JP2015159650A - 無接点給電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来と異なる方式で無接点受電装置の脱着検出を行う無接点給電装置の提供。【解決手段】送電コイル4から無接点受電装置へ電力送電し無接点受電装置の受電コイルで受電する無接点式給電システムにおいて使用される無接点給電装置1であり、送電コイル4と、所定周波数のパルスバーストを発生し送電コイル4に通電するパルスバースト発生部(高周波電源5)と、パルスバーストのオフ直後に、送電コイル4に誘起されるテール電圧を検出するテール電圧検出部23と、テール電圧検出部23が検出するテール電圧を閾値判定することで、無接点受電装置の存否を判定する脱着判定部24を備えた。テール電圧を用いたことで、送電・受電コイルが共振する場合のみ、無接点受電装置の存在が検出され、高精度で無接点受電装置の脱着を検出することが可能となる。【選択図】図2
Description
本発明は、近接電磁界に結合することで無接点給電を行う無接点式給電システムにおいて使用される無接点給電装置に関する。
無接点式給電システムは、携帯電話,デジタルカメラ等の携帯電化製品の充電装置、ICカード等の電力供給装置、電気自動車,エレベータ,電動車椅子等の電気機械への給電装置などにおいて広く使用されている。無接点式給電システムは、基本的には送電コイルを備えた無接点給電装置と、受電コイルを備えた無接点受電装置とからなり、両コイルを近接させて送電コイルに交流電流を通電し、電磁誘導によって受電コイルに交流電力を電送する。基本的には無接点給電装置と無接点受電装置との間には電気的に直接接触する接点はないため、無接点給電装置が給電の際には、無接点受電装置が受電可能な位置にあるか否かを、何らかの方法で離隔的に検出する必要があり、そのための離隔的な脱着検出手段が必要とされる。かかる脱着検出手段を備えた無接点給電装置としては、特許文献1〜4に記載のものが公知である。
特許文献1〜3に記載の無接点給電装置では、無接点受電装置との間で応答信号を通信することにより脱着検出を行っている。具体的には、無接点給電装置は、待機中に、間歇的に送電コイル(一次コイル)に通電する。無接点受電装置が着設されると、無接点受電装置内の機器応答部が、受電コイルを介して応答信号を発信する。無接点給電装置の機器検知部は、間歇通電後に送電コイルで応答信号が受信されたか否かを監視し、受信された場合には無接点受電装置が検出されたと判定し、間欠駆動状態から連続駆動状態へ変化させる。
一方、特許文献4に記載の無接点給電装置では、送電コイルと受電コイルとが電磁誘導結合することにより、送電コイルに通電中に送電コイルに誘起される誘導起電力を検出することによって、脱着検出を行っている。具体的には、無接点給電装置が待機中は、間歇的に送電コイル(一次コイル)に通電する。無接点給電装置内の1次側制御部は、送電コイルに通電中に送電コイルに誘起される誘導起電力を監視する。誘導起電力の振幅が変化した場合、1次側制御部は無接点受電装置が検出されたと判定し、間欠駆動状態から連続駆動状態へ変化させる。
特許文献1〜3に記載の無接点給電装置では、無接点受電装置の側に、応答信号を発信するための機器応答部を専用に設ける必要がある。従って、無接点給電装置は、この機器応答部を備えた無接点受電装置に対してのみしか使用することができず、汎用性に欠ける。また、何らかの要因で無接点給電装置の機器検知部と無接点受電装置の機器応答部との何れか一方でも故障すると給電が行われなくなるため、故障率が高まるという欠点がある。
一方、特許文献4に記載の無接点給電装置では、無接点受電装置の脱着検出を無接点給電装置の側のみで行っているため、上記課題は克服されているが、誤検出の問題がある。特許文献4に記載の無接点給電装置では、送電コイルに通電中に送電コイルに誘起される誘導起電力を検出するために、送電コイル通電中の消費電力の監視を行っている。通電中の消費電力は、送電コイルと受電コイルが電磁誘導結合した場合には変化するが、それ以外の要因によっても変化する場合がある。例えば、無接点給電装置に何らかの導体や磁性体が近接した場合にも、送電コイル通電中の消費電力は変化し、誤って無接点受電装置が検出されたと判定されることが想定される。
そこで、本発明の目的は、従来とは異なる方式で、無接点給電装置側のみで無接点受電装置の脱着検出を行うことが可能な、無接点給電装置を提供することにある。
本発明に係る無接点給電装置の第1の構成は、送電コイルにより無接点受電装置へ無接点で電力送電し、該無接点受電装置の受電コイルにより送電電力を受電する無接点式給電システムにおいて使用される無接点給電装置であって、
電力送電のための電磁場を発生する送電コイルと、
所定の周波数のパルスバーストを発生し前記送電コイルに通電するパルスバースト発生部と、
前記パルスバーストがオフされた直後に、前記送電コイルに誘起されるテール電圧を検出するテール電圧検出部と、
前記テール電圧検出部が検出するテール電圧を閾値判定することにより、無接点受電装置の存否を判定する脱着判定部と、を備えたものである。
電力送電のための電磁場を発生する送電コイルと、
所定の周波数のパルスバーストを発生し前記送電コイルに通電するパルスバースト発生部と、
前記パルスバーストがオフされた直後に、前記送電コイルに誘起されるテール電圧を検出するテール電圧検出部と、
前記テール電圧検出部が検出するテール電圧を閾値判定することにより、無接点受電装置の存否を判定する脱着判定部と、を備えたものである。
この構成によれば、無接点受電装置の存否(脱着)の検出に、パルスバーストがオフされた直後に送電コイルに誘起されるテール電圧を用いたことで、金属片などには反応せず、共振状態に有る受電コイルが送電コイルに磁気結合している場合にのみ、無接点受電装置の存在が検出される。そのため、従来よりも高い精度で無接点受電装置の脱着を検出することが可能となる。
