JP2015161786A - 電子写真感光体の表面加工方法、および表面に凹凸形状を有する電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の表面加工方法、および表面に凹凸形状を有する電子写真感光体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子写真感光体の表面に型部材の凹凸形状を転写して電子写真感光体の表面を加工する方法において、高温環境下における安定性が高い凹凸形状を形成し得る電子写真感光体の表面加工方法、ならびに電子写真感光体の製造方法を提供する。
【解決手段】電子写真感光体の表面に型部材の凹凸形状を転写して電子写真感光体の表面を加工する電子写真感光体の表面加工方法において、凹凸形状転写前に、特定条件にて電子写真感光体を加熱処理および冷却処理する工程を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体の表面加工方法、および表面に凹凸形状を有する電子写真感光体の製造方法に関する。
近年、有機光導電性物質(電荷発生物質)を用いた電子写真感光体の研究開発が盛んに行われている。電子写真感光体は、基本的には支持体と該支持体上に形成された感光層とから構成されている。電子写真プロセス中において電子写真感光体は、現像剤、帯電部材、クリーニングブレード、紙、転写部材など種々のものと接触する。そこで、電子写真感光体の耐摩耗性を向上させる目的として、電子写真感光体の表面に硬化性樹脂を含有する表面層を形成する技術がある。
しかし、電子写真感光体の耐摩耗性を高めることにより、画像流れが発生し易くなる傾向がある。画像流れとは、静電潜像がぼやけることによって出力画像がぼやける現象である。これは、電子写真感光体を帯電することによって生じるオゾンや窒素酸化物などの酸化性ガスにより、電子写真感光体の表面層に含有する材料が劣化したり、水分の吸着によって電子写真感光体の表面が低抵抗化したりすることが原因であると考えられている。
画像流れを抑制する技術としては、電子写真感光体の表面に微細な凹凸形状を形成する技術がある。電子写真感光体の表面加工方法として、特許文献1には、電子写真感光体の表面に型部材の凹凸形状を転写する際の、型部材と電子写真感光体の温度制御により、加工均一性を高めた表面加工技術が開示されている。また、特許文献2には、型部材と電子写真感光体の温度制御により、型部材表面への樹脂付着を抑制することで、多数本の電子写真感光体を安定的に生産することが可能となる表面加工技術が開示されている。
特開2007−233356号公報 特開2012−226149号公報
近年、電子写真装置や電子写真感光体の物流時における耐熱性の向上が求められている。
本発明者らの検討の結果、特許文献1、2に記載されている表面に凹凸形状を有する電子写真感光体は、凹凸形状の安定性が十分ではなく、物流時に高温環境下に置かれた際に、凹凸形状が平坦になり、加工した凹凸形状が元に戻りやすいことが分かった。
そして、電子写真感光体の表面の凹凸形状が元に戻りやすいと、画像流れが発生し易くなってしまう。
本発明の目的は、電子写真感光体の表面に型部材の凹凸形状を転写して電子写真感光体の表面を加工する方法において、高温環境下における安定性が高い凹凸形状を形成し得る電子写真感光体の表面加工方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、前記電子写真感光体の表面加工方法を用いた、表面に凹凸形状を有する電子写真感光体の製造方法を提供することにある。
上記目的は、以下の本発明によって達成される。
本発明は、第一の観点によれば、熱可塑性樹脂を含有する電荷輸送層、および該電荷輸送層上に形成された硬化性樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体の表面に、凹凸形状を形成する電子写真感光体の表面加工方法であって、該表面層は、表面層用塗布液の塗膜を形成する工程、該塗膜に放射線を照射する工程、および該放射線照射後の塗膜を大気中で加熱する工程をこの順で経て形成された層であり、
該電荷輸送層のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、
(i)該電子写真感光体の表面の温度がTg以上となるよう該電子写真感光体を加熱する工程、および、
(ii)工程(i)の後、該電子写真感光体の表面の温度をTg未満とする工程、および、
(iii)工程(ii)の後、表面の温度がTg未満の該電子写真感光体の表面に、凹凸形状を有する型部材を加圧接触させることによって、凹凸形状を該電子写真感光体の表面に形成する工程、
を有することを特徴とする電子写真感光体の表面加工方法を提供する。
また、本発明は、別の観点によれば、上記の電子写真感光体の表面加工方法を用いて電子写真感光体の表面を加工し、該電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する工程を有することを特徴とする表面に凹凸形状を有する電子写真感光体の製造方法を提供する。
本発明によれば、電子写真感光体の表面に型部材の凹凸形状を転写して電子写真感光体の表面を加工する方法において、高温環境下における安定性が高い凹凸形状を形成し得る電子写真感光体の表面加工方法を提供することができる。また、電子写真感光体の表面に凹凸形状を転写して電子写真感光体の表面を加工する方法により、該表面を加工された電子写真感光体の製造方法を提供することができる。
