JP2015150772A - 液体吐出装置および液体吐出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】副滴の発生による記録品質の劣化を防ぐ。
【解決手段】記録媒体に対して液体吐出ヘッドを走査し、当該液体吐出ヘッドが有するノズルから液滴を当該記録媒体へ吐出させる液体吐出装置であって、前記走査の方向への記録解像度を第1の記録解像度とする場合は、前記ノズルから吐出する前記液滴の速度を第1の速度とし、前記記録解像度を前記第1の記録解像度より低い第2の記録解像度とする場合は、前記液滴の速度を前記第1の速度より遅い速度とする。
【選択図】図4
【解決手段】記録媒体に対して液体吐出ヘッドを走査し、当該液体吐出ヘッドが有するノズルから液滴を当該記録媒体へ吐出させる液体吐出装置であって、前記走査の方向への記録解像度を第1の記録解像度とする場合は、前記ノズルから吐出する前記液滴の速度を第1の速度とし、前記記録解像度を前記第1の記録解像度より低い第2の記録解像度とする場合は、前記液滴の速度を前記第1の速度より遅い速度とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、液体吐出装置および液体吐出方法に関する。
記録媒体に対する液体吐出ヘッドの走査により当該液体吐出ヘッドが有するノズルから液滴を当該記録媒体へ吐出させる液体吐出装置が知られている。このような液体吐出装置では、ノズルから液滴を吐出した際、当該吐出された液滴(主滴)に追随して、サテライト等と呼ばれる比較的小さな液滴がノズルから吐出されることがある。サテライトは、副滴とも呼ばれる。
なお、液滴吐出ヘッドとワークとを相対的に移動させながら、前記ワークに向けて機能液を液滴として吐出させる制御部を備え、前記制御部では、前記ワーク上の所定領域に着弾させる前記液滴の主滴とサテライトとの着弾距離を制御する液滴吐出装置が知られている(特許文献1参照)。
また、プリンタヘッドは平面状に配列された多数の吐出ノズルを有し、プリント制御装置は、印刷対象物の表面における多数の吐出ノズルが対向する印刷箇所の表面曲率に応じて、多数の吐出ノズルからのインクの吐出速度および量を制御する技術が知られている(特許文献2参照)。
また、プリンタヘッドは平面状に配列された多数の吐出ノズルを有し、プリント制御装置は、印刷対象物の表面における多数の吐出ノズルが対向する印刷箇所の表面曲率に応じて、多数の吐出ノズルからのインクの吐出速度および量を制御する技術が知られている(特許文献2参照)。
上述した副滴は、ノズルの挙動等に応じて吐出されたり吐出されなかったりする。また、副滴がノズルから吐出された場合でも、主滴と離れた状態で(つまり副滴単独で)記録媒体に着弾したり、主滴と一体になった状態で記録媒体に着弾したりする。なお当該明細書で、副滴の“発生”とは、副滴が主滴と離れた状態で記録媒体に着弾した状態、を意味する。このように、副滴が発生したり発生しなかったりすると、記録品質が安定しない。
また、液体吐出装置は、液体吐出ヘッドにおける吐出面(ノズルが開口する面)と平行でない斜面や曲面(まとめて非平面と呼ぶ。)を有する記録媒体を対象として液体吐出を行うことがある。非平面を有する記録媒体においては、液体吐出ヘッドからの距離(以下、PGとも呼ぶ。)が記録媒体表面の位置に応じて異なる。このようなPGの違いは、記録媒体における液滴の着弾位置のずれや着弾の有無等に影響を与える。そのため、記録品質の劣化を防ぐには、当該PGの違いも考慮した液体吐出の制御が求められると言える。
本発明は上述の課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、副滴の発生による記録品質の劣化を防ぐことが可能な液体吐出装置および液体吐出方法を提供する。
本発明の態様の一つは、記録媒体に対して液体吐出ヘッドを走査し、当該液体吐出ヘッドが有するノズルから液滴を当該記録媒体へ吐出させる液体吐出装置であって、前記走査の方向への記録解像度を第1の記録解像度とする場合は、前記ノズルから吐出する前記液滴の速度を第1の速度とし、前記記録解像度を前記第1の記録解像度より低い第2の記録解像度とする場合は、前記液滴の速度を前記第1の速度より遅い速度とする。
液体吐出ヘッドの走査方向の記録解像度が高い場合と低い場合とを比較すると、高い場合の方が前記副滴は発生しにくい。また、液滴の速度と副滴の発生との間には、当該速度を遅くした方が副滴は発生しにくいという相関がある。そのため本発明では、前記記録解像度を比較的低い値(第1の記録解像度より低い第2の記録解像度)とする場合は、液滴の速度を比較的遅い速度(第1の速度より遅い速度)とする。当該構成により、記録解像度が比較的低い場合(副滴が発生しやすい状況)であっても、副滴の発生を効果的に抑制し、記録品質の劣化を防ぐことができる。
本発明の態様の一つは、液体吐出装置は、前記液体吐出ヘッドからの距離(PG)が少なくとも一部の位置で他の位置と異なる前記記録媒体に前記液滴を吐出するに際し、前記記録解像度を前記第2の記録解像度とする場合は、前記PGが所定のしきい値以下である位置へ吐出する前記液滴の速度を前記第1の速度より遅い第2の速度とし、前記PGが前記しきい値より長い位置へ吐出する前記液滴の速度を前記第2の速度より速く且つ前記第1の速度より遅い第3の速度とする。
