JP2015167551A - 細胞内への外来物質の導入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外来物質を高効率、且つ、容易にシングル細胞内へ導入でき、更に細胞への損傷による影響が少ない方法を提供すること。
【解決手段】上面に集光剤からなる薄膜2がコーティングされたカバーグラス1の薄膜2上に細胞7を静置し、導入する外来物質6を含有する液体を細胞7に接触させ、細胞7に近接した薄膜2に対してレーザー光を照射して薄膜2又は細胞7の細胞膜3にレーザー光を集光させることにより細胞膜3に細孔5を形成し、細孔5から外来物質6を細胞7内へ導入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザー光照射によって細胞膜に細孔を形成することにより、細胞内へ外来物質を導入する方法に関する。
細胞内に外来遺伝子等を導入することで、新たな形質を有する細胞又は生物の作製や、細胞内に蛍光色素を導入して細胞内の機能を蛍光測定するバイオイメージング解析が行われている。近年研究が進んでいるiPS(人工多能幹)細胞も任意の分化形質を有する細胞に分化させるために、細胞内への物質導入技術が必須である。
従来、細胞へ遺伝子やタンパク質を導入する方法として、トランスフェクション試薬を用いる方法、エレクトロポレーション法、リポソーム融合法等が用いられてきた。
トランスフェクション試薬を用いる方法は、脂溶性の試薬で親水性の遺伝子やタンパク質を覆い、遺伝子やタンパク質が脂質からなる膜を通過できるようにする方法である。導入効率は高いが、細胞によっては適用することができないという問題があった。
エレクトロポレーション法は、細胞に一過的に電流を流すことで細胞膜に細孔を形成し、細胞膜に接触させた液体中の遺伝子やタンパク質を細胞内に導入する方法である。操作は比較的簡単であるが、専用の装置が必要であり、さらに導入効率が0.1〜1%と低いという問題があった。
リポソーム融合法は、脂質からなるリポソーム(小胞)内部に遺伝子やタンパク質を入れ、細胞とリポソームを膜融合させることで、リポソーム内部の遺伝子やタンパク質を細胞に導入する方法である。汎用性及び簡便性が高いが、リポソームの調製が難しく、準備に時間がかかるという問題があった。
また、細胞へ遺伝子やタンパク質を導入する方法として、レーザー光照射により細胞膜に孔を形成する方法も用いられている。
例えば、細胞あるいは生組織に光ファイバーを介してレーザー光を照射し、照射された細胞の、細胞壁及び/又は細胞膜あるいは細胞全体を、切断、除去又は開孔し、該照射部位を介して前記細胞及び/又は生組織内へ外来物質を導入する方法(特許文献1参照)や、生細胞の細胞表面の一部に外来物質を担持した小粒子を置き、該細胞表面の一部にレーザー光を照射し加工することにより細胞壁及び/又は細胞膜に穿孔を設けると同時に外来物質を前記生細胞内へ導入する方法(特許文献2参照)が提案されているが、細胞壁及び/又は細胞膜に穿孔が生じる程の強いレーザーを細胞に直接照射するために、レーザー光を照射した細胞における損傷が大きくなるおそれがあった。さらに、細胞は立体的で複雑な3次元構造を有し、しかも常に刻々と形態を変化させており、細胞膜の一定の場所を狙ってレーザー光を照射することは難しいため、特定のシングル細胞をねらって物質を導入することが難しいという問題があった。
また、細胞を、導入目的物質の存在する液中、ゲル中若しくはゲル表面に配置し、前記液若しくはゲル又は前記細胞にパルスレーザー光を集光させて照射し、それにより生じた衝撃波により前記細胞の細胞膜の構造を一時的に変化させ、前記物質を細胞内に導入する方法(特許文献3参照)が提案されているが、微粒子又は微粒子の近くを狙ってレーザー光を照射することは高度な技術を要するほか、導入効率が低く、さらに大型で高価なフェムトレーザーを用いる必要があるという問題があった。
さらに、生体組織において、薬剤を導入する細胞の近傍に該薬剤を定位させ、該細胞の近傍に存在する光吸収体に吸収される波長のレーザー光を照射して、ヒト以外の生物の細胞に薬剤を導入することを特徴とする薬剤導入方法(特許文献4参照)が提案されているが、生体組織に直接レーザー光を照射する方法であり、シリンジにより導入する薬剤をレーザー光照射前に生体組織へ注入する必要があるという問題があった。
