JP2015152461A - 測位装置、情報機器端末、測位方法、および測位プログラム - Google Patents

測位装置、情報機器端末、測位方法、および測位プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】測位演算においてフィルタ演算の開始条件を適切に設定する。
【解決手段】測位装置1は、測位衛星からの測位信号を受信して、測位信号の捕捉追尾を行う(S101)。測位装置1は、重み付け最小二乗法による測位を行う(S102)。測位装置1は、最小二乗法による測位とともに、航法メッセージを復調してPDOPを算出する(S103)。測位装置1は、PDOPが第1閾値THd以下であれば、χ値を算出する(S105)。測位装置1は、χ値が第2閾値THk以下であれば、最小二乗法による測位を停止して、フィルタ演算による推定測位に切り替える(S107)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、測位衛星からの測位信号を用いて測位を行う測位装置に関する。
従来、GNSS(Global Navigation Satellite Systems)衛星等の測位衛星が放送する測位信号を受信して測位を行う測位装置が各種実用化されている。このような測位装置は、携帯型通信機器等の情報機器端末に多く採用されている。
測位装置は、測位信号のコード位相から得られる擬似距離、キャリア位相から得られるキャリア位相やドップラ周波数を用いて、位置や速度を算出している。この算出方法として、最小二乗法を用いた方法と、フィルタ演算を用いた方法がある。フィルタとしては例えばカルマンフィルタが用いられる。
フィルタ演算による測位は、最小二乗法による測位と比較して、連続的で滑らかな測位結果を得られるが、応答速度が遅いという問題がある。したがって、従来の測位装置では、測位開始時には、最小二乗法を用いて測位を行い、途中からフィルタ演算を用いた測位に切り替えることが行われていた。
例えば、特許文献1に記載の測位装置では、最小二乗法による測位を継続しながら、前回の測位結果の誤差と、今回の測位結果の誤差を取得する。特許文献1に記載の測位装置は、この二回の誤差が所定閾値以下であると、最小二乗法からフィルタ演算に切り替えている。
特開2009−97897号公報
しかしながら、特許文献1に記載の測位装置の方法では、閾値の設定によって、フィルタ演算の開始タイミングでの誤差が大きくなったり、閾値をクリアできず、フィルタ演算に移行できなくなってしまうことがある。すなわち、適切な閾値を容易に設定することができず、最小二乗法からフィルタ演算への最適な移行を容易に実現することが難しい。
したがって、本発明の目的は、フィルタ演算の開始条件を適切に設定することである。
この発明の測位装置は、測位演算部、精度劣化率算出部、誤差含有率算出部、および指示部を備える。測位演算部は、受信した複数の測位信号に基づいて、最小二乗法による第1測位演算とフィルタ演算による第2測位演算を行う。精度劣化率算出部は、第1測位演算に使用した複数の測位信号をそれぞれ送信した測位衛星の配置に基づく測位の精度劣化率を算出する。誤差含有率算出部は、第1測位演算の結果に基づく誤差含有率を算出する。指示部は、第1測位演算中に、測位の精度劣化率が第1閾値以下で、且つ誤差含有率が第2閾値以下となったとき、測位演算を第1測位演算から第2測位演算に切り替える。
この構成では、衛星配置が良好で、且つ、最小二乗法の測位誤差が小さい場合のみ、フィルタ処理が開始される。これにより、測位誤差が少ない状態でフィルタ処理が開始され、以後継続的に高精度な測位を行うことができる。
なお、この際、測位精度劣化率としてPDOPを用い、誤差含有率として擬似距離に対する検定統計量であるχ値を用いれば、より現実的で適切なフィルタ処理の開始条件を設定でき、より高精度な測位を継続的に行うことができる。
また、この発明の測位装置では、誤差含有率の算出処理は、測位の精度劣化率が第1閾値以下であるときにのみ実行される。
この構成では、測位精度劣化率と比較して演算処理が複雑な誤差含有率を、必要な場合のみ実行することができ、処理負荷を軽減することができる。
この発明によれば、フィルタ演算の開始条件を適切に設定できる。これにより、高精度な測位を継続的に行うことができる。
