JP2015175112A - 外壁施工方法、外壁構造体及びタイルユニット - Google Patents

外壁施工方法、外壁構造体及びタイルユニット Download PDF

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JP2015175112A JP2014050158A JP2014050158A JP2015175112A JP 2015175112 A JP2015175112 A JP 2015175112A JP 2014050158 A JP2014050158 A JP 2014050158A JP 2014050158 A JP2014050158 A JP 2014050158A JP 2015175112 A JP2015175112 A JP 2015175112A
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昭生 高津
Akio Takatsu
昭生 高津
健一 長谷川
Kenichi Hasegawa
健一 長谷川
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Abstract

【課題】従来の乾式工法に比して、金属使用量を減少させることが可能であり、且つ、湿式工法におけるモルタル等の経年変化(劣化)等によるタイルの剥離といった問題の発生を抑止することができる新たな外壁施工方法、外壁構造体の提供。
【解決手段】タイルに貫通孔を形成し、当該貫通孔が形成された複数の有孔タイル10を躯体90に張り付け、有孔タイル10の貫通孔を骨材20によって挿通することにより複数の有孔タイル10を骨材20によって貫通し、骨材20を躯体90に取り付けることによって、骨材20による有孔タイル10の剥落防止をする。
【選択図】図6

Description

本発明は、建物などの外壁や外壁の施工面にタイルを取り付けるための外壁施工方法、外壁構造体及びタイルユニットに関する。
建築物の躯体を保護するためのタイルを躯体(壁面)に張りつける場合、モルタル等をコテ等で薄く躯体に塗りつけ、その上にタイルを接着して仕上げる方法が一般的な工法である(湿式工法)。これに対し、モルタルなどの水を含んだ材料を使用せず、工場で生産された外壁材などを現場で取付ける乾式工法も利用されている。乾式工法は、湿式工法に比べ、工期の短縮が可能な点や、湿式工法のような職人の技量の差の影響が少ない(品質の均一化がし易い)点で有利である。また、湿式工法ではタイルの保持力がモルタルの接着力に依存しているため、経年変化(劣化)や変形(温度変化、乾燥・湿潤といった環境の変化(特に外壁の場合は環境の影響が大きい)などによる応力によって生じる変形であり、弾性力のない材料はこれに弱い)によるタイルの保持力の低下が問題となるが、コンクリートに支持金物を設置してそこに外壁材を取り付けるような乾式工法の場合、湿式工法のような経年変化(劣化)等によるタイル剥がれといった問題は小さく、一般的に安全性は高い。このような乾式工法に関連する技術が特許文献1や2等によって開示されている。
特開平08−027995 特開2013−151835
特許文献1や2で開示されているような、躯体(壁面)に支持金物(それぞれの方式に応じた形状の支持金物)を設置してそこにタイルを取り付ける工法(乾式工法)は、前述のごとく安全性に優れ、工期の短縮等も可能であり、これらの点で優れるものであるが、使用する金属材料(基本的にはステンレス鋼)の量や、部材の種類が多くなり、また、支持金物を躯体に設置するためのアンカーの本数も多くなる傾向にあるため、一般的にコスト高となってしまうものである。また、タイル側においても、支持金物に取り付けるための構造(裏面側における凹構造)が必要となり、タイルの成形工程の複雑化や歩留まりの低下を招き、その面でもコスト高となるものであった。
