JP2015145700A - 歯車装置 - Google Patents

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康人 石原
Yasuto Ishihara
康人 石原
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Abstract

【課題】外歯車の揺動に伴って生じる振動を抑制しつつ、外歯車に要求される寸法精度を緩和できる歯車装置を提供する。
【解決手段】キャリヤ15は、第1外歯車12に隣接して配置された第1プレート51、第2外歯車13に隣接して配置された第2プレート52、及び第1プレート51と第2プレート52とを一体回転可能に連結する連結ピン53を有する。第1及び第2プレート51,52には、第1及び第2伝達孔78,79が設けられるとともに、第1及び第2外歯車12,13には、第1及び第2伝達孔78,79にトルク伝達可能に挿入される第1及び第2ダボ35,36がそれぞれ設けられる。第1プレート51と第2プレート52とは、それぞれ第1及び第2ボルト93,94によって連結ピン53が締結されることにより一体回転可能に連結される。そして、第1及び第2プレート51,52は、連結ピン53の締結位置が調整可能に形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、歯車装置に関する。
従来、減速機等に用いられる歯車装置として、偏心揺動型(ハイポサイクロイド型)の遊星歯車装置が知られている(例えば、特許文献1)。
例えば図8に示すように、特許文献1に記載される形式の減速機201は、丸棒状の軸部202、及び軸部202の途中に隣接して設けられた2つの円板状の偏心部203,204を有するカムシャフト205を備えている。偏心部203,204は、軸部202の軸線L5に対して所定量偏心するとともに該軸線L5周りで略180°ずれた位置にそれぞれ軸線L6,L7を有している。また、減速機201は、偏心部203,204の外周に軸受206,207を介して相対回転可能に設けられる2つの外歯車208,209と、軸部202と同軸上に固定された内歯車211と、各外歯車208,209に設けられた複数のピン通孔212,213にそれぞれ挿入された複数のピン部材214を有するキャリヤ(図示略)とを備えている。これにより、外歯車208,209は、内歯車211に対して偏心して配置されており、外歯車208,209に形成された複数の外歯208a,209aの一部が内歯車211に形成された複数の内歯211aの一部と噛合している。また、ピン部材214は、円柱状のピン本体215と、ピン本体215の外周に設けられた軸受216とからなり、軸受216の外周がピン通孔212,213の内周面の一部と接触することで、外歯車208,209との間でトルクを伝達可能となっている。なお、ピン部材214(軸受216)のピン通孔212,213の内周面に対する接触位置と該ピン通孔212,213の中心との関係は、外歯車208,209の内歯車211に対する噛み合い位置と内歯車211の中心との関係と略180°ずれた逆位相の関係となっている。
こうした減速機201では、カムシャフト205に時計回りの回転が入力されると、外歯車208,209は、内歯車211との噛合位置を周方向に時計回りに移動させることにより外歯208a,209aの軌跡がハイポサイクロイド曲線を描く態様で揺動(公転)しつつ、内歯211aと外歯208a,209aの歯数差に応じて自転(外歯車208,209の中心周りに回転)する。このとき、ピン部材214とピン通孔212,213の内周面との接触位置は、外歯車208,209の揺動に合わせて該外歯車208,209と内歯車211との噛み合い位置に対して上記逆位相となる関係を保ちつつ周方向に時計回りに移動し、外歯車208,209の自転分だけピン通孔212,213の内周面がピン部材214を押圧することで回転が伝達される。これにより、カムシャフト205に入力された回転が減速されつつ、反転されてキャリヤから出力される。また、減速機201では、外歯車208,209の中心が軸部202の軸線L5周りで略180°ずれた位置に配置されているため、外歯車208,209の揺動に伴って生じる振動が相殺されるようになっている。
特開2012−223081号公報
ところで、外歯車208,209からキャリヤに伝達される回転(トルク)は、ピン通孔212,213の内周面がピン部材214を外歯車208,209の自転分だけ周方向に押すことでそのほとんどが伝達される。つまり、ピン通孔212,213の内周面がピン部材214に対してキャリヤの回転方向後方側で接触することにより、図8において太線の矢印で示すように、ピン通孔212,213からピン部材214に前記回転方向に略沿った方向の押圧力が作用する。
このように上記従来の構成において、2つの外歯車208,209は、共にピン部材214に押圧力を付与してキャリヤに回転を伝達する。そのため、外歯車208,209がそれぞれ偏心部203,204の外周に嵌合し且つ内歯車211に噛合した状態で、ピン部材214が各ピン通孔212,213の双方に接触し、かつ各噛合位置と各接触位置との関係が上記逆位相の関係となるように該各ピン通孔212,213に挿通される必要がある。したがって、減速機201の各構成部品、特に外歯車208,209に要求される寸法精度(例えば外歯208a,209aとピン通孔212,213との相対位置やピン通孔212,213の直径等)が非常に高いものとなり、製造コストが増大するという問題があった。
