JP2015167722A - 放射線撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】サブトラクション撮影をより確実に行える放射線装置を提供する。【解決手段】本発明の装置によれば、サブトラクション撮影に係る1回目の撮影に係る放射線の出力が終了した時点からホルダ25の移動を開始し、ホルダ25の移動により付加フィルタが切り替わったことが実測されてから2回目の撮影に係る放射線をX線管3に出力させるようにしている。このような構成によれば、付加フィルタを常に交互に切り替える必要がなくなり、術者の指示を受ければ付加フィルタの位相を気にせず直ちに撮影に移行できる。また、本発明の構成によれば、付加フィルタが切り替わったことが実際に確認された直後から2回目の撮影を実行することができる。本発明構成によれば連写スピードの変更をより迅速にすることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、放射線で被検体をイメージングする放射線撮影装置に係り、特に、サブトラクション撮影用の放射線撮影装置に関する。
医療機関には放射線を照射して被検体Mのイメージングを行う放射線撮影装置が配備されている(例えば、特許文献1参照)。このような放射線撮影装置は、図16に示すように放射線を照射する放射線源53と、放射線を検出するFPD54とを備えている。放射線源53とFPD54との間には被検体Mを載置する天板52が備えられている。
このような放射線撮影装置には、2種類の撮影を行って得られる2つの画像の差分を取得することにより、被検体の軟組織や骨部が強調されたサブトラクション画像を取得できるものがある。従来の放射線撮影装置において、サブトラクション画像を撮影するときの動作について説明する。
従来の放射線断層撮影装置においては、放射線源53を高電圧とした撮影と低電圧とした撮影とが個別に行われる。これら2つの画像を比較すると写り込んでいる被検体像の様子が異なっている。具体的には高電圧条件の画像に写り込む被検体の軟組織と骨部とのコントラストの違いは、低電圧条件の画像における軟組織と骨部とのコントラストの違いと異なっているのである。したがって、低電圧条件の画像から高電圧条件の画像を減算すると、両画像が単純に相殺されるのでなはく、被検体の軟組織がより強調されたり骨部が強調されたりする。従来の放射線撮影装置51はこれを利用して、被検体の軟組織や骨部が強調されたサブトラクション画像を取得する。
従来の放射線撮影装置51は、放射線源53の線質を変更するフィルタ53fを備えている(図16参照)。このフィルタ53fは、高電圧照射用のガドリニウムフィルタと低電圧照射用の銅フィルタとから構成される。ガドリニウムフィルタと銅フィルタはフィルタ53fの駆動部を制御することで切り替えられるようになっている(例えば特許文献1参照)。このようなフィルタ53fを設ければ、低電圧条件の画像と高電圧条件の画像との違いがよりはっきり表れるのである。
つまり、サブトラクション撮影を行うには、条件を変えて撮影を2回する必要がある。そのとき、1回目の撮影と2回目の撮影との間で被検体が動いてしまうと、鮮明なサブトラクション像を得ることができない。2枚の画像の間で被検体像の位置に食い違いがあると、被検体の輪郭部において1枚目の画像の何も写り込んでいない部分から2枚目の画像の被検体像を減算するような処理がされてしまい、サブトラクション画像が乱されてしまうのである。
この様なサブトラクション画像の乱れを防止するには、連写スピードを速くするのが有効である。連写スピードが速いと、それだけ2枚の画像間で見られる被検体の位置の食い違いは小さくなるはずだからである。
連写を高速化するには、フィルタの切替速度をもっと速くすればよいのではないかとも考えられる。このようなフィルタの切替速度を速くして連写スピードを改善できるようにした構成は、既に考え出されている。この装置は、図17に示すように半円型の高電圧撮影用フィルタ(高電圧フィルタ)と同じく半円型の低電圧撮影用フィルタ(低電圧フィルタ)とを組み合わせて構成される円板が用意されている。この円板を回転させることによりフィルタを高速で切替られるわけである(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、従来装置によれば次のような問題点がある。
すなわち、従来構成によれば、サブトラクション撮影時の装置制御が難しい。
すなわち、従来構成によれば、サブトラクション撮影時の装置制御が難しい。
従来構成によれば、フィルタの回転速度が連写スピードを決めてしまっている。したがって、サブトラクション撮影の条件、とくに連写スピードを変えたい場合は、まず連写スピードに合うようにフィルタの回転速度を変更しなければならない。フィルタはある一定の勢いで回転しているので、この回転速度を変更しようとすると速度がおちつくまである程度の時間が必要である。従来構成によれば、フィルタの回転速度が設定通りとなるまで撮影を開始できないのである。この様な不具合は、サブトラクション撮影開始時において停止しているフィルタが回転し始めるときにも起こる。
同様に、従来構成によれば、フィルタの位相が撮影タイミングを決めてしまっている。術者が撮影の開始を装置に指示したとしても、直ちに高電圧条件の撮影が行えない場合がある。撮影開始の指示がなされた時点では、フィルタが高電圧用に切り替わっている保証がないからである。撮影が始められるのは、フィルタが高電圧用に切り替わってからである。術者からしてみれば、撮影開始を指示したのに撮影が直ちに行われないモタついた動作として感じられる。
このような装置の使い勝手の悪さは、回転するフィルタが撮影の制御を制限してしまうことにある。フィルタの都合に合わせて撮影を行わなければならない従来構成は望ましいものとは言えないわけである。本来は、撮影に合わせてフィルタの方が切り替わる構成とすべきなのである。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、高速かつ撮影の都合に合わせて切り替わる放射線フィルタを備えることで、サブトラクション撮影をより確実に行える放射線装置を提供することにある。
本発明は上述の課題を解決するために次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る放射線撮影装置は、条件の違う2回の撮影を行うことでサブトラクション画像を撮影する放射線撮影装置であって、放射線を照射する放射線源と、高電圧条件に係る放射線と低電圧条件に係る放射線とを交互に照射するように放射線源を制御する放射線源制御手段と、高電圧条件に係る放射線を通過させる高電圧フィルタと、低電圧条件に係る放射線を通過させる低電圧フィルタと、高電圧フィルタと低電圧フィルタとを支持するホルダと、ホルダを移動させることにより、放射線が通過する付加フィルタを高電圧フィルタと低電圧フィルタとの間で切り替えるホルダ移動手段と、ホルダ移動手段を制御するホルダ移動制御手段と、放射線が通過する付加フィルタが高電圧フィルタおよび低電圧フィルタのどちらに切り替わっているかを検出する検出手段と、ホルダ移動制御手段は、放射線が出力されているかどうかを示す放射線出力信号を放射線源制御手段より受信することにより1回目の撮影に係る放射線の出力が終了した時点からホルダの移動を開始し、検出手段は、ホルダの移動により付加フィルタが切り替わった旨を検出すると、その旨を示す信号を放射線源制御手段に出力し、放射線源制御手段は、付加フィルタが切り替わった旨の信号を受信したあと、2回目の撮影に係る放射線を放射線源に出力させることを特徴とするものである。
