JP2015148861A - 情報処理システム及びプログラム管理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
BIOSプログラムとは、コンピュータのハードウェアに対して最も低レベルの入出力を行なうためのプログラムであり、コンピュータの電源投入時に読み込まれて起動される。BIOSプログラムは、1台のコンピュータに1つ以上提供される。BIOSプログラムは、CPU、メモリ、Hard Disk Drive(HDD)、オプションカードなどのコンピュータの各種ハードウェア部品を初期化して、ブートローダを呼び出す。
1台のコンピュータに複数のBIOSが提供されている場合、コンピュータの起動時にどのBIOSを使用(ロード)するかを設定するために、管理テーブルが使用される。使用BIOSの設定は、コンピュータのハードウェアの構成等に基づいて管理者が行なう。
複数のBIOSをそなえるコンピュータにおいては、電源の投入時に、CPUがリセットされたのち、管理テーブルに基づいてロードするBIOSが特定される。そして、特定されたBIOSがROMから読み込まれ、BIOSが起動される。CPUがBIOSに従ってマザーボード上の各種部品にアクセスし、コンピュータの起動処理を行なう。
しかし、数十台〜数百台など、コンピュータが多数存在する情報処理システムにおいては、コンピュータ毎にBIOS更新プログラムを実行するのは極めて煩雑である。
そこで、BIOSの更新処理を簡略化するために、管理サーバから対象のコンピュータにプログラムや設定情報を一括配信してBIOSを自動更新する手法が提案されている。
又、管理サーバから複数のコンピュータにBIOS更新を行なった後には、更新したBIOSを各コンピュータに反映するために、コンピュータを停止させる必要がある。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
(A)第1実施形態
図1は、第1実施形態の一例としての情報処理システム1の構成を示す模式図である。
なお、以下、コンピュータを示す符号としては、複数のコンピュータのうち1つを特定する必要があるときには符号3−1〜3−nを用いるが、任意のコンピュータを指すときには符号3を用いる。又、コンピュータ3−1〜3−nを、コンピュータ#1〜#nと記載することもある。
電源制御スイッチ5は、後述するコンピュータ3の電源部9の操作を管理者が遠隔制御するためのスイッチである。電源制御スイッチ5は、管理者によって操作されると、例えば通信リンク4を介して、制御信号(電源投入又は電源切断)をコンピュータ3に送信する。
システム通信コントローラ6は、後述するコンピュータ3のBIOS通信コントローラ10との間で通信リンク4を介した通信を確立するインタフェースである。
その際、後述するBIOSサーバ2のアドレス管理部35が、Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)サーバとしての機能を備えており、後述するアドレステーブル36を使用して、コンピュータ3に割り当てる(付与する)アドレスを決定する。
コンピュータ3は、タイムサーバから配信されたタイムサーバのアドレスを使用してタイムサーバにアクセスし、BIOSサーバ2のIPアドレスを取得する。
システム通信コントローラ6は、コンピュータ3のBIOS通信コントローラ10との間で通信を行なう。例えば、システム通信コントローラ6は、BIOS通信コントローラ10を介して、コンピュータ3のBIOS管理部11に対し、BIOS17のデータや制御信号(電源投入・切断信号等)などを送信すると共に、BIOS通信コントローラ10からデータを受信する。又、システム通信コントローラ6は、各コンピュータ3から、BIOS通信コントローラ10を介して当該コンピュータ3の情報(例えば構成情報)などの情報を受け取る。
BIOS格納部16は、BIOSプログラム(起動プログラム)17−1〜17−m(mは2以上の整数)を格納している。BIOS格納部16としては、例えば、EPROMやEEPROMなどのROMや、Hard Disk Drive(HDD)、Solid State Drive(SSD)を用いることができる。