なお、減速機が外歯車を1つだけ備える構成とすることで、該外歯車に要求される寸法精度を緩和することが考えられるが、この場合には、外歯車の揺動に伴って生じる振動が顕在化してしまう。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、外歯車の揺動に伴って生じる振動を抑制しつつ、外歯車に要求される寸法精度を緩和できる歯車装置を提供することにある。
上記課題を解決する歯車装置は、基準軸線となる軸線を有し、前記基準軸線周りに回転可能であり、前記基準軸線に対して所定量偏心するとともに前記基準軸線周りで周方向にずれた位置に軸線を有する第1及び第2偏心部が設けられた偏心部材と、前記基準軸線と同軸上に配置された内歯車と、前記第1及び第2偏心部に設けられ、前記偏心部材の回転によって揺動しつつ前記内歯車と噛合する第1及び第2外歯車と、前記第1外歯車に隣接して配置された第1プレート、前記第2外歯車に隣接して配置された第2プレート、及び前記第1プレートと前記第2プレートとを一体回転可能に連結する連結ピンを有し、前記基準軸線周りに回転可能なキャリヤとを備え、前記第1外歯車及び前記第1プレートのいずれか一方には第1伝達孔が設けられるとともに、他方には前記第1伝達孔にトルク伝達可能に挿通される第1ダボが設けられ、前記第2外歯車及び前記第2プレートのいずれか一方には第2伝達孔が設けられるとともに、他方には前記第2伝達孔にトルク伝達可能に挿通される第2ダボが設けられ、前記第1プレートと前記第2プレートとは、それぞれ締結部材によって前記連結ピンが締結されることにより一体回転可能に連結され、前記第1及び第2プレートの少なくとも一方は、前記締結部材による前記連結ピンの締結位置が調整可能に形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、第1及び第2外歯車が基準軸線周りで周方向にずれた位置に配置されているため、第1及び第2外歯車の揺動に伴って生じる振動が相殺される。また、第1外歯車は第1伝達孔及び第1ダボを介して第1プレートに押圧力を付与してキャリヤに自転分の回転を伝達し、第2外歯車は第2伝達孔及び第2ダボを介して第2プレートに押圧力を付与してキャリヤに自転分の回転を伝達する。そのため、上記構成では、第1外歯車が第1偏心部の外周に嵌合し且つ内歯車に噛合した状態で、第1ダボが第1伝達孔にトルク伝達可能に挿通されるとともに、第2外歯車が第2偏心部の外周に嵌合し且つ内歯車に噛合した状態で、第2ダボが第2伝達孔にトルク伝達可能に挿通される必要がある。
ここで、第1及び第2プレートの少なくとも一方は、連結ピンの締結位置が調整可能であるため、歯車装置の組み立て時において、第1プレートの第1外歯車に対する相対位置、及び第2プレートの第2外歯車に対する相対位置をそれぞれ個別に変更できる。したがって、第1及び第2外歯車の寸法精度が低くても、第1及び第2外歯車と第1及び第2プレートとの各相対位置を調整することにより、第1及び第2外歯車がそれぞれ第1及び第2偏心部の外周に嵌合し且つ内歯車に噛合した状態で、第1及び第2ダボをそれぞれ第1及び第2伝達孔にトルク伝達可能に挿通することができる。
上記歯車装置において、前記第1プレートは、前記第1外歯車に対して前記基準軸線の軸方向一端側に近接して配置され、前記第2プレートは、前記第2外歯車に対して前記基準軸線の軸方向他端側に近接して配置され、前記第1外歯車には、前記連結ピンがトルク伝達不能に挿通される第1遊挿孔が設けられ、前記第2外歯車には、前記連結ピンがトルク伝達不能に挿通される第2遊挿孔が設けられ、前記第1外歯車と前記第2外歯車との間には、前記連結ピンと一体回転可能に連結される中間プレートが配置されることが好ましい。
例えば第1及び第2外歯車の寸法精度や組み付け誤差等に起因して、第1及び第2外歯車の外歯の歯すじは、内歯車の内歯の歯すじに対して完全には平行とならず、僅かに傾斜した状態となる。そのため、第1及び第2外歯車には、内歯車との噛み合い反力に応じた軸方向の荷重が該内歯車からそれぞれ作用する。そして、第1及び第2外歯車は、内歯車に対してその一部のみが噛合しているため、第1及び第2外歯車の軸方向の少なくとも一方に隙間が生じると、内歯車との噛合部分から軸方向の荷重が作用した際に、外歯の歯すじの傾斜が増大する虞がある。
この点、上記構成によれば、第1外歯車を第1プレートに近接して配置するとともに、第2外歯車を第2プレートに近接して配置し、第1外歯車と第2外歯車との間に中間プレートが配置するため、第1及び第2外歯車の軸方向両側に隙間が生じ難くなる。これにより、外歯の歯すじの傾斜が増大することを抑制できる。
上記歯車装置において、前記第1伝達孔内に回転可能に配置されるとともに、前記第1ダボが嵌合される第1嵌合孔を有する第1カラーと、前記第2伝達孔内で回転可能に配置されるとともに、前記第2ダボが嵌合される第2嵌合孔を有する第2カラーとを備えることが好ましい。
