JP2015173989A - 静脈フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】一時的フィルタとして使用される場合でも容易に取り出せる改善された静脈フィルタを提供する。
【解決手段】血管に配置する縮小位置と血管内に定置する拡大位置との間で移動でき、粒子をフィルタの中心に向けて指向させる収斂領域を有する血管フィルタ。フィルタ部分は管状部分に収斂する。第2領域は、拡大位置においてフィルタ部分から離れる方向に横方向寸法が増大するように拡がり、血管係合部分を有する。第1領域は、血管の中心に向けてより近くにフィルタを維持するスペーサを備え、スペーサは、フィルタの縮小位置においてフィルタの頭端部の頭端側の細長い位置で軸線方向に延び、フィルタの拡大位置においてフィルタの長手方向軸線に対して半径方向に延びるループ状領域を形成する。スペーサは、管状部分の内面に取付けられた第1端部を備え、該第1端部は管状部分内で延びかつ管状領域から頭端側に延びてループ状領域を形成する。
【選択図】図1

Description

本願は、2014年3月15日付米国仮特許出願第61/953,829号からの優先権を主張する。また、本願は、2008年9月12日付米国仮特許出願第61/191,903号からの優先権を主張する、2009年9月1日付継続出願第12/551,605号(現在は米国特許第8,500,774号)である2013年7月5日付米国特許出願第13/935,954号の一部継続出願でありかつ2006年8月29日付米国仮特許出願第60/840,888号からの優先権を主張する2007年8月3日付米国特許出願第11/888,929号(現在は米国特許第8,062,326号)の一部継続出願である。尚、これらの各特許出願の全内容は本願に援用する。
本発明は脈管フィルタに関し、より詳しくは、血管内の血餅を捕捉する静脈フィルタに関する。
肺に血餅が流れることは、肺塞栓症として知られている。これらの血餅は、一般に下肢の血管内に発生して血管系を通って肺に移動し、ここで血流を妨げ、したがって血液の酸素化を妨げる。肺塞栓症はまた、ショックを引き起こし、死すら招くことがある。
或る場合には、血液希薄剤、例えばヘパリンまたはワルファリン−ナトリウム等の抗凝固剤が患者に投与される。しかしながら、これらの薬剤は、手術または発作の後に患者に投与できないこと、または患者に投与するには内出血の高い危険性を伴うことから使用が制限される。また、薬剤によるこのアプローチは、血餅の再発を防止する上で必ずしも有効ではない。
したがって、血餅が肺に到達することを実際に阻止することにより、このような肺塞栓症の傾向を低減させる外科的方法が開発されている。この目的のため、下大静脈内に機械的バリヤを置くことを含む最小侵襲性外科的技術が開発されている。これらのバリヤはフィルタの形態をなしており、一般に、局所麻酔を行って、患者の脚の大腿静脈または首または腕の右頸静脈に挿通される。次に、フィルタが血管内を通って下大静脈まで前進され、ここで膨張されて、身体の下部からの血餅が心臓または肺内に移動するのを阻止する。
これらの従来のフィルタは種々の形態をなしている。1つの形式のフィルタは、下記特許文献1および2に開示されているようにコイル状ワイヤからなる。他の形式のフィルタは、自由端を備えた脚を有し、自由端には血管壁内に埋入してフィルタを保持するアンカーが設けられている。これらのフィルタは、例えば下記特許文献3〜8に開示されている。一緒に捩られたワイヤからなり、半径方向の力を加えるべく血管内壁面に一致する円筒状アンカー部分と円錐状フィルタ部分とを有する他の形式のフィルタが下記特許文献9に開示されている。
静脈フィルタを設計するには幾つかのファクタを考慮に入れなくてはならない。1つのファクタは、フィルタを血管内に確実に係止(アンカー)する必要があると同時に、血管壁に外傷を与える係合および損傷並びに隣接する腹部大動脈への損傷を回避することである。他のファクタは、フィルタが容易に操縦できかつ下大静脈または他の目標血管まで血管内を非外傷的に前進できるように、充分小さいサイズに折り畳まれなくてはならないことである。第3のファクタは、血流による血餅の血管内での溶解を向上させるため、フィルタは、血餅を血管の中心に指向させなくてはならないことである。
下記特許文献10(以下、特許文献10と呼ぶ)および下記特許文献11(以下、特許文献11と呼ぶ)に開示されたフィルタは上記パラメータを満たすものである。尚、特許文献10および11の全内容は本願に援用する。特許文献10および11に開示のフィルタは、フィルタを血管内に保持する充分な係止力を有すると同時に血管壁との非外傷的接触を与え、血管系を通って手術部位まで容易に移動できる最小化された(すなわち、折り畳まれた)プロファイルを有し、かつ捕捉された血餅を血管の中心に指向させる。またこのフィルタは、大腿静脈または右頸静脈または腕を通って下大静脈内に簡単に挿入できる。
特許文献10および11に開示のフィルタは、最小侵襲性をもって患者から例えば血管内から容易に取出すことができ、したがって一時的フィルタを有利に提供できる。したがってこれらのフィルタは、充分な係止を与えると同時に一定時間経過後に血管から非外傷的に取出すことを可能にする構造上のバランスを有利に保っている。特許文献10および11に開示の或るフィルタはまた、スネア(掴み具)により容易に掴むことができかつ回収シースへの滑らかな移行部を形成することにより容易に引出すことができるように構成された回収端を有していることも有利である。
米国特許第5,893,869号明細書 米国特許第6,059,825号明細書 米国特許第4,688,553号明細書 米国特許第4,781,173号明細書 米国特許第4,832,055号明細書 米国特許第5,059,205号明細書 米国特許第5,984,947号明細書 米国特許第6,007,558号明細書 米国特許第6,214,025号明細書 米国特許第7,704,266号明細書 米国特許第8,162,972号明細書
特許文献‘429に開示のフィルタは、永久フィルタまたは一時的フィルタのいずれに使用される場合でも、フィルタの所望機能を達成する上で非常に有効である。本発明は、血管内でのフィルタのセンタリングを更に改善して、一時的フィルタとして使用される場合でも容易に取り出せる改善されたフィルタを提供する。
本発明は、一態様において、第1領域および第2領域を備えた血管フィルタを提供し、該血管フィルタは、血管に配置するための縮小位置と血管内に定置するための拡大位置との間で移動できる。第1領域はフィルタ部分を備え、該フィルタ部分は粒子をフィルタの中心に向けて指向させる収斂領域を備え、フィルタ部分は管状部分に収斂し、該管状部分は内面を備えている。フィルタは頭端部に終端している。第2領域は、拡大位置において、フィルタ部分から離れて尾端部に向かう方向に横方向寸法が増大するように拡がりかつ血管係合部分を備えている。第1領域は、血管内にフィルタが定置されたときに血管の中心に向けてより近くにフィルタを維持するスペーサを備え、スペーサは、フィルタの縮小位置において、フィルタの頭端部の頭端側の細長い位置で軸線方向に延び、フィルタの拡大位置において、フィルタの長手方向軸線に対して半径方向に延びるループ状領域を形成する。スペーサは、管状部分の内面に取付けられた第1端部を備え、該第1端部は管状部分内で延びかつ管状領域から頭端側に出てループ状領域を形成する。
或る実施形態では、第1領域は、間隔を隔てた複数の細長いストラットおよび該細長ストラットから或る角度で延びる複数の連結ストラットを有している。或る実施形態では、ループ状領域は、フィルタの拡大位置において管状部分の頭端縁部を越えて延び、他の実施形態では、ループ状領域は、フィルタの拡大位置においてフィルタの管状部分を包囲する。
或る実施形態では、管状部分は、フィルタを取出すための回収構造を有する。或る実施形態では、スペーサは、フィルタを取出すための回収構造に終端する頭端部を有する。
フィルタはレーザカットにより形成されかつ形状記憶材料からなる。
回収構造はフックを有している。
或る実施形態では、ループ状領域は、拡大形態にある尾端部の横方向寸法を超えない横方向寸法を有する。
他の態様によれば、本発明は、第1領域および第2領域を備えた血管フィルタを提供する。該血管フィルタは、血管に配置するための縮小位置と血管内に定置するための拡大位置との間で移動できる。第1領域はフィルタ部分を備え、該フィルタ部分は粒子をフィルタの中心に向けて指向させる収斂領域を備え、フィルタ部分は管状部分に収斂し、該管状部分は内面を備えている。フィルタは頭端部に終端している。第2領域は、拡大位置において、フィルタ部分から離れて尾端部に向かう方向に横方向寸法が増大するように拡がり、かつ血管係合部分を備えている。第1領域は、血管内にフィルタが定置されたときに血管の中心に向けてより近くにフィルタを維持するスペーサを備え、スペーサは複数のアームを備え、フィルタの縮小位置において、複数のアームのうちの少なくとも一部が管状部分内で尾端側に延び、フィルタの拡大位置において、複数のアームがフィルタの頭端部に向かって湾曲する。