前記PGが長く、かつ、液滴の速度が遅いと、液滴が記録媒体に着弾できないおそれが高まる。そこで本発明では、前記記録解像度を比較的低い値(第1の記録解像度より低い第2の記録解像度)とする場合、前記PGが短い位置へ吐出する液滴の速度(第1の速度より遅い第2の速度)よりも、前記PGが長い位置へ吐出する液滴の速度を速い値(第3の速度。ただし第1の速度よりは遅い速度。)とする。当該構成により、前記PGが短い場合も長い場合も、副滴の発生を抑制しながら液滴を記録媒体へ確実に着弾させることができる。
前記PGが長く、かつ、液滴の速度が遅いと、液滴が記録媒体に着弾できないおそれが高まる。そこで本発明では、前記記録解像度を比較的低い値(第1の記録解像度より低い第2の記録解像度)とする場合、前記PGが短い位置へ吐出する液滴の速度(第1の速度より遅い第2の速度)よりも、前記PGが長い位置へ吐出する液滴の速度を速い値(第3の速度。ただし第1の速度よりは遅い速度。)とする。当該構成により、前記PGが短い場合も長い場合も、副滴の発生を抑制しながら液滴を記録媒体へ確実に着弾させることができる。
本発明の態様の一つは、液体吐出装置は、前記液滴の色が特定の色である場合に、前記記録解像度の違いに応じて前記液滴の速度を前記第1の速度と前記第1の速度より遅い速度とで切替えるとしてもよい。
当該構成によれば、副滴の発生による記録品質の劣化が目立つ特定の色の液滴を吐出する場合に限って上述の速度の切替えを実行することで、制御処理を全体的に簡素化することができる。
当該構成によれば、副滴の発生による記録品質の劣化が目立つ特定の色の液滴を吐出する場合に限って上述の速度の切替えを実行することで、制御処理を全体的に簡素化することができる。
本発明の態様の一つは、液体吐出装置は、前記ノズルに対応して設けた圧電素子に供給する駆動信号に含まれるパルスの最大電位を変更することにより、前記ノズルから吐出する液滴の速度を変更するとしてもよい。
当該構成によれば、液滴の速度変更を容易かつ確実に行うことができる。
当該構成によれば、液滴の速度変更を容易かつ確実に行うことができる。
本発明の態様の一つは、液体吐出装置は、前記第1の速度及び又は前記第1の速度より遅い速度を、前記液滴の粘度に応じて異ならせるとしてもよい。
当該構成によれば、液滴の粘度に応じて液滴の速度を調整することで、より的確に副滴の発生を抑制することができる。
当該構成によれば、液滴の粘度に応じて液滴の速度を調整することで、より的確に副滴の発生を抑制することができる。
本発明の技術的思想は、上述した液体吐出装置のみによって実現されるものではない。例えば、前記液体吐出装置の各部が実行する処理工程を備える液体吐出方法を一つの発明として捉えることができる。また、そのような液体吐出方法の各工程をハードウェア(コンピューター)に実行させるコンピュータープログラム、さらには当該プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体、等の各種カテゴリーにて本発明が実現されてもよい。また、液体吐出装置は、単一の装置であってもよいし、複数の装置で構成されたシステムであってもよい。
本発明の実施形態を、以下の順序に従って説明する。
1.装置構成の概略
2.第1実施形態
3.第2実施形態
4.その他の実施形態
1.装置構成の概略
2.第1実施形態
3.第2実施形態
4.その他の実施形態
1.装置構成の概略
図1は、本実施形態にかかる液体吐出装置10の構成を概略的に示している。液体吐出装置10は、液体吐出方法の実行主体である。ここでは、液体吐出装置10は、液体を吐出するための複数のノズルから液体を吐出するインクジェットプリンターであるとして説明を行う。液体吐出装置10が吐出する液体は、代表的にはインクであるが、インク以外の液体であってもよい。液体吐出装置10は、自機の挙動を制御するためのICとしての制御部11を有する。制御部11では、CPU12が、例えば、ROM13に記憶されたプログラムをRAM14等のメモリーに展開してプログラムに従った演算を行なうことにより、自機を制御する。
図1は、本実施形態にかかる液体吐出装置10の構成を概略的に示している。液体吐出装置10は、液体吐出方法の実行主体である。ここでは、液体吐出装置10は、液体を吐出するための複数のノズルから液体を吐出するインクジェットプリンターであるとして説明を行う。液体吐出装置10が吐出する液体は、代表的にはインクであるが、インク以外の液体であってもよい。液体吐出装置10は、自機の挙動を制御するためのICとしての制御部11を有する。制御部11では、CPU12が、例えば、ROM13に記憶されたプログラムをRAM14等のメモリーに展開してプログラムに従った演算を行なうことにより、自機を制御する。
制御部11は、例えば、通信インターフェイス(IF)15を介して有線あるいは無線で通信可能に接続された不図示の外部機器(例えば、デスクトップPC、携帯型端末、スキャナー、デジタルスチルカメラ等)や、液体吐出装置10に外部より挿入された記憶メディア等から画像データを入力し、入力した画像データに基づいた印刷処理を実現することができる。外部より挿入された記憶メディアとは、例えばメモリーカードMCであり、メモリーカードMCは、液体吐出装置10の筺体に形成されたスロット部16に挿入される。
