JP5299471B2 - 情報処理用プログラム及び情報処理方法 - Google Patents
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Description
本発明は、複数の変数と、この複数の変数に対するあるシステムの応答との関係を表す情報を処理する技術に関する。
従来、情報を似ているもの同士で分類する技術として、クラスタリング技術がある。例えば、特許文献1に記載の技術では、情報が似ているものをクラスタリングし、分類することで、分類したもの同士の関係を階層的に整理する手法が開示されている。
特開2003-316796号公報。
しかしながら、上記従来技術にあっては、情報の分類はできるが、分類の判断基準が、その対象物の特性に必ずしも基づいたものではなく、その分類の意味は後から人が推論するしかないという問題がある。例えば、サスペンションの「ストロークvsタイヤキャンバ角度・特性」を、似ているもの同士で分類したとして、その分類の技術的意味は分類結果からわからない。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、分類と同時に、その分類の技術的意味を把握することができる情報処理技術を提案する。
上記目的を達成するため、本発明の情報処理用プログラムでは、コンピュータを、複数のパラメータである制限要素によって規定されるシステムに対し、前記制限要素の組み合わせを準備し、前記制限要素の組み合わせによって規定されるシステムの入力と出力の特性をサンプリングするサンプリング指令部と、前記サンプリングされたデータの入力と出力の特性をその類似度に基づいて複数のグループに分類する指令を出力する分類指令部と、前記各グループ内で前記制限要素を比較すると共に、前記各グループ内で特性を比較する指令を出力する比較指令部と、前記制限要素の変動と特性の変動との相関関係が高い制限要素を共通概念として抽出する抽出指令部と、前記抽出された共通概念を表示する指令を出力する表示指令部として機能させることを特徴とする。
よって、傾向に基づいて分類された特性を、この特性を規定する制限要素間で比較することで、傾向を規定する制限要素を把握することが可能となり、分類の技術的意味を把握することができる。
以下、本発明の情報処理方法を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
〔実施例1の技術コンセプト〕
まず、「システム」という言葉を定義する。システムとは、ある特定の入力があるときに、ある特定の結果をもたらす入力結果間に存在する処理系あるいは秩序である。ある固有のシステムを、ある値に規定することによって、特定の事象(現象)が実現される(複数の制限要素によって規定されるシステムに相当)。そして、固有のシステムは、あらゆるものの処理、或いは、あらゆるものに秩序を与えるものではなく、数、範囲、性質といった限定された中で機能する。従って、事象の種類が同じものであっても、これら限定が互いに異なる様々なものが存在する場合、それぞれに対応したシステムが存在する。さらに、事象の種類に応じて、これらを統一的に取り扱う上位システムが存在する。
まず、「システム」という言葉を定義する。システムとは、ある特定の入力があるときに、ある特定の結果をもたらす入力結果間に存在する処理系あるいは秩序である。ある固有のシステムを、ある値に規定することによって、特定の事象(現象)が実現される(複数の制限要素によって規定されるシステムに相当)。そして、固有のシステムは、あらゆるものの処理、或いは、あらゆるものに秩序を与えるものではなく、数、範囲、性質といった限定された中で機能する。従って、事象の種類が同じものであっても、これら限定が互いに異なる様々なものが存在する場合、それぞれに対応したシステムが存在する。さらに、事象の種類に応じて、これらを統一的に取り扱う上位システムが存在する。
このような特定の事象に関わる層状のシステム構造は、経済、文化、設計、生物などほとんど全ての事象に適用でき、直感的ではあるが何らかの共通性をもとに分類し、最も容易に体系を捕らえやすい分類方法として受け入れられている。
例えば、自動車のサスペンションにおいては、抽象システムはサスペンション、個別システムはマルチリンクやトーションビームなど、具象システムは個別システムが取る具体的なジオメトリの値やブッシュ剛性値などによって決まった特定のマルチリンクやトーションビーム等である。
しかしながらこの分類は、同じ階層のシステム同士や上下のシステムを具体的に理解することは目的としていない。最下層システムが示す事象の解析(理解)が進む(成熟する)に従い、新しい取り組みや発見を行うためには、システム間の関係や全体システムを規定している共通性を正確に理解した上で利用しなければならない。ここで、最上層システムを「抽象システム」、中層システムを「形式システム」、最下位システムを「具象システム」と呼ぶことにする。
本実施例では、全体システムの理解を可能とするために、抽象システムと形式システムの間、具象システムと形式システムの間に、傾向あるいは範囲という限定を加えたシステムとして「傾向システム」を導入することにすること(Clusterによって分類されたシステムのこと)により(分類手段に相当)、全体システムの理解、システム間の特徴の理解、事象のさらなる理解、新しいシステムを作る可能性などを考慮することを可能とした。図1にこれらの関係を示す。
3層のシステム構造では、何らかの共通性をもとに分類されていることを述べた。複雑な事象(現象)は、いくつかの事象(現象)の組み合わせの結果実現されていると考える場合、複雑な事象(現象)の特徴は、構成しているある事象(現象)の特徴、あるいは組み合わせの特徴が影響していると考えられる。このような特徴は、先の共通性にかかわるものであり、現象の実現のためのシステムの「共通概念」と定義することができる。
