JP2015145997A - 薄膜トランジスタアレイ装置、el装置、薄膜トランジスタアレイ装置の駆動方法、および、el装置の駆動方法 - Google Patents

薄膜トランジスタアレイ装置、el装置、薄膜トランジスタアレイ装置の駆動方法、および、el装置の駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保持トランジスタのオフ特性の確認を行うことの可能な薄膜トランジスタアレイ装置、EL装置、薄膜トランジスタアレイ装置の駆動方法、および、EL装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】測定期間において設定動作と測定動作とを順に実行する測定回路を備え、前記測定回路は、前記設定動作において、前記第1選択線Ls1を第1非選択レベルL1に設定し、かつ、前記第2選択線Ls2を第2選択レベルH2に設定して、前記駆動トランジスタT1の閾値電圧を越える電圧を電源線Laとデータ線Ldとの間に印加し、前記測定動作において、前記データ線Ldを緩和時間だけハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線Ldのレベルを測定する。
【選択図】図8

Description

本開示の技術は、駆動トランジスタを駆動させる電圧を保持容量に保持させる保持トランジスタを備える薄膜トランジスタアレイ装置、EL装置、薄膜トランジスタアレイ装置の駆動方法、および、EL装置の駆動方法に関する。
エレクトロルミネッセンス(EL)装置は、例えば、マトリックス状に並ぶ複数のEL素子を備え、複数のEL素子の各々は、相互に異なる画素回路に接続している。複数の画素回路の各々は、例えば、駆動トランジスタと、駆動トランジスタのゲート‐ソース間に接続する保持容量と、保持容量の一方の電極に接続する保持トランジスタと、保持容量の他方の電極に接続する選択トランジスタとを含む。
画素回路を構成する駆動トランジスタのドレインは、電源線を通じて電源ドライバに接続し、駆動トランジスタのソースに接続するEL素子に、保持容量の保持する電圧に応じた駆動電流を流す。画素回路を構成する選択トランジスタは、保持容量の有する一方の電極とデータ線とに接続し、画素回路を構成する保持トランジスタは、保持容量の有する他方の電極と駆動トランジスタのドレインとに接続している。そして、1つの選択ドライバによって選択される保持トランジスタ、および、選択トランジスタは、電源線の書込レベルとデータ線の階調レベルとの差に応じた電圧をオン状態において保持容量に書き込み、オフ状態において保持容量に保持させる(例えば、特許文献1、および、特許文献2を参照)。
特開2003−195810号公報 特開2013−114072号公報
ところで、EL装置の製造工程では、例えば、数十万個から数百万個という多数の薄膜トランジスタの各々の特性が、EL素子の発光に基づいてEL装置ごとに測定されている。この際に、保持トランジスタのオフ特性のみを測定することが可能であれば、EL装置における輝点欠陥や暗点欠陥の要因を予め抽出できるため、EL装置の歩留まりを高めるうえで非常に有効である。
例えば、保持トランジスタにおいて所定のオフ特性が得られない場合には、保持トランジスタの製造に関わる工程や保持トランジスタの素子構造を見直すことが可能である。また、例えば、EL素子の形成に先駆けて画素回路が形成される製造方法であれば、所定のオフ特性が得られない画素回路に対して、EL素子の形成に先駆けて保持トランジスタの修復が可能でもある。それゆえに、EL素子を駆動させるための薄膜トランジスタアレイ装置においては、保持トランジスタのオフ特性の確認を行うことの可能な構成が求められている。
本開示の技術は、保持トランジスタのオフ特性の確認を行うことの可能な薄膜トランジスタアレイ装置、EL装置、薄膜トランジスタアレイ装置の駆動方法、および、EL装置の駆動方法を提供することにある。
本開示における薄膜トランジスタアレイ装置の一態様は、ゲートと、電源線に接続する第1端子と、EL素子に接続するための第2端子とを有し、前記ゲートと前記第2端子とが保持容量を介して接続する駆動トランジスタと、第1選択線に接続するゲートを有し、前記第1選択線が選択レベルに設定されるときに前記駆動トランジスタのゲートと前記第1端子とを導通させる保持トランジスタと、第2選択線に接続するゲートを有し、前記第2選択線が選択レベルに設定されるときに前記第2端子とデータ線とを導通させる選択トランジスタと、測定期間において設定動作と測定動作とを順に実行する測定回路と、を備える。そして、前記測定回路は、前記設定動作において、前記第1選択線を非選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加し、前記測定動作において、前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する。
本開示におけるEL装置の一態様は、ゲートと、電源線に接続する第1端子と、EL素子に接続する第2端子とを有し、前記ゲートと前記第2端子とが保持容量を介して接続する駆動トランジスタと、第1選択線に接続するゲートを有し、前記第1選択線が選択レベルに設定されるときに前記駆動トランジスタのゲートと前記第1端子とを導通させる保持トランジスタと、第2選択線に接続するゲートを有し、前記第2選択線が選択レベルに設定されるときに前記第2端子とデータ線とを導通させる選択トランジスタと、測定期間において設定動作と測定動作とを順に実行する測定回路と、を備える。そして、前記測定回路は、前記設定動作において、前記第1選択線を非選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加し、前記測定動作において、前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する。
本開示における薄膜トランジスタアレイ装置の駆動方法の一態様は、ゲートと、電源線に接続する第1端子と、EL素子に接続するための第2端子とを有し、前記ゲートと前記第2端子とが保持容量を介して接続する駆動トランジスタと、第1選択線に接続するゲートを有し、前記第1選択線が選択レベルに設定されるときに前記駆動トランジスタのゲートと前記第1端子とを導通させる保持トランジスタと、第2選択線に接続するゲートを有し、前記第2選択線が選択レベルに設定されるときに前記第2端子とデータ線とを導通させる選択トランジスタと、を備える薄膜トランジスタアレイ装置を駆動させる方法である。そして、前記第1選択線を非選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加する設定工程と、前記設定工程の後に、前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する測定工程と、を含む。
本開示におけるEL装置の駆動方法の一態様は、ゲートと、電源線に接続する第1端子と、EL素子に接続する第2端子とを有し、前記ゲートと前記第2端子とが保持容量を介して接続する駆動トランジスタと、第1選択線に接続するゲートを有し、前記第1選択線が選択レベルに設定されるときに前記駆動トランジスタのゲートと前記第1端子とを導通させる保持トランジスタと、第2選択線に接続するゲートを有し、前記第2選択線が選択レベルに設定されるときに前記第2端子とデータ線とを導通させる選択トランジスタと、を備えるEL装置を駆動させる方法である。そして、前記第1選択線を非選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加する設定工程と、前記設定工程の後に、前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する測定工程と、を含む。
本開示の技術における上記一態様によれば、オフ特性の測定に際して、保持トランジスタはオフ状態に設定され、かつ、選択トランジスタはオン状態に設定される。この際に、保持トランジスタのオフ電流が十分に小さい構成では、駆動トランジスタがダイオード接続されない一方で、保持トランジスタが短絡していたり、それに相当する大きいオフ電流を保持トランジスタが流したりする構成では、駆動トランジスタがダイオード接続される。
ここで、駆動トランジスタにて閾値電圧以上の電圧が、電源線とデータ線との間に印加されるとき、保持トランジスタが正常に動作する構成であれば、駆動トランジスタがダイオード接続されないため、電源線とデータ線との間の電圧に応じた電圧が、保持容量に書き込まれることはない。そして、データ線がハイインピーダンス状態に設定された後のデータ線のレベルは、ハイインピーダンス状態に設定される前とほぼ同等に保たれる。