液体吐出装置10は、操作パネル17を備える。操作パネル17は、表示部(例えば液晶パネル)や、表示部内に形成されるタッチパネルや、各種ボタンやキーを含み、印刷処理に必要な情報を、ユーザーからの入力により受け付けたり、必要なユーザーインターフェイス(UI)画面を表示部に表示したりする。
液体吐出装置10は、送り機構18を備える。送り機構18は、ローラーやローラーを回転させるモーター(いずれも不図示)等を備え、制御部11に制御されて所定の送り方向に沿って記録媒体を搬送する。記録媒体として用いられる素材は、紙、繊維、プラスチック、金属、その他の自然物や人工物、さらには、食品や薬剤等の人間が摂取可能な物であってもよい。人間が摂取可能な物を記録媒体とする場合は、使用する液体も人間が摂取可能な液体であるとする。また本実施形態では、記録媒体は、用紙等の平面状の物であったり、立体物等の非平面を有する物であったりする。
液体吐出装置10は、キャリッジ19を備え、キャリッジ19は複数種類の液体毎のカートリッジ20を搭載している。図1の例では、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった各色のインクに対応した複数のカートリッジ20が搭載されている。ただし、液体吐出装置10が使用する液体の具体的な種類や数は上述したものに限られず、例えば、ライトシアン、ライトマゼンダ、オレンジ、グリーン、グレー、ライトグレー、ホワイト、メタリックインク、プレコート液…等、種々の液体を使用可能である。また、カートリッジ20は、キャリッジ19に搭載されずに液体吐出装置10内の所定位置に設置されるとしてもよいし、カートリッジ20は、インクタンク、インクパッケージ等の体裁でもよい。
キャリッジモーター22は、制御部11に制御されて、キャリッジ19を送り方向と交差(直交)する主走査方向に沿って当該主走査方向の一端側から他端側へ(及び又は他端側から一端側へ)移動させる。キャリッジ19には、各カートリッジ20から供給される液体を複数のノズル24(図2参照)から吐出(噴射)する液体吐出ヘッド21が搭載されている。液体吐出ヘッド21は、キャリッジ19により当該移動を行う。さらに液体吐出装置10は、液体吐出ヘッド21と記録媒体とのPGを測定するためのPGセンサー23を備えるとしてもよい。
図2は、液体吐出装置10における液体吐出ヘッド21の構成等を簡易的に例示している。図2の左側には、液体吐出ヘッド21の吐出面21aにおけるノズル24の配列を例示している。吐出面21aとは、ノズル24が開口する面であり、液体吐出ヘッド21が主走査方向に移動するとき記録媒体Gと相対する面である。吐出面21aは、液体吐出装置10を水平面に設置したときは水平となる。液体吐出ヘッド21は、吐出するインク色(例えば、C,M,Y,K)毎のノズル列25を有している。ノズル列25とは、ノズル24が送り方向に沿って等間隔で並ぶ列であり、図2の例では、ノズル列25が4列平行に設けられている。1色のインクは、1つのノズル列25によって吐出される以外にも、例えば、互いに送り方向にずれて配設された複数のノズル列25によって吐出されるとしてもよい。なお本明細書において、各構成の方向や位置等について、直交、水平、等間隔、平行、等と表現した場合であっても、それらは厳密な直交、水平、等間隔、平行のみを意味するのではなく、製品性能上許容される程度の誤差や製品製造時に生じ得る程度の誤差も含む意味である。
図2では、ベルト18a上に置かれて送り方向に送られる記録媒体Gを例示している。ベルト18aは、送り機構18の一部である。さらに図2では、記録媒体Gのある部分を主走査方向と平行に切断したときの切断面CS1と、記録媒体Gのある部分を送り方向と平行に切断したときの切断面CS2とをそれぞれ例示している。これら切断面CS1,CS2から判るように、図2の例では、記録媒体Gが非平面を有する立体物である場合を示している。
制御部11は、例えば、各画素が所定の表色系で階調表現された前記画像データに対して、解像度変換処理や、色変換(表色系変換)処理や、ハーフトーン処理といった公知の各種画像処理を施すことにより印刷データを生成する。印刷データとは、例えば、各画素において液滴の吐出(ドットオン)または液滴の非吐出(ドットオフ)を規定した2値データである。印刷データを、ドットデータとも呼ぶ。液体吐出ヘッド21内には、各ノズル24に対応して、ノズル24から液滴を吐出させるための圧電素子EL(図3等参照)が設けられている。圧電素子ELは、パルスを含んだ波形の駆動信号COM(図3等参照)が供給されると当該パルスに応じて変形し、対応するノズル24から液滴を吐出させる。圧電素子ELへの駆動信号COMの供給は、前記ドットデータに応じて決定される。このような液滴の吐出が、液体吐出ヘッド21の主走査方向に沿った前記移動に伴って実行されることにより記録媒体にドットが形成され、前記画像データに基づく画像が記録媒体上に再現される。
