以下、添付図面を参照して、実施形態に係る買物支援装置及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。実施形態では、買物支援装置として例えばA4サイズやB5サイズのタブレット端末を例に説明する。なお、以下に説明する実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。例えば、買物支援装置は、顧客が携帯する顧客端末であってもよい。
図1は、実施形態に係る買物支援システム1の構成を模式的に示す図である。図1に示すように、買物支援システム1は、顧客端末2と、センターサーバ3と、店舗サーバ4と、POS(Point of Sales)端末5と、サイネージ端末6と、外部SNS(Social Networking Service)7と、タブレット端末8を有する。顧客端末2、店舗サーバ4及びサイネージ端末6、外部SNS7、タブレット端末8の各装置は、公衆回線やインターネット等のネットワークN1を介してセンターサーバ3と通信可能に構成される。また、店舗サーバ4と、POS端末5と、顧客端末2とは、店舗内に設けられるLAN等のネットワークN2を介して通信可能に構成される。なお、買物支援システム1を構成する顧客端末2、店舗サーバ4、POS端末5及びサイネージ端末6の個数は、図1の例に限定されないものとする。
顧客端末2は、ユーザである顧客が携帯して使用するタブレット端末やスマートフォン等の情報処理装置である。顧客端末2は、センターサーバ3等と協働することで、購入候補の商品(以下、候補商品という)を記録した後述する買物リストの作成を支援する。また、顧客端末2は、店舗サーバ4等と協働することで、買物リストに基づいた候補商品の買物支援を行う。顧客端末2は、タブレット端末8より表示部が小さい携帯型の端末であることが望ましいが、タブレット端末8と同等の大きさ、外観を備えた装置であってもよい。
センターサーバ3は、例えばデータセンター等に設けられるサーバ装置である。センターサーバ3は、顧客及び店舗に係る各種のデータを記憶・管理する。また、センターサーバ3は、顧客端末2と店舗サーバ4との間の情報授受や、顧客端末2とサイネージ端末6との間の情報授受を仲介する。なお、センターサーバ3に接続される店舗(店舗サーバ4)や経営企業の個数は特に問わないものとする。また、センターサーバ3は、外部SNS7と情報を送受信する。
店舗サーバ4は、各店舗の店舗内に設けられるサーバ装置である。店舗サーバ4は、店舗内で販売される商品の販売管理や販売戦略に係る分析処理を実行する。また、店舗サーバ4は、センターサーバ3等を通じて、電子クーポンや広告等の種々の情報を顧客端末2に提供する。
POS端末5は、各店舗の店舗内に設けられる商品販売データ処理装置である。POS端末5は、顧客が購入する商品の売上登録を行い、その取引内容を含んだ購入履歴情報を出力する。なお、各店舗内に設けられるPOS端末5の個数は特に問わないものとする。
サイネージ端末6は、デジタルサイネージの表示を行うサイネージ端末である。サイネージ端末6は、例えば駅構内や街中に設置され、特定の店舗や商品を広告するためのデジタルサイネージを表示する。
外部SNS7は、インターネット上の交流を通して、社会的ネットワークを構築するサービスやウェブサイトであり、コメント等のコミュニケーション機能や電子掲示板機能等を有している。外部SNS7は、センターサーバ3と通信可能である。
実施形態の買物支援装置であるタブレット端末8は、ユーザである顧客が使用する情報処理装置である。タブレット端末8は、センターサーバ3等と協働することで、候補商品を記録した後述する買物リストの作成を支援する。また、タブレット端末8は、店舗サーバ4等と協働することで、買物リストに基づいた候補商品の買物支援を行う。タブレット端末8は、顧客端末2より表示部が大きい端末であることが望ましいが、顧客端末2と同等の大きさ、外観を備えた装置であってもよい。
次に、買物支援システム1を構築する各装置の構成について説明する。
まず、顧客が携帯可能である例えばスマートフォンのような顧客端末2の構成を、図2を用いて説明する。図2は、顧客端末2の構成を示す図である。図2に示すように、顧客端末2は、各種演算や顧客端末2の各部を統括的に制御する制御部21を備える。制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、各種プログラムやデータを記憶するROM(Read Only Memory)、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)、現在の日時を計時するRTC(Real Time Clock)部等によって構成されるコンピュータである。
制御部21は、バス29を介して操作部22及び表示部23に接続される。操作部22は、操作入力を行うための操作キーや操作ボタンを有する。表示部23は、例えば液晶ディスプレイ等であり、購入候補とされた商品の品名等の各種情報を表示する。なお、表示部23をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部22として機能する。
また、制御部21は、バス29を介して撮像部24及び音声入力部25に接続される。撮像部24は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有し、種々の被写体を撮像する。音声入力部25は、マイクロフォン等の集音装置であって、音声の入力を受け付ける。
また、制御部21は、バス29を介してネットワークN1に接続可能な通信I/F(インターフェース)26に接続される。制御部21は、この通信I/F26を用いてセンターサーバ3等と通信することが可能となっている。また、制御部21は、NFC(Near Field Communication)等の規格に準拠した近距離通信I/F27に接続される。制御部21は、この近距離通信I/F27を用いてサイネージ端末6やPOS端末5等の近距離通信可能な装置と通信することが可能となっている。
また、制御部21は、バス29を介して記憶部28に接続される。記憶部28は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置である。記憶部28は、制御部21が実行する各種のプログラムや、後述する購入予定情報、付加情報及び表示画面情報等の各種データを記憶する。
また、記憶部28は、アイコン記憶部281、メモ記憶部282、電子レシート部283を備える。アイコン記憶部281は、図21と図26で後述する、指定されたアイコンを商品と関連付けて記憶する。メモ記憶部282は、後述する買物リスト画面G1にメモ書きとして表示されるメモ情報を記憶する。メモ書きが追加される度にメモ記憶部282に記憶されるメモ情報は更新される。電子レシート部283は、センターサーバ3から送信された電子レシート情報を記憶する。
図3は、タブレット端末8のハードウェア構成を示す図である。タブレット端末8は、例えば自宅に掲示板のように設置され、家族全員がメモ情報を書き込み可能な顧客端末2の一種である。このタブレット端末8は、制御部81、操作部82、表示部83、撮像部84、音声入力部85、通信I/F86、近距離通信I/F87、バス89を備えている。これらの構成は、顧客端末2の制御部21、操作部22、表示部23、撮像部24、音声入力部25、通信I/F26、近距離通信I/F27、バス29と同一の構成である。また、タブレット端末8の記憶部88は、顧客端末2の記憶部28の構成に加え、購入履歴部である購入履歴記憶部884と対応辞書885を備えている。
購入履歴記憶部884は、過去に当該タブレット端末8または顧客端末2を使用して顧客が購入した商品の購入履歴情報を商品情報単位で記憶している。購入履歴記憶部884は、複数の顧客の購入履歴情報を顧客単位で記憶する。購入履歴記憶部884は、顧客の購入履歴情報を各人別に記憶する複数の個別履歴フォルダを有している。実施形態では、家族という単位で、父親、母親、子供の3人の購入履歴情報を個別に記憶する、父親用個別履歴フォルダ、母親用個別履歴フォルダ、子供用個別履歴フォルダをそれぞれ有しており、各個別履歴フォルダに各人の購入履歴情報を記憶している。購入履歴情報は、顧客が購入した商品のレシート情報を電子化した電子レシート情報の受信に基づいて作成される。
次に、対応辞書885について、図4を用いて説明する。図4において、対応辞書885は、商品の略称名称と一般名称と個別名称とを対応付けて記憶している。対応辞書885は、略称名称部8851、一般名称部8852、個別名称部8853を備えている。
一般名称部8852には、多くの人が商品を一般的に表す商品名称を一般名称として記憶されている。この一般名称は、製造者や産地等で区別されず、むしろ横断して共通に商品の名称として使用される。個別名称部8853には、一般名称で表されるすべての、あるいは代表的な商品を個別に表す商品名称を個別名称として記憶している。個別名称が分かると、当該商品の個別の情報(製造者や産地等)が分かり、同じ一般名称の他の商品と区別できる。略称名称部8851は、一般名称部8852に記憶された一般名称を簡略化した略称名称や通常使われる通称やニックネーム等が記憶されている。実施形態では、個別名称に対する一般名称と略称名称を総称して別称という。