或る実施形態では、血管フィルタは、本体の濾過領域において幾何学的閉形状を形成する相互連結ストラットを有し、フィルタの拡大位置において、複数のアームが幾何学的閉形状を通って延びる。或る実施形態では、拡大位置にあるスペーサは、拡大位置にある尾端部の横方向寸法より小さい横方向寸法を有する。
或る実施形態では、スペーサは管状部分の内面に取付けられる。
他の態様によれば、本発明は、第1領域および第2領域を備えた血管フィルタを提供する。該血管フィルタは、血管に配置するための縮小位置と血管内に定置するための拡大位置との間で移動できる。第1領域はフィルタ部分を備え、該フィルタ部分は粒子をフィルタの中心に向けて指向させる収斂領域を備え、フィルタ部分は管状部分に収斂し、該管状部分は内面を備えている。フィルタは頭端部に終端している。第2領域は、拡大位置において、フィルタ部分から離れる方向に横方向寸法が増大するように拡がり、第2領域は血管係合部分を備えている。第1領域は、血管内にフィルタが定置されたときに血管の中心に向けてより近くにフィルタを維持するスペーサを備えている。スペーサは管状領域と該管状領域から延びている複数のアームとを有し、フィルタの縮小位置において、複数のアームがフィルタの尾端部に向かって軸線方向に延びかつフィルタの管状部分の外面上に横たわり、フィルタの拡大位置において、複数のアームがフィルタの尾端部の方向を向いているチップを有している。
或る実施形態では、アームは管状部分に対して実質的に垂直に延び、次に頭端部に向かって湾曲する。
或る実施形態では、フィルタは頭端部に回収構造を有し、スペーサの管状領域は終端部を有し、該終端部はフィルタの回収構造の尾端側に位置している。或る実施形態では、スペーサはフィルタを取出すための回収構造を有し、該回収構造はフィルタの管状部分の尾端側に延びている。
下記図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
本発明の静脈フィルタの第1実施形態が縮小された形態(引っ込められた形態)にありかつデリバリチューブ/シースから取出されたところを示す斜視図である。 図1の静脈フィルタの一部を示す拡大分解図である。 図1の静脈フィルタの保持フックを示す展開図である。 図1の静脈フィルタが拡大形態(半径方向に延びた形態)にあるところを示す斜視図である。 図4Aの静脈フィルタの側面図である。 図4Aの静脈フィルタの正面図である。 図1の静脈フィルタの側面図であり、ストラットが拡大形態にありかつスペーサが縮小された形態にあるところを示すものである。 図6の細部を示す拡大斜視図である。 特許文献10の静脈フィルタの頭端部の斜視図であり、フィルタの回収フックを示すものである。 図1の静脈フィルタの頭端部を示すことを除き図8と同様な図面であり、スペーサが縮小された位置にあるところを示すものである。 拡大フックを備えたフィルタの回収部の他の実施形態を示す斜視図である。 管状部分から半径方向に延びているスペーサの分解図を示すことを除き、図9と同様な図面である。 単一スペーサループを備えた本発明の静脈フィルタの他の実施形態の斜視図であり、フィルタおよびスペーサが拡大形態にあるところを示すものである。 図11の静脈フィルタの正面図である。 図1の血管フィルタの下大静脈内への配置(デリバリ)および定置を示し、大腿動脈を通るデリバリシースの初期挿入を示すものである。 図1の血管フィルタの下大静脈内への配置および定置を示し、デリバリシースが腎動脈との接続部直ぐ下(上流側)の下大静脈に向かって前進されたところを示すものである。 図1の血管フィルタの下大静脈内への配置および定置を示し、血管フィルタが下大静脈内で拡大された定置形態にあるところを示すものである。 回収スネアおよびカテーテルにより血管カテーテルを下大静脈から取出す初期段階を示すものである。 フィルタの長手方向軸線に対して異なる角度を有するスペーサを備えた本発明のフィルタの他の実施形態の側面図であり、スペーサが拡大位置にあるところを示すものである。 単一平面内で延びる単一スペーサを備えた本発明のフィルタの他の実施形態の斜視図であり、スペーサが拡大位置にあるところを示すものである。 図17の細部を示す拡大図である。 多平面内で延びる単一スペーサを備えた本発明のフィルタの他の実施形態を示す斜視図である。 2つのスペーサを備えた本発明のフィルタの他の実施形態の頭端部の斜視図であり、スペーサが拡大位置にあるところを示すものである。 縮小位置にあるスペーサを示すところを除き図19と同様な図面である。 2つのスペーサを備えた本発明のフィルタの更に別の実施形態の頭端部の斜視図であり、スペーサが拡大位置にあるところを示すものである。 スペーサが縮小位置にあるところを除き図20と同様な図面である。 本発明のフィルタの他の実施形態の頭端部の斜視図であり、2つのスペーサが拡大位置にあるところを示すものである。 本発明のフィルタの他の実施形態による頭端部が縮小形態にあるところを示す斜視図である。 本発明のフィルタの他の実施形態による頭端部が縮小形態にあるところを示す側面図である。 本発明のフィルタの他の実施形態による頭端部が拡大形態にあるところを示す斜視図である。 本発明の静脈フィルタの他の実施形態の斜視図であり、デリバリチューブ/シースから取出されたところを示すものである。 図23のフィルタの頭端部がデリバリシース内にあるところを示す斜視図である。 フィルタがデリバリシースから部分的に配置されたところを示す図24と同様な斜視図である。 図23の静脈フィルタが拡大形態にあるところを示す斜視図である。 図25のフィルタの領域を示す拡大図である。 本発明の静脈フィルタの更に別の実施形態の斜視図であり、縮小形態にあるところを示すものである。 図26Aのフィルタが拡大位置にあるところを示す斜視図である。 図26Bのフィルタの頭端部を示す側面図である。 図26Bのフィルタの頭端部を示す拡大斜視図である。 本発明のフィルタの他の実施形態の頭端部を示す拡大斜視図である。 本発明の静脈フィルタの他の実施形態が縮小形態にあるところを示す斜視図である。 図27Aのフィルタが拡大位置にあるところを示す斜視図である。 本発明の静脈フィルタの更に別の実施形態が縮小形態にあるところを示す斜視図である。 図28Aのフィルタが拡大形態にあるところを示す斜視図である。 図28Aのフィルタの頭端部が縮小形態にあるところを示す拡大斜視図である。 図28Bのフィルタの頭端部が拡大形態にあるところを示す拡大斜視図である。 本発明のフィルタの他の実施形態の頭端部を示す斜視図である。 本発明の静脈フィルタの更に別の実施形態が縮小形態にあるところを示す斜視図である。 図29Aのフィルタが拡大形態にあるところを示す斜視図である。 本発明の静脈フィルタの更に別の実施形態が拡大形態にあるところを示す斜視図である。 本発明の静脈フィルタの更に別の実施形態が拡大形態にあるところを示す斜視図である。
ここで図面(幾つかの図面を通して、同じまたは同様なコンポーネンツには同じ参照番号が使用されている)を参照すると、本発明の静脈フィルタは、下大静脈内に定置されて、さもなくば肺まで移動する虞れがある血餅または他の粒子を捕捉するものと説明される。
フィルタは、デリバリシースへの挿通を容易にする低プロファイルの縮小形態から、血管壁との非外傷的係合を可能にして下大静脈内にフィルタを固定する(取付ける)より大きい拡大定置形態まで移動できる。フィルタは好ましくは実質的にベル型形状を有し、かつ好ましくは拡がり領域(部分/セクション)すなわち取付け領域(部分/セクション)と、フィルタリング領域(部分/セクション)とを有している。フィルタリング領域は、内向きのストラットを有し、該ストラットは収斂領域に終端していて、粒子をフィルタの中心軸線に向けて指向させる。粒子を中心に指向させることにより、粒子がより大きい血流に曝され、粒子の溶解を改善する(血流速度は、血管壁の近くよりも中心の方が大きいからである)。フィルタは、拡がり領域を形成すべく横方向寸法が増大している。フレアは直線領域よりも接触面積が小さく、これにより組織内への食い込みが小さくなり、フィルタの取出しを望む場合にこれを容易にする。またフレアは、湾曲した大静脈内への挿入を望む場合に、血管が捩れる機会を低減させる。またフィルタは、フィルタの頭端部を血管壁から離れさせて取出しを容易にするための1つ以上のスペーサを有している。
最初に図1および図2を参照して本発明のフィルタの細部を説明すると、フィルタは、その全体が参照番号10で示され、配置(デリバリ)するための縮小形態で示されている。好ましい実施形態では、フィルタチューブ11は、ニチノール(Nitinol)、ニッケルチタン合金またはエルギロイ(elgiloy)等の形状記憶材料で形成されているが、ステンレス鋼のような他の材料を考えることもできる。フィルタ10には、好ましくはレーザカッティングにより複数のカットアウト(切り込み部)が形成されるが、他の技術を考えることもできる。図示の実施形態では6つの細長いカットアウトが形成され、これらのカットアウトにより分離された実質的に均一な幅を有する6つのストリップすなわちストラットを創出している。
