JP2015147380A - 液体吐出装置および制御方法 - Google Patents

液体吐出装置および制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の吐出口列のうち一部の吐出口列のみを用いる場合における当該一部の吐出口列に対する加熱時間および加熱頻度を抑えることができる液体吐出装置および制御方法を提供する。
【解決手段】複数の吐出口列の吐出口から液体を吐出させる液体吐出装置であって、前記複数の吐出口列のうち一部の吐出口列を用いて吐出を行う場合、用いられる使用列の温度と用いられない非使用列の温度とを個別に制御し、前記使用列の温度が吐出可能な温度以上であれば前記使用列の吐出口から吐出を開始させる制御手段を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数の吐出口列の吐出口から液体を吐出させる液体吐出装置に関し、特に吐出口列の温度を制御する液体吐出装置およびこの制御方法に関する。
発熱素子から発生する熱エネルギーを利用して吐出口から吐出対象として液体を吐出させる液体吐出ヘッドにおいて、吐出口から吐出される液滴の量(吐出量)などを一定に保つためには、液体の温度が重要なパラメータとなる。液体の粘度や表面張力などは温度に応じて変化し、それによって吐出口からの吐出量が変化する。特に、液体の吐出量は温度に比例して変化するため、比較的高い温度の液体の吐出量よりも比較的低い温度の液体の吐出量の方が少なくなり、この温度の違いによる吐出量の差異によって、液体が付与された媒体に液体の濃度ムラなどが生じることがある。
特許文献1には、発熱素子として用いるヒータにインクを吐出させない程度のパルス(短パルス)を印加して、ヘッドを加熱して保温するヘッドの保温制御方法が開示されている。複数のヘッドを用いる場合、特許文献1の方法による保温制御を実行しても、各ヘッドの基準温度への到達タイミングが一致せず速やかに液体の吐出を開始できない場合がある。そのため、特許文献2には、2つの基準温度を設定し、この基準温度とヘッドの温度とを比較して、各ヘッドを昇温させるか否かを決定し、各ヘッドの温度を液体吐出可能な温度とする駆動制御方法が開示されている。
特開平10−16228号公報 特許第3900849号公報
複数の吐出口によって構成された吐出口列を複数用いる場合、一部の吐出口列の吐出口からのみ液体を吐出させることがある。しかしながら、特許文献1および特許文献2のいずれにおいても、複数の吐出口列のうち一部の吐出口列の吐出口からのみ液体を吐出させる場合については、想定されていない。
一部の吐出口列の吐出口からのみ液体を吐出させる際に全吐出口列を同じ温度まで加熱してから液体の吐出を開始させる場合、吐出に用いられない吐出口列も、液体の吐出に用いられないのにも関わらず液体を吐出可能な温度まで加熱することになる。したがって、吐出に用いられない吐出口列を余分に加熱することになり、その分だけ吐出に用いられない吐出口列に対する加熱に時間を要することとなる。また、この場合、液体の吐出に用いられない吐出口列は、液体の吐出に伴う温度上昇がないため、液体の吐出に用いられる吐出口列よりも高い頻度にて加熱し、その温度を保つこととなる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものである。そして、その目的は、複数の吐出口列のうち一部の吐出口列のみを用いる場合における当該一部の吐出口列に対する加熱時間および加熱頻度を抑えることができる液体吐出装置および制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る液体吐出装置は、複数の吐出口列の吐出口から液体を吐出させる液体吐出装置であって、前記複数の吐出口列のうち一部の吐出口列を用いて吐出を行う場合、用いられる使用列の温度と用いられない非使用列の温度とを個別に制御し、前記使用列の温度が吐出可能な温度以上であれば前記使用列の吐出口から吐出を開始させる制御手段を備えることを特徴とする液体吐出装置。
上記構成によれば、複数の吐出口列のうち一部の吐出口列を用いて吐出を行う場合、用いられる使用列の温度と用いられない非使用列の温度とを個別に制御し、使用列の温度が吐出可能な温度以上であれば前記使用列の吐出口から吐出を開始させる。これによって、非使用列に対する加熱時間および加熱頻度を抑制することができる。
インクジェット記録装置を示す概略斜視図である。 記録ヘッドを示す概略斜視図である。 素子基板を示す概略斜視図である。 インクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 第1実施形態の画像記録終了までの処理の流れを示すフローチャートである。 (a)〜(c)は閾値温度を示す表である。 第2実施形態の画像記録終了までの処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態の閾値温度設定までの流れを示すフローチャートである。 第4実施形態の画像記録終了までの処理の流れを示すフローチャートである。
以下に図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は液体吐出装置としてのインクジェット記録装置(以下「記録装置」という)1を示す概略斜視図である。同図に示すように、記録装置1は、キャリッジユニット2、プラテン4、スプール6、エンコーダ7、およびガイドシャフト8を備えている。記録装置1は所謂シリアルスキャン型のプリンタであり、記録媒体Pの搬送方向(図中y方向)に対して交差する方向(主走査方向・図中x方向)に後述する記録ヘッド9をスキャン(主走査)して画像を形成する。