これに対して、保持トランジスタが短絡したり、それに相当する程度に保持トランジスタのオフ電流が流れたりする構成では、駆動トランジスタがダイオード接続されるため、電源線とデータ線との間の電圧に応じた電圧が、保持容量に書き込まれる。そして、データ線がハイインピーダンス状態に設定された後にも、依然として駆動トランジスタがダイオード接続されるため、データ線のレベルは、ハイインピーダンス状態に設定される前よりも電源線のレベルに近くなる。
結果として、測定動作によって得られるデータ線のレベルは、保持トランジスタにおけるオフ電流に応じて異なるため、保持トランジスタのオフ特性の確認を行うことが可能である。
本開示における薄膜トランジスタアレイ装置の他の態様において、前記測定回路は、前記測定動作において、前記データ線を緩和時間だけハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する。そして、前記緩和時間は、前記保持トランジスタが短絡している場合に、前記駆動トランジスタの閾値電圧に対応する電圧を前記保持容量が保持するまでの長さを有する。
本開示における薄膜トランジスタアレイ装置の他の態様によれば、保持トランジスタが短絡している場合には、駆動トランジスタの閾値電圧に対応する電圧を保持容量が保持する。そのため、保持トランジスタが短絡している場合、あるいは、これに相当する程度に保持トランジスタのオフ電流が大きい場合には、データ線のレベルとして、駆動トランジスタの閾値電圧と電源線のレベルとに基づく値が得られる。結果として、保持トランジスタのオフ特性の確認における結果の精度を高めることが可能である。
本開示における薄膜トランジスタアレイ装置の他の態様において、前記測定回路は、閾値電圧の測定期間において書込動作と測定動作とを順に実行する。そして、前記閾値電圧の測定期間における書込動作において、前記第1選択線を選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加する。また、前記閾値電圧の測定期間における測定動作において、前記駆動トランジスタの閾値電圧に対応する電圧を前記保持容量が保持するまで前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する。
本開示における薄膜トランジスタアレイ装置の他の態様によれば、保持トランジスタのオフ特性の確認と、駆動トランジスタの閾値電圧の確認とを、共通する測定回路が実行する。それゆえに、薄膜トランジスタアレイ装置における装置構成の簡素化を図ることが可能でもある。
本開示の技術によれば、保持トランジスタのオフ特性の確認を行うことが可能である。
本開示の技術の一実施形態におけるEL装置の構成を示すブロック図である。 一実施形態におけるELパネルの構成を画素回路の構成と共に示す回路図である。 一実施形態におけるデータドライバの構成を示すブロック図である。 一実施形態における画素回路の各ノードにおけるレベルを画素回路と共に示す回路図であって、階調駆動期間における書込動作時のレベルを示す図である。 一実施形態における画素回路の各ノードにおけるレベルを画素回路と共に示す回路図であって、階調駆動期間における発光動作時のレベルを示す図である。 一実施形態における画素回路の各ノードにおけるレベルを画素回路と共に示す回路図であって、閾値電圧の測定期間における書込動作時と測定動作時とにおけるレベルを示す図である。 一実施形態における画素回路において経過時間に対するデータ線のレベルの推移を示すグラフであって、閾値電圧の測定期間における測定動作時の推移を示すグラフである。 一実施形態における画素回路の各ノードにおけるレベルを画素回路と共に示す回路図であって、オフ特性測定時の保持トランジスタにオフ電流が流れるときのレベルを示す図である。 一実施形態における画素回路において経過時間に対するデータ線のレベルの推移を示すグラフであって、オフ特性の測定期間の保持トランジスタにオフ電流が流れるときの測定動作時における推移を示すグラフである。 一実施形態における画素回路の各ノードにおけるレベルを画素回路と共に示す回路図であって、オフ特性の測定期間の保持トランジスタが正常に動作するときのレベルを示す図である。 一実施形態における画素回路において経過時間に対するデータ線のレベルの推移を示すグラフであって、オフ特性の測定期間の保持トランジスタが正常に動作するときの測定動作時における推移を示すグラフである。
図1から図11を参照して、本開示の技術を具体化した一実施形態における薄膜トランジスタアレイ装置、EL装置、薄膜トランジスタアレイ装置の駆動方法、および、EL装置の駆動方法を説明する。
[EL装置の構成]
図1が示すように、EL装置は、システムコントローラ11、パネルモジュール12、アナログ電源13、および、ロジック電源14を備えている。パネルモジュール12は、ELパネル21、データドライバ22、電源ドライバ23、第1選択ドライバ24A、および、第2選択ドライバ24Bを備えている。システムコントローラ11、データドライバ22、電源ドライバ23、第1選択ドライバ24A、および、第2選択ドライバ24Bは、測定回路の一例を構成している。
システムコントローラ11は、外部から入力される映像信号SIGに基づいて、映像信号SIGに含まれる階調成分を映像信号SIGから抽出し、階調成分をデジタル値である入力データDinに変換する。システムコントローラ11は、パネルモジュール12における1行分ごとの入力データDinを、列順にデータドライバ22に出力する。システムコントローラ11は、データドライバ22の駆動を制御するためのスタートパルスSP、ラッチパルスPL、および、スイッチ制御信号S1〜S5を生成し、これらの制御信号を各別にデータドライバ22に入力する。
システムコントローラ11は、外部から入力される映像信号SIGに基づいて、電源ドライバ23の駆動を制御するための電源制御信号SCON1を生成し、その電源制御信号SCON1を電源ドライバ23に入力する。システムコントローラ11は、第1選択ドライバ24Aの駆動を制御するための選択制御信号SCON2を生成し、その選択制御信号SCON2を第1選択ドライバ24Aに入力する。システムコントローラ11は、第2選択ドライバ24Bの駆動を制御するための選択制御信号SCON3を生成し、その選択制御信号SCON3を第2選択ドライバ24Bに入力する。
ELパネル21は、1つの方向である列方向に沿って延びるm本(mは正の整数)のデータ線Ldと、列方向と直交する行方向に沿って延びるn本(nは正の整数)の電源線Laと、行方向に沿って延びるn本の第1選択線Ls1と、行方向に沿って延びるn本の第2選択線Ls2とを備えている。平面視において、n本の第1選択線Ls1の各々、および、n本の第2選択線Ls2の各々と、m本のデータ線Ldの各々との交差する部位の近傍には、画素PIXが位置している。画素PIXは、ELパネル21においてn行×m列からなるマトリクス状に位置している。
m本のデータ線Ldの各々は、データドライバ22に電気的接続し、マトリックス状に位置する複数の画素PIXは、1列分の画素PIXごとに1本のデータ線Ldに接続している。n本の電源線Laの各々は、電源ドライバ23に電気的接続し、マトリックス状に位置する複数の画素PIXは、1行分の画素PIXごとに1本の電源線Laに接続している。n本の第1選択線Ls1の各々は、第1選択ドライバ24Aに電気的接続し、マトリックス状に位置する複数の画素PIXは、1行分の画素PIXごとに1本の第1選択線Ls1に接続している。n本の第2選択線Ls2の各々は、第2選択ドライバ24Bに電気的接続し、マトリックス状に位置する複数の画素PIXは、1行分の画素PIXごとに1本の第2選択線Ls2に接続している。
データドライバ22は、システムコントローラ11から出力される画素PIXごとの入力データDinを1行分ずつ列順に保持する。データドライバ22は、保持された1行分の入力データDinに基づいて、データ線Ldごとの電位である階調レベルVdataを生成し、m本のデータ線Ldの各々に階調レベルVdataを一斉に設定する。システムコントローラ11は、こうした階調レベルVdataに基づく画素PIXの駆動を階調駆動期間においてデータドライバ22に実行させる。
データドライバ22は、m本のデータ線Ldの各々の電位であるレベルを測定して、m本のデータ線Ldの各々のレベルの測定結果をデジタル値である測定データVmeasに変換する。データドライバ22は、m本のデータ線Ldの各々における測定データVmeasを出力データDoutとしてシステムコントローラ11に列番号順に出力する。システムコントローラ11は、こうした測定データVmeasを得るための画素PIXの駆動を非階調駆動期間においてデータドライバ22に実行させる。