本発明の実施形態に係る測位方法の処理フローを示すフローチャートである。 本実施形態の構成および処理を用いた場合の効果を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る測位方法のフローチャートである。 残差の誤差共分散と最小二乗法を用いた収束演算による測位結果の誤差との関係を示すグラフである。 本実施形態の測位装置を備えた情報機器端末の主要構成を示すブロック図である。
本発明の第1の実施形態に係る測位装置、測位方法、および測位プログラムについて、図を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る測位装置の構成を示すブロック図である。
測位装置1は、ベースバンド変換部11、相関部12、測位演算部13、精度劣化率算出部14、誤差含有率算出部15、および指示部16を備える。相関部12は、キャリア相関部121およびコード相関部122を備える。測位装置1にはRF処理部20が接続され、該RF処理部20にはアンテナ30が接続されている。
アンテナ30は、測位装置1が収容される携帯機器端末や移動体に装着されている。アンテナ30は、測位衛星が放送する測位信号を受信して、RF処理部20に出力する。なお、測位衛星とは、GPS(Grobal Positioning Systems)衛星等のGNSS(Global Navigation Satellite Systems)衛星を示す。測位信号とは、GPS信号等のGNSS信号を示す。測位信号は、測位衛星毎に固有のコードでコード変調された信号である。測位信号には、航法メッセージが重畳されている。航法メッセージには、各測位衛星の軌道、すなわち、各時刻での測位衛星の位置を検出可能な情報が含まれている。
RF処理部20は、測位信号を中間周波数信号(IF信号)にダウンコンバートする。RF処理部20は、IF信号を測位装置1のベースバンド変換部11および相関部12に出力する。
キャリア相関部121は、キャリアNCOで発生するキャリアレプリカ信号と、RF処理部20からのIF信号とを乗算して、キャリア位相差を出力する。出力されたキャリア位相差は、ループフィルタを介してキャリアNCOへフィードバックされる。また、キャリア位相差は、測位演算部13にも出力される。なお、キャリアレプリカ信号とは、測位信号の搬送波信号をレプリカした信号である。
ベースバンド変換部11は、相関部12のキャリア相関部121からのキャリアレプリカ信号を用いて、IF信号をベースバンドのコード信号に変換して、相関部12のコード相関部122に出力する。
コード相関部122は、既知のEarly−Late相関(E−L相関)を行うことで、コードの捕捉、追尾を行う。コード相関部122は、前回のE−L相関データに基づいてレプリカコードを生成する。レプリカコードは、コードNCOによって設定される。レプリカコードとは、測位信号のコードをレプリカしたコードである。レプリカコードは、具体的に三種類であり、Punctualレプリカコード(Pレプリカコード)、Earlyレプリカコード(Eレプリカコード)、Lateレプリカコード(Lレプリカコード)である。Pレプリカコードは、受信した測位信号のコード位相と位相が一致するようにタイミング設定されたコードである。Eレプリカコードは、Pレプリカコードに対して位相が進むように設定されたコードである。Lレプリカコードは、Pレプリカコードに対して位相が遅れるように設定されたコードである。PレプリカコードとEレプリカコードとの位相差、PレプリカコードとLレプリカコードの位相差は、一致するように設定されている。
コード相関部122は、ベースバンドのコード信号とPレプリカコードとを乗算してPunctualの相関値(P相関値)を生成する。コード相関部122は、P相関値を、測位演算部13および精度劣化率算出部14に出力する。
コード相関部122は、ベースバンドのコード信号とEレプリカコードとを乗算してEarlyの相関値(E相関値)を生成する。コード相関部122は、ベースバンドのコード信号とLレプリカコードとを乗算してLateの相関値(L相関値)を生成する。コード相関部122は、E相関値からL相関値を差分したE−L相関値を所定時間積算する。コード相関部122は、このE−L相関値の積算値を、コードNCOにフィードバックするとともに、測位演算部13に出力する。
測位演算部13は、キャリア位相差に基づいてドップラ周波数を算出し、当該ドップラ周波数を積算することで、観測デルタレンジΔρを算出する。積算時間は、測位信号の放送基準であるエポックに基づいて、例えば1秒とする。なお、測位演算部13は、P位相差データのドップラシフト量から、観測デルタレンジΔρを算出してもよい。
