JP2015151588A - 機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄および機関車用制輪子 - Google Patents

機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄および機関車用制輪子 Download PDF

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Abstract

【課題】CrやMnを添加ないし増量することなく、現行品と同等の耐摩耗性を有する機関車用制輪子を提供する。【解決手段】C:3.6〜4.0%、Si:2.35〜2.95%、Mn:0.55〜0.60%、P:0.05%以下、S:0.02%以下、Cu:0.30〜0.37%、Mg:0.025〜0.050%、残部Feおよび不純物からなる化学成分を有し、球状黒鉛の平均粒径が55μm以上であるとともに球状黒鉛の粒数が60個/mm2以下であり、面積率5%以下のフェライトと残部がソルバイト組織である基地組織がフェライト率5%以下のソルバイト組織である金属組織を有するとともに、ブリネル硬さが280〜320HBW10/3000/30である機械特性を有する球状黒鉛鋳鉄からなる機関車用制輪子である。【選択図】図5

Description

本発明は、製鉄所等の構内で用いられる機関車用制輪子および機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄に関する。本明細書において、「構内機関車」とは、製鉄所等の構内で原材料や製品等の運搬に用いられる、概ね27km/h以下の低速で走行する機関車を意味し、「制輪子」とは、鉄道車両に装備されるブレーキ装置の一部を構成して最終的に車輪に対する制動力を発生する部材であって、対象とする車輪の踏面に押し当てられて摩擦により制動力を発生する踏面制輪子を意味する。
従来、鉄道車両用の制輪子の材料として、パーライトと呼ばれる純鉄と炭化物からなる層状の基地組織(フェライトとセメンタイトの層状組織)に片状黒鉛が分散した普通鋳鉄が用いられてきた。この普通鋳鉄による制輪子(普通鋳鉄制輪子)は、湿潤条件下でも摩擦係数が安定しており、また、組織中の黒鉛が摩擦面で潤滑効果を示すことにより、車輪の踏面への悪影響が少ないという特徴を有する。
しかし、普通鋳鉄制輪子は、速度に対する摩擦係数の低下が大きく、高速域での制動距離が長くなり、また、摩耗し易く寿命が短いという問題があった。このため、高速車両用として、黒鉛や特殊金属粉、繊維状物質等をフェノール樹脂と混合し、加圧・加熱して成形した合成制輪子が使用されるようになり、さらにその後、降積雪地帯の特急車両用として、鉄粉,銅粉,黒鉛,金属酸化物等の配合材を均一に混合し、加圧成形後に焼結した焼結合金制輪子も実用化されてきた。
そして、鋳鉄製の制輪子においては、普通鋳鉄よりも耐摩耗性を改善した高マンガン鋳鉄やクロム合金鋳鉄等の特殊鋳鉄が使用されるようになってきた。
特許文献1には、特殊鋳鉄による制輪子(特殊鋳鉄制輪子)が開示されている。特許文献1により開示された特殊鋳鉄制輪子は、C:2.7〜3.3%(本明細書では特に断りがない限り化学成分に関する「%」は「質量%」を意味する)、Si:1.2〜2.2%、Mn:0.5〜1.0%、P:0.1〜0.4%、S:0.05〜0.15%、Cu:0.5〜1.5%、Cr:1.0〜2.0%、Mo:0.2〜0.6%、残部Feからなる化学成分を有する。特許文献1により開示された特殊鋳鉄制輪子は、鉄道車両の中でも特に機関車のような高押付圧力条件(高負荷条件)で使用される制輪子に関するものであり、Crを1.0〜2.0%含有することにより基地組織中に硬質相であるセメンタイト(FeC)を析出させることによって耐摩耗性を向上させている。
通常の機関車とは異なり、製鉄所構内で用いられる構内機関車は、1000t前後の重量物(原材料や製品等)を運搬するのに使用され、一般に24時間稼動しており、使用頻度が高いという特徴がある。構内機関車の重量は、例えば、運転整備重量60t、空車時重量58.5tであり、最大運転速度は30km/hである。この構内機関車には、特許文献1により開示された機関車用の制輪子ほどの高負荷条件ではないため、特許文献1に開示された特殊鋳鉄よりも、Cr含有量を0.25%に低下するとともにMn含有量を1.07%程度に高めた特殊鋳鉄制輪子が使用されている。
