JP2015151779A - 管の搬送装置および管の敷設方法 - Google Patents

管の搬送装置および管の敷設方法 Download PDF

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Abstract

【課題】既設管同士の継手部における段差を通過する際の衝撃を低減することが可能な管の搬送装置を提供する。
【解決手段】複数の既設管2が接続されてなる既設管路1内に新管11を挿入し、新管11を推進させて、既設管路1内に新管路10を敷設するパイプインパイプ工法に使用される管の搬送装置25であって、新管11の外周に取付けられる取付部材と、取付部材に設けられた複数の車輪装置27とを有し、車輪装置27は、管周方向における複数個所に振分けて設けられ、且つ、管軸方向Tにおいて複数の車輪33,34を有し、推進方向Pの前方の車輪33の管径方向Rにおける外端部が、後方の車輪34の管径方向Rにおける外端部よりも、管径方向Rにおける内側の位置にずれている。
【選択図】図2

Description

本発明は、推進工法に使用される管の搬送装置および管の搬送装置を用いた管の敷設方法に関する。
従来、この種の管の搬送装置としては、図18に示すように、新管101の挿口102を先行する新管101の受口103に挿入して既設管路104内に送り込み、既設管路104内に新管路105を敷設する推進工法に使用されるものがある。
すなわち、搬送装置107は、新管101の挿口102の外周に取り付けられる取付部材108と、取付部材108に設けられた複数の車輪装置109とを有している。各車輪装置109は、管周方向における4個所に90°おきに振り分けて計4組設けられ(図示省略)、管軸方向Tにおいて前後一対の車輪110,111を有している。尚、前車輪110と後車輪111とは同径の車輪である。
また、既設管路104は複数の既設管114を接続して構成されている。尚、互いに接続された一方の既設管114の受口119に他方の既設管114の挿口120が挿入され、継手部115はシール材116によってシールされている。また、継手部115すなわち挿口120の先端と受口119の奥端との間には、隙間117が形成されている場合がある。
これによると、搬送装置107を新管101の挿口102に取り付け、この新管101を既設管路104内に挿入して推進させる。この際、4組の車輪装置109のうちの下部の2組の車輪装置109の各車輪110,111が既設管路104の内周面を推進方向Pへ転動するため、新管101が円滑に既設管路104内を推進方向Pへ移動する。
この際、前車輪110が隙間117を通過するとき、後車輪111が挿口102側の既設管114の内周面121に当接しているため、前車輪110が隙間117へ落ち込むのを防止することができる。その直後、後車輪111が隙間117を通過するとき、前車輪110が受口103側の既設管114の内周面122に当接しているため、後車輪111が隙間117へ落ち込むのを防止することができる。
尚、上記のような管の搬送装置は例えば下記特許文献1に記載されている。
特開2003−74745
しかしながら上記の従来形式では、図18の仮想線で示すように、既設管114同士の継手部115において、挿口102側の既設管114の内周面121と受口103側の既設管114の内周面122との間に、管径方向Rの段差hが発生する場合がある。この場合、前車輪110が段差hに乗り上げて推進方向Pへ転動するため、新管101の推進に際して大きな抵抗となり、推進のために余分な力を新管101に加えなければならなくなる、といった問題がある。
本発明は、このような既設管同士の継手部の段差を通過する際に必要な推進力を軽減することが可能な管の搬送装置および管の敷設方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、複数の既設管が接続されてなる既設管路内に新管を挿入し、新管を推進させて、既設管路内に新管路を敷設する推進工法に使用される管の搬送装置であって、
新管の外周に取り付けられる取付部材と、取付部材に設けられた複数の車輪装置とを有し、
車輪装置は管周方向における複数個所に振り分けられており、
車輪装置は管軸方向において複数の車輪を有し、
