JP2015173712A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】特別遊技が行われることを示唆する演出を斬新なものにして、遊技性、及び遊技興趣を高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技演出を行わせる演出制御手段６０において、特別遊技関連演出制御手段６４は、遊技状態制御手段５０により特定遊技状態である「高確・時短状態」で遊技が制御されているときにおいて特別遊技実行手段３６により特別遊技が行われた回数を計数し、その計数した回数を所定の報知態様で報知する報知演出を行わせ、事前判定手段３４ｃより特別遊技を行うと判定されると、特別遊技が行われることを示唆する態様で報知演出を行わせることが可能である。【選択図】 図３６

Description

本発明は遊技機に関し、特に特別遊技が行われた回数を報知する報知演出に関する。

従来、パチンコ遊技機においては、遊技者が発射ハンドルを操作して所有の遊技球を遊技領域に発射させて遊技を行うが、その遊技領域に、第１始動口、開閉式の第２始動口、ゲート、開閉式の大入賞口を設けた機種では、遊技球が第１又は第２始動口に入賞すると大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選すると大入賞口を開放する大当り遊技が行われ、また、遊技球がゲートを通過すると当り抽選が行われ、その当り抽選で当選すると第２始動口を開放する補助遊技が行われる。

更に、遊技状態として、大当り抽選の当選確率が低い低確状態又は当選確率が高い高確状態で遊技が制御されると共に、第２始動口に遊技球が入賞し難い（例えば、当り抽選の当選確率が低い）非時短状態又は遊技球が入賞し易い（例えば、当り抽選の当選確率が高い）時短状態で遊技が制御される。一般に、大当り抽選の当選確率が低く第２始動口に遊技球が入賞し難い「低確・非時短状態」と、大当り抽選の当選確率が高く第２始動口に遊技球が入賞し易い「高確・時短状態」とを含む複数の遊技状態の何れかが択一的に設定され、その遊技状態で遊技が制御される。

大当り抽選が行われると、特別図柄が変動表示され、その後、大当り抽選の結果を示す図柄が停止表示されるが、大当り抽選で当選すると、更に、複数の大当り図柄の何れかが決定され、その決定された大当り図柄が停止表示される。そして、停止表示された大当り図柄の種類に基づいて、有利度合が異なる複数の大当り遊技の何れかが行われるとともに、大当り遊技終了後に設定される遊技状態が決定される。

ところで、大当り遊技終了後に「高確・時短状態」が設定され、その「高確・時短状態」で遊技が制御されているとき大当り抽選で当選すると、所謂連チャンとなる大当り遊技が行われるが、遊技者は、「高確・時短状態」が設定されると、その連チャン数が多くなることを期待して遊技を行うことができる。

一方、前記のパチンコ遊技機では、大当り抽選の結果に基づいて、特別図柄が変動表示されているときには、大当り抽選で当選している大当り期待度を示唆する図柄変動演出が、また、大当り遊技が行われているときには、その大当り遊技を盛り上げる大当り遊技演出が、演出用の画像表示器での表示を主体に行われ、こうした遊技演出により、遊技性、並びに遊技興趣が高められる。

ここで、特許文献１に記載の大当り遊技演出では、行われている大当り遊技に関する情報（前回の大当り遊技から今回の大当り遊技までの特別図柄の変動回数、今回の大当り遊技終了後に設定される遊技状態等）が文章化され画像表示器に表示される。また、本願出願人は、大当り遊技が行われているときや、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときに、連チャンとなった１又は複数の大当り遊技に対応する大当り履歴図柄を表示させて、連チャン数等を報知するパチンコ遊技機を実用化している。

特開２０１０−８８５１１号公報

特別遊技が行われているときや特定遊技状態で制御されているとき等に、特別遊技が行われることを示唆する演出を如何に行わせるかが、遊技性、及び遊技興趣を高める上で重要であり、本発明の目的はこの課題を改善できる遊技機を提供することである。

本発明（遊技機(1) ）は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(31)と、前記取得手段(31)により取得された判定情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(34a) と、前記判定手段(34a) により前記特別遊技を行うと判定されると、前記特別遊技を行う特別遊技実行手段(36)と、前記取得手段(31)により取得された判定情報を所定数まで記憶する記憶手段(32)と、前記記憶手段(32)に記憶された判定情報に基づいて、前記特別遊技を行うか否かを事前に判定する事前判定手段(34c) と、前記特別遊技実行手段(36)により前記特別遊技が行われた後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態で遊技を制御可能な遊技状態制御手段(50)と、所定の演出手段(69)に遊技演出を行わせる演出制御手段(60)とを備え、前記演出制御手段(60)は、前記遊技状態制御手段(50)により前記特定遊技状態で遊技が制御されているときにおいて前記特別遊技実行手段(36)により前記特別遊技が行われた回数を計数する計数手段(64a) と、前記計数手段(64a) により計数された回数を所定の報知態様で報知する報知演出を行わせる報知演出制御手段(64(64a)) とを有し、前記報知演出制御手段(64(64b)) は、前記事前判定手段(34c) より前記特別遊技を行うと判定されると、前記特別遊技が行われることを示唆する態様で前記報知演出を行わせることが可能であることを特徴とする。

本発明によれば、特別遊技が行われることを示唆する演出を斬新なものにして、遊技性、及び遊技興趣を高めることができる。

本発明の実施例に係るパチンコ遊技機の斜視図である。 パチンコ遊技機（可動役物装置が非作動時）の遊技盤の正面図である。 パチンコ遊技機（可動役物装置が作動時）の遊技盤の正面図である。 第２大入賞口装置の断面図である。 パチンコ遊技機の制御系のブロック図である。 パチンコ遊技機の機能ブロック図である。 特図保留記憶手段とその記憶情報を示す図表である。 図７相当図である。 図７相当図である。 図７相当図である。 大当り判定テーブルを示す図表である。 図柄判定テーブルを示す図表である。 特別遊技のタイムチャートである。 大入賞口の開放パターンを示すタイムチャートである。 特定領域の開放パターンを示すタイムチャートである。 第２始動口作動モードを示す図表である。 遊技状態とその設定内容を示す図表である。 特別遊技終了後の遊技状態を示す図表である。 第１特図変動時間決定用のテーブルを示す図表である。 第２特図変動時間決定用のテーブルを示す図表である。 各種コマンドを示す図表である。 事前判定情報記憶手段とその記憶情報を示す図表である。 （１）が複数の図柄変動演出、（２）が複数の特別遊技演出、（３）が複数のエンディング演出を夫々示す図表である。 複数の演出モードを示す図表である。 通常演出モードでの図柄変動演出を示す図である。 時短演出モードでの図柄変動演出を示す図である。 確変演出モードでの図柄変動演出を示す図である。 第１の特殊演出モードでの図柄変動演出を示す図である。 第２の特殊演出モードでの図柄変動演出を示す図である。 第１の特殊演出モード実行判定テーブルを示す図表である。 第２の特殊演出モード実行判定テーブルを示す図表である。 第２の特殊演出モード実行判定テーブルを示す図表である。 複数の特別遊技履歴図柄を示す図表である。 表示された複数の特別遊技履歴図柄を示す図である。 複数の特別遊技示唆図柄を示す図表である。 表示された複数の特別遊技履歴図柄と特別遊技示唆図柄を示す図である。 特別遊技示唆図柄選択テーブルを示す図表である。 特別遊技示唆図柄変更テーブルを示す図表である。 特別遊技示唆図柄変更テーブルを示す図表である。 特別遊技示唆図柄の表示、表示変更を示す図である。 特別遊技Ａ，Ｂ用演出を示す図である。 特別遊技Ａ，Ｂ用演出のタイムチャートである。 特別遊技Ｃ，Ｄ用演出を示す図である。 特別遊技Ｃ，Ｄ用演出のタイムチャートである。 ルーレット演出を示す図である。 ルーレット演出の結果表示決定テーブルを示す図表である。 特別遊技Ｅ用演出を示す図である。 特別遊技Ｅ用演出のタイムチャートである。 ルーレット演出を示す図である。 複数の特別遊技当該図柄を示す図表である。 表示された複数の特別遊技履歴図柄及び特別遊技当該図柄を示す図である。 複数の特別遊技示唆図柄を示す図表である。 表示された複数の特別遊技履歴図柄と特別遊技当該図柄及び特別遊技示唆図柄を示す図である。 特別遊技示唆図柄選択テーブルを示す図表である。 遊技制御基板のコンピュータが行うタイマ割込処理のフローチャートである。 始動口ＳＷ処理のフローチャートである。 特別図柄処理のフローチャートである。 大当り判定処理のフローチャートである。 停止中処理のフローチャートである。 大入賞口処理のフローチャートである。 Ｖ入賞処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 演出制御基板のコンピュータが行うタイマ割込処理のフローチャートである。 演出操作スイッチ処理のフローチャートである。 コマンド受信処理のフローチャートである。 図柄変動演出選択処理のフローチャートである。 特殊演出モード処理のフローチャート(1/2) である。 特殊演出モード処理のフローチャート(2/2) である。 図柄変動演出終了中処理のフローチャートである。 特殊演出モード処理のフローチャートである。 特殊演出モード継続処理のフローチャートである。 特別遊技演出選択処理のフローチャートである。 特別遊技演出中処理のフローチャートである。 エンディング演出選択処理のフローチャートである。 演出モード設定処理のフローチャートである。 演出モード設定処理のフローチャート(1/2) である。 演出モード設定処理のフローチャート(2/2) である。 特別遊技情報処理のフローチャート(1/3) である。 特別遊技情報処理のフローチャート(2/3) である。 特別遊技情報処理のフローチャート(3/3) である。 ボタン操作指示演出に関する処理のフローチャートである。 表示された演出図柄を示す図である。 表示されたボタン操作指示演出を示す図である。 複数の演出パターンを示す図表である。 表示されたボタン操作指示演出を含む演出パターンを示す図である。 表示されたボタン操作指示演出を含む演出パターンを詳細に示す図である。 表示されたボタン操作指示演出を含む演出パターンを示す図である。 ボタン操作指示演出でリーチ状態になるか否かの割合を示す図表である。

以下、発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。

図１〜図３に示すように、パチンコ遊技機１には、遊技ホールの島構造に取付けられる外枠（図示略）に開閉枠２（内枠２）が開閉自在に装着され、開閉枠２に開閉扉３が開閉自在に装着されている。開閉扉３に窓３ａが形成され、その窓３ａに透明板３ｂが装着されている。開閉枠２の左端部に開閉扉３の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉３の右端部には、開閉扉３を開閉枠２に施錠するキーシリンダ３ｃが装着されている。開閉枠２に遊技盤４が装着され、遊技盤４とその前側の透明板３ｂとの間に遊技球が流下可能な遊技領域４ａが形成され、この遊技領域４ａが開閉扉３により開閉される。

開閉扉３には、窓３ａの下側に遊技球を貯留する貯留皿５が設けられ、その貯留皿５に遊技者が操作可能な演出ボタンＳＷ６ａと十字キーＳＷ６ｂとエンターボタンＳＷ６ｃとを有する演出操作装置６（「ＳＷ」はスイッチを意味する）が装着され、貯留皿５の右下側に発射ハンドル７が装着されている。発射ハンドル７が回動操作されると、貯留皿５から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿５に複数の遊技球が貯留されている場合、複数の遊技球が約0.6 秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール８で案内され遊技領域４ａの上部に導入される。

図２〜図５に示すように、遊技領域４ａには、多数の障害釘（図示略）の他、第１始動口１０と、開閉式の第２始動口１１ａを有する第２始動口装置１１と、ゲート１２と、開閉式の第１大入賞口１３ａを有する第１大入賞口装置１３と、開閉式の第２大入賞口１４ａ及び開閉式の特定領域１４ｆを有する第２大入賞口装置１４と、複数の一般入賞口１５が、夫々遊技球が入賞（入球・通過）可能に図示の配置で設けられている。第１始動口１０とゲート１２と複数の一般入賞口１５には、入賞した遊技球を検出する第１始動口ＳＷ１０ａとゲートＳＷ１２ａと複数の一般入賞口ＳＷ１５ａが夫々付設されている。

第２始動口装置１１は、第２始動口１１ａと、第２始動口１１ａを開閉する開閉部材１１ｂと、第２始動口１１ａに入賞した遊技球を検出する第２始動口ＳＷ１１ｃと、開閉部材１１ｂを開閉駆動する第２始動口ＳＯＬ１１ｄ（「ＳＯＬ」はソレノイドアクチュエータを意味する）とを有する。第２始動口１１ａは、開閉部材１１ｂと第２始動口ＳＯＬ１１ｄにより、通常は遊技球が入賞し難い（入賞不可能な）閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。

第１大入賞口装置１３は、第１大入賞口１３ａと、第１大入賞口１３ａを開閉する開閉部材１３ｂと、第１大入賞口１３ａに入賞した遊技球を検出する第１大入賞口ＳＷ１３ｃと、開閉部材１３ｂを開閉駆動する第１大入賞口ＳＯＬ１３ｄとを有する。第１大入賞口１３ａは、開閉部材１３ｂと第１大入賞口ＳＯＬ１３ｄにより、通常は遊技球が入賞し難い（入賞不可能な）閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。

第２大入賞口装置１４は、第２大入賞口１４ａと、第２大入賞口１４ａを開閉する開閉部材１４ｂと、第２大入賞口１４ａに入賞した遊技球を検出する第２大入賞口ＳＷ１４ｃと、開閉部材１４ｂを開閉駆動する第２大入賞口ＳＯＬ１４ｄとを有する。第２大入賞口１４ａは、開閉部材１４ｂと第２大入賞口ＳＯＬ１４ｄにより、通常は遊技球が入賞し難い（入賞不可能な）閉状態（図４には仮想線で示す）となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態（図４には実線で示す）とに作動し得る。

更に、第２大入賞口装置１４は、第２大入賞口１４ａに入賞した遊技球が通過可能な通常領域１４ｅ及び特定領域１４ｆと、特定領域１４ｆを通過した遊技球を検出する特定領域ＳＷ１４ｇと、遊技球を通常領域１４ｅと特定領域１４ｆの何れかに振分ける振分装置１４ｈとを有する。振分装置１４ｈは、振分部材１４ｉと、振分部材１４ｉを図４に仮想線で示す第１位置と実線で示す第２位置とに亙って駆動する振分ＳＯＬ１４ｊとを有し、振分部材１４ｉが第１位置にあるときに遊技球を通常領域１４ｅに誘導し、振分部材１４ｉが第２位置にあるときに遊技球を特定領域１４ｆに誘導する。

遊技領域４ａに発射された遊技球が入賞口１０ａ，１１ａ，１３ａ，１４ａ，１５の何れかに入賞すると、遊技球１個の入賞につき入賞口１０ａ，１１ａ，１３ａ，１４ａ，１５毎に設定された数（数個〜10数個）の遊技球が賞球として貯留皿５に払出される。遊技領域４ａに発射された遊技球が入賞口１０ａ，１１ａ，１３ａ，１４ａ，１５の何れにも入賞しないと、最終的に下部排出口９から遊技領域４ａの外部へ排出される。

遊技球が第１，第２始動口１０，１１ａの何れかに入賞すると大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選すると、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａが開放する特別遊技（大当り遊技）が行われる。遊技球がゲート１２を通過すると当り抽選が行われ、その当り抽選で当選すると、第２始動口１１ａが開放する補助遊技が行われる。

遊技盤４にはセンタ役物１６が取付けられ、このセンタ役物１６に演出用の画像表示装置１７と可動役物装置１８が装備されている。センタ役物１６は、そのセンタ枠体１６ａが遊技盤４に形成されたセンタ開口部（図示略）に嵌合装着され、そのセンタ枠体１６ａの下部には遊技球が転動するステージ１６ｂが形成されている。

画像表示装置１７は、その画面をパチンコ遊技機１の前側からセンタ枠体１６ａの内側を通して視認可能に配置され、この画像表示装置１７に主に遊技演出が表示される。可動役物装置１８は、画像表示装置１７に表示される所定の遊技演出の一環として作動して、左右１対の可動役物１８ａ，１８ｂを、センタ枠体１６ａの左右両側部の裏側に退避させた図２に示す退避位置から、画像表示装置１７の画面前側に出現させ合体させた図３に示す出現位置へ移動させ、その後、この出現位置から退避位置へ移動させる。

発射ハンドル７を操作し、その操作量（回動角度）を変えて、遊技球の発射強度を調整可能である。依って、遊技球の発射強度を弱くして、遊技球がセンタ役物１６の左側を落下する（例えば、図２に矢印Ａで示す）ように、遊技球を発射させる「左打ち」を行うことが可能であり、遊技球の発射強度を強くして、遊技球がセンタ役物１６の右側を落下する（例えば、図２に矢印Ｂで示す）ように、遊技球を発射させる「右打ち」を行うことが可能である。

多数の障害釘、第１，第２始動口１０，１１ａ、ゲート１２、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａ、センタ役物１６の配置等によって、「左打ち」では、第１始動口１０を狙うことが可能になる一方で、第２始動口１１ａ、ゲート１２、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａを狙うことが困難になる。また、「右打ち」では、第２始動口１１ａ、ゲート１２、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａを狙うことが可能になる一方で、第１始動口１０を狙うことが困難になる。

遊技盤４の右下部に遊技表示盤１９が設けられ、この遊技表示盤１９は、第１特図表示器１９ａ、第２特図表示器１９ｂ、普図表示器１９ｃ、第１特図保留ランプ１９ｄ、第２特図保留ランプ１９ｅ、普図保留ランプ１９ｆ、右打ちランプ１９ｇを備えている。

第１特図表示器１９ａには第１特別図柄が変動可能に表示され、第１特図保留ランプ１９ｄには第１特図保留数が表示され、その第１特図保留数は４未満の場合に第１始動口１０に遊技球が入賞する毎に１加算される。第２特図表示器１９ｂには第２特別図柄が変動可能に表示され、第２特図保留ランプ１９ｅには第２特図保留数が表示され、その第２特図保留数は４未満の場合に第２始動口１１ａに遊技球が入賞する毎に１加算される。

第１，第２特別図柄が変動停止状態で、第１特図保留数が１以上の場合に１減算されて第１特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示され、或いは、第２特図保留数が１以上の場合に１減算されて第２特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。

普図表示器１９ｃには普通図柄が変動可能に表示され、普図保留ランプ１９ｆには普図保留数が表示され、その普図保留数は４未満の場合にゲート１２に遊技球が入賞する毎に１加算される。普通図柄が変動停止状態で、普図保留数が１以上の場合、普図保留数が１減算されて普通図柄が変動開始され、その後の停止図柄で当り抽選の結果が表示される。

右打ちランプ１９ｇは、特別遊技が行われているときと後述の「高確・時短状態」又は「低確・時短状態」が設定されているとき、つまり「右打ち」を行うと有利になるときに点灯し、それ以外のとき（後述の「低確・非時短状態」が設定されているとき）、つまり「右打ち」を行うと不利になるときに消灯する。

次に、パチンコ遊技機１の制御系について説明する。
図５に示すように、制御装置２０は、遊技制御基板２１、払出制御基板２２、演出制御基板２３、画像制御基板２４、ランプ制御基板２５を備え、これら制御基板２１〜２５に夫々ＣＰＵとＲＯＭとＲＡＭを含むコンピュータを備えて構成され、演出制御基板２３は更にＲＴＣ（「ＲＴＣ」はリアルタイムクロックを意味する）を備えている。

遊技制御基板２１のコンピュータは、第１，第２始動口ＳＷ１０ａ，１１ｃ、ゲートＳＷ１２ａ、第１，第２大入賞口ＳＷ１３ｃ，１４ｃ、特定領域ＳＷ１４ｇ、複数の一般入賞口ＳＷ１５ａからの信号、払出制御基板２１からの制御情報を受けて、第２始動口ＳＯＬ１１ｄ、第１，第２大入賞口ＳＯＬ１３ｄ，１４ｄ、振分ＳＯＬ１４ｊ、図柄表示器１９ａ〜１９ｃ、図柄保留ランプ１９ｄ〜１９ｆ、右打ちランプ１９ｇを制御し、払出制御基板２２、演出制御基板２３に制御情報（コマンド）を出力する。

払出制御基板２２のコンピュータは、遊技制御基板２１からの制御情報、払出球検出ＳＷ２６ｂ、球有り検出ＳＷ２６ｃ、満タン検出ＳＷ２６ｄからの信号を受けて、払出モータ２６ａを制御し、遊技制御基板２１に制御情報を出力する。演出制御基板２３のコンピュータは、遊技制御基板２１、画像制御基板２４、ランプ制御基板２５からの制御情報、演出操作装置６（ＳＷ６ａ，６ｂ，６ｃ）からの信号を受けて、画像制御基板２４、ランプ制御基板２５に制御情報を出力する。

画像制御基板２４のコンピュータは、演出制御基板２３からの制御情報を受けて、演出用の画像表示装置１７、スピーカ２７を制御し、演出制御基板２３に制御情報を出力する。ランプ制御基板２５のコンピュータは、演出制御基板２３からの制御情報、可動役物装置１８（原点ＳＷ）からの信号を受けて、演出用の枠ランプ２８ａ、盤ランプ２８ｂ、可動役物装置１８（電動モータ）を制御し、演出制御基板２３に制御情報を出力する。

図６に示すように、遊技制御基板２１の主にコンピュータ（主制御部）により、図示の各手段３０〜３７，４０〜４７，５０が構成されている。特図カウンタ手段３０は、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、変動パターン判定値を夫々設定範囲内で微小時間毎に順次更新する。

特図取得手段３１は、第１特図保留数が４未満のときに、遊技球が第１始動口１０に入賞すると特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段３０により更新された大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、変動パターン判定値を１組の第１特図判定情報として取得し、第２特図保留数が４未満のときに、遊技球が第２始動口１１ａに入賞すると特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段３０により更新された大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、変動パターン判定値を１組の第２特図判定情報として取得する。

