JP2015154136A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリアアグリゲーション(CA)のためのバンドの選択肢が増えるにつれて個々のバンドで通信に使用可能な帯域幅を十分に確保すること。【解決手段】アンテナ装置は、予め設けられたn個のバンドのうち同時に使用するm個のバンドの組み合わせに対応した2個以上nCm個以下の整合回路と(n>m≧2)、複数の共振を有し、整合回路のうちの1つと電気的に接続されるアンテナと、同時に使用するm個のバンドの所望の組み合わせに対応した整合回路を選択して前記アンテナと接続するスイッチとを有する。【選択図】図1

Description

開示される実施の形態はアンテナ装置等に関連する。
移動通信の技術分野では高速大容量低遅延化等を目的として様々な技術が開発されている。例えば、ロングタームエボリューション(LTE)アドバンス(LTE-Advance)等のような通信システムでは、複数のキャリア周波数を同時に使用することで、高スループット化等を図ることが許容されている。複数のキャリア周波数を同時に使用することは、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)と呼ばれる。
キャリアアグリゲーション(CA)に使用可能なバンドの候補はいくつも存在し、増加しつつある。個々のバンドの通信品質は通信環境に応じて異なる。従って、ユーザ装置(User Equipment:UE)がキャリアアグリゲーション(CA)を行う場合、様々な候補のうち実際の通信に使用するバンドを適宜切り替えることが好ましい。
バンドを切り替える方法の1つは、アンテナの放射導体の途中に設けられたスイッチを切り替えることで、アンテナの物理的な形状を変更することである。しかしながら、アンテナの物理的な形状が変わるとアンテナの特性(例えば、反射係数の周波数依存性等)も変わり、個々のバンドの中で、スイッチの切り替えの前後を通じて使用可能な周波数の範囲を十分に確保できなくなってしまうことが懸念される。
バンドを切り替える別の方法は、アンテナの物理的な形状を不変に維持する一方、キャリアアグリゲーション(CA)で実際に使用するか否かによらず、アンテナを全てのバンドで常に共振させておくことである。この場合、アンテナの物理的な形状は変わらないので特性は変動しない。しかしながら、実際の通信に使用されるバンドについてアンテナが最適化されていないので、個々のバンドで使用可能な周波数の範囲を十分に確保できなくなってしまうことが懸念される。
特開2007−235635号公報
一つの側面における実施の形態の課題は、キャリアアグリゲーション(CA)のための個々のバンドで通信に使用可能な帯域幅を十分に確保することである。
実施の形態によるアンテナ装置は、
予め設けられたn個のバンドのうち同時に使用するm個のバンドの組み合わせに対応した2個以上個以下の整合回路と(n>m≧2)、
複数の共振を有し、前記整合回路のうちの1つと電気的に接続されるアンテナと、
同時に使用するm個のバンドの所望の組み合わせに対応した整合回路を選択して前記アンテナと接続するスイッチと
を有するアンテナ装置である。
キャリアアグリゲーションのための個々のバンドで通信に使用可能な帯域幅を十分に確保することができる。
実施の形態で使用可能な通信装置を示す図。 アンテナ素子Aの具体例を示す図。 3つの整合回路MAT1-MAT3が使用される場合の回路例を示す図。 3つの整合回路MAT1-MAT3の回路例に使用される素子のパラメータ値を示す図。 サブスイッチが設けられていない場合に不都合が生じる様子を説明するための図。 適切な場所にスイッチが挿入されるべきことを説明するための図。 給電回路と整合回路との間にスイッチが設けられるべきことを示す図。 動作例のフローチャートで示す図。 3つのバンドのうち2つのバンドを使用する組み合わせを示す図。 従来のアンテナ装置を示す図。 従来のアンテナ装置についての反射係数S11の周波数依存性を示す図。 従来のアンテナ装置を示す図。 従来のアンテナ装置についての反射係数S11の周波数依存性を示す図。 実施の形態によるアンテナ装置ANTを示す図。 実施の形態によるアンテナ装置ANTについての反射係数S11の周波数依存性を示す図。 アンテナ素子Aの具体例を示す図。 スイッチSWL12が閉じられている場合(SWL12=ON)のアンテナ素子を示す図。 スイッチSWL12が開放されている場合(SWL12=OFF)のアンテナ素子を示す図。 5つのバンドのうち2つのバンドを使用する組み合わせを示す図。 従来のアンテナ装置を示す図。 従来のアンテナ装置についての反射係数S11の周波数依存性を示す図。 従来のアンテナ装置についてのトータル効率ηの周波数依存性を示す図。 実施の形態によるアンテナ装置ANTを示す図。 5つの整合回路MAT1-MAT5が使用される場合の回路例を示す図。 5つの整合回路MAT1-MAT5の回路例に使用される素子のパラメータ値を示す図。 実施の形態によるアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが状態1(LB1,MB)であったことに応じて整合回路MAT1が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す図。 使用されるバンドの組み合わせが状態1(LB1、MB)であったことに応じて整合回路MAT1が選択された場合のトータル効率ηの周波数依存性を示す図。 実施の形態によるアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが状態2(LB2,MB)であったことに応じて整合回路MAT2が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す図。 使用されるバンドの組み合わせが状態2(LB2、MB)であったことに応じて整合回路MAT2が選択された場合のトータル効率ηの周波数依存性を示す図。 実施の形態によるアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが状態3(LB2,MB)であったことに応じて整合回路MAT3が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す図。 使用されるバンドの組み合わせが状態3(LB2、MB)であったことに応じて整合回路MAT3が選択された場合のトータル効率ηの周波数依存性を示す図。 実施の形態によるアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが状態4(LB2,HB)であったことに応じて整合回路MAT4が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す図。 使用されるバンドの組み合わせが状態4(LB2、HB)であったことに応じて整合回路MAT4が選択された場合のトータル効率ηの周波数依存性を示す図。 実施の形態によるアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが状態5(MB,HB)であったことに応じて整合回路MAT5が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す図。 使用されるバンドの組み合わせが状態5(MB、HB)であったことに応じて整合回路MAT5が選択された場合のトータル効率ηの周波数依存性を示す図。
