JP2015155840A - 微生物夾雑物検査用容器、微生物夾雑物検査キットおよび微生物夾雑物検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、簡単な操作で迅速かつ高感度に検査を行うことが可能な微生物夾雑物検査用容器、微生物夾雑物検査キットおよび微生物夾雑物検査方法を提供することを主目的とする。【解決手段】本発明は、微生物夾雑物の検査に用いられる微生物夾雑物検査用容器であって、流体入口および流体出口を有する容器本体と、上記容器本体内に収納された試薬と、上記流体入口および上記流体出口を密閉する密閉部材とを有し、上記容器本体が積層可能であり、上記流体入口と上記流体出口とが気密嵌合可能であることを特徴とする微生物夾雑物検査用容器を提供することにより、上記課題を解決する。【選択図】図1
Description
本発明は、エンドトキシン、リポ多糖、(1→3)−β−D−グルカン等の微生物夾雑物の検査に用いられる微生物夾雑物検査用容器、微生物夾雑物検査キットおよび微生物夾雑物検査方法に関するものである。
エンドトキシンはグラム陰性菌の細胞壁に存在する物質であり、発熱性等の種々の生物活性を有している。そのため、医薬品や医療用具がエンドトキシンで汚染された場合、ごく微量でも重篤な結果を招くことがあり、これらのエンドトキシン汚染量は厳密に管理されなければならない。
エンドトキシン検出試験には定性試験および定量試験があり、定性試験としてはゲル化法、定量試験としては比濁法、比色法、蛍光法が一般に知られている。いずれの方法においても、正確な検査を行うには煩雑な手順や長時間を要する。そのため、簡便な操作で迅速に検査を行うことが求められている。
例えば特許文献1には、エンドトキシン検査に必要な試薬がすべて封入された板状のカートリッジが提案されている。このようなカートリッジを用いることで、簡単な操作で迅速に検査を行うことができる。
特許文献1に記載の板状のカートリッジには試薬が既に封入されているため、カートリッジ毎に検出感度が予め決められている。しかしながら、カートリッジ毎に検出感度のばらつきがあることから、エンドトキシンが検出されなかった場合において、カートリッジの検出感度が低いために検出できなかったのか、エンドトキシンが無いのかが判断できない場合がある。そのため、液体試料中のエンドトキシンが極微量である場合には、複数のカートリッジを用いて繰り返し検査を行わなければならない場合があり、エンドトキシン検査が煩雑になるという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、簡単な操作で迅速かつ高感度に検査を行うことが可能な微生物夾雑物検査用容器、微生物夾雑物検査キットおよび微生物夾雑物検査方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、微生物夾雑物の検査に用いられる微生物夾雑物検査用容器であって、流体入口および流体出口を有する容器本体と、上記容器本体内に収納された試薬と、上記流体入口および上記流体出口を密閉する密閉部材とを有し、上記容器本体が積層可能であり、上記流体入口と上記流体出口とが気密嵌合可能であることを特徴とする微生物夾雑物検査用容器を提供する。
本発明によれば、微生物夾雑物検査に使用される試薬が微生物夾雑物検査用容器に収納されているため、本発明の微生物夾雑物検査用容器を用いることにより簡単な操作で迅速に微生物夾雑物検査を行うことが可能である。また本発明によれば、試薬は容器本体内に収納されており、容器本体は積層可能であるため、目的に応じて試薬の種類や試薬の濃度等をカスタマイズできる。例えばエンドトキシン検査の場合、ライセート試薬が収納された容器本体を積層することでライセート試薬の濃度を高くし、エンドトキシンの検出感度を高めることも可能になる。
本発明の微生物夾雑物検査用容器は、上記容器本体内に設けられ、上記試薬を固定する固定部を有していてもよい。試薬を容器本体内に容易に固定することが可能になる。
また本発明においては、上記微生物夾雑物がエンドトキシンまたは(1→3)−β−D−グルカンであり、上記試薬がライセート試薬、エンドトキシン標準品、(1→3)−β−D−グルカン標準品、発色合成基質または蛍光基質、あるいはライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質との混合物であることが好ましい。
また本発明は、上述の微生物夾雑物検査用容器を有することを特徴とする微生物夾雑物検査キットを提供する。
本発明によれば、上述の微生物夾雑物検査用容器を有するため、本発明の微生物夾雑物検査キットを用いることにより簡単な操作で迅速に微生物夾雑物検査を行うことが可能である。また本発明によれば、目的に応じて試薬の種類や試薬の濃度等をカスタマイズでき、例えば微生物夾雑物の検出感度を高めることも可能になる。
本発明の微生物夾雑物検査キットは、上記微生物夾雑物検査用容器として、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器と、エンドトキシン標準品または(1→3)−β−D−グルカン標準品が収納された第2微生物夾雑物検査用容器、および、発色合成基質または蛍光基質が収納された第3微生物夾雑物検査用容器の少なくともいずれか一方とを有することが好ましい。複数種類の微生物夾雑物検査用容器を組み合わせて用いることにより、目的に応じて微生物夾雑物検査キットの構成をカスタマイズすることができる。
また本発明の微生物夾雑物検査キットは、光学検出器をさらに有していてもよい。微生物夾雑物を光学的に測定することができる。
また本発明は、上述の微生物夾雑物検査キットを用いて微生物夾雑物を検査する微生物夾雑物検査方法であって、上記微生物夾雑物検査キットが、微生物夾雑物検査用容器として、第1試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器を少なくとも有し、上記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口から容器本体内に液体試料を導入する第1工程を少なくとも有する反応工程と、上記反応工程後、上記液体試料中の微生物夾雑物を光学的に測定する測定工程とを有することを特徴とする微生物夾雑物検査方法。
本発明によれば、上述の微生物夾雑物検査キットを用いるため、簡単な操作で迅速に微生物夾雑物検査を行うことが可能である。また、例えばエンドトキシン検査の場合、ライセート試薬の感度を確認するための測定をエンドトキシン標準品を用いて簡単に行うことも可能である。また本発明によれば、目的に応じて試薬の種類や試薬の濃度等をカスタマイズでき、例えば微生物夾雑物の検出感度を高めることも可能である。
上記発明においては、上記第1試薬がライセート試薬であり、上記第1工程では、上記容器本体内に上記液体試料を導入した後、上記液体試料中の微生物夾雑物および上記ライセート試薬を反応させてもよい。
また本発明においては、上記微生物夾雑物検査キットが、上記微生物夾雑物検査用容器として、第2試薬が収納された第2微生物夾雑物検査用容器をさらに有し、上記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に上記第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、上記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および上記第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いることが好ましい。複数種類の微生物夾雑物検査用容器を組み合わせて用いることにより、目的に応じた微生物夾雑物の検査が可能になる。
上記の場合、上記第2試薬がエンドトキシン標準品または(1→3)−β−D−グルカン標準品であってもよい。
また本発明においては、上記微生物夾雑物検査キットが、上記微生物夾雑物検査用容器として、第3試薬が収納された第3微生物夾雑物検査用容器をさらに有し、上記第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に上記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、上記第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および上記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いることも好ましい。複数種類の微生物夾雑物検査用容器を組み合わせて用いることにより、目的に応じた微生物夾雑物の検査が可能になる。
上記の場合、上記第1試薬がライセート試薬であり、上記第3試薬が発色合成基質または蛍光基質であり、上記第1工程では、上記容器本体内に上記液体試料を導入した後、上記液体試料中の微生物夾雑物および上記ライセート試薬を反応させ、上記反応工程が、上記第1工程後に、上記微生物夾雑物を含む上記ライセート試薬と上記発色合成基質または蛍光基質とを反応させる第2工程を有していてもよい。微生物夾雑物を高感度に検出することが可能になる。
本発明は、目的に応じて試薬の種類や試薬の濃度等をカスタマイズでき、簡単な操作で迅速かつ高感度に微生物夾雑物検査を行うことが可能であるという効果を奏する。
以下、本発明の微生物夾雑物検査用容器、微生物夾雑物検査キットおよび微生物夾雑物検査方法について詳細に説明する。
A.微生物夾雑物検査用容器
本発明の微生物夾雑物検査用容器は、微生物夾雑物の検査に用いられる微生物夾雑物検査用容器であって、流体入口および流体出口を有する容器本体と、上記容器本体内に収納された試薬と、上記流体入口および上記流体出口を密閉する密閉部材とを有し、上記容器本体が積層可能であり、上記流体入口と上記流体出口とが気密嵌合可能であることを特徴とするものである。
本発明の微生物夾雑物検査用容器は、微生物夾雑物の検査に用いられる微生物夾雑物検査用容器であって、流体入口および流体出口を有する容器本体と、上記容器本体内に収納された試薬と、上記流体入口および上記流体出口を密閉する密閉部材とを有し、上記容器本体が積層可能であり、上記流体入口と上記流体出口とが気密嵌合可能であることを特徴とするものである。
本発明の微生物夾雑物検査用容器について図面を参照して説明する。
図1(a)は本発明の微生物夾雑物検査用容器の一例を示す概略平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図、図1(c)は図1(a)のB−B線断面図である。また、図1(d)は図1(a)〜(c)に示す容器本体が積層された場合の一例を示す概略断面図である。なお、図1(a)において密閉部材は省略されている。
図1(a)〜(c)に示すように、微生物夾雑物検査用容器1は、流体入口3および流体出口4を有する容器本体2と、容器本体2内に設けられ、試薬10を固定する固定部7と、容器本体2内に収納され、固定部7に固定された試薬10と、容器本体2全体を密封包装する袋状の密閉部材5とを有している。固定部7は容器本体2と一体に形成されており、十字状の形状を有している。また、図1(d)に示すように、容器本体2(2a、2b)は積層可能であり、容器本体2(2a、2b)の流体入口と流体出口とは気密嵌合可能である。
図1(a)は本発明の微生物夾雑物検査用容器の一例を示す概略平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図、図1(c)は図1(a)のB−B線断面図である。また、図1(d)は図1(a)〜(c)に示す容器本体が積層された場合の一例を示す概略断面図である。なお、図1(a)において密閉部材は省略されている。
図1(a)〜(c)に示すように、微生物夾雑物検査用容器1は、流体入口3および流体出口4を有する容器本体2と、容器本体2内に設けられ、試薬10を固定する固定部7と、容器本体2内に収納され、固定部7に固定された試薬10と、容器本体2全体を密封包装する袋状の密閉部材5とを有している。固定部7は容器本体2と一体に形成されており、十字状の形状を有している。また、図1(d)に示すように、容器本体2(2a、2b)は積層可能であり、容器本体2(2a、2b)の流体入口と流体出口とは気密嵌合可能である。