図4の例の場合、一般名称部8852には、一般名称「商品A」が記憶されている。また、個別名称部8853には、一般名称「商品A」に含まれる個別商品「商品A1」「商品A2」「商品A3」が記憶されている。個別商品「商品A1」「商品A2」「商品A3」は、すべて「商品A」であるが、例えばメーカーであるA1社の「商品A」の商品名が「商品A1」、メーカーA2社の「商品A」の商品名が「商品A2」、メーカーA3社の「商品A」の商品名が「商品A3」である。「商品A」のメモ情報が入力された場合、後述する制御部81は、対応辞書885を参照して、個別商品「商品A1」「商品A2」「商品A3」のうちのいずれかであることを認識する。
また、一般名称部8852には、一般名称「商品E」が記憶されている。また、個別名称部8853には、一般名称「商品E」に含まれる個別商品「商品E1」「商品E2」「商品E3」「商品E4」が記憶されている。個別商品「商品E1」「商品E2」「商品E3」「商品E4」は、すべて「商品E」であるが、例えばメーカーであるE1社の「商品E」の商品名が「商品E1」、メーカーE2社の「商品E」の商品名が「商品E2」、メーカーE3社の「商品E」の商品名が「商品E3」、メーカーE4社の「商品E」の商品名が「商品E4」である。
また、「商品E」に対応して、略称名称部8851には、略称名称「商品E′」が記憶されている。略称名称「商品E′」は、「商品E」を簡略化した「商品E」を表す用語であり、多くの人が「商品E」を「商品E′」と読んだり書いたりする。「商品E」のメモ情報、あるいは「商品E′」のメモ情報が入力された場合、後述する制御部81は、対応辞書885を参照して、個別商品「商品E1」「商品E2」「商品E3」「商品E4」のうちのいずれかであることを認識する。
次に、センターサーバ3の構成を、図5を用いて説明する。図5は、センターサーバ3の構成を示す図である。センターサーバ3は、各種演算やセンターサーバ3の各部を統括的に制御する制御部31を備える。制御部31は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、主記憶装置であるRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
制御部31は、バス36を介して操作部32、表示部33に接続される。操作部32は、キーボードやポインティングデバイスを有する。表示部33は、例えば液晶ディスプレイ等であり、各種情報を表示する。
また、制御部31は、バス36を介してネットワークN1に接続可能な通信I/F(インターフェース)34に接続される。制御部31は、この通信I/F34を用いて顧客端末2、店舗サーバ4及びサイネージ端末6、外部SNS7、タブレット端末8等と通信することが可能となっている。
また、制御部31は、バス36を介して記憶部35に接続される。記憶部35は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部35は、制御部31が実行する各種のプログラムや各種データを記憶する。また、記憶部35は、顧客及び店舗に関するデータとして、買物リスト管理テーブルT1及び第1購入履歴管理テーブルT2を記憶する。
図6は、買物リスト管理テーブルT1のデータ構成の一例を模式的に示す図である。図6に示すように、買物リスト管理テーブルT1は、顧客IDに対応付けて、購入予定情報、付加情報及び表示画面情報等を記憶する。ここで、顧客IDは、各顧客を識別するための識別情報である。この顧客IDは、会員登録等の手続きを経ることで予め割り当てられている。
購入予定情報には、購入候補とされた候補商品の商品名や商品ID等が格納される。ここで、商品名は、特定の商品を示す具体的な商品名称であってもよいし、特定の商品を指定しない、カテゴリー名等の一般的な普通名称(例えば、牛乳やカレールー)であってもよい。商品IDは、例えばJANコード等の各商品を識別可能な識別情報である。付加情報は、購入予定情報に含まれる商品等に対して付加される情報である。付加情報としては、例えば、値引きやポイント付与等の特典を付与することを指示する電子クーポン、特定の店舗や商品を宣伝(広告)する広告情報等が挙げられる。なお、付加情報が特定の候補商品に付加されたものである場合には、その候補商品と対応付けて付加情報が記憶されるものとする。
表示画面情報は、顧客端末2の表示部23上やタブレット端末8の表示部83に作成された買物リストの表示状態を実現(再現)するための情報である。表示画面情報は、例えば、表示のレイアウトに関する情報や、後述する手書き文字等の画像データを含む。
図7は、第1購入履歴管理テーブルT2のデータ構成の一例を模式的に示す図である。図7に示すように、第1購入履歴管理テーブルT2は、顧客IDに対応付けて、購入履歴情報等を記憶する。購入履歴情報は、顧客IDに対応する顧客が購入した商品の履歴を示す情報である。購入履歴情報は、例えば、購入先の店舗を示す店舗ID、購入が行われた日時(取引日時)、購入された各商品の商品情報(商品名、商品ID、単価等)を含む。
また、第1購入履歴管理テーブルT2は、購入履歴情報に含まれた商品(商品ID)に対応付けてコメント情報を記憶する。ここで、コメント情報は、特定の商品(商品ID)に対し、顧客が入力(登録)した各種の情報である。例えば、第1購入履歴管理テーブルT2は、商品に関するコメントや評価等をコメント情報として記憶する。
図5の説明に戻る。記憶部35は、統計部351、公開部352、電子レシート部353を備える。統計部351は、POS端末5で販売された商品の売上情報や評判や期待度等の商品の評価の度合いを表すランキングを示す統計情報を保存する。また、統計部351は、顧客端末2やタブレット端末8から送信されたメモ情報や商品情報の数のランキングを示す統計情報を記憶する。
また、統計部351は、商品やメモ書きに対して、顧客によってアイコン(図22および図27を参照)が付された場合、当該アイコンの数を統計データとして保存する。また、統計部351は、外部SNS7から収集した商品の統計データ、評判データ等の商品の評価を記憶する。
電子レシート部353は、POS端末5で生成され、POS端末5から送信された電子レシート情報を記憶する。電子レシート情報は、顧客を特定する顧客ID別に記憶する。ここで、電子レシートとは、店舗において商品を購入した際に生成される、電子化されたレシート情報をいう。
電子レシート情報は、POS端末5で生成されてセンターサーバ3に送信される。センターサーバ3は、受信した電子レシート情報を記憶し、顧客端末2からの電子レシート照会の問合せがあると、顧客IDで特定される顧客の顧客端末2に、電子レシート情報を送信する。顧客端末2は、受信した電子レシート情報を表示部23に表示する。また、顧客端末2は、受信した電子レシート情報をタブレット端末8に送信する。
公開部352は、顧客が公開を許容した買物リスト情報(図20を参照)を、表示画面情報のまま記憶する。また、公開部352は、顧客が公開を許容した電子レシート情報(図27を参照)を、表示画面情報のまま記憶する。公開部352は、公開された買物リストおよび電子レシート情報を、カテゴリー別に整理して記憶する。ここでいうカテゴリー別とは、例えば、性別、年齢層別、地域別、商品分類別等である。
次に、店舗サーバ4の構成を、図8を用いて説明する。店舗サーバ4は、各種演算や店舗サーバ4の各部を統括的に制御する制御部41を備える。制御部41は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、主記憶装置であるRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
制御部41は、バス46を介して操作部42、表示部43に接続される。操作部42は、キーボードやポインティングデバイスを有する。表示部43は、例えば液晶ディスプレイ等であり、各種情報を表示する。
また、制御部41は、バス46を介してネットワークN1及びネットワークN2に接続可能な通信I/F(インターフェース)44に接続される。制御部41は、この通信I/F44を用いてセンターサーバ3及びPOS端末5等と通信することが可能となっている。
また、制御部41は、バス46を介して記憶部45に接続される。記憶部45は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部45は、制御部41が実行する各種のプログラムや各種のデータを記憶する。また、記憶部45は、商品管理テーブルT3及び購入商品管理テーブルT4、第2購入履歴管理テーブルT5を記憶する。
商品管理テーブルT3は、店舗内で販売される各商品の商品IDに対応付けて、その商品に関する商品情報等を記憶する。ここで、商品情報には、対応する商品の商品名や単価、当該商品を表す写真やイラスト等の画像データが含まれる。なお、商品名には、対応する商品の具体名称の他、当該商品が所属する分類名やカテゴリー名等の普通名称等が含まれる。
図9は、購入商品管理テーブルT4のデータ構成の一例を模式的に示す図である。図9に示すように、購入商品管理テーブルT4は、顧客IDに対応付けて、来店日時、購入予定情報等を記憶する。ここで、来店日時には、顧客IDに対応する顧客が来店した日時が格納される。また、購入商品管理テーブルT4は、購入予定情報に含まれた各候補商品に対応付けて購入済情報を記憶する。ここで、購入済情報は、対応する候補商品が、実際に購入されたか否かを示すフラグ情報等である。
次に、POS端末5のハードウェア構成を、図10を用いて説明する。図10において、POS端末5は、各種演算やPOS端末5の各部を統括的に制御する制御部51を備える。制御部51は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、主記憶装置であるRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