推進方向の前方に位置する車輪の管径方向における外端部が、推進方向の後方に位置する車輪の管径方向における外端部よりも、管径方向における内側の位置にずれているものである。
これによると、取付部材を新管の外周に取り付け、新管を既設管路内に挿入して推進させる際、車輪装置の車輪が既設管路の内周面を推進方向へ転動するため、新管が車輪装置に支持されて円滑に既設管路内を推進方向へ移動する。
また、既設管同士の継手部に管径方向の段差が発生している場合、推進方向の前方に位置する車輪が継手部の段差に乗り上げる際、推進方向の前方に位置する車輪の管径方向における乗上量が継手部の段差よりも小さくなる。そして、推進方向の前方に位置する車輪が継手部の段差を通過した直後、推進方向の後方に位置する車輪が継手部の段差に乗り上げ、この際、推進方向の後方に位置する車輪の管径方向における乗上量が継手部の段差よりも小さくなる。これにより、管の搬送装置が既設管同士の継手部における段差を通過する際の推進抵抗力が軽減され、搬送装置や管の損傷等を防止することができる。
本第2発明における管の搬送装置は、車輪装置の推進方向の前方に位置する車輪の直径が車輪装置の推進方向の後方に位置する車輪の直径よりも小径であるものである。
これによると、推進方向の前方に位置する車輪の管径方向における外端部が、推進方向の後方に位置する車輪の管径方向における外端部よりも、管径方向における内側の位置にずれる。これにより、車輪が継手部の段差に乗り上げる際、車輪の管径方向における乗上量が継手部の段差よりも小さくなる。
本第3発明における管の搬送装置は、既設管同士の継手部の管径方向における最大段差をHとすると、
車輪装置の推進方向の最前位の車輪の直径が車輪装置の推進方向の最後位の車輪の直径よりも最大段差Hだけ小径であるものである。
これによると、既設管同士の継手部に発生した段差が最大段差Hとなる最悪の状態を想定した場合、このときの推進方向の最前位の車輪の管径方向における乗上量と最後位の車輪の管径方向における乗上量とがそれぞれ、継手部の最大段差Hの半分になる。
本第4発明における管の搬送装置は、車輪装置は管軸方向において前後一対の車輪を有しているものである。
本第5発明における管の搬送装置は、管周方向において隣り合う車輪の位置が管軸方向において異なっているものである。
これによると、管周方向において配設された複数の車輪のうち、ある特定の車輪が継手部の段差に乗り上げるタイミングと、管周方向において前記特定の車輪の隣りの車輪が継手部の段差に乗り上げるタイミングとが時間的にずれる。このため、管周方向において隣り合う車輪が同時に既設管同士の継手部の段差に乗り上げるのを防止することができる。これにより、車輪が継手部の段差に乗り上げるときに発生する推進抵抗力が、一時に集中せず、時間的に分散される。
本第6発明における管の敷設方法は、上記第1発明から第5発明のいずれか1項に記載の管の搬送装置を新管の外周に取り付け、
この新管を既設管路内に挿入して推進させ、
複数の新管を接続してなる新管路を、既設管路内に敷設するものである。
以上のように本発明によると、管の搬送装置が既設管同士の継手部における段差を通過する際の推進抵抗力を軽減することができ、搬送装置や管の損傷等を防止することができる。
本発明の第1の実施の形態における既設管路と新管路との図である。 同、搬送装置を取り付けた新管の挿口部分の拡大断面図である。 図1におけるX−X矢視図である。 図3におけるX−X矢視図である。 図4におけるX−X矢視図である。 図4におけるY−Y矢視図である。 同、搬送装置の車輪装置の車輪の寸法関係を示す図である。 同、搬送装置の車輪装置(前車輪が後車輪よりも小径)が継手部の段差を通過する様子を示した図である。 比較例1(前車輪と後車輪とが同径)における車輪装置が継手部の段差を通過する様子を示した図である。 比較例2(前車輪が後車輪よりも大径)における車輪装置が継手部の段差を通過する様子を示した図である。 同、搬送装置の車輪装置(前車輪が後車輪よりも小径)が継手部の段差を通過する様子を示した図である。 比較例1(前車輪と後車輪とが同径)における車輪装置が継手部の段差を通過する様子を示した図である。 比較例2(前車輪が後車輪よりも大径)における車輪装置が継手部の段差を通過する様子を示した図である。 同、搬送装置の取付部材を展開して、隣り合う各車輪の位置が管軸方向においてずれている構成を示した図である。 本発明の第2の実施の形態における搬送装置の車輪装置の図である。 本発明の第3の実施の形態における搬送装置の車輪装置の図である。 本発明の第4の実施の形態における搬送装置の車輪装置の車輪の取付構造を示す断面図である。 従来の搬送装置を取り付けた新管の継手部の拡大図である。