また、モザイクタイルといったサイズの小さいタイルは例えばマンション等の建物では最もよく利用されているものであるが、小さいサイズのタイルを大量に使用するような施工の場合には、上記の乾式工法のコストの問題がより顕著になり、このような場合には乾式工法はほとんど使用されていないのが現状である。本来、モザイクタイルといったサイズの小さいタイルは、単純な形状であって大量に生産することができ、生産サイクルも短くて歩留まりも高く、低コストである。また、所定サイズ(例えば30cm×30cm)に複数のタイルを紙張りしたユニットとし、当該ユニットを下地に接着剤を塗布した壁面に圧着していく(紙は後で水をかけて剥離)工法により、作業効率も高められている。しかし、このような特性に対して乾式工法の「躯体に支持金物を設置してそこにタイルを取り付ける」という点が基本的に相容れないものだからである(即ち、モザイクタイルのようなサイズのタイルは、接着剤の接着力のみによって保持されており、接着剤の経年変化(劣化)等によるタイル剥がれという問題を解決できていないのが現状である)。
本発明は、上記の点に鑑み、従来の乾式工法に比して、金属使用量を減少させることが可能であり、且つ、湿式工法におけるモルタル等の経年変化(劣化)等によるタイルの剥離といった問題の発生を抑止することができる新たな外壁施工方法、外壁構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
貫通孔が形成された有孔タイルを躯体に複数張り付ける工程と、前記貫通孔に骨材を挿通することにより、複数の前記有孔タイルを前記骨材にて貫通させる工程と、前記骨材を躯体に取り付ける工程と、を有することを特徴とする外壁施工方法。
(構成2)
前記骨材の躯体への取り付けを、前記骨材を、躯体に設けたアンカーによって取り付けることにより行う、又は、躯体に胴縁を取り付け、当該銅縁に対して前記骨材を取り付けることによって行う、ことを特徴とする構成1に記載の外壁施工方法。
(構成3)
前記胴縁が、当該胴縁を躯体に対して取り付けるための取付部と、前記骨材を取り付ける骨材締結部とを備え、当該胴縁を所定間隔で複数設け、前記有孔タイルの間に配置される胴縁の前記取付部が、前記有孔タイルの裏面側に配置されるようにすることを特徴とする構成2に記載の外壁施工方法。
(構成4)
前記貫通孔が縦に形成されており、前記骨材を前記有孔タイルに縦に貫通させることを特徴とする構成1乃至構成3の何れか一つに記載の外壁施工方法。
(構成5)
貫通孔が形成された複数の有孔タイルが躯体に張り付けられ、前記貫通孔が骨材によって挿通されていることにより複数の前記有孔タイルが前記骨材によって貫通されており、当該骨材が躯体に取り付けられていることを特徴とする外壁構造体。
(構成6)
前記骨材の躯体への取り付けが、前記骨材が、躯体に設けられたアンカーによって取り付けられている、又は、躯体に取り付けられた胴縁に対して前記骨材が取り付けられていることを特徴とする構成5に記載の外壁構造体。
(構成7)
前記胴縁が、当該胴縁を躯体に対して取り付けるための取付部と、前記骨材を取り付ける骨材締結部とを備え、前記有孔タイルの間に配置される胴縁の前記取付部が、前記有孔タイルの裏面側に配置されていることを特徴とする構成6に記載の外壁構造体。
(構成8)
前記貫通孔が縦に形成されており、前記骨材が前記有孔タイルを縦に貫通していることを特徴とする構成5乃構成7の何れか一つに記載の外壁構造体。
(構成9)
貫通孔が形成された複数の有孔タイルが、外壁施工時の配置と同じ間隔にてシート上に貼付されていることを特徴とするタイルユニット。
(構成10)
前記貫通孔に骨材が挿通されていることを特徴とする構成9に記載のタイルユニット。
本発明の外壁施工方法(Bind工法)、外壁構造体によれば、タイルに貫通孔が形成されており(有孔タイル)、躯体に固定される骨材(例えばステンレスの帯鋼)によって、当該貫通孔を有する複数のタイルが挿通されているため、モルタルや接着剤等による躯体へのタイルの張り付けにおいて、仮に経年劣化等によりモルタルや接着剤によるタイルの保持力が低下した場合においても、タイルが骨材によって保持されているため、タイルの剥離といった問題の発生を抑止することができる。また、タイルが骨材によって保持されているため、耐風圧性能・耐震性能においてもこれを安価に向上させることができる。また、タイルに孔をあけるだけの単純な構成であるため、タイルの成形などにおける工程の複雑化や歩留まりの低下を抑止することができる。且つ、骨材は、基本的に孔(有孔タイルの貫通孔)を通すことができればよいものであるため(当然に所定の強度を備えていることは必要である)、その構造を単純化でき(例えば単なる丸棒や平板等でよい)、これを躯体に取り付けるだけでよいため、アンカーの本数も減少させることが可能であり、且つ金属使用量を減少させることが可能である。また、本発明のタイルユニットによれば、所定サイズ(例えば30cm×30cm)に複数のタイルを紙張りしたユニットとすることができ、上記本発明の外壁施工方法及び外壁構造体工法において、当該ユニットを下地(躯体)に接着剤等を塗布した壁面に圧着していく(紙は後で水をかけて剥離する)工法を使用することができ、作業効率に優れる。
