JP2015170322A - 画像処理装置、生体認証装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、生体認証装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像処理装置、生体認証装置、画像処理方法及びプログラムにおいて、被写体の形状を高精度に認識することを目的とする。
【解決手段】被写体に光を照射する光源と、前記被写体を撮像する撮像素子と、前記被写体上の複数の位置の輝度を測定する輝度算出部と、前記複数の位置の夫々毎に、当該位置から前記光源までの距離及び当該位置における輝度に応じた補正係数を算出する係数算出部とを備えるように構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像処理装置、生体認証装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
例えば、人の手のひらの静脈を利用した生体認証において、登録する生体データを撮影する際には、被写体の一例である手の位置を周知の案内部材などで案内するが、照合する生体データを撮影する際には手の位置を案内する案内部材が設けられていない場合がある。案内部材により案内されていない手の生体データを撮影する場合、手の位置の違いから登録データと照合データの相違が大きくなり、本人認証の成功率が低下することがある。なお、本人認証の成功とは、本人の認証時に本人であることが正しく認証されることを意味する。
そこで、傾きなどの手の姿勢を測定し、登録時の手の位置からの照合時の手の位置のずれを打ち消すように照合時に撮影した生体データを加工することで、本人認証の成功率を向上させることができる。この場合、手の位置は、複数の距離センサを用いて各距離センサから手の対応する部分までの距離を測定することで検出することができる。しかし、距離の測定精度を向上させるためには、多数の距離センサを用いる必要があるため、生体認証装置のコストが増大すると共に、生体認証装置のサイズが増大してしまう。さらに、生体認証装置に大きさなどの物理的な制約がある場合には、制約の範囲内で多数の距離センサを配置することは難しい。
一方、被写体に光を照射して撮影した被写体の画像の輝度分布から、被写体の三次元的な形状を認識するSFS(Shape From Shading)技術が知られている。このSFS技術を手の位置の検出に応用すれば、光源から手の多数の点までの距離を多数の距離センサを用いることなく測定できるので、より高精度に手の位置を検出することができる。このSFS技術によると、被写体に光を照射して被写体からの反射光を撮像素子がレンズを介して受光するが、レンズには周辺減光という現象が存在する。光源から被写体までの距離が十分に長ければ、光源と被写体上の各点との間の距離が同一と見なせるため、周辺減光の影響は比較的小さい。しかし、例えば手のひらの静脈を利用した生体認証装置では、光源から手までの距離を十分に長くすることは上記制約などにより難しいため、手の位置に応じて周辺減光の影響が比較的大きくなる。このため、SFS技術を用いて高精度に手の位置を検出することは難しく、登録データと照合データの照合精度を向上することは難しい。
特開2000−230807号公報 特開2007−10346号公報
R.Kimmel et al., "Global Shape from Shading", CVGIP: Image Understanding,pp.120-125,1995 R.Zhang et al., "Shape from Shading: A Survey", IEEE PAMI(Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence),Vol.21, No.8, pp.690-706,August 1999 E.Prados et al., "Shape from Shading: a well-posed problem?", INRIA, No.5297,pp.1-55,August 2004 「新編 画像解析ハンドブック」、東京大学出版会、pp.118-132
従来のSFS技術を用いた形状認識では、被写体の形状を高精度に認識することは難しい。
そこで、1つの側面では、被写体の形状を高精度に認識できる画像処理装置、生体認証装置、画像処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一側面によれば、被写体に光を照射する光源と、前記被写体を撮像する撮像素子と、前記被写体上の複数の位置の輝度を測定する輝度算出部と、前記複数の位置の夫々毎に、当該位置から前記光源までの距離及び当該位置における輝度に応じた補正係数を算出する係数算出部とを備えた画像処理装置が提供される。
本発明の他の側面によれば、光を照射された生体の画像を撮像する撮像素子と、前記画像内の複数の位置の輝度を測定する輝度算出部と、前記画像内の複数の位置の夫々毎に、当該位置に対応するリファレンス物体上の位置から前記リファレンス物体に前記光を照射する光源までの距離、及び前記リファレンス物体の当該位置における輝度値に応じて算出された補正係数を記憶する記憶部と、前記複数の位置の夫々毎に、当該位置における前記輝度を当該位置における前記補正係数に基づいて補正する輝度補正部とを備えた生体認証装置が提供される。
被写体の形状を高精度に認識することができる。
手のひらの傾きを推定する処理の一例を説明する図である。 点光源モデルの一例を説明する図である。 光源が複数の発光素子を有する一例を説明する図である。 光学系の一例を説明する図である。 第1実施例における画像処理装置の一例を示すブロック図である。 撮影装置の第1の例を説明する図である。 第1実施例における生体認証装置の一例を示すブロック図である。 認証処理の一例を説明するフローチャートである。 正規化処理の一例を説明するフローチャートである。 輝度値補正処理の一例を説明するフローチャートである。 第2実施例における画像処理装置の一例を示すブロック図である。 撮影装置の第2の例を説明する図である。 第2実施例における生体認証装置の一例を示すブロック図である。 正規化処理の一例を説明するフローチャートである。 スポット光画像の一例を説明する図である。 反射率推定処理の一例を説明する図である。 リファレンス物体の輝度値の平滑化の一例を説明する図である。 リファレンス物体の輝度値のフィッティング係数の保存の一例を説明する図である。
開示の画像処理装置、画像処理方法及びプログラムでは、撮像素子が光源からの光を照射された被写体を撮像し、輝度算出部が被写体上の複数の位置の輝度を測定し、係数算出部が前記複数の位置の夫々毎に、当該位置から光源までの距離及び当該位置における輝度に応じた補正係数を算出する。
開示の生体認証装置及びプログラムでは、撮像素子が光源からの光を照射された生体の画像を撮像し、輝度算出部が画像内の複数の位置の輝度を測定し、記憶部が画像内の複数の位置の夫々毎に、当該位置に対応するリファレンス物体上の位置から光源までの距離及びリファレンス物体の当該位置における輝度値に応じて算出された補正係数を記憶しており、輝度補正部が複数の位置の夫々毎に、当該位置における輝度を当該位置における補正係数に基づいて補正する。
