JP2015154731A - 水田作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】水田作業機において前輪支持ケースをオイルバス化した場合、潤滑油の漏れを少なくする。【解決手段】前車軸ケース20の支持部20aの上下軸芯P2周りに前輪支持ケース51を操向及び上下動自在に支持し、前車軸ケース20の支持部20aと前輪支持ケース51との間にサスペンションバネ63,64を備える。前車軸ケース20の支持部20aと前輪支持ケース51との間にシール部材52を備える。前輪支持ケース51と伝動軸45との間に、前車軸ケース20の支持部20a側の内部空間と前輪支持ケース51側の内部空間とを仕切る仕切り部材53を、前輪支持ケース51と一体で上下動するように備える。前車軸ケース20の支持部20a側の内部空間にグリスを入れ、前輪支持ケース51側の内部空間に潤滑油を入れる。【選択図】図3

Description

本発明は、乗用型田植機や乗用型直播機等の水田作業機における前輪の支持構造に関する。
水田作業機の一例である乗用型田植機では、特許文献1に開示されているように、機体に支持された前車軸ケース(特許文献1の図5の10a)の支持部(特許文献1の図5の10b)の上下軸芯周りに、前輪支持ケース(特許文献1の図5の31)を操向及び上下動自在に支持し、前車軸ケースの支持部と前輪支持ケースとの間にサスペンションバネ(特許文献1の図5の37)を備えているものがある。
これにより、前車軸ケースの支持部に対して前輪支持ケースが操向操作されることにより、前輪の操向操作が行われるのであり、前車軸ケースの支持部に対して前輪支持ケースがサスペンションバネにより上下動することよって、前輪のサスペンション機能が発揮される。
水田作業機の一例である乗用型田植機では、特許文献1に開示されているように、機体に支持された前車軸ケース(特許文献1の図5の10a)の支持部(特許文献1の図5の10b)の上下軸芯周りに、前輪支持ケース(特許文献1の図5の31)を操向自在に支持し、前輪支持ケースから突出する車軸(特許文献1の図5の33)に前輪を連結したものがある。
水田作業機の一例である乗用型田植機では、特許文献1に開示されているように、機体に支持された前車軸ケース(特許文献1の図5の10a)の支持部(特許文献1の図5の10b)の上下軸芯周りに、前輪支持ケース(特許文献1の図5の31)を操向自在に支持し、前輪支持ケースから突出する車軸(特許文献1の図5の33)に前輪を連結したものがある。
この場合、車軸が貫通するもので前輪支持ケースの前輪側の部分を覆う蓋部を備えて、前輪支持ケースに蓋部をボルトで連結しており、蓋部を取り外すことにより、前輪支持ケースの内部のメンテナンスを行うことができる。
水田作業機の一例である乗用型田植機では、特許文献1に開示されているように、右の前輪を支持するもので機体の前部から右方に延出された右の前車軸ケースと、左の前輪を支持するもので機体の前部から左方に延出された左の前車軸ケースとを備えているものがある。
この場合、右及び左の前車軸ケースの各々にグリス注入用のニップルと、グリス注入時のエア抜き用の開閉自在な貫通孔とを備える必要がある。
特開2004−330918号公報(図4及び図5参照)
特許文献1において、前車軸ケースの支持部の内部及び前輪支持ケースの内部に亘って潤滑油を入れて、前車軸ケースの支持部の内部及び前輪支持ケースの内部をオイルバス化することが考えられている。
この場合、特許文献1では、前輪支持ケースは操向操作されるのに加えて上下動するので、特に前車軸ケースの支持部に対して前輪支持ケースが上方に移動すると(サスペンションバネが圧縮されると)、前車軸ケースの支持部の内部及び前輪支持ケースの内部の容積が小さくなるので、前車軸ケースの支持部の内部及び前輪支持ケースの内部の圧力が上昇する。
前述のように前車軸ケースの支持部の内部及び前輪支持ケースの内部の圧力が上昇すると、前車軸ケースの支持部の外周部と前輪支持ケースの外周部との間のシール部材から潤滑油が漏れる可能性がある。
本発明は、前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに前輪支持ケースを操向及び上下動自在に支持した水田作業機において、前輪支持ケースをオイルバス化した場合、潤滑油の漏れを少なくすることを目的としている。
特許文献1では、1つのサスペンションバネが伝動軸(特許文献1の図5の34)に外嵌されている。この場合、前車軸ケースの支持部の内部に支持されて伝動軸を回転自在に支持する上部ベアリングと、前輪支持ケースの内部に支持されて伝動軸を回転自在に支持する下部ベアリングとに亘って、サスペンションバネが取り付けられている。
前述のような特許文献1に対して、内側及び外側のサスペンションバネを伝動軸に外嵌して、サスペンションバネを二重に配置することが考えられている。
本発明は、水田作業機において、前車軸ケースの支持部と前輪支持ケースとの間に二重のサスペンションバネを備えた場合、内側及び外側のサスペンションバネを適切に支持することができるように構成することを目的としている。
特許文献1のように、前輪支持ケースから車軸が突出する場合、前輪支持ケースの前輪側の部分において、前輪支持ケースと車軸との間にシール部材を備えている。
本発明は、水田作業機において、前輪支持ケースと車軸との間のシール部材を有効に保護することができるようにすることを目的としている。
特許文献1において、車軸が貫通するもので前輪支持ケースの前輪側の部分を覆う蓋部を備えて、前輪支持ケースに蓋部をボルトで連結するように構成した場合、メンテナンス性の向上という面で改善の余地がある。
本発明は、水田作業機において、前輪支持ケースに蓋部をボルトで連結するように構成した場合、蓋部の取り付け及び取り外しに関するメンテナンス性を向上させることを目的としている。
特許文献1のように、右及び左の前車軸ケースを備え、右及び左の前車軸ケースの各々にグリス注入用のニップルと、グリス注入時のエア抜き用の開閉自在な貫通孔とを備えた場合、部品の兼用化という面で改善の余地がある。
本発明は、水田作業機において、右及び左の前車軸ケースの各々にグリス注入用のニップルと、グリス注入時のエア抜き用の開閉自在な貫通孔とを備えた場合、部品の兼用化を図ることを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体に支持された前車軸ケースと、前輪を回転自在に支持する前輪支持ケースとを備えて、前記前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに、前記前輪支持ケースを操向及び上下動自在に支持し、前記前車軸ケースの支持部と前記前輪支持ケースとの間にサスペンションバネを備え、
動力が伝達される伝動軸を前記前車軸ケースの支持部の内部と前記前輪支持ケースの内部とに亘って上下向きに回転自在に支持して、前輪に連結された車軸を前記前輪支持ケースの内部に横向きに回転自在に支持し、前記伝動軸と前記車軸とをベベルギヤ機構により連動連結して、前記伝動軸の動力が前記ベベルギヤ機構を介して前記車軸に伝達されるように構成し、
前記前車軸ケースの支持部の外周部と前記前輪支持ケースの外周部との間にシール部材を備え、
前記前輪支持ケースの内周面と前記伝動軸の外周面との間に、前記前車軸ケースの支持部側の内部空間と前記前輪支持ケース側の内部空間とを仕切る仕切り部材を、前記前輪支持ケースと一体で上下動するように備えて、
前記前車軸ケースの支持部側の内部空間にグリスを入れ、前記前輪支持ケース側の内部空間に潤滑油を入れている。
(作用及び発明の効果)
本発明の第1特徴によると、前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに前輪支持ケースを操向及び上下動自在に支持した場合、前車軸ケースの支持部の内部及び前輪支持ケースの内部が、仕切り部材によって前車軸ケースの支持部側の内部空間と前輪支持ケース側の内部空間とに仕切られる。
