JP2015153354A - 情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多次元情報であって、その変数が変化した複数の組み合わせがある場合に、新たなコンセプトを得るために必要な情報を提供可能な情報処理装置を提供すること。【解決手段】 本発明の情報処理装置では、複数の変数に対する応答を有するシステムの前記変数及び/又は前記応答との組み合わせからなる複数のサンプリング間のユークリッド距離に基づいてサンプリングを2次元平面上に配置し、この2次元平面上においてサンプリングが存在しない領域であるボイドを抽出し、ボイドを囲むサンプリングとボイドとのユークリッド距離を変化させたときのサンプリングの変数の変化に基づいて、ボイド内のサンプリングを得るために影響が大きな変数を抽出することとした。【選択図】 図6

Description

本発明は、多次元情報の処理に関し、特に、計算機を使用した最適化技術において設計者に有益な情報を提示する技術に関する。
従来、多次元情報を提示する技術として特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報には、多次元情報であって、その変数が複数の組み合わせからなるサンプリングを類似度に着目して2次元平面上に配置し、一覧表示を可能とすることで、多次元情報の相対的な関係を直感的に把握可能としている。
特開2007−200281号公報
しかしなら、上記従来技術を例えば車両開発に適用するにあたり、既に存在する特定の車両の相互関係については理解できるものの、新規なコンセプトの車両をどのように作り出すかについて理解することは困難であった。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、多次元情報であって、その変数が変化した複数の組み合わせがある場合に、新たなコンセプトを得るために必要な情報を提供可能な情報処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の情報処理装置では、複数の変数に対する応答を有するシステムの前記変数及び/又は前記応答との組み合わせからなる複数のサンプリング間のユークリッド距離に基づいてサンプリングを2次元平面上に配置し、この2次元平面上においてサンプリングが存在しない領域であるボイドを抽出し、ボイドを囲むサンプリングとボイドとのユークリッド距離を変化させたときのサンプリングの変数の変化に基づいて、ボイド内のサンプリングを得るために影響が大きな変数を抽出することとした。
よって、サンプリングをユークリッド距離に基づいて配置するため、既存のサンプリングでは得られない新たなコンセプトを表すボイドを検出することができる。また、ボイド外のサンプリングとボイドとのユークリッド距離の変化に対する変数の変化傾向から影響が大きな変数を抽出することで、ボイド内の新たなコンセプトにとって重要な変数を把握することができ、新たなコンセプトを得るために必要な情報を得ることができる。
実施例1の多次元情報処理システムのシステム構成を表すシステム図である。 実施例1の技術コンセプトの流れを表すフローチャートである。 実施例1の記憶装置に記憶された評価特性及び設計パラメータの組み合わせによるサンプリングデータセットである。 実施例1の2次元平面に配置する手順を表す概略説明図である。 実施例1の2次元平面に配置する手順を表す概略説明図である。 実施例1の2次元平面への配置処理によって決定された各サンプリングの位置に、そのサンプリングのある応答であるCd値を縦軸とした応答曲面を作成した状態を表す応答曲面図である。 実施例1の階層的クラスタリングの処理を表す概略説明図である。 実施例1の階層的クラスタリングの処理を表す概略説明図である。 実施例1の陰がネットワークに共通する共通概念の表示方法の一例を示す図である。 実施例1の応答と変数とを同じ次元で並べて配置し、各値を規格化して表記したサンプリングモデルである。 実施例1の距離モデル生成過程を表す概略説明図である。 実施例1の手法を用いてボイド内のボディー形状を採用した例を表す。
〔実施例1〕
図1は実施例1の多次元情報処理システムのシステム構成を表すシステム図である。演算処理装置1には、演算処理装置1の演算結果を表示する表示装置2(表示手段に相当)と、演算処理装置1に情報を入力するキーボード3(入力手段に相当)が接続されている。尚、情報の入力はキーボードに限らず、多のシミュレータ等の装置からデータを入力するようにしてもよい。演算処理装置1には、各種データや演算結果を記憶する記憶装置1aと、記憶装置1aに記憶されたデータを処理する演算装置1bが設けられている。演算装置1bには、入力されたサンプリング間のユークリッド距離に基づいてサンプリングを2次元平面上に配置する空間配置部1b1(空間配置手段)と、2次元平面上においてサンプリングが存在しない領域であるボイドを抽出するボイド抽出部1b2(ボイド抽出手段)と、ボイドを囲むサンプリングとボイドとのユークリッド距離を変化させたときのサンプリングの変数の変化に基づいて、ボイド内のサンプリングを得るために影響が大きな変数を抽出する影響変数抽出部1b3(影響変数抽出手段)と、を有する。また、表示装置2は、演算された影響変数等に基づいて導出されたボイド内サンプリングに基づいて設計されたシステムと応答を表示する。