ここで、「テール電圧」とは、送電コイルに通電されているパルスバーストがオフされた直後に送電コイルに誘起される誘導電圧で、減衰振動する電圧のことをいう。「テール電圧を検出する」とは、テール電圧のパルスバーストのオフ時から所定の時間区間における電圧値の平均値その他の代表値を検出、又はテール電圧の最大波高値を検出することをいう。「所定の周波数」は、デフォルトでは受電コイルの共振周波数とされるが、設定によって任意の周波数に変更することができるように構成することもできる。
本発明に係る無接点給電装置の第2の構成は、前記第1の構成において、前記送電コイルから送電を行っていない非送電状態にあるとき、周期的にオン・オフを繰り返す所定の周波数のパルスバーストを、前記パルスバースト発生部により発生させる制御を行うパルスバースト制御部と、
前記非送電状態にあるとき、前記脱着判定部が前記無接点受電装置の存在を検出すると、前記送電コイルへの連続送電状態に切り替える連続送電切替部と、を備えたことを特徴とする。
前記非送電状態にあるとき、前記脱着判定部が前記無接点受電装置の存在を検出すると、前記送電コイルへの連続送電状態に切り替える連続送電切替部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、非送電状態において周期的にパルスバーストを発生させて無接点受電装置の存在を検出することで、自動的に無接点受電装置への送電を開始させることができる。
本発明に係る無接点給電装置の第3の構成は、前記第2の構成において、前記パルスバースト制御部は、前記非送電状態にあるときに、前記パルスバースト発生部によりパルスバーストを発生させる際に、予め設定された複数の異なる周波数のうちから一の周波数を順次選択し、前記パルスバースト発生部の発振周波数に設定した後、当該発振周波数のパルスバーストを発生させる制御を行うことを特徴とする。
この構成によれば、パルスバースト制御部は、無接点受電装置の検出の際に用いるパルスバーストの発振周波数を、予め設定された複数の異なる周波数の間で順次切り替えながら検出するため、周波数帯の異なる様々な無接点受電装置に対して適応して発振周波数を決定することができる。
本発明に係る無接点給電装置の第4の構成は、前記第2又は3の構成において、前記連続送電切替部は、
前記脱着判定部が前記無接点受電装置の存在を検出すると、
予め設定された周波数の異なる複数のパルスバーストである周波数探索バーストを、前記パルスバースト発生部により順次発生させて前記送電コイルに通電する制御を行う周波数探索バースト発生部と、
前記各周波数探索バーストのうち、前記テール電圧検出部が検出する、前記周波数探索バーストのオフ直後に前記送電コイルに誘起されるテール電圧が、最大の前記周波数探索バーストを選択し、当該周波数探索バーストの周波数を送電周波数に設定する送電周波数設定部と、
前記送電周波数設定手段により前記送電周波数が設定されると、当該送電周波数により前記送電コイルへの連続送電を開始する送電開始部と、を備えたことを特徴とする。
前記脱着判定部が前記無接点受電装置の存在を検出すると、
予め設定された周波数の異なる複数のパルスバーストである周波数探索バーストを、前記パルスバースト発生部により順次発生させて前記送電コイルに通電する制御を行う周波数探索バースト発生部と、
前記各周波数探索バーストのうち、前記テール電圧検出部が検出する、前記周波数探索バーストのオフ直後に前記送電コイルに誘起されるテール電圧が、最大の前記周波数探索バーストを選択し、当該周波数探索バーストの周波数を送電周波数に設定する送電周波数設定部と、
前記送電周波数設定手段により前記送電周波数が設定されると、当該送電周波数により前記送電コイルへの連続送電を開始する送電開始部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、連続送電を開始する前に、周波数探索バースト発生部及び送電周波数設定部によって、受電コイルの共振周波数に最も近い送電周波数を探索し、その送電周波数をパルスバースト発生部に設定した後に、連続送電動作を開始することとしたので、最初の段階で最適な送電周波数が設定され、送電ロスを抑えることが可能となる。
本発明に係る無接点給電装置の第5の構成は、前記第1乃至4の何れか一の構成において、前記送電コイルへの連続送電状態において、前記送電コイルへの通電を一定の時間オフさせるオフパルスを周期的に発生させるオフパルス発生部を備え、
前記テール電圧検出部は、前記オフパルスにより前記送電コイルへの通電がオフされた直後においても、前記送電コイルに誘起されるテール電圧を検出するものであり、
前記オフパルスにより前記送電コイルへの通電がオフされた直後において、前記脱着判定部が前記無接点受電装置の存在を検出しない場合、前記送電コイルへの前記連続送電状態から前記非送電状態に切り替える非送電切替部を備えたことを特徴とする。
前記テール電圧検出部は、前記オフパルスにより前記送電コイルへの通電がオフされた直後においても、前記送電コイルに誘起されるテール電圧を検出するものであり、
前記オフパルスにより前記送電コイルへの通電がオフされた直後において、前記脱着判定部が前記無接点受電装置の存在を検出しない場合、前記送電コイルへの前記連続送電状態から前記非送電状態に切り替える非送電切替部を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、連続送電状態において、定期的にオフパルスを発生させて無接点受電装置の存否を確認するため、無接点受電装置が脱離された場合にも、自動的に送電が停止され、無駄な電力消費が防止される。また、連続送電中に、送電コイルと受電コイル間に金属片などが進入した場合にも送電が停止され、IH加熱の恐れもない。
