JP2015152586A - 耐振性沸騰水型軽水炉 - Google Patents

耐振性沸騰水型軽水炉 Download PDF

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Abstract

【課題】地震波と原子炉圧力容器内の水との共振による水の喪失及び核燃料ペレット群の破壊を防止する。更に保守交換が危険な部所に有るモータやポンプ及び共振しやすい配管を無くす。【解決手段】耐振性沸騰型軽水炉は、回転型波動抑制構造体を内蔵し,地震波と圧力容器内の冷却水との共振を確実に阻止する。更に、気水の分離及び冷却水の内部循環は内部に挿入した回転型波動抑制構造体の回転により助成する。【選択図】図5

Description

原子力発電所は大量の核物質を取り扱う非常に複雑な構造の建築物であるため、その安全性には最高度の対策がとられねばならない。とりわけ心臓部である原子炉では、震災や外敵に対処するため、堅牢で耐久性を持つ事、更に二重三重の安全対策が取られねばならない。しかし多重系にするは技術的に大変困難な分野でもある。
多重の安全対策を取るため、構造が更に複雑化しその為に故障が増加するのでは意味がない。
本発明は、特に重要である原子炉圧力容器を地震から守る事を目的としたものであり、特に従来の沸騰水型軽水炉を耐震化し、かつ炉心を冷却する為に、水を循環させる多数のポンプ及びモータを撤廃して、構造が簡単で堅牢及び長寿命であることを目的とする。更に定期的な入れ替え作業が簡単で有る事も目的の一つである。即ち地震により安全で、構造が簡単で保守に優しいので従来製品より経済的な原子力発電所を建設できる。
一般論として装置や建築物に於いて、その運転を安全で安定的に続行する確率を高める為の手法として、冗長度のアップや二重系三重系のシステムを採用する。この手法は優れているがその反面、構造が複雑になり部品点数が増え、内部の部分故障率は増大する。故障部はいずれ修復しなければ成らない。
上記の手法は原子力発電所、とりわけ核燃料の入った原子炉周辺部では禁じ手である。何故なら放射能で汚染されている為保守が殆ど不可能で、その為の装置を追加し更なる故障の原因を作り込む。
かかる理由で原子力発電所の核燃料周辺の装置は特に「簡単構造で堅牢」が安全運転確率が最も高い手法と思われる。その事から現在幾つか有る原子炉の型式の中で沸騰水型軽水炉が最適であり且つ最も経済的で有ると考えられる。
それなら福島第一原子力発電所の大惨事はなぜ起きたか、其れは地震に対してのあり方に有り、本発明は此の点に着目しほぼ完全にこれを克服する。
中越沖地震(2007年7月16日、マグニチュウド 6.8)では柏崎刈羽原子力発電所の3、4及び5号機の中の1つで、使用済み核燃料保管プールの水が地震の揺れで一部こぼれ出た(ビデオ記録による)。しかし核燃料の露出までは行かず事なきを得た。
東日本大震災(2011年3月11日、マグニチュド 9.0)の場合、福島第一原子力発電所に於いては、合計6基の原子力発電装置が設置されているが、その内4基がこの地震で壊滅的被害を受け放射能物質を国中にばらまいた。
その廃炉作業は数百年に及ぶと言われている。
その推定される原因に付き簡単に項番[0006]〜[0013]で言及する。
震災時の運転状況はおよそ次の通りである。1号、2号及び3号基は運転中で核燃料は原子炉の圧力容器内にあり、使用済み核燃料は使用済み核燃料保管プール内にあった。4号、5号及び6号基は定期点検のため、停止中で、核燃料は原子炉圧力容器の中にはなく総て使用済み核燃料保管プール内にあった。
運転中の1号、2号及び3号基は地震を検知すると直ちに原子炉圧力容器に制御棒が挿入され核分裂は停止した(電力会社発表)。
続いて非常用炉心冷却システム(ECCS)が作動する事になっていたが、停電及び非常用ジーゼル発電機が津波で故障(電力会社の発表による)したため(ECCS)は発動できなかった。従って冷却水の注入が出来なく、また圧力容器内の水も何故か喪失して核燃料棒が露出し、まず水素ガスが発生し、続いてメルトダウンへと進行した。