フィルタ10の縮小形態は全体的プロファイルを縮小して、手術部位への配置を容易にする。縮小形態でのフィルタ10の直径すなわち横方向寸法は、好ましくは約2mm、より好ましくは約1.7mmである。他の寸法を考えることもできる。したがって、フィルタは、6フレンチのデリバリシステムおよび6フレンチのカテーテルに挿通できる寸法が好ましい。拡大された定置形態(例えば図4Aおよび図4B)のフィルタの直径すなわち横方向寸法は、図1の縮小形態(配置形態)の直径すなわち横方向寸法より大きい。
図4〜図5は、フィルタの拡大された定置形態を示している。図6および図7はストラットが拡大された形態を示し、スペーサは、本発明の図示を補助するため縮小位置(シースから露出されない位置)にあり、フィルタの或る挿入方向において瞬時だけ生じることがある形態を示している。フィルタ10は拡がった領域17(図6)およびフィルタリングセクション19の収斂領域21を有している。拡がった領域(取付け/係止領域)17でのフィルタの横方向寸法は、フィルタリングセクション19での横方向寸法より大きい。より詳細に後述するように、直径(すなわち横方向寸法)は、血管壁の内径に応じて約18mmから約32mmの範囲にあるのが好ましい。他の寸法を考えることもできる。細長いストラット14は、図示のように互いに間隔を隔てており、領域17ではフィルタ10の長手方向軸線L(図4B)から離れる角度で延びている。この角度すなわちテーパは約8°であるが、他の寸法を考えることもできる。拡大されたとき、6つのストラット14は、図示のように約60°の間隔を隔てるのが好ましい。また、ストラットの数は6つより少なくするか、多くすることおよび間隔は60°以外の角度にすることを考えることもできる。
フィルタリングセクション19は拡がった領域17からフィルタ10の長手方向中心軸線Lに向かって延び、フィルタ10の頭端部で管状部分18に収斂している。
フィルタ10のストラット14は、該ストラットから実質的に垂直に延びるフック72a、72bに終端しており、これは、フックが平面から外れて曲げられるように領域85でトルクを加えることにより達成される。第1組のフック72aは第2組のフック72bより大きい。レーザカットチューブに形成される場合には、フック72aは、隣接する2つのストラットの横方向寸法に等しい領域を占めるように形成されるのが好ましい。小さい方のフック72bは、特許文献10に開示のフィルタフックにおけるように、挿入すべく縮小されたときにフィルタの縮小プロファイル(横方向寸法)が最小になるように、互いに対して軸線方向に間隔を隔てられかつ大きい方のフック72aに対して軸線方向内方に間隔を隔てられている。フック72a、72bの穿刺チップ76a、76bは、それぞれ、フィルタを保持すべく組織を穿刺しかつフィルタの頭端部(すなわち遠位側端部)の方向を向いている。
各々のフック72a、72bは一連の歯79a、79bを有し、これらの歯はそれぞれ血管壁と係合して付加保持を行い、フィルタが尾部方向に移動することを防止する。好ましい実施形態では、大きい方の歯72aは4つの歯を有し、小さい方の歯72bは3つの歯を有するが、異なる数の歯を設けることもできる。それぞれのフック72a、72bから近位側(すなわち尾部方向)に延びているヒール77a、77bが設けられており、該ヒールは、フィルタのストラット部分が血管壁を貫通するのを防止するストッパとして機能する。小さいフック72bのヒール77bの角度は大きいフック72aの角度より小さく、図3に示すようにフックを重ね合わせるための空間を形成する。図面の明瞭化のため、必ずしも全てのフックに参照番号が付されている訳ではない。歯および/またはヒールを備えたこのフック形態は、特許文献‘429のフィルタにも使用できることに留意されたい。
6つのフィルタストラットすなわちストラット部分14は、管状部分18から外方に湾曲して該管状部分から半径方向に延びており、かつ2つの連結フィルタストラットすなわちストラット部分14a、14b(等幅が好ましいが、異なる寸法を考えることもできる)に分割されている。両ストラット部分14a、14bは互いに傾斜しており、隣接するストラット14の連結ストラット部分まで(異なる方向に)延びている。これにより、1つのストラット14の連結ストラット部分14aは、結合領域14dで隣接ストラットの連結ストラット部分14bと相互連結されている。これにより、好ましくは実質的にダイアモンド状の幾何学的閉形状25が形成される。図面の明瞭化のため、図面では必ずしも全ての同一部品に参照番号が付されている訳ではない。
図示の実施形態では、12個の相互連結ストラットを形成する好ましくは6つのストラットが設けられているが、異なる数のストラットおよび異なる数の幾何学的閉形状を設けることができる。全部で6つのストラット14が相互連結されたものが示されているが、より少数のストラットを相互連結することを考えることもできる。また、ストラットの幅は、特許文献‘429に開示されたフィルタに関して説明されているように変えることができる。
結合領域14dでストラット部分14a、14bが収斂した後、ストラットは、拡げられる取付け領域すなわち係止領域17を形成する細長い取付けストラット部分14cに移行する。係止領域17のストラット部分14cの長さは、ストラットの可撓性/剛性を増大させるべく長い/短い長さに変えることができる。また、ストラット部分の厚さを変えて可撓性/剛性を変えることもできる。
特許文献10および特許文献11に開示された他の実施形態におけるように、相互連結、結合等の用語は説明の便宜上使用されるものであり、好ましくはこれらの部分は、単一チューブから作られたもののように一体であるのが好ましい。また、本発明の種々の実施形態の説明に使用される取付けストラットおよびフィルタストラットは、フィルタが例えば切断されたチューブから一体に形成される場合には、取付けストラット「部分」または「セクション」、およびフィルタストラット「部分」または「セクション」として考えることができる。
管状部分18は、特許文献10の図20の実施形態に関連して説明されているように、回収フック92(図4A)の形態にするのが好ましい。他の回収構造も使用できる。フック92は、以下により詳細に説明する。
チューブの製造時に2つのスパイラルカット45a、45bが好ましくはレーザカッティングにより形成され、2つのストリップが、フィルタ用の第1スペーサ40aおよび第2スペーサ40bを形成できるようにする。両スペーサ40a、40bは、縮小位置において、管状部分18に対して実質的に整合した位置、すなわち管状部分18と実質的に同一面内に位置する。手術部位への配置中に、両スペーサ40a、40bはこの縮小位置に維持される(例えば図1参照)。両スペーサ40a、40bは、図4Aに示すようなループを形成する形状記憶位置を有する。したがって、両スペーサ40a、40bは、ひとたびデリバリシースから露出されると、縮小位置から図4A、図4Bおよび図5に示す形状記憶ループ位置へと移動される。各スペーサ40a、40bのループの表面42a、42bは、血管壁の約180°隔てた反対側の面と係合して、フィルタの頭端部のセンタリングを維持しかつ管状部分18および回収フック92を血管壁から離間させる。この離間(スペーシング)により、フックの周囲が組織内に食い込むことが防止され、したがってフィルタ10を掴むことおよび取出すことが容易になる。
スペーサ40a、40bのループは、幾分楕円形のループとして開き、端部44a、44bに終端し、かつ実質的に交互のスパイラル平面内に位置する。管状部分18にカットされた第1ストリップは、カットアウト45aの近位端48aから遠位端46aまで解かれてスパイラルスペーサ40aを形成する(例えば図4Bおよび図7参照)。管状部分18にカットされた第2ストリップは、カットアウト45aの近位端48aから遠位端46aまで解かれてスパイラルスペーサ40bを形成する。図4の実施形態では、スペーサループ40a、40bは、管状部分18およびフィルタ10の長手方向軸線Lに対して実質的に垂直な平面内に位置する。しかしながら、別の実施形態では、スペーサループは、90°以外の角度をなす平面内に位置させることもでき、互いに平行でない平面内に位置させることもできる。フィルタの管状部分の長手方向軸線に対するスペーサループの異なる角度の例が、例えば図16に例示されている。例えば約75°の角度で傾斜した2つのスペーサループが参照番号70’で示され、より小さい鋭角(例えば約45°)で傾斜したスペーサループが参照番号70’’により仮想線で示されている。フィルタの他のコンポーネンツはフィルタ10と同じであり、ダッシュ(’)付きの参照番号で示されている。