前述の状態で前車軸ケースの支持部に対して前輪支持ケースが上下動すると、仕切り部材が前輪支持ケースと一緒に上下動するので、前車軸ケースの支持部側の内部空間の容積は変化するのに対して、前輪支持ケース側の内部空間の容積は変化しない(前輪支持ケース側の内部空間の圧力は上昇しない)。
これにより、本発明の第1特徴のように、前輪支持ケース側の内部空間に潤滑油を入れることにより、前車軸ケースの支持部に対して前輪支持ケースが上下動しても、前輪支持ケース側の内部空間から潤滑油が漏れることは少ない。
前車軸ケースの支持部側の内部空間にグリスを入れた場合に、前車軸ケースの支持部側の内部空間の容積が変化しても(前車軸ケースの支持部側の内部空間の圧力が上昇しても)、グリスがシール部材から漏れることは少ない。
前輪支持ケースには伝動軸の動力を車軸に伝達するベベルギヤ機構が内装されており、大きな減速比を得る必要から、前述のベベルギヤ機構に大径ギヤが使用されることが多いので、前輪支持ケース側の内部空間に潤滑油を入れることは、ベベルギヤ機構の潤滑の面で有効なものとなる。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記仕切り部材がシールベアリングである。
(作用及び発明の効果)
本発明の第2特徴によると、シールベアリングは前輪支持ケース側の内部空間の上部に位置するので、潤滑油がシールベアリングに到達することはあっても、前輪支持ケース側の内部空間の底部のように、潤滑油の液圧がシールベアリングに掛かることはない。
これにより、シールベアリングという既存の部材により、潤滑油が前輪支持ケース側の内部空間から前車軸ケースの支持部側の内部空間に入り込まないように、前車軸ケースの支持部側の内部空間と前輪支持ケース側の内部空間とを仕切ることができるのであり、低コスト化の面で有利なものとなる。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体に支持された前車軸ケースと、前輪を回転自在に支持する前輪支持ケースとを備えて、前記前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに、前記前輪支持ケースを操向及び上下動自在に支持し、
動力が伝達される伝動軸を前記前車軸ケースの支持部の内部と前記前輪支持ケースの内部とに亘って上下向きに回転自在に支持して、前輪に連結された車軸を前記前輪支持ケースの内部に横向きに回転自在に支持し、前記伝動軸と前記車軸とをベベルギヤ機構により連動連結して、前記伝動軸の動力が前記ベベルギヤ機構を介して前記車軸に伝達されるように構成し、
前記前車軸ケースの支持部の内部に支持されて前記伝動軸を回転自在に支持する上部ベアリングと、前記前輪支持ケースの内部に支持されて前記伝動軸を回転自在に支持する下部ベアリングとを備え、
前記上部ベアリングのインナーレースの下端面に接触する内側部と、この内側部よりも下方に位置して前記上部ベアリングのアウターレースの下端面から下方に離れる外側部とを備えたリング状の上バネ受け部を、前記伝動軸に外嵌し、
前記下部ベアリングのインナーレースの上端面に接触する内側部と、この内側部よりも上方に位置して前記下部ベアリングのアウターレースの上端面から上方に離れる外側部とを備えたリング状の下バネ受け部を、前記伝動軸に外嵌して、
前記上及び下バネ受け部の内側部に亘って前記伝動軸に外嵌されるコイル状の内側サスペンションバネを備え、前記上及び下バネ受け部の外側部に亘って前記内側サスペンションバネに外嵌されるコイル状の外側サスペンションバネを備えている。
(作用及び発明の効果)
[III]−1
前車軸ケースの支持部の内部に支持されて伝動軸を回転自在に支持する上部ベアリングと、前輪支持ケースの内部に支持されて伝動軸を回転自在に支持する下部ベアリングとに亘って、内側及び外側サスペンションバネを取り付ける場合、外側サスペンションバネの外径が大きくなるので、外側サスペンションバネが上部及び下部ベアリングのアウターレースに接近することになる。
本発明の第3特徴によると、段差状の内及び外側部を備えた上及び下バネ受け部を備えて、上及び下バネ受け部の内側部に亘って内側サスペンションバネを取り付け、上及び下バネ受け部の外側部に亘って外側サスペンションバネを取り付けている。
この場合、上及び下バネ受け部の内側部が上部及び下部ベアリングのインナーレースに接触しているのに対して、上バネ受け部の外側部は上部ベアリングのアウターレースから下方に離れ、下バネ受け部の外側部は下部ベアリングのアウターレースから上方に離れている。
これによって、本発明の第3特徴によると、前車軸ケースの支持部と前輪支持ケースとの間に内側及び外側サスペンションバネを備えた場合、上部及び下部ベアリングのインナーレース、並びに、上及び下バネ受け部によって、上部及び下部ベアリングのアウターレースへの接触及び干渉を避けながら、内側及び外側サスペンションバネを正常に作動させて、前輪のサスペンション機能を適切に発揮させることができるようになる。
[III]−2
本発明の第3特徴によると、上バネ受け部において内側部よりも下方に外側部が位置して、下バネ受け部において内側部よりも上方に外側部が位置しており、上及び下バネ受け部の内側部に亘って取り付けられる内側サスペンションバネに対して、上及び下バネ受け部の外側部に亘って取り付けられる外側サスペンションバネが圧縮された状態となっている(上及び下バネ受け部の外側部に亘って取り付けられる外側サスペンションバネに対して、上及び下バネ受け部の内側部に亘って取り付けられる内側サスペンションバネが伸長した状態となっている)。
これにより、本発明の第3特徴によると、内側及び外側サスペンションバネに同じバネを使用しても、内側及び外側サスペンションバネに異なるバネ特性を与えることができるのであり、内側及び外側サスペンションバネに異なるバネを使用すれば、内側及び外側サスペンションバネに大きく異なるバネ特性を与えることができる。
従って、前輪のサスペンション機能の設定幅が大きくなり、水田作業機の機種等に応じて前輪のサスペンション機能の適切な設定を容易に得ることができる。
[III]−3
本発明の第3特徴によると、前項[III]−2に記載のように、上バネ受け部において内側部よりも下方に外側部が位置し、下バネ受け部において内側部よりも上方に外側部が位置していることにより、上バネ受け部の内側部及び外側部の間(下バネ受け部の内側部及び外側部の間)に段差部が生じている。
これにより、上バネ受け部の内側部及び外側部の間(下バネ受け部の内側部及び外側部の間)の段差部によって、特に内側サスペンションバネの位置が決められるのであり、内側及び外側サスペンションバネが安定して作動するようになる。
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体に支持された前車軸ケースと、前輪を回転自在に支持する前輪支持ケースとを備えて、前記前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに、前記前輪支持ケースを操向自在に支持し、
前輪に連結された車軸を、前記前輪支持ケースの内部に横向きにベアリングにより回転自在に支持して、前記ベアリングに対して前輪側の前記前輪支持ケースの内周部と前記車軸の外周部との間にシール部材を備え、
前記車軸の外周部付近における前記前輪支持ケースの前輪側の端面と、前輪に連結される前記車軸のフランジ部における前記前輪支持ケース側の端面とにおいて、
前記車軸のフランジ部の端面に向けて突出して前記車軸のフランジ部の端面に近接するもので前記車軸を中心としたリング状の第1凸部を、前記前輪支持ケースの端面に備え、前記前輪支持ケースの端面に向けて突出して前記前輪支持ケースの端面に近接するもので前記車軸を中心としたリング状の第2凸部を、前記車軸のフランジ部の端面に備えて、
前記第1凸部が半径方向外側で前記第2凸部が半径方向内側に位置するように、又は、前記第1凸部が半径方向内側で前記第2凸部が半径方向外側に位置するように、前記第1及び第2凸部を半径方向に並べて配置し、