以下、簡潔を期するために、BIOSプログラム17−1〜17−mをBIOS17−1〜17−mとも称する。
本第1実施形態の一例においては、BIOS17はコンピュータ3に存在せず、コンピュータ3の電源投入時に、BIOSサーバ2から取得され、コンピュータ3の起動処理が行なわれる。
CPU7は、種々の制御や演算を行なう処理装置であり、Operating System(OS)やプログラムを実行することにより、コンピュータ3において種々の機能を実現する。
電源部9は、コンピュータ3の電源スイッチである。なお、本実施形態の一例においては、コンピュータ3の電源ケーブルが壁面ACコンセント等に接続されると、コンピュータ3が待機電源状態に入る。この待機電源状態は、コンピュータ3が起動されていないが、例えばBIOS通信コントローラ10等、一部の部品に給電が行なわれており、BIOSサーバ2の電源制御スイッチ5の操作による遠隔電源投入が可能な状態である。
BIOS通信コントローラ10は、BIOSサーバ2のシステム通信コントローラ6との間で通信リンク4を介した通信を確立するインタフェースである。例えば、BIOS通信コントローラ10は、システム通信コントローラ6を介して、構成情報記憶部22に格納されているコンピュータ3のハードウェア部品の構成情報を、後述するBIOS管理部11に送信する。
BIOS制御部12は、要求受信部(受信部)31、構成情報取得部32、BIOS選択部(選択部)33、BIOS送信部(送信部)34、及びアドレス管理部35をそなえる。
構成情報取得部32は、コンピュータ3の後述する起動制御部41に対して、当該コンピュータ3の構成情報を送信するように要求する。
BIOS選択部33は、後述する管理情報記憶部13のBIOS組合せテーブル14を参照して、BIOS送信要求の送信元のコンピュータ3に割り当てられているBIOS17を選択する。BIOS組合せテーブル14に、当該コンピュータ3に割り当て済みのBIOS17が存在しない場合、BIOS選択部33は、BIOS格納部16に格納されているBIOS17の中から適切なBIOS17を選択する。その際、BIOS選択部33は、構成情報取得部32が取得したコンピュータ3の構成情報と、後述するBIOS選択テーブル15とを比較して適切なBIOS17を判断する。そして、選択したBIOS17とコンピュータ3のアドレスとの組合せを、BIOS組合せテーブル14に追加する。なお、BIOS選択部33によるBIOS選択処理については図6を用いて後述する。
アドレス管理部35は、DHCPサーバとしての機能を備えており、後述するアドレステーブル36を参照して、コンピュータ3に、未使用かつ情報処理システム1で一意のアドレスを割り当てる。
コンピュータ3は、タイムサーバから配信されたタイムサーバのアドレスを使用してタイムサーバにアクセスし、BIOSサーバ2のIPアドレスを取得する。
BIOS組合せテーブル14は、コンピュータ3と、当該コンピュータ3に割り当てられているBIOS17との組合せ(ペア)を記憶しているテーブルである。
BIOS組合せテーブル14は、コンピュータアドレス列141と、BIOS ID列142とを相互に対応付けて記憶している。
コンピュータアドレス列141は、アドレス管理部35によって割り当てられ、コンピュータ3を一意に識別するコンピュータ3のアドレスを格納している。コンピュータ3のアドレスとしては、例えば、コンピュータ3のIPアドレスなどを使用することができる。
BIOS選択テーブル15は、BIOS17に対応するコンピュータ3のハードウェア(マザーボード、CPU、メモリ、拡張デバイス等)の組み合わせを記憶しているテーブルである。BIOS選択テーブル15は、後述するBIOS選択部33が、コンピュータ3の構成情報から、当該コンピュータ3に適したBIOS17を選択する際に使用する情報を格納している。
BIOS選択テーブル15は、行ID列150、BIOS ID列151、ボードID列152、CPU列153、メモリ列155、及び拡張デバイス列156を、相互に対応付けて記憶している。
行ID列150は、BIOS選択テーブル15内の行(エントリ)を一意に識別する識別情報(行番号等)を格納している。