すなわち、本発明に係る放射線撮影装置は、条件の違う2回の撮影を行うことでサブトラクション画像を撮影する放射線撮影装置であって、放射線を照射する放射線源と、高電圧条件に係る放射線と低電圧条件に係る放射線とを交互に照射するように放射線源を制御する放射線源制御手段と、高電圧条件に係る放射線を通過させる高電圧フィルタと、低電圧条件に係る放射線を通過させる低電圧フィルタと、高電圧フィルタと低電圧フィルタとを支持するホルダと、ホルダを移動させることにより、放射線が通過する付加フィルタを高電圧フィルタと低電圧フィルタとの間で切り替えるホルダ移動手段と、ホルダ移動手段を制御するホルダ移動制御手段と、放射線が通過する付加フィルタが高電圧フィルタおよび低電圧フィルタのどちらに切り替わっているかを検出する検出手段と、ホルダ移動制御手段は、放射線が出力されているかどうかを示す放射線出力信号を放射線源制御手段より受信することにより1回目の撮影に係る放射線の出力が終了した時点からホルダの移動を開始し、検出手段は、ホルダの移動により付加フィルタが切り替わった旨を検出すると、その旨を示す信号を放射線源制御手段に出力し、放射線源制御手段は、付加フィルタが切り替わった旨の信号を受信したあと、2回目の撮影に係る放射線を放射線源に出力させることを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明の放射線撮影装置は、高速かつ撮影の都合に合わせて切り替わる放射線フィルタを備えることで、サブトラクション撮影をより確実に行うことができる。すなわち、本発明の構成によれば、サブトラクション撮影に係る1回目の撮影に係る放射線の出力が終了した時点からホルダの移動を開始し、ホルダの移動によりフィルタが切り替わったことが実測されてから2回目の撮影に係る放射線を放射線源に出力させるようにしているのである。本発明は、従来構成とは異なり、1回目の撮影前に撮影に適したフィルタに切り替えておくことができる。従って、本発明の構成によれば、術者の指示を受ければフィルタの位相を気にせず直ちに撮影に移行できる。
また、本発明の構成によれば、フィルタが切り替わったことが実際に確認された直後から2回目の撮影を実行することができる。したがって、本発明構成によれば連写スピードの変更をより迅速にすることができる。例えば、連写スピードを遅くするように変更する場合、本発明の構成では、まず1回目の撮影を行い、その後、2回目の撮影開始を必要なぶんだけ遅らせるだけで済む。図17に示すような高電圧フィルタと低電圧フィルタとが回転するような構成とすると、回転速度を変更せねばならず、速度が安定するまで1回目の撮影すら行えない。本発明の構成によれば、この様な制限が生じない。
また、本発明の構成によれば、フィルタが切り替わったことが実際に確認された直後から2回目の撮影を実行することができる。したがって、本発明構成によれば連写スピードの変更をより迅速にすることができる。例えば、連写スピードを遅くするように変更する場合、本発明の構成では、まず1回目の撮影を行い、その後、2回目の撮影開始を必要なぶんだけ遅らせるだけで済む。図17に示すような高電圧フィルタと低電圧フィルタとが回転するような構成とすると、回転速度を変更せねばならず、速度が安定するまで1回目の撮影すら行えない。本発明の構成によれば、この様な制限が生じない。
また、上述の放射線撮影装置において、高電圧フィルタおよび低電圧フィルタがホルダの移動方向に配列されて、1つのサブトラクション撮影用フィルタを構成していればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明をより具体的に表したものとなっている。高電圧フィルタおよび低電圧フィルタがホルダの移動方向に配列されて、1つのサブトラクション撮影用フィルタを構成していれば、僅かなホルダの移動だけで高電圧フィルタと低電圧フィルタとの間でフィルタの切替を実行できる。
また、上述の放射線撮影装置において、(A)検出手段は、ホルダを挟むように配置されている光照射手段と、光を検出する光検出手段とを有しているとともに、(B1)フィルタが高電圧フィルタに切り替わった状態におけるホルダと放射線源との位置関係のときにのみ光を通過させる高電圧フィルタ切り替わり確認穴がホルダに設けられていればより望ましい。
また、上述の放射線撮影装置において、(A)検出手段は、ホルダを挟むように配置されている光照射手段と、光を検出する光検出手段とを有しているとともに、(B2)フィルタが低電圧フィルタに切り替わった状態におけるホルダと放射線源との位置関係のときにのみ光を通過させる低電圧フィルタ切り替わり確認穴がホルダに設けられていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明をより具体的に表したものとなっている。高電圧フィルタの切替を上述のような高電圧フィルタ切り替わり確認穴により確認するようにすれば、より確実にフィルタの切り替わり時点を知ることができるようになる。この様な事情は、低電圧フィルタについても同様である。
本発明の装置によれば、サブトラクション撮影に係る1回目の撮影に係る放射線の出力が終了した時点からホルダの移動を開始し、ホルダの移動によりフィルタが切り替わったことが実測されてから2回目の撮影に係る放射線を放射線源に出力させるようにしている。このような構成によれば、フィルタを常に交互に切り替える必要がなくなり、術者の指示を受ければフィルタの位相を気にせず直ちに撮影に移行できる。また、本発明の構成によれば、フィルタが切り替わったことが実際に確認された直後から2回目の撮影を実行することができる。本発明構成によれば連写スピードの変更をより迅速にすることができる。
<X線撮影装置の全体構成>
まず、実施例1に係るX線撮影装置1の構成について説明する。X線撮影装置1は、図1に示すように仰臥位の被検体Mを載置する天板2と、天板2の上側(一面側)に設けられたX線を照射するX線管3と、天板2の下側(他面側)に設けられたX線を検出するFPD4とを備えている。FPD4は、フラットパネルディテクタの略であり、被検体Mの体軸方向Aまたは体側方向Sのいずれかに沿った4つの辺を有する矩形となっている。また、X線管3は、四角錐形状のX線をFPD4に向けて照射する。FPD4は、X線を全面で受光することになる。支柱5は、天板2の下側(他面側)から天板2の上側(一面側)に向けて伸びており、X線管3を支持している。X線管3は、本発明の放射線源に相当する。本発明に係るX線撮影装置1は、条件の違う2回の撮影を行うことでサブトラクション画像sを撮影する構成となっている。なお、X線は本発明の放射線に相当する。
まず、実施例1に係るX線撮影装置1の構成について説明する。X線撮影装置1は、図1に示すように仰臥位の被検体Mを載置する天板2と、天板2の上側(一面側)に設けられたX線を照射するX線管3と、天板2の下側(他面側)に設けられたX線を検出するFPD4とを備えている。FPD4は、フラットパネルディテクタの略であり、被検体Mの体軸方向Aまたは体側方向Sのいずれかに沿った4つの辺を有する矩形となっている。また、X線管3は、四角錐形状のX線をFPD4に向けて照射する。FPD4は、X線を全面で受光することになる。支柱5は、天板2の下側(他面側)から天板2の上側(一面側)に向けて伸びており、X線管3を支持している。X線管3は、本発明の放射線源に相当する。本発明に係るX線撮影装置1は、条件の違う2回の撮影を行うことでサブトラクション画像sを撮影する構成となっている。なお、X線は本発明の放射線に相当する。