特公平1−19462号公報
しかし、Crは高価である上、環境面の問題からリサイクルが難しい。このため、機関車用制輪子として、Crを添加したり増量したりしない一般的な鋳鉄からなり、特殊鋳鉄制輪子と同等かそれ以上の耐摩耗性を有する制輪子が求められている。
本発明の目的は、Crを添加したり増量したりすることなく、現在用いられている特殊鋳鉄制輪子と同等かそれ以上の耐摩耗性を有する機関車用制輪子と機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に列記の新規な知見A〜Cを得て、本発明を完成した。
(A)鋳鉄材料における耐摩耗性は、硬さの増加とともに向上するといわれていることから、制輪子の硬さを硬くし、球状黒鉛鋳鉄の球状黒鉛の粒径を小さくすることにより制輪子の耐摩耗性を向上させることができると考えたが、球状黒鉛の粒径を小さくするとともにブリネル硬さを高くすると、意外にも耐摩耗性は低下する。また、球状黒鉛の粒径を同等程度に小さくし、かつブリネル硬さの差を設けると、ブリネル硬さが高いほうが、耐摩耗性が向上する。
(B)球状黒鉛の粒数を減少させ、これにより球状黒鉛の平均粒径を大きくすると、摩擦面における潤滑効果が向上し、球状黒鉛を起点とした基地組織の亀裂ないし剥離の低減が図られる。すなわち、制輪子の摩耗面の断面観察から、摩耗表面の直下の球状黒鉛が塑性変形を起こし、その変形した球状黒鉛の先端より亀裂が発生および進展することにより、表層組織の剥離摩耗が発生する。球状黒鉛の平均粒径の小さい球状黒鉛鋳鉄では、摩耗表面での細かい組織の剥離が発生し、亀裂の起点となる球状黒鉛の粒数も多いため、亀裂が多数発生するために摩耗量が増加すると考えられる。これに対し、球状黒鉛の平均粒径が大きい球状黒鉛鋳鉄では、摩耗表面での細かい組織の剥離は見られず、亀裂発生が少ない。また、球状黒鉛の平均粒径が大きいと亀裂の起点となる黒鉛粒数も減少するため、亀裂の発生も少なくなり、摩耗量が少なくなると考えられる。また、基地組織を、面積率が5%以下のフェライトと残部をソルバイト組織とし、適切な範囲のブリネル硬さとすると、耐摩耗性の向上と、車輪の踏面への攻撃性の低減とが図られる。これらにより、Crを添加したり増量したりすることなく、現在用いられている特殊鋳鉄制輪子と同等かそれ以上の耐摩耗性を有する機関車用制輪子を得られる。
(C)Crを添加したり増量したりする必要はないが、コストやリサイクル性を阻害しない量を含有することは許容される。
(D)球状黒鉛の粒数を減少させ、これにより球状黒鉛の平均粒径を大きくするためには、球状黒鉛鋳鉄の製造に際して用いる球状化剤として、例えば、La、Ceなどのレアアースを含有しない球状化剤を用いればよい。レアアースは球状黒鉛が形成される際の核となるため、レアアースが含まれていない球状化剤を使用することにより、球状黒鉛の粒数の減少と、それによる平均粒径の径大化を図ることができる。
本発明は、以下に列記の通りである。
(1)質量%で、C:3.6〜4.0%、Si:2.35〜2.95%、Mn:0.55〜0.60%、P:0.05%以下、S:0.02%以下、Cu:0.30〜0.37%、Mg:0.025〜0.050%、残部Feおよび不純物からなる化学成分を有し、球状黒鉛の平均粒径が55μm以上であるとともに球状黒鉛の粒数が60個/mm以下であり、面積率5%以下のフェライトと残部がソルバイト組織である基地組織を有するとともに、ブリネル硬さが280〜320HBW10/3000/30である機械特性を有することを特徴とする機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄。
(2)前記化学成分は、質量%で、Cr:0.07%以下を有する(1)項に記載された機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄。
(3)(1)項または(2)項に記載された機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄からなることを特徴とする機関車用制輪子。