ボードID列152は、BIOS ID列151の値によって識別されるBIOS17に対応するコンピュータ3の不図示のマザーボードを一意に識別する値(ID等)を記憶している。図3に示す例では、ボードID列152に“100”,“200”,“300”の値が格納されている。
拡張デバイス列156は、BIOS ID列151の値によって識別されるBIOS17に対応するコンピュータ3の不図示の拡張デバイス(拡張ボード等)を一意に識別する値(ID等)を記憶している。拡張デバイス列156に値“*”(ワイルドカード)が指定されている場合、全ての拡張デバイスを使用可能であることを示す。なお、BIOS選択テーブル15に拡張デバイス列156が複数設けられてもよい。例えば、図8に示すBIOS選択テーブル15の別の例では、拡張デバイスの列が、スロット#1〜#4 156〜159と、4列設けられている。
起動制御部41は、コンピュータ3の電源投入時に、コンピュータ3の起動に必要なBIOS17の送信をBIOSサーバ2に対して要求し、BIOSサーバ2から送信されたBIOS17を使用してコンピュータ3を起動させる。
構成情報収集部42は、コンピュータ3に搭載されているハードウェア部品(マザーボード、CPU、メモリ、拡張デバイス等)の構成情報を取得して、これを後述する構成情報記憶部22の構成記憶テーブル23に書き込む。
BIOS要求部44は、P−ON検知部43がコンピュータ3の電源投入を検知すると、BIOSサーバ2に対して、BIOS送信要求を送信する。その後、BIOS要求部44は、BIOSサーバ2から構成情報を要求されると、構成情報収集部42が取得した構成情報をBIOSサーバ2に送信する。
構成情報記憶部22は、構成記憶テーブル23を記憶している。構成記憶テーブル23は、コンピュータ3にそなえられている全ハードウェア部品(ハードウェア)の情報を記憶しているテーブルである。構成記憶テーブル23としては、コンピュータ3に一般的に使用される構成テーブルを使用することができるため、その詳細な説明は省略する。
図4は、第1実施形態の一例としての情報処理システム1におけるコンピュータ3の新規追加時の処理を示すフローチャート(ステップS1〜S15)である。
この処理は、BIOSサーバ2にコンピュータ3を新規に接続する際に実行される。例えば、この処理は、新しいコンピュータ3をBIOSサーバ2に初めて接続する際や、あるBIOSサーバ2に接続されていた既存のコンピュータ3を別のBIOSサーバ2に接続される際に実行される。
ステップS4において、コンピュータ3の構成情報収集部42が、ステップS2で収集した構成情報を返信する。
ここで、コンピュータ3は新規に追加されたものであるため、BIOS組合せテーブル14にはこのコンピュータ3に割り当てられているBIOS7は未だ登録されていない。このため、BIOS選択部33は、BIOS選択処理を実施して、新しいコンピュータ3に割り当てるBIOS7を選択(特定)する。BIOS選択処理については、図6を参照して後述する。
次に、ステップS7において、BIOS選択部33は、接続が検知されたコンピュータ3に対して構成情報受領通知を送信する。例えば、BIOS選択部33は、構成情報受領通知として、ステップS1でアドレス管理部35が選択しコンピュータ3に通知したアドレスを、構成情報受領通知として送信する。ここで、BIOS選択部33は、コンピュータ3のアドレス以外の任意の情報を、構成情報受領通知としてコンピュータ3に送信してもよい。
その後、ステップS9において、例えば、管理者がBIOSサーバ2の電源制御スイッチ5を操作して、コンピュータ3の電源を投入する。その際、システム通信コントローラ6からコンピュータ3に対して電源投入信号が送信される。
ステップS11において、コンピュータ3のCPU7が、当該コンピュータ3にBIOSが存在することを知らずに、BIOSをロードしようと試みる。
コンピュータ3からBIOS送信要求を受信すると、ステップS13において、BIOS制御部12が、BIOS選択処理を実行する。BIOS選択処理については、図6を用いて後述する。