制御部51は、バス59を介して操作部52、表示部53、プリンタ54及びコードスキャナ55に接続される。
操作部52は、オペレータが操作入力を行うための各種の操作キーを有する。操作キーとしては、例えば、数値を入力するための置数キー、所定の項目を選択するためのカーソルキーや選択決定キー、売上登録が行われる商品の合計出力を指示する小計キー、一取引の締め処理を行って代金を決済することを宣言する締めキー等が設けられている。
表示部53は、例えば液晶ディスプレイ等であり、販売登録された商品の品名、価格、決済が宣言された一取引の合計金額、釣銭額等の各種情報を表示する。表示部53は、キャッシャ向けに各種情報を表示する第1表示部53aと、顧客向けに各種情報を表示する第2表示部53bとを備える。なお、表示部53をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部52として機能する。
プリンタ54は、レシートやジャーナル等の印字を行うプリンタ装置である。コードスキャナ55は、バーコードや二次元コード等のコードシンボルを光学的に読み取るスキャナ装置である。コードスキャナ55は、例えば、商品に付されたコードシンボルや、顧客端末2に表示されたコードシンボルを読み取り、当該コードシンボルに保持された情報を制御部51に出力する。なお、商品に付されたコードシンボルには、その商品を識別可能な商品ID等が保持されているとする。
また、制御部51は、バス59を介してネットワークN2に接続可能な通信I/F56に接続される。制御部51は、この通信I/F56を用いて店舗内の店舗サーバ4等と通信することが可能となっている。また、制御部51は、NFC等の規格に準拠した近距離通信I/F57に接続される。制御部51は、この近距離通信I/F57を介して顧客端末2等の近距離通信可能な装置と通信することが可能となっている。
また、制御部51は、バス59を介して記憶部58に接続される。記憶部58は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部58は、後述する商品販売データ処理を含む各種のPOS業務を実行するためのプログラムや各種データを記憶する。また、記憶部58は、自店舗の店舗ID等を予め記憶する。
次に、サイネージ端末6のハードウェア構成を、図11を用いて説明する。図11において、サイネージ端末6は、各種演算やサイネージ端末6の各部を統括的に制御する制御部61を備える。制御部61は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、主記憶装置であるRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
制御部61は、バス67を介して操作部62、表示部63に接続される。操作部62は、キーボードやポインティングデバイスを有する。表示部63は、例えば液晶ディスプレイ等であり、広告等の各種情報を表示する。なお、表示部63をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部62として機能する。
また、制御部61は、バス67を介してネットワークN1に接続可能な通信I/F(インターフェース)64に接続される。制御部61は、この通信I/F64を用いてセンターサーバ3等と通信することが可能となっている。また、制御部61は、NFC等の規格に準拠した近距離通信I/F65に接続される。制御部61は、この近距離通信I/F65を用いて顧客端末2等の近距離通信可能な装置と通信することが可能となっている。
また、制御部61は、バス67を介して記憶部66に接続される。記憶部66は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置である。記憶部66は、制御部61が実行する各種のプログラムや、デジタルサイネージに係るコンテンツデータ等、各種データを記憶する。
次に、顧客端末2の制御部21、センターサーバ3の制御部31、店舗サーバ4の制御部41、POS端末5の制御部51、タブレット端末8の制御部81の各CPUが各種プログラムを実行することで実現されるメモ情報に関する制御処理について、図12〜図28を用いて説明する。
まず、タブレット端末8の制御部81が実行するメモ情報が表示された買物リストの作成に係る作成支援処理について説明する。この作成支援処理は、タブレット端末8で入力された商品に対し、商品の評判や期待度を示す印(アイコン)を付加するためのものである。なお、説明の都合上、制御部81の制御処理を、制御部21の制御処理、制御部31の制御処理、制御部41の制御処理、および制御部51の制御処理と関連付けて説明する。
図12は、タブレット端末8の制御部81が実行する機能構成を示す機能ブロック図である。図12に示すように、タブレット端末8の制御部81は、入力受付手段811、商品名称認識手段812、判断手段813、表示手段814、ユーザ特定手段815を備えている。
入力受付手段811は、購入候補商品の商品名称の別称を示すメモ情報のユーザ入力を受け付ける機能を有する。
商品名称認識手段812は、入力受付手段811が入力を受け付けたメモ情報に基づいて、商品名称および別称を対応付けて記憶する辞書を参照して商品名称を認識する機能を有する。
判断手段813は、商品名称認識手段812によって認識された商品名称が購入履歴部に記憶した商品の購入履歴情報に存在するか否かを判断する機能を有する。
表示手段814は、判断手段813が認識された商品名称が購入履歴情報に存在すると判断した場合、当該商品名称を表示部に表示する機能を有する。
ユーザ特定手段815は、複数の前記ユーザからメモ情報を入力するユーザを特定する機能を有する。
次に、タブレット端末8が実行する買物支援処理の手順の一例について、図13〜図22のフローチャートを参照して説明する。まず、タブレット端末8の制御部81は、タブレット端末8の操作者である顧客に対し、種々のGUI(Graphical User Interface)を提供する。
具体的に、制御部81は、本処理において、購入の候補となる候補商品のメモ情報を入力し当該メモ情報を表示するための買物リスト画面G1を表示部83に表示する。ここで、操作者である顧客の顧客IDは、タブレット端末8へのログイン時や買物リスト画面の表示時等に入力されるものとする。また、顧客IDの入力に伴い、自装置にアクセスするための情報(例えばIPアドレス等)が、顧客IDとともにセンターサーバ3に通知されるものとする。
図18は、買物リスト画面G1の初期画面の一例を示す図である。同図に示すように、制御部81は、表示モードを切り替えるための操作子が設けられる第1領域A1と、買物リスト画面G1等の各種画面が表示される第2領域A2とを表示部83に表示する。
第1領域A1には、表示モードを切り替えるための操作子として、買物リストボタンB1、検索ボタンB4が設けられる。買物リストボタンB1は、買物リスト画面G1を表示させるために操作する操作子である。検索ボタンB4は、入力されたメモ情報について、後述するあいまい検索を実行させるための操作子である。
また、第2領域A2には、入力モードを切り替えるための、入力モード切替ボタンB51〜B53が表示される。入力モード切替ボタンB51を操作すると、手書きによりメモ情報を入力するモード(手書入力モード)に切り替わる。入力モード切替ボタンB52を操作すると、音声によりメモ情報を入力するモード(音声入力モード)に切り替わる。入力モード切替ボタンB53を操作すると、画像取込みによりメモ情報を入力するモード(画像入力モード)に切り替わる。その他の入力モードとして、コードシンボル(バーコード等)の読み取りによる入力モード(コード入力モード)やキータイピングによる入力モード(キー入力モード)を設けてもよい。
また、第2領域A2には、入力した顧客を指定するための顧客指定ボタンB61〜B63が表示される。実施形態では、顧客指定ボタンB61が操作されると、顧客として父親が指定される。顧客指定ボタンB62が操作されると、顧客として母親が指定される。顧客指定ボタンB63が操作されると、顧客として子供が指定される。
図13の説明に戻る。制御部81は、買物リストボタンB1が操作されたか否かを判断する(ステップS11)。操作されるまで待機し(ステップS11のNo)、買物リストボタンB1が操作されたと判断した場合は(ステップS11のYes)、制御部81は、図18に示すように、買物リスト画面G1を表示可能な第2領域A2を表示する(ステップS12)。上述のように、買物リスト画面G1には、入力モードを切り替えるための入力モード切替ボタンB51〜B53が設けられる。タブレット端末8の操作者は、入力モード切替ボタンB51〜B53のいずれかのボタンを操作して所望の入力モードを選択すると、その入力モードに応じた方法で候補商品のメモ情報の入力を第2領域A2内に行う。
制御部81(入力受付手段811)は、選択された入力モードに応じた方法で候補商品のメモ情報の入力を受け付けると(ステップS13)、その候補商品を買物リスト画面G1内に表示する(ステップS14)。なお、入力される候補商品は、具体名称であってもよいし、普通名称であってもよいし、略称であってもよい。また、候補商品は、詳細は後述するが、顧客端末2から受信したメモ情報であってもよい(図14を参照)。
図19に、手書きで候補商品を入力した買物リスト画面G1を示す。図19において、第2領域A2には、入力が受け付けられた「商品A」「商品B」「商品C」「商品E′」(「商品E′」は「商品E」が略称でメモ書きされたメモ情報を示す)の手書きのメモ情報A21が候補商品として表示されている。