特図保留記憶手段３２は、特図取得手段３１により取得され且つ特図判定手段３４の大当り判定手段３４ａによる判定に供していない第１，第２特図判定情報を夫々４個まで、つまり特図判定情報を合計８個（所定数）まで記憶（保留）し、特図保留記憶手段３２に記憶されている第１特図判定情報の数が第１特図保留数となり、特図保留記憶手段３２に記憶されている第２特図判定情報の数が第２特図保留数となる。

具体的に、特図保留記憶手段３２は、第１特図判定情報を記憶する第１記憶手段３２ａと、第２特図判定情報を記憶する第２記憶手段３２ｂとを有し、第１記憶手段３２ａには、第１特図判定情報を最大で４個記憶可能に４つの第１記憶部１〜４が設けられ、第２記憶手段３２ｂには、第２特図判定情報を最大で４個記憶可能に４つの第２記憶部１〜４が設けられている（図７〜図１０参照）。

特図保留消化手段３３は、特図保留記憶手段３２に記憶されている特図判定情報を、特別図柄の変動開始毎に順次１ずつ大当り判定手段３４ａによる判定に供して特図保留記憶手段３２から消去（保留消化）する。その際、特図保留記憶手段３２に複数の特図判定情報が記憶されている場合、それら複数の特図判定情報を特図保留記憶手段３２に記憶された順番（即ち、特図取得手段３１により取得された順番）で消化し、但し、特図保留記憶手段３２に第１，第２特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第２特図判定情報を第１特図判定情報よりも優先して消化する。

特図保留記憶手段３２への特図判定情報の保留に関して、例えば、図７に示すように、第１特図判定情報Ａ１，Ａ２，Ａ３が、Ａ１→Ａ２→Ａ３の順番で取得された場合に第１記憶部１，２，３に夫々保留され、第２特図判定情報Ｂ１，Ｂ２が、Ｂ１→Ｂ２の順番で取得された場合に第２記憶部１，２に夫々保留される。図７に示す状態から図８に示すように、新たに第１特図判定情報Ａ４が取得された場合に第１記憶部４に保留され、新たに第２特図判定情報Ｂ３が取得された場合に第２記憶部３に保留される。

特図保留記憶手段３２からの特図判定情報の消化に関して、例えば、図７に示す状態からは、第２記憶部１の記憶、つまり第２特図判定情報Ｂ１が消化され、それに伴って、図９に示すように、第２特図判定情報Ｂ２が第２記憶部２→１にシフトして保留される。更に、第２特図判定情報Ｂ２が消化された状態からは、第１記憶部１の記憶、つまり第１特図判定情報Ａ１が消化され、それに伴って、図１０に示すように、第１特図判定情報Ａ２，Ａ３が夫々第１記憶部２→１，３→２にシフトして保留される。

特図判定手段３４においては、大当り判定手段３４ａが、特図始動条件の成立により特図取得手段３１により取得され特図保留記憶手段３２に記憶された特図判定情報、詳しくは特図保留消化手段３３により消化された当該特図判定情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定し、特別遊技を行うと判定すると、図柄判定手段３４ｂが、その当該特別遊技中の第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａ及び特定領域１４ｆの開放パターンを、つまり有利度合い（当該特別遊技で獲得できる遊技球の数、当該特別遊技終了後に後述の「高確・時短状態」が設定される可能性）が異なる複数の特別遊技（後述の特別遊技Ａ〜Ｅ）の何れの特別遊技を行うかを判定（特定）する。尚、特別遊技Ａ〜Ｃが第１の特別遊技に相当し、特別遊技Ｄ，Ｅが第１の特別遊技よりも遊技者に有利な第２の特別遊技に相当する。

具体的に、大当り判定手段３４ａは、当該特図判定情報の大当り判定値に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する。この場合、後述の「低確・非時短状態」又は「低確・時短状態」が設定されているときには、図１１に示す低確テーブルを用いて、大当り判定値が約1/400 の割合で大当り特定値（3,247 ・・・）の何れかと一致すると、特別遊技を行うと判定し、後述の「高確・時短状態」が設定されているときには、高確テーブルを用いて、大当り判定値が約1/68の割合で大当り特定値（3,7 ・・・）の何れかと一致すると、特別遊技を行うと判定する。

図柄判定手段３４ｂは、大当り判定手段３４ａにより特別遊技を行うと判定されると、当該特図判定情報の図柄判定値に基づいて、複数の大当り図柄（図１２に示す大当り図柄Ａ〜Ｅ）の何れか１つを選択し、特別遊技を行わないと判定されると、ハズレ図柄を選択する。大当り図柄の選択について、当該特図判定情報が第１特図判定情報の場合、図１２に示す第１図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行い、第２特図判定情報の場合、図１２に示す第２図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行い、ここで選択された大当り図柄の種類によって、当該特別遊技中の第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａ及び特定領域１４ｆの開放パターンが決定される。

特図表示制御手段３５は、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂによる判定結果に基づいて、特図保留消化手段３３により第１特図判定情報が消化されたことを契機に、第１特図表示器１９ａに第１特別図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させ、特図保留消化手段３３により第２特図判定情報が消化されたことを契機に、第２特図表示器１９ｂに第２特別図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。

この判定図柄として、大当り判定手段３４ａにより特別遊技を行うと判定されると、図柄判定手段３４ｂにより選択された大当り図柄Ａ〜Ｅの何れかを停止表示させ、特別遊技を行わないと判定されると、ハズレ図柄を停止表示させる。

特別遊技実行手段３６は、大当り判定手段３４ａにより特別遊技を行うと判定されると、特図表示制御手段３５により当該判定結果を示す判定図柄（図柄判定手段３４ｂにより選択された大当り図柄）が停止表示された後、その判定図柄に応じた開放パターンで第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａ及び特定領域１４ｆを開放する遊技者に有利な特別遊技を行う。

図１３に示すように、特別遊技では、先ずオープニングが行われ、次にラウンド遊技が行われ、最後にエンディングが行われ、ラウンド遊技において、４Ｒ長期開放＋12Ｒ短期開放（図１４（１）参照）、５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放（図１４（２）参照）、第１の16Ｒ長期開放（図１３（３）参照）、第２の16Ｒ長期開放（図１３（４）参照）の何れかの開放パターンで、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａが開放される（「Ｒ」はラウンドを意味する）。これらの開放パターンは、何れも、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａを択一的に16ラウンドに亙って開閉する、つまり16回の開放遊技を行うものである。

図１４（１）に示すように、大当り図柄Ａの停止により４Ｒ長期開放＋12Ｒ短期開放の特別遊技Ａが行われ、この特別遊技Ａのラウンド遊技において、１Ｒ〜４Ｒの各ラウンド（長期開放）は、第１大入賞口１３ａを開放して開始後、30秒経過する或いは第１大入賞口１３ａに遊技球が例えば10個入賞すると、第１大入賞口１３ａを閉塞して終了し、６Ｒ〜15Ｒの各ラウンド（短期開放）は、第１大入賞口１３ａを開放して開始後、0.1 秒経過する或いは第１大入賞口１３ａに遊技球が例えば10個入賞すると、第１大入賞口１３ａを閉塞して終了し、５Ｒと16Ｒの各ラウンド（短期開放）は、第２大入賞口１４ａを開放して開始後、0.1 秒経過する或いは第２大入賞口１４ａに遊技球が例えば10個入賞すると、第２大入賞口１４ａを閉塞して終了する。

図１４（２）に示すように、大当り図柄Ｂ又はＣの停止により５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放の特別遊技Ｂ又はＣが行われ、この特別遊技Ｂ又はＣのラウンド遊技において、５Ｒ目の第２大入賞口１４ａの開放パターンが図１４（１）の特別遊技Ａと相違し、その他のラウンドの開放パターンは特別遊技Ａと同様である。その５Ｒ目（長期開放）は、第２大入賞口１４ａを開放して開始後、30秒経過する或いは第２大入賞口１４ａに遊技球が例えば10個入賞すると、第２大入賞口１４ａを閉塞して終了する。

図１４（３）に示すように、大当り図柄Ｄの停止により第１の16Ｒ長期開放の特別遊技Ｄが行われ、図１４（４）に示すように、大当り図柄Ｅの停止により第２の16Ｒ長期開放の特別遊技Ｅが行われ、これら特別遊技Ｄ，Ｅのラウンド遊技において、１Ｒ〜４Ｒと６Ｒ〜15Ｒの各ラウンド（長期開放）は、第１大入賞口１３ａを開放して開始後、30秒経過する或いは第１大入賞口１３ａに遊技球が例えば10個入賞すると、第１大入賞口１３ａを閉塞して終了し、５Ｒと16Ｒの各ラウンド（長期開放）は、第２大入賞口１４ａを開放して開始後、30秒経過する或いは第２大入賞口１４ａに遊技球が例えば10個入賞すると、第２大入賞口１４ａを閉塞して終了する。

特別遊技Ｄ，Ｅは、６Ｒ目の第１大入賞口１３ａの開放パターンが相違する。即ち、図１４（３）の特別遊技Ｄの６Ｒ目は、第１大入賞口１３ａを0.1 秒間開放して閉塞する短期開放を２秒間隔で複数回（例えば、10回）行った後に完全開放するのに対して、図１４（４）の特別遊技Ｅの６Ｒ目は、第１大入賞口１３ａを他のラウンドの第１大入賞口１３ａの開放パターンと同様に最初から完全開放する。

全ての特別遊技Ａ〜Ｅのラウンド遊技において、各ラウンド終了時から次ラウンド開始時までの（第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａが閉塞している）ラウンドインターバル時間は２秒に設定されている。このラウンドインターバル時間は、各ラウンドにおいて開放している第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａの何れかに入賞（特にラウンド終盤に入賞）した遊技球が、次ラウンドでの入賞とならないように、次ラウンド開始時までに、第１，第２大入賞口ＳＷ１３ｃ，１４ｃの何れかで確実に検出され得る時間としている。

特別遊技が行われているときに「右打ち」を行うことにより、４Ｒ長期開放＋12Ｒ短期開放の特別遊技Ａでは、例えば約500 個の遊技球（出球）を獲得でき、第１の５Ｒ長期開放＋1 １Ｒ短期開放の特別遊技Ｂ，Ｃでは、例えば約625 個の遊技球を獲得でき、第１，第２の16Ｒ長期開放の特別遊技Ｄ，Ｅでは、例えば約2000個の遊技球を獲得できる。

ここで、図１４（２）の特別遊技Ｂ，Ｃの６Ｒ〜15Ｒにおいて、第１大入賞口１３ａを0.1 秒間開放して閉塞する短期開放を２秒間隔で10回行う第１大入賞口１３ａの開放パターンと、図１４（３）の特別遊技Ｄの６Ｒ目において、第１大入賞口１３ａを完全開放するまでに0.1 秒間開放して閉塞する短期開放を２秒間隔で10回行う第１大入賞口１３ａの開放パターンとが同じになるので、６Ｒ目の開始時から第１大入賞口１３ａの10回の短期開放が行われた場合、その10回の短期開放が終了するまでは、特別遊技Ｂ，Ｃ，Ｄの何れが行われているのか見分けられ難いようにしている。

また、特別遊技実行手段３６は、５Ｒ目と16Ｒ目において、第２大入賞口１４ａを開放させるのに伴って、振分装置１４ｈを作動させて特定領域１４ｆを開放させる。具体的に、図１５（１）に示すように、５Ｒ目／16Ｒ目の第２大入賞口１４ａの短期開放では、第２大入賞口１４ａの開放時から１秒後に、特定領域１４ｆを開放させ、その開放時から１秒後に特定領域１４ｆを閉塞させ、図１５（２）に示すように、５Ｒ目／16Ｒ目の第２大入賞口１４ａの長期開放では、第２大入賞口１４ａの開放時から１秒後に、特定領域１４ｆを開放させ、第２大入賞口１４ａの閉塞と共に特定領域１４ｆを閉塞させる。

特別遊技Ａでは、５Ｒ目と16Ｒ目の第２大入賞口１４ａが短期開放のため、しかも、第２大入賞口１４ａが閉塞してから特定領域１４ｆが開放するため、遊技球が第２大入賞口１４ａに入賞して特定領域１４ｆを通過する可能性が極めて低くなる。一方、特別遊技Ｂ，Ｃでは、５Ｒ目の第２大入賞口１４ａが長期開放のため、また、特別遊技Ｄ，Ｅでは、５Ｒ目と16Ｒ目の第２大入賞口１４ａが長期開放のため、そして、第２大入賞口１４ａの開放中に特定領域１４ｆが比較的長い時間開放するため、遊技球が第２大入賞口１４ａに入賞して特定領域１４ｆを通過する可能性が極めて高くなる。

確率設定手段３７は、大当り判定手段３４ａにより特別遊技を行うと判定される大当り確率を、遊技状態に応じて、図１１に示す低確テーブルを用いて低確率（約1/400 ）又は図１１に示す高確テーブルを用いて低確率よりも高い高確率（約1/68）に設定する。

一方、普図カウンタ手段４０は、当り判定値を設定範囲内で微小時間毎に順次更新する。普図取得手段４１は、普図保留数が４未満のときに、遊技球がゲート１２を通過すると普図始動条件が成立して、普図カウンタ手段４０により更新された当り判定値を普図判定情報として取得する。普図保留記憶手段４２は、普図取得手段４１により取得され且つ普図判定手段４４による判定に供していない普図判定情報を４個まで記憶（保留）可能であり、普図保留記憶手段４２に記憶されている普図判定情報の数が普図保留数となる。

普図保留消化手段４３は、普図保留記憶手段４２に記憶されている普図判定情報を、普通図柄の変動開始毎に順次１ずつ普図判定手段４４による判定に供して普図保留記憶手段４２から消去（保留消化）する。その際、普図保留記憶手段４２に複数の普図判定情報が記憶されている場合、それら複数の普図判定情報を普図保留記憶手段４２に記憶された順番（即ち、普図取得手段４１により取得された順番）で消化する。

普図判定手段４４は、普図始動条件の成立により普図取得手段４１により取得され普図保留記憶手段４２に記憶された普図判定情報、詳しくは普図保留消化手段４３により消化された当該普図判定情報に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定する。普図表示制御手段４５は、普図判定手段４４による判定結果に基づいて、普図保留消化手段４３により普図判定情報が消化されたことを契機に、普図表示器１９ｃに普通図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。この判定図柄として、普図判定手段４４により補助遊技を行うと判定されると、当り図柄を停止表示させ、補助遊技を行わないと判定されると、ハズレ図柄を停止表示させる。

補助遊技実行手段４６は、普図判定手段４４により補助遊技を行うと判定されると、普図表示制御手段４５により当該判定結果を示す判定図柄（当り図柄）が停止表示された後、第２始動口１１ａを開放する補助遊技を行う。作動モード設定手段４７は、図１６に示すように、第２始動口作動モードとして、第２始動口１１ａを開状態に作動させ難い低作動モード又は開状態に作動させ易い高作動モードを設定する。

具体的に、低作動モードでは、普図判定手段４４により補助遊技を行うと判定される当り確率が1/10、普図表示制御手段４５により普通図柄が変動表示される普図変動時間が12秒、補助遊技実行手段４６により補助遊技中に第２始動口１１ａを開放する第２始動口開放パターンが0.1 秒×1 回に設定され、高作動モードでは、当り確率が10/10 、普図変動時間が0.5 秒、第２始動口開放パターンが2.0 秒×3 回に設定される。

遊技状態制御手段５０は、複数の遊技状態（図１７示す「低確・非時短状態」「低確・時短状態」「高確・時短状態」）の何れかの遊技状態を設定し、その遊技状態で遊技を制御する。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂ＲＡＭクリアが実行された場合には「低確・非時短状態」を設定する。尚、「低確・非時短状態」が通常遊技状態に相当し、「高確・時短状態」が通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態に相当する。

図１７に示すように、「低確・非時短状態」「低確・時短状態」では、確率設定手段３７により低確率が設定され、「高確・時短状態」では、確率設定手段３７により高確率が設定される。また、「低確・非時短状態」では、作動モード設定手段４７により低作動モードが設定され、「低確・時短状態」「高確・時短状態」では、作動モード設定手段４７により高作動モードが設定される。

図１８に示すように、遊技状態制御手段５０は、特別遊技実行手段３６により特別遊技が行われた場合、その特別遊技中は「低確・非時短状態」を設定するが、特別遊技中に遊技球が特定領域１４ｆを通過する、即ちＶ入賞有となると、当該特別遊技の終了後に「高確・時短状態」を設定し、その後、特別遊技が行われることなく特図表示器１９ａ，１９ｂでの特別図柄の特図変動回数が110 回を超えると、「高確・時短状態」から「低確・非時短状態」へ設定変更する。また、特別遊技中に遊技球が特定領域１４ｆを通過しない、即ちＶ入賞無となると、当該特別遊技の終了後に「低確・時短状態」を設定し、その後、特別遊技が行われることなく特図変動回数が100 回を超えると、「低確・時短状態」から「低確・非時短状態」へ設定変更する。

このように、本実施例のパチンコ遊技機１は、特別遊技終了後に「高確・時短状態」になって、大当り確率が高確率に設定された場合、大当りとならないで特図変動回数が現実的な回数（例えば、110 回）を超えると、「低確・非時短状態」に移行して、大当り確率が低確率に設定変更され、大当り確率が高確率に設定されている回数（例えば、110 回）以内で大当りとなる確率が数10％（例えば、約70〜75％）となる所謂ＳＴ機である。

特図表示制御手段３５において、変動態様決定手段３５ａは、第１又は第２特別図柄の変動開始時に、遊技状態制御手段５０により設定されている遊技状態、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂによる判定結果、つまり図柄判定手段３４ｂにより選択された判定図柄、特図保留記憶手段３２に記憶されている特図判定情報の数、つまり特図保留数（第１，第２特図保留数）、当該特図判定情報のリーチ判定値と変動パターン判定値に基づいて、第１又は第２特別図柄を変動表示させる特図変動態様（第１又は第２特図変動時間）を決定する。

特図表示制御手段３５は、変動態様決定手段３５ａにより決定された特図変動態様で第１又は第２特別図柄を変動表示させてから、つまり、第１又は第２特別図柄を変動表示させてから変動態様決定手段３５ａにより決定された第１又は第２特図変動時間の経過時に、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂによる判定結果を示す判定図柄（大当り図柄Ａ〜Ｅ、ハズレ図柄の何れか）を停止表示させる。

具体的に、変動態様決定手段３５ａは、第１特図変動時間を図１９に示すテーブルに基づいて決定し、第２特図変動時間を図２０に示すテーブルに基づいて決定する。

第１特図変動時間については、図１９（１）に示すように、「低確・非時短状態」では、特別遊技を行わないと判定され且つ所謂リーチ状態にしない非当選(1) 時に、第１特図保留数に応じて9 秒,7秒,4秒,3秒の何れかが決定され、特別遊技を行わないと判定され且つリーチ状態にする非当選(2) 時又は特別遊技を行うと判定された当選時（リーチ状態にする）に、第１特図保留数に関わらず13秒,15 秒・・・,50 秒の何れかが決定される。また、図１９（２）に示すように、「低確・時短状態」又は「高確・時短状態」では、非当選(1) 時に、第１特図保留数に関わらず12秒が決定され、非当選(2) 時又は当選時に、第１特図保留数に関わらず13秒,15 秒・・・,50 秒の何れかが決定される。

第２特図変動時間については、図２０（１）に示すように、「低確・非時短状態」では、非当選(1) 時に、第２特図保留数に関わらず3 秒が決定され、非当選(2) 時又は当選時に、第２特図保留数に関わらず13秒，15秒・・・，50秒の何れかが決定される。また、図２０（２）に示すように、「低確・時短状態」では、非当選(1) 時に、第２特図保留数に応じて12秒,2.5秒の何れかが決定され、非当選(2) 時又は当選時に、第２特図保留数に関わらず13秒,15 秒・・・,50 秒の何れかが決定される。

また、図２０（３）に示すように、「高確・時短状態」では、特別遊技の終了後、特別図柄が４回変動表示されるまで（つまり、特図変動回数が５回未満のとき）、第２特図保留数、非当選(1)(2)、当選に関わらず5 秒が決定される。また、図２０（４）に示すように、「高確・時短状態」では、特別遊技の終了後、特別図柄が４回変動表示された後（つまり、特図変動回数が５回以上のとき）、非当選(1) 時に、第２特図保留数に応じて15秒,2秒の何れかが決定され、非当選(2) 時又は当選時に、第２特図保留数に関わらず5 秒,13 秒・・・,50 秒の何れかが決定される。

特図判定手段３４において、事前判定手段３４ｃは、特図保留記憶手段３２に記憶された特図判定情報（即ち、後に特図保留消化手段３３により消化される特図判定情報）に基づいて、具体的には、特図取得手段３１により特図判定情報が取得された際、そこで取得された特図判定情報に対して、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂ、変動態様決定手段３５ａによる前記処理と同等の処理を事前に行う。即ち、特別遊技を行うか否かを事前に判定し、特別遊技を行うと事前に判定すると、特別遊技Ａ〜Ｅ（第１，第２の特別遊技）の何れの特別遊技を行うかを事前に判定する。

尚、事前判定手段３４ｃは、取得された各特図判定情報に対して、基本的には取得時の遊技状態に基づいて事前判定を行うが、特図判定情報が取得されたときに、その当該特図判定情報よりも先に取得された特図判定情報に基づく事前判定の結果等から、当該特図判定情報の取得時の遊技状態と当該特図判定情報の消化時の遊技状態が異なることが判ると、その消化時の遊技状態に基づいて事前判定を行うことが好ましい。

遊技制御基板２１のコンピュータは、図示略のコマンド生成手段よって、遊技の進行・状況に応じて、図２１に示す各種コマンドを生成し、図示略のコマンド送信手段によって、コマンド生成手段により生成されたコマンドを演出制御基板２３に送信する。