本発明に係る無接点給電装置の第6の構成は、前記第5の構成において、前記送電コイルへの連続送電状態において、前記テール電圧検出部が検出する、前記オフパルスのオフ直後に前記送電コイルに誘起されるテール電圧を、現時点のテール電圧V(t)として記憶するテール電圧記憶部と、
現時点の前記テール電圧V(t)と、前記テール電圧記憶部に記憶された1回前の時点の前記テール電圧V(t−Δt)とを比較し、
V(t)>V(t−Δt)の場合、前記送電コイルへ連続送電する送電周波数fを、現在設定されている周波数増減方向に所定の周波数幅Δfだけ増加又は減少させて前記送電周波数fを再設定し、
V(t)<V(t−Δt)の場合、現在設定されている前記周波数増減方向を逆方向に切り替えた後、前記送電コイルへ連続送電する送電周波数fを、前記周波数増減方向に所定の周波数幅Δfだけ増加又は減少させて前記送電周波数fを再設定する送電周波数調整部と、を備えたことを特徴とする。
現時点の前記テール電圧V(t)と、前記テール電圧記憶部に記憶された1回前の時点の前記テール電圧V(t−Δt)とを比較し、
V(t)>V(t−Δt)の場合、前記送電コイルへ連続送電する送電周波数fを、現在設定されている周波数増減方向に所定の周波数幅Δfだけ増加又は減少させて前記送電周波数fを再設定し、
V(t)<V(t−Δt)の場合、現在設定されている前記周波数増減方向を逆方向に切り替えた後、前記送電コイルへ連続送電する送電周波数fを、前記周波数増減方向に所定の周波数幅Δfだけ増加又は減少させて前記送電周波数fを再設定する送電周波数調整部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、送電周波数調整部は、連続送電状態において、テール電圧が大きくなる方向に送電周波数をシフトしながら連続送電を行うため、例えば、送電コイルや受電コイルの老朽化や動作中の温度変化などで共振周波数が設計値からずれてきた場合や、無接点給電装置と無接点受電装置との間隔が変化して共振周波数が変化する場合などにおいても、最適な送電周波数を適応的に設定することができる。従って、送電ロスを最小限に抑えることが可能となる。
以上のように、本発明に係る無接点給電装置によれば、無接点受電装置の存否検出に、パルスバーストのオフ直後に送電コイルに発生するテール電圧を用いたことで、送電・受電コイルが共振する場合にのみ無接点受電装置の存在が検出され、従来よりも高精度での無接点受電装置の存否検出が可能となる。
また、パルスバースト制御部が、無接点受電装置検出の際に用いるパルスバーストの発振周波数を、複数の異なる周波数間で順次切り替えながら検出することで、周波数帯の異なる共振周波数を有する様々な無接点受電装置に対して適応して発振周波数を決定することができる。
また、連続送電開始前に、周波数探索バースト発生部及び送電周波数設定部により、受電コイルの共振周波数に最も近い送電周波数を探索し、該送電周波数をパルスバースト発生部に設定後、連続送電動作を開始することで、連続送電初期の段階から最適な送電周波数が設定され、送電ロスを最小に抑えることが可能となる。
また、連続送電状態において、送電周波数調整部が、テール電圧が大きくなる方向に送電周波数をシフトさせながら連続送電を行うため、送電中に、共振回路素子の発熱や送受コイルの位置ズレ等による共振周波数ズレに対して、常に最適な送電周波数が適応的に設定され、送電ロスを最小限に抑えることが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る無接点式給電システムの構成を表すブロック図である。無接点式給電システム1は、無接点で電力送電を行う無接点給電装置2と、無接点で受電を行う無接点受電装置3からなる。
無接点給電装置2は、送電コイル4、高周波電源5、サンプリング回路6、整流回路7、及び制御回路8を備えている。送電コイル4は、電力送電のための電磁界を発生させるためのコイルである。高周波電源5(パルスバースト発生部)は、送電コイル4に通電する高周波電流を発生する回路であり、外部からの設定によって発振周波数の設定が可能とされている。この高周波電源5には、商用電源やバッテリー等の外部電源によって電力が供給される。サンプリング回路6は、送電コイル4の両端子間の電圧をサンプリングする回路である。整流回路7は、サンプリング回路6でサンプリングされる電圧を平滑化して平均値電圧を出力する回路である。制御回路8は、高周波電源5の発振周波数の設定、サンプリング回路6へのサンプリング実行指示信号の制御、整流回路7が出力する平均値電圧のA/D変換と閾値判定等の、無接点給電装置2全体の制御を行う。制御回路8は、通常のマイコンやCPUやPLD,FPGA等の再構成可能論理回路などによって構成することができる。
無接点受電装置3は、受電コイル11、共振コンデンサ12、整流器13、及び負荷回路14を備えている。受電コイル11は、送電コイル4の発生する電磁界によって誘導起電されるコイルであり、共振コイル11aと出力コイル11bとが共通の鉄心に巻かれた二同心コイルによって構成されている。共振コンデンサ12は、共振コイル11aの両端子間に接続されたコンデンサであり、共振コイル11aと共振コンデンサ12によって一定の共振周波数の共振回路が形成されている。整流器13は、出力コイル11bに誘起される誘導電流を整流し、受電電流として出力する回路である。負荷回路14は、整流器13が出力する受電電流によって駆動される回路である。
図2は、図1の無接点給電装置2の機能構成を表すブロック図である。図2において、図1と共通の部分については同符号を付している。図2において、制御回路8は、パルスバースト制御部21、A/D変換部22、テール電圧検出部23、脱着判定部24、連続送電切替部25、オフパルス発生部26、非送電切替部27、送電周波数調整部28、及びテール電圧記憶部29を備えている。