以下に、開示の画像処理装置、生体認証装置、画像処理方法及びプログラムの各実施例を図面と共に説明する。
光源から照射された照明強度は、光源から被写体までの距離に依存して決まる。そこで、一実施例では、この傾向を利用して、被写体上の複数の輝度の計測位置毎に、輝度値と光源からの距離とに応じた補正係数を求める。予めリファランス物体を撮影し、撮影されたリファランス物体の画像内の座標位置毎に、輝度と光源からの距離に応じた補正係数を求めて予め記憶しておくことができる。リファレンス物体とは、基準となる平面体の一例であり、例えば白い紙であっても良い。被写体となる生体の一例は、利用者の手のひらであり、手のひらを撮影した場合、撮影された手のひらの画像内の座標位置毎に、輝度を予め記憶しておいた座標位置に応じた補正係数に基づいて補正する。
図1は、手のひら静脈を利用した生体認証における、手のひらの傾きを推定する処理の一例を説明する図である。図1において、撮影装置1は、光源、撮像素子、レンズなどを含む周知の構成を有しても良い。光源からの光は被写体となる生体の一例である利用者の手のひら3を照射する。手のひら3で反射された光は、レンズを介して撮像素子により受光され、撮像素子からは撮影した手のひら3の画像が出力される。図1は、撮影装置1の光軸(即ち、光源と撮像素子の光軸)と直交する水平線Hに対する手のひら3の傾き角度がθである一例を示す。
SFS技術を用いれば、撮像素子から出力される撮影画像の輝度値(即ち、明るさ)から、手のひら3の三次元形状を測定することができる。具体的には、撮影画像の輝度値に基づき、光源から手のひら3までの距離を算出することで、手のひら3の三次元形状を測定することができる。SFS技術で用いる算出処理については、例えば上記非特許文献1,2,3などに一例が記載されている。
SFS技術は、理想的な条件を前提とした計算を行う。しかし、実際に生体認証に使われる撮影装置1では、次のような第1及び第2の要因によって理想的な条件からの乖離が存在する。第1の要因は、光源から被写体の一例である手のひら3までの距離をDで表すと、照明強度が1/Dに比例するのは光源が点光源である場合であり、実際に使用される光源では照明強度が1/Dに比例するとは限らないという点である。第2の要因は、撮影装置1ではレンズによる周辺減光が存在するものの、理想的な条件ではこの周辺減光が考慮されていないという点である。
特に撮影装置1と被写体との間の距離が比較的短い近接光学系において、上記第2の要因の影響が大きくなる。つまり、近接光学系では、レンズの画角が広いため、周辺減光の影響が大きくなる。また、撮影装置1と被写体との間の距離が比較的長い場合には、光源を点光源モデルで近似しても良いが、近接光学系の場合には、次のような要因などによって、輝度値が点光源モデルとは違った距離依存性を示す。
図2は、点光源モデルの一例を説明する図である。図2において、点光源11Aからの光は、手のひらなどの被写体3Aを照射する。図2中、Dは、点光源11Aから被写体3Aまでの距離を表す。この場合、被写体3A上の照明強度Lは、1/Dに比例する。しかし、図3と共に後述するように、実際に使用される光源は上記の如く点光源11Aではないので、照明強度が1/Dに比例するとは限らない。
図3は、光源が複数の発光素子を有する一例を説明する図である。図3において、光源は、基板10と、基板10上に設けられた発光素子の一例であるLED(Light Emitting Diode)11Bと、LED11Bの上方に設けられた導光体12を有する。複数のLED11Bからの光は、導光体12により照明強度Lの分布を均一化するように被写体3Aを照射する。図3中、破線で示す矢印は、複数のLED11Bからの光のうち、撮影装置の部品などによる内部反射光を表す。このように、光源が複数のLED11Bと導光体12を有しており、撮影装置の部品などによる内部反射が存在する場合、光源に点光源モデルは当てはまらない。このため、実際の撮影装置では、照明強度が1/Dに比例するとは限らない。
以上の理由で、近接光学系では、理想的な条件を仮定しているSFS計算モデルに基づいて光源から被写体までの距離を正確に算出することができない。例えば、手のひら3の静脈を利用した生体認証において、撮影装置が撮影した手のひら3の撮影画像に直接SFS計算モデルを適用しても、算出される光源から手のひら3までの距離は、正解(即ち、実際の距離)から大きく乖離している。これは、生体認証の際の手のひら3と撮像素子との間の距離(または、認証距離)が近い方が、一般的には利用者が生体認証装置を使い易い傾向があるためである。この結果、手のひら3の静脈を利用した生体認証では、認証距離が例えば約5cmと短い距離を想定しているため、理想的な条件からの乖離が大きい。SFS技術では、輝度値に基づいて距離を測定するため、手のひら3の三次元形状を正確に測定するためには、輝度値に適切な補正処理を施すことが好ましい。
一実施例では、以下に説明する輝度値補正処理を実行する。輝度値補正処理には、前提とする条件に応じて、基本補正処理及び高さ可変補正処理の2種類がある。
先ず、基本補正処理について、図4と共に説明する。図4は、光学系の一例を説明する図であり、説明便宜上、撮影装置のレンズの図示は省略する。この例では、輝度値補正処理に、SFS計算モデルに合うように撮影画像を補正する基本補正処理を適用する。具体的には、撮像素子7から所定の高さ(即ち、Z軸方向上の距離)Z=Zに配置されたリファレンス物体8の撮影画像の輝度値を予め取得しておき、このリファレンス物体8の撮影画像の輝度値を基準として、被写体の撮影画像の輝度値を補正する。つまり、光学的な条件が既知であるリファレンス物体8の撮影画像の輝度値を用いて被写体の撮影画像の輝度値を補正する。ここで、リファレンス物体8のXYZ座標系における高さZは、XY平面に設けられ光をZ軸方向に照射する撮影装置が想定している基準となるZ軸方向上の高さに設定する。また、リファレンス物体8は、反射率が予め既知である参照用の平面体である。
平面体のリファレンス物体8を高さZ=Zの位置に配置した時の画像を撮影し、輝度値補正処理に利用する。以下に説明する例では、リファレンス物体8は高さZ=Zの位置に水平(即ち、XY平面と平行)に配置されているが、この水平配置に限定されるものではない。リファレンス物体8の反射率は、100%であることが好ましいが、リファレンス物体8全体の反射率が一定、且つ、既知であれば、反射率を補正することによって100%でなくとも利用可能である。また、リファレンス物体8は、鏡面反射の少ない特性を有することが好ましい。リファレンス物体8は、例えば標準反射板、加工したプラスティック、紙などで形成可能である。
図4に示す例では、光学系は、三次元のXYZ座標系に配置されており、このXYZ座標系の中心(0,0,0)に撮影装置の光源とレンズの中心(夫々の光軸が通る中心)9が存在する。以下の説明では、リファレンス物体8上の位置を表す物理的な座標系(例えば、mm単位)は大文字のX,Y,Zで、撮像素子7が撮影した画像上の位置を表す座標系は小文字のx,yで表す。レンズの焦点距離はfで表し、撮影装置はピンホールカメラモデルを想定する。
