JP2015160197A - タンク搭載車両用取水アーム装置、およびそれを利用した給水方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業者にとって大きな労働負担となり、作業効率を悪化させる要因の1つとなっていた乗用管理機の薬液タンクへの給水作業を運転席から遠隔操作可能とし、薬液散布の作業効率を大幅に改善し得る新たな取水装置技術を提供する。
【解決手段】タンク搭載車両J側部適所に固定部22を介し、水平元棹4を旋回自在に支持する旋回機構部2を設け、水平元棹4の先端には、水平中棹5の基端を、該水平中棹5の先端には、伸縮機構部61を有する水平先棹6の基端を、何れも垂直軸心回りに旋回自在とする水平関節42,45を介して水平旋回自在に連結した上、当該旋回機構部2ないし水平先棹6の適宜各所に、タンク搭載車両Jの給水管に接続した給水ホースJ5の中途各所を吊り下げ支持可能な吊下げ具8,8,……を配した上、該旋回機構部2ないし水平先棹6の適所に沿って誘導紐9を巡らすよう配してなるタンク搭載車両用取水アーム装置1である。
【選択図】図1
【解決手段】タンク搭載車両J側部適所に固定部22を介し、水平元棹4を旋回自在に支持する旋回機構部2を設け、水平元棹4の先端には、水平中棹5の基端を、該水平中棹5の先端には、伸縮機構部61を有する水平先棹6の基端を、何れも垂直軸心回りに旋回自在とする水平関節42,45を介して水平旋回自在に連結した上、当該旋回機構部2ないし水平先棹6の適宜各所に、タンク搭載車両Jの給水管に接続した給水ホースJ5の中途各所を吊り下げ支持可能な吊下げ具8,8,……を配した上、該旋回機構部2ないし水平先棹6の適所に沿って誘導紐9を巡らすよう配してなるタンク搭載車両用取水アーム装置1である。
【選択図】図1
Description
この発明は、水用タンクなどへの給水技術に関連するものであり、特に、乗用またはラジオ・コントロールの車両や船舶、航空機に搭載した水用タンクや薬液タンクなどに接続した給水ホースを展開・誘導および収納操作可能とするアーム装置を製造、提供、および利用する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
乗用管理機は、図15に示すように、耕作地Fに栽培中の稲や野菜などの作物(図示せず)に接触せず移動できるよう、最低地上高Hを凡そ500mmないし900mmと高く設定し、重量バランスを考慮して車体J中央に薬液タンクJ1を搭載し、車体J前部に設けた左右幅15m前後に展開・延伸可能な散布用ブームJ2,J2を広げて、自走しながら薬液を効率的に散布できるものであり、しかも該薬液タンクJ1には自吸ポンプ(図示せず)を備え、薬液散布の途中に、水Wの補強が必要となった場合には、農地F周辺の用水路W0などから給水ホースJ5を利用して簡便に補給できるものとしてある。
乗用管理機は、図15に示すように、耕作地Fに栽培中の稲や野菜などの作物(図示せず)に接触せず移動できるよう、最低地上高Hを凡そ500mmないし900mmと高く設定し、重量バランスを考慮して車体J中央に薬液タンクJ1を搭載し、車体J前部に設けた左右幅15m前後に展開・延伸可能な散布用ブームJ2,J2を広げて、自走しながら薬液を効率的に散布できるものであり、しかも該薬液タンクJ1には自吸ポンプ(図示せず)を備え、薬液散布の途中に、水Wの補強が必要となった場合には、農地F周辺の用水路W0などから給水ホースJ5を利用して簡便に補給できるものとしてある。
しかしながら、薬液タンクJ1への補給作業を実際に行ってみると、乗用管理機Jを給水ポイントとなる用水路W0などの給水ポイントまで自走して行き、安全に停止させた上で、運転席J0から梯子型の乗降ステップJ4を利用して降り、車体J後部に回り込みフックJ7などに装備してある給水ホースJ5(同図15中に破線で示す)を地上に降ろし、給水管バルブJ3に接続・開放し、同給水ホースJ5先端の給水口J6を用水路W0に投入してから、乗降ステップJ4を登って運転席J0に戻り、自吸ポンプ(図示せず)を起動させ、農業用水Wを汲み上げて薬液タンクJ1を満たした後、自吸ポンプ(図示せず)の停止を確認後、再び、乗降ステップJ4を降り、バルブJ3を閉鎖してから、給水ホースJ5給水口J6を用水路W0から引き上げ、バルブJ3から給水ホースJ5を取り外し、巻き揚げながら同給水ホースJ5中に残る水Wを排水し、高所にあるフックJ7に吊すよう搭載した後、乗降ステップJ4を登って運転席J0に戻り、薬液散布作業に復帰するという煩雑且つ多大な労力を要するものであり、広大な農地Fに隈無く薬液散布するには、このように負担の大きな給水作業を頻繁に繰り返すこととなり、特に、灌水や降雨などによって軟弱化した水田Fや圃場に降りて車体J周辺を歩行移動しながら、給水ホースJ5を取り回したり、回収したりを反復する作業は、相当の時間と労力とを要し、作業効率を悪化させる要因となっていた。
(従来の技術)
こうした状況にあって、これまでに開発された乗用管理機搭載の薬液タンクに関連する技術として、以下のようなものがある。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、車輌機体後部に平面形状が凹状で側面から見ると下すぼまりのじょうご状をなす薬液タンクを搭載し、機体の前後バランスを改善し、走行安定性を向上したもの、同特許文献1(2)に示されるもののように、薬液タンクの底部に圧力センサを設け、薬液タンク内の液量を検出可能とし、液残量が設定量以下になると報知する手段を備えることにより、予め設定した薬液残量を報知するものとするようにして、効率的に薬剤散布作業を行えるようにしたものや、同特許文献1(3)のように、操縦席側部の車体に設けた乗降ステップの上方であって、薬液タンクの左右側面の少なくとも何れかの側面位置に乗降用凹部を設け、操縦者は乗降ステップおよび薬液タンク乗降用凹部を順に登ることにより、安全かつ容易に操縦席へ乗降できるようにしたものなどが散見される。
こうした状況にあって、これまでに開発された乗用管理機搭載の薬液タンクに関連する技術として、以下のようなものがある。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、車輌機体後部に平面形状が凹状で側面から見ると下すぼまりのじょうご状をなす薬液タンクを搭載し、機体の前後バランスを改善し、走行安定性を向上したもの、同特許文献1(2)に示されるもののように、薬液タンクの底部に圧力センサを設け、薬液タンク内の液量を検出可能とし、液残量が設定量以下になると報知する手段を備えることにより、予め設定した薬液残量を報知するものとするようにして、効率的に薬剤散布作業を行えるようにしたものや、同特許文献1(3)のように、操縦席側部の車体に設けた乗降ステップの上方であって、薬液タンクの左右側面の少なくとも何れかの側面位置に乗降用凹部を設け、操縦者は乗降ステップおよび薬液タンク乗降用凹部を順に登ることにより、安全かつ容易に操縦席へ乗降できるようにしたものなどが散見される。
しかし、前者特許文献1(1)に示されているもののような肥料散布装置である乗用管理機などは、薬液タンクの配置・形状を運転席の後部および左右に分散し、機体の重量前後バランスを改善し、走行安定性を高めたものとしてあるが、高所の座席への乗降性を高めたものとはならず、給水作業に伴う乗降負担を解消するものとはなっておらず、特許文献1(2)に示すもののように、圧力センサを設けて薬液タンク内の液量を検出可能としたものにあっては、逐次変化する薬液タンク内液量値を検知し、それに基づいて、より計画的に給水作業を行うことが可能となり、散布途中に薬液タンクの薬液が切れて、給水位置まで往復移動して来て、再度散布作業を再開するという、煩雑な作業を最小限度に留め、より効率的に給水することができるようになるが、給水作業の際の乗降や給水ホースの揚げ降ろしと、展開および回収などの作業性とを改善できるものではなく、また、後者特許文献1(3)に代表する薬剤散布作業車である乗用管理機などは、乗降ステップの上方であって、薬液タンクの左右側面の少なくとも何れかの側面の位置に設けられた乗降用凹部が、運転者の乗降性を高めるものとなり、より安全な乗り降りを実現化できるが、やはり降車後の給水ホースの揚げ降ろしと、展開および収納などの作業を補助したり、その作業効率を高めたりするものではなく、給水作業の作業性を大幅に改善できる技術は、これまで存在していなかった。
(1)特開平6−121607号公報 (2)特開2001−300374号公報 (3)特開2005−138043号公報
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種乗用管理機などは、何れも農作物保護を目的として最低地上高を大幅に高めた設定としてあり、このために、薬液タンクへの給水作業に際しては梯子状の乗降ステップを登り降りしなければならず、特に、広大な農地に薬液散布を行う場合などは、散布途中に頻繁に補給作業を繰り返さなければならず、薬液タンクや車体の一部形状を作業者の乗降し易い形状に改良するなどの工夫はなされているものの、高所への乗降による負担や車両周囲を歩き回りながら給水ホース延ばし、危険な水際まで近づいてホース給水口を水中に充分に没する水深まで達するよう投入し、車両に戻って乗降ステップを登り、運転席のスイッチを操作して自吸ポンプを起動し、薬液タンクを満たした後、自吸ポンプの停止を確認し、乗降ステップを降りて給水ホースを回収・収納するという作業の労働負担は多大なものであり、薬剤散布作業に要する作業時間中の少なくない時間と多大な労力とを費やさざるを得ないものとなっており、こうした給水作業の非効率を一日も早く改善すべきものと判断するに至った。