水素ガスが一定量に達しガス爆発が起き建屋が破壊した(1号、2号及び3号共)。
メルトダウンにより原子炉圧力容器の底が抜け落ちた。
1号は5時間後、2号は80時間後、及び3号は66時間後(電力会社発表)。
定期点検で停止中の4号基が水素爆発で建屋が破壊。この時、核燃料は原子炉圧力容器の中にはなく核燃料保管プールの中にあった。プールの水が地震の揺れでこぼれだし核燃料が露出し水素ガスが発生したものとほぼ確定できる。
運転中であった1号、2号及び3号基は原子炉圧力容器内の核燃料が水面より露出していて水素ガス爆発の恐れが有るとしてベント(格納容器内の水蒸気及び放射能に汚染された物質を外気に放出すること)が実施された。その結果、放射性セシュウムやヨウ素を空中にばらまいた。其れでも水素ガス爆発は起こってしまった。
非常用ジーゼル発電機は、消防法で停電後40秒以内に発電しなければならない。地震から津波の到達までの時間は40分以上あった。従って、その間に冷却水の注入は完了していたはずである。非常用ジーゼル発電機は津波で故障したのではなく地震ですでに故障していたのではないかとの疑問が残る。その理由の一つとして阪神淡路大震災の事例がある。
通信用基地に設置されていた何十台もの非常用ジーゼル発電機は某社製の数台を除いて、ほとんどが始動できなかった。原因は燃料小出し槽のフロートセンサーが油面の揺れで誤検知して燃料不足の信号を発した為であった。某社製は誤ったノイズ信号を除去するソフトが組み込んでいたので正常な始動をしたものである。
又中には地震時の燃料液の大波でセンサーが破壊された物も有った。
発明が解決しようとする課題
福島第一原子力発電所は総て「沸騰水型軽水炉」である。
前記地震の発生時には1号、2号及び3号基は項番[0006]及び[0007]で示したように制御棒は正常に動作し核分裂は停止した。それにも関わらず前記項番[0008]から[0012]に記述した様な重大事故が発生した。
前記運転中の号基の事象は、原子炉圧力容器の水が地震の揺れによって喪失し、核燃料が露出した事、又は地震の揺れが元で核燃料ペレット群がばらばらにされた事の二つが原因であったと推定できる。又使用済み核燃料保管プールの水の喪失も地震による揺れが原因であったと推定できる。
次にその理由を説明する。
運転中の原子炉圧力容器の水が喪失したり核燃料ペレットがばらばらに成る原因で最も確率の高い事象に付き説明する。
地震の揺れの周波数スぺクトルは0.1Hz〜30Hzの範囲に分布していると言われている。一つの単一スペクトルではなく多数のスペクトルの周波数が合成して地震波形を形成している。
一般の構造物の多くは、それぞれの固有振動数を有している。又整数倍の高調波に付いても検討しなければならない。
容器の中に入れた液体も、容器の形状や大きさ及び液量によって定まる固有振動数を有している。容器を左右に揺すると液面に波が出来る。上下に揺すっても同様に波が出来る。特定の周波数で揺すると波は最大となり容器より飛び出す。これが固有振動数である。その整数倍の高調波も存在する。
もし地震波の中の一つのスペクトルと原子炉圧力容器内の水の固有振動数又は高調波が一致したら、即ち共振が起きたら水の波高は天井まで達することになる。地震波のスペクトルは無数に有るのでこの共振は必ず起きる。ただスペクトルの大きさと持続時間の大小によって固有振動の波の大きさが変わるので、小さな地震では事なきを得ることもある。
本発明が解決しようとする課題の一つは、地震波と原子炉圧力容器内の水との共振によって、水が容器の外に飛び出し喪失する事、及び前記共振に依る大波は津波の様な破壊力を持つ為、核燃料ペレット群を破壊する事、以上の二つの事象を完全に防止する事である。