ステップS15において、起動制御部41のBIOS実行部45が、BIOSサーバ2から送信されたBIOS17を一旦メモリ8に格納すると共に、これを実行する。そして、BIOS17が、プログラムに従って、コンピュータ3の調査、初期化を行なう。その後、CPU7がOSなどを読み込んで、コンピュータ3の起動処理を行なう。
図5は、第1実施形態の一例としてのコンピュータ3の起動時のBIOSサーバ2の処理を示すフローチャート(ステップS21〜S30)である。
BIOS制御部12は、コンピュータ3からBIOS送信要求の受信を待機し、コンピュータ3からBIOS送信要求を受信したかどうかを判定する。
一方、コンピュータ3からBIOS送信要求を受信した場合(ステップS21のYESルート参照)、ステップS22において、BIOS制御部12のBIOS選択部33が、BIOS組合せテーブル14を参照する。
コンピュータ3のアドレスがBIOS組合せテーブル14に存在する場合(ステップS23のYESルート参照)、処理が後述するステップS29に移行する。
このとき、BIOS選択部33は、コンピュータ3から受け取った構成情報とBIOS選択テーブル15とを使用して、図6を用いて後述するBIOS選択処理を行なうことで、コンピュータ3に割り当てるBIOS17を選択する。
そして、ステップS28において、BIOS選択部33は、コンピュータ3と特定したBIOS17との組合せをBIOS組合せテーブル14に記憶する。
ステップS30において、BIOS送信部34は、システム通信コントローラ10に、ステップS29で読み出したBIOS17を、コンピュータ3宛てに送信させる。
図6は、第1実施形態の一例としてのBIOS選択部33によるBIOS選択処理を示すフローチャート(ステップS41〜S48)である。
ステップS41において、BIOS選択部33は、BIOS組合せテーブル15の最初の行を読み込む。
次に、ステップS42において、BIOS選択部33は、BIOS組合せテーブル15の、ステップS41で読み込んだ行の最初の列の値と、対応するコンピュータ3の構成情報とを比較する。
ここでは、例として、図7に表形式で示すハードウェア構成を有するコンピュータ3が起動され、BIOS選択テーブル15に図8に示すようなデータが登録されているとする。
一方、値が一致した場合(ステップS43のYESルート参照)、ステップS44において、BIOS選択部33は、BIOS組合せテーブル15の該当する列の重みの値を、重み合計値に加算する。重み合計値とは、コンピュータ3全体でのハードウェア構成の一致の度合いを数値化した値(一致度)であり、一致したハードウェア部品の重みの値を合算して算出する。例えば、重み合計値は、ハードウェア構成の一致が高いほど大きな値となる。重み合計値の算出例については図7,図8を用いて後述する。
最終列に達していない場合(ステップS45のNOルート参照)、BIOS選択部33は、ステップS42に戻り、ステップS41で読み込んだ行の次の列について、ステップS42〜S45の処理を繰り返す。
次に、ステップS47において、BIOS選択部33は、BIOS組合せテーブル15の最終行に達したどうかを判定する。
最終行に達した場合(ステップS47のYESート参照)、ステップS48において、BIOS選択部33は、候補BIOS17のうち、重み合計値の最も高いBIOS17を選択する。
又、行ID列150=“2”のエントリについては、図7の構成のうち、ボードID列152=“100”、CPU#1=“A”が一致する。
一方、行ID列150=“2”のエントリでは、重みは、ボードID列152の一致に対して10点、CPU#1 153の一致に対して10点であるので、合計重みは、10+10=20となる。
上述のように、第1実施形態の一例の情報処理システム1においては、BIOSサーバ2のBIOS格納部16が、複数のコンピュータ3のBIOS17を一元的に記憶している。そして、BIOS制御部12の構成情報取得部32が、コンピュータ3のハードウェア構成情報を取得し、取得した構成情報とBIOS選択テーブル15とに基づいて、BIOS選択部33がコンピュータ3に対して適切なBIOS17を選択する。そして、BIOS送信部34が、選択したBIOS17をコンピュータ3に対して送信する。