前記第1凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との軸芯方向の間隔、並びに、前記第2凸部の頂上部と前記前輪支持ケースの端面との軸芯方向の間隔よりも、前記第1凸部と前記第2凸部との半径方向の間隔を大きなものに設定している。
(作用及び発明の効果)
本発明の第4特徴によると、シール部材の外側において、前輪支持ケースの端面及び車軸のフランジ部の端面の間に、第1及び第2凸部によるラビリンス部が形成されるので、泥水が第1及び第2凸部によるラビリンス部によって止められて、シール部材に到達し難くなる。このように泥水がシール部材に到達し難くなって、シール部材の耐久性を向上させることができる。
本発明の第4特徴によると、第1及び第2凸部によるラビリンス部において、第1凸部の頂上部と車軸のフランジ部の端面との軸芯方向の間隔、並びに、第2凸部の頂上部と前輪支持ケースの端面との軸芯方向の間隔よりも、第1凸部と第2凸部との半径方向の間隔を大きなものに設定しているので、第1凸部と第2凸部との間に、リング状の空間が形成されている。
これによって、本発明の第4特徴によると、泥水が第1及び第2凸部によるラビリンス部に侵入しても、前述のリング状の空間に泥水が保持されるようになるので、泥水が第1及び第2凸部によるラビリンス部を通過してシール部材に到達するという状態が少なくなるのであり、第1及び第2凸部によるラビリンス部の狭い部分に泥水が咬み込まれて、前輪支持ケースの端面や車軸のフランジ部の端面が傷付けられるというような状態も少なくなる。
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第4特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記第1凸部が半径方向内側で前記第2凸部が半径方向外側に位置するように、前記第1及び第2凸部を半径方向に並べて配置し、
前記車軸のフランジ部の端面に向けて突出して前記車軸のフランジ部の端面に近接するもので前記車軸を中心としたリング状の第3凸部を、前記第2凸部の半径方向外側に位置するように前記前輪支持ケースの端面に備え、
前記第2凸部の頂上部と前記前輪支持ケースの端面との軸芯方向の間隔、並びに、前記第3凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との軸芯方向の間隔よりも、前記第2凸部と前記第3凸部との半径方向の間隔を大きなものに設定している。
(作用及び発明の効果)
本発明の第5特徴によると、第1凸部と第2凸部との間にリング状の空間が形成されるのに加えて、第2凸部の半径方向外側に第3凸部を備えており、第2凸部と第3凸部との間に、リング状の空間が形成されている。
これにより、本発明の第5特徴によると、泥水が第1,2,3凸部によるラビリンス部に侵入した場合、前述の2つのリング状の空間に泥水が保持されることにより、泥水がシール部材に到達するという状態がさらに少なくなるのであり、第1,2,3凸部によるラビリンス部の狭い部分に泥水が咬み込まれて、前輪支持ケースの端面や車軸のフランジ部の端面が傷付けられるというような状態もさらに少なくなる。
[VI]
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第5特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記第3凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との間の位置よりも、前記第1凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との間の位置を、軸芯方向で前記シール部材から離れる側に位置させている。
(作用及び発明の効果)
泥水が第1及び第2凸部によるラビリンス部に侵入して、第1凸部と第2凸部との間のリング状の空間からシール部材に到達しようとした場合、本発明の第6特徴によると、第1凸部と第2凸部との間のリング状の空間からシール部材への通路(第1凸部の頂上部と車軸のフランジ部の端面との間)が、シール部材から遠くなっているので、泥水が前述のリング状の空間からシール部材に到達し難くなる。
[VII]
(構成)
本発明の第7特徴は、本発明の第4特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記第1凸部が半径方向外側で前記第2凸部が半径方向内側に位置するように、前記第1及び第2凸部を半径方向に並べて配置し、
前記前輪支持ケースの端面に向けて突出して前記前輪支持ケースの端面に近接するもので前記車軸を中心としたリング状の第3凸部を、前記第1凸部の半径方向外側に位置するように前記車軸のフランジ部の端面に備え、
前記第1凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との軸芯方向の間隔、並びに、前記第3凸部の頂上部と前記前輪支持ケースの端面との軸芯方向の間隔よりも、前記第1凸部と前記第3凸部との半径方向の間隔を大きなものに設定している。
(作用及び発明の効果)
本発明の第7特徴によると、第1凸部と第2凸部との間にリング状の空間が形成されるのに加えて、第1凸部の半径方向外側に第3凸部を備えており、第1凸部と第3凸部との間に、リング状の空間が形成されている。
これにより、本発明の第7特徴によると、泥水が第1,2,3凸部によるラビリンス部に侵入した場合、前述の2つのリング状の空間に泥水が保持されることにより、泥水がシール部材に到達するという状態がさらに少なくなるのであり、第1,2,3凸部によるラビリンス部の狭い部分に泥水が咬み込まれて、前輪支持ケースの端面や車軸のフランジ部の端面が傷付けられるというような状態もさらに少なくなる。
[VIII]
(構成)
本発明の第8特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体に支持された前車軸ケースと、前輪を回転自在に支持する前輪支持ケースとを備えて、前記前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに、前記前輪支持ケースを操向自在に支持し、
前輪に連結された車軸を、前記前輪支持ケースの内部に横向きに回転自在に支持して、
前記車軸が貫通するもので前記前輪支持ケースの前輪側の部分を覆う蓋部を備えて、前記蓋部における前記車軸を中心とした同じ円の部分に等ピッチでボルト孔を形成し、前記前輪支持ケースにおける前記蓋部のボルト孔と同じ位置にネジ穴を形成して、
前記ボルト孔及び前記ネジ穴に亘ってボルトを取り付けて、前記蓋部を前記前輪支持ケースに連結している。
(作用及び発明の効果)
本発明の第8特徴によると、蓋部を前輪支持ケースから取り外して前輪支持ケースのメンテナンスを行った後に、蓋部を前輪支持ケースに取り付ける場合、蓋部において車軸を中心とした同じ円の部分に等ピッチでボルト孔が形成されているので、蓋部の取付位相(取り付けの向き)による制限を受けることなく、蓋部を360度のどの取付位相に位置させても、蓋部のボルト孔と前輪支持ケースのネジ穴の位置を合わせるだけで、蓋部を前輪支持ケースに容易に取り付けることができる。
これにより、前輪支持ケースに蓋部をボルトで連結するように構成した場合、蓋部の取り付けに関するメンテナンス性を向上させることができる。
[IX]
(構成)
本発明の第9特徴は、本発明の第8特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記蓋部の外周部から半径方向外側に突出するように連結部を形成して、前記連結部に前記ボルト孔を形成し、
前記ボルトを取り外した後に前記蓋部を前記前輪支持ケースから取り外す為の取り外し部を、隣接する前記一対の連結部に亘って形成している。
(作用及び発明の効果)
ボルトを取り外して蓋部を前輪支持ケースから取り外す場合、蓋部が前進支持ケースに固着して、蓋部を前輪支持ケースから取り外し難い状態になることがある。