なお、液体吐出ヘッド21の主走査方向に沿った前記一端側から他端への移動、あるいは前記他端側から一端側への移動を、主走査あるいはパスとも呼ぶ。また「ドット」とは、基本的には、記録媒体に着弾した状態の液滴を指す。ただし、液滴が記録媒体に着弾する以前の段階においても、説明の都合上、ドットという表現を用いる。
2.第1実施形態
上述した構成を踏まえて、本発明にかかる第1実施形態を説明する。
図3は、第1実施形態にかかる制御部11と液体吐出ヘッド21とを例示している。制御部11は、駆動信号COMを生成する駆動信号生成部30を有する。駆動信号COMは、図3内に例示するようなパルスを含む。当該パルスは、例えば、基準電位VBから最大電位VHまでプラス方向に変化し、最大電位VHを維持した後、最大電位VHから最小電位VLまでマイナス方向に変化し、最小電位VLを維持した後、基準電位VBへ復帰する波形である。
上述した構成を踏まえて、本発明にかかる第1実施形態を説明する。
図3は、第1実施形態にかかる制御部11と液体吐出ヘッド21とを例示している。制御部11は、駆動信号COMを生成する駆動信号生成部30を有する。駆動信号COMは、図3内に例示するようなパルスを含む。当該パルスは、例えば、基準電位VBから最大電位VHまでプラス方向に変化し、最大電位VHを維持した後、最大電位VHから最小電位VLまでマイナス方向に変化し、最小電位VLを維持した後、基準電位VBへ復帰する波形である。
液体吐出ヘッド21は、1つのノズル24に対応して1つ設けられた圧電素子EL毎に、選択信号生成部26と駆動信号出力部27を有する。選択信号生成部26へは、制御部11から対応する画素のドットデータPDが入力される。一方、駆動信号出力部27へは、駆動信号生成部30が生成した駆動信号COMが入力される。選択信号生成部26は、入力したドットデータPDを一時的に保持(ラッチ)して当該ドットデータPDを翻訳し、パルス選択信号SSを生成する。駆動信号出力部27は、選択信号生成部26から入力されるパルス選択信号SSに応じて出力のオン/オフを切替える一種のスイッチである。
選択信号生成部26は、入力したドットデータPDがドットオンを示すデータ「1」である場合、駆動信号出力部27をオン状態へ切替えるパルス選択信号SSを生成し、駆動信号出力部27へ出力する。一方、入力したドットデータPDがドットオフを示すデータ「0」である場合、選択信号生成部26は、駆動信号出力部27をオフ状態へ切替えるパルス選択信号SSを生成し、駆動信号出力部27へ出力する。駆動信号出力部27は、オン状態の期間は、駆動信号生成部30から入力される駆動信号COMを圧電素子ELへ出力し、オフ状態の期間は、当該駆動信号COMを圧電素子ELへ出力しない。かかる構成により、ドットデータPDに従った液滴の吐出が実現される。
制御部11は、そのとき設定されている主走査方向の記録解像度(印刷解像度dpi)に応じて、ノズル24から吐出される液滴の速度(吐出速度Vm)を異ならせる。記録解像度の設定は、例えば、前記画像データに基づく印刷が開始される前に、ユーザーによる操作パネル17の操作により指定された値である。
図4Aは、第1実施形態において制御部11が採用する主走査方向の記録解像度と吐出速度Vmとの対応関係を示している。制御部11は、例えば、設定されている主走査方向の記録解像度が、記録解像度に関する所定のしきい値以上の値(第1の解像度)であれば、吐出速度Vmを第1の速度とし、主走査方向の記録解像度が、記録解像度に関する当該しきい値未満の値(第2の解像度)であれば、吐出速度Vmを第1の速度よりも遅い第2の速度とする。
具体的には、制御部11は、主走査方向の記録解像度が第1の解像度であれば、駆動信号生成部30に、通常の駆動信号COMを生成することを指示する。通常の駆動信号COMとは、図3の例では実線で記された波形の駆動信号COMであり、最大電位VHの値がVH1となっている。制御部11の指示に応じて、駆動信号生成部30は、最大電位VHのレベルがVH1である前記通常の駆動信号COMを生成して駆動信号出力部27へ入力させる。この結果、圧電素子ELには前記通常の駆動信号COMが印加され(むろん駆動信号出力部27をオン状態へ切替える前記パルス選択信号SSが駆動信号出力部27へ入力されていることが条件である。)、対応するノズル24から液滴が吐出される。つまり、前記通常の駆動信号COMの波形に応じて吐出される液滴の吐出速度Vmが第1の速度である。
一方、主走査方向の記録解像度が第2の解像度であれば、制御部11は、駆動信号生成部30に、前記通常の駆動信号COMの最大電位VHを低下させることを指示する。図3の例で言えば、最大電位VHを2点鎖線で示したVH2へ低下させる。駆動信号生成部30は、制御部11の指示に応じて、前記通常の駆動信号COMの最大電位VHをVH1からVH2へ低下させた駆動信号COMを生成して駆動信号出力部27へ入力させる。この結果、圧電素子ELには最大電位VHがVH2へ低下した駆動信号COMが印加され、対応するノズル24から液滴が吐出される。つまり、最大電位VHがVH2へ低下した駆動信号COMの波形に応じて吐出される液滴の吐出速度Vmが第2の速度である。最大電位VHが低下すれば、圧電素子ELとノズル24との間に形成されている、液体が一時的に貯留される圧力発生室(不図示)における圧力変化も低下するため、吐出速度Vmも低下する。