添付図面を参照しながら以下の観点から実施の形態を説明する。図中、同様な要素には同じ参照番号又は参照符号が付されている。
1.通信装置
2.動 作
3.効 果
4.応用例(4バンド)
4.1 アンテナ装置
4.2 シミュレーション結果
以下の説明におけるこれらの項目の区分けは実施の形態に本質的ではなく、2つ以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。
1.通信装置
図1は実施の形態で使用可能な通信装置10を示す。通信装置10は信号を送受信することが可能な適切な如何なる装置であってよく、移動端末でも固定端末でもよいが、少なくともキャリアアグリゲーション(CA)による通信を実行することが可能である。通信装置10は、具体的には、ユーザ装置、携帯電話、情報端末、携帯端末、高機能携帯電話、スマートフォン、パーソナルディジタルアシスタント、スタンドアローン型のパーソナルコンピュータ、携帯用のパーソナルコンピュータ等のようなユーザ側の装置であってもよいし、或いはアクセスポイントや基地局等のようなシステム側の装置であってもよいが、これらに限定されない。
図1は通信装置10に備わる様々な要素のうち実施の形態に関連する要素を示す。図1には、アンテナ素子Aと、RFモジュールRFMと、フィルタFILと、給電回路FEEDと、整合回路MAT1-MATNAと、メインスイッチSWxと、サブスイッチSWy1-SWyNAと、制御回路CONTとが示されている。図中、点線の矢印は制御信号を示す。
アンテナ素子Aは、無線通信に使用可能な様々な素子とすることが可能であるが、複数のバンド又は帯域で共振することが可能な素子であることが好ましい。例えば、通信装置10が小型の携帯端末である場合、アンテナ素子が占める面積又は体積を小さくするため、1つのアンテナ素子で複数のバンドに共振すべきである。
図2はアンテナ素子Aの具体例を示す。図2に示す例の場合、アンテナ素子Aは、高々3つのバンドで同時に共振することが可能である。図2に示すアンテナ素子Aは、逆Lアンテナを組み合わせたモノポールアンテナとして形成されているが、逆Fアンテナその他の任意の構造を利用することが可能である。一例として、3つのバンドは、低周波数のバンド(LB)、中間周波数のバンド(MB)及び高周波数のバンド(HB)である。一例として、低周波数のバンド(LB)は800MHz帯、中間周波数のバンド(MB)は1.5GHz帯、及び高周波数のバンド(HB)は1.7〜2.1GHz帯である。
アンテナ素子Aは、点Qからy軸に沿って点RM0まで伸びて2方向に分岐し、右側に伸びる方は点RM1に至り、y軸に沿って伸びる方は点RHLまで伸びて左右2方向に分岐し、左側に伸びる方は点RHまで伸び、右側に伸びる方は点RLまで伸びた線要素を有する。点Qから点RHLを経て点RLに至る線要素により低周波数のバンド(LB)で共振するアンテナ素子が形成される。点Qから点RM0を経て点RM1に至る線要素により中間周波数のバンド(MB)で共振するアンテナ素子が形成される。点Qから点RHLを経て点RHにまで至る線要素により高周波数のバンド(HB)で共振するアンテナ素子が形成される。
図2に示すアンテナ素子Aを用いて通信を行う場合、以下の7つの状態が考えられる。
状態1:低周波数のバンド(LB)のみが通信に使用される。
状態2:中間周波数のバンド(MB)のみが通信に使用される。
状態3:高周波数のバンド(HB)のみが通信に使用される。
状態4:低、中間及び高周波数のバンド(LB、MB、LB)の3つが同時に通信に使用される。
状態5:3つのバンドのうち低周波数のバンド(LB)及び中間周波数のバンド(MB)の2つが同時に通信に使用され、高周波数のバンド(HB)は使用されない。
状態6:3つのバンドのうち低周波数のバンド(LB)及び高周波数のバンド(HB)の2つが同時に通信に使用され、中間周波数のバンド(MB)は使用されない。
状態7:3つのバンドのうち中間周波数のバンド(MB)及び高間周波数のバンド(HB)の2つが同時に通信に使用され、低周波数のバンド(LB)は使用されない。
状態1-3の場合はキャリアアグリゲーション(CA)ではないので考察対象外とする。
従来、図2に示すようなアンテナ素子Aは、3つのバンドが使用される状態4の場合だけでなく、2つのバンドしか使用されない状態5-7の場合についても、3つのバンド全てに共振するように、整合回路が設定されている。状態5-7では3つのバンドのうち2つのバンドしか通信に使用されないので、従来のように、3つのバンド全てで通信できるように整合回路が設定されていると、実際に使用する2つのバンド各々で使用可能な帯域幅が狭くなってしまう。実施の形態では、状態5-7の場合(3つのバンドのうち同時に使用するバンドは2つしかない場合)、アンテナ素子Aを3つのバンド全てに共振させるのではなく、実際に使用する2つのバンドに共振すればよいように、緩和された共振条件の下で最適化された何れか1つの整合回路が適宜選択される。
より一般的に言えば、アンテナ素子Aは、n個のバンドに共振することが技術的には可能であるが、実際にキャリアアグリゲーション(CA)に使用されるバンドの数mがnより少なかった場合、敢えてm個のバンドで共振するように整合回路が選択される。nはキャリアアグリゲーション(CA)に使用可能なバンドの候補の総数であり、3以上の整数である。mはキャリアアグリゲーション(CA)に実際に使用されるバンドの数であり、2以上n未満の整数である。キャリアアグリゲーション(CA)を行う観点からは一般にn≧m≧2の関係が成り立つが、好ましい例では、n>m≧2の関係が成り立つ。上記の状態5-7の場合、n=3及びm=2である。
図1に示されているRFモジュールRFMは、アンテナ素子Aを介して送信する信号の基礎となる信号を作成する一方、アンテナ素子Aを介して受信した信号から、送信された信号を復元するための処理を行う。信号の処理は、通信に使用されるバンドに応じて実行される。