高さZ=Zの位置に、図4に示すように撮像素子7に対して水平にリファレンス物体8を配置して、撮像素子7によりリファレンス物体8の画像を撮影する。撮影したリファレンス物体8の画像の輝度値をI(x)で表す。ここで、輝度I(x)の添え字のrはリファレンス(即ち、基準)を表し、x,yは画像における座標を表す。なお、(x,y)は、画像中央を中心座標(0,0)とするXY座標系である。撮影した画像上の点g(x,y)に対応するリファレンス物体8上の位置G(X,Y,Z)は、高さZが既知の場合には、焦点距離fを用いて次式で表すことができる。
X=(Z/f)・x
Y=(Z/f)・y
基本補正処理では、撮影画像の輝度I(x,y)に対して次のような補正係数α(x,y)で表される補正処理を施す。ここで、Dは光源からリファレンス物体8上の位置までの距離を表し、Pは定数である。
α(x,y)=P/{I(x,y)・D (x,y)}
補正処理を施された撮影画像の輝度I'(x,y)は、次式で表すことができる。
I'(x,y)=I(x,y)・α(x,y)
=I(x,y)・[P/{I(x,y)・D (x,y)}]
上記補正係数α(x,y)の式中、係数{I(x,y)・D (x,y)}は、リファレンス物体8の輝度値が(1/D)に比例する場合の周辺減光を表す。補正係数α(x,y)は、この係数{I(x,y)・D (x,y)}の逆数に基づいており、SFS計算モデル用の補正を行う。
次に、高さ可変補正処理について説明する。上記の基本補正処理では、基準高さZにおけるリファレンス物体8の輝度値を利用する。基準高さZは、予め設定した固定値であり、撮影装置が想定している標準的な高さに設定しても良い。つまり、最も頻繁に利用される高さに配置されたリファレンス物体8の撮影画像の輝度値を用いて輝度値補正処理を行うことで、被写体の撮影画像の輝度値の補正精度を向上させることができる。
一方、被写体の高さは、例えば被写体を案内する周知の案内部材が設けられていない場合などには、変動する場合がある。例えば、手のひらの静脈を利用した生体認証では、利用者の手がかざされる高さは、一定とは限らず、変動する。このため、固定したリファレンス物体8の高さZと、被写体である手のひらの高さZが異なる場合が頻繁に発生し得る。このような場合、被写体の存在する高さZにおける照明強度分布を用いることで、測定精度の向上が期待できる。被写体の高さは、別途設けた周知の測距機能を用いて取得できる。
手のひらなどの被写体の平均高さZを測距機能によって取得し、高さZにおけるリファレンス物体8の輝度値を算出して上記輝度値補正処理に利用することができる。複数の高さZにおけるリファレンス物体8の輝度値をモデル化などによって保存しておくことで、任意の高さZにおけるリファレンス物体8の輝度値を算出しても良い。算出したリファレンス物体8の輝度値を用いて輝度補正を行うことによって、補正精度を高めることができる。
輝度値補正処理を実行することにより、既存のSFS技術では考慮していない要因を補正し、SFS技術を適用した場合の光源から被写体までの距離の測定精度を向上させることができる。このため、撮影装置と被写体との間の距離が近接している場合であっても、SFS技術を適用して光源からの距離を高精度に測定可能となる。具体的には、撮影装置固有の輝度値分布を、所定の高さに設定したリファレンス物体8の輝度値を利用して補正することによって、光源からの距離を高精度に測定できる。また、輝度値補正処理を、SFS計算モデルが仮定している理想的な条件に合わせることによって、計算精度を高めることができる。さらに、レンズの周辺減光のように一般的なSFS技術では考慮していない要因を輝度値補正処理によって除外することで、距離の測定精度を高めることができる。
また、対象とする被写体の高さが変動するような場合には、別途設けた測距機能によって求めた被写体の高さの平均値Zを利用し、該当する高さZにおけるリファレンス物体8の輝度値を算出しても良い。算出した高さZにおけるリファレンス物体8の輝度値を利用して輝度値補正処理を実行することで、距離の測定精度をさらに向上させることができる。
さらに、被写体の反射率を推定することによって、被写体の種類にかかわらず安定してSFS技術を適用可能となる。
このように、SFS技術を用いることにより、三次元距離情報を正確に取得することが可能となる。この結果、手のひらの静脈を利用した生体認証などに適用した場合、生体認証の精度を向上できる。特に手のひらの静脈を利用した生体認証では、利用者の利便性を考慮し、撮影装置と被写体である手のひらとの間の距離が近くになるように設計されている。このような近接光学系で非接触による生体認証を行う場合、上記の如き高精度の距離の測定の有効性が特に発揮される。
次に、上記基本補正処理を用いる第1の実施例を説明する。図5は、第1実施例における画像処理装置の一例を示すブロック図である。本実施例では、手のひらの静脈を利用した生体認証を、手のひらを案内する周知の案内部材を用いて行う場合を例にして説明する。手のひらを案内する案内部材を用いると、撮像素子と手のひらとの間の距離を略一定に保つことができる。このため、後述する輝度値補正処理は、撮像素子から所定の距離にあるリファレンス物体の撮影画像から算出した補正係数を利用する。
画像処理装置20−1は、図5に示す如く接続された制御部21、撮影装置1A、記憶部22、及び処理部24−1を有する。処理部24−1は、補正処理部241及び輝度値取得部243を有する。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)を含む各種プロセッサ(または、コンピュータ)により形成可能であり、画像処理装置20−1の全体の制御を司る。
撮影装置1Aは、周知の案内部材(図示せず)により案内された被写体に光を照射する照明光学系と、被写体からの反射光を受光する撮影光学系を有する。案内部材は、被写体が例えば手のひらであり、図1において手のひら3を水平線Hと平行になるように案内する場合、例えば水平線Hと平行な水平面を有する手のひら3を案内する透明板、或いは、手のひら3の外周部分のみを案内するフランジ500などで形成しても良い。
図6は、撮影装置の第1の例を説明する図である。図6中、(a)は撮影装置1Aの上面図、(b)は撮影装置1Aの側面の模式図ある。撮影装置1Aは、カメラなどの撮影光学系15と、照明光学系16を有する。撮影光学系15は、図4に示す如き撮像素子7及びレンズ(図示せず)などを有する。照明光学系16は、基板10上に設けられた複数(この例では8個)のLED11B及び導光体12を有する。この例では、図6中、(a)に示すように、LED11Bは撮影光学系15の外側にリング状に配置されており、導光体12は各LED11Bを覆うようなリング形状を有する。なお、生体認証が利用者の手のひら3の静脈を利用する場合、LED11Bは、単一色とみなせる波長帯域の光を出射すれば良い。
記憶部22は、半導体記憶装置、磁気記憶装置などで形成可能であり、各種パラメータ、画像データなどのデータを記憶する。記憶部22は、制御部21を形成するプロセッサが実行するプログラムを記憶しても良い。
処理部24−1は、CPUを含む各種プロセッサ(または、コンピュータ)により形成可能であり、被写体の正規化処理を実行する。処理部24−1は、補正処理部241及び輝度値取得部243を有する。記憶部22は、処理部24−1を形成するプロセッサが実行するプログラムを記憶しても良い。