キャリッジユニット2は、キャリッジモータ(不図示)によって駆動され、x方向に沿って延在するガイドシャフト8に沿って移動する。キャリッジユニット2には液体吐出ヘッドとして記録ヘッド9が着脱自在に搭載されている。記録ヘッド9について詳細は図2を参照して後述する。スプール6は回動可能に軸支されている。記録媒体Pは軸となるスプール6に取り付けられ、給紙ローラ(不図示)によって搬送される。給紙ローラは給紙モータ(不図示)によって駆動される。
キャリッジユニット2の移動に伴うスキャンにて、エンコーダ7によって得られる位置信号に基づいたタイミングで、記録ヘッド9の吐出口から図中z方向に向けてインクを吐出させ、吐出口列の範囲に対応した領域である一定のバンド幅に対して記録を行う。そして、記録媒体Pを搬送し、次のバンド幅に対して記録を行う。記録装置1においては、このように各スキャン間にて記録媒体Pをバンド幅分搬送してもよいし、1スキャンごとに記録媒体Pを搬送せずに、複数回のスキャン後に記録媒体Pを搬送してもよい。
また、1スキャン毎に所定のマスクによって間引かれたデータを記録してから約1/nバンド分記録媒体Pを搬送し、再度スキャンを行う。これによって、一画像領域に対し記録に関与するノズルを異ならせた複数回のスキャンと搬送とによって画像を完成させる方法(いわゆるマルチパス記録)を行う場合もある。
なお、キャリッジモータからキャリッジユニット2への駆動力の伝達には、キャリッジベルトを用いることができる。キャリッジベルトの代わりに、例えば、キャリッジモータにより回転駆動され且つ主走査方向に延在するリードスクリュと、キャリッジユニット2に設けられ且つリードスクリュの溝に係合する係合部と、を具えたものなど、他の駆動方式を用いることもできる。
送給された記録媒体Pは、給紙ローラと不図示のピンチローラとに挟持され、給紙ローラの回転およびこれに追動するピンチローラの回転によって搬送されて、プラテン4上の記録位置(記録ヘッド9の主走査領域)に導かれる。記録開始前において、記録ヘッド9の吐出口面はキャッピングされているため、記録に先立ってキャップを開放して記録ヘッド9ないしキャリッジユニット2をスキャン可能な状態にする。その後、1スキャン分のデータがバッファに蓄積されたらキャッリッジモータによりキャリッジユニット2をスキャンさせ、上述のように記録を行う。
記録ヘッド9に対しては、吐出駆動のための信号パルスやヘッド温調用信号などを供給するためのフレキシブル配線基板が取り付けられている。フレキシブル基板の他端は、記録装置1の制御を実行する制御回路を備えた制御回路(後述)に接続されている。
図2は記録ヘッド9を示す概略斜視図である。同図に示すように、記録ヘッド9には、支持基板10およびインク導入部23が設けられている。支持基板10には、複数の吐出口によって夫々構成された吐出口列11〜16が配置されている。各吐出口列11〜16は、y方向に沿って配列された吐出口によって構成されている。
Bk吐出口列11の吐出口からブラック(Bk)インクが、LC吐出口列12の吐出口からライトシアン(LC)インクが、C吐出口列13の吐出口からシアン(C)インクが、LM吐出口列14の吐出口からライトマゼンタ(LM)インクが、吐出される。また、M吐出口列15の吐出口からマゼンタ(M)インクが、Y吐出口列16の吐出口からイエロー(Y)インクが、吐出される。このように、本実施形態においては、異なる色調(色、濃度を含む)のインクが用いられる。
なお、ここでは、液体としてインクを用いる場合について説明するが、吐出口から吐出される液体はインクに限定されるものではなく、例えば処理液などであってもよい。
各吐出口に対して、インク導入部23から記録ヘッド9内部のインク流路(不図示)を介してインクが供給される。インク導入部23にはインクタンク(不図示)からチューブ(不図示)を介してインクが導入される。
図3は素子基板30を示す概略斜視図である。同図に示すように、素子基板30は、基板51および部材(オリフィスプレート)54などから構成されている。ここでは、インクを吐出するために利用されるエネルギーとして、通電に応じてインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを用いる。基板51には、所定のピッチで形成された複数の発熱抵抗素子(ヒータ)52が、図中y方向に沿って二列形成されている。基板51には、ヒータ52の二つの列の間に開口するようにインク供給口56が形成されている。また、基板51のヒータ52の配列方向の端部には、温度センサ53が設けられている。
また、基板51の図中+z方向側の面には部材54が配置されている。部材54には、その表面に開口する複数の吐出口55からなる吐出口列と、インク供給口56から吐出口55に連通する流路59とが形成されている。吐出口55は、各ヒータ52と互いに対向する位置にそれぞれ形成されている。
ヒータ52に対応する吐出口55と、インク供給口56から吐出口55にインクを供給するための流路59と、が形成された部材54が基板51に接合される。
ここでは、ヒータ52および吐出口55を半ピッチずらして配置することによって、所望の記録解像度を実現している。ここで、吐出口列11〜16のそれぞれについて同じ記録密度および吐出口数とすることもできるし、異なる記録密度および吐出口数とすることもできる。本実施形態では、吐出口列11〜16では各色とも1cmあたり約490個の密度で1280個の吐出口が配列されているものとする。