電源ドライバ23は、電源制御信号SCON1に基づいて駆動されるタイミングジェネレーター、および、出力バッファを備えている。タイミングジェネレーターは、n本の電源線Laの各々に対応するタイミング信号を生成する。出力バッファは、タイミングジェネレーターの生成したタイミング信号を所定のレベルに変換して、n本の電源線Laの各々に電源信号として出力する。
例えば、システムコントローラ11は、上述の階調駆動期間においてi行目(iは1からnまでの正の整数)の画素PIXに書込動作を実行させるため、電源ドライバ23の駆動を通じて、i行の電源線Laに書込レベルELVSSを設定する。また、システムコントローラ11は、階調駆動期間においてi行目の画素PIXに発光動作を実行させるため、電源ドライバ23の駆動を通じて、i行の電源線Laに発光レベルELVDDを設定する。
また、例えば、システムコントローラ11は、非階調駆動期間の一例である閾値電圧の測定期間において、i行目(iは1からnまでの正の整数)の画素PIXに書込動作を実行させるため、電源ドライバ23の駆動を通じて、i行の電源線Laに書込レベルELVSSを設定する。また、例えば、システムコントローラ11は、閾値電圧の測定期間において、i行目(iは1からnまでの正の整数)の画素PIXに測定動作を実行させるため、電源ドライバ23の駆動を通じて、i行の電源線Laにこれもまた書込レベルELVSSを設定する。
また、例えば、システムコントローラ11は、非階調駆動期間の一例であるオフ特性の測定期間において、i行目(iは1からnまでの正の整数)の画素PIXに設定動作を実行させるため、電源ドライバ23の駆動を通じて、i行の電源線Laに書込レベルELVSSを設定する。また、例えば、システムコントローラ11は、オフ特性の測定期間において、i行目(iは1からnまでの正の整数)の画素PIXに測定動作を実行させるため、電源ドライバ23の駆動を通じて、i行の電源線Laにこれもまた書込レベルELVSSを設定する。
第1選択ドライバ24Aは、システムコントローラ11から出力される選択制御信号SCON2をスタートパルスとして順にシフトさせるシフトレジスタを備えている。シフトレジスタは、1行目の第1選択線Ls1に対応するシフト信号からn行目の第1選択線Ls1に対応するシフト信号までを行順に出力する。
第1選択ドライバ24Aは、シフト信号のレベルを第1選択レベルH1に変換した第1選択信号Vsel1を生成する出力バッファを備えている。出力バッファは、シフト信号に対応する行の第1選択線Ls1に、第1選択レベルH1に設定された第1選択信号Vsel1を出力し、シフト信号に対応しない行の第1選択線Ls1には、第1非選択レベルL1に設定された第1選択信号Vsel1を出力する。
そして、第1選択ドライバ24Aは、n本の第1選択線Ls1の各々に、第1選択レベルH1に設定された第1選択信号Vsel1を行番号順に出力して、n行×m列の画素PIXの各々を行ごとに選択する。
第2選択ドライバ24Bは、システムコントローラ11から出力される選択制御信号SCON3をスタートパルスとして順にシフトさせるシフトレジスタを備えている。シフトレジスタは、1行目の第2選択線Ls2に対応するシフト信号からn行目の第2選択線Ls2に対応するシフト信号までを行順に出力する。
第2選択ドライバ24Bは、シフト信号のレベルを第2選択レベルH2に変換した第2選択信号Vsel2を生成する出力バッファを備えている。出力バッファは、シフト信号に対応する行の第2選択線Ls2に、第2選択レベルH2に設定された第2選択信号Vsel2を出力し、シフト信号に対応しない行の第2選択線Ls2には、第2非選択レベルL2に設定された第2選択信号Vsel2を出力する。
そして、第2選択ドライバ24Bは、n本の第2選択線Ls2の各々に、第2選択レベルH2に設定された第2選択信号Vsel2を行番号順に出力して、n行×m列の画素PIXの各々を行ごとに選択する。
アナログ電源13は、ハイレベルのアナログ電源電圧DVSS、ローレベルのアナログ基準電圧VDD、および、非階調レベルVrefを生成する。アナログ電源電圧DVSSは、書込レベルELVSS、および、基準レベルVssよりもハイレベルに設定されている。非階調レベルVrefは、書込レベルELVSSに対して負極性に設定され、かつ、書込レベルELVSSとの差が駆動トランジスタT1における閾値電圧Vthを超えるように設定されている。
ロジック電源14は、データドライバ22の備える論理回路を駆動させるハイレベルのロジック電圧LVDD、および、ローレベルのロジック電圧LVSSを生成する。ロジック電源14は、ロジック電圧LVDD、および、ロジック電圧LVSSをデータドライバ22に供給する。
[画素回路DCの構成]
図2が示すように、複数の画素PIXの各々は、電流駆動素子であるEL素子OELと、EL素子OELを駆動するための画素回路DCとを備えている。画素回路DCは、駆動トランジスタT1と、保持トランジスタT2と、選択トランジスタT3と、保持容量Csとを備えている。なお、本実施形態では、EL装置の構成要素の中でEL素子OEL以外の構成要素によって薄膜トランジスタアレイ装置は構成されている。
駆動トランジスタT1は、nチャンネル型トランジスタであり、駆動トランジスタT1のゲートは、ノードN1を通じて保持トランジスタT2のソースに電気的接続している。駆動トランジスタT1のソースは、ノードN2を通じてEL素子OELのアノードに電気的接続し、駆動トランジスタT1のドレインは、ノードN3を通じて電源線Laに電気的接続している。駆動トランジスタT1は、飽和領域においてゲート‐ソース間の電圧に応じた駆動電流を流す機能を有している。
EL素子OELのアノードは、ノードN2を通じて駆動トランジスタT1のソースに電気的接続し、EL素子OELのカソードには、書込レベルELVSSと同じレベルに設定された基準レベルVssのカソード電圧が印加されている。
保持容量Csの有する両電極の中で第1電極は、ノードN1を通じて駆動トランジスタT1のゲートに電気的接続し、保持容量Csの有する両電極の中で第2電極は、駆動トランジスタT1のソースに電気的接続している。保持容量Csは、駆動トランジスタT1のゲートと、駆動トランジスタT1のソースとの間に形成される寄生容量であってもよいし、駆動トランジスタT1のゲートと、駆動トランジスタT1のソースとの間に別途備えられる容量素子であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。保持容量Csは、駆動トランジスタT1のゲート‐ソース間の電圧を保持する機能を有している。
保持トランジスタT2は、nチャンネル型トランジスタであり、保持トランジスタT2のゲートは、第1選択線Ls1に電気的接続している。保持トランジスタT2のドレインは、ノードN3を通じて駆動トランジスタT1のドレインに電気的接続し、保持トランジスタT2のソースは、ノードN1を通じて駆動トランジスタT1のゲートに電気的接続している。
保持トランジスタT2は、第1選択線Ls1における第1選択信号Vsel1のレベルに基づいて、駆動トランジスタT1をダイオード接続させるか否かを選択する機能を有している。また、保持トランジスタT2は、駆動トランジスタT1をダイオード接続させるときに、電源線Laのレベルとデータ線Ldのレベルとの差に応じた電圧を保持容量Csに保持させる機能を有している。
選択トランジスタT3は、nチャンネル型トランジスタであり、選択トランジスタT3のゲートは、第2選択線Ls2に電気的接続している。選択トランジスタT3のソースは、データ線Ldに電気的接続し、選択トランジスタT3のドレインは、ノードN2を通じて駆動トランジスタT1のソースに電気的接続している。
選択トランジスタT3は、第2選択線Ls2における第2選択信号Vsel2のレベルに基づいて、駆動トランジスタT1のソースとデータ線Ldとを電気的接続させるか否かを選択する機能を有している。また、選択トランジスタT3は、駆動トランジスタT1、および、保持トランジスタT2と協働して、電源線Laの書込レベルELVSSとデータ線Ldの階調レベルVdataとの差に応じた電圧を保持容量Csに保持させる機能を有している。
[データドライバ22の構成]
図3に示されるように、データドライバ22は、シフトレジスタ回路31、データレジスタ回路32、データラッチ回路33、レベルシフタ回路34、電圧変換回路35、および、バッファ回路36を備えている。電圧変換回路35は、データ線LdごとのDAC35Aと、データ線LdごとのADC35Bとを備えている。バッファ回路36は、データ線Ldごとの出力用バッファ36Aと、データ線Ldごとの測定用バッファ36Bとを備えている。レベルシフタ回路34は、DAC35AごとのレベルシフタLSと、ADC35BごとのレベルシフタLSとを備えている。
