JP2015081915A - 波動抑制構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 原子力発電所が地震に襲われた場合、最も重要な部所で有る原子炉及び核燃料保管プールは、水及びそれを入れる容器で構成している為、地震の持つ振動と高い確率で共振を起こす。その結果、水面波が極端に増大し水の喪失が起こり、核燃料が露出し重大事故となる。又原子炉圧力容器内では津波の様な大波で核燃料ペレット群及びその収納枠がバラバラとなり水素ガスの発生及びメルトダウンが起こり容器の底が抜け落ちる事も起こり得る。【解決手段】 本発明の波動抑制構造体は、其れを水面に浮かべ浮遊状態で使用する事により、地震に襲われても前記共振時の波動の増大を強制的に押さえ込む仕組みで有る為、且つ共振の立ち上がりを押さえる為、前記課題をほぼ完全に克服する。従って安全確率が大幅に増大する。現在休眠中の原子力発電所も殆ど改造を加える必要もなく只本発明品を浮かべるのみで再稼働が可能となるのも過言ではない。【選択図】図3

Description

原子力発電所は大量の核物質を取り扱う非常に複雑な構造の建築物であるため、その安全性には最高度の対策がとられねばならない。とりわけ心臓部である原子炉及び核燃料保管部所では、震災や外敵に対処するため、堅牢で耐久性を持つこと、更に二重三重の安全対策が取られねばならない。
しかし多重系にするは技術的に大変困難な分野でもある。
多重の安全対策を取るため、構造が更に複雑化しその為に故障が増加するのでは意味がない。
本発明は、とりわけ重要である原子炉または核燃料保管部を地震から守る事を目的としたものであり、かつ構造が簡単で堅牢及び長寿命であることを目的とする。更に定期的な入れ替え作業が簡単で有る事も目的の一つである。
一般論として装置や建築物に於いて、その運転を安全で安定的に続行する確率を高める為の手法として、冗長度のアップや二重系三重系のシステムを採用する。この手法は優れているがその反面、構造が複雑になり部品点数が増え、内部の部分故障率は増大する。故障部はいずれ修復しなければ成らない。
上記の手法は原子力発電所、とりわけ核燃料の周辺部では禁じ手である。何故なら放射能で汚染されている為保守が殆ど不可能で、その為の装置を追加し更なる故障の原因を作り込む。かかる理由で原子力発電所の核燃料周辺の装置は特に「簡単構造で堅牢」が安全運転確率が最も高い手法と思われる。その事から現在幾つか有る原子炉の型式の中で沸騰水型軽水炉が最適であり且つ最も経済的で有ると考えられる。
それなら福島第一原子力発電所の大惨事はなぜ起きたか、其れは地震に対してのあり方に有り、本発明はほぼ完全にこれを克服する。
中越沖地震(2007年7月16日、マグニチュウド 6.8)では柏崎刈羽原子力発電所の3、4及び5号機の中の1つで、使用済み核燃料保管プールの水が地震の揺れで一部こぼれ出た(ビデオ記録による)。しかし核燃料の露出までは行かず事なきを得た。
東日本大震災(2011年3月11日、マグニチュド 9.0)の場合、福島第一原子力発電所に於いては、合計6基の原子力発電装置が設置されているが、その内4基がこの地震で壊滅的被害を受け放射能物質を国中にばらまいた。
その廃炉作業は数百年に及ぶと言われている。
その破壊内容と推定される原因に付き簡単に項番[0005]〜[0012] で言及する。
震災時の運転状況はおよそ次の通りである。1号、2号及び3号基は運転中で核燃料は原子炉の圧力容器内にあり、使用済み核燃料は使用済み核燃料保管プール内にあった。4号、5号及び6号基は定期点検のため、停止中で、核燃料は原子炉圧力容器の中にはなく総て使用済み核燃料保管プール内にあった。
運転中の1号、2号及び3号基は地震を検知すると直ちに原子炉圧力容器に制御棒が挿入され核分裂は停止した(電力会社発表)。