ここで、検索ボタンB4が操作された場合、制御部81は、公知の文字認識技術を用いることで、手書き入力されたメモ情報から候補商品のメモ情報を表す文字列(商品名)を認識する。図19では、文字列「商品A」「商品B」「商品C」「商品E′」について例えば公知のOCR(Optical Character Recognition)技術を用いて文字認識を実行する。そして、認識した文字に基づいて、制御部81は、あいまい検索を実行し(ステップS15)、商品の特定を試みる。商品特定処理の結果、特定できた商品の文字を活字文字のメモ情報に変換する。
図20は、変換後の買物リスト画面G1である。図20において、メモ情報「商品A」はあいまい検索の結果、商品が特定された活字のメモ情報「商品A1」が表示されている。また、「商品E」もあいまい検索の結果「商品E1」と、商品が特定された活字のメモ情報が表示されている。一方、「商品B」と「商品C」は、あいまい検索の結果、商品を特定できず、依然として手書きのメモ情報が表示されている。なお、あいまい検索の結果、手書きされたメモ情報がそのまま特定の商品を指すこともある。この場合、手書きのメモ情報がそのまま活字のメモ情報に変換される。なお、あいまい検索の詳細については、図14〜図16を用いて後述する。
また、音声入力モードが選択された場合、制御部81は、公知の音声認識技術を用いることで、入力(音声)データから候補商品のメモ情報を表す文字列(商品名)を認識する。また、画像入力モードが選択された場合、制御部81は、公知のオブジェクト認識技術を用いることで、撮像部24で撮像された候補商品の画像から、その候補商品(商品名)を認識する。そして、認識した文字に基づいて、制御部81は、あいまい検索を実行し(ステップS15)、商品の特定処理を試みる。商品特定処理の結果、特定できた商品の文字を活字文字のメモ情報に変換する。
次に制御部81は、候補商品(商品名、商品ID)を、顧客の顧客IDとともに、センターサーバ3へ送信する(ステップS16)。なお、センターサーバ3への送信は、候補商品が入力される毎に行う形態としてもよいし、所定の操作等に応じて複数の候補商品を一度に行う形態としてもよい。
一方、センターサーバ3の制御部31は、タブレット端末8から顧客ID及び候補商品を含む購入予定情報を受信したか否かを判断する(ステップS21)。受信したと判断すると(ステップS21のYes)、受信した購入予定情報を買物リスト管理テーブルT1に格納する(ステップS22)。そして制御部31は、受信した候補商品を統計部351に加算して記憶する(ステップS23)。そして制御部31は、受信した顧客ID及び購入予定情報を、店舗サーバ4に送信する(ステップS24)。
ここで、送信先となる店舗サーバ4は特に問わず、候補商品を販売する店舗の店舗サーバ4を選定することが好ましい。例えば、センターサーバ3に接続された全ての店舗サーバ4に送信する形態としてもよい。また、第1購入履歴管理テーブルT2に記憶された購入履歴情報に基づき、送信先となる店舗サーバ4を選定する形態としてもよい。この形態を採用する場合、制御部31は、タブレット端末8から受け付けた顧客IDに対応するレコードを、第1購入履歴管理テーブルT2から抽出する。そして、制御部31は、抽出したレコードに含まれる店舗(店舗ID)の店舗サーバ4を送信先に選定する。ここで、抽出したレコードに含まれる店舗の全てを送信先としてもよいし、抽出件数が所定値以上等、所定の条件を満たす店舗を送信先としてもよい。また、抽出したレコードに含まれる店舗のうち、購入予定情報に含まれる候補商品が購入された実績のある店舗を送信先としてもよい。
店舗サーバ4の制御部41は、センターサーバ3から顧客ID及び購入予定情報を受信すると(ステップS31のYes)、購入予定情報に含まれた候補商品に対応する商品のレコードを、商品管理テーブルT3から抽出する(ステップS32)。
ここで、候補商品が具体名称で表されている場合、制御部41は、その具体名称に対応する商品のレコードを商品管理テーブルT3から抽出する。候補商品が普通名称で表されている場合、制御部41は、その普通名称に対応するカテゴリー等に属する商品のレコードを商品管理テーブルT3から抽出する。候補商品が商品コードで表されている場合、制御部41は、その商品コードに対応する商品のレコードを商品管理テーブルT3から抽出する。
店舗サーバ4の制御部41は、制御部41が抽出した商品に対し、値引きやポイント付与等の特典を付与することを指示した電子クーポンを発行し、対応する商品のレコードに付加する(ステップS33)。
ここで、特典付与の対象となる商品は、特に問わないものとする。例えば、制御部41が抽出した商品のうち、特定の商品に対して特典を付与することが予め定められている場合、その商品のレコードに電子クーポンを付加する(ステップS33)。
また、購入履歴に応じて、特典を付与する商品や特典内容を動的に決定してもよい。この場合、例えば、購入商品管理テーブルT4や第2購入履歴管理テーブルT5から、センターサーバ3から受け付けた顧客IDのレコードを参照し、当該レコードから得られる後述する購入率や購入実績等に基づき、特典を付与する商品や特典内容を決定してもよい。なお、特典付与の対象は、商品単位に限らず、商品全体や自店舗への来店を対象とするものであってもよい。また、電子クーポンに有効期限等を定める形態としてもよい。
店舗サーバ4の制御部41は、制御部41が抽出した各商品のレコード、制御部41が発行した電子クーポン及び自店舗の店舗IDを付加情報とし、制御部41が受け付けた顧客IDとともに、センターサーバ3に送信する(ステップS34)。
なお、付加情報に含める情報は、上記に限らず、他の情報を含めて送信してもよい。例えば、自店舗や特定の商品等を広告するための広告情報を付加情報に含める形態としてもよい。この場合、広告情報は、予め用意されたものであってもよいし、制御部41が抽出した商品等に基づき、制御部41等が動的に生成したものであってもよい。また、本処理では、店舗サーバ4が付加情報を生成し返信する形態としたが、これに限らないものとする。例えば、センターサーバ3から送信された購入予定情報に基づき、店員等が手動で付加情報を生成し返信する形態を採用してもよい。この場合、例えば購入予定が多い商品に対して値引き等の特典を電子クーポンとして発行することで、自店舗への来店促進を図ることができる。
センターサーバ3の制御部31は、店舗サーバ4から顧客ID及び付加情報を受信したか否かを判断する(ステップS41)。受信するまで待機し(ステップS41のNo)、受信したと判断すると(ステップS41のYes)、制御部31は、この顧客IDに対応する買物リスト管理テーブルT1のレコードに、付加情報を格納する(ステップS42)。
センターサーバ3の制御部31は、店舗サーバ4から受け付けた顧客IDに対応する第1購入履歴管理テーブルT2のレコードを参照し、付加情報に含まれた商品に対応付けられているコメント情報を読み出す。続いて、センターサーバ3の制御部31は、読み出したコメント情報を、付加情報に含まれた対応する商品のレコードに付加する(ステップS43)。
そして制御部31は、ステップS22で格納した候補情報について、統計部351に記憶している統計情報を付加する(ステップS44)。
そして、センターサーバ3の制御部31は、コメント情報および統計情報が付加された付加情報を、店舗サーバ4から受け付けた顧客IDのタブレット端末8宛に送信する(ステップS45)。
一方、タブレット端末8の制御部81は、センターサーバ3から付加情報を受信したか否かを判断する(ステップS51)。受信したと判断すると(ステップS51のYes)、制御部81は、コメント情報と統計情報を含む候補商品情報としてのメモ情報を、メモ記憶部882に記憶する(ステップS52)。そして制御部81は、受信した付加情報を用いて、買物リスト画面G1の表示を更新するための処理を実行する(ステップS53)。
更新した買物リスト画面G1を再び図20を用いて説明する。図20において、「商品A1」「商品E1」のメモ情報A26は、商品が特定されているため活字で表示されている。また、「商品B」「商品C」のメモ情報A27は、商品が特定されておらず、手書き文字のままである。また、統計情報A22は、所定期間内(例えば1か月)に販売された当該商品の数と、所定期間内にタブレット端末8に候補商品として入力された当該商品の数の合計数である。なお、商品の販売数と入力数とを別々に表示するようにしてもよい。また、表示されたクーポンA23は、当該商品にクーポンが付加されていることを示す。
図20の例では、「商品A1」にクーポンA23が付加されている。また、活字のメモ情報A26付近に、統計情報A22(「商品A1」「商品E1」のメモに、それぞれ355件・133件の候補商品としての入力があったことを示す数字)が表示されている。これら数値は、顧客による当該商品への評判や期待や評価の程度を示す数値である。
このステップS53において、アイコンの付加処理を実行する。図17は、ステップS53におけるアイコンの付加処理を詳細に示すフローチャートである。図17において、制御部81は、買物リスト画面G1の表示を更新する(ステップS71)。次に制御部81は、顧客のタッチ操作により、買物リスト画面G1に表示されたいずれかの候補商品のメモ情報が指定されたか否かを判断する(ステップS72)。
タブレット端末8を所有する顧客は、表示部83に表示された買物リスト画面G1から、活字で表示されたメモ情報A26に対して、当該メモ情報の商品に対する評判や期待を示す印を付加することができる。その場合、顧客は、買物リスト画面G1に表示されたメモ情報のうち、評判や期待を付加したい商品のメモ情報をタッチして指定する。メモ情報が指定されたと判断すると(ステップS72のYes)、制御部81は、指定されたメモ情報の商品名の表示を反転させ、メモ情報が指定されたことを示す。なお、メモ情報が指定されていないと判断した場合は(ステップS72のNo)、制御部81は、そのまま処理を終了し、ステップS54の処理に移る。