図2は実施例1の技術コンセプトの流れを表すフローチャートである。実施例1の多次元情報処理システムでは、システムの多次元情報を直感的かつ定量的、効率的に把握可能とするために、各サンプリングのユークリッド距離を基準に自己組織的に情報を結合した多次元情報処理システムの提案を行うものである。
ステップ101では、サンプリングを準備する。サンプリングとは、複数の変数によって規定されるシステムがあるとき、その変数の組み合わせと応答(例えば評価特性等)との関係を一組の組み合わせとして定義できる。このとき、予め全てのサンプリング間のユークリッド距離をサンプリング間距離として算出しておく(サンプリング間距離算出手段)。尚、ユークリッド距離についての詳細は後述する。
ステップ102では、任意のサンプリングの1つを第1サンプリングとして選択し、2次元平面上に初期位置として第1サンプリングを配置する(初期位置設定部)。
ステップ103では、第1サンプリングとサンプリング間距離が最も短いサンプリングを第2サンプリングとして選択し、2次元平面上の初期位置を基準としてサンプリング間距離に応じた位置に配置する(第2サンプリング配置部)。
ステップ104では、2次元平面上に既に配置されたサンプリングの重心である基準重心を算出する。実施例1では、第1サンプリングの位置と第2サンプリングの位置との重心を基準重心として算出する(基準重心算出部)。尚、既に複数のサンプリングが配置されている場合において、配置された複数のサンプリングから算出される重心を基準重心として算出してもよく、特に限定しない。
ステップ105では、第2サンプリングとサンプリング間距離が最も短いサンプリングを第3サンプリングとして選択し、2次元平面上の第2サンプリングの位置及び基準重心の位置とを基準として、第3サンプリングと第2サンプリングとのサンプリング距離及び第3サンプリングと基準重心とのサンプリング距離に応じた位置に第3サンプリングを配置する(第3サンプリング配置部)。
ステップ106では、サンプリングの数が0になったかどうかを判断し、未配置のサンプリングが存在するときは、次に選択されるサンプリングを第4サンプリングとすると、新たに選択するサンプリングを第3サンプリングとみなし、1つ前に選択したサンプリングを第2サンプリングとみなし、ステップ103,ステップ104及びステップ105を繰り返し、順次2次元平面上に配置する(繰り返し部)。0になったときはステップ107に移行する。上述のステップ102〜106により空間配置手段を構成する。
ステップ107では、上記処理によって決定された各サンプリングの位置に、各サンプリングを構成する変数や特性等を記載する。
ステップ108では、2次元平面に応答軸を設定し、応答曲面を作成する。
ステップ109では、応答曲面からボイドを抽出すると共に、ボイド周辺のサンプリングを階層的クラスタリングにより分類する。
ステップ110では、各クラスターに基づいて共通概念を抽出する。
ステップ111では、サンプリングと共通概念とに基づいて要因項を抽出する。
ステップ112では、ボイド周辺のサンプリングとボイドとのユークリッド距離の変化と変数の変化との関係に基づいて変数の変化傾向を抽出する。
ステップ113では、共通概念、要因項及び変数の変化傾向に基づいてボイド内にサンプリングを発生させ、新たなコンセプトを導出する。
ステップ114では、導出された新たなコンセプト設計により得られたシステム及びシステムに基づくシミュレーション結果を表示する。
以下、具体的な設計問題に適用しながら各構成要素について説明する。
(サンプリングの準備)
図3は記憶装置1aに記憶された評価特性及び設計パラメータの組み合わせによるサンプリングデータセットである。評価特性(応答)はCd値を設定している。Cd値(Coefficient of Drag)とは、抗力係数と呼ばれ周りの流体によって受ける抵抗の度合いを表す。Cd値が小さいときは、空気抵抗は小さくなるため、風切り音の抑制や燃費の向上にとって有利である。このCd値は車両ボディー表面形状に依存する値であり、フロントバンパーの形状を規定する諸元、フロントフェンダーの形状を規定する諸元、リアフェンダーの形状を規定する諸元、ボディー側面の形状を規定する諸元、といった各種車両表面形状を規定する諸元により設計パラメータ(変数)が設定されている。実施例1ではトータルで35個の設計変数を考慮している。評価特性であるCd値(応答)、及び35個の設計パラメータ(変数)の組み合わせを一組としたデータ(サンプリング)がn個準備されており、記憶装置1aに保存されている。
尚、これらデータは、既存の車両データ(A車〜M車)を基準とし、これら基準となる各種車両データから直交表あるいは乱数を用いた設計パラメータの生成を行うと共に、生成された設計パラメータに基づく流速解析を行うことでCd値(応答)を得るように構成されている。具体的には、入力された設計変数に基づいて流速解析の対象となる応答モデルを生成するシミュレータが組み込まれており、この応答モデルに基づいて応答をシミュレーションにより得る。尚、応答モデルに限らず、実際の車両から実験等によって応答を収集することでサンプリングを得るようにしてもよい。