電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。 電子写真感光体の表面に凹部を形成するための圧接形状転写加工装置の例を示す図であって、装置の上斜面から見た図である。 圧接形状転写加工装置に用いる、凹凸形状を有する型部材を模式的に示す図であるであって、型部材の凸凹形状を型部材の上から見た図である。 型部材の凸凹形状を横から見た図である。
本発明は、凹凸形状転写工程以前に電子写真感光体の表面を電荷輸送層のガラス転移温度(Tg)以上に加熱することを特徴とする。また、Tg以上に加熱後、電子写真感光体の表面の温度を電荷輸送層のガラス転移温度未満とすることで、凹形状の安定性を向上させることができる。
本発明の電子写真感光体の表面加工方法は、熱可塑性樹脂を含有する電荷輸送層、および該電荷輸送層上に形成された硬化性樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体の表面に、凹凸形状を形成する。そして、この表面層は、表面層用塗布液の塗膜を形成する工程、該塗膜に放射線を照射する工程、および該放射線照射後の塗膜を大気中で加熱する工程をこの順で経て形成された層である。そして、電荷輸送層のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、工程(i)〜(iii)を有することを特徴とする。
(i)該電子写真感光体の表面の温度がTg以上となるよう加熱する工程、
(ii)工程(i)の後、該電子写真感光体の表面の温度をTg未満とする工程、および、
(iii)工程(ii)の後、表面の温度がTg未満の該電子写真感光体の表面に、凹凸形状を有する型部材を加圧接触させることによって、凹凸形状を該電子写真感光体の表面に形成する工程、を有することを特徴とする。
本発明者らは、本発明の電子写真感光体の表面加工方法における、電子写真感光体の表面に形成された凹凸形状の安定性について、以下のように考えている。
一般的に、電子写真感光体の表面に凹凸形状を有する型部材を接触させて凹凸形状を転写する表面加工方法では、電荷輸送層や表面層が弾性変形、若しくは塑性変形することによって凹凸形状が形成される。この時、弾性変形が起こると変形させるために与えた力が応力として層内に残留する(残留応力)。この残留応力によって、時間経過に伴い、電子写真感光体に形成した凹凸形状が平坦になり易くなる(元に戻りやすくなる)という現象が生じる。特に、電子写真感光体を高温環境下に置かれると、より電子写真感光体に形成した凹凸形状が元に戻りやすくなる。
そこで、本発明者らは、検討を行った結果、電子写真感光体の表面を電荷輸送層のガラス転移温度(Tg)以上に加熱し、その後、電子写真感光体をTg未満とすることにより、電荷輸送層や表面層の弾性変形率および硬度を低下させることが可能となる。その後、電子写真感光体を高温環境下に置いても、電子写真感光体に形成した凹凸形状が元に戻ることが抑制されることを発見した。
これにより、凹凸形状を電子写真感光体に転写する工程以前に、電子写真感光体の表面を電荷輸送層のTg以上に加熱し、電子写真感光体をTg未満とする工程を経ることで、電荷輸送層の変形がより負荷なく行われる。つまり、電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する際の残留応力が低減させることが可能となる。
このようなメカニズムにより、高温環境下においても高い安定性を有する凹凸形状を電子写真感光体の表面に形成することができると考えられる。
本発明の電子写真感光体の表面加工方法の各工程における表面温度は、凹凸形状の安定性と再現性から設定される。工程(i)においては、電子写真感光体の表面の温度を電荷輸送層のTg以上となるよう加熱する。より好ましくは工程(i)における電子写真感光体の表面の温度がTg+3℃以上となるように加熱することであり、これにより、電子写真感光体に転写された凹凸形状の安定性がより高まる。更に好ましくは、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質の融点をTm(℃)としたとき、工程(i)における電子写真感光体の表面温度がTg+3℃以上Tm未満となるように加熱することである。Tg+3℃以上Tm未満であると、感光体の膜乱れなどを生じずに凹凸形状を転写することが可能となる。
工程(ii)においては、電子写真感光体の表面の温度を電荷輸送層のTg未満とする。Tg未満とすることで、凹凸形状の安定性を高めることが可能となる。
工程(iii)において、より好ましくは、電子写真感光体の型部材との加圧接触部における電子写真感光体の表面の温度がTg以上となるように加熱することである。これにより、凹凸形状の安定性がより高まる。
上記工程に示されるように、電子写真感光体の加熱温度は、電荷輸送層のガラス転移温度(Tg)や電荷輸送物質の融点(Tm)から設定される。
電荷輸送層のガラス転移温度、および電荷輸送物質の融点は、示差走査熱量分析装置(DSC)や示差熱天秤、熱機械分析装置、動的粘弾性測定装置などの測定装置を用いて求めることができる。
DSCを用いた際の測定は、例えばエスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製の「SSC5200H」などの熱分析装置を用いて行うことができる。具体的には、20℃から280℃まで、5℃/minの昇温速度で測定を行い、得られたチャートの固体側接線と転移温度域の急峻な位置の接線との交点を融点、またはガラス転移温度とする。融点については、得られたチャートに吸熱ピークが見られる場合には、ピークトップを融点としても良い。