ここで、「容器本体が積層可能である」とは、一の容器本体の流体入口と他の容器本体の流体出口とが気密嵌合することにより複数の容器本体が積層することをいう。
また、「流体入口と流体出口とが気密嵌合可能である」とは、複数の容器本体を積層した際に流体入口と流体出口との間に隙間がなく、気体の流通を妨げるように流体入口と流体出口とが嵌合することをいう。
また、「流体入口と流体出口とが気密嵌合可能である」とは、複数の容器本体を積層した際に流体入口と流体出口との間に隙間がなく、気体の流通を妨げるように流体入口と流体出口とが嵌合することをいう。
図2(a)は本発明の微生物夾雑物検査用容器の他の例を示す概略平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図である。また、図2(c)、(d)は図2(a)、(b)に示す容器本体が積層された場合の一例を示す概略断面図である。なお、図2(a)において密閉部材は省略されている。
図2(a)、(b)に示すように、微生物夾雑物検査用容器1は、流体入口3および流体出口4を有する容器本体2と、容器本体2内に収納され、試薬10を含浸させた不織布8と、容器本体2全体を密封包装する袋状の密閉部材5とを有している。不織布8は試薬10を固定する固定部の一つである。また、図2(c)、(d)に示すように、容器本体2(2a、2b、2c)は積層可能であり、容器本体2(2a、2b、2c)の流体入口と流体出口とは気密嵌合可能である。
図2(a)、(b)に示すように、微生物夾雑物検査用容器1は、流体入口3および流体出口4を有する容器本体2と、容器本体2内に収納され、試薬10を含浸させた不織布8と、容器本体2全体を密封包装する袋状の密閉部材5とを有している。不織布8は試薬10を固定する固定部の一つである。また、図2(c)、(d)に示すように、容器本体2(2a、2b、2c)は積層可能であり、容器本体2(2a、2b、2c)の流体入口と流体出口とは気密嵌合可能である。
図3(a)は本発明の微生物夾雑物検査用容器の他の例を示す概略平面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A線断面図である。また、図3(c)は図3(a)、(b)に示す容器本体が積層された場合の一例を示す概略断面図である。なお、図3(a)において密閉部材は省略されている。
図3(a)、(b)に示すように、微生物夾雑物検査用容器1は、流体入口3および流体出口4を有する容器本体2と、容器本体2内に収納された試薬10と、流体入口3を密閉するシート状の第1密閉部材6aと、流体出口4を密閉するシート状の第2密閉部材6bとを有している。試薬10は容器本体2の内壁の段差にリング状に固定されている。また、図3(c)に示すように、容器本体2(2a、2b)は積層可能であり、容器本体2(2a、2b)の流体入口と流体出口とは気密嵌合可能である。
図3(a)、(b)に示すように、微生物夾雑物検査用容器1は、流体入口3および流体出口4を有する容器本体2と、容器本体2内に収納された試薬10と、流体入口3を密閉するシート状の第1密閉部材6aと、流体出口4を密閉するシート状の第2密閉部材6bとを有している。試薬10は容器本体2の内壁の段差にリング状に固定されている。また、図3(c)に示すように、容器本体2(2a、2b)は積層可能であり、容器本体2(2a、2b)の流体入口と流体出口とは気密嵌合可能である。
図4(a)は本発明の微生物夾雑物検査用容器の他の例を示す概略平面図であり、図4(b)は図4(a)のA−A線断面図である。また、図4(c)は図4(a)、(b)に示す容器本体に図2(a)、(b)に示す容器本体が積層された場合の一例を示す概略断面図である。なお、図4(a)において密閉部材は省略されている。
図4(a)、(b)に示す微生物夾雑物検査用容器1は、複数の容器本体2が連結されたものである。各容器本体2は流体入口3および流体出口4を有し、流体入口3および流体出口4は複数の容器本体2全体を密封包装する袋状の密閉部材5で密閉されており、各容器本体2内には試薬10を含浸させた不織布8が収納されている。また、図4(c)に示すように、複数の容器本体2が連結されている場合でも、容器本体2(2a、2b)は積層可能であり、容器本体2(2a、2b)の流体入口と流体出口とは気密嵌合可能である。
図4(a)、(b)に示す微生物夾雑物検査用容器1は、複数の容器本体2が連結されたものである。各容器本体2は流体入口3および流体出口4を有し、流体入口3および流体出口4は複数の容器本体2全体を密封包装する袋状の密閉部材5で密閉されており、各容器本体2内には試薬10を含浸させた不織布8が収納されている。また、図4(c)に示すように、複数の容器本体2が連結されている場合でも、容器本体2(2a、2b)は積層可能であり、容器本体2(2a、2b)の流体入口と流体出口とは気密嵌合可能である。
図5(a)〜(c)は本発明の微生物夾雑物検査用容器の使用方法の一例を示す模式図であり、図4(a)〜(c)に示す微生物夾雑物検査用容器の使用方法の一例を示す。図5(a)は概略平面図、図5(b)は図5(a)のC−C線断面図、図5(c)は図5(a)のD−D線断面図である。この例においてはエンドトキシン検査を示す。
図5(a)〜(c)に示すように、治具であるプレート21内には流路22が設けられており、流路22の一方の片端に配置された挿入口24に本発明の微生物夾雑物検査用容器の容器本体2a、2bを嵌合する。容器本体2a内には試薬10aとしてライセート試薬が収納され、容器本体2b内には試薬10bとしてエンドトキシン標準品が収納されている。ライセート試薬が収納された容器本体2aのみを配置した流路22は試料検査用ライン22aであり、ライセート試薬が収納された容器本体2aとエンドトキシン標準品が収納された容器本体2bとを積層した流路22は添加回収測定用ライン22bである。流路22の途中には検出部23が設けられており、流路22の他方の片端には図示しないがポンプが取り付けられている。
図5(a)〜(c)に示すように、治具であるプレート21内には流路22が設けられており、流路22の一方の片端に配置された挿入口24に本発明の微生物夾雑物検査用容器の容器本体2a、2bを嵌合する。容器本体2a内には試薬10aとしてライセート試薬が収納され、容器本体2b内には試薬10bとしてエンドトキシン標準品が収納されている。ライセート試薬が収納された容器本体2aのみを配置した流路22は試料検査用ライン22aであり、ライセート試薬が収納された容器本体2aとエンドトキシン標準品が収納された容器本体2bとを積層した流路22は添加回収測定用ライン22bである。流路22の途中には検出部23が設けられており、流路22の他方の片端には図示しないがポンプが取り付けられている。
液体試料中のエンドトキシンを検査する際には、まず、試料検査用ライン22aでは容器本体2aに液体試料を導入し、添加回収測定用ライン22bでは容器本体2bに液体試料を導入する。試料検査用ライン22aでは容器本体2a内で液体試料がライセート試薬を溶解し、流路22に導入される。添加回収測定用ライン22bでは容器本体2b内で液体試料がエンドトキシン標準品を溶解した後、容器本体2a内でライセート試薬を溶解し、流路22に導入される。この際、流路22の他方の片端に取り付けられたポンプで陰圧を付与することで、液体試料を移動させることができる。次に、ポンプで陰圧を付与して、液体試料を検出部23まで移動させる。検出部23では液体試料の光学特性の変化を検出することができる。この例においては、エンドトキシンの存在下で液体試料およびライセート試薬の混合物の凝固反応が生じゲル化するので、ゲル化に伴う濁度の変化を測定することにより、エンドトキシンを検出するまたはエンドトキシン濃度を測定することができる。
図6(a)〜(c)は本発明の微生物夾雑物検査用容器の使用方法の他の例を示す模式図であり、図4(a)〜(c)に示す微生物夾雑物検査用容器の使用方法の他の例を示す。図6(a)は概略平面図、図6(b)は図6(a)のC−C線断面図、図6(c)は図6(a)のD−D線断面図である。この例においてはエンドトキシン検査を示す。
図6(a)〜(c)に示すように、治具であるプレート21内には流路22が設けられており、流路22の一方の片端に配置された挿入口24に本発明の微生物夾雑物検査用容器の容器本体2a、2b、2cを嵌合する。容器本体2a内には試薬10aとして発色合成基質または蛍光基質が収納され、容器本体2b内には試薬10bとしてライセート試薬が収納され、容器本体2c内には試薬10cとしてエンドトキシン標準品が収納されている。発色合成基質または蛍光基質が収納された容器本体2aとライセート試薬が収納された容器本体2bとを積層した流路22は試料検査用ライン22aであり、発色合成基質または蛍光基質が収納された容器本体2aとライセート試薬が収納された容器本体2bとエンドトキシン標準品が収納された容器本体2cとを積層した流路22は添加回収測定用ライン22bである。流路22の途中には検出部23が設けられており、流路22の他方の片端には図示しないがポンプが取り付けられている。
図6(a)〜(c)に示すように、治具であるプレート21内には流路22が設けられており、流路22の一方の片端に配置された挿入口24に本発明の微生物夾雑物検査用容器の容器本体2a、2b、2cを嵌合する。容器本体2a内には試薬10aとして発色合成基質または蛍光基質が収納され、容器本体2b内には試薬10bとしてライセート試薬が収納され、容器本体2c内には試薬10cとしてエンドトキシン標準品が収納されている。発色合成基質または蛍光基質が収納された容器本体2aとライセート試薬が収納された容器本体2bとを積層した流路22は試料検査用ライン22aであり、発色合成基質または蛍光基質が収納された容器本体2aとライセート試薬が収納された容器本体2bとエンドトキシン標準品が収納された容器本体2cとを積層した流路22は添加回収測定用ライン22bである。流路22の途中には検出部23が設けられており、流路22の他方の片端には図示しないがポンプが取り付けられている。
液体試料中のエンドトキシンを検査する際には、まず、試料検査用ライン22aでは容器本体2bに液体試料を導入し、添加回収測定用ライン22bでは容器本体2cに液体試料を導入する。試料検査用ライン22aでは容器本体2a内で液体試料がライセート試薬を溶解した後、容器本体2a内で発色合成基質または蛍光基質を溶解し、流路22に導入される。添加回収測定用ライン22bでは容器本体2c内で液体試料がエンドトキシン標準品を溶解した後、容器本体2b内でライセート試薬を溶解し、容器本体2a内で発色合成基質または蛍光基質をさらに溶解し、流路22に導入される。この際、流路22の他方の片端に取り付けられたポンプで陰圧を付与することで、液体試料を移動させることができる。次に、ポンプで陰圧を付与して、液体試料を検出部23まで移動させる。検出部23では液体試料の光学特性の変化を検出することができる。この例においては、発色合成基質の場合、エンドトキシンによりライセート試薬中の凝固酵素が活性化され、活性化された凝固酵素の作用により発色合成基質から発色基が遊離されるので、発色基の量を吸光度または透過率で測定することにより、エンドトキシンを検出するまたはエンドトキシン濃度を測定することができる。また、蛍光基質の場合、エンドトキシンによりライセート試薬中の凝固酵素が活性化され、活性化された凝固酵素の作用により蛍光基質から蛍光基が遊離されるので、蛍光基の量を蛍光度で測定することにより、エンドトキシンを検出するまたはエンドトキシン濃度を測定することができる。
本発明によれば、微生物夾雑物検査に使用される試薬が微生物夾雑物検査用容器に収納されているため、本発明の微生物夾雑物検査用容器を用いることにより簡単な操作で迅速に微生物夾雑物検査を行うことが可能である。
また、従来の微生物夾雑物検査においては板状のカートリッジに必要な試薬がすべて封入されていたため、検査対象に応じてカートリッジを適宜選択する必要があったが、本発明においては試薬は容器本体内に収納されており、容器本体は積層可能であるため、検査対象に応じて試薬の種類や試薬の濃度等を適宜調整することができる。すなわち、目的に応じて試薬や検査用器具をカスタマイズできる。
例えばエンドトキシン検査の場合、ライセート試薬が収納された容器本体を積層し、積層数を変えることで、ライセート試薬の濃度を調整することができる。