第1ダボが第1伝達孔の内周面に接触する構成では、第1外歯車からキャリヤに伝達される回転は、第1伝達孔及び第1ダボのいずれか一方が他方にキャリヤの回転方向に沿った押圧力を直接付与することでそのほとんどが伝達される。したがって、第1伝達孔及び第1ダボのいずれか一方が他方に対してキャリヤの回転方向後方側で接触するような周方向範囲にある第1伝達孔と第1ダボとの間では回転が伝達される(図7参照)。しかし、第1伝達孔及び第1ダボのいずれか一方が他方に対してキャリヤの回転方向側方や前方側で接触するような周方向範囲にある第1伝達孔と第1ダボとの間ではほとんど回転が伝達されない。同様に、第2ダボが第2伝達孔の内周面に接触する構成でも、第2伝達孔及び第2ダボのいずれか一方が他方に対してキャリヤの回転方向側方や前方側で接触する周方向範囲にある第2伝達孔と第2ダボとの間ではほとんど回転が伝達されない。したがって、第1及び第2外歯車と内歯車との噛合位置に応じて一部の第1伝達孔及び第1ダボ、第2伝達孔及び第2ダボに加わる負担が大きくなる。
この点、上記構成によれば、第1伝達孔及び第1ダボのいずれか一方から他方へは、第1カラーを介してキャリヤの回転方向に沿った押圧力が付与され、第2伝達孔及び第2ダボのいずれか一方から他方へは、第2カラーを介して同回転方向に沿った押圧力が付与される。したがって、全ての第1伝達孔と第1ダボとの間、及び全ての第2伝達孔と第2ダボとの間で回転が伝達されるようになるため、第1及び第2外歯車と内歯車との噛合位置によらず、各第1伝達孔及び第1ダボ、各第2伝達孔及び第2ダボに加わる負担を均一化できる。
本発明によれば、外歯車の揺動に伴って生じる振動を抑制しつつ、外歯車に要求される寸法精度を緩和できる。
一実施形態の減速機の軸方向に沿った断面図(図2のE−E断面図)。 一実施形態の減速機における第1外歯車を通る軸方向と直交した断面図(図1のA−A断面図)。 一実施形態の第1支持プレートの軸方向と直交した断面図(図1のB−B断面図)。 一実施形態の第1伝達プレートの軸方向と直交した断面図(図1のC−C断面図)。 一実施形態の中間プレートの軸方向と直交した断面図(図1のD−D断面図)。 別例の減速機における第1及び第2外歯車近傍の拡大断面図。 別例の減速機における第1及び第2外歯車近傍の拡大断面図。 従来の減速機における外歯車を通る軸方向と直交した断面図。
以下、歯車装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示す歯車装置としての減速機1は、偏心揺動型(ハイポサイクロイド型)の遊星歯車機構を用いて構成されている。減速機1は、モータ2のモータ軸(図示略)と同軸上に配置されて回転駆動される偏心部材としてのカムシャフト11を備えている。また、減速機1は、カムシャフト11に相対回転可能に設けられた第1及び第2外歯車12,13と、第1及び第2外歯車12,13の一部と噛合する内歯車14と、カムシャフト11に入力された回転を出力するキャリヤ15とを備えている。さらに、減速機1は、第1外歯車12と第2外歯車13との間に配置された中間プレート16を備えている。なお、以下の説明では、減速機1のモータ2側(図1中、左側)を軸方向一端側とし、モータ2と反対側(図1中、右側)を軸方向他端側とする。
詳しくは、図1及び図2に示すように、カムシャフト11は、モータ軸と同軸上に配置される丸棒状の回転軸21、及び回転軸21の途中に隣接して設けられた第1及び第2偏心部としての円板状の第1及び第2カム部材22,23を有している。なお、第2カム部材23及び第2外歯車13の軸方向と直交する断面形状は、第1カム部材22及び第1外歯車12の軸方向と直交する断面形状と略等しく形成されている。回転軸21には、基準軸線としての軸線L1と直交する方向に貫通した2つの固定孔24が軸方向に間隔を空けて形成されている。第1及び第2カム部材22,23には、軸方向に貫通した挿通孔25,26が該第1及び第2カム部材22,23の中心から偏心した位置にそれぞれ形成されている。また、第1及び第2カム部材22,23には、軸線L1と直交する方向に延び、挿通孔25,26の内外を貫通した固定孔27,28がそれぞれ形成されている。第1及び第2カム部材22,23は、挿通孔25,26に回転軸21が挿通されることにより、回転軸21の外周に嵌合されている。そして、第1及び第2カム部材22,23は、該第1及び第2カム部材22,23の軸線L2,L3が軸線L1に対して所定量偏心するとともに該軸線L1周りに互いに略180°ずれるように配置されており、固定ピン29が対応する固定孔24,27,28に挿入されることで、回転軸21と一体回転可能に連結されている。なお、カムシャフト11は、回転軸21の軸方向一端部が図示しないモータ軸と同軸上で一体回転可能に連結されるようになっている。