パルスバースト制御部21は、高周波電源5のON/OFF、周波数の設定、周波数のアップ/ダウン等の制御を行う。パルスバースト制御部21と高周波電源5との間には、周波数選択線21a、周波数アップシフト線21b、周波数ダウンシフト線21c、及び送電スイッチング線21dが設けられている。A/D変換部22は、整流回路7が出力する平均値電圧のA/D変換を行う。テール電圧検出部23は、A/D変換部22から出力される量子化された平均値電圧のデータに基づき、送電コイル4に通電されるパルスバーストのオフ直後に送電コイル4に誘起されるテール電圧を検出する。脱着判定部24は、テール電圧検出部23が検出するテール電圧を閾値判定することにより無接点受電装置3の存否(脱着)を判定する。連続送電切替部25は、非送電状態にあるとき、脱着判定部24が無接点受電装置3の存在を検出すると、送電コイル4への連続送電状態(以下「送電状態」)に切り替える制御を行う。オフパルス発生部26は、送電状態において、送電コイル4への通電を一定の時間オフさせるオフパルスを周期的に発生させる制御を行う。非送電切替部27は、オフパルスによる送電コイル4への通電のオフ直後に、脱着判定部24が無接点受電装置3の存在を検出しない場合、送電状態から非送電状態へ切り替える制御を行う。送電周波数調整部28は、高周波電源5が送電コイル4に通電する際の周波数の設定を行う。テール電圧記憶部29は、送電状態において、テール電圧検出部23が検出する、オフパルスのオフ直後に送電コイル4に誘起されるテール電圧を、その時点tのテール電圧V(t)として記憶する内部メモリである。
尚、本実施例においては、高周波電源5、サンプリング回路6、整流回路7、及び制御回路8を、それぞれ個別の回路として構成した例を示すが、SOC(System-on-a-chip)の手法などによりこれらを1チップ化して設計してもよく、本発明においては具体的な回路設計手法については問わない。
以上のように構成された実施例1に係る無接点式給電システム1において、以下無接点給電装置2による無接点受電装置3の送電制御動作について説明する。
図3及び図4は、実施例1に係る無接点給電装置2による無接点受電装置3の送電制御動作を表すフローチャートである。図5は、図2の無接点給電装置2の各電圧及びパルスの時間変化の一例を表すタイミングチャートである。図3及び図4において、Stage 0は無接点給電装置2に電源が最初に入れられた際の初期設定動作、Stage 1は無接点給電装置2の待機状態(待機モード)における動作、Stage 2は無接点給電装置2が無接点受電装置3へ給電を行っている連続送電状態(連続送電モード)における動作を表す。また、最上部に「制御回路」と記されたフローは制御回路8の動作、「高周波電源」と記されたフローは高周波電源5の動作を表す。以下、各ステージの動作を説明する。
(Stage 0)初期設定
制御回路8は、まず、現在の動作状態を「待機モード」とし、高周波電源5の発振周波数foutを初期値fo[0]に設定する(S101)。ここで、制御回路8内の内部不揮発メモリには、発振周波数foutのNout個の候補値(fo[0], fo[1],…, fo[Nout-1])が、予め設定されているものとする(例えば、3個(Nout=3)の候補値(30 kHz, 50 kHz, 86 kHz)など)。以下、発振周波数foutに設定される候補値fo[0], fo[1],…, fo[Nout-1]のインデックスをi(i = 0, 1, …, Nout-1)と記す。また、制御回路8内の内部不揮発メモリには、後述する連続送電状態で使用する発振周波数foutのシフト幅Δfも予め設定されているものとする(例えば、Δf = 0.25 kHzなど)。設定された発振周波数foutは周波数選択線21aを介して高周波電源5へ送られ、高周波電源5の発振周波数がfoutに設定される(S201)。
制御回路8は、まず、現在の動作状態を「待機モード」とし、高周波電源5の発振周波数foutを初期値fo[0]に設定する(S101)。ここで、制御回路8内の内部不揮発メモリには、発振周波数foutのNout個の候補値(fo[0], fo[1],…, fo[Nout-1])が、予め設定されているものとする(例えば、3個(Nout=3)の候補値(30 kHz, 50 kHz, 86 kHz)など)。以下、発振周波数foutに設定される候補値fo[0], fo[1],…, fo[Nout-1]のインデックスをi(i = 0, 1, …, Nout-1)と記す。また、制御回路8内の内部不揮発メモリには、後述する連続送電状態で使用する発振周波数foutのシフト幅Δfも予め設定されているものとする(例えば、Δf = 0.25 kHzなど)。設定された発振周波数foutは周波数選択線21aを介して高周波電源5へ送られ、高周波電源5の発振周波数がfoutに設定される(S201)。
(Stage 1)待機モード
パルスバースト制御部21は、まず、送電信号線21dをアサートするとともに、内部タイマt1をスタートさせる(S102)。送電信号線21dのアサートにより、高周波電源5は設定周波数foutにより送電を開始し、送電コイル4には周波数foutのバースト電流が給電される。パルスバースト制御部21は、内部タイマt1が所定のパルス幅TWoutに達するまで送電信号線21dのアサートし(S103)、TWoutを越えた時点で送電信号線21dをネゲートする(S104)。これにより、高周波電源5から送電コイル4へは、パルス幅TWoutのパルスバーストが出力される(S202〜S204)。