次に制御部81は、指定されたメモ情報が、活字で表示されたメモ情報A26か手書きで表示されたメモ情報A27であるかを判断する(ステップS73)。活字で表示されたメモ情報であると判断した場合(ステップS73のYes)、制御部81は、当該メモ情報付近に、評判や期待を示す印(アイコン)の候補をポップアップ表示する(ステップS74)。
顧客は、表示されたアイコンから任意のアイコンを選択してタッチ(指定)する。制御部81は、アイコンが指定されたか否かを判断する(ステップS75)。指定されるまで待機し(ステップS75のNo)、指定されたと判断すると(ステップS75のYes)、制御部81は、指定されたアイコンを当該メモ情報に対応付けてアイコン記憶部881に記憶する(ステップS76)。そして制御部81は、指定されたアイコンを当該メモ情報の表示の後ろ側に関連付けて表示する(ステップS77)。そして制御部81は、ステップS54の処理に移る。
ここで表示されるアイコンは、これから購入するかもしれない商品に対する期待度や評判を示すものであり、顧客自身が判断して商品に付加する。なお、実施形態では、手書きメモ情報A27の商品については、特定の商品が確定していないことから、商品に対する期待度や評判を示すアイコンを付加することができないようになっている。しかしながら、手書きメモ情報A27の商品についても、商品に対する期待度や評判を示すアイコンを付加することをできるようにしてもよい。
また、実施形態では、一つのメモ情報に対して同じアイコンは1度しか付加できない。これは、メモ書きした商品に対して同じアイコンを何度も付加できないようにして、当該商品に対する評判等の統計データを正確なものにするためである。しかしながら、これについても、同じメモ情報に対して何度もアイコンを付加できるようにしてもよい。
図21に、メモ情報がタッチ操作された状態の買物リスト画面G1の例を示す。図21において、顧客によってタッチされて指定された「商品E1」のメモ情報A26は、反転した表示A24となっており、商品が指定されている。そして、「商品E1」のメモ情報A26付近に、3種類のアイコンA25がポップアップ表示されている。顧客は、この3種類のアイコンから顧客が希望する任意のアイコンをタッチする。するとタッチして指定されたアイコンが、「商品E1」のメモ情報A26の後ろに、「商品E1」の統計情報A22と関連付けられて表示される。
図22は、ステップS77において、メモ情報にアイコンが付加されて表示された例を示す。図22の例では、ハート型のアイコン(商品に対して期待していることを示すアイコン)A28が選択され、「商品E1」のメモ情報A26の後ろに、並べて(関連付けて)ハート型のアイコンA28が付加して表示されている。このアイコン付近には、当該商品(実施形態では「商品E1」)に対して、過去にアイコン(実施形態ではハート型のアイコン)が付加された回数を示す統計情報A36が表示されている。この統計情報A36は、当該商品の評判や期待の程度を示す数値である。実施形態では、当該メモ情報に過去に5回ハート型のアイコンが付加されたことになる。同一商品に他のアイコンも付加されている場合は、各アイコンがそれぞれ表示されるとともに、付加回数がそれぞれのアイコンに関連して表示される。
図13の説明に戻る。次に制御部81は、ステップS53で表示された表示画面情報を当該タブレット端末8の顧客IDとともにセンターサーバ3に送信する(ステップS54)。
センターサーバ3の制御部31は、タブレット端末8から顧客IDと表示画面情報を受信したか否かを判断する(ステップS61)。受信するまで待機し(ステップS61のNo)、顧客IDと表示画面情報を受信したと判断した場合は(ステップS61のYes)、制御部31は、当該顧客IDに対応する買物リスト管理テーブルT1のレコードに表示画面情報を格納する(ステップS62)。そして制御部31は、同時に受信したアイコン情報に基づいて、統計部351に当該商品情報に関連付けして記憶されている当該アイコンの付加数を+1する。すなわち、統計部351には、当該商品情報に対して付加されたアイコンの数が、商品に対応させてアイコン別に記憶されている。統計部351に記憶された商品のメモ情報数や購入数とアイコンの付加数を統計して、商品のランキングが作成される。
以降、タブレット端末8及びセンターサーバ3では、制御部81と制御部31とが協働することで、購入予定情報、付加情報及び表示画面情報の同期が行われる。例えば、タブレット端末8及びセンターサーバ3の一方の装置において、購入予定情報、付加情報及び表示画面情報の何れかが更新された場合には、その更新内容が他方の装置に反映される。
また、センターサーバ3の制御部31は、タブレット端末8の起動時等において当該タブレット端末8から顧客IDの通知を受け付けると、この顧客IDに対応する購入予定情報、付加情報及び表示画面情報を買物リスト管理テーブルT1から読み出し、タブレット端末8に提供する。そして、タブレット端末8の制御部81は、センターサーバ3から提供された各情報(購入予定情報、付加情報及び表示画面情報)と、ローカルに記憶された各情報とを比較し、更新日時がより新しいものに更新する。
次に制御部31は、受信した表示画面情報が公開してもよい情報であるか否かを判断する(ステップS63)。顧客は、買物支援システム1のサービスに最初に加入するとき、あるいはステップS54においてタブレット端末8からセンターサーバ3に表示画面情報を送信する都度、送信する表示画面情報を他人に公開してもよいか否かの情報を付加して送信する。制御部31は、その情報を参照して、当該表示画面情報の公開の是非を判断する。公開してもよいと判断した場合は(ステップS63のYes)、制御部31は、当該表示画面情報を公開部352に記憶する(ステップS64)。そして制御部31は処理を終了する。表示画面情報の公開をしないと判断した場合は(ステップS63のNo)、制御部31は、当該表示画面情報を公開部352に記憶することなく処理を終了する。
次に、図14〜図17を用いて、タブレット端末8の制御部81がステップS15で実行するあいまい検索について説明する。まず図18において、顧客は、メモ情報を入力する顧客を指定する顧客指定ボタンB61〜B63のうちの一つを操作する。顧客指定ボタンB61〜B63のうちの一つが操作されると、制御部81は、操作された顧客指定ボタンに対応した顧客情報をメモ記憶部882に記憶する。実施形態では、3人家族の父親、母親、子供の3人の顧客指定ボタンが表示されている。例えば父親が父親の顧客指定ボタンを操作する。すると制御部81は、父親である情報をメモ記憶部282に記憶する。次に父親である顧客は、メモ情報を手書きで入力して検索ボタンB4を操作する。
次にタブレット端末8の制御部81は、ステップS13で入力が受け付けたメモ情報が存在するか否かを判断する(ステップS171)。メモ情報が存在すると判断した場合は(ステップS171のYes)、制御部81は、入力が受け付けられているメモ情報をメモ記憶部882に記憶する(ステップS172)。そして制御部81は、記憶したメモ情報を含む買物リスト画面G1を、表示部83に表示する(ステップS173)。図19は、父親である顧客が、父親の顧客指定ボタンB61を操作した後に、「商品E」の略称名称である「商品E′」の文字をメモ情報として手書き入力した図である。この状態において次に制御部81は、検索ボタンB4が操作されたか否かを判断する(ステップS174)。操作されるまで待機し(ステップS174のNo)、操作されたと判断した場合は(ステップS174のYes)、制御部81(ユーザ特定手段815)は、メモ記憶部882に記憶している顧客情報を読み出して、指定された顧客を特定する(ステップS175)。
なお、顧客の指定方法として、実施形態の方法以外に、予めメモ情報の色と顧客とを対応付けておき、入力されたメモ情報の色に基づいて区別する方法、入力されたメモ情報の筆跡、声質、顔認証等に基づいて区別する方法等がある。
次に制御部81は、メモ記憶部882に記憶された顧客情報に基づいて、購入履歴記憶部884に記憶されている当該顧客の個別履歴フォルダを特定する(ステップS176)。次に制御部81(商品名称認識手段812)は、タブレット端末8に記憶された対応辞書885を参照して、入力された略称名称「商品E′」または入力された一般名称「商品E」から、個別名称「商品E1」「商品E2」「商品E3」「商品E4」の4つの個別商品名称を認識する(ステップS177)。
次に制御部81は、認識した個別名称「商品E1」「商品E2」「商品E3」「商品E4」に基づいて特定された顧客の個別履歴フォルダを検索する(参照する)(ステップS178)。実施形態の場合、制御部81は、メモ記憶部882から読み出した父親の顧客情報を指定する。そして制御部81は、購入履歴記憶部884に記憶されている父親の個別履歴フォルダを特定する。そして、手書きで入力されたメモ情報「商品E′」に基づいて父親の個別履歴フォルダを検索する(参照する)。すなわち、父親の個別履歴フォルダ
に、購入履歴として、個別名称「商品E1」「商品E2」「商品E3」「商品E4」のいずれかが記憶されているか否かを検索する。
なお、実施形態では、1つの別称「商品A」および「商品E′」から複数個の個別名称を認識したが、もちろん1つの別称から1つの個別名称を認識するようにしてもよい。