フィルタFILは、通信に使用されるバンド又は帯域の信号を通過させる(結合又は分離する)。一例として、使用可能なバンドの総数nが3である場合(n=3)、フィルタFILは、低、中間及び高周波数のバンド(LB、MB、HB)の信号を入出力するトリプレクサ又は分波器により形成されていてもよい。トリプレクサは一例として低域通過フィルタ、高域通過フィルタ及び帯域通過フィルタ等により形成されていてもよい。フィルタFILにより選別されるバンドは、キャリアアグリゲーション(CA)に使用する候補のバンドに応じて決定されてよい。
給電回路FEEDは、フィルタFILから出力された信号をアンテナ素子Aを介して送信する高周波信号に変換して出力する一方、アンテナ素子Aを介して受信した高周波信号を通信装置10の内部で処理する信号に変換してフィルタFILに出力する。
整合回路MAT1-MATNAは、図1においてはNA個存在するように示されている。NAは、2以上nCm以下の値を表す(2≦NA≦nCm)。ただし、nCmはn個のうちm個を選択する場合の組み合わせの個数を表す。nCm=nPm/m!=n!/[(n-m)!m!]。上記の状態5-7の場合、n=3及びm=2であったので、NAを3C2=3であるとしている。しかしなら、バンド数nが3である場合、通信装置10は、状態5-7だけでなく、状態1-4の場合にも通信を実行可能であるので、状態5-7のための3つの整合回路だけでなく、状態1-4のための整合回路が存在していてもよい。実施の形態は、n>m≧2の場合に有利であるので、図1ではNA個の整合回路(n=3ならば、状態5-7に対応する3(=3C2)個の整合回路)に着目している。ちなみに、n=4の場合、m=2又は3であり、NAを、6(=4C2)又は4(=4C3)であるとしている。この例については「4.応用例」において説明する。なお、整合回路がnCm個存在することも必須でなく、一般的には、整合回路は2個以上nCm以下存在すればよいので、2≦NA≦nCmである。m個のバンドの選択の仕方のうち何らかの組み合わせが禁止された場合、禁止されている組み合わせに対応する整合回路は不要だからである。
整合回路MAT1-MATNAは何れもアンテナ素子A側の部分と給電回路FEED側の部分との間を信号が適切に流れるように信号伝送経路のインピーダンスを調整する。具体的に言えば、アンテナ素子A側のインピーダンスは低く、給電回路FEED側のインピーダンスは整合インピーダンス(例えば、50Ω)なので、それらの間で適切に高周波信号が流れるように伝送経路のインピーダンスが整合回路により調整されている。高周波信号は、キャリアアグリゲーション(CA)に実際に使用されるバンドが何であるかに応じて異なる周波数成分を有する。実施の形態では、キャリアアグリゲーション(CA)に使用されるバンドの組み合わせに応じて、整合回路MAT1-MATNAのうちの1つが、スイッチ(メインスイッチSWx及びサブスイッチSWy1-SWyNA)により選択される。
上記の状態5-7の場合、n=3及びm=2であったので、3つの整合回路MAT1、MAT2、MAT3が存在する。例えば、整合回路MAT1は、図2に示すようなアンテナ素子Aが、低周波数のバンド(LB)及び中間周波数のバンド(MB)で共振するように最適化されている。例えば、整合回路MAT2は、アンテナ素子Aが、低周波数のバンド(LB)及び高周波数のバンド(HB)で共振するように最適化されている。整合回路MAT3は、アンテナ素子Aが、中間周波数のバンド(MB)及び高周波数のバンド(HB)で共振するように最適化されている。この点、使用されるバンドが何であるかによらず、低、中間及び高周波数の3つのバンドでアンテナ素子Aを常に共振させる1つの整合回路が使用されている従来技術と大きく相違する。
図3はn=3及びm=2である場合の3つの整合回路MAT1、MAT2、MAT3の回路例を示す。整合回路を実現する具体的な回路は図3に示す例に限定されず、伝送経路のインピーダンスを調整することが可能な適切な如何なる回路が使用されてもよい。
図4は図3に示す3つの整合回路MAT1、MAT2、MAT3の回路例に登場する素子の具体的な値(キャパシタのキャパシタンス及びインダクタのインダクタンス)を示す。図4に示す素子の具体的な値は単なる一例に過ぎず、必要に応じて他の値が使用されてよい。
図1に示されているメインスイッチSWxは、制御回路CONTからの指示に応じて、NA個の整合回路のうち整合回路MATiを選択し、何れか1つの整合回路MATiが給電回路FEED及びアンテナ素子Aの間で高周波信号を流すようにする。この選択は、メインスイッチSWxとサブスイッチSWy1-SWyNAとが協働することで行われる。サブスイッチSWy1-SWyNAは、選択された何れか1つの整合回路MATiが高周波信号を流し、他の整合回路MATj(j≠i)が高周波信号を流さないように、制御回路CONTからの指示に応じて制御される。
図1に示す例では、1つの入力ポートとK個の出力ポートとを有するSPKT(Single Pole K Throw)スイッチが使用されているが、このことは実施の形態に必須ではない。KはNAの値を表す。1入力1出力(Single Pole Single Throw:SPST)スイッチが整合回路毎に1つずつ使用されてもよい。また、図1に示す例では、サブスイッチが1入力1出力(Single Pole Single Throw:SPST)スイッチにより形成され、SPSTスイッチが整合回路毎に設けられているが、実施の形態はこの例に限定されない。SPKTスイッチを用いてサブスイッチが形成されてもよい。KはNAの値を表す。
制御回路CONTは、通信装置10に備わる様々な要素の動作を制御する。例えば、制御回路CONTは整合回路を選択するためにメインスイッチSWx及びサブスイッチSWy1-SWyNAを制御する。例えば、整合回路MATiが選択される場合、制御回路CONTは、整合回路MATiを選択するようにメインスイッチSWxを切り替える。更に、このメインスイッチSWxの動作と共に、制御回路CONTは、整合回路MATiが基準電位源(例えば、GND)に接続されるようにサブスイッチSWyiを閉じる一方、整合回路MATj(j≠i)が基準電位源から分離されるようにサブスイッチSWyj(j≠i)を開放する。ただし、1≦i,j≦NAである。
メインスイッチSWxだけでなくサブスイッチSWy1-SWyNAも設けている理由は次の通りである。仮に、サブスイッチSWy1-SWyNAが存在せず、全てのMAT1-MATNAが基準電位源に接続されていたとする。例えば、図5に示すようにMAT1-MAT3が基準電位源GNDに接続されている状態で、メインスイッチSWxにより整合回路MAT1が選択されたとする。整合回路MAT1は、アンテナ素子Aに至る途中で別の整合回路MAT2及び整合回路MAT3にも並列に接続されているので、高周波信号は、整合回路MAT1だけでなく、整合回路MAT2及び整合回路MAT3にも不適切に流れてしまう。この場合、整合回路MAT1で実現すべきインピーダンスの状態は、高周波信号にとって最適ではなくなってしまう。そこで、図1、図3及び図4に示す例では、サブスイッチSWy1-SWyNAが設けられ、メインスイッチSWxにより選択されていない非選択の整合回路をフローディング状態とし、選択された整合回路のみが適切に動作するようにしている。すなわち、メインスイッチSWxにより選択されていない非選択の整合回路に不適切に高周波信号が流れないように、メインスイッチSWxだけでなくサブスイッチSWy1-SWyNAも設けられている。