ここで、例えばライセート試薬の濃度が高くなるほど、エンドトキシンの検出感度が高くなる。そのため、例えば上記のようにライセート試薬が収納された容器本体の積層数を変えてライセート試薬の濃度が低いものとライセート試薬の濃度が高いものとを同時に測定することで、エンドトキシンの検出感度を高めることができ、また効率的にエンドトキシンの検査を行うことができる。したがって、液体試料中のエンドトキシンが極微量である場合においても、高感度にエンドトキシン検査を行うことができる。
これに対し、従来の板状のカートリッジではカートリッジ内に試薬がすべて封入されているため、カートリッジ毎に検出感度があらかじめ決められている。また、カートリッジ毎に検出感度のばらつきがある。そのため、エンドトキシンが検出されなかった場合でも、再度検査を行わなければならない場合があり、検査が煩雑になる。
ここで、例えばライセート試薬の濃度が高くなるほど、エンドトキシンの検出感度が高くなる。そのため、例えば上記のようにライセート試薬が収納された容器本体の積層数を変えてライセート試薬の濃度が低いものとライセート試薬の濃度が高いものとを同時に測定することで、エンドトキシンの検出感度を高めることができ、また効率的にエンドトキシンの検査を行うことができる。したがって、液体試料中のエンドトキシンが極微量である場合においても、高感度にエンドトキシン検査を行うことができる。
これに対し、従来の板状のカートリッジではカートリッジ内に試薬がすべて封入されているため、カートリッジ毎に検出感度があらかじめ決められている。また、カートリッジ毎に検出感度のばらつきがある。そのため、エンドトキシンが検出されなかった場合でも、再度検査を行わなければならない場合があり、検査が煩雑になる。
また例えば、図5においては4本の流路22のうち2本を試料検査用ライン22a、他の2本を添加回収測定用ライン22bとしているが、容器本体の積層の組み合わせを変更することで、4本の流路のすべてを試料検査用ラインとしたり、1本の流路のみを添加回収測定用ラインとしたりすることができ、検査対象に応じて使用者が検査用器具の構成を容易にカスタマイズできる。
また例えば、図5ではライセート試薬が収納された容器本体2aとエンドトキシン標準品が収納された容器本体2bとを積層しているのに対し、図6では発色合成基質または蛍光基質が収納された容器本体2aとライセート試薬が収納された容器本体2bとエンドトキシン標準品が収納された容器本体2cとを積層しており、エンドトキシンの検出方法に応じて使用者が使用する試薬を容易にカスタマイズできる。
これに対し、従来の板状のカートリッジでは、カートリッジ内に試薬がすべて封入されているため、使用者がカートリッジの構成をカスタマイズすることはできない。
また例えば、図5ではライセート試薬が収納された容器本体2aとエンドトキシン標準品が収納された容器本体2bとを積層しているのに対し、図6では発色合成基質または蛍光基質が収納された容器本体2aとライセート試薬が収納された容器本体2bとエンドトキシン標準品が収納された容器本体2cとを積層しており、エンドトキシンの検出方法に応じて使用者が使用する試薬を容易にカスタマイズできる。
これに対し、従来の板状のカートリッジでは、カートリッジ内に試薬がすべて封入されているため、使用者がカートリッジの構成をカスタマイズすることはできない。
また、例えばエンドトキシン検査の場合、エンドトキシン標準品を用いたライセート試薬の表示感度確認試験(ライセート試薬の感度の確認)や、エンドトキシン標準品を用いた検量線の作成、エンドトキシン標準品を用いた反応干渉因子試験(エンドトキシン濃度を測定する液体試料にLAL反応を抑制する因子が含まれていないかの検定)等、試料の調製が煩雑である。これに対し本発明においては、積層可能な微生物夾雑物検査用容器を組み合わせて用いることができ、また複数の試料を同時に測定することもできるので、簡便かつ正確な測定が可能になる。
本発明の微生物夾雑物検査用容器は、微生物夾雑物の検査に用いられるものである。微生物夾雑物としては、エンドトキシン、リポ多糖、(1→3)−β−D−グルカンを例示することができる。
エンドトキシンとしては、各種グラム陰性菌、例えばEscherichia、Salmonella、Klebsiella、Serratia、Shigella、Pseudomonas等のリポ多糖が挙げられる。
エンドトキシンとしては、各種グラム陰性菌、例えばEscherichia、Salmonella、Klebsiella、Serratia、Shigella、Pseudomonas等のリポ多糖が挙げられる。
例えばエンドトキシン検査においては、リポ多糖や(1→3)−β−D−グルカンで陽性になる場合がある。一方、深在性真菌症の検査においては、(1→3)−β−D−グルカンを検出する場合のLAL反応と類似酵素の反応とでは逆にエンドトキシンで陽性になる場合がある。また、生理食塩や医薬品のエンドトキシン検査においては、一部の医薬品がLAL反応の抑制物質として働くことも考慮し、局方では検量線を含むライセート試薬の感度の確認および検体自体に抑制反応がないかの確認を行っている。そのため、本発明のように、積層可能な微生物夾雑物検査用容器を組み合わせて用いることができ、また複数の試料を同時に測定することができるのは有用である。
以下、本発明の微生物夾雑物検査用容器における各構成について説明する。
1.容器本体
本発明における容器本体は、流体入口および流体出口を有するものであり、積層可能で、流体入口および流体出口が気密嵌合可能であるものである。
本発明における容器本体は、流体入口および流体出口を有するものであり、積層可能で、流体入口および流体出口が気密嵌合可能であるものである。
容器本体の形状としては、流体入口および流体出口を有し、積層可能で、流体入口および流体出口が気密嵌合可能な形状であれば特に限定されるものではなく、例えば筒状、カップ状等とすることができる。
容器本体の流体入口および流体出口は気密嵌合可能であることから、通常、流体出口の外径と流体入口の内径とは等しい。これにより、一の容器本体の流体出口を他の容器本体の流体入口に隙間なく挿入できる。
また、容器本体に液体試料を導入した後はポンプによる陰圧によって液体試料を移動させることから、通常、流体入口および流体出口は容器本体の両端にそれぞれ配置される。
容器本体の流体入口および流体出口は気密嵌合可能であることから、通常、流体出口の外径と流体入口の内径とは等しい。これにより、一の容器本体の流体出口を他の容器本体の流体入口に隙間なく挿入できる。
また、容器本体に液体試料を導入した後はポンプによる陰圧によって液体試料を移動させることから、通常、流体入口および流体出口は容器本体の両端にそれぞれ配置される。
容器本体の材質は、所定の形状を有する容器本体を形成可能なものであればよく、例えば樹脂を挙げることができる。容器本体は透明、半透明、不透明のいずれであってもよいが、試薬および液体試料を視認しやすいことから、透明または半透明であることが好ましい。
容器本体の内壁には、試薬を固定するために段差や突起が設けられていてもよい。図2に例示するように、容器本体2の内壁に段差があることで、固定部として不織布8を配置したり、図3に例示するように容器本体2の内壁の段差に試薬10を固定したりすることができる。
また、これらの段差や突起は、容器本体を積層したり、流体入口および流体出口を気密嵌合したりするために設けられているものであってもよい。
また、これらの段差や突起は、容器本体を積層したり、流体入口および流体出口を気密嵌合したりするために設けられているものであってもよい。
本発明の微生物夾雑物検査用容器は、図1〜図3に例示するように1個の容器本体2を有するものであってもよく、図4に例示するように複数個の容器本体2が連結されたものであってもよい。
2.密閉部材
本発明における密閉部材は、上記容器本体の流体入口および流体出口を密閉するものである。
密閉部材としては、流体入口および流体出口を密閉できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば図1(b)、図2(b)、図4(b)に示すような容器本体2全体を密封包装する袋状の密閉部材5であってもよく、図3(b)に示すようなシート状の密閉部材(第1密閉部材6a、第2密閉部材6b)であってもよい。また、図示しないが流体出口には突起を折ることにより開封可能な密閉部材が配置されていてもよい。流体出口を密閉したまま容器本体内で液体試料と試薬とを反応させる場合には、反応後に容易に剥離できることから、シート状の密閉部材が好ましく用いられる。
密閉部材の材質としては、流体入口および流体出口を密閉できるものであれば特に限定されるものではなく、密閉部材の形状等に応じて異なるが、例えば樹脂、アルミニウム箔等の金属箔、ゴム等を挙げることができる。
本発明における密閉部材は、上記容器本体の流体入口および流体出口を密閉するものである。
密閉部材としては、流体入口および流体出口を密閉できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば図1(b)、図2(b)、図4(b)に示すような容器本体2全体を密封包装する袋状の密閉部材5であってもよく、図3(b)に示すようなシート状の密閉部材(第1密閉部材6a、第2密閉部材6b)であってもよい。また、図示しないが流体出口には突起を折ることにより開封可能な密閉部材が配置されていてもよい。流体出口を密閉したまま容器本体内で液体試料と試薬とを反応させる場合には、反応後に容易に剥離できることから、シート状の密閉部材が好ましく用いられる。
密閉部材の材質としては、流体入口および流体出口を密閉できるものであれば特に限定されるものではなく、密閉部材の形状等に応じて異なるが、例えば樹脂、アルミニウム箔等の金属箔、ゴム等を挙げることができる。
また、密閉部材は除去可能なものであってもよい。本発明の微生物夾雑物検査用容器を使用する際に、例えば袋状の密閉部材の場合は密閉部材を開封し容器本体を取り出して使用したり、シート状の密閉部材の場合は容器本体から密閉部材を剥離して使用したりすることができる。また、突起を折ることにより開封可能な密閉部材の場合には、突起を折って容器本体を使用することができる。
また、シート状の密閉部材の場合、密閉部材は、ある程度の強度を有し、針等を容易に貫通させることができるものであってもよい。この場合、密閉部材は二重シートになっており、外側のシートを剥離して内側のシートに針等を貫通させて使用してもよい。
また、シート状の密閉部材の場合、密閉部材は、ある程度の強度を有し、針等を容易に貫通させることができるものであってもよい。この場合、密閉部材は二重シートになっており、外側のシートを剥離して内側のシートに針等を貫通させて使用してもよい。
3.固定部
本発明の微生物夾雑物検査用容器は、上記容器本体内に設けられ、試薬を固定する固定部を有していてもよい。
固定部の形状としては、試薬を固定可能であり、固定部が形成されていても流体入口から流体出口まで液体試料を通過させることができる形状であれば特に限定されるものではなく、例えば図1(a)に示すような十字状、図2(a)に示すようなメッシュ状を挙げることができる。
固定部の材質は、固定部の形状等に応じて適宜選択される。例えば図1に示すような十字状の固定部7の場合、固定部の材質としては容器本体と同様に樹脂を挙げることができる。この場合、固定部の形成が容易であることから、固定部は容器本体と一体に形成されていることが好ましい。また例えば図2に示すように固定部として不織布8を用いることもできる。不織布は試薬を含浸させて用いられる。
本発明の微生物夾雑物検査用容器は、上記容器本体内に設けられ、試薬を固定する固定部を有していてもよい。
固定部の形状としては、試薬を固定可能であり、固定部が形成されていても流体入口から流体出口まで液体試料を通過させることができる形状であれば特に限定されるものではなく、例えば図1(a)に示すような十字状、図2(a)に示すようなメッシュ状を挙げることができる。
固定部の材質は、固定部の形状等に応じて適宜選択される。例えば図1に示すような十字状の固定部7の場合、固定部の材質としては容器本体と同様に樹脂を挙げることができる。この場合、固定部の形成が容易であることから、固定部は容器本体と一体に形成されていることが好ましい。また例えば図2に示すように固定部として不織布8を用いることもできる。不織布は試薬を含浸させて用いられる。
