JP2015174757A - 糸継装置、巻取ユニット及び繊維機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】糸処理部における可動部の待機位置を安定化させることができる糸継装置、巻取ユニット及び繊維機械を提供する。
【解決手段】糸継装置10は、分断された糸Yの糸継を行う糸継部50と、糸継部50で糸継ぎされる糸Yの処理を行う糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82と、駆動軸24を有し該駆動軸24を回転させることによって糸寄せレバー81をリンク機構100を介して駆動制御する駆動モータ23と、撚り止めレバー82を介して糸寄せレバー81を付勢するねじりコイルばね28と、を備えている。リンク機構100の少なくとも一部は、糸寄せレバー81が待機位置に在る状態において思案点に位置している。
【選択図】図6

Description

本発明は、糸継装置、巻取ユニット及び繊維機械に関する。
自動ワインダ等の繊維機械に搭載される糸継装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1に記載された糸継装置では、ステッピングモータ(駆動源)を一方の方向に回転し、カム軸及びカムを回転することにより、カムフォロア部を介して連結部材を移動させ、糸処理部の可動部(糸寄せレバー及び撚り止めレバー)を可動させることが図られている。
特開2013−67465号公報
ここで、上述したような糸継装置では、通常、ねじりコイルばね等の弾性体により可動部が付勢されている。そのため、糸処理部の可動部が待機位置に位置する状態において、例えば、可動部を保持する力に係る駆動源の待機電流やディテントトルク(非励磁状態での磁気吸引力)等が十分でないと、当該弾性体の付勢力によって意図せず自然に可動部が可動してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、糸処理部における可動部の待機位置を安定化させることができる糸継装置、巻取ユニット及び繊維機械を提供することを目的とする。
本発明の糸継装置は、分断された糸の糸継ぎを行うための糸継装置であって、糸の糸継ぎを行う糸継部と、糸継部で糸継ぎされる糸の処理を行う可動部を有する糸処理部と、駆動軸を有し、該駆動軸を回転させることによって可動部の少なくとも一部をリンク機構を介して駆動制御する駆動源と、可動部の少なくとも一部を付勢する弾性部材と、を備え、リンク機構の少なくとも一部は、可動部が待機位置に在る状態において思案点に位置する。
この糸継装置では、可動部が待機位置に在る状態において、リンク機構の少なくとも一部が思案点に位置することから、当該リンク機構の少なくとも一部は駆動軸の正回転方向と逆回転方向とで釣り合った状態となる。これにより、可動部の待機位置を安定化させることができる。その結果、例えば、可動部を待機位置で保持するために必要な駆動源の待機電流やディテントトルクを低減することが可能となる。
本発明の糸継装置では、可動部が待機位置に在る状態においてリンク機構の少なくとも一部が位置する思案点は、駆動軸の軸方向から見て、駆動源に対して作用する弾性部材の付勢力のベクトル方向と駆動軸とが交差する状態を有していてもよい。このように、駆動源に作用する付勢力のベクトル方向と駆動軸とを互いに交差する状態とすることで、リンク機構の少なくとも一部を思案点に位置させることができる。
本発明の糸継装置では、リンク機構は、駆動源側の駆動側リンク部と、可動部側の従動側リンク部と、を含み、駆動側リンク部は、可動部が待機位置に在る状態において思案点に位置し、従動側リンク部は、思案点を含まない動作範囲で駆動側リンク部に従動してもよい。この構成によれば、可動部をスムーズに可動させることができる。
本発明の糸継装置では、リンク機構は、可動部が待機位置に在る状態においてリンク機構の少なくとも一部が思案点に位置するときの状態を、位置補正のための原点位置としてもよい。この構成によれば、リンク機構について原点調整後に待機位置である思案点まで移動させなくてもよいので、無駄な移動を抑制することができる。更に、糸道に干渉しない待機位置である思案点で原点調整できることから、糸走行状態においても原点調整が可能となる。
本発明の糸継装置では、可動部は、糸継部における糸端の導入位置を調整する糸案内部と、糸継部による糸継時の糸を一定の位置に規制する撚り規制部と、を含み、弾性部材は、撚り規制部を付勢し、撚り規制部は、糸案内部を付勢し、リンク機構は、糸案内部の一部と連結し、糸継部で糸継ぎされる糸の撚り伝搬を制御するために撚り規制部を所定位置に停止させるストッパーをさらに備えていてもよい。この構成によれば、ストッパーで撚り規制部を所定位置に停止させることにより、糸継時に糸継部に導入される糸の重なり量等を、撚り規制部の影響を受けずに糸案内部で調整することができる。
本発明の糸継装置では、糸案内部及び撚り規制部は、互いに同じ回転軸を中心に回転可能なレバー部材であり、弾性部材は、回転軸に取り付けられたねじりコイルばねであってもよい。この場合、糸案内部と撚り規制部とが同じ回転軸に取り付けられ、その回転軸にねじりコイルばねが取り付けられているので、単一の軸を基準に力の伝達を考えればよく、設計が容易になる。