ある形式システムにおいて、ある具象システムのパラメータを様々に変化させた結果として生じる様々な現象は、その形式システムに特有の共通概念によって支配されており、この概念によって様々な現象の傾向を実現していると考えられる。そして、具象システムが示す現象それぞれの特有な傾向は、共通概念をベースとし、そこから派生する特有の形態を取ることによって実現されている。
ここで、共通概念とは、様々な複雑現象の傾向を最もよく説明できる特定のパラメータの値、特定のパラメータの組合せ、特定のパラメータ間の関係、特定のパラメータの傾向、特定のパラメータの値の範囲のいずれか、或いは、これらの内のいくつかの組合せである。一方、共通概念をベースとしつつ、共通概念以外の特定のパラメータの値、特定のパラメータの組合せ、特定のパラメータ間の関係、特定のパラメータの傾向、特定のパラメータの値の範囲のいずれか、或いは、これらの内のいくつかの組合せは特有な形態(後述する要因項に相当)と定義できる。
尚、共通概念は、ある一つの現象を実現するために存在する異なるシステム間に存在するものであっても構わない。すなわち、形式システム階層に存在する様々なシステムは、ある特定の現象を実現するために存在しているため、形式システムの上位には、(すなわち抽象システムにおける)共通概念が存在し、これによって全ての現象の傾向を実現している。そして現象特有の傾向は、形式システムあるいは具象システムの特有の形態を共通概念に加えることで実現している。
本実施例1では、複雑な現象を理解するため、以上のようなコンセプトに基づいて構成されている。図2に実施例のコンセプトを示す。図2中、共通概念0は全ての現象を規定する概念であり、共通概念1はハッチング部分の領域のみの現象を規定する概念であり、共通概念2はハッチング部分の領域のみの現象を規定する概念である。共通概念0には共通概念1,2が含まれ、各共通概念に他の共通概念を重ねると、更に領域を規定することとなる。
尚、抽象システムや形式システムは、あらゆる階層間で上限関係のみ注意しつつ適宜設定すればよい。よって、抽象システムは再上層等に限定されない。また、適宜設定された抽象システム,形式システム及び具象システムの間を繋ぐ秩序が傾向システムとして定義される。
〔情報処理手順フロー〕
実施例1は、複雑な現象を規定する共通概念の抽出を行った後、共通概念を用いて特定の現象を規定する要因項の抽出を行う。共通概念の抽出には、現象(以下、特性)とそれを実現するあるシステムのとるパラメータ(以下、制限要素)の組合せ(以下、サンプリング)をいくつか準備しておく必要がある。そして、これらの特性をいくつかに分類し、制限要素を比較することによって、全ての現象を最もよく説明できる共通概念を抽出する。この共通概念を、ある特定の特性に適用した場合、この特性特有な現象を実現する要因項は、共通概念以外の制限要素のとる状態となる。従って、実施例1では、図3に示すように、
ステップ〔1〕 サンプリングを準備する部位
ステップ〔2〕 特性を分類する部位
ステップ〔3〕 制限要素を比較し共通概念を抽出する部位
ステップ〔4〕 特定の特性あるいは分類された特定のグループの制限要素と共通概念を比較し要因項を抽出する部位
の4つのステップで構成されている。システム階層を横断するような場合、これらの構成を繰り返し利用する。
実施例1は、複雑な現象を規定する共通概念の抽出を行った後、共通概念を用いて特定の現象を規定する要因項の抽出を行う。共通概念の抽出には、現象(以下、特性)とそれを実現するあるシステムのとるパラメータ(以下、制限要素)の組合せ(以下、サンプリング)をいくつか準備しておく必要がある。そして、これらの特性をいくつかに分類し、制限要素を比較することによって、全ての現象を最もよく説明できる共通概念を抽出する。この共通概念を、ある特定の特性に適用した場合、この特性特有な現象を実現する要因項は、共通概念以外の制限要素のとる状態となる。従って、実施例1では、図3に示すように、
ステップ〔1〕 サンプリングを準備する部位
ステップ〔2〕 特性を分類する部位
ステップ〔3〕 制限要素を比較し共通概念を抽出する部位
ステップ〔4〕 特定の特性あるいは分類された特定のグループの制限要素と共通概念を比較し要因項を抽出する部位
の4つのステップで構成されている。システム階層を横断するような場合、これらの構成を繰り返し利用する。
(サンプリングの準備)
ステップ〔1〕のサンプリングの準備の段階では、現在までに把握している対象とする現象のサンプリングを用意すればよい。しかしながら、比較の対象となるサンプリングに偏りがある場合、その結果抽出される共通概念は、ある特性に偏ったものとなるため、全ての現象を説明できるとは言えない場合が多い。従って、特性に偏りが生じていないサンプリングを準備する必要がある。これからサンプリングを準備しようとする場合、サンプリングに偏りが生じないように、全通りの制限要素の組合せについて、あるいは直行表などを用いた制限要素の組合せを準備し、これに対する特性の応答を調査すればよい。
ステップ〔1〕のサンプリングの準備の段階では、現在までに把握している対象とする現象のサンプリングを用意すればよい。しかしながら、比較の対象となるサンプリングに偏りがある場合、その結果抽出される共通概念は、ある特性に偏ったものとなるため、全ての現象を説明できるとは言えない場合が多い。従って、特性に偏りが生じていないサンプリングを準備する必要がある。これからサンプリングを準備しようとする場合、サンプリングに偏りが生じないように、全通りの制限要素の組合せについて、あるいは直行表などを用いた制限要素の組合せを準備し、これに対する特性の応答を調査すればよい。