本発明の第9特徴によると、前述の状態においてボルトを取り外した後に、ハンマー等の工具を蓋部の取り外し部に当てることにより、蓋部を前輪支持ケースから容易に取り外すことができる。この場合、蓋部の一対の連結部に亘って取り外し部が一体的に形成されるので、蓋部の取り外し部が十分な強度を備えるものとなる。
これにより、前輪支持ケースに蓋部をボルトで連結するように構成した場合、蓋部の取り外しに関するメンテナンス性を向上させることができる。
[X]
(構成)
本発明の第10特徴は、本発明の第9特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
一対の前記取り外し部を、前記蓋部における前記車軸を挟んで180度対称の位置に備えている。
(作用及び発明の効果)
前項[IX]に記載のように、ボルトを取り外した後にハンマー等の工具を蓋部の取り外し部に当てる場合、蓋部に取り外し部が一箇所しかないと、ハンマー等の工具による当て作用が一箇所だけに掛かり偏ったものになる。
本発明の第10特徴によると、蓋部に一対の取り外し部を車軸を挟んで180度対称の位置に備えているので、ハンマー等の工具を蓋部の一対の取り外し部に当てることによって、ハンマー等の工具による当て作用が偏ったものにならないのであり、蓋部が前進支持ケースに強く固着していても、蓋部を前輪支持ケースから容易に取り外すことができる。
[XI]
(構成)
本発明の第11特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
右の前輪を支持するもので機体の前部から右方に延出された右の前車軸ケースと、左の前輪を支持するもので機体の前部から左方に延出された左の前車軸ケースとを備え、
前記右の前車軸ケースの前部及び後部、並びに、前記左の前車軸ケースの前部及び後部に、前後方向に向く同径の貫通孔を形成して、
前記右及び左の前車軸ケースの前部の貫通孔に、前記貫通孔を閉じ及び開放自在な塞ぎ部材を取り付け、前記右及び左の前車軸ケースの後部の貫通孔に、グリス注入用のニップルを取り付けている。
(作用及び発明の効果)
本発明の第11特徴によると、前車軸ケースの一方の部分及び他方の部分に、同径の貫通孔を形成しているので、前車軸ケースを右の前車軸ケースとして使用した場合、前車軸ケースの一方の部分の貫通孔が前部に位置すれば、この貫通孔に塞ぎ部材を取り付け、前車軸ケースの他方の部分の貫通孔が後部に位置すれば、この貫通孔にニップルを取り付ける。
同様に前車軸ケースを左の前車軸ケースとして使用した場合、前車軸ケースの他方の部分の貫通孔が前部に位置すれば、この貫通孔に塞ぎ部材を取り付け、前車軸ケースの一方の部分の貫通孔が後部に位置すれば、この貫通孔にニップルを取り付ける。
これにより、本発明の第11特徴によると、同一の前車軸ケースを右の前車軸ケースとして使用しても、左の前車軸ケースとして使用しても、右及び左の前車軸ケースの前部の貫通孔に塞ぎ部材を取り付けることができ、右及び左の前車軸ケースの後部の貫通孔にニップルを取り付けることができるのであり、前車軸ケースを右の及び左の前車軸ケースに兼用することができる。従って、前車軸ケースを右及び左の前車軸ケースに兼用することができて、部品の兼用化及び低コスト化を図ることができる。
この場合、右及び左の前車軸ケースの後部の貫通孔にニップルを取り付けるのは、機体が前進した場合、右及び左の前車軸ケースの前部に泥水が付着し易いので、ニップルへの泥水の付着を少なくする為である。
乗用型田植機の全体側面図である。 前輪及び後輪への伝動系を示す概略平面図である。 前車軸ケースの支持部及び前輪支持ケースの縦断正面図である。 前車軸ケースの支持部及び前輪支持ケースにおける内側及び外側サスペンションバネの付近の縦断正面図である。 前車軸ケースの支持部及び前輪支持ケースの分解斜視図である。 前車軸ケースの蓋部の側面図である。 蓋部(前進支持ケース)と車軸との間のシール構造を示す縦断正面図である。 発明の実施の第2別形態において、蓋部(前進支持ケース)と車軸との間のシール構造を示す縦断正面図である。 発明の実施の第3別形態において、蓋部(前進支持ケース)と車軸との間のシール構造を示す縦断正面図である。
[1]
図1に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2を備えた機体の後部に、リンク機構3及びリンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ4が備えられており、リンク機構3の後部に苗植付装置5が支持されて、水田作業機の一例である乗用型田植機が構成されている。
図1に示すように、苗植付装置5は伝動ケース6、伝動ケース6の後部の右及び左側部に回転駆動自在に支持された回転ケース7、植付ケース7の両端に備えられた一対の植付アーム8、接地フロート9及び苗のせ台10等を備えて構成されている。これにより、苗のせ台10が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース7が回転駆動され、苗のせ台10の下部から植付アーム8が交互に苗を取り出して田面に植え付ける。
図1に示すように、運転席11の後部に繰り出し部12及びホッパー13が備えられ、左横側部にブロア14が備えられており、接地フロート9に備えられた作溝器15と繰り出し部12とに亘ってホース16が接続されて、施肥装置17が構成されている。これにより、ホッパー13に貯留された肥料が繰り出し部12により繰り出されて、ブロア14の風によりホース16から作溝器15に供給され、作溝器15により田面に形成された溝に供給される。
[2]
次に、右及び左の前輪1への伝動系、右及び左の後輪2への伝動系、苗植付装置5への伝動系について説明する。
図1及び図2に示すように、機体の前部にミッションケース18が備えられ、ミッションケース18の前部にエンジン19が支持されている。ミッションケース18の右及び左の横側部に右及び左の前車軸ケース20が連結されており、右及び左の前輪1が右及び左の前車軸ケース20に支持されている。
図2に示すように、ミッションケース18の左の横側部における上部の前部に静油圧式無段変速装置21が連結されており、エンジン19の出力軸19aの動力が静油圧式無段変速装置21の入力軸21aに伝動ベルト23を介して伝達されている。静油圧式無段変速装置21は中立停止位置を備え、前進側及び後進側に無段階に変速自在に構成されている。ミッションケース18の内部において、伝動軸22が回転自在に支持されて、静油圧式無段変速装置21の出力軸21bと伝動軸22とが連結されている。
図2に示すように、伝動軸22に低速ギヤ24及び高速ギヤ25が固定されており、伝動軸22と平行に配置された伝動軸26に、シフトギヤ27がスプライン構造にて伝動軸26と一体回転及びスライド自在に外嵌されている。これにより、シフトギヤ27をスライド操作して低速ギヤ24及び高速ギヤ25に咬合させることによって、静油圧式無段変速装置21の出力軸21b及び伝動軸22の動力が、高低2段に変速されて伝動軸26に伝達される。
これにより、図2に示すように、伝動軸26の動力が伝動ギヤ28,29を介して前輪デフ機構30に伝達され、右及び左の前車軸ケース20に支持された伝動軸31から右及び左の前輪1に伝達される。
図1及び図2に示すように、後車軸ケース32が機体の後部の左右中央の前後軸芯P1周りにローリング自在に支持されており、後車軸ケース32に右及び左の後輪2が支持されている。前輪デフ機構30の動力が、前輪デフ機構30の出力ギヤ30aから、ミッションケース18に備えられた出力軸33、伝動軸34を介して、後車軸ケース32に備えられた入力軸35に伝達される。
これにより、入力軸35の動力が後車軸ケース32に備えられた伝動軸(図示せず)、右及び左のサイドクラッチ(図示せず)を介して、右及び左の後輪2に伝達される。出力軸33に摩擦多板式のブレーキ36が備えられており、ブレーキ36を制動状態に操作することにより、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2に制動を掛けることができる。