特開2002−281970号公報 特開2002−325572号公報 特開2005−168495号公報 特開2005−330194号公報
バイオイメージング解析においては、シングル細胞レベルでの観察が必要となるが、従来の細胞内に外来遺伝子等を導入する方法では、特定のシングル細胞をねらって細胞膜に細孔を形成し、細胞に対して損傷による影響を与えずに物質を高効率、且つ、容易に細胞内へ導入することが困難であった。そこで、本発明の課題は、外来物質を高効率、且つ、容易にシングル細胞内へ導入でき、さらに細胞への損傷による影響が少ない方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討する中で、カバーグラスの表面をカーボンの薄膜でコーティングし、前記薄膜上に細胞を静置し、前記細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射して、前記薄膜又は前記細胞の細胞膜にレーザー光を集光させることで、細胞への損傷による影響が少なく、細胞膜に細孔を形成可能であることを見いだした。さらに、細胞内に導入したい外来物質を含有する液体を細胞に接触させておくことにより、形成した細孔から導入したい外来物質が細胞内に導入されることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、[1]細胞内への外来物質の導入方法であって、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの前記薄膜上に細胞を静置し、導入する外来物質を含有する液体を前記細胞に接触させ、前記細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射して前記薄膜又は前記細胞の細胞膜にレーザー光を集光させることにより前記細胞膜に細孔を形成し、前記細孔から前記外来物質を前記細胞内へ導入することを特徴とする細胞内への外来物質の導入方法や、[2]カバーグラスの下面から細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射することを特徴とする上記[1]記載の細胞内への外来物質の導入方法や、[3]集光剤がカーボンであることを特徴とする上記[1]又は[2]記載の細胞内への外来物質の導入方法や、[4]外来物質がDNA、RNA、タンパク質、ポリペプチド、アミノ酸、糖類、脂質、薬剤、蛍光色素のいずれか1以上の物質であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか記載の細胞内への外来物質の導入方法や、[5]上記[1]〜[4]のいずれか記載の細胞内への外来物質の導入方法に用いるための、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスに関する。
本発明の細胞内への外来物質の導入方法によれば、細胞への損傷による影響が少なく、外来物質を高効率、且つ、容易にシングル細胞内へ導入することが可能となる。外来物質をシングル細胞内へ導入することが可能となることにより、隣り合う2つの細胞に異なる外来物質を導入して、それらの細胞間の反応を調べることや、プライマリーカルチャーのように2種類以上の細胞が混じり合う中で、特定の種類の細胞だけに目的の外来物質を導入することも可能となる。
また、レーザー光の照射時間や照射回数を変えることにより、外来物質の導入量を調整することや、複数の外来物質を同一の細胞内に段階的に導入し、各段階での外来物質導入による影響を観察することが可能となる。
さらに、従来の細胞内へ外来物質を導入する方法では、外来物質を導入した細胞の増殖を前提とし、外来物質を導入した細胞が増殖した後に細胞を観察して外来物質導入による影響を調べていたが、本発明の細胞内への外来物質の導入方法によれば、シングル細胞への外来物質の導入が可能であることにより、増殖が非常に遅い、あるいは神経細胞のような増殖しないシングル細胞に外来物質を導入し、かかるシングル細胞をそのまま観察して外来物質導入による影響を調べることが可能となる。