尚、特図保留増加コマンドは、事前判定手段３４ｃによる判定結果を示す事前判定情報（判定図柄と特図変動時間の情報）を含むコマンドであり、特図変動開始コマンドは、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂ、変動態様決定手段３５ａによる処理結果を示す当該判定情報（判定図柄と特図変動時間の情報）を含むコマンドであり、Ｖ入賞コマンドは、遊技球が特定領域１４ｆを通過したことを示すコマンドである。

遊技者は、「低確・非時短状態」では、「右打ち」を行っても第１始動口１０への遊技球の入賞を殆ど期待できないうえ、第２始動口作動モードとして低作動モードが設定され、第２始動口１１ａへの遊技球の入賞も殆ど期待できないため、「左打ち」により所有の遊技球の数を減らしながら遊技を行い、「低確・時短状態」又は「高確・時短状態」では、第２始動口作動モードとして高作動モードが設定され、「右打ち」を行って第２始動口１１ａへの比較的多くの遊技球の入賞を期待できるため、「右打ち」により所有の遊技球の数を略維持して遊技を行うことができる。

図６に示すように、演出制御基板２３、画像制御基板２４、ランプ制御基板２５のコンピュータ（演出制御部）により演出制御手段６０が構成され、その演出制御手段６０は、保留表示制御手段６１、図柄変動演出制御手段６２、特別遊技演出制御手段６３、特別遊技関連演出制御手段６４、事前判定情報記憶手段６５を有し、図示略のコマンド受信手段により受信されたコマンドに基づいて、所定の演出手段６９（画像表示装置１７、可動役物装置１８、スピーカ２７、ランプ２８ａ，２８ｂ）に遊技演出を行わせる。

先ず、事前判定情報記憶手段６５は、事前判定手段３４ｃによる判定結果を示す事前判定情報を合計８個まで記憶可能である。具体的に、事前判定情報記憶手段６５は、第１特図判定情報に基づく第１事前判定情報を記憶する第１記憶手段６５ａと、第２特図判定情報に基づく第２事前判定情報を記憶する第２記憶手段６５ｂとを有し、第１記憶手段６５ａには、第１事前判定情報を最大で４個記憶可能に４つの第１記憶部１〜４が設けられ、第２記憶手段６５ｂには、第２事前判定情報を最大で４個記憶可能に４つの第２記憶部１〜４が設けられている（図２２参照）。

特図保留記憶手段３２において、特図判定情報の記憶・消去が行われる（例えば、図７〜図１０参照）のに同期して、事前判定情報記憶手段６５において、その特図判定情報に対応する事前判定情報の記憶・消去が行われる。尚、図２２は、図７に示す特図保留記憶手段３２に特図判定情報が記憶されているときに、事前判定情報記憶手段６５に保留されている事前判定情報を示している。

保留表示制御手段６１は、特図保留記憶手段３２に第１特図判定情報が記憶されている場合、その第１特図保留数と相当数の第１保留図柄１７ａを画像表示装置１７に表示させ、特図保留記憶手段３２に第２特図判定情報が記憶されている場合、その第２特図保留数と相当数の第２保留図柄１７ｂを画像表示装置１７に表示させる（図２）。尚、図２では、画像表示装置１７に、２個の第１保留図柄１７ａが白色保留アイコン；○で表示され、１個の第２保留図柄１７ｂが黒色保留アイコン；●で表示されている。

図柄変動演出制御手段６２は、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂ、変動態様決定手段３５ａによる判定（決定）結果に基づいて、特図表示制御手段３５により特別図柄が変動表示されているときに、変動態様決定手段３５ａにより決定された特図変動時間に応じた図柄変動演出であって、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂによる判定結果を示唆する図柄変動演出を、図２３（１）に示す複数の図柄変動演出（図柄変動演出１，２，３・・・ｎ）の中から選択して行わせる。

図２３（１）に示すように、基本的に、図柄変動演出１，２，３・・・ｎの各々は、ハズレ図柄変動演出、リーチハズレ図柄変動演出、当り図柄変動演出の何れかに分類され、基本的に、特図変動時間が図１９、図２０に示す非当選(1) に対応する時間であると、ハズレ図柄変動演出が行われ、特図変動時間が図１９、図２０に示す非当選(2) に対応する時間であると、リーチハズレ図柄変動演出が行われ、特図変動時間が図１９、図２０に示す当選に対応する時間であると、当り図柄変動演出が行われる。

図柄変動演出制御手段６２において、演出モード設定手段６２ａは、遊技状態制御手段５０により設定されている遊技状態、事前判定手段３４ｃによる判定結果に基づいて、複数の演出モード（図２４に示す「通常演出モード」「時短演出モード」「確変演出モード」「第１の特殊演出モード」「第２の特殊演出モード」）のうち何れかの演出モードを設定し、モード演出制御手段６２ｂは、演出モード設定手段６２ａにより設定された演出モードで図柄変動演出を行わせる。

演出モード設定手段６２ａは、「低確・非時短状態」では「通常演出モード」又は「第１の特殊演出モード」を設定し、「低確・時短状態」では「時短演出モード」を設定し、「高確・時短状態」では「確変演出モード」又は「第２の特殊演出モード」を設定する。各演出モードに対応する図柄変動演出は、他の演出モードに対応する図柄変動演出に対して、画像表示装置１７に表示される後述の演出図柄の背景となる背景画像や、演出図柄の表示態様（演出図柄の柄、サイズ、変動方向等）を異ならせたものになる。

図柄変動演出が「通常演出モード」又は「第１の特殊演出モード」で行われていると、「低確・非時短状態」であることが判り、図柄変動演出が「時短演出モード」で行われていると、「低確・非時短状態」であることが判り、図柄変動演出が「確変演出モード」又は「第２の特殊演出モード」で行われていると、「高確・時短状態」であることが判る。

例えば、図２５に示すように、「通常演出モード」での図柄変動演出では、画像表示装置１７に、横方向に並設の比較的大きな３つの図柄表示部１７ｃが設定され、これら図柄表示部１７ｃに、（１）３組の演出図柄列が縦スクロールにて変動表示された後、先ず、（２）左側の演出図柄「Ｘ」が停止表示され、次に、（３）右側の演出図柄「Ｙ」が停止表示され、最後に、（４）中央の演出図柄「Ｚ」が停止表示される。

例えば、図２６に示すように、「時短演出モード」での図柄変動演出では、画像表示装置１７の右端側部分に、縦方向に並設の比較的小さな３つの図柄表示部１７ｄが設定され、これら図柄表示部１７ｄに、（１）３組の演出図柄列が横スクロールにて変動表示された後、先ず、（２）上側の演出図柄「Ｘ」が停止表示され、次に、（３）下側の演出図柄「Ｙ」が停止表示され、最後に、（４）中央の演出図柄「Ｚ」が停止表示される。

例えば、図２７に示すように、「確変演出モード」での図柄変動演出では、画像表示装置１７の上端側部分に、横方向に並設の比較的小さな３つの図柄表示部１７ｅが設定され、これら図柄表示部１７ｅに、（１）３組の演出図柄列が縦スクロールにて変動表示された後、先ず、（２）左側の演出図柄「Ｘ」が停止表示され、次に、（３）右側の演出図柄「Ｙ」が停止表示され、最後に、（４）中央の演出図柄「Ｚ」が停止表示される。

例えば、図２８に示すように、「第１の特殊演出モード」での図柄変動演出では、画像表示装置１７の下端側部分に、横方向に並設の比較的小さな３つの図柄表示部１７ｆが設定され、これら図柄表示部１７ｆに、（１）３組の演出図柄列が縦スクロールにて変動表示された後、先ず、（２）左側の演出図柄「Ｘ」が停止表示され、次に、（３）右側の演出図柄「Ｙ」が停止表示され、最後に、（４）中央の演出図柄「Ｚ」が停止表示される。

図２５〜図２８に示す「通常演出モード」「時短演出モード」「確変演出モード」「第１の特殊演出モード」での図柄変動演出において、例えば、「Ｘ」「Ｙ」「Ｚ」は夫々「０」〜「９」の何れかであり、最終的に変動停止した停止演出図柄「ＸＺＹ」が、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂによる判定結果を示す組み合わせ態様になり、場合によっては、更に事前判定手段３４ｃによる判定結果を示す組み合わせ態様になる。

図２５〜図２８において、例えば、ハズレ図柄変動演出では、（２）（３）演出図柄「Ｘ」「Ｙ」が揃わないように変動停止して非リーチ状態になり、発展演出が行われることなく、（４）演出図柄「Ｚ」が変動停止する。例えば、リーチハズレ図柄変動演出、当り図柄変動演出では、（２）（３）「Ｘ」「Ｙ」が揃うように変動停止してリーチ状態になり、その後、発展演出が行われ、その発展演出の終了を以て、（４）リーチハズレ図柄変動演出では、演出図柄「Ｚ」が変動停止している演出図柄「Ｘ」「Ｙ」と揃わないように変動停止し、当り図柄変動演出では、演出図柄「Ｚ」が変動停止している演出図柄「Ｘ」「Ｙ」と揃うように変動停止する。

発展演出については、大当り期待度（大当り判定手段３４ａにより特別遊技を行うと判定された期待度）が異なる複数の発展演出の何れかが行われるが、各発展演出については、「通常演出モード」「時短演出モード」「確変演出モード」「第１の特殊演出モード」に個別の演出としてもよいし共通の演出としてもよい。

例えば、図２９に示すように、「第２の特殊演出モード」での図柄変動演出では、画像表示装置１７に、縦３×横３のマトリックス状の９つの図柄表示部１７ｇが設定され、これら図柄表示部１７ｇに、（１）９組の演出図柄列が縦スクロールにて変動表示された後、先ず、（２）左上と右下の演出図柄「ａ」「ｂ」が停止表示され、次に、（３）右上と左下の演出図柄列「ｃ」「ｄ」が停止表示され、次に、（４）上中央と下中央の演出図柄「ｅ」「ｆ」が停止表示され、次に、（５）左中央と右中央の演出図柄「ｇ」「ｈ」が停止表示され、最後に、（６）中央の演出図柄「ｉ」が停止表示される。

「第２の特殊演出モード」での図柄変動演出において、例えば、「ａ」〜「ｉ」は夫々「０」〜「９」の何れかであり、最終的に変動停止した停止演出図柄「ａ〜ｉ」が、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂによる判定結果を示す組み合わせ態様になり、場合によっては、更に事前判定手段３４ｃによる判定結果を示す組み合わせ態様になる。

例えば、停止演出図柄「ａ〜ｉ」は、ハズレ図柄変動演出、リーチハズレ図柄変動演出では、図２９（６）に示す縦横斜めの８ラインの何れにも３つの演出図柄が同一図柄とならないように変動停止し、当り図柄変動演出では、図２９（６）に示す８ラインのうちの少なくとも１ラインに３つの演出図柄が同一図柄となるように変動停止する。尚、リーチ状態になっても、その後、発展演出は行われない。

図柄変動演出制御手段６２は、遊技状態制御手段５０により「低確・非時短状態」で遊技が制御されて、演出モード設定手段６２ａにより設定された「通常演出モード」で図柄変動演出を行わせているときに、特図保留記憶手段３２に記憶された特図判定情報（第１特図判定情報）に基づく事前判定手段３４ｃによる判定結果（事前判定情報記憶手段６５に記憶されている第１事前判定情報）に基づいて、演出モード設定手段６２ａにより「通常演出モード」から「第１の特殊演出モード」に設定変更され、その「第１の特殊演出モード」で図柄変動演出を行わせることが可能である。

具体的に、事前判定情報記憶手段６５に記憶されている各事前判定情報に基づいて、図３０に示す第１の特殊演出モード実行判定テーブルを用いて、非当選(1) 、非当選(2) 、当選別に、図示の選択率で「第１の特殊演出モード」に変更するか否か判定される。変更すると判定されると、その判定対象となった事前判定情報に対応する特別図柄の変動よりも前の特別図柄の変動（開始時）から、判定対象となった事前判定情報に対応する特別図柄の変動終了時まで、「第１の特殊演出モード」に設定変更され、その後、特別遊技が行われないと、「第１の特殊演出モード」から「通常演出モード」に設定変更される。

また、図柄変動演出制御手段６２は、特別遊技実行手段３６による特別遊技の終了後、遊技状態制御手段５０により「高確・時短状態」で遊技が制御されているときに、当該特別遊技が行われているときに特図保留記憶手段３２に記憶された特図判定情報（第２特図判定情報）に基づく事前判定手段３４ｃによる判定結果（事前判定情報記憶手段６５に記憶されている第２事前判定情報）に基づいて、演出モード設定手段６２ａにより「確変演出モード」と「第２の特殊演出モード」の何れかが設定され、その「確変演出モード」と「第２の特殊演出モード」の何れか図柄変動演出を行わせる。

「高確・時短状態」で遊技が制御されているとき、基本的には、「確変演出モード」が設定されるが、先ず、特別遊技の終了後、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときに、特別図柄（第２特別図柄）が４回変動表示されるまで、図２０（３）を用いて説明したように、変動態様決定手段３５ａにより特図変動時間；5 秒が決定され、特図表示制御手段３５により特図変動時間；5 秒で特別図柄が変動表示されているときに、演出モード設定手段６２ａにより「第２の特殊演出モード」が設定され、その「第２の特殊演出モード」」で図柄変動演出を行わせることが可能である。

具体的に、事前判定情報記憶手段６５の記憶情報に基づいて、図３１に示す第２の特殊演出モード実行判定テーブルを用いて、特別遊技の終了後から特別図柄（第２特別図柄）が４回変動表示されるまで、特図保留記憶手段３２に大当りと判定される第２特図判定情報の保留がある場合は、例えば80％の割合で、また、大当りと判定される第２特図判定情報の保留がない場合は、例えば30％の割合で、「第２の特殊演出モード」が設定され、それ以外の場合、「確変演出モード」が設定される。「第２の特殊演出モード」が設定されると、その後、特別図柄が４回変動表示されて、特別遊技が行われないと、「第２の特殊演出モード」から「確変演出モード」に設定変更される。但し、４回目の特別図柄の変動に連続する５回目以降の特別図柄の変動において、特図変動時間；5 秒で特別図柄が変動表示されて、大当りと判定される第２特図判定情報の保留が有る場合、「第２の特殊演出モード」が延長して設定されてもよい。

次に、図柄変動演出制御手段６２は、特別遊技の終了後、「高確・時短状態」で遊技が制御されて、特別図柄が４回変動表示された後、演出モード設定手段６２ａにより設定された「確変演出モード」で図柄変動演出を行わせているときに、図２０（４）を用いて説明したように、変動態様決定手段３５ａにより特図変動時間；5 秒又はそれ以外の特図変動時間を決定可能であるが、特図変動時間；5 秒が決定されることを条件に、演出モード設定手段６２ａにより「確変演出モード」から「第２の特殊演出モード」に設定変更され、その「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行わせることが可能である。

具体的に、特別遊技の終了後、事前判定情報記憶手段６５の記憶情報に基づいて、図３２に示す第２の特殊演出モード実行判定テーブルを用いて、特別図柄が特定変動時間；5 秒で変動表示される場合、その次の特別図柄が同じく特定変動時間；5 秒で変動表示される場合に、最初の特定変動時間；5 秒での特別図柄の変動開始時から次の特定変動時間；5 秒での特別図柄の変動停止時まで「第２の特殊演出モード」に変更するか否か判定され、次の特別図柄の変動に対応する第２特図判定情報が大当りとなる保留である場合には、例えば95％の割合で、また、大当りとなる保留でない場合には、例えば10％の割合で、「第２の特殊演出モード」に設定変更される。「第２の特殊演出モード」が設定されると、その後、特別図柄が特定変動時間；5 秒で２回変動表示されて、特別遊技が行われないと、「第２の特殊演出モード」から「確変演出モード」に設定変更される。

ここで、特別遊技関連演出制御手段６４において、特別遊技履歴演出制御手段６４ａは、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときに、画像表示装置１７に、過去に行われた特別遊技の履歴；特別遊技履歴情報を、図柄変動演出の演出画像に重ねて、基本的に図柄変動演出の演出画像よりも優先させるように表示させる。この特別遊技履歴情報は、「低確・非時短状態」から大当りとなって行われた特別遊技から、特別遊技が行われている場合を除いて「低確・非時短状態」に変更されないで現在に至るまでの特別遊技の回数；連続特別遊技実行回数、及び、その連続特別遊技実行回数に含まれる少なくとも一部の特別遊技の有利度合を示す実質的に出球が得られたラウンド数（例えば、５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放では５Ｒ、16Ｒ長期開放では16Ｒ）を示す情報を含む。

特別遊技履歴演出制御手段６４ａは、特別遊技が行われる毎に特別遊技履歴情報を更新記憶し、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときに、記憶している特別遊技履歴情報を表示させる。連続特別遊技実行回数は、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときにおいて特別遊技が行われた回数を含み、特別遊技履歴演出制御手段６４ａは、その連続特別遊技実行回数を計数する計数手段を構成し、この計数手段により計数された連続特別遊技実行回数を、次に説明する図３４等で示す所定の報知態様で報知する報知演出を行わせる。

図３３に示すように、特別遊技履歴情報を表示するために、特別遊技履歴図柄７０として、５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放に対応の５Ｒ特別遊技履歴図柄７０ａ（「５Ｒ」）と、16Ｒ長期開放に対応の16Ｒ特別遊技履歴図柄７０ｂ（「16Ｒ」）が決められており、特別遊技の終了毎に、その特別遊技に対応する特別遊技履歴図柄７０（「５Ｒ」又は「16Ｒ」）が画像表示装置１７に追加表示される。

図３４に示すように、「確変演出モード」で図柄変動演出が行われるときに、画像表示装置１７に１又は複数の特別遊技履歴図柄７０が左側から右側へ順番に並べて表示される。尚、画像表示装置１７には、「高確・時短状態」で推奨する「右打ち」を報知する右打ち表示１７ｈと、現時点から「高確・時短状態」が継続可能な特別図柄の回数を報知する回数表示１７ｉも行われる。

図３４（１）に示す特別遊技履歴情報からは、連続特別遊技実行回数が４回であること、そのうちの２回の特別遊技が出球；約625 個の５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放であること、他の２回の特別遊技が出球；約2000個の16Ｒ長期開放であること、そして、これら４回の特別遊技が行われた順番が判る。尚、表示される特別遊技履歴図柄７０の数については、例えば、最大で10個とし、連続特別遊技実行回数が11回以上になると、その連続特別遊技実行回数の１の位の数の特別遊技履歴図柄７０が表示され、10の位を示す回数図柄７０ｃが別途表示される（図３４（２））。

図３４（２）に示す特別遊技履歴情報からは、連続特別遊技実行回数が12回であること、そのうちの最後側に行われた２回の特別遊技において、１回の特別遊技が出球；約625 個の５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放であること、他の１回の特別遊技が出球；約2000個の16Ｒ長期開放であること、そして、これら最後側の２回の特別遊技が行われた順番が判る。

尚、「第２の特殊演出モード」が設定され、つまり「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出が行われるときには（図２９参照）、画像表示装置１７に、特別遊技履歴情報が表示されないようにしてもよし、図柄表示部１７ｇの後側に重なるように表示されてもよい。或いは、図柄表示部１７ｇと重ならないように、形式を変えた特別遊技履歴情報が表示（例えば、連続特別遊技実行回数だけが数字等で表示）されてもよい。

特別遊技関連演出制御手段６４において、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂは、「高確・時短状態」で遊技が制御されているとき、画像表示装置１７に、特図保留記憶手段３２に記憶された特図判定情報（第２特図判定情報）に基づく事前判定手段３４ｃによる判定結果（事前判定情報記憶手段６５に記憶された第２事前判定情報）に基づいて、表示されている特別遊技履歴情報を利用して、特別遊技が行われることを期待させる（特別遊技が行われる可能性を示唆する）特別遊技示唆演出を、図柄変動演出の演出画像に重ねて、基本的に図柄変動演出の演出画像よりも優先させるように表示させる。

この特別遊技示唆演出は、特別遊技が行われることを期待させる演出であると共に、特別遊技が連続的に行われて、その特別遊技終了後に「高確・時短状態」が継続することを期待させる演出であり、特別遊技が行われる場合には、その特別遊技の種類（つまり、有利度合が異なる５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放の特別遊技と16Ｒ長期開放の特別遊技の何れか）を示唆可能な情報を含む。

図３５に示すように、特別遊技示唆演出を表示するために、特別遊技履歴図柄７０と関連（類似）する、或いは特別遊技履歴図柄７０を示唆する特別遊技示唆図柄７１として、第１特別遊技示唆図柄７１ａ（半透明の「？」）と、第２特別遊技示唆図柄７１ｂ（半透明の「!!」）と、第３特別遊技示唆図柄７１ｃ（半透明の「５Ｒ」）と、第４特別遊技示唆図柄７１ｄ（半透明の「16Ｒ」）が決められている。半透明の「？」「!!」は５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放又は16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを期待させる図柄、半透明の「５Ｒ」は５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放の特別遊技が行われることを期待させる図柄、半透明の「16Ｒ」は16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを期待させる図柄である。

そして、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂは、「確変演出モード」で図柄変動演出が行われているときに、事前判定手段３４ｃによる判定結果に基づいて、第１〜第４特別遊技示唆図柄７１ａ〜７１ｄの何れかの特別遊技示唆図柄７１を選択し、その特別遊技示唆図柄７１を、次に特別遊技が行われた場合に特別遊技履歴図柄７０が表示される位置に表示させることが可能である。図３６（１）は、第１特別遊技示唆図柄７１ａ（半透明の「？」）が選択表示された状態を示し、図３６（２）は、第４特別遊技示唆図柄７１ｄ（半透明の「16Ｒ」）が選択表示された状態を示している。