本発明の工程(i)、および工程(ii)における電子写真感光体の加熱処理は、例えばオーブン等による加熱や、マイクロ波加熱や、高周波誘電熱の電磁波加熱などが用いられる。電子写真感光体の表面の温度は、電子写真感光体の表面に熱電対等の温度センサーを接触させることにより測定する。放射温度計等の非接触温度センサーを使用してもよい。
〈電子写真感光体〉
本発明における電子写真感光体の層構成の概略が図1に示される。図1においては、1−1は支持体であり、1−2は下引き層であり、1−3は電荷発生層であり、1−4は電荷輸送層であり、1−5は表面層である。
本発明の電子写真感光体に用いられる支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましい。支持体の材質としては、例えば、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、インジウム、クロム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属(合金)が挙げられる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを用いて真空蒸着によって形成した被膜を有する金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子をプラスチックや紙に含浸してなる支持体や、導電性結着樹脂製の支持体を用いることもできる。
支持体の表面は、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制を目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
支持体と、後述の下引き層または電荷発生層との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制や、支持体の傷の被覆などを目的として、導電層を設けてもよい。
導電層は、例えば、カーボンブラック、導電性顔料、抵抗調節顔料などを結着樹脂とともに分散処理することによって得られる導電層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。また、導電層用塗布液には、加熱、紫外線照射、放射線照射などにより硬化重合する化合物を添加してもよい。
導電層の膜厚は、0.2μm以上40μm以下であることが好ましく、1μm以上35μm以下であることがより好ましく、5μm以上30μm以下であることがより好ましい。
導電層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ビニル化合物の重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
導電性顔料および抵抗調節顔料としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀、ステンレスなどの金属(合金)の粒子や、これらをプラスチックの粒子の表面に蒸着したものなどが挙げられる。また、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズがドープされている酸化インジウム、アンチモンやタンタルがドープされている酸化スズなどの金属酸化物の粒子を用いることもできる。これらは、1種のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、光散乱を目的として、シリコーン樹脂微粒子やアクリル樹脂微粒子などの粒子を添加してもよい。また、レベリング剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、整流性材料等の添加剤を含有させてもよい。
支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、下引き層(中間層)を設けてもよい。下引き層は、結着樹脂を含有する下引き層用塗布液の塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって形成することができる。また、下引き層には、金属酸化物粒子を含有させてもよい。
下引き層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体が挙げられる。また、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂が挙げられる。ゼラチン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂が挙げられる。これらの中でも、高温高湿環境下での電位変動を抑制する観点から、吸湿性が低い、ウレタン樹脂を用いることが好ましい。
樹脂単体で構成される下引き層の膜厚は、0.05μm以上7μm以下であることが好ましく、0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
下引き層に含有される金属酸化物粒子は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種を含有する粒子であることが好ましい。上記の金属酸化物を含有する粒子の中でも、酸化亜鉛を含有する粒子がより好ましい。
金属酸化物粒子は、支持体から感光層側への電荷注入による黒点状の画像不良を抑制するため、金属酸化物粒子の表面がシランカップリング剤などの表面処理剤で処理されている粒子であってもよい。