なお、「第1の解像度」、「第2の解像度」という表現はいずれも一意の解像度を意味するのではなく、「記録解像度に関する前記しきい値以上の値」、「記録解像度に関する前記しきい値未満の値」を意味する程度の表現である。また、「第1の速度」、「第2の速度」という表現(後述の「第3の速度」も同様。)は、それぞれ一意の速度を意味するのではなく、互いの速度間に差を有しつつも、それぞれある程度の幅を持った値を意味する。
第1実施形態による効果を説明する。
あるノズル24が液体吐出ヘッド21の1回の主走査中に連続的に液滴を吐出することを想定すると、主走査方向の記録解像度が高い場合(第1の解像度を採用する場合)は、当該記録解像度が低い場合(第2の解像度を採用する場合)よりも、当該ノズル24が液滴を吐出して次の液滴を吐出するまでの時間が短いと言える。このように、1つのノズル24が液滴を吐出する時間間隔が短いと、仮にノズル24からの液滴の吐出時に主滴とそれに追随する副滴が放たれても、当該副滴は、次に当該ノズル24によって吐出される液滴(主滴)に空中で吸収され、当該副滴単独では記録媒体に着弾しない(副滴が発生しない)可能性が高いと言える。つまり、主走査方向の記録解像度が高い場合はそもそも、副滴が発生しにくいという考察が得られた。
あるノズル24が液体吐出ヘッド21の1回の主走査中に連続的に液滴を吐出することを想定すると、主走査方向の記録解像度が高い場合(第1の解像度を採用する場合)は、当該記録解像度が低い場合(第2の解像度を採用する場合)よりも、当該ノズル24が液滴を吐出して次の液滴を吐出するまでの時間が短いと言える。このように、1つのノズル24が液滴を吐出する時間間隔が短いと、仮にノズル24からの液滴の吐出時に主滴とそれに追随する副滴が放たれても、当該副滴は、次に当該ノズル24によって吐出される液滴(主滴)に空中で吸収され、当該副滴単独では記録媒体に着弾しない(副滴が発生しない)可能性が高いと言える。つまり、主走査方向の記録解像度が高い場合はそもそも、副滴が発生しにくいという考察が得られた。
言い換えると、主走査方向の記録解像度が低い場合は、副滴が発生し易いということである。そのため上述したように、主走査方向の記録解像度が記録解像度に関する所定のしきい値より低い場合は、主走査方向の記録解像度が記録解像度に関する当該しきい値以上である場合よりも、吐出速度Vmを低下させるとした。吐出速度Vmが低いと、液滴がノズル24から吐出されて記録媒体へ着弾するまでの時間(飛翔時間)が長いため、当該時間の中で上述したような副滴の吸収(主滴と副滴との合体)が起こりやすく、副滴が発生しない可能性が高いと言える。つまり、吐出速度Vmが低ければ副滴が発生しにくい。このように第1実施形態によれば、主走査方向の記録解像度が低い場合には、吐出速度Vmを低下させることにより副滴の発生を抑制し、結果的に、主走査方向の記録解像度の高低にかかわらず、副滴の発生が抑制された安定した記録品質を実現することができる。
また、制御部11は、主走査方向の記録解像度に応じた吐出速度Vmの切替えを、圧電素子ELに供給する駆動信号COMに含まれるパルスの最大電位VHの変更のみによって実現するとした。そのため、吐出速度Vmの切替えが非常に容易である。
ただし、吐出速度Vmを切替える手法は、最大電位VHの変更に限られない。例えば、駆動信号生成部30は、パルス波形が異なる複数の駆動信号COM(COM1,COM2など)を生成可能とし、制御部11は、主走査方向の記録解像度が第1の解像度であれば、駆動信号生成部30に、吐出速度Vmを第1の速度とする駆動信号COM1を生成させ、主走査方向の記録解像度が第2の解像度であれば、駆動信号生成部30に、吐出速度Vmを第2の速度とする駆動信号COM2を生成させるとしてもよい。
ただし、吐出速度Vmを切替える手法は、最大電位VHの変更に限られない。例えば、駆動信号生成部30は、パルス波形が異なる複数の駆動信号COM(COM1,COM2など)を生成可能とし、制御部11は、主走査方向の記録解像度が第1の解像度であれば、駆動信号生成部30に、吐出速度Vmを第1の速度とする駆動信号COM1を生成させ、主走査方向の記録解像度が第2の解像度であれば、駆動信号生成部30に、吐出速度Vmを第2の速度とする駆動信号COM2を生成させるとしてもよい。
駆動信号生成部30は、パルス波形が異なる複数の駆動信号COMを生成する場合には、例えば、最大電位VHと最小電位VLとの電位差を異ならせた駆動信号COM1,COM2を生成したり、最大電位VHを維持する時間幅を異ならせた駆動信号COM1,COM2を生成したりする。最大電位VHと最小電位VLとの電位差を異ならせることで、吐出速度Vmを異ならせることができる。また、最大電位VHを維持する時間幅を異ならせることで、吐出速度Vmを異ならせることができる(特開2013‐184459号公報参照)。