コンピュータ3が数台、数十台〜数百台存在する情報処理システム1では、従来、稼働中の情報処理システム1のBIOS17のアップデートには、コンピュータ3の台数分の工数を要していた。例えば、1台のコンピュータ3のBIOS17のアップデート及び設定に30分・人の工数かかっていたとすると、従来は、5台のコンピュータ3にこの作業を行なうには30分×5=2.5時間・人の工数を要していた。しかし、本実施形態の一例においては、コンピュータ3の1台の作業工数である30分・人で、5台のコンピュータ3に対してBIOS17のアップデートを行なうことができ、作業工数を大幅に削減することが可能となる。
さらに、BIOS選択部33は、コンピュータ3の識別情報(アドレス)と、BIOS選択部33が選択したBIOS17との組合せ(ペア)を、BIOS組合せテーブル14に登録する。このため、一旦コンピュータ3のアドレスとBIOS17との組合せが組合せテーブル14に登録された後は、コンピュータ3の構成情報とBIOS選択テーブル15との比較をスキップして、BIOS送信部34がコンピュータ3にBIOS17を送信することが可能となる。
これにより、コンピュータ3に不適切なBIOS17がロードされ、コンピュータ3が誤動作するリスクを一層低減することができる。
(B)第2実施形態
上記の第1実施形態の一例においては、BIOS管理部11がコンピュータ3の構成情報から、コンピュータ3に送信する(割り当てる)BIOS17を選択し、これをコンピュータ3に送信する。
このため、第2実施形態の一例の情報処理システム1′においては、管理者が手動でコンピュータ3にBIOS17を割り当てることを可能とする。
図9は、第2実施形態の一例としての情報処理システム1′の構成を示す模式図である。
図10は、第2実施形態の一例としてのBIOS組合せテーブル14′を例示する図である。
BIOS組合せテーブル14′は、図2に示したBIOS組合せテーブル14にさらに変更不可フラグ143を対応付けて構成されている。すなわち、BIOS組合せテーブル14′は、コンピュータアドレス列141、BIOS ID列142、及び変更不可フラグ143を相互に対応付けて記憶している。
BIOS ID列142は、BIOS17を一意に識別する識別情報(ID等)を格納している。
変更不可フラグ143は、コンピュータアドレス列141の値によって識別されるコンピュータ3に対して、BIOS管理部11によってBIOS17を割り当てるかを示す値を格納する。BIOS管理部11によってBIOS17を割り当てたくないコンピュータ3に対しては、変更不可フラグ143の値を例えば“1”に設定する。変更不可フラグ143の値は、管理者が上述の管理用コンピュータ21を使用して設定される。
BIOS制御部12は、コンピュータ3からBIOS送信要求の受信を待機し、コンピュータ3からBIOS送信要求を受信したかどうかを判定する。
一方、コンピュータ3からBIOS送信要求を受信した場合(ステップS21のYESルート参照)、ステップS22において、BIOS制御部12のBIOS選択部33′が、BIOS組合せテーブル14′を参照する。
コンピュータ3のアドレスがBIOS組合せテーブル14′に存在する場合(ステップS23のYESルート参照)、ステップS31において、BIOS選択部33′は、BIOS組合せテーブル14′内のコンピュータ3の対応する変更不可フラグの値として“1”が設定されているかどうかを判定する。
一方、変更不可フラグの値が“1”ではない場合(ステップS31のNOルート参照)、処理が後述するステップS29に移行する。
ステップS23でコンピュータ3のアドレスがBIOS組合せテーブル14′に存在しない場合(ステップS23のNOルート参照)、ステップS24において、構成情報取得部32が、BIOS送信要求を送信したコンピュータ3に対して、構成情報を送信するように要求する。これを受けて、コンピュータ3の起動制御部41の構成情報収集部42が、構成情報記憶部22の構成記憶テーブル23から構成情報を読み出して、読み出した構成情報を、構成情報取得部32に送信する。