本実施形態においては、部材54に形成された各吐出口列の温度を、基板51に設けられた温度センサ53にて検知する。
なお、本実施形態においては、ヒータ52が基板51に対して垂直方向にインクを吐出させる構成について説明するが、平行な方向にインクを吐出させる構成であってもよい。
図4は記録装置1の制御構成を示すブロック図である。図4に示すプログラマブル・ペリフェラル・インターフェイス(以下「PPI」という)101は、ホスト装置100から送られてくる指令信号(コマンド)や記録データを含む記録情報信号を受信してMPU102に転送する。PPI101は、ホスト装置100に対して、必要に応じて記録装置1のステータス情報を送出する。
また、PPI101は、ユーザーが記録装置1に対して各種設定を行う設定入力部やユーザーに対してメッセージを表示する表示部などを有したコンソール106との間で入出力を行う。PPI101は、キャリッジユニット2ないし記録ヘッド9がホームポジションにあることを検出するホームポジションセンサや、キャッピングセンサなどを含むセンサ群107よりの信号入力を受容する。
MPU(マイクロプロセッシングユニット)102は、制御用ROM105に記憶された制御プログラムに従って、プリンタ内の各部を制御する。RAM103は受信した信号を格納し、あるいはMPU102のワークエリアとして使用され、また各種データを一時的に記憶する。フォント発生用ROM104は、コード情報に対応して文字や記録等のパターン情報を記憶しており、入力したコード情報に対応して各種パターン情報を出力する。プリントバッファ121はRAM103等に展開された記録データを記憶するためのものであり、複数行記録分の容量を持つ。
制御用ROM105には制御プログラムのほか、後述する制御の過程で使用されるデータ(例えば、主走査開始温度(目標温度)などのデータ)等に対応した固定データを格納しておくことができる。これらの各部は、アドレスバス117およびデータバス118を介して、MPU102により制御される。
モータドライバ114、115、および116は、キャッピングモータ113、キャリッジモータ3、および給紙モータ5を、MPU102の制御に応じて駆動する。
シートセンサ109は、記録媒体Pの有無、すなわち、記録ヘッド9による記録が可能な位置に記録媒体Pが供給されたか否か、を検知する。ヘッドドライバ111は記録情報信号に応じて記録ヘッド9のヒータ52を駆動する。電源部120は各部へ電源を供給するためのものであり、駆動電源装置としてACアダプタと電池とを有している。
記録装置1およびホスト装置100からなる記録システムでは、ホスト装置100から、パラレルポート、赤外線ポート、あるいはネットワーク等を介して、記録装置1に記録データを送信する際、その先頭部分に所要のコマンドが付加される。そのコマンドとしては、例えば、記録の行われる記録媒体の種類、媒体サイズ、記録品質、給紙経路、およびオブジェクトの自動判別の有無などがある。
記録媒体の種類としては、普通紙、OHPシート、および光沢紙等の記録媒体の種類や、転写フィルム、厚紙、およびバナー紙等の特殊な記録媒体の種別があり、媒体サイズとしては、A0判、A1判、A2判、B0判、B1判、B2判などがある。記録品質としては、ドラフト、高品質、中品質、特定色の強調、モノクローム/カラーの種別などがある。給紙経路は、記録装置1が備える記録媒体の送給手段の形態や種類に応じて定められる。送給手段の形態や種類としては、例えば、ASF(Automatic Sheet Feeder)、手差し、給紙カセットなどがある。ここでは、記録媒体としてロール紙を用いる。
また、記録媒体でのインクの定着性を向上するために処理液を付与する場合には、その付与の有無を定める情報等がコマンドとして送信されることもある。
これらのコマンドに従って、記録装置1においては、制御用ROM105から記録に必要なデータを読み込み、それらのデータに基づいて記録を行う。データとしては、例えばマルチパス記録を行う際の記録パス数や、記録媒体の単位面積あたりのインクの打ち込み量および記録方向等を決定するためのものがある。その他に、マルチパス記録を行う際に適用されるデータ間引き用のマスク種類や、記録ヘッド9の駆動条件(例えばヒータ52に印加する駆動パルスの形状、印加時間等)、ドットのサイズ、記録媒体の搬送条件、使用する色数、さらにはキャリッジ速度等もある。
本実施形態においては、主走査を開始する温度の閾値に関して、記録に用いられない吐出口列の温度閾値を下げる。すなわち、記録に用いられる吐出口列の温度閾値に対して、記録に用いられない吐出口列の温度閾値を低く設定し、各吐出口列の温度を個別に制御する。
また、以下においては、全ての色のインクを用いて(全ての吐出口列を用いて)記録を行う記録モードを全色記録モードといい、一部の色のインクを用いて(一部の吐出口列を用いて)記録を行う記録モードを非全色記録モードという。本実施形態においては、非全色記録モードが、ライトシアンインクおよびライトマゼンタインク以外のインクを用いる記録モードである場合について説明する。
図5は本実施形態の画像記録終了までの処理の流れを示すフローチャートである。図6(a)は本実施形態の非全色記録モードにおける各インクの主走査開始温度を示す表である。本実施形態においては、全色記録モードにおけるインクと主走査開始温度との関係を示すテーブル、および図6(a)に示す非全色記録モードにおけるインクと主走査開始温度との関係を示すテーブルが、制御用ROM105に予め格納されている。