本発明の糸継装置では、ねじりコイルばねは、リンク機構の少なくとも一部が思案点に位置する状態において、弾性力を付勢可能に変形されていてもよい。この場合、可動部が待機位置に在るときには、ねじりコイルばねは力を溜めた状態で待機している。よって、可動部を待機位置から可動させる際、駆動源による駆動開始時のトルクを小さくできる。
本発明の糸継装置では、駆動源は、ステッピングモータであってもよい。この場合、安価なステッピングモータを利用しても、可動部を待機位置で保持するために必要な駆動源の待機電流を低減でき、その消費電力を少なくできる。
本発明の巻取ユニットは、上記糸継装置と、糸を供給可能にする給糸部と、糸を巻き取る巻取部と、を備える。本発明の繊維機械は、上記巻取ユニットを複数備える。
これらの巻取ユニット及び繊維機械は、上記糸継装置を備えているので、糸処理部における可動部の待機位置を安定化させることが可能となる。
本発明によれば、糸処理部における可動部の待機位置を安定化させることができる糸継装置、巻取ユニット及び繊維機械を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態の巻取ユニットの正面図である。 本発明の一実施形態の糸継装置の正面図である。 図2の糸継装置の平面図である。 図2の糸継装置の平面図である。 図2の糸継装置の側面図である。 図2の糸継装置の動作を説明するための斜視図である。 図2の糸継装置の動作を説明するための概略平面図である。 図2の糸継装置の動作を説明するための図7の続きを示す概略平面図である。 図2の糸継装置の動作を説明するための図8の続きを示す概略平面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[巻取ユニットの構成]
図1に示されるように、巻取ユニット1は、給糸ボビンBからパッケージPに糸Yを巻き取る。給糸ボビンBは、前工程の精紡機で形成され、例えば、トレーにセットされた状態で精紡機から搬送される。なお、複数の巻取ユニット1が並設されることにより、繊維機械である自動ワインダが構成されている。
巻取ユニット1には、ボビン支持部(給糸部)2、糸解舒補助装置3、プレクリアラ4、テンション付与装置5、テンションセンサ6、下糸捕捉装置7、糸継装置10、カッター9、糸監視装置11、上糸捕捉装置12及び巻取装置(巻取部)13が、糸Yの走行経路に沿って上流側(ここでは、下側)からこの順序で設けられている。これらの各構成は、機台8に取り付けられている。
ボビン支持部2は、給糸ボビンBを直立させた状態で支持し、糸Yを供給可能にする。糸解舒補助装置3は、給糸ボビンBの上方に配置された筒状部材によって、給糸ボビンBから解舒された糸Yのバルーンを制御する。テンション付与装置5は、櫛歯状の固定ゲート及び可動ゲートからなる一対のゲートによって糸Yをジグザグ状に保持することで、走行する糸Yに所定テンションを付与するゲート式テンサである。テンションセンサ6は、テンション付与装置5によって付与された糸Yのテンションを測定する。
プレクリアラ4は、糸Yの走行経路を挟んで所定間隔で配置された一対の規制部材によって、規定値よりも大きい絡み糸等の糸欠陥の通過を予め規制する。糸監視装置11は、糸Yの巻取中にスラブ等の糸欠陥を検出する。カッター9は、糸監視装置11によって糸欠陥が検出されたときに、糸Yを切断する。糸継装置10は、分断された糸Yの糸継ぎを行うものであって、カッター9による糸Yの切断時、或いは糸Yの糸切れ時等に、パッケージP側の糸Yの糸端と給糸ボビンB側の糸Yの糸端とを継ぐ。
下糸捕捉装置7は、軸線αを中心として回動可能に機台8に取り付けられている。下糸捕捉装置7の回動端には、吸引口7aが設けられている。吸引口7aは、糸継装置10の上部とプレクリアラ4の下部との間で回動させられる。下糸捕捉装置7は、カッター9による糸Yの切断時、或いは糸Yの糸切れ時等に、プレクリアラ4の下部側に吸引口7aを回動させて吸引口7aで給糸ボビンB側の糸Yの糸端を吸引し、その後、糸継装置10の上部側に吸引口7aを回動させて給糸ボビンB側の糸Yを糸継装置10に引き渡す。
上糸捕捉装置12は、軸線βを中心として回動可能に機台8に取り付けられている。上糸捕捉装置12の回動端には、吸引口12aが設けられている。吸引口12aは、糸継装置10の下部と巻取装置13との間で回動させられる。上糸捕捉装置12は、カッター9による糸Yの切断時、或いは糸Yの糸切れ時等に、巻取装置13側に吸引口12aを回動させて吸引口12aでパッケージP側の糸Yの糸端を吸引し、その後、糸継装置10の下部側に吸引口12aを回動させてパッケージP側の糸Yを糸継装置10に引き渡す。
巻取装置13は、給糸ボビンBから解舒された糸YをパッケージPに巻き取って満巻のパッケージPを形成する。巻取装置13は、ドラム溝14aが形成された巻取ドラム14、及びパッケージPを回転可能に支持するクレードル15を有している。クレードル15は、パッケージPの表面を巻取ドラム14の表面に対して適切な接圧で接触させる。巻取装置13は、モータで巻取ドラム14を駆動回転させてパッケージPを従動回転させることにより、糸Yを所定幅で綾振りしつつ糸YをパッケージPに巻き取っていく。