4.試薬
本発明において、試薬は上記容器本体内に収納される。
本発明に用いられる試薬としては、検査する微生物夾雑物の種類に応じて適宜選択される。例えばエンドトキシンまたは(1→3)−β−D−グルカンの検査の場合、試薬としては、ライセート試薬、エンドトキシン標準品、(1→3)−β−D−グルカン標準品、発色合成基質または蛍光基質、あるいはライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質との混合物が挙げられる。
本発明において、試薬は上記容器本体内に収納される。
本発明に用いられる試薬としては、検査する微生物夾雑物の種類に応じて適宜選択される。例えばエンドトキシンまたは(1→3)−β−D−グルカンの検査の場合、試薬としては、ライセート試薬、エンドトキシン標準品、(1→3)−β−D−グルカン標準品、発色合成基質または蛍光基質、あるいはライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質との混合物が挙げられる。
ライセート試薬としては、カブトガニの血球抽出成分(Limulus Amebocyte Lysate;LAL)により調製されたものを用いることができる。また、ライセート試薬として、生体由来成分から単離精製されたファクターC等(ファクターC、ファクターG、凝固酵素等)や遺伝子組換え技術によって作製された組換えファクターC等を適宜使用して調製した「LALの同等物」を用いることもできる。
エンドトキシン標準品は、ライセート試薬の感度を確認する上で、日本薬局方が定めた定量保証のエンドトキシンであり、例えば医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団や、エンドトキシン検出試薬メーカーである生化学工業、和光純薬、ロンザ等から入手することができる。
(1→3)−β−D−グルカン標準品は、日本薬局方の定めはないが、体外診断薬測定キットを販売している日水製薬、和光純薬、マルハニチロから入手することができる。標準品としては、体外診断薬測定キットの特性に合せた、パキマン、カードランまたはレンチナン由来の標準品を使用することができる。
発色合成基質および蛍光基質としては、ライセート試薬中の凝固酵素の作用によって発色基または蛍光基を遊離することができる合成基質であれば特に限定されるものではなく、例えばパラニトロアニリン発色団を含むものを挙げることができ、具体的にはアセテート−Ile−Glu−Ala−Arg−pNA等が挙げられる。アセテート−Ile−Glu−Ala−Arg−pNAの場合、凝固酵素によってpNA(パラニトロアニリン)基を遊離する。
また、例えば、米国特許第5,310,657号に記載されている一般式:R1−A1−A2−A3−A4−B−R2で表される発色合成基質や蛍光基質を挙げることができる。ここで、R1は、水素、ブロックしている芳香族炭化水素またはアシル基を表し、A1は、Ile、ValまたはLeuから選択されるL−アミノ酸またはD−アミノ酸を表し、A2は、GluまたはAspを表し、A3は、AlaまたはCysを表し、A4は、Argを表し、Bは、エステルおよびアミドから選択される連結を表し、R2は、B連結を介してアルギニンにC末端に共有結合される発色基または蛍光基を表す。
また、米国特許第4,188,264号に記載されている配列:R1−Gly−Arg−R2におけるL−アミノ酸からなる構造を有するペプチド基質を挙げることができる。ここで、R1は、N−ブロックされたアミノ酸を表し、R2は、凝固酵素による加水分解によって遊離されて、発色化合物HR2を生じる基である。さらに、米国特許第4,510,241号に記載されている発色性ペプチド基質を挙げることができる。この発色性ペプチド基質はGly部分がAlaまたはCysによって配列中で置換されたものである。
さらに、例えば、ジニトロフェニルアラニン、シクロヘキシルアラニン等の発色団を含むものや、7−アミノ−4−メチルクマリン、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン、4−メトキシ−2−ナフチルアミン等の発色団を含むものも挙げられる。
また、例えば、米国特許第5,310,657号に記載されている一般式:R1−A1−A2−A3−A4−B−R2で表される発色合成基質や蛍光基質を挙げることができる。ここで、R1は、水素、ブロックしている芳香族炭化水素またはアシル基を表し、A1は、Ile、ValまたはLeuから選択されるL−アミノ酸またはD−アミノ酸を表し、A2は、GluまたはAspを表し、A3は、AlaまたはCysを表し、A4は、Argを表し、Bは、エステルおよびアミドから選択される連結を表し、R2は、B連結を介してアルギニンにC末端に共有結合される発色基または蛍光基を表す。
また、米国特許第4,188,264号に記載されている配列:R1−Gly−Arg−R2におけるL−アミノ酸からなる構造を有するペプチド基質を挙げることができる。ここで、R1は、N−ブロックされたアミノ酸を表し、R2は、凝固酵素による加水分解によって遊離されて、発色化合物HR2を生じる基である。さらに、米国特許第4,510,241号に記載されている発色性ペプチド基質を挙げることができる。この発色性ペプチド基質はGly部分がAlaまたはCysによって配列中で置換されたものである。
さらに、例えば、ジニトロフェニルアラニン、シクロヘキシルアラニン等の発色団を含むものや、7−アミノ−4−メチルクマリン、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン、4−メトキシ−2−ナフチルアミン等の発色団を含むものも挙げられる。
また、本発明の微生物夾雑物検査用容器が、図4に例示するように複数個の容器本体2が連結されたものである場合には、事前に調製された試薬の組み合わせを用いることができる。例えば、検量線作成用の濃度の異なる3種類以上のエンドトキシン標準品の組み合わせや、感度を変化させるための濃度が異なる複数種類のライセート試薬の組み合わせ、また濃度が異なる複数種類のライセート試薬とそれに対応した濃度の発色合成基質または蛍光基質との組み合わせ等を用いることができる。
5.その他の構成
本発明の微生物夾雑物検査用容器には、図4(b)に例示するように容器本体2を固定するための係合部11が形成されていてもよい。例えば、図5および図6に示すように治具としてプレート21を用いる場合、係合部11によって容器本体2aをプレート21に固定することができる。
係合部は、通常、容器本体と一体に形成される。
本発明の微生物夾雑物検査用容器には、図4(b)に例示するように容器本体2を固定するための係合部11が形成されていてもよい。例えば、図5および図6に示すように治具としてプレート21を用いる場合、係合部11によって容器本体2aをプレート21に固定することができる。
係合部は、通常、容器本体と一体に形成される。
6.使用方法
本発明の微生物夾雑物検査用容器の使用方法について説明する。
図5(a)〜(c)および図7を例に挙げて説明する。この例においてはエンドトキシン検査を示す。まず、図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を1個と、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を2個準備する。図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1には試薬10としてライセート試薬が収納されている。また、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1には試薬10としてエンドトキシン標準品が収納されている。次いで、図示しないがこれらの微生物夾雑物検査用容器1において袋状の密閉部材5を開封して容器本体2を取り出し、図5(a)〜(c)に例示するようにプレート21内に設けられた流路22の一方の片端に配置された挿入口24に、ライセート試薬(試薬10a)が収納された容器本体2aと、エンドトキシン標準品(試薬10b)が収納された容器本体2bとを順に積層する。次に、図7に例示する光学検出器30の挿入口31に、プレート21を検出部23側から挿入する。
本発明の微生物夾雑物検査用容器の使用方法について説明する。
図5(a)〜(c)および図7を例に挙げて説明する。この例においてはエンドトキシン検査を示す。まず、図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を1個と、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を2個準備する。図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1には試薬10としてライセート試薬が収納されている。また、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1には試薬10としてエンドトキシン標準品が収納されている。次いで、図示しないがこれらの微生物夾雑物検査用容器1において袋状の密閉部材5を開封して容器本体2を取り出し、図5(a)〜(c)に例示するようにプレート21内に設けられた流路22の一方の片端に配置された挿入口24に、ライセート試薬(試薬10a)が収納された容器本体2aと、エンドトキシン標準品(試薬10b)が収納された容器本体2bとを順に積層する。次に、図7に例示する光学検出器30の挿入口31に、プレート21を検出部23側から挿入する。
次に、図示しないが、試料用ライン22aでは最上段の容器本体2aに液体試料を導入する。また、添加回収測定用ライン22bでは最上段の容器本体2bに液体試料を導入する。そして、光学検出器30に備えられ、流路22の他方の片端に取り付けられたポンプ(図示なし)により吸引すると、試料用ライン22aでは液体試料がライセート試薬(試薬10a)を溶解して容器本体2aを通過し、混合物が流路22を通って検出部23まで移動する。添加回収測定用ライン22bでは液体試料が容器本体2b、2aを順に通過してエンドトキシン標準品(試薬10b)、ライセート試薬(試薬10a)を順次溶解し、混合物が流路22を通って検出部23まで移動する。ポンプは例えばプランジャーポンプであり、吸引および排出によって混合物を往復させ、液体試料および試薬の混合および溶解を行うことができる。また、この検出器23は光学セルである。
具体的には、ライセート試薬が液体試料に溶解すると、液体試料中に存在するエンドトキシンがライセート試薬とカスケード反応を起こして凝固酵素を活性化する(LAL反応、凝固酵素の活性化反応)。そして、活性化された凝固酵素により凝固タンパク質(コアギュロゲン)が加水分解され、ゲルが生成する。
次に、光学検出器30を用いて、ゲル化に伴う濁度を測定し、液体試料中のエンドトキシンを検出するまたはエンドトキシン量を算出する。
図7に例示する光学検出器30は、プレートの挿入口31と、操作部32と、表示部33とを備えている。光学検出器30では、濁度は光学検出器30が備える光学系により測定および解析され、結果が表示部33に表示される。
図7に例示する光学検出器30は、プレートの挿入口31と、操作部32と、表示部33とを備えている。光学検出器30では、濁度は光学検出器30が備える光学系により測定および解析され、結果が表示部33に表示される。
次に、図6(a)〜(c)および図7を例に挙げて説明する。この例においてはエンドトキシン検査を示す。まず、図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を1個と、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を6個準備する。図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1には試薬10として発色合成基質または蛍光基質が収納されている。また、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1のうち、2個には試薬10としてエンドトキシン標準品が収納され、4個には試薬10としてライセート試薬が収納されている。次いで、図示しないがこれらの微生物夾雑物検査用容器1において袋状の密閉部材5を開封して容器本体2を取り出し、図6(a)〜(c)に例示するようにプレート21内に設けられた流路22の一方の片端に配置された挿入口24に、発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)が収納された容器本体2aと、ライセート試薬(試薬10b)が収納された容器本体2bと、エンドトキシン標準品(試薬10c)が収納された容器本体2cとを順に積層する。次に、図7に例示する光学検出器30の挿入口31に、プレート21を検出部23側から挿入する。