このほか、細胞として植物細胞を用いれば、本発明の細胞内への外来物質の導入方法で作製したシングル細胞からカルスを形成させて、外来物質により改変した植物体を作製することも可能となる。
(a)カバーグラスの下面から細胞膜に近接した薄膜に対してレーザー光を照射する方法の説明図である。(b)カバーグラスの上面から細胞膜に近接した薄膜に対してレーザー光を照射する方法の説明図である。(c)細胞膜に細孔が形成した様子を示す図である。(d)細孔から外来物質が細胞内に導入した様子を示す図である。 ガラスボトムディッシュの概略図である。 パルスレーザー光照射装置によるパルスレーザー光照射の概略図である。 実施例1における蛍光色素を導入した細胞のコンピューター画像による細胞の観察結果を示す図である。 実施例1における蛍光色素を導入した細胞の相対蛍光量を示す図である。 実施例2におけるプラスミドを導入した細胞の顕微鏡による蛍光観察結果を示す図である。(a)は位相差顕微鏡写真、(b)は同視野の蛍光顕微鏡写真を示す。 参考例におけるカバーグラスの観察結果を示す図である。
本発明の細胞内への外来物質の導入方法としては、細胞内への外来物質の導入方法であって、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの前記薄膜上に細胞を静置し、導入する外来物質を含有する液体を前記細胞に接触させ、前記細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射して前記薄膜又は前記細胞の細胞膜にレーザー光を集光させることにより前記細胞膜に細孔を形成し、前記細孔から前記外来物質を前記細胞内へ導入する方法であれば特に制限されず、かかる方法により、細胞への損傷による影響が少なく、外来物質を高効率、且つ、容易にシングル細胞内へ導入することが可能となる。
本発明において、細胞としては、単一の細胞であっても、組織の細胞であっても、培養した複数の細胞でもよく、細胞の種類としては原生生物、動物細胞、植物細胞、細菌を例示することができる。
原生生物としては、細胞性粘菌、アメーバ、藻類、繊毛虫を例示することができ、細胞性粘菌としては、キイロタマホコリカビ(Dictyostelium discoideum)を好適に例示することができる。動物細胞としては、ヒト、サル、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ブタ、イヌ由来の哺乳動物細胞を例示することができる。動物細胞を用いる場合には、接着性細胞でも浮遊性細胞でもよいが、接着性細胞を好適に例示することができる。植物細胞としては、ニコチアナ・タバカム、シロイヌナズナ由来の細胞を例示することができる。細菌としては、大腸菌、古細菌、マイコプラズマを例示することができる。
本発明において、外来物質としては特に制限されないが、DNA、RNA、ペプチド、アミノ酸、糖類、脂質、薬剤、蛍光色素のいずれか1以上の物質であることが好ましく、DNA、RNA、蛍光色素のいずれか1以上の物質であることがより好ましい。また、外来物質としてこれらの物質を単独でも、組み合わせてもよく、また、これらの物質を金属、無機物、有機高分子等の微粒子の表面に結合させて用いてもよい。
本発明において、集光剤としては、カーボンや、有機、無機の各色素を例示することができるが、集光能力、透過性、非細胞毒性の観点からカーボンを好適に例示することができる。照射したレーザー光を集光剤が集光することにより、細胞に損傷の影響を与えずに、低い出力のレーザー光で、集光した位置に近接した細胞膜に細孔を形成することが可能となる。集光剤のコーティング方法としては、真空蒸着法や、スパッタリング法を例示することができる。
本発明において、集光剤からなる薄膜の厚さとしては、10nm〜200nm、好ましくは20nm〜100nmを例示することができる。薄膜の厚さが200nmを超えれば、カバーグラスの透明性が低下し、外来物質を導入した細胞の顕微鏡観察を妨げることとなり、10nm未満であれば、集光能力が不十分で、外来物質を導入するために十分な細孔が細胞膜に形成されないこととなる。なお、薄膜の厚さと細胞に細孔を形成するレーザー光の出力とは反比例の関係にあり、薄膜の厚さを薄くすると出力を高める必要があるため、薄膜の厚さは用いるレーザー光の出力に応じて調整することができる。