本発明に係る実施形態の外壁構造体を示す概略斜視図 本発明に係る実施形態の有孔タイルを示す図であり、(a):斜視図、(b):上面図 本発明に係る実施形態の骨材を示す図 本発明に係る実施形態の胴縁を示す図であり、(a):斜視図、(b):正面図、(c):側面図 本発明に係る実施形態のタイルユニットを示す斜視図 本発明に係る実施形態の外壁構造体の一部を示す概略斜視図 本発明に係る実施形態の外壁構造体の概略側面図 本発明に係る実施形態の外壁構造体の別の例を示す概略側面図 本発明に係る実施形態の有孔タイルの別の例を示す図 本発明に係る実施形態の外壁構造体を示す概略斜視図
以下、本発明の実施態様について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施態様は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
本発明は、タイル(有孔タイル)を躯体(壁面)に張りつけるための新しい構造及び工法(Bind工法という)を提供するものである。以下、まず各構成について各図を参照しつつ説明を行う。
図1は、本実施形態の外壁構造体1を説明するための概略斜視図である。図1に示されるように、本実施形態の外壁構造体1は、躯体90に対してタイルを張り付けることによって構成されるものであり、当該タイルに貫通孔を有するタイル(有孔タイル)10を使用し、この有孔タイル10の貫通孔を、骨材20によって挿通し、骨材20を躯体90に設けたアンカー60によって締結(直接または間接的に締結)することで、躯体90に固定するものである。
図2は、本実施形態の有孔タイル10を示す図である。同図に示されるように、本実施形態の有孔タイル10には、その短手方向(本明細書においてはこれを「縦方向」という)に沿って貫通孔11が形成されている。
図2(b)に示されるように、貫通孔11が形成される位置は、断面においてそのほぼ中心となる位置である。なお、本実施例では断面における中心付近に貫通孔を形成するものを例としているが、本発明をこれに限るものではなく、任意の位置であって構わない。ただし、孔が1つである場合には、重量バランスや強度等の観点から、中心付近であることが好ましい。また、タイルの製造という観点からみると、その焼成工程等において変形等が生じないように、対称形であることが好ましく、従って孔が中心付近に形成されることが好ましい(少なくとも、タイルの厚さ方向において、孔が中間付近に形成されることが好ましい)。
貫通孔11の大きさについては、次に説明する骨材20との関係で適宜決定されるものである(基本的には、骨材20を挿通することができる大きさであればよい)。
図3は、本実施形態の骨材20を示す図である。本実施形態における骨材20は、ステンレスの帯鋼であり、その両端に躯体90に取り付けた後述の胴縁30と締結させるための孔21が形成される。前述のごとく、骨材20は、有孔タイル10を保持するための部材であり、骨材20によって保持させる有孔タイル10の数によって、適宜その必要な強度が保たれるような材質・形状にて形成されるものである。なお、本実施形態における骨材20による有孔タイル10の保持は、タイルの剥落を防止するという意味での保持力があればよく、後に説明するように、躯体90に対するタイルの張り付け自体は、本実施形態では従来通り接着剤などによるものである(ただし、これに本発明を限るというものではなく、接着剤などを使用せずに、骨材20によって躯体90に対するタイルの張り付けを行うものであってもよい)。