本発明に係る機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄および機関車用制輪子は、球状黒鉛の平均粒径が55μm以上であるとともに球状黒鉛の粒数が60個/mm以下であり、面積率5%以下のフェライトと残部がソルバイト組織である基地組織を有するとともに、ブリネル硬さが280〜320HBW10/3000/30である機械特性を有するため、Crを添加したり増量したりすることなく、現状の機関車用制輪子および機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄と同等かそれ以上の耐摩耗性を有する。このため、本発明によれば、現状の機関車用制輪子および機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄と同等以上の耐摩耗性を維持しながら、低コストでリサイクル性にも優れた機関車用制輪子および機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄を提供することができる。
図1(a)は、台上試験の試験機(台上試験機)を模式的に示す説明図であり、図1(b)は、台上試験の試験片の二面図である。 図2は、実機試験に使用した機関車を簡略化して示す説明図であり、図2(a)は側面図、図2(b)は予備試験における制輪子の配置を併せて示す平面透視図であり、図2(c)は、本試験における制輪子の配置を併せて示す平面透視図である。 図3は、車輪に対する制輪子の配置を概念的に示す側面図である。 図4は、実機試験に使用した制輪子を示す説明図であり、図4(a)は斜視図、図4(b)は側面図である。 図5は、制輪子の摩耗量の測定方法を示す説明図である。 図6は、本発明例の制輪子、および従来例の制輪子の摩耗量の測定結果の経時変化を示すグラフである。
本発明に係る機関車用制輪子および機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄の化学成分、金属組織、機械特性、製造法を順次説明する。なお、以降の説明では、機関車が上述の構内機関車である場合を例にとる。
1.化学成分
化学成分は、球状黒鉛鋳鉄において一般的に使用されており以下の作用を有するものであるが、本発明では、この作用を得るとともに構内機関車用制輪子として各種性能(耐摩耗性,熱亀裂,強度,靱性,車輪の摩耗量,温度上昇,制動距離等)のバランスがとれた材質とするために、各成分の含有量を以下に列記のように限定する。
(C:3.6〜4.0%)
C含有量が多いほど溶湯の流動性が高まるが、C含有量が4.0%を超えると耐摩耗性が低下するとともに、C含有量が3.6%未満であると鋳鉄の収縮が大きくなり、割れや引け巣の発生につながる。このため、C含有量は3.6%以上4.0%以下とする。C含有量は、3.7%以上であることがより望ましく、3.9%以下であることがより望ましい。
(Si:2.35〜2.95%)
Siは、炭素を黒鉛化する重要な元素である。Si含有量が2.35%以上であることにより、耐酸性および耐熱性を改善し、熱膨張係数を増大させる。しかし、Si含有量が2.95%を超えると、フェライトを生じて耐摩耗性が低下する。このため、Si含有量は2.35%以上2.95%以下とする。Si含有量は、2.4%以上であることがより望ましい。
(Mn:0.55〜0.60%)
Mnは、0.55%以上含有することにより、固溶強化により強度を向上させるとともに熱膨張係数を増大させる。しかし、Mn含有量が0.60%を超えると、車輪の踏面(摩擦面)にヒートスポットの発生を助長することがある。このため、Mn含有量は、0.55%以上0.60%以下とする。
(P:0.05%以下)
P含有量が0.05%を超えると、Fe、C、Pの三元共晶組織(ステダイト)が形成され、溶湯の流動性が若干改善し、強度および耐摩耗性も向上するものの、切削性を減少させ、脆性が増加する。このため、P含有量は0.05%以下とする。
(S:0.02%以下)
S含有量が0.02%を超えると、切削性および耐摩耗性が僅かに向上するものの、鋳鉄の凝固点を高めるために溶湯の流動性が悪化する。このため、S含有量は0.02%以下とする。
(Cu:0.30〜0.37%)
Cu含有量が0.30%以上であると強度および硬さが増すが、Cu含有量が0.37%を超えると伸びは小さくなる。このため、Cu含有量は0.30%以上0.37%以下とする。