具体的に、特別遊技示唆図柄７１の選択について、事前判定情報記憶手段６５に事前判定情報が記憶される際、その事前判定情報に対して、図３７に示す特別遊技示唆図柄選択テーブルを用いて、非当選(1) 、非当選(2) 、５Ｒ長期開放＋11Ｒ長期開放の特別遊技の当選；当選（５Ｒ）、16Ｒ長期開放の特別遊技の当選；当選（16Ｒ）別に、図示の選択率で最終的に表示させる半透明の「？」「!!」「５Ｒ」「16Ｒ」の何れかを選択する。特に、当選（５Ｒ）時にはトータル60％の割合で、また、当選（16Ｒ）時にはトータル80％の割合で、半透明の「？」「!!」「５Ｒ」「16Ｒ」の何れかを選択する。

基本的に、選択された特別遊技示唆図柄７１については、所定のタイミング（例えば、その特別遊技示唆図柄７１の選択時）から、その特別遊技示唆図柄７１の選択対象となった事前判定情報に係る図柄変動演出が終了するまでの間に表示させる。

但し、半透明の「５Ｒ」が選択された場合、先ず半透明の「？」「!!」の何れかを暫定表示させて、その半透明の「？」「!!」の何れかから半透明の「５Ｒ」に表示変更させることが可能である。具体的には、図３８に示すように、半透明の「？」→「５Ｒ」への表示変更、半透明の「!!」→「５Ｒ」への表示変更については、夫々、非当選(1)(2)、当選（５Ｒ）別に、図示の選択率で行われる。

また、半透明の「16Ｒ」が選択された場合、先ず半透明の「？」「!!」の何れかを暫定表示させて、その半透明の「？」「!!」の何れかから半透明の「16Ｒ」に表示変更させることが可能である。具体的には、図３９に示すように、半透明の「？」→「16Ｒ」への表示変更、半透明の「!!」→「16Ｒ」への表示変更については、夫々、非当選(1)(2)、当選（16Ｒ）別に、図示の選択率で行われる。

半透明の「？」「!!」の何れかから半透明の「５Ｒ」に表示変更させる場合、又は、半透明の「？」「!!」の何れかから半透明の「16Ｒ」に表示変更させる場合、先ず、半透明の「？」「!!」の何れかを表示させてから、特別遊技示唆図柄７１の選択対象となった事前判定情報に係る図柄変動演出においてリーチ状態になることを契機に、半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」に表示変更させる。

例えば、図４０に示すように、半透明の「？」（又は「!!」）が表示されている状態で、図柄表示部１７ｅに、（１）左側の演出図柄「７」が停止表示され、次に、（２）右側の演出図柄「７」が停止表示されること、つまりリーチ状態になることを煽る（期待させる）演出と共に、演出ボタンＳＷ６ａの操作を促す操作指示１７ｊ（例えば、「連打」）が画像表示装置１７に表示される。

そこで、演出ボタンＳＷ６ａの所定操作を行うと、或いは行わなくても一定期間を経過すると、（３）右側の演出図柄「７」が停止表示され、リーチ状態になると共に、例えば、停止表示された演出図柄「７」が半透明の「？」（又は「!!」）に影響を与えるような演出が表示されて、半透明の「？」（又は「!!」）が「16Ｒ」（又は「５Ｒ」）に変更表示される。

一方、演出ボタンＳＷ６ａの所定操作を行うと、或いは行わなくても一定期間を経過すると、（４）右側の演出図柄「８」が停止表示され、リーチ状態にならない場合があり、このとき、最終的に表示させる半透明の「？」（又は「!!」）が選択されていることになる。尚、リーチ状態にならない場合、半透明の「？」（又は「!!」）の表示が消去されるようにしてもよい。尚、図４０（２）〜（４）の演出に関しては、後で詳しく説明する。

このように、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂにより、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときに、事前判定手段３４ｃにより特別遊技を行うと判定されると、特別遊技が行われることを示唆する特別遊技示唆図柄７１（半透明の「？」「!!」「５Ｒ」「16Ｒ」の何れか）を特別遊技履歴情報と共に表示する態様で、また、事前判定手段３４ｃにより16Ｒ長期開放の特別遊技（第２の特別遊技）を行うと判定されると、16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを示唆する特別遊技示唆図柄７１（半透明の「？」「!!」「16Ｒ」の何れか、特に半透明の「16Ｒ」）を特別遊技履歴情報と共に表示する態様で、計数された連続特別遊技実行回数を報知する報知演出を行わせることが可能である。

更に、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂにより、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときに、事前判定手段３４ｃにより５Ｒ長期開放＋11Ｒ長期開放の特別遊技（第１の特別遊技）を行うと判定されたときよりも16Ｒ長期開放の特別遊技（第２の特別遊技）を行うと判定されたときの方が高確率で、特別遊技が行われることを示唆する特別遊技示唆図柄７１（半透明の「？」「!!」「16Ｒ」の何れか）を特別遊技履歴情報と共に表示する態様で、計数された連続特別遊技実行回数を報知する報知演出を行わせることが可能である（図３７参照）。

尚、図３７では、事前判定手段３４ｃにより特別遊技を行うと判定された場合、特別遊技を行わないと判定された場合よりも高確率で、半透明の「５Ｒ」「16Ｒ」への表示変更を期待できる半透明の「？」「!!」が選択表示されるが、逆に、事前判定手段３４ｃにより特別遊技を行わないと判定された場合、特別遊技を行うと判定された場合よりも高確率で、半透明の「？」「!!」が選択表示されるようにしてもよい。また、事前判定手段３４ｃにより特別遊技を行うと判定された場合、半透明の「？」よりも高確率で半透明の「!!」が選択表示され、特別遊技を行わないと判定された場合、半透明の「!!」よりも高確率で半透明の「？」が選択表示されるが、特別遊技を行わないと判定された場合には、半透明の「？」よりも高確率で半透明の「!!」が選択表示されるようにしてもよい。

また、図３８では、事前判定手段３４ｃにより５Ｒ長期開放＋11Ｒ長期開放の特別遊技を行うと判定された場合、特別遊技を行わないと判定された場合よりも、半透明の「？」→「５Ｒ」に表示変更される割合が低いが、逆に半透明の「？」→「５Ｒ」に表示変更される割合が高くなるようにしてもよい。また、図３８では、事前判定手段３４ｃにより５Ｒ長期開放＋11Ｒ長期開放の特別遊技を行うと判定された場合、特別遊技を行わないと判定された場合よりも、半透明の「!!」→「５Ｒ」に表示変更される割合が高いが、逆に半透明の「!!」→「５Ｒ」に表示変更される割合が低くなるようにしてもよい。

また、図３９では、事前判定手段３４ｃにより16Ｒ長期開放の特別遊技を行うと判定された場合、特別遊技を行わないと判定された場合よりも、半透明の「？」→「16Ｒ」に表示変更される割合が低いが、逆に半透明の「？」→「16Ｒ」に表示変更される割合が高くなるようにしてもよい。また、図３９では、事前判定手段３４ｃにより16Ｒ長期開放の特別遊技を行うと判定された場合、特別遊技を行わないと判定された場合よりも、半透明の「!!」→「16Ｒ」に表示変更される割合が高いが、逆に半透明の「!!」→「16Ｒ」に表示変更される割合が低くなるようにしてもよい。

特別遊技演出制御手段６３は、特別遊技実行手段３６により特別遊技が行われているときに、その特別遊技を盛り上げる特別遊技演出を、複数の特別遊技演出（図２３（２）に示す特別遊技演出１，２，３・・・ｎ）の中から選択して行わせ、特別遊技の最後に、特別遊技演出に続くエンディング演出を、複数のエンディング演出（図２３（３）に示すエンディング演出１，２，３・・・ｎ）の中から選択して行わせる。

図２３（２）に示すように、複数の特別遊技演出の各々は、特別遊技Ａ，Ｂ用演出、特別遊技Ｃ，Ｄ用演出、特別遊技Ｅ用演出の何れかに分類される。尚、特別遊技Ａ，Ｂ用演出が、特別遊技Ａ，Ｂが行われているときに行う演出、特別遊技Ｃ，Ｄ用演出が、特別遊技Ｃ，Ｄが行われているときに行う演出、特別遊技Ｅ用演出が、特別遊技Ｅ行われているときに行う演出である。

例えば、図４１、図４２に示すように、特別遊技Ａ，Ｂ用演出では、画像表示装置１７に、先ず、（１）オープニング演出が表示され、その後、特別遊技Ａ用演出の場合、（２）〜（５）１Ｒ〜４Ｒにおいて、また、特別遊技Ｂ用演出の場合、（２）〜（４）（７）（８）１Ｒ〜５Ｒにおいて、現在のラウンド（例えば、（２）では「１Ｒ」）が表示されるとともに、ラウンド演出として、味方キャラクターと敵キャラクターとがバトルを行うバトル演出が表示される。

特別遊技Ａ用演出の場合、（５）４Ｒ目のバトル演出において味方キャクターが敵キャクターに倒されて敗北となり、次に、５Ｒ目に第２大入賞口１４ａが短期開放し、遊技球が特定領域１４ｆを通過する可能性が非常に低いので、遊技球が特定領域１４ｆを通過しないで、５Ｒ〜16Ｒの短期開放が行われているときにラウンド消化中演出が表示された後、（６）エンディング演出が表示され、このエンディング演出により、特別遊技終了後に「低確・時短状態」が設定されることが示唆される。

一方、特別遊技Ｂ用演出の場合、（７）４Ｒ目のバトル演出において味方キャクターが敵キャクターを倒して勝利となり、特定領域１４ｆへの遊技球の通過指示（例えば、「次ＲでＶを狙え」）が表示され、次に、５Ｒ目に第２大入賞口１４ａが長期開放し、遊技球が特定領域１４ｆを通過する可能性が非常に高いので、（８）５Ｒ目のラウンド演出において遊技球が特定領域１４ｆを通過して「Ｖ」が表示され（ここで、更に可動役物装置１８を作動させてもよい）、６Ｒ〜16Ｒの短期開放が行われているときにラウンド消化中演出が表示された後、（９）エンディング演出が表示され、このエンディング演出により、特別遊技終了後に「高確・時短状態」が設定されることが示唆される。

例えば、図４３、図４４に示すように、特別遊技Ｃ，Ｄ用演出では、画像表示装置１７に、（１）オープニング演出が表示され、その後、・・・（２）（３）１Ｒ〜５Ｒにおいて、現在のラウンドが表示されるとともに、ラウンド演出が表示され、そこで、（２）４Ｒ目のラウンド演出において特定領域１４ｆへの遊技球の通過指示（例えば、「次ＲでＶを狙え」）が表示され、次に、５Ｒ目に第２大入賞口１４ａが長期開放し、遊技球が特定領域１４ｆを通過する可能性が非常に高いので、（３）５Ｒ目のラウンド演出において遊技球が特定領域１４ｆを通過して「Ｖ」が表示される（ここで、更に可動役物装置１８を作動させてもよい）。

その後、特別遊技Ｃ用演出の場合には、（４）６Ｒ〜16Ｒの短期開放が行われているときにルーレット演出が表示されてから、（８）又は（９）エンディング演出が表示される。一方、特別遊技Ｄ用演出の場合には、（４）６Ｒ目において短期開放が複数回行われているときにルーレット演出が表示されてから、（５）（６）・・・（７）６Ｒ〜16Ｒにおいて、現在のラウンドが表示されるとともに、後半ラウンド演出が表示され、その後、（８）又は（９）エンディング演出が表示される。

ここで、特別遊技実行手段３６により特別遊技Ｃ又はＤが行われているときに、特別遊技Ｃが終了する前又は特別遊技Ｄにおける所定期間が終了する前に（６Ｒ目の第１大入賞口１３ａが完全開放するまでに）、有利状態が継続するか否か、即ち特別遊技Ｄが行われているか否かを示唆すると共に、当該特別遊技の終了後に「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出が行われるか否かを示唆する示唆遊技演出を行わせる。

そして、特別遊技Ｄが行われているときに示唆遊技演出が行われると、当該示唆遊技演出の後に、有利状態が継続することを示す継続遊技演出を行わせる。また、特別遊技Ｃが行われているときに又は特別遊技Ｄが行われているときに示唆遊技演出が行われると、当該示唆遊技演出の後に、当該特別遊技において特図保留記憶手段３２に記憶された特図判定情報に基づく事前判定手段３４ｃによる判定結果に応じた事前判定遊技演出を行わせる。

ここで、前記の示唆遊技演出、継続遊技演出、事前判定遊技演出が、ルーレット演出により行われる。即ち、ルーレット演出の開始と共に示唆遊技演出が行われ、ルーレット演出の終盤に継続遊技演出、事前判定遊技演出の少なくとも一方が行われる。次に、ルーレット演出について具体的に説明する。

例えば、図４５に示すように、特別遊技Ｃ，Ｄ用演出におけるルーレット演出では、画像表示装置１７に、（１）「ハズレ」「Ｒ昇格」「特殊ゾーン」「！！」が並べて表示され、カーソル（左側を指す▲）が、（２）「ハズレ」を指す表示、（３）「Ｒ昇格」を指す表示、（４）「特殊ゾーン」を指す表示、（５）「！！」を指す表示、が順次繰り返し行われるように、（６）カーソルがスクロール表示され、演出ボタンＳＷ６の操作指示（例えば、「押せ！！」）が表示される。この演出が示唆遊技演出に相当する。

その後、演出ボタンＳＷ６が操作されると、カーソルが、（２）の「ハズレ」、（３）の「Ｒ昇格」、（４）の「特殊ゾーン」、（５）の「！！」、の何れかを指すように停止表示される。

カーソルが（３）の「Ｒ昇格」又は（５）の「！！」を指すと、特別遊技Ｄが行われていることになり、つまり、カーソルが（３）の「Ｒ昇格」又は（５）の「！！」を指す演出が昇格遊技演出に相当する。また、カーソルが（４）の「特殊ゾーン」又は（５）の「！！」を指すと、当該特別遊技の終了後に「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出が行われることになり、つまり、カーソルが（４）の「特殊ゾーン」又は（５）の「！！」を指すか否かの演出が事前判定遊技演出に相当する。

ここで、５Ｒ目に遊技球が特定領域１４ｆを通過したことを契機に、６Ｒ目が開始されたときに、事前判定情報記憶手段６５に記憶されている情報と、図３１の第２の特殊演出モード実行判定テーブルとに基づいて、「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行わせるか否かを判定する。

そして、ルーレット演出において、図４５に示すように、特別遊技Ｃ用演出において、「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行わないと判定された場合には、カーソルが「ハズレ」を指すように停止表示され、「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行うと判定された場合には、カーソルが「特殊ゾーン」を指すように停止表示される。また、特別遊技Ｄ用演出において、「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行わないと判定された場合には、カーソルが「Ｒ昇格」を指すように停止表示され、「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行うと判定された場合には、カーソルが「！！」を指すように停止表示される。

図４３に示すように、ルーレット演出が行われた後、（８）又は（９）エンディング演出が表示されるが、このエンディング演出により、特別遊技終了後に「高確・時短状態」が設定されることが示唆されるとともに、（４）のルーレット演出でカーソルが「特殊ゾーン」又は「！！」を指すように停止表示された場合には、（９）更に特別遊技終了後に「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出が行われる旨（例えば、「特殊ゾーン突入」）が表示される。

例えば、図４７、図４８に示すように、特別遊技Ｅ用演出では、画像表示装置１７に、（１）オープニング演出が表示され、その後、（２）（３）・・・（４）１Ｒ〜16Ｒにおいて、現在のラウンドが表示されるとともに、ラウンド演出が表示され、そこで、図示省略するが、前記同様、４Ｒ目のラウンド演出において特定領域１４ｆへの遊技球の通過指示（例えば、「次ＲでＶを狙え」）が表示され、５Ｒ目に第２大入賞口１４ａが長期開放し、遊技球が特定領域１４ｆを通過する可能性が非常に高いので、５Ｒ目のラウンド演出において遊技球が特定領域１４ｆを通過して「Ｖ」が表示される（ここで、更に可動役物装置１８を作動させてもよい）。（４）16Ｒ目のラウンド演出においてルーレット演出が表示され、その後、（５）又は（６）エンディング演出が表示される。

例えば、図４９に示すように、このルーレット演出では、画像表示装置１７に、（１）「ハズレ」「特殊ゾーン」が並べて表示され、カーソルが、（２）「ハズレ」を指す表示、（３）「特殊ゾーン」を指す表示、が順次繰り返し行われるように、（４）カーソルがスクロール表示され、演出ボタンＳＷ６の操作指示（例えば、「押せ！！」）が表示され、その後、演出ボタンＳＷ６が操作されると、カーソルが、（２）の「ハズレ」、（３）の「特殊ゾーン」、の何れかを指すように停止表示される。

ここで、５Ｒ目（又は16Ｒ目）に遊技球が特定領域１４ｆを通過したことを契機に、16Ｒ目が開始されたときに、事前判定情報記憶手段６５に記憶されている情報と、図３１の第２の特殊演出モード実行判定テーブルとに基づいて、「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行わせるか否かを判定する。そして、ルーレット演出において、「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行わせいないと判定された場合には、カーソルが「ハズレ」を指すように停止表示され、「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行わせると判定された場合には、カーソルが「特殊ゾーン」を指すように停止表示される。

図４７に示すように、（４）カーソルが「ハズレ」又は「特殊ゾーン」を指すように停止表示されるルーレット演出が行われた後、（５）又は（６）エンディング演出が表示され、このエンディング演出により、特別遊技終了後に「高確・時短状態」が設定されることが示唆されるとともに、（４）のルーレット演出でカーソルが「特殊ゾーン」を指すように停止表示された場合には、（６）更に特別遊技終了後に「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出が行われる旨（例えば、「特殊ゾーン突入」）が表示される。

ここで、特別遊技関連演出制御手段６４（特別遊技履歴演出制御手段６４ａ）は、特別遊技実行手段３６により特別遊技が行われているときに、当該特別遊技の終了後に遊技状態制御手段５０により「高確・時短状態」が設定される場合に、画像表示装置１７に、過去に行われた特別遊技の履歴；特別遊技履歴情報、及び当該特別遊技の情報；特別遊技当該情報を、特別遊技演出の演出画像に重ねて、基本的に特別遊技演出の演出画像よりも優先させるように表示させる。特別遊技履歴情報及び特別遊技当該情報は、「低確・非時短状態」から大当りとなって行われた特別遊技から、特別遊技が行われている場合を除いて「低確・非時短状態」に変更されないで現在に至るまでの、当該特別遊技を含む特別遊技の回数；連続特別遊技実行回数を示す情報を含む。

更に、特別遊技履歴情報は、連続特別遊技実行回数に含まれる当該特別遊技以外の少なくとも一部の特別遊技の有利度合を示す実質的に出球が得られたラウンド数（例えば、５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放では５Ｒ、16Ｒ長期開放では16Ｒ）を示す情報を含み、特別遊技当該情報は、当該特別遊技の有利度合を示す実質的に出球が得られるラウンド数（16Ｒ長期開放では16Ｒ）を示す情報、或いは、実質的に出球が得られる最低限のラウンド数（５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放、16Ｒ長期開放では５Ｒ）を示す情報を含む。

特別遊技履歴情報における特別遊技履歴図柄７０の表示については、「確変演出モード」で図柄変動演出が行われているときの表示と同様である。連続特別遊技実行回数は、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときにおいて特別遊技が行われた回数を含み、特別遊技関連演出制御手段６４（特別遊技履歴演出制御手段６４ａ）は、その連続特別遊技実行回数を計数する計数手段を構成し、この計数手段により計数された連続特別遊技実行回数を、次に説明する図５１等で示す所定の報知態様で報知する報知演出を行わせる。

図５０に示すように、特別遊技当該情報を表示するために、特別遊技当該図柄７２として、５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放及び16Ｒ長期開放に対応の特別遊技当該図柄７２ａ（「特」）と、16Ｒ長期開放に対応の16Ｒ特別遊技当該図柄７２ｂ（「16Ｒ」）が決められており、特別遊技の開始毎に、その特別遊技に対応する特別遊技当該図柄７２が画像表示装置１７に追加表示される。

図５１に示すように、特別遊技が行われているときに、画像表示装置１７に１又は複数の特別遊技履歴図柄７０が左側から右側へ順番に並べて表示され、その１又は複数の特別遊技履歴図柄７０の右側に特別遊技当該図柄７２が表示される。尚、画像表示装置１７には、特別遊技で推奨する「右打ち」を報知する右打ち表示１７ｋと、現時点の特別遊技のラウンドのラウンド表示１７ｌも行われる。

図５１（１）（２）に示す特別遊技履歴情報及び特別遊技当該情報からは、当該特別遊技を含む連続特別遊技実行回数が５回であること、そのうちの当該特別遊技以外の２回の特別遊技が出球；約625 個の５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放であること、他の当該特別遊技以外の２回の特別遊技が出球；約2000個の16Ｒ長期開放であること、図５１（１）に示す特別遊技当該情報からは、当該特別遊技が５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放又は16Ｒ長期開放であること、図５１（２）に示す特別遊技当該情報からは、当該特別遊技が16Ｒ長期開放であること、そして、これら５回の特別遊技が行われた順番が判る。

図５１（３）に示す特別遊技履歴情報及び特別遊技当該情報からは、当該特別遊技を含む連続特別遊技実行回数が13回であり、そのうちの当該特別遊技以外の最後側に行われた２回の特別遊技において、１回の特別遊技が出球；約625 個の５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放であること、他の１回の特別遊技が出球；約2000個の16Ｒ長期開放であること、当該特別遊技が16Ｒ長期開放であること、そして、これら最後側の３回の特別遊技が行われた順番が判る。