図1に示す例では、メインスイッチSWxが給電回路FEEDと整合回路MAT1-MATNAとの間に設けられている。複数の整合回路MAT1-MATNAのうち何れか1つを選択する観点からは、メインスイッチSWxを整合回路MAT1-MATNAとアンテナ素子Aとの間に設けることも考えられる。しかしながら、メインスイッチSWxは給電回路FEEDと整合回路MAT1-MATNAとの間に設けることが好ましい。
図6に示すように、一般に、アンテナに関連するスイッチSWは50Ωのような整合インピーダンスを有する伝送経路に設けられるように設計されており、その場合の性能(例えば、挿入損失が0.3dBであること等)がカタログや仕様に記載されている。従って、整合回路を選択するためにスイッチを使用する場合も、図7に示すように、給電回路FEEDと整合回路MATとの間にスイッチSWを設けることが好ましい。整合回路MATとアンテナ素子Aとの間の伝送線路のインピーダンスは整合インピーダンスより低いので、そのような低インピーダンスの場所にスイッチを設けると、カタログや仕様で示されているスイッチの性能を発揮することは期待できない。例えば、カタログや仕様で挿入損失が0.3dBであったとしても、図7の点線で示されているような場所にスイッチを設けると、そのスイッチによる挿入損失はかなり大きくなってしまうことが懸念される。
必須ではないが、図1において、アンテナ素子A、整合回路MAT1-MATNA、給電回路FEED、メインスイッチSWx及びサブスイッチSWy1-SWyNAは、「アンテナ装置ANT」に含まれる要素として言及されてもよい。制御回路CONTのうち、メインスイッチSWx及びサブスイッチSWy1-SWyNAの切り替えを制御する部分が「アンテナ装置ANT」に含まれてもよい。ただし、ブロック図における個々の要素に対応するブロックの境界は厳密なものではなく、便宜的なものにすぎないことに留意を要する。
2.動 作
図8は図1に示す通信装置10がキャリアアグリゲーション(CA)により通信を行う際に実行する手順の一例をフローチャートで示す。
フローが始まると、ステップ81において、例えばユーザ装置UEである通信装置10は、例えば基地局eNBのような通信ノードから、キャリアアグリゲーション(CA)による通信の可否、及び行ってよい場合は何れのバンドを使用してよいか等に関する通知を受ける。例えば、3つのバンドが利用可能であり、それら3つのうち2つのバンドのキャリアアグリゲーション(CA)が許可される(n=3及びm=2)。
次に、ステップ83において、通信装置10は通知に従ってメインスイッチSWx及びサブスイッチSWy1-SWyNAを切り替える。例えば、制御回路CONTは整合回路MATiを選択するようにメインスイッチSWxを切り替え、整合回路MATiを基準電位源GNDに接続する一方(SWyiを閉じる)、整合回路MATj(j≠i)を基準電位源から分離する(SWyj(j≠i)を開放する)ようにサブスイッチSWy1-SWyNAを切り替える。
次に、点線で示されているように必須ではないが、ステップ85において、制御回路CONTはアンテナ素子Aの構成を変更する。アンテナ素子Aが図2に示すような構造を有する場合、そのようなスイッチは存在しないので、ステップ85は実行されない。「4.応用例」で説明される際に使用されるアンテナ素子Aの場合、アンテナ素子Aの構造を変更するためのスイッチが、ステップ85により切り替えられる。
次に、ステップ87において、通知されたバンドを用いてキャリアアグリゲーション(CA)による通信が行われる。そして、フローは終了する。
3.効 果
実施の形態による効果を定性的に説明する。説明の便宜上、図2に示すようなアンテナ素子Aが通信装置10に備わっているとする。従って、アンテナ素子Aは、高々3つのバンドで同時に共振することが可能である。一例として、3つのバンドは、800MHz帯である低周波数のバンド(LB)、1.5GHz帯である中間周波数のバンド(MB)、1.7〜2.1GHz帯である高周波数のバンド(HB)であるとする。キャリアアグリゲーション(CA)により、通信装置10が3つのバンドのうち2つのバンドを同時に使用して通信を行うとする。この場合、図9に示すように、3つの状態が考えられる。図9に示す状態1-3は、図2に関する説明の際に登場した7つの状態1-7のうちの状態5-7に対応する。
図10は、比較例として示された従来のアンテナ装置を示す。アンテナ装置は、アンテナ素子Aswと、給電回路FDと、アンテナ素子Aswと給電回路FDとの間に接続された整合回路MTとを有する。アンテナ素子Aswは、スイッチSWMH及びSWHLの状態に応じて、合計3つのバンドに共振することが可能である。
アンテナ素子Aswは、点Qから点RH0まで伸びて左右2方向に分岐し、左側に伸びた方は点RH1及びスイッチSWMHを介して点RMにまで伸び、右側に伸びた方は点RH2及びスイッチSWHLを介して点RLにまで伸びた線要素を有する。スイッチSWMH又はSWHLを開閉することでアンテナ素子Aの物理的な形状が変わる。
スイッチSWMH及びスイッチSWHLが閉じられている場合、点Qから点RH0を経て点RLにまで至る線要素により低周波数のバンド(LB)で共振するアンテナ素子が形成される。また、点Qから点RH0を経て点RMにまで至る線要素により中間周波数のバンド(MB)で共振するアンテナ素子が形成される。
スイッチSWHLが閉じられてスイッチSWMHが開放されている場合、点Qから点RH0を経て点RLにまで至る線要素により低周波数のバンド(LB)で共振するアンテナ素子が形成される。また、点Qから点RH0を経て点RH1にまで至る線要素により高周波数のバンド(HB)で共振するアンテナ素子が形成される。
スイッチSWMHが閉じられてスイッチSWHLが開放されている場合、点Qから点RH0を経て点RMに至る線要素により中間周波数のバンド(MB)で共振するアンテナ素子が形成される。また、点Qから点RH0を経て点RH2にまで至る線要素により高周波数のバンド(HB)で共振するアンテナ素子が形成される。
