JP2015168836A - 水素酸素発生装置 - Google Patents

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三宅 明子
Akiko Miyake
明子 三宅
末貴 中尾
Suetaka Nakao
末貴 中尾
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Abstract

【課題】コンパクト化を図ると共に、簡易な構成で運転効率を高めることのできる水素酸素発生装置を提供する。【解決手段】水供給部1から水が供給され、水を電気分解して水素と酸素とを発生させる水電解部2と、水電解部2から水素と共に排出される水を、液体の表面張力を利用して水素から分離する水素側気液分離部4と、を備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、水を電気分解して水素と酸素とを発生させる水素酸素発生装置に関する。
従来、燃料電池の発電など(水素使用機器)に使用される水素や酸素を発生させる装置として、固体高分子電解質膜を有する電解セルの陽極側で酸素を発生し、電解セルの陰極側で水素を発生するものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。水素及び酸素に電気分解されなかった未反応の水は、酸素と混合された状態で前記陽極側と連通した連通孔から排出され、気液分離後、前記陽極側に循環させて利用される。また、前記陽極側から前記陰極側へ固体高分子電解質膜を透過した少量の水は、水素と混合された状態で前記陰極側と連通した連通孔から排出され、気液分離後、循環利用又は廃棄される。
特許文献1の水素酸素発生装置は、水と酸素又は水素とを気液分離するにあたり、タンクに多量の水を貯留して、重力分離するものである。また、水素側タンクで気液分離された少量の水は、所定量貯留されると開閉弁を開放させて排出され、減圧弁で減圧した後、前記陽極側に循環させている。
特許文献2の水素酸素発生装置は、水と酸素又は水素とを気液分離するにあたり、複数のスチールワイヤや多孔板などに衝突させて分離するものである。これにより、従来のタンクによる重力分離のように多くの液体を貯留して気液分離する必要がないので、コンパクト化を図ることができる。一方、小型の気液分離装置は、水位の変動に伴う気相空間の圧力変動が生じやすく、装置の運転効率が低下し易い。このため、特許文献2には、水位計の検知信号に基づき水排出バルブの開閉制御を連続的に行い、気液分離装置の水位を一定に維持することで圧力調整する方法が開示されている。
特開2013−53321号公報 特開2003−113487号公報
しかしながら、特許文献1の水素酸素発生装置においては、気液分離空間や液体貯留空間を備えた複数のタンクを用いているので、装置が大型化するという問題があった。また、特許文献2の水素酸素発生装置においても、気液混合流を衝突分離するための纏まった空間が必要となり、更なるコンパクト化が望まれている。
さらに、特許文献1の水素側タンクから循環される水は水素を溶存しており、減圧弁で減圧されることで水素の容積が増大するので、水の循環経路上に存するポンプが所謂エア噛みによって不具合を起こすおそれがあり、運転効率が低下する。
そこで、本発明は、コンパクト化を図ると共に、簡易な構成で運転効率を高めることのできる水素酸素発生装置を提供することを目的とする。
本発明に係る水素酸素発生装置の特徴構成は、水を電気分解して水素と酸素とを発生させる水電解部と、前記水電解部から前記水素と共に排出される水を、液体の表面張力を利用して前記水素から分離する水素側気液分離部と、を備えた点にある。
本構成によると、水電解部で水を電気分解して、水素を発生させた際、固体高分子電解質膜を透過する水と水素とが混合された状態で排出されるので、水素を回収するには気液分離が必要となる。
気液分離にあたっては、上述したように、重力や衝突力の作用により密度の大きい液体を気体から分離する方法が、従来用いられていた。しかし、従来の方法では、気液混合流を分散させて気液分離するための纏まった空間や、液体の貯留空間が必要となり、装置が大型化してしまう。