図3の例では、1画素分のドットデータPDのラッチに対応した単位周期内に1つのパルスを有する駆動信号COMを示しているが、駆動信号生成部30は、当該単位周期内に波形の異なる複数のパルス(吐出速度Vmを第1の速度とする第1パルス、吐出速度Vmを第2の速度とする第2パルスなど)を含んだ駆動信号COMを生成してもよい。この場合、制御部11は、主走査方向の記録解像度が第1の解像度であれば、第1パルスのみを選択させる選択信号を更に駆動信号出力部27へ入力させ、駆動信号出力部27に駆動信号COMが含む複数のパルスのうち第1パルスのみを圧電素子ELへ出力させる。また、制御部11は、主走査方向の記録解像度が第2の解像度であれば、第2パルスのみを選択させる選択信号を更に駆動信号出力部27へ入力させ、駆動信号出力部27に駆動信号COMが含む複数のパルスのうち第2パルスのみを圧電素子ELへ供給させる。
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば後述するような実施形態を採用可能である。各実施形態を組み合わせた構成も、本発明の開示範囲に入る。
3.第2実施形態
図5は、第2実施形態にかかる制御部11と液体吐出ヘッド21とを例示している。第2実施形態では、基本的には、第1実施形態と異なる点について説明し、第1実施形態と共通する点は説明を省略する。
第2実施形態の前提として、液体吐出装置10は、液体吐出ヘッド21からの距離であるPGが少なくとも一部の位置で他の位置と異なる記録媒体(非平面を有する記録媒体)を対象として液体吐出を実行する。制御部11は、所定のメモリーにPG情報31を記憶させおり、第2実施形態では、当該PG情報31を参照する。
図5は、第2実施形態にかかる制御部11と液体吐出ヘッド21とを例示している。第2実施形態では、基本的には、第1実施形態と異なる点について説明し、第1実施形態と共通する点は説明を省略する。
第2実施形態の前提として、液体吐出装置10は、液体吐出ヘッド21からの距離であるPGが少なくとも一部の位置で他の位置と異なる記録媒体(非平面を有する記録媒体)を対象として液体吐出を実行する。制御部11は、所定のメモリーにPG情報31を記憶させおり、第2実施形態では、当該PG情報31を参照する。
図6は、切断面CS1(図2)の輪郭の一部を用いて、記録媒体Gの表面上の任意の各位置PのPGを例示している。PGは、液体吐出ヘッド21の吐出面21aと位置Pとの鉛直方向における距離である。PG情報31は、PGセンサー23(図1)が測定した記録媒体の表面の位置P毎のPGを記述した情報である。位置Pは、主走査方向および送り方向それぞれにおいて所定間隔で定義される。好ましくは、主走査方向の位置Pの間隔は、液体吐出装置10が採用する主走査方向の記録解像度によるドット間隔と略等しく、送り方向の位置Pの間隔は、液体吐出装置10が採用する送り方向の記録解像度によるドット間隔と略等しい。
PGセンサー23によるPGの測定方法は特に限る必要はなく、PGを結果的に測定できる方法であれば良い。例えば、特開2012‐206355号公報に記載されている、発光部と受光部とを備えるギャップセンサーと同様の構成、手法によりPGを測定することができる。あるいは、PGセンサー23は、記録媒体の表面に対する物理的な接触(特開平9‐193368号公報の接触針参照。)によりPGを測定することもできる。制御部11は、ある画素にかかるドットデータPDを選択信号生成部26へ送るまでに遅くとも当該画素に対応する位置PのPGをPGセンサー23から取得し、PG情報31として記憶していればよい。
図4Bは、第2実施形態において制御部11が採用する主走査方向の記録解像度と吐出速度Vmとの対応関係を示している。主走査方向の記録解像度が第1の解像度であるときに吐出速度Vmを第1の速度とする点は、第1実施形態(図4A)と同じである。一方、主走査方向の記録解像度が第2の解像度である場合、制御部11は、位置毎のPGに応じて吐出速度Vmを異ならせる。つまり、主走査方向の記録解像度が第2の解像度である場合、PGがPGに関する所定のしきい値TH以下である位置へ吐出する液滴の吐出速度Vmを第2の速度とし、PGが当該しきい値THより長い位置へ吐出する液滴の吐出速度Vmを第2の速度より速く且つ第1の速度より遅い第3の速度とする。
具体的には、制御部11は、設定されている主走査方向の記録解像度が第2の解像度である場合、選択信号生成部26へある画素にかかるドットデータPDを送信するとき、当該画素が対応する位置のPGをPG情報31から読み出し、当該読み出したPGをしきい値THと比較する。そして、PG≦THである場合は、制御部11は、最大電位VHをVH2とした駆動信号COMを駆動信号生成部30に生成させ、そのような駆動信号COMを駆動信号出力部27へ入力させる。一方、PG>THである場合は、制御部11は、最大電位VHをVH1より低く且つVH2より高いVH3(図5における1点鎖線参照)とした駆動信号COMを駆動信号生成部30に生成させ、そのような駆動信号COMを駆動信号出力部27へ入力させる。この結果、記録媒体上のPG≦THである位置へは、液滴の吐出速度Vmが第2の速度となった液滴が吐出され、記録媒体上のPG>THである位置へは、液滴の吐出速度Vmが第2の速度より速く且つ第1の速度より遅い第3の速度となった液滴が吐出される。むろん第2実施形態においても、吐出速度Vmを切替える手法は、最大電位VHの変更に限られず、第1実施形態で説明した他の手法を準用することができる。
第2実施形態による効果を説明する。