第1及び第2外歯車12,13は、それぞれ円板状に形成されている。第1及び第2外歯車12,13の外周面には、それぞれ径方向外側に突出する複数の外歯12a,13aが形成されている。第1及び第2外歯車12,13の中央には、それぞれ軸方向に貫通した中央孔31,32が形成されている。そして、第1及び第2外歯車12,13は、中央孔31,32に設けられた軸受33,34を介して第1及び第2カム部材22,23の外周に相対回転可能にそれぞれ設けられている。つまり、2つの第1及び第2外歯車12,13の中心O2,O3は、それぞれ第1及び第2カム部材22,23の軸線L2,L3上に位置しており、2つの第1及び第2外歯車12,13は、カムシャフト11の軸線L1(後述する内歯車42の中心O1)周りに互いに略180°回転した位置に配置されている。第1及び第2外歯車12,13の厚みは、軸受33,34の軸方向に沿った幅よりも薄く設定されており、第1外歯車12は軸受33における軸方向一端寄りに(後述する第1プレート51に近接して)嵌合され、第2外歯車13は軸受34における軸方向他端寄りに(後述する第2プレート52に近接して)嵌合されている。つまり、第1外歯車12と第2外歯車13とは、軸方向に間隔を空けて配置されている。
また、第1外歯車12には、軸方向一端側に突出する複数(本実施形態では、4つ)の第1ダボ35が一体回転可能に設けられ、第2外歯車13には、軸方向他端側に突出する複数(本実施形態では、4つ)の第2ダボ36が一体回転可能に設けられている。具体的には、第1及び第2ダボ35,36は、円柱状にそれぞれ形成されている。第1及び第2外歯車12,13における中央孔31,32と外歯12a,13aとの間の部分には、その中心O2,O3周りに周方向に間隔を空けて形成された複数(本実施形態では、4つ)の第1及び第2嵌合孔37,38がそれぞれ形成されている。第1及び第2嵌合孔37,38は、それぞれ丸孔状に形成され、第1及び第2外歯車12,13の中心O2,O3を中心とする円上に配置されている。そして、第1ダボ35は、その軸方向他端部が第1嵌合孔37に圧入されることにより、軸方向一端側に突出するように第1外歯車12に固定され、第2ダボ36は、その軸方向一端部が第2嵌合孔38に圧入されることにより、軸方向他端側に突出するように第2外歯車13に固定されている。
さらに、第1及び第2外歯車12,13には、第1及び第2遊挿孔39,40が周方向に隣り合う第1及び第2嵌合孔37,38間にそれぞれ形成されている。第1及び第2遊挿孔39,40は、第1及び第2嵌合孔37,38よりも大きな内径を有するとともに、第1及び第2外歯車12,13における径方向外側部分及び径方向内側部分が切り欠かれた円形状にそれぞれ形成されている。
なお、本実施形態の第1及び第2外歯車12,13は、円板状の鋼板に対してプレス抜き加工を施すことにより、外歯12a,13a、中央孔31,32、第1及び第2嵌合孔37,38、第1及び第2遊挿孔39,40を形成することで製造される。そして、上記のように第1及び第2遊挿孔39,40を一部が切り欠かれた円形状とすることで、例えば第1及び第2遊挿孔39,40と中央孔31,32との間や、第1及び第2遊挿孔39,40と第1及び第2外歯車12,13の外周面との間にプレス抜き加工に必要な寸法が確保されている。
内歯車14は、円筒状に形成されている。内歯車14の内周面には、径方向内側に突出する複数の内歯14aが形成されている。そして、内歯車14は、その中心O1が回転軸21の軸線L1と同軸上に配置されており、内歯14aの一部と外歯12a,13aの一部とが噛合している。なお、内歯14aの歯数は、外歯12a,13aの歯数よりも多く設定されている。また、本実施形態の外歯12a,13a、及び内歯14aには、それぞれ歯すじが軸線と平行な平歯のインボリュート歯形が採用されている。
図1に示すように、内歯車14の軸方向一端側には、円筒状の第1カバー41が設けられるとともに、内歯車14の軸方向他端側には、円筒状の第2カバー42が設けられており、これら内歯車14、第1及び第2カバー41,42は、ボルト43によって一体に組み付けられている。なお、第1カバー41の軸方向他端部内周には、軸方向他端側に突出する円環状のインロー部材44が固定され、第2カバー42の軸方向一端部内周には、軸方向一端側に突出する円環状のインロー部材45が固定されている。そして、内歯車14の軸方向両端部は、インロー部材44,45の突出した部分に嵌合している。これにより、内歯車14、第1及び第2カバー41,42を互いに組み付ける際に、容易にこれら内歯車14、第1及び第2カバー41,42の軸心合わせを行うことが可能になっている。
キャリヤ15は、第1外歯車12の軸方向一端側に隣接して配置された第1プレート51と、第2外歯車13の軸方向他端側に隣接して配置された第2プレート52と、第1プレート51と第2プレート52とを一体回転可能に連結する複数(本実施形態では、4つ)の連結ピン53とを備えている。本実施形態の第1プレート51は、第1外歯車12に隣接する第1伝達プレート54、及び第1伝達プレート54の軸方向一端側に配置される第1支持プレート55を有している。また、本実施形態の第2プレート52は、第2外歯車13に隣接する第2伝達プレート56、及び第2伝達プレート56の軸方向他端側に配置される第2支持プレート57を有している。