ここで、直行表の例を図4に示す。直行表とは、割り付けられたある制限要素の特定水準に着目した場合、他の制限要素の水準が全て、しかも均等に組み合わされるよう作成された表のことである。従って、制限要素を構成する個々の制限要素の最大値と最小値を設定しておき、選択した直行表の水準数に応じて最大値と最小値間をいくつかに分割、直行表に割り付ければよい。
尚、複数の制限要素によって規定されるシステムをシミュレーションし、入力と出力の関係を表す特性を再現するシミュレーターを備えている場合には、そのシミュレータとリンクさせて、効率よく作業を行うようにすることが望ましい。シミュレータは同一の演算装置内にあってもよいし、他の装置とケーブル等で接続するようにしてもよい。
(特性の分類)
ステップ〔2〕の特性を分類する部位では、階層的クラスタリングを利用する。クラスタリングとは、異なる性質のもの同士が混ざり合っている集団の中から、効率的に意味のある体系に組織立てるために、互いに似たものを集めて集落(以下、クラスター)を作るという、対象を分類する方法の総称である。このうち、階層的クラスタリングは、グループが入れ子を構成するように階層を生成していく方法である。本実施例1では、「似たもの」として、「特性の傾向の類似度」を基準にクラスタリングした。
ステップ〔2〕の特性を分類する部位では、階層的クラスタリングを利用する。クラスタリングとは、異なる性質のもの同士が混ざり合っている集団の中から、効率的に意味のある体系に組織立てるために、互いに似たものを集めて集落(以下、クラスター)を作るという、対象を分類する方法の総称である。このうち、階層的クラスタリングは、グループが入れ子を構成するように階層を生成していく方法である。本実施例1では、「似たもの」として、「特性の傾向の類似度」を基準にクラスタリングした。
本実施例1において階層的クラスタリングを採用したのは、〔実施例1の技術コンセプト〕で述べたように、もともと我々の対象とするシステムが階層的な分類を基にしていること(すなわち最も理解可能な体系であること)、各階層のシステムの関係を理解するための傾向システムには、予めいくつの階層及びクラスターが存在するかは予め分からないこと、のためである。例えば、非階層的なクラスタリングを行う場合には、予め閾値等を設定し、この閾値以内のものをクラスタリングするといった作業を行うことになり、この閾値は既成概念の導入につながる虞がある。既成概念が導入されると、この既成概念に縛られた結果しか得られず、システムの分類を正確に行えないからである。階層的クラスタリングの方法を以下に述べる。
階層的クラスタリングにおいて、クラスターの生成は、類似度あるいは非類似度を基準として個体を一組づつ結合し、小さなクラスターから次第に大きなクラスターにしていく。従って、クラスター生成の手続きは、類似度(非類似度)の定義とクラスター生成の二つの段階に分けられる。ここで、個体xi(1≦i≦n)で構成される個体全体の集合X={x1,x2,x3,・・・,xn},個体xi,xj間の類似度d(xi,xj)〔1≦xi,xj≦n,xi≠xj,xi,xj∈X〕を定義する。また個体xiをクラスターGiとするとき,全てのクラスターを含むクラスターgをg={G1,G2,・・・,Gn}とする。このとき、階層的クラスタリングのアルゴリズム(Agglomerative Hierarchal Clustering :以下、AHCと記載する)は以下になる。
(III)すべてのGi∈g,Gi≠G'についてクラスター間の類似度d(G',Gi)を再計算する。
(IV)以後(II),(III)をクラスター数が1になるまで繰り返す。
上記AHCの(II)で取り上げる類似度(非類似度)は様々なものが提案されているが、ここでは、Ward法(Ward's Method)を取り上げる。この方法はユークリッド空間の距離(Euclid Distance)による類似度を前提としている。すなわち、個体xiを構成するp個の要素のうちk番目の要素の値をxi kとすると、個体xi−xj間のWard距離は、式(3.4)で表される。ここで要素とは、個体xiに含まれる値である。
(3.4)
(3.4)
ここで、クラスターGにおける重心と各個体との距離の差の二乗和E(G)を式(3.7)のように定義すると、異なる2つのクラスターGi,Gj間の距離の差は式(3.8)のように表せる。従って、AHCの(II)のクラスターの結合則は式(3.9)で表されるように、ΔEが最小となるGq,Grを選択することになる。
(3.7)
(3.8)
(3.9)
(3.7)
(3.8)
(3.9)
一方、AHC(III)の類似度d(G',Gi)の再計算は、結合する前のd(Gq,Gi),d(Gr,Gi)を用いて表せる。d(Gi,Gj)=ΔE(Gi,Gj)と定義すると、初期クラスターGi={xi}に対して、式(3.10)のように表せる。
(3.10)
ここで、G'=Gq∈Grのとき
(3.11)
以上のように,AHCの(III)の再計算は、個体間の類似度を参照することなく、クラスター間の類似度のみを用いて再計算がなされる。図5に以上のアルゴリズムに基づくクラスターの生成方法を、図6に階層的クラスタリングの例を示す。
(3.10)
ここで、G'=Gq∈Grのとき
(3.11)
以上のように,AHCの(III)の再計算は、個体間の類似度を参照することなく、クラスター間の類似度のみを用いて再計算がなされる。図5に以上のアルゴリズムに基づくクラスターの生成方法を、図6に階層的クラスタリングの例を示す。
ここで、上記クラスターの生成方法を図5に基づいてまとめると、以下のようになる。
(A)サンプリングをクラスター化し、クラスターp,q.r・・・を生成する。図5中、小さな円に相当するものである。
(B)各クラスタの重心を計算する。
(C)類似度の小さい(距離の近い)クラスターを結合する。図5中、クラスターpとクラスターqを結合し、新たなクラスターtを生成する。
(D)結合したクラスターtの重心を計算する。
(E)類似度の小さい(距離の近い)クラスターを結合する。