シランカップリング剤としては、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、(フェニルアミノメチル)メチルジメトキシシランが挙げられる。N−2−(アミノエチル)−3−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルメチルジエトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシランが挙げられる。
金属酸化物粒子と樹脂との含有比率は、電子写真特性やクラック抑制の観点から、金属酸化物粒子:樹脂が2:1〜4:1(質量比)であることが好ましい。
分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
下引き層には、例えば、下引き層の表面粗さの調整、または下引き層のひび割れ軽減を目的として、有機樹脂粒子や、レベリング剤をさらに含有させてもよい。有機樹脂粒子としては、シリコーン粒子等の疎水性有機樹脂粒子や、架橋型ポリメタクリレート樹脂(PMMA)粒子等の親水性有機樹脂粒子を用いることができる。
下引き層には、各種添加物を含有させることができる。添加物としては、例えば、アルミニウム粉末及び銅粉末等の金属、カーボンブラック等の導電性物質が挙げられる。キノン化合物、フルオレノン化合物、オキサジアゾール系化合物、ジフェノキノン化合物、アリザリン化合物、ベンゾフェノン化合物等の電子輸送性物質が挙げられる。多環縮合化合物、アゾ化合物等の電子輸送物質が挙げられる。金属キレート化合物、シランカップリング剤等の有機金属化合物が挙げられる。
下引き層の膜厚は、上記導電層を設ける場合には、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、2μm以上8μm以下であることがより好ましい。上記導電層を設けない場合には、10μm以上40μm以下であることが好ましく、15μm以上25μm以下であることがより好ましい。
支持体、導電層、または下引き層上には、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)を有する。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散処理することによって得られた電荷発生層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
電荷発生物質としては、例えば、ピリリウム、チアピリリウム染料、フタロシアニン顔料、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、非対称キノシアニン顔料、キノシアニン顔料などが挙げられる。これら電荷発生物質は、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ビニル化合物の重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
電荷発生物質と結着樹脂の質量比は、1:0.3〜1:4の範囲であることが好ましい。
分散処理方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いる方法が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、5μm以下であることが好ましく、0.1〜2μmであることがより好ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質および熱可塑性樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成する。
電荷輸送層に用いられる電荷輸送物質としては、例えば、カルバゾール化合物、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフェニルアミン化合物等、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物等などが挙げられる。
電荷輸送層に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート樹脂、またはポリエステル樹脂である。
電荷輸送層の膜厚は、5〜50μmであることが好ましく、10〜35μmであることがより好ましい。
表面層(保護層)は、重合性官能基を有する化合物を溶剤に溶解させて得られる表面層用塗布液の塗布により塗膜を形成し、この塗膜を硬化させることによって表面層を形成する。これにより、表面層には、硬化性樹脂を含有する。
重合性官能基としては、例えば、アクリロイルオキシ基やメタクリロイルオキシ基、スチリル基などの連鎖重合性官能基で、水酸基やアルコキシシリル基、イソシアネート基など逐次重合性官能基が挙げられる。
上記塗布液には、電荷輸送性構造を有する重合性官能基を有する化合物のみが溶解されていても良いし、電荷輸送性構造を有さない重合性官能基を有する化合物と電荷輸送性構造を有する重合性官能基を持った化合物が溶解されていても良い。
表面層は、上記塗布液の塗膜を乾燥させ、放射線を照射し、大気中で加熱し、硬化(重合または架橋)させることによって形成することができる。硬化性樹脂を含有する表面層は、表面層用塗布液の塗膜を形成する工程、塗膜に放射線を照射する工程、および塗膜を大気中で加熱する工程をこの順で行うことにより形成される。