機台8には、制御部16、入力部17及び表示部18が設けられている。制御部16は、巻取ユニット1の各構成を制御する。入力部17は、例えば操作ボタン等であり、オペレータが制御部16に対して種々の値を設定する際等に使用される。表示部18は、巻取ユニット1の動作状況等を表示する。なお、制御部16は、自動ワインダが備える上位制御部との間で、ワインディング動作に関する種々の情報を送受信する。上位制御部は、各巻取ユニット1の制御部16を統制し、自動ワインダの全体を制御する。
[糸継装置の構成]
糸継装置10の構成について説明する。なお、以下の説明では、便宜上、パッケージP側を上側(上方)、給糸ボビンB側を下側(下方)、糸継装置10に対して糸Yの走行経路側を前側(前方)、その反対側を後側(後方)という。また、パッケージP側の糸Yを上糸YAといい、給糸ボビンB側の糸Yを下糸YBという。
図2に示されるように、糸継装置10は、第1解撚部40A及び第2解撚部40Bと、糸継部50と、一対の糸寄せレバー(糸案内部)81と、一対の撚り止めレバー(撚り規制部)82と、を備えている。糸寄せレバー81は、糸継部50における糸Yの糸端の導入位置を調整するレバー部材である。一対の糸寄せレバー81は、上下に並置され、第1解撚部40A及び第2解撚部40Bを挟むように互いに連動して旋回する。撚り止めレバー82は、糸継部50による糸継時の糸Yを一定の位置に規制するレバー部材である。一対の撚り止めレバー82は、一対の糸寄せレバー81間において上下に並置され、糸継部50を挟むように互いに連動して旋回する。糸継装置10は、その各構成を支持するフレーム体20を介して、機台8に取り付けられている。
第1解撚部40A及び第2解撚部40Bの上側には、第1ガイド板21が配置されている。第1解撚部40A及び第2解撚部40Bの下側には、第2ガイド板22が配置されている。第1ガイド板21と第2ガイド板22とは、上下方向において糸継部50を挟んで対向している。第1ガイド板21には、ガイド溝21a及びガイド溝21bが形成されている。第2ガイド板22には、ガイド溝22a及びガイド溝22bが形成されている。第1ガイド板21のガイド溝21aは、上下方向において第2ガイド板22のガイド溝22aと対向している。第1ガイド板21のガイド溝21bは、上下方向において第2ガイド板22のガイド溝22bと対向している。
上下方向において対向するガイド溝21a及びガイド溝22aには、上糸捕捉装置12によって案内されて糸寄せレバー81によって引き寄せられた上糸YAが導入される。上下方向において対向するガイド溝21b及びガイド溝22bには、下糸捕捉装置7によって案内されて糸寄せレバー81によって引き寄せられた下糸YBが導入される。
第1ガイド板21の上側には、第1糸保持部60Aが設けられており、第1ガイド板21の下側には、第1糸切断部70Aが設けられている。第2ガイド板22の下側には、第2糸保持部60Bが設けられており、第2ガイド板22の上側には、第2糸切断部70Bが設けられている。第1糸保持部60Aは、ガイド溝21aに導入された上糸YAを保持する。第2糸切断部70Bは、第1糸保持部60Aによって上糸YAが保持された状態で、ガイド溝22aに導入された上糸YAを切断する。第2糸保持部60Bは、ガイド溝22bに導入された下糸YBを保持する。第1糸切断部70Aは、第2糸保持部60Bによって下糸YBが保持された状態で、ガイド溝21bに導入された下糸YBを切断する。
第1解撚部40Aは、第1糸保持部60Aによって上糸YAが保持された状態で、第2糸切断部70Bによって切断された上糸YAの糸端を取り込んで解撚する。第2解撚部40Bは、第2糸保持部60Bによって下糸YBが保持された状態で、第1糸切断部70Aによって切断された下糸YBの糸端を取り込んで解撚する。
糸継部50は、第1解撚部40Aによって解撚された上糸YAの糸端と、第2解撚部40Bによって解撚された下糸YBの糸端とを撚り合わせることで、上糸YAの糸端と下糸YBの糸端とを継ぐ。糸継部50において糸端同士を撚り合わせる際には、上糸YAは、第1糸保持部60Aによって保持されており、下糸YBは、第2糸保持部60Bによって下糸YBが保持されている。そして、糸寄せレバー81によって上糸YAの糸端が第1解撚部40Aから引き出されると共に下糸YBの糸端が第2解撚部40Bから引き出され、撚り止めレバー82によって上糸YAの糸端の先端部分及び下糸YBの糸端の先端部分が糸継部50の近傍において押さえられる。
図3及び図6に示されるように、フレーム体20には、一対の糸寄せレバー81及び一対の撚り止めレバー82の駆動するための駆動源として、駆動モータ23が取り付けられている。駆動モータ23は、例えばステッピングモータである。駆動モータ23は、上下方向を軸方向とする駆動軸24を有している。駆動モータ23は、その駆動軸24を回転させることによって、糸寄せレバー81をリンク機構100を介して駆動制御する。
リンク機構100は、駆動モータ23及び糸寄せレバー81(ここでは、上側の糸寄せレバー81)に連結されている。リンク機構100は、駆動軸24に固定されたアーム25と、アーム25に連結された連結部材26と、を駆動側リンク部101として有している。また、リンク機構100は、駆動側リンク部101に従動するものとして、糸寄せレバー81に連続して設けられた従動側リンク部102を備えている。連結部材26は、所定方向に延びる段付き板形状を有している。連結部材26は、その後端部が、上下方向を軸方向とする軸部26xを介してアーム25に取り付けられている。これにより、連結部材26は、アーム25に対して軸部26x回りに回転可能に連結されている。