(Mg:0.025〜0.050%)
Mgは、球状黒鉛鋳鉄の製造に際して用いる球状化剤に含有される化学成分として溶湯に添加される。Mg含有量が0.025%未満であると球状化不良を生じ、Mg含有量が0.050%超であると異常黒鉛や過剰なスラグの発生を誘発し、いずれの場合にも目標とする球状黒鉛を得られない。Mgを0.025%以上0.050%以下含有することにより、黒鉛の球状化が促進される。同様の観点から、Mg含有量は、0.03%以上であることがより望ましい。
(Cr:0.07%以下)
Crは、本発明における任意元素であり、コストに問題を生じない上記範囲で、特に環境面の問題に起因したリサイクル性を阻害しない上記範囲で、必要に応じて有してもよい。Crを含有することにより耐摩耗性が改善される。
なお、焼入れ性を向上するために、NiやMoを0.8%以下含有してもよい。
上記以外の残部はFeおよび不純物である。
2.金属組織:球状黒鉛の平均粒径:55μm以上、球状黒鉛の粒数が60個/mm以下、基地組織:面積率5%以下のフェライトと残部がソルバイト組織
球状黒鉛の平均粒径は、上述したように、大きいほど、摩擦面における潤滑効果が向上し、耐摩耗性が向上する。現状の構内機関車制輪子および構内機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄と同等以上の耐摩耗性を確保するために55μm以上とする。球状黒鉛の平均粒径の上限は特に限定されないが、摩擦面全面において均一な潤滑効果を得るためには、できるだけ同一粒径の黒鉛が均一に分布している状態が望まれることから、100μm以下であることが望ましい。
球状黒鉛の粒数は、少な過ぎると黒鉛潤滑による凝着防止効果が小さくなるために40個/mm以上であることが望ましく、所望の耐摩耗性を得るために60個/mm以下である。なお、球状黒鉛の粒数は、後述する手法で求められる値を用いる。
球状黒鉛の粒数をこのように抑制して球状黒鉛の平均粒径を上述のように高めるためには、球状黒鉛鋳鉄の製造に際して用いる球状化剤として、例えば、La、Ceなどのレアアースを含有しない球状化剤(例えば、商品名OGL−6H(大阪特殊合金株式会社製))を用いればよい。
レアアースは球状黒鉛が形成される際の核となるため、レアアースを含有しない球状化剤を用いることにより、球状黒鉛の粒数の減少と、それによる球状黒鉛の平均粒径の拡大を図ることができる。なお、商品名OGL−6H(大阪特殊合金株式会社製)の規格値は、質量%で、Si:44.0〜48.0%、Mg:6.0〜6.50%、Ca:2.70〜3.30%、Fe:Balであって、粒度が3〜25mmである。
基地組織は、後述するブリネル硬さを達成するために、焼入焼戻しによって面積率が5%以下のフェライトと残部がソルバイト組織(フェライト素地および微粒セメンタイトからなる共析組織)とする。フェライトの面積率が5%を超えると硬さが低下し、後述する所望のブリネル硬さを達成できない。
本発明では、球状黒鉛の平均粒径、粒数の測定、基地組織の特定およびフェライトの面積率の測定は、いずれも、下記の手法により行う。
(2−1)試料調整
組織観察用の試料は、耐水ペーパーを使用し、#400、#800、#1200の順に観察面の粗研磨を実施する。最後にアルミナ砥粒を使用してバフ研磨により鏡面仕上を行う。
(2−2)組織写真撮影
組織写真は、腐食前と腐食後の表面組織を倍率100倍にて5枚ずつ撮影する。腐食は5秒間行い、腐食液にはナイタール液(エタノールに硝酸5%を加えたもの)を用いる。
(2−3)画像解析
(2−3−1)黒鉛粒数(個/mm
腐食前の組織写真を画像処理ソフトに取り込み、球状黒鉛と基地組織を判別して、球状黒鉛の数をカウントする。このとき、15μm以下の粒子については除外し、画像の縁にかかっている球状黒鉛はその半数をカウントする。カウントした球状黒鉛の数を画像全体の面積で除し、黒鉛粒数を算出する。この手順で組織写真5枚の測定を行い、5回分の平均値を算出する。
(2−3−2)黒鉛の平均粒径(μm)
上記の黒鉛粒数を算出する際にカウントした球状黒鉛の外接円の径を測定し、それぞれの組織写真で平均粒径を算出する。上記の手順で組織写真5枚の測定を行い、5回分の平均値を算出する。
(2−3−3)フェライト面積率(%)