特別遊技Ｃ又はＤが行われているとき、つまり特別遊技Ｃ，Ｄ用演出においては、図５１（１）に示すように、先ず、５Ｒ目までは特別遊技当該図柄７２ａ（「特」）が表示され、特別遊技Ｄが行われているときには、６Ｒ目以降は16Ｒ特別遊技当該図柄７２ｂ（「16Ｒ」）に表示変更される。特別遊技Ｅが行われているとき、つまり特別遊技Ｅ用演出においては、最初から16Ｒ特別遊技当該図柄７２ｂ（「16Ｒ」）が表示される。例えば、特別遊技Ｃ，Ｄ用演出においては、６Ｒ目の開始時からルーレット演出が行われるが、そのルーレット演出で、「Ｒ昇格」又は「！！」を指す演出が行われると、特別遊技当該図柄７２ａ（「特」）から16Ｒ特別遊技当該図柄７２ｂ（「16Ｒ」）に表示変更される。

ここで、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂは、特別遊技実行手段３６により特別遊技が行われているとき、当該特別遊技の終了後に「高確・時短状態」が設定される場合に、画像表示装置１７に、特図保留記憶手段３２に記憶された特図判定情報（第２特図判定情報）に基づく事前判定手段３４ｃによる判定結果（事前判定情報記憶手段６５に記憶された第２事前判定情報）に基づいて、具体的には、事前判定情報記憶手段６５に事前判定情報が記憶される際、その事前判定情報に対して、表示されている特別遊技履歴情報、特別遊技当該情報を利用して、特別遊技が行われることを期待させる（特別遊技が行われる可能性を示唆する）特別遊技示唆演出を、特別遊技演出の演出画像に重ねて、基本的に特別遊技演出の演出画像よりも優先させるように表示させる。

この特別遊技示唆演出は、所謂保留連となる特別遊技が行われることを期待させる演出であると共に、その保留連となる特別遊技終了後に「高確・時短状態」が継続することを期待させる演出であり、特別遊技が行われる場合には、その特別遊技の種類（つまり、有利度合が異なる５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放の特別遊技と16Ｒ長期開放の特別遊技の何れか）を示唆可能な情報を含む。

図５２に示すように、この特別遊技示唆演出を表示するために、特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２と関連（類似）する、或いは特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２を示唆する特別遊技示唆図柄７３として、第１の特別遊技示唆図柄７３ａ（半透明の「特」）と、第２の特別遊技示唆図柄７３ｂ（半透明の「16Ｒ」）が決められている。半透明の「特」は５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放又は16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを期待させる図柄、半透明の「16Ｒ」は16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを期待させる図柄である。

そして、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂは、事前判定手段３４ｃによる判定結果に基づいて、第１，第２の特別遊技示唆図柄７３ａ，７３ｂの何れかの特別遊技示唆図柄７３を選択し、その特別遊技示唆図柄７３を、次に特別遊技が行われた場合に特別遊技当該図柄７２が表示される位置に表示させる。図５３（１）は、第１の特別遊技示唆図柄７３ａ（半透明の「特」）が選択表示された状態を示し、図５３（２）は、第２の特別遊技示唆図柄７３ｂ（半透明の「16Ｒ」）が選択表示された状態を示している。

具体的に、特別遊技示唆図柄７３の選択について、事前判定情報記憶手段６５に記憶された事前判定情報と、図５４に示す特別遊技示唆図柄選択テーブルに基づいて、当選（５Ｒ）（16Ｒ）となる第２特図判定情報が保留されていない（非当選）場合、当選（５Ｒ）となる第２特図判定情報が保留されている場合、当選（16Ｒ）となる第２特図判定情報が保留されている場合に分けて、図示の選択率で表示させる半透明の「特」「16Ｒ」の何れかを選択する。特に、当選（５Ｒ）となる第２特図判定情報が保留されている場合にはトータル50％の割合で、また、当選（16Ｒ）となる第２特図判定情報が保留されている場合にはトータル80％の割合で、半透明の「特」「16Ｒ」の何れかを選択する。尚、当該特別遊技の終了後に「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出を行う場合には、半透明の「特」「16Ｒ」の何れかを選択する可能性が高くなる。

基本的に、選択された特別遊技示唆図柄７３については、所定のタイミングから、当該特別遊技終了に特別図柄が４回変動表示されるまでの間に表示させる。特別遊技Ｃ，Ｄ用演出においては、６Ｒ目の開始時からルーレット演出が行われるが、そのルーレット演出で、「特殊ゾーン」又は「！！」を指す演出が行われることで、特別遊技示唆図柄７３が表示されるようにしてもよい。

このように、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂにより、特別遊技が行われているとき、当該特別遊技の終了後に「高確・時短状態」が設定される場合に、事前判定手段３４ｃにより特別遊技を行うと判定されると、特別遊技が行われることを示唆する特別遊技示唆図柄７３（半透明の「特」「16Ｒ」の何れか）を特別遊技履歴情報及び特別遊技当該情報と共に表示する態様で、また、事前判定手段３４ｃにより16Ｒ長期開放の特別遊技（第２の特別遊技）を行うと判定されると、16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを示唆する特別遊技示唆図柄７１（半透明の「特」「16Ｒ」の何れか、特に半透明の「16Ｒ」）を特別遊技履歴情報及び特別遊技当該情報と共に表示する態様で、計数された連続特別遊技実行回数を報知する報知演出を行わせることが可能である。

更に、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂにより、特別遊技が行われているとき、当該特別遊技の終了後に「高確・時短状態」が設定される場合に、事前判定手段３４ｃにより５Ｒ長期開放＋11Ｒ長期開放の特別遊技（第１の特別遊技）を行うと判定されたときよりも16Ｒ長期開放の特別遊技（第２の特別遊技）を行うと判定されたときの方が高確率で、特別遊技が行われることを示唆する特別遊技示唆図柄７１（半透明の「特」「16Ｒ」の何れか）を特別遊技履歴情報及び特別遊技当該情報と共に表示する態様で、計数された連続特別遊技実行回数を報知する報知演出を行わせることが可能である（図５４参照）。

尚、図示省略するが、この特別遊技示唆図柄７３として、「高確・時短状態」で表示される特別遊技示唆図柄７１と同様に、更に、半透明の「特」「16Ｒ」への表示変更を期待できる半透明の「？」「!!」の何れかを選択表示可能にしてもよい。

この場合、事前判定手段３４ｃにより特別遊技を行うと判定された場合、特別遊技を行わないと判定された場合よりも高確率で、半透明の「？」「!!」の何れかが選択表示されてもよいし、事前判定手段３４ｃにより特別遊技を行わないと判定された場合、特別遊技を行うと判定された場合よりも高確率で、半透明の「？」「!!」の何れかが選択表示されてもよい。また、事前判定手段３４ｃにより特別遊技を行うと判定された場合、半透明の「？」よりも高確率で半透明の「!!」が選択表示されてもよいし、半透明の「？」よりも低確率で半透明の「!!」が選択表示されてもよい。

また、半透明の「？」「!!」の何れかが選択表示された場合、所定のタイミングで（例えば、前記のルーレット演出が行われたことを契機に）半透明の「特」「16Ｒ」への表示変更を可能にし、この場合、事前判定手段３４ｃにより５Ｒ長期開放＋11Ｒ長期開放の特別遊技を行うと判定された場合、特別遊技を行わないと判定された場合よりも、半透明の「特」「16Ｒ」の何れかへ表示変更される割合が低くなるようにしてもよいし、半透明の「特」「16Ｒ」の何れかへ表示変更される割合が高くなるようにしてもよい。

次に、図６に示す各手段３０〜３７，４０〜４７，５０，６０〜６５の機能を達成するために、制御装置２０（遊技制御基板２１、演出制御基板２３）が実行する主要な処理についてフローチャートに基づいて説明する。

図５５に示すように、遊技制御基板２１のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間（4 ｍs ）毎に開始され、そのタイマ割込処理において、乱数更新処理（Ｓ１）、スイッチ処理（Ｓ２）、図柄処理（Ｓ３）、電動役物処理（Ｓ４）、賞球処理（Ｓ５）、出力処理（Ｓ６）が順次実行される。

図５６に示すように、Ｓ２のスイッチ処理で行われる始動口ＳＷ処理では、第１始動口ＳＷ１０ａがオンの場合（Ｓ１１；Yes ）、第１特図保留数Ｕ１が４未満の場合に（Ｓ１２；Yes ）、第１特図保留数Ｕ１がＵ１＋１に加算され（Ｓ１３）、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値（第１特図判定情報）が取得・格納され（Ｓ１４）、次に、事前判定処理（Ｓ１５）が実行され、第１特図保留数増加コマンドがセットされる（Ｓ１６）。

第２始動口ＳＷ１１ｃがオンの場合（Ｓ１７；Yes ）、第２特図保留数Ｕ２が４未満の場合に（Ｓ１８；Yes ）、第２特図保留数Ｕ２がＵ２＋１に加算され（Ｓ１９）、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値（第２特図判定情報）が取得・格納され（Ｓ２０）、次に、事前判定処理（Ｓ２１）が実行され、第２特図保留数増加コマンドがセットされる（Ｓ２２）。

Ｓ１５、Ｓ２１の事前判定処理では、基本的に、次に説明するＳ３の特別図柄処理のＳ３９とＳ４０と同等の処理が行われ、Ｓ１６、Ｓ２２では、Ｓ１５、Ｓ２１の事前判定処理の判定結果に関する事前判定情報（事前判定の結果得られた図柄と特図変動時間の情報）を含む特図保留数増加コマンドがセットされる。Ｓ１６、Ｓ２２でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、Ｓ６の出力処理により演出制御基板２３に送信される。

図５７に示すように、Ｓ３の図柄処理で行われる特別図柄処理では、特別遊技フラグがＯＦＦの場合（Ｓ３１；No）、つまり特別遊技が実行中でない場合、特別図柄が変動中である場合には（Ｓ３２；Yes ）、Ｓ４３へ移行する。特別図柄が停止中である場合（Ｓ３２；No）、第２特図保留数Ｕ２≧１の場合には（Ｓ３３；Yes ）、第２特図保留数Ｕ２がＵ２−１に減算され（Ｓ３４）、第２特図保留数Ｕ２＝０の場合（Ｓ３３；No）、第１特図保留数Ｕ１≧１の場合には（Ｓ３５；Yes ）、第１特図保留数Ｕ１がＵ１−１に減算され（Ｓ３６）。

Ｓ３４又はＳ３６の実行後、客待ちフラグがＯＮの場合（Ｓ３７；Yes ）、その客待ちフラグがＯＦＦにされ（Ｓ３８）、大当り判定処理（Ｓ３９）が実行され、続いて、変動態様選択処理（Ｓ４０）が実行される。一方、第１特図保留数Ｕ１＝０の場合（Ｓ３５；No）、客待ちフラグがＯＦＦの場合には（Ｓ４７；No）、客待ちコマンドがセットされ（Ｓ４８）、客待ちフラグがＯＮにされる（Ｓ４９）。

図５８に示すように、Ｓ３９の大当り判定処理では、先ず、図１１用いて説明したように、特図保留記憶手段３２に記憶されている特図判定情報のうち消化優先順位が最も高い当該特図判定情報の大当り判定値が大当り特定値と一致するか否かを判定する大当り判定値処理（Ｓ５１）が実行される。その結果、大当り判定値が大当り特定値と一致して大当りと判定された場合（Ｓ５２；Yes ）、図１２を用いて説明したように、当該特図判定情報の図柄判定値に基づいて、大当り図柄を複数の大当り図柄の中から選択する図柄判定値処理が実行され（Ｓ５３）、その大当り図柄が設定される（Ｓ５４）。Ｓ５１の大当り判定値処理の結果、大当りと判定されなかった場合（Ｓ５２；No）、ハズレ図柄が設定される（Ｓ５５）。尚、この大当り判定処理に供された特図判定情報は、特図保留記憶手段３２から消去（消化）される。

図５７に示すように、Ｓ３９の大当り判定処理の実行後、Ｓ４０の変動態様選択処理では、Ｓ３９（Ｓ５４又はＳ５５）で設定された図柄、及び、当該特図判定情報のリーチ判定値、変動パターン判定値等に基づいて、図１９、図２０を用いて説明したように、変動態様（特図変動時間）が選択設定される。その後、第１又は第２特別図柄が変動開始され（Ｓ４１）、Ｓ３９で設定された図柄（大当り図柄、ハズレ図柄の何れか）とＳ４０で設定された特図変動時間の情報（当該判定情報）を含む特図変動開始コマンドがセットされる（Ｓ４２）。

次に、特別図柄の変動開始時から、Ｓ４０で設定された特図変動時間が経過した場合（Ｓ４３；Yes ）、第１又は第２特別図柄が変動停止され（Ｓ４４）、ここで、Ｓ３９で設定された図柄が第１又は第２特図表示器１９ａ又は１９ｂに表示される。続いて、特図変動停止コマンドがセットされ（Ｓ４５）、停止中処理（Ｓ４６）が実行される。

図５９に示すように、Ｓ４６の停止中処理では、高確・時短フラグがＯＮの場合（Ｓ６１；Yes ）、高確・時短継続回数ＸがＸ−１に減算され（Ｓ６２）、その継続回数Ｘ＝０の場合（Ｓ６３；Yes ）、高確・時短フラグがＯＦＦにされる（Ｓ６４）。低確・時短フラグがＯＮの場合（Ｓ６５；Yes ）、低確・時短継続回数ＪがＪ−１に減算され（Ｓ６６）、その継続回数Ｊ＝０の場合（Ｓ６７；Yes ）、低確・時短フラグがＯＦＦにされる（Ｓ６８）。

次に、大当りの場合（Ｓ６９；Yes ）、特別遊技フラグがＯＮにされ（Ｓ７０）、高確・時短／低確・時短継続回数Ｘ／Ｊが０にリセットされ（Ｓ７１）、高確・時短／低確・時短フラグがＯＦＦにされる（Ｓ７２）。そして、特別遊技のオープニングが開始され（Ｓ７３）、オープニングコマンドがセットされる（Ｓ７４）。高確・時短フラグがＯＮの場合に「高確・時短状態」になり、低確・時短フラグがＯＮの場合に「低確・時短状態」になり、高確・時短フラグと低確・時短フラグが共にＯＦＦの場合に「低確・非時短状態」になる。

図６０に示すように、Ｓ４の電動役物処理で実行される大入賞口処理では、特別遊技フラグがＯＮの場合（Ｓ９１；Yes ）、特別遊技のオープニング中であるか否か判定される（Ｓ９２）。Ｓ９２の判定がYes の場合、オープニング時間が経過した場合（Ｓ９３；Yes ）、大入賞口開放パターン設定処理（Ｓ９４）が実行される。そこで、行われる特別遊技（大当り図柄の種類）に応じた大入賞口開放パターンが設定される。

具体的に、規定ラウンド数Ｒｃと規定時間Ｔｃと規定数Ｎｃに、行われる大入賞口開放パターンに応じた値（４Ｒ長期開放＋12Ｒ短期開放の場合、Ｒｃ＝16（ラウンド）、１Ｒ〜４ＲのＴｃ＝30（秒）、５Ｒ〜16ＲのＴｃ＝0.1 秒、全ＲのＮｃ＝10（個）、５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放の場合、Ｒｃ＝16（ラウンド）、１Ｒ〜５ＲのＴｃ＝30（秒）、６Ｒ〜16ＲのＴｃ＝0.1 秒、全ＲのＮｃ＝10（個）、16Ｒ長期開放の場合、Ｒｃ＝16（ラウンド）、全ＲのＴｃ＝30（秒）、全ＲのＮｃ＝10（個））が設定される。

Ｓ９２の判定がNoの場合、特別遊技のエンディング中か否か判定され（Ｓ９５）、Ｓ９５の判定がNoの場合、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａの何れかが作動中か否か判定される（Ｓ９６）。Ｓ９５の判定がYes の場合、Ｓ１１１へ移行し、Ｓ９６の判定がNoの場合、Ｓ９７へ移行し、Ｓ９６の判定がYes の場合、Ｓ１０２へ移行する。Ｓ９７では、ラウンド数ＲｎがＲｎ＋１に加算され、次に、ラウンド開始コマンドがセットされ（Ｓ９８）、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａの何れかが開放して作動開始される（Ｓ９９）。ラウンド数Ｒｎが１〜４，６〜15のときには第１大入賞口１３ａが、ラウンド数Ｒｎが５，16のときには第２大入賞口１４ａが開放する。次に、ラウンド作動時間Ｔが計時開始され（Ｓ１００）、大入賞口１３ａへの遊技球の入賞数Ｎが計測開始される（Ｓ１０１）。

ここで、ラウンド数Ｒｎ＝５，16のときには、第２大入賞口１４ａが開放すると共に、図１５を用いて説明したように、振分装置１４ｈが作動して特定領域１４ｆが開放され、そこで、第２大入賞口１４ａが短期開放する際には、遊技球が特定領域１４ｆを通過する可能性が非常に低くなり、第２大入賞口１４ａが長期開放する際には、遊技球が特定領域１４ｆを通過する可能性が非常に高くなる。

図６１に示すように、Ｓ１０２のＶ入賞処理では、Ｖ入賞フラグＶＦ＝０の場合（Ｓ１２１；No）、ラウンド数Ｒｎ＝５又は16のときに（Ｓ１２２；Yes ）、特定領域ＳＷ１４ｇがオンになると（Ｓ１２３；Yes ）、Ｖ入賞フラグＶＦに１がセットされ（Ｓ１２４）、Ｖ入賞コマンドがセットされる（Ｓ１２５）。

図６０に示すように、Ｓ１０２のＶ入賞処理の実行後、Ｓ１０３では、ラウンド作動時間Ｔ≧規定時間Ｔｃか否か判定され、Ｓ１０３の判定がNoの場合、入賞数Ｎ≧規定数Ｎｃか否か判定される（Ｓ１０４）。Ｓ１０３の判定がYes 又はＳ１０４の判定がYes の場合、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａの何れかが閉塞して作動終了され（Ｓ１０５）、ラウンド作動時間Ｔ、入賞数Ｎが０にリセットされる（Ｓ１０６）。

次に、ラウンド数Ｒｎ＝規定ラウンド数Ｒｃの場合（Ｓ１０７；Yes ）、特別遊技のエンディングが開始され（Ｓ１０８）、エンディングコマンドがセットされ（Ｓ１０９）、ラウンド数Ｒｎが０にリセットされ（Ｓ１１０）、Ｓ１１１へ移行する。Ｓ１１１では、エンディング時間が経過したか否か判定され、Ｓ１１１の判定がYes の場合、遊技状態設定処理（Ｓ１１２）が実行され、その後、特別遊技フラグがＯＦＦにされる（Ｓ１１３）。

図６２に示すように、Ｓ１１２の遊技状態設定処理では、Ｖ入賞フラグＶＦ＝１の場合（Ｓ１３１；Yes ）、高確・時短フラグがＯＮにされ（Ｓ１３２）、その高確・時短継続回数Ｘに１１０がセットされ（Ｓ１３３）、Ｖ入賞フラグＶＦが０にリセットされる（Ｓ１３４）。一方、Ｖ入賞フラグＶＦ＝０の場合（Ｓ１３１；No）、低確・時短フラグがＯＮにされ（Ｓ１３５）、その低確・時短継続回数Ｊに１００がセットされる（Ｓ１３６）。Ｓ１３４又はＳ１３６の実行後、Ｓ１３２又はＳ１３５でセットされたフラグに対応する遊技状態コマンドがセットされる（Ｓ１３７）。

図６３に示すように、演出制御基板３３のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間（4 ｍs ）毎に開始され、そのタイマ割込処理において、コマンド受信処理（Ｓ２０１）、演出操作スイッチ処理（Ｓ２０２）、コマンド送信処理（Ｓ２０３）が順次実行される。

先ず、図６４に示すように、Ｓ２０２の演出操作スイッチ処理では、演出操作装置６が操作された場合（Ｓ２０５；Yes ）、その演出操作装置６の操作されたＳＷ（演出ボタンＳＷ６ａと十字キーＳＷ６ｂとエンターボタンＳＷ６ｃの何れか）に応じた操作コマンドがセットされる（Ｓ２０６）。Ｓ２０６でセットされたコマンド、及び、他のステップでセットされたコマンドについては、Ｓ２０３のコマンド送信処理により画像制御基板２４、ランプ制御基板２５に送信される。

次に、図６５に示すように、Ｓ２０１のコマンド受信処理では、特図保留数増加コマンドを受信した場合（Ｓ２１１；Yes ）、図２２を用いて説明したように、その特図保留数増加コマンドに含まれた事前判定情報を事前判定情報記憶手段６５に保留（記憶）する事前判定情報保留処理（Ｓ２１２）が実行され、続いて、保留数加算処理（Ｓ２１３）が実行され、保留数増加コマンドがセットされる（Ｓ２１４）。

次に、特図変動開始コマンドを受信した場合（Ｓ２１５；Yes ）、図２２を用いて説明したように、対応する事前判定情報を事前判定情報記憶手段６５から消化（消去）する事前判定情報消化処理（Ｓ２１６）が実行され、続いて、保留数減算処理（Ｓ２１７）が実行され、図柄変動演出選択処理（Ｓ２１８）が実行される。

図６６に示すように、Ｓ２１８の図柄変動演出選択処理では、受信した特図変動開始コマンドが解析され（Ｓ２３１）、特殊演出モード処理（Ｓ２３２）が実行され、設定されている演出モード（図２４に示す「通常演出モード」「時短演出モード」「確変演出モード」「第１の特殊演出モード」「第２の特殊演出モードの何れか）が参照される（Ｓ２３２）。その後、図柄変動演出選択（Ｓ２３４）が実行され、ここで、Ｓ２３１で解析された情報に基づいて、図２３（１）を用いて説明したように、複数の図柄変動演出の何れかが選択され、その選択された図柄変動演出と、設定されている演出モードの情報を含む図柄変動演出開始コマンドがセットされる（Ｓ２３５）。

図６７に示すように、特殊演出モード処理では、「通常演出モード」が設定されている場合（Ｓ２４１；Yes ）、事前判定情報記憶手段６５の記憶情報が参照され（Ｓ２４２）、図３０を用いて説明したように、「第１の特殊演出モード」の実行判定が行われ（Ｓ２４３）、「第１の特殊演出モード」とする場合（Ｓ２４４；Yes ）、「第１の特殊演出モード」に設定変更され（Ｓ２４７）、その第１の特殊演出モード継続回数ＭＳ１に１〜４の何れかがセットされる（Ｓ２４６）。