続いて非常用炉心冷却システム(ECCS)が作動する事になっていたが、停電及び非常用ジーゼル発電機が津波で故障(電力会社の発表による)したため(ECCS)は発動できなかった。従って冷却水の注入が出来なく、また圧力容器内の水も何故か喪失して核燃料棒が露出し、まず水素ガスが発生し、続いてメルトダウンへと進行した。
水素ガスが一定量に達しガス爆発が起き建屋が破壊した(1号、2号及び3号共)。
メルトダウンにより原子炉圧力容器の底が抜け落ちた。
1号は5時間後、2号は80時間後、及び3号は66時間後(電力会社発表)。
定期点検で停止中の4号基が水素爆発で建屋が破壊。この時、核燃料は原子炉圧力容器の中にはなく核燃料保管プールの中にあった。プールの水が地震の揺れでこぼれだし核燃料が露出し水素ガスが発生したものとほぼ確定できる。
運転中であった1号、2号及び3号基は原子炉圧力容器内の核燃料が水面より露出していて水素ガス爆発の恐れが有るとしてベント(圧力容器内の水蒸気及び放射能に汚染された物質を外気に放出すること)が実施された。その結果、放射性セシュウムやヨウ素を空中にばらまいた。其れでも水素ガス爆発は起こってしまった。
非常用ジーゼル発電機は、消防法で停電後40秒以内に発電しなければならない。地震から津波の到達までの時間は10分以上あった。従って、その間に冷却水の注入は完了していたはずである。非常用ジーゼル発電機は津波で故障したのではなく地震ですでに故障していたのではないかとの疑問が残る。その理由の一つとして阪神淡路大震災の事例がある。
通信用基地に設置されていた何十台もの非常用ジーゼル発電機は某社製の数台を除いて、ほとんどが始動できなかった。原因は燃料小出し槽のフロートセンサーが油面の揺れで誤検知して燃料不足の信号を発した為であった。某社製は誤ったノイズ信号を除去するソフトが組み込んでいたので正常な始動をしたものである。
又中には地震時の燃料液の大波でセンサーが破壊された物も有った。
発明が解決しようとする課題
福島第一原子力発電所は総て「沸騰水型軽水炉」である。
前記地震の発生時には1号、2号及び3号基は項番[0005]及び[0006] で示したように制御棒は正常に動作し核分裂は停止した。それにも関わらず前記項番[0007] から[0011] に記述した様な重大事故が発生した。
前記運転中の号基の事象は、原子炉圧力容器の水が地震の揺れによって喪失し、核燃料が露出した事、又は地震の揺れが元で核燃料ペレット群がばらばらにされた事の二つが原因であったと推定できる。又使用済み核燃料保管プールの水の喪失も地震による揺れが原因であったと推定できる。
その理由を次に説明する。
運転中の原子炉圧力容器の水が喪失したり核燃料ペレットがばらばらに成る原因で最も確率の高い事象に付き説明する。
地震の揺れの周波数スペクトルは0.1Hz〜30Hzの範囲に分布していると言われている。一つの単一スペクトルではなく多数のスペクトルの周波数が合成して地震波形を形成している。
一般の構造物はほとんど総て、それぞれの固有振動数を有している。又整数倍の高調波も有する。
容器の中に入れた液体も、容器の形状や大きさ及び液量によって定まる固有振動数を有している。容器を左右に揺すると液面に波が出来る。上下に揺すっても同様に波が出来る。特定の周波数で揺すると波は最大となり容器より飛び出す。これが固有振動数である。その整数倍の高調波も存在する。
もし地震波の中の一つのスペクトルと原子炉圧力容器内の水の固有振動数又は高調波が一致したら、即ち共振が起きたら水の波高は天井まで達することになる。地震波のスペクトルは無数に有るのでこの共振は必ず起きる。ただスペクトルの大きさと持続時間の大小によって固有振動の波の大きさが変わるので、小さな地震では事なきを得ることもある。
本発明が解決しようとする課題は、地震波と原子炉圧力容器内の水との共振によって、水が容器の外に飛び出し喪失する事、及び前記共振に依る大波は津波の様な破壊力を持つ為、核燃料ペレット群を破壊する事、以上の二つの事象を完全に防止する事である。
