JP2015146674A - 電動機の回転子の製造方法、電動機の回転子、電動機、電気機器 - Google Patents

電動機の回転子の製造方法、電動機の回転子、電動機、電気機器 Download PDF

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弘紀 浅井
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慎一 堤
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Koji Ueda
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Abstract

【課題】高密度化した高磁力の磁石を得る製造方法を提供すること。【解決手段】回転子のコア13、上金型11、下金型12、下パンチ金型14のパーツにて構成される。回転子のコア13の磁石埋設孔と磁石コンパウンド15の射出口との位置を合わせる。シリンダー11aの内容物へ圧力及び熱エネルギーを加えて軟化した磁石コンパウンド15を射出し、この磁石コンパウンド15を回転子のコア13の磁石埋設孔に充填し、成形する。次に磁石温度を200℃程度まで低下させる。温度低下については金型温度を調整することにより実施する。磁石の温度が200℃程度に至った時点で磁石埋設孔と略同形状の下パンチ金型14の上昇動作による加圧によって、充填工程途中のボンド磁石16を更に圧縮してボンド磁石成形体17を得る。【選択図】図1

Description

本発明は、電動機の回転子のコアの磁石埋設孔へボンド磁石を充填する工程を含む電動機の回転子の製造方法に関する。
永久磁石を用いた電動機は回転子に磁石を配置し磁極を形成することにより構成される。回転子に永久磁石を配置する形態としては後述するコアの外周に貼り付けた表面磁石型のものと、回転子のコアの内部に磁石を配置する磁石埋設型の2種類に大別される。
表面磁石型の製造工程は、簡便な様態の工程を採用可能である。例えば、着磁した磁石を回転子の表面に貼り付ける工程を採用することも可能である。この場合は、電動機として組み込んだ後に着磁する工法を採用不能なケースにおける電動機に好適である。
一方で電動機の高性能化の一端として高速回転化がある。上述の表面磁石型の回転子を採用した電動機では、高速回転に対しては遠心力による影響について配慮を要する。例えば、過度に遠心力が働く用途の電動機においては、何らかの課題解決が必要である。磁石埋設型の回転子においても、高速回転による遠心力の影響を配慮しなければならないことは同様であるが、表面磁石型の回転子の電動機に比べ遠心力の影響を解消容易な構成であることから、近年、その採用事例が多く見られる。
回転子内に永久磁石を埋設配置する電動機における、埋設配置する永久磁石の種類に関しては、焼結型の永久磁石を採用し、この永久磁石を回転子の磁石埋設孔内に挿入して後、所望の位置に配置する構成を採用するのが一般的である。
しかし、焼結型の永久磁石は、陶器や磁器等と同様な焼成物であり、その外形には焼成による反りや何らかの変形を有する。しかし、その寸法精度は、金属加工部品程の寸法精度などと比較すれば、相当に見劣りするところであるが、経済性を追及する場合においては、許容せざるを得ない。
つまり、焼結型の永久磁石の配設箇所周辺の部品寸法には、過度の寸法公差を設定しなくてはならず、永久磁石外形寸法と回転子のコアの磁石埋設孔の孔寸法との間には、寸法公差に起因する不可避な隙間が生じてしまう。そして、この隙間によって生じた磁気抵抗は、電動機の磁気回路の構成における課題となる。
この課題を解決する一手段としては、隙間を生じさせないことを意図して、焼結型の永久磁石をボンド磁石に置換する構成が広く知られている。このボンド磁石は、軟化させた磁石コンパウンド等を回転子の磁石埋設孔へ充填して硬化させるなどの工法によって配設する。
例えば、図2に示す従来技術によるボンド磁石の製造方法は、回転子のコア23の磁石埋設孔へボンド磁石成形体24を充填するものである。図中に示す上金型21と、下金型22と、回転子のコア13とからなる3つの要素から構成される。また、他の方法としては、回転子の磁石埋設孔へ挿入した焼結磁石と回転子のコアとの隙間にボンド磁石を配置し硬化する方法も広く知られている(例えば特許文献1参照)。