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、第1の実施の形態では、図1,図2に示すように、1は複数の既設管2が接続されてなる既設管路であり、地中に埋設されている。既設管2は、一端部に挿口3を有し、他端部に受口4を有している。受口4内には、挿口3と受口4との間をシールする円環状のシール部材5(ゴム輪等)が設けられている。挿口3と受口4とで構成される継手部7すなわち挿口3の先端と受口4の奥端との間には、隙間8が全周にわたり形成されている。
既設管路1内には新管路10が敷設されている。新管路10は接続された複数の新管11からなる。新管11は、一端部に挿口12を有し、他端部に受口13を有している。受口13の内周面には溝14が全周にわたり形成され、この溝14にはロックリング15が嵌め込まれている。また、受口13内で且つロックリング15よりも受口奥側には、挿口12と受口13との間をシールする円環状のシール部材16(ゴム輪等)が設けられている。
挿口12の外周面には第1および第2係止溝19,20がそれぞれ全周にわたり形成されている。ロックリング15は外周側から第1係止溝19に係合している。これにより、挿口12と受口13とは、施工完了後、管軸方向Tにおいて第1係止溝19内をスライド可能となっている。また、第2係止溝20は管軸方向Tにおいて第1係止溝19よりも挿口12の奥側に位置している。
図1〜図6に示すように、25は、既設管路1内に新管11を挿入し、新管11を推進させて、既設管路1内に新管路10を敷設する推進工法に使用される管の搬送装置である。搬送装置25は、新管11の挿口12の外周面に取り付けられる円環状の取付部材26と、取付部材26に設けられた複数の車輪装置27とを有している。
図3に示すように、取付部材26は管周方向Sにおいて複数に分割されたバンド部材29を有し、各バンド部材29は両端部に締結片30を有している。図4,図5に示すように、互いに隣り合ったバンド部材29の締結片30同士がボルト,ナット31で連結されることにより、取付部材26が円環状に組み立てられる。また、取付部材26の内周には、第2係止溝20に嵌め込まれる係合突部32が設けられている。
車輪装置27は、管周方向Sにおける複数個所(例えば図3では4箇所)に振り分けられており、それぞれ、図4に示すように管軸方向Tにおいて前後一対の車輪33,34を有している。図6に示すように、ボルト,ナット31で連結されている一対の締結片30間には前後一対の車軸35が設けられ、各車輪33,34は、一対の締結片30間において、各車軸35に回転自在に保持されている。尚、各車軸35は締結片30に着脱自在なボルト,ナットからなる。
図14に示すように、管周方向Sにおいて互いに隣り合う前車輪33の回転中心の位置が管軸方向Tにおいてずれ量αだけずれて(異なって)おり、同様に、管周方向Sにおいて互いに隣り合う後車輪34の回転中心の位置が管軸方向Tにおいてずれ量αだけずれて(異なって)いる。
図4に示すように、前車輪33の直径をA、後車輪34の直径をB、予想される隙間8の最大寸法をC、管軸方向Tにおける前車輪33と後車輪34との間隔(ピッチ)をDとすると、以下のような関係が保たれている。
間隔D>最大寸法C
間隔D>直径A/2+直径B/2
また、図7に示すように、前車輪33の直径Aは後車輪34の直径Bよりも所定寸法xだけ小径である。すなわち、以下のような関係が保たれている。
前車輪33の直径A=後車輪34の直径B−所定寸法x
そして、前車輪33の回転中心と後車輪34の回転中心とが管径方向Rにおいて同じ位置になるように配置されている。
これにより、前車輪33の管径方向Rにおける外端部33aが、後車輪34の管径方向Rにおける外端部34aよりも、所定寸法x/2だけ管径方向Rにおける内側の位置にずれている。
以下、上記構成における作用を説明する。