又、同様の現象により核燃料保管プールの水が地震との共振で飛び出し喪失する事も完全防止する事である。
課題を解決するための手段
前記課題は下記の発明により達成される。
地震によって原子炉圧力容器の水の喪失又は核燃料ペレット群の破壊、更に核燃料保管プールの水が喪失する主原因は前記項番[0015] 〜[0018] で記述した様に、地震波と原子炉圧力容器の水又は核燃料保管プールの水との共振に依る事が原因であると非常に高い確率で推定できる。
その状況を添付の図で説明する。
(イ)
図1は平常運転時の原子炉圧力容器の概念図である。
1は圧力容器の断面、2は蒸気タービンへ高圧水蒸気を送る配管の断面、3は復水器からの戻り水用配管の断面、4は核燃料収納ケース及び核燃料ペレット群、5は制御棒、6は沸騰水(約280℃)、7は水面、8は高圧水蒸気(約70気圧)、9はタービンへ向う高圧水蒸気、10は復水器からの戻り水を示す。
(ロ)
図2は地震によって原子炉圧力容器が左右に揺すられ、内部の水が共振状態にある模様のイメージを示す。
11は振動方向、12は共振波の正のピーク波の水面模様、13は共振波の負側のピーク時の水面模様を示す。12と13とは交互に現れる。
14は水の粒子と水蒸気の混合した物がタービン方向に高速で流れ行く模様を示す。高速の水蒸気が回りの水を吸い込んで更に大量の水を運ぶ、これは霧吹きや竜巻の原理と同じで、高速の気体の流れで圧力差が生じ、より重い物も吸い込むためである。
(ハ)
前記(ロ)の状態の発生により共振時の高々5ないし6回の揺れで原子炉圧力容器内の水は核燃料が露出するレベルまで喪失する確率が高い。
(二)
図2の15は復水器からの戻り水であるが、停電なら戻り水は無い。喪出した水はどこに行ったのであろうか、配管等が破損していなければタービン内および復水器内が考えられる。タービンや復水器の容積は大きいのでこの理由は肯定的である。
(ホ)
滅多にない事象であるが、上下方向の揺れの場合には共振を起こすと原子炉圧力容器内の水面は中央部が盛り上がり外周部と交互に振動を繰り返す。これも水の喪失につながるが本発明は対処して事故を防止する。
(ヘ)
前記(ロ)で記述した内容には、もう一つの重大な事故を引き起こす要因を含んでいる。
即ち共振時の波は12及び13で示すように津波に似た強烈なエネルギーを持っているので、原子炉圧力容器の下部にある核燃料ペレット群及びその収納枠を破壊する確率も高い。
上記の詳細な記述で、原子力発電所が地震に襲われた場合核燃料を囲むむ水は、絶対に喪失してはてはならない。
かつ又、核燃料ペレット群とその収納枠は地震により変形や破壊は絶対に避けなけねばならない。
しかしながら地震との共振は必ず起こる事で有るので、共振が起きたらほぼ確実に前記水の喪失が始まる。又原子炉圧力容器内では核燃料ペレット群の破壊とそれに続くメルトダウンが起こる確率も非常に高い。
本発明は上記共振が起こっても、水の喪失及び核燃料ペレット群の破壊を確実に食い止める構造体の提供にある。
概念を簡単に述べると、平常時は水に浮いた状態で使用する構造体(以下浮遊体と呼ぶ)で有るが、地震が発生し地震との共振が起きた場合にのみ、その威力を発揮する。その浮遊体の性能を以下簡単に述べる。
*原子炉圧力容器の場合
形状及び構造は、高さの有る円盤又は円盤をイメージする浮遊体であって、平常時は水蒸気は通すが水は通し難い特性を持っているが、地震の場合は共振波の波高の増大を強制的に押さえ込む特性を持つ。かつ構造は簡単。
上記の事を別な表現で表すと、外周は円筒状で、底板は無く、上部は水蒸気を通すフイルターで塞ぎ、其のフイルターの下面は平常時の水面より高い位置に有る事、いざ地震と共振条件と成った場合は、水面波の盛り上がりは外周部及び中央部が極端に跳ね上がるので是を阻止する特性を有する浮游体のイメージと成る。
*核燃料保管プールの場合