集光剤からなる薄膜上には、細胞増殖のために必要に応じてコラーゲン、ゼラチン、フィブロネクチン、エラスチン、その他の細胞外マトリックスをコーティングしてもよい。また、細胞として浮遊性細胞を用いる場合には、ポリリジン、ポリエチレンイミン、スペルミジン、スペルミン、その他のポリカチオンで薄膜の上面をコーティングすることが好ましい。
本発明において、カバーグラスの材質としては特に制限されないが、顕微鏡観察をする上で透過性の観点から、ガラス、ポリスチレン、ポリメタクリルアクリルアミドを例示することができる。また、カバーグラスの厚さとしては特に制限されないが、0.05mm〜0.3mmを例示することができる。
本発明において、薄膜上に細胞を静置するとは、静止した薄膜上に細胞が置かれた状態にすることを意味する。細胞は立体的で複雑な3次元構造を有し、しかも常に形態を変化させているが、上述のように薄膜上に細胞を静置すると、細胞膜の一部は薄膜と接する状態となる。その結果、薄膜に接する面の細胞膜は平坦となり形態変化がほとんどない状態となり、細胞膜の一定の場所を狙ってレーザー光照射を行うことが容易となる。
本発明において、細胞を静置し、導入する外来物質を含有する液体を細胞に接触させる方法としては、細胞を液体に懸濁し、かかる懸濁液を薄膜上に加え、細胞が薄膜に接着若しくは接触した後、外来物質を含有する液体を懸濁液に滴下若しくは注入し、細胞が外来物質を含有する液体で覆われる状態とする方法を例示することができる。他の方法として、外来物質を含有する液体に細胞を前もって懸濁し、かかる懸濁液を薄膜上に加え、細胞を薄膜に接着若しくは接触させ、細胞が外来物質を含有する液体で覆われる状態とする方法を例示することができる。かかる方法においては、細胞数が少ない場合において外来物質を含有する液体が10〜30μl程度の少量でよいため、高価若しくは希少な外来物質を用いる場合には好ましい。
導入する外来物質を含有する液体における外来物質の濃度は、導入する外来物質量や細胞の数により適宜調整することができるが、1ng/ml〜10mg/ml、好ましくは0.1μg/ml〜100μg/mlである。
本発明に用いるレーザー光の光源としては特に制限されず、パルスレーザーや、連続波(CW)レーザーを例示することができるが、パルスレーザーであることが好ましい。
本発明に用いる、薄膜に対して照射するレーザー光の波長としては特に制限されないが、入力したレーザー光を肉眼で観察することが可能である観点から、好ましくは380nm〜780nmの可視光を例示することができ、レーザー光の周波数としては0.1KHz〜100KHz、好ましくは1KHz〜10KHzを例示することができ、レーザー光の出力としては、細胞が損傷による影響を受けずに細孔が形成できる範囲であればよく、好ましくは0.1mW〜20mW、より好ましくは0.5mW〜5mW、さらに好ましくは0.8mW〜1.8mWを例示することができる。なお、上述のように薄膜の厚さと細胞に細孔を形成するレーザー光の出力は反比例の関係にあり、薄膜の厚さに応じてレーザー光の出力を調整することができる。
レーザー光の照射回数は特に制限されず、導入したい外来物質の量、外来物質の種類に応じて1回でも複数回でもよい。また、複数の外来物質を細胞内に導入する場合は、導入する複数の外来物質を含有する液体を細胞膜に接触させて1回のレーザー光照射で細胞内に導入してもよく、レーザー光照射ごとに導入する外来物質を含有する液体を置換して、それぞれ細胞膜に接触させて、複数回のレーザー光照射で細胞内に順に導入してもよい。
本発明において、前記細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射するとは、細胞が近接している領域の薄膜の一部に対してレーザー光を照射することをいう。カバーグラスの上面、つまり薄膜がコーティングされた面から細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射しても、カバーグラスの下面、つまり薄膜がコーティングされていない面から細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射してもよいが、より細胞の損傷を低減させるためには、カバーグラスの下面から細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射することが好ましい。また、レーザー光を照射する際には、予めレーザー光照射の焦点を薄膜に合わせることが好ましい。図1(a)に、カバーグラス1の下面から、細胞7が近接している領域4の薄膜2の一部に対してレーザー光を照射する方法を、図1(b)にカバーグラス1の上面から、細胞7が近接している領域4の薄膜2の一部に対してレーザー光を照射する方法を示す。