図2に示すように、伝動ギヤ37がワンウェイクラッチ38を介して伝動軸22に外嵌されており、ワンウェイクラッチ38により静油圧式無段変速装置21の出力軸21bの前進の動力が伝動ギヤ37に伝達される。伝動ギヤ39及び複数の伝動ギヤ40が一体で回転するように互いに連結されて、伝動ギヤ39,40が伝動軸26に相対回転自在に外嵌されており、伝動ギヤ37,39が咬合している。
図1及び図2に示すように、伝動ギヤ39,40と伝動ギヤ40に咬合する伝動下手側の伝動ギヤ(図示せず)とにより、株間変速装置(図示せず)が構成されており、伝動ギヤ37の動力が伝動ギヤ39、株間変速装置、植付クラッチ(図示せず)及び伝動軸41を介して苗植付装置5に伝達される。
[3]
次に、前車軸ケース20の支持部20aによる前輪支持ケース51の支持構造、及び、前輪1への伝動構造について説明する。
図2及び図3に示すように、前車軸ケース20の端部に円筒状の支持部20aが下向きに一体的に形成されており、伝動軸31がベアリング42により支持されて前車軸ケース20から前車軸ケース20の支持部20aに入り込んでいる。ベアリング42に対して前車軸ケース20側の伝動軸31の部分にシール部材43が取り付けられており、伝動軸31の端部にベベルギヤ44が固定されている。
図2及び図3に示すように、前車軸ケース20の支持部20aに、シールベアリング46及びシールベアリング47(上部ベアリングに相当)が支持されており、シールベアリング46にスリーブ48が支持され、シールベアリング47にベベルギヤ49が支持されて、ベベルギヤ44,49が咬合している。図4に示すように、シールベアリング47のアウターレース47bに接触するストッパーリング58により、前車軸ケース20の支持部20aにおけるシールベアリング47の位置が決められている。
図2及び図3に示すように、前車軸ケース20の支持部20aの内部に伝動軸45(伝動軸に相当)が上下向きに配置されて、伝動軸45の上部のスプライン部45aが、スリーブ48及びベベルギヤ49に一体回転自在及び上下動自在に支持されており、前車軸ケース20の支持部20aの上下軸芯P2周りに伝動軸45が回転及び上下動自在に支持されている。前輪支持ケース20の支持部20aの上部にキャップ50が備えられており、伝動軸45が上方に移動すると、伝動軸45の上部がキャップ50に入り込む。
図2及び図3に示すように、前輪1を回転自在に支持する前輪支持ケース51が備えられて、前輪支持ケース51の上部に連結されたスリーブ51aが前車軸ケース20の支持部20aに入り込んでいる。前車軸ケース20の支持部20aの外周部(内周面)と、前輪支持ケース51のスリーブ51aの外周部(外周面)との間に、シール部材52が備えられている。
図3及び図4に示すように、伝動軸45が前車軸ケース20の支持部20aの内部と、前輪支持ケース51の内部とに亘って上下向きに配置されている。伝動軸45と前輪支持ケース51との間に、シールベアリング53(仕切り部材に相当)(下部ベアリングに相当)及び開放型のベアリング54が備えられており、伝動軸45がシールベアリング53及びベアリング54により、前輪支持ケース51に回転自在に支持されている。シールベアリング53のアウターレース53bに接触するストッパーリング59、及び、シールベアリング53のインナーレース53aに接触するカラー60により、前輪支持ケース51におけるシールベアリング53及びベアリング54の位置が決められている。
図2及び図3に示すように、車軸55が開放型のベアリング56により前輪支持ケース51の内部に横向きに回転自在に支持されており、前輪支持ケース51の外部に位置する車軸55の円板状のフランジ部55aに前輪1が連結されている。前輪支持ケース51の内部において、車軸55にベベルギヤ57(ベベルギヤ機構に相当)が連結されており、伝動軸45のベベルギヤ45b(ベベルギヤ機構に相当)がベベルギヤ57に咬合している。
以上の構造により、伝動軸31の動力がベベルギヤ44,49、伝動軸45、伝動軸45のベベルギヤ45b、ベベルギヤ57及び車軸55を介して前輪1に伝達される。
[4]
次に、前輪1のサスペンション構造について説明する。
図4に示すように、シールベアリング47に対して、上バネ受け部61が備えられている。上バネ受け部61は、シールベアリング47のインナーレース47aの下端面に接触する内側部61aと、内側部61aよりも下方に位置してシールベアリング47のアウターレース47b(ストッパーリング58)の下端面から下方に離れる外側部61bとを備えてリング状に構成されており、伝動軸45に外嵌されている。
図4に示すように、シールベアリング53に対して、下バネ受け部62が備えられている。下バネ受け部62は、シールベアリング53のインナーレース53aの上端面に接触する内側部62aと、内側部62aよりも上方に位置してシールベアリング53のアウターレース53b(ストッパーリング59)の上端面から上方に離れる外側部62bとを備えてリング状に構成されており、伝動軸45に外嵌されている。
図4に示すように、上及び下バネ受け部61,62の内側部61a,62aに亘って、伝動軸45に外嵌されるようにコイル状の内側サスペンションバネ63(サスペンションバネに相当)が備えられている。上及び下バネ受け部61,62の外側部61b,62bに亘って、内側サスペンションバネ63に外嵌されるようにコイル状の外側サスペンションバネ64(サスペンションバネに相当)が備えられている。
以上の構造により、前輪支持ケース51(前輪1)が、前車軸ケース20の支持部20aの上下軸芯P2周りに操向自在に支持され、前車軸ケース20の支持部20aの上下軸芯P2の方向に上下動自在に支持されている。
この場合、図3及び図4に示すように、上及び下バネ受け部61,62の内側部61a,62aに亘って取り付けられる内側サスペンションバネ63に対して、上及び下バネ受け部61,62の外側部61b,62bに亘って取り付けられる外側サスペンションバネ64が圧縮された状態となっている(上及び下バネ受け部61,62の外側部61b,62bに亘って取り付けられる外側サスペンションバネ64に対して、上及び下バネ受け部61,62の内側部61a,62aに亘って取り付けられる内側サスペンションバネ63が伸長した状態となっている)。
図4に示すように、上バネ受け部61の内側部61a及び外側部61bの間に段差部が生じており、下バネ受け部62の内側部62a及び外側部62bの間に段差部が生じているので、上バネ受け部61の内側部61a及び外側部61bの間の段差部、並びに、下バネ受け部62の内側部62a及び外側部62bの間の段差部によって、特に内側サスペンションバネ63の位置が決められている。
[5]
次に、前車軸ケース20及び前輪支持ケース51の潤滑について説明する。
図5に示すように、ミッションケース18の右の横側部に連結される右の前車軸ケース20、及び、ミッションケース18の左の横側部に連結される左の前車軸ケース20において、右の前車軸ケース20の支持部20aの上部の前部及び後部、並びに、左の前車軸ケース20の支持部20aの上部の前部及び後部に、前後方向に向く同径の貫通孔20b,20cが形成されており、右及び左の前車軸ケース20は同一の前車軸ケース20である。
これにより、図2及び図5に示すように、前車軸ケース20を左の前車軸ケース20として使用した場合、左の前車軸ケース20の前部に位置する貫通孔20bに、パッキン65及びボルト66(塞ぎ部材に相当)を取り付けて、左の前車軸ケース20の貫通孔20bを塞ぐのであり、左の前車軸ケース20の後部に位置する貫通孔20cに、グリス注入用のニップル67を取り付ける。
前車軸ケース20を右の前車軸ケース20として使用した場合、左の前車軸ケース20の貫通孔20cが右の前車軸ケース20の前部に位置する貫通孔20cになるので、右の前車軸ケース20の貫通孔20cにパッキン65及びボルト66(塞ぎ部材に相当)を取り付けて、右の前車軸ケース20の貫通孔20cを塞ぐ。逆に、左の前車軸ケース20の貫通孔20bが右の前車軸ケース20の後部に位置する貫通孔20bになるので、右の前車軸ケース20の貫通孔20bに、グリス注入用のニップル67を取り付ける。