図8〜図10を比較すると、好ましい実施形態では、スペーサ40aを付加した場合でも、フィルタがひとたび移植されれば管状部分18の長さは実質的に不変であることが示されている。図8は、特許文献10のフィルタの頭端部を示し、フィルタの回収フックFが示されている。管状部分Pは、好ましくは約0.100インチ〜約0.600インチ(好ましくは約0.300インチ)の範囲の長さL1を有している。図1の実施形態である図9の管状部分18は、好ましくは約0.500インチ〜約1.700インチ(好ましくは約0.881インチ)の長さL2を有し、この長さL2は、スパイラルスペーサ40a、40bの形成に要するスペースのため長さL1より大きい。しかしながら、ひとたびスペーサ40a、40bがこれらの整合位置から拡大位置に移動すると、管状部分18の端部は、スパイラルカットアウトにより創出されたギャップを閉じるべく収縮して、好ましくは長さL1に近い長さL3に移動する。
図11および図12には、参照番号110で示すフィルタの他の実施形態が示されている。フィルタ110は、管状部分およびスペーサを除きフィルタ10と同じである。したがって、フィルタ10の2桁の番号に100を加えた参照番号で示されている。したがって、フィルタ110はストラット114、相互連結ストラット114a、114b、フック172a、172b等を有するが、簡潔化のためこれらの物品についての説明は省略する。
フィルタ110の管状部分150は、図1のフック92と同じフック192を有している。しかしながら、管状部分150は、好ましくはレーザカッティングにより形成される単一のスパイラルカットアウト152を有しており、該スパイラルカットアウトがスパイラルスペーサ154を形成する。スパイラルスペーサ154は、管状部分150から半径方向に延びた、図11および図12に示す形状記憶位置を有している。シースから露出されると、スパイラルスペーサ154が解かれて、実質的に管状部分150と同一面内にある縮小位置から、端部155から出発して360°に亘って巻かれてエッジ157に終端する形状記憶位置まで移動する。このようにして、ループ部分156、158は180°だけ隔てられ、円形ループ表面が血管の内壁に接触する。スペーサは、図示の例よりも小さいまたは大きい距離(角度)に亘って巻かれ、または円形以外の楕円形にすることを考えることもできる。ループは、単一平面内または多平面内に横たわらせることもできる。
図17は、スパイラルスペーサ264を除き図11に示したフィルタと同じフィルタの他の実施形態を開示するものである。このフィルタ210は、図11の100を加えた番号に対応して200を加えた参照番号で示され、したがってストラット214、フック272a、272b等を有している。管状部分およびスペーサは異なっており、図11の実施形態とは関係ない参照番号を有している。より詳しくは、管状部分260は、スペーサ264を形成するスパイラルカットアウト262を有している。図17Aに示すように、カットアウト262の頭端部266は、大きい幅「w」のスペーサ端部を形成する大きい幅を有している。これにより、当該部分に作用する応力が低下し、スペーサに大きい支持能力が付与される。スパイラルスペーサ264は、図11のスペーサ154と同様に管状部分260の回りにループを形成し、このループは360°に亘って巻かれるのが好ましいが、他の角度にすることもできる。対向するループ状端部267、269は約180°隔たっており、これらの外表面が血管壁の対向面と接触する。スペーサ154と同様に、ループに沿う外表面は、スペーサ264の円形形状により血管壁と接触する。
図18の実施形態では、フィルタ310のスペーサ364は、図11および図17の実施形態の単一平面とは異なり、異なる平面内で管状部分360の回りを巻いている。より詳しくは、拡大位置において、スペーサ364は、カットアウト365の頭端部366を出て、フィルタの尾端部に向かって一定角度で巻かれる。したがって、理解されようが、ループ部分370の第1端部372は、ループ部分370の端部371を含む平面の近位側であってループ部分376の端部374を含む平面の遠位側の平面内に位置する。換言すれば、ループ部分378は、軸線方向から見てループ370とループ376との間に位置する。このフィルタの残部は図17のフィルタ210と同じであり、対応部分は300番台の参照番号で示されている。
図19および図19Aには、管状部分324から半径方向に延びる2つのループ状スペーサを備えたフィルタの他の実施形態の頭端部が示されている。図19Aの縮小位置では、スペーサ320、322は管状部分324の回りに巻かれており、管状部分324の外壁面と実質的に同一面内にある。スペーサ320、322は、管状部分324の壁内に形成された2つのスパイラルカットアウト326、328により形成されている。拡大位置では、スペーサ320はカットアウト328の近位端(尾端)329から出て、管状部分324の回りで実質的に円形またはスパイラル経路内で好ましくは約300°に亘って延び(他の角度を考えることもできる)、表面321、323が血管壁の対向面と約180°隔てて接触するように形成する。スペーサループ320は、端部323で終端し、開ループを形成している。スペーサ322はカットアウト326の遠位端(頭端)から出て、管状部分324の回りでスペーサ320とは反対方向に巻かれている。スペーサ320と同様に、スペーサ322は約300°に亘って延び(他の角度を考えることもできる)、対向面325、327が血管壁の対向部分と接触する。スペーサループ322は端部331に終端し、開ループを形成している。フック330は、図1の実施形態のフィルタのフック92と同じであるのが好ましい。
図20の実施形態では、開いたスペーサループ420、422の各々がカットアウト426の近位端から出発しており、スペーサ420はスペーサ422の近位側から出発している。カットアウト426は、交互のパターンで形成された第1カットアウト426aおよび第2カットアウト426bを有している。スペーサ420、422は多平面内に位置しており、好ましくは管状部分424の回りで反対方向に約300°(他の角度を考えることもできる)に亘って巻かれ、血管壁の対向面と接触するそれぞれの対向面421、423および425、427を有している。スペーサ420、422は、端部430、432に終端している。
図21の実施形態では、開いたスペーサループ520、522がカットアウト526a、526bの遠位端から出発しており、スペーサ520はスペーサ522の遠位側から出発している。スペーサ520、522は異なる平面内に位置している。図21の実施形態のループ420、422と同様に、スペーサ520は対向面521、523を有し、スペーサ522は対向面525、527を有している。ループ520、522は多平面内に位置している。
図22の実施形態では、開いたスペーサループ620、622がカットアウト626a、626bの遠位端から延びている。図示のように、図示のように、カットアウトは、解かれたとき(拡大されたとき)にスパイラルスペーサとなるように、絡み合ったスパイラル態様で形成されている。カットアウト626aの間の中実ストリップは参照番号630で示され、カットアウト626bの間の中実ストリップは参照番号632で示されている。
図23〜図25には、フィルタの他の実施形態が示されている。フィルタ710は、頭端部およびスペーサが位置する管状部分を除きフィルタ10と同一であり、したがって、フィルタ10の2桁番号「700」を加えた参照番号で示されている。フィルタ710は、ストラット714aおよび714bを相互連結するストラット714、フック772a、772bに終端している取付け領域のストラット714c、閉セル725等を有し、したがって簡潔化のためこれらについて再び説明することはしない。
管状領域801はカットアウト803を有し、該カットアウト803は、管状領域801においてカットアウト近位端805から開口807まで延びている。スペーサ810はカットアウト端部805から湾曲移行部811を介して管状領域801から上方に延びており、次に、図25および図25Aに示すように管状領域801の下に巻かれて該管状領域を囲むようにループ812を形成する。ループ812は、拡大位置において360°より小さいループとして巻かれる開ループが好ましいが360°以上の角度で巻くことを考えることもできる。ループ812は、拡大形態でフィルタの長手方向軸線(すなわち開口814を通るフィルタの長手方向軸線に対して平行な軸線)に対して実質的に垂直であるのが好ましい。
図24および図24Aに示す配置位置では、スペーサ810は、好ましくはフィルタ700および管状領域801の長手方向軸線に対して実質的に平行な軸線に沿って管状領域801から遠位側に延びている。フィルタがデリバリシースDから露出されると、スペーサ810は図25に示すようなループ形状を形成する。本願で説明する他のフィルタと同様に、フィルタ800は、形状記憶材料で作られ、形状記憶チューブをレーザカッティングすることにより形成するのが好ましいが、他の材料を考えることもできる。
フィルタ800の一製造方法では、スペーサ810を備えた2つのフィルタが形状記憶チューブのセクションから形成される。すなわち、第1フィルタのスペーサおよび第2フィルタのスペーサを形成するのにチューブの同じセクションを使用できる。より詳しくは、チューブは、第1フィルタが図23の方向に形成されて、スペーサが図面で見て左方に延びるように、かつ第2フィルタが反対方向に形成されて、スペーサが図23で見て右方に延びるようにレーザカットされる。これにより、両スペーサは、チューブの同じセクションから互いに隣接して形成される。