(F)上記(C)〜(E)をクラスターが1つになるまで繰り返す。
尚、上記(A)のステップでは、クラスターでなくとも、クラスタリングする前の点情報でもよく特に限定しない。
(A)サンプリングをクラスター化し、クラスターp,q.r・・・を生成する。図5中、小さな円に相当するものである。
(B)各クラスタの重心を計算する。
(C)類似度の小さい(距離の近い)クラスターを結合する。図5中、クラスターpとクラスターqを結合し、新たなクラスターtを生成する。
(D)結合したクラスターtの重心を計算する。
(E)類似度の小さい(距離の近い)クラスターを結合する。
(F)上記(C)〜(E)をクラスターが1つになるまで繰り返す。
尚、上記(A)のステップでは、クラスターでなくとも、クラスタリングする前の点情報でもよく特に限定しない。
〔共通概念の抽出〕
ステップ〔3〕に示す、制限要素を比較し共通概念を抽出する部位(比較手段に相当)では、分類された階層ごとに存在する制限要素間の関係と特性との因果関係を抽出した後、全ての階層に共通する因果関係を見つける。ここで見つかった共通する因果関係を共通概念と呼んでいる。
ステップ〔3〕に示す、制限要素を比較し共通概念を抽出する部位(比較手段に相当)では、分類された階層ごとに存在する制限要素間の関係と特性との因果関係を抽出した後、全ての階層に共通する因果関係を見つける。ここで見つかった共通する因果関係を共通概念と呼んでいる。
(分類された階層ごとに存在する制限要素間の関係と特性との因果関係の抽出)
分類された現象階層ごとに存在する制限要素と現象の物理的因果関係を抽出する。現象が示す特徴は、様々な制限要素が関係し合いながら実現されるという獏全とした言い方しかできない。しかしながら、このことは、言い換えると、現象は制限要素同士の関係を変えながら、さまざまな関係形態を経て実現されている。これを、現象の実現に至る制限要素のネットワークとするならば、このネットワークこそが因果関係であると考えることができる。ここで、このネットワークを「因果ネットワーク」と呼ぶことにする。
分類された現象階層ごとに存在する制限要素と現象の物理的因果関係を抽出する。現象が示す特徴は、様々な制限要素が関係し合いながら実現されるという獏全とした言い方しかできない。しかしながら、このことは、言い換えると、現象は制限要素同士の関係を変えながら、さまざまな関係形態を経て実現されている。これを、現象の実現に至る制限要素のネットワークとするならば、このネットワークこそが因果関係であると考えることができる。ここで、このネットワークを「因果ネットワーク」と呼ぶことにする。
1つの経路を考えたとき、この経路の形成には他の制限要素の影響を受けている場合があり、また、この影響もその他の制限要素の影響を受けている場合があるかもしれない。このような特徴をもつ経路を見つける場合、他の制限要素の影響を廃した上で純粋なつながりから経路を判断するよりは、他の制限要素の影響を持ったままの制限要素の関係による経路を判断したほうがよい。
すなわち、他の制限要素の影響を廃した純粋なつながりから経路を判断する場合、ある制限要素同士の、或いは、ある制限要素と現象との影響度合いの大きさといった数値の大小による判断が行われることとなる。よって、必ずしも切り捨てが正しいかどうかが分からない状態で、切り捨てられた制限要素と経路との物理的な関係が断ち切られ、全体として因果ネットワークを表しているとは言いがたい。これに対し、他の制限要素の影響を持ったままの経路を判断する場合、既成概念に基づく切り捨て等が成されないため、現象そのものを表記している物理的な全てのつながりを説明できる因果ネットワークを形成していると考えられるからである。
但し、煩雑になりやすいので、制限要素間の経路に数値的な指標を設ける必要がある。ここでは、他の制限要素の影響を持ったままの2つの制限要素間のつながりの強さを測る尺度として、ピアソンの積率相関係数を取り上げた。制限要素が現象に至るまでの因果ネットワークを抽出するために、個々の制限要素と現象は同次元に考える。同次元に置いた個々の制限要素と現象を、因果ネットワークを構成する経路の支点と呼ぶことにする。
1つの支点がもつデータの数をn,1つの支点をx,支点xの平均をx-,他の支点をy,支点yの平均をy-とすると、ある2つの支点x,y間のつながりの強さを表す相関係数r(xy)は、式(5.2)で表される。
(5.2)
(5.2)
式(5.2)を全ての支点間に適用させることにより、現象に至るまでの全ての因果ネットワークを、他の制限要素の影響を含んだつながりの強さと共に抽出することができる(図7参照)。これを、全ての階層の現象クラスターに適用させることで、複雑な現象から徐々に簡単な現象に階層化される現象過程を、因果ネットワークの変化と共に把握することが可能となる。
(共通概念の抽出)
複雑な現象は、物理的特徴を基準としながら徐々に単純な現象に分割されていくという階層構造を成している。従って、これに伴い因果ネットワークも階層を追って変化していくと考えられる。ある階層における単体の現象を決定付ける要因と、その複雑さを決定付ける要因とは、階層をたどることによって、それぞれ全ての階層の単体の現象に共通する因果ネットワークと、対象の現象とその上下階層の現象との間に存在する異質な因果ネットワークであると定義できる。
複雑な現象は、物理的特徴を基準としながら徐々に単純な現象に分割されていくという階層構造を成している。従って、これに伴い因果ネットワークも階層を追って変化していくと考えられる。ある階層における単体の現象を決定付ける要因と、その複雑さを決定付ける要因とは、階層をたどることによって、それぞれ全ての階層の単体の現象に共通する因果ネットワークと、対象の現象とその上下階層の現象との間に存在する異質な因果ネットワークであると定義できる。