取付部材26を新管11の挿口12の外周面に取り付け、新管11を既設管路1内に挿入して推進させる。この際、図3に示すように、4つの車輪装置27のうち、下側の2つの車輪装置27の各車輪33,34が既設管路1の内周面を推進方向Pへ転動するため、新管11が2つの車輪装置27に支持されて円滑に既設管路1内を推進方向Pへ移動する。
このとき、新管11などの自重は隣り合う下側の2つの車輪装置27に取り付けられた前車輪33と後車輪34の中のいずれか複数の車輪によって支持されることになるが、前述のような構成により、それらの車輪の位置は管軸方向Tにおいていずれもずれている。
この際、図2に示すように、後続の新管11に取り付けられた各搬送装置25の締結片30が先行の新管11の受口13の先端部に当接して受口13を推進方向Pへ押すため、後続の新管11と共に先行の新管11全体が推進方向Pへ移動する。
また、図4に示すように、既設管2同士の継手部7に管径方向Rの段差hが発生している場合、前車輪33が継手部7の段差hに乗り上げる際、前車輪33の管径方向Rにおける乗上量y1(前車輪33が段差hにぶつかって上方へ変位するときの変位量)が継手部7の段差hよりも小さくなる。そして、前車輪33が継手部7の段差hを通過した直後、後車輪34が継手部7の段差hに乗り上げ、この際、後車輪34の管径方向Rにおける乗上量y2(後車輪34が段差hにぶつかって上方へ変位するときの変位量)が継手部7の段差hよりも小さくなる。これにより、搬送装置25が継手部7における段差hを通過する際に発生する推進抵抗力が図18に示す従来の搬送装置を用いた場合に比べて軽減される。また、段差hを通過する際に発生する衝撃が緩和されるので、搬送装置25や管2,11の損傷等を防止するという効果も期待できる。
また、図14に示すように、管周方向Sにおいて隣り合う前車輪33の回転中心の位置および後車輪34の回転中心の位置がそれぞれ管軸方向Tにおいてずれ量αだけずれているため、新管11などの自重を支持している複数の車輪装置27のうち、ある特定の車輪装置27の前車輪33(又は後車輪34)が継手部7の段差hに乗り上げるタイミングと、管周方向Sにおいて前記特定の車輪装置27の隣りの車輪装置27の前車輪33(又は後車輪34)が段差hに乗り上げるタイミングとが時間的にずれる。これにより、隣り合う車輪装置27の前車輪33(又は後車輪34)が同時に段差hに乗り上げるのを防止することができるため、前車輪33(又は後車輪34)が段差hに乗り上げるときに発生する推進抵抗力が、一時に集中せず、時間的に分散される。
下記表1に、上記本発明の第1の実施の形態に記載した搬送装置25と以下に説明する比較例1,2における搬送装置とを使用した場合の管径方向Rにおける前車輪33の乗上量y1と後車輪34の乗上量y2との違いを示す。
図8,図11に示すように、第1の実施の形態の搬送装置25では、前車輪33の直径をB−xとし、後車輪34の直径をBとしている。また、図9,図12に示すように、比較例1の搬送装置では、前車輪33の直径と後車輪34の直径とを共にBとしている。さらに、図10,図13に示すように、比較例2の搬送装置では、前車輪33の直径をBとし、後車輪34の直径をB−xとしている(すなわち、前車輪33の直径が後車輪34の直径よりも大径である)。
また、図8〜図10における段差hは、互いに接続された一方の既設管2の受口4側の内周面37の下端部が他方の既設管2の挿口3側の内周面38の下端部よりも上位にずれた場合を示し、図11〜図13における段差−hは、反対に、受口4側の内周面37の下端部が挿口3側の内周面38の下端部よりも下位にずれた場合を示す。
Figure 2015151779
上記表1の番号1(第1の実施の形態)では、図8(a)(b)に示すように、前車輪33が継手部7の段差hを通過する際、先ず、前車輪33が段差hに乗り上げ、このときの前車輪33の管径方向Rにおける乗上量y1がh−x/2となる。そして、前車輪33が段差hを通過した後、後車輪34が段差hに乗り上げ、後車輪34が管径方向Rに変位する。この際、後車輪34の管径方向Rにおける乗上量y2がx/2となる。
また、番号2(比較例1)では、図9(a)(b)に示すように、前車輪33が継手部7の段差hを通過する際、先ず、前車輪33が段差hに乗り上げ、このときの前車輪33の管径方向Rにおける乗上量y1がhとなる。前車輪33の直径と後車輪34の直径とが同一であるため、前車輪33が段差hを通過した後、後車輪34が管径方向Rに変位することはなく、後車輪34の乗上量y2が0となる。