一方、本構成のように液体の表面張力を利用した気液分離であれば、例えば微細な溝部に気液混合流を流入させることで、液体は溝部に付着しながら分散されることなく流下し、気体が分離される。換言すると、上流側から流れてきた気液混合流は流向を維持したまま気液分離されつつ、分離された液体は溝部に沿って流下する。このため、気液混合流を分散させて気液分離させる空間などが不要となるので、装置をコンパクトにできる。さらに、貯留空間を設けた場合のように水素側気液分離部の出幅が大きくならず、あたかも管路の一部として水素側気液分離部を配置することが可能となるので、装置製作が煩雑でない。
本発明に係る水素酸素発生装置の特徴構成は、前記水素側気液分離部で分離された水が流入する分離水流入部と、内部水位高に応じて自動的に開閉して水の排出・貯留を切換える弁部とを有するオートドレーン部を、前記水素側気液分離部より低い位置に備え、前記オートドレーン部は、前記水素側気液分離部で分離された水素の排出路から分岐した分岐路に接続される点にある。
本構成のように表面張力式の水素側気液分離部を有する水素酸素発生装置では、気液分離された後、つまり水素側気液分離部より下流側における水素出口管内と水出口管内との圧力損失差による圧力バランスの崩れによって、気液分離効率が低下することが、発明者らの実験によって判明した。その原因及び問題点としては、以下のものが考えられる。
気液分離部内で気体と液体に分離した後、気液分離部内の水に対する水素の相対圧力が低いと内部水位が上昇し、水が水素出口に混入して排出されるおそれがある。その結果、装置で生成された水素を使用する機器に供給する際、水が混入して水素使用機器が不具合を起こす可能性がある。逆に、水に対する水素の相対圧力が高い場合、水位が低下し、水出口に水素が混入して気液混合水として排出されるおそれがある。また、水及び水素の出口配管にバルブを設置して圧力調整することも考えられるが、圧力バランスの変動が微少であるためバルブを用いて圧力調整を行うことは困難である。
本構成によれば、水素側気液分離部より低い位置に弁部を有するオートドレーン部を設け、そのオートドレーン部の分離水流入部には、水素側気液分離部から排出される水が流入し、水素側気液分離部から排出される水素の排出路は、分岐路を介してオートドレーン部と接続している。このため、オートドレーン部の弁部を境界として、水素側気液分離部の水排出口と水素排出口と水素使用機器に水素を供給する供給口との間で、ほぼ同圧状態を形成することができる。つまり、内部水位高に応じて自動的に開閉するオートドレーン部を水素側気液分離部より低い位置に設けるといった簡便な構成で、水素側気液分離部の下流側における水素と水との圧力バランスを維持して気液分離効率を高めることができる。
また、水素側気液分離部より低い位置にオートドレーン部を設けているので、水素側気液分離部から排出される水は円滑に流下して、逆流することがない。しかも、万が一、水素側気液分離部の水排出口に水素が少量混入して排出されてしまった場合でも、オートドレーン部の水面より上(弁部より上)の気相空間で、水から水素を再度分離させることができる。この分離された水素は、分岐路を介して水素排出路に合流させることができるので、水素を無駄に廃棄することがない。このため、水素を効率よく回収できると共に、オートドレーン部からの排出水を水電解部に返送した場合でも、返送路にオートドレーン部から気体状で流入する水素が混入するといった不具合が生じない。このように、簡易な構成で、装置の運転効率を高めることができる。
本発明の他の特徴構成は、前記水素側気液分離部で分離された水素の排出路に、前記オートドレーン部より高い位置に配設される冷却装置を備えた点にある。
水素側気液分離部で分離された水素には、その温度における飽和水蒸気量分だけ水蒸気が含まれている。一方、水素の使用用途によっては、水素に含まれる水蒸気を除去して乾燥状態にすることが望まれる。本構成では、水素に含まれる飽和水蒸気量を低下させる冷却装置を、水素側気液分離部から分離した水素の排出路のオートドレーン部より高い位置に設けている。このため、冷却によって水素から分離された水を、分岐路を介してオートドレーン部に戻すことができる。よって、別途、冷却装置に水のドレーン流路などを設ける必要がなく装置のコンパクト化が図られる。また、冷却装置によって水素に含まれる水蒸気を減量しているので、冷却装置の下流に除湿装置を設けた場合でも、吸着剤を減らし除湿装置の容量を小さくすることができる。
本発明の他の特徴構成は、前記水電解部から前記酸素と共に排出される水を、当該酸素から分離する酸素側気液分離部と、前記酸素側気液分離部から排出される水を前記水電解部に供給する純水供給路とを備え、前記オートドレーン部から排出される水は、前記純水供給路又は前記酸素側気液分離部に合流して前記水電解部に返送される点にある。