樹脂を硬化させる反応としては、例えば、ラジカル重合、イオン重合、熱重合、放射線重合、プラズマCVD法、光CVD法などが挙げられる。
放射線の照射する工程に用いられる放射線とは、電磁波および粒子線であり、電磁波としては、γ線、X線、紫外線などが挙げられる。粒子線としては、電子線、陽子線、中性子線などが挙げられる。
また、放射線を照射する工程の後の大気中での加熱処理は、硬化反応として行っても良いし、安定化を目的として行っても良い。
表面層を形成する硬化性樹脂は、前記重合性官能基を持った化合物を硬化(重合または架橋)させて得られたものである。例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
膜の強度と電荷輸送能力の両立の観点から、表面層用塗布液に導電性粒子や電荷輸送物質を添加してもよい。導電性粒子としては、上記導電層に用いられる導電性顔料を用いることができる。電荷輸送物質としては、上述の電荷輸送物質を用いることができる。
さらに、膜の強度と電荷輸送能力の両立の観点から、同一分子内に電荷輸送性構造(好ましくは正孔輸送性構造)および重合性官能基の両方を有する化合物を用いることがより好ましい。電子写真特性の観点から、重合性官能基としてはアクリロイルオキシ基が好ましい。また、耐摩耗性の観点から、同一分子内に重合性官能基を2つ以上有する化合物が好ましい。また、同一分子内に電荷輸送性構造および重合性官能基の両方を有する化合物と、上述の電荷輸送物質、結着樹脂、重合性のモノマーあるいはオリゴマーを混合して用いてもよい。
また、電子写真感光体の表面層(電荷輸送層または保護層)には、耐久性改善のためにフィラーを添加することができる。フィラーとしては、フッ素原子含有樹脂粒子、アクリル樹脂粒子などの有機樹脂粒子や、アルミナ、シリカ、チタニアなどの無機粒子が挙げられる。
また、各種機能改善を目的として添加剤を添加することもできる。添加剤としては、例えば、導電性粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤が挙げられる。
表面層が電荷輸送能力を有する場合、電荷発生層上に1層の電荷輸送層を兼ねた保護層を設けて表面層としてもよい。
表面層の膜厚は、0.1〜30μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。
〈電子写真感光体の表面に凹凸を形成する方法〉
本発明は、上記工程(i)および(ii)を経た電子写真感光体に凹凸形状を有する型部材を加圧接触させることによって、該型部材の凹凸形状を該電子写真感光体の表面に転写する凹凸形状転写工程を有する。
図2に、電子写真感光体の表面に凹部を形成するための圧接形状転写加工装置の例を示す。
図2に示す圧接形状転写加工装置によれば、被加工物である電子写真感光体2−1を回転させながら、その表面(周面)に連続的に型部材2−2を接触させ、加圧することにより、電子写真感光体2−1の表面に凹部を形成することができる。
加圧部材2−3の材質としては、例えば、金属、金属酸化物、プラスチック、ガラスなどが挙げられる。これらの中でも、機械的強度、寸法精度、耐久性の観点から、ステンレス鋼(SUS)が好ましい。加圧部材2−3は、その上面に型部材が設置される。また、下面側に設置される支持部材(不図示)および加圧システム(不図示)により、支持部材2−4に支持された電子写真感光体2−1の表面に、型部材2−2を所定の圧力で接触させることができる。また、支持部材2−4を加圧部材2−3に対して所定の圧力で押し付けてもよいし、支持部材2−4および加圧部材2−3を互いに押し付けてもよい。
図2に示す例は、加圧部材2−3を電子写真感光体2−1の軸方向と垂直な方向に移動させることにより、電子写真感光体2−1が従動または駆動回転しながら、その表面を連続的に加工する例である。さらに、加圧部材2−3を固定し、支持部材2−4を電子写真感光体2−1の軸方向と垂直な方向に移動させることにより、または、支持部材2−4および加圧部材2−3の両者を移動させることにより、電子写真感光体2−1の表面を連続的に加工することもできる。
なお、形状転写を効率的に行う観点から、型部材2−2や電子写真感光体2−1を加熱することが好ましい。
型部材2−2としては、例えば、微細な表面加工された金属や樹脂フィルムや、シリコンウエハーなどの表面にレジストによりパターニングをしたものや、微粒子が分散された樹脂フィルムや、微細な表面形状を有する樹脂フィルムに金属コーティングを施したものなどが挙げられる。
また、電子写真感光体2−1に押し付けられる圧力を均一にする観点から、型部材2−2と加圧部材2−3との間に弾性体を設置することが好ましい。
型部材の加熱は必須ではないが、形状転写を効率的、安定的に行う観点から、型部材2−2を加熱し、電子写真感光体2−1の型部材2−2との加圧接触部における感光体の表面の温度が、Tg以上となるように加熱されることが好ましい。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。また、電子写真感光体を、以下単に「感光体」ともいう。
(実施例1)
〈感光体の製造例〉
直径30mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、金属酸化物として酸化亜鉛粒子(比表面積:19m/g、粉体抵抗:4.7×10Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。シランカップリング剤は、N-2-(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)を用いた。