制御部81(判断手段813)は、購入履歴記憶部884に記憶されている顧客(父親)の個別履歴フォルダに、個別名称(実施形態では「商品E1」「商品E2」「商品E3」「商品E4」のいずれか)が記憶されているか否かを判断する(ステップS179)。記憶されていると判断した場合は(ステップS179のYes)、制御部81は、当該顧客の購入履歴記憶部884から特定された個別名称(例えば「商品E1」)を抽出して、タブレット端末8のメモ記憶部882にメモ情報として「商品E1」を記憶する(ステップS180)。この時、制御部81は、手書きされたメモ情報「商品E′」をメモ記憶部882から削除する。
そして制御部81(表示手段814)は、特定された商品情報「商品E1」を表示部83に表示して買物リスト画面G1を更新する(ステップS181)。図20は、ステップS180で更新された買物リスト画面G1を示す図である。図20において、制御部81は、父親がメモ書きした略称名称「商品E′」のメモ情報に基づいて、購入履歴記憶部884の父親の個別履歴フォルダに記憶された父親の購入履歴から、父親がよく購入していた個別名称「商品E1」の商品を特定して抽出している。すなわち、「商品E1」は、「商品E′」および「商品E」が指し示す個別名称(商品情報)である。同様に、「商品A1」は、「商品A」が指し示す個別名称(商品情報)である。
次に制御部81は、例えば送信ボタン(図示せず)を操作したタイミングで、予め定められた特定の顧客端末2に対して、ステップS180で記憶しているメモ情報を買物リストとして送信する(ステップS182)。そして制御部81は、処理を終了する。
また、ステップS179において、購入履歴としてメモ情報から特定される商品の商品情報が記憶されていないと判断した場合は(ステップS179のNo)、次に制御部81は、メモ情報が当該顧客(父親)以外の関係者(母親と子供)の個別履歴フォルダに記憶されているかを検索する(ステップS183)。そして制御部81は、検索した結果、関係者(実施形態では母親または子供)の個別履歴フォルダに、購入履歴として、メモ情報「商品E′」から特定される商品(実施形態では「商品E1」「商品E2」「商品E3」「商品E4」のいずれか)の商品情報が記憶されているか否かを判断する(ステップS184)。
実施形態では、ステップS179において商品を特定できない場合(ステップS179のNo)に関係者(実施形態では母親と子供)の個別履歴フォルダに記憶された購入履歴を参照するようにした。これは、顧客の関係者が過去に購入した商品をメモ情報とすることが望ましいからである。
記憶されていると判断した場合は(ステップS184のYes)、制御部81は、ステップS180以降を実行する。また、記憶されていないと判断した場合は(ステップS184のNo)、店舗サーバ4に、メモ情報から特定される商品の商品情報について問い合わせをする(ステップS185)。そして制御部81は、処理を終了する。
また、ステップS171において、メモ情報が入力されていないと判断した場合は(ステップS171のNo)、制御部81は、いずれかの顧客端末2からメモ情報を受信したか否かを判断する(ステップS191)。メモ情報を受信したと判断した場合は(ステップS191のYes)、制御部81は、受信したメモ情報についてステップS172以降の処理を実行し、受信したメモ情報に対してあいまい検索を実行する。
また、いずれかの顧客端末2からもメモ情報を受信していないと判断した場合は(ステップS191のNo)、制御部81は、顧客端末2から顧客と特定する顧客IDと電子レシート情報を受信したか否かを判断する(ステップS192)。受信したと判断した場合は(ステップS192のYes)、制御部81は、購入履歴記憶部884の受信した顧客IDで特定される顧客の個別履歴フォルダに、受信した電子レシートに含まれる商品情報を当該顧客の履歴情報として追加記憶して当該顧客の購入履歴を更新する(ステップS193)。そして制御部81は、処理を終了する。
また、ステップS192において、顧客端末2から顧客と特定する顧客IDと電子レシート情報を受信していないと判断した場合は(ステップS192のNo)、制御部81は、ステップS184の問い合わせに対する応答として、店舗サーバ4から商品情報を受信したか否かを判断する(ステップS194)。受信したと判断した場合は(ステップS194のYes)、制御部81はステップS179以降の処理を実行する。受信していないと判断した場合は(ステップS194のNo)、制御部81は、ステップS171に戻って待機する。
このようなタブレット端末8によれば、入力されたメモ情報または顧客端末2から受信した略称のメモ情報に基づいて、購入履歴が記憶された購入履歴記憶部884をあいまい検索して、過去の購入履歴から該当する商品情報を抽出して表示することができる。またこのようなタブレット端末8は、入力されたメモ情報または顧客端末2から受信した正確でないメモ情報に基づいて、顧客を特定して当該顧客の個別履歴フォルダをあいまい検索して、メモ情報を入力した顧客の購入履歴に沿った商品情報を抽出して表示することができる。なお、略称のメモ情報ではなく、一般名称や個別名称のメモ情報を入力して、この情報に基づいてあいまい検索を実行するようにしてもよい。
次に、図15を用いて、タブレット端末8が実行するあいまい検索に関連して実行される顧客端末2の制御処理を示す。図15において、顧客端末2の制御部21は、顧客端末2の操作部22や音声入力部25等からメモ情報を入力したか否かを判断する(ステップS201)。メモ情報を入力したと判断した場合は(ステップS201のYes)、制御部21は、入力されたメモ情報をタブレット端末8に送信する(ステップS202)。そして制御部21は、処理を終了する。
また、メモ情報を入力していないと判断した場合は(ステップS201のNo)、制御部21は、センターサーバ3から電子レシート情報を受信したか否かを判断する(ステップS211)。受信したと判断した場合は(ステップS211のYes)、制御部21は、受信した電子レシート情報を電子レシート部283に記憶する(ステップS212)。そして制御部21は、記憶した電子レシート情報をタブレット端末8に送信する(ステップS213)。
センターサーバ3から電子レシート情報を受信していないと判断した場合は(ステップS211のNo)、制御部21は、タブレット端末8からステップS181の処理に伴うメモ情報を含む買物リスト情報を受信したか否かを判断する(ステップS221)。受信したと判断した場合は(ステップS221のYes)、制御部21は、受信した買物リストに含まれるメモ情報をメモ記憶部282に記憶する(ステップS222)。そして制御部21は、メモ記憶部282に記憶したメモ情報を含む買物リストを表示部23に表示する(ステップS223)。そして制御部21は処理を終了する。
このような顧客端末2によれば、タブレット端末8で入力されたメモ情報や、顧客端末2で入力されタブレット端末8が受信したメモ情報、そしてこれらのメモ情報をあいまい検索した結果のメモ情報を受信して、受信したメモ情報を表示することができる。そのため、買物をする顧客が当該顧客端末2を携帯していれば、タブレット端末8や他の顧客端末2から受信して表示されたメモ情報を見て、買物を実施することができる。また、このような顧客端末2によれば、顧客端末2からメモ情報を入力してタブレット端末8に対して当該メモ情報を送信することができる。そのため、例えば外出先からメモ情報をタブレット端末8に送信することができる。
次に、図16を用いて、タブレット端末8がステップS184の問い合わせに対応して店舗サーバ4が実行する制御処理について説明する。図16において、制御部41は、タブレット端末8からメモ情報に基づく問い合わせがあったか否かを判断する(ステップS231)。問い合わせがあったと判断した場合(ステップS231のYes)、制御部41は、受信したメモ情報に基づいて商品管理テーブルT3を検索する(ステップS232)。そして制御部41は、検索した結果として受信したメモ情報に対応した特売商品があるか否かを判断する(ステップS233)。特売商品は通常商品より価格的に購入する価値が高いため、まずはメモ情報が示す特売商品の有無を検索する。
特売商品があると判断した場合は(ステップS233のYes)、制御部41は、当該特売商品を抽出する(ステップS234)。そして制御部41は、抽出した特売商品の商品情報をタブレット端末8に送信する(ステップS235)。そして制御部41は処理を終了する。
この特売商品の商品情報を受信したタブレット端末8は、当該特売商品の商品情報をメモ情報として表示する。そのため、顧客は、入力したメモ情報に基づいて、特売商品を購入することが可能となる。なお、実施形態では、メモ情報に対応して商品情報を送信する店舗サーバ4は予め決められており、顧客は、タブレット端末8が店舗サーバから商品情報を受信した場合、どの店舗サーバから受信したか分かる。
また、ステップS233において、受信したメモ情報に対応した特売商品がないと判断した場合は(ステップS233のNo)、制御部41は、受信したメモ情報に基づいて商品管理テーブルT3を検索して、メモ情報に対応した通常の商品の商品情報を抽出する(ステップS236)。そして制御部41は、ステップS235の処理を実行する。また、ステップS231において、タブレット端末8からメモ情報に基づく問い合わせがないと判断した場合は(ステップS231のNo)、制御部41は、処理を終了する。
なお、顧客端末2を買物支援装置とした場合、図13〜図17の制御処理のうち、タブレット端末8の制御部81が実行する制御処理は、顧客端末2の制御部21が実行する。