上述したとおり、従前までに提案のある各種乗用管理機などは、何れも農作物保護を目的として最低地上高を大幅に高めた設定としてあり、このために、薬液タンクへの給水作業に際しては梯子状の乗降ステップを登り降りしなければならず、特に、広大な農地に薬液散布を行う場合などは、散布途中に頻繁に補給作業を繰り返さなければならず、薬液タンクや車体の一部形状を作業者の乗降し易い形状に改良するなどの工夫はなされているものの、高所への乗降による負担や車両周囲を歩き回りながら給水ホース延ばし、危険な水際まで近づいてホース給水口を水中に充分に没する水深まで達するよう投入し、車両に戻って乗降ステップを登り、運転席のスイッチを操作して自吸ポンプを起動し、薬液タンクを満たした後、自吸ポンプの停止を確認し、乗降ステップを降りて給水ホースを回収・収納するという作業の労働負担は多大なものであり、薬剤散布作業に要する作業時間中の少なくない時間と多大な労力とを費やさざるを得ないものとなっており、こうした給水作業の非効率を一日も早く改善すべきものと判断するに至った。
(発明の目的)
そこで、この発明は、薬液タンクへの給水作業に際し、高所からの登り降りとなる乗用管理機からの乗降と、車両周辺を歩行移動しながら給水ホースを用水路や用水池まで展開するよう取り回し、再び車両まで戻って自吸ポンプを起動させ、薬液タンクを満たし、自吸ポンプの停止を確認した後、給水ホースを巻き取り収納するという繁雑な一連の作業を頻繁に繰り返すという、作業者にとって大きな労働負担を強いられる作業を解消し、薬液散布の作業効率を大幅に改善し得る新たな取水装置技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造からなるタンク搭載車両用取水アーム装置、および、それを利用した新規な給水方法を実現化することに成功したものであって、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
そこで、この発明は、薬液タンクへの給水作業に際し、高所からの登り降りとなる乗用管理機からの乗降と、車両周辺を歩行移動しながら給水ホースを用水路や用水池まで展開するよう取り回し、再び車両まで戻って自吸ポンプを起動させ、薬液タンクを満たし、自吸ポンプの停止を確認した後、給水ホースを巻き取り収納するという繁雑な一連の作業を頻繁に繰り返すという、作業者にとって大きな労働負担を強いられる作業を解消し、薬液散布の作業効率を大幅に改善し得る新たな取水装置技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造からなるタンク搭載車両用取水アーム装置、および、それを利用した新規な給水方法を実現化することに成功したものであって、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の取水アーム装置は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、タンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に固定部を介し、適宜寸法長の水平元棹基端を垂直軸心回りに旋回自在に軸支可能とする旋回機構部を設け、該旋回機構部に基端を固着した水平元棹の先端には、水平中棹の基端を、該水平中棹の先端には、伸縮機構部を有する水平先棹の基端を、何れも垂直軸心回りに旋回自在とする水平関節を介して水平旋回自在に連結した上、当該旋回機構部ないし水平先棹の適宜各所に、タンク搭載車両の給水管に接続した給水ホースの中途各所を吊り下げ支持可能な吊下げ具を配した上、該旋回機構部ないし水平先棹の適所に沿って誘導紐を巡らすよう配してなるものとした構成を要旨とするタンク搭載車両用取水アーム装置である。
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の取水アーム装置は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、タンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に固定部を介し、適宜寸法長の水平元棹基端を垂直軸心回りに旋回自在に軸支可能とする旋回機構部を設け、該旋回機構部に基端を固着した水平元棹の先端には、水平中棹の基端を、該水平中棹の先端には、伸縮機構部を有する水平先棹の基端を、何れも垂直軸心回りに旋回自在とする水平関節を介して水平旋回自在に連結した上、当該旋回機構部ないし水平先棹の適宜各所に、タンク搭載車両の給水管に接続した給水ホースの中途各所を吊り下げ支持可能な吊下げ具を配した上、該旋回機構部ないし水平先棹の適所に沿って誘導紐を巡らすよう配してなるものとした構成を要旨とするタンク搭載車両用取水アーム装置である。
この基本的な構成からなるタンク搭載車両用取水アーム装置は、その表現を変えて示すならば、タンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に固定部を介し、適宜寸法長の水平元棹基端を垂直軸心回りに旋回自在に軸支可能とする旋回機構部を設け、該旋回機構部に基端を固着した水平元棹の先端には、水平中棹の基端を、該水平中棹の先端には、伸縮機構部を有する水平先棹の基端を、何れも垂直軸心回りに旋回自在とする水平関節を介して水平旋回自在に連結した上、当該旋回機構部ないし水平先棹の適宜各所に、タンク搭載車両の給水管に接続した給水ホースの中途各所を吊り下げ支持可能な吊下げ具を配した上、該旋回機構部ないし水平先棹の適所に沿って誘導紐を巡らすよう配し、該誘導紐の基端がわをタンク搭載車両運転席から操作し、旋回機構部の旋回および各水平関節の展開・折り畳みを遠隔操作可能とし、給水ホースを操り状に展開・手繰り寄せ自在なものとした構成からなるタンク搭載車両用取水アーム装置となる。
(関連する発明1)
上記したタンク搭載車両用取水アーム装置に関連し、この発明には、それを利用した給水方法も包含している。
即ち、タンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に対し、この発明の基本をなす前記取水アーム装置を、同固定部を介して固着し、当該取水アーム装置水平元棹、水平中棹および水平先棹に沿って、該タンク搭載車両の給水管に接続した給水ホースの中途各所を吊下げ具を介して吊り下げ支持し、該タンク搭載車両を走行使用中などの不要時には、当該取水アーム装置旋回機構部および各水平関節を適宜旋回操作して、水平元棹、水平中棹および水平先棹を車体に沿わせるよう折り畳み、薬液タンクに給水する時には、該タンク搭載車両を自走させて給水場所まで移動し、停止させた上、該タンク搭載車両運転席から当該取水アーム装置誘導紐の基端がわを操作し、該旋回機構部の旋回、各水平関節の展開・折り畳みを遠隔操作し、給水ホースを操り状に展開させ、用水路や用水池などの用水ポイントに向け、同給水ホース給水口を水中に没するよう降下し、該タンク搭載車両の自吸ポンプを起動して薬液タンクに給水した後、自吸ポンプの停止を確認し、該タンク搭載車両運転席から当該誘導紐の基端がわを操作し、遠隔的に給水ホース給水口を水中から引き上げた上、当該誘導紐の基端がわを操作し、該旋回機構部および各水平関節を適宜旋回操作して、水平元棹、水平中棹および水平先棹を車体に沿わせるよう折り畳み、該タンク搭載車両を再び自走させて薬剤散布作業を行うようにした、この発明の基本をなす前記取水アーム装置を利用した給水方法である。
上記したタンク搭載車両用取水アーム装置に関連し、この発明には、それを利用した給水方法も包含している。
即ち、タンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に対し、この発明の基本をなす前記取水アーム装置を、同固定部を介して固着し、当該取水アーム装置水平元棹、水平中棹および水平先棹に沿って、該タンク搭載車両の給水管に接続した給水ホースの中途各所を吊下げ具を介して吊り下げ支持し、該タンク搭載車両を走行使用中などの不要時には、当該取水アーム装置旋回機構部および各水平関節を適宜旋回操作して、水平元棹、水平中棹および水平先棹を車体に沿わせるよう折り畳み、薬液タンクに給水する時には、該タンク搭載車両を自走させて給水場所まで移動し、停止させた上、該タンク搭載車両運転席から当該取水アーム装置誘導紐の基端がわを操作し、該旋回機構部の旋回、各水平関節の展開・折り畳みを遠隔操作し、給水ホースを操り状に展開させ、用水路や用水池などの用水ポイントに向け、同給水ホース給水口を水中に没するよう降下し、該タンク搭載車両の自吸ポンプを起動して薬液タンクに給水した後、自吸ポンプの停止を確認し、該タンク搭載車両運転席から当該誘導紐の基端がわを操作し、遠隔的に給水ホース給水口を水中から引き上げた上、当該誘導紐の基端がわを操作し、該旋回機構部および各水平関節を適宜旋回操作して、水平元棹、水平中棹および水平先棹を車体に沿わせるよう折り畳み、該タンク搭載車両を再び自走させて薬剤散布作業を行うようにした、この発明の基本をなす前記取水アーム装置を利用した給水方法である。