階層的クラスタリングを応用した複雑な現象の特徴分化を伴う階層化の場合、最下層は1つのサンプルで構成されるクラスターである。最下層に行くほど現象の複雑性を強調する階層となるため、共通性は薄れていってしまうという特徴がある。一方、最上層に行くほど多くのサンプルで構成されるクラスターとなるが、階層に含まれるクラスターの数が少なくなるため、ノイズを含んだ多くの共通性が存在するという特徴がある。
従って、この関係から共通概念を抽出する最も適した階層が存在することが考えられる。ここでは、共通概念を抽出できる階層を特定し、ここから共通概念を抽出する方法を述べる。
まず、共通概念の抽出に適当な階層の特定を行う。ここでは、ある経路pの相関係数の感度SとSN比ηを利用する。対象とする階層をi,階層に含まれるクラスターの数をn,階層に含まれるm番目のクラスターの経路pにおける相関係数をripmとすると、重ね合わせた相関係数rip -は式(5.3)のように表される.
(5.3)
(5.3)
共通概念は全ての現象を説明できる共通の因果ネットワークであるため、全ての共通の経路において式(5.4)で表される感度Sが大きく、かつ式(5.8)で表されるSN比ηが大きい階層が共通概念の抽出に適した階層となる。ただし、共通概念抽出の階層は、樹形図の最上層から下層に向けて探索したとき、分岐を起こす最大ユークリッド距離以下で構成される階層で検討を行わなければならない。
以上のようにして得られた共通概念抽出に適した階層において、共通概念となる共通の因果ネットワークは、式(5.4)で表される相関係数の感度が大きい経路pがそれに該当する。図7に共通概念の抽出のイメージを示す。図8にネットワークの表示方法の一例を、図9にこれらネットワークに共通する共通概念の表示方法に一例を示す。
尚、制限要素の表記方法は、ここで示したように、各制限要素を円周上に配置し、制限要素間を直線で結ぶことで表記したが、円周上以外の配置でもよい。また、線種を変更する方法の他に、線に色をつける方法や、線の太さなどで表記する方法などが考えられる。図9の共通概念、すなわち共通のネットワークは、当然図8の個々のクラスターのネットワーク中に必ず含まれている。
(要因項の抽出)
ステップ〔4〕に示す、特定の特性あるいは分類された特定のグループの制限要素と制限要素を比較し、要因項を抽出する。要因項とは、特定の現象を決定付ける、共通概念をベースとした特有の制限要素の形態である。従って、上記(共通概念の抽出)で抽出された共通概念と特有の形態の因果関係を比較し、共通概念に該当しない部分が要因項となる。図10に要因項の抽出の表示例を示す。
ステップ〔4〕に示す、特定の特性あるいは分類された特定のグループの制限要素と制限要素を比較し、要因項を抽出する。要因項とは、特定の現象を決定付ける、共通概念をベースとした特有の制限要素の形態である。従って、上記(共通概念の抽出)で抽出された共通概念と特有の形態の因果関係を比較し、共通概念に該当しない部分が要因項となる。図10に要因項の抽出の表示例を示す。
(具体例)
以下、上記実施例1に基づいて、具体的な態様に適用した例を示す。ここでは、自動車のサスペンションの一形式であるマルチリンクサスペンションを取り上げる。図11にマルチリンクサスペンションの構造を示す。ここで、取り扱う特性とは、タイヤがストロークしたときのキャンバー角度の変化であり、制限要素とは、マルチリンクサスペンションの各リンクの取り付け点(以下、ジオメトリ)である(図5のM1〜M5参照)。
以下、上記実施例1に基づいて、具体的な態様に適用した例を示す。ここでは、自動車のサスペンションの一形式であるマルチリンクサスペンションを取り上げる。図11にマルチリンクサスペンションの構造を示す。ここで、取り扱う特性とは、タイヤがストロークしたときのキャンバー角度の変化であり、制限要素とは、マルチリンクサスペンションの各リンクの取り付け点(以下、ジオメトリ)である(図5のM1〜M5参照)。
マルチリンクサスペンションは、制限要素の違いによって、それが示す特性に図12のような大きな違いが生じる。実際のサスペンション設計においては、予め特性の設計目標値を設定し、これに一致あるいは目標を超える制限要素を探す作業を行う。従って、機構的な関係を無視したパラメトリックな作業を行うことが多く、どのような理由で最適構造が決まったのか理解することができない。
また、サスペンションの機構的理解が伴っていないため、別のマルチリンクサスペンションの設計を行う場合、同じようなパラメトリックな最適化作業を行うことになり、作業が非効率であり、新しいサスペンション構造の創出にまでつながらない。ここでは、マルチリンクサスペンションの特性と制限要素の関係の理解と新しいサスペンション構造の創出につながる共通概念の抽出と、構造特有の現象の理解のための要因項の抽出を行った。
(サンプリングの準備)
図11に示したマルチリンクサスペンションのジオメトリを、図13のジオメトリ範囲内で直行表L81に従って振り、振られた各ジオメトリ値に従って機構計算を行い、キャンバー角度を算出し、サンプリングを用意する。
図11に示したマルチリンクサスペンションのジオメトリを、図13のジオメトリ範囲内で直行表L81に従って振り、振られた各ジオメトリ値に従って機構計算を行い、キャンバー角度を算出し、サンプリングを用意する。
(特性の分類)
上記(サンプリングの準備)において用意したサンプリングを特性すなわちキャンバー角度で分類する。図14に、分類の結果得られる特性の樹形図を示す。また、図15に、分類されたある階層におけるグループ(以下、クラスター)の特性を示す。
上記(サンプリングの準備)において用意したサンプリングを特性すなわちキャンバー角度で分類する。図14に、分類の結果得られる特性の樹形図を示す。また、図15に、分類されたある階層におけるグループ(以下、クラスター)の特性を示す。
(共通概念の抽出)