図5に示すように、画像の記録が開始されると(S501)、制御用ROM105からの情報に基づいて、全色記録モードか、非全色記録モードか、がMPU102にて判定される(S502)。すなわち、全色記録モードであるか否かがMPU102にて判定される。
全色記録モードである場合(S502にてYESの場合)、記録に用いられる吐出口列(使用列)、すなわち全ての吐出口列に対して主走査開始可能な閾値温度(主走査開始温度)(ここでは30℃)が設定される(S504)。
非全色記録モードである場合(S502にてNOの場合)、記録に使用されない吐出口列(非使用列)に対して主走査開始温度(図6(a)に示す15℃)が設定される(S503)。また、使用列に対して、非使用列に設定された主走査開始温度と異なる温度である主走査開始温度(図6(a)に示す30℃)が設定される(S504)。主走査開始温度の設定は、制御用ROM105に格納されているテーブルを、MPU102が参照することによって行われる。
MPU102における判別結果に応じて主走査開始温度が設定されると、各吐出口55に対応するヒータ52にインクを吐出しない程度のパルス(短パルス)を印加して、インクを加熱する制御が実行される(S505)。この加熱制御は、MPU102からの制御に応じて、ヘッドドライバ111が記録ヘッド9のヒータ52を駆動することによって実行される。この加熱制御は、全ての吐出口列に対して、それぞれ設定された主走査開始温度以上の温度になるまで継続される(S506)。
温度センサ53からの出力値が主走査開始温度以上(目標温度以上)である場合(S506にてYESの場合)には加熱制御を停止し(S507)、主走査を開始する(S508)。温度センサ53からの出力値が主走査開始温度未満である場合(S506にてNOの場合)には、主走査開始温度以上となるまで加熱制御を実行し、主走査開始温度以上の温度となったら加熱制御を停止し(S507)、主走査を開始する(S508)。
そして、全ての画像データの記録が終了したか否かを判定し(S509)、全ての画像データの記録が終了していれば(S509にてYESの場合)、画像の記録を終了する(S510)。全ての画像データの記録が終了していなければ(S509にてNOの場合)、再び上述の処理を実行する(S505〜S510)。
図6(a)に示すように、この非全色記録モードでは、記録に使用されるインク(Bk、C、M、Y)の吐出口列(使用列)に30℃、記録に使用されないインク(LC、LM)の吐出口列(非使用列)に15℃、の主走査開始温度がそれぞれ設定される。このように、使用列の主走査開始温度よりも非使用列の主走査開始温度を低く設定することによって、非使用列も含めて同じ主走査開始温度を設定した場合と比較して、加熱時間や加熱頻度を少なくする。
非使用列の温度は記録に伴う温度上昇が生じないため、記録装置1の設置環境が低温環境である場合やインクの温度が温まっていないまま長時間経過した場合などに、非使用列の温度が下がってしまうことがある。
そのため、非使用列に対しても使用列と同じ温度の主走査開始温度を設定すると、使用列を主走査開始温度まで加熱するために要する時間よりも非使用列を主走査開始温度まで加熱するための時間が長くかかり、また、非使用列に対する加熱頻度が多くなる。そして、非使用列を含む全ての吐出口列が同じ温度になってから主走査を開始すると、主走査を開始するまでに時間がかかり、全体として画像の完成までにかかる時間(記録時間)が比較的長くなってしまうことがある。
そこで、本実施形態においては、使用列の主走査開始温度よりも非使用列の主走査開始温度を低く設定することによって、加熱時間および加熱頻度を抑え、記録時間の遅延を防止する。
気温25℃、湿度49%の環境下にて、記録装置1を用い、記録を行わずに2時間経過した後、B0サイズの画像を1パス双方向モード(主走査速度:40inch/s)で、測定サンプル(ISO JIS−SCID No.5「自転車」)を記録した。
この場合、非使用列を含む全ての吐出口列の主走査開始温度を30℃と設定した場合の記録時間は1分26秒であり、本実施形態のように使用列の主走査開始温度よりも非使用列の主走査開始温度を低く設定した場合の記録時間は1分20秒であった。この記録時間を比較すると、本実施形態のように主走査開始温度を設定することによって、全ての吐出口列に対して同じ主走査開始温度を設定した場合と比較して、記録時間が6秒短縮されたことがわかる。
また、本実施形態においては、非使用列の主走査開始温度および使用列の主走査開始温度を同じ温度に設定する場合と比較して、使用列の主走査開始温度よりも非使用列の主走査開始温度を低く設定することによって、非使用列の加熱頻度を抑える。これによって、加熱の際に非吐出口列の吐出口に対応するヒータに印加されるパルス数を低減させ、ヒータの磨耗を防ぐことができる。
このように、本実施形態においては、非使用列の加熱時間および加熱頻度を抑えることによって、記録時間を短縮させることができるとともに、ヒータの磨耗を防ぎ記録ヘッド9の長寿命化を実現することができる。また、本実施形態においては、吐出口からインクを吐出させるためのヒータを用いて吐出口列の温度を制御するため、吐出用ヒータとは異なるサブヒータを用いてヘッドの温度を制御する構成と比較して、コストアップおよびサイズアップを抑制することができる。
なお、本実施形態においては、一つの記録ヘッドから複数色のインクを吐出可能である複数色一体型記録ヘッドを用いた場合の制御を説明したが、それぞれ異なるインクを吐出可能である記録ヘッドを複数並べて構成された記録ヘッドなどを用いてもよい。すなわち、本発明は、どのようなヘッド構成であっても、複数の吐出口列を用いる場合に適用することができる。