シフトレジスタ回路31、データレジスタ回路32、および、データラッチ回路33は、低耐圧回路として構成され、ロジック電源14は、ハイレベルのロジック電圧LVDD、および、ローレベルのロジック電圧LVSSを、これらの回路に供給する。電圧変換回路35、および、バッファ回路36は、高耐圧回路として構成され、アナログ電源13は、ハイレベルのアナログ電源電圧DVSS、ローレベルのアナログ基準電圧VDD、および、非階調レベルVrefの電圧を、これらの回路に供給する。
シフトレジスタ回路31は、スタートパルスSPとシフトクロック信号CLKとをシステムコントローラ11から受け入れる。シフトレジスタ回路31は、スタートパルスSPの入力ごとに、mビットのパラレル信号を生成し、そのパラレル信号をシフト信号としてデータレジスタ回路32に出力する。mビットのパラレル信号は、いずれか1つのビットを選択ビットに設定する信号であり、シフトレジスタ回路31は、シフトクロック信号CLKの入力ごとに選択ビットを列順にシフトさせる。
データレジスタ回路32は、入力データDinをシステムコントローラ11から受入れる。入力データDinは、例えば、1つの画素PIXごとに8ビットから構成されるデジタルデータである。データレジスタ回路32は、シフトレジスタ回路31の出力するシフト信号の各ビットに対応づけられたm個のレジスタを備え、m個のレジスタの各々は、画素PIXごとの1つの入力データDinを取り込む。データレジスタ回路32は、選択ビットに対応する1つのレジスタに、その都度、画素PIXごとの1つの入力データDinを取り込む。データレジスタ回路32は、選択ビットのシフトによってm個のレジスタの各々を列番号順に選択して、1行分の入力データDinをm個のレジスタに取り込む。
データラッチ回路33は、m個のデータラッチLTと、m個のデータラッチLTの各々の入力端に接続する各別の入力用スイッチSW1と、m個のデータラッチLTの各々の出力端に接続する各別の転送用スイッチSW2とを備えている。
入力用スイッチSW1は、j列目(jは1からm−1までの正の整数)のデータラッチLTの入力端の接続先を、データレジスタ回路32におけるj列目のレジスタと、j列目のADC35Bと、j+1列目のデータラッチLTの出力端とのいずれか1つに設定する。入力用スイッチSW1は、システムコントローラ11からのスイッチ制御信号S1に基づいて駆動される。なお、最後列であるm列目の入力用スイッチSW1は、m列目のデータラッチLTの入力端の接続先を、データレジスタ回路32におけるm列目のレジスタと、m列目のADC35Bと、ロジック電源14の出力端とのいずれか1つに設定する。
データラッチLTの入力端とデータレジスタ回路32とが接続するとき、m個のデータラッチLTの各々は、ラッチパルスPLに同期したタイミングで、それの接続するレジスタでの入力データDinを保持する。データラッチLTの入力端とADC35Bとが、レベルシフタ回路34を通じて接続するとき、m個のデータラッチLTの各々は、ラッチパルスPLに同期したタイミングで、それの接続するADC35Bからのデータを、レベルシフタ回路34を通じて、出力データDoutとして保持する。
j列目のデータラッチLTの入力端とj+1列目のデータラッチLTの出力端とが接続するとき、j列目のデータラッチLTは、ラッチパルスPLに同期したタイミングで、j+1列目のデータラッチLTの保持する出力データDoutを保持する。なお、最後列であるm列目のデータラッチLTの入力端とロジック電源14とが接続するとき、m列目のデータラッチLTは、ラッチパルスPLに同期したタイミングで、ロジック電圧LVSSを保持する。
転送用スイッチSW2は、j+1列目のデータラッチLTの転送先を、j+1列目のDAC35Aと、j列目のデータラッチLTとのいずれか1つに設定する。なお、最前列である1列目の転送用スイッチSW2は、1列目のデータラッチLTの転送先を、1列目のDAC35Aと、システムコントローラ11とのいずれか1つに設定する。これら転送用スイッチSW2は、システムコントローラ11からのスイッチ制御信号S2に基づいて駆動される。
データラッチLTの出力端とDAC35Aとが、レベルシフタ回路34を通じて接続するとき、データラッチLTの保持する入力データDinは、ラッチパルスPLに同期したタイミングで、それの接続先となるDAC35Aに入力される。j+1列目のデータラッチLTの出力端とj列目のデータラッチLTの入力端とが接続するとき、j+1列目のデータラッチLTの保持する出力データDoutは、ラッチパルスPLに同期したタイミングで、j列目のデータラッチLTに保持される。なお、この際に、1列目のデータラッチLTの出力端とシステムコントローラ11とが接続し、1列目のデータラッチLTの保持する出力データDoutはシステムコントローラ11へ出力される。
k列目(kは1からmまでの正の整数)のDAC35Aの各々は、k列目の出力用バッファ36Aに接続している。k列目のDAC35Aは、入力データDinに対応する電圧を、k列目のデータラッチLTからレベルシフタ回路34を通じて受け入れてアナログ電圧に変換し、変換後のアナログ電圧をk列目の出力用バッファ36Aに出力する。k列目の出力用バッファ36Aは、k列目のDAC35Aからのアナログ電圧を画素回路DCの駆動レベルに増幅する。そして、k列目の出力用バッファ36Aは、画素PIXの発光動作において、k列目の入力データDinに対応する階調レベルVdataを生成する。
k列目のADC35Bは、k列目の測定用バッファ36Bに接続している。k列目の測定用バッファ36Bは、k列目のデータ線Ldの電圧を取り込み、取り込まれた電圧をADC35Bの駆動レベルに変換してk列目のADC35Bへ出力する。k列目のADC35Bは、k列目の測定用バッファ36Bからアナログ電圧を受け入れてデジタルデータに変換し、変換後のデジタルデータをレベルシフタLSに出力する。レベルシフタLSは、ADC35Bから受け入れるデジタルデータをロジックレベルに変換し、変換後のデジタルデータを出力データDoutとしてk列目のデータラッチLTに出力する。
なお、DAC35Aは、レベルシフタLSから入力されるデジタルデータに対して、出力用バッファ36Aに出力するアナログ電圧に線形性を有している。ADC35Bは、測定用バッファ36Bから入力されるアナログ電圧に対して、レベルシフタLSに出力するデジタルデータに線形性を有している。また、DAC35AとADC35Bとは、電圧変換時のデジタルデータのビット長として、同一のビット長である、例えば、8ビットを設定している。
バッファ回路36は、データ線Ldごとの出力用バッファ36Aと、データ線Ldごとの測定用バッファ36Bと、データ線Ldと出力用バッファ36Aとの接続と切断とを切替えるデータ線Ldごとの出力用スイッチSW3とを備えている。また、バッファ回路36は、データ線Ldと出力用バッファ36Aとの接続と切断とを切替えるデータ線Ldごとの測定用スイッチSW4と、データ線Ldとアナログ電源13との接続と切断とを切替えるデータ線Ldごとの非階調レベルスイッチSW5とを備えている。出力用スイッチSW3は、システムコントローラ11からのスイッチ制御信号S3に基づいて駆動される。測定用スイッチSW4は、システムコントローラ11からのスイッチ制御信号S4に基づいて駆動される。非階調レベルスイッチSW5は、システムコントローラ11からのスイッチ制御信号S5に基づいて駆動される。
k列目の出力用スイッチSW3は、k列目の出力用バッファ36Aとk列目のデータ線Ldとを接続して、k列目のデータ線Ldを階調レベルVdataに設定する。k列目の測定用スイッチSW4は、k列目の測定用バッファ36Bとk列目のデータ線Ldとを接続して、k列目のデータ線Ldの電圧をk列目の出力用バッファ36Aに取り込む。k列目の非階調レベルスイッチSW5は、アナログ電源13とk列目のデータ線Ldとを接続して、k列目のデータ線Ldに非階調レベルVrefを設定する。
[階調駆動期間]
システムコントローラ11は、階調レベルVdataに基づいて画素PIXを駆動するとき、入力用スイッチSW1を駆動して、k列目のデータラッチLTとk列目のレジスタとを接続する。また、システムコントローラ11は、転送用スイッチSW2、および、出力用スイッチSW3を駆動して、k列目のデータラッチLTとk列目のデータ線Ldとを、レベルシフタLS、k列目のDAC35A、および、k列目の出力用バッファ36Aを通じて接続する。なお、この際に、システムコントローラ11は、k列目の測定用スイッチSW4を駆動して、k列目のデータ線Ldとk列目の測定用バッファ36Bとを切断する。また、システムコントローラ11は、k列目の非階調レベルスイッチSW5を駆動して、k列目のデータ線Ldとアナログ電源13とを切断する。