腐食後の組織写真を画像解析ソフトに取り込み、球状黒鉛+ソルバイトもしくはパーライトを判別する。画像全体の面積から球状黒鉛+ソルバイトもしくはパーライトの面積を減算し、フェライトの面積を算出する。腐食前の組織写真から球状黒鉛を判別し、画像全体の面積より球状黒鉛の面積を減算し、基地組織の面積を算出する。フェライトの面積を基地組織の面積で除することによりフェライト面積率を算出する。上記の手順で組織写真5枚の測定を行い、5回分の平均値を算出する。
3.機械特性
車輪のブリネル硬さが350〜360HBW10/3000/30程度であることから、制輪子のブリネル硬さが320HBW10/3000/30を超えると車輪を傷める可能性があるとともに280HBW10/3000/30を下回ると制輪子の摩耗量が増加する。このため、制輪子のブリネル硬さは280〜320HBW10/3000/30とする。本発明では、ブリネル硬さはJIS Z2243に基づき測定する。
なお、制輪子における、ブリネル硬さが280〜320HBW10/3000/30である範囲は、出荷時における制輪子の表層から少なくとも15mmの深さ位置までの範囲である。
引張強さは、850〜900N/m以上であることが望ましく、また、伸びは、1〜8%以上であることが望ましい。引張強さおよび伸びはJIS Z2241に基づき測定する。
4.製造法
本発明に係る構内機関車用制輪子は、以下に例示する製造法により製造されることが望ましい。
原材料である鉄スクラップに、必要に応じて、上述の化学成分となるように球状黒鉛鋳鉄用の銑鉄を配合する。なお、銑鉄を配合する目的は、近年、鉄スクラップとしてMnが添加された高張力鋼が増加してきていることから、これを希釈し、上記組成の球状黒鉛鋳鉄とするためである。
次に、溶湯に、例えば、La、Ceなどのレアアースを含有しない球状化剤を添加して、Mg含有量を0.025%以上0.050%以下に調整することによって、上述の化学成分を有する溶湯とする。
そして、この溶湯を構内機関車用制輪子の鋳型に鋳込んだ後、850〜900℃の温度に加熱し、肉厚に応じて温度保持してから水または油に入れて急冷して組織をオーステナイト(γ)相からパーライト変態をさせずにマルテンサイト変態を起こさせた後に500〜600℃に再加熱してから空冷または炉冷する焼入焼戻しを施すことにより、基地組織を、フェライト面積率が5%以下で残部をソルバイト組織とするとともに、ブリネル硬さを280〜320HBW10/3000/30とする。
この後、必要な機械加工(切削加工等)を経て、本発明に係る構内機関車用制輪子が製造される。
本発明の効果を確認するために行った台上試験を説明する。
図1(a)は、台上試験機10を模式的に示す説明図であり、図1(b)は、台上試験の試験片13の二面図である。
図1(a)に示すように、台上試験機10は、テコの原理により、おもり11を用いて直径280mmの鋼製の車輪12(293HBW10/3000/30)に試験片13を直接押し付ける機構を有しており、車輪12を所定速度(27km/h)で60秒間回転させ、モータスイッチ停止と同時に、フライホイールの慣性力で惰性走行状態にある車輪12に、試験片13を約1.1Mpaの面圧で押し付ける。なお、面圧は、{錘重量(100kg)×重力加速度(9.8m/s)×l1/l2}/接触面表面積(約30mm×30mm)≒1.1MPaとして算出した。
図1(b)に示すように、試験片13は、本発明に係る機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄の化学成分、金属組織および機械特性を全て満足する供試体(本発明例)と、現行の機関車用制輪子本体(従来例)と、化学成分、金属組織および機械特性のいずれかが本発明に係る機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄から外れる供試体(比較例)から、それぞれ30mm×30mm×28mmの直方体状に切り出し、車輪12との接触面が車輪12と同じ曲率となるように機械加工を行う。ただし、試験前に、車輪12と試験片13の接触面を馴染ませるため、試験片13と車輪12の接触面が80%以上になるまで試験条件での面慣らしを行う。
この際、摩擦熱により、車輪12、試験片13がいずれも高温となるため、充分冷却した上で、繰返し試験を行う。