従動側リンク部102は、板形状を有し、糸寄せレバー81の基端部に対し上方視でクランク状に屈曲するように連設されている。従動側リンク部102は、上下方向を軸方向とする軸部26yを介して、連結部材26の前端部に取り付けられている。これにより、従動側リンク部102は、連結部材26に対して軸部26y回りに回転可能に連結されている。従動側リンク部102の前端部(つまり、糸寄せレバー81の基端部)は、フレーム体20に固定された支持軸(回転軸)27に回転可能に支持されている。
支持軸27には、一対の撚り止めレバー82が保持部82xを介して回転可能に支持されている。一対の撚り止めレバー82は、支持軸27に回転可能に取り付けられた弾性体としてのねじりコイルばね28によって、第1解撚部40A及び第2解撚部40B側(閉方向)に付勢されている。撚り止めレバー82には、糸寄せレバー81に係合する係合片82yが形成されている。この係合片82yは、ねじりコイルばね28の付勢力でもって糸寄せレバー81を第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に付勢する。つまり、糸寄せレバー81については、ねじりコイルばね28によって、撚り止めレバー82を介して第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に付勢される。これにより、一対の撚り止めレバー82及び一対の糸寄せレバー81は、第1解撚部40A及び第2解撚部40B側(閉方向)とその反対側(開方向)とにおいて、同期して旋回可能とされる。
撚り止めレバー82の基端側には、糸継部50で糸継ぎされる糸Yの撚り伝搬を制御するために撚り止めレバー82を所定位置に停止させるストッパボルト29(ストッパー)が設けられている。ストッパボルト29は、その先端側が露出するように保持部82xに螺合されており、これにより、撚り止めレバー82と一体的に旋回する。ストッパボルト29は、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82を待機位置から閉方向に所定量旋回させた際、その先端部がフレーム体20の一部に接触する。これにより、当該接触後においては、糸寄せレバー81のみが閉方向に旋回させられる。
なお、アーム25には、マグネット96a及び一対のマグネット96bが設けられている。一対のマグネット96bは、マグネット96aを挟んでマグネット96aに隣接するように配置されており、マグネット96aと反対の極性を有している。フレーム体20には、マグネット96aの極性を検知する磁気センサ97が取り付けられている。磁気センサ97は、一対の糸寄せレバー81及び一対の撚り止めレバー82が初期位置である待機位置の状態において、マグネット96aと対向するように配置されている。これにより、一対の糸寄せレバー81及び一対の撚り止めレバー82が待機位置にある状態を、リンク機構100の位置補正のために基準となる原点位置として駆動モータ23の動作が制御される。
フレーム体20には、第1糸処理部100A及び第2糸処理部100Bの駆動源として駆動モータ31が取り付けられている。駆動モータ31は、例えばステッピングモータである。第1糸処理部100Aは、上述した第1糸保持部60A及び第1糸切断部70A、並びに第1伝達機構90Aを有している。第2糸処理部100Bは、上述した第2糸保持部60B及び第2糸切断部70B、並びに第2伝達機構90Bを有している。第1糸処理部100A及び第2糸処理部100Bは、糸継部50の両側に設けられている。つまり、糸継部50は、第1糸処理部100Aと第2糸処理部100Bとの間に配置されている。
図5に示されるように、駆動モータ31は、駆動軸32、ロータ33、ステータ34及びハウジング35を有している。ロータ33は、駆動軸32に固定されている。ステータ34は、ハウジング35に固定されており、ロータ33を包囲している。駆動軸32のうちハウジング35から上側に突出する上端部は、第1糸処理部100Aに駆動力を伝達する第1駆動軸部32Aとなっている。駆動軸32のうちハウジング35から下側に突出する下端部は、第2糸処理部100Bに駆動力を伝達する第2駆動軸部32Bとなっている。ロータ33及びステータ34は、駆動軸32に平行な方向において、第1糸処理部100Aと第2糸処理部100Bとの間に配置されている。
図3及び図4に示されるように、第1伝達機構90Aは、第1アーム91A及び第1連結部材92Aを含んでおり、駆動モータ31の第1駆動軸部32Aから第1糸保持部60A及び第1糸切断部70Aに駆動力を伝達する。第1駆動軸部32Aには、第1アーム91Aが固定されている。第1アーム91Aには、第1連結部材92Aの後端部が回転可能に連結されている。第1連結部材92Aは、第1糸保持部60A側にクランク状に屈曲している。なお、図4では、第1糸保持部60Aの図示を省略している。
第1糸切断部70Aは、固定片71及び可動片72を有している。固定片71は、第1ガイド板21に固定されている。可動片72は、第1ガイド板21に固定された支持軸73に回転可能に支持されている。第1連結部材92Aの前端部は、可動片72の基端部から延在するアーム74に回転可能に連結されている。