X線管制御部6(図1参照)は、所定の管電流、管電圧、パルス幅でX線管3を制御する目的で設けられている。X線管制御部6の制御によりX線がX線管3から発せられると、X線は、被検体Mを透過してFPD4の検出面4aに入射する。FPD4には、X線に感光する蛍光体が包含されており、X線が蛍光体に当たると、被検体Mの透視像が蛍光体に焼き付けられ、蛍光体の光を電気信号に変換することでデジタル画像に変換される。X線管制御部6は、高電圧の管電圧でX線を照射させる高電圧モードと低電圧の管電圧でX線を照射させる低電圧モードの2つのモードを使い分けることによりサブトラクション撮影を行う。このX線管制御部6は、2つのモードを使い分けて高電圧に係るX線と低電圧に係るX線とを交互に照射するようにX線管3を制御する。X線管制御部6は、本発明の放射線源制御手段に相当する。
<付加フィルタFについて>
図2は、X線管3から照射されるX線の広がりを制限するコリメータ3aに付属の付加フィルタFの構成に係るホルダ25の構成を説明している。ホルダ25は、X線を透過させる付加フィルタを保持するものである。このホルダ25は、X線が出射する方向に直交する平面上に広がる円盤状の部材である。ホルダ25は、図1に示すように、X線管3とコリメータ3aとに挟まれる位置に配置されている。したがって、X線管3から出射したX線ビームは、ホルダ25を通過してコリメータ3aに到達することになる。
図2は、X線管3から照射されるX線の広がりを制限するコリメータ3aに付属の付加フィルタFの構成に係るホルダ25の構成を説明している。ホルダ25は、X線を透過させる付加フィルタを保持するものである。このホルダ25は、X線が出射する方向に直交する平面上に広がる円盤状の部材である。ホルダ25は、図1に示すように、X線管3とコリメータ3aとに挟まれる位置に配置されている。したがって、X線管3から出射したX線ビームは、ホルダ25を通過してコリメータ3aに到達することになる。
ホルダ25は、X線管3に対して回転することができる。すなわち、ホルダ25の中心には、X線ビームの出射方向に伸びた中心軸25aが設けられており、ホルダ25はこの中心軸25aを中心に回転自在となっている。ホルダ25の回転駆動はホルダ回転機構17が実行する。ホルダ回転制御部18は、ホルダ回転機構17を制御する目的で設けられている。ホルダ回転機構17は、本発明のホルダ移動手段に相当し、ホルダ回転制御部18は、本発明のホルダ移動制御手段に相当する。
ホルダ25は、X線の一部を遮る付加フィルタFを複数備えている。このホルダ25には、矩形の穴25bが複数設けられており、この穴25bは、X線ビームの出射方向にホルダ25を貫通している。したがって、穴25bは、中心軸C方向にホルダ25を貫通している。穴25bは、ホルダ25の中心軸25aを囲むように設けられている。図2においては、穴25bは4つ設けられいるが、穴25bの個数は、自在に変更することができる。この穴25bは、X線ビームを通過させるホルダ25に設けられた貫通孔である。穴25bには、異なる種類の付加フィルタFをセットすることもできれば、付加フィルタFをセットしないようにすることもできる。このホルダ25は、高電圧フィルタFHと低電圧フィルタFLとで構成されるサブトラクション撮影用の付加フィルタFsをはじめ種々の付加フィルタFを支持している。
ホルダ25が付加フィルタFを保持する様子について説明する。付加フィルタFは、穴25bを塞ぐようにホルダ25に固定される。図2においては、ホルダ25に固定された付加フィルタFを取り除いた様子を表している。付加フィルタFは、X線ビームの出射方向に薄い板状の部材である。この付加フィルタFは、X線ビームの線質を所望のものに変える目的で設けられている。すなわち、X線管3から発したX線ビームが付加フィルタFを通過させると、X線ビームの一部が付加フィルタFに吸収されて、被検体Mに届かないのである。
ホルダ25を回転させることにより、X線ビームが通過する付加フィルタFの種類を変えることができる。ホルダ25を回転させることによりX線管3が発したX線ビームがホルダ25を通過する位置を変えることができる。この様な動作により、被検体Mに照射されるX線ビームの線質を所望のものとすることができる。ホルダ25に納められている付加フィルタFも追従して回転するからである。また、ホルダ25を回転させることで、付加フィルタFがはめ込まれていない穴25bにX線を通過させることにより、X線ビームがいずれの付加フィルタFも通過しないようにすることもできる。
<サブトラクション撮影用の付加フィルタFsについて>
ホルダ25には、サブトラクション撮影用の付加フィルタFsが設けられているのでこれについて説明する。付加フィルタFsの中央部の半分は、X線管3が高電圧モードで制御されるときに照射するX線を透過させる付加フィルタ(高電圧フィルタFH)となっている。そして、付加フィルタFsの中央部のもう半分は、X線管3が低電圧モードで制御されるときに照射するX線を透過させる付加フィルタ(低電圧フィルタFL)となっている。この他、付加フィルタFsは、高電圧フィルタFH,低電圧フィルタFLを支持する外枠を備えている。
ホルダ25には、サブトラクション撮影用の付加フィルタFsが設けられているのでこれについて説明する。付加フィルタFsの中央部の半分は、X線管3が高電圧モードで制御されるときに照射するX線を透過させる付加フィルタ(高電圧フィルタFH)となっている。そして、付加フィルタFsの中央部のもう半分は、X線管3が低電圧モードで制御されるときに照射するX線を透過させる付加フィルタ(低電圧フィルタFL)となっている。この他、付加フィルタFsは、高電圧フィルタFH,低電圧フィルタFLを支持する外枠を備えている。
付加フィルタFsにおける高電圧フィルタFHと低電圧フィルタFLとの配置について説明する。高電圧フィルタFHと低電圧フィルタFLとは、隙間なく隣接して設けられているとともに、図3の矢印で示す方向に配列されている。この矢印の方向は、付加フィルタFsがホルダ25に固定された際に、ホルダ25の回転により付加フィルタFsが移動する方向である。
したがって、X線管3に高電圧フィルタFHがセットされた状態でホルダ25を僅かに回転させると、今度は低電圧フィルタFLがX線管3にセットされた状態となる。つまりホルダ25をX線管3に対して移動させることにより、X線が通過する付加フィルタを高電圧フィルタFHと低電圧フィルタFLとの間で切り替えることができる。このホルダ25の移動は、ホルダ回転機構17が実現するわけである。このように、高電圧フィルタFHおよび低電圧フィルタFLは、フォルダの回転方向に配列されて、1つのサブトラクション撮影用付加フィルタFsを構成している。