(2次元平面への配置)
図4及び図5は2次元平面に配置する手順を表す概略説明図である。以下、手順について詳述する。
まず、任意の第1サンプリングを1つ選択する(以下、点A)。次に、2次元平面上に選択したサンプリングを配置する。尚、2次元平面上であればどの位置に配置してもよく、任意に設定すればよい。そして、2次元平面上に配置した点(第1サンプリング:データ1)と、他の点(他のサンプリング:データ2〜データn)とのユークリッド距離を計算する。
ここで、距離の計算方法は、ユークリッド空間の距離による類似度を前提としている。すなわち、すなわち、個体xiを構成するp個の要素のうちk番目の要素の値をxi kとすると、個体xi−xj間のWard距離は、式(1)で表される。ここで要素とは、個体xiに含まれる値である。
本事案の場合、個体xiを構成するp個の要素とは、35個の各設計変数及び1個の評価特性を構成するn個のデータセットのうち、適宜選択された値である。よって、距離の計算で取り上げる対象は、変数同士(設計変数同士)、あるいは、応答同士(評価特性同士)、応答と変数を会わせたもの、の何れでもよい。
次に、計算した全てのサンプリングとの間の距離のうち、最短距離となる第2サンプリングデータ(以下、点B)を選択し、2次元平面上にステップ102において配置した初期位置から計算された最短距離に相当する距離だけ離した位置に配置する(図4参照)。最短距離とは計算された値が一番小さな値となることを意味する。このとき、選択されたサンプリングは一番始めに選択した点を中心とし、計算された最短距離に相当する半径を持つ円周上であればどこでもよい。
次に、上記点A及び点Bとの重心を計算し、この重心を基準重心として設定する。そして、点Bと、その他の全てのサンプリングとの応答の距離を計算し、点Bに一番近い点(点C)を選択する。ここで、新たしく選択された点と基準重心との距離(基準重心と点C、点Bと点C)も計算し、この相対距離も表す位置に配置する(図5参照)。上記距離計算及び配置処理をサンプリングが0になるまで繰り返し実行する。以上により、応答を2次元平面上に表示させた図が作成できる。このとき、2点間距離の最小値の半分を半径とする円を各サンプリングに定義し、設計変数や評価特性の値に応じた色を設定することで、サンプリングの存在しない領域についても色で表示することが可能となる。
多次元のユークリッド空間においては、サンプリングの数に関わらず、サンプリング間のユークリッド距離を維持して、全てのサンプリングを配置することができる。しかし、4次元以上の多次元空間において、人は位置情報を認識することができないため、最も認識が容易である2次元空間で、サンプリング間のユークリッド距離を維持してすべてのサンプリングを配置したい。しかし、4次元以上の情報を備えるサンプリングを2次元平面上に配置すると、次元の縮小に伴う情報損失が生じてしまい、実用に耐える精度で配置することができないという課題がある。そこで、実施例1では、次元の縮小に伴う情報損失の影響を最小にして、多次元情報を2次元平面上に配置する方法として、既に配置されたサンプリングの重心に着目して2次元平面上への配置を行ったものである。
次に、上記処理によって決定された各サンプリングの位置に、各サンプリングを構成する応答を記載して応答曲面を作成する(応答曲面作成手段に相当)。図6は上記処理によって決定された各サンプリングの位置に、そのサンプリングのある応答であるCd値を縦軸とした応答曲面を作成した状態を表す応答曲面図である。すなわち、図6に示すように、各応答点の間にサンプリングが存在しない領域(以下、ボイド)が形成されている。ちなみに、既存の自己組織化マップ等は、類似する応答を周囲に展開していくため、ボイドという概念は存在しない。
実施例1では、他のサンプリングの応答に基づいて応答曲面を作成することで、ボイドにおける応答を概ね推定する。応答曲面の作成については、例えば文献1(Transaction of JSCES,Paper No.20000019,日本計算工学会(2000年5月24日発行))が開示されている。このシステムでは、直交表あるいは乱数を用いて作成された設計パラメータをもとに構造解析を行い、設計パラメータと得られた応答モデルの関係から評価したい特性の数だけ最小二乗近似などで推定式を作成する。次に、設計の制約条件を設け、制約条件下で作成した推定式の全てが最大あるいは最小になる設計パラメータを求める。ここで得られた設計パラメータが求める最適値となる。
これにより、応答曲面において所望のCd値を得ることが可能なボイド領域を探索することができる(ボイド抽出手段に相当)。図6の場合、ボイドの領域に非常に小さなCd値となる設計空間が存在することが推定され、この設計空間を定義している条件を把握することができれば、新たなコンセプトの車両を創出できる。