第1実施例における画像処理方法の一例では、図5の画像処理装置20−1を用いて、案内部材を利用して高さZ=Zの位置にリファレンス物体8を配置し、撮影装置1Aによりリファレンス物体8を撮影し、制御部21の制御下で撮影画像の輝度I(x,y)の画像データを記憶部22に記憶する。
処理部24−1の輝度値取得部243は、制御部21の制御下で、記憶部22に記憶された撮影画像の輝度I(x,y)の画像データに基づき、リファレンス物体8上の各位置における輝度値を取得して記憶部22に記憶する、輝度算出部の一例である。また、処理部24−1の補正処理部241は、制御部21の制御下で、
α(x,y)=P/{I(x,y)・D (x,y)}
で表される補正処理を実行するための、撮影画像の輝度I(x,y)に対する補正係数α(x,y)を算出して記憶部22に記憶する、係数算出部の一例である。補正処理部241は、制御部21の制御下で、撮影画像の輝度I(x,y)に
I'(x,y)=I(x,y)・α(x,y)
=I(x,y)・[P/{I(x,y)・D (x,y)}]
なる補正式で表される補正処理を施した撮影画像の輝度I'(x,y)をさらに算出して記憶部22に記憶するようにしても良い。
なお、リファレンス物体8を高さZ=Zの位置に配置可能な機構が設けられている場合には、上記案内部材を画像処理装置20−1に設ける必要はなく、上記案内部材は図7と共に後述する生体認証装置20−2に設けられていれば良い。
図7は、第1実施例における生体認証装置の一例を示すブロック図である。図7中、図5と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図7に示す生体認証装置20−2は、利用者の生体データ(この例では手のひら3の静脈)を登録する場合と、利用者の生体データを登録生体データと照合する場合に利用できる。
生体認証装置20−2は、図7に示す如く接続された制御部21、撮影装置1A、記憶部22、データベース部23、処理部24−2、特徴抽出部25、及び照合処理部26を有する。処理部24−2は、補正処理部241、計算処理部242、輝度値取得部243、角度推定処理部244、及び角度補正処理部245を有する。記憶部22は、処理部24−2を形成するプロセッサが実行するプログラムを記憶しても良い。
利用者の生体データを登録する場合には、利用者は手のひら3を案内部材により案内された位置にかざす。撮影装置1Aは、制御部21の制御下で、手のひら3の静脈の画像を撮影し、撮影画像の登録用画像データを記憶部22に記憶する。特徴抽出部25は、制御部21の制御下で、記憶部22に記憶された手のひら3の静脈の撮影画像の登録用画像データから、生体認証に使用する特徴データを周知の方法で抽出し、特徴データをデータベース部23に登録する。データベース部23は、記憶部22の一部により形成されていても良い。
利用者の生体データを登録生体データと照合する場合には、利用者は手のひら3を案内部材により案内された位置にかざす。撮影装置1Aは、制御部21の制御下で、手のひら3の静脈の画像を撮影し、撮影画像の照合用画像データを記憶部22に記憶する。
処理部24−2は、記憶部22に記憶された撮影画像の照合用画像データに対して正規化処理を施す。この正規化処理は、画像データの三次元的な姿勢情報を算出し、手のひら3の姿勢を正規化(即ち、正しい姿勢に補正)する。手のひら3の正しい姿勢とは、利用者の生体データを登録した時の手のひら3の姿勢である。
処理部24−2において、輝度値取得部243は、記憶部22に記憶された、高さZ=Zにおけるリファレンス物体8の輝度値を取得する。輝度値取得部243は、記憶部22に記憶された、Z=Zにおけるリファレンス物体8の撮影画像の画像データを必要に応じて提供しても良い。なお、リファレンス物体8の画像データは、記憶部22に記憶される際に圧縮などの画像処理を施されていても良いことは言うまでもない。
補正処理部241は、上記の如く算出されて記憶部22に記憶された補正係数α(x,y)に基づき、記憶部22に記憶された照合用画像データの各座標点(x,y)における輝度値を補正し、記憶部22に記憶する。計算処理部242は、各座標点の画素(x,y)における補正された輝度値の画像データを用いてSFS計算モデルに基づく計算を行い、撮影装置1Aの光源から各座標点の画素(x,y)までの距離を含むSFS情報を求める。SFS計算モデルに基づく計算の計算方法は特に限定されないが、例えば上記非特許文献3に記載された方法を用いることができる。
角度推定処理部244は、補正処理部241で求めたSFS情報に基づいて、照合用の被写体の一例である手のひら3の基準面に対する傾き角を算出する、角度算出部の一例である。手のひら3の基準面は、例えば図1の例の場合、水平線Hと平行な水平面である。手のひら3の基準面に対する傾き角の算出の詳細については後述する。
角度補正処理部245は、角度推定処理部244で算出した手のひら3の基準面に対する傾き角に基づき、記憶部22に記憶された照合用画像データを補正する、角度補正部の一例である。このような照合用画像データの補正の詳細については後述する。これにより、基準面に対して傾いた姿勢で撮影された手のひら3の照合用画像データは、基準面と平行な正しい姿勢で撮影された手のひら3の照合用画像データに補正される。照合用画像データの補正方法(即ち、回転方法)は特に限定されないが、例えば上記非特許文献4に記載された方法を用いることができる。なお、登録用画像データが基準面に対して傾いた姿勢で撮影されている場合であっても、手のひら3の高さは案内部材により略一定に保たれるので、照合用画像データは、この登録用画像データが撮影された姿勢と同じ姿勢における画像データに補正される。補正された照合用画像データは、制御部21の制御下で、記憶部22に記憶される。
特徴抽出部25は、制御部21の制御下で、記憶部22に記憶された、補正された照合用画像データから、生体認証に使用する特徴データを周知の方法で抽出し、記憶部22に記憶する。照合処理部26は、制御部21の制御下で、記憶部22に記憶された、補正された照合用画像データの特徴データと、データベース部23に登録されている、登録用画像データの特徴データとを照合し、照合結果を記憶部22に記憶する。照合結果は、例えば照合用画像データの特徴データの、登録用画像データの特徴データに対する類似度を表す。
図8は、生体認証装置20−2の認証処理の一例を説明するフローチャートである。認証処理を開始する場合、利用者は手のひら3を生体認証装置20−2の案内部材により案内された位置にかざす。図8において、ステップS1では、制御部21が撮影装置1Aを制御して特徴画像取得処理を実行することで、撮影装置1Aが特徴画像を取得して記憶部22に記憶する。特徴画像とは、被写体の特徴的な画像のことを言い、この例では手のひら3の静脈の画像を指す。従って、この例では、撮影装置1Aが撮影した撮影画像の照合用画像データが特徴画像取得処理により取得される特徴画像である。
ステップS2では、制御部21が処理部24−2を制御して特徴画像の正規化を行う正規化処理を実行することで、処理部24−2が手のひら3の三次元的な姿勢情報を取得し、この姿勢情報に基づいて手のひら3の姿勢を正しい姿勢に補正した特徴画像を記憶部22に記憶する。正規化処理の詳細については、図9及び図10と共に後述する。
ステップS3では、制御部21が特徴抽出部25を制御して特徴抽出処理を実行することで、特徴抽出部25が補正された姿勢の特徴画像から生体認証に使用する特徴データを周知の方法で抽出して記憶部22に記憶する。