上記(特性の分類)で得られた分類結果から、上述の共通概念の抽出の方法に従い、共通概念を抽出する階層を特定する。特定された階層に存在するそれぞれのクラスターの制限要素同士の因果ネットワークを上述の共通概念の抽出の方法に従い抽出する。この結果得られた制限要素同士の因果ネットワークを、制限要素表記手段を用い表記する。
上記(特性の分類)で得られた分類結果から、上述の共通概念の抽出の方法に従い、共通概念を抽出する階層を特定する。特定された階層に存在するそれぞれのクラスターの制限要素同士の因果ネットワークを上述の共通概念の抽出の方法に従い抽出する。この結果得られた制限要素同士の因果ネットワークを、制限要素表記手段を用い表記する。
図16に制限要素同士の因果ネットワークのいくつかの例を示す。この表記方法では、そのクラスターが示す特性の特徴を実現するのに非常に影響力の高い制限要素同士のつながりが実線で示してあり、点線は、次に影響力の高い制限要素同士のつながりを示している。ここで、共通概念はすべてのクラスターに存在する共通の制限要素同士の因果ネットワークである。従って、共通概念の抽出とは、ここで得られたクラスターの制限要素の表記を比較し、共通する因果ネットワークを見つけることが、それにあたる。図17に得られた共通概念の表記を示す。
ここで得られた共通概念は、マルチリンクサスペンションにおけるキャンバー角度を制御するために必要なジオメトリの関係である。すなわち、所望のキャンバー角度を実現するためには、共通概念となるジオメトリ同士の関係(傾向)を重視し設計することで、最低限保障できる。例えば、図18に示すような特性の傾向を実現させたい場合、共通概念となる制限要素の関係を図19のような傾向で設計すればよく、図20に示すような特性の傾向を実現させたい場合、共通概念となる制限要素の関係を図21のような傾向で設計すればよい。
(要因項の抽出)
特定のクラスターの制限要素の表記から共通概念を除く。これにより、あるキャンバー角度の変化は、実現するための共通概念の制限要素の傾向に、その他の制限要素の特有な傾向を加えることで実現できていることがわかる。図22に要因項の制限要素の因果ネットワークを示す。
特定のクラスターの制限要素の表記から共通概念を除く。これにより、あるキャンバー角度の変化は、実現するための共通概念の制限要素の傾向に、その他の制限要素の特有な傾向を加えることで実現できていることがわかる。図22に要因項の制限要素の因果ネットワークを示す。
以上説明したように、上記実施例1にあっては、下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(1)複数の制限要素によって規定されるシステムに対し、入力と出力の関係を表す特性の集合があるとき、前記集合を特性の傾向に基づいて分類し、分類された特性に対応する制限要素を表記し、表記されたある分類に対する制限要素を、表記された他の分類に対する制限要素と比較することとした。すなわち、傾向に基づいて分類された特性を、この特性を規定する制限要素間で比較することで、傾向を規定する制限要素を把握することが可能となり、分類の技術的意味を把握することができる。
(2)各分類間で共通する制限要素に基づいて共通概念を抽出することとした。よって、複雑現象から共通概念を抽出することができる。
(3)傾向に基づいて階層的にクラスタリングする階層的クラスタリング手法を用いた。すなわち、もともと我々の対象とするシステムが階層的な分類を基にしていることを考慮すると、階層的にクラスタリングすることで最も理解可能な体系を得ることができる。また、システムには予めいくつの階層が存在するかは予め分からないことを考慮すると、予め閾値等を設定する必要が無く、既成概念に縛られない結果を得ることができる。
(4)各階層の間で共通する制限要素に基づいて共通概念を抽出することとした。よって、階層間を規定する共通概念を抽出することができる。
(5)ある階層のみに共通する制限要素に基づいて共通概念を抽出することとした。よって、ある階層を規定する共通概念を抽出することができる。
(6)特定の特性、或いは、特定の分類の制限要素と共通概念を比較し、要因項を抽出することとした。よって、特定の特性、或いは、特定の分類を規定する要因となる制限要素を抽出することができる。
(7)システムのサンプリングを行う際、制限要素の組み合わせに偏り無くサンプリングすることとした。よって、特性に偏りを生じることなく制限要素を比較することができる。また、特性に偏りを生じることなく共通概念を抽出することができる。
(8)サンプリングを行う際、直交表を用いることとした。よって、割り付けられたある制限要素の特定水準に着目した場合、他の制限要素の水準が全て、しかも均等に組み合わされるよう作成されるため、特性に偏りを生じることなく制限要素を比較することができる。また、特性に偏りを生じることなく共通概念を抽出することができる。
(9)特性をユークリッド空間の距離による類似度に基づいて分類することとした。よって、多次元の制限要素を類似度に基づいて直交座標系に表現することが可能となり、人間が理解可能な形で容易に比較することができる。
(10)ある分類の重心と各特性との距離による類似度に基づいて分類することとした。よって、複雑現象を距離という尺度で観察することが可能となり、より人間が理解可能な形で比較することができる。
(11)制限要素表記手段は、制限要素を2次元平面上に配置することとした。よって、より人間が理解可能な形で容易に比較することができる。
(12)制限要素表記手段は、各制限要素を多角形上に配置することとした。よって、制限要素間を因果ネットワークで接続する際、直線で接続することが可能となり、因果ネットワークを容易に理解することができる。
(13)制限要素表記手段は、全ての制限要素を表記することとした。よって、既成概念に基づく切り捨て等が成されないため、現象そのものを表記している物理的つながりを正確に説明することができる。