次に、上記応答曲面から推定された新たなコンセプトの可能性があるサンプリングの集合に対する物理的意味を検証する。図6の応答曲面からは、単にボイドが存在する領域に低Cd値を取り得る領域があることが分かるのみであり、これだけでは実際にどのような変数によりボイドが構成されているかを把握することは困難である。そこで、ボイド周辺のサンプリングがどういった要件により集合しているかを把握するために、ボイド周辺のサンプリングから共通概念及び要因項の抽出を行う。以下、共通概念及び要因項の抽出方法について説明する。
〔共通概念及び要因項の抽出〕
実施例1は、複雑な現象を規定する共通概念の抽出を行った後、共通概念を用いて特定の現象を規定する要因項の抽出を行う。共通概念の抽出には、応答とそれを実現するあるシステムのとる変数の組合せ(サンプリング)を上記のボイド周辺のサンプリングから準備する。そして、これらの特性をいくつかに分類し、変数を比較することによって、全ての現象を最もよく説明できる共通概念を抽出する。この共通概念を、ある特定の応答に適用した場合、この応答を実現する要因項は、共通概念以外の変数のとる状態となる。
(特性の分類)
まずサンプリングを分類するにあたり、階層的クラスタリングを利用する。クラスタリングとは、異なる性質のもの同士が混ざり合っている集団の中から、効率的に意味のある体系に組織立てるために、互いに似たものを集めて集落(以下、クラスター)を作るという、対象を分類する方法の総称である。このうち、階層的クラスタリングは、グループが入れ子を構成するように階層を生成していく方法である。本実施例1では、「似たもの」として、「特性」を基準にクラスタリングした。
本実施例1において階層的クラスタリングを採用したのは、もともと我々の対象とするシステムが階層的な分類を基にしていること(すなわち最も理解可能な体系であること)、各階層のシステムの関係を理解するためには、予めいくつの階層及びクラスターが存在するかは予め分からないこと、のためである。例えば、非階層的なクラスタリングを行う場合には、予め閾値等を設定し、この閾値以内のものをクラスタリングするといった作業を行うことになり、この閾値は既成概念の導入につながる虞がある。既成概念が導入されると、この既成概念に縛られた結果しか得られず、システムの分類を正確に行えないからである。階層的クラスタリングの方法を以下に述べる。
階層的クラスタリングにおいて、クラスターの生成は、類似度あるいは非類似度を基準として個体を一組ずつ結合し、小さなクラスターから次第に大きなクラスターにしていく。従って、クラスター生成の手続きは、類似度(非類似度)の定義とクラスター生成の二つの段階に分けられる。ここで、個体xi(1≦i≦n)で構成される個体全体の集合X={x1,x2,x3,・・・,xn},個体xi,xj間の類似度d(xi,xj)〔1≦xi,xj≦n,xi≠xj,xi,xj∈X〕を定義する。また個体xiをクラスターGiとするとき,全てのクラスターを含むクラスターgをg={G1,G2,・・・,Gn}とする。このとき、階層的クラスタリングのアルゴリズム(Agglomerative Hierarchal Clustering :以下、AHCと記載する)は以下になる。
(I)初期設定n個のクラスター(個体)について以下を定義する。
(3.2)
(II)類似度最大(あるいは類似度最小)のクラスター対を結合する。
(3.3)
ここでGqとGrをgから取り除き、G'=Gq∪Grをgに追加する。この際、クラスター数を一つ減らす。
(III)すべてのGi∈g,Gi≠G'についてクラスター間の類似度d(G',Gi)を再計算する。
(IV)以後(II),(III)をクラスター数が1になるまで繰り返す。
上記AHCの(II)で取り上げる類似度(非類似度)は様々なものが提案されているが、ここでは、Ward法(Ward's Method)を取り上げる。この方法はユークリッド空間の距離(Euclid Distance)による類似度を前提としている。すなわち、個体xiを構成するp個の要素のうちk番目の要素の値をxi kとすると、個体xi−xj間のWard距離は、式(3.4)で表される。ここで要素とは、個体xiに含まれる値である。
(3.4)
このときクラスターGに対する重心M(G)を式(3.5)のようにおくと、その各構成要素は式(3.6)で表される。
(3.5)
(3.6)
ここで、クラスターGにおける重心と各個体との距離の差の二乗和E(G)を式(3.7)のように定義すると、異なる2つのクラスターGi,Gj間の距離の差は式(3.8)のように表せる。従って、AHCの(II)のクラスターの結合則は式(3.9)で表されるように、ΔEが最小となるGq,Grを選択することになる。
(3.7)
(3.8)
(3.9)
一方、AHC(III)の類似度d(G',Gi)の再計算は、結合する前のd(Gq,Gi),d(Gr,Gi)を用いて表せる。d(Gi,Gj)=ΔE(Gi,Gj)と定義すると、初期クラスターGi={xi}に対して、式(3.10)のように表せる。
(3.10)
ここで、G'=Gq∈Grのとき
(3.11)
以上のように,AHCの(III)の再計算は、個体間の類似度を参照することなく、クラスター間の類似度のみを用いて再計算がなされる。図7に以上のアルゴリズムに基づくクラスターの生成方法を、図8に階層的クラスタリングの例を示す。
ここで、上記クラスターの生成方法を図7に基づいてまとめると、以下のようになる。