次に、ポリオール樹脂としてブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)15部およびブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)15部をメチルエチルケトン73.5部と1−ブタノール73.5部の混合溶剤に溶解させた。この溶液に前記表面処理された酸化亜鉛粒子80.8部、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン0.8部(東京化成工業(株)社製)を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。分散後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01部を加えた。さらに、架橋ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子(商品名:TECHPOLYMER SSX−102、積水化成品工業(株)社製、平均一次粒径2.5μm)5.6部を分散液に加えて攪拌し、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で乾燥させて、膜厚が18μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°および28.2°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)を用意した。このヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶20部、下記式(A)で示されるカリックスアレーン化合物0.2部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)10部、および、シクロヘキサノン600部を、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した後、酢酸エチル700部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を15分間80℃で乾燥させることによって、膜厚0.17μmの電荷発生層を形成した。
Figure 2015161786
次に、下記式(B)で示される化合物30部(電荷輸送物質)、下記式(C)で示される化合物60部(電荷輸送物質)、下記式(D)で示される化合物10部、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、ビスフェノールZ型のポリカーボネート)100部、下記式(E)で示されるポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.02部を、混合キシレン600部およびジメトキシメタン200部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液を前記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間100℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 2015161786
(式(E)中、0.95および0.05は2つの構造単位の共重合比である。)
上記電荷輸送層のガラス転移温度Tgを測定するために、上記と同じアルミニウムシリンダー上に、直接同じ電荷輸送層用塗布液を同じ条件で塗布して乾燥させ電荷輸送層を形成した。その後、アルミニウムシリンダーから電荷輸送層を剥離し、示差走査熱量測定装置(DSC)測定用のアルミニウムパンの中に折りたたんで投入した。
このDSC測定用のサンプルをセイコー電子工業(株)製DSC測定装置に設置し、測定温度を20℃から280℃まで昇温速度5℃/minで走査して測定を行った。得られた示差走査熱量曲線から、電荷輸送層のガラス転移温度(Tg)を求めた。Tgは68℃であった。
また、電荷輸送物質の融点Tmを測定するために、電荷輸送層用塗布液と同割合で上記式(B)、(C)、(D)で表される化合物を秤量した後よく混ぜ合わせ、融点測定用試料とした。該融点測定用試料を用いて、上記電荷輸送層のTg測定と同様にして、電荷輸送物質の融点(Tm)を求めた。Tmは141℃であった。
次に、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)製)20部/1−プロパノール20部の混合溶剤を、ポリフロンフィルター(商品名:PF−040、アドバンテック東洋(株)製)で濾過した。その後、下記式(F)で示される正孔輸送性化合物90部、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン70部、および、1−プロパノール70部を上記混合溶剤に加えた。これをポリフロンフィルター(商品名:PF−020、アドバンテック東洋(株)製)で濾過することによって、第二電荷輸送層(表面層)用塗布液を調製した。この第二電荷輸送層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を大気中において6分間50℃で乾燥させた。その後、窒素中において、支持体(被照射体)を200rpmで回転させながら、加速電圧70kV、吸収線量8000Gyの条件で1.6秒間、電子線を塗膜に照射した。引き続いて、窒素中において25℃から125℃まで30秒かけて昇温させて塗膜の加熱を行った。電子線照射およびその後の加熱時の雰囲気の酸素濃度は15ppmであった。次に、塗膜を大気中において30分間100℃で加熱処理を行うことによって、電子線により硬化された膜厚5μmの第二電荷輸送層(表面層)を形成した。表面層には、上記化合物(F)が重合して得られた硬化性樹脂を含有する。このようにして、表面層用塗布液の塗膜を形成する工程、該塗膜に放射線を照射する工程、および該放射線照射後の塗膜を大気中で加熱する工程を経て表面層を形成した。