測位演算部13は、P相関値から、C/Noを算出する。具体的には、測位演算部13は、P相関値を所定時間長に亘って記憶しておき、記憶した複数のP相関値の周波数解析を行う。測位演算部13は、P相関値の時間軸のスペクトルと周波数軸のスペクトルからなる二次元スペクトルからC/Noを算出する。なお、C/Noの測定方法は、他の方法であってもよい。
測位演算部13は、E−L相関値に基づいて既知の方法から観測擬似距離ρを算出する。
測位演算部13は、P相関値の積算データから航法メッセージを復調する。航法メッセージには、各測位衛星の軌道情報が含まれている。測位演算部13は、軌道情報から、追尾中の各測位衛星の位置を検出し、衛星位置を取得する。
測位演算部13は、追尾中の各測位衛星の位置と、追尾中の各測位衛星の観測擬似距離ρと、追尾中の各測位衛星の観測デルタレンジΔρを用いて、測位装置1を測位する。すなわち、測位装置1の位置および速度を算出する。測位は、所定のタイミング毎に、例えばエポック毎に、実行される。この際、具体的には、測位演算部13は、二種類の演算方法を切り替えて、位置および速度を算出する。
測位演算部13は、追尾初期には、重み付け最小二乗法によって位置および速度を算出する。この重み付け最小二乗法に用いる重みは、C/Noによって設定されており、C/Noが高いほど重みが重くなるように設定されている。なお、重みは一定であってもよいが、このようなC/Noに応じた重み付けを行うことで、最小二乗法による測位精度を向上させることができる。
そして、測位演算部13は、指示部16の指示に基づいて、最小二乗法による位置および速度の算出から、フィルタ演算による位置および速度の推定算出に切り替える。フィルタ演算は、例えばカルマンフィルタを用いた演算である。なお、カルマンフィルタに限らず、所謂状態推定方程式を用いたフィルタ演算であればよい。
この測位演算部13が実行する測位の種類の切り替えは、次のように決定される。
精度劣化率算出部14は、P相関値の積算データから航法メッセージを復調する。航法メッセージには、各測位衛星の軌道情報が含まれている。精度劣化率算出部14は、軌道情報から、追尾中の各測位衛星の位置を検出する。なお、精度劣化率算出部14は、測位演算部13から、追尾中の各測位衛星の位置を取得してもよい。精度劣化率算出部14は、追尾中の各測位衛星の位置から、測位の精度劣化率に相当するPDOP(Position Dilution of Precision)を算出する。なお、PDOPに限らず、HDOPやVDOP等の他の方法であって、測位衛星の配置による測位精度の劣化率を計れるものであればよい。精度劣化率算出部14は、算出した測位の精度劣化率を、指示部16に出力する。
誤差含有率算出部15は、最小二乗法による測位演算が実行されている間、後述する方法を用いて、誤差含有率として測位結果のχ値を算出する。誤差含有率算出部15は、誤差含有率を指示部16に出力する。
指示部16は、測位の精度劣化率に対する第1の測位演算の切り替え条件と、誤差含有率に対する第2の測位演算の切り替え条件とを予め設定している。指示部16は、測位の精度劣化率が第1の測位演算の切り替え条件を満たし、且つ、誤差含有率が第2の測位演算の切り替え条件を満たしたとき、測位演算部13に対して、測位演算の切り替えを指示する。すなわち、指示部16は、測位演算部13に対して、最小二乗法による測位演算からフィルタ演算による測位演算に切り替える指示を行う。
次に、位置および速度の算出を切り替える条件について、より具体的に説明する。
測位精度劣化率には、上述のPDOPを用いる。そして、当該PDOPが第1閾値THd以下であることを、算出方法切り替えの条件(第1の測位演算の切り替え条件)としている。具体的には、例えば、PDOP≦5が、算出方法の切り替えに対する測位精度劣化率の条件である。
誤差含有率には、次に示すχ値を用いる。そして、当該χ値が第2閾値THk以下であることを、算出方法切り替えの条件(第2の測位演算の切り替え条件)としている。具体的には、例えば、χ≦2が、算出方法の切り替えに対する誤差含有率の条件である。具体的に、χ値は、次に示す方法で算出される。
誤差含有率算出部15は、測位演算部13が観測擬似距離ρを用いた最小二乗法によって位置を収束演算する時に、観測擬似距離最確値ρmmを算出する。次に、誤差含有率算出部15は、観測擬似距離ρと観測擬似距離最確値ρmmとの差分値から、擬似距離誤差推定値Deltaρを算出する。具体的に、ある観測タイミング(k)での擬似距離推定誤差Deltaρ(k)は次の式1で表される。