このとき、BIOS選択部33′は、コンピュータ3から受け取った構成情報とBIOS選択テーブル15とを使用して、図6に示したBIOS選択処理を行なうことで、コンピュータ3に割り当てるBIOS17を選択する。
そして、ステップS28において、BIOS選択部33′は、コンピュータ3と特定したBIOS17との組合せをBIOS組合せテーブル14′に記憶する。
ステップS30において、BIOS送信部34は、システム通信コントローラ10に、ステップS29で読み出したBIOS17を、コンピュータ3宛てに送信させる。
上述のように、第2実施形態の一例の情報処理システム1′においては、BIOS管理部11によるコンピュータ3へのBIOS17の割り当てを有効にするかどうかを、管理者が管理用コンピュータ21を使用して設定することができる。
(C)第3実施形態
コンピュータ3の運用においては、コンピュータ3を通信リンク4に接続した状態で、コンピュータ3の構成が変更されることがある。
図12は、第3実施形態の一例としての情報処理システム1″の構成を示す模式図である。
情報処理システム1″は、BIOS選択部33に代えてBIOS選択部33″をそなえる点、並びに、構成情報収集部42に代えて構成情報収集部42″をそなえる点が、上述の第1実施形態の一例としての情報処理システム1の構成とは異なる。その他の構成及び機能については、上述した第1実施形態の一例としての情報処理システム1の構成及び機能と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS51において、BIOSサーバ2から電源投入信号を受信するか、又はユーザがコンピュータ3の電源部9のスイッチを操作し、コンピュータ3の電源が投入されると、コンピュータ3のP−ON検知部43がコンピュータ3の電源投入を検知する。
構成情報が合致する場合(ステップS52のYESルート参照)、本処理を終了して、コンピュータ3の起動を続行する。
図14は、第3実施形態の一例としての情報処理システム1″におけるコンピュータ3の電源投入後のBIOSサーバ2の処理を示すフローチャート(ステップS61〜S65)である。
ステップS62において、BIOS選択部33″は、ステップS61で受信した構成変更通知の送信元のコンピュータ3のコンピュータアドレスが、BIOS組合せテーブル14に存在するかどうかを判定する。
一方、コンピュータアドレスがBIOS組合せテーブル14に存在する場合(ステップS62のYESルート参照)、ステップS63において、BIOS選択部33″は、BIOS組合せテーブル14から、当該コンピュータ3のエントリを消去する。
ステップS65において、BIOS制御部12のBIOS選択部33″が、ステップS64で受信した構成情報を用いて、図6のBIOS特定処理を実行して、コンピュータ3に割り当てるBIOS17を特定する。そして、BIOS選択部33″は、コンピュータ3のアドレスと特定したBIOS17との組合せを、BIOS組合せテーブル14に登録する。
(D)その他
そして、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
又、上記の第1〜第3実施形態では、BIOSサーバ2からコンピュータ3にBIOS17を送信していたが、BIOSサーバ2が、BIOS17以外のコンピュータ3の基本プログラム(OS等)をコンピュータ3に送信してもよい。
なお、上記第1〜第3実施形態では、BIOSサーバ2の不図示のCPUが、起動管理プログラムを実行することにより、上述したBIOS管理部11として、すなわち、BIOS制御部12、要求受信部31、構成情報取得部32、BIOS選択部33,33′,33″、BIOS送信部34、及びアドレス管理部35として機能する。
又、上記第1〜第3実施形態では、コンピュータ3のCPU7が、起動管理プログラムを実行することにより、上述した起動制御部41、構成情報収集部42,42″、P−ON検知部43、BIOS要求部44、及びBIOS実行部45として機能する。
(E)付記
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
複数の情報処理装置と、
前記複数の情報処理装置の起動に用いられる複数の起動プログラムを管理する管理装置とを有し、