次に、図示しないが、試料用ライン22aでは最上段の容器本体2bに液体試料を導入する。また、添加回収測定用ライン22bでは最上段の容器本体2cに液体試料を導入する。そして、光学検出器30に備えられ、流路22の他方の片端に取り付けられたポンプ(図示なし)により吸引すると、試料用ライン22aでは液体試料が容器本体2b、2aを順に通過してライセート試薬(試薬10b)、発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)を順次溶解し、混合物が流路22を通って検出部23まで移動する。また、添加回収測定用ライン22bでは液体試料が容器本体2c、2b、2aを順に通過してエンドトキシン標準品(試薬10c)、ライセート試薬(試薬10b)、発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)を順次溶解し、混合物が流路22を通って検出部23まで移動する。この検出器23は光学セルである。
具体的には、ライセート試薬が液体試料に溶解すると、液体試料中に存在するエンドトキシンがライセート試薬とカスケード反応を起こして凝固酵素を活性化する(LAL反応、凝固酵素の活性化反応)。また、発色合成基質または蛍光基質が液体試料に溶解すると、活性化された凝固酵素が発色合成基質または蛍光基質に作用し、発色基または蛍光基が遊離される(遊離反応)。
次に、光学検出器30を用いて、発色基による発色または蛍光基による蛍光を測定し、液体試料中のエンドトキシンを検出するまたはエンドトキシン量を算出する。例えば発色基の量を吸光度または透過率で測定したり、蛍光基の量を蛍光度で測定したりすることで、エンドトキシンを検出するまたはエンドトキシン量を算出することができる。
図7に例示する光学検出器30では、発色または蛍光は光学検出器30が備える光学系により測定および解析され、結果が表示部33に表示される。
図7に例示する光学検出器30では、発色または蛍光は光学検出器30が備える光学系により測定および解析され、結果が表示部33に表示される。
また、図5および図6に示す例においては治具としてプレート21を用いたが、光学検出器に容器本体を直接挿入することも可能である。
図2(c)、(d)および図8を例に挙げて説明する。この例においてはエンドトキシン検査を示す。まず、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を10個準備する。10個の微生物夾雑物検査用容器1のうち、2個には試薬10としてエンドトキシン標準品が収納され、4個には試薬10としてライセート試薬が収納され、4個には試薬10として発色合成基質または蛍光基質が収納されている。次いで、図示しないがこれらの微生物夾雑物検査用容器1において密閉部材5を開封して容器本体2を取り出し、図8に例示する光学検出器30の挿入口に、図2(c)、(d)に示すように、発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)が収納された容器本体2aと、ライセート試薬(試薬10b)が収納された容器本体2bと、エンドトキシン標準品(試薬10c)が収納された容器本体2cとを順に積層する。発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)が収納された容器本体2aとライセート試薬(試薬10b)が収納された容器本体2bとを積層したものは試料検査用であり、発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)が収納された容器本体2aとライセート試薬(10b)が収納された容器本体2bとエンドトキシン標準品(試薬10c)が収納された容器本体2cとを積層したものは添加回収測定用である。
図2(c)、(d)および図8を例に挙げて説明する。この例においてはエンドトキシン検査を示す。まず、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を10個準備する。10個の微生物夾雑物検査用容器1のうち、2個には試薬10としてエンドトキシン標準品が収納され、4個には試薬10としてライセート試薬が収納され、4個には試薬10として発色合成基質または蛍光基質が収納されている。次いで、図示しないがこれらの微生物夾雑物検査用容器1において密閉部材5を開封して容器本体2を取り出し、図8に例示する光学検出器30の挿入口に、図2(c)、(d)に示すように、発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)が収納された容器本体2aと、ライセート試薬(試薬10b)が収納された容器本体2bと、エンドトキシン標準品(試薬10c)が収納された容器本体2cとを順に積層する。発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)が収納された容器本体2aとライセート試薬(試薬10b)が収納された容器本体2bとを積層したものは試料検査用であり、発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)が収納された容器本体2aとライセート試薬(10b)が収納された容器本体2bとエンドトキシン標準品(試薬10c)が収納された容器本体2cとを積層したものは添加回収測定用である。
次に、図示しないが、試料用では最上段の容器本体2bに液体試料を導入する。また、添加回収測定用では最上段の容器本体2cに液体試料を導入する。そして、光学検出器30に備えられ、挿入口31に取り付けられたポンプ(図示なし)により吸引すると、試料用では液体試料が容器本体2b、2aを順に通過してライセート試薬(試薬10b)、発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)を順次溶解し、混合物が光学検出器30に導入される。また、添加回収測定用ライン22bでは液体試料が容器本体2c、2b、2aを順に通過してエンドトキシン標準品(試薬10a)、ライセート試薬(試薬10b)、発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)を順次溶解し、混合物が光学検出器30に導入される。このとき、上述したように、LAL反応(凝固酵素の活性化反応)および遊離反応が起こる。
次に、光学検出器30を用いて、発色基による発色または蛍光基による蛍光を測定し、液体試料中のエンドトキシンを検出するまたはエンドトキシン量を算出する。
図8に例示する光学検出器30は、挿入口31と、操作部32と、表示部33とを備えている。光学検出器30では、発色または蛍光は光学検出器30が備える光学系により測定および解析され、結果が表示部33に表示される。
図8に例示する光学検出器30は、挿入口31と、操作部32と、表示部33とを備えている。光学検出器30では、発色または蛍光は光学検出器30が備える光学系により測定および解析され、結果が表示部33に表示される。
本発明の微生物夾雑物検査用容器を使用する際には、治具を用いてもよく用いなくてもよいが、中でも治具を用いることが好ましい。光学検出器が液体試料や試薬で汚染されるのを抑制することができるからである。
また、本発明の微生物夾雑物検査用容器を用いて微生物夾雑物を検査する際には、容器本体を光学検出器に設置した後に液体試料を容器本体に導入し、液体試料中の微生物夾雑物および試薬を反応させてもよく、容器本体を光学検出器に設置する前に液体試料を容器本体に導入し、容器本体内で液体試料中の微生物夾雑物および試薬を反応させた後、容器本体を光学検出器に設置してもよい。
後者の場合、図3(b)に例示するように流体出口4がシート状の第2密閉部材6bで密閉されていることが好ましい。第2密閉部材を剥離することなく、流体入口から液体試料を導入し、容器本体内で液体試料中の微生物夾雑物および試薬を反応させることができる。この場合、容器本体を光学検出器に設置する際に流体出口に配置された第2密閉部材を剥離する。
後者の場合、図3(b)に例示するように流体出口4がシート状の第2密閉部材6bで密閉されていることが好ましい。第2密閉部材を剥離することなく、流体入口から液体試料を導入し、容器本体内で液体試料中の微生物夾雑物および試薬を反応させることができる。この場合、容器本体を光学検出器に設置する際に流体出口に配置された第2密閉部材を剥離する。
また、微生物夾雑物の検査に際して、測定中の容器本体への微生物夾雑物の混入を防ぐために、密閉部材を剥離する場合には、密閉部材を剥離して液体試料を導入した後、最上段の容器本体の流体入口に蓋を配置してもよい。また、最上段の容器本体の流体入口に配置された密閉部材を剥離せずに、注射針等を密閉部材に貫通させて液体試料を導入してもよい。さらに、最上段の容器本体の流体入口に配置された密閉部材が二重シートである場合には、外側のシートを剥離した後に内側のシートに注射針等を貫通させて液体試料を導入してもよい。
B.微生物夾雑物検査キット
本発明の微生物夾雑物検査キットは、上述の微生物夾雑物検査用容器を有することを特徴とするものである。
本発明の微生物夾雑物検査キットは、上述の微生物夾雑物検査用容器を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上述の微生物夾雑物検査用容器を有するため、本発明の微生物夾雑物検査キットを用いることにより簡単な操作で迅速に微生物夾雑物検査を行うことが可能である。また本発明においては、目的に応じて試薬の種類や試薬の濃度等をカスタマイズできる。例えばエンドトキシン検査の場合、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体を積層することでライセート試薬の濃度を高くし、エンドトキシンの検出感度を高めることもできる。
以下、本発明の微生物夾雑物検査キットにおける各構成について説明する。
1.微生物夾雑物検査用容器
本発明の微生物夾雑物検査キットは、例えばライセート試薬、エンドトキシン標準品、(1→3)−β−D−グルカン標準品、発色合成基質または蛍光基質、あるいはライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質との混合物が収納された微生物夾雑物検査用容器を有する。微生物夾雑物検査用容器としては、例えばエンドトキシン検査の場合、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器、エンドトキシン標準品が収納された第2微生物夾雑物検査用容器、および、発色合成基質または蛍光基質が収納された第3微生物夾雑物検査用容器を挙げることができる。これらの微生物夾雑物検査用容器の組み合わせは、目的や微生物夾雑物の検出方法に応じて適宜選択される。例えばエンドトキシン検査の場合、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器とエンドトキシン標準品が収納された第2微生物夾雑物検査用容器とを組み合わせて用いる場合には添加回収測定用とすることができ、液体試料を検査すると同時にエンドトキシンの添加回収率を測定し反応干渉因子試験を行うことが可能になる。また、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器と発色合成基質または蛍光基質が収納された第3微生物夾雑物検査用容器とを組み合わせて用いる場合には、比色法や蛍光法によるエンドトキシンの検査が可能であり、検出感度を高めることができる。