ステップS4では、制御部21が照合処理部26を制御して照合処理を実行することで、照合処理部26が補正された姿勢の特徴画像から抽出された特徴データと、データベース部23に登録されている登録用特徴画像の特徴データとを照合して照合結果を取得して記憶部22に記憶する。
利用者の生体データを登録生体データと照合する場合の認証処理は、上記の図8の如くであるが、利用者の生体データを登録する場合の登録処理は、上記認証処理のステップS4を省略すると共に、ステップS3において抽出した特徴画像の特徴データを記憶部22ではなくデータベース部23に記憶することで実現可能である。
図9は、図8のステップS2で実行される正規化処理の一例を説明するフローチャートである。図9において、ステップS21では、制御部21が輝度値取得部243及び補正処理部241を制御して輝度値補正処理を実行する。輝度値補正処理では、輝度値取得部243が記憶部22に記憶された高さZ=Zにおけるリファレンス物体8の輝度値を取得し、補正処理部241が算出された補正係数α(x,y)に基づき、記憶部22に記憶された照合用画像データの各座標点の画素(x,y)における輝度値を上記の補正式を用いて補正し、記憶部22に記憶する。任意の係数をhで表すと、この例では、各座標点の画素(x,y)は、(−hx,+hx)、(−hy,+hy)の範囲を動く。
図10は、図9のステップS21で実行される輝度値補正処理の一例を説明するフローチャートである。図10において、ステップS211では、輝度値取得部243が画像座標xをx=−hxに初期化し、ステップS212では、輝度値取得部243が画像座標yをy=−hyに初期化する。ステップS213では、補正処理部241が画素(x,y)に対する補正係数α(x,y)を算出する。ステップS214では、補正処理部241が撮影画像の輝度I(x,y)を、補正係数α(x,y)を含む上記の補正式を用いて補正する。
ステップS215では、補正処理部241がyをy+1にインクリメントし、ステップS216では、補正処理部241がy>hyであるか否かを判定する。ステップS216の判定結果がNOであると処理はステップS213へ戻り、判定結果がYESであると処理はステップS217へ進む。ステップS217では、補正処理部241がxをx+1にインクリメントし、ステップS218では、補正処理部241がx>hxであるか否かを判定する。ステップS218の判定結果がNOであると処理はステップS212へ戻り、判定結果がYESであると処理は図9の処理へ戻ってステップS22へ進む。
図9の説明に戻るに、ステップS22では、制御部21が計算処理部242を制御して計算処理を実行する。この計算処理では、上記の輝度値補正処理を施した撮影画像の輝度I'(x,y)に基づいて、SFS計算モデルに基づく計算を行い、撮影装置1Aの光源から各座標点の画素(x,y)までの距離を含むSFS情報を求める。
ステップS23では、制御部21が角度推定処理部244を制御して角度推定処理を実行する。角度推定処理では、角度推定処理部244が上記計算処理で求めたSFSに基づいて、照合用の被写体の一例である手のひら3の基準面に対する傾き角を算出する。手のひら3の基準面は、例えば図1の例の場合、水平線Hと平行な水平面である。手のひら3の基準面に対する傾き角の算出方法の一例では、例えば三次元データを一次元に投影し、一次元投影に対して直線フィッティングを行うようにしても良い。この場合、三次元の手のひら3の撮影画像の画像データ(X,Y,Z)(i=0,1,...は被写体上の座標を表すインデックス)を先ずXZ平面に投影し、この投影に対して直線を当てはめる直線フィッティングを行うことで、手のひら3のXZ平面に対する傾きを求める。次に、手のひら3の撮影画像の画像データ(X,Y,Z)をYZ平面に投影し、この投影に対して同様に直線を当てはめる直線フィッティングを行うことで、手のひら3のYZ平面に対する傾きを求める。このようにして、手のひら3のXZ平面に対する傾き及びYZ平面に対する傾きを求めることで、手のひら3の基準面に対する傾き角を求めることができる。なお、直接的に平面の方程式を三次元の手のひら3の撮影画像の画像データ(X,Y,Z)データに当てはめることで、手のひら3の基準面に対する傾き角を求めても良い。
ステップS24では、制御部21が角度補正処理部245を制御して角度補正処理を実行する。角度補正処理では、角度補正処理部245が角度推定処理部244で算出した手のひら3の基準面に対する傾き角に基づき、記憶部22に記憶された照合用画像データを補正する。これにより、基準面に対して傾いた姿勢で撮影された手のひら3の照合用画像データは、基準面と平行な正しい姿勢で撮影された手のひら3の照合用画像データに補正される。照合用画像データの補正(即ち、回転)は、例えば手のひら3を平面に近似して回転しても良い。また、三次元的な回転処理を用いて照合用画像データを補正しても良い。三次元的に回転処理の方がより正確な回転処理となるが、計算処理は増大するため、計算処理の高速化が優先される場合には被写体を平面近似して回転するようにしても良い。
次に、上記高さ可変補正処理を用いる第2の実施例を説明する。図11は、第2実施例における画像処理装置の一例を示すブロック図である。図11中、図5と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図11において、画像処理装置20−3は、上記第1実施例における撮影装置1A及び処理部24−1の代わりに、撮影装置1B及び処理部24−3を有する。処理部24−3は、補正処理部241、輝度値取得部243、及び距離測定処理部246を有する。本実施例では、画像処理装置20−3に案内部材が設けられておらず、撮影装置1Bの光源から被写体の一例である手のひら3の各点までの距離、即ち、手のひら3の高さを、撮影装置1Bに設けられた距離測定用のLEDを用いて測定する。記憶部22は、処理部24−3を形成するプロセッサが実行するプログラムを記憶しても良い。
図12は、撮影装置の第2の例を説明する図である。図12中、(a)は撮影装置1Bの上面図、(b)は撮影装置1Bの側面の模式図ある。図12中、図6と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。撮影装置1Bは、複数の距離測定用の発光素子の一例であるLED19(この例では4個)を有する。この例では、LED19は、リング形状を有する導光体12の外側の、基板10の四隅に配置されている。LED19から出射された光は被写体で反射され、撮影光学系15により受光される。
処理部24−3の距離測定処理部246は、撮影光学系15により受光された被写体からの反射光に基づいて、LED19から被写体までの距離を周知の方法で測定する、測距機能を有する測距部の一例である。距離の測定方法の具体例については後述する。上記第1実施例においては、案内部材(例えば、フランジ500)が設けられているため、リファレンス物体8の高さZは既知の値Zである。これに対し、本実施例においては、案内部材が設けられていないので、リファレンス物体8の高さZを距離測定処理部246により測定する。なお、本実施例において、リファレンス物体8を高さZ=Zの位置に配置可能な機構が設けられている場合には、撮影装置1Bの代わりに撮影装置1Aを使用可能であることは言うまでもない。