図4は、本実施形態の胴縁30を示す図である。同図に示されるように、本実施形態の胴縁30は、取付部31と骨材締結部32とを有している。取付部31は、躯体90に対する取り付けのための構成であり、躯体90に設置されたアンカー60と締結させるための孔311が形成される。本実施形態では、取付部31は、基本平板状に形成され、その端部(骨材締結部32がある側の反対側)において断面L字状に形成される。当該L字状部分の高さは、アンカー60と締結させる際のアンカーの頭部若しくはボルト、ナット等の高さと略同一か僅かに高く形成される(本実施形態では約2mm)。骨材締結部32は、図4(c)に示されるように、断面コ字型に形成され、骨材20を締結させるための孔321が形成される。骨材締結部32の縦方向の高さ(図中のH)は、本実施形態では10mmで形成される。奥行き方向(図中のD)は、本実施形態では約4mmで形成される。なお、骨材20を締結させるための孔321は、有孔タイル10のサイズ及び配置間隔に応じて、所定間隔で設けられるものであり、躯体90に設置されるアンカー60と締結させるための孔311は、必要な強度を確保できるように所定間隔でアンカー60を形成し、これに対応する位置に形成されるものである。必要な強度は、胴縁30を設ける間隔、及び、その間に設けられる有孔タイル10(及び骨材21)のサイズ(重量)やその数等によって適宜決定されるものである。
図5は、本実施形態のタイルユニット50を示す図である。同図に示されるように、有孔タイル10が、外壁施工時の配置と同じ間隔にてシート40上に複数貼付されて構成される。本実施形態では、有孔タイル10がモザイクタイルであり、各タイルの配置間隔が5mmであるものを例としており、タイルユニット50としては、有孔タイル10が3×6の18個張り付けられたものが一単位であるものを例としている。
次に、図6及び図7を参照しつつ、本実施形態の外壁構造体1の構成及び、その施工方法であるBind工法について説明する。
図6は、本実施形態の外壁構造体の一部を示す概略斜視図であり、図7は同側面図である。本実施形態では、先ず躯体90に設けるアンカー60による胴縁30の取り付けを行う。なおアンカー60には各種のアンカーを適用することが可能である(通常は、各種の後施工アンカーを用いることが想定されるがこれに限られるものではない)。
次に、躯体90に対して接着剤を塗布し(図7に示されるように、胴縁30の取付部31に対しても接着剤を塗布する。本実施形態では約2mmの厚さで塗布)、当該接着剤が塗布されている面に対して、タイルユニット50を押し付けて接着をしていく。前述したごとく、胴縁30の取付部31端部のL字形状において、その高さがアンカー60と締結する際のアンカーの頭部若しくはボルト、ナット等の高さと略同一か僅かに高く形成されているため、当該L字形状は、アンカー60と締結する際のアンカーの頭部若しくはボルト、ナットの保護をする機能を有し、また、取付部31の強度確保(反り等の変形抑止)としての機能も有するものである(加えて、接着剤を塗布する厚さの目安ともなる)。なお、本実施例では、縦方向において、タイルユニット50の1ユニットごとに胴縁30が設けられるものを例としており、従って、各胴縁30の間隔は、タイルユニット50の1ユニット分である。また、本実施形態では、取付部31に重畳する位置でタイルユニット50を配置するものと(取付部31が、有孔タイル10の裏面側に配置されるように)している。これにより、躯体90への取り付け強度を保ちつつ、外面からはアンカー60との結合部分を隠すことができ、意匠上も優れるものである。
タイルユニット50の貼付により、有孔タイル10の躯体90への張り付けができたら、各有孔タイル10の貫通孔11に骨材20を挿通させ、骨材20を、胴縁30の骨材締結部32へ締結させる(これにより骨材20が躯体90に取り付けられる)。当該締結はボルトやリベットなど適当な締結手段を適宜選択することができる。最後に、各タイルユニット50の間であって、胴縁30の骨材締結部32が見えている部分に対して目地を施工する。上記の各工程が、躯体90のタイル施工場所に対する全ての個所で実施されることにより、外壁構造体1が完成する。なお、タイルユニット50のシート40の剥離工程は、タイルユニット50の躯体90に対する張り付け後に、任意のタイミングで行うことができる。