(A)サンプリングをクラスター化し、クラスターp,q.r・・・を生成する。図7中、小さな円に相当するものである。
(B)各クラスターの重心を計算する。
(C)類似度の小さい(距離の近い)クラスターを結合する。図7中、クラスターpとクラスターqを結合し、新たなクラスターtを生成する。
(D)結合したクラスターtの重心を計算する。
(E)類似度の小さい(距離の近い)クラスターを結合する。
(F)上記(C)〜(E)をクラスターが1つになるまで繰り返す。
尚、上記(A)のステップでは、クラスターでなくとも、クラスタリングする前の点情報でもよく特に限定しない。
〔共通概念の抽出〕
次に、変数を比較し共通概念を抽出する(共通概念抽出手段に相当)。まず、分類された階層ごとに存在する変数間の関係と特性との因果関係を抽出した後、全ての階層に共通する因果関係を見つける。ここで見つかった共通する因果関係を共通概念と呼ぶ。
(分類された階層ごとに存在する変数間の関係と応答との因果関係の抽出)
分類された現象階層ごとに存在する変数と応答の物理的因果関係を抽出する。現象が示す特徴は、様々な変数が関係し合いながら実現されるという獏全とした言い方しかできない。しかしながら、このことは、言い換えると、現象は変数同士の関係を変えながら、さまざまな関係形態を経て実現されている。これを、現象の実現に至る変数のネットワークとするならば、このネットワークこそが因果関係であると考えることができる。ここで、このネットワークを「因果ネットワーク」と呼ぶことにする。
1つの経路を考えたとき、この経路の形成には他の変数の影響を受けている場合があり、また、この影響もその他の変数の影響を受けている場合があるかもしれない。このような特徴をもつ経路を見つける場合、他の変数の影響を廃した上で純粋なつながりから経路を判断するよりは、他の変数の影響を持ったままの変数の関係による経路を判断したほうがよい。
すなわち、他の変数の影響を廃した純粋なつながりから経路を判断する場合、ある変数同士の、或いは、ある変数と応答との影響度合いの大きさといった数値の大小による判断が行われることとなる。よって、必ずしも切り捨てが正しいかどうかが分からない状態で、切り捨てられた変数と経路との物理的な関係が断ち切られ、全体として因果ネットワークを表しているとは言いがたい。これに対し、他の変数の影響を持ったままの経路を判断する場合、既成概念に基づく切り捨て等が成されないため、応答そのものを表記している物理的な全てのつながりを説明できる因果ネットワークを形成していると考えられるからである。
但し、煩雑になりやすいので、変数間の経路に数値的な指標を設ける必要がある。ここでは、他の変数の影響を持ったままの2つの変数間のつながりの強さを測る尺度として、ピアソンの積率相関係数を取り上げた。変数が応答に至るまでの因果ネットワークを抽出するために、個々の変数と応答は同次元に考える。同次元に置いた個々の変数と応答を、因果ネットワークを構成する経路の支点と呼ぶ。
1つの支点がもつデータの数をn,1つの支点をx,支点xの平均をx-,他の支点をy,支点yの平均をy-とすると、ある2つの支点x,y間のつながりの強さを表す相関係数r(xy)は、式(5.2)で表される。
(5.2)
式(5.2)を全ての支点間に適用させることにより、現象に至るまでの全ての因果ネットワークを、他の変数の影響を含んだつながりの強さと共に抽出することができる。これを、全ての階層の応答クラスターに適用させることで、複雑な応答から徐々に簡単な応答に階層化される過程を、因果ネットワークの変化と共に把握することが可能となる。
(共通概念の抽出)
複雑な応答は、物理的特徴を基準としながら徐々に単純な応答に分割されていくという階層構造を成している。従って、これに伴い因果ネットワークも階層を追って変化していくと考えられる。ある階層における単体の応答を決定付ける要因と、その複雑さを決定付ける要因とは、階層をたどることによって、それぞれ全ての階層の単体の応答に共通する因果ネットワークと、対象の応答とその上下階層の応答との間に存在する異質な因果ネットワークであると定義できる。
階層的クラスタリングを応用した複雑な応答の特徴分化を伴う階層化の場合、最下層は1つのサンプルで構成されるクラスターである。最下層に行くほど応答の複雑性を強調する階層となるため、共通性は薄れていってしまうという特徴がある。一方、最上層に行くほど多くのサンプルで構成されるクラスターとなるが、階層に含まれるクラスターの数が少なくなるため、ノイズを含んだ多くの共通性が存在するという特徴がある。
従って、この関係から共通概念を抽出する最も適した階層が存在することが考えられる。ここでは、共通概念を抽出できる階層を特定し、ここから共通概念を抽出する方法を述べる。
まず、共通概念の抽出に適当な階層の特定を行う。ここでは、ある経路pの相関係数の感度SとSN比ηを利用する。対象とする階層をi,階層に含まれるクラスターの数をn,階層に含まれるm番目のクラスターの経路pにおける相関係数をripmとすると、重ね合わせた相関係数rip -は式(5.3)のように表される.
(5.3)
この階層の共通な因果ネットワークの1つが経路pだとすると、その相関係数の感度Sは、式(5.3)から式(5.4)のように表せる.