形状及び構造は、高さの有る平盤又は平盤をイメージする浮遊体であって、平常時は透明窓よりプールの中が監視でき、地震の場合は共振波の波高を強制的に押さえ込む特性を持つ、かつ構造は簡単。
前記共振時に原子炉圧力容器内の水面波の増大を強制的に押さえ込む装置の、本発明に係る実施例の浮游体を図3に示す。使用材料はチタン又は炭素繊維が適している。
(a)は上から見た図。A、A’矢視図を(b)に示す。16は外周部で、(b)でHなる高さ寸法を持つ。17は円形の上板で、水蒸気を通すための穴19が複数個あいている。穴の形状は問わないが上板では外周部は穴の大きさが大きく、中心に向かって段々と小さくなっている。
(c)は下板18の形状を示す。水蒸気の通る穴19は中央部が最大で外周に向かって段々と小さく成っている。
前記上板と前記下板の穴の状態は逆に成っている。上板と下板を入れ替えても特性上の大差はない。
この上板と下板とで構成する部分が前記フイルター部である。
(b)においてDは本発明に係る浮遊体の直経寸法で前記圧力容器の内径より小と成っている。又Sは対角線寸法で前記圧力容器の内径より大なる事が必要である。前記共振時の本浮游体の最大傾きはSの数値が大なる程小さくなる。そして共振時の水面波の波高を押さえる能力が増す。
20は本装置に浮力を与える為に、パイプで作成した中空のリングであって、必要により個数を増やしたりパイプの径を増したりして最適な設計をしなけねばならない。
21は平常運転時の水位を示す。(b)の様に前記下板18はこの水位より上位に有る事が必要で有る。
図3に示した本発明の実施例の前記浮游体で、その動作原理を説明する。
平常運転時は図3(b)に示す様に水面より前記下板18が高い位置にあり、水蒸気は前記下板18の中央部を主として通り抜け外周部へ向かって流れ、前記上板17の外周部の大穴を抜けて前記圧力容器の上部に集まる。この場合、水滴も発生するが曲がり切れず落下し、気水の分離が実施される。
横揺れ地震と前記圧力容器の水が共振した場合は項番[0020]で説明した様に、水の波高は前記圧力容器の内壁面すなはち図3に示す前記浮遊体の外周部が一番高く盛り上がる。しかしながら図3(c)の前記下板の穴は外周に向かう程小さく成っているので、この下板に水の盛り上がりを阻止され水が浮遊体の上部へ行くことはほとんどない。
上下揺れ地震の場合は中央部が盛り上がるが、今度は前記上板(a)の中央部に穴は無いのでこの場合も水の盛り上がりは阻止される。
それ故本発明はあらゆる地震の種類に対応して共振を起こさせ無いようにする特徴を有している。
本項番で述べた事は、前記浮遊体があまり傾かない方がその効果は大となる。その傾きを押さえる手段は本発明の総てに共通していて、それは前記対角線寸法が前記容器の内径寸法(プールの場合は内壁間寸法)より大なる事が必要であり、浮遊体の角が前記容器(又はプール)の内壁に当たりその傾きを押さえる事にある。
横揺れ地震の場合の前記圧力容器の内部状況のイメージをを図4に示す。
22は地震の揺れ方向、23は図3で示す本発明に係る実施例である浮遊体の外形を示す物で、前記共振時の最大傾きの場合である。この傾きは前記対角線寸法が前記圧力容器の内径より大なる故に、これ以上の傾きには成らない。24は前記共振の負の半サイクルの場合の浮遊体の傾きを示す物で、浮遊体の外周部が前記圧力容器の内壁に当たり、これ以上の傾きは出来ない。23と24の状態は交互に繰り返し、沸騰水はこの浮遊体より上部に行く事はほとんど出来ない。従って[0020]項で説明した原因での水の喪失及び核燃料ペレット群及びその収納枠の破壊は防止できる。
以上説明した様に原子力発電所が稼働中に地震と遭遇した場合は、原子炉圧力容器内の水との共振はほぼ確実に起こる。又核燃料ペレット群が破壊される確率も非常に高い。そして水の喪失、核燃料の露出、メルトダウン及び水素爆発等の重大事故に至る確率は非常に高い。
本発明は上記の場合に発生する事故は確実に防止できる。