以上の説明から理解できるように、本実施形態の外壁構造体及びその施工方法であるBind工法によれば、有孔タイル10に貫通孔11が形成されており、躯体90に固定される骨材20によって挿通されているため、モルタルや接着剤等による躯体へのタイルの張り付けにおいて、仮に経年劣化等によりモルタルや接着剤によるタイルの保持力が低下した場合においても、有孔タイル10が骨材20によって保持されているため、タイルの剥離といった問題の発生を抑止することができる。また、耐風圧性能・耐震性能においても安価に、且つ、飛躍的に向上させることができる。
さらに、本実施形態の有孔タイル10は、タイルに孔をあけるだけの単純な構成であるため、タイルの成形などにおける工程の複雑化や歩留まりの低下の抑止をすることができ、又、タイル成形の工法の選択の自由度が得られるものである。即ち、従来の乾式工法においては、タイルの裏面側に、支持金物に取り付けるための凹構造を形成する必要があり、当該構造を作成するためには、湿式の製法(タイル製法としての湿式)をとる必要があった。これに対し、本発明に基づく有孔タイル10は、タイルに孔をあけるだけの単純な構成であり、製造コストの安い乾式の製法(タイル製法としての乾式。一般に、湿式のタイル製法に比べ、短工期であり、歩留まりが高く、低コストである)を用いることが可能となるものである。加えて、従来の乾式工法では、支持金物にタイルを取り付けることとなる(タイルと構造体が直に接触する可能性がある)ため、タイルの破損低減の観点から硬質のタイル(陶器質タイルや磁器質タイル)を使用せず、せっき質タイルを用いているものであったが、本実施形態によれば、約2mmの厚さの接着剤70の上にタイルが接着されるものであるので、接着剤70がクッションの役割を果たし、タイルの欠損のおそれが低減される。従って、使用できるタイルの種類として、せっき質タイル、陶器質タイル、磁器質タイル、土器質タイル等、何れのタイプであっても適用することができる。これにより多種多様な色のタイルを選択することも可能となるものであり非常に有用である。
また、骨材20は、基本的に貫通孔11を通すことができればよいものであるため(所定の強度は必要)、その構造を単純化でき、これを躯体に取り付けるだけでよいため(本実施形態では胴縁30を介した取り付け)、金属使用量を減少させることが可能である。また、本実施形態のタイルユニット50によれば、複数の有孔タイル10(本実施形態では3×6)を紙張りしたユニットとすることができ、当該ユニットを下地(躯体)に接着剤等を塗布した壁面に圧着していく(紙は後で水をかけて剥離する)工法を使用することができ、作業効率に優れる。
さらに、本実施形態では、胴縁30を介して骨材20を躯体に取り付けるようにしているため、アンカーの本数をさらに減少させることができる。後施工アンカーはコスト要因であるため、この数が低減されることにより、低コスト化が図れるものである(また工期短縮にも寄与する)。また、図7に示されるように、本実施形態では、胴縁30の骨材締結部32の奥行き方向(図4(c)のD)を、躯体90の表面(取付部31が接する面)から、有孔タイル10に形成される貫通孔11のある範囲までの長さで形成している。これにより、有孔タイル10を貫通する骨材20の取り付けにおいて、取り付け面を略一致させることができ、骨材20の構成を単純化することができ(単なる帯板に孔21を形成するだけでよい)、この点でもコスト削減が図れるものである。
なお、本実施形態では胴縁30を用いるものを例として説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、骨材20の孔21を直接躯体90に設けるアンカー60によって締結させるようにしてもよい。図8に骨材20を直接躯体90に設けたアンカー60に締結させるものの例を示した。同図に示されるように、躯体90に接着剤を塗布し、これに対してタイルユニット50を押し付け、各有孔タイル10の貫通孔11に骨材20を挿通した上で、骨材20の孔21とスペーサー80を挿通してアンカー60によって締結させることで、骨材20が躯体90に取り付けられるものである(各タイルユニット50の間に目地を施工する点は同様)。この場合、胴縁30が不要になる点において金属材料や部材の削減ができるが、その反面、アンカー60の数は増加することになる。図8のものは、タイルのサイズが大きいような場合には向いていると言える。