次に、店舗にて行われる買物支援処理について説明する。図23は、買物支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、本処理の前提として、来店する顧客は、自己の顧客IDが保持されたタブレット端末8を持参するものとする。
まず、店舗サーバ4の制御部41は、店舗サーバ4に接続された店舗内の通信装置(図示せず)を介して、来店した顧客のタブレット端末8から顧客IDを取得する(ステップS81)。ここで、通信装置の種別や設置位置は特に問わないものとする。例えば、店舗の入り口や駐車場の入り口等に設けられるNFC等の近距離通信装置を介して、タブレット端末8から顧客IDを取得する形態としてもよい。また、店舗内に公衆無線LANサービス等を提供するアクセスポイントを介して、タブレット端末8から顧客IDを取得する形態としてもよい。
店舗サーバ4の制御部41は、制御部41が取得した顧客IDに係る購入予定情報を取得する(ステップS82)。ここで、購入予定情報の取得先は、タブレット端末8としてもよいし、顧客端末2としてもよいし、センターサーバ3としてもよい。例えば、タブレット端末8から取得する場合には、制御部41と同様の通信装置を介して、タブレット端末8から取得することができる。また、センターサーバ3から取得する場合には、センターサーバ3の買物リスト管理テーブルT1から、制御部41が取得した顧客IDに対応する購入予定情報を取得する。
次いで、店舗サーバ4の制御部41は、取得した購入予定情報を、制御部41が取得した顧客IDと、現在日時(来店日時)と対応付けて、購入商品管理テーブルT4に格納する(ステップS83)。
店舗サーバ4の制御部41は、特定の商品を広告する広告情報や買物支援のための買物支援情報等を含んだ店舗内情報を生成する(ステップS84)。そして、制御部41は、生成した店舗内情報を、制御部41が取得した顧客IDのタブレット端末8に提供する(ステップS85)。具体的に、店舗内情報は、店舗サーバ4に接続された店舗内の通信装置を介してタブレット端末8に提供(送信)される。
ここで、タブレット端末8に提供される広告情報や買物支援情報は、制御部41が取得した購入予定に基づいて生成してもよい。例えば、購入予定に含まれた候補商品の各々を広告する広告情報を生成する形態としてもよい。また、購入予定に含まれた候補商品の各々が、店舗内のどの場所で販売されているかを示した買物支援情報を生成する形態としてもよい。係る買物支援情報を生成する場合、制御部41は、例えば、店舗内で販売する各商品の販売位置を記録したマップ情報に基づき、購入予定に含まれた各候補商品の販売位置を特定する。そして、制御部41は、候補商品の販売位置を記録したマップ情報を買物支援情報として生成する。
なお、店舗内情報に含める情報は上記の例に限らないものとする。例えば、来店を条件にポイント付与等の特典を付与する場合には、その特典内容を示す電子クーポンを店舗内情報に含めて送信してもよい。
タブレット端末8の制御部81は、店舗サーバ4から店舗内情報を受け付けると、操作者の操作等に応じて、この店舗内情報を表示部83に表示する(ステップS86)。例えば、ポイント付与等の特典を来店時に付与する電子クーポンが買物支援情報に含まれる場合、タブレット端末8の制御部81は、その電子クーポンの内容に応じた特典付与画面を表示する。また、店舗内情報に買物支援情報(マップ情報)が含まれる場合、タブレット端末8の制御部81は、所定の操作に応じて、候補商品の販売位置を示した買物支援画面を表示する。
次に、商品の購入時にPOS端末5が行う商品販売データ処理について説明する。図24は、商品販売データ処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、POS端末5の制御部51は、タブレット端末8に保持された顧客ID、購入予定情報及び付加情報を取得する(ステップS91)。ここで、顧客ID、購入予定情報及び付加情報の取得方法は特に問わないものとする。例えば、近距離通信I/F57を用いて、タブレット端末8から直接取得する形態としてもよい。また、タブレット端末8から取得した顧客IDを検索キーとし、購入商品管理テーブルT4から購入予定情報や付加情報を取得する形態としてもよい。
POS端末5の制御部51は、コードスキャナ55により読み取られた、実際に購入される購入商品の商品IDに基づき、この商品IDに対応する商品情報(商品名、単価等)を、商品管理テーブルT3から取得する(ステップS92)。
POS端末5の制御部51は、制御部51が取得した購入商品の商品名と、買物リストに含まれた候補商品の各々との一致判定を行うことで、候補商品が購入されたか否かを判定する(ステップS93)。なお、候補商品以外の商品が購入された場合(ステップS93のNo)、制御部51は、制御部51が取得した商品情報に基づき、購入商品の売り上げ登録を行う(ステップS96)。
また、候補商品が購入されたと判定した場合(ステップS93のYes)、POS端末5の制御部51は、その候補商品に付加情報として、自店舗から提供された電子クーポンが付加されているか否かを判定する(ステップS94)。ここで、電子クーポンが付加されていると判定した場合(ステップS94のYes)、POS端末5の制御部51は、その電子クーポンを適用した単価で購入商品の売り上げ登録を行う(ステップS95)。なお、電子クーポンが付加されていない場合には(ステップS94のNo)、商品情報に含まれた通常の単価で購入商品の売り上げ登録を行う(ステップS96)。
POS端末5の制御部51は、オペレータにより締めキーが操作されるまで(ステップS97のNo)、ステップS92〜S96を繰り返し実行する。締めキーが操作されると(ステップS97のYes)、POS端末5の制御部51は、この取引の内訳を示した購入履歴情報を生成する(ステップS98)。なお、購入履歴情報には、購入商品の商品名、商品ID及び単価等が含まれるものとする。
そして、POS端末5の制御部51は、生成した購入履歴情報に基づいて、タブレット端末8に表示させるための電子レシート情報を生成する(ステップS99)。そして制御部51は、電子レシート情報をセンターサーバ3に送信する(ステップS100)。なお、センターサーバ3に電子レシート情報を送信する際には、対応する顧客IDを付加して送信する。
このように、商品販売データ処理によれば、候補商品の購入時に、買物リストの作成時に店舗から提供された電子クーポンを適用することができる。これにより、候補商品を購入する顧客は、買物リストの作成時に通知されていた特典を意識することなく享受することができるため、電子クーポンの使い忘れを防ぐことができ、候補商品の購入に係る利便性を向上させることができる。
次に、顧客端末2の制御部21とセンターサーバ3の制御部31の各CPUが各種プログラムを実行することで実現される電子レシート情報に関する各種の制御処理について、図25〜図27を用いて説明する。
顧客端末2およびセンターサーバ3は、POS端末5の制御部51が送信した電子レシート情報を受信すると、図25で示す制御を実行する。すなわちセンターサーバ3の制御部31は、POS端末5から電子レシート情報を受信したか否かを判断する(ステップS111)。受信したと判断した場合は(ステップS111のYes)、制御部31は、受信した電子レシート情報を電子レシート部353に記憶する(ステップS112)。次いで制御部31は、記憶した電子レシート情報に基づいて、統計部351に記憶されている該当する商品の統計数に、今回電子レシート情報として受信した商品情報に基づく数をそれぞれ加算して、統計情報を更新する(ステップS119)。
次に制御部31は、顧客端末2から、電子レシートの照会について問合せを受信したか否かを判断する(ステップS113)。受信したと判断した場合は(ステップS113のYes)、制御部31は、受信した問合せに含まれている顧客IDに基づいて、当該顧客IDに対応した最新の電子レシート情報を、顧客端末2に送信する(ステップS114)。
一方顧客端末2の制御部21は、顧客の操作による電子レシートの問合せがあったか否かを判断し(ステップS121)、電子レシートを照会する問合せがあったと判断した場合は(ステップS121のYes)、制御部21は、センターサーバ3に向けて問合せ情報を送信する(ステップS122)。次に制御部21は、センターサーバ3からステップS114で送信された電子レシート情報を受信したか否かを判断する(ステップS123)。電子レシート情報を受信したと判断すると(ステップS123のYes)、制御部21は、受信した電子レシート情報を表示部23に表示する(ステップS124)。
この状態において、顧客が、顧客端末2に表示された電子レシート情報の一つの商品情報にタッチして指定すると、当該商品情報が反転表示される。制御部21は、顧客によって商品が指定されたか否かを判断する(ステップS125)。指定されたと判断した場合は(ステップS125のYes)、制御部21は、指定されて反転表示した商品に対応して、当該商品情報付近に、当該商品を購入して得られた評価等を示す印(アイコン)の候補をポップアップ表示する(ステップS126)。
図26に、ステップS124で表示された電子レシート情報の表示、顧客がタッチ操作して反転表示させた商品情報A29、そしてアイコンのポップアップ表示A30の例を示す。ポップアップを表示している図26の例では、「商品E1」の商品情報がタッチ操作されて商品情報A29が反転表示している。また、同時に、3種類のアイコンが表示されている。