このように、ボンド磁石を充填する工程の概要は、磁石コンパウンド等を注入・充填し硬化させるものである。ボンド磁石の充填された磁石埋設孔には、ボンド磁石と回転子のコア間に隙間(エアギャップ)は生じ得ないことから、隙間(エアギャップ)に起因する磁気抵抗の発生も抑制可能である。
なお、ちなみに、陶器や磁器等と同様な焼成物の焼結磁石でも、焼成後に特別な研磨加工や、鏡面研磨などの加工を施すことで、金属加工部品並みの寸法精度は実現可能であるが、研磨加工等による工数は、過大なものとなることから、経済性・生産性の観点から産業的価値の乏しいものとなる。
特開平10−304610号公報
ボンド磁石体を回転子内部に埋め込むための磁石埋設孔の中に、ボンド磁石体を射出成形にて形成する場合においては、ボンド磁石体のもとになるコンパウンド状態にある磁性体を加熱し流動性を高めたのち、圧縮し、ゲート口を通して、回転子コア内の所定の位置に流し込まれた後、冷却されボンド磁石体は固定される。
ここでの成形性はコンパウンドの流動性に関連して改善を要する。樹脂量及び材料の温度が流動性の重要なファクターとなる。材料の温度は磁石粉末の磁気特性に与える影響が大きく、コンパウンドの流動性を高めるために材料の温度を高め、樹脂の粘度を下げる方法ある。しかし、材料の温度を上げることで磁粉の熱劣化が進み、磁気特性の角型性などを劣化させてしまう。
一方、磁気特性を高性能化するためには、コンパウンド中の樹脂量を減少させることにより、相対的に磁粉量が増加し、高い磁気特性を実現することが可能である。しかし、樹脂量を減らす場合ではコンパウンドの流動性が著しく低下し、回転子コア中に成形する際に均質が成形を行うことができない。
このように回転子の磁力を高めるためには磁気特性と成形性が相反するなかで、高い磁力のボンド磁石を回転子内部に均質化して形成しなければならない。
本発明は、上記課題を解決するために、ボンド磁石成形体の密度を高めた高磁力のボンド磁石を回転子の磁石埋設孔へ充填する製造方法を提案するものである。
本発明は、電動機の回転子のコアの磁石埋設孔へ磁石コンパウンドの溶融体を充填する工程を含む電動機の回転子の製造方法に関して、ボンド磁石の成形性および充填性と高密度成形を両立させるためには成形可能な樹脂流動性を確保した工程条件でシリンダー内の磁石コンパウンドを回転子のコアの磁石埋設孔の内部に成形する。第1の工程は、前記磁石コンパウンドを流動性の高い状態にして回転子のコアの磁石埋設孔の中に成形する工程である。この状態の成形体は内部からの脱泡などが不十分であり、空隙が存在する状態にあり、樹脂/磁粉比率から推定される理想的な磁石密度とは乖離している。本発明はこの状態に引き続き第2の工程として、第1の工程にて形成された磁石体を保持しつつ、ボンド磁石体の溶融体又は半溶融体の温度を下げた状態で、ボンド磁石体の外形形状に合わせたパンチ金型でボンド磁石体の溶融体、ボンド磁石体の半溶融体又はボンド磁石体を圧縮する工程を連続して行う工程を採用するものである。第2の工程を実施することで、より強い荷重でボンド磁石体の溶融体、ボンド磁石体の半溶融体又はボンド磁石体を圧縮し内部の空隙部分を更に除去することでボンド磁石体の密度を高めて、理想的な磁石密度の実現を図るものである。
上述のとおり、本発明の電動機の回転子の製造方法は、第1の工程で回転子部のキャビティ―内に最低限の流動性を確保した状態で成形する工程と連続して第2の工程にて第1の工程で作製した磁石体の温度を低下させた状態で圧縮し、高い磁石密度を実現することを特徴とする製造方法である。
なお、本発明の記述においては、ボンド磁石体の溶融体は、磁石コンパウンドの溶融体とも表現し得るものである。また、同じく、ボンド磁石体の半溶融体は、磁石コンパウンドの半溶融体とも表現し得るものである。そして、磁石コンパウンドの溶融体及び磁石コンパウンドの半溶融体の硬化物は、ボンド磁石体である。
第1の発明は、電動機の回転子のコアの磁石埋設孔へ磁石コンパウンドの溶融体を充填する工程を含む電動機の回転子の製造方法において、