本実施例では、被写体の高さと同じ高さのリファレンス物体8の輝度値を輝度値補正処理に利用する。このため、処理部24−3の輝度値取得部243は、制御部21の制御下で、記憶部22に記憶された撮影画像の輝度I(x,y)の画像データに基づき、距離測定処理部246により測定された高さZにあるリファレンス物体8上の各位置における輝度値を取得し、記憶部22に記憶する。この場合の光学系は、図4に示す光学系と同様である。
例えば、3つの異なる高さZr0,Zr1,Zr2におけるリファレンス物体8を撮影装置1Bで撮影し、その時の輝度値を元にフィッテイングを行い、フィッティングの計算式の係数を保存しても良い。フィッティングは、例えば次のような計算式で表すことができる。
r,Z(x,y)={A(x,y)/D }+{B(x,y)/D}+C(x,y)
ここで、Ir,Z(x,y)は、フィッテングの結果として求めるリファレンス物体8の座標(x,y)における輝度値である。また、Dは、高さZにリファレンス物体8が存在する場合の撮影装置1Bの光源からリファレンス物体8までの距離である。さらに、A(x,y),B(x,y),C(x,y)は、画像上の点(x,y)に対応する位置におけるフィッティングの計算式の係数である。フィッティングの計算式の係数は、上記の式からも分かるように、画像上の点(x,y)毎に異なった値を持つ。
画像上の座標(x,y)に対応するリファレンス物体8の座標(X,Y,Z)は、次の式から求めることができる。
X=(Z/f)・x
Y=(Z/f)・y
このため、光源からリファレンス物体8までの距離Dは、次の式から求めることができる。
(x,y)=(X+Y+Z1/2
上記計算式では、リファレンス物体8の輝度値は被写体までの距離Dに対して、Dのマイナス2乗、Dのマイナス1乗、Dの0乗(=定数項)の3つから成ることを仮定している。点光源モデルのような理想的条件では、Dのマイナス2乗項のみが有効であるが、実際の撮影装置1BではDのマイナス2乗項だけでは表せない項が存在するため、上記の係数B,Cも含めて計算を行う。
画像上の点(x,y)に着目した場合に係数A,B,Cを算出する手順を以下に示す。3つの異なる高さZr0,Zr1,Zr2におけるリファレンス物体8の輝度値Ir,Z0(x,y),Ir,Z1(x,y),Ir,Z2(x,y)は、次の式に基づいて算出できる。
Figure 2015170322
ここで、D,D,Dは、光源から3つの異なる高さZr0,Zr1,Zr2におけるリファレンス物体8までの距離である。これらの距離D,D,Dは、画像上の座標(x,y)と撮影装置1Bの撮影光学系15のレンズの焦点距離fが決まれば、高さZを適用することで算出できる。このため、上記の式は、3つの未知変数(A,B,C)に対する3つの連立方程式であり、これらの連立方程式を解くことにより係数A,B,Cを求めることができる。
図13は、第2実施例における生体認証装置の一例を示すブロック図である。図13中、図7及び図11と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図13に示す生体認証装置20−4は、利用者の生体データ(この例では手のひら3の静脈)を登録する場合と、利用者の生体データを登録生体データと照合する場合に利用できる。
図13に示す生体認証装置20−4の処理部24−4は、反射率推定処理部247を有する。反射率推定処理部247は、 被写体の反射率を周知の方法で推定する。反射率の推定方法の具体例については後述する。記憶部22は、処理部24−4を形成するプロセッサが実行するプログラムを記憶しても良い。
生体認証装置20−4の認証処理は、基本的には図8の認証処理と同様であるが、認証処理を開始する場合、案内部材が設けられていないため、利用者は手のひら3を生体認証装置20−4の所定の領域内にかざす。撮影装置1Bは、この所定の領域内にかざされた手のひら3の静脈の画像を撮影可能である。
図14は、本実施例において、図8のステップS2で実行される正規化処理の一例を説明するフローチャートである。図14中、図9と同一ステップには同一符号を付し、その説明は省略する。本実施例では、被写体の高さが可変であるため、先ずステップS25の距離測定処理を実行し、その後、被写体の反射率を推定する反射率推定処理を実行する。その後、ステップS21の輝度値補正処理、ステップS22の計算処理、ステップS23の角度推定処理、及びステップS24の角度補正処理を実行する点は、上記第1実施例と同様である。
図14において、ステップS25では、制御部21が距離測定処理部246を制御して距離測定処理を実行する。距離測定処理では、距離測定処理部246が撮影装置1BのLED19から出射された光ビームが形成する被写体上のスポットの大きさなどに基づいて、LED19から被写体上の各スポットまでの距離を測定する。この例では、LED19が照明光学系16の光源の一例であるLED11Bと基板10上の同じ高さ位置に設けられているので、距離測定処理部246は光源から被写体までの距離を測定できる。被写体がリファレンス物体8であれば、光源からリファレンス物体8までの距離、即ち、リファレンス物体の高さ位置を測定できる。また、被写体が利用者の手のひら3であれば、光源から手のひら3までの距離、即ち、手のひら3の高さ位置を測定できる。
図15は、スポット光画像の一例を説明する図である。図15中、(a)は被写体が高さ位置Hにある場合に撮影装置1Bにより撮影された画像の一例を示し、(b)は被写体が高さ位置H(H>H)にある場合に撮影装置1Bにより撮影された画像の一例を示す。図15の(a)において、201−1は、高さ位置HにおけるLED19による被写体上の光ビームのスポットを示し、4つのスポット201−1を含む円200−1は、撮影装置1Bによる高さ位置Hにある被写体の撮影領域を示す。また、図15の(b)において、201−2は、高さ位置HにおけるLED19による被写体上の光ビームのスポットを示し、4つのスポット201−2を含む円200−2は、撮影装置1Bによる高さ位置Hにある被写体の撮影領域を示す。さらに、P(X)は、画像の中心からスポット201−1までの距離を表す。上記の距離P(X)は、被写体の高さ位置が高くなる程小さくなるため、被写体の高さ位置をこの距離P(X)に基づいて算出することができる。また、被写体上のスポットの大きさ(例えば、スポットの径)は、被写体の高さ位置が高くなる程小さくなり、被写体上のスポットの位置は、被写体の高さ位置が高くなる程撮影領域の中心に近づくため、被写体の高さ位置をスポットの大きさと位置に基づいて算出することもできる。
なお、被写体の高さ位置の測定方法は、上記の方法に限定されるものではない。また、測定方法は、例えば上記特許文献1,2などに記載されている方法を利用しても良い。
図14において、ステップS26では、制御部21が反射率推定処理部247を制御して反射率推定処理を実行する。反射率推定処理では、反射率推定処理部247が被写体の反射率(例えば、明るい被写体であるか暗い被写体であるか)を推定する。被写体の反射率は、例えば被写体が手のひら3の場合、利用者毎に異なる。そこで、被写体の反射率を推定することで、被写体にかかわらず、安定してSFS計算モデルに基づく計算を行い、撮影装置1Bの光源から各座標点の画素(x,y)までの距離を含むSFS情報を求めることが可能となる。