水素酸素発生装置は、酸素側に純水を供給して、電気分解によって消費される水量より過剰の純水を循環させて利用することが一般的である。この時、水の電気分解によって消費される水や水素側に透過する水などは、随時、補給される。一方、コスト低減の観点から、この補給水は少ない方が好ましい。本構成のように、水素と混合して排出される水もオートドレーン部を介して水電解部に返送させることで、水を有効利用することができる。
本実施形態における水素酸素発生装置の模式図である。 本実施形態における水素側気液分離部の拡大図である。 別実施形態における水素酸素発生装置の模式図である。
以下に、本発明に係る水素酸素発生装置Xの実施形態について、図面に基づいて説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
図1には、本実施形態にかかる水素酸素発生装置Xの模式図が示される。水素酸素発生装置Xは、水供給部1から水が供給され、水を電気分解して水素と酸素とを発生させる水電解部2と、水電解部2から酸素と共に排出される水を、酸素から分離して貯留する酸素側気液分離部3と、水電解部2から水素と共に排出される水を、液体の表面張力を利用して水素から分離する水素側気液分離部4と、を備えている。なお、本実施形態では、酸素側気液分離部3を、重力分離による気液分離部として説明するが、従来の衝突分離式の気液分離部や、水素側気液分離部4と同様、表面張力式の気液分離部にしても良く、特に限定されない。
水供給部1は、例えば公共水から生成された純水を、水供給路11に設けた供給ポンプPsの駆動によって酸素側気液分離部3および循環水ポンプPrを介して水電解部2に供給する。水電解部2は、固体高分子電解質の両面に電極触媒層が設けられた固体電解質膜22と、固体電解質膜22の両面に設けられる一対の多孔質給電体23と、固体電解質膜22及び多孔質給電体23を挟持する一対の電極板24とを有する。これら固体電解質膜22、多孔質給電体23及び電極板24を積層したものをエンドプレート26で挟み電解セル25を形成する。給電部27から電極板24に電気を供給すると、水電解部2の陽極に供給された水が電気分解し、陽極側で酸素の発生と同時に生成された水素イオンが、固体電解質膜22を透過し、陰極側で電子を得ることによって水素が発生する。この時、水素イオンの移動に伴って水の一部が固体電解質膜22を透過して、電解セル25の陽極側から陰極側へ移動する。
酸素側気液分離部3は、適正貯留量となる水位より上方側及び下方側に水位計を設けても良い。つまり、双方の水位計の水没状態を検知することで、酸素側気液分離部3の水位を所定範囲に維持し、水電解部2に水が十分供給される状態とすることができる。
なお、水電解部2の電気量から電気分解に使用される水量が演算できるので、その他、気体に同伴されて排出される水蒸気量などを予測して、水素酸素発生装置X全体で消費される水量を水供給部1から酸素側気液分離部3に補給しても良い。この場合、酸素側気液分離部3の水位を所定範囲に維持する水位計を省略し、貯留量が過少な状態となった状態を下方側の水位計で検知して、水供給部1から酸素側気液分離部3に補給するのみとし、水位計を安全装置として機能させたりすることができる。これらの構成は、衝突分離式や表面張力式の気液分離部に対して適用できることは勿論のことである。また、酸素側気液分離部3とは別に、水循環用の水貯留タンクを酸素側気液分離部3の下流側に設けて、水電解部2に水を供給する構成にしたり、水供給部1から直接、水電解部2に水を供給する構成にしたりしても良く、適宜変更が可能である。
本実施形態では、電気分解される水量よりも多くの水を水供給部1から電解セル25の陽極側に供給されるように構成しており、電解セル25の陽極側で発生した酸素と未反応の余剰水とが気液混合の二相流として酸素側二相路6に排出される。また、水電解部2は、固体電解質膜22を透過した水と電解セル25の陰極側で発生した水素とが気液混合の二相流として水素側二相路7に排出される。
酸素側二相路6は、水電解部2と酸素側気液分離部3とを連通接続し、水素側二相路7は、水電解部2と水素側気液分離部4とを連通接続している。図2に示すように、水素側気液分離部4(日冷工業株式会社製)には、金属製薄板を折り曲げて形成された蛇腹状の微細な溝部41が内周に沿って形成され、液体の表面張力によって溝部41に付着しながら下降し、側面下部に形成された液出口管42から排出される。また、気体は、液体が溝部41を下降する過程で中心側の分離室C1に流入し、一旦上昇した後にガス出口管43を下降し排出される。