また、本実施形態においては、主走査の開始前に加熱制御を停止するものとしているが、主走査の最中も一部または全ての吐出口列に加熱制御を実施して、主走査中に吐出口列を保温する制御としてもよい。いずれの制御であっても、使用列の主走査開始温度よりも非使用列の主走査開始温度を低く設定すれば、記録時間の高速化を図ることができる。
さらに、本実施形態においては、サーマル方式のインクジェットプリンタを用いた構成について説明したが、熱転写方式のドットプリンタなど、記録ヘッドを加熱して画像形成する装置であれば同様の効果を得ることができる。
(第2実施形態)
本実施形態においては、各吐出口列に対して加熱を停止する閾値温度(加熱停止温度)を設定する。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
図6(b)は本実施形態の非全色記録モードにおける各インクの加熱停止温度および主走査開始温度を示す表である。図7は本実施形態の画像記録終了までの処理の流れを示すフローチャートである。全色記録モードのインクと主走査開始温度および加熱停止温度との関係を示すテーブル、および図6(b)に示す非全色記録モードのインクと主走査開始温度および加熱停止温度との関係を示すテーブルは、制御用ROM105に予め格納されている。
本実施形態においては、全色記録モードおよび非全色記録モードのいずれにおいても、各吐出口列の主走査開始温度および加熱停止温度が設定されている。ここでは、非使用列を含む全ての吐出口列に対して同じ温度の加熱停止温度が設定されている場合について説明する。なお、図6(b)に示すように、本実施形態において加熱停止温度は35℃である。
本実施形態における画像記録終了までの処理について説明する。図7に示すように、画像の記録が開始されると(S701)、制御用ROM105からの情報に基づいて全色記録モードか、非全色記録モードか、がMPU102にて判定される(S702)。
全色記録モードである場合(S702にてYESの場合)、全ての吐出口列である使用列に対して、主走査開始温度(ここでは30℃)が設定される(S705)。そして、全ての吐出口列である使用列に対して、加熱を停止する加熱停止温度(ここでは35℃)が設定される(S706)。
非全色記録モードである場合(S702にてNoの場合)、非使用列に、使用列に設定される主走査開始温度よりも低い主走査開始温度(図6(b)に示す15℃)が設定される(S703)。次いで、非使用列に、加熱停止温度(図6(b)に示す35℃)が設定される(S704)。そして、使用列に対して、主走査開始温度(図6(b)に示す30℃)が設定され(S705)、加熱停止温度(図6(b)に示す35℃)が設定される(S706)。
各温度が設定されると、温度センサ53からの出力値に基づいて加熱制御を実行するか否か、すなわち、温度センサ53にて検出した温度が加熱停止温度未満であるか、がMPU102にて判定される(S707)。
設定された加熱停止温度未満である吐出口列がある場合(S707にてYESの場合)、その吐出口列に対してのみ加熱制御を開始する(S708)。その後、全ての吐出口列の温度が主走査開始温度以上であるか否かが判定される(S709)。全ての吐出口列の温度が主走査開始温度以上でない場合(S709にてNOの場合)、全ての吐出口列の温度が主走査開始温度以上となるまで、加熱制御を継続する。全ての吐出口列の温度が主走査開始温度以上である場合(S709にてYESの場合)、加熱制御を停止し(S710)、主走査を開始する(S711)。
全ての吐出口列の温度が加熱停止温度以上である場合(S707にてNOの場合)、図6(b)に示すように、加熱停止温度は主走査開始温度よりも高く設定されているので、加熱制御を実行せずに、主走査を開始する(S711)。
そして、全ての画像データの記録が終了したかを判定し(S712)、全ての画像データの記録が終了していれば(S712にてYESの場合)、画像の記録を終了する(S713)。全ての画像データの記録が終了していなければ(S712にてNOの場合)、再び、温度センサ53にて検出した温度が加熱停止温度未満であるか否かを判定し(S707)、上述の処理を実行する(S708〜S713)。
図6(b)に示すように、本実施形態においても、使用列の主走査開始温度は30℃、非使用列の主走査開始温度は15℃、にそれぞれ設定されている。図6(b)に示すように、本実施形態においては、使用列および非使用列の加熱停止温度は、同じ温度(ここでは35℃)に設定されている。すなわち、本実施形態においては、使用列の主走査開始温度よりも非使用列の主走査開始温度の方が低い温度に設定され、使用列の主走査開始温度よりも加熱停止温度の方が高い温度に設定されている。
また、図2に示すように、本実施形態においては、非使用列(LC吐出口列12およびLM吐出口列14)を挟んで使用列が配置されている。このような吐出口列の配置において各吐出口列は、隣接する吐出口列の温度の影響を受けやすい。
主走査開始温度に到達していない吐出口列がある場合には加熱制御が継続されるが、本実施形態においては加熱を停止する温度に関して、全ての吐出口列に対して同じ閾値が設定されている。この閾値未満であれは、使用または不使用を問わずに、ヒータに対して加熱制御が実行される。
本実施形態のように、使用列および非使用列が隣接して配列されている場合、各吐出口列は相互の温度影響を受けやすい。そのため、加熱停止温度未満である吐出口列をまとめて加熱することによって、主走査開始温度未満である吐出口列のみを加熱する場合と比較して、短い加熱時間で吐出口列の温度を主走査開始温度まで上昇させることができる。