なお、高電圧フィルタFHおよび低電圧フィルタFLにおけるホルダ25の回転方向の幅は、余裕が持たされている。例えば、図4に示すように、ホルダ25の回転方向に係る高電圧フィルタFHの幅wFHは、X線管3より発射したX線が高電圧フィルタFHを通過する領域である通過領域Pの同方向についての幅wPのよりも広く設定される。従って、撮影の付加フィルタが高電圧フィルタFHに切り替えられている状態とは、ホルダ25が厳密に所定の角度となっていることを意味せず、むしろホルダ25の回転角度が所定の範囲内にあることを意味している。ではあるものの、付加フィルタを切り替える時には、ホルダ25の回転角度が所定の範囲における中央値となるようにホルダ25の回転が制御される。この様な事情は低電圧フィルタFLについても同様である。
切替検出部20は、X線が通過する付加フィルタが高電圧フィルタFHおよび低電圧フィルタFLのどちらに切り替わっているかを検出する構成となっている。切替検出部20は、本発明の検出手段に相当する。その具体的な構成は後述する。
図5は、X線管3に付加フィルタFsの高電圧フィルタFHがセットされている様子を表している。X線の通過領域Pは、X線管3から発したX線が通過する通路を表している。図5の構成において、X線管3から発したX線は、付加フィルタFsの高電圧フィルタFHの一部を通過し、コリメータ3a側に向かう。このとき、ホルダ25には穴25bが設けられているので、X線は、ホルダ25を構成する部材に入射することはない。
図6は、X線管3に付加フィルタFsの低電圧フィルタFLがセットされている様子を表している。X線の通過領域Pは、X線管3から発し被検体に向かうX線が通過する通路を表している。図6の構成において、X線管3から発したX線は、付加フィルタFsの低電圧フィルタFLの一部を通過し、コリメータ3a側に向かう。このとき、ホルダ25には穴25bが設けられているので、X線は、ホルダ25を構成する部材に入射することはない。
X線管3にセットされる領域の変更について説明する。X線管3に高電圧フィルタFHがセットされた状態から、低電圧フィルタFLがセットされた状態とするには、図5の状態のホルダ25を低電圧フィルタFLから高電圧フィルタFHに向かう方向に回転させ、図6のような状態とする。
逆に、X線管3に低電圧フィルタFLがセットされた状態から、高電圧フィルタFHがセットされた状態とするには、図6の状態のホルダ25を高電圧フィルタFHから低電圧フィルタFLに向かう方向に回転させ、図5のような状態とする。なお、中心軸25aとX線の通過領域Pとの位置関係は、ホルダ25の回転によって変化しない。
このように、ホルダ回転機構17は、ホルダ25を回転させることにより、サブトラクション画像を撮影する際、X線管3が高電圧のときは、付加フィルタFsの高電圧フィルタFHをX線が通過する位置に移動させ、X線管3が低電圧のときは、付加フィルタFsの低電圧用領域をX線が通過する位置に移動させる。ホルダ回転機構17は、X線管制御部6が高電圧に係るX線と低電圧に係るX線とを交互にX線に照射させるのに合わせて、ホルダ回転制御部18の制御によりX線が通過するフィルタを高電圧フィルタFHと低電圧フィルタFLとの間で交互に切り替える。
サブトラクション用の付加フィルタFsが2つの付加フィルタFH,FLを有する構成となっている理由について説明する。付加フィルタFsは、X線管3の出力が異なる2枚の画像を用いてサブトラクション画像sを取得する目的で設けられている。サブトラクション画像sは、X線管3を高電圧で制御して取得した画像からX線管3を低電圧で制御して取得した画像を減算することで生成される。サブトラクション画像sの元となる2枚の画像を比較すると、被検体Mの骨部における像の濃さに対する被検体Mの軟組織における像の濃さが異なっている。
仮に、骨部像の濃さに対する軟組織像の濃さが同じ2枚の画像を減算処理すると、画像に写り込む被検体像同士が単に相殺されて消去されるだけである。しかし、被検体Mの骨部像の濃さに対する軟組織像の濃さが異なる2枚の画像を減算処理すると、例えば画像における軟組織が写り込んでいる部分においては像同士の相殺があまり起こらず、画像における骨部が写り込んでいる部分においては像同士の相殺が強く起こるような現象が生じる。この例の場合、2枚の画像を減算することで被検体Mの軟組織が骨部よりも強調されたサブトラクション画像が取得される。減算処理を行うときの係数を変更することで、被検体Mの骨部を強調することもできる。
視認性の高いサブトラクション画像sを取得するには、取得する2枚の画像の間で被検体Mの骨部における像の濃さに対する被検体Mの軟組織における像の濃さ確実に違えるようにしなければならない。このような像の濃さの違いは、2枚の画像を撮影するときに照射されるX線の性質が異なることに由来している。仮に、同じ線質のX線を照射して2枚の画像を撮影すると、2枚の画像の間で骨部像の濃さに対する軟組織像の濃さが似通ってくる。この様な2枚の画像の差分を取ったとしても画像に写り込む被検体像同士が単に相殺されるだけで、被検体Mの軟組織が強調されない。
図7は、付加フィルタFsなしでサブトラクション画像sを取得する場合におけるX線のスペクトルを示したものである。図中、X線管3が高電圧のときに照射されるX線のスペクトルをHで表し、X線管3が低電圧のときに照射されるX線のスペクトルをLで表すものとする。図7を参照すると互いのスペクトルは、周波数分布が異なるものの、スペクトルが部分的に重なっている共通部分aが存在していることが分かる。この共通部分aは、2回のX線照射に亘って同じ線質のX線が含まれていたことを意味する。X線管3が高電圧のときと低電圧のときとでX線の性質を確実に違えるようにするには、この共通部分aをできるだけ少なくしたほうが望ましい。
そこで、サブトラクション画像sの取得には付加フィルタFsが用いられる。すなわち、X線管3が高電圧となっているとき、X線は付加フィルタFsの有する高電圧フィルタFHを通過する。高電圧フィルタFHは、高電圧条件下におけるX線の周波数の低い成分をカットするものとなっている。また、X線管3が低電圧となっているとき、X線は付加フィルタFの有する低電圧フィルタFLを通過する。低電圧フィルタFLは、低電圧条件下におけるX線の周波数の高い成分をカットするものとなっている。
付加フィルタFsが作用することで、被検体Mに向けて照射されるX線のスペクトルは図8のように変化する。図8を参照すれば分かるように、付加フィルタFsの作用により各スペクトルH,Lの共通部分aが図7のときと比べて少なくなっていることが分かる。このように付加フィルタFsは、2枚の画像を撮影するときに照射されるX線の性質を確実に異なるようにする目的で設けられているのである。
<付加フィルタ切り替わり確認穴について>
ここで、本発明のホルダ25に設けられている切り替わり確認穴Aについて説明する。切り替わり確認穴Aは図2に示すように付加フィルタ装着用の穴25bの傍らに設けられた穴25bよりも小さな穴であり、付加フィルタが切り替わるタイミングを知る目的で設けられている。切り替わり確認穴Aは、付加フィルタ装着用の穴25bと同様、円板状となっているホルダ25を貫通するように設けられている。図9左側は切り替わり確認穴Aのみを抜き出して表したものである。図9左側に示すように切り替わり確認穴Aは、中心軸25aを中心とする仮想円VA上に配列されている。穴25bと確認穴Aは連通してはいない。
ここで、本発明のホルダ25に設けられている切り替わり確認穴Aについて説明する。切り替わり確認穴Aは図2に示すように付加フィルタ装着用の穴25bの傍らに設けられた穴25bよりも小さな穴であり、付加フィルタが切り替わるタイミングを知る目的で設けられている。切り替わり確認穴Aは、付加フィルタ装着用の穴25bと同様、円板状となっているホルダ25を貫通するように設けられている。図9左側は切り替わり確認穴Aのみを抜き出して表したものである。図9左側に示すように切り替わり確認穴Aは、中心軸25aを中心とする仮想円VA上に配列されている。穴25bと確認穴Aは連通してはいない。