以上のとおり、この発明のタンク搭載車両用取水アーム装置によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、旋回機構部をタンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に搭載し、水平元棹、水平中棹および水平先棹に沿って、車両タンクに接続した給水ホースの中途複数適所を吊下したものとし、タンク搭載車両が走行移動および薬液散布作業など、給水以外の作業を行う場合には、旋回機構部および各水平関節を、誘導紐を介して遠隔的に操作して折り畳み、収納するようにし、搭載タンクに補給を要する場合に運転者は、用水路や用水池などの給水ポイントまでタンク搭載車両を自走移動し、停止させた車両の運転席から誘導紐を操作し、旋回機構部および各水平関節を展開するよう遠隔的に操作し、給水ホース給水口を水中に没するよう降下させて自吸ポンプを起動して搭載タンクを満たし、補給を終えた後、運転席から誘導紐を操作し、給水ホース給水口を上昇させ、旋回機構部および各水平関節を折り畳むよう遠隔的に操作することができ、従前までのように、車高が高く設定されているため、給水の度に高所にある運転席から梯子状の乗降ステップを登り降りし、給水ホースを展開し、危険な水際まで移動して、給水口を水中に投入してから、車両に戻り、自吸ポンプを起動して搭載タンクを満たし、自吸ポンプの停止を確認してから、給水ホースを巻き取り回収して、車載用フックに巻き取った給水ホースを吊すよう収納して、再び乗降ステップを登り、運転席に着座して薬液散布作業に復帰するという煩雑で労働負担の大きな作業を不要とし、薬液散布などの作業性を大幅に改善し、より短時間の内に、農地のより広範囲への薬液などの散布を行うことができるという秀でた効果を奏するものになる。
各水平関節が、連結する棹端同士の少なくとも何れか一方が、他方を上下に挟着状、または、双方が上下に挟着状とした組み合わせ部分を有し、該組み合わせ部分に連結軸を縦貫してなるものは、水平元棹、水平中棹および水平先棹の各先端がわが下方に傾斜してしまうのを防止する機能を高め、水平姿勢を安定して維持可能なものとすることができる外、水平中棹が、上下一対の中棹からなり、それら上下中棹基端間には、水平元棹の先端を、同上下中棹先端間には、水平先棹の基端を、夫々挟み込み状とした上、各挟み込み状組み合わせ部分に連結軸を縦貫し、水平元関節および水平先関節としたものは、水平元関節および水平先関節の各連結軸上端同士を1本の上中棹で繋ぐと共に、各連結軸の下端同士を1本の下中棹で繋ぐから、各連結軸の垂直姿勢を、より強固に維持可能とし、給水ホースの吊り下げ荷重に抗して、水平元棹、水平中棹および水平先棹を、より水平な姿勢に支持可能なものとすることができる。
各水平関節の少なくとも一箇所が、連結する棹端同士の挟着状部分を縦貫する連結軸中途箇所に、適宜厚みに設定した環状スペーサーを挟み込み状に介在するよう装着してなる水平度調節機構を有するものは、該環状スペーサーの厚みを調整することにより、先端がわに支持する棹の水平度を調節可能とし、自重、および給水ホースの吊下げ荷重などを受けて下方に傾き易い水平中棹および水平先棹の姿勢をより水平に維持し、各水平関節の折り畳み・展開操作性および折り畳み・展開の停止性を格段に高めたものとし、より円滑な遠隔操作性を確保可能なものとすることができる。
固定部としての取着金具を介してタンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に固定可能とした支軸体、および、同支軸体の上端がわより、同心上・旋回自在に組み合わせ装着可能な形状とした旋回筒からなる旋回機構部を有するものとした取水アーム装置によれば、水平元棹および旋回筒に加わる荷重を、当該支軸体を介して車体がわに伝達するから、高い支持強度と安定した旋回性とを確保して、秀れた耐久強度を達成することができるものとなる。
水平元棹用水平度調節機構を設けた旋回機構部を有する取水アーム装置は、該水平元棹用水平度調節機構各調節ネジの螺合度合いを互いに調節し、支軸体に対する旋回筒の装着姿勢角度を微調整し、水平元棹ないし水平先棹先端がわの姿勢を水平に調整可能なものとするから、水平元棹ないし水平先棹の自重、および、給水ホースの吊下げ荷重などを受けて下方に傾き勝ちな水平元棹を水平姿勢に誘導し、旋回機構部の旋回操作性および旋回停止性を格段に高めたものとし、より円滑な遠隔操作性を確保できるものとなる。
旋回機構部に水平元棹用高さ調節機構を設けた取水アーム装置によれば、水平元棹ないし水平先棹先端がわの水平支持高さを適宜調節可能となるから、搭載対象の車体形状や車輪直径などに応じて、簡便且つ自在に高さ調節し、それらとの干渉を回避するものとなり、様々な車両、船舶、航空機、その他の移動体などに、支障無く搭載できるものになるという秀れた効果が得られる。
水平元棹の先端がわに緩曲撓部を設けるようにした取水アーム装置は、水平中棹基端の水平関節を大きく180°近い角度に折り畳んだ場合にあっても、吊下した給水ホースの対応する中途部を鋭角に折り曲げたり、圧潰したりせず、ホース内部の管路形状を維持したまま、平面視Uターン状折曲形状の曲率を緩やかなものとし、給水ホースの本来の通水性能を確保し、同給水ホースの折り曲げによる老朽化や破損を防止し、結果として耐久強度を高め、より一層効率的な給水と経済的な利用とを達成可能とするものになる。
各水平関節の少なくとも何れか一つが、連結軸上に、誘導ピン部を延伸した取水アーム装置は、各誘導ピン部に誘導紐の中途部を巻掛け状に経由させることができるから、各水平関節の遠隔的、展開および折畳み操作性を高め、給水前後の水平元棹ないし水平先棹の展開および折り畳み操作を一段と簡単・確実に行えるようにし、給水作業工数を格段に削減し、より秀れた補給作業効率を達成可能とするものになる。
水平先棹が、その基端がわをなす基杆の先端開口に先吊柱杆の基端がわを進退自在に装着し、伸縮機構部を設け、該先吊柱杆用の水平度調節機構を設けた取水アーム装置によれば、該基杆先端がわ上壁と先吊柱杆基端がわ上壁との隙間、および、該基杆先端がわ下壁と先吊柱杆基端がわ下壁との隙間の少なくとも何れか一方に臨む伸縮止めネジ中途箇所に介在させた、環状スペーサーの厚みを調整することにより、該基杆に対する先吊柱杆の支持水平度を調節可能なものとし、先吊柱杆の自重、および、給水ホースの吊下げ荷重などを受けて下方に傾き加減となる先吊柱杆を水平姿勢に誘導し、先頭の吊柱部を垂直姿勢に設定し、先吊柱杆基端がわに荷重が集中してしまうのを防止し、水平先棹、水平中棹、水平元棹および旋回機構部を介し、搭載車両に荷重を効率的に逃がすようにして、当該取水アーム装置の耐荷重強度を大幅に高めたものとすることができる。
水平元棹、水平中棹および水平先棹の少なくとも何れか一つの上壁適所に、水平軸心回りに回転自在な誘導紐経由用の中間滑車を設けてなる取水アーム装置によれば、水平先棹の先頭を介して取り回す誘導紐の中途部を、水平先棹中途部から水平中棹および水平元棹の少なくとも何れか一つの上壁適所に誘導し、旋回機構部付近まで沿うよう取り回すことが可能となり、誘導紐の外れや中弛み、絡まりなどのトラブルを解消し、より効率的な遠隔操作性を達成可能とすることができる。
この発明の取水アーム装置を利用した給水方法によれば、タンク搭載車両に搭載した状態であっても、不要時には、その水平元棹、水平中棹および水平先棹を車体に沿わせるよう折り畳んで置くことができるから、車両走行安定性を悪化させず、散布用ブームの展開・延伸および折り畳みにも全く支障が無く、しかも薬液タンクに給水する場合には、補給ポイントまで車両を自走させ、用水路や用水池などの近くに停止させておいた上、旋回機構部、水平元棹、水平中棹および水平先棹を展開し、給水ホース給水口を水面上まで誘導し、水中に没した後、自吸ポンプによる給水を行い、給水を終えると、自吸ポンプの停止を確認し、給水ホース給水口を水面上に引き上げ、再び、旋回機構部、水平元棹、水平中棹および水平先棹を車体に沿わせるよう折り畳むという一連の作業を、運転者が、運転席から離れることなく誘導紐による遠隔操作によって簡便且つ円滑に行うことができるから、車高の高いタンク搭載車両の登り降りや、泥濘の農地を徒歩で歩き回りながら、搭載給水ホースの積み降ろしや展開、危険な水際での給水口の投入および引き上げ、給水ホースの巻き取りなど、多大な労力と危険とを伴う過酷な作業を解消することができ、より安全で効率的な給水作業を実現化できるものになるという秀れた効果を奏することになる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
旋回機構部は、タンク搭載車両の適所に、当該取水アーム装置の水平元棹およびそれより先端がわのアーム状部分を垂直軸心回りに旋回自在に支持可能とする機能を担い、給水ホースの中途適所から先端がわを吊下するに充分な支持強度を有するものとしなければならず、搭載対象物の適所に対して、固定部を介して始めから一体型のものとすることができる外、取着金具などの固定部を介して着脱自在に仮固定可能なものとすることができ、固定部を介して搭載対象物に固定可能とした上端開口垂直筒と、該垂直筒上端開口より、上端付近から水平元棹を水平に延伸した垂下軸の下端を旋回自在に装着したものとすることができる外、後述する実施例に示すように、搭載対象物の適所に対し、固着可能な固定部を有し、該搭載対象物の適所に対し、鉛直姿勢に立設可能とした支軸体、および、筒状体の外周壁適所から水平元棹を延伸し、当該支軸体の上端がわより、同心上・旋回自在に組み合わせ装着可能な形状とした旋回筒からなるものとすることができ、必要に応じて軸受け機構などを有するものとすることができる。
旋回機構部は、タンク搭載車両の適所に、当該取水アーム装置の水平元棹およびそれより先端がわのアーム状部分を垂直軸心回りに旋回自在に支持可能とする機能を担い、給水ホースの中途適所から先端がわを吊下するに充分な支持強度を有するものとしなければならず、搭載対象物の適所に対して、固定部を介して始めから一体型のものとすることができる外、取着金具などの固定部を介して着脱自在に仮固定可能なものとすることができ、固定部を介して搭載対象物に固定可能とした上端開口垂直筒と、該垂直筒上端開口より、上端付近から水平元棹を水平に延伸した垂下軸の下端を旋回自在に装着したものとすることができる外、後述する実施例に示すように、搭載対象物の適所に対し、固着可能な固定部を有し、該搭載対象物の適所に対し、鉛直姿勢に立設可能とした支軸体、および、筒状体の外周壁適所から水平元棹を延伸し、当該支軸体の上端がわより、同心上・旋回自在に組み合わせ装着可能な形状とした旋回筒からなるものとすることができ、必要に応じて軸受け機構などを有するものとすることができる。