上述のように、本実施形態においては、35℃未満である全ての吐出口列に対して加熱制御が実行されることによって、比較的短時間で吐出口列の温度を主走査開始温度に到達させることができる。具体的には、複数の吐出口列のうちの一つの吐出口列のみを用いて画像を記録する場合であっても、加熱停止温度未満である全ての吐出口列に対して加熱制御が実行されることによって、周囲の熱をも利用して、使用する吐出口列の温度を上昇させることができる。
なお、本実施形態においては、使用列および非使用列の加熱停止温度に同じ温度を設定したが、加熱停止温度は全ての吐出口列に対して同じ温度が設定されていなくてもよい。例えば、隣接する使用列および非使用列の加熱停止温度が、同じ温度か近い温度に設定されていれば、相互の温度影響によって、加熱時間を短縮させることができる。
(第3実施形態)
本実施形態においては、使用列の主走査開始温度よりも非使用列の主走査開始温度を低い温度に設定し、且つ、使用列に近い位置に配置されている非使用列ほど他の非使用列の主走査開始温度よりも高い温度に主走査開始温度を設定する。すなわち、使用列に近い位置に配置されている非使用列の主走査開始温度を、他の非使用列の主走査開始温度よりも、使用列の主走査開始温度に近い温度に設定する。
また、本実施形態においては、第2実施形態と同様に、全ての吐出口列に対して同じ加熱停止温度を設定する。なお、本実施形態においては、非全色記録モードがブラックインクのみを用いて画像を記録する記録モードである場合について説明する。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
図6(c)は本実施形態の非全色記録モードにおける各インクの加熱停止温度および主走査開始温度を示す表である。図8は本実施形態において主走査開始温度および加熱停止温度を設定するまでの処理の流れを示すフローチャートである。全色記録モードのインクと主走査開始温度および加熱停止温度との関係を示すテーブル、および図6(c)に示す非全色記録モードのインクと主走査開始温度および加熱停止温度との関係を示すテーブルは、制御用ROM105に予め格納されている。
図6(c)に示すように、本実施形態の非全色記録モードにおいては、使用列(Bk吐出口列11)に対して、主走査開始温度が30℃に設定され、非使用列に対しては、その位置に応じて異なる主走査開始温度が設定されている。
再度図2を参照すると、Bk吐出口列11に最も近い位置から順に、LC吐出口列12、C吐出口列13、Lm吐出口列14、M吐出口列15、およびY吐出口列16が配置されている。この配置の順番に応じて、本実施形態においては、記録に用いられる使用列(Bk吐出口列11)に近い位置に配置されている吐出口列ほど、使用列に設定される主走査開始温度に近い温度に、主走査開始温度が設定される。
具体的には、図6(c)に示すように、Bk吐出口列11に最も近い位置に配置されているLC吐出口列12には、25℃の主走査開始温度が設定されている。LC吐出口列12の次にBk吐出口列11に近い位置に配置されているC吐出口列13には、20℃の主走査開始温度が設定されている。その他の非使用列には、15℃の主走査開始温度が設定されている。
ここで、本実施形態における閾値温度(主走査開始温度および加熱停止温度)を設定するまでの処理について説明する。図8に示すように、各温度を設定する処理が開始されると(S801)、制御用ROM105からの情報に基づいて、全色記録モードか、非全色記録モードか、がMPU102にて判定される(S802)。
全色記録モードである場合(S802にてYESの場合)、全ての吐出口列に主走査開始温度(ここでは30℃)が設定され(S807)、加熱停止温度(ここでは35℃)が設定される(S808)。
非全色記録モードである場合(S802にてNOの場合)、使用列(Bk吐出口列11)に、最も近い位置に配置されている非使用列(LC吐出口列12)に主走査開始温度(図6(c)に示す25℃)が設定される(S803)。次に近い位置に配置されている非使用列(C吐出口列13)に対して主走査開始温度(20℃)が設定される(S804)。その他の非使用列(LM吐出口列14、M吐出口列15、およびY吐出口列16)に対して主走査開始温度(15℃)が設定される(S805)。非使用列に対して加熱停止温度(35℃)が設定される(S806)。
そして、使用列(Bk吐出口列11)に、主走査開始温度(図6(c)に示す30℃)が設定され(S807)、加熱停止温度(図6(c)に示す35℃)が設定される(S808)。以上の処理を経ることによって、閾値温度の設定を終了する(S809)。
本実施形態においても、使用列に対して設定される主走査開始温度よりも、非使用列に対して設定される主走査開始温度が低く設定されるため、非使用列への加熱時間や加熱頻度を低減させることができる。また、本実施形態においても、使用列および非使用列に対して、同じ加熱停止温度が設定されるので、使用列の温度が主走査開始温度に到達するまでの時間を短縮させることができる。
さらに、本実施形態においては、使用列の位置に最も近い位置に配置されている非使用列に対して、他の非使用列に設定される主走査開始温度よりも高い温度であり且つ使用列に設定される主走査開始温度に近い温度である主走査開始温度を設定する。これによって、画像の記録デューティが比較的低い場合や、記録装置1の設置環境が低温環境である場合など、記録中に使用列の温度が低下しやすい状態となっても、使用列の温度低下を防止することができる。すなわち、使用列の温度と使用列に隣接する非使用列の温度との差を少なくすることによって、使用列の温度低下を抑制することができる。