前記磁石埋設孔及び前記磁石埋設孔の一方端側に接する金型に前記磁石埋設孔の断面形状と略同じ形状のパンチ金型挿通孔を設け、
前記パンチ金型挿通孔の一方端側から挿通するパンチ金型を前記パンチ金型挿通孔の他方端側の手前の途中まで挿入してこのパンチ金型挿通孔の中に前記樹脂磁石コンパウンドの溶融体の充填用の挿通孔空間余部を設け、
前記挿通孔空間余部の開口側と前記磁石埋設孔の一方側とを衝合して、
前記磁石埋設孔の他方端側を塞ぐ金型の樹脂注入口から前記磁石コンパウンドの溶融体を前記挿通孔空間余部及び前記磁石埋設孔に充填した後に、
前記磁石コンパウンドの溶融体の充填時の第一の温度から降温した第二の温度に維持したまま前記パンチ金型を可動させて前記挿通孔空間余部に充填された前記磁石コンパウンドの溶融体を前記磁石埋設孔の中へと充填し、その後に、前記磁石埋設孔の中の前記磁石コンパウンドの溶融体を硬化させる電動機の回転子の製造方法である。
第2の発明は、第1の発明の電動機の回転子の製造方法において、第二の温度の下限値を200℃とする電動機の回転子の製造方法である。
第3の発明は、第1の発明の電動機の回転子の製造方法において、第一の温度の範囲を250℃から270℃とする電動機の回転子の製造方法である。
第4の発明は、第1から第3の発明の電動機の回転子の製造方法を用いて得られる電動機の回転子である。
第5の発明は、第1から第3の発明の電動機の回転子の製造方法を用いて得られる電動機の回転子を搭載する電動機である。
第6の発明は、第1から第3の発明の電動機の回転子の製造方法を用いて得られる電動機の回転子を搭載する電動機を含む電気機器である。
回転子コア内に充填するコンパウンドの流動性を大きく低下させることなく、コア内部に形成された磁石密度を高めることができる。高い磁石密度を実現することにより回転子の磁気特性の向上が可能であり、高い磁力を有する磁石埋設型の回転子を提供可能である。
本発明に係るボンド磁石埋め込みコアの工程を説明する図 従来のボンド磁石埋め込みコアの工程を説明する図 本発明の実施例に係る圧縮力と成形体の密度の関係を示すグラフ 本発明の実施例に係る第2の工程の温度と成形体密度との関係を示すグラフ 本発明の一実施例の回転子のコアを示す斜視図 本発明の一実施例の回転子を示す断面図
以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態及び実施例によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係るボンド磁石の製造方法を示す図である。図2に従来技術を示す。成形は図に示す構成で実施される。金型周辺の構成物は上金型11、下金型12、回転子のコア13、下パンチ金型14の4点で構成される。セッティングされた回転子のコアの上金型側から、磁石コンパウンドを充填する。充填は磁石コンパウンドを高温環境下に置き、この磁石コンパウンドを固形から軟化させて実施する。磁石コンパウンドを軟化させる温度はこの磁石コンパウンドを構成する樹脂材料とその樹脂比率にて定まるものであるが、高温環境下では磁粉の劣化が進むため、230〜280℃程度までの温度にて実施する。
磁石コンパウンドを充填した後は、磁石コンパウンド側からの圧力を保持する。この圧力を保持した状態のまま金型温度を降温させる。金型温度が250℃以下になった時点で下パンチ金型側を移動させ磁石コンパウンドをさらに圧縮する。この圧縮する工程により磁石中の空隙部分が減少するため、磁石密度がさらに増加するものである。この圧縮する際の温度を250℃以下とし、第2の別の工程として分けることで、磁粉の磁気特性の劣化を抑制可能となり、本発明の製造方法による電動機の回転子の高性能化に寄与することとなる。
上述の磁石コンパウンドを更に圧縮し、成形する際の金型について説明する。この成形するための金型は、前述のとおり、少なくとも図中に示す上金型11と、下金型12と、回転子のコア13と、下パンチ金型14とからなる4つの要素から構成される。なお、本発明では、成形時に磁場を印加する磁場中成形は要しないため、金型の材質はS45Cの焼入れ品、又は超硬材等を採用可能であり、非磁性材料である必要性はない。