第1糸保持部60Aは、ベース部材61及びサブ部材62を有している。ベース部材61の基端部は、第1ガイド板21に固定された支持軸63に回転可能に支持されている。ベース部材61は、支持軸63に回転可能に取り付けられたねじりコイルばね67によって、第1ガイド板21のガイド溝21aに対応する位置に復帰するように付勢されている。サブ部材62の基端部は、ベース部材61に固定された支持軸64に回転可能に支持されている。サブ部材62は、支持軸64に回転可能に取り付けられたねじりコイルばね65によってベース部材61側に付勢されている。第1糸保持部60Aでは、ベース部材61とサブ部材62とで上糸YAが保持される。
ベース部材61の基端部からは、アーム66が延在している。アーム66の先端部には、第1連結部材92Aにおける屈曲部の後側の側面92aが接触可能となるようにカムフォロア66aが取り付けられている。サブ部材62の基端部からは、アーム68が延在している。アーム68の先端部には、第1連結部材92Aにおける屈曲部の前側の側面92bが接触可能となるようにカムフォロア68aが取り付けられている。
なお、第1アーム91Aには、マグネット98a及び一対のマグネット98bが設けられている。一対のマグネット98bは、マグネット98aを挟んでマグネット98aに隣接するように配置されており、マグネット98aと反対の極性を有している。フレーム体20には、マグネット98aの極性を検知する磁気センサ99が取り付けられている。磁気センサ99は、第1糸処理部100A及び第2糸処理部100Bが待機位置にある状態においてマグネット98aと対向するように配置されている。これにより、第1糸処理部100A及び第2糸処理部100Bが待機位置にある状態を基準として、駆動モータ31の動作が制御される。
図5に示されるように、第2伝達機構90Bは、第2アーム91B及び第2連結部材92Bを含んでおり、駆動モータ31の第2駆動軸部32Bから第2糸保持部60B及び第2糸切断部70Bに駆動力を伝達する。第2駆動軸部32Bには、第2アーム91Bが固定されている。第2アーム91Bには、第2連結部材92Bの後端部が回転可能に連結されている。第2連結部材92Bは、第2糸保持部60B側にクランク状に屈曲している。
図2に示されるように、第2糸切断部70Bの構成は、前側から見た場合に、糸継部50を中心として第1糸切断部70Aの構成と点対称の関係にある。同様に、第1糸保持部60Aの構成は、前側から見た場合に、糸継部50を中心として第2糸保持部60Bの構成と点対称の関係にある。
[糸継装置の動作]
制御部16によって制御される糸継装置10の動作について説明する。図2〜図6に示されるように、一対の糸寄せレバー81及び一対の撚り止めレバー82は、その待機位置に在る状態で、前側から見た場合に第1ガイド板21のガイド溝21a及び第2ガイド板22のガイド溝22aよりも外側に位置するように開かれている。また、第1糸処理部100Aでは、その待機位置に在る状態で第1糸保持部60A及び第1糸切断部70Aが開かれている。同様に、第2糸処理部100Bでは、その待機位置に在る状態で第2糸保持部60B及び第2糸切断部70Bが開かれている。
本実施形態では、図6及び図7に示されるように、一対の糸寄せレバー81及び一対の撚り止めレバー82が待機位置に在る状態(以下、「待機位置状態」という)において、リンク機構100の少なくとも一部が思案点に位置している。具体的には、リンク機構100の駆動側リンク部101(つまり、アーム25及び連結部材26を含んで構成されるクランク)が、待機位置状態で思案点に位置している。このとき、ねじりコイルばね28は、その弾性力を付勢可能に変形され、ねじりモーメントとしてのねじり力が増大した状態となっている。
「思案点」とは、隣接するリンク要素同士が一直線上に存在する位置であって、従動側から駆動を与えた場合に駆動側が一方及び他方の回転方向のどちらにも動くことができる状態を有する。思案点は死点とも称される。本実施形態の思案点では、駆動軸24の軸方向から見て、駆動軸24と軸部26xとを結ぶ線分と軸部26xと軸部26yとを結ぶ線分とが、一直線上に位置している。本実施形態の思案点は、駆動モータ23に対して作用するねじりコイルばね28の付勢力(図中の矢印S1)のベクトル方向(図中の矢印S2)が、駆動軸24の略中心と交差する状態を有している。当該思案点では、ねじりコイルばね28の付勢力によって連結部材26を介して軸部26xを引っ張る力について、静的に釣り合っている。
なお、上記一直線上とは、完全な一直線上に加えて略一直線上を含んでおり、例えば、駆動軸24と軸部26xとを結ぶ線分に対して軸部26xと軸部26yとを結ぶ線分が、30°以下の角度で傾く場合も含んでいる。
以上のような待機位置を有し図2〜図7に示される糸継装置10において、まず、糸欠陥検出時にカッター9によって糸Yが切断されたり、或いは過剰張力によって糸Yの糸切れが発生したりすると、上糸捕捉装置12及び下糸捕捉装置7によって糸継装置10に上糸YA及び下糸YBが案内される。その後、駆動モータ23の駆動軸24が所定量回転させられて、リンク機構100を介して一対の糸寄せレバー81が第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に旋回する。これに伴って、ねじりコイルばね28の付勢力により、一対の撚り止めレバー82が一対の糸寄せレバー81と共に第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に旋回する。