顧客は、ポップアップされたアイコンから顧客が希望する任意のアイコンをタッチ操作する。制御部21は、顧客によって一つのアイコンが指定されたか否かを判断する(ステップS127)。指定されるまで待機し(ステップS127のNo)、指定されたと判断した場合は(ステップS127のYes)、制御部21は、指定されたアイコンを当該商品情報に関連付けて、アイコン記憶部281に記憶する(ステップS128)。そして制御部21は、記憶したアイコンを商品情報に対応させて、表示部23に付加表示する(ステップS129)。次に制御部21は、表示した表示画面情報をセンターサーバ3に送信する(ステップS130)。そして制御部21は、処理を終了する。
図27は、ステップS129によって表示された電子レシート情報を示す画面である。図27において、「商品E1」の商品表示の当該商品表示のすぐ後ろに対応して、当該商品の評価を示すアイコンが付加表示されている。図27の例では、当該商品を食した結果として、当該商品を高評価するアイコンA31が付加されている。
また、付加されたアイコン付近には、当該商品に対して当該アイコンが過去に付加された数A36が、当該アイコンに関連付けて表示されている。図27の例では、ハートのアイコンが過去に5件付加されたことを示す「5」の数字が表示されている。
なお、実施形態では、電子レシート情報として表示された一つの商品情報に対して同じアイコンは1度しか付加できない。これは、一つの商品情報に対して同じアイコンを何度も付加できないようにして、当該商品に対する評価等の統計データを正確なものにするためである。しかしながら、同じ商品情報に対して何度もアイコンを付加できるようにしてもよい。
一方、センターサーバ3の制御部31は、ステップS130で送信された表示画面情報を受信したか否かを判断する(ステップS115)。受信したと判断した場合(ステップS115のYes)、制御部31は、受信した表示画面情報を、買物リスト管理テーブルT1に記憶する(ステップS116)。このとき、ステップS115で受信したアイコン情報に基づいて、統計部351に当該商品情報に関連付けして記憶されている当該アイコンの数を+1する。統計部351に記憶された商品の投稿数とアイコンの統計数に基づいて、商品のランキングが作成される。
次に制御部31は、買物リスト管理テーブルT1に記憶した当該表示画面情報が、公開してもよい情報であるか否かを判断する(ステップS117)。この判断は、ステップS63の判断と同じように、顧客からの公開是非情報に基づいて判断される。公開してもよいと判断した場合は(ステップS117のYes)、制御部31は、当該表示画面情報を公開部352に記憶する(ステップS118)。そして制御部31は、処理を終了する。
なお、ステップS111において、POS端末5から電子レシート情報を受信していないと判断した場合は(ステップS111のNo)、制御部31は、ステップS112およびステップS119の処理を実行することなくステップS113の処理を実行する。また、ステップS113において、顧客端末2から電子レシートの問合せ情報を受信していないと判断した場合は(ステップS113のNo)、制御部31は、ステップS114を処理することなくステップS115を実行する。また、ステップS115において、顧客端末2から表示画面情報を受信していないと判断した場合は(ステップS115のNo)、制御部31は、ステップS116を実行することなくステップS117を実行する。また、ステップS117において、公開する表示画面情報ではないと判断した場合は(ステップS117のNo)、制御部31は、ステップS118を実行することなく処理を終了する。
また、ステップS121において、顧客による電子レシートの問合せではないと判断した場合は(ステップS121のNo)、制御部21は、ステップS122を実行することなくステップS123を実行する。また、ステップS123において、電子レシート情報を受信していないと判断した場合は(ステップS123のNo)、制御部21は、ステップS124を実行することなくステップS125を実行する。また、ステップS125において、顧客による商品の指定が操作されなかったと判断した場合は(ステップS125のNo)、制御部21は、ステップS126〜ステップS129を実行することなくステップS130を実行する。
このような実施形態によれば、顧客は、受信した電子レシート情報の表示を見て、顧客が購入した商品について当該顧客の評価情報をアイコンとして付加することができる。また付加したアイコンを商品情報に対応させて、電子レシート情報の一部として顧客端末2に表示させることができる。また、付加したアイコンをセンターサーバ3に統計情報として収集することができる。また、センターサーバ3に記憶した統計情報に基づいて、電子レシートに表示された商品情報に対応させて、付加したアイコンの統計情報を、顧客端末2に表示させることができる。
なお、タブレット端末8とセンターサーバ3とで実現される電子レシート情報に関する各種制御処理も同様に実行される。この場合、顧客端末2が実行するステップS121〜ステップS130の処理と同じ処理をタブレット端末8の制御部81が実行する。
次に、候補商品の購入後に行われるメモ情報の消込処理について説明する。図28は、候補商品消込処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、店舗サーバ4の制御部41は、店舗内の各POS端末5から顧客ID及び購入履歴情報を受け付けると(ステップS141)、この顧客ID及び購入履歴情報の組を、センターサーバ3の第1購入履歴管理テーブルT2と、自装置の第2購入履歴管理テーブルT5とに格納する(ステップS142)。なお、センターサーバ3の第1購入履歴管理テーブルT2に格納する際には、自店舗の店舗IDを付加して格納する。
次いで、店舗サーバ4の制御部41は、購入予定情報に含まれた候補商品のうち、実際に購入された候補商品を購入済に設定する(ステップS143)。具体的に、制御部41は、同一の顧客IDについて、制御部41が格納した購入履歴情報に含まれる購入商品と、購入商品管理テーブルT4の購入予定情報に含まれる候補商品とを比較する。制御部41は、購入商品の商品名(具体名称、普通名称)に一致した候補商品について、購入商品管理テーブルT4の購入済情報を購入済に設定する。
そして、店舗サーバ4の制御部41は、購入済に設定した候補商品を購入済情報とし、対応する顧客IDとともにセンターサーバ3に通知する(ステップS144)。
センターサーバ3の制御部31は、店舗サーバ4から顧客ID及び購入済情報を受け付けると、その顧客IDに対応する買物リスト管理テーブルT1の購入予定情報から、購入済とされた候補商品の消し込み処理を実行する(ステップS145)。ここで、消し込み処理は、例えば、該当する候補商品を購入予定情報から削除するものとしてもよいし、該当する候補商品に購入済を示すフラグ情報等を付加するものとしてもよい。
一方、タブレット端末8の制御部81は、センターサーバ3において自装置の顧客IDに対応する購入予定情報に消し込み処理が施されると、タブレット端末8において、ローカルの購入予定情報を更新する(ステップS146)。すなわち、タブレット端末8のメモ記憶部882に記憶されている当該商品もメモを削除する。そして、タブレット端末8の制御部81は、消し込み処理が施された購入予定情報に基づき、購入済とされた候補商品の表示を変更する(ステップS147)。
例えば、センターサーバ3での消し込み処理により、購入済の候補商品が購入予定情報から削除された場合、タブレット端末8の制御部81は、その候補商品を非表示とする。また、センターサーバ3での消し込み処理により、購入済の候補商品に購入済を示すフラグ情報が付加された場合、その候補商品に取り消し線等を付加して表示することで、購入済であることを明示する。
このように、候補商品消込処理によれば、候補商品が実際に購入されると、この候補商品を買物リストから削除したり、買物リスト上において購入済であることを通知したりすることができる。これにより、候補商品の購入状況を買物リストに反映させることができるため、候補商品の購入に係る利便性を向上させることができる。
なお、上記候補商品消込処理では、センターサーバ3が保持する購入予定情報を更新する形態としたが、顧客端末2が保持する購入予定情報を直接更新する形態としてもよい。この形態を採用する場合、例えば、上述したPOS端末5の商品販売データ処理において、タブレット端末8が保持する購入予定情報に消し込み処理を施すことで実現することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、購入履歴部884と対応辞書885を、タブレット端末8に設けたが、これに限ることなく、例えば、購入履歴部884と対応辞書885をセンターサーバ3に設けてもよい。なお、顧客端末2を買物支援装置とする場合は、購入履歴部884と対応辞書885を顧客端末2に設けてもよい。
例えば、本実施形態において、センターサーバ3には、クラウドコンピュータと呼ばれる概念が含まれる。すなわち、センターサーバ3は、複数のサーバからなるサーバ群であってもよい。例えば、センターサーバ3には、本実施形態の各種処理を実行するために、他のサーバ装置に情報を送信し、送信先のサーバ装置に処理を実行させてもよい。この形態においても、センターサーバ3は、クラウドコンピューティングの一種であるSaaS(Software as a Service)として機能を提供することができる。
また、上記実施形態の各端末で実行されるプログラムは、ROMや記憶部等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。また、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
また、上記プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。