(5.4)
また、階層iに含まれる各クラスターの経路pにおける相関係数の全変動Stは式(5.5)で表せる。
(5.5)
また、この経路pの相関係数の変動Sβは、各クラスターを分割するユークリッド距離dim,平均ユークリド距離をdi-とすると、式(5.6)で表される。
(5.6)
従って、経路pにおける誤差分散Veは式(5.7)で表せる。
(5.7)
従って、階層iに含まれる各クラスターの経路pにおける相関係数のSN比ηは式(5.8)で表せる。
(5.8)
共通概念は全ての応答を説明できる共通の因果ネットワークであるため、全ての共通の経路において式(5.4)で表される感度Sが大きく、かつ式(5.8)で表されるSN比ηが大きい階層が共通概念の抽出に適した階層となる。ただし、共通概念抽出の階層は、樹形図の最上層から下層に向けて探索したとき、分岐を起こす最大ユークリッド距離以下で構成される階層で検討を行わなければならない。
以上のようにして得られた共通概念抽出に適した階層において、共通概念となる共通の因果ネットワークは、式(5.4)で表される相関係数の感度が大きい経路pがそれに該当する。図9にこれらネットワークに共通する共通概念の表示方法の一例を示す。図9中の太い実線で結ばれた関係が共通概念を表す。尚、変数の表記方法は、ここで示したように、各変数を円周上に配置し、変数間を直線で結ぶことで表記したが、円周上以外の配置でもよい。また、線種を変更する方法の他に、線に色をつける方法や、線の太さなどで表記する方法などが考えられる。図9の共通概念、すなわち共通のネットワークは、当然図8の個々のクラスターのネットワーク中に必ず含まれている。
(要因項の抽出)
次に、特定の応答あるいは分類された特定のグループの変数と変数を比較し、要因項を抽出する。要因項とは、特定の応答を決定付ける、共通概念をベースとした特有の変数の形態である。従って、上記(共通概念の抽出)で抽出された共通概念と特有の形態の因果関係を比較し、共通概念に該当しない部分が要因項となる。図9中の点線で結ばれた関係が要因項を表す。
図9に示すように、実施例1の車両にあっては、共通概念として変数x1,x12,x23の関係性及びx4,x10の関係性が重要となる。また、要因項としてはx3,x9,x13の関係性及びx14,x19,x33の関係性が重要となる。よって、これら共通概念を構成する変数を所定範囲内に制限しつつ、要因項における変数の関係性に着目することでボイドにおける応答を達成可能なサンプリングを得ることができる。
(変数の変化傾向の抽出)
次に、要因項における変数がどのような傾向を持つことがボイド内のサンプリング生成に重要なのかを検出する。具体的には、図6に示す応答曲面において、Cd値がボイドに向かって減少する場合に、変数がどのように変化するかを検証する(影響変数抽出手段に相当)。図6中の太い矢印に示すように、例えば、Cd値がボイドに向かって減少するパターンとして、K車→A車→B車へとサンプリングを移動させたときの変数の変化に着目する。図10は応答と変数とを同じ次元で並べて配置し、各値を規格化して表記したサンプリングモデルである。図10に示すように、K車→A車→B車とCd値を変化させた時に、この順序で変数が変化する部分を太い矢印で示している。例えば、Cd値がK→A→Bと変化しているとき、同様に変数もK→A→Bと変化、もしくはB→A→Kと変化している部分である。この結果から、ボイド内のサンプリングを得るには、図10の矢印が記載された変数を矢印と同じ向きに変更する必要があることが理解できる。
(ボイド内サンプリングの発生)
以上から、ボイド内のサンプリング、言い換えると新たなコンセプトのサンプリングを得るためには、共通概念を構成する変数を比較的狭い所定範囲内で発生させ、要因項の変数を図10の矢印で示した側に変化するように発生させ、他の変数をボイド周辺のサンプリングが取り得る範囲内で変化するように発生させることで、ボイド内の新たなサンプリングを得ることができる。具体的には、ボイドを囲むサンプリングを構成する変数を参考とし、ボイドにあたる部分にモデルを生成し、応答を確認した際に推定した応答が得られているかを確認する。この場合の具体的なモデル生成方法として距離モデル生成方法を用いる。
(距離モデル生成方法)
距離モデル生成法は、既存の応答を構成する設計変数(以下、変数)に似たモデルを新しく生成する方法である。ここでは個体間の類似度の想像が容易で、取り扱いやすいユークリッド距離を取り上げた。図11は距離モデル生成過程を表す概略説明図である。
ユークリッド距離は、個体xiを構成するp個の要素のうちk番目の要素の値をxi kとすると、個体(xi−xj)間の距離dを式(4.1)のように定義する。ここで要素とは、個体xiに含まれる値である。
(4.1)
モデルの生成は一様乱数を用いて行う。ただし、一様乱数を発生させる際、共通概念を構成する変数は所定範囲内にて発生させ、要因項を構成する変数は図10の矢印で示した側において変化するように発生させ、他の変数にあってはボイド周辺のサンプリングが取り得る変数の範囲内において発生させる。従って、一様乱数によって生成したモデルをdrand、ボイドを挟む2点もしくはボイドに隣接する1点を構成する変数で表現されたモデル(以下、原理モデルと記載する)をxc、閾値を満たさないモデルをxoとすると、新しく生成したモデルとこれらの距離は式(4.2)で表される。
(4.2)
次に、原理モデルxcに極端に似たモデルを採用しない制限則を適用させる。例えば、ユークリッド距離が0.01以下のとき、2つの個体はほぼ同一であるという認識をさせたい場合、原理モデルxc対し、新しく生成されたモデルxrandは式(4.3)の制限則に従うものを採用する。ここで採用する新しいモデルは、式(4.3)を満たす最小距離のモデルを1つ採用する。尚、制限則の値を変更することで、モデルの生成を大きく変更することができるため、目的に応じて設計者が決定することができる。また、原理モデルがいくつかある場合、同じモデルの生成を防ぐために、その他の原理モデルと生成されたモデルを用い、式(4.3)を計算し、適合しない場合は採用しない。