上記照射により、薄膜2又は細胞7の細胞膜3にレーザー光が集光し、薄膜2又は細胞膜3にレーザー光のエネルギーが集中することで、図1(c)の矢印で示すように細胞膜3に細孔5が形成し、図1(d)に示すように細孔5から受動拡散により外来物質6を細胞内に導入することができる。なお、形成した細孔は短時間で修復されて閉じるため、細孔の形成による細胞の生育への影響はほとんどない。また、本発明において、細胞膜に細孔が形成されることは、細胞の損傷に含まれない。
本発明の細胞内への外来物質の導入方法によって得られた形質転換細胞としては、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの前記薄膜上に細胞を静置し、導入する外来物質を含有する液体を前記細胞に接触させ、前記細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射して前記薄膜又は前記細胞の細胞膜にレーザー光を集光させることにより前記細胞膜に細孔を形成し、前記細孔から前記外来物質を前記細胞内へ導入することによって得られた形質転換細胞であれば特に制限されないが、集光剤としてはカーボンであることが好ましい。かかる形質転換細胞は、外来物質による新たな形質を有する細胞として有用であるほか、バイオイメージングによる細胞の機能解析に有用である。
本発明の上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスとしては、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの前記薄膜上に細胞を静置し、導入する外来物質を含有する液体を前記細胞に接触させ、前記細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射して前記薄膜又は前記細胞の細胞膜にレーザー光を集光させることにより前記細胞膜に細孔を形成し、前記細孔から前記外来物質を前記細胞内へ導入する方法に用いるためのカバーグラスであって、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされてあれば特に制限されないが、集光剤としてはカーボンであることが好ましい。本発明の上面に集光剤がコーティングされたカバーグラスを用いることで、本発明の細胞内への外来物質の導入方法を高効率、且つ、容易に行うことが可能となる。
本発明の上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの使用としては、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの前記薄膜上に細胞を静置し、導入する外来物質を含有する液体を前記細胞に接触させ、前記細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射して前記薄膜又は前記細胞の細胞膜にレーザー光を集光させることにより前記細胞膜に細孔を形成し、前記細孔から前記外来物質を前記細胞内へ導入する方法に用いるための、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの使用であれば特に制限されないが、集光剤としてはカーボンであることが好ましい。上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスを、本発明の細胞内への外来物質の導入方法に使用することで、本発明の細胞内への外来物質の導入方法を高効率、且つ、容易に行うことが可能となる。
[細胞内への蛍光色素の導入]
(カーボンからなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの作製)