旋回機構部の固定部は、タンク搭載車両の適所に、給水ホースの中途適所から先端がわを吊下した当該取水アーム装置の旋回機構部および水平元棹およびそれより先端がわのアーム状部分を充分な強度で取付け支持可能とする機能を担い、熔接やボルト・ナット結合、その他の結合構造を介して一体化可能なものとすることができる外、ブラケットやバンドなどの金具類をボルト・ナットやバックルなどによって後付け、または仮固定するよう脱着自在に装着可能なものとすることができ、表現を変えて示すならば、一部を旋回機構部の固定がわ適所に一体化したものとすることができる外、旋回機構部とは別体の金具類を組み合わせ、搭載対象物の適所に、仮固定可能なものとすることができ、後述する実施例に示すように、タンク搭載車両としての乗用管理機の乗降ステップの適所に対し、ボルト・ナットを有して確りと仮固定可能な取着金具とすることができ、さらにまた、安全強度を満たすものであれば、既成の足場用連結金具類や配管連結用部品類など、各種産業用部品類をそのままか、または、多少の加工を加えるなどして置き換え利用することが可能である。
旋回機構部の支軸体は、搭載対象物の適所に、給水ホースの中途適所から先端がわを吊下したアーム状部分を片持ち支持する旋回筒を、垂直軸心回りに旋回自在に支持可能とする機能を担い、旋回筒および給水ホースの中途適所から先端がわを吊下した水平元棹から水平先棹先端がわを安定支持するに充分な強度を有するものとしなければならず、必要に応じて上下1箇所または複数箇所に軸受機構を設けたものとすることができる。
旋回機構部の旋回筒は、搭載対象物の適所に、給水ホースの中途適所から先端がわを吊下した当該取水アーム装置の水平元棹から水平先棹先端がわを、支軸体回りに旋回自在に装着・支持可能とする機能を担い、支軸体上端から基端寄り中途適所までの適宜範囲に、上方から旋回自在に装着し、その外周壁適所から水平元棹を水平姿勢に延伸、一体化したものとしなければならず、後述する実施例に示すように、旋回止めネジなど旋回を規制可能とする仮固定機能を設けたものとすることができ、支軸体上端が露出しないよう上端を閉鎖して、異物の侵入を防止可能なものとするのが望ましく、さらに、適所に水平元棹用水平度調節機構を追加したものとすることができる。
水平元棹用水平度調節機構は、旋回機構部の旋回部分の傾きを調節し、水平元棹の片持ち梁状の支持角度を水平に近づけるよう調節可能とする機能を担い、給水ホースを安全に吊下できる程度に充分な強度を有するものとしなければならず、旋回機構部のタンク搭載車両への固着角度そのものを調節可能としたもの、旋回機構部の固定がわ部品に対する旋回がわ部品の支持姿勢角度を調節可能としたもの、および、旋回がわ部品に対する水平元棹基端の連結角度を調節可能としたものなどの少なくとも何れか1つとすることが可能であり、後述する実施例に示すように、タンク搭載車両としての乗用管理機の運転席近傍車体側部適所に対し、確りと固着可能な固定部としての取着金具を有し、該乗降ステップの適所に対し、鉛直姿勢に立設可能とした支軸体、および、筒状体の外周壁適所から水平元棹を延伸し、当該支軸体の上端がわより、同心上・旋回自在に組み合わせ装着可能な形状とした旋回筒からなるものとした旋回機構部に対し、同旋回筒の水平元棹鉛直上下筒壁、およびそれらに垂直軸回り180°の角度を介して同心上に対峙する上下筒壁の合計4箇所に、該水平元棹の軸心に平行な調節ネジを、各調節ネジ先端が支軸体周壁に当接可能に螺着してなる水平元棹用水平度調節機構を設け、各調節ネジの螺合度合いを互いに調節し、該水平元棹の水平度を調節可能なものとすることができる。
旋回機構部には、水平元棹(ないし水平先棹)の支持高さを、設置対象の車体各部に干渉しないよう、調節自在とする水平元棹用高さ調節機構を設けることが可能であり、例えば、支軸体に対する旋回筒の装着高さ位置を段階的または無段階的に調節可能とするもの、より具体的には、支軸体の上下端間に複数点在状の環状溝を刻設し、旋回筒適所外がわから中心に向け螺着したネジ先端を、該支軸体の任意選択した何れか1つの環状溝に摺動自在に嵌合し、段階的に高さ調節可能としたものや、支軸体に外装可能な肉厚端管や環状鍔など、旋回筒下端を摺動支持可能な形状とし、支軸体への上下取り付位置を段階的または無段階的に変更可能とする止めネジを螺着してなる支持座金を設け、該支持座金を支軸体の任意選択した高さ位置に配し、止めネジを締め付けて仮固定し、旋回筒下端を摺動自在に支持し、水平元棹を所望の高さ位置に支持可能としたものなどとすることができる外、例えば、水平元棹の取り付け高さ位置を段階的または無段階的に調節可能とするもの、より具体的には、旋回筒外周壁の上下3箇所など上下間複数箇所に、水平元棹基端装着用のスリーブ部、および、水平元棹基端と各スリーブ部とに互に重なる連結孔を設けたものとし、任意選択した何れか1つのスリーブ部に該水平元棹基端を脱着自在に組み込み、重ね合わせた連結孔に差しピンやボルト・ナットなどを貫通状装着して仮固定状に連結可能としたものなどとすることができる。
水平元棹は、旋回機構部適所から水平方向所定距離に離れた位置に、水平中棹基端を垂直軸心回りに旋回自在に支持可能とする機能を担い、給水ホースの中途適所から先端がわを吊下した該水平元棹および水平中棹から水平先棹先端がわを、安全に支持可能な強度を有するものとしなければならず、後述する実施例に示すように、その先端がわを、取付け状態におけるタンク搭載車両としての乗用管理機車体から遠ざかる向きに折曲した緩曲撓部を有し、吊下した場合の給水ホースの平面視Uターン状折曲形状の曲率を緩やかに設定可能なものとすることができ、該緩曲撓部は、該水平元棹先端がわを平面視、概略J字型、L字型、T字型、Y字型などとし、必要箇所に補強を追加してなるものとすることが可能であり、該水平元棹先端には、上下一対の水平中棹基端間に挟持し、垂直軸心回りに旋回自在とする水平元関節を設けたものとすることができる。
各水平関節は、水平元棹の先端と水平中棹の基端、および、水平中棹の先端と水平先棹の基端を、夫々互いに垂直軸回りに旋回自在に連結し、水平中棹が水平先棹を、また、水平元棹が水平中棹を、夫々支持可能とする機能を担い、後述する実施例に示すように、連結する棹端同士の少なくとも何れか一方が、他方を上下に挟着状、または、双方が上下に挟着状とした組み合わせ部分を有し、該組み合わせ部分に連結軸を縦貫してなるものとするのが良い。
水平関節である水平元関節は、水平元棹先端と、同水平元棹先端を上下から挟み込んだ水平中棹基端とを垂直軸心回りに旋回自在に連結可能とする機能を担い、充分な強度をもつ垂直軸を有するものとしなければならず、後述する実施例に示すように、水平中棹基端および、水平元棹先端を連結軸にて縦貫状に軸着した上、連結軸上に、誘導ピン部を延伸し、誘導紐の巻掛け経由を可能なものとすることができる。
誘導ピン部は、取水アーム装置水平元棹から水平先棹の各関節部分に沿った誘導紐の経由を誘導可能とする機能を担い、各水平関節などの関節状部分に配するのが合理的であり、後述する実施例に示すように、各関節部分の垂直連結軸の上端を延伸し、誘導紐を摺動自在に係合可能なものとすることができる外、実施例には示さないが、水平元棹から水平先棹の各関節部分および中途適所の夫々に垂直軸心回りに回転自在な滑車を軸着したものに置き換えることが可能である。
水平関節である水平先関節は、取水アーム装置水平中棹先端と、同水平中棹先端間に挟み込んだ水平先棹基端とを垂直軸心回りに旋回自在に連結可能とする機能を担い、充分な強度をもつ垂直軸を有するものとしなければならず、後述する実施例に示すように、水平中棹先端および、水平先棹基端を連結軸にて縦貫状に軸着した上、連結軸上に、誘導ピン部を延伸し、誘導紐の巻掛け状経由を可能なものとすることができる外、水平先棹基端寄りの中途適所と水平中棹先端とに連結軸を縦貫し、垂直軸心回りに旋回自在に軸着した上、水平先棹基端と、それに対応する水平中棹先端寄りの中途適所とに縦孔を穿設し、ボルト・ナットなどの連結金具類を縦貫したり、周囲を取り巻くベルト状金具で結束状に固定したりするなどして、同一直線線上に旋回不能に仮固定可能なものとすることができ、さらに、該水平先関節は、水平先棹用水平度調節機構を追加したものとすることが可能である。
水平先棹用水平度調節機構は、水平先棹の水平中棹に対する支持姿勢を水平に調節可能とする機能を担い、給水ホースを安全に吊下できる程度に充分な強度を有するものとしなければならず、水平中棹先端と水平元関節(水平関節)との間に有って水平軸回りに角度調節可能としたものや、水平元関節(水平関節)と水平先棹との間に有って水平軸回りに角度調節可能としたもの、または、それらの組み合わせからなるものなどとすることができる外、後述する実施例に示すように、水平先関節(水平関節)が、水平中棹の先端部、および、水平先棹基端を連結軸にて縦貫状に軸着した上、同水平中棹の端部、および、水平先棹基端の上下隙間の少なくとも何れか一方に臨む連結軸中途箇所に、適宜厚みに設定した環状スペーサーを介在して水平先棹用水平度調節機構を設け、該環状スペーサーの厚み調整にて、水平先棹の水平度を調節可能なものとすることができる。
水平度調節機構に用いる環状スペーサーは、連結軸の中途部に外装可能であって、軸心方向の厚みを呈し、分離連結部間隙を充填・補強可能なものとし、これによって連結軸が片持ち支持する棹状部品の先端がわを、降下させないよう、水平姿勢に調節可能とする機能を担い、連結軸よりも先端がわ配置となる棹状部品の自重、および、それら棹状部品に吊下した給水ホースの中途部から給水口までの荷重を受けても、容易には圧潰、破損、摩耗など生じない程度に充分な強度と耐久性とを有するものとしなければならず、専用部品として製造したものや、既製品を利用することが可能であり、所定厚み寸法且つ環状のものとすべきであって、例えば、金属製や合成樹脂製の座金類とすることができる外、後述する実施例に示すように、合成ゴム製の環状部品類やバルブ用パッキン類などを利用することが可能である。