そして、k列目のデータラッチLTは、k列目のレジスタに記憶された入力データDinを保持し、その保持をラッチパルスPLに同期させる。k列目のデータラッチLTは、それが保持する入力データDinを、レベルシフタLSの増幅、k列目のDAC35Aの変換、および、k列目の出力用バッファ36Aの増幅を通じて、階調レベルVdataに変換し、k列目のデータ線Ldに階調レベルVdataを設定する。これによって、データドライバ22は、データレジスタ回路32に取り込まれた1行分の入力データDinを1行分の階調レベルVdataに変換して、全てのデータ線Ldに一斉に階調レベルVdataを設定する。
[非階調駆動期間]
システムコントローラ11は、非階調レベルVrefに基づいて画素PIXを駆動するとき、まず、出力用スイッチSW3、測定用スイッチSW4、および、非階調レベルスイッチSW5を駆動して、k列目のデータ線Ldをアナログ電源13に接続する。これによって、データドライバ22は、k目のデータ線Ldを非階調レベルVrefに設定する。次いで、システムコントローラ11は、k列目の非階調レベルスイッチSW5を駆動して、k列目のデータ線Ldとアナログ電源13とを切断する。これによって、データドライバ22は、k列目のデータ線Ldをハイインピーダンス状態に設定する。
システムコントローラ11は、k列目のデータ線Ldとアナログ電源13との切断から緩和時間trだけ経過すると、入力用スイッチSW1を駆動して、k列目のデータラッチLTとk列目の測定用バッファ36Bとを、レベルシフタLS、および、k列目のADC35Bを通じて接続する。また、システムコントローラ11は、j列目の転送用スイッチSW2を駆動して、j+1列目のデータラッチLTの転送先をj列目のデータラッチLTに設定する。次いで、システムコントローラ11は、入力用スイッチSW1を駆動して、j列目のデータラッチLTとj+1列目のデータラッチLTとを接続する。また、システムコントローラ11は、1列目の転送用スイッチSW2を駆動して、1列目のデータラッチLTの転送先をシステムコントローラ11に設定する。そして、システムコントローラ11は、測定用スイッチSW4を駆動して、k列目の測定用バッファ36Bとk列目のデータ線Ldとを接続する。なお、この際に、システムコントローラ11は、出力用スイッチSW3を駆動して、k列目のデータ線Ldとk列目の出力用バッファ36Aとを切断する。
この際に、k列目のADC35Bは、k列目のデータ線Ldのレベルを測定データVmeasに変換する。k列目のデータラッチLTは、まず、k列目のデータ線Ldの測定データVmeasを保持する。その後に、j列目のデータラッチLTは、j+1列目の測定データVmeasを保持し、その保持をラッチパルスPLに同期させる。1列目のデータラッチLTの出力端は、非階調駆動期間において、システムコントローラ11に接続され、システムコントローラ11は、1列目のデータラッチLTに保持される出力データDoutを受け入れる。これによって、1列目のデータラッチLTは、ラッチパルスPLごとに、2列目からm列目までの測定データVmeasを列順に保持し、その保持された測定データVmeasを出力データDoutとしてシステムコントローラ11に出力する。
[書込動作と発光動作]
図4、および、図5を参照して、階調駆動期間における画素PIXの動作を説明する。
システムコントローラ11は、階調駆動期間において、データドライバ22、電源ドライバ23、第1選択ドライバ24A、および、第2選択ドライバ24Bに、書込動作、および、発光動作を順に実行させる。図4、および、図5は、各ノードにおけるレベルを画素回路DCと共に示す回路図であって、図4は、書込動作時における各ノードのレベルを示す図であり、図5は、発光動作時における各ノードのレベルを示す図である。
図4が示すように、書込動作において、第1選択ドライバ24Aは、第1選択線Ls1に第1選択レベルH1を設定して、保持トランジスタT2をオン状態に遷移させる。また、第2選択ドライバ24Bは、第2選択線Ls2に第2選択レベルH2を設定して、選択トランジスタT3をオン状態に遷移させる。また、電源ドライバ23は、電源線Laを書込レベルELVSSに設定する。
この際に、データドライバ22は、データ線Ldに階調レベルVdataを設定して、駆動トランジスタT1のゲート‐ソース間電圧Vgsとして、書込レベルELVSSと階調レベルVdataとの差に応じた電圧を保持容量Csに書き込む。データドライバ22、電源ドライバ23、第1選択ドライバ24A、および、第2選択ドライバ24Bは、こうした保持容量Csへの書込動作を、1行目からn行目まで、行ごとの画素PIXに行番号順に繰り返させる。なお、第1選択レベルH1は、保持トランジスタT2にオン電流を流すレベルであればよく、また、第2選択レベルH2は、選択トランジスタT3にオン電流を流すレベルであればよく、これらは相互に同じであってもよいし、相互に異なってもよい。
図5が示すように、発光動作において、第1選択ドライバ24Aは、第1選択線Ls1に第1非選択レベルL1を設定して、保持トランジスタT2をオフ状態に遷移させる。また、第2選択ドライバ24Bは、第2選択線Ls2に第2非選択レベルL2を設定して、選択トランジスタT3をオフ状態に遷移させる。また、電源ドライバ23は、電源線Laを発光レベルELVDDに設定する。
こうしたレベルの変更によって、駆動トランジスタT1は、保持容量Csの保持する電圧に応じた駆動電流Idsを、発光レベルELVDDと基準レベルVssとの差に基づいてEL素子OELに流し、EL素子OELを発光させる。そして、データドライバ22、電源ドライバ23、第1選択ドライバ24A、および、第2選択ドライバ24Bは、こうしたEL素子OELの発光動作を、1行目からn行目まで、書込動作の終了した画素PIXに実行させる。なお、第1非選択レベルL1は、保持トランジスタT2にオフ電流が流れないレベルであればよく、また、第2非選択レベルL2は、選択トランジスタT3にオフ電流が流れないレベルであればよく、これらは相互に同じであってもよいし、相互に異なってもよい。
[閾値電圧の測定期間]
図6、および、図7を参照して、閾値電圧の測定期間における画素PIXの動作である書込動作、および、測定動作を説明する。なお、閾値電圧の測定期間は、階調駆動期間と、それに続く階調駆動期間との間に設定されてもよいし、複数回の階調駆動期間ごとに設定されてもよい。さらには、EL装置の製造工程において、薄膜トランジスタアレイ装置にEL素子OELが形成される前の薄膜トランジスタアレイ装置の検査工程に設定されてもよいし、EL装置の検査工程に設定されてもよい。本実施形態では、これらの機会の中で、薄膜トランジスタアレイ装置の検査工程に閾値電圧の測定期間が設定される一例を示す。
閾値電圧の測定期間において、システムコントローラ11は、データドライバ22、電源ドライバ23、第1選択ドライバ24A、および、第2選択ドライバ24Bに、書込動作、および、測定動作を順に実行させる。図6は、閾値電圧の測定期間における各ノードのレベルを画素回路DCと共に示す回路図であり、図7は、測定動作時におけるデータ線Ldのレベルの推移を経過時間Tに対して示すグラフである。
図6が示すように、書込動作において、まず、第1選択ドライバ24Aは、測定対象となる行の第1選択線Ls1に第1選択レベルH1を設定して、保持トランジスタT2をオン状態に遷移させる。また、第2選択ドライバ24Bは、測定対象となる行の第2選択線Ls2に第2選択レベルH2を設定して、選択トランジスタT3をオン状態に遷移させる。また、電源ドライバ23は、測定対象となる行の電源線Laを書込レベルELVSSに設定する。
この際に、データドライバ22は、まず、データ線Ldに非階調レベルVrefを設定して、駆動トランジスタT1にて閾値電圧Vthを超える電圧を、電源線Laとデータ線Ldとの間に印加する。これによって、電源ドライバ23から、電源線La、駆動トランジスタT1、および、選択トランジスタT3を通じて、データ線Ldに駆動電流Idsが流れる。これに伴って、保持容量Csには、駆動トランジスタT1のゲート‐ソース間電圧Vgsとして、書込レベルELVSSと非階調レベルVrefとの差に応じた電圧が書き込まれて、書込動作が終了する。
次いで、測定動作において、データドライバ22は、出力用スイッチSW3、測定用スイッチSW4、および、非階調レベルスイッチSW5を開けて、データ線Ldをハイインピーダンス(HZ)状態に設定する。そして、ハイインピーダンス状態の設定からの経過時間Tが、緩和時間trに到達するまで、データドライバ22は、データ線Ldのハイインピーダンス状態を保つ。