Figure 2015161786
〈凹凸形状の形成〉
上記で作成した電子写真感光体を、IHヒーターを用いて表面の温度が74℃になるまで加熱した(工程(i))。その後、電子写真感光体を大気中で表面の温度が55℃になるまで安置した(工程(ii))後、下記の方法で凹凸形状の転写を行った(工程(iii))。
各種の温度測定は以下の方法により行った。まず、表面加工用の電子写真感光体と同様にして作製した電子写真感光体の表面に、先端径25μmの熱電対((株)アンベエスエムティ製KFT−25−100)を電荷輸送層表面の4カ所(円筒状電子写真感光体の長手方向に4等分)に銀ペーストで固定した。これを温度測定用の電子写真感光体とした。
以上により得られた温度測定用の電子写真感光体を使用し、加工プロセスを実際に行いながら、加工プロセス中の温度変化をモニターすることにより測定した。
凹凸形状転写工程(工程(iii))では、おおむね図2に示す構成の圧接形状転写加工装置に型部材を設置し、電子写真感光体に対して表面加工(凹凸形状形成)を行った。型部材としては、弾性層(シリコーンゴム製)、金属層(ステンレス製)および転写層(ニッケル製)からなるものを用いた。転写層が有する凹凸形状は、概ね図3Aおよび3Bに示す形状のランダム(誤差拡散法(Floye&Steinberg法)による)な凸部を平面に置いたものを用いた。本実施例で使用した型部材の転写層が有する凸部は、図3Bに示すように、最長径X(型部材上の凸部を上から見た時の最長径)が50μmであり、高さHが6.0μmのドーム型形状であった。この型部材を用いて、上記で作成した電子写真感光体の表面に表面加工を施した。電子写真感光体にかかる加圧力が5MPaになるように電子写真感光体に加圧部材を押しつけ、更に型部材と当接した際の電子写真感光体の表面の温度が120℃となるように型部材を加熱しながら、電子写真感光体を周方向に回転させ表面加工を行った。電子写真感光体の表面(周面)の全面に凹凸形状(凹形状部)を形成した。
得られた電子写真感光体の表面加工前後の凹形状部の測定を行った。電子写真感光体の表面の凹形状部について、時間や処理工程を経ても追跡できるように凹形状部をマーキングして位置を特定しながら測定した。
凹形状部の測定は、表面形状測定システムSurface Explorer SX−520DR型機((株)菱化システム社製)で20倍対物レンズにより拡大観察して行った。観察時には、電子写真感光体の長手方向に傾きがなく、周方向については電子写真感光体の周面の頂点にピントが合うように対物レンズを調整して行った。測定データは、付属の形状画像解析ソフトにより必要に応じてノイズ除去処理、曲率補正処理などを行い、凹形データを抽出した。形成した凹形状部を測定したところ、最長径の平均は50μm、深さは4.3μmであった。
〈形状の評価〉
表面加工後の電子写真感光体の膜厚を測定して表面層の乱れを確認した。また、各凹形状部の周方向に等間隔に設定した5点、各周方向に等間隔に設定した10点、計50点でその形状を測定して凹形状部の乱れを確認した。表面層の乱れと凹形状部の乱れは以下のように評価し、得られた結果を表1に示す。
A:凹形状部の乱れも、表面層の乱れもない。
B:一部表面層の乱れが見られるが画像に影響を及ぼすほどではなく、凹形状部の乱れはない。
C:一部凹形状部の乱れが存在する。
〈画像評価〉
表面加工をした電子写真感光体を電子写真プロセス用カートリッジに装着し、キヤノン(株)製の電子写真装置(複写機)(商品名:iR−ADV C7055)の改造機を用い実機評価を行った。改造点としては、電子写真感光体の暗部電位と明部電位を以下のように変更できるようにした点である。電子写真感光体の暗部電位(Vd)、明部電位(Vl)をそれぞれVd=−700V、Vl=−200Vとなるように電位を設定し、出力解像度600dpiの1ドット−1スペースの画像形成、出力画像の確認を行った。
以降の実施例および比較例で作製した全ての電子写真感光体について実機評価を行い、いずれの電子写真感光体においても正常な画像を出力することを確認した。
〈高温環境下における凹凸形状の安定性の評価〉
高温環境下における凹凸形状の安定性の評価は、物流時の温度上昇などの高温環境を想定し、温度60℃の恒温層に上記の凹凸形状を形成した電子写真感光体を14日間保管した(以下、過酷保管試験と称する)。
14日間保管後の電子写真感光体の表面の凹形状部を測定した。初期形状を測定した時と同一の凹形状部について、同様の方法で形状測定を行った。測定された凹形状部は、最長径の平均が50μm、深さが4.3μmであった。この電子写真感光体の表面形状維持率は、過酷保管試験前後で対比すると100%であった。表面形状維持率は、過酷保管試験前の凹形状部の深さを100%としたときの過酷保管試験後の凹形状部の深さの割合を示す。得られた結果を表1に示す。
(実施例2)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例10)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例11)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例12)