フィルタは、患者の首の頸静脈または脚の大腿静脈または腕を通して挿入される。フィルタはまた、上大静脈内に置くこともできる。
図26A〜図26Dには、スペーサ1040を備えたフィルタ(その全体を参照番号1010で示す)の他の実施形態が示されている。図1の実施形態のフィルタ10と同様に、フィルタ1010は、単一チューブから形成されかつニチノール(Nitinol)のような形状記憶材料で作るのが好ましい。フィルタ1010には、他の技術を考えることもできるが好ましくはレーザカッティングにより複数のカットアウトを形成し、ストラット1014を形成することができる。
図26Bの拡大形態に示すように、フィルタ1010は、フィルタ部分すなわちフィルタセクション1020および取付け部分すなわち取付けセクション1030を有している。図示のように、フィルタ1010は、フィルタ10と同様に全体としてベル状の形状を有している。フィルタ1010は拡がり領域と、これとは反対側のフィルタリングセクション1020の収斂領域1021とを有している。拡がり領域(すなわち取付け/係止領域)1030でのフィルタの横方向寸法は、フィルタリングセクション1020の横方向寸法より大きい。細長いストラット1014は図示のように互いに間隔を隔てており、かつフィルタ1010の長手方向軸線から離れるように傾斜して延び、拡がりを形成する。
フィルタ1010のストラット1014は、図1のフック72a、72bと同様なフック1072a、1072bに終端している。前述のように、第1組のフック1072aは、第2組のフックより大きくすることができる。或いは、この実施形態では並びに他の実施形態でも、フック1072a、1072bは同サイズにすることができる。フック1072a、1072bの穿刺チップ1076a、1076bは、それぞれ組織に突き刺さってフィルタを好ましくは一時的に保持し、フィルタの頭端部の方向を向いている。
6つのフィルタストラットすなわちストラット部分1014は、長手方向に延び、次に管状部分1018から外方に湾曲し、ここから半径方向に延び、かつ2つの連結フィルタストラットすなわちストラット部分1014a、1014b(等幅が好ましいが、異なる寸法にすることもできる)に分かれる。これらのストラット部分1014a、1014bは互いに離れるように異なる方向に傾斜して、隣接ストラット1014のストラット部分を連結する。かくして、1つのストラット1014の連結ストランド部分1014aは、結合領域1014dにおいて隣接ストラットの連結ストラット部分1014bに相互連結される。これにより、幾何学的閉形状1025、好ましくは実質的にダイアモンド形状を形成するが、他の形状にすることもできる。明瞭化のため、図面において、必ずしも全ての同じ部品に参照番号が付されている訳ではない。
図示の実施形態では、好ましくは6つのストラット1014が設けられ、12個の相互連結ストラットを形成しているが、異なる数のストラットおよび幾何学的閉形状を設けることができる。6つの全部のストラット1014が相互連結されているものが示されているが、全部のストラットより少数のストラットを相互連結させることも考えられることに留意されたい。また、ストラットの幅は、特許文献10に開示されたフィルタに関して説明されているように変えることができる。
ストラット部分1014a、1014bが結合領域1014dで収斂された後、ストラット部分1014a、1014bは細長い取付けストラット部分1014cに移行して、拡がった取付け領域すなわち係止領域1030を形成する。係止領域1030のストラット部分1014cの長さは、ストラットの可撓性/剛性を増大させるように増大した長さ/減少した長さに変えることができる。ストラット部分の厚さを変えることにより、ストラットの可撓性/剛性を変えることもできる。
特許文献10に開示の他の実施形態におけるように、「相互連結された」、「結合された」等の用語は、説明の容易化を図るため使用されたものであり、これらの部分が好ましくは単一チューブから形成されるように、好ましくは一体化されるものと理解されたい。また、本願において開示する種々の実施形態を説明するのに使用される取付けストラットおよびフィルタストラットは、フィルタが例えば切断チューブから一体に形成される場合には、同じストラットの取付けストラット「部分」または「セクション」およびフィルタストラット「部分」または「セクション」であると考えることができる。
管状部分1018は、好ましくは、図7の実施形態に関して本願で説明したフック92および特許文献10の図20の実施形態に関して説明したような回収フック1092を有するのが好ましい。
スペーサ1040は、フィルタに取付けられるワイヤ1042、好ましくは丸ワイヤから形成される。ワイヤ1042は、第1頭端部1042aおよび第2尾端部1042bを有している。第2端部1042bは、好ましくはレーザ溶接またはクリンピングにより管状部分1018の内面1018aに取付けられるが、他の取付け方法を考えることもできる。ワイヤ1042は管状部分1018内で延び、更に回収フック1092を越えて頭端部方向に延び、すなわち管状部分1018から頭端部から出る。次にワイヤ1042は、投げ輪(lasso)のような態様または後光(Halo)のような態様でループを形成する。図26Bおよび図26Dの拡大形態では、ワイヤ1042は、好ましくは約360°に亘って延びているが、他の態様では360°より小さい角度または360°より大きい角度で延び、ループの領域とオーバーラップするように構成できる。図示のように、ワイヤ1042の細長い部分1045は管状部分1018の内壁に取付けられ、拡大された頭端部1042aまで延び、領域1047で湾曲し、領域1046で尾端部に向かって戻るように延び、次に領域1048で湾曲してループ1044を形成する。ループ1044は自由端部1044aに終端している。図示のループ1044は、例えばフック1092に隣接して管状領域1018の部分を包囲している(図26C参照)。しかしながら、細長い部分1045を充分に長くして、ループ1044がフック1092の最も頭端部の縁部から頭端部側に間隔を隔てられるようにして、ループ1044がフック1092または管状領域118を包囲しないすなわちオーバーラップしないようにすることも考えられる。理解されようが、拡大位置では、ループ1044は、定置中にフィルタの頭端部を血管壁から離れた状態に維持することにより良好なセンタリングを行うように機能し、フック1092の回りで組織内への食い込みを制限しかつその後の取出しを容易にする。
或る実施形態では、ループ1044は、拡大位置において図26Cに示すようにフック1092または管状領域1018の最頭端縁部上に横たわることができる。他の実施形態では、ループ1044は、最頭端縁部の尾端側に配置できる。ループ1044が充分に傾けられる場合には、一部は最頭端縁部上に横たわり、他の部分はループの角度に基づいて最頭端縁部の頭端側または尾端側に横たわることができる。
また、以下に述べる図27Aの実施形態におけるように、管状領域1018の頭端部に配置される回収フックの代わりに、回収フックは、ワイヤ1042の頭端部に配置できる。回収構造は、或る実施形態では図27Aにおけるようにフックの形態にするか、後述の図26Eにおけるようにボールの形態にすることができ、管状領域の頭端縁部はボールに終端させることができる(図27A)。
拡大形態では、ループ1044の横方向寸法すなわち直径は、血管係合フック1072a、1072bの領域でのフィルタ1010の横方向寸法より小さいのが好ましい。或る実施形態では、ループ1044の横方向寸法は約10mm〜約25mmにすることができるが、他の寸法を考えることもできる。一実施形態では、ループ1044は約12mmの直径に拡大するであろうが、この寸法は、フィルタ1010と比較して約40mmの最大横方向寸法に拡大する。しかしながら、ループ1044は、40mm以下の直径の血管に一般的に使用される場合にはこの程度までは拡大されず、一般に、血管内では約32mmを超えない大きさで使用される。
図26Aの縮小位置では、スペーサ1040は縮小された小プロファイル位置にあり、デリバリシース(カテーテル)を通しての配置が容易に行えるように、フィルタ1010の頭端部を越えて実質的に直線状(フィルタの長手方向軸線に実質的に平行)に延びた縮小プロファイル位置にある。デリバリシースから露出されると(もはやシース壁内に閉じ込められなくなると)、ワイヤ1042は、図26Bのループ状の形状記憶位置に戻る。
本願に開示された他のスペーサと同様に、スペーサ1040は、回収フックを血管壁から離れた状態に維持することを補助して、組織内への食い込みを制限し、これにより取出しを容易にする。
他の実施形態では、回収フック1092の代わりにまたは回収フック1092に加えて、スペーサ1040にボールまたは溝が設けられ、これによりスペーサ1040が回収スネア(図示せず)と係合してフィルタ1010の回収が行われる。これが図26Eの実施形態に示されており、ここではチップ1044aがボールの形態をなしている。他の全ての点に関しては、フィルタは図26A〜図26Dの実施形態と同じであり、したがって同じ参照番号が使用されている。