図11は、図10に示すアンテナ装置の反射係数又はSパラメータS11の周波数依存性を定性的に示す。太い実線及び太い点線は、スイッチSWMH及びスイッチSWHLが閉じられている場合に対応する。この場合は図9の状態1に対応し、アンテナ装置は低周波数のバンド(LB)及び中間周波数のバンド(MB)で共振する。細い点線及び細い一点鎖線は、スイッチSWMHが閉じられてスイッチSWHLが開放されている場合に対応する。この場合は図9の状態3に対応し、アンテナ装置は中間周波数のバンド(MB)及び高周波数のバンド(HB)で共振する。何れの場合も中間周波数のバンド(MB)で通信することになるが、スイッチSWMH及びSWHLの開閉によりアンテナ要素Aswの形状が変わることに起因して、中間周波数のバンド(MB)に対する反射係数S11の周波数依存性も変動してしまう。このため、中間周波数のバンド(MB)において、スイッチの切り替えによらず使用可能な帯域幅が狭くなってしまう。
図12は、比較例として示された従来のアンテナ装置を示す。アンテナ装置は、アンテナ素子AALLと、給電回路FDと、アンテナ素子AALLと給電回路FDとの間に接続された整合回路MTとを有する。アンテナ素子AALLの物理的な形状(幾何学的な形状)は図2に示すアンテナ素子Aと同様じであるが、3つのバンド全てに共振するように整合回路MTが設定されている点が、図1に示すアンテナ装置ANTと異なる。
図13は、図12に示すアンテナ装置の反射係数又はSパラメータS11の周波数依存性を定性的に示す。アンテナ装置は、キャリアアグリゲーション(CA)で実際に何れのバンドが使用されるかによらず、低周波数のバンド(LB)、中間周波数のバンド(MB)及び高周波数のバンド(HB)の3つ全てのバンドで常に共振している。このため、個々のバンドで使用可能な帯域幅が狭くなってしまう。
図14は、実施の形態によるアンテナ装置ANTを示す。図14に示すアンテナ装置ANTは図1に示すアンテナ装置ANTを簡略化して描いたものである(従って、装置の構成及び動作は図1に示す例と同様である)。
図15は、図1及び図14に示すアンテナ装置ANTの反射係数又はSパラメータS11の周波数依存性を定性的に示す。アンテナ装置ANTは、キャリアアグリゲーション(CA)で実際に何れのバンドが使用されるかに応じて、3つの整合回路MAT1-MAT3のうちの何れか1つを選択する。従って、低周波数のバンド(LB)及び中間周波数のバンド(MB)が使用される状態(図9の状態1)の場合は、それら2つのバンドに最適化された整合回路MAT1がされ、その場合の反射係数S11の周波数依存性は図15において太い実線及び太い点線で示されている。中間周波数のバンド(MB)及び高周波数のバンド(HB)が使用される状態(図9の状態3)の場合は、それら2つのバンドに最適化された整合回路MAT3がされ、その場合の反射係数S11の周波数依存性は図15において細い点線及び細い一点鎖線で示されている。
図11(アンテナ形状を切り替える従来例)、図13(常に3つのバンドに共振している従来例)及び図15(実施の形態)を比較すると、実施の形態(図15)では、アンテナ素子Aの形状は不変であり、整合回路の切り替えによる特性変動しか生じないので、アンテナ装置の反射係数S11の周波数依存性はほとんど変化しない。このため、図15に示す例では、中間周波数のバンド(MB)に対する特性が、ほとんど変動していない。また、整合回路は、実際に使用する2つのバンドに最適化されており、常に3つのバンドで共振させる必要はないので、個々のバンドで使用可能な帯域幅は狭くなっていない。
より一般に言えば、実施の形態によれば、m<nである場合、アンテナの形状を変えずに、アンテナの共振数を最大数よりも敢えて少なくする。nがアンテナが共振可能なバンド数である。mはキャリアアグリゲーション(CA)に実際に使用するバンド数mである。複数の整合回路の各々は、実際に使用されるバンドの組み合わせ各々について最適化されている。実施の形態では、複数の整合回路のうち、実際に使用するバンドの組み合わせ(図9)に応じて最適な整合回路が1つ選択される。これにより、キャリアアグリゲーションのためのバンドの選択肢が増えたとしても、個々のバンドで通信に使用可能な帯域幅を十分広く確保できる。
4.応用例(4バンド)
次に、キャリアアグリゲーション(CA)のバンドの候補が4つ存在し、それら4つのバンドのうち2つのバンドを用いてキャリアアグリゲーション(CA)が行われる応用例を考察する。
4.1 アンテナ装置
図16は図1のアンテナ素子Aとして使用可能なアンテナ素子Aの具体例を示す。図16に示す例の場合、アンテナ素子Aは、高々4つのバンドで同時に共振することが可能である。図16に示すアンテナ素子Aは、逆Lアンテナを組み合わせたモノポールアンテナとして形成されているが、逆Fアンテナその他の任意の構造を利用することが可能である。一例として、4つのバンドは、第1の低周波数のバンド(LB1)、第2の低周波数のバンド(LB2)、中間周波数のバンド(MB)及び高周波数のバンド(HB)である。一例として、第1の低周波数のバンド(LB1)は700MHz帯、第2の低周波数のバンド(LB2)は800MHz帯、中間周波数のバンド(MB)は1.5GHz帯、及び高周波数のバンド(HB)は1.7〜2.1GHz帯である。
アンテナ素子Aは、点Qからy軸に沿って点RM0まで伸びて2方向に分岐し、右側に伸びる方は点RM1に至り、y軸に沿って伸びる方は点RHLまで伸びて左右2方向に分岐し、左側に伸びる方は点RHまで伸び、右側に伸びる方は点RL2及びスイッチSWL12を介して点RL1まで伸びた線要素を有する。
図17に示すように、スイッチSWL12が閉じられている場合(SWL12=ON)、点Qから点RHLを経て点RL1に至る線要素により第1の低周波数のバンド(LB1)で共振するアンテナ素子が形成される。また、点Qから点RM0を経て点RM1に至る線要素により中間周波数のバンド(MB)で共振するアンテナ素子が形成される。更に、点Qから点RHLを経て点RHにまで至る線要素により高周波数のバンド(HB)で共振するアンテナ素子が形成される。
図18に示すように、スイッチSWL12が開放されている場合(SWL12=OFF)、点Qから点RHLを経て点RL2に至る線要素により第2の低周波数のバンド(LB2)で共振するアンテナ素子が形成される。また、点Qから点RM0を経て点RM1に至る線要素により中間周波数のバンド(MB)で共振するアンテナ素子が形成される。更に、点Qから点RHLを経て点RHにまで至る線要素により高周波数のバンド(HB)で共振するアンテナ素子が形成される。
従って、スイッチSWL12の開閉により、高々3つのバンドに共振することが可能な2つのアンテナ素子が切り替わる。図16に示すアンテナ素子Aが使用される場合、4バンドのうち2バンドをキャリアアグリゲーション(CA)に使用するバンドの組み合わせは、以下の5つの状態として表現できる(図19)。
状態1:第1の低周波数のバンド(LB1)及び中間周波数のバンド(MB)が使用される。
状態2:第1の低周波数のバンド(LB1)及び高周波数のバンド(HB)が使用される。
状態3:第2の低周波数のバンド(LB2)及び中間周波数のバンド(MB)が使用される。