切り替わり確認穴Aは、付加フィルタの切替を検出する切替検出部20にホルダ25の回転状況を通知する役割を担っている。この切替検出部20は、図9右側に示すように、可視光を照射する光照射部20aと可視光を検出する光検出部20bを有している。光照射部20aと光検出部20bとは、ホルダ25を挟むように配置されている。切替検出部20は、円板状のホルダ25に対し貫通する方向に可視光を照射して、ホルダ25に設けられた切り替わり確認穴Aを通過するかどうかで付加フィルタの切替状況を検出している。
切り替わり確認穴Aが必要とされる理由について説明する。確かに、ホルダ回転機構17は、例えばステッピングモータなどにより構成されるので、ホルダ25を正確に所定の角度だけ回転させるような動作を実現することができる。しかし、付加フィルターが切り替わった瞬間がいつなのかは、ホルダ回転機構17とその制御系だけでは知ることができない。そこで切替検出部20と切り替わり確認穴Aとは、付加フィルタが切り替わった時刻を実測する目的で設けられているのである。ホルダ25には、4つの付加フィルタFを挿入できる穴25bが設けられている。したがって、切り替わり確認穴Aは、この4つの付加フィルタFについて1つずつ必要となるわけである。
図9の左側に示すようにサブトラクション用の付加フィルタFsに対応する切り替わり確認穴Aは、高電圧フィルタ切り替わり確認穴AHと、低電圧フィルタ切り替わり確認穴ALとに2分されていることにある。すなわち、付加フィルタFsに対応する切り替わり確認穴Aは、高電圧フィルタ切り替わり確認穴AHと、低電圧フィルタ切り替わり確認穴ALと、これら確認穴AH,ALを隔てるチャンネル部がホルダ25の回転方向に配列されて構成されている。なお、チャンネル部は、ホルダ25に型抜きを施して確認穴AH,ALを形成するときに敢えて抜き残された部分である。
高電圧フィルタ切り替わり確認穴AHは、ホルダ25とX線管3との位置関係が高電圧フィルタFHに切り替わった状態となったときにのみ可視光を通過させる。同様に低電圧フィルタ切り替わり確認穴ALは、ホルダ25とX線管3との位置関係が低電圧フィルタFLに切り替わった状態となったときにのみ可視光を通過させる。この様な構成とすることにより、付加フィルタFsの使用時においてX線が通過する付加フィルタが高電圧フィルタFHに切り替わった時刻と、低電圧フィルタFLに切り替わった時刻とを区別して実測できるようになる。
付加フィルタFsに係る付加フィルタの切り替わり時刻を実測する様子について説明する。図10は、X線が通過する付加フィルタを高電圧フィルタFHに切り替わった直後の状態を表している。このとき、付加フィルタFs上のX線の通過領域Pは、全域が付加フィルタFsの高電圧フィルタFHに位置する。このとき、光照射部20aから照射される可視光は、高電圧フィルタ切り替わり確認穴AHを通過して、光検出部20bに検出されるようになる。切替検出部20は、この検出結果をもってX線が通過する付加フィルタが高電圧フィルタFHに切り替わったことを検出する。
図11は、図10の状態からX線が通過する付加フィルタを低電圧フィルタFLに切り替えようとしてホルダ25を回転させている状態を表している。このとき、付加フィルタFs上のX線の通過領域Pは、高電圧フィルタFHと低電圧フィルタFLとに跨っている。このとき、光照射部20aから照射される可視光は、高電圧フィルタ切り替わり確認穴AHと低電圧フィルタ切り替わり確認穴ALとの間のチャンネル部に遮られて、光検出部20bに検出されない。切替検出部20は、この検出結果をもってX線が通過する付加フィルタが未だ低電圧フィルタFLに切り替わっていないことを検出する。
図12は、図10の状態からX線が通過する付加フィルタを低電圧フィルタFLに切り替わった直後の状態を表している。このとき、付加フィルタFs上のX線の通過領域Pは、全域が低電圧フィルタFLに位置する。このとき、光照射部20aから照射される可視光は、低電圧フィルタ切り替わり確認穴ALを通過して、光検出部20bに検出されるようになる。切替検出部20は、この検出結果をもってX線が通過する付加フィルタが低電圧フィルタFLに切り替わったことを検出する。
ちなみに、図13は、図12の状態からX線が通過する付加フィルタを付加フィルタFs以外の他の付加フィルタF(例えばスポット撮影用の付加フィルタ)に切り替わった直後の状態を表している。このとき、付加フィルタF上のX線の通過領域Pは、全域がスポット撮影用の付加フィルタFに位置する。このとき、光照射部20aから照射される可視光は、スポット撮影用付加フィルタに対応する確認穴Aを通過して、光検出部20bに検出されるようになる。切替検出部20は、この検出結果をもってX線が通過する付加フィルタが当該付加フィルタに切り替わったことを検出する。
ここまでの説明において、いずれの確認穴Aも可視光を透過させる点で共通しているので、各確認穴を区別することができず、付加フィルタの切り替わり時点が分かっても、そのとき何の付加フィルタに切り替わったかが分からないのではないかという疑問が浮かぶかもしれない。この点について補足する。ホルダ回転機構17が回転を終える時刻は、概算することができる。したがって、付加フィルタの切替動作をする前に切り替わる予定の時刻は知り得るのである。切替検出部20は、切り替わり予定時刻の少し前から可視光を検出し始めることで、付加フィルタが切り替わった時点を実測することができるわけである。切替検出部20は、ホルダ回転制御部18より送出された付加フィルタの切り替わり予定時刻よりも所定の時間だけ遡った時刻より付加フィルタの切り替わりの検出を開始する。付加フィルタの切り替わり予定時刻は、予めホルダ回転制御部18がホルダ25を回転させる角度から算出したものとなっている。
例えば、目的の付加フィルタに切り替えるのにホルダ25を90°回転させる必要があるとして、ホルダ回転制御部18がホルダ25をこれだけ回転させるのに500msかかると概算できたとする。このとき、切替検出部20は、ホルダ25の回転開始から500ms前後(例えば450ms〜550ms)において可視光の貫通を検出した時点を目的の付加フィルタの切り替わり時点と認識する。
<光の強度と付加フィルタの切り替わりの関係について>
続いて、光検出部20bが検出する可視光の強度と付加フィルタの切り替わりとの関係について説明する。図14は、光検出部20bが検出する可視光の明るさには3つの状態があることを表している。すなわち、光検出部20bが可視光を全く検出しない状態である状態1と、光検出部20bが可視光を次第に検出しはじめる状態2と光検出部20bが可視光を完全に検出した状態である状態3とである。
続いて、光検出部20bが検出する可視光の強度と付加フィルタの切り替わりとの関係について説明する。図14は、光検出部20bが検出する可視光の明るさには3つの状態があることを表している。すなわち、光検出部20bが可視光を全く検出しない状態である状態1と、光検出部20bが可視光を次第に検出しはじめる状態2と光検出部20bが可視光を完全に検出した状態である状態3とである。