真空蒸着装置JEOL JEE-400(日本電子社製)を用いて厚さ0.17mmのカバーグラスNo.1(松浪硝子工業社製)の上面に、カーボンを5秒間蒸着し、カーボンからなる薄膜(以下、「カーボンコート」ともいう)がコーティングされたカバーグラスを作製した。蒸着したカーボンコートの厚さは、約20nmであった。
(ガラスボトムディッシュの作製)
図2に示すように、プラスチックディッシュ8の底に直径12mmの穴をあけ、カバーグラス1のカーボンコート17をコーティングした側を内側(上側)になるように接着剤で貼付け、ガラスボトムディッシュ9を作製した。
(細胞の静置)
細胞性粘菌の一種であるキイロタマホコリカビ(Dictyostelium discoideum)を含む培養液を滅菌したガラスボトムディッシュ9に加えることによって、キイロタマホコリカビをカーボンコート上に静置した。なお、静置されたキイロタマホコリカビの周りには培養液があるため、キイロタマホコリカビは生育可能な状態にある。
(カバーグラスの下面からの薄膜に対するパルスレーザー光の照射)
FDSS532-Qパルスレーザー光照射装置(Crylas社製)を用いて、カバーグラスの下面から薄膜に対してパルスレーザー光を照射する方法を図3に示す。レーザー10から導入したパルスレーザー光11は1/10NDフィルター12、レンズ13、シャッター14、ダイクロミックミラー15、対物レンズ16を通過してガラスボトムディッシュ9に貼付けたカバーグラス1の下面からカーボンコート17に対して照射する。細胞7に細孔5を形成する場合は、細胞7の直下に近接している領域のカーボンコート17に対してレーザー光11をカバーグラス1の下面から照射し、細胞7に細孔を形成しない場合は、カバーグラス1の下面から細胞が近接していない領域のカーボンコート17に対してレーザー光11を照射する。ガラスボトムディッシュ9は倒立顕微鏡のステージを動かすことで水平方向にスライドさせることでき、細胞7の位置とパルスレーザー光11の集光の位置を調整することや、細胞7を観察しながらパルスレーザー光11を照射することが可能である。照射時間はシャッター14によって制御し、パルスレーザー光11の出力は1/10に減光される1/10NDフィルター12で制御した。細胞7に細孔5を形成する場合は、1/10NDフィルターを用い、焦点の調整の際には、1/10NDフィルターを除いて照射した。1回のレーザー照射時間は1/125秒とした。なお、倒立顕微鏡の代わりに正立顕微鏡を用いる場合には、カバーグラスの上面から、上記と同様の流れでパルスレーザー光を照射すればよい。
(パルスレーザー光照射の焦点の調整)
倒立顕微鏡(IX70I オリンパス社製)のステージに、上述のキイロタマホコリカビを静置し、培養したガラスボトムディッシュ9を設置し、対物レンズ16(60X)の焦点をカバーグラス1の表面に合わせた。次に、細胞膜が近接していない領域のカーボンコート17に対してカバーグラス1の下面からパルスレーザー光11(532nm,15mW, 1nsec pulse, 4.8 KHz)を照射し、カーボンコート17が剥がれる位置を指標として、パルスレーザー光11の照射の焦点をカーボンコート17に合わせた。
(パルスレーザー光照射)
ガラスボトムディッシュ9中の培養液に外来物質として蛍光色素18(FITC-dextran、シグマアルドリッチ社製)を1mg/mlとなるように加えて、細胞膜3に蛍光色素18を含有する液体を接触させ、細胞7に近接している領域のカーボンコート17の一部に対して図3に示す方法でパルスレーザー光11(532nm, 15mW, 1nsec pulse, 4.8 KHz)を2回(1回目のレーザー光照射を行った時間を0.0秒として0.0秒後、37.0秒後)照射した。パルスレーザー光を照射した細胞数は130であった。照射の際には1/10NDフィルターを用いて出力を1.5mWに減光させ、1回の照射時間は1/125秒とした。コントロールとして、カーボンコートをコーティングしていないカバーグラス1を貼付けたプラスチックディッシュ9を用い、上記と同様にキイロタマホコリカビのカーボンコート17上への静置から、細胞7に近接している領域のカーボンコート17の一部に対するパルスレーザー光11の照射までの工程を行った。細胞7の観察やパルスレーザー光11の照射の観察は、接眼レンズ19を通して肉眼で行なうか、別ポートにカメラ(ORCA-ER 浜松ホトニクス社製)を接続してコンピューターに画像を取得して行なった。