更にもう一つの課題は、故障率が高く一旦故障したら放射能のため、保守交換が危険な部所に有るモータやポンプ及び共振しやすい細い配管を無くす事を目的とする装置の提供にある。
課題を解決するための手段
前記課題は下記の発明により達成される。
地震によって原子炉圧力容器の水の喪失又は核燃料ペレット群の破壊の主原因は、前記項番[0016]〜[0019]で記述した様に、地震波と原子炉圧力容器の水の共振に依る事が原因であると非常に高い確率で推定できる。
その状況を添付の図で説明する。(以下、原子炉圧力容器は沸騰水型軽水炉の事を示す。)
図1は平常運転時の原子炉圧力容器の概念図である。
1は円筒形圧力容器の断面、2は蒸気タービンへの高圧水蒸気、3はタービンとを継ぐ配管の断面、4は高圧水蒸気(70気圧)、5は冷却水面、6は沸騰水(250から280℃)、7は復水器からの戻り水、8は復水器からの配管、9は核燃料と収納枠、10は制御棒。
図2は地震によって原子炉圧力容器が左右に揺すられ、内部の水が共振状態にある模様のイメージを示す。
11は地震の揺れ方向、12は共振波の正のピーク波の水面模様、
13は共振波の負側のピーク時の水面模様を示す。12と13とは交互に現れる。
14は水の粒子と水蒸気の混合した物がタービン方向に高速で流れ行く模様を示す。高速の水蒸気が回りの水を吸い込んで更に大量の水を運ぶ、これは霧吹きや竜巻の原理と同じで、高速の気体の流れで圧力差が生じ、より重い物も吸い込むためである。
Figure 2015152586
6回の揺れで原子炉圧力容器内の水は核燃料が露出するレベルまで喪失する確率が高い。
図2の15は復水器からの戻り水であるが、停電なら戻り水は無い。喪出した水はどこに行ったのであろうが、配管等が破損していなければタービン内および復水器内が考えられる。タービンや復水器の容積は大きいのでこの理由は肯定的である。
滅多にない事象であるが、上下方向の揺れの場合には共振を起こすと原子炉圧力容器内の水面は中央部が盛り上がり外周部と交互に振動を繰り返す。これも水の喪失につながるが本発明は対処して事故を防止する。
Figure 2015152586
故を引き起こす要因を含んでいる。即ち共振時の波は図2の12及び13で示すように津波に似た強烈なエネルギーを持っているので、原子炉圧力容器の下部にある核燃料ペレット群及びその収納枠を破壊する確率も高い。
上記の詳細な記述で、原子力発電所が地震に襲われた場合核燃料を囲むむ水は、絶対に喪失してはてはならない。
かつ又、核燃料ペレット群とその収納枠は地震により変形や破壊は絶対に避けなけねばならない。
しかしながら地震との共振は必ず起こる事で有るので、共振が起きたらほぼ確実に前記水の喪失が始まる。又原子炉圧力容器内では核燃料ペレット群の破壊とそれに続くメルトダウンが起こる確率も非常に高い。
本発明は上記共振が起こっても、水の喪失及び核燃料ペレット群の破壊を確実に食い止める構造体の提供が其の一つである。
概念を簡単に述べると、平常時は水に浮いた状態で使用する構造体(以下浮遊体と呼ぶ)で有るが、地震が発生し地震との共振が起きた場合にのみ、その威力を発揮する。その浮遊体の性能及び構造と原理を以下簡単に述べる。
形状及び構造は、高さの有る円盤又は円盤をイメージする浮遊体であって、平常時は水蒸気を通す浮游体で有り、地震の場合は共振波の波高の増大を強制的に押さえ込む特性を持ち、かつ構造は簡単である事。
上記の事を別な表現で表すと、外周は円筒状で、底板は無く、上部は水蒸気を通す為の、幾つかの穴が明いた薄板で出来た円形の上板で塞ぎ、穴の位置は違うが同様の下板を上板の下位に適切な位置を置いて取り付け、其の下板の位置は平常時の水面より高い位置に有る事、いざ地震と共振条件が揃った場合は、水面波の盛り上がりは外周部及び中央部が極端に跳ね上がるので、上板と下板とで是を阻止する特性を有する浮游体である事。
その場合の様子を図3に示す。