反射率推定処理の一例を説明する。この例では、撮影装置1BのLED19による被写体上の光ビームのスポットを利用する。図16は、反射率推定処理の一例を説明する図である。図16中、(a)は撮影装置1BのLED19による被写体上の光ビームのスポット201−1を示し、(b)は撮影装置1Bによる照合用画像の撮影領域200−1を示す。上記の如く、LED19からの光ビームのスポット201−1が形成される被写体上の高さZ(この例ではZ=H)、正確に推定可能である。また、光ビームのスポット201−1が形成される被写体上の位置における照合用画像の輝度値Iは、上記の如き方法で取得可能である。高さZにおけるリファレンス物体8の輝度値Iは、輝度値取得部243により取得可能である。このため、撮影装置1Bが撮影した被写体の反射率Rは、R=I/Iなる式に基づいて推定可能である。
光ビームのスポットが複数存在する場合、各スポットの位置で求めた反射率Rの平均値を採用しても良い。また、手のひら3の静脈を利用した生体認証の場合、光ビームのスポットが偶然輝度値が比較的低い静脈の位置に形成される場合が発生し得る。このような場合を想定し、例えば4つの光ビームのスポットから算出した4つの反射率Rのうち、最も低い反射率を除いた残りの3つ反射率の平均値を採用しても良い。
図14において、ステップS21では、制御部21が輝度値取得部243及び補正処理部241を制御して輝度値補正処理を実行する。輝度値補正処理では、輝度値取得部243が記憶部22に記憶された高さZ=Zにおけるリファレンス物体8の輝度値を取得し、補正処理部241が算出された補正係数α(x,y)に基づき、記憶部22に記憶された照合用画像データの各座標点の画素(x,y)における輝度値を上記の補正式を用いて補正し、記憶部22に記憶する。なお、上記第1実施例における輝度値補正処理と異なる点は、撮影画像に対して上記反射率推定処理で推定した反射率Rを用いた次式で表される輝度値補正処理を実行する点と、リファレンス物体8の高さとして上記距離測定処理により測定された被写体(この例では利用者の手のひら3)の高さ、或いは、測定された被写体の平均高さを用いる点である。
I'(x,y)=I(x,y)/R
なお、リファレンス物体8の輝度値を求めるのに用いる上記の式は、距離Dに依存する形式で表現されている。しかし、リファレンス物体8上の注目点の法線方向と撮影装置1A(または、1B)の光源と着目点とを結ぶ仮想線がなす角度をΔθで表すと、リファレンス物体8の輝度値を求めるのに用いる上記の式には、より正確にはcosΔθの項が含まれる。このcosΔθの項は、リファレンス物体8上の注目点の位置に応じて角度Δθが異なり光量低下の度合が異なることを表している。距離Dと比較すると、cosΔθの項は影響の度合いが比較的小さいため、上記の例では省略しているが、cosΔθの項を考慮してリファレンス物体8の輝度値を求めるようにしても良い。
上記の各実施例において、被写体の三次元形状の算出を生体認証に適用することで、生体認証の精度を向上できる。なお、各実施例において、以下に説明する如き処理(1)〜(4)をさらに実行するようにしても良い。
(1)照明の対称性を利用したノイズ除去処理:
図17は、リファレンス物体の輝度値の平滑化の一例を説明する図である。手のひら3の静脈を撮影する撮影装置1A(または、1B)の場合、図6(または、図12)に示すように、光源(LED11B)が撮影光学系15を中心に撮影光学系15の周囲に配置されている。そこで、例えば図17において○印で示す、撮影画像上の互いに対称位置にある4点の輝度値の平均値に対して上記のフィッティングを行うことで、ノイズ低減効果を得ることができる。
(2)照明の対称性を利用した係数削減処理:
図18は、リファレンス物体の輝度値のフィッティング係数の保存の一例を説明する図である。手のひら3の静脈を撮影する撮影装置1A(または、1B)の場合、図6(または、図12)に示すように、光源(LED11B)が撮影光学系15を中心に撮影光学系15の周囲に配置されている。このため、上記の係数A,B,Cのデータは、例えば図18において梨地で示す、撮影画像の1/4の領域について演算及び保存するだけで十分である。この結果、計算処理部242などの計算処理の高速化を図り、計算処理で利用する記憶部22の記憶領域を削減する係数削減効果を得ることができる。
(3)画像の縮小処理を適用することによる高速化:
SFS計算モデルに基づく計算には、SFS計算モデルによって比較的長い処理時間が必要となる場合がある。例えば、上記非特許文献3の方法では、微分方程式を繰り返し演算によって数値的に解くことで解を得るため、計算の条件(画像の解像度や必要な精度)によっては計算の処理時間が長くなってしまう。一方、被写体の傾きを検出する場合は、被写体の細かい凹凸情報は不要である。そこで、被写体の撮影画像を縮小して処理することにより、必要な情報(傾き情報)を得つつ、計算処理を高速化することができる。
(4)SFSで算出した角度情報を利用者の誘導に利用する実装:
また、SFS計算モデルに基づく計算で得られた三次元情報を、生体認証処理における正規化処理だけでなく、利用者に対する誘導のに利用しても良い。この場合、利用者の手の平3の撮影画像に対してSFS計算モデルに基づく計算を行い三次元情報を取得し、手のひら3が傾いている場合には、利用者に対して手のひら3の傾きの補正を促すメッセージを表示するなどしても良い。このような場合、被写体の細かい凹凸情報は不要である。。そこで、被写体の撮影画像をさらに縮小して処理することにより、必要な情報(傾き情報)を得つつ、計算処理をさらに高速化することができる。
上記画像処理方法は、撮影装置全般に適用可能であるが、特に手のひらの静脈を利用した生体認証装置に好適である。手のひらの静脈を利用した生体認証では、手のひらの三次元的な形状をSFS技術によって測定し、上記の如く、手のひらの位置、即ち、手のひらの傾きを含む三次元的な姿勢を求めることができる。手のひらの傾きを画像処理によって補正することにより、生体認証の精度を向上できる。
画像処理装置、生体認証装置、画像処理方法及びプログラムの各実施例によれば、物体の形状を高精度に認識することができる。
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
被写体に光を照射する光源と、
前記被写体を撮像する撮像素子と、
前記被写体上の複数の位置の輝度を測定する輝度算出部と、
前記複数の位置の夫々毎に、当該位置から前記光源までの距離及び当該位置における輝度に応じた補正係数を算出する係数算出部と、
を備えたことを特徴とする、画像処理装置。
(付記2)
前記係数算出部は、前記被写体の前記光源からの距離毎に補正係数を算出することを特徴とする、付記1記載の画像処理装置。
(付記3)
光を照射された生体の画像を撮像する撮像素子と、
前記画像内の複数の位置の輝度を測定する輝度算出部と、
前記画像内の複数の位置の夫々毎に、当該位置に対応するリファレンス物体上の位置から前記リファレンス物体に前記光を照射する光源までの距離、及び前記リファレンス物体の当該位置における輝度値に応じて算出された補正係数を記憶する記憶部と、
前記複数の位置の夫々毎に、当該位置における前記輝度を当該位置における前記補正係数に基づいて補正する輝度補正部と、