これにより、上糸捕捉装置12によって案内された上糸YA、及び下糸捕捉装置7によって案内された下糸YBは、第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に引き寄せられる。そして、上糸YAは、第1ガイド板21のガイド溝21a、第2ガイド板22のガイド溝22a、及び糸継部50の糸継ノズルに導入される。同様に、下糸YBは、第1ガイド板21のガイド溝21b、第2ガイド板22のガイド溝22b、及び糸継部50の糸継ノズルに導入される。
続いて、駆動モータ31の駆動軸32が回転させられて、第1糸処理部100Aにおいて第1連結部材92Aにおける屈曲部の前側の側面92bがカムフォロア68aから離間すると、ねじりコイルばね65の付勢力によってサブ部材62がベース部材61側に移動させられ、第1糸保持部60Aが閉じられる。これにより、一対の糸寄せレバー81によって引き寄せられてガイド溝21a及びガイド溝22aに導入された上糸YAは、第1糸保持部60Aによって保持される。同様に、第2糸保持部60Bが閉じられることにより、一対の糸寄せレバー81によって引き寄せられてガイド溝21b及びガイド溝22bに導入された下糸YBは、第2糸保持部60Bによって保持される。
続いて、駆動モータ31の駆動軸32が更に回転させられて、第1糸処理部100Aにおいて第1アーム91A及び第1連結部材92Aを介して可動片72が固定片71側に移動させられ、第1糸切断部70Aが閉じられる。これにより、一対の糸寄せレバー81によって引き寄せられてガイド溝21a及びガイド溝22aに導入された上糸YAは、第1糸保持部60Aによって保持された状態で、第1糸切断部70Aによって切断される。同様に、第2糸切断部70Bが閉じられることにより、一対の糸寄せレバー81によって引き寄せられてガイド溝21b及びガイド溝22bに導入された下糸YBは、第2糸保持部60Bによって保持された状態で、第2糸切断部70Bによって切断される。
続いて、駆動モータ31の駆動軸32が更に回転させられて、第1糸処理部100Aにおいて第1連結部材92Aにおける屈曲部の後側の側面92aがカムフォロア66aに接触すると、第1糸保持部60Aが閉じられた状態で、ねじりコイルばね67の付勢力に抗して、第1解撚部40Aに対してベース部材61が回動させられる。これにより、第1糸保持部60Aと第2糸切断部70Bとが対向する方向に垂直な方向に、第1糸保持部60Aによる上糸YAの保持位置が移動させられる。同様に、第2糸保持部60Bが閉じられた状態で、第2解撚部40Bに対してベース部材61が回動させられることにより、第2糸保持部60Bと第1糸切断部70Aとが対向する方向に垂直な方向に、第2糸保持部60Bよる下糸YBの保持位置が移動させられる。
続いて、第1解撚部40A及び第2解撚部40Bにおいて解撚ノズル内に噴射孔から解撚用エアーが噴射される。これにより、第2糸切断部70Bによって切断された上糸YAの糸端は、第1糸保持部60Aによって保持された状態で、第1解撚部40Aに取り込まれて解撚される。同様に、第1糸切断部70Aによって切断された下糸YBの糸端は、第2糸保持部60Bによって保持された状態で、第2解撚部40Bに取り込まれて解撚される。
続いて、駆動モータ23の駆動軸24が更に所定量回転させられると、リンク機構100を介して一対の糸寄せレバー81が第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に更に旋回すると共に、ねじりコイルばね28の付勢力により一対の撚り止めレバー82が第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に更に旋回した後、ストッパボルト29の先端部がフレーム体20の一部に接触する(図8参照)。従って、その後に駆動モータ23の駆動軸24が矢印R1方向に更に回転されると、一対の撚り止めレバー82の回転がストッパボルト29を介してフレーム体20で阻止されながら、一対の糸寄せレバー81のみが第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に更に旋回する(図9参照)。
これにより、第1解撚部40Aによって解撚された上糸YAの糸端は、第1糸保持部60Aによって保持された状態で、第1解撚部40Aから引き出される。同様に、第2解撚部40Bによって解撚された下糸YBの糸端は、第2糸保持部60Bによって保持された状態で、第2解撚部40Bから引き出される。そして、一対の糸寄せレバー81と共に旋回した一対の撚り止めレバー82によって、上糸YAの糸端の先端部分及び下糸YBの糸端の先端部分が糸継部50近傍において押さえられる。
続いて、糸継部50において収容部内に噴射孔から糸継用エアーが噴射される。これにより、第1解撚部40Aによって解撚された上糸YAの糸端と、第2解撚部40Bによって解撚された下糸YBの糸端とが撚り合わされる。このとき、上糸YAは、第1糸保持部60Aによって保持された状態にあり、下糸YBは、第2糸保持部60Bによって保持された状態にある。
続いて、駆動モータ23の駆動軸24が逆方向に回転させられて、一対の糸寄せレバー81及び一対の撚り止めレバー82が待機位置に戻ると共に、駆動モータ31の駆動軸32が逆方向に回転させられて、第1糸処理部100A及び第2糸処理部100Bが待機位置に戻る。これにより、上糸YAの糸端と下糸YBの糸端とが撚り合わされることで継がれた糸Yは、糸継装置10の前側の糸Yの走行経路上に復帰する。