図7が示すように、経過時間Tが0であるとき、データ線Ldは非階調レベルVrefに設定され、データ線LdのレベルであるデータレベルVLdは非階調レベルVrefである。そして、データ線Ldがハイインピーダンス状態に設定されると、駆動トランジスタT1のソースのレベルは、経過時間Tの増加とともに、駆動トランジスタT1のドレインのレベルに徐々に近づく。また、駆動トランジスタT1のドレイン‐ソース間に流れる駆動電流Idsも徐々に減少し、これに伴って、保持容量Csに蓄積された電荷が徐々に放電される。
保持容量Csに蓄積された電荷が徐々に放電されると、保持容量Csの両電極間の電圧、すなわち、駆動トランジスタT1のゲート‐ソース間電圧Vgsが徐々に減少する。結果として、駆動トランジスタT1のソースのレベルは、経過時間Tの増加とともに徐々に上昇し、データレベルVLdも、経過時間Tの増加とともに徐々に上昇する。
データレベルVLdの上昇は、駆動トランジスタT1のドレイン‐ソース間に駆動電流Idsが流れなくなるまで続き、駆動電流Idsが流れなくなるとき、保持容量Csの放電も停止する。これによって、駆動トランジスタT1のゲート‐ソース間電圧Vgsは、駆動トランジスタT1における閾値電圧Vthに設定される。
この際に、選択トランジスタT3のドレイン‐ソース間にも駆動電流Idsが流れないため、選択トランジスタT3のドレイン‐ソース間電圧はほぼゼロである。そのため、データレベルVLdは、書込レベルELVSSよりも閾値電圧Vthだけ低いレベルとほぼ一致する。上述の緩和時間trは、駆動トランジスタT1のドレイン‐ソース間において駆動電流Idsが十分に流れなくなるまでの経過時間Tであり、保持トランジスタT2が短絡している場合には、駆動トランジスタT1の閾値電圧Vthに対応する電圧を保持容量Csが保持するまでの長さを有している。
そして、経過時間Tが緩和時間trに到達すると、データドライバ22は、測定用スイッチSW4を閉じて、k列目の測定用バッファ36Bとk列目のデータ線Ldとを接続する。また、データドライバ22は、入力用スイッチSW1を駆動して、k列目の測定用バッファ36Bとk列目のデータラッチLTとを接続する。次いで、データドライバ22は、転送用スイッチSW2を駆動して、j+1列目のデータラッチLTの転送先をj列目のデータラッチLTに設定し、1列目のデータラッチLTの転送先をシステムコントローラ11に設定する。そして、データドライバ22は、ラッチパルスPLに同期させて、1列目のデータ線Ldの測定データVmeasからm列目のデータ線Ldの測定データVmeasまでを、出力データDoutとして列順にシステムコントローラ11に出力する。
これによって、システムコントローラ11は、1行分の駆動トランジスタT1の閾値電圧Vthを取得して1行分の画素PIXに対する測定動作を終了する。また、システムコントローラ11、こうした閾値電圧測定を1行目の画素PIXからn行目の画素PIXまで行番号順に繰り返させて、全ての駆動トランジスタT1の閾値電圧Vthを取得する。なお、システムコントローラ11は、複数の駆動トランジスタT1の閾値電圧Vthを記憶し、閾値電圧Vthが所定値を超えるEL装置を報知する機能を有してもよいし、また、閾値電圧Vthに合わせて入力データDinを補正する機能を有してもよい。
[オフ特性の測定期間]
図8から図11を参照して、オフ特性の測定期間における画素PIXの動作である設定動作、および、測定動作を説明する。なお、オフ特性の測定期間は、閾値電圧の測定期間と同じく、階調駆動期間と、それに続く次の階調駆動期間との間に設定されてもよいし、複数回の階調駆動期間ごとに設定されてもよい。さらには、EL装置の製造工程において、薄膜トランジスタアレイ装置にEL素子OELが形成される前の薄膜トランジスタアレイ装置の検査工程に設定されてもよいし、EL装置の検査工程に設定されてもよい。本実施形態では、閾値電圧の測定期間と同じく、これらの機会の中で、薄膜トランジスタアレイ装置の検査工程にオフ特性の測定期間が設定される一例を示す。
オフ特性の測定期間において、システムコントローラ11は、データドライバ22、電源ドライバ23、第1選択ドライバ24A、および、第2選択ドライバ24Bに、設定測定、および、測定動作を順に実行させる。
図8は、オフ特性の測定期間における各ノードのレベルを画素回路DCと共に示す回路図であって、例えば、保持トランジスタT2のオフ電流が大きいとき、あるいは、保持トランジスタT2のソース‐ドレイン間が短絡しているときの各ノードのレベルを示す。図9は、測定動作時におけるデータレベルVLdの経過時間Tに対する推移の一例を示すグラフであって、例えば、保持トランジスタT2のオフ電流が大きいとき、あるいは、保持トランジスタT2のソース‐ドレイン間が短絡しているときの推移を示す。
これに対して、図10は、オフ特性の測定期間における各ノードのレベルを画素回路DCと共に示す回路図であって、保持トランジスタT2が正常に動作するときの各ノードのレベルを示す。また、図11は、測定動作時におけるデータレベルVLdの経過時間Tに対する推移の一例を示すグラフであって、保持トランジスタT2が正常に動作するときの推移を示す。
図8が示すように、設定動作において、まず、第1選択ドライバ24Aは、測定対象となる行の第1選択線Ls1に第1非選択レベルL1を設定して、保持トランジスタT2をオフ状態に遷移させる。一方で、第2選択ドライバ24Bは、測定対象となる行の第2選択線Ls2に第2選択レベルH2を設定して、選択トランジスタT3をオン状態に遷移させる。また、電源ドライバ23は、測定対象となる行の電源線Laを書込レベルELVSSに設定する。
この際に、データドライバ22は、まず、データ線Ldに非階調レベルVrefを設定して、駆動トランジスタT1にて閾値電圧Vthを超える電圧を、電源線Laとデータ線Ldとの間に印加する。これによって、設定動作が終了する。
ここで、保持トランジスタT2のオフ電流が大きいとき、あるいは、保持トランジスタT2のソース‐ドレイン間が短絡しているときには、第1選択線Ls1に第1非選択レベルL1が設定されても、保持トランジスタT2のドレイン‐ソース間は導通し続ける。そして、保持トランジスタT2のドレイン‐ソース間にオフ電流ILkが流れ続けて、駆動トランジスタT1はダイオード接続される。
結果として、閾値電圧測定における書込動作と同じく、駆動トランジスタT1における閾値電圧Vthを超える電圧が、駆動トランジスタT1のソース‐ドレイン間に印加されて、電源ドライバ23から、電源線La、駆動トランジスタT1、および、選択トランジスタT3を通じて、データ線Ldに駆動電流Idsが流れる。これに伴って、保持容量Csには、駆動トランジスタT1のゲート‐ソース間電圧Vgsとして、書込レベルELVSSと非階調レベルVrefとの差に応じた電圧が書き込まれる。
次いで、データドライバ22は、出力用スイッチSW3、測定用スイッチSW4、および、非階調レベルスイッチSW5を開けて、データ線Ldをハイインピーダンス(HZ)状態に設定する。そして、ハイインピーダンス状態の設定からの経過時間Tが緩和時間trに到達するまで、データドライバ22は、データ線Ldをハイインピーダンス状態に保つ。
図9が示すように、経過時間Tが0であるとき、閾値電圧の測定動作と同じく、データ線Ldは非階調レベルVrefに設定され、データ線LdのレベルであるデータレベルVLdは非階調レベルVrefに設定されている。そして、保持トランジスタT2がオフ状態である一方で、保持トランジスタT2にはオフ電流ILkが流れる状態である。それゆえに、保持容量Csには、駆動トランジスタT1のゲート‐ソース間電圧Vgsとして、書込レベルELVSSと非階調レベルVrefとの差に応じた電圧が書き込まれている。
そして、経過時間Tが増加し始めるとき、これもまた閾値電圧の測定動作と同じく、駆動トランジスタT1のソースのレベルは、経過時間Tの増加とともに、駆動トランジスタT1のドレインのレベルに徐々に近づく。また、駆動トランジスタT1のドレイン‐ソース間に流れる駆動電流Idsも徐々に減少し、これに伴って、保持容量Csに蓄積された電荷が徐々に放電される。結果として、経過時間Tが緩和時間trに到達するとき、データレベルVLdは、閾値電圧の測定動作と同じく、書込レベルELVSSよりも閾値電圧Vthだけ低いレベルとほぼ一致する。
これに対して、図10が示すように、オフ特性の測定期間において、保持トランジスタT2が正常に動作するとき、第1選択ドライバ24Aが、第1選択線Ls1に第1非選択レベルL1を設定することによって、保持トランジスタT2のドレイン‐ソース間は、非導通に設定される。この際に、駆動トランジスタT1の閾値電圧Vthを越える電圧を保持容量Csが保持していないため、駆動トランジスタT1のドレイン‐ソース間も非導通に設定されて、駆動トランジスタT1のソースは、非階調レベルVrefに保たれる。結果として、電源ドライバ23からデータ線Ldに駆動電流Idsは流れず、保持容量Csには、駆動トランジスタT1のゲート‐ソース間電圧Vgsとして閾値電圧Vth未満の電圧が書き込まれる。