図27Aおよび図27Bには本発明のフィルタの他の実施形態が示されている。フィルタ1110は、全体を参照番号1140で示すスペーサ、回収フック1160およびフィルタ管状部分1118を除きフィルタ1010と同じである。したがって、フィルタ1110は、フィルタ1010と同様に、管状領域1118から半径方向に延びるストラット1114と、連結ストラット1114a、1114bと、結合領域1114dと、血管係合フック1072a、1072b(これらの係合フックのサイズは、前述のように同じでも異なっていてもよい)に終端する細長いストラット1114cとを有している。これらはフィルタ1010と同じであり、簡明化のため、ストラットおよびフックの更なる詳細はここでは説明しない。尚、同じ部品には、「1000」番台ではなく「1100」番台の参照番号が付されている。
好ましくは丸ワイヤの形態をなすスペーサ1140が、フィルタ1110の管状部分1118から頭端部側に延びている。スペーサ1140は、アタッチメント1141で溶接により取付けられるが、他の取付け方法を考えることもできる。また、スペーサ1140は、管状部分1118の内壁に取付けることもできる。スペーサ1140は回収フック1160に終端している。回収フック1160は、取出し用のスネアを受入れるフック領域を有している。或る実施形態では、回収フック1160はフック1092と同じであるが、他のフック形状を考えることもできる。
配置(デリバリ)を行うため、スペーサ1140は、管状部分1118の頭端部を越えて頭端側に延びた実質的に真直(実質的に直線状)の位置(図27A)で、フィルタ1140の長手方向軸線に対して実質的に平行に保持される。デリバリシースから露出されると、スペーサ1140は、図27Bに示すように非直線のスパイラル形状になり、ループ1143を形成する。スペーサ1140の横方向寸法は、血管係合フック1172a、1172bを有する取付け領域でのフィルタ1110の横方向寸法より小さい。本願に開示された他のスペーサと同様に、スペーサ1140は、フィルタおよび回収フックの頭端部を血管壁から離れた状態に維持し、これにより組織内への食い込みを制限しかつ取出しを容易にする。
図28A〜図28Dには、フィルタスペーサの他の実施形態が示されている。フィルタ1210は、全体を参照番号1240で示すスペーサを除きフィルタ1010と同じである。したがって、フィルタ1010と同様にフィルタ1210は、管状領域1218から半径方向に延びるストラット1214と、連結ストラット1214a、1214bと、結合領域1214dと、血管係合フック1272a、1272b(前述のように、同じサイズでも異なるサイズでもよい)に終端する細長いストラット1214cとを有している。これらはフィルタ1010と同じであり、簡明化のため、ストラットおよびフックの更なる詳細についてここでは説明しない。尚、同じ部品には、「1000」番台ではなく「1200」番台の参照番号が付されている。回収フック1292は、図26Dの回収フック1092と同じである。
スペーサ1240は、フィルタ1210の管状部分1218から頭端部側に延びている。フィルタスペーサ1240は、好ましくはレーザカッティングにより切断されたハイポチューブ1251から形成して一連のストラットまたはアーム1252を形成できるが、他の技術を考えることもできる。明瞭化のため、幾つかのストラット1252は参照番号が付されている。ハイポチューブ1251は、締り嵌め、接着、レーザ溶接、クリンピングまたは他の方法により管状部分1218の内面に取付けられる。ハイポチューブ1251は、頭端部1259および反対側の尾端部を有している。図示のように、ハイポチューブの頭端部1259は、回収のためのフック1292の把持と干渉しないように、回収フック1292の尾端部側に終端している。
縮小位置(非拡大状態)では、ハイポチューブ1251の尾端部は、ストラット1214の下に横たわるフィルタ1210の領域内に延びている。より詳しくは図28Cの縮小位置に示すように、ハイポチューブ1251のストラット1252は細長くて、ハイポチューブ1251およびフィルタの管状部分1218の長手方向軸線に対して実質的に平行に延びている。ストラット1252は、これらの尾端部1260が、フィルタ1210のストラット1214を形成するスロットを有するフィルタの領域の下に終端するのに充分な長さを有している。すなわち、フィルタ1210のスロット1215は、拡大されたときに幾何学的形状領域1250(図28B)を創出するストラット1214を形成する。フィルタ1210が縮小位置から図28Bの形状記憶された拡大位置に移動すると、ハイポチューブ1251のストラット1252はこれらの形状記憶された拡大位置に移動し、ストラット1252は、ストラット1214により形成された幾何学的形状領域1250を通って延びる。この拡大位置においては、ストラット1252は、管状部分1218内でフィルタ部分1220に向かって尾端側に延び、次に、幾何学的形状領域間の管状領域1218から出て、フィルタ1210の頭端部に向かってすなわち回収フック1292に向かって反対方向に延びるべく湾曲する。各ストラット1251は、ストラット1214間の閉じた幾何学的形状空間1250の1つを通って延びることに留意されたい。ストラット1252は、頭端部側に延びるときに、管状部分1218の長手方向軸線に対して実質的に平行になるか、管状部分1218の長手方向軸線に対して他の角度をなして傾斜する。
好ましい実施形態では、スペーサ1240のストラット1252の頭端部1260(該頭端部は、拡大位置において頭端側を向く)は、回収フック1292の最頭端側縁部1292aを越えて延びることはない。このため、拡大位置におけるフィルタ1210の全長がスペーサ1240を設けることによって影響を受けることはない。或いは、スペーサ1240のストラットが最頭端縁部1292aを越えて延びるようにすることも考えることができる。また、スペーサ1240は、閉形状においてフィルタ1210の全直径を増大させないことに留意されたい。なぜならば、ストラット1252は、配置位置(デリバリ位置)において、管状部分1218内で縮小ストラット1214の間に位置するからである。単一ストラットを有するスペーサに比べて強度が付加されたスペーサを形成することを望む場合には、多数のストラット1252により多数のアームを形成することもできる。
図28A〜図28Cの実施形態では、ハイポチューブ1251の頭端部1259は、管状部分1218の頭端側に終端しており、図示のように管状部分1218から露出している。図28Eの他の実施形態では、ハイポチューブ1251’の頭端部1259’は、管状部分1218の頭端縁部と同一面にあるか、頭端縁部から尾端側に間隔を隔てており、このため露出されない。他の全ての点では、ハイポチューブ1251’(ストラット1252’が尾端部1260’に終端している)は、図28aのハイポチューブ1251と同じである。
図28A〜図28Cには、ハイポチューブから形成されたストラットが示されている。この実施形態では、スペーサ1240をハイポチューブで形成する代わりに、一連のワイヤで形成している。好ましくは6本(異なる本数にすることができる)のワイヤの頭端部がフィルタ1210の管状部分1218の内面に取付けられている。ストラット1252のようなワイヤが、管状部分1218内でフィルタ部分1220に向かって尾端側に延び、次に、フィルタストラットにより形成された幾何学的形状領域を通って管状部分1218から出て、フィルタ1210の頭端部(すなわち回収フック1290)に向かって反対方向に延びるべく湾曲している。ストラット1252と同様に、各ワイヤはストラット1214間の閉じられた幾何学的空間を通って延びている。好ましい実施形態では、ワイヤのチップが回収フック1292の最頭端縁部1292aを越えて延びることはない。このため、拡大位置におけるフィルタ1210の全長が、ワイヤスペーサを設けることによって影響を受けることはない。また、ワイヤスペーサが縮小位置においてフィルタ1210の全直径を増大させることがないことに留意されたい。なぜならば、ワイヤは、デリバリ位置において管状部分1218内で縮小されたストラット1214の間に配置されるからである。また、多数のワイヤは、単一ワイヤを備えたスペーサと比較して強度の大きいスペーサを形成する多数のアームを形成する。
好ましい実施形態におけるワイヤの頭端側チップはフィルタ1210の頭端側縁部を越えて延びることはないが、他の実施形態では、ワイヤが最頭端側縁部を越えて頭端側に延びることができるようにすることも考えられる。
図29A〜図29Dには、本発明のフィルタの幾つかの他の実施形態が示され、これらの実施形態ではスペーサが、フィルタの外径上に置かれるチップを有している。