[作用及び効果]
糸継装置10では、待機位置状態においてリンク機構100の駆動側リンク部101が思案点に位置することから、当該駆動側リンク部101は駆動軸24の正回転方向と逆回転方向とで釣り合った状態となる。これにより、待機位置状態において、例えば電源が切れて駆動モータ23の励磁が無くなった場合でも、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82がねじりコイルばね28の付勢力で意図せず動くのを抑制することができ、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82の待機位置を安定化させることができる。ひいては、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82を待機位置で保持するために必要な駆動モータ23の待機電流やディテントトルクを低減することが可能となる。
糸継装置10において、待機位置状態における駆動側リンク部101の思案点は、駆動軸24の軸方向から見て、駆動モータ23に対して作用するねじりコイルばね28の付勢力のベクトル方向(図7の矢印A)と駆動軸24とが交差する状態を有している。このように、駆動モータ23に作用する付勢力のベクトル方向と駆動軸24とを互いに交差する状態とすることにより、駆動側リンク部101を思案点に位置させることができる。
糸継装置10の従動側リンク部102は、思案点を含まない動作範囲で駆動側リンク部101に従動する。つまり、図7〜図9に示されるように、従動側リンク部102と連結部材26とは、駆動軸24の軸方向から見て一直線上に位置しないように構成されている。よって、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82をスムーズに可動させることができる。
糸継装置10では、リンク機構100は、待機位置状態において駆動側リンク部101が思案点に位置するときの状態を原点位置としている。よって、リンク機構100について、原点調整後に待機位置である思案点まで移動させなくてもよく、無駄な移動を抑制することができ、原点復帰に係る時間の短縮化が可能となる。更に、糸道に干渉しない待機位置である思案点でリンク機構100を原点調整できることから、糸走行状態においてもリンク機構100の原点調整が可能となる。
糸継装置10は、糸継部50で糸継ぎされる糸Yの撚り伝搬を制御するためのものとして、ストッパボルト29を備えている。ストッパボルト29により撚り止めレバー82を所定位置に停止させることができ、糸継時に糸継部50に導入される糸Yの重なり量等を、撚り止めレバー82の影響を受けずに糸寄せレバー81で調整することができる。
糸継装置10では、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82が同じ支持軸27に取り付けられ、その支持軸27にねじりコイルばね28が取り付けられている。よって、単一の軸を基準に力の伝達を考えればよく、設計が容易になる。
糸継装置10では、駆動側リンク部101が思案点に位置する待機位置状態において、ねじりコイルばね28が弾性力を付勢可能に変形されている。よって、ねじりコイルばね28は待機位置状態において力を溜めた状態で待機することになり、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82を待機位置から回転させる際、駆動モータ23による駆動開始時のトルクを小さくできる。
糸継装置10では、駆動モータ23としてステッピングモータが用いられている。よって、糸継装置10では、安価なステッピングモータを利用しても、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82を待機位置で保持するために必要な駆動モータ23の待機電流を低減でき、その消費電力を少なくできる。
なお、巻取ユニット1及び巻取ユニット1を複数備える繊維機械においても、上記糸継装置10が備えられているので、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82の待機位置を安定化させることが可能となる。
本実施形態のリンク機構100は、待機位置状態において、糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82が第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に旋回し難い思案点に位置している。具体的には、待機位置状態において駆動軸24の軸方向から見て、ねじりコイルばね28の付勢力のベクトル方向(図7の矢印A)に対して、駆動軸24が第1解撚部40A及び第2解撚部40B側の反対側に微小量ずれて交差する状態となっている。これにより、待機位置状態で糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82が第1解撚部40A及び第2解撚部40B側に意図せず旋回するのを、特に抑制できる。