また、図11が示すように、経過時間Tが増加し始めるとしても、保持トランジスタT2のドレイン‐ソース間、および、駆動トランジスタT1のドレイン‐ソース間は非導通に設定され続ける。そのため、駆動トランジスタT1のソースのレベルは、経過時間Tの増加に関わらず、ほぼ非階調レベルVrefに保たれる。結果として、経過時間Tが緩和時間trに到達するとき、閾値電圧の測定動作とは異なり、データレベルVLdは、非階調レベルVrefとほぼ一致する。
そして、経過時間Tが緩和時間trに到達すると、閾値電圧の測定動作と同じく、データドライバ22は、測定用スイッチSW4を閉じて、k列目の測定用バッファ36Bとk列目のデータ線Ldとを接続する。また、データドライバ22は、入力用スイッチSW1を駆動して、k列目の測定用バッファ36Bとk列目のデータラッチLTとを接続する。次いで、データドライバ22は、転送用スイッチSW2を駆動して、j+1列目のデータラッチLTの転送先をj列目のデータラッチLTに設定し、1列目のデータラッチLTの転送先をシステムコントローラ11に設定する。そして、データドライバ22は、ラッチパルスPLに同期させて、1列目のデータ線Ldの測定データVmeasからm列目のデータ線Ldの測定データVmeasまでを、出力データDoutとして列順にシステムコントローラ11に出力する。
これによって、システムコントローラ11は、1行分の保持トランジスタT2のオフ特性を取得して1行分の画素PIXに対するオフ特性の測定動作を終了する。また、システムコントローラ11、こうしたオフ特性測定を1行目の画素PIXからn行目の画素PIXまで行順に繰り返させて、全ての駆動トランジスタT1のオフ特性を取得する。なお、システムコントローラ11は、オフ特性の測定動作によって得た測定データVmeasを複数の駆動トランジスタT1の各々に対して記憶し、測定データVmeasが所定値を超えるEL装置を報知する機能を有してもよい。また、システムコントローラ11は、測定データVmeasが所定値を超える画素PIXに最低階調に相当する入力データDinを入力させる機能を有してもよい。
上記実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)オフ特性の測定動作によって得られるデータ線Ldのレベルは、保持トランジスタT2におけるオフ電流に応じて異なるため、保持トランジスタT2のオフ特性の確認を行うことが可能である。
発光動作において保持トランジスタT2にオフ電流が流れるとき、その保持トランジスタT2を有する画素PIXにおいて、例えば、黒表示では輝点欠陥が発生し、白表示では暗点欠陥が発生する。上述のように、保持トランジスタT2のオフ特性が確認できる構成、および、駆動方法であれば、こうした点欠陥の位置や頻度などに関する情報も得られる。
(2)オフ特性の測定期間において保持トランジスタT2が短絡している場合には、駆動トランジスタT1の閾値電圧Vthに対応する電圧を保持容量Csが保持する。そのため、保持トランジスタT2が短絡している場合、あるいは、これに相当する程度に保持トランジスタT2のオフ電流が大きい場合には、データ線Ldのレベルとして、駆動トランジスタT1の閾値電圧Vthと電源線Laのレベルである書込レベルELVSSとに基づく値が得られる。結果として、保持トランジスタT2のオフ特性の確認における結果の精度を高めることが可能である。
(3)保持トランジスタT2のオフ特性の確認と、駆動トランジスタT1の閾値電圧の確認とを、共通する測定回路が実行する。それゆえに、薄膜トランジスタアレイ装置における装置構成の簡素化を図ることが可能でもある。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
[選択レベル]
・第1選択レベルH1は、正常に動作する保持トランジスタT2においてオン電流を流すレベルであればよく、また、第2選択レベルH2は、正常に動作する選択トランジスタT3にオン電流を流すレベルであればよく、これらは相互に同じであってもよいし、相互に異なってもよい。
・第1非選択レベルL1は、正常に動作する保持トランジスタT2においてオフ電流を流さないレベルであればよく、また、第2非選択レベルL2は、正常に動作する選択トランジスタT3においてオフ電流を流さないレベルであればよく、これらは相互に同じであってもよいし、相互に異なってもよい。
・オフ特性の測定期間が、1つの保持トランジスタT2に対して複数回設定され、オフ特性の測定期間における第1非選択レベルL1が、測定期間ごとに異なるレベルに設定されてもよい。また、オフ特性の測定期間における電源線Laが、測定期間ごとに異なるレベルに設定されてもよい。すなわち、オフ特性の測定期間が、1つの保持トランジスタT2に対して複数回設定され、保持トランジスタT2のゲート‐ドレイン間電圧が、オフ特性の測定期間ごとに異なっていてもよい。
薄膜トランジスタにおけるオフ電流は、通常、チャンネルに形成された欠陥などに起因する。そのため、薄膜トランジスタにおけるオフ電流の電流値と、薄膜トランジスタにおけるゲート‐ドレイン間電圧との関係は、薄膜トランジスタごとに異なることが少なくない。この点で、相互に異なる複数の第1非選択レベルL1、あるいは、書込レベルELVSSが設定される構成であれば、単にオフ電流が流れるか否かの確認のみならず、オフ電流の流れるゲート‐ドレイン間電圧の範囲に関する情報を得ることも可能である。
[画素回路DC]
・駆動トランジスタT1、保持トランジスタT2、および、選択トランジスタT3は、pチャンネル型の薄膜トランジスタであってもよい。この際に、駆動トランジスタT1のソースは、電源線Laに電気的接続し、駆動トランジスタT1のドレインは、EL素子OELに電気的接続する。保持トランジスタT2のソースは、駆動トランジスタT1のソースに電気的接続し、保持トランジスタT2のドレインは、駆動トランジスタT1のゲートに電気的接続する。そして、選択トランジスタT3のドレインは、データ線Ldに電気的接続し、選択トランジスタT3のソースは、駆動トランジスタT1のドレインに電気的接続する。
[非階調レベルVref]
・非階調レベルVrefは、駆動トランジスタT1にて閾値電圧Vthを超える電圧を、電源線Laとデータ線Ldとの間に設定するレベルであればよい。
・例えば、駆動トランジスタT1、保持トランジスタT2、および、選択トランジスタT3が、nチャンネル型の薄膜トランジスタであれば、上記実施形態に記載のように、書込レベルELVSS、および、基準レベルVssに対して負極性に設定され、かつ、書込レベルELVSSとの差が駆動トランジスタT1にて閾値電圧Vthを超えるように設定される。
・例えば、駆動トランジスタT1、保持トランジスタT2、および、選択トランジスタT3が、pチャンネル型の薄膜トランジスタであれば、書込レベルELVSS、および、基準レベルVssに対して正極性に設定され、かつ、書込レベルELVSSとの差が駆動トランジスタT1にて閾値電圧Vthを超えるように設定される。
[経過時間T]
・オフ特性の測定期間において、データ線Ldがハイインピーダンス状態に設定される期間は、緩和時間trよりも長くてもよいし、緩和時間trよりも短くてもよい。
駆動トランジスタT1における閾値電圧Vthは、駆動トランジスタT1の寸法公差に応じたばらつきを有することが少なくない。この点で、データ線Ldをハイインピーダンス状態に設定する期間が、緩和時間trよりも長い構成であれば、上記(2)に準じた効果を、より高い確率で得られる。なお、データ線Ldをハイインピーダンス状態に設定する期間が、緩和時間trよりも短い構成であっても、上記(1)に準じた効果は得られる。
[測定回路]
・オフ特性の測定期間において設定動作、および、測定動作を実行する測定回路は、システムコントローラ11、データドライバ22、電源ドライバ23、第1選択ドライバ24A、および、第2選択ドライバ24Bの少なくとも1つと他の外部回路との組み合わせであってもよいし、外部回路のみから構成されてもよい。
・閾値電圧の測定期間において書込動作、および、測定動作を実行する測定回路は、システムコントローラ11、データドライバ22、電源ドライバ23、第1選択ドライバ24A、および、第2選択ドライバ24Bの少なくとも1つと他の外部回路との組み合わせであってもよいし、外部回路のみから構成されてもよい。さらに、測定回路は、閾値電圧の測定期間を有しない構成であってもよい。