次に核燃料保管プールの場合に付き述べる。
この保管プールは使用済み核燃料及び保守点検時に使用可能核燃料をプールの水の底に沈めて、長期間保管する物であって、もしこの間に地震に遭遇すれば前記で説明した様に地震波とプールの水との共振が発生し水はプールの外に飛び出しその結果核燃料が露出して核分裂が加速する。
本発明は前記共振時にプールの水の波高を確実に押さえ込む物である。
図5は本発明に係る実施例であって、これを前記プールの水面上に浮かばせ浮遊体として使用する事により、前記共振により水の波が盛り上がろうとして浮遊体に傾く力を加えたとしても、図5に示す対角線寸法Tがプールの内壁間寸法より大なるため、浮遊体の角が内壁に当たりそれ以上の傾きは取れず波高を押さえ込む。
図5(a)は上から見た図で、25は剛体板よりなる外周の長て方向で、寸法Lを有する。プールの長て方向の内壁間の寸法よりLは若干小と成っている。
同じく横幅Wはプールの短い側の幅より小と成っている。
26はその側板であり、27は剛体板よりなる天板であり、是には28に示す窓があいている。
図5(b)は横から見た図で、高さH及び前記対角線寸法Tを持つ。29は透明なガラス又はプラスチック板より成る平板で、前記天板27及び窓の開いた底板31に密接して覗き窓を構成している。かつ又、気密室30も構成している。この気密室は本装置の浮力を得るためにある。従って平常時はプールの内部を監視できる。32は保守点検時に吊り上げる為のアイボルトを示す。
図5に示す本発明の実施例である方形型の浮遊体を核燃料保管プールに浮べた状態で地震に襲われた場合のイメージを図6に示す。
図6(a)はプールを上から見た場合で、33は床、34はプールの堰堤を示す。35は水に沈めた保管用核燃料群である。
36は地震の揺れ方向を示す。
図6(b)は前記プールを横から見た断面のイメージ図を示す。
39は平常時の水面位置である。
地震が発生した場合は共振のため水面は左右が交互に盛り上がるが、本発明の前記浮遊体のため40又は41に示す最大傾きにしか成らず水の飛び出しは確実に押さえられる。
以上説明した本発明に係る浮遊体を「波動抑制構造体」と名称する。
福島第一原子力発電所の地震による大惨事の原因が確定している訳ではないが、本発明は一般的に起こり得る確率の高い事象を目的とした物である。
発明の効果
上述した様に原子力発電所が地震に襲われた場合、最も重要な部所である原子炉及び核燃料保管プールの水の喪失を確実に防止し原子力発電所の重大事故を防止する。
又原子炉圧力容器内の核燃料ペレット群とその格納枠の破壊も確実に防止する。
本発明は構造が簡単でかつ取付は単に水面に浮がべるのみのため、既存で休眠中の原子力発電所を特別に内部改造する必要がなく本発明が使用でき、その安全確率を格段にアップ出来るため再稼働が可能となる。
及び[発明を実施する為の形態]
以下、各図の簡単な説明、及び本発明の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
平常運転時の沸騰水型原子炉圧力容器の概念図。1は圧力容器の断面、2は水蒸気をタービンへ送る配管の断面、3は復水器からの戻り水用配管、4は核燃料ペレット群及びその収納枠、5は制御棒、6は沸騰水、7は水面、8は高圧水蒸気、9はタービンへ向かう水蒸気、10は復水器からの戻り水。 地震と前記原子炉圧力容器内の水が共振した場合の波の概念図。11は揺れ方向、12は共振の正のピーク波、13は共振の負側のピーク波、14は水と水蒸気の混合物がタービンへ向かうイメージ図、15は戻り水で、停電の為ほとんど無し。 本発明の実施例である波動抑制構造体の概念図。(a)は上から見た場合の図で、16は外周部、17は円板状の上板、19は水蒸気を通す為の穴の群で外周に向かって穴の面積は段々と大と成っている。(b)は(a)図のA、A’矢視図で、16は外周板、17は前記上板、18は前記下板で有って円板状をしていて水蒸気を通す為の穴が幾つか明いており、穴の面積は中央が最大で外周に向かう程段々と小となっている。