本発明の微生物夾雑物検査キットは、例えばライセート試薬、エンドトキシン標準品、(1→3)−β−D−グルカン標準品、発色合成基質または蛍光基質、あるいはライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質との混合物が収納された微生物夾雑物検査用容器を有する。微生物夾雑物検査用容器としては、例えばエンドトキシン検査の場合、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器、エンドトキシン標準品が収納された第2微生物夾雑物検査用容器、および、発色合成基質または蛍光基質が収納された第3微生物夾雑物検査用容器を挙げることができる。これらの微生物夾雑物検査用容器の組み合わせは、目的や微生物夾雑物の検出方法に応じて適宜選択される。例えばエンドトキシン検査の場合、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器とエンドトキシン標準品が収納された第2微生物夾雑物検査用容器とを組み合わせて用いる場合には添加回収測定用とすることができ、液体試料を検査すると同時にエンドトキシンの添加回収率を測定し反応干渉因子試験を行うことが可能になる。また、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器と発色合成基質または蛍光基質が収納された第3微生物夾雑物検査用容器とを組み合わせて用いる場合には、比色法や蛍光法によるエンドトキシンの検査が可能であり、検出感度を高めることができる。
また、微生物夾雑物検査用容器の数は1個であってもよく複数個であってもよい。また、微生物夾雑物検査用容器において容器本体は1個であってもよく、複数個の容器本体が連結されていてもよい。微生物夾雑物検査用容器の数および微生物夾雑物検査用容器における容器本体の数は、目的や微生物夾雑物の検出方法に応じて適宜選択される。
なお、微生物夾雑物検査用容器については、上記「A.微生物夾雑物検査用容器」に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
2.治具
本発明の微生物夾雑物検査キットは、治具をさらに有することが好ましい。上述のように、光学検出器が液体試料や試薬で汚染されるのを抑制することができるからである。
治具としては、液体試料をポンプにより吸引する際に、容器本体を保持することができ、流路を形成することができるものであれば特に限定されるものではない。例えば図5および図6に示すような流路22を備えるプレート21が挙げられる。治具には、通常、光学セルである検出部が備えられている。
プレート等の治具の材質としては、流路を備える治具を形成可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば樹脂等が挙げられる。検出部は光学セルであることから少なくとも透明または半透明である必要がある。
プレート等の治具には、図5(c)および図6(c)に例示するように容器本体2に形成された係合部11と係合する係合部26が形成されていてもよい。
本発明の微生物夾雑物検査キットは、治具をさらに有することが好ましい。上述のように、光学検出器が液体試料や試薬で汚染されるのを抑制することができるからである。
治具としては、液体試料をポンプにより吸引する際に、容器本体を保持することができ、流路を形成することができるものであれば特に限定されるものではない。例えば図5および図6に示すような流路22を備えるプレート21が挙げられる。治具には、通常、光学セルである検出部が備えられている。
プレート等の治具の材質としては、流路を備える治具を形成可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば樹脂等が挙げられる。検出部は光学セルであることから少なくとも透明または半透明である必要がある。
プレート等の治具には、図5(c)および図6(c)に例示するように容器本体2に形成された係合部11と係合する係合部26が形成されていてもよい。
治具は、通常、上記微生物夾雑物検査用容器の容器本体を配置する挿入口を有している。治具の挿入口の形状としては、上記微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口と嵌合可能な形状であれば特に限定されるものではない。
また、プレート等の治具の流路には、図9(b)、(c)に例示するように挿入口24および検出部23の間に試薬25が配置されていてもよい。試薬の配置としては、挿入口および検出部の間であればよく、例えば図9(b)に示すように挿入口24付近であって容器本体2a、2bの下部に試薬25を配置することができる。なお、図9については後述するので、ここでの説明は省略する。
プレート等の治具の流路に配置される試薬としては、例えば発色合成基質または蛍光基質、あるいはライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質との混合物が挙げられる。なお、発色合成基質、蛍光基質およびライセート試薬については、上述のものと同様である。
プレート等の治具の流路に配置される試薬としては、例えば発色合成基質または蛍光基質、あるいはライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質との混合物が挙げられる。なお、発色合成基質、蛍光基質およびライセート試薬については、上述のものと同様である。
3.光学検出器
本発明の微生物夾雑物検査キットは、光学検出器をさらに有していてもよい。微生物夾雑物検査用容器と光学検出器とを組み合わせることにより、微生物夾雑物検査システムを構築することができ、微生物夾雑物の検査を簡便かつ迅速に行うことができる。
光学検出器としては、エンドトキシンの検出方法、例えば比濁法、比色法、蛍光法等に応じて適宜選択されるものであり、具体的には分光光度計、蛍光測定器、ルミノメーター等を挙げることができる。
また、光学検出器において、測定波長としては、微生物夾雑物の検出方法ならびに使用する発色合成基質または蛍光基質に応じて適宜選択されるものであり、例えば約200nm〜700nmの範囲内、好ましくは約350nm〜450nmの範囲内における波長に設定することができる。
本発明の微生物夾雑物検査キットは、光学検出器をさらに有していてもよい。微生物夾雑物検査用容器と光学検出器とを組み合わせることにより、微生物夾雑物検査システムを構築することができ、微生物夾雑物の検査を簡便かつ迅速に行うことができる。
光学検出器としては、エンドトキシンの検出方法、例えば比濁法、比色法、蛍光法等に応じて適宜選択されるものであり、具体的には分光光度計、蛍光測定器、ルミノメーター等を挙げることができる。
また、光学検出器において、測定波長としては、微生物夾雑物の検出方法ならびに使用する発色合成基質または蛍光基質に応じて適宜選択されるものであり、例えば約200nm〜700nmの範囲内、好ましくは約350nm〜450nmの範囲内における波長に設定することができる。
また、光学検出器には、通常、液体試料を吸引するポンプが備えられている。ポンプとしては、定量の液体を吸引および排出することができ、吸引および排出によって液体試料および試薬の混合および溶解が可能なものであることが好ましい。例えばプランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ピストンポンプ等を用いることができる。プランジャーポンプはプランジャーの往復運動により液体を輸送するものであり、定量の液体を吸引および排出することにより、液体試料および試薬の混合および溶解が可能である。
4.使用方法
本発明の微生物夾雑物検査キットの使用方法について説明する。
本発明の微生物夾雑物検査キットの使用方法の一例としては、上述の微生物夾雑物検査用容器の使用方法と同様とすることができる。
本発明の微生物夾雑物検査キットの使用方法について説明する。
本発明の微生物夾雑物検査キットの使用方法の一例としては、上述の微生物夾雑物検査用容器の使用方法と同様とすることができる。
図9(a)〜(c)は本発明の微生物夾雑物検査用容器キットの使用方法の他の例を示す模式図である。図9(a)は概略平面図、図9(b)は図9(a)のC−C線断面図、図9(c)は図9(a)のD−D線断面図である。この例においてはエンドトキシン検査を示す。
まず、図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を1個と、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を2個準備する。図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1には試薬10としてライセート試薬が収納されている。また、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1には試薬10としてエンドトキシン標準品が収納されている。次いで、図示しないがこれらの微生物夾雑物検査用容器1において密閉部材5を開封して容器本体2を取り出し、図9(a)〜(c)に例示するようにプレート21内に設けられた流路22の一方の片端に配置された挿入口24に、ライセート試薬(試薬10a)が収納された容器本体2aと、エンドトキシン標準品(試薬10b)が収納された容器本体2bとを順に積層する。図9(b)、(c)に例示するプレート21の流路22には試薬25として発色合成基質または蛍光基質が配置されている。次に、図7に例示する光学検出器30の挿入口31に、プレート21を検出部23側から挿入する。
まず、図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を1個と、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1を2個準備する。図4(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1には試薬10としてライセート試薬が収納されている。また、図2(a)、(b)に例示する微生物夾雑物検査用容器1には試薬10としてエンドトキシン標準品が収納されている。次いで、図示しないがこれらの微生物夾雑物検査用容器1において密閉部材5を開封して容器本体2を取り出し、図9(a)〜(c)に例示するようにプレート21内に設けられた流路22の一方の片端に配置された挿入口24に、ライセート試薬(試薬10a)が収納された容器本体2aと、エンドトキシン標準品(試薬10b)が収納された容器本体2bとを順に積層する。図9(b)、(c)に例示するプレート21の流路22には試薬25として発色合成基質または蛍光基質が配置されている。次に、図7に例示する光学検出器30の挿入口31に、プレート21を検出部23側から挿入する。
次に、図示しないが、試料用ライン22aでは最上段の容器本体2aに液体試料を導入する。また、添加回収測定用ライン22bでは最上段の容器本体2bに液体試料を導入する。そして、光学検出器30に備えられ、流路22の他方の片端に取り付けられたポンプ(図示なし)により吸引すると、試料用ライン22aでは液体試料が容器本体2aを通過してライセート試薬(試薬10a)を溶解し、混合物が流路22に導入されて発色合成基質または蛍光基質(試薬25)を溶解し、流路22を通って検出部23まで移動する。また、添加回収測定用ライン22bでは液体試料が容器本体2b、2aを順に通過してエンドトキシン標準品(試薬10b)、ライセート試薬(試薬10a)を順次溶解し、混合物が流路22に導入されて発色合成基質または蛍光基質(試薬25)を溶解し、流路22を通って検出部23まで移動する。
このとき、上述したように、LAL反応(凝固酵素の活性化反応)および遊離反応が起こる。
次に、光学検出器30を用いて、発色基による発色または蛍光基による蛍光を測定し、液体試料中のエンドトキシンを検出するまたはエンドトキシン量を算出する。
このとき、上述したように、LAL反応(凝固酵素の活性化反応)および遊離反応が起こる。
次に、光学検出器30を用いて、発色基による発色または蛍光基による蛍光を測定し、液体試料中のエンドトキシンを検出するまたはエンドトキシン量を算出する。
なお、本発明の微生物夾雑物検査キットの使用方法のその他の点については、上述の微生物夾雑物検査用容器の使用方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明の微生物夾雑物検査キットは、例えば1種類の液体試料を検査するものであってもよく、1種類の液体試料を複数回同時に検査するものであってもよく、複数種類の液体試料を同時に検査するものであってもよく、液体試料を検査すると同時にエンドトキシンの添加回収率を測定し反応干渉因子試験を行うものであってもよい。