水平中棹は、水平元棹先端と水平先棹基端との間に介在し、両者が所定距離を隔て2つの垂直軸心回りに、夫々旋回自在に連結し、多関節アーム状に支持可能とする機能を担い、給水ホースの中途適所から先端がわを吊下した水平先棹を水平姿勢に安定支持可能な強度を有するものとしなければならず、後述する実施例に示すように、上下対の同一寸法とした水平棒体からなるものとし、上下基端間に水平元棹先端、上下先端間に水平先棹基端を夫々挟み込み、連結軸にて縦貫状に軸着したものとすることができる。
水平先棹は、水平中棹先端に対し、同水平先棹の先端がわを垂直軸心回りに旋回自在かつ、伸縮自在に支持可能とする機能を担い、同水平先棹に吊下状とした給水ホース中途部から先端がわまでを安定に支持可能な強度を有するものとしなければならず、同水平先棹には、伸縮機構部を設けたものとすべきであるが、長さ調節機能を持たないものや、長さの異なる複数種の水平先棹を交換可能としたものなどとすることができ、より具体的には、水平中棹先端に連結した基杆、および、同基杆先端に伸縮機構部を介して装着した先吊柱杆からなるものとすることが可能であり、伸縮機構部は、例えば、基杆の先端開口に先吊柱杆の基端がわを進退自在に装着したテレスコープ型のものや、基杆の先端がわと、先吊柱杆の基端がわとの間に、蟻溝状のレール設けたものなどとするのが望ましく、後述する実施例に示すように、同水平先棹基杆の中途上壁適所に、水平軸心回りに回転自在な誘導紐経由用の中間滑車を設けてなるものとすることができ、該中間滑車は、水平元棹、水平中棹および水平先棹の少なくとも何れか一つの上壁適所に設けることができ、門型の枠や凹字形の溝枠などに置き換えることが可能であり、それら水平軸滑車や枠などが、垂直軸心回りに旋回可能に軸着したものとすることができる。
水平先棹の先吊柱杆は、水平先棹基杆の先端に吊下状とした給水ホース中途部から先端がわまでを安定支持可能とする機能を担い、該先吊柱杆下に吊下した給水ホース中途部から先端がわまでを安全に支持可能な強度を有するものとしなければならず、その基端がわを水平先棹基杆の先端に対し、伸縮機構部を介して伸縮調節自在に連結したものとすべきであり、後述する実施例に示すように、その基端がわを水平先棹基杆の先端開口に進退自在に装着可能な形状とし、その先頭に吊柱部を立設した上、同吊柱部の少なくとも上端付近に、水平軸心回りに回転自在な誘導紐経由吊下げ用の誘導滑車を設けてなるものとすることができる。
伸縮機構部は、水平先棹それ自体を伸縮自在且つ任意伸縮長に仮固定可能とし、または、水平中棹に対して、水平先棹を伸縮自在且つ任意伸縮長に仮固定可能とする機能の少なくとも何れか一方の機能を担い、水平先棹の基端がわをなす基杆の先端に対し、先吊柱杆の基端がわを同一線上に進退自在とするよう連結可能とし、任意の進退位置に仮固定可能なものとすることができ、後述する実施例に示すように、水平先棹の基杆および先吊柱杆の重なり合う適所を伸縮止めネジや貫通ピンなどによって仮固定可能なものとするのが望ましく、さらに、先吊柱杆用水平度調節機構を追加したものとすることができる。
先吊柱杆用水平度調節機構は、水平先棹の基端がわをなす基杆に対する先吊柱杆の支持姿勢を水平に調節可能とする機能を担い、給水ホースを安全に吊下できる程度に充分な強度を有するものとしなければならず、伸縮機構部と基杆との間か、伸縮機構部と先吊柱杆との間かの何れか少なくとも一方に、水平軸回りに角度調節可能なものとすることができ、後述する実施例に示すように、水平先棹の基端がわをなす基杆の先端開口に、先吊柱杆の基端がわを進退自在に装着し、伸縮機構部を設け、該先吊柱杆基端の、各進退方向適宜間隔置き毎に上下に縦貫する複数の位置決め孔を点在状に設け、それら任意の伸縮状態とするよう選択的に重ね合わせた位置決め孔に、伸縮止めネジを縦貫した上、基杆先端がわ上壁と先吊柱杆基端がわ上壁との隙間、および、基杆先端がわ下壁と先吊柱杆基端がわ下壁との隙間の少なくとも何れか一方に臨む伸縮止めネジ中途箇所に、適宜厚みに設定した環状スペーサーを介在し、先吊柱杆用水平度調節機構を設け、該環状スペーサーの厚み調整にて、先吊柱杆の水平度を調節可能としたものとすることができる。
吊下げ具は、この発明の取水アーム装置の適宜各所に、タンク搭載車両としての乗用管理機の給水管に接続した給水ホースの中途各所を吊り下げ支持可能とする機能を担い、給水ホースの内部流通管路を圧潰することなく安全に吊下保持可能なものとしなければならず、吊り下げようの吊りバンドや結束バンド、チェーン、ワイヤー、紐、吊り環、フック、枠状部品その他の吊り金具類、またはそれらの組み合わせなどとすることが可能である。
誘導紐は、タンク搭載車両としての乗用管理機運転席から、同運転席近傍車体側部適所に装備した、この発明の取水アーム装置の旋回機構部や各水平関節などの旋回を遠隔的に操作し、給水ホースを操り状に展開・手繰り寄せ自在とする機能を担い、取水アーム装置の展開および折り畳み操作、および、給水ホース給水口を水中に没したり、上昇させたりする操作を安定して確実に行える強度および長さを有し、少なくとも運転席がわ端部寄りの適宜長さ範囲を運転者が確りと把持し易い太さに設定したものとすべきであり、使用しない時には、括り付けるなどして仮固定可能な仮止め用フックや環状ホルダーなどを、紐端や車体適所などに設けたものとすることが可能であり、天然繊維製、合成繊維製、皮革製および金属繊維製などの少なくとも一種からなる紐、ワイヤーロープ、可撓性針金、チェーン、その他の紐状素材製のもの、または、それらの組み合わせからなるものなどとすることができ、さらに、運転席近傍か、旋回機構部近傍かの何れか適所に、モーター駆動または手操作のウィンチなどの巻揚げ機構を設けたものとすることが可能である。
この取水アーム装置を利用した給水方法は、タンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に搭載した場合の利用方法の外、水用タンクや薬液用タンクを搭載した農業用車両、ゴルフ場やグラウンド用などの乗用管理機械、トラック、建設機械などの様々な車両類、薬液散布用のヘリコプターや飛行機などの各種航空機、各種船舶、ホバークラフトなどの水陸両用の移動体などの外、無線や有線による遠隔操作や自動制御などによって運転可能な移動体などに置き換えることが可能であり、運転者が乗用する移動体や、自動制御によって無人化したものや、遠隔操作の移動体など、何れであっても、運転者に代わり、モーターやその他の駆動源からの動力で駆動可能なウィンチなどを用い、誘導紐の展開・巻き揚げ操作に利用するようにしたものとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図面は、この発明のタンク搭載車両用取水アーム装置、およびそれを利用した給水方法の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
タンク搭載車両用取水アーム装置の利用状態を示す側面図である。
旋回機構部および水平元棹を示す三面図である。
旋回機構部ないし水平先棹を示す三面図である。
水平先棹およびその先吊柱杆を示す三面図である。
取水アーム装置を示す平面図である。
タンク搭載車両に搭載した取水アーム装置を示す平面図である。
3段折り畳み状態の取水アーム装置を示す平面図である。
2段折り畳み状態の取水アーム装置を示す平面図である。
取水アーム装置の旋回半径範囲を示す平面図である。
取水アーム装置の利用状態を示す側面図である。
3箇所に水平度調節機構を有する取水アーム装置を示す側面図である。
水平元棹用水平度調節機構を示す側面図である。
水平先棹用水平度調節機構を示す側面図である。
先吊柱杆用水平度調節機構を示す側面図である。
給水作業中の従来型タンク搭載車両を示す側面図である。
図1ないし図10に示す事例は、タンク搭載車両(車体)J側部適所に固定部22を介し、水平元棹4基端を垂直軸心回りに旋回自在に支持する旋回機構部2を設け、該旋回機構部2に基端を固着した水平元棹4の先端には、水平中棹5の基端を、該水平中棹5の先端には、伸縮機構部61を有する水平先棹6の基端を、何れも垂直軸心回りに旋回自在とする水平関節42,45を介して水平旋回自在に連結した上、当該旋回機構部2ないし水平先棹6の適宜各所に、タンク搭載車両Jの給水管に接続した給水ホースJ5の中途各所を吊り下げ支持可能な吊下げ具8,8,……を配した上、該旋回機構部2ないし水平先棹6の適所に沿って誘導紐9を巡らすよう配してなるものとした、この発明のタンク搭載車両用取水アーム装置における代表的な一実施例を示すものである。
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明の取水アーム装置1は、その旋回機構部2が、タンク搭載車両としての乗用管理機Jにおける運転席J0近傍車体J側部適所に対して固着可能となるようにする固定部22としての取着金具22を有しており、この車体J側部適所に対し、鉛直姿勢に立設可能とした支軸体20、および、筒状体の外周壁適所から水平元棹4を延伸し、当該支軸体20の上端がわより同心上・旋回自在に組み合わせ装着可能な形状とした旋回筒3からなるものとし、図2に示すように、支軸体20は、直径45mmの鋼管製であって、その下端には、当該乗用管理機(車体)J乗降ステップJ4上に安定設置可能な面積を確保した設置用座板21を有し、固定部22としての取着金具22は、該設置用座板21直上の支軸体20基端に、平面視U字形をなして巻掛け状に装着可能とした係合部24の端部に、側面視横転L字形とするようフランジ部25を垂設し、該フランジ部25下端がわが乗降ステップJ4の格子状部分適所に係合可能であって、上端がわに水平ボルト29を貫通可能な連結孔を穿設した主枠23と、側断面横転L字形の金属板製であって、上端がわ水平天面を該主枠23係合部24下面に接合可能なガイド部27とし、該主枠23フランジ部25に対峙する中途縦壁に該水平ボルト29を装着可能な通し孔を穿設し、下端がわが乗降ステップJ4の格子状部分適所に係合可能とした顎板部28を有する、支枠26とからなり、主枠23連結孔および支枠26通し孔に水平ボルト・ナット29を装着したものとし、基本的に同じ構造の2個の取着金具22,22を用いて、乗降ステップJ4の1段目の踏み板上に載置した支軸体20基端設置用座板21直上付近、および、2段目の踏み板外縁に外周壁を当接させた基端寄り上下端間中途適所を、夫々確りと固定可能としたものである。