本番の台上試験の際は、1回毎に試験片13の「重量の減少量(g)」と「車輪停止までの時間(s)」を測定する。上記の測定を20回繰返し、20回の平均値を『摩耗重量(g)』、『制動時間(s)』として算出し、下記式より、『摩耗体積(mm)』、『制動距離(m)』、『比摩耗量(mm/N)』を算出する。そして、算出した比摩耗量の相対比較により耐摩耗性を評価する。なお、ここで台上試験機の腕の長さはl1=l2であり、制動荷重は、試験片13を車輪12に押し付ける際の面圧(1.1Mpa)から980Nとなる。また、ブレーキの初速度は、車輪12を所定速度(27km/h)で回転させることから、7.5m/sである。試験片の比重は、従来例が7.16g/mm、本発明例および比較例が7.15g/mmであった。
Figure 2015151588
台上試験の結果を表1にまとめて示す。なお、表1の「評価」は、従来例から切り出した試験片13の中で最も少ない比摩耗量が1.41×10−7mm/Nであったことから閾値を1.4×10−7mm/Nとし、比摩耗量が1.4×10−7mm/N以下のものを「○」とし、1.4×10−7mm/N超のものを「×」とした。
Figure 2015151588
表1のNo.1〜23に示すように、本発明で規定する条件を全て満足すると、良好な耐摩耗性が得られるものの、No.24〜41に示すように、本発明で規定する条件を満足しないと、耐摩耗性は不芳になることが分かる。
製鉄所の構内で用いられている構内機関車に、本発明に係る構内機関車用制輪子(本発明例)と現行の構内機関車用制輪子(従来例)を装着して、通常の運搬作業通りに走行する実機試験(本試験)を行い、制輪子の摩耗量(制輪子厚さ)を、1ヶ月に1度の割合で4ヶ月にわたって測定した。
また、この本試験に先立って、球状黒鉛の平均粒径,粒数およびブリネル硬さの違いが耐摩耗性に及ぼす影響を確認するため、球状黒鉛の平均粒径,粒数およびブリネル硬さが本発明の範囲を外れる制輪子(比較例A,B)を製作し、比較例A,Bと従来例を構内機関車に装着して、通常の運搬作業通りに走行する実機試験(予備試験)を行い、比較例A,Bおよび従来例の摩耗量(制輪子厚さ)を、1ヶ月に1度の割合で3ヶ月にわたって測定した。
以下、本試験および予備試験の詳細を説明する。
(1)化学成分
表2に本試験における本発明例,従来例それぞれの化学成分をまとめて示す。なお、本発明例に含有されるCrは、積極的に添加したものではなく、原材料(鉄スクラップ)中に不可避的に含有されていた不純物に由来するものである。また、予備試験における比較例A,Bの化学成分は表2に示す本発明例の化学成分と同じであり、予備試験における従来例の化学成分も表2に示す本試験における従来例の化学成分と同じである。
本試験における本発明例、従来例も予備試験における比較例A,Bおよび従来例も球状黒鉛の平均粒径,粒数の測定、基地組織の特定およびフェライト面積率の測定は、2項と同様の組織観察およびその画像解析により行った。ブリネル硬さはJIS Z2243に基づき測定し、引張強さおよび伸びはJIS Z2241に基づき測定した。
Figure 2015151588
(2)機関車用制輪子の製造
表2の組成となるように原材料である鉄スクラップに球状黒鉛鋳鉄用の銑鉄を配合し、通常の球状黒鉛鋳鉄の製造方法により製造した。また、球状化剤として、例えば、La、Ceなどのレアアースが含有されていない球状化剤(商品名OGL−6H、大阪特殊合金株式会社製)を使用した。この球状化剤を用いることにより、球状黒鉛の粒数の減少と、それによる平均粒径の径大化を図った。
また、鋳込み後、850〜900℃の温度に加熱し、肉厚に応じて温度保持してから水または油に入れて急冷して組織をオーステナイト(γ)相からパーライト変態をさせずにマルテンサイト変態を起こさせた後、500〜600℃に再加熱してから空冷または炉冷する焼入焼戻しを施すことにより、基地組織をフェライト面積率が5%以下で残部をソルバイト組織とした。
なお、比較例A,Bは、上記の球状化剤とともに接種剤をその量を異ならせて添加し、球状黒鉛の粒数を増加させ、それによる粒径の小径化を図った。また、基地組織がソルバイト組織となるように焼入焼戻しを施した。
(3)予備試験条件