図3に示すように、前車軸ケース20において支持部20aを除く部分(図 に示すシール部材43の紙面右側の部分)に、潤滑油が入れられている。
前車軸ケース20の支持部20aの上部(シールベアリング46とシールベアリング47との間の部分)には、ニップル67からグリスが注入されている(この場合、図5に示すボルト66を取り外して、前車軸ケース20の支持部20aの空気を抜きながらグリスの注入を行い、グリスの注入が終了すると、ボルト66を取り付ける)。前車軸ケース20の支持部20aの下部(シールベアリング47とシールベアリング53との間の部分)には、前輪支持ケース51を前車軸ケース20の支持部20aに取り付ける際に、グリスが注入されている(前車軸ケース20の支持部20a側の内部空間にグリスが入れられた状態に相当)。
この場合、図3及び図4に示すように、前車軸ケース20の支持部20aの上部(シールベアリング46とシールベアリング47との間の部分)に注入されたグリスは、シールベアリング47によって、前車軸ケース20の支持部20aの下部(シールベアリング47とシールベアリング53との間の部分)に行き難くなっている。これにより、ベベルギヤ44,49や伝動軸45のスプライン部45aにおいて、グリスの不足が生じることは少ない。
図3に示すように、前輪支持ケース51(シールベアリング53の下側部分)に潤滑油が入れられており、潤滑油の液面の位置(オイルレベル)はベアリング54の直下程度の位置である(前輪支持ケース51側の内部空間に潤滑油が入れられた状態に相当)。前輪支持ケース51の下部にドレン用のボルト69が備えられており、ボルト69を取り外すことにより、前輪支持ケース51(シールベアリング53の下側部分)の潤滑油を抜くことができる。
この場合、図3に示すように、前車軸ケース20の支持部20aに対して前輪支持ケース51が上下動すると、シールベアリング53が前輪支持ケース51と一緒に上下動するので、前車軸ケース20の支持部20a側の内部空間の容積は変化するのに対して、前輪支持ケース51側の内部空間の容積は変化しない。
従って、前輪支持ケース51(シールベアリング53の下側部分)に潤滑油を入れることによって、前車軸ケース20の支持部20aに対して前輪支持ケース51が上下動しても、前輪支持ケース51(シールベアリング53の下側部分)から潤滑油が漏れることは少ない。
[6]
次に、前輪支持ケース51の蓋部68について説明する。
図3,5,6に示すように、車軸55が貫通するもので前輪支持ケース51の前輪1側の部分を覆う蓋部68が、前輪支持ケース51の一部として備えられており、蓋部68にベアリング56及びシール部材70が支持されている。蓋部68において車軸55を中心とした同じ円の部分に、等ピッチで 蓋部68の外周部から半径方向外側に突出するように8個の連結部68aが形成されて、連結部68aにボルト孔68bが形成されている。
図3,5,6に示すように、前輪支持ケース51において、蓋部68のボルト孔68bと同じ位置に8個のネジ穴51bが形成されており、蓋部68のボルト孔86b及び前輪支持ケース51のネジ穴51bに亘ってボルト71が取り付けられて、蓋部68が前輪支持ケース51に連結されている。
これにより、蓋部68の車軸55周りでの取付位相(取り付けの向き)による制限を受けることなく、蓋部68を360度のどの取付位相に位置させても、蓋部68のボルト孔68bと前輪支持ケース51のネジ穴51bの位置を合わせるだけで、ボルト71により蓋部68を前輪支持ケース51に容易に連結することができる。
図5及び図6に示すように、蓋部68において、隣接する一対の連結部68aに亘って壁状(板状)の取り外し部68cが形成されており、一対の取り外し部68cが蓋部68における車軸55を挟んで180度対称の位置に備えられている。
これにより、ボルト71を取り外して蓋部68を前輪支持ケース51から取り外す際に蓋部68が前進支持ケース51に固着して、蓋部68を前輪支持ケース51から取り外し難い状態になった場合、ボルト71を取り外した後に、ハンマー等の工具を蓋部68の取り外し部68cに当てることにより、蓋部68を前輪支持ケース51から容易に取り外すことができる。
[7]
次に、蓋部68(前輪支持ケース51)と車軸55との間のシール構造について説明する。
図3及び図7に示すように、車軸55が蓋部68(前輪支持ケース51)の内部に横向きにベアリング56により回転自在に支持され、ベアリング56に対して前輪1側の蓋部68(前輪支持ケース51)の内周部と車軸55の外周部との間にシール部材70が備えられている。
図6及び図7に示すように、車軸55の外周部付近における蓋部68(前輪支持ケース51)の前輪1側の端面において、車軸55のフランジ部55aの端面に向けて突出して車軸55のフランジ部55aの端面に近接するように、車軸55を中心としたリング状の第1凸部68dが、蓋部68(前輪支持ケース51)の端面に備えられている。
車軸55のフランジ部55aにおける蓋部68(前輪支持ケース51)側の端面において、蓋部68(前輪支持ケース51)の端面に向けて突出して蓋部68(前輪支持ケース51)の端面に近接するように、車軸55を中心としたリング状の第2凸部55bが、車軸55のフランジ部55aの端面に備えられている。
図6及び図7に示すように、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dが半径方向外側で、車軸55の第2凸部55bが半径方向内側に位置するように、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと、車軸55の第2凸部55bとが、同芯状に半径方向に並べて配置されている。
図7に示すように、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dの頂上部と車軸55のフランジ部55aの端面との軸芯方向の間隔W1、並びに、車軸55の第2凸部55bの頂上部と蓋部68(前輪支持ケース51)の端面との軸芯方向の間隔W2よりも、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと車軸55の第2凸部55bとの半径方向の間隔W3が、大きなものに設定されている。
これにより、図7に示すように、シール部材70の半径方向の外側において、蓋部68(前輪支持ケース51)の端面及び車軸55のフランジ部55aの端面の間に、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68d及び車軸55の第2凸部55bによるラビリンス部が形成されるので、泥水がラビリンス部(蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68d及び車軸55の第2凸部55b)によって止められて、シール部材70に到達し難くなる。
図7に示すように、ラビリンス部(蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68d及び車軸55の第2凸部55b)において、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと車軸55の第2凸部55bとの間に、リング状の空間が形成されている。
これにより、泥水がラビリンス部(蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68d及び車軸55の第2凸部55b)に侵入しても、前述のリング状の空間に泥水が保持されるようになるので、泥水がラビリンス部(蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68d及び車軸55の第2凸部55b)を通過してシール部材70に到達するという状態が少なくなる。