この様な検出状態の切り替わりは、図14に示す確認穴Aの状態の切り替わりに対応している。すなわち、可視光がホルダ25に完全に遮られていた状態からホルダ25が移動すると、やがて確認穴Aに可視光の一部が通過するようになる。この状態からホルダ25が更に移動すると、やがて確認穴Aに可視光に係るビームがすべて確認穴Aを通過するようになる。このような確認穴Aの状態に対応して、光検出の状態は、状態1から状態2を経て状態3に移行する。
可視光がホルダ25に完全に遮られていると、光検出は状態1となる。このときのX線の通過領域Pは、全域が確認穴Aに対応する付加フィルタFから外れた状態となっている。やがて、確認穴Aに可視光の一部が通過するようになると、光検出は状態2に移行する。このときのX線の通過領域Pは、部分的に当該付加フィルタFに重なった状態となる。そして、最後に確認穴Aに可視光に係るビームがすべて確認穴Aを通過するようになると、光検出は状態3に移行する。このときのX線の通過領域Pの全域が当該付加フィルタFに重なった状態となる。
付加フィルタの切替動作を開始してから付加フィルタが切り替わったとはじめていえるのは、X線の通過領域Pの全域が当該付加フィルタに重なった状態となったときである。従って、切替検出部20は、付加フィルタの切り替わり時点を検出する際に、光検出部20bの出力に基づいて、状態3に係る所定の強さで可視光を検出した時点を付加フィルタが切り替わった時点として認識する。従って、切替検出部20は、光検出が状態1および状態2のときは、付加フィルタセット状態がFalse(付加フィルタが切り替わっていない状態)であるものと認識する。そして、切替検出部20は、光検出が状態3のときは、付加フィルタセット状態がTrue(付加フィルタが切り替わった状態)であるものと認識する。
なお、光照射部20aが照射する可視光のビーム径は、可視光の全てが確認穴Aを通過したときにX線の通過領域Pの全域が付加フィルタFに重なるように調整がされている。
上述の説明では、ホルダ上のある付加フィルタFとそれに対応する確認穴Aを例にとっているが、本発明の装置の動作は、高電圧フィルタFHとそれに対応する高電圧フィルタ切り替わり確認穴AHについも同様であり、低電圧フィルタFLとそれに対応する確認穴ALについも同様である。したがって、例えば、切替検出部20は、高電圧フィルタ切り替わり確認穴AHを通過する可視光の検出が状態3のとき、高電圧フィルタFHのセット状態がTrue(付加フィルタが切り替わった状態)であるものと認識する。
<付加フィルタ切替検出に基づいたサブトラクション撮影>
本発明に係る装置は、付加フィルタ切替の検出に基づいてサブトラクション撮影の動作を行うようにしているのでこれについて説明する。図15は、サブトラクション撮影時における付加フィルタのセット状態の切り替わりのタイミングと各種動作とのタイミングを示している。なお、以降の説明において、まず始めに高電圧に係る撮影を行い、続いて低電圧に係る撮影を行うことでサブトラクション撮影が実行されるものとして説明する。
本発明に係る装置は、付加フィルタ切替の検出に基づいてサブトラクション撮影の動作を行うようにしているのでこれについて説明する。図15は、サブトラクション撮影時における付加フィルタのセット状態の切り替わりのタイミングと各種動作とのタイミングを示している。なお、以降の説明において、まず始めに高電圧に係る撮影を行い、続いて低電圧に係る撮影を行うことでサブトラクション撮影が実行されるものとして説明する。
術者が操作卓26を通じてサブトラクション撮影の開始の指示がなされる。図15の場合では、撮影当初においてホルダ25は停止しており、X線が通過する付加フィルタは既に高電圧フィルタFHに切り替わっているので、可視光の検出状態は高電圧フィルタ切り替わり確認穴AHについて図14に示す状態3となっている。従って、切替検出部20は、術者の指示後直ちに撮影に用いる付加フィルタが高電圧フィルタFHに切り替わっていることを示す信号をX線管制御部6に送出する。X線管制御部6は、この信号を受信しこれより行おうとしている高電圧に係る撮影に高電圧フィルタFHを用いることができることを認識し、X線管3に対して高圧条件に係るX線の照射を指示する。X線管3は、この指示に従い、管電圧を高圧にしてX線を照射する。
X線管3によるX線の照射が終了した時点で、X線管制御部6は、照射終了を示す信号をホルダ回転制御部18に送出する。ホルダ回転制御部18は、ホルダ回転機構17を通じホルダ25の回転を開始させる。このように、ホルダ回転制御部18は、X線が出力されているかどうかを示すX線出力信号をX線管制御部6より受信することにより1回目の高電圧条件の撮影に係るX線の出力が終了した時点からホルダ25の移動を開始する。これにより、撮影に用いる付加フィルタが高電圧フィルタFHから低電圧フィルタFLに切り替わる。ただしこの切替にはある程度の時間が必要である。一方、X線管制御部6は、信号送出後何も行わずに待機する。
ホルダ25が回転されると、切替検出部20に係る光検出部20bの検出状況が変化する。可視光の検出状態はどちらの付加フィルタもセットされていないときの状態を経て、やがて、低電圧フィルタ切り替わり確認穴ALについて図14に示す状態3となる。この時点で切替検出部20は、撮影に用いられる付加フィルタが低電圧フィルタFLに切り替わったことを示す信号をX線管制御部6に送出する。
X線管制御部6は、この信号を受信してこれより行おうとしている低電圧に係る撮影に低電圧フィルタFLを用いることができることを認識し、X線管3に対して低圧条件に係るX線の照射を指示する。X線管3は、この指示に従い、管電圧を低圧にしてX線を照射する。このように、切替検出部20は、ホルダ25の移動により付加フィルタが切り替わった旨を示す信号をX線管制御部6に出力し、X線管制御部6は、付加フィルタが切り替わった旨の信号を受信したあと、2回目の低電圧条件の撮影に係るX線をX線管3に出力させる。
なお、図15における時点taは2回目の低電圧条件の撮影に係るX線の照射が開始された時点を示している。ホルダ25を回転させると、ホルダ25には回転し続けようとする慣性が作用する。したがって、ホルダ回転制御部18がホルダ25の回転を停止する旨をホルダ回転機構17に通知したとしても、ホルダ25の回転は、すぐには停止しない。本発明によれば、ホルダ25の回転が完全に停止する前の時点taから低電圧条件に係る撮影を開始することができる。可視光の検出状態が低電圧フィルタ切り替わり確認穴ALについて図14に示す状態3となれば、ホルダ25の回転の有無に関係なく撮影に用いられる付加フィルタが低電圧フィルタFLに切り替わったことが保証されるからである。
本発明は、ホルダ25の回転の終了を実測し付加フィルタの切替を判定するような構成ではない。もし本発明をこの様な構成とすると、ホルダ25の回転が完全に停止するまではX線照射を実行できないことになる。実際の装置では、ホルダ25が回転する前であっても付加フィルタの切替は完了しているので、ホルダ25の停止を待つ必要は無い。本発明の構成では、確認穴AH,ALが可視光を通過させるかどうかで付加フィルタの切替を判定するような構成となっているので、ホルダ25の回転が完全に停止する前にX線照射を実行できる。ということは、それだけ連写スピードを速くすることができるのである。
こうして、高圧条件の撮影と低圧条件の撮影とが実行される。いずれの撮影においても、被検体を透過したX線はFPD4により検出される、FPD4は、検出信号を画像生成部11に送出する。画像生成部11は、高圧条件の撮影に係る画像PHと低圧条件の撮影に係る画像PLとを生成してこれらをサブトラクション画像生成部12に送出する。