また、図６８に示すように、「確変演出モード」が設定されている場合（Ｓ２５１；Yes ）、解析された当該特別図柄の変動時間が特定変動時間（5 秒）の場合（２５２；Yes ）、事前判定情報記憶手段６５の記憶情報が参照され（Ｓ２５３）、次回特別図柄の変動時間が特定変動時間（5 秒）の場合には（Ｓ２５４；Yes ）図３２を用いて説明したように、「第２の特殊演出モード」の実行判定が行われ（Ｓ２５５）、「第２の特殊演出モードと」する場合（Ｓ２５６；Yes ）、「第２の特殊演出モード」に設定変更され（Ｓ２５７）、その第２の特殊演出モード継続回数ＭＳ２に２セットされる（Ｓ２５８）。

次に、図６５に示すように、特図変動停止コマンドを受信した場合（Ｓ２１９；Yes ）、図柄変動演出終了中処理（Ｓ２２０）が実行される。

図６９に示すように、Ｓ２２０の図柄変動演出終了中処理では、受信した特図変動停止コマンドが解析され（Ｓ２６１）、大当りでない場合（Ｓ２６２；No）、設定されている演出モードが参照される（Ｓ２６３）。次に、時短演出モードの場合（Ｓ２６４；Yes ）、時短演出モード継続回数ＭＪがＭＪ−１に減算され（Ｓ２６５）、ＭＪ＝０か否か判定される（Ｓ２６６）。確変演出モードの場合（Ｓ２６７；Yes ）、確変演出モード継続回数ＭＸがＭＸ−１に減算され（Ｓ２６８）、ＭＸ＝０か否か判定される（Ｓ２６９）。

第１の特殊演出モードの場合（Ｓ２７０；Yes ）、第１の特殊演出モード継続回数ＭＳ１がＭＳ１−１に減算され（Ｓ２７１）、ＭＳ１＝０か否か判定される（Ｓ２７２）。Ｓ２６６又はＳ２６９又はＳ２７２の判定がYes の場合、通常演出モードが設定される（Ｓ２７３）。第２の特殊演出モードの場合（Ｓ２７４；Yes ）、特殊演出モード処理（Ｓ２７５）が実行される。最後に、図柄変動演出終了コマンドがセットされる（Ｓ２７６）。

図７０に示すように、Ｓ２７５の特殊演出モード処理では、第２の特殊演出モード継続回数ＭＳ２がＭＳ２−１に減算され（Ｓ２８１）、次に、確変演出モード継続回数ＭＸ≧１の場合には（Ｓ２８２；Yes ）、その確変演出モード継続回数ＭＸがＭＸ−１に減算される（Ｓ２８３）。そして、第２の特殊演出モード継続回数ＭＳ２＝０になると（Ｓ２８４；Yes ）、特殊演出モード継続処理（Ｓ２８５）が実行される。

図７１に示すように、Ｓ２８５の特殊演出モード継続処理では、事前判定情報記憶手段６５に記憶されている記憶情報が参照され（Ｓ２９１）、その事前判定情報に基づいて、大当りとなる第２特図判定情報の保留がある場合（Ｓ２９２；Yes ）、大当りとなる第２特図判定情報に基づいて行われる特別図柄変動の終了時まで、第２の特殊演出モードが継続するように、第２の特殊演出モード継続回数ＭＳに１〜４の何れかがセットされる（Ｓ２９３）。

大当りとなる第２特図判定情報の保留がない場合（Ｓ２９２；No）、確変演出モード継続回数ＭＸ＝０でない場合には（Ｓ２９４；No）、確変演出モードが設定され（Ｓ２９５）、確変演出モード継続回数ＭＸ＝０の場合には（Ｓ２９４；Yes ）、通常演出モードが設定される（Ｓ２９６）。

次に、図６５に示すように、オープニングコマンドを受信した場合（Ｓ２２１；Yes ）、特別遊技演出選択処理（Ｓ２２２）が実行される。図７２に示すように、Ｓ２２２の特別遊技演出選択処理では、オープニングコマンドが解析され（Ｓ３０１）、解析された大当り図柄の情報に基づいて特別遊技演出選択（Ｓ３０２）が行われ、そこで、図４１、図４３、図４７に示す大当り図柄Ａ〜Ｅ用演出の何れかを選択し、その特別遊技演出の情報を含む特別遊技演出開始コマンドがセットされる（Ｓ３０３）。

次に、図６５に示すように、特別遊技演出中処理（Ｓ２２３）が実行される。図７３に示すように、Ｓ２２３の特別遊技演出中処理では、Ｒ開始コマンドを受信した場合（Ｓ３１１；Yes ）、６Ｒ目が開始の場合には（Ｓ３１２；Yes ）、特別遊技Ｃ，Ｄ用演出（図４３）の実行中か否か判定され（Ｓ３１３）、16Ｒ目が開始の場合には（Ｓ３１４；Yes ）、特別遊技Ｅ用演出（図４３）の実行中か否か判定される（Ｓ３１５）。

Ｓ３１３又はＳ３１５の判定がYes の場合、Ｖ入賞コマンドの受信有無が確認され（Ｓ３１６）、事前判定情報記憶手段６５の記憶情報が参照され（Ｓ３１７）、ルーレット演出の態様（例えば、図４５、図４９の何れかに示す態様）が選択される（Ｓ３１８）。Ｒ開始コマンドを受信すると、最後にＲ演出開始コマンドがセットされる（Ｓ３１９）。尚、Ｓ３１８の実行後にセットされるＲ演出開始コマンドには、Ｓ３１８で選択されルーレット演出の態様の情報が含まれてもよい。次に、Ｖ入賞コマンドを受信した場合（Ｓ３２０；Yes ）、Ｖ入賞演出コマンドがセットされる（Ｓ３２１）。

次に、図６５に示すように、エンディングコマンドを受信した場合（Ｓ２２４；Yes ）、エンディング演出選択処理（Ｓ２２５）が実行される。図７４に示すように、Ｓ２２５のエンディング演出選択処理では、エンディングコマンドが解析され（Ｓ３３１）、ルーレット演出が実行された場合には（Ｓ３３２；Yes ）、そのルーレット演出の態様が確認され（Ｓ３３３）、エンディング演出選択（Ｓ３３４）が行われ、そこで、図４１、図４３、図４７の何れかに示すエンディング演出が選択され、そのエンディング演出の情報を含むエンディング演出開始コマンドがセットされる（Ｓ３３５）。

次に、図６５に示すように、遊技状態コマンドを受信した場合（Ｓ２２６；Yes ）、演出モード設定処理（Ｓ２２７）が実行され、最後に、客待ちコマンド受信処理（Ｓ２２９）が実行される。図７５に示すように、Ｓ２２７の演出モード設定処理では、遊技状態コマンドが解析され（Ｓ３４１）、ルーレット演出が実行された場合には（Ｓ３４２；Yes ）、そのルーレット演出の態様が確認され（Ｓ３４３）、演出モード設定（Ｓ３４４）が行われる。

図７６に示すように、Ｓ３４４の演出モード設定では、遊技状態コマンドの解析情報に基づいて、低確・時短状態が設定されている場合（Ｓ３５１；Yes ）、時短演出モードが設定され（Ｓ３５２）、その時短演出モード継続回数ＭＪに１００がセットされる（Ｓ３５３）。

また、図７７に示すように、高確・時短状態が設定されている場合（Ｓ３６１；Yes ）、第２の特殊演出モードとする場合には（Ｓ３６２；Yes ）、第２の特殊演出モードが設定され（Ｓ３６３）、その第２の特殊演出モード継続回数ＭＳ２に４がセットされる（Ｓ３６４）。第２の特殊演出モードとしない場合には（Ｓ３６３；No）、確変演出モードが設定され（Ｓ３６５）、その後、又はＳ３６４の実行後、確変演出モード継続回数ＭＸに１１０がセットされる（Ｓ３５７）。

画像制御基板２４、ランプ制御基板２５のコンピュータは、演出制御基板２３から受信するコマンド（指令）に基づいて、画像表示装置１７、スピーカ２７、枠ランプ２８ａ、盤ランプ２８ｂ、可動役物装置１８を制御して、画像表示装置１７での表示を主体に、種々の遊技演出を行わせる。

即ち、前述のように、特別図柄が変動表示されているときには、図柄変動演出として、図２３（１）に示すハズレ図柄変動演出、リーチハズレ図柄変動演出、当り図柄変動演出の何れかを、設定されている演出モード（「通常演出モード」「時短演出モード」「確変演出モード」「第１の特殊演出モード」「第２の特殊演出モード」の何れか）で、特別図柄の変動時間に合わせて、また大当り期待度を示唆するように行わせる。

また、前述のように、特別遊技が行われているときには、特別遊技演出として、図４１の特別遊技Ａ，Ｂ用演出、図４３の特別遊技Ｃ，Ｄ用演出、図４７の特別遊技Ｅ用演出の何れかを、特別遊技の進行に合わせて、また特別遊技の種類に応じて行わせ、更に、図４３の特別遊技Ｃ，Ｄ用演出においては、図４５のルーレット演出を、図４７の特別遊技Ｅ用演出においては、図４９のルーレット演出を行わせる。

また、図７８に示すように、画像制御基板２４のコンピュータが実行する特別遊技情報処理では、確変演出モードの場合（Ｓ３７１；Yes ）、図３４を用いて説明したように、画像表示装置１７に１又は複数の特別遊技履歴図柄７０が表示される（Ｓ３７２）。次に、画像表示装置１７に特別遊技示唆図柄７１が表示されていない場合（Ｓ３７３；Yes ）、例えば、事前判定情報記憶手段６５の記憶情報が参照され（Ｓ３７４）、例えば、事前判定情報が記憶される毎に、その事前判定情報に対して特別遊技示唆図柄選択処理（Ｓ３７５）が実行される。

そこで、図３７を用いて説明したように、「？」「!!」の何れかが選択された場合（Ｓ３７６；Yes ）、画像表示装置１７に半透明の「？」「!!」の何れかが表示される（Ｓ３７７）。「５Ｒ」「16Ｒ」の何れかが選択された場合（Ｓ３７８；Yes ）、その選択対象となった事前判定情報に係る図柄変動演出でリーチ状態になることを煽る演出が無い場合には（Ｓ３７９；No）、画像表示装置１７に半透明の「５Ｒ」「16Ｒ」の何れかが表示される（Ｓ３８０）。「５Ｒ」「16Ｒ」の何れかの選択対象となった事前判定情報に係る図柄変動演出でリーチ状態になることを煽る演出が有る場合には（Ｓ３７９；Yes ）、図３８、図３９を用いて説明したように、「？」「!!」の何れかが選択され（Ｓ３８１）、画像表示装置１７に半透明の「？」「!!」の何れかが暫定表示される（Ｓ３８２）。

一方、画像表示装置１７に特別遊技示唆図柄７１が表示されている場合（Ｓ３７３；Yes ）、図７９に示すように、半透明の「？」「!!」の何れかが暫定表示されている場合に（Ｓ３９１；Yes ）、選択対象となった事前判定情報に係る図柄変動演出でリーチ状態になることを煽る演出でリーチ状態になった場合には（Ｓ３９２；Yes ）、半透明の当初選択された「５Ｒ」「16Ｒ」の何れかに表示変更される（Ｓ３９３）。画像表示装置１７に半透明の「？」「!!」の何れかが暫定表示されていない場合に（Ｓ３９１；No）、選択対象となった事前判定情報に係る図柄変動演出が終了した場合（Ｓ３９４；Yes ）、特別遊技示唆図柄７１の表示が消去される（Ｓ３９５）。

図７８に示すように、確変演出モードでない場合（Ｓ３７１；No）、図８０に示すように、特別遊技中の場合（Ｓ４０１；Yes ）、図５１を用いて説明したように、画像表示装置１７に１又は複数の特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２が表示される（Ｓ３７２）。次に、画像表示装置１７に特別遊技示唆図柄７３が表示されていない場合（Ｓ４０３；Yes ）、当該特別遊技の終了後に第２の特殊演出モードを設定するルーレット演出が終了した場合には（Ｓ４０４；Yes ）、事前判定情報記憶手段６５の記憶情報が参照される（Ｓ５０４）。

次に、最も大当り期待度が高い事前判定情報に対して特別遊技示唆図柄選択処理（Ｓ４０６）が実行され、そこで、図５４を用いて説明したように、「特」「16Ｒ」の何れかが選択された場合（Ｓ４０７；Yes ）、画像表示装置１７に半透明の「特」「16Ｒ」の何れかが表示される（Ｓ４０８）。

次に、前述のリーチ状態になることを煽る演出を含む演出ボタン指示演出に関する処理について説明する。この処理については、演出制御基板２３及び画像制御基板２４のコンピュータが、遊技制御基板２１から特図変動開始コマンドを受信することにより行われ、図８１は、その処理の詳細なフローチャートの一例を示す。

図８１に示すように、この処理では、先ず、受信した特図変動開始コマンドから得られる情報に基づいて、複数の演出パターン（図柄変動演出）の中から実行する演出パターンが抽選等により決定される（Ｓ４２０）。ここで、ボタン操作指示演出を含む演出パターンが決定され得る。

次に、Ｓ４２０で決定された演出パターンがボタン操作指示演出を含む演出パターンであるか否か判定される（Ｓ４２１）。ここで、ボタン操作指示演出は、リーチ状態になることを煽る（期待させる）リーチ煽り演出を含み、このボタン操作指示演出を含む演出パターンとは、ボタン操作指示演出が実行された後に発展演出が実行される演出パターン、及びボタン操作指示演出が実行された後に発展演出が実行されない演出パターンをいう。

Ｓ４２１の判定がYes の場合、そのボタン操作指示演出が実行される（Ｓ４２２）。具体的に、画像表示装置１７の左表示部ＲＬに変動表示される左演出図柄ＤＩＬ（図８２参照）と、画像表示装置１７の右表示部ＲＲに変動表示される右演出図柄ＤＩＲ（図８２参照）とが、同じ数字図柄（例えば、「１」）で停止表示されること（所謂、リーチ目が成立してリーチ状態になること）を期待させる演出図柄の表示演出（リーチ煽り演出、図８３（１）参照）が実行されて、遊技者に対して特定の操作態様（後述の「単押し」「連打」「長押し」の何れか）で演出ボタンＳＷ６ａを操作するように促すボタン操作指示演出（図８３（２）参照）が実行される。

次に、操作受付期間内に、Ｓ４２２で実行されたボタン操作指示演出によって指示された操作態様（「単押し」「連打」「長押し」の何れか）で演出ボタンＳＷ６ａの操作があったか否か判定される（Ｓ４２３）。具体的に、ボタン操作指示演出を含む演出パターンには、ボタン操作指示演出が開始されてから所定期間（例えば、３秒後から８秒後までの期間）が操作受付期間として設定されている。

Ｓ４２３の判定がNoの場合、操作受付期間が経過したか否か判定される（Ｓ４２４）。Ｓ４２３又はＳ４２４の判定がYes の場合、Ｓ４２０で決定されたボタン操作指示演出を含む演出パターンが、発展演出を含む演出パターンであるか否か判定される（Ｓ４２５）。具体的に、ボタン操作指示演出を含む演出パターンの発展演出は、ボタン操作指示演出により指示された演出ボタンＳＷ６ａの操作態様の種類（「単押し」「連打」「長押し」）毎に対応付けて設定されたものであり（図８４参照）、大当り抽選に当選（大当り）することを遊技者に期待させる演出（例えば、リーチ演出）である。

Ｓ４２５の判定がYes の場合、演出図柄をリーチ目で停止させる演出（リーチ目成立演出）が実行される（Ｓ４２６）。具体的に、左表示部ＲＬに左演出図柄ＤＩＬとして、例えば数字図柄「１」を停止表示させ、右表示部ＲＲに右演出図柄ＤＩＲとして、例えば同じ数字図柄「１」を停止表示させる演出（リーチ目成立演出）が実行される。その後、発展演出が実行される（Ｓ４２７）。具体的に、Ｓ４２２で実行されたボタン操作指示演出によって指示された操作態様に対応付けられた発展演出が実行される。

次に、Ｓ４２５の判定がNoの場合、或いはＳ４２７の実行後、演出図柄による判定結果を報知する演出が実行される（Ｓ４２８）。具体的に、Ｓ４２５の判定がNoの場合には、演出図柄としてリーチ目を成立させず、ハズレ目（例えば、「１」「４」「６」）で停止表示させる演出が実行され、Ｓ４２５の判定がYes の場合には、Ｓ４２７の発展演出の実行後、大当りである場合には演出図柄として当り目（例えば、「１」「１」「１」）で停止表示させる演出が、ハズレである場合には演出図柄としてリーチ後のハズレ目（例えば「１」「２」「１」）で停止表示させる演出が実行される。

一方、Ｓ４２１の判定がNoの場合、Ｓ４２０で決定されたボタン操作指示演出を含まない演出パターンが実行される（Ｓ４２９）。尚、ボタン操作指示演出を含まない演出パターンの演出の中には、リーチ演出に発展する演出パターンと、リーチ演出に発展しない演出パターンの何れも含まれている。このため、ボタン操作指示演出が実行されずに、リーチ演出に発展することもある。

図８２は、画像表示装置１７に表示される演出図柄ＤＩを用いた演出を示す図であり、図８３は、ボタン操作指示演出の概要を示す図であり、図８４は、ボタン操作指示演出に関する演出パターンの一例を示す図であり、図８５、図８６は、ボタン操作指示演出の詳細を示す図である。

図８２に示すように、画像表示装置１７には、３つの演出図柄ＤＩ（ＤＩＬ、ＤＩＣ、ＤＩＲ）が表示され、各演出図柄ＤＩは、特別図柄の変動表示に応じて各表示部Ｒ（ＲＬ，ＲＣ，ＲＲ）に変動表示される。具体的に、先ず、左演出図柄ＤＩＬが、左表示部ＲＬに変動表示された後に仮停止され、次に右演出図柄ＤＩＲが、右表示部ＲＲに変動表示された後に仮停止され、最後に、中演出図柄ＤＩＣが、中表示部ＲＣに変動表示された後に仮停止されてから、全ての演出図柄ＤＩが完全に停止表示される。

これにより当落結果（大当りかハズレ）が報知される。尚、仮停止とは、演出図柄ＤＩの変動が停止したと遊技者が認識できる態様で停止されることをいい、完全に停止しているわけではなく、例えば、上下に僅かに変動した状態で表示される。これにより、特別図柄が未だ変動中であることが示される。尚、図８３以降の図面では、変動中または仮停止中の演出図柄ＤＩを点線で表示し、完全に停止（本停止）した演出図柄ＤＩを実線で表示している。

演出図柄ＤＩには、所謂出目と呼ばれる、３つ揃う（或いは、特定のパターンに一致する）ことで大当りを報知可能な数字図柄が描かれており、２つ揃うと、いわゆるリーチ状態となる。すなわち、例えば、左演出図柄ＤＩＬとして数字図柄「１」が仮停止表示され、右演出図柄ＤＩＲとして数字図柄「１」が仮停止表示されるとリーチ状態（リーチ目「１」が成立した状態ともいう）となり、残り１つの中演出図柄ＤＩＣとして「１」が停止表示されると大当りとなる。そして、このリーチ状態（リーチ目）が成立することを示唆する演出としてボタン操作指示演出が実行される。

次に、ボタン操作指示演出の概要について、図８３を用いて説明する。尚、図８３以降の図面では、表示部Ｒの図示を省略しているが、図８２を用いて説明したように、左演出図柄ＤＩＬ、中演出図柄ＤＩＣ、右演出図柄ＤＩＲは、夫々左表示部ＲＬ、中表示部ＲＣ、右表示部ＲＲにおいて変動表示されるものとする。

図８３（１）に示すように、左演出図柄ＤＩＬとして、例えば数字図柄「１」が最初に仮停止表示されてから、変動表示されていた右演出図柄ＤＩＲの変動速度が遅くなり、右演出図柄ＤＩＲとして、例えば左演出図柄ＤＩＬと同じ数字図柄「１」（つまり、リーチ目）が仮停止表示されるのではないかと遊技者に期待させる、リーチ煽り演出が実行される。そして、図８３（２）に示すように、変動表示された右演出図柄ＤＩＲが、左演出図柄ＤＩＬの数字図柄と同じ数字図柄で仮停止表示されそうなタイミング（実際には、仮停止表示されていないタイミング）で、リーチ目が成立することを示唆する演出として、遊技者に対して特定の操作態様で演出ボタンＳＷ６ａを操作するように促すボタン操作指示演出が実行される。以下に、このボタン操作指示演出の詳細について図８４〜図８６を用いて具体的に説明する。

ここで、特別図柄の変動表示に伴って画像表示装置１７において演出を行うための演出パターンが、特別図柄の変動時間毎に予め用意されている。図８４に示すように、複数の演出パターンの一部として、ボタン操作指示演出を含む演出パターン（Ａ１，Ａ２，Ａ３・・・, Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３・・・）が複数用意されている。そして、図１９、図２０を用いて説明したように決定された特図変動時間に応じて、図８４に示す複数の演出パターンの中から１つの演出パターンが決定されてボタン操作指示演出が実行される。

図８４に示すように、ボタン操作指示演出を含む演出パターンは、少なくとも特図変動時間、リーチ目成立可否、発展演出の種類、ボタン操作指示演出により指示されるボタン操作態様に対応付けられている。ここで、リーチ目成立可否は、リーチ目の成立を示唆するボタン操作指示演出が実行されてから、リーチ目が成立するか否かを示す情報であり、発展演出の種類は、リーチ目が成立した場合に、後続に発展する発展演出（リーチ演出）の種類を示す情報であり、大当りの信頼度に関連付けられるものである。発展演出は、例えば、リーチ演出Ｚの大当り期待度が最も高く、次いでリーチ演出Ｙの大当り期待度が高く、リーチ演出Ｘの大当り期待度が最も低い。また、ボタン操作態様は、ボタン操作指示演出において、遊技者にボタン操作を促す際に、どのような操作態様での操作を促すかを示す情報である。