また、本発明における成形工程は磁石コンパウンドの柔軟性の変化を積極的に活用している。すなわち、磁石コンパウンドを充填する時点での金型の温度よりも、金型の温度を多少低下させて、磁石コンパウンドを充填した時点の柔軟性よりも磁石コンパウンドの柔軟性が多少失われた状態で、さらに磁石コンパウンドの圧縮を行い、この磁石コンパウンドの充填度を高めるものである。
具体的には、この磁石コンパウンドに含まれる樹脂は熱可塑性樹脂であるため、柔軟性が失われる硬化開始温度以下にボンド磁石成形体及び金型温度を下げる。降温した金型内に配置された充填工程途中のボンド磁石は下パンチ金型の可動による圧縮動作によって更に圧縮されて、ボンド磁石成形体が完成する。なお、磁石の変形量を均一に実施するため、図中にあるように、磁石成形体を一旦、下コア内に一部はみ出させる方法を用い、次に、この充填工程途中のボンド磁石を下パンチ金型の上昇動作によって磁石埋設孔の内部へ押し込む方法を用いる。下パンチ金型14は、下金型12の下パンチ金型挿通孔12aを挿通する上昇動作によって充填工程途中のボンド磁石を圧縮する。
本第2の工程における圧縮時の荷重は5〜40Mpaとする。圧縮時の温度や磁石材料に含まれる樹脂量により、変形性が変わるため、条件にあった荷重の調整が適宜必要であることは言うまでも無い。
上述の磁石コンパウンドの主成分としてはNdFeB材料であるが、本発明の磁石材料としては、SmFeN材料、フェライト材料でも適用可能であり、本発明の構成及び効果を左右するものではなく、磁石材料の種類により限定されない。
また、上述の本発明の説明における成形工法は射出成型を採用しているが、押し出し成形のようにコンパウンドをキャビティ内に配置する方法を採用してもよい。
図5には、本発明により得られる回転子のコアの斜視図を示す。回転子のコア13の磁石埋設孔17aには、ボンド磁石成形体17が充填されている。図6には、本発明により得られる回転子13aの断面図を示す。回転子のコア13の磁石埋設孔17aには、ボンド磁石が充填され、回転子のコア13を軸通する出力軸18を具備している。なお、図5及び図6に示す回転子及び回転子のコアの様態は、本発明の実施例における一例であり、他の様態の回転子及び回転子のコアにも適用可能であることは言うまでも無い。
本発明のボンド磁石は、以下に示す工程に基づいて充填し、硬化させる。本実施例にて用いるボンド磁石材料は、磁石材料がNdFeB磁粉であり、さらに結合剤として2種類のナイロン剤を主成分とする材料とから構成されるもので、本発明の分野にて一般的に用いられている希土類NdFeBの射出成型の用途に調整された磁石コンパウンドを用いる。
次に、成形工程について説明する。まず、磁石コンパウンドを恒温槽中に放置する。温度は80℃〜100℃/時間は2時間以上として磁石コンパウンドに吸着している水分を除去する。脱水された磁石コンパウンドを高温で保持したシリンダー11aの内に投入し、磁石コンパウンドの温度を上げ軟化させる。保持する第一の温度は250〜270℃である。
上述のようにして成形するために図1に示す磁石コンパウンド15は、十分軟化した状態にする。
次に、磁石を埋め込む側の回転子及び成形金型について説明する。図1に記載されているように少なくとも回転子のコア13、上金型11、下金型12、下パンチ金型14のパーツにて構成される。回転子のコア13の磁石埋設孔と磁石コンパウンド15の射出口との位置を合わせる。
次に、上記のシリンダー11aの内容物へ圧力及び熱エネルギーを加えて軟化した磁石コンパウンド15を射出し、この磁石コンパウンド15を回転子のコア13の磁石埋設孔に充填し、成形する。
次に、磁石温度、つまり磁石コンパウンドの溶融体又は磁石コンパウンドの半溶融体を第2の温度である200℃まで低下させる。温度低下については金型温度を調整することにより実施する。この工程では、磁石の温度が200℃に至った時点で磁石埋設孔と略同形状の下パンチ金型14の上昇動作による加圧によって、充填工程途中のボンド磁石16を更に圧縮してボンド磁石成形体17を得る。。下パンチ金型14は、下金型12の下パンチ金型挿通孔12aを挿通する上昇動作によって充填工程途中のボンド磁石を圧縮する。