前記固定部22としての取着金具22は、図2に示すものに留まらず、当該乗用管理機(車体)J乗降ステップJ4に安定固着可能な金具類であれば、何れのものでも置き換え利用可能であり、例えば、図示していないが、支軸体20基端がわに装着する取着金具22を、支軸体20設置用座板21の周囲に複数の垂直孔を穿設し、これに対応するよう乗降ステップJ4の1段目踏み板の複数箇所に垂直取付け孔を穿設し、それら乗降ステップJ4の1段目踏み板各垂直取付け孔に、設置用座板21各垂直孔を一致させた上、各孔に垂直ボルト・ナットを装着して支軸体20を立設可能としたものに置き換えることができ、支軸体20上下端間中途部を固定する取着金具22もまた、支軸体20に周囲に装着可能な平断面U字形であって、両端に垂直孔を穿設した金具からなり、対応する2段目の乗降ステップJ4の2段目踏み板の各所に垂直取付け孔を穿設し、乗降ステップJ4の2段目踏み板の各垂直取付け孔に、該金具の各垂直孔を一致させ、各孔に垂直ボルト・ナットを装着し、支軸体20上下端間中途部を乗降ステップJ4の2段目踏み板外縁に当接・支持するよう固定可能とするものに置き換えることができる。
図2に示すように、旋回機構部2旋回筒3は、直径50mmの鋼管製であって、前記外径45mmの支軸体20の軸心回りに回転自在に外装するよう組み合わせ可能な内径のものとし、その上端は、異物が進入しないよう天面壁30をもって閉鎖し、該天面壁30下面が、支軸体20上端に当接し、装着深さを規制可能なものとし、その周壁適所に、中心に向けて旋回止めネジ31を螺着し、さらに、該旋回止めネジ31の配設位置とは別の周壁適所から、矩形断面形棒状の鋼管製水平元棹4を水平に延伸・一体化し、該水平元棹4の先端がわは、取付け状態における乗用管理機車体Jから遠ざかる水平外側向きに約90°に折曲して緩曲撓部40とし、該緩曲撓部40先端と水平元棹4の先端寄り中途部との間に斜梁枠部41を掛け渡して一体化・補強したものとしてある。
図1ないし図3に示してあるとおり、該水平元棹4緩曲撓部40先端には、上下一対の平行な直線棒状のものとした矩形断面形棒状鋼管製水平中棹5,5の各基端適所を、上下から挟み込むよう組み合わせ、それらの上下から連結軸としてのボルト・ナット43を縦貫した上、該ボルト43を上方に延伸し、誘導ピン部44とし、水平元関節42とする一方、同上下水平中棹5,5の各先端間には、矩形断面形棒状鋼管製水平先棹6の基端寄り中途適所を挟み込み、連結軸としてのボルト・ナット46を上下縦貫した上、ボルト46を上方に延伸し、誘導ピン部47を設けたものとし、さらに、水平先棹6基端および、それに対応する上下一対の水平中棹5,5先端寄り中途適所には、図示しないボルト・ナットを縦貫可能な一体化孔50を穿設し、各一体化孔50にボルト・ナットを装着して上下一対の水平中棹5,5に対し、水平先棹6基端を直線状に揃えて固定可能な水平先関節45としてある。
図1、図3および図4に示す事例にあるように、水平姿勢の水平先棹6は、その基端がわをなす基杆6の中途適所上部に、同基杆6軸心に直交する水平軸心回りに回転自在な中間滑車60を設け、同基杆6の先端矩形開口には、矩形断面形棒状鋼管製水平姿勢進退杆部70の先端に、側面視L字形とするよう、矩形断面形棒状鋼管製垂直姿勢吊柱部71を立設し、互いの中途適所間に、例えば2本の筋交い棒部72,72を、適宜間隔をもって一体化した先吊柱杆7の該進退杆部70基端を進退自在に装着し、伸縮機構部61を設けたものとし、水平先棹基杆6先端に穿設した縦孔、および、進退杆部70基端の所定寸法置き毎に点在するよう穿設した複数個の中の任意に選択した一個の縦孔を重ね、伸縮止めネジ・ナット62で縦貫し、該伸縮機構部61を任意の伸縮長さに仮止め可能なものとしてある。
そして、図4に示すもののように、先吊柱杆7吊柱部71左右何れか一側壁の上端および上下端間中途適所の夫々には、上端に主誘導滑車73、中途適所に従誘導滑車74を各々水平軸心回りに回転自在とするよう一体化したものとしてあり、図1に示してあるとおり、旋回機構部2から水平元棹4、水平中棹5、水平先棹6(先吊柱杆7)に沿って点在するよう、複数個の結束バンドやベルト、環状金具などからなる吊下げ具8,8,……を設けて吊下し、図1および図6にあるとおり、給水ホースJ5を吊り下げ可能なものとし、その上、さらに、旋回機構部2から水平元棹4、水平中棹5、水平先棹6(先吊柱杆7)に沿って1本の主誘導紐90および1本の従誘導紐91からなる計2本の誘導紐9を配し、各主誘導紐90、従誘導紐91は、共に水平元関節42誘導ピン部44、水平先関節45誘導ピン部47、および、水平先棹(基杆)6中間滑車60を経由し、主誘導紐90が先吊柱杆7吊柱部71上端の主誘導滑車73、従誘導紐91は先吊柱杆7吊柱部71中途適所の従誘導滑車74を夫々経由して各誘導紐90,91先端を垂下し、主誘導紐90垂下先端を給水ホースJ5給水口J6基部に繋着可能とし、従誘導紐91垂下先端を同給水ホースJ5給水口J6寄りの中途適所に繋着可能としたものである。
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の取水アーム装置1は、図1ないし図10に示すように、支軸体20下端の設置用座板21を、タンク搭載車両Jとしての乗用管理機J乗降ステップJ4の運転者の乗降に支障とならない、例えば後方寄りの最も最下位の1段目上に載置すると共に、同支軸体20上下間中途部外周壁を乗降ステップJ4の2段目外縁に接合するよう配し、支軸体20下端および中途部に装着した各取着金具22,22各主枠23,23、支枠26,26を該乗降ステップJ4の1段目および2段目の夫々に組み込み、各水平ボルト・ナット29,29を夫々締め付けて、乗降ステップJ4上に立設するよう確り固定した上、旋回筒3下端開口を、支軸体20上端より被せるよう、同心上に組み合わせて、垂直軸心回りに旋回自在に装着し、旋回機構部2を乗用管理機J運転席J0近傍車体側部適所である乗降ステップJ4に固定することにより、当該取水アーム装置1を車両Jに搭載することができる。
以上のとおりの構成からなるこの発明の取水アーム装置1は、図1ないし図10に示すように、支軸体20下端の設置用座板21を、タンク搭載車両Jとしての乗用管理機J乗降ステップJ4の運転者の乗降に支障とならない、例えば後方寄りの最も最下位の1段目上に載置すると共に、同支軸体20上下間中途部外周壁を乗降ステップJ4の2段目外縁に接合するよう配し、支軸体20下端および中途部に装着した各取着金具22,22各主枠23,23、支枠26,26を該乗降ステップJ4の1段目および2段目の夫々に組み込み、各水平ボルト・ナット29,29を夫々締め付けて、乗降ステップJ4上に立設するよう確り固定した上、旋回筒3下端開口を、支軸体20上端より被せるよう、同心上に組み合わせて、垂直軸心回りに旋回自在に装着し、旋回機構部2を乗用管理機J運転席J0近傍車体側部適所である乗降ステップJ4に固定することにより、当該取水アーム装置1を車両Jに搭載することができる。
図1ないし図6に展開するとおり、乗用管理機Jに搭載した取水アーム装置1は、その水平元棹4、水平中棹5、水平先棹6(先吊柱杆7)に沿って、該車体J内の薬液タンク(図15に示すJ1)から後部に延びる給水管のバルブJ3に接続した給水ホースJ5の中途適所から先端給水口J6までの複数適所を、帯状金具やバンドなどからなる複数の吊下げ具8,8,……を用い、急角度の折り曲げや圧潰などせず、同給水ホースJ5内通水性を妨げないよう緩やか且つ確りと安全を確保するよう繋着し、同給水ホースJ5先端の給水口J6が、給水時に先吊柱杆7下の充分な深さまで達するよう、垂れ下げ可能に延伸した上、該給水口J6基部に一端を結着した誘導紐9主誘導紐90の他端がわを、先吊柱杆7吊柱部71主誘導滑車73、基杆6中間滑車60、水平先関節45誘導ピン部47回り、および、水平元関節42誘導ピン部44回りを順次経由して運転席J0付近まで引き込み、また、該給水口J6から先吊柱杆7直下付近までの途中に配した給水ホースJ5中途適所に、一端を結着した従誘導紐91の他端がわを、先吊柱杆7吊柱部71従誘導滑車74、基杆6中間滑車60、水平先関節45誘導ピン部47回り、および、水平元関節42誘導ピン部44回りを順次経由し、前記主誘導紐90と同じく運転席J0付近まで引き込み、運転者が運転席J0に着座したまま、主誘導紐90および従誘導紐91の双方の他端がわを牽引操作可能なものとする。
以上のように、乗用管理機Jに搭載し、給水ホースJ5を吊下状に装着した取水アーム装置1は、図1ないし図10に示すように、運転者が運転席J0に居ながらにして、主誘導紐90および従誘導紐91の他端がわを適宜牽引操作することにより、給水ホースJ5先端給水口J6の吊り下げ、吊り上げを遠隔的に行うことができ、さらに、同給水口J6を吊り上げたまま、必要に応じて誘導ピン部44,47への係合を一時的に外すなどしながら、主誘導紐90および従誘導紐91の他端がわを操作し、図5中の各円弧状実線矢印に示すように、旋回機構部2、水平元関節42および水平先関節45を遠隔的に旋回操作し、図7または図8に示すよう、各関節部分を乗用管理機(車体)Jの側部に沿わせるよう折り畳むことが可能となり、特に、水平元棹4緩曲撓部40が、Uターン状に屈曲する給水ホースJ5中途部に折れや捻れ、潰れなどを生じないよう、緩やかに湾曲するよう誘導し、給水ホースJ5を保護すると共に、水平元関節42の折り曲げ操作性を高めたものとすることができ、主誘導紐90および従誘導紐91の他端がわを、旋回機構部2や車体J適所などに縛り固定し、旋回止めネジ31を締め付けて旋回機構部2の旋回を停止するよう仮固定し、乗用管理機Jの走行および左右散布用ブームJ2,J2を左右に展開・延伸しての薬液散布作業などに支障を来さないよう収納することが可能なものとなる。