図3に於いて、16は地震の揺れ方向、17はタービンへ向かう高圧水蒸気、18は高圧水蒸気(70気圧)19はタービンへの配管、20は前記記述の浮游体、21は浮游体の正の最大傾き、22は負の最大傾き、23は沸騰水、24は復水器からの戻り水、25は復水器とをつなぐ配管、26は核燃料及びその収納枠、27は制御棒。
本発明の目的は従来の沸騰水型軽水炉に前記浮游体を組み込んで耐震化を計る事と、其の浮游体がまったく新しいアイデアの構造をしている為、原子炉の更なる堅牢化と簡単化を実現出来る。其の浮游体の特徴と効果を列記すると、
(1)地震との共振に依る冷却水面の波動を阻止する。
(1)平常運転中は蒸気の力で回転する。
(2)回転に依る遠心分離機作用で気水の分離をする。
(3)遠心分離作用で沸騰水の上昇下降の循環通路を作りそれ用のインターナルポンプ 及びモータが不要となる。
(4)定期点検で簡単に新品と交換できる。
以下、本発明に係る前記浮游体を「回転型波動抑制構造体」と呼ぶ。その実施例を図4に示す。
図4(a)回転型波動抑制構造体の上板を下から見た図。29は上板、30は蒸気穴(トータル開穴率=約30%)、31はタービン翼、32は回転方向。
A−A’矢視図を図4(c)に示す。
図4(b)は下板の外形図。
33は外形、34は蒸気穴(開穴率=約30%)
図4(c)は、図4(a)のA−A’矢視図。
29は上板、33は下板、31はタービン翼、32は回転方向、35は円筒形側板、36は浮きリング(パイプ棒をリング状に曲げ、端を突き合わせ接合した物)、37は遠心力で水を排出する穴(形状は不問)、38は遠心力で水を排出する穴(形状は不問)、39は冷却水水面。
図4(c)で横幅の寸法は圧力容器の内径より小で有り克つ対角線寸法は圧力容器の内径より大で有る事が必要条件である。
前記浮きリングとして、長いパイプをバネコイル状として外周部に使用し、本回転形波動抑制構造体の回転方向で浮力が増加させる方法も利点と成り得る。
図5は本発明の、
「耐振性沸騰水型軽水炉」の平常運転中の概念図(上下部省略)。
以下此の図により本発明の動作原理を説明する。
40は円筒形圧力容器の外壁、52は核燃料ペレットを入れたジルコニュウム合金で出来た燃料集合体を示す。いわゆる炉心である。44は回転形波動抑制構造体の外周板を示す。これは沸騰水水面64より頭部を出した状態で回転しながら浮いている。
核燃料のウラン235の分裂反応により冷却水は過熱され燃料集合体の上部の水蒸気はボイド(泡)状と成り約70%に達すると言われている。即ち単位体積当たり水蒸気70%、水30%で有る。水の比重はほぼ1で有るが水蒸気は圧力70気圧、温度250から280℃で有るから、ボイドを含んだ水の比重は0.5以下であろう。以下此の水を軽比重水と呼び、ボイドを含まない水を重比重水と呼ぶ事にする。
55は軽比重水中のボイドを示す。軽比重水は圧力容器の中心線部に集まり集合状態で上昇し水面に達する。そして水蒸気を放出する。その中にはボイド状の水蒸気も存在する。
上記水蒸気は下板の中央部の穴(開穴率=約30%)を抜ける。そのスピードは全水蒸気の発生スピードの約3倍に成る。そして上板42のタービン翼に当たり上板の外周部にある蒸気穴を抜けて圧力容器の上部の蒸気溜まり場に達する。此の蒸気の流れの模様を点線63に示す。
上記の説明の様にタービン翼は回転トルクを発生し回転形波動抑制構造体は49の様に圧力容器の中心軸を中心に回転する。
此の回転する事により其の遠心力で上板と下板の間に有る蒸気と水は分離され、水は外周にある排水穴から出て重比重水と成って下方に沈下して行く。
又、回転形波動抑制構造体の内側の軽比重及び重比重水はつられて回転し遠心力で重比重水は排水穴48より排出され下方へ沈下して行く。
復水器からの戻り水62は重比重水だから是も下方へ沈下して行く。
以上説明した様に重比重水は殆ど全て圧力容器の下部に集り、炉心である燃料集合体の下部から上部へと冷却水の流れが出来る。
従って全体的な冷却水の流れは、圧力容器の中心部の広い領域がボイドを含んだ軽比重水の上昇流で有り、其の外側の圧力容器の内縁に沿った厚い円筒空間が重比重水の下降流の道と成る。