誤差含有率算出部15は、擬似距離誤差推定値Deltaρから、擬似距離に対する検定統計量の一つであるχ値を算出する。具体的に、ある観測タイミング(k)でのχ値χ(k)は、次の式2で表される。
なお、ここではχ値を用いたが、χ値を自由度で割った値の平方根であるTSSEを用いてもよい。自由度とは、測位衛星数をNとしたとき、(N−4)で表される。
指示部16は、PDOPが第1閾値THd以下(PDOP≦5)であり、且つ、χ値が第2閾値THk以下(χ≦2)であると、上述のように、測位演算部13に対して、重み付け最小二乗法による測位を停止して、フィルタ演算による推定測位に切り替える指示を行う。なお、演算方法を切り替えて以降は、フィルタ演算から最小二乗法に戻すことなく、フィルタ演算による推定測位を継続する。
なお、上述の説明では、位置算出に関する例を示したが、速度に関しても、位置と同じ方法で条件を設定することができる。
このような構成を用いることで、追尾中である複数の測位衛星の配置(位置関係)が良好であり、且つ、検定統計量に基づいて算出誤差が小さい場合にのみ、重み付け最小二乗法からフィルタ演算に切り替わる。したがって、フィルタ演算への切り替えの時点で、測位精度が高い。すなわち、フィルタ演算の開始条件として適切な条件で、重み付け最小二乗法からフィルタ演算に切り替えることができる。これにより、応答速度が遅いことにより、開始当初の誤差を長時間解消できないというフィルタ演算の問題を解決し、継続的に高精度な測位を実現することができる。
図2は、本実施形態の構成および処理を用いた場合の効果を示すグラフである。図2の横軸は、最小二乗法による位置算出結果の真値からズレ量を示す。図2の縦軸は、χ値と第2閾値THkとの比である。図2における各点は、個別の測位結果を示す。図2(A)と図2(B)は同じグラフであり、図2(A)はPDOPの条件を考慮していない状態での散布図である。
図2に示すように、閾値に対してχ値が小さいほど、位置算出結果の真値からのズレ量が小さくなる傾向がある。しかしながら、図2(A)に示すように、χ値が小さくても、位置算出結果の真値からのズレ量が大きな場合がある。
ここで、図2(B)に示すように、PDOPが第1閾値THdより大きい範囲を取り除くと、χ値が小さいほど、位置算出結果の真値からのズレ量は、より確実に小さくなる。
したがって、本実施形態の構成および処理を用いれば、図2からも分かるように、より確実に誤差が小さい状態で、重み付け最小二乗法からフィルタ演算に切り替えることができる。
なお、上述の処理は、複数の機能部に分割して処理を行う例を示したが、本実施形態の測位方法をプログラム化して記憶しておき、コンピュータで読み出して実行するようにしてもよい。図3は、本発明の実施形態に係る測位方法のフローチャートである。
まず、測位装置1は、測位衛星からの測位信号を受信して、測位信号の捕捉追尾を行う(S101)。次に、測位装置1は、上述のように、最小二乗法による測位を行う(S102)。最小二乗法は、例えば重み付け最小二乗法である。
測位装置1は、最小二乗法による測位とともに、航法メッセージを復調してPDOPを算出する(S103)。
測位装置1は、PDOPが第1閾値THdよりも大きければ、捕捉追尾対象の測位衛星(測位信号)の組合せを変える(S104:No→S101)。そして、再度、最小二乗法による測位およびPDOPの算出を行う。
測位装置1は、PDOPが第1閾値THd以下であれば、χ値を算出する(S105)。
測位装置1は、χ値が第2閾値THkよりも大きければ、捕捉追尾対象の測位衛星(測位信号)の組合せを変える(S106:No→S101)。そして、再度、最小二乗法による測位、PDOPおよびχ値の算出を行う。
測位装置1は、χ値が第2閾値THk以下であれば、最小二乗法による測位を停止して、フィルタ演算による推定測位に切り替える(S107)。フィルタ演算には、例えばカルマンフィルタを用いる。この際、フィルタ演算の初期値には、最小二乗法による測位によって得られた各値を用いる。具体的には、例えば、切り替えタイミングの直前の最小二乗法による測位によって得られた各値を用いる。