また、番号3(比較例2)では、図10(a)(b)に示すように、前車輪33の直径が後車輪34の直径よりも大径であるため、前車輪33が継手部7の段差hを通過する直前において、先ず、前車輪33の外周面が既設管2の挿口3側の内周面38よりも寸法x/2だけ隙間8に落ち込むと共に、後車輪34が既設管2の挿口3側の内周面38に当接し、その直後、前車輪33が段差hに乗り上げて管径方向Rに変位する。このため、前車輪33の乗上量y1は、番号2の場合に比べてx/2だけ増加し、h+x/2となる。前車輪33が段差hを通過した後、さらに後車輪34が管径方向Rに変位することはなく、後車輪34の乗上量y2が0となる。
また、番号4(第1の実施の形態)では、図11(a)(b)に示すように、先ず、前車輪33は段差−hに乗り上げることなく段差−hを通過するため、前車輪33の管径方向Rにおける乗上量y1が0となる。そして、前車輪33が段差−hを通過した直後、前車輪33は既設管2の受口4側の内周面37に当接すると共に、後車輪34の外周面が既設管2の受口4側の内周面37よりも寸法x/2だけ隙間8に落ち込み、その直後、後車輪34が段差−hに乗り上げて管径方向Rに変位する。このため、後車輪34の管径方向Rにおける乗上量y2がx/2となる。
また、番号5(比較例1)では、図12(a)(b)に示すように、先ず、前車輪33は段差−hに乗り上げることなく段差−hを通過するため、前車輪33の管径方向Rにおける乗上量y1が0となる。そして、前車輪33が段差−hを通過した直後、後車輪34が既設管2の挿口3側の内周面38から段差−h分だけ下降し、前車輪33が既設管2の受口4側の内周面37に当接する。その直後、前車輪33の直径と後車輪34の直径とが同一であるため、後車輪34は段差−hに乗り上げることなく段差−hを通過し、これにより、後車輪34の管径方向Rにおける乗上量y2も0となる。
また、番号6(比較例2)では、図13(a)(b)に示すように、先ず、後車輪34が既設管2の挿口3側の内周面38に当接すると共に、前車輪33の外周面が既設管2の挿口3側の内周面38よりも寸法x/2だけ隙間8に落ち込み、その直後、前車輪33が隣の既設管2の受口4側の内周面37上に乗り移る。これにより、前車輪33の管径方向Rにおける乗上量y1が−h+x/2となり、その直後の後車輪34の管径方向Rにおける乗上量y2が0となる。
上記段差hについてはそれぞれの継手部7において様々な値を示すのであるが、挿口3および受口4の製造公差等に基づいて、最大段差Hを予想することができる。すなわち、実際の段差hの値は最大段差H以下の範囲内の値になる。ここで、表1の所定寸法xを最大段差Hとすると、前車輪33の直径がB−Hとなり、前車輪33の直径が後車輪34の直径よりも最大段差Hだけ小径になる。
段差hが最大段差Hとなる最悪の状態を想定した場合、表1に示すように、番号1(第1の実施の形態)では、前車輪33の乗上量y1がh−H/2=H/2となり、後車輪34の乗上量y2がH/2となる。また、番号2(比較例1)では、乗上量y1がh=Hとなり、乗上量y2が0となる。また、番号3(比較例2)では、乗上量y1がh+H/2=3H/2となり、乗上量y2が0となる。また、番号4(第1の実施の形態)では、乗上量y1が0となり、乗上量y2がH/2となる。また、番号5(比較例1)では、乗上量y1と乗上量y2とが共に0となる。また、番号6(比較例2)では、乗上量y1が−h+H/2=−H/2となり、乗上量y2が0となる。
したがって、段差hが最大段差Hの場合、番号1,4(第1の実施の形態)では、前車輪33の乗上量y1と後車輪34の乗上量y2とが共にH/2になる。これに対して、比較例1では、図12に示した番号5の場合において、前車輪33の乗上量y1と後車輪34の乗上量y2とが共に0になるが、図9に示した番号2の場合において、前車輪33の乗上量y1がHとなり、H/2よりも大きくなるため、前車輪33が段差hに乗り上げる際に発生する推進抵抗力が番号1の場合に比べて大きい。また、比較例2では、図13に示した番号6の場合において、前車輪33の乗上量y1が−H/2になるが、図10に示した番号3の場合において、乗上量y1が3H/2となり、H/2よりも大きくなるため、前車輪33が段差hに乗り上げる際の推進抵抗力が番号1の場合に比べて大きい。