ラビリンス部(蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68d及び車軸55の第2凸部55b)の狭い部分に泥水が咬み込まれて、蓋部68(前輪支持ケースの端面)や車軸55のフランジ部55aの端面が傷付けられるというような状態も少なくなる。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための形態]の図6及び図7の構造において、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dが半径方向内側で、車軸55の第2凸部55bが半径方向外側に位置するように、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと、車軸55の第2凸部55bとを、同芯状に半径方向に並べて配置してもよい。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明の実施の第1別形態]のように構成した場合、図8に示すように、車軸55のフランジ部55aの端面に向けて突出して車軸55のフランジ部55aの端面に近接するもので車軸55を中心としたリング状の第3凸部68eを、車軸55の第2凸部55bの半径方向外側に位置するように蓋部68(前輪支持ケース51)の端面に備えてもよい。
図8に示すように、車軸55の第2凸部55bの頂上部と蓋部68(前輪支持ケース51)の端面との軸芯方向の間隔W2、並びに、蓋部68(前輪支持ケース51)の第3凸部68eの頂上部と車軸55のフランジ部55aの端面との軸芯方向の間隔W4よりも、車軸55の第2凸部55bと蓋部68(前輪支持ケース51)の第3凸部68eとの半径方向の間隔W5が、大きなものに設定されている。
図8に示すように、蓋部68(前輪支持ケース51)の第3凸部68eの頂上部と車軸55のフランジ部55aの端面との間の位置よりも、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dの頂上部と車軸55のフランジ部55aの端面との間の位置が、軸芯方向でシール部材70から離れる側(図8の紙面左方)に位置している。
図8に示すように、車軸55の第2凸部55bと蓋部68(前輪支持ケース51)の第3凸部68eとの間にリング状の空間が形成され、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと車軸55の第2凸部55bとの間にリング状の空間が形成されている。
この場合、車軸55の第2凸部55bと蓋部68(前輪支持ケース51)の第3凸部68eとの間の空間よりも、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと車軸55の第2凸部55bとの空間が、軸芯方向に長いものとなっている(容積が大きいものとなっている)。
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための形態]の図6及び図7に示すように構成した場合、図9 に示すように、蓋部68(前輪支持ケース51)の端面に向けて突出して蓋部68(前輪支持ケース51)の端面に近接するもので車軸55を中心としたリング状の第3凸部55cを、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dの半径方向外側に位置するように車軸55のフランジ部55aの端面に備えてもよい。
図9に示すように、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dの頂上部と車軸55のフランジ部55aの端面との軸芯方向の間隔W1、並びに、車軸55の第3凸部55cの頂上部と蓋部68(前輪支持ケース51)の端面との軸芯方向の間隔W6よりも、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと車軸55の第3凸部55cとの半径方向の間隔W7が、大きなものに設定されている。
図9に示すように、車軸55の第2凸部55bと蓋部68(前輪支持ケース51)の端面との間の位置よりも、車軸55の第3凸部55cの頂上部と蓋部68(前輪支持ケース51)の端面との間の位置が、軸芯方向で前輪1から離れる側(図9の紙面右方)に位置している。
図9に示すように、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと車軸55の第3凸部55cとの間にリング状の空間が形成され、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと車軸55の第2凸部55bとの間にリング状の空間が形成されている。
この場合、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと車軸55の第2凸部55bとの間の空間よりも、蓋部68(前輪支持ケース51)の第1凸部68dと車軸55の第3凸部55cとの間の空間が、軸芯方向に長いものとなっている(容積が大きいものとなっている)。
[発明の実施の第4別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第3別形態]において、以下の(1)〜(5)に示すように構成してもよい。
(1)図3及び図4において、シールベアリング53を開放型のベアリングに変更し、2個のベアリング54のうちの下側(又は上側)のベアリング54をシールベアリングに変更する。このように構成した場合、シールベアリング47を開放型のベアリングに変更してもよい。
(2)図3及び図4、前項(1)において、シールベアリングに代えて、円板状(リング状)の部材を伝動軸45に外嵌して仕切り部材とする。
(3)図3,5,6において、蓋部68に6個のボルト孔68bを形成したり、10個のボルト孔68bを形成したりしてもよい。
(4)図3,5,6、前項(3)において、蓋部68に1個の取り外し部68cを形成したり、3個の取り外し部68cを形成したりしてもよい。
(5)後車軸ケース32を前後軸芯P1周りにローリング自在に支持するのではなく、後車軸ケース32を5リンク型式のサスペンション機構により支持するように構成してもよい。
本発明は、機体の後部に苗植付装置を備えた乗用型田植機ばかりではなく、機体の後部に直播装置を備えた乗用型直播機にも適用できる。
1 前輪
20 前車軸ケース
20a 前車軸ケースの支持部
20b,20c 前車軸ケースの貫通孔
45 伝動軸
45b,57 ベベルギヤ機構
47 上部ベアリング
47a 上部ベアリングのインナーレース
47b 上部ベアリングのアウターレース
51 前輪支持ケース
51b 前輪支持ケースのネジ穴
52 シール部材
53 仕切り部材、シールベアリング、下部ベアリング
53a 下部ベアリングのインナーレース
53b 下部ベアリングのアウターレース
55 車軸
55a 車軸のフランジ部
55b 第2凸部
56 ベアリング
61 上バネ受け部
61a 上バネ受け部の内側部
61b 上バネ受け部の外側部
62 下バネ受け部
62a 下バネ受け部の内側部
62b 下バネ受け部の外側部
63 サスペンションバネ、内側サスペンションバネ
64 サスペンションバネ、外側サスペンションバネ
66 塞ぎ部材
67 ニップル
68 蓋部
68a 蓋部の連結部
68b 蓋部のボルト孔
68c 蓋部の取り外し部
68d 第1凸部
68e 第3凸部
70 シール部材
71 ボルト
P2 上下軸芯
W1 第1凸部の頂上部と車軸のフランジ部の端面との軸芯方向の間隔
W2 第2凸部の頂上部と前輪支持ケースの端面との軸芯方向の間隔
W3 第1凸部と第2凸部との半径方向の間隔
W4 第3凸部の頂上部と車軸のフランジ部の端面との軸芯方向の間隔
W5 第2凸部と第3凸部との半径方向の間隔
W6 第3凸部の頂上部と前輪支持ケースの端面との軸芯方向の間隔
W7 第1凸部と第3凸部との半径方向の間隔

Claims (11)

  1. 機体に支持された前車軸ケースと、前輪を回転自在に支持する前輪支持ケースとを備えて、前記前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに、前記前輪支持ケースを操向及び上下動自在に支持し、前記前車軸ケースの支持部と前記前輪支持ケースとの間にサスペンションバネを備え、