乗用管理機(車体)J内の薬液タンク(図示せず)に給水が必要となった場合には、この発明による給水方法を実施することが可能であり、例えば、図1、図9および図10に示してあるように、用水路(または用水池)W0まで自走した乗用管理機(車体)Jを安全に停止させた後、運転者は、運転席J0から離れることなく、主誘導紐90および従誘導紐91の他端がわを適宜牽引操作して、水平元関節42および水平先関節45を展開させると共に旋回機構部2を旋回するよう遠隔操作し、水平先棹6先吊柱杆7吊柱部71を用水路(または用水池)W0水面上まで展開させ、給水ホースJ5給水口J6を水面W下に没するよう降下してから、図示しない自吸ポンプを起動して給水を行い、薬液タンクを満たし自吸ポンプが停止したのを確認した後、運転席J0から主誘導紐90および従誘導紐91を操作して、給水ホースJ5給水口J6を上昇させ、図7や図8に示すように、水平元関節42、水平先関節45および旋回機構部2を旋回させ、水平元棹4、水平中棹5、水平先棹6(先吊柱杆7)およびそれに吊下した給水ホースJ5中途部を適宜折り畳み状とした上、主誘導紐90および従誘導紐91の他端がわを適所に繋着して固定し、再び自走にて農地Fを移動して薬液散布作業を再開するようにすることが可能である。
取水アーム装置1水平先関節45は、図3、図5、図6および図7に示してあるように、折り畳み可能なものとすることができる外、図3および図8に示すとおり、一体化孔50にボルト・ナットを装着して上下一対の水平中棹5,5に対する水平先棹(基杆)6基端の旋回を直線状に揃えて仮固定し、折り畳み不能にすることが可能であり、使用条件に応じて適する方を選択したり、利用者にとって操作性が良い方を選択したりするよう自由度を高めたものとすることができる。
そして、図4に示すように、取水アーム装置1伸縮機構部61は、水平先棹6の基杆6に対する先吊柱杆7進退杆部70の装着位置を進退操作して任意の長さに段階的に調節し、伸縮止めネジ62にて簡単に仮固定可能なものとしてあるから、図9に示す旋回半径Rを適宜調節し、農地の地形や用水路(または用水池)までの距離、利用者にとっての遠隔操作性など、様々な利用条件に応じて、短縮・延伸調節して使用することが可能なものとする。
図11ないし図14に示すこの発明の取水アーム装置1は、前記実施例1に示したものと基本的に同じ構造とした旋回機構部2、水平先関節45および伸縮機構部61の夫々に、水平元棹4、水平先棹6およびその先吊柱杆7の支持姿勢を夫々水平に調節可能とする機構を組み込み済みとしたものであり、より具体的には、旋回機構部2旋回筒3の水平元棹4基端結合部の鉛直上下筒壁、およびそれらに対し、垂直軸心回りに180°隔てて同心上に対峙する上下筒壁の合計4箇所夫々に、該水平元棹4の軸心に平行な調節ネジ33,33,……を、各調節ネジ33,33,……先端が支軸体20周壁に当接するよう螺着した水平元棹4用水平度調節機構32を設け、水平先関節45は、上下一対の水平中棹5,5の上下先端部と、水平先棹(基杆)6基端との上下隙間の少なくとも何れか一方に臨むようにした、連結軸としてのボルト・ナット46中途箇所に、適宜厚みに設定した環状スペーサー49を介在するようにし、水平先棹6用水平度調節機構48を設け、さらに伸縮機構部61は、水平先棹(基杆6先端がわ上壁と先吊柱杆7進退杆部70基端がわ上壁との隙間、および、水平先棹(基杆)6先端がわ下壁と先吊柱杆7進退杆部70基端がわ下壁との隙間の少なくとも何れか一方に臨む伸縮止めネジ62中途箇所に、適宜厚みに設定した環状スペーサー64を介在し、先吊柱杆7用水平度調節機構63を設けたものである。
(実施例2の作用・効果)
この発明の取水アーム装置1は、図11ないし図14に示してあるように、水平元棹4用水平度調節機構32が、各調節ネジ33,33,……の螺合度合いを互いに調節し、支軸体20に対する旋回筒3の軸姿勢を調節し、該水平元棹4の水平度を微調節可能なものとし、水平先棹6用水平度調節機構48が、環状スペーサー49の装着枚数を調節し、または、切削加工するなどして1枚の厚みを減らすなどの厚み調整を行い、連結軸であるボルト・ナット46を締め付け、水平先棹6の水平度を微調節可能なものとし、さらに、先吊柱7杆用水平度調節機構63が、環状スペーサー64の装着枚数を調節し、または、切削加工するなどして1枚の厚みを減らすなどの厚み調整を行い、伸縮止めネジ62を締め付け、先吊柱7進退杆部70外壁と水平先棹6内壁との間隙を解消して、水平度を微調節可能なものとし、旋回機構部2および水平先関節45の旋回動作を安定化させ、水平先棹6の先吊柱杆7吊柱部71を垂直に支持して、より耐久強度を高めたものとすることができる。
この発明の取水アーム装置1は、図11ないし図14に示してあるように、水平元棹4用水平度調節機構32が、各調節ネジ33,33,……の螺合度合いを互いに調節し、支軸体20に対する旋回筒3の軸姿勢を調節し、該水平元棹4の水平度を微調節可能なものとし、水平先棹6用水平度調節機構48が、環状スペーサー49の装着枚数を調節し、または、切削加工するなどして1枚の厚みを減らすなどの厚み調整を行い、連結軸であるボルト・ナット46を締め付け、水平先棹6の水平度を微調節可能なものとし、さらに、先吊柱7杆用水平度調節機構63が、環状スペーサー64の装着枚数を調節し、または、切削加工するなどして1枚の厚みを減らすなどの厚み調整を行い、伸縮止めネジ62を締め付け、先吊柱7進退杆部70外壁と水平先棹6内壁との間隙を解消して、水平度を微調節可能なものとし、旋回機構部2および水平先関節45の旋回動作を安定化させ、水平先棹6の先吊柱杆7吊柱部71を垂直に支持して、より耐久強度を高めたものとすることができる。
(結 び)
叙述の如く、この発明のタンク搭載車両用取水アーム装置、およびそれを利用した給水方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易であって、従前からの乗用管理機などの車両技術に比較して搭載タンクへの給水作業効率を大幅に改善し、新たなタンク搭載車両を購入せずとも、既存の車両に当該取水アーム装置を組み込むだけで給水作業性を格段に高めることができ、遥かに経済的なものとすることができる上、運転席から遠隔的に折り畳み収納、展開、利用、給水ホースの水面下への投入や引き上げなどの一連の作業を安全且つ迅速に行うことができ、薬液散布作業中の給水作業性を大幅に改善し得るものとなることから、農作業をさらに効率化したいと考える農業経営者は勿論のこと、より性能の秀でた農業用および産業用機械を提供しようと日夜努力している農業用機械業界や農機具業界および産業用機械業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
叙述の如く、この発明のタンク搭載車両用取水アーム装置、およびそれを利用した給水方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易であって、従前からの乗用管理機などの車両技術に比較して搭載タンクへの給水作業効率を大幅に改善し、新たなタンク搭載車両を購入せずとも、既存の車両に当該取水アーム装置を組み込むだけで給水作業性を格段に高めることができ、遥かに経済的なものとすることができる上、運転席から遠隔的に折り畳み収納、展開、利用、給水ホースの水面下への投入や引き上げなどの一連の作業を安全且つ迅速に行うことができ、薬液散布作業中の給水作業性を大幅に改善し得るものとなることから、農作業をさらに効率化したいと考える農業経営者は勿論のこと、より性能の秀でた農業用および産業用機械を提供しようと日夜努力している農業用機械業界や農機具業界および産業用機械業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
1 取水アーム装置
2 旋回機構部
20 同 支軸体
21 同 設置用座板
22 同 取着金具(固定部)
23 同 主枠
24 同 係合部
25 同 フランジ部
26 同 支枠
27 同 ガイド部
28 同 顎板部
29 同 水平ボルト・ナット
3 旋回筒
30 同 天面壁
31 同 旋回止めネジ
32 同 水平元棹4用水平度調節機構
33 同 調節ネジ
4 水平元棹
40 同 緩曲撓部
41 同 斜梁枠部
42 同 水平元関節
43 同 ボルト・ナット(連結軸)
44 同 誘導ピン部
45 同 水平先関節
46 同 ボルト・ナット(連結軸)
47 同 誘導ピン部
48 同 水平先棹6用水平度調節機構
49 同 環状スペーサー
5 水平中棹
50 同 一体化孔
6 水平先棹(基杆)
60 同 中間滑車
61 同 伸縮機構部
62 同 伸縮止めネジ
63 同 先吊柱杆7用水平度調節機構
64 同 環状スペーサー
7 先吊柱杆
70 同 進退杆部
71 同 吊柱部
72 同 筋交い棒部
73 同 主誘導滑車
74 同 従誘導滑車
8 吊下げ具
9 誘導紐
90 同 主誘導紐
91 同 従誘導紐
R 取水アーム装置1の旋回半径
J 乗用管理機(タンク搭載車両、車体)
J0 同 運転席
J1 同 薬液タンク
J2 同 散布用ブーム
J3 同 給水管のバルブ
J4 同 乗降ステップ
J5 同 給水ホース
J6 同 給水口