図1及び図3に示すように、第1支持プレート55は、円板状に形成されている。なお、図3では、説明の便宜上、第1支持プレート55の外周に配置される部材の図示を省略している。第1支持プレート55の中央には、中央孔61が形成されている。また、第1支持プレート55における径方向外側寄りの部位には、複数(本実施形態では、4つ)の第1貫通孔62が周方向に等角度間隔を空けて形成されている。さらに、第1支持プレート55における径方向内側寄りの部位には、複数(本実施形態では、2つ)の貫通孔63が周方向に等角度間隔を空けて形成されている。なお、第1貫通孔62のうちの2つと貫通孔63とは、同一の径方向線上に配置されている。そして、第1支持プレート55は、その外周と第1カバー41との間に設けられた軸受64a、及び中央孔61と回転軸21の外周との間に設けられた軸受64bにより第1カバー41及びカムシャフト11に対して相対回転可能に支持されている。
第2支持プレート57は、円板状に形成されている。第2支持プレート57における軸方向一端側の側面には、丸穴状の凹部65がその中央に形成され、第2支持プレート57における軸方向他端側の側面には、円柱状の凸部66がその中央に形成されている。また、第2支持プレート57における径方向外側寄りの部位には、第1支持プレート55の第1貫通孔62と軸方向において対向するように、複数(本実施形態では、4つ)の第2貫通孔67が周方向に等角度間隔を空けて形成されている。さらに、第2支持プレート57における径方向内側寄りの部位には、第1プレート51の貫通孔63と軸方向において対向するように、複数(本実施形態では、2つ)の貫通孔68が周方向に等角度間隔を空けて形成されている。なお、第2貫通孔67のうちの2つと貫通孔68とは、第1プレート51と同様に、同一の径方向線上に配置されている(図3参照)。そして、第2支持プレート57は、その外周と第2カバー42との間に設けられた軸受69a、及び回転軸21の外周と凹部65との間に設けられた軸受69bにより第2カバー42及びカムシャフト11に対して相対回転可能に支持されている。なお、第2支持プレート57の凸部66には、図示しない車輪のホイール等の出力部材が連結されるようになっている。
図1及び図4に示すように、第1及び第2伝達プレート54,56は、それぞれ円板状に形成されている。なお、第2伝達プレート56の軸方向と直交する断面形状は、第1伝達プレート54の軸方向と直交する断面形状と略等しく形成されている。また、図4では、説明の便宜上、第1伝達プレート54の外周に配置される部材の図示を省略している。第1及び第2伝達プレート54,56の中央には、それぞれ軸方向に貫通した中央孔70,71が形成されており、中央孔70,71内には、回転軸21が遊挿されている。第1及び第2伝達プレート54,56における径方向外側寄りの部位には、第1及び第2貫通孔62,67と軸方向において対向するように、複数(本実施形態では、4つ)の第1及び第2調整孔72,73が形成されている。第1及び第2調整孔72,73の内径は、それぞれ第1及び第2貫通孔62,67の内径よりも大きく設定されている。また、第1及び第2伝達プレート54,56における径方向内側寄りの部位には、貫通孔63,68と軸方向において対向するように、複数(本実施形態では、2つ)のネジ孔74,75がそれぞれ形成されている。第1及び第2調整孔72,73とネジ孔74,75の相対位置関係は、第1及び第2貫通孔62,67と貫通孔63,68の相対位置関係と略同一に設定されている。
そして、第1伝達プレート54は、貫通孔63を介してボルト76がネジ孔74に螺着されることで、第1支持プレート55と一体回転可能に連結されており、第1貫通孔62と第1調整孔72とが同軸上に配置されている。同様に、第2伝達プレート56は、貫通孔68を介してボルト77がネジ孔75に螺着されることで、第2支持プレート57と一体回転可能に連結されており、第2貫通孔67と第2調整孔73とが同軸上に配置されている。また、第1及び第2伝達プレート54,56には、第1及び第2伝達孔78,79が周方向に隣り合う第1及び第2調整孔72,73間にそれぞれ形成されている。第1及び第2伝達孔78,79は、丸孔状にそれぞれ形成されている。そして、第1及び第2伝達孔78,79内には、軸受81,82を介して円板状の第1及び第2カラー83,84が回転可能に設けられている。
第1及び第2カラー83,84には軸方向に貫通した第1及び第2嵌合孔85,86が該第1及び第2カラー83,84の中心から偏心した位置にそれぞれ形成されている。そして、第1嵌合孔85には、第1ダボ35の軸方向一端部が相対回転可能に挿入され、第2嵌合孔86には、第2ダボ36の軸方向他端部が相対回転可能に挿入されている。なお、第1及び第2ダボ35,36の中心と第1及び第2伝達孔78,79の中心との関係は、第1及び第2外歯車12,13の中心と内歯車14の中心との関係と略一致する同位相の関係となっている。また、第1カラー83は第1外歯車12の軸方向一端側の側面に接触し、第2カラー84は第2外歯車13の軸方向他端側の側面と接触している。
図1、図2及び図4に示すように、連結ピン53は、円柱状に形成されている。連結ピン53の外径は、第1及び第2調整孔72,73の内径よりも小さく設定されている。連結ピン53における軸方向中央部の断面形状は、上記第1及び第2遊挿孔39,40に合わせて一部が切り欠かれた円形状に形成されており、カムシャフト11の回転により第1及び第2外歯車12,13が揺動した際に、連結ピン53が第1及び第2遊挿孔39,40と接触しないようになっている。また、連結ピン53の軸方向中央部には、軸線L1と直交する方向に貫通した固定孔91が形成され、連結ピン53の軸方向両端部には、軸方向に開口するネジ穴92が形成されている。