気温15℃、湿度10%の環境下にて、記録装置1を用い、記録を行わずに2時間経過後、B0サイズの画像を1パス双方向モード(主走査速度:45inch/s)で、3%の記録デューティであるモノクロのパターンを記録した。
この場合、非使用列を含む全ての吐出口列の主走査開始温度を15℃と設定した場合の記録時間は1分15秒であり、本実施形態のように主走査開始温度を低く設定した場合の記録時間は1分12秒であった。この記録時間を比較すると、本実施形態のように主走査開始温度を設定することによって、全ての吐出口列に対して同じ主走査開始温度を設定する場合と比較して、記録時間が3秒短縮されたことがわかる。
以上のように、本実施形態においても、使用列の主走査開始温度よりも非使用列の主走査開始温度を低く設定する。また、本実施形態においては、他の非使用列の主走査開始温度よりも高い温度であり且つ使用列の主走査開始温度に近い温度に、使用列に近接する非使用列の主走査開始温度を設定する。これによって、本実施形態においては、非使用列への加熱時間や加熱頻度を低減させることができるとともに、使用列の温度を保温することもでき、全体として記録時間の高速化を図ることができる。
なお、本実施形態においては、使用列の位置に最も近い位置に配置されている非使用列およびその次に近い位置に配置されている非使用列に、他の非使用列に設定される主走査開始温度と異なる温度の主走査開始温度を設定する方法について説明した。しかしながら、使用列との間の距離に応じて、非使用列に設定する主走査開始温度を段階的に変更して設定してもよい。また、使用列に近接する非使用列の主走査開始温度のみを他の非使用列の主走査開始温度と異ならせてもよい。
すなわち、使用列の保温効果と記録中の加熱制御時間とのバランスを考慮して、非使用列の主走査開始温度が設定されれば、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
本実施形態においては、非使用列の温度に関わらず、加熱制御および主走査を実行する構成について説明する。また、本実施形態においても第1実施形態と同様に、非全色記録モードが、ライトマゼンタインクおよびライトシアンインク以外のインクを用いる記録モードである場合について説明する。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
図9は本実施形態における画像記録終了までの処理の流れを示すフローチャートである。図9に示すように、画像の記録が開始されると(S901)、制御用ROM105からの情報に基づいて全色記録モードか、非全色記録モードか、がMPU102にて判定される(S902)。
全色記録モードである場合(S902にてYESの場合)、使用列に対して30℃の主走査開始温度が設定され(S906)、使用列に対して加熱制御が開始される(S907)。非全色記録モードである場合(S902にてNOの場合)、使用列に対して30℃の主走査開始温度が設定され(S903)、使用列に対して加熱制御が開始される(S904)。その後、非使用列に対して加熱制御が開始される(S905)。
次に、温度センサ53にて検出された温度が、設定された主走査開始温度以上であるか否かが、MPU102にて判定される(S908)。使用列の温度が、設定された主走査開始温度以上である場合(S908にてYESの場合)、使用列の加熱制御を停止する(S909)。使用列の温度が、設定された主走査開始温度以上でない場合(S908にてNOの場合)、設定された主走査開始温度以上となるまで加熱制御を継続する。
使用列の温度が主走査開始温度以上となり(S908にてYES)、使用列の加熱制御を停止されると(S909)、再びMPU102にて、制御用ROM105からの情報に基づいて、全色記録モードであるか否かが判定される(S910)。全色記録モードである場合(S910にてYESの場合)、主走査を開始する(S912)。非全色記録モードである場合(S910にてNOの場合)、非使用列への加熱制御を停止し(S911)、主走査を開始する(S912)。このように、非全色記録モードである場合、使用列への加熱制御が停止された(S909)後、非使用列への加熱制御が停止されるようになっている(S911)。
そして、全ての画像データの記録が終了したかを判定し(S913)、全ての画像データの記録が終了していれば(S913にてYESの場合)、画像の記録を終了する(S914)。全ての画像データの記録が終了していなければ(S913にてNOの場合)、全ての画像データの記録が終了するまで、上述の処理を実行する(S902〜S913)。
以上のように、本実施形態においては、使用列のみに主走査開始温度を設定し、非使用列の温度に関わらず、使用列の温度のみに着目して加熱制御を実行するため、加熱制御の頻度を抑えることができる。また、この場合であっても、非使用列も加熱することによって、非使用列を加熱するための熱をも利用して使用列を加熱することができる。これによって、使用列の温度が主走査開始温度に到達するまでの時間を、使用列のみを加熱する場合と比較して、短縮させることができる。