J7 同 フック
H 最低地上高
W 農業用水
W0 同用水路(または用水池)
F 農地
2 旋回機構部
20 同 支軸体
21 同 設置用座板
22 同 取着金具(固定部)
23 同 主枠
24 同 係合部
25 同 フランジ部
26 同 支枠
27 同 ガイド部
28 同 顎板部
29 同 水平ボルト・ナット
3 旋回筒
30 同 天面壁
31 同 旋回止めネジ
32 同 水平元棹4用水平度調節機構
33 同 調節ネジ
4 水平元棹
40 同 緩曲撓部
41 同 斜梁枠部
42 同 水平元関節
43 同 ボルト・ナット(連結軸)
44 同 誘導ピン部
45 同 水平先関節
46 同 ボルト・ナット(連結軸)
47 同 誘導ピン部
48 同 水平先棹6用水平度調節機構
49 同 環状スペーサー
5 水平中棹
50 同 一体化孔
6 水平先棹(基杆)
60 同 中間滑車
61 同 伸縮機構部
62 同 伸縮止めネジ
63 同 先吊柱杆7用水平度調節機構
64 同 環状スペーサー
7 先吊柱杆
70 同 進退杆部
71 同 吊柱部
72 同 筋交い棒部
73 同 主誘導滑車
74 同 従誘導滑車
8 吊下げ具
9 誘導紐
90 同 主誘導紐
91 同 従誘導紐
R 取水アーム装置1の旋回半径
J 乗用管理機(タンク搭載車両、車体)
J0 同 運転席
J1 同 薬液タンク
J2 同 散布用ブーム
J3 同 給水管のバルブ
J4 同 乗降ステップ
J5 同 給水ホース
J6 同 給水口
J7 同 フック
H 最低地上高
W 農業用水
W0 同用水路(または用水池)
F 農地
Claims (14)
- タンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に固定部を介し、適宜寸法長の水平元棹基端を垂直軸心回りに旋回自在に軸支可能とする旋回機構部を設け、該旋回機構部に基端を固着した水平元棹の先端には、水平中棹の基端を、該水平中棹の先端には、伸縮機構部を有する水平先棹の基端を、何れも垂直軸心回りに旋回自在とする水平関節を介して水平旋回自在に連結した上、当該旋回機構部ないし水平先棹の適宜各所に、タンク搭載車両の給水管に接続した給水ホースの中途各所を吊り下げ支持可能な吊下げ具を配した上、該旋回機構部ないし水平先棹の適所に沿って誘導紐を巡らすよう配してなるものとしたことを特徴とするタンク搭載車両用取水アーム装置。
- タンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に固定部を介し、適宜寸法長の水平元棹基端を垂直軸心回りに旋回自在に軸支可能とする旋回機構部を設け、該旋回機構部に基端を固着した水平元棹の先端には、水平中棹の基端を、該水平中棹の先端には、伸縮機構部を有する水平先棹の基端を、何れも垂直軸心回りに旋回自在とする水平関節を介して水平旋回自在に連結した上、当該旋回機構部ないし水平先棹の適宜各所に、タンク搭載車両の給水管に接続した給水ホースの中途各所を吊り下げ支持可能な吊下げ具を配した上、該旋回機構部ないし水平先棹の適所に沿って誘導紐を巡らすよう配し、該誘導紐の基端がわをタンク搭載車両運転席から操作し、旋回機構部の旋回および各水平関節の展開・折り畳みを遠隔操作可能とし、給水ホースを操り状に展開・手繰り寄せ自在なものとしてなることを特徴とするタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 各水平関節が、連結する棹端同士の少なくとも何れか一方が、他方を上下に挟着状、または、双方が上下に挟着状とした組み合わせ部分を有し、該組み合わせ部分に連結軸を縦貫してなる、請求項1または2何れか一方記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 水平中棹が、上下一対の中棹からなり、それら上下中棹基端間には、水平元棹の先端を、同上下中棹先端間には、水平先棹の先端を、夫々挟み込み状とした上、各挟み込み状組み合わせ部分に連結軸を縦貫し、水平元関節および水平先関節とした、請求項1ないし3何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 各水平関節の少なくとも一箇所が、連結する棹端同士の挟着状部分を縦貫する連結軸中途箇所に、適宜厚みに設定した環状スペーサーを挟み込み状に介在するよう装着してなる水平度調節機構を有し、該環状スペーサーの厚み調整にて、先端がわに支持する棹の水平度を調節可能としてなる、請求項1ないし4何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 旋回機構部が、固定部としての取着金具を有し、タンク搭載車両の車体側部適所に対し、鉛直姿勢に立設可能とした支軸体、および、筒状体の外周壁適所から水平元棹を延伸し、当該支軸体の上端がわより、同心上・旋回自在に組み合わせ装着可能な形状とした旋回筒からなるものとしてなる、請求項1ないし5何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 旋回機構部が、固定部としての取着金具を有し、タンク搭載車両の車体側部適所に対し、鉛直姿勢に立設可能とした支軸体、および、筒状体の外周壁適所から水平元棹を延伸し、当該支軸体の上端がわより、同心上・旋回自在に組み合わせ装着可能な形状とした旋回筒からなるものとした上、同旋回筒の水平元棹鉛直上下筒壁、およびそれらに垂直軸回り180°の角度を介して同心上に対峙する上下筒壁の合計4箇所に、該水平元棹の軸心に平行な調節ネジを、各調節ネジ先端が支軸体周壁に当接可能に螺着してなる水平元棹用水平度調節機構を設け、各調節ネジの螺合度合いを互いに調節し、該水平元棹の水平度を調節可能なものとした、請求項1ないし6何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 旋回機構部が、水平元棹の支持高さを段階的高さ調節、および、無段階的高さ調節の何れか一方を可能とする水平元棹用高さ調節機構を設けてなるものとした、請求項1ないし7何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 水平元棹が、その先端がわを、取付け状態におけるタンク搭載車両車体から遠ざかる向きに折曲した緩曲撓部を有し、吊下した場合の給水ホースの平面視Uターン状折曲形状の曲率を緩やかに設定可能なものとしてなる、請求項1ないし8何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 各水平関節の少なくとも何れか一つが、連結軸上に、誘導ピン部を延伸し、誘導紐の経由を可能なものとしてなる、請求項1ないし9何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 水平先棹が、その基端がわをなす基杆の先端開口に先吊柱杆の基端がわを進退自在に装着し、伸縮機構部を設け、該先吊柱杆の先頭には、上端付近に水平軸心回りに回転自在な誘導紐経由吊下げ用の誘導滑車を設けた吊柱部を立設してなるものとした、請求項1ないし10何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 水平先棹が、の基端がわをなす基杆の先端開口に先吊柱杆の基端がわを進退自在に装着し、伸縮機構部を設け、該先吊柱杆基端の、各進退方向適宜間隔置き毎に上下に縦貫する複数の位置決め孔を点在状に設け、それら任意の伸縮状態とするよう選択的に重ね合わせた位置決め孔に、伸縮止めネジを縦貫した上、基杆先端がわ上壁と先吊柱杆基端がわ上壁との隙間、および、基杆先端がわ下壁と先吊柱杆基端がわ下壁との隙間の少なくとも何れか一方に臨む伸縮止めネジ中途箇所に、適宜厚みに設定した環状スペーサーを介在し、先吊柱杆用水平度調節機構を設け、該環状スペーサーの厚み調整にて、先吊柱杆の水平度を調節可能なものとした、請求項1ないし11何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- 水平元棹、水平中棹および水平先棹の少なくとも何れか一つの上壁適所に、水平軸心回りに回転自在な誘導紐経由用の中間滑車を設けてなるものとした、請求項1ないし12何れか一項記載のタンク搭載車両用取水アーム装置。
- タンク搭載車両の運転席近傍車体側部適所に対し、請求項1ないし13何れか一項記載の取水アーム装置を、同固定部を介して固着し、当該取水アーム装置水平元棹、水平中棹および水平先棹に沿って、該タンク搭載車両の給水管に接続した給水ホースの中途各所を吊下げ具を介して吊り下げ支持し、該タンク搭載車両を走行使用中などの不要時には、当該取水アーム装置旋回機構部および各水平関節を適宜旋回操作して、水平元棹、水平中棹および水平先棹を車体に沿わせるよう折り畳み、薬液タンクに給水する時には、該タンク搭載車両を自走させて給水場所まで移動し、停止させた上、該タンク搭載車両運転席から当該取水アーム装置誘導紐の基端がわを操作し、該旋回機構部の旋回、各水平関節の展開・折り畳みを遠隔操作し、給水ホースを操り状に展開させ、用水路や用水池などの用水ポイントに向け、同給水ホース給水口を水中に没するよう降下し、該タンク搭載車両の自吸ポンプを起動して薬液タンクに給水した後、自吸ポンプの停止を確認し、該タンク搭載車両運転席から当該誘導紐の基端がわを操作し、遠隔的に給水ホース給水口を水中から引き上げた上、当該誘導紐の基端がわを操作し、該旋回機構部および各水平関節を適宜旋回操作して、水平元棹、水平中棹および水平先棹を車体に沿わせるよう折り畳み、該タンク搭載車両を再び自走させて薬剤散布作業を行うようにしたことを特徴とする、請求項1ないし13何れか一項記載の取水アーム装置を利用した給水方法。
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