図2は、実機試験に使用した構内機関車1を簡略化して示す説明図であり、図2(a)は側面図、図2(b)は予備試験における制輪子R1,R2、R3,R4,R5,R6,R7,R8およびL1,L2、L3,L4,L5,L6,L7,L8の配置を併せて示す平面透視図であり、図2(c)は、後述する本試験における制輪子R1,R2、R3,R4およびL1,L2、L3,L4の配置を併せて示す平面透視図である。
図3は、図2(b)における車輪4に対する制輪子L5,L6の配置を概念的に示す側面図である。
構内機関車1の車輪2〜9の直径は860mmであり、図3に代表して示すように、制輪子R1,R2、R3,R4,R5,R6,R7,R8およびL1,L2、L3,L4,L5,L6,L7,L8は、右(R)左(L)各4個の車輪をそれぞれ約180°間隔で挟むように、一つの車輪について2個配置される。
図4は実機試験に使用した制輪子R1を示す説明図であり、図4(a)は斜視図、図4(b)は側面図である。
制輪子の形状は図4(a)および図4(b)に代表して制輪子R1の例を示す通りであり、その全長Aは制輪子R1,R2、R3,R4,R5,R6,R7,R8およびL1,L2、L3,L4,L5,L6,L7,L8ともに350mmである。
まず、鋳鉄材料における耐摩耗性は、硬さの増加とともに向上するといわれていることから、制輪子の硬さを硬くし、かつ球状黒鉛の粒径を小さくすることにより、制輪子の耐摩耗性を向上させることができるとの仮定に基づき、表3に示す金属組織(球状黒鉛の平均粒径,粒数および基地組織)および機械特性(ブリネル硬さ)を有する比較例A,Bを4個ずつ製造し、従来例との比較による予備試験を行った。球状黒鉛の平均粒径,粒数の測定、基地組織の特定は、2項と同様の組織観察およびその画像処理により行い、ブリネル硬さはJIS Z2243に基づき測定した。
Figure 2015151588
予備試験では、図2(b)に示すように、前2輪については比較例Aまたは比較例Bと従来例とを一対として組み合わせて配置し、後2輪については同材質品を一対として組み合わせて配置した。すなわち、図2(b)中、制輪子L1、L3、R7およびR8が比較例Aであり、制輪子R2、R4、L5およびL6が比較例Bであり、制輪子R1、L2、R3、L4、R5、R6、L7およびL8が従来例である。なお、図2(b)においては比較例A、比較例B、従来例を区別するために、比較例Aを黒塗りし、比較例Bにハッチングを付している。
予備試験期間である3ヶ月間における各月の月間走行距離(km)は、1ヶ月目:測定せず、2ヶ月目:2290.7km、3ヶ月目:2281.9kmであった。
この他の試験条件は以下のとおりである。
(a)運動エネルギー:約9200kJ(1000t積載時)
(b)制輪子押付力 :約1MPa
(c)ブレーキ初速度:15km/h
(d)試験回数 :実機のため回数測定は不可能。おおよそ走行距離に比例する。
(4)評価方法
制輪子R1〜R8、およびL1〜L8の摩耗量を次の要領で測定し、耐摩耗性を評価した。
図5は、制輪子R1〜R8、L1〜L8の摩耗量の測定方法を示す説明図である。
予備試験開始前に制輪子R1〜R8、L1〜L8の摩擦面(稼働面)から45mmの箇所に目印を付けておき、測定時には上中下の3箇所についてその目印から摩擦面までの厚さを測定し、上中下3箇所の平均値をとり、初期値からの減少量を摩耗量とした。
(5)予備試験結果
比較例A,Bおよび従来例の摩耗量の測定結果を表4にまとめて示す。なお、表4において、制輪子R2の比較例B、および制輪子R3の従来例については、1ヶ月目の測定時点で摩擦面に明確な偏摩耗が見られ、正確な厚さの測定ができなかったため測定対象から除外し、従来例に取り替えて予備試験を続行した。また、制輪子R7の比較例Aについても同様に、3ヶ月目の測定時点で摩擦面に明確な偏摩耗が見られたため、測定対象から除外した。
Figure 2015151588
表4に示すように、比較例A,Bおよび従来例の摩耗量に顕著な差は認められなかったが、球状黒鉛の粒径が最も大きく、ブリネル硬さが最も低い従来例が最も摩耗量が小さく、ブリネル硬さが従来例よりも高い比較例A,Bを対比すると、球状黒鉛の粒径が大きく、ブリネル硬さが高い比較例Aが比較例Bよりも摩耗量が小さいという結果となった。
(6)本試験条件
本発明例は、予備試験の結果に基づき、構内機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄における球状黒鉛の粒数の減少による粒径の径大化を図り、かつ車輪のブリネル硬さを超えない範囲でブリネル硬さを高くするために、レアアースを含有しない球状化剤を使用して鋳込み後に焼入れ焼戻しを施すことにより、製作した。