パルスバースト制御部21は、まず、送電信号線21dをアサートするとともに、内部タイマt1をスタートさせる(S102)。送電信号線21dのアサートにより、高周波電源5は設定周波数foutにより送電を開始し、送電コイル4には周波数foutのバースト電流が給電される。パルスバースト制御部21は、内部タイマt1が所定のパルス幅TWoutに達するまで送電信号線21dのアサートし(S103)、TWoutを越えた時点で送電信号線21dをネゲートする(S104)。これにより、高周波電源5から送電コイル4へは、パルス幅TWoutのパルスバーストが出力される(S202〜S204)。
パルスバーストがオフとなった直後において、送電コイル4の近傍に受電コイル11が存在しなければ、送電コイル4には、自己インダクタンスと寄生キャパシタンスによる僅かな誘起電圧振動によるテール電圧は生じるものの、それは殆ど無視できる。それに対して、送電コイル4の近傍に受電コイル11が存在する場合、共振が生じるために、送電コイル4には、大きな誘起電圧の減衰振動としてテール電圧が生じる(図5(a)参照)。
そこで、テール電圧検出部23は、送電信号線21dがネゲートされると同時に、サンプリング回路6をオン状態とし(S105)、サンプリング期間を計時する内部タイマt2をスタートさせ(S105)、内部タイマt2が所定のサンプリング時間TWsampに達すると(S106)、サンプリング回路6をオフ状態とする(S107)。これにより、テール電圧が誘起されるサンプリング時間TWsampの期間に送電コイル4の端子間電圧が整流器13に入力され(図5(d))、整流器13回路からは送電コイル4の端子間電圧の平均値(平均サンプリング電圧)が出力される。平均サンプリング電圧はA/D変換部22でAD変換された後、テール電圧検出部23に入力される。テール電圧検出部23は、時系列の平均サンプリング電圧を内部のFIRフィルタにより平滑化(時間積算(平均)化)する。脱着判定部24は、平滑化された平均サンプリング電圧Ave[Vsamp]を、内部のコンパレータにより所定の閾値Vthと比較し(S108)、Ave[Vsamp]>Vthの場合にはテール電圧が検出された(無接点受電装置3の着装状態)と判定し、そうでなければテール電圧が検出されていない(無接点受電装置3の離脱状態)と判定する(図5(e))。
ステップS108においてテール電圧が検出された場合には、制御回路8は、現在の動作状態を「連続送電モード」に変更し、送電周波数調整部28は、テール電圧記憶部29のテール電圧履歴値Vtail (pass)をAve[Vsamp]に設定し、内部の周波数シフト方向レジスタの値sfを+1(増加方向)に設定し(S109)、連続送電モードの動作へ移行する。ここで、値sfは、後述の連続送電モードのステップS131において、発振周波数foutをシフトさせる方向を表し、sf=+1は周波数増加方向、sf=−1は周波数減少方向を表す。
ステップS108においてテール電圧が検出されない場合には、パルスバースト制御部21は、高周波電源5の発振周波数foutを次の候補値fo[(i+1 % Nout)]に設定し、待機時間を計時する内部タイマt3をスタートする(S101)。ここで、「%」は剰余演算子である。これにより、高周波電源5の設定周波数foutが次の候補値fo[(i+1 % Nout)]に更新される(S210)。従って、待機モードの動作が繰り返される間、高周波電源5の発振周波数foutは、fo[0]→fo[1] →…→fo[Nout-1] →fo[0] →fo[1] →…のように循環的に変化する(図5(a)参照)。従って、周波数帯域の異なる共振回路を有する様々な無接点受電装置3に対しても柔軟に適応することが可能となる。
パルスバースト制御部21は、内部タイマt3が待機時間(Tout-TWout-TWsamp)に達するまで待機した後(S111)、再びステップS102に戻って待機モードの動作を繰り返す。ここで、Toutはパルスバーストの発生周期、TWoutはパルスバーストのパルス幅、TWsampはサンプリング時間であり、これらの値は自由に設定することができる(例えば、Tout = 3 sec, TWout = 3 msec, TWsamp = 2 msecなど)。
(Stage 2)連続送電モード
パルスバースト制御部21は、まず、送電信号線21dをアサートするとともに、内部タイマt4をスタートさせる(S121)。これにより、高周波電源5は現在の設定周波数foutにより送電を開始し、送電コイル4には周波数foutの連続送電用電流が給電される。制御回路8は、内部タイマt4が所定のオフパルス間隔時間Toffに達するまで送電信号線21dのアサートする(S122)。Toffを越えた時点で、オフパルス発生部26は、パルスバースト制御部21へオフパルス開始指令を出力するとともに、内部タイマt5をスタートさせ、パルスバースト制御部21は送電信号線21dをネゲートする(S123)。これにより、送電コイル4へはオフパルス間隔時間Toffだけ連続して送電用電流が給電され、送電コイル4から受電コイル11へ連続送電が行われる(S221〜S223)。ここで、オフパルス間隔時間Toffは、オフパルス発生部26がオフパルスを発生させるまでの時間間隔である。オフパルス間隔時間Toffの値は自由に設定することができる(例えば、10 secなど)。
パルスバースト制御部21は、まず、送電信号線21dをアサートするとともに、内部タイマt4をスタートさせる(S121)。これにより、高周波電源5は現在の設定周波数foutにより送電を開始し、送電コイル4には周波数foutの連続送電用電流が給電される。制御回路8は、内部タイマt4が所定のオフパルス間隔時間Toffに達するまで送電信号線21dのアサートする(S122)。Toffを越えた時点で、オフパルス発生部26は、パルスバースト制御部21へオフパルス開始指令を出力するとともに、内部タイマt5をスタートさせ、パルスバースト制御部21は送電信号線21dをネゲートする(S123)。これにより、送電コイル4へはオフパルス間隔時間Toffだけ連続して送電用電流が給電され、送電コイル4から受電コイル11へ連続送電が行われる(S221〜S223)。ここで、オフパルス間隔時間Toffは、オフパルス発生部26がオフパルスを発生させるまでの時間間隔である。オフパルス間隔時間Toffの値は自由に設定することができる(例えば、10 secなど)。