ちなみに、本実施形態には、図7に示すように、待機位置状態において糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82を第1解撚部40A及び第2解撚部40B側の反対側に旋回させるアーム25の回転(図中における反時計回りの回転)を規制するためのストッパ25xが設けられている。このようなストッパ25xにより、待機位置状態では、当該反対側に糸寄せレバー81及び撚り止めレバー82が旋回することをも規制できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、駆動モータ31側のリンク機構(第1糸保持部60A、第1糸切断部70A、第2糸保持部60B及び第2糸切断部70Bの少なくとも何れかに連結されたリンク機構)の少なくとも一部を、待機位置状態において思案点に位置させてもよい。
上記実施形態において、リンク機構100の思案点として、駆動軸24の軸方向から見て軸部26xが駆動軸24よりも後側に位置するときの思案点を採用しているが、駆動軸24の軸方向から見て軸部26xが駆動軸24よりも前側に位置するときの思案点を採用してもよい。上記実施形態において、弾性部材としてねじりコイルばねを用いたが、可動部の少なくとも一部を付勢するものであれば種々の弾性部材を用いてもよい。
なお、上記実施形態では、糸継装置10が自動ワインダの巻取ユニット1に適用されていたが、本発明の糸継装置は、紡績機の巻取ユニット、又は複数の巻取ユニット間を移動する作業台車等に適用されてもよい。上記において、糸寄せレバー81、撚り止めレバー82、第1糸保持部60A、第1糸切断部70A、第2糸保持部60B及び第2糸切断部70Bが可動部に対応し、糸処理部を構成する。
1…巻取ユニット、2…ボビン支持部(給糸部)、10…糸継装置、13…巻取装置(巻取部)、23…駆動モータ(駆動源)、24…駆動軸、27…支持軸(回転軸)、28…ねじりコイルばね(弾性部材)、29…ストッパボルト(ストッパー)、50…糸継部、60A…第1糸保持部(可動部,糸処理部)、60B…第2糸保持部(可動部,糸処理部)、70A…第1糸切断部(可動部,糸処理部)、70B…第2糸切断部(可動部,糸処理部)、81…糸寄せレバー(可動部,糸処理部,糸案内部)、82…撚り止めレバー(可動部,糸処理部,撚り規制部)、100…リンク機構、101…駆動側リンク部、102…従動側リンク部。

Claims (10)

  1. 分断された糸の糸継ぎを行うための糸継装置であって、
    前記糸の糸継ぎを行う糸継部と、
    前記糸継部で糸継ぎされる前記糸の処理を行う可動部を有する糸処理部と、
    駆動軸を有し、該駆動軸を回転させることによって前記可動部の少なくとも一部をリンク機構を介して駆動制御する駆動源と、
    前記可動部の少なくとも一部を付勢する弾性部材と、を備え、
    前記リンク機構の少なくとも一部は、前記可動部が待機位置に在る状態において思案点に位置する、糸継装置。
  2. 前記可動部が待機位置に在る状態において前記リンク機構の少なくとも一部が位置する思案点は、前記駆動軸の軸方向から見て、前記駆動源に対して作用する前記弾性部材の付勢力のベクトル方向と前記駆動軸とが交差する状態を有する、請求項1に記載の糸継装置。
  3. 前記リンク機構は、前記駆動源側の駆動側リンク部と、前記可動部側の従動側リンク部と、を含み、
    前記駆動側リンク部は、前記可動部が待機位置に在る状態において思案点に位置し、
    前記従動側リンク部は、思案点を含まない動作範囲で前記駆動側リンク部に従動する、請求項1又は2に記載の糸継装置。
  4. 前記リンク機構は、前記可動部が待機位置に在る状態において前記リンク機構の少なくとも一部が思案点に位置するときの状態を、位置補正のための原点位置とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の糸継装置。
  5. 前記可動部は、前記糸継部における糸端の導入位置を調整する糸案内部と、前記糸継部による糸継時の前記糸を一定の位置に規制する撚り規制部と、を含み、
    前記弾性部材は、前記撚り規制部を付勢し、
    前記撚り規制部は、前記糸案内部を付勢し、
    前記リンク機構は、前記糸案内部の一部と連結し、
    前記糸継部で糸継ぎされる前記糸の撚り伝搬を制御するために前記撚り規制部を所定位置に停止させるストッパーをさらに備える、請求項1〜4の何れか一項に記載の糸継装置。
  6. 前記糸案内部及び前記撚り規制部は、互いに同じ回転軸を中心に回転可能なレバー部材であり、
    前記弾性部材は、前記回転軸に取り付けられたねじりコイルばねである、請求項5に記載の糸継装置。
  7. 前記ねじりコイルばねは、前記リンク機構の少なくとも一部が思案点に位置する状態において、弾性力を付勢可能に変形されている、請求項6に記載の糸継装置。
  8. 前記駆動源は、ステッピングモータである、請求項1〜7の何れか一項に記載の糸継装置。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の糸継装置と、
    糸を供給可能にする給糸部と、
    前記糸を巻き取る巻取部と、を備える、巻取ユニット。
  10. 請求項9に記載の巻取ユニットを複数備える、繊維機械。
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