そして、連結ピン53は、第1調整孔72内に連結ピン53が配置された状態で、第1貫通孔62を介して締結部材としての第1ボルト93がネジ穴92に螺着されることにより、第1プレート51に締結されている。同様に、連結ピン53は、第2調整孔73内に連結ピン53が配置された状態で、第2貫通孔67を介して締結部材としての第2ボルト94がネジ穴92に螺着されることにより、第2プレート52に締結されている。そして、第1及び第2ボルト93,94の各軸部の外径と、第1及び第2貫通孔62,67の内径との寸法差は、連結ピン53の外径と第1及び第2調整孔72,73の内径との寸法差と略等しく設定されている。したがって、第1プレート51に対する連結ピン53の締結位置は、第1調整孔72の内径と連結ピン53の外径との寸法差に応じた所定範囲で調整可能になるとともに、第2プレート52に対する連結ピン53の締結位置は、第2調整孔73の内径と連結ピン53の外径との寸法差に応じた所定範囲で調整可能になっている。
図1及び図5に示すように、中間プレート16は、円板状に形成されている。なお、図5では、説明の便宜上、中間プレート16の外周に配置される部材の図示を省略している。中間プレート16の中央には、軸方向に貫通した中央孔101が形成されている。中央孔101の内径は、軸線L1から上記軸受33,34の外周面までの最大の長さよりも大きく設定されている。そして、中間プレート16は、第1外歯車12の軸方向他端側の側面、及び第2外歯車13の軸方向一端側の側面の双方に接触した状態で、これら第1外歯車12と第2外歯車13との間に配置されている。また、中間プレート16には、軸方向に貫通した複数(本実施形態では、4つ)の挿通孔102が周方向に等角度間隔を空けて形成されている。挿通孔102の内径は、連結ピン53の外径と略等しく設定されている。さらに、中間プレート16には、軸線L1と直交する方向に延び、挿通孔102の内外を貫通した固定孔103が形成されている。そして、中間プレート16は、挿通孔102に連結ピン53が挿通された状態で、固定ピン104が固定孔91,103に挿入されることで、連結ピン53(キャリヤ15)と一体回転可能に連結されている。
次に、本実施形態の減速機の動作について説明する。
カムシャフト11が時計回りに回転すると、第1及び第2外歯車12,13は、内歯車14との噛合位置を周方向に時計回りに移動させることにより外歯12a,13aの軌跡がそれぞれハイポサイクロイド曲線を描く態様で揺動(公転)しつつ、外歯12a,13aと内歯14aとの歯数差に応じて自転(中心O2,O3周りに回転)する。ここで、上記のように第1及び第2外歯車12,13は、回転軸21の軸線L1周りで略180°ずれた位置に配置されているため、第1及び第2外歯車12,13の揺動に伴って生じる振動は相殺される。またこのとき、第1及び第2ダボ35,36の中心と第1及び第2伝達孔78,79の中心との相対位置は、第1及び第2外歯車12,13の揺動に合わせて該第1及び第2外歯車12,13の中心と内歯車14の中心との相対位置に対して上記同位相となる関係を保ちつつ周方向に時計回りに移動する。そして、第1外歯車12は、第1ダボ35から第1伝達孔78に第1カラー83を介して第1プレート51に押圧力を付与することにより、キャリヤ15に自転分の回転を伝達する。同様に、第2外歯車13は、第2ダボ36から第2伝達孔79に第2カラー84を介して第2プレート52に押圧力を付与することにより、キャリヤ15に自転分の回転を伝達する。これにより、カムシャフト11の回転が減速されつつ反転されてキャリヤ15から出力される。
次に、本実施形態の減速機の組み立てについて説明する。
先ず、第1及び第2プレート51,52と第1及び第2カバー41,42以外の各構成部材を組み付け、第1外歯車12が第1カム部材22の外周に嵌合し且つ内歯車14に噛合した状態にするとともに、第2外歯車13が第2カム部材23の外周に嵌合し且つ内歯車14に噛合した状態にする。そして、連結ピン53の第1調整孔72内での位置を、各第1ダボ35が各第1カラー83の第1嵌合孔85に挿入されるように調整し、第1プレート51を軸受64a,64bとともに第1ボルト93によって連結ピン53に連結する。同様に、連結ピン53の第2調整孔73内での位置を、各第2ダボ36が第2カラー84の第2嵌合孔86に挿入されるように調整し、第2プレート52を軸受69a,69bとともに第2ボルト94によって連結ピン53に連結する。その後、第1及び第2カバー41,42をボルト43によって内歯車14に連結することで、減速機1が組み立てられる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)第1及び第2外歯車12,13を軸線L1周りで略180°ずれた位置に配置したため、第1及び第2外歯車12,13の揺動に伴って生じる振動を相殺でき、減速機1の振動を抑制できる。