なお、上述の実施形態では、重み付け最小二乗法の重みにC/Noを用いた。しかしながら、前回の測位結果に基づく今回の推定測位結果と今回の観測測位結果とによって算出される残差を、重み付け最小二乗法の重みに設定し、残差の誤差共分散を用いて、切り替えの判定を行ってもよい。残差は、例えば、上述の擬似距離推定誤差Deltaρ(k)と同等のものである。この場合、重みは、残差が小さいほど大きくなるように設定すればよい。この場合、残差の誤差共分散は、誤差含有率算出部15で算出し、指示部16に与えられればよい。指示部16は、残差の誤差共分散に対する第3閾値を記憶しておき、残差の誤差共分散が第3閾値以下であるときに、測位演算の切り替えを指示すればよい。
図4は、残差の誤差共分散と最小二乗法を用いた収束演算による測位結果の誤差との関係を示すグラフである。図4の横軸は最小二乗法を用いた収束演算による測位結果の誤差であり、図4の縦軸は残差の誤差共分散である。図4に示すように、残差の誤差共分散が小さいほど、最小二乗法を用いた収束演算による測位結果の誤差は小さくなる。
したがって、残差の誤差共分散を用いても、最小二乗法を用いた収束演算の誤差の小ささを判定でき、より測位精度の高い状態で、重み付け最小二乗法からフィルタ演算に切り替える判定を行うことができる。
この残差を重みとした重み付け最小二乗法の測位結果による切り替えの判定は、上述のPDOPとχ値による切り替えの判定において、所定時間、切り替えが行われないときに、実行するとよい。なお、残差を重みとした重み付け最小二乗法の測位結果による切り替えの判定を、PDOPとχ値による切り替えの判定と平行して行ってもよい。この場合、いずれかの切り替え条件を満たしたときに、最小二乗法からフィルタ演算に切り替えるようにすることもできる。
そして、このような測位装置1や測位演算機能は、図5に示すような情報機器端末100に利用される。図5は、本実施形態の測位装置1を備えた情報機器端末100の主要構成を示すブロック図である。
図5に示すような情報機器端末100は、例えば携帯電話機、カーナビゲーション装置、PND、カメラ、時計等であり、アンテナ30、RF処理部20、測位装置1、アプリケーション処理部130を備える。
アンテナ30は図1に示したアンテナと同じであり、RF処理部20は、図1のRF処理部と同じである。
図5に示す測位装置1は、上述の図1の測位装置1の構成を備え、自装置の位置や速度等を算出もしくは推定算出して、アプリケーション処理部110へ出力する。
アプリケーション処理部110は、得られた測位結果に基づいて、自装置位置や自装置速度を表示したり、ナビゲーション等に利用するための処理を実行する。
このような構成において、上述のように安定して高精度な測位結果を得られることで、高精度な位置表示やナビゲーション等を実現することができる。
なお、上述の説明では、PDOPとχ値の条件を満たした時にのみ、重み付け最小二乗法からフィルタ演算に切り替える場合を示した。しかしながら、前記条件を満たせないまま時間が経過し、フィルタ演算に切り替えることができない場合も考えられる。
この場合を考慮して、重み付け最小二乗法による測位を開始してから所定時間経過後(例えば15秒後)に、強制的にフィルタ演算へ切り替えるようにしてもよい。
この場合、フィルタ演算の各初期値は、重み付け最小二乗法で得られた各値に対して、スムージング処理を行った値を用いるとよい。例えば、切り替えタイミングより前の特定のサンプリング期間(例えば、重み付け最小二乗法を開始して切り替えるまでの時間)を時定数とするhatch filter等のスムージング処理用フィルタで初期値を設定するとよい。これにより、フィルタ演算の開始時に含まれる誤差を小さくすることができる。
また、上述の説明では、重み付け最小二乗法からフィルタ演算に切り替わると、重み付け最小二乗法に戻ることなく、フィルタ演算が継続されるが、条件を設定して、フィルタ演算から重み付け最小二乗法に戻すようにすることもできる。この場合、例えば、PDOPの観測を継続したり、フィルタ演算の誤差分散を継続的に取得して、測位精度の劣化が検出した場合に、フィルタ演算から重み付け最小二乗法に戻すようにすればよい
また、上述の説明では、PDOPの算出で条件を満たした時にのみ、χ値を算出する例を示したが、PDOPとχ値の算出を平行して行い、それぞれの条件を満たした時に、フィルタ演算に切り替えてもよい。ただし、PDOPの条件を満たした時にのみχ値の算出をする方法を用いれば、演算負荷の高いχ値の算出頻度を減らすことができ、処理負荷を軽減させることができる。
1:測位装置
11:ベースバンド変換部
12:相関部
13:測位演算部