具体的に、演出パターンＡ１、Ａ２、Ａ３は、特図変動時間が「60秒」で、リーチ目が成立して後続の発展演出に発展する演出パターンである。より具体的には、演出パターンＡ１は、発展演出Ｘに発展する演出パターンであり、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「単押し」（ボタンを一回だけ押すこと）を促すボタン操作指示演出が実行される。演出パターンＡ２は、発展演出Ｙに発展する演出パターンであり、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「連打」（ボタンを複数回連続して押すこと）を促すボタン操作指示演出が実行される。演出パターンＡ３は、発展演出Ｚに発展する演出パターンであり、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「長押し」（ボタンを一定期間押し続けること）を促すボタン操作指示演出が実行される。このように、各演出パターンＡ１、Ａ２、Ａ３には、発展演出の種類に対応付けられて異なるボタン操作態様のボタン操作指示演出が設定されている。

一方、演出パターンＢ１、Ｂ２、Ｂ３は、特図変動時間が「30秒」で、リーチ目が成立せずに後続の発展演出に発展しない演出パターンである。より具体的には、演出パターンＢ１は、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「単押し」を促すボタン操作指示演出が実行されるが、発展演出に発展しない演出パターンであり、演出パターンＢ２は、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「連打」を促すボタン操作指示演出が実行されるが、発展演出に発展しない演出パターンであり、演出パターンＢ３は、ボタン操作指示演出では、ボタン操作態様として「長押し」を促すボタン操作指示演出が実行されるが、発展演出に発展しない演出パターンである。

従って、例えば、演出パターンＡ１に基づく演出が実行されると、「単押し」を促すボタン操作指示演出が実行された後、ボタン操作が成功してリーチ目が成立して、後続の発展演出Ｘに発展する演出が実行される一方で、演出パターンＢ１に基づく演出が実行されると、「単押し」を促すボタン操作指示演出が実行されるが、ボタン操作が失敗してリーチ目が成立せず、後続の発展演出には発展しない演出が実行される。このように演出パターンＡ１と演出パターンＢ１が設けられることにより、同じ「単押し」を促すボタン操作指示演出が実行されても、発展演出に発展するとは限らないため、ボタン操作指示演出およびボタン操作に対する遊技者の興味を喚起することができる。

尚、図８４では、ボタン操作指示演出を含む演出の演出パターンについて説明したが、ボタン操作指示演出を含まない演出の演出パターンにおいても、発展演出（リーチ演出）が実行される演出パターンが含まれる。従って、この演出パターンの演出が実行された場合には、ボタン操作指示演出が実行されずに、リーチ演出に発展する演出が実行される。次に、図８４に示すボタン操作指示演出を含む演出パターンが選択された場合に実行されるボタン操作指示演出について、図８５、図８６を用いて説明する。

ボタン操作指示演出は、図８４に示す何れの演出パターンが選択されるかによって種々のバリエーションをもった演出として実行される。図８５（１）に示すように、画像表示装置１７には、左演出図柄ＤＩＬとして、例えば数字図柄「１」が仮停止表示され、右演出図柄ＤＩＲとして、例えは左演出図柄ＤＩＬと同一の数字図柄「１」が仮停止表示されそうなタイミングで、左演出図柄ＤＩＬとして数字図柄「１」が仮停止表示されること（つまり、リーチ目が成立すること）を示唆するボタン操作指示演出が実行される。そして、このボタン操作指示演出には、その後リーチ目が成立する成功パターンと、その後リーチ目が成立しない失敗パターンとがある。

失敗パターンのボタン操作指示演出が実行されると、このボタン操作指示演出により指示された操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、後述する操作タイミングで、右演出図柄ＤＩＲとして、例えば数字図柄「１」が仮停止表示されず（つまり、リーチ目が成立せず；図８５（２）参照）、右演出図柄ＤＩＲとして、例えば数字図柄「１」以外の数字図柄が仮停止し、３つの演出図柄ＤＩがハズレ目となって本停止するハズレ演出が実行される（図８５（３）参照）。即ち、このような演出が実行された場合には、図８４に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンＢ１が選択されていたことになる。

一方、成功パターンのボタン操作指示演出が実行されると、このボタン操作指示演出により指示された操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、後述する操作タイミングで、右演出図柄ＤＩＬとして、例えば数字図柄「１」が仮停止表示され（つまり、リーチ目が成立し）、リーチ目が成立したことを報知するリーチ目成立演出（図８５（４）参照）が実行され、その後、特別図柄抽選に当選（大当り）することを遊技者に期待させるリーチ演出（発展演出）が実行される（図８５（５）参照）。即ち、このような演出が実行された場合には、図７４に示す演出パターンのうち、例えば演出パターンＡ１が選択されていたことになる。

尚、上記した操作タイミングとは、例えば、「単押し」の場合は、操作受付期間（例えば３秒）以内に１回のボタン操作が検知された時点であり、「連打」の場合には、操作受付期間（３秒）以内に、所定回数（例えば、５回）のボタン操作が検知された時点であり、「長押し」の場合は、操作受付期間（３秒）以内に、例えば１秒以上のボタンの長押しが検知された時点である。また、遊技者がボタン操作を行わない場合、あるいは、指示された操作態様での操作を行わなかった場合（例えば、「連打」の場合に操作受付期間に３回しか操作しなかった場合や、「長押し」の場合に操作受付期間内に０．５秒しか長押ししなかった場合）には、操作受付期間が経過したタイミングで（３秒後に）、リーチ目が成立する演出（図８５（４）参照）、又はリーチ目が成立しない演出（図８５（２）参照）が実行される。従って、遊技者は、ボタン操作を行うことにより、操作受付期間が経過するタイミングよりも先に、リーチ目が成立するか否かの結果を表示することができる。即ち、遊技者にボタン操作を実行させることにより、自分の操作で結果表示をさせたという遊技参加感を感じさせることができる。

尚、発展演出が実行される場合には、この発展演出は、ボタン操作指示演出により指示された操作態様に対応付けられて実行される。以下、発展演出が実行される場合における、発展演出と操作態様の対応について図８６を用いて説明する。

図８６（１）に示すように、ボタン操作指示演出により指示された操作態様が「単押し」押しである場合、当該操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、リーチ目成立演出が実行されてから、リーチ演出Ｘに発展する発展演出が実行される。即ち、このような演出が実行された場合には、図８４に示す演出パターンのうち、演出パターンＡ１が選択されていたことになる。

また、図８６（２）に示すように、ボタン操作指示演出により指示された操作態様が「連打」押しである場合、当該操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、リーチ目成立演出が実行されてから、リーチ演出Ｙに発展する発展演出が実行される。即ち、このような演出が実行された場合には、図８４に示す演出パターンのうち、演出パターンＡ２が選択されていたことになる。

また、図８６（３）に示すように、ボタン操作指示演出により指示された操作態様が「長押し」である場合、当該操作態様で遊技者がボタン操作を行うと、リーチ目成立演出が実行されてから、リーチ演出Ｚに発展する発展演出が実行される。即ち、このような演出が実行された場合には、図８４に示す演出パターンのうち、演出パターンＡ３が選択されていたことになる。

このように、ボタン操作指示演出により指示された操作態様に応じて異なる発展演出（リーチ演出）に発展する。従って、ボタン操作指示演出は、リーチ状態（リーチ目）の成立を示唆する演出として機能するのみならず、リーチ状態が成立した場合に発展する後続の演出（発展演出）の種類を示唆する演出として機能する。そして、この発展演出の種類は、信頼度に対応付けられているため、例えば、リーチ演出Ｚの大当り期待度が最も高いとすると、リーチ目煽り演出が実行されてから、長押しでのボタン操作を指示するボタン操作指示演出が実行されると、遊技者は、最も大当り期待度の高い演出（アツい演出）に発展することを期待して、リーチ状態が成立すること（つまり、ボタン操作指示演出により指示された態様でのボタン操作が成功すること）を願って、ボタン操作指示演出（つまりは、ボタン操作）を楽しむことができる。

つまり、ボタン操作指示演出によって、リーチ状態が成立することを遊技者に期待させると同時に、ボタン操作指示演出により指示するボタン操作の操作態様を複数設けることによって、遊技者のボタン操作のバリエーションを増やすとともに、それぞれの操作態様がリーチが成立した場合の発展先を示唆することで、リーチ状態が成立する前に、遊技者に発展先を期待させることができる。従って、ボタン操作指示演出を用いて、遊技者の興味を惹く、より斬新な演出を実行することができる。

尚、上記実施形態では、３つの演出図柄のうち、２つの演出図柄が特定の図柄（リーチ目）で仮停止表示される（つまり、リーチ目が成立する）ことを示唆する演出として、ボタン操作指示演出が実行される場合について説明した。しかし、３つの演出図柄が特定の図柄（当り目とは異なるチャンス目）で仮停止表示される（つまり、チャンス目が成立する）ことを示唆する演出として、ボタン操作指示演出が実行されてもよい。以下、チャンス目の成立を示唆するボタン操作指示演出について図８７を用いて具体的に説明する。

図８７に示すように、左演出図柄ＤＩＬとして、例えば数字図柄「１」（以下、第１チャンス目という）が仮停止表示され、右演出図柄ＤＩＲとして、例えば数字図柄「３」（以下、第２チャンス目という）が仮停止表示され、中演出図柄ＤＩＣとして、例えば数字図柄「２」（以下、第３チャンス目という）が仮停止表示されることでチャンス目が成立し、発展演出に発展するものとする。

先ず、図８７（１）に示すように、左演出図柄ＤＩＬとして、第１チャンス目が仮停止表示されてから、右演出図柄ＤＩＲとして、第２チャンス目が仮停止表示される。次に、図８７（２）に示すように、変動表示されていた中演出図柄ＤＩＣの変動速度が遅くなり、第３チャンス目が仮停止表示される（すなわち、チャンス目が成立する）のではないかと遊技者に期待させる、チャンス目成立煽り演出が実行される。そして、図８７（３）に示すように、変動表示された中演出図柄ＤＩＣが、第３チャンス目で仮停止表示されそうなタイミング（実際には、仮停止表示されていないタイミング）で、チャンス目が成立することを示唆する演出として、遊技者に対して特定の操作態様で演出ボタンＳＷ６ａを操作するように促すボタン操作指示演出が実行される。

また、このチャンス目の成立を示唆するボタン操作指示演出により指示されるボタン操作の操作態様に応じて、チャンス目が成立した場合に発展する後続の演出（発展演出）が異なる。したがって、ボタン操作指示演出は、チャンス目の成立を示唆する演出として機能するのみならず、チャンス目が成立した場合に発展する後続の演出（発展演出）の種類を示唆する演出として機能する。このように、ボタン操作指示演出は、演出図柄の一部が、特定の図柄パターン（例えばリーチ目）に一致する態様で停止表示されることを示唆する演出として用いられるものに限らず、演出図柄の全てが特定の図柄パターン（例えばチャンス目）に一致する態様で停止表示されることを示唆する演出として用いられ、ボタン操作指示演出により指示されるボタン操作の操作態様に応じて異なる発展先に発展する演出が実行されるものとしてもよい。

尚、ボタン操作指示演出が実行されてから、指示された操作態様による適切なボタン操作が行われなかった場合には、操作受付期間が経過すると、適切なボタン操作が行われた場合と同じ演出が実行されるものとした。しかし、適切なボタン操作が行われなかった場合には、別の演出（例えば大当り期待度が低い演出）が実行されるものとしてもよい。即ち、各演出パターンは、ボタン操作があった場合には、ボタン操作態様に対応付けられた演出に発展し、ボタン操作がなかった場合には、ボタン操作態様とは対応付けられていない所定の演出に発展する（分岐し得る演出を含む）演出パターンであってもよい。

ところで、図４０を用いて説明したように、「高確・時短状態」が設定されているときに、画像表示装置１７に、特別遊技示唆図柄７１として半透明の「？」又は「!!」が表示されている状態で、ボタン操作指示演出（リーチ状態になることを煽る（期待させる）演出と共に、演出ボタンＳＷ６ａの操作を促す操作指示１７ｊとして「単押し」「連打」「長押し」の何れかが）表示され得るが、ここでのボタン操作指示演出、発展演出については、図８１〜図８６を用いて説明したものと基本的に同じになる。

つまり、指示された「単押し」「連打」「長押し」の何れかで演出ボタンＳＷ６ａが操作されてリーチ状態になると、半透明の「？」又は「!!」から半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」に表示変更されると共に、「単押し」からリーチ状態になると、大当り期待度が低い発展演出へ移行し、「連打」からリーチ状態になると、「単押し」からリーチ状態になる場合よりも大当り期待度が高い発展演出へ移行し、「長押し」からリーチ状態になると、「連打」からリーチ状態になる場合よりも大当り期待度が高い発展演出へ移行する。

一方、指示された「単押し」「連打」「長押し」の何れかで演出ボタンＳＷ６ａが操作されてリーチ状態にならないと、半透明の「？」又は「!!」は半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」に表示変更されない、或いは表示消去される。ここで、ボタン操作指示演出は、半透明の「？」又は「!!」から半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」に表示変更される（半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」が出現する）のを期待させる演出であるが、その期待度については、「単押し」「連打」「長押し」の何れを指示するかによって異ならせるようにしている。

そのために、具体的には、図８８に示すように、ボタン操作指示演出において、「単押し」が指示される場合に、リーチ状態になる（つまり半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」に変更される）割合とリーチ状態にならない（つまり半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」に変更されない）割合、「連打」が指示される場合の同割合、「長押し」が指示される場合の同割合が、夫々図示のように設定されている。

つまり、半透明の「？」又は「!!」から半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」に表示変更される割合、つまり期待度は、「長押し」が指示されるボタン操作指示演出が行われた場合に最も高くなり、次に「連打」が指示されるボタン操作指示演出が行われた場合に高くなり、「単押し」が指示されるボタン操作指示演出が行われた場合に最も低くなる。

以上説明したパチンコ遊技機１の作用・効果について説明する。
「低確・非時短状態」が設定されているときには、遊技者は発射ハンドル７を操作して遊技球がセンタ役物１６の左側を落下するように、遊技球を発射させる「左打ち」により遊技を行い、この「左打ち」により第１始動口１０を狙うことができ、第１特図保留数が４未満のときに、遊技球が第１始動口１０に入賞すると、第１特図判定情報が取得され特図保留記憶手段３２に記憶される。

「低確・時短状態」又は「高確・時短状態」が設定されているときには、遊技者は発射ハンドル７を操作して遊技球がセンタ役物１６の右側を落下するように、遊技球を発射させる「右打ち」により遊技を行い、この「右打ち」により第２始動口１１ａを狙うことができ、第２特図保留数が４未満のときに、遊技球が第２始動口１１ａに入賞すると、第２特図判定情報が取得され特図保留記憶手段３２に記憶される。

また、遊技者は「右打ち」によりゲート１２を狙うことができ、普図保留数が４未満のときに、遊技球がゲート１２を通過すると、普図判定情報が取得され普図保留記憶手段４２に記憶される。ここで先ず、普図保留記憶手段４２に記憶された普図判定情報は普通図柄の変動開始毎に順次消化（消去）され、この普図判定情報の消化により当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、普図表示器１９ｃに当り図柄が変動停止後、第２始動口１１ａが開放する補助遊技が発生する。

「低確・時短状態」又は「高確・時短状態」が設定されている場合、補助遊技作動モードとして高作動モードが設定され、「右打ち」を行って第２始動口１１ａへの比較的多くの遊技球の入賞を期待できるため、「右打ち」により所有の遊技球の数を略維持して遊技を行うことができる。但し、「低確・非時短状態」が設定されている場合、「右打ち」を行っても第１始動口１０への遊技球の入賞を殆ど期待できないうえ、補助遊技作動モードとして低作動モードが設定されるため、第２始動口１１ａへの遊技球の入賞も殆ど期待できないため、「左打ち」により所有の遊技球の数を減らしながら遊技を行うことになる。

次に、特図保留記憶手段３２に記憶された特図判定情報は特別図柄の変動開始毎に順次消化（消去）されるが、その際、特図保留記憶手段３２に複数の特図判定情報が記憶されている場合には、それら複数の特図判定情報は取得された順番で消化され、但し、第１，第２特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第２特図判定情報が第１特図判定情報よりも優先消化される。この特図判定情報の消化により大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、特図表示器１９ａ，１９ｂｃに大当り図柄が変動停止後、第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａが開放する特別遊技が発生する。

特別遊技が発生すると、遊技者は「右打ち」により第１，第２大入賞口１３ａ，１４ａを狙うことができる。変動停止した大当り図柄の種類によって、４Ｒ長期開放＋12Ｒ短期開放となる特別遊技Ａ、５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放となる特別遊技Ｂ，Ｃ、16Ｒ長期開放となる特別遊技Ｄ，Ｅの何れかが行われ、特別遊技Ａでは約500 個の遊技球を獲得することができ、特別遊技Ｂ，Ｃでは約625 個の遊技球を獲得することができ、特別遊技Ｄ，Ｅでは約2000個の遊技球を獲得することができる。

また、特別遊技の５Ｒ目と16Ｒ目の第２大入賞口１４ａの開放に伴って特定領域１４ｆが開放されるが、「右打ち」を行うことにより、５Ｒ目と16Ｒ目において、第２大入賞口１４ａが短期開放される際（特別遊技Ａの場合）、遊技球が特定領域１４ｆを通過する可能性が極めて低いが、５Ｒ目において、第２大入賞口１４ａが長期開放される際（特別遊技Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅの場合）、16Ｒ目において、第２大入賞口１４ａが長期開放される際（特別遊技Ｄ，Ｅの場合）、遊技球が特定領域１４ｆを通過する可能性が極めて高い。

「低確・非時短状態」で、第１始動口１０への遊技球の入賞に基づいて大当り抽選で当選した場合、38％-62 ％の割合で特別遊技Ａ- 特別遊技Ｂの何れかが実行されるが、基本的に、特別遊技Ａが実行されると、遊技球が特定領域１４ｆを通過しないので、当該特別遊技の終了後に「低確・時短状態」が設定され、特別遊技Ｂが実行されると、遊技球が特定領域１４ｆを通過するので、当該特別遊技の終了後に「高確・時短状態」が設定される。

「低確・時短状態」又は「高確・時短状態」で、第２始動口１１ａへの遊技球の入賞に基づいて大当り抽選で当選した場合、48％-32 ％-20 ％の割合で特別遊技Ｃ- 特別遊技Ｄ- 特別遊技Ｅの何れかが実行されるが、基本的に、特別遊技Ｃ，Ｄ，Ｅの何れが実行されても、遊技球が特定領域１４ｆを通過するので、当該特別遊技の終了後に「高確・時短状態」が設定される。

ここで、特別遊技の終了後、「高確・時短状態」が設定されている状態で、特別遊技が行われることなく特図変動回数が110 回を超えると、「高確・時短状態」から「低確・非時短状態」へ設定変更される。「高確・時短状態」で特図変動回数が110 回以内で大当りとなると、所謂連チャンとなり、この連チャン確率が、例えば約70％〜75％になる。

「高確・時短状態」では、遊技球が第２始動口１１ａに比較的多く入賞して、所有の遊技球の数を略維持して遊技を行うことができるので、特図変動回数が110 回以内の連チャンとなるか否か、連チャンの回数が多くなるか否かで、獲得できる遊技球の数が大きく異なってくる。つまり、遊技者は、先ず、「低確・時短状態」では「高確・時短状態」が設定される特別遊技が発生することを期待して遊技を行い、次に、「高確・時短状態」では連チャンとなること、そして、連チャンの回数が多くなることを期待して遊技を行う。

尚、特別遊技の終了後、「低確・時短状態」が設定されている状態で、特別遊技が行われることなく特図変動回数が100 回を超えると、「低確・時短状態」から「低確・非時短状態」へ設定変更される。「低確・時短状態」で特図変動回数が100 回以内で大当りとなると、所謂引戻しとなり、この引戻し確率が、例えば約30％〜35％になる。

一方、遊技演出に関して、大当りか否かの判定結果に基づいて、特別図柄が変動表示されているときには、大当りと判定される大当り期待度を示唆する図柄変動演出が、また、特別遊技が行われているときには、特別遊技を盛り上げるオープニング演出を含む特別遊技演出、エンディング演出が、夫々、画像表示装置１７での表示を主体に行われ、こうした遊技演出により、遊技性、並びに遊技興趣が高められる。

先ず、図柄変動演出に関して、「高確・時短状態」が設定されて、「確変演出モード」が設定されているときに、図３４に示すように、画像表示装置１７には、１又は複数の特別遊技履歴図柄７０（「５Ｒ」又は「16Ｒ」）が表示される。この特別遊技履歴図柄７０により、「低確・非時短状態」から大当りとなって行われた特別遊技から、特別遊技が行われている場合を除いて「低確・非時短状態」に変更されないで現在に至るまでの特別遊技の回数；連続特別遊技実行回数、その連続特別遊技実行回数に含まれる少なくとも一部の特別遊技の実質的に出球が得られたラウンド数が示される。

遊技者は、この特別遊技履歴図柄７０を見て、連続特別遊技実行回数、その連続特別遊技実行回数に含まれる少なくとも一部の特別遊技の実質的に出球が得られたラウンド数を知ることができ、そこで、連続特別遊技実行回数が多いと、更に「16Ｒ」の特別遊技履歴図柄７０の数が多い（2000個の出球が得られた特別遊技の回数が多い）と、優越感を抱くことができ、一方、次に連チャンとなって、特別遊技履歴図柄７０が１つ追加表示されること、更にその特別遊技履歴図柄７０が「16Ｒ」になる（2000個の出球が得られる特別遊技が発生する）ことを期待して遊技を行うことができる。