テール電圧検出部23は、送電信号線21dがネゲートされると同時に、サンプリング回路6をオン状態とし(S124)、内部タイマt5が所定のサンプリング時間TWsampに達すると(S125)、サンプリング回路6をオフ状態とする(S126)。これにより、オフパルス後の送電コイル4にテール電圧が生じるサンプリング時間TWsampの期間に送電コイル4の端子間電圧が整流器13に入力され(図5(d))、整流器13回路からは送電コイル4の端子間電圧の平均値(平均サンプリング電圧)が出力される。平均サンプリング電圧はA/D変換部22でAD変換された後、テール電圧検出部23に入力される。テール電圧検出部23は、時系列の平均サンプリング電圧を内部のFIRフィルタにより平滑化(時間積算(平均)化)する。脱着判定部24は、平滑化された平均サンプリング電圧Ave[Vsamp]を、内部のコンパレータにより所定の閾値Vthと比較し(S127)、Ave[Vsamp]>Vthの場合にはテール電圧が検出された(無接点受電装置3の着装状態)と判定し、そうでなければテール電圧が検出されていない(無接点受電装置3の離脱状態)と判定する(図5(e))。
ステップS127においてテール電圧が検出されなかった場合には、制御回路8は、現在の動作状態を「待機モード」に変更し、高周波電源5の発振周波数foutを現在の候補値fo[i]にリセットし(S128,S228)、待機モードの開始動作(S102)へ移行する。
ステップS127においてテール電圧が検出された場合には、送電周波数調整部28は、テール電圧記憶部29に記憶されているテール電圧履歴値Vtail (pass)と現在の平均サンプリング電圧Ave[Vsamp]とを比較することによって、発振周波数foutのシフト方向を判定する。すなわち、Ave[Vsamp]>Vtail (pass)(テール電圧が増加)の場合には、現在の周波数シフト方向レジスタの値sfを維持し、Ave[Vsamp]≦Vtail (pass)(テール電圧が減少又は不変)の場合には、現在の周波数シフト方向レジスタの値sfを反転(sf ← −sf)させる(S130)。以上のようにして周波数シフト方向sfが決定された後、送電周波数調整部28は、高周波電源5の発振周波数foutをfout+sfΔfに更新するとともに、テール電圧記憶部29に記憶されているテール電圧履歴値Vtail (pass)を現在の平均サンプリング電圧Ave[Vsamp]に更新する(S131,S231)。
上記S129〜S131の動作によって、高周波電源5の発振周波数foutは、オフパルスが起こる度に、平均サンプリング電圧が大きくなる方向に±Δfだけシフトされ、常に最も共振周波数に近い値に適応的に移動する。従って、送電コイル4から受電コイル11への送電時の電力ロスを最小限に抑えることが可能となる。
最後に、オフパルス発生部26は、内部タイマt5が所定のオフパルス幅TWoffに達すると(S132)、パルスバースト制御部21へオフパルス終了指令を出力し、パルスバースト制御部21は、送電信号線21dをアサートする(S121)。以下、再び連続送電モードの動作が繰り返される。
以上のように、本実施例に係る無接点給電装置2では、無接点受電装置3の脱着検出に、パルスバーストがオフされた直後に送電コイル4に誘起されるテール電圧を用いた。これにより、共振状態に有る受電コイルが送電コイルに磁気結合している場合にのみ無接点受電装置3の存在が検出されるため、従来よりも高い精度で無接点受電装置3の脱着を検出することが可能となる。また、パルスバースト制御部21は、無接点受電装置3の検出の際に用いるパルスバーストの発振周波数を、複数の候補値fo[0], fo[1],…, fo[Nout-1]の間で順次切り替えながら検出するため、様々な共振周波数に対して適応して発振周波数を決定することができる。さらに、送電周波数調整部28は、連続送電モードにおいて、テール電圧が大きくなる方向に送電周波数をシフトさせながら連続送電を行うため、例えば、受電コイルの老朽化や動作中の温度変化などで共振周波数が設計値からずれてきた場合や、無接点給電装置2と無接点受電装置3との間隔が変化して共振周波数が変化する場合などにおいても、最適な送電周波数を適応的に設定することができる。従って、送電ロスを最小限に抑えることが可能となる。
尚、本実施例において、テール電圧の検出に整流器13とFIRフィルタを用いて平均値(又は積算値)を求める構成について示したが、本発明においてテール電圧の検出手段はこれに限られず、例えば、ピークホールド回路を用いて、サンプリング時間TWsampにおけるテール電圧の最大値を検出するように構成することもできる。
図6は、本発明の実施例2に係る無接点給電装置2の機能構成を表すブロック図である。図6において、実施例1の図2と同様の構成部分については、同符号を付して説明は省略する。実施例1と比較すると、本実施例では連続送電切替部25の構成が相違する。本実施例の連続送電切替部25は、周波数探索バースト発生部30、送電周波数設定部31、及び送電開始部32を備えている。