本試験においては、図2(c)に示すように、1個の車輪に対して本発明例および従来例を一対として組み合わせて配置した。すなわち、図2(c)において、制輪子R1、R3、L2およびL4が本発明例であり、制輪子R2、R4、L1およびL3が従来例である。なお、図2(c)において、本発明例の制輪子R1、R3、L2およびL4には、従来例の制輪子R2、R4、L1およびL3と区別するためにハッチングを付している。
本試験期間である4ヶ月間における各月の月間走行距離(km)は、1ヶ月目:1454.2km、2ヶ月目:1286.2km、3ヶ月目:1288.6km、4ヶ月目:1522.5kmであった。
この他の試験条件は以下のとおり予備試験と同様である。
(e)運動エネルギー:約9200kJ(1000t積載時)
(f)制輪子押付力 :約1MPa
(g)ブレーキ初速度:15km/h
(h)試験回数:実機のため回数測定は不可能。おおよそ走行距離に比例する。
(7)評価方法
上述した予備試験の評価方法と同様の評価方法により、耐摩耗性を評価した。
この他、車輪の摩耗量を測定するとともに制輪子R1〜R4、L1〜L4および車輪の外観4,5を観察し、亀裂や割れ等の有無を確認した。また、制輪子R1〜R4、L1〜L4にサーモラベルを張り付け、温度上昇の程度を測定した。
(8)本試験結果
表5に本発明例の制輪子R1、R3、L2およびL4、および従来例の制輪子R2、R4、L1およびL3の摩耗量の測定結果をまとめて示し、その経時変化を図6にグラフで示す。
Figure 2015151588
図6のグラフにおいて、一対として組み合わせて配置した本発明例の制輪子R1,R3,L2およびL4と、従来例の制輪子R2,R4,L1およびL3は、同種類のマークでプロットし、本発明例の制輪子R1,R3,L2およびL4のプロットを実線で結び、従来例の制輪子R2,R4,L1およびL3のプロットを破線で結んだ。
これら一対として組み合わせて配置した本発明例の制輪子R1,R3,L2およびL4、および従来例の制輪子R2,R4,L1およびL3それぞれの厚さを比較すると、表5および図6のグラフに示す通り、いずれの車輪においても、本発明例の制輪子R1,R3,L2およびL4の残存厚さが従来例の制輪子R2,R4,L1およびL3の残存厚さよりも厚く、本発明例の制輪子R1,R3,L2およびL4は、従来例の制輪子R2,R4,L1およびL3と同等以上の耐摩耗性を有することが確認された。
また、本試験後の本発明例の制輪子R1,R3,L2およびL4には、亀裂や割れは発生しておらず、熱亀裂、強度、靱性も実用的に問題はなく、車輪の踏面への影響(車輪の摩耗量)も、従来例の制輪子R2,R4,L1およびL3と同等程度であり問題ないことが確認された。さらに、温度上昇も全て120℃程度であって問題なかった。なお、制動距離は測定していないが、通常運転を行っている感覚と同じで何ら問題なかった。
1 構内機関車(機関車)
2〜9 車輪
4 車輪

Claims (3)

  1. 質量%で、C:3.6〜4.0%、Si:2.35〜2.95%、Mn:0.55〜0.60%、P:0.05%以下、S:0.02%以下、Cu:0.30〜0.37%、Mg:0.025〜0.050%、残部Feおよび不純物からなる化学成分を有し、球状黒鉛の平均粒径が55μm以上であるとともに球状黒鉛の粒数が60個/mm以下であり、面積率5%以下のフェライトと残部がソルバイト組織である基地組織を有するとともに、ブリネル硬さが280〜320HBW10/3000/30である機械特性を有することを特徴とする機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄。
  2. 前記化学成分は、質量%で、Cr:0.07%以下を有する請求項1に記載された機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄。
  3. 請求項1または請求項2に記載された機関車制輪子用球状黒鉛鋳鉄からなることを特徴とする機関車用制輪子。
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