その様子を(c)図に示す。20は浮力を付ける為の中空のリング。Dは直径寸法、Hは高さ寸法、Sは対角線寸法。(c)は、前記下板18を下から見た図、19は前記下板に明けた水蒸気を通す穴で、穴は外周に向かう程小と成っている。 地震が横揺れの場合、原子炉圧力容器の内部の水面波が共振で盛り上がるのを本発明の波動抑制構造体が防止する様子を示す概念図。1は前記原子炉圧力容器の断面、2はタービンへ水蒸気を送る配管、3は復水器からの配管、4は核燃料ペレット群とその収納枠、5は制御棒、6は沸騰水、7は平常時の水面、8は高圧水蒸気、9はタービンへ向かう水蒸気、10は復水器からの戻り水、22は地震の揺れ方向、23は共振時の波動抑制構造体の正の最大傾き、24は負側の最大傾き。 核燃料保管プール用に対応した本発明の実施例である波動抑制構造体の概念図を示す。(a)は上から見た図で、25及び26は外周板27は天板でありそれに覗き窓28を設て有る。Lは長さ、Wは幅を示す。(b)は横から見た図で、29は透明板で気密室30を構成し浮力を付ける為とプールの中を監視する為にあるにある。31は底板で前記天板同様に監視様窓を持つ。32は吊り上げ用アイボルトを示す。 地震による横揺れの場合、本発明の波動抑制構造体が、共振に依って波が増大するのを阻止する様子を示す。(a)は前記プールを上から見た場合で33は床、34は前記プールの堰堤、35は保管用核燃料36は地震の揺れ方向、37は本発明の波動抑制構造体の外周部、38は監視用窓。(b)は横より見た概念図である。39は平常時の水面、40及び41は本発明の波動抑制構造体の最大傾きで水は是を超えて飛び出る事は出来ない。
図1の符号。
1 原子炉圧力容器の断面
2 蒸気タービンへ水蒸気を送る配管の断面
3 復水器からの戻り水用配管の断面
4 核燃料ペレット群とその収納枠
5 制御棒
6 沸騰水
7 水面
8 高圧水蒸気
9 タービンへ向かう水蒸気の流れ
10 復水器からの戻り水
図2の符号。
11 地震の揺れ方向
12 共振時の、水の正のピーク波形
13 共振時の、水の負のピーク波形
14 水が水蒸気と共にタービン方向へ吸い込まれるイメージ図
15 復水器からの戻り水、停電の為、無し
図3(a)本発明の実施例で有る波動抑制構造体を上から見た場合の符号。
16 外周部
17 穴の明いた円板状の上板
19 上板に明いている穴
A、A’ 矢視図記号
図3(b)A、A’矢視図に関しての符号。
16 外周部
17 穴の明いた円板状の上板
18 穴の明いた円板状の下板
20 中空パイプで出来た浮力を付ける為のリング
21 平常時の水面
D 上記波動抑制構造体の直径
H 上記波動抑制構造体の高さ
S 上記波動抑制構造体の対角線寸法
図3(c)穴の明いた円板状の下板の符号。
18 穴の明いた円板状の下板
19 中央の穴
図4の符号。
1 原子炉圧力容器の断面
2 蒸気タービンへ水蒸気を送る配管の断面
3 復水器からの戻り水用配管の断面
4 核燃料ペレット群とその収納枠
5 制御棒
6 沸騰水
7 平常時の水面
8 高圧水蒸気
9 タービンへ向かう水蒸気の流れのイメージ
10 復水器からの戻り水のイメージ
22 地震の揺れ方向
23 本発明の実施例である波動抑制構造体の地震との共振を阻止する正の最大傾きのイメージ
24 上記波動抑制構造体の地震による負の最大傾きのイメージ
図5(a) 本発明の実施例である核燃料保管プール用波動抑制構造体を上から見た場合の符号。
25、26 外周板
27 天板
28 天板に付いてる監視用窓でガラス等の透明板で気密状に塞がれている。
L 長さ寸法
W 幅寸法
図5(b) 本発明の実施例である核燃料保管プール用波動抑制構造体を横から見た場合の符号。
29 ガラス等の透明板
30 気密室
31 覗き窓の付いた底板
32 つり上げ用アイボルト
H 高さ寸法