このように、段差hが最大段差Hの場合、番号1,4(第1の実施の形態)では、前車輪33の乗上量y1と後車輪34の乗上量y2とが共に最大段差Hの半分になるため、搬送装置25が段差hを通過する際に発生する推進抵抗力が軽減される。
また、段差hが最大段差Hよりも小さい場合、例えば、最大段差Hを10mmとし、実際の段差hを6mmとすると、番号1(第1の実施の形態)では、前車輪33の乗上量y1が1mm、後車輪34の乗上量y2が5mmになり、番号4(第1の実施の形態)では、乗上量y1が0mm、後車輪34の乗上量y2が5mmになる。このように、番号1,4(第1の実施の形態)では、前車輪33の乗上量y1と後車輪34の乗上量y2とが共にH/2(=5mm)以下になる。
これに対して、番号2で示した比較例1では、乗上量y1が6mm、乗上量y2が0mmになり、番号2の乗上量y1がH/2よりも大きくなる。また、番号3で示した比較例2では、乗上量y1が11mm、乗上量y2が0mmになり、乗上量y1がH/2よりも大きくなる。また、番号5で示した比較例1では、乗上量y1と乗上量y2とが共に0mmになり、番号6で示した比較例2では、乗上量y1が−1mm、乗上量y2が0mmになる。
このように、段差hが最大段差Hよりも小さい場合、番号1,4(第1の実施の形態)では、前車輪33の乗上量y1と後車輪34の乗上量y2とが共に最大段差Hの半分以下になるため、搬送装置25が段差hを通過する際に発生する推進抵抗力が軽減される。
また、上記第1の実施の形態のように、前車輪33の直径を後車輪34の直径よりも小径にし、且つ、各前車輪33の回転中心の位置と各後車輪34の回転中心の位置とをそれぞれ管軸方向Tにおいて僅かにずらすことによって、新管11を推進させる際の最大摩擦係数(最大摩擦係数=新管11が既設管の段差を通過するのに必要な推進力/新管11の重さ)を小さくできる。下記表2は、構成の異なる搬送装置を用いた場合の最大摩擦係数の一例を示している。
Figure 2015151779
上記表2において、番号1の搬送装置は、各車輪装置27の前車輪33の直径を後車輪34の直径よりも小径にし、且つ、隣り合う車輪装置27の各前車輪33の回転中心の位置と各後車輪34の回転中心の位置とをそれぞれ管軸方向Tにおいて僅かにずらした構成を有する。
また、番号2の搬送装置は、各車輪装置27の前車輪33の直径を後車輪34の直径よりも小径にしているが、隣り合う車輪装置27の各前車輪33の回転中心の位置を管軸方向Tにおいて同位置とすると共に、隣り合う車輪装置27の各後車輪34の回転中心の位置を管軸方向Tにおいて同位置とした構成を有する。
さらに、番号3の搬送装置は、各車輪装置27の前車輪33の直径と後車輪34の直径とを同径にし、各車輪装置27の各前車輪33の回転中心の位置を管軸方向Tにおいて同位置とすると共に、各車輪装置27の各後車輪34の回転中心の位置を管軸方向Tにおいて同位置とした構成を有する。これによると、番号1の搬送装置を用いた場合の最大摩擦係数が最も小さいため、番号1の搬送装置を用いれば、番号2、番号3の搬送装置を用いた場合に比べて新管11が既設管2同士の継手部7の段差hを通過する際に必要な推進力を低減できることがわかる。
(第2の実施の形態)
先述した第1の実施の形態では、図7に示すように、前車輪33の直径Aを後車輪34の直径Bよりも所定寸法xだけ小径にすることで、前車輪33の管径方向Rにおける外端部33aを、後車輪34の管径方向Rにおける外端部34aよりも、所定寸法x/2だけ管径方向Rにおける内側の位置にずらしている。
これに対して、第2の実施の形態では、図15に示すように、前車輪33の直径Aを後車輪34の直径Bとを同径とし、前車輪33の回転中心の位置を、後車輪34の回転中心の位置よりも、所定寸法x/2だけ管径方向Rにおける内側へずらしている。これにより、前車輪33の管径方向Rにおける外端部33aが、後車輪34の管径方向Rにおける外端部34aよりも、所定寸法x/2だけ管径方向Rにおける内側の位置にずれ、第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られる。
(第3の実施の形態)