状態4:第2の低周波数のバンド(LB2)及び高周波数のバンド(HB)が使用される。
状態5:中間周波数のバンド(MB)及び高周波数のバンド(HB)が使用される。
図17及び図18に示されているように、スイッチSWL12の切り替えにより、第1、第2の低周波数のバンド(LB1、LB2)の何れを使用するかが切り替えられる。従って、第1、第2の低周波数のバンド(LB1、LB2)を同時に使用することはできないという制約が存在する。ただし、この制約は図16に示すようなアンテナ素子Aを使用したことで生じる制限に過ぎず、必須ではない。他のアンテナ素子の構造を使用することで、第1、第2の低周波数のバンド(LB1、LB2)の同時使用が実現されてもよい。
4.2 シミュレーション結果
図20は、比較例として示された従来のアンテナ装置を示す。アンテナ装置は、アンテナ素子Aswと、給電回路FDと、アンテナ素子Aswと給電回路FDとの間に接続された整合回路MTとを有する。アンテナ素子Aswは、図16に示すアンテナ素子Aと同様に、スイッチSWL12の状態に応じて、高々3つのバンドに共振することが可能な2つの状態を切り替えることができる。具体的には、(i)第1の低周波数(LB1)、中間周波数(MB)及び高周波数のバンド(HB)という高々3つのバンドに共振する状態と、(ii)第2の低周波数(LB2)、中間周波数(MB)及び高周波数のバンド(HB)という高々3つのバンドに共振する状態とを切り替えることができる。従って、整合回路MTは、スイッチSWL12の状態が(i)である場合に、第1の低周波数(LB1)、中間周波数(MB)及び高周波数(HB)の3つのバンドでアンテナ装置が共振するように設定されいる。更に、整合回路MTは、スイッチSWL12の状態が(ii)である場合に、第2の低周波数(LB2)、中間周波数(MB)及び高周波数(HB)の3つのバンドでアンテナ装置が共振するように設定されている。
図21は、図20に示すアンテナ装置の反射係数又はSパラメータS11の周波数依存性を示す。太い実線、太い点線及び太い一点鎖線は、スイッチSWL12が閉じられている場合(上記の(i)の場合)に対応する。細い実線、細い点線及び細い一点鎖線は、スイッチSWL12が開放されている場合(上記の(ii)の場合)に対応する。アンテナ装置は、(i)の場合、キャリアアグリゲーション(CA)で実際に何れのバンドが使用されるかによらず、第1の低周波数(LB1)、中間周波数(MB)及び高周波数のバンド(HB)という3つのバンドに共振する。アンテナ装置は、(ii)の場合、キャリアアグリゲーション(CA)で実際に何れのバンドが使用されるかによらず、第2の低周波数(LB2)、中間周波数(MB)及び高周波数のバンド(HB)という3つのバンドに共振している。共振する必要がないバンドでも共振しているので、個々のバンドで使用可能な帯域幅が狭くなってしまっている。
図22は、図20に示すようなアンテナ装置について、トータル効率(total efficiency)η[dB]の周波数依存性を示す。トータル効率ηは、給電回路FDから出力された基準電力Prefと、アンテナ素子Aswから実際に放射される放射電力Pradとの比率から導出される。すなわち、η∝log10(Prad/Pref)である。
先ず、図22上側に示すように、第1の低周波数のバンド(LB1)において、約-4dBという高い効率が達成されており、第2の低周波数のバンド(LB1)においても、約-2dBという高い効率が達成されている。しかしながら、スイッチSWL12を切り替えたことで、図22下側に示すように、中間周波数のバンド(MB)に対する効率が、約-2dBから約-6dBへ約4dBも大幅に劣化している。これは、図21において、スイッチSWL12の切り替えにより、反射係数S11が中間周波数のバンド(MB)において大きく変動してしまっていることに対応する。そして、図22に示されているように、高周波数のバンド(HB)に対する効率は、(1.7GHzにおいて)約-5.5dBから約-7dBへ約1.5dBほど劣化している。高周波のバンド(HB)について劣化の程度が少なくて済んでいるのは、図21において、スイッチSWL12の切り替えにより、反射係数S11が高周波数のバンド(HB)において大きくは変動していないことに対応する。
図23は、実施の形態によるアンテナ装置ANTを示す。図23に示すアンテナ装置ANTは図1に示すアンテナ装置ANTを簡略化して描いたものである(従って、装置の構成及び動作は図1に示す例と同様である)。図23に示すアンテナ装置は、アンテナ素子Aの部分が図20のアンテナ素子Aswと同様であるが、5つの整合回路MAT1-MAT5のうち最適な何れか1つが選択的に使用される点が、従来の図20に示すアンテナ装置と異なる。
図24は、図23に示されている5つの整合回路MAT1-MAT5の具体的な回路例を示す。n=4及びm=2であり、nCm=4C2=6であるので、NAは2以上6以下である。第1及び第2の低周波数のバンドの組み合わせ(LB1とLB2の組み合わせ)は排除されているので、NAは2以上5以下である。図23及び図24等に示す例では、NA=5であるとしている。整合回路MAT1-MAT5を実現する具体的な回路は図24に示す例に限定されず、伝送経路のインピーダンスを調整することが可能な適切な如何なる回路が使用されてもよい。
図25は図24に示す5つの整合回路MAT1-MAT5の回路例に登場する素子の具体的な値(キャパシタのキャパシタンス及びインダクタのインダクタンス)を示す。図25に示す素子の具体的な値は単なる一例に過ぎず、必要に応じて他の値が使用されてよい。
[状態1(LB1、MB)]
図26は、図23に示すアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態1(LB1,MB)であったことに応じて整合回路MAT1が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す。図中、LB1、MB、HBのグラフは、個々のバンドで共振するアンテナ素子(図23)の部分LB1、MB、HBにそれぞれ対応する。反射係数S11は、第1の低周波数のバンド(LB1:700MHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している(ピークでは約-7.5dB)。また、反射係数S11は、中間周波数のバンド(MB:1.5GHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している。