最初に図29Aおよび図29Bの実施形態を参照すると、フィルタ1310は、参照番号1340で全体を示すスペーサおよびフィルタ回収構造を除きフィルタ1010と同じである。したがって、フィルタ1310は、フィルタ1010と同様に、管状領域1318から半径方向に延びるストラット1314と、連結ストラット1314a、1314bと、結合領域1314dと、血管係合フック1372a、1372b(前述のように、同じサイズでも異なるサイズでもよい)に終端する細長いストラット1314cとを有している。ストラットおよびフックはフィルタ1010と同じであるため、簡明化のため、これらの更なる詳細についてここでは説明しない。尚、同じ部品には、「1300」番台の参照番号が付されている。
この実施形態では、スペーサ1340を形成するハイポチューブ1341がフィルタ1310の頭端部に取付けられている。ハイポチューブスペーサ1341は、頭端部および反対側の尾端部を有している。ハイポチューブ1341はニチノール(Nitinol)のような形状記憶材料で作るのが望ましいが、他の材料を考えることもできる。ハイポチューブ1341は、頭端部でフィルタ1310の外面、好ましくは管状領域1318の外面に取付けられる。図29Aには、スペーサ1340が取付けられたフィルタ1310の縮小位置が示されている。ハイポチューブ1341は、締り嵌め、接着、レーザ溶接、クリンピングまたは他の方法により管状部分に取付けられる。ハイポチューブ1341は好ましくはレーザカッティングにより切断されるが、種々の方法により一連のストラット1344を形成することも考えられる。縮小位置では、ストラット1344は、好ましくはフィルタの長手方向軸線に対して実質的に平行に延び、管状部分1318およびフィルタストラット1314の一部の上に横たわる。
図29Bの拡大位置では、スペーサ1340のストラットすなわちアーム1344は、こうもり傘に似た形状に拡大して、チップ1346がフィルタ1310の尾端部に対面する。すなわち、アーム(ストラット)が、尾端側に拡大し、次に約60°と約100°との間の角度(他の角度を考えることもできる)で半径方向外方に湾曲し、次に、領域1347で湾曲して長手方向に、或る場合には尾端方向に向かってフィルタ1310の長手方向軸線に対して実質的に平行に延び、チップ1346に終端する。図示の実施形態では、チップ1346は、管状領域1318から半径方向に間隔を隔てて、フィルタ1310のフィルタ部分の尾端側に終端するが、他の実施形態ではチップ1346は更に尾端側に終端させることができる。
ハイポチューブ1341の頭端部には溝1348および拡大頭部1345が形成されており、フィルタ1310を引出すための回収スネア(図示せず)を受入れるように構成されている。この溝/拡大頭部構造の代わりに、ハイポチューブの頭端部には回収のためのフックを形成することができる。これは図29Cの実施形態に示されている。このフィルタ1310は図29Bの実施形態と同じであり、したがってハイポチューブ1341から延びている回収フック1349を除き同じ参照番号が使用されている。ハイポチューブ1341’は他の全てにおいてハイポチューブ1341と同じであり、したがってダッシュ(’)付した点を除きハイポチューブ1341と同じ参照番号で示されている。任意であるが、フィルタ1310の回収フック1349には前述のフック1292の構造を設けるか、引出しツールによる把持を容易にする他の構造を設けることができることに留意されたい。
アーム1344(および1344’)の形状および方向性コンポーネントは、フィルタを一層容易に回収できるように構成できることに留意されたい。なぜならば、フィルタの回収は頭端側に行われるので、チップが尾端側を向いている方が組織から一層容易に滑ることができるからである。フィルタに取付け可能なスペーサを備えた別のハイポチューブを使用することにより、既存のフィルタを使用でき、またはハイポチューブを頭端部に取付けることによりスペーサを含むように改変できることに留意されたい。
図29Dは本発明の他の実施形態を示し、この実施形態では、スペーサが、回収フックを備えたフィルタに取付けられている。すなわち、この実施形態では、図29Aおよび図29Cの実施形態における回収構造を備えたハイポチューブの代わりに、フィルタが回収構造を有し、ハイポチューブは回収構造の尾端側に配置されている。
より詳しくは、フィルタ1410は、全体を参照番号1440で示すスペーサを除き、図26Bのフィルタ1010と同じである。したがって、フィルタ1410は、フィルタ1010と同様に、管状領域1418から半径方向に延びているストラット1414と、連結ストラット1414a、1414bと、結合領域1414dと、血管係合フック1472a、1472bに終端する細長いストラット1414cとを有している(前述のサイズと同じでも異なっていてもよい)。ストラットおよびフックはフィルタ1010と同じであるので、ここではこれらをより詳細には説明しない。尚、同じ部品には、「1000」番台ではなく「1400」番台の参照番号が付されている。回収フック1492は、図26Dの回収フック1092と同じである。
スペーサ1440は、例えばレーザカッティングにより切断されたハイポチューブ1441を有しているが、一連のストラットまたはアーム1444を形成するのに他の方法を考えることもできる。スペーサ1440およびハイポチューブ1441は、回収構造を備えていない点を除き、図29Bおよび図29Cのスペーサ1340およびハイポチューブ1341と同じである。そのかわりに、フィルタ1410は回収フック1492を有している。したがって、ハイポチューブ1441は、円形縁部1445を備えた頭端部に終端している。ハイポチューブ1440と同様に、ハイポチューブ1441は、尾端方向を向いたチップ1446に終端している湾曲領域1447を備えたアームすなわちストラットを有している。フィルタに取付け可能なスペーサを備えた別のハイポチューブを使用することにより、既存のフィルタを使用でき、また、ハイポチューブを頭端部に取付けることによりスペーサを含むように改変できることに留意されたい。スペーサ1440は、図29Bおよび図29Cの実施形態におけるようにハイポチューブから形成できるが、一連のワイヤから形成することもできる。
拡大形態と縮小形態との間の移動を可能にするため、ここに開示する実施形態のフィルタは、前述のように、ニチノール(Nitinol)のような形状記憶金属材料、ニッケルチタン合金等で作り、かつレーザカットチューブから製造するのが好ましい。また、デリバリシース700(挿入方法に関連して図13に示されている)のルーメンを通して血管内へのフィルタの導入を容易にするため、所望ならば、冷たい食塩水をデリバリシース700またはカテーテル内およびデリバリシース700内で縮小位置にあるフィルタの周囲に注入することも考えられる。この形状記憶材料は、特性的に、オーステナイト状態で剛性を呈し、マルテンサイト状態でより可撓性になる。フィルタがシース内でマルテンサイト状態にあるので、冷たい食塩水は、温度依存フィルタを比較的柔らかい状態に維持する。フィルタが剛性状態すなわちマルテンサイト状態にあるならばフィルタとシース内面との間の摩擦接触が生じるため、冷たい食塩水を注入することはシース700からのフィルタの引出しを容易にする。
フィルタがひとたびデリバリシースすなわちカテーテル700から露出されると、フィルタはもはや冷却されることなく、より温かい体温に露出され、このためフィルタをそのオーステナイト状態の記憶拡大形態に戻す。
定置形態(拡大形態)では、フィルタは形状記憶位置に向かって移動し、完全記憶位置に戻る度合いは、フィルタが挿入される血管のサイズに基づいて定まる(血管が太いほど、フィルタはより厳密にその完全記憶位置に戻ろうとする)。完全記憶位置へのスペーサ(単一または複数)の移動度合いは、血管のサイズによっても制限される。
図13〜図15には、例えば下大静脈内へのフィルタ10のデリバリおよび定置が示されている。デリバリカテーテルすなわちシース700は、大腿静脈「f」を通して挿入され、かつ腸骨動脈を通して下大静脈内に前進される。ひとたびシースのチップが構造に隣接するとデリバリカテーテル700が引き出され、これにより、シースを引き出すとフィルタが図15の所望位置に置かれる。チューブ704および弁アセンブリ706は食塩水の注入を可能にする。デリバリカテーテル700は、フィルタ10が体温により温められて拡大定置形態に移行できるように引出される。本願で説明した他のフィルタも同様にして挿入できる。フィルタは、フィルタセクション19が拡がりセクション17の下流側になる方向に移植されることに留意されたい。これにより、血餅または他の粒子を、傾斜ストラットによりフィルタセクションの中心に指向させることが可能になる。したがって、挿入方向(例えば上流側であるか下流側であるか)は、フィルタをデリバリカテーテル内に如何にして位置決めすべきかを決定する。
上記フィルタは、内部頸静脈または大腿静脈を通してアクセスから取出すことができる。共有に係る特許文献10および特許文献11(これらの特許文献の全内容は本願に援用する)に開示されたようなフィルタを取出すのに、例えば溝付きフック把持具等の種々の方法を使用できる。