(14)制限要素表記手段は、制限要素と特性とを同次元に配置し、制限要素と特性とのつながりを表す因果ネットワークを構成することとした。よって、制限要素と特性との物理的つながりを人間が理解可能な形で表現することができる。
(15)因果ネットワーク上の制限要素及び特性を支点と定義したとき、各支点間のつながりの強さを表す相関係数を全ての支点間で算出し、この相関係数の大きな因果ネットワークを抽出することとした。よって、複雑な現象から徐々に簡単な現象に階層化される現象過程を、因果ネットワークの変化と共に把握することができる。
(16)因果ネットワークの分散領域の大きさを表す誤差分散を算出し、相関係数が大きく、かつ、誤差分散が小さい階層において共通概念を抽出することとした。よって、制限要素間の経路に数値的な指標を設けることが可能となり、全ての制限要素を比較したとしても、煩雑になることなく容易に因果ネットワークを形成することができる。
(他の実施例)
次に、他の実施例について説明する。上記実施例では、因果ネットワークを表記する際、制限要素を多角形上に配置した構成としたが、例えば、平行に配置された属性軸上に配置してもよい。図23は他の実施例を表す概略図である。あるシステムに対して制限要素A,B,C,Dが存在する場合を想定する。このとき、システムに対する入力と出力の関係を表す特性をクラスターAとクラスターBに分類する。次に、2次元平面上に平行に配置された属性軸を設定し、この属性軸上に各クラスターAとクラスターBの制限要素存在領域(分散)を重ね合わせて表記する。図23中、実線で囲まれる範囲がクラスターAの制限要素の存在範囲、点線で囲まれる範囲がクラスターBの制限要素の存在範囲である。このとき、クラスターAとクラスターBとが重なる斜線領域が相関の強い因果ネットワークを表すようにしてもよい。
次に、他の実施例について説明する。上記実施例では、因果ネットワークを表記する際、制限要素を多角形上に配置した構成としたが、例えば、平行に配置された属性軸上に配置してもよい。図23は他の実施例を表す概略図である。あるシステムに対して制限要素A,B,C,Dが存在する場合を想定する。このとき、システムに対する入力と出力の関係を表す特性をクラスターAとクラスターBに分類する。次に、2次元平面上に平行に配置された属性軸を設定し、この属性軸上に各クラスターAとクラスターBの制限要素存在領域(分散)を重ね合わせて表記する。図23中、実線で囲まれる範囲がクラスターAの制限要素の存在範囲、点線で囲まれる範囲がクラスターBの制限要素の存在範囲である。このとき、クラスターAとクラスターBとが重なる斜線領域が相関の強い因果ネットワークを表すようにしてもよい。
また、上記実施例1では具体的に示さなかったが、上記論理構成に基づく情報処理技術を、コンピュータ等による処理が可能なようにプログラム媒体としておくことは産業上有効である。このプログラム媒体には、CDや、DVDといった媒体でもよいし、サーバー等にプログラムを保存し、適宜ダウンロードすることで処理する構成としてもよい。また、予めFlashメモリやROMの中に書き込んだ装置を提供するようにしてもよい。
p,q,r クラスター
t クラスター(クラスターp+クラスターq)
M1,M2,M3,M4,M5 ジトメトリ
t クラスター(クラスターp+クラスターq)
M1,M2,M3,M4,M5 ジトメトリ
Claims (20)
- コンピュータを、
複数のパラメータである制限要素によって規定されるシステムに対し、前記制限要素の組み合わせを準備し、前記制限要素の組み合わせによって規定されるシステムの入力と出力の特性をサンプリングするサンプリング指令部と、
前記サンプリングされたデータの入力と出力の特性をその類似度に基づいて複数のグループに分類する指令を出力する分類指令部と、
前記各グループ内で前記制限要素を比較すると共に、前記各グループ内で特性を比較する指令を出力する比較指令部と、
前記制限要素の変動と特性の変動との相関関係が高い制限要素を共通概念として抽出する抽出指令部と、
前記抽出された共通概念を表示する指令を出力する表示指令部として機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項1に記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記分類指令部は、類似度に基づいて階層的にクラスタリングする階層的クラスタリング手法を実行させる指令部として機能することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項2に記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記抽出指令部は、各階層の間で共通する制限要素に基づいて共通概念を抽出することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項2に記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記抽出指令部は、ある階層のみに共通する制限要素に基づいて共通概念を抽出することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項1ないし4いずれか1つに記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記抽出指令部は、特定の特性、或いは、特定の分類の設定を要求する設定部と、この設定された特性及び/又は分類の制限要素と前記共通概念を比較し、要因項を抽出することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項1ないし5いずれか1つに記載の情報処理用プログラムにおいて、