T 対角線寸法
図6(a) 核燃料保管プールを上から見た場合の符号。
33 床
34 プールの堰堤
35 核燃料ペレット及びその収納枠
36 地震の揺れ方向
37 本発明の実施例である波動抑制構造体の外周部
38 上記波動抑制構造体の覗き窓
上記核燃料保管プールを横から見た断面の概念図の符号。
33 床
34 プールの堰堤
35 核燃料ペレット及びその収納枠
39 平常時の水面
40 地震との共振時の上記波動抑制構造体の正の最大傾き
41 負側の最大傾き

Claims (5)

  1. 原子力発電所が地震に襲われた場合、心臓部で有る核燃料と其れを囲む水と水を入れる容器とが、地震波と共振を起こす条件が揃っても、水面上に浮遊状態で波動抑制構造体を浮かべて置く事で水面波の増大を確実に阻止する事、
    上記波動抑制構造体の上から見た図の上部外周の形状は、前記容器内の水面と其の容器の内縁又は内壁とが接する線が画く形状と相似で有る事、
    前記波動抑制構造体を横から見た場合、上部付属の突起物を除いた輪郭の図形は四角形で有り、その四角形の対角線寸法が前記容器の上記内縁の直径寸法又は上記内壁間寸法より大で有る事、
    前記波動抑制構造体を水に浮かせる為の浮力を得る構造を其の内部に構築している事、
    前記波動抑制構造体の構成材料は剛性で耐衝撃性、耐腐食性、及び長期間高温にさらされても変質が少ない事、
    前記波動抑制構造体の上部外周部及び下部外周部は耐衝撃用の補強がされている事、
    前記波動抑制構造体の上面に保守点検の為の吊り上げ用具材を装着している事、
    上記の事を特徴とする波動抑制構造体。
  2. 請求項1に記載の波動抑制構造体であって、
    幾つかの穴が明いた円板状の上板が上部を塞ぐ様に取り付けられ、その上板の下位に適切な距離を置いて幾つかの穴が明いた円板状の下板が取り付けられている事、
    前記上板の穴の大きさは外周部が最大で中心部に向かう程段々と小さく成っており、前記下板は逆に中心部の穴の大きさが最大で外周に向かう程段々と小さく成っている事、
    前記上板と下板の穴の大きさや模様は互いに逆で有っても許容される事、
    外周部は総て薄い剛体板で囲み円筒状外周構造と成っている事、
    上記上板と下板及び外周板で構成する円盤状構造部は、下より上に水蒸気は通し安く水は通し難いフイルター特性を有する事。
    浮力を付ける為の装置が前記円筒状外周の内側に装着していて、浮力の大きさは前記下板が平常時は水面より上位にある様な浮力で有る事、
    最下部には底板は無く解放状態で有る事、
    上記の事を特徴とする波動抑制構造体。
  3. 請求項1及び2に記載の波動抑制構造体で有って、剛体製のパイプをリング状に曲げ、その両端を突き合わせて接合して気密の中空を持つ浮きリングを作成し、是を複数個使用して、前記下板が液面より上位と成る為の浮力を得る様な構造とする事を特徴とする波動抑制構造体。
  4. 請求項1、2、及び3に記載の波動抑制構造体で有って、前記上板と前記下板との間に幾つかの穴が明いた第三の円板を特性改善の為、付加した事を特徴とする波動抑制構造体。
  5. 請求項1に記載の波動抑制構造体で有って、
    外周部は剛体板で囲まれた構造で有って、且つ、天板及び底板は外周板と密接に接合され内部が気密の箱状で有る事、
    天板及び底板に透明板より成る窓が付いていて常時プールの中が監視できる構造と成っている事、
    上記の事を特徴とする波動抑制構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105928656A (zh) * 2016-04-19 2016-09-07 西安交通大学 一种水中冲击波波形重建方法及系统

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