ここで、図３６に示すように、「確変・時短状態」が設定されているとき（「確変演出モード」で図柄変動演出が行われているとき) 、事前判定手段３４ｃによる判定結果に基づいて、画像表示装置１７に、表示されている特別遊技履歴図柄７０を利用して、保留されている第２特図判定情報によって、特別遊技が行われることを期待させる特別遊技示唆演出として、特別遊技履歴図柄７０と関連（類似）する、或いは特別遊技履歴図柄７０を示唆する特別遊技示唆図柄７１（半透明の「？」又は「!!」又は「５Ｒ」又は「16Ｒ」）が表示され得る。

「高確・時短状態」が設定されている状態で、特別遊技が行われることなく特図変動回数が110 回を超える、つまり連チャンとならないことが有り得る状況下で、特別遊技示唆図柄７１が表示されると、遊技者は、特別遊技が行われる期待、その特別遊技終了後に「高確・時短状態」が継続する期待を高めることができ、更に、特別遊技示唆図柄７１が半透明の「５Ｒ」である場合、５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放の特別遊技が行われることを期待することができ、半透明の「16Ｒ」である場合、16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを期待することができる。

また、半透明の「？」又は「!!」の特別遊技示唆図柄７１が表示された場合、その半透明の「？」又は「!!」の特別遊技示唆図柄７１が表示変化しないと、半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」の特別遊技示唆図柄７１が表示された場合よりも、特別遊技が行われる期待度は低いが、半透明の「？」又は「!!」から半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」の特別遊技示唆図柄７１に表示変化すること、つまり特別遊技が行われる期待度が高くなることを期待することができる。

図４０（図８２〜図８８）に示すように、ボタン操作指示演出が行われると、半透明の「？」又は「!!」から半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」の特別遊技示唆図柄７１に表示変化する期待が高められる。このボタン操作指示演出において、演出ボタンＳＷ６ａの操作として、「単押し」「連打」「長押し」の何れかが指示されるが、指示された「単押し」「連打」「長押し」の何れかで演出ボタンＳＷ６ａが操作されると、リーチ状態になって、半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」の特別遊技示唆図柄７１に表示変化する可能性がある。

「単押し」→「連打」→「長押し」の順に、半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」の特別遊技示唆図柄７１に表示変化する期待度が高くなり、しかも、リーチ状態になって移行する発展演出の大当り期待度も高くなるので、遊技者は、「単押し」よりも「連打」が指示されること、更に「連打」よりも「長押し」が指示されること期待することができる。

次に、特別遊技演出に関して、「低確・非時短状態」で（つまり第１特図判定情報に基づいて）大当りとなると、特別遊技Ａ，Ｂの何れかが行われて、図４１、図４２に示す特別遊技Ａ，Ｂ用演出が行われる。この特別遊技Ａ，Ｂ用演出では、バトル演出が行われ、そこで勝利することで、特別遊技Ｂが行われていることになり、５Ｒ目に第２大入賞口１４ａが長期開放し、つまり遊技球が特定領域１４ｆを通過して、当該特別遊技の終了後に「高確・時短状態」になるので、この特別遊技Ａ，Ｂ用演出により「高確・時短状態」になる期待を高めることができる。

「高確・時短状態」又は「低確・時短状態」で（つまり第２特図判定情報に基づいて）大当りとなると、特別遊技Ｃ，Ｄの何れかが行われて、図４３、図４４に示す特別遊技Ｃ，Ｄ用演出が行われ、特別遊技Ｅが行われて、図４７、図４８に示す特別遊技Ｅ用演出が行われ、何れも、５Ｒ目又は16Ｒ目に第２大入賞口１４ａが長期開放し、つまり遊技球が特定領域１４ｆを通過して、当該特別遊技の終了後に「高確・時短状態」になる。

特別遊技Ｃ，Ｄ用演出では、５Ｒ目の終了後から図４５に示すルーレット演出が開始される。特別遊技Ｃでは、16Ｒ目が終了するまでの間にルーレット演出が行われ、特別遊技Ｄでは、６Ｒ目に第１大入賞口１３ａが10回短期開閉してから完全開放し、この６Ｒ目において特別遊技Ｃ，Ｄの何れが行われているのか一見分からない、第１大入賞口１３ａが完全開放するまでの間にルーレット演出が行われる。

このルーレット演出において、有利状態が継続するか否か、つまり特別遊技Ｄが行われているか否かを示唆すると共に、当該特別遊技終了後に特殊遊技演出を行うか否かを示唆する示唆遊技演出が行われ、この示唆遊技演出によって、有利状態が継続される期待だけではなく、当該特別遊技終了後に「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出が行われる（保留連となる）期待を高めることができる。

そして、ルーレット演出において、示唆遊技演出の後、有利状態が継続することを示す継続遊技演出、或いは、当該特別遊技終了後に特殊遊技演出が行われることを示す事前判定遊技演出われることで、遊技者を歓喜させることができ、更に、継続遊技演出と事前判定遊技演出の両方が行われることで、遊技者を一層歓喜させることができる。

ルーレット演出において、特殊遊技演出を行うことを示さない事前判定遊技演出が行われると、当該特別遊技の終了後に「確変演出モード」で図柄変動演出が行われるが、特殊遊技演出を行うことを示す事前判定遊技演出が行われると、当該特別遊技の終了後、第２特別図柄が４回変動表示されるまで、「第２の特殊演出モード」で図柄変動演出が行われ、この間で大当りとなる保留連の発生を遊技者に期待させることができる。

特別遊技の終了後、第２特別図柄が４回変動表示されると、つまり保留連が発生しなければ、第２特別図柄の５回目の変動表示からは、「確変演出モード」で図柄変動演出が行われる。但し、第２特別図柄が４回変動表示されるまでに、第２特図判定情報が新たに保留され、その第２特図判定情報が大当りとなる情報である場合には、第２特別図柄が４回変動表示され後も、「第２の特殊演モード」が延長され、遊技者に大当りとなる期待を多いに高めることができる。

ところで、特別遊技Ｃ，Ｄ，Ｅの何れかが行われているときに、図５１に示すように、画像表示装置１７には、１又は複数の特別遊技履歴図柄７０（「５Ｒ」又は「16Ｒ」）と、実行中の当該特別遊技に関する特別遊技当該図柄７２（「特」又は「16Ｒ」）が表示される。この特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２により、当該特別遊技を含む連続特別遊技実行回数、その連続特別遊技実行回数に含まれる少なくとも当該特別遊技を含む一部の特別遊技の実質的に出球が得られたラウンド数が示される。

遊技者は、この特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２を見て、当該特別遊技を含む連続特別遊技実行回数、その連続特別遊技実行回数に含まれる少なくとも当該特別遊技を含む一部の特別遊技の実質的に出球が得られたラウンド数を知ることができ、そこで、連続特別遊技実行回数が多いと、更に「16Ｒ」の特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２の数が多い（2000個の出球が得られた特別遊技の回数が多い）と、優越感を抱くことができ、一方、次に連チャンとなって、特別遊技当該図柄７２が１つ追加表示されること、更にその特別遊技当該図柄７２が「16Ｒ」になる（2000個の出球が得られる特別遊技が発生する）ことを期待して遊技を行うことができる。

特別遊技Ｅが行われている場合、「16Ｒ」の特別遊技当該図柄７２が終始表示されるが、特別遊技Ｃ又はＤが行われている場合、先ずは、「特」の特別遊技当該図柄７２が表示され、特別遊技Ｄが行われていると、その後、６Ｒ目のルーレット演出において、「Ｒ昇格」又は「！！」を指す演出が行われるので、そのルーレット演出の後、「特」から「16Ｒ」の特別遊技当該図柄７２に表示変化する。遊技者は、「特」の特別遊技当該図柄７２が表示されると、その後、「特」から「16Ｒ」の特別遊技当該図柄７２に表示変化すること、つまり有利特別遊技が継続することを期待することができる。

ここで、特別遊技Ｃ，Ｄ，Ｅの何れかが行われているときに、図５３に示すように、事前判定手段３４ｃによる判定結果に基づいて、画像表示装置１７に、表示されている特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２を利用して、保留されている第２特図判定情報によって、保留連となる特別遊技が行われることを期待させる特別遊技示唆演出として、特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２と関連（類似）する、或いは特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２を示唆する特別遊技示唆図柄７３（半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」）が表示され得る。

特別遊技Ｃ，Ｄ，Ｅの何れかの終了後、「高確・時短状態」が設定されても、そこで、特別遊技が行われることなく特図変動回数が110 回を超える、つまり連チャンとならないことが有り得る状況下で、特別遊技示唆図柄７３が表示されると、遊技者は、保留連となる特別遊技が行われる期待、その特別遊技終了後に「高確・時短状態」が継続する期待を高めることができ、更に、特別遊技示唆図柄７３が半透明の「５Ｒ」である場合、５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放の特別遊技が行われることを期待することができ、半透明の「16Ｒ」である場合、16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを期待することができる。

実施例２では、実施例１において、特別遊技関連演出制御手段６４の特別遊技示唆演出制御手段６４ｂによる機能を変更、追加した例を示す。この特別遊技示唆演出制御手段６４ｂは、「高確・時短状態」で遊技が制御されているとき、画像表示装置１７に、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂによる判定結果、所謂当該判定結果に基づいて、表示されている特別遊技履歴情報を利用して、特別遊技が行われることを期待させる（特別遊技が行われる可能性を示唆する）特別遊技示唆演出を、図柄変動演出の演出画像に重ねて、基本的に図柄変動演出の演出画像よりも優先させるように表示させる。

ここで、前記同様、図３５に示すように、特別遊技示唆演出を表示するために、特別遊技履歴図柄７０と関連（類似）する、或いは特別遊技履歴図柄７０を示唆する特別遊技示唆図柄７１として、第１特別遊技示唆図柄７１ａ（半透明の「？」）と、第２特別遊技示唆図柄７１ｂ（半透明の「!!」）と、第３特別遊技示唆図柄７１ｃ（半透明の「５Ｒ」）と、第４特別遊技示唆図柄７１ｄ（半透明の「16Ｒ」）が決められている。半透明の「？」「!!」は５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放又は16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを期待させる図柄、半透明の「５Ｒ」は５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放の特別遊技が行われることを期待させる図柄、半透明の「16Ｒ」は16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを期待させる図柄である。

そして、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂは、「確変演出モード」で図柄変動演出が行われているときに、当該判定結果に基づいて、第１〜第４特別遊技示唆図柄７１ａ〜７１ｄの何れかの特別遊技示唆図柄７１を選択し、その特別遊技示唆図柄７１を、次に特別遊技が行われた場合に特別遊技履歴図柄７０が表示される位置に表示させることが可能である。具体的に、特別遊技示唆図柄７１の選択について、当該判定結果に基づいて、前記同様、図３７に示す特別遊技示唆図柄選択テーブルを用いて、非当選(1) 、非当選(2) 、５Ｒ長期開放＋11Ｒ長期開放の特別遊技の当選；当選（５Ｒ）、16Ｒ長期開放の特別遊技の当選；当選（16Ｒ）別に、図示の選択率で最終的に表示させる半透明の「？」「!!」「５Ｒ」「16Ｒ」の何れかを選択する。特に、当選（５Ｒ）時にはトータル60％の割合で、また、当選（16Ｒ）時にはトータル80％の割合で、半透明の「？」「!!」「５Ｒ」「16Ｒ」の何れかを選択する。

また、半透明の「５Ｒ」が選択された場合、先ず半透明の「？」「!!」の何れかを暫定表示させて、その半透明の「？」「!!」の何れかから半透明の「５Ｒ」に表示変更させることが可能である。具体的には、前記同様、図３８に示すように、半透明の「？」→「５Ｒ」への表示変更、半透明の「!!」→「５Ｒ」への表示変更については、夫々、非当選(1)(2)、当選（５Ｒ）別に、図示の選択率で行われる。また、半透明の「16Ｒ」が選択された場合、先ず半透明の「？」「!!」の何れかを暫定表示させて、その半透明の「？」「!!」の何れかから半透明の「16Ｒ」に表示変更させることが可能である。具体的には、前記同様、図３９に示すように、半透明の「？」→「16Ｒ」への表示変更、半透明の「!!」→「16Ｒ」への表示変更については、夫々、非当選(1)(2)、当選（16Ｒ）別に、図示の選択率で行われる。尚、前記各種選択率については、種々設定変更可能である。

このように、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂにより、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときに、大当り判定手段３４ａにより特別遊技を行うと判定されると、特別遊技が行われることを示唆する特別遊技示唆図柄７１（半透明の「？」「!!」「５Ｒ」「16Ｒ」の何れか）を特別遊技履歴情報と共に表示する態様で、また、図柄判定手段３４ｂにより16Ｒ長期開放の特別遊技（第２の特別遊技）を行うと判定されると、16Ｒ長期開放の特別遊技が行われることを示唆する特別遊技示唆図柄７１（半透明の「？」「!!」「16Ｒ」の何れか、特に半透明の「16Ｒ」）を特別遊技履歴情報と共に表示する態様で、計数された連続特別遊技実行回数を報知する報知演出を行わせることが可能である。

更に、特別遊技示唆演出制御手段６４ｂにより、「高確・時短状態」で遊技が制御されているときに、図柄判定手段３４ｂによりにより５Ｒ長期開放＋11Ｒ長期開放の特別遊技（第１の特別遊技）を行うと判定されたときよりも16Ｒ長期開放の特別遊技（第２の特別遊技）を行うと判定されたときの方が高確率で、特別遊技が行われることを示唆する特別遊技示唆図柄７１（半透明の「？」「!!」「16Ｒ」の何れか）を特別遊技履歴情報と共に表示する態様で、計数された連続特別遊技実行回数を報知する報知演出を行わせることが可能である。

尚、実施例２の「高確・時短状態」で遊技が制御されているとき、大当り判定手段３４ａ、図柄判定手段３４ｂによる当該判定結果に基づいて、特別遊技示唆図柄を表示可能な技術については、実施例１の「高確・時短状態」で遊技が制御されているとき、事前判定手段３４ｃによる事前判定結果に基づいて、特別遊技示唆図柄を表示可能な技術と併用できる。この場合、事前判定結果に基づいて特別遊技示唆図柄が表示されなかった場合、当該判定結果に基づいて行う特別遊技示唆図柄の表示を可能にする。或いは、実施例１の「高確・時短状態」で遊技が制御されているとき、事前判定手段３４ｃによる事前判定結果に基づいて、特別遊技示唆図柄を選択表示可能な技術を省略してもよい。

尚、前記実施例１、２を部分的に次のように変更してもよい。
（１）事前判定手段３４ｃに代わる事前判定手段を、演出制御基板２３のコンピュータにより構成する、即ち遊技演出制御手段６０に設ける。遊技制御基板２１のコンピュータにおいては、事前判定手段３４ｃを省略することができ、特図判定情報を取得した際、その特図判定情報を含む特図保留増加コマンドを演出制御基板２３に送信する。

遊技演出制御手段６０においては、演出制御基板２３から受信した特図保留増加コマンドに含まれる特図判定情報をそのまま前記の事前判定情報に変わる情報として事前判定情報記憶手段６５に記憶し、遊技演出制御手段６０に設けた事前判定手段が、この事前判定情報記憶手段６５の記憶情報に基づいて、前記の事前判定手段３４ｃと同様の事前判定を行う。特に、遊技状態が変化する場合、いつ何時でも、現在の遊技状態に応じた適切な事前判定を行って遊技演出に反映させることが可能になる。

（２）ルーレット演出（前記の示唆遊技演出、継続遊技演出、事前判定遊技演出）については、前記実施例で一例を開示したに過ぎず、他の種々の態様の演出とすることができる。例えば、前記実施例では、演出ボタンＳＷ６と協働して行う演出としているが、演出ボタンＳＷ６を使用しないと演出とする。

（３）前記の示唆遊技演出の後、前記の所定期間（特別遊技Ｃでは５Ｒ長期開放＋11Ｒ短期開放の開放遊技を行う期間、特別遊技Ｄでは16Ｒ長期開放のうち１Ｒ〜５Ｒと６Ｒの第１大入賞口１３ａが完全開放するまでの期間）の経過後に、前記継続遊技演出、事前判定遊技演出を行わせる。

ここで、前記の示唆遊技演出、継続遊技演出、事前判定遊技演出を一連の演出（前記のルーレット演出）とする必要性はなく、前記の継続遊技演出、事前判定遊技演出の実行タイミングを、例えば、特別遊技Ｃでは、当該特別遊技のエンディング時、又は、当該特別遊技終了後の特別図柄の変動表示時とし、また、特別遊技Ｄでは、６Ｒの第１大入賞口１３ａが完全開放以降の開放遊技時、又は、当該特別遊技のエンディング時、又は、当該特別遊技終了後の特別図柄の変動表示時とする。

（４）遊技球が特定領域１４ｆを通過する前（１Ｒ〜４Ｒ）に、前記の示唆遊技演出、継続遊技演出を行わせる。ここで、遊技球が特定領域１４ｆを通過する（５Ｒ目に）と仮定して、前記の事前判定遊技演出も行わせてもよい。

（５）有利状態が継続する（特別遊技Ｄが行われている）か否かを示唆する示唆遊技演出と、当該特別遊技の終了後に特殊遊技演出が行われるか否かを示唆する示唆遊技演出とを分けて行わせる。例えば、特別遊技Ｄが行われているとき、前記前者の示唆遊技演出については、前記実施例と同様に５Ｒ目に行わせ、前記後者の示唆遊技演出については、１６Ｒ目に行わせる。

（６）「低確・非時短状態」から特別遊技が行われた場合（つまり、特別遊技Ａ，Ｂの何れかが行われている場合）にも、前記の示唆遊技演出、継続遊技演出、事前判定遊技演出を行わせてもよい。
（７）特別遊技が行われているときに、前記の示唆遊技演出や事前判定遊技演出を行わせることなく、当該特別遊技の終了後に前記の特殊遊技演出を行わせる。
（８）特別遊技終了後に所定回数（４回）の特別図柄が変動表示されるまで、特別図柄の変動時間を特定変動時間（5 秒）に決定する必要性はなく、即ち、特定変動時間（5 秒）以外の変動時間を決定し、そこで、前記の特殊遊技演出を行わせる。

（９）特別遊技中の特別遊技示唆図柄７３の表示について、半透明の「特」「16Ｒ」以外に半透明の「？」「!!」の特別遊技示唆図柄７３を表示可能にする場合、特別遊技中に、「単押し」「連打」「長押し」の何れかを指示するボタン操作指示演出を行わせ、指示された「単押し」「連打」「長押し」の何れかで演出ボタンＳＷ６ａが操作されると、半透明の「？」又は「!!」から半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」の特別遊技示唆図柄７３に表示変化させ得るようにしもよい。この場合、「単押し」→「連打」→「長押し」の順に、半透明の「５Ｒ」又は「16Ｒ」の特別遊技示唆図柄７３に表示変化する期待度が高くなるようにしてもよい。

（１０）前記の特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２、特別遊技示唆図柄７１，７３については、前記以外の種々の図柄としてもよい。但し、特別遊技示唆図柄７１，７３については、特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２に類似する、或いは特別遊技履歴図柄７０、特別遊技当該図柄７２を示唆する図柄とすることが好ましい。

その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記開示事項以外の種々の変更を付加して実施可能である。また、本発明については、その他の種々のパチンコ遊技機等の遊技機に適用可能である。

例えば、ＳＴ機となる本パチンコ遊技機において、「低確・非時短状態」から小当りになると、小当り遊技終了後に、大当り確率が低確率に設定され（「低確・非時短状態」が設定され）、大当りになると、その大当りの種類に関わらず100 ％の割合で、大当り遊技終了後に、大当り確率が高確率に設定される（「高確・時短状態」が設定される）機種の採用が考えられる。尚、小当りを無くしてもよい。

或いは、前記実施例では、大当り確率が高確率に設定される（「高確・時短状態」が設定される）と、大当りとならないで特図変動回数が現実的な回数（例えば、約110 回）になると低確率（「低確・非時短状態」）に設定変更され、大当り確率が高確率に設定されている回数（例えば、約110 回）内で大当りとなる確率が数10％（例えば、約70〜75％）となる所謂ＳＴ機に本発明を適用した例であるが、大当り確率が高確率に設定されると、大当りとならないで特図変動回数が非現実的な回数（例えば、10000 回）になると低確率に設定変更され、つまり実質的には次回大当りとなるまで高確率が継続設定される所謂ループ機に本発明を適用してもよい。

１ パチンコ遊技機
３１ 特図取得手段
３２ 特図保留記憶手段
３４ 特図判定手段
３４ａ 大当り判定手段
３４ｂ 図柄判定手段
３４ｃ 事前判定手段
３６ 特別遊技実行手段
５０ 遊技状態制御手段
６０ 演出制御手段
６４ 特別遊技関連演出制御手段
６４ａ 特別遊技履歴演出制御手段
６４ｂ 特別遊技示唆演出制御手段
６９ 演出手段

Claims (1)

1. 始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段と、
   前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、
   前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定されると、前記特別遊技を行う特別遊技実行手段と、
   前記取得手段により取得された判定情報を所定数まで記憶する記憶手段と、
   前記記憶手段に記憶された判定情報に基づいて、前記特別遊技を行うか否かを事前に判定する事前判定手段と、
   前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われた後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態で遊技を制御可能な遊技状態制御手段と、
   所定の演出手段に遊技演出を行わせる演出制御手段とを備え、
   前記演出制御手段は、
   前記遊技状態制御手段により前記特定遊技状態で遊技が制御されているときにおいて前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われた回数を計数する計数手段と、
   前記計数手段により計数された回数を所定の報知態様で報知する報知演出を行わせる報知演出制御手段とを有し、
   前記報知演出制御手段は、
   前記事前判定手段により前記特別遊技を行うと判定されると、前記特別遊技が行われることを示唆する態様で前記報知演出を行わせることが可能であることを特徴とする遊技機。