特許文献10および特許文献11のフィルタに開示されているようなスネアまたは他のデバイスを受入れるための湾曲フック92が近位端に設けられたフック部分または把持部分(例えば図9および図7)を形成するための凹部またはカットアウトを管状端部に設けることが好ましい。
このフック92は、回収スネアまたは他の回収デバイスを受入れるように構成されている。フック90の壁の一部は、管状内面94を露出させるべく切除(カットアウト)されている。この管状内面94は、半径方向領域95から近位側縁部96まで延びている。説明を容易にするため、内面94は、半径方向領域95での内面およびフック92での内面94bからなると考えることができる。内面94bは管状スネアシースの一部を収容する。すなわち、スネアシース(チューブ)の外壁は、カットアウト領域内に部分的に嵌合する。これにより、スネアがフィルタフックをシースチューブと共一線構造内に引っ張るので、特許文献10において説明されかつ図13H〜図13Nに示されているように取出しを向上させる。フック92から軸線方向(遠位側)に間隔を隔てた半径方向領域95は、半径方向の側壁97a、97cおよび頂壁97bにより形成された半径方向縁部すなわち湾曲縁部を有している。傾斜側壁97a、97cは、フック90およびフィルタを回収シース内に指向させるカム面を形成している。
フィルタが回収デバイスにより把持されかつ遠位側に引っ張られて血管壁から離脱されると、スペーサは内方に撓む。これは例えば図15Aに示されており、フィルタが回収シース800内に引き込まれると、フィルタ10のスペーサ40a、40bが矢印の方向に撓む。
フックは、表面94と同様な態様で機能する、すなわちスネアチューブを受入れるべく機能する環状内面を形成する他の態様で形成できることに留意されたい。フィルタが回収シース内に引き入れられると、フィルタは縮小されて取出される。
図9Aには、内方に湾曲した細長いフック602を備えたフック部分600の他の実施形態が示されている。これにより、回収スネア用の大きいフック領域が得られる。
血管からのフィルタの取出しを容易にするため、所望ならば冷たい食塩水を移植したフィルタ上に注入してフィルタの温度を変化させ、フィルタを比較的柔らかい状態にして、フィルタが回収シース内に引き入れられるようにする。すなわち、冷たい食塩水の注入によりフィルタをそのマルテンサイト状態に近づけ、フィルタをより可撓性のある状態にする。可撓性状態は、フィルタと回収シースの内面との間の摩擦接触を小さくして、フィルタの縮小および回収シース内への引出しを容易にする。
特許文献10には、本発明のフィルタに使用できる、フィルタカートリッジを備えたデリバリシステムが図示されかつ説明されている。
上記説明は多くの特殊性を含んでいるが、これらの特殊性は本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではなく、本発明の好ましい実施形態の単なる例示であると解釈すべきである。例えば、上記フィルタは身体の他の領域に挿入できる。また、上記フィルタは、形状記憶材料以外の材料で作ることができる。当業者ならば、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲および精神内で他の多くの変更を考えることができるであろう。
10 フィルタ
11 フィルタチューブ
14 ストリップ(ストラット)
17拡がり領域
18 管状部分
19 フィルタリングセクション
40a、40b スペーサ(ループ)
45a、45b スパイラルカット(カットアウト)
72a、72b フック
92 回収フック

Claims (18)

  1. 第1領域および第2領域を備えた血管フィルタにおいて、該血管フィルタは、血管に配置するための縮小位置と血管内に定置するための拡大位置との間で移動でき、第1領域はフィルタ部分を備え、該フィルタ部分は粒子をフィルタの中心に向けて指向させる収斂領域を備え、フィルタ部分は管状部分に収斂し、該管状部分は内面を備え、フィルタは頭端部に終端し、第2領域は、拡大位置において、フィルタ部分から離れて尾端部に向かう方向に横方向寸法が増大するように拡がり、第1領域は、血管内にフィルタが定置されたときに血管の中心に向けてより近くにフィルタを維持するスペーサを備え、スペーサは、フィルタの縮小位置において、フィルタの頭端部の頭端側の細長い位置で軸線方向に延び、フィルタの拡大位置において、フィルタの長手方向軸線に対して半径方向に延びるループ状領域を形成し、スペーサは、管状部分の内面に取付けられた第1端部を備え、該第1端部は管状部分内で延びかつ管状部分から頭端側に延びてループ状領域を形成することを特徴とする血管フィルタ。
  2. 前記第1領域は、間隔を隔てた複数の細長いストラットおよび該細長ストラットから或る角度で延びる複数の連結ストラットを有していることを特徴とする請求項1記載の血管フィルタ。
  3. 前記ループ状領域は、フィルタの拡大位置において管状部分の頭端縁部を越えて延びることを特徴とする請求項1記載の血管フィルタ。
  4. 前記ループ状領域は、フィルタの拡大位置においてフィルタの管状部分を包囲することを特徴とする請求項1記載の血管フィルタ。
  5. 前記管状部分は、フィルタを取出すための回収構造を有することを特徴とする請求項1記載の血管フィルタ。
  6. 前記スペーサは、フィルタを取出すための回収構造に終端する頭端部を有することを特徴とする請求項1記載の血管フィルタ。
  7. 前記フィルタはレーザカットにより形成されかつ形状記憶材料からなることを特徴とする請求項1記載の血管フィルタ。
  8. 前記回収構造はフックを有していることを特徴とする請求項6記載の血管フィルタ。
  9. 前記ループ状領域は、拡大形態にある尾端部の横方向寸法を超えない横方向寸法を有することを特徴とする請求項1記載の血管フィルタ。
  10. 第1領域および第2領域を備えた血管フィルタにおいて、該血管フィルタは、血管に配置するための縮小位置と血管内に定置するための拡大位置との間で移動でき、第1領域はフィルタ部分を備え、該フィルタ部分は粒子をフィルタの中心に向けて指向させる収斂領域を備え、フィルタ部分は管状部分に収斂し、該管状部分は内面を備え、フィルタは頭端部に終端し、第2領域は、拡大位置において、フィルタ部分から離れて尾端部に向かう方向に横方向寸法が増大するように拡がり、第1領域は、血管内にフィルタが定置されたときに血管の中心に向けてより近くにフィルタを維持するスペーサを備え、スペーサは複数のアームを備え、フィルタの縮小位置において、複数のアームのうちの少なくとも一部が管状部分内で尾端側に延び、フィルタの拡大位置において、複数のアームがフィルタの頭端部に向かって湾曲することを特徴とする血管フィルタ。
  11. 前記フィルタは、本体の濾過領域において幾何学的閉形状を形成する相互連結ストラットを有し、フィルタの拡大位置において、複数のアームが幾何学的閉形状を通って延びかつフィルタの頭端部に向かって湾曲することを特徴とする請求項10記載の血管フィルタ。
  12. 拡大位置にあるスペーサは、拡大位置にある尾端部の横方向寸法より小さい横方向寸法を有することを特徴とする請求項10記載の血管フィルタ。
  13. 前記スペーサは管状部分の内面に取付けられることを特徴とする請求項10記載の血管フィルタ。
  14. 前記スペーサはハイポチューブから形成され、該ハイポチューブは管状部分の内面に取付けられることを特徴とする請求項13記載の血管フィルタ。
  15. 第1領域および第2領域を備えた血管フィルタにおいて、該血管フィルタは、血管に配置するための縮小位置と血管内に定置するための拡大位置との間で移動でき、第1領域はフィルタ部分を備え、該フィルタ部分は粒子をフィルタの中心に向けて指向させる収斂領域を備え、フィルタ部分は管状部分に収斂し、該管状部分は内面を備え、フィルタは頭端部に終端し、第2領域は、拡大位置において、フィルタ部分から離れる方向に横方向寸法が増大するように拡がり、第2領域は血管係合部分を備え、第1領域は、血管内にフィルタが定置されたときに血管の中心に向けてより近くにフィルタを維持するスペーサを備え、スペーサは管状領域と該管状領域から延びている複数のアームとを有し、フィルタの縮小位置において、複数のアームがフィルタの尾端部に向かって軸線方向に延びかつフィルタの管状部分の外面上に横たわり、フィルタの拡大位置において、複数のアームがフィルタの尾端部の方向を向いているチップを有していることを特徴とする血管フィルタ。
  16. 前記アームは管状部分に対して実質的に垂直に延び、次に頭端部に向かって湾曲することを特徴とする請求項15記載の血管フィルタ。
  17. 前記フィルタは頭端部に回収構造を有し、スペーサの管状領域は終端部を有し、該終端部はフィルタの回収構造の尾端側に位置していることを特徴とする請求項15記載の血管フィルタ。
  18. 前記スペーサはフィルタを取出すための回収構造を有し、該回収構造はフィルタの管状部分の尾端側に延びていることを特徴とする請求項15記載の血管フィルタ。
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