図27は、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態1(LB1、MB)であったことに応じて整合回路MAT2が選択された場合のトータル効率η[dB]の周波数依存性を示す。トータル効率ηは、給電回路FEEDから出力された基準電力Prefと、アンテナ素子Aから実際に放射される放射電力Pradとの比率から導出される。すなわち、η∝log10(Prad/Pref)である。第1の低周波数のバンド(LB1)において、約-4dBという高い効率が達成されている。中間周波数のバンド(MB)においても、約-4dBという高い効率が達成されている。
[状態2(LB1、HB)]
図28は、図23に示すアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態2(LB1、HB)であったことに応じて整合回路MAT2が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す。図中、LB1、MB、HBのグラフは、個々のバンドで共振するアンテナ素子(図23)の部分LB1、MB、HBにそれぞれ対応する。反射係数S11は、第1の低周波数のバンド(LB1:700MHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している(ピークでは約-9dB)。また、反射係数S11は、高周波数のバンド(HB:1.7〜2.1GHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している。
図29は、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態2(LB1、HB)であったことに応じて整合回路MAT2が選択された場合のトータル効率η[dB]の周波数依存性を示す。第1の低周波数のバンド(LB1)において、約-4dBという高い効率が達成されている。高周波数のバンド(HB)においても、約-2dBという高い効率が達成されている。
[状態3(LB2、MB)]
図30は、図23に示すアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態3(LB2、MB)であったことに応じて整合回路MAT3が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す。図中、LB2、MB、HBのグラフは、個々のバンドで共振するアンテナ素子(図23)の部分LB2、MB、HBにそれぞれ対応する。反射係数S11は、第2の低周波数のバンド(LB2:800MHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している(ピークでは約-14dB)。また、反射係数S11は、中間周波数のバンド(MB:1.5GHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している。
図31は、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態3(LB2、MB)であったことに応じて整合回路MAT3が選択された場合のトータル効率η[dB]の周波数依存性を示す。第2の低周波数のバンド(LB2)において、約-3dBという高い効率が達成されている。中間周波数のバンド(MB)においても、約-3dBという高い効率が達成されている。
[状態4(LB2、HB)]
図32は、図23に示すアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態4(LB2、HB)であったことに応じて整合回路MAT4が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す。図中、LB2、MB、HBのグラフは、個々のバンドで共振するアンテナ素子(図23)の部分LB2、MB、HBにそれぞれ対応する。反射係数S11は、第2の低周波数のバンド(LB2:800MHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している(ピークでは約-14dB)。また、反射係数S11は、高周波数のバンド(HB:1.7〜2.1GHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している。
図33は、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態4(LB2、HB)であったことに応じて整合回路MAT4が選択された場合のトータル効率η[dB]の周波数依存性を示す。第2の低周波数のバンド(LB2)において、約-3dBという高い効率が達成されている。高周波数のバンド(HB)においても、約-2dBという高い効率が達成されている。
[状態5(MB、HB)]
図34は、図23に示すアンテナ装置において、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態5(MB、HB)であったことに応じて整合回路MAT5が選択された場合の反射係数S11の周波数依存性を示す。図中、LB1又はLB2、MB、HBのグラフは、個々のバンドで共振するアンテナ素子(図23)の部分LB1又はLB2、MB、HBにそれぞれ対応する。反射係数S11は、中間周波数のバンド(MB:1.5GHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している。また、反射係数S11は、高周波数のバンド(HB:1.7〜2.1GHz帯)の比較的広い範囲にわたって、かなり低い値に達している。
図35は、使用されるバンドの組み合わせが図19の状態5(MB、HB)であったことに応じて整合回路MAT5が選択された場合のトータル効率η[dB]の周波数依存性を示す。中間周波数のバンド(MB)において、約-4dBという高い効率が達成されている。高周波数のバンド(HB)においても、約-4dBという高い効率が達成されている。
[効果]
実施の形態では、実際に使用されるバンドの組み合わせが状態1-5のうちの何れか(例えば、状態1(LB1、MB))であった場合、アンテナ装置が3つのバンドに共振できる性能を有していたとしても、その状態(例えば、状態1)に最適化された整合回路が使用される。全てのバンドに共振するような1つの整合回路が常に使用されるのではなく、敢えて共振数が少ない整合回路が使用される。その状態に最適化された整合回路(例えば、MAT1)がアンテナ素子Aに接続され、他の整合回路(例えば、MAT2-MAT5)がフローティング状態になるように、メインスイッチSWx及びサブスイッチSWy1-SWy5が制御される。その結果、実際に使用されるバンドで高周波信号を送受信するのに相応しい状態で通信を行うことができる。例えば、状態1(LB1、MB)のLB1及びMBに共振すればよい緩和された共振状態で動作するアンテナ装置を用いて通信できる。バンドの組み合わせ毎に最適化された整合回路を、実際に使用するバンドの組み合わせに応じて選択することで、キャリアアグリゲーション(CA)のためのバンドの選択肢が増えたとしても、個々のバンドで通信に使用可能な帯域幅を広く確保できる。