パルスレーザー光を照射した細胞の下面方向からのコンピューター画像による観察結果の代表例を図4に示す。図4において、数字は1回目のパルスレーザー光を照射した時間を0.0秒とした時の経過時間(秒)を示し、0.0秒、37.0秒における矢印は、それぞれの時間においてパルスレーザー光を集光させた位置を示す。また、図4の細胞写真から相対蛍光量を求めたグラフを図5に示す。図5において、横軸は1回目のレーザー光を照射した時間を0.0秒とした時の経過時間(秒)を示し、縦軸は相対蛍光量を示し、矢印はレーザー光を照射した時間(0.0秒、37.0秒)を示す。相対蛍光量は、ImageJソフトウエア(アメリカ国立衛生研究所:NIH)を用いて定量した。
(結果)
図4、5に示すように、レーザー光を照射した0.0秒、3.7秒の後に細胞内の蛍光量が増加していた。一方、図に示していないが、コントロールにおいては細胞膜に細孔が全く形成されず、細胞内での蛍光量に変化はなかった。また、レーザー光を照射した130細胞中、129細胞において細胞内での蛍光が観察された。さらに、レーザー光照射の前後の細胞の動きを顕微鏡で観察した結果、レーザー光照射後の細胞の形態変化はレーザー光照射前の正常な細胞の形態変化と差はみられなかった。
したがって、本発明の細胞内への外来物質の導入方法により、細胞膜に細孔が形成され、非常に高い効率で蛍光色素が細胞内に導入していることが明らかとなった。さらに、本発明の細胞内への外来物質の導入方法においては、細胞への損傷による影響が少ないことが明らかとなった。
このほか、本発明の細胞内への外来物質の導入方法では、細胞がカーボンコート上に静置されており、カーボンコートに近接する細胞膜は大きな形態の変化がなくカーボンコート面に位置するため、細胞の一定の場所を狙ってパルスレーザー光照射を行うことが容易であった。すなわち、2回パルスレーザー光を照射する場合に、2回目のパルスレーザー光の集光位置を1回目のパルスレーザー光の集光位置とは異なる位置とすることが容易であった。
[細胞内へのプラスミドの導入]
(パルスレーザー光照射)
実施例1に記載の方法と同様で、倒立顕微鏡(IX70I オリンパス社製)のステージにキイロタマホコリカビを静置し、培養したガラスボトムディッシュを設置し、対物レンズ(60X)の焦点をカバーグラスの表面に合わせ、パルスレーザー光照射の焦点をカーボンコートに合わせた。次に、ガラスボトムディッシュ中の培養液に外来物質として本発明者らがpBIG expression vector(Ruppel et al., Journal of Biological Chemistry, 269:18773-187780, 1994)をバックボーンとして作製したGFP-actinプラスミド(Uchida and Yumura, Journal of Cell Science, 117:1443-1455, 2004)を0.5mg/mlとなるように加えて細胞膜にGFP-actinプラスミドを含有する液体を接触させ、その後、細胞に近接している領域のカーボンコートの一部に対して図3に示す方法でパルスレーザー光(532nm, 15mW, 1nsec pulse, 4.8 KHz)を照射した。パルスレーザー光を照射した細胞数は12であった。照射の際には1/10NDフィルターを用いて出力を1.5mWに減光させ、1回の照射時間は1/125秒とした。パルスレーザー光照射によりGFP-actinプラスミドを細胞内に導入して1週間後に、GFP-actinの発現を蛍光顕微鏡IX71(オリンパス社製)で観察した。GFP-actinプラスミドを導入した12細胞のうち1細胞の1週間後の観察結果を図6に示す。図6中、(a)は位相差顕微鏡写真、(b)は同視野の蛍光顕微鏡写真である。
(結果)