また、第1及び第2プレート51,52に対する連結ピン53の締結位置を調整可能に形成したため、減速機1の組み立て時において、第1プレート51の第1外歯車12に対する相対位置、及び第2プレート52の第2外歯車13に対する相対位置をそれぞれ個別に変更できる。したがって、第1及び第2外歯車12,13の寸法精度が低くても、第1及び第2外歯車12,13と第1及び第2プレート51,52との各相対位置を調整することにより、第1及び第2外歯車12,13がそれぞれ第1及び第2カム部材22,23の外周に嵌合し且つ内歯車14に噛合した状態で、第1及び第2ダボ35,36をそれぞれ第1及び第2カラー83,84を介して第1及び第2伝達孔78,79にトルク伝達可能に挿通することができる。これにより、第1及び第2外歯車12,13に要求される寸法精度を緩和できる。
(2)例えば第1及び第2外歯車12,13の寸法精度や組み付け誤差等に起因して、外歯12a,13aの歯すじは、内歯14aの歯すじに対して完全には平行とならず、僅かに傾斜した状態となる。そのため、第1及び第2外歯車12,13には、内歯車14との噛み合い反力に応じた軸方向の荷重が該内歯車14かそれぞれ作用する。そして、第1及び第2外歯車12,13は、内歯車14に対してその一部のみが噛合しているため、第1及び第2外歯車12,13の軸方向の少なくとも一方に隙間が生じると、内歯車14との噛合部分から軸方向の荷重が作用した際に、外歯12a,13aの歯すじの傾斜が増大する虞がある。特に本実施形態では、第1及び第2外歯車12,13がプレス抜き加工により製造されるため、これら第1及び第2外歯車12,13が薄くなり易く、軸方向の隙間が生じ易いことから、こうした問題が顕著なものとなる。
この点、本実施形態では、第1外歯車12を第1プレート51に近接して配置するとともに、第2外歯車13を第2プレート52に近接して配置し、第1外歯車12と第2外歯車13との間に連結ピン53と一体回転可能に連結される中間プレート16を配置した。そのため、第1及び第2外歯車12,13の軸方向両側に隙間が生じ難くなり、外歯12a,13aの歯すじの傾斜が増大することを抑制できる。
(3)第1伝達孔78内に回転可能に嵌合されるとともに、第1ダボ35が相対回転可能に嵌合する第1嵌合孔85を有する第1カラー83と、第2伝達孔79内で回転可能に配置されるとともに、第2ダボ36が相対回転可能に嵌合される第2嵌合孔86を有する第2カラー84とを備えた。そのため、第1ダボ35から第1伝達孔78へは、第1カラー83を介してキャリヤ15の回転方向に沿った押圧力が付与され、第2ダボ36から第2伝達孔79へは、第2カラー84を介して同回転方向に沿った押圧力が付与される。したがって、全ての第1伝達孔78と第1ダボ35との間、及び全ての第2伝達孔79と第2ダボ36との間で回転が伝達されるようになるため、第1及び第2外歯車12,13と内歯車14との噛合位置によらず、各第1伝達孔78及び第1ダボ35、各第2伝達孔79及び第2ダボ36に加わる負担を均一化できる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態において、第1及び第2ダボ35,36を第1及び第2外歯車12,13と一体に形成してもよい。また、カムシャフト11や、第1及び第2プレート51,52等をそれぞれ一部材で構成してもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2ダボ35,36を第1及び第2外歯車12,13の第1及び第2嵌合孔37,38に圧入するとともに、第1及び第2カラー83,84の第1及び第2嵌合孔85,86に相対回転可能に挿入した。しかし、これに限らず、例えば図6に示すように、第1及び第2ダボ35,36を、第1及び第2嵌合孔37,38にブッシュ(滑り軸受)111,112を介して相対回転可能に挿入するとともに、第1及び第2嵌合孔85,86に圧入してもよい。また、第1及び第2ダボ35,36を第1嵌合孔37,85、及び第2嵌合孔38,86のそれぞれに相対回転可能に挿入してもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2外歯車12,13に第1及び第2ダボ35,36を設け、第1及び第2プレート51,52に第1及び第2伝達孔78,79を設けたが、これに限らない。例えば図7に示すように、第1及び第2プレート51,52に第1及び第2嵌合孔113,114を形成するとともに、第1及び第2嵌合孔113,114に第1及び第2ダボ35,36を圧入し、第1及び第2外歯車12,13に第1及び第2カラー83,84が回転可能に配置される第1及び第2伝達孔115,116を設けてもよい。なお、この場合には、第1及び第2ダボ35,36の中心と第1及び第2伝達孔115,116の中心との関係は、第1及び第2外歯車12,13の中心と内歯車14の中心との関係と略180°ずれた逆位相の関係となる。
・上記実施形態において、第1及び第2ダボ35,36が、第1及び第2外歯車12,13から軸方向両側に突出するように形成し、中間プレート16に第1及び第2ダボ35,36がそれぞれトルク伝達可能に挿入される伝達孔を形成してもよい。