また、微生物夾雑物を検査するに際しては、事前に調製された試薬の組み合わせを用いることができる。例えば、検量線作成用の濃度が異なる3種類以上のエンドトキシン標準品の組み合わせや、感度を変化させるための濃度が異なる複数種類のライセート試薬の組み合わせ、また濃度が異なる複数種類のライセート試薬とそれに対応した濃度の発色合成基質または蛍光基質との組み合わせ等を挙げることができる。
C.微生物夾雑物検査方法
本発明の微生物夾雑物検査方法は、上述の微生物夾雑物検査キットを用いて微生物夾雑物を検査する微生物夾雑物検査方法であって、上記微生物夾雑物検査キットが、微生物夾雑物検査用容器として、第1試薬が収納された第1微生物検査用容器を少なくとも有し、上記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口から容器本体内に液体試料を導入する第1工程を少なくとも有する反応工程と、上記反応工程後、上記液体試料中の微生物夾雑物を光学的に測定する測定工程とを有することを特徴とする。
本発明の微生物夾雑物検査方法は、上述の微生物夾雑物検査キットを用いて微生物夾雑物を検査する微生物夾雑物検査方法であって、上記微生物夾雑物検査キットが、微生物夾雑物検査用容器として、第1試薬が収納された第1微生物検査用容器を少なくとも有し、上記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口から容器本体内に液体試料を導入する第1工程を少なくとも有する反応工程と、上記反応工程後、上記液体試料中の微生物夾雑物を光学的に測定する測定工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、上述の微生物夾雑物検査キットを用いるため、簡単な操作で迅速に微生物夾雑物検査を行うことが可能である。また本発明においては、目的に応じて試薬の種類や試薬の濃度等をカスタマイズできる。例えばエンドトキシン検査の場合、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体を積層することでライセート試薬の濃度を高くし、エンドトキシンの検出感度を高めることもできる。
本発明においては、例えば第1試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器の他に、第2試薬が収納された第2微生物夾雑物検査用容器や、第3試薬が収納された第3微生物夾雑物検査用容器を用いてもよい。
例えば、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたり、第3微生物夾雑物検査用容器上に第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたり、第3微生物夾雑物検査用容器上に第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が順に積層され、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合され、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたりすることができる。
例えば、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたり、第3微生物夾雑物検査用容器上に第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたり、第3微生物夾雑物検査用容器上に第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が順に積層され、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合され、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたりすることができる。
例えばエンドトキシン検査の場合、上記「B.微生物夾雑物検査キット」に記載したように、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器や、エンドトキシン標準品が収納された第2微生物夾雑物検査用容器、発色合成基質または蛍光基質が収納された第3微生物夾雑物検査用容器を用いることができる。
具体的には、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたり、第3微生物夾雑物検査用容器上に第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が順に積層され、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合され、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたりすることで、添加回収測定用とすることができる。
また、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いることで、比色法や蛍光法によるエンドトキシン検査を行うことができる。
具体的には、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたり、第3微生物夾雑物検査用容器上に第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が順に積層され、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合され、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いたりすることで、添加回収測定用とすることができる。
また、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いることで、比色法や蛍光法によるエンドトキシン検査を行うことができる。
本発明の微生物夾雑物検査方法における反応工程および測定工程は、微生物夾雑物検査キットの構成や微生物夾雑物の検出方法等に応じて適宜調整される。
以下、本発明の微生物夾雑物検査方法における各工程について説明する。
1.反応工程
本発明における反応工程は、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口から容器本体内に液体試料を導入する第1工程を少なくとも有する。
第1微生物夾雑物検査用容器にはライセート試薬が収納されていてもよく、第1工程では、液体試料中の微生物夾雑物およびライセート試薬を反応させてもよい。
本発明における反応工程は、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口から容器本体内に液体試料を導入する第1工程を少なくとも有する。
第1微生物夾雑物検査用容器にはライセート試薬が収納されていてもよく、第1工程では、液体試料中の微生物夾雑物およびライセート試薬を反応させてもよい。
また、反応工程は、微生物夾雑物を含むライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質とを反応させる第2工程を有していてもよい。微生物夾雑物を高感度に検出することが可能になる。
以下、反応工程における各工程について説明する。
(1)第1工程
本発明における第1工程では、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口から容器本体内に液体試料を導入する。
第1微生物夾雑物検査用容器にはライセート試薬が収納されていてもよく、第1工程では、液体試料中の微生物夾雑物およびライセート試薬を反応させてもよい。例えばエンドトキシン検査の場合、第1工程では、液体試料中に存在するエンドトキシンがライセート試薬とカスケード反応を起こして凝固酵素を活性化する(LAL反応、凝固酵素の活性化反応)。そして、後述の第2工程を行わない場合には、活性化された凝固酵素により凝固タンパク質(コアギュロゲン)が加水分解され、ゲルが生成する。
本発明における第1工程では、第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口から容器本体内に液体試料を導入する。
第1微生物夾雑物検査用容器にはライセート試薬が収納されていてもよく、第1工程では、液体試料中の微生物夾雑物およびライセート試薬を反応させてもよい。例えばエンドトキシン検査の場合、第1工程では、液体試料中に存在するエンドトキシンがライセート試薬とカスケード反応を起こして凝固酵素を活性化する(LAL反応、凝固酵素の活性化反応)。そして、後述の第2工程を行わない場合には、活性化された凝固酵素により凝固タンパク質(コアギュロゲン)が加水分解され、ゲルが生成する。
凝固酵素を確実に活性化するために、必要に応じて容器本体を加熱してもよい。加熱温度としては例えば約37℃にすることができる。加熱方法としては、例えば光学検出器が加熱手段を備えており、光学検出器で加熱してもよく、光学検出器とは別の加熱装置により容器本体を加熱してもよい。本発明においては容器本体を加熱するため、従来の板状のカートリッジを加熱するよりも容易に加熱を行うことができる。
第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口から容器本体内に液体試料を導入する方法としては、微生物夾雑物検査キットの構成に応じて異なる。なお、詳しくは上記「A.微生物夾雑物検査用容器 6.使用方法」に記載したので、ここでの説明は省略する。
(2)第2工程
本発明における第2工程では、微生物夾雑物を含むライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質とを反応させる。
第2工程では、上記第1工程にて活性化された凝固酵素が発色合成基質または蛍光基質に作用し、発色基または蛍光基が遊離する(遊離反応)。
本発明における第2工程では、微生物夾雑物を含むライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質とを反応させる。
第2工程では、上記第1工程にて活性化された凝固酵素が発色合成基質または蛍光基質に作用し、発色基または蛍光基が遊離する(遊離反応)。
遊離反応を確実に行うために、必要に応じて加熱を行ってもよい。この際、図6に例示するように発色合成基質または蛍光基質(試薬10a)が容器本体2a内に収納されている場合には容器本体2aを加熱し、図9に例示するように発色合成基質または蛍光基質(試薬25)がプレート21の流路22に配置されている場合にはプレート21を加熱すればよい。加熱温度としては例えば約37℃にすることができる。加熱方法としては、例えば光学検出器が加熱手段を備えており、光学検出器で加熱してもよく、光学検出器とは別の加熱装置により加熱してもよい。容器本体を加熱する場合には、プレートを加熱する場合と比較して、容易に加熱を行うことができる。
微生物夾雑物検査キットにおける発色合成基質または蛍光基質の配置としては、容器本体内であってもよく、治具の流路であってもよい。なお、詳しくは上記「A.微生物夾雑物検査用容器 6.使用方法」および「B.微生物夾雑物検査キット」に記載したので、ここでの説明は省略する。
2.測定工程
本発明における測定工程は、上記反応工程後、上記液体試料中の微生物夾雑物を光学的に測定する工程である。
微生物夾雑物を光学的に測定する方法としては、例えばエンドトキシン検査の場合、一般的なエンドトキシンの検出方法を適用することができ、例えば比濁法、比色法、蛍光法等が挙げられる。
エンドトキシンを光学的に測定する際の測定波長としては、エンドトキシンの検出方法ならびに使用する発色合成基質または蛍光基質に応じて適宜選択されるものであり、例えば約200nm〜700nmの範囲内、好ましくは約350nm〜450nmの範囲内における波長とすることができる。
(1→3)−β−D−グルカンやリポ多糖の検査の場合も、上記エンドトキシンの検出方法と同様の方法により測定可能である。