上昇流と下降流とが接する部分は乱流となるので、これを防止する為、65に示す様な円筒形分離帯を設けている。
例えば原子炉の出力を増す場合は水蒸気の発生量を増さねば成らないが、水蒸気が増加すると、回転形波動抑制構造体の回転数も増加し、内部の対流スピードも速くなりシステムは良好な方向に動く。従ってインターナルポンプ及び其れ用のモータが不要となり、信頼度が上がるばかりでなく危険な保守交換が無くなる。
図4に示すタービン部の構造はこれに限定する物ではなく蒸気の力で回転させる事、及び遠心力を利用して気水の分離と水の対流を計る事の構造は他にも有って良い。
図5に示す分離帯の形状はこれに限定する物ではない。
発明の効果
上述した様に原子力発電所が地震に襲われた場合、地震との共振で、最も重要な部所である原子炉内の冷却水の喪失が起こる事を確実に防止し、原子力発電所の重大事故を防止する。
又前記共振に依り、原子炉圧力容器内の核燃料ペレット群とその格納枠の破壊も確実に防止する。
更に原子炉圧力容器内の冷却水の循環をはかる為のインナーポンプ及び其れ用のモータを撤去した為、故障率が大幅に改善し、克つ、万一このポンプ又はモータが故障した場合は危険な放射能で保守交換が不可能の為、廃炉と言う事もあり得る事態は、本発明により心配無用と成る。
原子炉圧力容器内の構造が簡単で堅牢に製作できる事と、定期点検時に前記回転形波動抑制構造体は簡単作業で新品と交換出来るので、作業員の危険度が小さく、保守要員数が少なくて済む。
以上に依り安全確率の高い、克つ、安価な原子力発電所が提供できる。
以下、各図の簡単な説明、及び本発明の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
平常運転時の沸騰水型原子炉圧力容器の概念図。1は圧力容器の断面、3は水蒸気をタービンへ送る配管の断面、8は復水器からの戻り水用配管、9は核燃料ペレット群及びその収納枠、10は制御棒、6は沸騰水、5は水面、4は高圧水蒸気、2はタービンへ向かう水蒸気、7は復水器からの戻り水。 地震と前記原子炉圧力容器内の水が共振した場合の波の概念図。11は揺れ方向、12は共振の正のピーク波、13は共振の負側のピーク波、14は水と水蒸気の混合物がタービンへ向かうイメージ図、15は戻り水で、停電の為ほとんど無し。 本発明に係る浮游体(回転形波動抑制構造体)の動作概念図。地震との共振時に水面波の増大を強制阻止する原理を示す。16は揺れ方向、17はタービンへ向かう水蒸気、18は高圧水蒸(70気圧)、19はタービン用配管、20は浮游体、21は浮游体の正の最大傾き、22は浮游体の負の最大傾き、23は沸騰水、24は復水器からの戻り水、25は復水器との配管、26は核燃料ペレット群及び収納枠、27は制御棒28は冷却水水面。 本発明に係る回転形波動抑制構造体の内部構成を示す概念図。(a)図は、円形の上板で、下側から見た図。29は外周、30は蒸気を通す穴、31は蒸気の力で上記構造体に回転力を与えるタービン翼、31は回転方向。(b)図は、円形の下板で中央部に水蒸気を通す大穴34が明いている。(c)図は本構造体の内部を説明する為の図で、図(a)のA−A’矢視図である。29は上板、31はタービン翼、32は回転方向、33は図(b)に示す下板、35は本構造体の外周板、36は浮力を得る為のパイプで出来た浮きリング、37は遠心力で気水分離して水のみ排出する為の排出穴、38は遠心力で排出される水の排出穴、38は水面線。 本発明の耐振性沸騰水型軽水炉を説明する為の概念図。圧力容器の上部と下部とは省略している。概略説明すると、円筒形圧力容器40に冷却水(沸騰水)61が約60%くらい入っていて、其の水面に蒸気の力で回転している回転形波動抑制構造体44が浮いている。其の下に少し距離を置いて本発明に係る軽比重水と重比重水の分離帯用の円筒53が固定されて有る。其の円筒の中の下部に従来と同様の核燃料ペレット群と其の収納枠52が設置されている。53は制御棒。円筒形分離帯65及び収納枠52の下には空間が有りここに冷却水である重比重水が集まり原子炉炉心を冷却する仕組みと成る。そして過熱された水は多量のボイドを含んだ軽比重水55と成って中央部を上昇し、上記回転型波動抑制構造体の内部に入り遠心分離され重比重水と成って再び外周部を下降する。従って本発明の耐振性沸騰水型軽水炉は水の循環用ポンプやモータが不要と成る。