なお、本実施形態においては、使用列に対してのみ主走査開始温度を設定する方法について説明したが、非使用列に対しても主走査開始温度を設定してもよい。この場合であっても、使用列に関する温度のみに着目して加熱制御を実行することによって、上述の効果と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、使用列の温度のみを温度センサ53にて検出する方法について説明したが、非使用列の温度も温度センサ53にて検出してもよい。この場合であっても、温度センサ53にて検出された使用列の温度にのみに着目して加熱制御を実行することによって、上述の効果と同様の効果を得ることができる。
1 液体吐出装置
11〜16 吐出口列
55 吐出口
102 MPU

Claims (14)

  1. 複数の吐出口列の吐出口から液体を吐出させる液体吐出装置であって、
    前記複数の吐出口列のうち一部の吐出口列を用いて吐出を行う場合、用いられる使用列の温度と用いられない非使用列の温度とを個別に制御し、前記使用列の温度が吐出可能な温度以上であれば前記使用列の吐出口から吐出を開始させる制御手段を備えることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記吐出口列の温度を検出する検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記検出手段にて検出された温度に応じて、前記吐出口列の温度を制御することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記吐出口列を加熱する加熱手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記検出手段にて検出された温度に基づいて、前記加熱手段を制御することによって、前記吐出口列の温度を制御することを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記吐出口列に対して目標温度を設定する設定手段をさらに備え、
    前記設定手段は、前記使用列に対して吐出可能な温度を目標温度として設定し、前記非使用列に対して前記使用列の目標温度よりも低い温度を目標温度として設定し、
    前記制御手段は、前記使用列の温度および前記非使用列の温度が設定されたそれぞれの目標温度以上である場合に前記使用列の吐出口から吐出を開始させることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記設定手段は、前記非使用列が複数ある場合、前記使用列からの距離が近いほど前記使用列の目標温度に近い温度に前記非使用列の目標温度を設定することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記設定手段は、前記複数の吐出口列に対して、前記加熱手段による加熱を停止させる停止温度を設定することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記複数の吐出口列のうち一部の吐出口列を用いて吐出を行う場合、
    前記設定手段は、前記使用列の停止温度と前記非使用列の停止温度とを同じ温度に設定することを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記複数の吐出口列のうち一部の吐出口列を用いて吐出を行う場合、
    前記設定手段は、前記使用列の停止温度よりも前記非使用列の停止温度を低い温度に設定することを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  9. 前記設定手段は、前記目標温度よりも前記停止温度を高い温度に設定することを特徴とする請求項6から請求項8の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記制御手段は、前記検出手段にて検出された温度が前記停止温度以上である場合、前記加熱手段による加熱を停止させることを特徴とする請求項6から請求項9の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  11. 前記制御手段は、前記検出手段にて検出された温度が、前記停止温度未満であっても前記目標温度以上であれば、前記加熱手段による加熱を停止させることを特徴とする請求項6から請求項9の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  12. 前記複数の吐出口列のそれぞれが使用列であるか又は非使用列であるか、を判別する判別手段をさらに備え、
    前記設定手段は、前記判別手段による判別結果に応じて、前記複数の吐出口列に対して目標温度を設定することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の液体吐出装置。
  13. 前記複数の吐出口列のそれぞれが使用列であるか又は非使用列であるか、を判別する判別手段をさらに備え、
    前記設定手段は、前記判別手段による判別結果に応じて、前記複数の吐出口列に対して停止温度を設定することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の液体吐出装置。
  14. 複数の吐出口列の吐出口から液体を吐出させる液体吐出装置の制御方法であって、
    前記複数の吐出口列のうち一部の吐出口列を用いて吐出を行う場合、用いられる使用列の温度と用いられない非使用列の温度とを個別に制御し、前記使用列の温度が吐出可能な温度以上であれば前記使用列の吐出口から吐出を開始させることを特徴とする制御方法。
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