図6に示すように、1つの細胞が10細胞以上まで分裂しており、また、蛍光顕微鏡写真においてすべての細胞で蛍光が観察された。図に示していないが、GFP-actinプラスミドを細胞内に導入した他の11細胞も同様の結果であった。したがって、本発明の細胞内への外来物質の導入方法により細胞膜に細孔が形成され、細胞内に遺伝子が高効率で導入されていることが明らかとなった。また、1つの細胞が10細胞以上にまで分裂していたことや、図6の矢印で示した細胞のように細胞分裂が観察されたことから、本発明の細胞内への外来物質の導入方法においては正常細胞と同様に細胞分裂能力を有し、細胞への損傷による影響が少ないことが確認された。
[参考例]
1細胞レベルで外来物質を導入するためには、細胞の大きさと比較して非常に狭い範囲にパルスレーザー光を集光する必要がある。そこで、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの下面から薄膜に対してパルスレーザー光を照射した場合の集光レベルを調べた。
(パルスレーザー光の集光レベルの確認)
実施例1に記載の方法と同様でガラスボトムディッシュを作製し、キイロタマホコリカビをカバーグラスのカーボンコート上に静置した後、倒立顕微鏡(IX70I オリンパス社製)のステージにガラスボトムディッシュを設置した。次に、対物レンズ(60X)の焦点をカバーグラスの表面に合わせ、パルスレーザー光照射の焦点をカーボンコートに合わせた後、倒立顕微鏡に設置したガラスボトムディッシュをスライドしてパルスレーザー光照射の焦点付近に細胞を近づけた。その後、1/10NDフィルターを用いずに図3に示す方法でパルスレーザー光(532nm, 15mW, 1nsec pulse, 4.8 KHz)を1/125秒間照射した。レーザー光照射後の倒立顕微鏡によるカバーグラスの観察結果を図7に示す。図7中、矢印はパルスレーザー光を集光させた位置を表す。
(結果)
図7において、矢印で示すパルスレーザー光を集光させた位置のみにカーボンコートが剥がれ、近接する細胞には何ら損傷はみられなかった。したがって、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの薄膜に対してパルスレーザー光を照射した場合には、非常に狭い範囲にパルスレーザー光が集光しており、集光レベルが高いことが明らかとなった。
本発明の細胞内への外来物質の導入方法によれば、細胞に損傷を与えることなく外来物質を高効率、且つ、容易にシングル細胞内へ導入することが可能となることから、バイオイメージング、再生医療等の分野において有用である。
1 カバーグラス
2 薄膜
3 細胞膜
4 細胞が近接している領域
5 細孔
6 外来物質
7 細胞
8 プラスチックディッシュ
9 ガラスボトムディッシュ
10 レーザー
11 パルスレーザー光
12 1/10NDフィルター
13 レンズ
14 シャッター
15 ダイクロミックミラー
16 対物レンズ
17 カーボンコート
18 蛍光色素
19 接眼レンズ

Claims (5)

  1. 細胞内への外来物質の導入方法であって、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラスの前記薄膜上に細胞を静置し、導入する外来物質を含有する液体を前記細胞に接触させ、前記細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射して前記薄膜又は前記細胞の細胞膜にレーザー光を集光させることにより前記細胞膜に細孔を形成し、前記細孔から前記外来物質を前記細胞内へ導入することを特徴とする細胞内への外来物質の導入方法。
  2. カバーグラスの下面から細胞に近接した薄膜に対してレーザー光を照射することを特徴とする請求項1記載の細胞内への外来物質の導入方法。
  3. 集光剤がカーボンであることを特徴とする請求項1又は2記載の細胞内への外来物質の導入方法。
  4. 外来物質がDNA、RNA、タンパク質、ポリペプチド、アミノ酸、糖類、脂質、薬剤、蛍光色素のいずれか1以上の物質であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の細胞内への外来物質の導入方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の細胞内への外来物質の導入方法に用いるための、上面に集光剤からなる薄膜がコーティングされたカバーグラス。
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