を備えたことを特徴とする、生体認証装置。
(付記4)
前記距離が長いほど前記輝度の補正量が大きいことを特徴とする、付記3記載の生体認証装置。
(付記5)
前記補正係数は、前記輝度の逆数に比例し、前記生体上の各位置から前記光源までの距離のマイナス2乗に比例することを特徴とする、付記4記載の生体認証装置。
(付記6)
前記輝度の分布から前記生体の傾きを算出する角度算出部をさらに備えたことを特徴とする、付記3乃至5のいずれか1項記載の生体認証装置。
(付記7)
前記生体の傾きに基づき、前記生体上の位置を補正する角度補正部をさらに備えたことを特徴とする、付記6記載の生体認証装置。
(付記8)
前記光源から前記生体までの距離を測定する測距機能を有する測距部をさらに備えたことを特徴とする、付記3乃至7のいずれか1項記載の生体認証装置。
(付記9)
光源からの光を照射された被写体を撮影装置により撮影して撮影画像を取得し、
前記撮影画像に基づき、前記被写体上の複数の位置の輝度をプロセッサにより測定し、
前記複数の位置の夫々毎に、当該位置から前記光源までの距離及び当該位置における輝度に応じた補正係数を前記プロセッサにより算出する
ことを特徴とする、画像処理方法。
(付記10)
前記被写体の前記光源からの距離毎に補正係数を前記プロセッサにより算出することを特徴とする、付記9記載の画像処理方法。
(付記11)
コンピュータに、撮影装置により撮影された、光源からの光を照射された被写体の撮影画像に対する画像処理を実行させるプログラムであって、
前記撮影画像に基づき、前記被写体上の複数の位置の輝度を測定する手順と、
前記複数の位置の夫々毎に、当該位置から前記光源までの距離及び当該位置における輝度に応じた補正係数を前記プロセッサにより算出する手順と
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする、プログラム。
(付記12)
前記被写体の前記光源からの距離毎に補正係数を算出する手順を前記コンピュータにさらに実行させることを特徴とする、付記11記載のプログラム。
(付記13)
コンピュータに、撮影装置により撮影された、光源からの光を照射された生体の撮影画像に基づく生体認証処理を実行させるプログラムであって、
前記撮影画像内の複数の位置の輝度を測定する算出手順と、
記憶部に記憶された、前記撮影画像内の複数の位置の夫々毎の、当該位置に対応する前記生体上の位置から前記光源までの距離、及び当該位置における輝度値に応じた補正係数に基づき、前記複数の位置の夫々毎に、当該位置における前記輝度を補正する補正手順と
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする、プログラム。
(付記14)
前記距離が長いほど前記輝度の補正量が大きいことを特徴とする、付記13記載のプログラム。
(付記15)
前記補正係数は、前記輝度の逆数に比例し、前記生体上の各位置から前記光源までの距離のマイナス2乗に比例することを特徴とする、付記14記載のプログラム。
(付記16)
前記輝度の分布から前記生体の傾きを算出する手順を前記コンピュータにさらに実行させることを特徴とする、付記13乃至15のいずれか1項記載のプログラム。
(付記17)
前記生体の傾きに基づき、前記生体上の位置を補正する手順を前記コンピュータにさらに実行させることを特徴とする、付記16記載のプログラム。
(付記18)
前記光源から前記生体までの距離を測定する測距手順を前記コンピュータにさらに実行させることを特徴とする、付記13乃至17のいずれか1項記載のプログラム。
以上、開示の画像処理装置、生体認証装置、画像処理方法及びプログラムを実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。
3 手のひら
1,1A,1B 撮影装置
10 基板
11B LED
12 導光体
15 撮影光学系
16 照明光学系
20−1,20−3 画像処理装置
20−2,20−4 生体認証装置
21 制御部
22 記憶部
23 データベース部
24−1〜24−4 処理部
25 特徴抽出部
26 照合処理部

Claims (10)

  1. 被写体に光を照射する光源と、
    前記被写体を撮像する撮像素子と、
    前記被写体上の複数の位置の輝度を測定する輝度算出部と、
    前記複数の位置の夫々毎に、当該位置から前記光源までの距離及び当該位置における輝度に応じた補正係数を算出する係数算出部と、
    を備えたことを特徴とする、画像処理装置。
  2. 前記係数算出部は、前記被写体の前記光源からの距離毎に補正係数を算出することを特徴とする、請求項1記載の画像処理装置。
  3. 光を照射された生体の画像を撮像する撮像素子と、
    前記画像内の複数の位置の輝度を測定する輝度算出部と、
    前記画像内の複数の位置の夫々毎に、当該位置に対応するリファレンス物体上の位置から前記リファレンス物体に前記光を照射する光源までの距離、及び前記リファレンス物体の当該位置における輝度値に応じて算出された補正係数を記憶する記憶部と、
    前記複数の位置の夫々毎に、当該位置における前記輝度を当該位置における前記補正係数に基づいて補正する輝度補正部と、
    を備えたことを特徴とする、生体認証装置。
  4. 前記距離が長いほど前記輝度の補正量が大きいことを特徴とする、請求項3記載の生体認証装置。
  5. 前記補正係数は、前記輝度の逆数に比例し、前記生体上の各位置から前記光源までの距離のマイナス2乗に比例することを特徴とする、請求項4記載の生体認証装置。
  6. 前記輝度の分布から前記生体の傾きを算出する角度算出部をさらに備えたことを特徴とする、請求項3乃至5のいずれか1項記載の生体認証装置。
  7. 前記生体の傾きに基づき、前記生体上の位置を補正する角度補正部をさらに備えたことを特徴とする、請求項6記載の生体認証装置。
  8. 前記光源から前記生体までの距離を測定する測距機能を有する測距部をさらに備えたことを特徴とする、請求項3乃至7のいずれか1項記載の生体認証装置。
  9. 光源からの光を照射された被写体を撮影装置により撮影して撮影画像を取得し、
    前記撮影画像に基づき、前記被写体上の複数の位置の輝度をプロセッサにより測定し、
    前記複数の位置の夫々毎に、当該位置から前記光源までの距離及び当該位置における輝度に応じた補正係数を前記プロセッサにより算出する
    ことを特徴とする、画像処理方法。
  10. コンピュータに、撮影装置により撮影された、光源からの光を照射された生体の撮影画像に基づく生体認証処理を実行させるプログラムであって、
    前記撮影画像内の複数の位置の輝度を測定する算出手順と、
    記憶部に記憶された、前記撮影画像内の複数の位置の夫々毎の、当該位置に対応する前記生体上の位置から前記光源までの距離、及び当該位置における輝度値に応じた補正係数に基づき、前記複数の位置の夫々毎に、当該位置における前記輝度を補正する補正手順と
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とする、プログラム。
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