周波数探索バースト発生部30は、脱着判定部24が無接点受電装置3の存在を検出すると、予め設定された周波数の異なる複数のパルスバースト(以下「周波数探索バースト」という。)を、高周波電源5により順次発生させて送電コイルに通電する制御を行う。送電周波数設定部31は、各周波数探索バーストのうち、テール電圧検出部23が検出する、周波数探索バーストのオフ直後に送電コイル4に誘起されるテール電圧が、最大となる周波数探索バーストを選択し、当該周波数探索バーストの周波数を送電周波数foutに設定する制御を行う。送電開始部32は、送電周波数設定部31により送電周波数foutが設定されると、当該送電周波数foutにより送電コイル4への連続送電を開始する制御を行う。
以上のような本実施例に係る無接点給電装置2について、以下その動作を説明する。尚、初期設定(stage 0)及び待機モード(stage 1)の動作、並びに連続送電モード(stage 2)における連続送電を開始後の動作(S121〜S132,S221〜S231)に関しては、実施例1と同様であるため説明は省略し、ここでは、本実施例に特有の動作についてのみ説明する。
図7は、図6の無接点給電装置2の連続送電モード開始時の初期動作部分を表すフローチャートである。
周波数探索バースト発生部30は、まず、テール電圧の最大値を表す変数(以下「最大テール値」)Vtail (max)を、ステップS105〜S107で得られている平均サンプリング電圧Ave[Vsamp]に設定し初期化するとともに、最適周波数インデックスnを0に初期化する(S141)。そして、インデックスjを1から周波数シフト候補数Nsまで変化させながら、以下のステップS142〜S152の動作を反復実行する。
まず、周波数探索バースト発生部30は、高周波電源5の発振周波数foutをfo[i]+Δfjに設定する(S143,S243)。ここで、fo[i]は現在設定されている発振周波数候補値であり、(Δf1, Δf2, …, ΔfNs)は周波数シフト候補値である。周波数シフト候補値(Δf1, Δf2, …, ΔfNs)は予め設定されているものとする(例えば、(-1 kHz, -0.75 kHz, -0.5 kHz, -0.25 kHz, 0.25 kHz, 0.5 kHz, 0.75 kHz, 1 kHz)など)。また、Δf0=0 kHzとする。
次に、周波数探索バースト発生部30は、パルスバースト制御部21を介して送電信号線21dをアサートするとともに、内部タイマt6をスタートさせる(S144)。送電信号線21dのアサートにより、高周波電源5は設定周波数foutにより送電を開始し、送電コイル4には周波数foutのバースト電流が給電される。周波数探索バースト発生部30は、内部タイマt6が所定のパルス幅TWoutに達するまで送電信号線21dのアサートし(S145)、TWoutを越えた時点で送電信号線21dをネゲートする(S146)。これにより、高周波電源5から送電コイル4へは、パルス幅TWoutのパルスバーストが出力される(S244〜S246)。
次に、テール電圧検出部23は、送電信号線21dがネゲートされると同時に、サンプリング回路6をオン状態とし(S147)、サンプリング期間を計時する内部タイマt7をスタートさせ(S147)、内部タイマt7が所定のサンプリング時間TWsampに達すると(S148)、サンプリング回路6をオフ状態とする(S149)。これにより、実施例1で説明した通り、テール電圧検出部23は、テール電圧の平均値である平均サンプリング電圧Ave[Vsamp]を出力する。
次に、送電周波数設定部31は、平均サンプリング電圧Ave[Vsamp]を、内部のコンパレータにより現在の最大テール値Vtail (max)と比較する(S150)。そして、Ave[Vsamp]>Vtail (max)の場合には、最適周波数インデックスnをjに更新し、最大テール値Vtail (max)をAve[Vsamp]に更新する(S151)。そして、j<Nsの場合にはステップS142に戻り、ループ処理を繰り返す。
以上のようなループ処理により、最もテール電圧が大きくなる周波数シフト候補Δfnが求まるので、送電周波数設定部31は、高周波電源5の発振周波数foutをfo[i]+Δfnに設定するとともに、テール電圧履歴値Vtail (pass)をVtail (max)に設定する(S153,S253)。そして、送電開始部32は、パルスバースト制御部21に対して連続送電開始の指令を出力し、以下、図4のステップS121,S221の動作へと移行する。
以上のように、本実施例に係る無接点給電装置2では、連続送電モードにおいて、連続送電を開始する前に、周波数探索バースト発生部30及び送電周波数設定部31によって、受電コイルの共振周波数に最も近い送電周波数を探索し、その送電周波数を高周波電源5に設定した後に、連続送電動作を開始することとした。これにより、最初の段階で最適な送電周波数が設定されるため、送電ロスを更に抑えることが可能となる。
尚、本実施例において周波数探索バースト発生部30及び送電周波数設定部31は総当たり探索により最適な送電周波数を探索する例を示したが、探索手法に関しては公知の様々な手法を応用してもよい。例えば、実施例1で示した様な勾配法などを使用して効率的に探索するように構成することもできる。
1 無接点式給電システム
2 無接点給電装置
3 無接点受電装置
4 送電コイル
5 高周波電源
6 サンプリング回路
7 整流回路
8 制御回路
11 受電コイル
11a 共振コイル
11b 出力コイル
12 共振コンデンサ
13 整流器
14 負荷回路
21 パルスバースト制御部
21a 周波数選択線
21b 周波数アップシフト線
21c 周波数ダウンシフト線
21d 送電スイッチング線
22 A/D変換部
23 テール電圧検出部
24 脱着判定部
25 連続通電切替部
26 オフパルス発生部
27 非送電切替部
28 送電周波数調整部
29 テール電圧記憶部
30 周波数探索バースト発生部
31 送電周波数設定部
32送電開始部
2 無接点給電装置