前記管理装置は、
前記複数の起動プログラムを格納する格納部と、
前記複数の情報処理装置のうちの1つの情報処理装置の構成情報を取得する構成情報取得部と、
取得した構成情報に基づいて前記格納部に格納されている前記複数の起動プログラムから、前記1つの情報処理装置に対応する起動プログラムを選択する選択部と、
前記選択部によって選択された起動プログラムを前記1つの情報処理装置に送信する送信部と、
を有することを特徴とする
情報処理システム。
前記選択部は、前記1つの情報処理装置に対応する起動プログラムが複数存在する場合に、該1つの情報処理装置の構成情報と、既存のコンピュータの構成情報との一致度に基づいて、前記起動プログラムから1つの起動プログラムを選択する
ことを特徴とする付記1記載の情報処理システム。
前記管理装置は、前記1つの情報処理装置から起動プログラム要求を受信する受信部をさらにそなえ、
前記受信部が前記起動プログラム要求を受信したことを受けて、前記選択部が前記起動プログラムの選択を行ない、前記送信部が選択された前記起動プログラムを送信する
ことを特徴とする付記1又は2記載の情報処理システム。
前記管理装置は変更不可フラグをそなえ、
前記選択部は、前記1つの情報処理装置に対して前記変更不可フラグが設定されている場合、前記1つの情報処理装置に対する起動プログラムの選択をスキップする
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記情報処理装置は、該情報処理装置の電源投入を検知すると、該情報処理装置が前回起動されてから該情報処理装置の構成変更が行なわれたかどうかを判定し、構成変更が行なわれたと判定した場合、前記管理装置に構成変更を通知する起動管理部をそなえる
ことを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記複数の起動プログラムは前記複数の情報処理装置の基本入出力システムプログラムである
ことを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記7)
複数の情報処理装置の起動に用いられる複数の起動プログラムを管理するためのプログラム管理方法であって、
前記複数の情報処理装置のうちの1つの情報処理装置の構成情報を取得し、
取得した構成情報に基づいて前記複数の起動プログラムから、前記1つの情報処理装置に対応する起動プログラムを選択し、
前記選択した起動プログラムを前記1つの情報処理装置に送信して該情報処理装置を起動させる
ことを特徴とするプログラム管理方法。
前記1つの情報処理装置に対応する起動プログラムが複数存在する場合に、該1つの情報処理装置の構成情報と、既存のコンピュータの構成情報との一致度に基づいて、前記起動プログラムから1つの起動プログラムを選択する
ことを特徴とする付記7記載のプログラム管理方法。
前記1つの情報処理装置から起動プログラム要求を受信し、
前記起動プログラム要求を受信したことを受けて、前記起動プログラムの選択を行ない、前記選択された前記起動プログラムを送信する
ことを特徴とする付記7又は8記載のプログラム管理方法。
前記1つの情報処理装置に対して変更不可フラグが設定されている場合、前記1つの情報処理装置に対する起動プログラムの選択をスキップする
ことを特徴とする付記7〜9のいずれか1項に記載のプログラム管理方法。
(付記11)
前記情報処理装置は、該情報処理装置への電源投入を検知すると、該情報処理装置が前回起動されてから該情報処理装置の構成変更が行なわれたかどうかを判定し、構成変更が行なわれたと判定した場合、構成変更を通知する
ことを特徴とする付記7〜10のいずれか1項に記載のプログラム管理方法。
前記複数の起動プログラムは前記複数の情報処理装置の基本入出力システムプログラムである
ことを特徴とする付記7〜11のいずれか1項に記載のプログラム管理方法。
(付記13)
複数の情報処理装置の起動に用いられる複数の起動プログラムを管理する管理装置であって、
前記複数の起動プログラムを格納する格納部と、
前記複数の情報処理装置のうちの1つの情報処理装置の構成情報を取得する構成情報取得部と、