14:精度劣化率算出部
15:誤差含有率算出部
16:指示部
121:キャリア相関部
122:コード相関部
20:RF処理部
30:アンテナ

Claims (10)

  1. 受信した複数の測位信号に基づいて、最小二乗法による第1測位演算とフィルタ演算による第2測位演算を行う測位演算部と、
    前記第1測位演算に使用した複数の測位信号をそれぞれ送信した測位衛星の配置に基づく測位の精度劣化率を算出する精度劣化率算出部と、
    前記第1測位演算の結果に基づく誤差含有率を算出する誤差含有率算出部と、
    前記第1測位演算中に、前記測位の精度劣化率が第1閾値以下で、且つ前記誤差含有率が第2閾値以下となったとき、前記測位演算を前記第1測位演算から前記第2測位演算に切り替える指示部と、
    を備える測位装置。
  2. 請求項1に記載の測位装置であって、
    前記誤差含有率の算出処理は、前記測位の精度劣化率が第1閾値以下であるときにのみ実行される、
    測位装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の測位装置であって、
    前記測位演算部は、前記最小二乗法として、前記第1測位演算に使用する複数の測位信号の各搬送波雑音電力密度比C/N0に基づいて重みが設定された重み付け最小二乗法を用いる、
    測位装置。
  4. 請求項2に記載の測位装置であって、
    前記測位演算部は、前記最小二乗法として、さらに、前記第1測位演算で得られる残差に基づいて重みが設定された重み付け最小二乗法を用いて前記第1測位演算を行い、
    前記誤差含有率算出部は、前記第1測位演算の残差の誤差共分散を算出し、
    前記指示部は、前記残差の誤差共分散が第3閾値以下となったときに、前記測位演算を前記第1測位演算から前記第2測位演算に切り替える、
    測位装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の測位装置であって、
    前記フィルタ演算はカルマンフィルタ演算である、
    測位装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の測位装置であって、
    前記測位の精度劣化率はPDOPである、
    測位装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の測位装置であって、
    前記誤差含有率は前記最小二乗法によって得られる擬似距離に対する検定統計量であるχ値である、
    測位装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の測位装置と、
    前記測位演算部が出力する測位結果を用いて所定のアプリケーションを実行するアプリケーション処理部と、
    を備える、情報機器端末。
  9. 受信した複数の測位信号に基づいて、最小二乗法による第1測位演算とフィルタ演算による第2測位演算を行う測位演算工程と、
    前記第1測位演算に使用した複数の測位信号をそれぞれ送信した測位衛星の配置に基づく測位の精度劣化率を算出する精度劣化率算出工程と、
    前記第1測位演算の結果に基づく誤差含有率を算出する誤差含有率算出工程と、
    前記第1測位演算中に、前記測位の精度劣化率が第1閾値以下で、且つ前記誤差含有率が第2閾値以下となったとき、前記測位演算を前記第1測位演算から前記第2測位演算に切り替える指示工程と、
    を有する、測位方法。
  10. 受信した複数の測位信号に基づいてコンピュータに測位を行わせる測位プログラムであって、
    前記コンピュータは、
    前記複数の測位信号に基づいて、最小二乗法による第1測位演算とフィルタ演算による第2測位演算を行う測位演算処理と、
    前記第1測位演算に使用した複数の測位信号をそれぞれ送信した測位衛星の配置に基づく測位の精度劣化率を算出する精度劣化率算出処理と、
    前記第1測位演算の結果に基づく誤差含有率を算出する誤差含有率算出処理と、
    前記第1測位演算中に、前記測位の精度劣化率が第1閾値以下で、且つ前記誤差含有率が第2閾値以下となったとき、前記測位演算を前記第1測位演算から前記第2測位演算に切り替える指示処理と、
    を実行する、測位プログラム。
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