3 無接点受電装置
4 送電コイル
5 高周波電源
6 サンプリング回路
7 整流回路
8 制御回路
11 受電コイル
11a 共振コイル
11b 出力コイル
12 共振コンデンサ
13 整流器
14 負荷回路
21 パルスバースト制御部
21a 周波数選択線
21b 周波数アップシフト線
21c 周波数ダウンシフト線
21d 送電スイッチング線
22 A/D変換部
23 テール電圧検出部
24 脱着判定部
25 連続通電切替部
26 オフパルス発生部
27 非送電切替部
28 送電周波数調整部
29 テール電圧記憶部
30 周波数探索バースト発生部
31 送電周波数設定部
32送電開始部
Claims (6)
- 送電コイルにより無接点受電装置へ無接点で電力送電し、該無接点受電装置の受電コイルにより送電電力を受電する無接点式給電システムにおいて使用される無接点給電装置であって、
電力送電のための電磁場を発生する送電コイルと、
所定の周波数のパルスバーストを発生し前記送電コイルに通電するパルスバースト発生部と、
前記パルスバーストがオフされた直後に、前記送電コイルに誘起されるテール電圧を検出するテール電圧検出部と、
前記テール電圧検出部が検出するテール電圧を閾値判定することにより、無接点受電装置の存否を判定する脱着判定部と、を備えた無接点給電装置。 - 前記送電コイルから送電を行っていない非送電状態にあるとき、周期的にオン・オフを繰り返す所定の周波数のパルスバーストを、前記パルスバースト発生部により発生させる制御を行うパルスバースト制御部と、
前記非送電状態にあるとき、前記脱着判定部が前記無接点受電装置の存在を検出すると、前記送電コイルへの連続送電状態に切り替える連続送電切替部と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の無接点給電装置。 - 前記パルスバースト制御部は、前記非送電状態にあるときに、前記パルスバースト発生部によりパルスバーストを発生させる際に、予め設定された複数の異なる周波数のうちから一の周波数を順次選択し、前記パルスバースト発生部の発振周波数に設定した後、当該発振周波数のパルスバーストを発生させる制御を行うことを特徴とする請求項2記載の無接点給電装置。
- 前記連続送電切替部は、
前記脱着判定部が前記無接点受電装置の存在を検出すると、
予め設定された周波数の異なる複数のパルスバーストである周波数探索バーストを、前記パルスバースト発生部により順次発生させて前記送電コイルに通電する制御を行う周波数探索バースト発生部と、
前記各周波数探索バーストのうち、前記テール電圧検出部が検出する、前記周波数探索バーストのオフ直後に前記送電コイルに誘起されるテール電圧が、最大の前記周波数探索バーストを選択し、当該周波数探索バーストの周波数を送電周波数に設定する送電周波数設定部と、
前記送電周波数設定手段により前記送電周波数が設定されると、当該送電周波数により前記送電コイルへの連続送電を開始する送電開始部と、を備えたことを特徴とする請求項2又は3記載の無接点給電装置。 - 前記送電コイルへの連続送電状態において、前記送電コイルへの通電を一定の時間オフさせるオフパルスを周期的に発生させるオフパルス発生部を備え、
前記テール電圧検出部は、前記オフパルスにより前記送電コイルへの通電がオフされた直後においても、前記送電コイルに誘起されるテール電圧を検出するものであり、
前記オフパルスにより前記送電コイルへの通電がオフされた直後において、前記脱着判定部が前記無接点受電装置の存在を検出しない場合、前記送電コイルへの前記連続送電状態から前記非送電状態に切り替える非送電切替部を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一記載の無接点給電装置。 - 前記送電コイルへの連続送電状態において、前記テール電圧検出部が検出する、前記オフパルスのオフ直後に前記送電コイルに誘起されるテール電圧を、現時点のテール電圧V(t)として記憶するテール電圧記憶部と、
現時点の前記テール電圧V(t)と、前記テール電圧記憶部に記憶された1回前の時点の前記テール電圧V(t−Δt)とを比較し、
V(t)>V(t−Δt)の場合、前記送電コイルへ連続送電する送電周波数fを、現在設定されている周波数増減方向に所定の周波数幅Δfだけ増加又は減少させて前記送電周波数fを再設定し、
V(t)<V(t−Δt)の場合、現在設定されている前記周波数増減方向を逆方向に切り替えた後、前記送電コイルへ連続送電する送電周波数fを、前記周波数増減方向に所定の周波数幅Δfだけ増加又は減少させて前記送電周波数fを再設定する送電周波数調整部と、を備えたことを特徴とする請求項5記載の無接点給電装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015177578A (ja) * | 2014-03-13 | 2015-10-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 非接触給電装置の機器検知方法及び非接触給電装置 |
US20230030041A1 (en) * | 2018-01-26 | 2023-02-02 | Indigo Technologies, Inc. | Wireless power transfer systems with integrated impedance matching and methods for using the same |
-
2014
- 2014-02-22 JP JP2014032369A patent/JP2015159650A/ja active Pending
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