微生物夾雑物を光学的に測定する際には、通常、光学検出器が用いられる。なお、光学検出器については、上記「A.微生物夾雑物検査用容器 6.使用方法」および「B.微生物夾雑物検査キット」に記載したので、ここでの説明は省略する。
本発明における測定工程は、上記反応工程後、上記液体試料中の微生物夾雑物を光学的に測定する工程である。
微生物夾雑物を光学的に測定する方法としては、例えばエンドトキシン検査の場合、一般的なエンドトキシンの検出方法を適用することができ、例えば比濁法、比色法、蛍光法等が挙げられる。
エンドトキシンを光学的に測定する際の測定波長としては、エンドトキシンの検出方法ならびに使用する発色合成基質または蛍光基質に応じて適宜選択されるものであり、例えば約200nm〜700nmの範囲内、好ましくは約350nm〜450nmの範囲内における波長とすることができる。
(1→3)−β−D−グルカンやリポ多糖の検査の場合も、上記エンドトキシンの検出方法と同様の方法により測定可能である。
微生物夾雑物を光学的に測定する際には、通常、光学検出器が用いられる。なお、光学検出器については、上記「A.微生物夾雑物検査用容器 6.使用方法」および「B.微生物夾雑物検査キット」に記載したので、ここでの説明は省略する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
(微生物夾雑物検査用容器の作製)
微生物夾雑物検査用容器の作製にはピペットチップを用いた。
オートピペットの200μLチップを超音波カッターでピペット本体と嵌合する補強梁のついた部分とストレートな円錐部で切り離し、この円錐部を容器本体とした。
(微生物夾雑物検査用容器の作製)
微生物夾雑物検査用容器の作製にはピペットチップを用いた。
オートピペットの200μLチップを超音波カッターでピペット本体と嵌合する補強梁のついた部分とストレートな円錐部で切り離し、この円錐部を容器本体とした。
(治具の準備)
治具には、図9に示すような、流路にライセート試薬および発色合成基質の混合物が配置されたプレートを用いた。
治具には、図9に示すような、流路にライセート試薬および発色合成基質の混合物が配置されたプレートを用いた。
(エンドトキシン検査)
まず、容器本体の先端部を下にして、容器本体の内部にエンドトキシンフリーな大塚製薬の注射水37.5μLをシリンジで入れ、注射水が先端約1/3の位置に留まったのを確認してプレートの挿入口に配置した。
また、日本薬局方エンドトキシン標準品を注射水で10万倍に希釈し、これを12.5μLシリンジで別の容器本体へ分取した。次に、さらに別の容器本体に注射水25μLをシリンジ分取し、エンドトキシン標準品が入った容器本体の上から注射水が入った容器本体を静かに篏合させ、同じくプレートの挿入口に配置した。
プレートに取り付けられたプランジャーポンプで吸引および排出し、容器本体の液体をプレートの検出部まで移動させた。
室温で30分後、注射水、ライセート試薬および発色合成基質のみが入った検出部では着色が観察されなかったが、さらにエンドトキシン標準品が入った検出部では着色が観察された。
まず、容器本体の先端部を下にして、容器本体の内部にエンドトキシンフリーな大塚製薬の注射水37.5μLをシリンジで入れ、注射水が先端約1/3の位置に留まったのを確認してプレートの挿入口に配置した。
また、日本薬局方エンドトキシン標準品を注射水で10万倍に希釈し、これを12.5μLシリンジで別の容器本体へ分取した。次に、さらに別の容器本体に注射水25μLをシリンジ分取し、エンドトキシン標準品が入った容器本体の上から注射水が入った容器本体を静かに篏合させ、同じくプレートの挿入口に配置した。
プレートに取り付けられたプランジャーポンプで吸引および排出し、容器本体の液体をプレートの検出部まで移動させた。
室温で30分後、注射水、ライセート試薬および発色合成基質のみが入った検出部では着色が観察されなかったが、さらにエンドトキシン標準品が入った検出部では着色が観察された。
[実施例2]
(微生物夾雑物検査用容器の作製)
実施例1と同様にして、200μLのチップを加工し、容器本体を作製した。
(微生物夾雑物検査用容器の作製)
実施例1と同様にして、200μLのチップを加工し、容器本体を作製した。
(治具の準備)
治具には、図9に示すような、流路にライセート試薬および発色合成基質の混合物が配置されたプレートを用いた。
治具には、図9に示すような、流路にライセート試薬および発色合成基質の混合物が配置されたプレートを用いた。
(エンドトキシン検査)
日本薬局方エンドトキシン標準品を注射水で10,000EU/mLに溶解し、注射水での10倍希釈を5段階繰り返し、0.1EU/mLに調整した。さらに、4倍希釈を2回行い、0.025EU/mLと0.00625EU/mLに調整した。
容器本体に0.1EU/mL、0.025EU/mL、0.00625EU/mLのエンドトキシン溶液25μLをそれぞれシリンジ分取し、プレートの挿入口に配置した。
プレートに取り付けられたプランジャーポンプで吸引および排出して、反応を開始し、容器本体の液体をプレートの検出部まで移動させた。37℃で加温した光学検出器内で30分間のカイネティックな被色変化データを入手し、検量線とした。
日本薬局方エンドトキシン標準品を注射水で10,000EU/mLに溶解し、注射水での10倍希釈を5段階繰り返し、0.1EU/mLに調整した。さらに、4倍希釈を2回行い、0.025EU/mLと0.00625EU/mLに調整した。
容器本体に0.1EU/mL、0.025EU/mL、0.00625EU/mLのエンドトキシン溶液25μLをそれぞれシリンジ分取し、プレートの挿入口に配置した。
プレートに取り付けられたプランジャーポンプで吸引および排出して、反応を開始し、容器本体の液体をプレートの検出部まで移動させた。37℃で加温した光学検出器内で30分間のカイネティックな被色変化データを入手し、検量線とした。
1 … 微生物夾雑物検査用容器
2、2a、2b、2c … 容器本体
3 … 流体入口
4 … 流体出口
5 … 密閉部材
6a … 第1密閉部材
6b … 第2密閉部材
7 … 固定部
8 … 不織布
10、10a、10b、10c、25 … 試薬
30 … 光学検出器
2、2a、2b、2c … 容器本体
3 … 流体入口
4 … 流体出口
5 … 密閉部材
6a … 第1密閉部材
6b … 第2密閉部材
7 … 固定部
8 … 不織布
10、10a、10b、10c、25 … 試薬
30 … 光学検出器
Claims (12)
- 微生物夾雑物の検査に用いられる微生物夾雑物検査用容器であって、
流体入口および流体出口を有する容器本体と、
前記容器本体内に収納された試薬と、
前記流体入口および前記流体出口を密閉する密閉部材と
を有し、前記容器本体が積層可能であり、前記流体入口と前記流体出口とが気密嵌合可能であることを特徴とする微生物夾雑物検査用容器。 - 前記容器本体内に設けられ、前記試薬を固定する固定部を有することを特徴とする請求項1に記載の微生物夾雑物検査用容器。
- 前記微生物夾雑物がエンドトキシンまたは(1→3)−β−D−グルカンであり、前記試薬がライセート試薬、エンドトキシン標準品、(1→3)−β−D−グルカン標準品、発色合成基質または蛍光基質、あるいはライセート試薬と発色合成基質または蛍光基質との混合物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微生物夾雑物検査用容器。
- 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の微生物夾雑物検査用容器を有することを特徴とする微生物夾雑物検査キット。
- 前記微生物夾雑物検査用容器として、ライセート試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器と、エンドトキシン標準品または(1→3)−β−D−グルカン標準品が収納された第2微生物夾雑物検査用容器、および、発色合成基質または蛍光基質が収納された第3微生物夾雑物検査用容器の少なくともいずれか一方とを有することを特徴とする請求項4に記載の微生物夾雑物検査キット。
- 光学検出器をさらに有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の微生物夾雑物検査キット。
- 請求項4から請求項6までのいずれかに記載の微生物夾雑物検査キットを用いて微生物夾雑物を検査する微生物夾雑物検査方法であって、
前記微生物夾雑物検査キットが、微生物夾雑物検査用容器として、第1試薬が収納された第1微生物夾雑物検査用容器を少なくとも有し、
前記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口から容器本体内に液体試料を導入する第1工程を少なくとも有する反応工程と、
前記反応工程後、前記液体試料中の微生物夾雑物を光学的に測定する測定工程と
を有することを特徴とする微生物夾雑物検査方法。 - 前記第1試薬がライセート試薬であり、前記第1工程では、前記容器本体内に前記液体試料を導入した後、前記液体試料中の微生物夾雑物および前記ライセート試薬を反応させることを特徴とする請求項7に記載の微生物夾雑物検査方法。
- 前記微生物夾雑物検査キットが、前記微生物夾雑物検査用容器として、第2試薬が収納された第2微生物夾雑物検査用容器をさらに有し、
前記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に前記第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、前記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および前記第2微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の微生物夾雑物検査方法。 - 前記第2試薬がエンドトキシン標準品または(1→3)−β−D−グルカン標準品であることを特徴とする請求項9に記載の微生物夾雑物検査方法。
- 前記微生物夾雑物検査キットが、前記微生物夾雑物検査用容器として、第3試薬が収納された第3微生物夾雑物検査用容器をさらに有し、
前記第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体上に前記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体が積層され、前記第3微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体入口および前記第1微生物夾雑物検査用容器の容器本体の流体出口が気密嵌合された積層容器を用いることを特徴とする請求項7から請求項10までのいずれかに記載の微生物夾雑物検査方法。 - 前記第1試薬がライセート試薬であり、前記第3試薬が発色合成基質または蛍光基質であり、
前記第1工程では、前記容器本体内に前記液体試料を導入した後、前記液体試料中の微生物夾雑物および前記ライセート試薬を反応させ、
前記反応工程が、前記第1工程後に、前記微生物夾雑物を含む前記ライセート試薬と前記発色合成基質または蛍光基質とを反応させる第2工程を有することを特徴とする請求項11に記載の微生物夾雑物検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014030722A JP2015155840A (ja) | 2014-02-20 | 2014-02-20 | 微生物夾雑物検査用容器、微生物夾雑物検査キットおよび微生物夾雑物検査方法 |
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JP2015155840A true JP2015155840A (ja) | 2015-08-27 |
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2014
- 2014-02-20 JP JP2014030722A patent/JP2015155840A/ja active Pending
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