・上記実施形態において、中間プレート16を設けなくてもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2伝達孔78,79に第1及び第2カラー83,84を設け、第1及び第2ダボ35,36が第1及び第2カラー83,84を介して第1及び第2伝達孔78,79にキャリヤ15の回転方向に沿った押圧力を付与するようにした。しかし、これに限らず、第1及び第2ダボ35,36を第1及び第2伝達孔78,79の内周面に接触させ、第1及び第2ダボ35,36が第1及び第2伝達孔78,79にキャリヤ15の回転方向に沿った押圧力を直接付与するようにしてもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2カム部材22,23の軸線L2,L3が回転軸21の軸線L1周りに互いに略180°ずれるようにカムシャフト11を形成したが、これに限らず、軸線L2,L3の位置が周方向にずれていれば、180°以下であってもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2プレート51,52に連結ピン53を締結する締結部材として第1及び第2ボルト93,94を用いたが、これに限らず、例えばリベット等の他の締結部材を用いてもよい。
・上記実施形態において、例えば第1プレート51を第1外歯車12の軸方向他端側に配置するとともに、第2プレート52を第2外歯車13の軸方向他端側に配置してもよい。なお、この場合には、第1外歯車12に第1遊挿孔39を形成しなくてもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2プレート51,52の双方について、連結ピン53の締結位置を調整可能に形成したが、これに限らず、第1及び第2プレート51,52のいずれか一方のみについて、連結ピン53の締結位置を調整可能に形成してもよい。
・上記各実施形態では、歯車装置を減速機1として用いたが、例えばキャリヤ15に回転を入力し、カムシャフト11から増速した回転を出力する増速機として用いてもよい。
1…減速機(歯車装置)、11…カムシャフト(偏心部材)、12…第1外歯車、13…第2外歯車、14…内歯車、15…キャリヤ、16…中間プレート、22…第1カム部材(第1偏心部)、23…第2カム部材(第2偏心部)、35…第1ダボ、36…第2ダボ、85…第1嵌合孔、86…第2嵌合孔、39…第1遊挿孔、40…第2遊挿孔、51…第1プレート、52…第2プレート、53…連結ピン、77,115…第1伝達孔、78,116…第2伝達孔、83…第1カラー、84…第2カラー、93…第1ボルト(締結部材)、94…第2ボルト(締結部材)、L1,L2,L3…軸線。

Claims (3)

  1. 基準軸線となる軸線を有し、前記基準軸線周りに回転可能であり、前記基準軸線に対して所定量偏心するとともに前記基準軸線周りで周方向にずれた位置に軸線を有する第1及び第2偏心部が設けられた偏心部材と、
    前記基準軸線と同軸上に配置された内歯車と、
    前記第1及び第2偏心部に設けられ、前記偏心部材の回転によって揺動しつつ前記内歯車と噛合する第1及び第2外歯車と、
    前記第1外歯車に隣接して配置された第1プレート、前記第2外歯車に隣接して配置された第2プレート、及び前記第1プレートと前記第2プレートとを一体回転可能に連結する連結ピンを有し、前記基準軸線周りに回転可能なキャリヤとを備え、
    前記第1外歯車及び前記第1プレートのいずれか一方には第1伝達孔が設けられるとともに、他方には前記第1伝達孔にトルク伝達可能に挿通される第1ダボが設けられ、
    前記第2外歯車及び前記第2プレートのいずれか一方には第2伝達孔が設けられるとともに、他方には前記第2伝達孔にトルク伝達可能に挿通される第2ダボが設けられ、
    前記第1プレートと前記第2プレートとは、それぞれ締結部材によって前記連結ピンが締結されることにより一体回転可能に連結され、
    前記第1及び第2プレートの少なくとも一方は、前記締結部材による前記連結ピンの締結位置が調整可能に形成された歯車装置。
  2. 請求項1に記載の歯車装置において、
    前記第1プレートは、前記第1外歯車に対して前記基準軸線の軸方向一端側に近接して配置され、
    前記第2プレートは、前記第2外歯車に対して前記基準軸線の軸方向他端側に近接して配置され、
    前記第1外歯車には、前記連結ピンがトルク伝達不能に挿通される第1遊挿孔が設けられ、
    前記第2外歯車には、前記連結ピンがトルク伝達不能に挿通される第2遊挿孔が設けられ、
    前記第1外歯車と前記第2外歯車との間には、前記連結ピンと一体回転可能に連結される中間プレートが配置されたことを特徴とする歯車装置。
  3. 請求項1又は2に記載の歯車装置において、
    前記第1伝達孔内に回転可能に配置されるとともに、前記第1ダボが嵌合される第1嵌合孔を有する第1カラーと、
    前記第2伝達孔内で回転可能に配置されるとともに、前記第2ダボが嵌合される第2嵌合孔を有する第2カラーとを備えたことを特徴とする歯車装置。
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