このように、水電解部2から水素と共に排出される水を、液体の表面張力を利用して分離する水素側気液分離部4を備えている。このため、従来の重力や衝突力の作用により密度の大きい液体を密度の小さい気体から分離する方法のように、気液混合流を分散させて気液分離するための纏まった空間や、液体の貯留空間を設ける必要がない。また、水素側気液分離部4を管路の一部として経路上に配置することが可能となるので、水素酸素発生装置Xをコンパクトにできると共に、配管設計などの自由度が高い。
図1に示すように、酸素側気液分離部3から排出された水は、純水供給路31に設けられた循環水ポンプPrによって、水電解部2に供給される。つまり、水電解部2で電気分解に使用されなかった未反応の水の大半を、酸素側二相路6、酸素側気液分離部3、純水供給路31の順番で循環させている。この時、上述したように、不足水量は、水供給部1から酸素側気液分離部3に適宜補給される。一方、酸素側気液分離部3で分離された酸素は、酸素排出路32を経由して、外部に排出される。なお、酸素側気液分離部3から排出された酸素を、水素酸素発生装置Xとは別の装置である燃料電池などの酸素使用機器に供給しても良い。
水素側気液分離部4から排出された水は、水素側返送路44を経由し、純水供給路31上の酸素側気液分離部3と循環水ポンプPrとの間に合流して水電解部2へ返送される。これにより、循環水ポンプPrの駆動力によって、純水供給路31の水と水素側返送路44の水とを円滑に合流させることができる。なお、水素側返送路44を、循環水ポンプPrと水電解部2との間に合流させたり、酸素側気液分離部3に直接戻す構成にしても良い。
また、水素側気液分離部4から排出された水素は、水素排出路45を経由して、燃料電池などの水素使用機器に供給される。一方、水素側気液分離部4で分離された水素には、その温度における飽和水蒸気量分だけ水蒸気が同伴される。水素使用機器の利用形態によっては、極力、水素に含まれる水蒸気を除去して乾燥状態にしなければならない。このため、本実施形態では、水素使用機器に水素を供給する供給口46の手前の水素排出路45に、水素ガス除湿部9を設けている。水素ガス除湿部9は、例えば、モレキュラーシーブ等の吸着材を用いて構成される。この吸着材が充填された吸着筒の内部に、水蒸気を含有した水素を流通させて水を吸着させることで乾燥した水素を得ることができる。なお、膜を利用した膜分離型の除湿装置を利用しても良い。また、酸素使用機器に乾燥酸素を供給する場合は、酸素排出路32にも、除湿部を設けることが好ましい。
本実施形態では、水素使用機器側でガス圧力を調整するための圧力調整弁(不図示)を設けて、水素使用機器の利用形態に合わせてガス圧力を任意に調整できることを想定している。一方、水素使用機器側でガス圧力を調整しない使用形態の場合は、水素酸素発生装置X側に圧力調整弁(不図示)を設けても良い。
また、純水供給路31又は/及び水素側返送路44に、水の純度を高めるためのポリシャ(pоlisher)、水のろ過を行うためのフィルタや水の温度を低下させるための熱交換器等を、適宜設けても良い。
[別実施形態]
図3には、別実施形態にかかる水素酸素発生装置Xの模式図が示される。なお、上述した実施形態と同様の構成については説明を省略する。また、図面の理解を助けるため、同じ部材には同じ符号を付して説明するが、特に限定されるものではない。
本実施形態では、上述した実施形態同様、液体の表面張力を利用して水と水素とを分離する水素側気液分離部4を導入することで、装置全体のコンパクト化を図ることができる。一方、従来のように、気液混合水を重力分離又は衝突分離する形態では、水貯留部の水位を制御して適正な分離空間を設ければ気液分離効率は問題とならないが、表面張力式の気液分離では水素側気液分離部4より下流側におけるガス出口管43・水素排出路45の管内部と液出口管42・水素側返送路44の管内部との圧力損失差による圧力バランスの崩れによって、気液分離効率が低下することが、発明者らの実験によって判明した。その原因として、以下の点が挙げられる。