    動力が伝達される伝動軸を前記前車軸ケースの支持部の内部と前記前輪支持ケースの内部とに亘って上下向きに回転自在に支持して、前輪に連結された車軸を前記前輪支持ケースの内部に横向きに回転自在に支持し、前記伝動軸と前記車軸とをベベルギヤ機構により連動連結して、前記伝動軸の動力が前記ベベルギヤ機構を介して前記車軸に伝達されるように構成し、
    前記前車軸ケースの支持部の外周部と前記前輪支持ケースの外周部との間にシール部材を備え、
    前記前輪支持ケースの内周面と前記伝動軸の外周面との間に、前記前車軸ケースの支持部側の内部空間と前記前輪支持ケース側の内部空間とを仕切る仕切り部材を、前記前輪支持ケースと一体で上下動するように備えて、
    前記前車軸ケースの支持部側の内部空間にグリスを入れ、前記前輪支持ケース側の内部空間に潤滑油を入れている水田作業機。
  2. 前記仕切り部材がシールベアリングである請求項1に記載の水田作業機。
  3. 機体に支持された前車軸ケースと、前輪を回転自在に支持する前輪支持ケースとを備えて、前記前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに、前記前輪支持ケースを操向及び上下動自在に支持し、
    動力が伝達される伝動軸を前記前車軸ケースの支持部の内部と前記前輪支持ケースの内部とに亘って上下向きに回転自在に支持して、前輪に連結された車軸を前記前輪支持ケースの内部に横向きに回転自在に支持し、前記伝動軸と前記車軸とをベベルギヤ機構により連動連結して、前記伝動軸の動力が前記ベベルギヤ機構を介して前記車軸に伝達されるように構成し、
    前記前車軸ケースの支持部の内部に支持されて前記伝動軸を回転自在に支持する上部ベアリングと、前記前輪支持ケースの内部に支持されて前記伝動軸を回転自在に支持する下部ベアリングとを備え、
    前記上部ベアリングのインナーレースの下端面に接触する内側部と、この内側部よりも下方に位置して前記上部ベアリングのアウターレースの下端面から下方に離れる外側部とを備えたリング状の上バネ受け部を、前記伝動軸に外嵌し、
    前記下部ベアリングのインナーレースの上端面に接触する内側部と、この内側部よりも上方に位置して前記下部ベアリングのアウターレースの上端面から上方に離れる外側部とを備えたリング状の下バネ受け部を、前記伝動軸に外嵌して、
    前記上及び下バネ受け部の内側部に亘って前記伝動軸に外嵌されるコイル状の内側サスペンションバネを備え、前記上及び下バネ受け部の外側部に亘って前記内側サスペンションバネに外嵌されるコイル状の外側サスペンションバネを備えている水田作業機。
  4. 機体に支持された前車軸ケースと、前輪を回転自在に支持する前輪支持ケースとを備えて、前記前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに、前記前輪支持ケースを操向自在に支持し、
    前輪に連結された車軸を、前記前輪支持ケースの内部に横向きにベアリングにより回転自在に支持して、前記ベアリングに対して前輪側の前記前輪支持ケースの内周部と前記車軸の外周部との間にシール部材を備え、
    前記車軸の外周部付近における前記前輪支持ケースの前輪側の端面と、前輪に連結される前記車軸のフランジ部における前記前輪支持ケース側の端面とにおいて、
    前記車軸のフランジ部の端面に向けて突出して前記車軸のフランジ部の端面に近接するもので前記車軸を中心としたリング状の第1凸部を、前記前輪支持ケースの端面に備え、前記前輪支持ケースの端面に向けて突出して前記前輪支持ケースの端面に近接するもので前記車軸を中心としたリング状の第2凸部を、前記車軸のフランジ部の端面に備えて、
    前記第1凸部が半径方向外側で前記第2凸部が半径方向内側に位置するように、又は、前記第1凸部が半径方向内側で前記第2凸部が半径方向外側に位置するように、前記第1及び第2凸部を半径方向に並べて配置し、
    前記第1凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との軸芯方向の間隔、並びに、前記第2凸部の頂上部と前記前輪支持ケースの端面との軸芯方向の間隔よりも、前記第1凸部と前記第2凸部との半径方向の間隔を大きなものに設定している水田作業機。
  5. 前記第1凸部が半径方向内側で前記第2凸部が半径方向外側に位置するように、前記第1及び第2凸部を半径方向に並べて配置し、
    前記車軸のフランジ部の端面に向けて突出して前記車軸のフランジ部の端面に近接するもので前記車軸を中心としたリング状の第3凸部を、前記第2凸部の半径方向外側に位置するように前記前輪支持ケースの端面に備え、
    前記第2凸部の頂上部と前記前輪支持ケースの端面との軸芯方向の間隔、並びに、前記第3凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との軸芯方向の間隔よりも、前記第2凸部と前記第3凸部との半径方向の間隔を大きなものに設定している請求項4に記載の水田作業機。
  6. 前記第3凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との間の位置よりも、前記第1凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との間の位置を、軸芯方向で前記シール部材から離れる側に位置させている請求項5に記載の水田作業機。
  7. 前記第1凸部が半径方向外側で前記第2凸部が半径方向内側に位置するように、前記第1及び第2凸部を半径方向に並べて配置し、
    前記前輪支持ケースの端面に向けて突出して前記前輪支持ケースの端面に近接するもので前記車軸を中心としたリング状の第3凸部を、前記第1凸部の半径方向外側に位置するように前記車軸のフランジ部の端面に備え、
    前記第1凸部の頂上部と前記車軸のフランジ部の端面との軸芯方向の間隔、並びに、前記第3凸部の頂上部と前記前輪支持ケースの端面との軸芯方向の間隔よりも、前記第1凸部と前記第3凸部との半径方向の間隔を大きなものに設定している請求項4に記載の水田作業機。
  8. 機体に支持された前車軸ケースと、前輪を回転自在に支持する前輪支持ケースとを備えて、前記前車軸ケースの支持部の上下軸芯周りに、前記前輪支持ケースを操向自在に支持し、
    前輪に連結された車軸を、前記前輪支持ケースの内部に横向きに回転自在に支持して、
    前記車軸が貫通するもので前記前輪支持ケースの前輪側の部分を覆う蓋部を備えて、前記蓋部における前記車軸を中心とした同じ円の部分に等ピッチでボルト孔を形成し、前記前輪支持ケースにおける前記蓋部のボルト孔と同じ位置にネジ穴を形成して、
    前記ボルト孔及び前記ネジ穴に亘ってボルトを取り付けて、前記蓋部を前記前輪支持ケースに連結している水田作業機。
  9. 前記蓋部の外周部から半径方向外側に突出するように連結部を形成して、前記連結部に前記ボルト孔を形成し、
    前記ボルトを取り外した後に前記蓋部を前記前輪支持ケースから取り外す為の取り外し部を、隣接する前記一対の連結部に亘って形成している請求項8に記載の水田作業機。
  10. 一対の前記取り外し部を、前記蓋部における前記車軸を挟んで180度対称の位置に備えている請求項9に記載の水田作業機。
  11. 右の前輪を支持するもので機体の前部から右方に延出された右の前車軸ケースと、左の前輪を支持するもので機体の前部から左方に延出された左の前車軸ケースとを備え、
    前記右の前車軸ケースの前部及び後部、並びに、前記左の前車軸ケースの前部及び後部に、前後方向に向く同径の貫通孔を形成して、
    前記右及び左の前車軸ケースの前部の貫通孔に、前記貫通孔を閉じ及び開放自在な塞ぎ部材を取り付け、前記右及び左の前車軸ケースの後部の貫通孔に、グリス注入用のニップルを取り付けている水田作業機。
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