電荷輸送物質を実施例1において上記式(D)で示される化合物70部のみを用いて電荷輸送層用塗布液を調製した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体の製造を行った。その後、工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体の表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
また、上記電荷輸送層のTg、電荷輸送物質のTmを実施例1と同様の方法で測定した。その結果、Tgは100℃、Tmは169℃であった。
(実施例13)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例14)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例15)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例16)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例9と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例17)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例18)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例19)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例20)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例21)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例22)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
工程(i)、工程(ii)、工程(iii)の温度を表1に示したとおりとした以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を製造及び表面加工をし、高温環境下における凹凸形状の安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015161786
1−1 支持体
1−2 下引き層
1−3 電荷発生層
1−4 電荷輸送層
1−5 表面層
2−1 電子写真感光体
2−2 型部材
2−3 加圧部材
2−4 支持部材
X 型部材の凸部の最長径
H 型部材の凸部の高さ

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂を含有する電荷輸送層、および該電荷輸送層上に形成された硬化性樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体の表面に、凹凸形状を形成する電子写真感光体の表面加工方法であって、
    該表面層は、表面層用塗布液の塗膜を形成する工程、該塗膜に放射線を照射する工程、および該放射線照射後の塗膜を大気中で加熱する工程をこの順で経て形成された層であり、
    該電荷輸送層のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、
    (i)該電子写真感光体の表面の温度がTg以上となるよう該電子写真感光体を加熱する工程、および、
    (ii)工程(i)の後、該電子写真感光体の表面の温度をTg未満とする工程、および、
    (iii)工程(ii)の後、表面の温度がTg未満の該電子写真感光体の表面に、凹凸形状を有する型部材を加圧接触させることによって、凹凸形状を該電子写真感光体の表面に形成する工程、
    を有することを特徴とする電子写真感光体の表面加工方法。
  2. 該工程(iii)において、該電子写真感光体の該型部材との加圧接触部における該電子写真感光体の表面の温度が、Tg以上となるよう加熱することを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体の表面加工方法。
  3. 該工程(i)において、該電子写真感光体の表面の温度がTg+3℃以上となるよう加熱することを特徴とする、請求項1または2に記載の電子写真感光体の表面加工方法。
  4. 該電荷輸送層が含有する電荷輸送物質の融点をTm(℃)としたとき、
    該工程(i)において、該電子写真感光体の表面の温度が、Tg+3℃以上Tm未満となるよう加熱することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子写真感光体の表面加工方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子写真感光体の表面加工方法を用いて電子写真感光体の表面を加工し、該電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する工程を有することを特徴とする、表面に凹凸形状を有する電子写真感光体の製造方法。
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