本発明は、主走査方向の記録解像度が低い場合(第2の解像度である場合)は、吐出速度Vmを低下させる。しかし、吐出速度Vmが遅くかつ、PGがある基準以上に長い場合は、ノズル24から吐出された液滴の飛翔時間がより長期化し、場合によっては液滴が飛翔中に気流で出鱈目な場所へ飛ばされて記録媒体へ着弾できないおそれがある。第2実施形態によれば、主走査方向の記録解像度を第2の記録解像度とする場合、PGが短い位置へ吐出する液滴の吐出速度Vm(第2の速度)よりも、PGが長い位置へ吐出する液滴の吐出速度Vmを速い値(第3の速度)とすることで、上述したような液滴が記録媒体へ着弾できない問題を解消する。また第2実施形態でも、主走査方向の記録解像度が低い場合には、吐出速度Vmを低下させる(第1の速度よりも遅い、第2の速度または第3の速度とする)ため、副滴の発生が抑制され、記録品質の低下が防止される。つまり第2実施形態によれば、主走査方向の記録解像度の高低やPGの長短にかかわらず、安定した記録品質を実現することができる。
本発明は、主走査方向の記録解像度が低い場合(第2の解像度である場合)は、吐出速度Vmを低下させる。しかし、吐出速度Vmが遅くかつ、PGがある基準以上に長い場合は、ノズル24から吐出された液滴の飛翔時間がより長期化し、場合によっては液滴が飛翔中に気流で出鱈目な場所へ飛ばされて記録媒体へ着弾できないおそれがある。第2実施形態によれば、主走査方向の記録解像度を第2の記録解像度とする場合、PGが短い位置へ吐出する液滴の吐出速度Vm(第2の速度)よりも、PGが長い位置へ吐出する液滴の吐出速度Vmを速い値(第3の速度)とすることで、上述したような液滴が記録媒体へ着弾できない問題を解消する。また第2実施形態でも、主走査方向の記録解像度が低い場合には、吐出速度Vmを低下させる(第1の速度よりも遅い、第2の速度または第3の速度とする)ため、副滴の発生が抑制され、記録品質の低下が防止される。つまり第2実施形態によれば、主走査方向の記録解像度の高低やPGの長短にかかわらず、安定した記録品質を実現することができる。
また、第2実施形態によれば、主走査方向における液滴の着弾位置の間隔を、等間隔化する効果も生じる。液体吐出ヘッド21の主走査中に、同じノズル24から一定時間間隔で液滴を繰り返し吐出する場合、PGが記録媒体の各位置で一定であれば主走査方向に沿ってドットは等間隔で形成される。一方、PGが記録媒体の各位置で一定でない場合は、液滴毎に飛翔時間に差が生じることから、主走査方向におけるドットの形成間隔が不等になる。第2実施形態では、主走査方向の記録解像度を第2の記録解像度とする場合、PGが短い位置へ吐出する液滴の吐出速度Vm(第2の速度)よりも、PGが長い位置へ吐出する液滴の吐出速度Vmを速い値(第3の速度)とする。そのため、PGが短い位置へ吐出される液滴と、PGが長い位置へ吐出される液滴とは、飛翔時間に殆ど差が無くなり、結果的に上述の等間隔化が実現される。
4.その他の実施形態
図4Aや図4Bにおける、主走査方向の記録解像度と吐出速度Vmとの対応関係や、PGと吐出速度Vmとの対応関係は、あくまで一例である。制御部11は、主走査方向の記録解像度やPGを、これら図示したものより細かく区分けし、区分けした各記録解像度やPGに対応させた吐出速度Vmを実現させるとしてもよい。
図4Aや図4Bにおける、主走査方向の記録解像度と吐出速度Vmとの対応関係や、PGと吐出速度Vmとの対応関係は、あくまで一例である。制御部11は、主走査方向の記録解像度やPGを、これら図示したものより細かく区分けし、区分けした各記録解像度やPGに対応させた吐出速度Vmを実現させるとしてもよい。
また、制御部11は、液滴の色が特定の色である場合に、主走査方向の記録解像度の違いに応じて液滴の吐出速度Vmを第1の速度と第1の速度より遅い速度(第2の速度、第3の速度)とで切替えるとしてもよい。液体吐出装置10が使用する液体をインクと捉えたとき、副滴の発生/非発生による画質劣化が目立つ色と目立たない色とが存在する。具体的には、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダ等といった比較的低濃度のインクは、このような画質劣化はほとんどユーザーに視認されない。そこで、制御部11は、例えばシアン、マゼンダ、ブラック等といった比較的高濃度な特定の色のインクをドットデータPDに基づいてノズル24から吐出させる場合に限って、図4Aや図4Bに示したような主走査方向の解像度やPGの違いに応じた吐出速度Vmの切替えを実行する。一方、前記特定の色以外のインクをドットデータPDに基づいてノズル24から吐出させる場合は、このような吐出速度Vmの切替えをせず、同じ吐出速度Vm(第1の速度)を採用する。当該構成によれば、吐出速度Vmの切替えに要する処理負担を軽減することができる。
また、制御部11は、第1の速度及び又は第1の速度より遅い速度(第2の速度、第3の速度)を、液滴の粘度に応じて異ならせるとしてもよい。液体吐出装置10は様々な液体を使用可能であり、粘度は液体によって異なる。粘度が高ければノズル24からの液滴の吐出時に主滴と副滴とに分かれる可能性が低いため、副滴は発生しにくい。逆に、粘度が低ければ主滴と副滴とに分かれる可能性が高いため、副滴は発生しやすい。そこで制御部11は、使用し得る液体の種類(粘度の違い)に応じて、主走査方向の記録解像度と吐出速度Vmとの対応関係(図4Aや図4Bに例示した対応関係)を規定したテーブルを、所定のメモリーに予め有しておく。