図3は圧縮時の圧力とボンド磁石成形体17の密度の関係を示す図である。充填密度が6.3g/cmのコンパウンドについて実施した結果、第1の工程の充填時の圧力に対し第2の工程の圧力を変化させることで磁石密度は6.46g/cmまで増加することを確認している。圧縮時の圧力により磁石密度は顕著に変化し成形時の圧力の4倍程度とすることで理想的な密度に近い状態の磁石体を実現することが可能となる。
また、充填密度6.2g/cmの場合についても第2の工程の圧力増加に伴い成形体密度は増加し6.4g/cmまで増加を確認した。この第2の工程の圧力増により、第1の工程の充填密度に対し2〜3%の増加が可能となった。
図4は第2の工程における第二の温度と成形体密度との相関を示す図である。第1の工程における第一の温度に対して、第二の温度が200℃を下回る温度では、磁石密度の高密度化には至らない。第2の工程における第二の温度は200℃を上回る温度が好適であり、磁石密度の高密度化が可能である。
ボンド磁石を単体で取り出して、本発明によるボンド磁石と従来技術によるボンド磁石とをフラックス値にて比較すると、本発明の製造方法を用いることにより2〜3%のフラックス値の向上が見られた。これにより、磁石密度を高めた相当分にみあった磁力の向上が確認できた。
また、第2の工程の工法を連続しておこなうことにより、磁粉の磁気特性の劣化を抑制可能であり、ボンド磁石体の高密度化、高磁力化が実現可能となる。
回転子コア内に充填するコンパウンドの流動性を大きく低下させることなく、コア内部に形成された磁石密度を高めることができる。高い磁石密度を実現することにより回転子の磁気特性の向上が可能であり、高い磁力を有する磁石埋設型の回転子を提供可能となる。
11 上金型
12 下金型
13 回転子のコア
13a 回転子
14 下パンチ金型
15 磁石コンパウンド
16 充填工程途中のボンド磁石
17 ボンド磁石成形体
17a 磁石埋設孔
18 出力軸
21 上金型
22 下金型
23 回転子のコア
24 ボンド磁石成形体

Claims (6)

  1. 電動機の回転子のコアの磁石埋設孔へ磁石コンパウンドの溶融体を充填する工程を含む電動機の回転子の製造方法において、
    前記磁石埋設孔及び前記磁石埋設孔の一方端側に接する金型に前記磁石埋設孔の断面形状と略同じ形状のパンチ金型挿通孔を設け、
    前記パンチ金型挿通孔の一方端側から挿通するパンチ金型を前記パンチ金型挿通孔の他方端側の手前の途中まで挿入してこのパンチ金型挿通孔の中に前記磁石コンパウンドの溶融体の充填用の挿通孔空間余部を設け、
    前記挿通孔空間余部の開口側と前記磁石埋設孔の一方側とを衝合して、
    前記磁石埋設孔の他方端側を塞ぐ金型の樹脂注入口から前記磁石コンパウンドの溶融体を前記挿通孔空間余部および前記磁石埋設孔に充填した後に、
    前記磁石コンパウンドの溶融体の充填時の第一の温度から降温した第二の温度に維持したまま前記パンチ金型を可動させて前記挿通孔空間余部に充填された前記磁石コンパウンドの溶融体を前記磁石埋設孔の中へと充填し、その後に、前記磁石埋設孔の中の前記磁石コンパウンドの溶融体を硬化させる電動機の回転子の製造方法。
  2. 請求項1記載の電動機の回転子の製造方法において、第二の温度の下限値を200℃とする電動機の回転子の製造方法。
  3. 請求項1記載の電動機の回転子の製造方法において、第一の温度の範囲を250℃から270℃とする電動機の回転子の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電動機の回転子の製造方法を用いて得られる電動機の回転子。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電動機の回転子の製造方法を用いて得られる電動機の回転子を搭載する電動機。
  6. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電動機の回転子の製造方法を用いて得られる電動機の回転子を搭載する電動機を含む電気機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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