コンピュータを、前記サンプリング指令部より指令が出力されると、前記制限要素の組み合わせに偏り無くサンプリングするように機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項6に記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記サンプリング指令部は、直交表に所定のデータを入力する要求を出力することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項1ないし7いずれか1つに記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記分類指令部は、前記特性をユークリッド空間の距離による類似度に基づいて分類する指令を出力することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項1ないし8いずれか1つに記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記表示指令部は、前記制限要素を2次元平面上に配置する指令を出力することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項9に記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記表示指令部は、各制限要素を多角形上に配置する指令を出力することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項10に記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記表示指令部は、各制限要素を平面上に平行に配置された属性軸上に配置する指令を出力することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項1ないし11いずれか1つに記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記表示指令部は、全ての前記制限要素を表記する指令を出力することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項1ないし12いずれか1つに記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記表示指令部は、前記制限要素と前記特性とを同次元に配置し、前記制限要素と前記特性とのつながりを表す因果ネットワークを構成する指令を出力することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項13に記載の情報処理用プログラムにおいて、
前記因果ネットワーク上の前記制限要素及び前記特性を支点と定義する定義部と、
各支点間のつながりの強さを表す相関係数を算出する指令を出力する相関係数算出指令部を設け、
前記比較指令部は、前記相関係数算出指令部により全ての支点間での相関係数を算出し、この相関係数の大きな因果ネットワークを抽出する指令を出力することを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項14に記載の情報処理用プログラムにおいて、
コンピュータを、前記因果ネットワークの分散領域の大きさを算出する誤差分散算出指令部として機能させ、
前記比較指令部は、前記相関係数が大きく、かつ、前記誤差分散が小さい階層において共通概念を抽出する抽出部として機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項14または15に記載の情報処理用プログラムにおいて、
コンピュータを、前記支点間を相関係数の大きさに応じて異なる色で結びつける指令を出力する色彩設定部として機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項14ないし16いずれか1つに記載の情報処理用プログラムにおいて、
コンピュータを、前記支点間を相関関係の大きさに応じて異なる線種で結びつける指令を出力する線種設定部として機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。 - 請求項1ないし17いずれか1つに記載の情報処理用プログラムにおいて、
コンピュータを、複数の制限要素によって規定されるシステムをシミュレーションし、入力と出力の関係を表す特性を再現するシミュレータとリンクする指令を出力するリンク指令部として機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。 - 複数のパラメータである制限要素によって規定されるシステムに対し、
パラメータの組み合わせを準備するステップと、
前記パラメータの組み合わせによって規定されるシステムの入力と出力の特性をサンプリングするステップと、
前記サンプリングされたデータの入力と出力の特性をその類似度に基づいて複数のグループに分類するステップと、
前記各グループ内で前記制限要素を比較するステップと、
前記各グループ内で特性を比較するステップと、
前記制限要素の変動と前記特性の変動との相関関係が高いパラメータを共通概念として抽出するステップと、
前記抽出した共通概念を表示するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。 - 請求項19に記載の情報処理方法において、
更に、特定の特性、或いは、特定の分類の制限要素と前記共通概念とを比較し、要因項を抽出するステップをコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
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