図1の符号。
1 原子炉圧力容器の断面
2 タービンへ行く水蒸気
3 蒸気タービンへ水蒸気を送る配管の断面
4 高圧水蒸気
5 水面
6 沸騰水
7 復水器からの戻り水
8 復水器との配管
9 核燃料ペレット群とその収納枠
10 制御棒
図2の符号。
11 地震の揺れ方向
12 共振時の、水の正のピーク波形
13 共振時の、水の負のピーク波形
14 水が水蒸気と共にタービン方向へ吸い込まれるイメージ図
15 復水器からの戻り水、停電の為、無し
図3の符号
16 揺れ方向
17 タービンへ向かう水蒸気
18 高圧水蒸気
19 タービンとの配管
20 波動を抑制する浮游体
21 正の最大傾き
22 負の最大傾き
23 沸騰水
24 復水器からの戻り水
25 復水器との配管
26 核燃料群と収納枠
27 制御棒
28 水面
図4 回転型波動抑制構造体の実施例の概念図
図4(a)、上板を下から見た図の符号
29 上板
30 蒸気穴
31 タービン翼
32 回転方向
図4(b)、下板の外形図
33 外形
34 蒸気穴
図4(c)、A−A’矢視図
35 外周板
36 パイプで出来た浮きリング
37 遠心分離で出来た水の排出穴
38 重比重水の排出穴
39 冷却水水面
図5 本発明に係る耐振性沸騰水型軽水炉の概念図
40 圧力容器外壁 64 水面
41 回転型波動抑制構造体 65 円筒形分離帯
42 上板
43 下板
44 外周板
45 タービン翼
46 浮きリング
47 遠心分離された水の排出穴
48 重密度水の排出穴
49 回転方向
50 タービンと継ぐ配管
51 復水器と継ぐ配管
52 核燃料ペレット群と其の収納枠
53 制御棒
54 高圧水蒸気
55 ボイド依り成る軽密度水
56 気水分離された重密度水
57 重密度水と其の流れ
58 下降する重密度水
59 重密度水の溜まり場
60 タービンへ行く水蒸気
61 沸騰水
62 復水器からの戻り水
63 水蒸気の流れ

Claims (3)

  1. 原子炉の型が、沸騰水型軽水炉で有って、その円筒形の圧力容器の水面に浮かべて使用する前記記述の回転型波動抑制構造体を内蔵する事、気水の分離及び冷却水の内部循環を回転型波動抑制構造体の回転により助成する事、冷却水の循環を前記円筒形分離帯を上記回転型波動抑制構造体の下位に設置する事、少なくとも上記の事を特徴とする耐震性沸騰水型軽水炉。
  2. 薄板より成る円筒状の外周をもち、上部は円形の前記上板で塞がれている事、其の上板は外周部に複数の蒸気を通す穴が明いている事、上板の下側に適切な距離を置いて円形の前記下板が平行に設置されている事、其の下板には中央部に蒸気を通す為の比較的大きな穴が明いている事、上記円筒の外周の内側にパイプで出来た前記浮きリングが幾つか装着され、上記円筒外周に装着している下板が水面より適切な寸法だけ高い位置に浮かせる浮力が有る事、下板の穴より上昇する蒸気の力で本円筒構造体を回転させる前記タービン翼等の装置を上板と下板の間に設けて有る事、本円筒構造体が回転で遠心力が生じ、水分を排出する穴を外周板に設けて有る事、以上の事を特徴とする回転型波動抑制構造体。
  3. 請求項2に於いて浮きリングの変わりにパイプをバネコイル状に巻き、円筒の外側に此のコイル巻いて浮力を得る事を特徴とする回転型波動抑制構造体。
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