取得した構成情報に基づいて前記格納部に格納されている前記複数の起動プログラムから、前記1つの情報処理装置に対応する起動プログラムを選択する選択部と、
前記選択部によって選択された起動プログラムを前記1つの情報処理装置に送信する送信部と、
を有することを特徴とする管理装置。
2 BIOSサーバ(管理装置)
3−1〜3−n(3) コンピュータ(情報処理装置)
4 通信リンク
5 電源制御スイッチ
7 CPU
8 メモリ
9 電源部
11 BIOS管理部
12 BIOS制御部
13 管理情報記憶部
14 BIOS組合せテーブル
15 BIOS選択テーブル
16 BIOS格納部(格納部)
17 BIOS(起動プログラム)
21 管理用コンピュータ
22 構成情報記憶部
31 要求受信部(受信部)
32 構成情報取得部
33,33′,33″ BIOS選択部(選択部)
34 BIOS送信部(送信部)
35 アドレス管理部
36 アドレステーブル
41 起動制御部
42,42″ 構成情報収集部
43 P−ON検知部
44 BIOS要求部
45 BIOS実行部
143 変更不可フラグ
Claims (7)
- 複数の情報処理装置と、
前記複数の情報処理装置の起動に用いられる複数の起動プログラムを管理する管理装置とを有し、
前記管理装置は、
前記複数の起動プログラムを格納する格納部と、
前記複数の情報処理装置のうちの1つの情報処理装置の構成情報を取得する構成情報取得部と、
取得した構成情報に基づいて前記格納部に格納されている前記複数の起動プログラムから、前記1つの情報処理装置に対応する起動プログラムを選択する選択部と、
前記選択部によって選択された起動プログラムを前記1つの情報処理装置に送信する送信部と、
を有することを特徴とする
情報処理システム。 - 前記選択部は、前記1つの情報処理装置に対応する起動プログラムが複数存在する場合に、該1つの情報処理装置の構成情報と、既存のコンピュータの構成情報との一致度に基づいて、前記起動プログラムから1つの起動プログラムを選択する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理システム。 - 前記管理装置は、前記1つの情報処理装置から起動プログラム要求を受信する受信部をさらにそなえ、
前記受信部が前記起動プログラム要求を受信したことを受けて、前記選択部が前記起動プログラムの選択を行ない、前記送信部が選択された前記起動プログラムを送信する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理システム。 - 前記管理装置は変更不可フラグをそなえ、
前記選択部は、前記1つの情報処理装置に対して前記変更不可フラグが設定されている場合、前記1つの情報処理装置に対する起動プログラムの選択をスキップする
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理システム。 - 前記情報処理装置は、該情報処理装置の電源投入を検知すると、該情報処理装置が前回起動されてから該情報処理装置の構成変更が行なわれたかどうかを判定し、構成変更が行なわれたと判定した場合、前記管理装置に構成変更を通知する起動管理部をそなえる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理システム。 - 前記複数の起動プログラムは前記複数の情報処理装置の基本入出力システムプログラムである
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理システム。 - 複数の情報処理装置の起動に用いられる複数の起動プログラムを管理するためのプログラム管理方法であって、
前記複数の情報処理装置のうちの1つの情報処理装置の構成情報を取得し、
取得した構成情報に基づいて前記複数の起動プログラムから、前記1つの情報処理装置に対応する起動プログラムを選択し、
前記選択した起動プログラムを前記1つの情報処理装置に送信して該情報処理装置を起動させる
ことを特徴とするプログラム管理方法。
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