なる非標準記録媒体の用紙特性を取得する第1取得手段と、
前記非標準記録媒体における測色値を取得する第2取得手段と、
前記標準記録媒体のカラープロファイルと、前記標準記録媒体に形成される単色階調の色相変化量を表す色相変化パラメータと、前記標準記録媒体の用紙特性と、前記標準記録媒体における測色値とを記憶する記憶手段から取得した前記標準記録媒体の用紙特性および前記色相変化パラメータ、前記第1取得ステップで取得した前記非標準記録媒体の用紙特性に基づいて、前記非標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色を、前記標準記録媒体に形成される画像の見かけ上の色と一致させるための第1補正パラメータを設定する第1補正パラメータ設定手段と、
前記記憶手段から取得した前記標準記録媒体における測色値および前記色相変化パラメータ、前記第2取得ステップで取得した前記非標準記録媒体における測色値に基づいて、前記標準記録媒体における単色階調値を前記非標準記録媒体における単色階調値に変換するための第2補正パラメータを設定する第2補正パラメータ設定手段と、
前記標準記録媒体のカラープロファイル、前記第1補正パラメータ、前記第2補正パラメータに基づいて、前記非標準記録媒体のカラープロファイルを生成する生成手段として機能させる、
プログラム。 - 入力画像を取得し、請求項1乃至7のうちの何れか1項に記載のプロファイル生成装置で生成されたカラープロファイルを用いて画像処理を行う、
画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014052764A JP2015177380A (ja) | 2014-03-14 | 2014-03-14 | プロファイル生成装置、プロファイル生成方法、プログラムおよび画像処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014052764A JP2015177380A (ja) | 2014-03-14 | 2014-03-14 | プロファイル生成装置、プロファイル生成方法、プログラムおよび画像処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015177380A true JP2015177380A (ja) | 2015-10-05 |
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ID=54256132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014052764A Pending JP2015177380A (ja) | 2014-03-14 | 2014-03-14 | プロファイル生成装置、プロファイル生成方法、プログラムおよび画像処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015177380A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11108934B2 (en) | 2019-07-23 | 2021-08-31 | Ricoh Company, Ltd. | Information processing apparatus and information processing method for determining a patch chart configuration for determining a patch chart configuration |
-
2014
- 2014-03-14 JP JP2014052764A patent/JP2015177380A/ja active Pending
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