(4.3)
以下に、モデル生成のアルゴリズムを、図8の距離モデル生成過程に基づいて説明する。
(i)原理モデルを用意する。
(ii)乱数を用いてモデルを生成させ、式(4.2)で距離を計算し、式(4.3)を満たすモデルを選択する。またこのとき生成されたモデルと原理モデルとの距離を記憶しておく。
(iii)再度、原理モデルを基準に乱数を用いてモデル生成させ、式(4.2)で距離を計算する。式(4.3)の制限則とする最小距離を(ii)の距離に置き換え、これを満たすモデルを選択する。ここで、選択されたモデルと原理モデルとの距離を記憶しておく。
(iv)以後、上記(i)〜(iii)を繰り返す。これにより、新たなコンセプトに基づくサンプリングを発生させることができ、ボイド内における小さなCd値を持った車両が得られる。
(結果表示)
次に、ステップ114では、導出された新たなコンセプト設計により得られたボディー形状及びボディー形状に基づく風洞シミュレーション結果を表示する。図12は実施例1の手法を用いてボイド内のボディー形状を採用し、風洞シミュレーションを行った結果を表す。比較例として極力車両前方の領域Z1部分を空気抵抗が減少するように滑らかに形成したものを示す。この場合、先端部分での抵抗が減少するが、ボディー側面において剥離が発生し、全体としてのCd値を低減するには限界がある。これに対し、ボイド内におけるボディー形状にあっては、先端部分Z2であえて凸形状を採用し、Z3のフロントタイヤハウジング後方部分の形状、Z4のドア部形状、Z5のリアタイヤハウジング前方部分の形状、Z6のリアタイヤハウジング後方部分の形状をそれぞれ組み合わせることで、前方からの空気をボディー側面に沿って流すことが可能となり、全体としてのCd値を低減することに成功した事例である。このように、本発明によれば、複雑な組み合わせによって得られる形状を効率的に導出することができ、新たなコンセプトに基づく車両形状を提案できる。また、結果を表示することで、各変数の相互関係を把握することができる。
以上説明したように、実施例にあっては下記の作用効果が得られる。
(1)複数の変数に対する応答を有するシステムの変数及び/又は応答との組み合わせからなる複数のサンプリングと、サンプリング間のユークリッド距離に基づいてサンプリングを2次元平面上に配置するステップ102〜106(空間配置手段)と、2次元平面上においてサンプリングが存在しない領域であるボイドを抽出するステップ108(ボイド抽出手段)と、ボイドを囲むサンプリングとボイドとのユークリッド距離を変化させたときのサンプリングの変数の変化に基づいて、ボイド内のサンプリングを得るために影響が大きな変数を抽出するステップ112(影響変数抽出手段)と、を備えた。
よって、サンプリングをユークリッド距離に基づいて配置するため、既存のサンプリングでは得られない新たなコンセプトを表すボイドを検出することができる。また、ボイド外のサンプリングとボイドとのユークリッド距離の変化に対する変数の変化傾向から影響が大きな変数を抽出することで、ボイド内の新たなコンセプトにとって重要な変数を把握することができ、新たなコンセプトを得るために必要な情報を得ることができる。
(2)ステップ108は、2次元平面の直行方向に応答を設定し、3次元空間にボイドの応答を推定する応答曲面を作成する応答曲面作成手段を有し、ステップ108では、応答曲面により推定されたボイドの応答のうち、所望の応答となるボイドを抽出する。
よって、複数のボイドが発生している状況であっても、良好な応答が得られると推定されるボイドを検出することが可能となり、効率的に新たなコンセプトに対応するサンプリングを得ることができる。
(3)影響変数を抽出するにあたり、ボイドを囲むサンプリングを、応答に基づいて分類するステップ109(分類手段)と、分類された応答に対応する複数の変数を、分類された他の分類における複数の変数と比較し、各分類で共通する変数に基づいて共通概念を抽出するステップ110(共通概念抽出手段)と、を備えた。
よって、複雑な現象から共通概念を抽出することで、共通概念についての変数の変更範囲を小さくすることができるため、ボイド内におけるサンプリングを効果的に発生させることができる。
(4)分類手段として、応答に基づいて階層的にクラスタリングする階層的クラスタリング手法とした。
すなわち、もともと対象とするシステムが階層的な分類を基にしていることを考慮すると、階層的にクラスタリングすることで最も理解可能な体系を得ることができる。また、システムには予めいくつの階層が存在するかは分からないことを考慮すると、予め閾値等を設定する必要が無く、既成概念に縛られない結果を得ることができる。
(5)影響変数を抽出するにあたり、特性と特定の分類の変数と共通概念を比較して要因項を抽出するステップ111(要因項抽出手段)を設けた。
よって、特定の応答が得られる結果に影響を与えている変数を特定することが可能となり、ボイド内におけるサンプリングを効果的に発生させることができる。
(6)ステップ102〜106(空間配置手段)は、サンプリング間のユークリッド距離をサンプリング間距離として算出するステップ101(サンプリング間距離算出部)と、サンプリングから任意の一つを第1サンプリングとして選択し、2次元平面上に初期位置として配置するステップ102(初期位置設定部)と、第1サンプリングとサンプリング間距離が最も短いサンプリングを第2サンプリングとして選択し、2次元平面上の初期位置を基準としてサンプリング間距離に応じた位置に配置するステップ103(第2サンプリング配置部)と、2次元平面上に既に配置されたサンプリングの重心である基準重心を算出するステップ104(基準重心算出部)と、第2サンプリングとサンプリング間距離が最も短いサンプリングを第3サンプリングとして選択し、前記2次元平面上の第2サンプリングの位置および基準重心の位置とを基準として、第3サンプリングと第2サンプリングとのサンプリング距離および第3サンプリングと基準重心とのサンプリング距離とに応じた位置に第3サンプリングを配置するステップ105(第3サンプリング配置部)と、第4サンプリング以降は、新たに選択するサンプリングを第3サンプリングとみなし、一つ前に選択したサンプリングを第2サンプリングとみなし、ステップ103(第2サンプリング配置部),ステップ104(基準重心算出部)およびステップ105(第3サンプリング配置部)の実施を繰り返す繰り返し部と、を備えた。