サブトラクション画像生成部12は、画像PHと画像PLとの間で減算処理を行ってサブトラクション画像sを生成する。これにより、被検体の骨などが強調されたサブトラクション画像sが生成される。サブトラクション画像生成部12が実際に行う減算処理の様式は、撮影目的に応じて変えることができる。
<本発明に係る装置におけるその他の構成>
操作卓26(図1参照)は、術者によるサブトラクション画像撮影開始などの指示を入力させる目的で設けられている。また、主制御部27(図1参照)は、各制御部を統括的に制御する目的で設けられている。この主制御部27は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することによりX線管制御部6および各部11,12,18を実現している。また、上述の各部は、それらを担当する演算装置に分割されて実行されてもよい。記憶部28(図1参照)は、X線管制御部6が参照するX線照射条件などのような装置制御に関するパラメータの一切を記憶する。表示部29は、サブトラクション画像sを表示する目的で設けられている。
操作卓26(図1参照)は、術者によるサブトラクション画像撮影開始などの指示を入力させる目的で設けられている。また、主制御部27(図1参照)は、各制御部を統括的に制御する目的で設けられている。この主制御部27は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することによりX線管制御部6および各部11,12,18を実現している。また、上述の各部は、それらを担当する演算装置に分割されて実行されてもよい。記憶部28(図1参照)は、X線管制御部6が参照するX線照射条件などのような装置制御に関するパラメータの一切を記憶する。表示部29は、サブトラクション画像sを表示する目的で設けられている。
以上のように、本発明のX線撮影装置1は、高速かつ撮影の都合に合わせて切り替わるX線付加フィルタを備えることで、サブトラクション撮影をよりストレスなく行うことができる。すなわち、本発明の構成によれば、サブトラクション撮影に係る1回目の撮影に係るX線の出力が終了した時点からホルダ25の移動を開始し、ホルダ25の移動により付加フィルタFH,FLが切り替わったことが実測されてから2回目の撮影に係るX線をX線管3に出力させるようにしているのである。本発明は、図17で説明した従来構成とは異なり、1回目の撮影前に撮影に適した付加フィルタFHに切り替えておくことができる。従って、本発明の構成によれば、術者の指示を受ければ付加フィルタFH,FLの位相を気にせず直ちに撮影に移行できる。
また、本発明の構成によれば、付加フィルタFH,FLが切り替わったことが実際に確認された直後から2回目の撮影を実行することができる。したがって、本発明構成によれば連写スピードの変更をより迅速にすることができる。例えば、連写スピードを遅くするように変更する場合、本発明の構成では、まず1回目の撮影を行い、その後、2回目の撮影開始を必要なぶんだけ遅らせるだけで済む。図17に示すような高電圧フィルタFH,と低電圧フィルタFLとが回転するような構成とすると、回転速度を変更せねばならず、速度が安定するまで1回目の撮影すら行えない。本発明の構成によれば、この様な制限が生じない。
また、本発明の構成によれば、付加フィルタFH,FLが切り替わったことが実際に確認された直後から2回目の撮影を実行することができる。したがって、本発明構成によれば連写スピードの変更をより迅速にすることができる。例えば、連写スピードを遅くするように変更する場合、本発明の構成では、まず1回目の撮影を行い、その後、2回目の撮影開始を必要なぶんだけ遅らせるだけで済む。図17に示すような高電圧フィルタFH,と低電圧フィルタFLとが回転するような構成とすると、回転速度を変更せねばならず、速度が安定するまで1回目の撮影すら行えない。本発明の構成によれば、この様な制限が生じない。
また、上述のように、高電圧フィルタFHおよび低電圧フィルタFLがホルダ25の移動方向に配列されて、1つのサブトラクション撮影用付加フィルタを構成していれば、僅かなフォルダの移動だけで高電圧フィルタFHと低電圧フィルタFLとの間で付加フィルタの切替を実行できる。
そして、高電圧フィルタFHの切替を上述のような高電圧フィルタ切り替わり確認穴AHにより確認するようにすれば、より確実に付加フィルタの切り替わり時点を知ることができるようになる。この様な事情は、低電圧フィルタFLについても同様である。
本発明は、次のように変形実施することもできる。
(1)上述の実施例では、高圧条件のX線照射が低圧条件のX線照射よりも先にされることでサブトラクション撮影がなされていたが、本発明の適用はこの構成に限られない。本発明は、低圧条件のX線照射が高圧条件のX線照射よりも先にされるサブトラクション撮影についても適用できる。この撮影は、図15で説明したのど同様な動作で実行される。すなわち、X線管制御部6は、低電圧フィルタFLのセットを検出した信号を切替検出部20より受信してから低圧条件のX線照射を実行し、ホルダ回転制御部18は、X線の照射が終了した旨を示す信号をX線管制御部6より受信してからホルダ25の回転を開始させる。最後に、X線管制御部6は、高電圧フィルタFHのセットを検出した信号を切替検出部20より受信してから高圧条件のX線照射を実行する。
(2)上述の実施例では、1枚のサブトラクション画像sを生成する構成となっていたが、本発明はこの構成に限られない。サブトラクション画像sを連続的に生成して、これらを元に動画を生成することもできる。この場合、X線が通過する付加フィルタは、高電圧フィルタFHと低電圧フィルタFLとの間で交互に切り替えられる。そして、この付加フィルタの切替に合わせて、高圧条件のX線照射と低圧条件のX線照射が繰り返されて、高電圧に係る画像PHと低電圧に係る画像PLが交互に取得される。サブトラクション画像生成部12は、最新の画像PHと画像PLとの間で減算処理を行ってサブトラクション画像sを生成する。
すなわち、新たにn回目の撮影に係る画像PH(n)が生成されると、サブトラクション画像生成部12は、この画像PH(n)の直前に生成されたn−1回目の撮影に係る画像PL(n−1)を記憶部28から読み出して、当該画像PH(n),PL(n−1)を用いてサブトラクション画像sを生成する。同様に、新たにn+1回目の画像PL(n+1)が生成されると、サブトラクション画像生成部12は、この画像PL(n+1)の直前に生成されたn回目の撮影に係る画像PH(n)を記憶部28から読み出して、当該画像PH(n+1),PL(n)を用いてサブトラクション画像sを生成する。生成されたサブトラクション画像sは、図1に示す動画生成部13によって動画を構成するフレームに加工された後、生成順に結合されサブトラクションに係る動画が生成される。
すなわち、新たにn回目の撮影に係る画像PH(n)が生成されると、サブトラクション画像生成部12は、この画像PH(n)の直前に生成されたn−1回目の撮影に係る画像PL(n−1)を記憶部28から読み出して、当該画像PH(n),PL(n−1)を用いてサブトラクション画像sを生成する。同様に、新たにn+1回目の画像PL(n+1)が生成されると、サブトラクション画像生成部12は、この画像PL(n+1)の直前に生成されたn回目の撮影に係る画像PH(n)を記憶部28から読み出して、当該画像PH(n+1),PL(n)を用いてサブトラクション画像sを生成する。生成されたサブトラクション画像sは、図1に示す動画生成部13によって動画を構成するフレームに加工された後、生成順に結合されサブトラクションに係る動画が生成される。