状態1(LB1、MB)に関するシミュレーション結果(図26、図27)と、状態3(LB2、MB)に関するシミュレーション結果(図30、図31)とを比較すると、スイッチSWL12を切り替えたことで、中間周波数のバンド(MB)にどのような影響が生じたかが分かる。状態1に関する図26では、約1.2GHzないし約1.6GHzの範囲で反射係数S11が低くなっており、状態3に関する図30でも、約1.4GHzないし約1.6GHzの範囲で反射係数S11が低くなっている。状態1に関する図27と状態3に関する図31とでは、約1.3GHzから約1.6GHzの範囲にわたって同様なトータル効率が達成されている。従って、中間周波数のバンド(MB)に関する反射係数S11及びトータル効率ηは、スイッチSWL12を切り替えた前後で同様であることが分かる。
状態2(LB1、HB)に関するシミュレーション結果(図28、図29)と、状態4(LB2、HB)に関するシミュレーション結果(図32、図33)とを比較すると、スイッチSWL12を切り替えたことで、高周波数のバンド(HB)にどのような影響が生じたかが分かる。状態2に関する図28では、約1.8GHzないし約2.5GHzの範囲で反射係数S11が低くなっており、状態4に関する図32でも、約1.7GHzないし約2.4GHzの範囲で反射係数S11が低くなっている。状態2に関する図29と状態4に関する図33とでは、約1.6GHzから約2.1GHzの範囲にわたって同様なトータル効率が達成されている。従って、高周波数のバンド(HB)に関する反射係数S11及びトータル効率ηは、スイッチSWL12を切り替えた前後で同様であることが分かる。
このように、アンテナ素子Aの形状は、スイッチSWL12の切り替えにより形状が変わるものの、中間周波数のバンド(MB)及び高周波数のバンド(HB)に関するアンテナ特性(反射係数S11やトータル効率η)を実質的に変動させないようにすることができる。
以上、2つのバンドのキャリアアグリゲーション(CA)を行う通信装置及びそのためのアンテナ装置等を説明してきたが、実施の形態は具体例に説明された例に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。実施の形態の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明されてきたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは開示される実施の形態に本質的ではなく、2つ以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。説明の便宜上、実施の形態で使用される装置は機能的なブロック図により説明されてきたが、ブロック図に示されている個々のブロックの境界は必ずしも物理的な境界に対応しないことに留意を要する。1つのブロックで表現されている要素の機能が物理的には複数の部分で発揮されてもよいし、逆に複数のブロックで表現されている要素の機能が物理的には1つ部分で発揮されてもよい。上記の説明において、「実施の形態」は必ずしも全てが同じ形態を指すわけではないことに留意を要する。実施の形態は、上記の例に限定されず、開示される実施の形態の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が当業者にとって明らかであり、そのような変形例、修正例、代替例、置換例等は添付の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
予め設けられたn個のバンドのうち同時に使用するm個のバンドの組み合わせに対応した2個以上個以下の整合回路と(n>m≧2)、
複数の共振を有し、前記整合回路のうちの1つと電気的に接続されるアンテナと、
同時に使用するm個のバンドの所望の組み合わせに対応した整合回路を選択して前記アンテナと接続するスイッチと
を有するアンテナ装置。
(付記2)
前記2個以上個以下の整合回路の各々と基準電位源とを接続又は分離するサブスイッチを更に有する付記1に記載のアンテナ装置。
(付記3)
前記スイッチ及びサブスイッチの動作を制御する制御回路を更に有する付記2に記載のアンテナ装置。
(付記4)
前記制御回路は、前記アンテナに電気的に接続される整合回路を前記基準電位源に接続し、かつ前記アンテナに電気的に接続されない整合回路を前記基準電位源から分離するように、前記サブスイッチの動作を制御する、付記3に記載のアンテナ装置。
(付記5)
前記スイッチが、前記2個以上個以下の整合回路と給電回路との間に設けられている、付記1から4の何れか1項に記載のアンテナ装置。
(付記6)
前記同時に使用するm個のバンドはキャリアアグリゲーションによる通信に使用される、付記1から5の何れか1項に記載のアンテナ装置。
(付記7)
前記アンテナが、2個以上の分岐を有するモノポールアンテナにより形成されている、付記1から6の何れか1項に記載のアンテナ装置。
A アンテナ素子
RFM RFモジュール
FIL フィルタ
FEED 給電回路
MAT1-MATNA 整合回路
SWx メインスイッチ
SWy1-SWyNA サブスイッチ
CONT 制御回路

Claims (5)

  1. 予め設けられたn個のバンドのうち同時に使用するm個のバンドの組み合わせに対応した2個以上個以下の整合回路と(n>m≧2)、
    複数の共振を有し、前記整合回路のうちの1つと電気的に接続されるアンテナと、
    同時に使用するm個のバンドの所望の組み合わせに対応した整合回路を選択して前記アンテナと接続するスイッチと
    を有するアンテナ装置。
  2. 前記2個以上個以下の整合回路の各々と基準電位源とを接続又は分離するサブスイッチを更に有する請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記スイッチ及びサブスイッチの動作を制御する制御回路を更に有する請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記制御回路は、前記アンテナに電気的に接続される整合回路を前記基準電位源に接続し、かつ前記アンテナに電気的に接続されない整合回路を前記基準電位源から分離するように、前記サブスイッチの動作を制御する、請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. 前記スイッチが、前記2個以上個以下の整合回路と給電回路との間に設けられている、請求項1から4の何れか1項に記載のアンテナ装置。
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