本実施形態ではタイルユニット50を躯体90に張り付けた後に、各有孔タイル10の貫通孔11に骨材20を挿通させるものとして説明したが、先に骨材20を挿通させた上で、躯体90に張り付けるものであっても構わない。この場合、タイルユニット50として、骨材20が挿通されているものを用意するものであってもよい。タイルユニット50として骨材20を挿通させておく場合、骨材20の抜け落ちを防止するための抜け落ち防止部材を設けるようにしてもよい(例えばクリップ状のものを骨材20に取り付けることで、タイルユニット50の搬送時等において貫通孔11から抜け落ちることを防止し、躯体への張り付け後に、クリップを外すようにする等)。
また、本実施形態においては、タイルを縦方向に貫通する孔とするにより、骨材が縦方向に設置される(これにより胴縁は横胴縁となる)ものを例として説明しているが、タイルを横方向に貫通する孔とするにより、骨材が水平方向に設置されるものであってもよい。ただし、この場合には骨材が梁状態となるため、タイル保持機能として見た場合には、負荷が大きくなる(せん断力、曲げモーメントに対する強度を考慮する必要がある)。これに対し、本実施形態のものであれば、骨材に求められるのは主に引っ張り強度になるので、必要な強度に対する部材(骨材)の断面積を小さくすることが可能である。
本実施形態ではタイルユニット50によって、有孔タイル10の躯体90への張り付けを行うものを例としており、モザイクタイルといったサイズの小さいタイルに対しても、支持金物を設置する方法を適用することができ、且つ、従来のタイルユニットによる工法も併せて利用できる点で非常に有用であるが、本発明をこれに限るものではなく、タイルユニットを使用せずに、個々の有孔タイル10を躯体90へ張り付ける(その後に骨材20を挿通する)ものであってもよい。なお、いうまでもないことであるが、モザイクタイルといったサイズにしか本発明を適用できないというものではなく、各種のサイズのタイルに対して本発明を有効に適用することができる。
本実施形態では、有孔タイル10の貫通孔11が矩形のものを例としているが、これに限られるものではなく、任意の形状のものであって構わない(基本的には、骨材20を挿通することができる形状(大きさ)であればよいものである)。同様に骨材20も板状のものである必要はなく、任意の形状のものを利用することができる。また、本実施形態では、貫通孔11が1つだけ形成されているものを例としたが、複数形成されているものであってもよい。例えば、図9に例を示したごとく、貫通孔11を3つ設けるようなものであってもよい。このように貫通孔11を3つ形成した有孔タイル101は、図5と同じ配置にすることもでき、且つ、図9(b)に示したような互い違いの配置にすることも可能である。(図9(b)のような配置のタイルユニットや、これに帯鋼20を挿通させた状態のタイルユニットとして提供することもできる。)なお、横方向に互い違いに設置するものだけでなく、図10のごとく、縦方向に互い違いに設置するものであっても構わない。この場合、胴縁を設けずに直接躯体90に取り付けるものの方が容易に適用できるが、胴縁を用いるようにすることも可能である。
本実施形態では、図6、7に示されるように、タイルユニット50の1ユニットごとに胴縁30が設けられるものを例として説明したが、これに限られるものではなく、胴縁30の間に複数のタイルユニット50を設ける(即ち、胴縁30の配置間隔を広げる)ようにしてもよい。この際に、複数のタイルユニット50を1本の骨材20で挿通するようにしてもよいし、各タイルユニット50毎(又は複数のタイルユニット毎)に骨材20を設け、胴縁30が無い部分において骨材20が不連続になる部分においては、骨材20同士を相互に締結させる(ボルトやリベット等、適宜締結手段による)ものであってもよい。