水素側気液分離部4内で気体と液体に分離した後、気液分離部内の水に対する水素の相対圧力が低いと内部水位が上昇し、水がガス出口管43に混入して排出されるおそれがある。その結果、水素酸素発生装置Xで生成された水素を水素使用機器に供給する際、水が混入して水素使用機器が不具合を起こす可能性がある。逆に、水に対する水素の相対圧力が高い場合、水位が低下し、液出口管42に水素が混入して気液混合水として排出されるおそれがある。その結果、循環水ポンプPrが所謂エア噛みによって不具合を起こす可能性がある。また、液出口管42及びガス出口管43にバルブを設置して圧力調整することも考えられるが、圧力バランスの変動が微少であるためバルブを用いて圧力調整を行うことは困難である。
そこで、図3に示すように、本実施形態では、水素側気液分離部4の気液分離効率を高めるために、水素側気液分離部4より下流側の水素側返送路44に連通するフロート式のオートドレーン部8を、水素側気液分離部4より低い位置に設けている。このオートドレーン部8の設置高さは、オートドレーン部8の最大水位高が、水素側気液分離部4の溝部41の下端部より低い位置となるように設定される。これにより、液出口管42から排出される水は、オートドレーン部8に円滑に自然落下するので、水素側気液分離部4の内部水位が上昇してガス出口管43に水が混入することがない。また、オートドレーン部8は、水素側気液分離部4で分離された水が流入する分離水流入部81と、内部水位高に応じて自動的に開閉して水の排出・貯留を切換える弁部82と、水素排出路45から下方に分岐する分岐路47に接続される分岐路接続部83とを備えている。
オートドレーン部8の水位が所定水位以上となった場合、弁部82は開弁状態となって水が排出され、水位がある程度低下したとき、弁部82は閉弁状態となり水の排出が停止される。弁部82が開弁状態のとき、オートドレーン部8から排出される水は、純水供給路31上の酸素側気液分離部3と循環水ポンプPrとの間に合流して水電解部2へ返送される。これにより、循環水ポンプPrの駆動力によって、純水供給路31へ円滑に合流させることができる。なお、酸素側気液分離部3とオートドレーン部8との間で水頭(圧力水頭や位置水頭)差が生じて、いずれか一方に水が逆流する場合は、いずれか一方の側の返送経路上に逆止弁を設けて、逆流を防止しても良い。また、オートドレーン部8から排出される水を、循環水ポンプPrと水電解部2との間に合流させたり、酸素側気液分離部3に直接戻す構成しても良い。
分離水流入部81は、オートドレーン部8の下方側面に接続される。一方、分岐路接続部83は、オートドレーン部8の上方に接続されて水面より上方の気相空間に連通している。つまり、オートドレーン部8の弁部82を境界として、水素側気液分離部4の液出口管42及びガス出口管43と、水素排出経路45との間で、ほぼ同圧状態とすることができる。このため、水素側気液分離部4の溝部41の内部と分離室C1との間における圧力バランスが均一化され、気液分離効率が高まる。
圧力調整方法として、上述したフロート式のもの以外に、従来のように水素側気液分離部4に設けた水位計と連動させて電磁弁の開度を制御するものなどが知られているが、本実施形態では、特別な制御を必要としないオートドレーン部8を採用することで、簡易な構成で気液分離効率を高めることができる。
一方、図2に示すように、分離室C1から漏れ出た少量の水素が、液出口管42から水と混合された状態で排出されるおそれがある。しかし、本実施形態では、オートドレーン部8の水面の上方に、小さな容積であるが気相空間を設けており、ここで気液分離される少量の水素は、分岐路接続部83、分岐路47、水素排出路45の順に上昇して水素使用機器に供給することができる。このため、別途、ガス抜きなどを設けて排出する構成に比べ、水素を無駄に廃棄することがない。また、オートドレーン部8に流入する水素ガスに起因して、オートドレーン部8から水電解部2への水の返送経路上に水素ガスの気泡が混入することがなく、循環水ポンプPrが所謂エア噛みを起こして運転効率が低下させる不具合が生じない。しかも、分離水流入部81は、オートドレーン部8の下方側面に接続されるので、上方側面に接続されるように、オートドレーン部8に流入した水が分岐路47に吹き上げてしまうおそれがない。なお、ある程度の大きさを有する気相空間を確保できる場合は、分離水流入部81をオートドレーン部8の上方側面に接続しても良い。