(3)上述の実施例では光照射部20aが可視光を照射していたが、本発明はこの構成に限られない。光照射部20aが赤外光など可視光以外の光を照射するようにしてもよい。
(4)上述の実施例では、ホルダ25を回転させることによりX線を通過する付加フィルタを高電圧フィルタFH,低電圧フィルタFLとの間で切り替えるようにしていたが、本発明はこの構成に限られない。ホルダ25を直線的に往復移動させることにより付加フィルタの切替を実現するような構成としてもよい。
(5)上述の実施例では、切替検出部20とホルダ25の確認穴Aにより付加フィルタの切り替わりを検出していたが、本発明はこの構成に限られない。ホルダ回転機構17をサーボモータで実現し、サーボモータの出力で付加フィルタの切り替わりを検出するようにしてもよく、切替検出部20をエンコーダで実現するようにしてもよい。
3 X線管(放射線源)
6 X線管制御部(放射線源制御手段)
17 ホルダ回転機構(ホルダ移動手段)
18 ホルダ回転制御部(ホルダ移動制御手段)
20 切替検出部(検出手段)
25 ホルダ
AH 高電圧フィルタ切り替わり確認穴
AL 低電圧フィルタ切り替わり確認穴
FH 高電圧フィルタ
FL 低電圧フィルタ
6 X線管制御部(放射線源制御手段)
17 ホルダ回転機構(ホルダ移動手段)
18 ホルダ回転制御部(ホルダ移動制御手段)
20 切替検出部(検出手段)
25 ホルダ
AH 高電圧フィルタ切り替わり確認穴
AL 低電圧フィルタ切り替わり確認穴
FH 高電圧フィルタ
FL 低電圧フィルタ
Claims (4)
- 条件の違う2回の撮影を行うことでサブトラクション画像を撮影する放射線撮影装置であって、
放射線を照射する放射線源と、
高電圧条件に係る放射線と低電圧条件に係る放射線とを交互に照射するように前記放射線源を制御する放射線源制御手段と、
高電圧条件に係る放射線を通過させる高電圧フィルタと、
低電圧条件に係る放射線を通過させる低電圧フィルタと、
前記高電圧フィルタと前記低電圧フィルタとを支持するホルダと、
前記ホルダを移動させることにより、放射線が通過する付加フィルタを前記高電圧フィルタと前記低電圧フィルタとの間で切り替えるホルダ移動手段と、
前記ホルダ移動手段を制御するホルダ移動制御手段と、
放射線が通過する付加フィルタが前記高電圧フィルタおよび前記低電圧フィルタのどちらに切り替わっているかを検出する検出手段と、
前記ホルダ移動制御手段は、放射線が出力されているかどうかを示す放射線出力信号を前記放射線源制御手段より受信することにより1回目の撮影に係る放射線の出力が終了した時点から前記ホルダの移動を開始し、
前記検出手段は、前記ホルダの移動により付加フィルタが切り替わった旨を検出すると、その旨を示す信号を前記放射線源制御手段に出力し、
前記放射線源制御手段は、付加フィルタが切り替わった旨の信号を受信したあと、2回目の撮影に係る放射線を前記放射線源に出力させることを特徴とする放射線撮影装置。 - 請求項1に記載の放射線撮影装置において、
前記高電圧フィルタおよび前記低電圧フィルタは前記ホルダの移動方向に配列されて、1つのサブトラクション撮影用付加フィルタを構成していることを特徴とする放射線撮影装置。 - 請求項1または請求項2に記載の放射線撮影装置において、
(A)前記検出手段は、前記ホルダを挟むように配置されている光照射手段と、光を検出する光検出手段とを有しているとともに、
(B1)付加フィルタが高電圧フィルタに切り替わった状態における前記ホルダと前記放射線源との位置関係のときにのみ光を通過させる高電圧フィルタ切り替わり確認穴が前記ホルダに設けられていることを特徴とする放射線撮影装置。 - 請求項1または請求項2に記載の放射線撮影装置において、
(A)前記検出手段は、前記ホルダを挟むように配置されている光照射手段と、光を検出する光検出手段とを有しているとともに、
(B2)付加フィルタが低電圧フィルタに切り替わった状態における前記ホルダと前記放射線源との位置関係のときにのみ光を通過させる低電圧フィルタ切り替わり確認穴が前記ホルダに設けられていることを特徴とする放射線撮影装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014045045A JP2015167722A (ja) | 2014-03-07 | 2014-03-07 | 放射線撮影装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014045045A JP2015167722A (ja) | 2014-03-07 | 2014-03-07 | 放射線撮影装置 |
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JP2015167722A true JP2015167722A (ja) | 2015-09-28 |
Family
ID=54201022
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JP2014045045A Pending JP2015167722A (ja) | 2014-03-07 | 2014-03-07 | 放射線撮影装置 |
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JP (1) | JP2015167722A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017110508A1 (ja) * | 2015-12-21 | 2017-06-29 | 浜松ホトニクス株式会社 | 放射線検出装置、放射線検査システム、及び、放射線検出装置の調整方法 |
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JP2009000293A (ja) * | 2007-06-21 | 2009-01-08 | Toshiba Corp | デュアルエネルギシステム及びその画像収集方法 |
JP2012183083A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Shimadzu Corp | X線撮影装置 |
-
2014
- 2014-03-07 JP JP2014045045A patent/JP2015167722A/ja active Pending
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US10444166B2 (en) | 2015-12-21 | 2019-10-15 | Hamamatsu Photonics K.K. | Radiation detection device, radiation inspection system, and method for adjusting radiation detection device |
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