なお、上記の骨材20同士を相互に締結する部分において、骨材20が重なる部分が生じることとなるため、骨材20の厚さ分だけ奥行き方向にズレが生じることとなる。骨材20の厚さや、その他の部材とのクリアランスとの関係で、当該ズレが全く問題ない(例えば貫通孔11との間のクリアランスで吸収される)場合にはそのままとしてもよいが、このズレが生じないように、骨材20が重なる部分(孔21が形成される箇所の辺り)において、段差吸収構造(例えば、骨材20の上側か下側の一方の端において厚さ分のステップを設ける(断面クランク形状にする)ものや、端部においてその厚さを1/2に形成し、重なることで同じ厚さになるようにするもの等)を設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、タイルユニット50として、有孔タイル10が3×6の18個張り付けられたものを例としているが、その配置や数はこれに限られるものでなく、タイルの大きさや施工のし易さ、搬送の便等を観点として適宜選択することができる。
なお、本明細書において「躯体に張り付ける」とは、例えばコンクリート躯体に直接張り付けるものだけを意味するものではなく、各種の下地や壁材等を介して張り付けるものも含む概念である。また、本発明は外壁にしか使用できないというものではなく、内壁にも使用可能である。
1...外壁構造体、10...有孔タイル、11...貫通孔、20...骨材、30...胴縁、31...取付部、32...骨材締結部、40...シート、50...タイルユニット、60...アンカー、90...躯体

Claims (10)

  1. 貫通孔が形成された有孔タイルを躯体に複数張り付ける工程と、前記貫通孔に骨材を挿通することにより、複数の前記有孔タイルを前記骨材にて貫通させる工程と、前記骨材を躯体に取り付ける工程と、を有することを特徴とする外壁施工方法。
  2. 前記骨材の躯体への取り付けを、
    前記骨材を、躯体に設けたアンカーによって取り付けることにより行う、又は、
    躯体に胴縁を取り付け、当該銅縁に対して前記骨材を取り付けることによって行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の外壁施工方法。
  3. 前記胴縁が、当該胴縁を躯体に対して取り付けるための取付部と、前記骨材を取り付ける骨材締結部とを備え、当該胴縁を所定間隔で複数設け、前記有孔タイルの間に配置される胴縁の前記取付部が、前記有孔タイルの裏面側に配置されるようにすることを特徴とする請求項2に記載の外壁施工方法。
  4. 前記貫通孔が縦に形成されており、前記骨材を前記有孔タイルに縦に貫通させることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の外壁施工方法。
  5. 貫通孔が形成された複数の有孔タイルが躯体に張り付けられ、前記貫通孔が骨材によって挿通されていることにより複数の前記有孔タイルが前記骨材によって貫通されており、当該骨材が躯体に取り付けられていることを特徴とする外壁構造体。
  6. 前記骨材の躯体への取り付けが、
    前記骨材が、躯体に設けられたアンカーによって取り付けられている、又は、
    躯体に取り付けられた胴縁に対して前記骨材が取り付けられている
    ことを特徴とする請求項5に記載の外壁構造体。
  7. 前記胴縁が、当該胴縁を躯体に対して取り付けるための取付部と、前記骨材を取り付ける骨材締結部とを備え、前記有孔タイルの間に配置される胴縁の前記取付部が、前記有孔タイルの裏面側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の外壁構造体。
  8. 前記貫通孔が縦に形成されており、前記骨材が前記有孔タイルを縦に貫通していることを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れか一つに記載の外壁構造体。
  9. 貫通孔が形成された複数の有孔タイルが、外壁施工時の配置と同じ間隔にてシート上に貼付されていることを特徴とするタイルユニット。
  10. 前記貫通孔に骨材が挿通されていることを特徴とする請求項9に記載のタイルユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110318484A (zh) * 2019-07-22 2019-10-11 金螳螂精装科技(苏州)有限公司 一种装配式清水砖隔断安装结构

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