先述した第1の実施の形態では、車輪装置27は、図7に示すように前後2個の車輪33,34を有しているが、前後3個以上の車輪を有していてもよい。例えば、第3の実施の形態では、図16に示すように、車輪装置27は前後3個の車輪33,34,41を有している。このうち、前車輪33の直径Aは後車輪34の直径Bよりも最大段差Hだけ小径であり、中間車輪41の直径Cは、前車輪33の直径Aよりも大きく、且つ後車輪34の直径Bよりも小さい。
これによると、第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態として、図17に示すように、締結片30同士を締結するボルト,ナット31を車軸35として利用し、各車輪33,34をボルト31に回転自在に保持してもよい。これによると、部品数が減り、取付部材26の組み立ての手間を軽減できる。
上記各実施の形態では、図3に示すように、車輪装置27を管周方向Sにおける4個所に90°おきに振り分けて設けたが、4個所に限定されるものではなく、4個所以外の複数個所に設けてもよい。
上記各実施の形態では、図14に示すように、管周方向Sにおいて隣り合う前車輪33の回転中心の位置を管軸方向Tにおいてずらし、管周方向Sにおいて隣り合う後車輪34の回転中心の位置を管軸方向Tにおいてずらして、例えば、4個の前車輪33のうち、2個ずつの前車輪33の位置を管軸方向Tにおいて同位置とし、4個の後車輪34のうち、2個ずつの後車輪34の位置を管軸方向Tにおいて同位置としているが、全ての前車輪33の位置を管軸方向Tにおいてずらして、同位置の前車輪33を無くし、全ての後車輪34の位置を管軸方向Tにおいてずらして、同位置の後車輪34を無くしてもよい。
また、図14に示した前車輪33のずれ量αと後車輪34のずれ量αとは、同じ値であっても良いし、また、違う値であっても良い。
さらに、本発明でいう既設管とは、既に埋設された管であればなんでもよく、経年管に限らない。たとえば、耐震管などの推進工法において新管(耐震管)を地盤中に推進するためにその工事前に地盤中に仮設されるさや管であってもよい。
1 既設管路
2 既設管
7 継手部
10 新管路
11 新管
25 搬送装置
26 取付部材
27 車輪装置
33 前車輪
33a 前車輪の外端部
34 後車輪
34a 後車輪の外端部
41 中間車輪
A,B 車輪の直径
H 最大段差
P 推進方向
R 管径方向
S 管周方向
T 管軸方向

Claims (6)

  1. 複数の既設管が接続されてなる既設管路内に新管を挿入し、新管を推進させて、既設管路内に新管路を敷設する推進工法に使用される管の搬送装置であって、
    新管の外周に取り付けられる取付部材と、取付部材に設けられた複数の車輪装置とを有し、
    車輪装置は管周方向における複数個所に振り分けられており、
    車輪装置は管軸方向において複数の車輪を有し、
    推進方向の前方に位置する車輪の管径方向における外端部が、推進方向の後方に位置する車輪の管径方向における外端部よりも、管径方向における内側の位置にずれていることを特徴とする管の搬送装置。
  2. 車輪装置の推進方向の前方に位置する車輪の直径が車輪装置の推進方向の後方に位置する車輪の直径よりも小径であることを特徴とする請求項1記載の管の搬送装置。
  3. 既設管同士の継手部の管径方向における最大段差をHとすると、
    車輪装置の推進方向の最前位の車輪の直径が車輪装置の推進方向の最後位の車輪の直径よりも最大段差Hだけ小径であることを特徴とする請求項2記載の管の搬送装置。
  4. 車輪装置は管軸方向において前後一対の車輪を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の管の搬送装置。
  5. 管周方向において隣り合う車輪の位置が管軸方向において異なっていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の管の搬送装置。
  6. 上記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の管の搬送装置を新管の外周に取り付け、
    この新管を既設管路内に挿入して推進させ、
    複数の新管を接続してなる新管路を、既設管路内に敷設することを特徴とする管の敷設方法。
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