要するに、測定回路は、第1選択線Ls1を非選択レベルに設定し、かつ、第2選択線Ls2を選択レベルに設定して、駆動トランジスタT1にて閾値電圧Vthを越える電圧を電源線Laとデータ線Ldとの間に印加し、データ線Ldをハイインピーダンス状態に設定してからデータ線Ldのレベルを測定する構成であればよい。
・この際に、オフ特性の測定期間における設定動作、および、測定動作は、1行分の画素ごとに実行されず、1つの画素ごとに実行されてもよいし、複数の画素ごとにまとめて実行されてもよい。また、閾値電圧の測定期間における書込動作、および、測定動作もまた、1行分の画素ごとに実行されず、1つの画素ごとに実行されてもよいし、複数の画素ごとにまとめて実行されてもよい。オフ特性の測定期間や閾値電圧の測定期間が、薄膜トランジスタアレイ装置の製造工程やEL装置の製造工程に設定される場合には、特定の画素に対する再度の測定を強いられることも少なくないため、こうした構成の方が好ましい。
[EL装置]
・画素回路DCによって発光が制御されるEL素子OELは、例えば、有機EL素子であってもよいし、無機EL素子であってもよいし、発光ダイオードであってもよく、電流駆動素子であればよい。
・EL装置は、例えば、デジタルカメラ、モバイル型のパーソナルコンピュータ、携帯機器などの各種の電子機器の表示部に用いることができる。
・EL装置において画素の並ぶ方向は、2次元方向に限らず、1次元方向であってもよい。例えば、EL装置は、複数の画素PIXが1次元方向に沿って並ぶ発光素子アレイ基板として感光体ドラムに搭載されて、発光素子アレイ基板から出射した光を感光ドラムに照射して露光する露光装置として用いることも可能である。
T…経過時間、Cs…保持容量、DC…画素回路、H1…第1選択レベル、H2…第2選択レベル、L1…第1非選択レベル、L2…第2非選択レベル、La…電源線、Ld…データ線、LS…レベルシフタ、LT…データラッチ、N1,N2,N3…ノード、PL…ラッチパルス、S1,S2,S3,S4,S5…スイッチ制御信号、SP…スタートパルス、T1…駆動トランジスタ、T2…保持トランジスタ、T3…選択トランジスタ、tr…緩和時間、CLK…シフトクロック信号、Din…入力データ、Ids…駆動電流、ILk…オフ電流、Ls1…第1選択線、Ls2…第2選択線、VLd…データレベル、OEL…EL素子、PIX…画素、SIG…映像信号、SW1…入力用スイッチ、SW2…転送用スイッチ、SW3…出力用スイッチ、SW4…測定用スイッチ、SW5…非階調レベルスイッチ、VDD…アナログ基準電圧、Vgs…ゲート‐ソース間電圧、Vss…基準レベル、Vth…閾値電圧、Dout…出力データ、DVSS…アナログ電源電圧、LVDD,LVSS…ロジック電圧、Vref…非階調レベル、ELVDD…発光レベル、ELVSS…書込レベル、SCON1…電源制御信号、SCON2,SCON3…選択制御信号、Vdata…階調レベル、Vmeas…測定データ、Vsel1…第1選択信号、Vsel2…第2選択信号、11…システムコントローラ、12…パネルモジュール、13…アナログ電源、14…ロジック電源、21…ELパネル、22…データドライバ、23…電源ドライバ、24A…第1選択ドライバ、24B…第2選択ドライバ、31…シフトレジスタ回路、32…データレジスタ回路、33…データラッチ回路、34…レベルシフタ、35…電圧変換回路、35A…DAC、35B…ADC、36…バッファ回路、36A…出力用バッファ、36B…測定用バッファ。

Claims (6)

  1. ゲートと、電源線に接続する第1端子と、EL素子に接続するための第2端子とを有し、前記ゲートと前記第2端子とが保持容量を介して接続する駆動トランジスタと、
    第1選択線に接続するゲートを有し、前記第1選択線が選択レベルに設定されるときに前記駆動トランジスタのゲートと前記第1端子とを導通させる保持トランジスタと、
    第2選択線に接続するゲートを有し、前記第2選択線が選択レベルに設定されるときに前記第2端子とデータ線とを導通させる選択トランジスタと、
    オフ特性の測定期間において設定動作と測定動作とを順に実行する測定回路と、を備え、
    前記測定回路は、
    前記設定動作において、前記第1選択線を非選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加し、
    前記測定動作において、前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する
    薄膜トランジスタアレイ装置。
  2. 前記測定回路は、
    前記測定動作において、前記データ線を緩和時間だけハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定し、
    前記緩和時間は、
    前記保持トランジスタが短絡している場合に、前記駆動トランジスタの閾値電圧に対応する電圧を前記保持容量が保持するまでの長さを有する
    請求項1に記載の薄膜トランジスタアレイ装置。
  3. 前記測定回路は、
    閾値電圧の測定期間において書込動作と測定動作とを順に実行し、
    前記閾値電圧の測定期間における書込動作において、前記第1選択線を選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加し、
    前記閾値電圧の測定期間における測定動作において、前記駆動トランジスタの閾値電圧に対応する電圧を前記保持容量が保持するまで前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する
    請求項1または2に記載の薄膜トランジスタアレイ装置。
  4. ゲートと、電源線に接続する第1端子と、EL素子に接続する第2端子とを有し、前記ゲートと前記第2端子とが保持容量を介して接続する駆動トランジスタと、
    第1選択線に接続するゲートを有し、前記第1選択線が選択レベルに設定されるときに前記駆動トランジスタのゲートと前記第1端子とを導通させる保持トランジスタと、
    第2選択線に接続するゲートを有し、前記第2選択線が選択レベルに設定されるときに前記第2端子とデータ線とを導通させる選択トランジスタと、
    測定期間において設定動作と測定動作とを順に実行する測定回路と、を備え、
    前記測定回路は、
    前記設定動作において、前記第1選択線を非選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加し、
    前記測定動作において、前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する
    EL装置。
  5. ゲートと、電源線に接続する第1端子と、EL素子に接続するための第2端子とを有し、前記ゲートと前記第2端子とが保持容量を介して接続する駆動トランジスタと、
    第1選択線に接続するゲートを有し、前記第1選択線が選択レベルに設定されるときに前記駆動トランジスタのゲートと前記第1端子とを導通させる保持トランジスタと、
    第2選択線に接続するゲートを有し、前記第2選択線が選択レベルに設定されるときに前記第2端子とデータ線とを導通させる選択トランジスタと、
    を備える薄膜トランジスタアレイ装置に対して、
    前記第1選択線を非選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加する設定工程と、
    前記設定工程の後に、前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する測定工程と、を含む
    薄膜トランジスタアレイ装置の駆動方法。
  6. ゲートと、電源線に接続する第1端子と、EL素子に接続する第2端子とを有し、前記ゲートと前記第2端子とが保持容量を介して接続する駆動トランジスタと、
    第1選択線に接続するゲートを有し、前記第1選択線が選択レベルに設定されるときに前記駆動トランジスタのゲートと前記第1端子とを導通させる保持トランジスタと、
    第2選択線に接続するゲートを有し、前記第2選択線が選択レベルに設定されるときに前記第2端子とデータ線とを導通させる選択トランジスタと、
    を備えるEL装置に対して、
    前記第1選択線を非選択レベルに設定し、かつ、前記第2選択線を選択レベルに設定して、前記駆動トランジスタにて閾値電圧を越える電圧を前記電源線と前記データ線との間に印加する設定工程と、
    前記設定工程の後に、前記データ線をハイインピーダンス状態に設定してから前記データ線のレベルを測定する測定工程と、を含む
    EL装置の駆動方法。
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