ある粘度を有する第1の液体と、第1の液体よりも粘度が低い第2の液体とを想定すると、制御部11は、第1の液体用の前記テーブルと第2の液体用の前記テーブルとを有する。そして、印刷に第1の液体を使用する場合は、第1の液体用の前記テーブルを参照して吐出速度Vmを制御し(駆動信号COMの波形等の変更による吐出速度Vmの制御)、印刷に第2の液体を使用する場合は、第2の液体用の前記テーブルを参照して吐出速度Vmを制御する。使用する液体の種類(第1の液体か第2の液体)は、液体吐出装置10が現在搭載しているカートリッジ20の情報から取得可能である。
これらテーブルを比較したとき、第1の液体用の前記テーブルよりも第2の液体用の前記テーブルの方が、例えば、第1の速度、第2の速度および第3の速度(あるいは、第2の速度および第3の速度)が低く設定されている。あるいは、第1の液体用の前記テーブルよりも第2の液体用の前記テーブルの方が、主走査方向の記録解像度を第1・第2の解像度に区分けするための前記しきい値が高く設定されている。かかる構成によれば、使用する液体の粘度に応じて、副滴の発生を防ぐために最適な吐出速度Vmを実現することができ、また、粘度が高い液体について必要以上に吐出速度Vmを低下させてしまうといったことが無くなる。
10…液体吐出装置、11…制御部、12…CPU、13…ROM、14…RAM、18…送り機構、19…キャリッジ、20…カートリッジ、21…液体吐出ヘッド、21a…吐出面、22…キャリッジモーター、23…PGセンサー、24…ノズル、25…ノズル列、26…選択信号生成部、27…駆動信号出力部、30…駆動信号生成部、31…PG情報、EL…圧電素子、G…記録媒体
Claims (6)
- 記録媒体に対して液体吐出ヘッドを走査し、当該液体吐出ヘッドが有するノズルから液滴を当該記録媒体へ吐出させる液体吐出装置であって、
前記走査の方向への記録解像度を第1の記録解像度とする場合は、前記ノズルから吐出する前記液滴の速度を第1の速度とし、
前記記録解像度を前記第1の記録解像度より低い第2の記録解像度とする場合は、前記液滴の速度を前記第1の速度より遅い速度とする、ことを特徴とする液体吐出装置。 - 前記液体吐出ヘッドからの距離が少なくとも一部の位置で他の位置と異なる前記記録媒体に前記液滴を吐出するに際し、
前記記録解像度を前記第2の記録解像度とする場合は、
前記距離が所定のしきい値以下である位置へ吐出する前記液滴の速度を前記第1の速度より遅い第2の速度とし、
前記距離が前記しきい値より長い位置へ吐出する前記液滴の速度を前記第2の速度より速く且つ前記第1の速度より遅い第3の速度とする、ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記液滴の色が特定の色である場合に、前記記録解像度の違いに応じて前記液滴の速度を前記第1の速度と前記第1の速度より遅い速度とで切替えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。
- 前記ノズルに対応して設けた圧電素子に供給する駆動信号に含まれるパルスの最大電位を変更することにより、前記ノズルから吐出する液滴の速度を変更することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の液体吐出装置。
- 前記第1の速度及び又は前記第1の速度より遅い速度を、前記液滴の粘度に応じて異ならせることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の液体吐出装置。
- 記録媒体に対して液体吐出ヘッドを走査し、当該液体吐出ヘッドが有するノズルから液滴を当該記録媒体へ吐出させる液体吐出方法であって、
前記走査の方向への記録解像度を第1の記録解像度とする場合は、前記ノズルから吐出する前記液滴の速度を第1の速度とし、
前記記録解像度を前記第1の記録解像度より低い第2の記録解像度とする場合は、前記液滴の速度を前記第1の速度より遅い速度とする、ことを特徴とする液体吐出方法。
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JP2017144738A (ja) * | 2016-02-17 | 2017-08-24 | ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフトHeidelberger Druckmaschinen AG | 対象物の表面の少なくとも1つの湾曲した領域にインクジェット印刷するための方法 |
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2014
- 2014-02-14 JP JP2014026325A patent/JP2015150772A/ja active Pending
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