また、本実施形態では、オートドレーン部8より高い位置に、水素側気液分離部4から排出される水素を冷却する冷却装置5を設けている。この冷却装置5は、例えば、管路の周囲にフィンを配置して空気を循環させて冷却する空冷式や、管路の周囲に水を循環させて冷却する水冷式などが考えられる。上述したように、水素側気液分離部4で分離された水素には、温度に基づく飽和水蒸気量の分だけ水蒸気が含まれており、水素使用機器に水素を供給する際、事前に水蒸気を減量する必要がある。冷却装置5で冷却された水素は、温度の低下によって飽和水蒸気量が減少した分、水分が排出されるので、水素に含まれる水蒸気量を減らすことができる。このため、吸着剤を減らして、冷却装置5の下流側に設けた水素ガス除湿部9の容量を小さくすることができる。また、排出された水分は、水素排出路45、分岐路47の壁面に沿ってオートドレーン部8に自然流下され、オートドレーン部8内部の水の一部として水電解部2に返送されるので、無駄がない。
さらに、図3に示すように、オートドレーン部8に接続される分離水流入部81近傍の配管径を、T字状に拡径するのが好ましい。この拡径部位によって、管径を広げて流速を低減する効果により、水素ガスの吹き上げに伴って水が水素ガス除湿部9に移動してしまうおそれを抑制する。よって、冷却装置5によって水素から分離された水を、確実にオートドレーン部8へ流下させることができる。なお、図3に示すように、冷却装置5は、水素側気液分離部4と分岐路47との間の水素排出路45に設けて、分岐路接続部83に至る管路に勾配を設けるのが好ましい。これにより、冷却装置5によって水素から分離された水は、オートドレーン部8へ速やかに自然落下すると共に、冷却装置5とオートドレーン部8との距離を短縮して、落下中の水が周囲の熱によって再度水蒸気化することを防止する。
[その他の実施形態]
(1)上述した実施形態において、冷却装置5及び水素ガス除湿部9の双方を必ずしも設ける必要はなく、いずれか一方のみを設けたり、双方設けない構成にしても良い。水素酸素発生装置Xから水素が供給される装置側で要求される水素の品質に応じ、適宜選択すれば良い。
(2)上述した実施形態において、オートドレーン部8から排出される水を水電解部2に戻す構成としているがこれに限定されず、外部へ排出する構成としても良い。このような場合でも、オートドレーン部8の弁部82でシールされているため、水素側気液分離部4において良好な気液分離が行われる。
(3)上述した実施形態において水素側及び酸素側圧力を特に規定していないが、酸素側圧力を、水素と同圧もしくは0.1MPa程度水素よりも低圧に設定しても良い。また、酸素を利用しない場合、酸素側圧力を大気圧としても良い。
(4)表面張力式の気液分離部の表面にフィンを設けたり、ジャケットを設けてジャケット内部に冷媒を供給することにより、気液分離部を冷却する構成にしても良い。本実施形態における気液分離部は小型であり冷却されやすいため、水素ガスに同伴される水蒸気量を低減することができる。
本発明は、水電解によって水素・酸素を発生させる水素酸素発生装置に利用可能である。
1 水供給部
2 水電解部
3 酸素側気液分離部
31 純水供給路
4 水素側気液分離部
45 水素側返送路
45 水素排出路
47 分岐路
5 冷却装置
8 オートドレーン部
81 分離水流入部
82 弁部
X 水素酸素発生装置

Claims (4)

  1. 水を電気分解して水素と酸素とを発生させる水電解部と、
    前記水電解部から前記水素と共に排出される水を、液体の表面張力を利用して前記水素から分離する水素側気液分離部と、を備えた水素酸素発生装置。
  2. 前記水素側気液分離部で分離された水が流入する分離水流入部と、内部水位高に応じて自動的に開閉して水の排出・貯留を切換える弁部とを有するオートドレーン部を、前記水素側気液分離部より低い位置に備え、
    前記オートドレーン部は、前記水素側気液分離部で分離された水素の排出路から分岐した分岐路に接続される請求項1に記載の水素酸素発生装置。
  3. 前記水素側気液分離部で分離された水素の排出路に、前記オートドレーン部より高い位置に配設される冷却装置を備えた請求項2に記載の水素酸素発生装置。
  4. 前記水電解部から前記酸素と共に排出される水を、当該酸素から分離する酸素側気液分離部と、
    前記酸素側気液分離部から排出される水を前記水電解部に供給する純水供給路とを備え、
    前記オートドレーン部から排出される水は、前記純水供給路又は前記酸素側気液分離部に合流して前記水電解部に返送される請求項2又は3に記載の水素酸素発生装置。
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