よって、多次元情報を2次元平面上で一覧表示することが可能となり、多次元空間内の情報を極力欠損することなく把握することができる。また、ユークリッド距離に基づいて2次元平面上に配置するため、サンプリングの存在しないボイド領域を把握することができる。
(7)ステップ112により抽出された変数に基づいてボイド内に新たなサンプリングを発生させるステップ113(ボイド内サンプリング発生手段)を設けた。
これにより、新たなコンセプトに基づくサンプリングを発生させることができ、ボイド内における所望の応答を持った車両(システム)が得られる。
(8)ボイド内サンプリングに基づいて設計されたシステムと応答を表示するステップ114(表示手段)を備えた。
これにより、新たなコンセプトに基づく車両がどのような形状の組み合わせからなり、また、どのような作用に基づく応答が得られているかを把握することができる。
1 演算処理装置
2 表示装置
3 キーボード

Claims (8)

  1. 複数の変数に対する応答を有するシステムの前記変数及び/又は前記応答との組み合わせからなる複数のサンプリング情報を入力する入力手段と、
    前記サンプリング間のユークリッド距離に基づいて前記サンプリングを2次元平面上に配置する空間配置手段と、
    前記2次元平面上において前記サンプリングが存在しない領域であるボイドを抽出するボイド抽出手段と、
    前記ボイドを囲む前記サンプリングと前記ボイドとのユークリッド距離を変化させたときの前記サンプリングの変数の変化に基づいて、前記ボイド内のサンプリングを得るために影響が大きな変数を抽出する影響変数抽出手段と、
    を備えたことを特徴とする情報処理装置。
  2. 請求項1に記載の情報処理装置において、
    ボイド抽出手段は、前記2次元平面の直行方向に前記応答を設定し3次元空間に前記ボイドの応答を推定する応答曲面を作成する応答曲面作成手段を有し、前記応答曲面により推定された前記ボイドの応答のうち、所望の応答となるボイドを抽出する手段であることを特徴とする情報処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の情報処理装置において、
    前記影響変数抽出手段は、前記ボイドを囲む前記サンプリングを前記応答に基づいて分類する分類手段と、前記分類された応答に対応する複数の変数を前記分類された他の分類における複数の変数と比較し各分類で共通する変数に基づいて共通概念を抽出する共通概念抽出手段と、
    を備えたことを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項3に記載の情報処理装置において、
    前記分類手段は、前記応答に基づいて階層的にクラスタリングする階層的クラスタリング手法としたことを特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項4に記載の情報処理装置において、
    前記影響変数抽出手段は、前記特性と前記特定の分類の変数と前記共通概念とを比較して要因項を抽出する要因項抽出手段を有することを特徴とする情報処理装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか一つに記載の情報処理装置において、
    前記空間配置手段は、
    前記サンプリング間のユークリッド距離をサンプリング間距離として算出するサンプリング間距離算出部と、
    前記サンプリングから任意の一つを第1サンプリングとして選択し、2次元平面上に初期位置として配置する初期位置設定部と、
    前記第1サンプリングとサンプリング間距離が最も短いサンプリングを第2サンプリングとして選択し、前記2次元平面上の前記初期位置を基準として前記サンプリング間距離に応じた位置に配置する第2サンプリング配置部と、
    前記2次元平面上に既に配置されたサンプリングの重心である基準重心を算出する基準重心算出部と、
    前記第2サンプリングとサンプリング間距離が最も短いサンプリングを第3サンプリングとして選択し、前記2次元平面上の前記第2サンプリングの位置および前記基準重心の位置とを基準として、前記第3サンプリングと前記第2サンプリングとのサンプリング距離および前記第3サンプリングと前記基準重心とのサンプリング距離とに応じた位置に前記第3サンプリングを配置する第3サンプリング配置部と、
    第4サンプリング以降は、新たに選択するサンプリングを前記第3サンプリングとみなし、一つ前に選択したサンプリングを前記第2サンプリングとみなし、前記第2サンプリング配置部および前記基準重心算出部および前記第3サンプリング配置部の実施を繰り返す繰り返し部と、
    を備えたことを特徴とする情報処理装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか一つに記載の情報処理装置において、
    前記影響変数抽出手段により抽出された変数に基づいて前記ボイド内に新たなサンプリングを発生させるボイド内サンプリング発生手段を設けたことを特徴とする情報処理装置。
  8. 請求項7に記載の情報処理装置において、
    前記ボイド内サンプリングに基づいて設計された前記システムと前記応答を表示する表示手段を備えたことを特徴とする情報処理装置。
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