以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるテーブルにおいて、引出しの収容された状態の斜視図である。図2は、本実施形態におけるテーブルにおいて、引出しの引き出された状態の斜視図である。
図1及び図2に示すように、テーブル1は、第一テーブル什器100と、第二テーブル什器200と、モニタースタンド300とを備えている。
なお、以下においては、説明の便宜上、図1及び図2の矢印に示すように、第一テーブル什器100、第二テーブル什器200及びモニタースタンド300が連結される方向(配列方向)を左右方向とし、これと直交する水平方向を前後方向とする。
(第一テーブル什器)
第一テーブル什器100は、天板11と、脚部(脚体)12と、引出し機構13と、ダクト(配線ダクト)14と、配線案内装置41(配線案内手段)とを備えている。
(天板)
天板11は、上面が作業面11aとされた板状部材である。この天板11は、平面視形状が正方形(矩形)とされており、作業面11aがコンセント等の設けられていない平面とされている。天板11は、脚部12に支持されている。このような天板11は、上方から見て、4つの辺が各々前側、後側、左側、右側に向くように配置されている。なお、天板11の裏面(下面)側には、脚部12等をネジ止めするためのネジ穴が複数設けられている。
(脚部)
脚部12は、床面上に設置され、4か所に設けられており、天板11の角部に設けられている。各脚部12の下端部には、前後方向に向けて配置される回転軸によって回転可能に支持されたローラが設けられている。これによって、第一テーブル什器100は左右方向に移動可能とされている。
なお、以下の説明では、天板11の前側を向く辺と右側向く辺とによって形成される角部に設けられた脚部12を第1脚部12aと称し、右側を向く辺と後側を向く辺とによって形成される角部に設けられた脚部12を第2脚部12bと称し、後側を向く辺と左側を向く辺とによって形成される角部に設けられた脚部12を第3脚部12cと称し、左側を向く辺と前側を向く辺とによって形成される角部に設けられた脚部12を第4脚部12dと称する。
(引出し機構)
引出し機構13は、脚部12同士の間に配置されている。換言すると、引出し機構13は、天板11の一端側と一端側と反対側の他端側にそれぞれ配置されている。本実施形態においては、全ての脚部12同士の間に引出し機構13が設置されている。
なお、以下の説明では、第1脚部12aと第2脚部12bとの間に設置された引出し機構13を第1引出し機構13aと称し、第2脚部12bと第3脚部12cとの間に設置された引出し機構13を第2引出し機構13bと称し、第3脚部12cと第4脚部12dとの間に設置された引出し機構13を第3引出し機構13cと称し、第4脚部12dと第1脚部12aとの間に設置された引出し機構13を第4引出し機構13dと称する。
第1引出し機構13aは、支持レール20と、引出し本体21とを有している。
支持レール20は、天板11の裏面に固定されており、引出し本体21をスライド可能に支持する。この支持レール20は、1つの引出し本体21に対して2つ設けられており、一方の支持レール20が引出し本体21の引出し方向(引出し機構13のスライド方向)と直交する方向(前後方向)における一方の端部を支持し、他方の支持レール20が引出し本体21の他方の端部を支持する。
図3は、ダクト14と、第4引出し機構13dの引出し本体21とを含む斜視図である。
図3に示すように、引出し本体21は、底板22と、前面パネル23と、背面パネル24と、側面パネル25とを備えている。
底板22は、略矩形状の板部材であり、前面パネル23と、背面パネル24と、側面パネル25とを支持する。
前面パネル23は、底板22の右側の縁に沿うように底板22に対して立設された立片である。この前面パネル23には、上方に向けて開放された凹部からなる配線挿通部23aが設けられている。
この配線挿通部23aは、引出し本体21の内部と外部とを連通する開口であり、引出し本体21が収納状態であっても引出し本体21の外部から内部または内部から外部に電源配線H1及びLAN配線H2を引き回すことを可能とする部位である。
なお、第1引出し機構13aにおいては、配線挿通部23aは、引出し本体21を引き出すための取っ手としても機能する。
背面パネル24は、底板22の左側の縁に沿うように底板22に対して立設された立片である。この背面パネル24には、上方に向けて開放された凹部からなる第1配線挿通部24a、第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24cが設けられている。
これらの第1配線挿通部24a、第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24cは、前面パネル23の配線挿通部23aと同様に、引出し本体21が収納状態であっても引出し本体21の外部から内部または内部から外部に電源配線H1及びLAN配線H2を引き回すことを可能とする部位である。
第1配線挿通部24aは、第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24cに対して広く形成されており、太い配線や位置調整が必要な配線を挿通させるのに適している。第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24cは、第1配線挿通部24aより狭い開口とされており、細い配線や移動させる必要のない配線を挿通させるのに適している。
また、第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24cには、これらの第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24cを囲って配設されると共に切欠き24eが形成された可撓性環状部材24dが設けられている。この可撓性環状部材24dは、可撓性環状部材24dを切断するように設けられた切欠き24eを通じて電源配線H1及びLAN配線H2を出し入れ可能とされている。このような可撓性環状部材24dを設けることによって、第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24cに挿通された電源配線H1及びLAN配線H2が第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24cから抜け出ることを防止することができる。
側面パネル25は、前面パネル23と背面パネル24の端部同士に接続された立片である。この側面パネル25の外面側には、支持レール20に当接される突出部20aが設けられている。
このように、引出し本体21は、底板22と、底板22から上方に向かって延在すると共に引出し本体21の内部と引出し本体21の外部とを連通する配線挿通部(配線挿通部23a、第1配線挿通部24a、第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24c)を有する立片(前面パネル23及び背面パネル24)とを有する箱状の部材とされている。
第2引出し機構13b、第3引出し機構13c及び第4引出し機構13dは、引出し本体21及び支持レール20の向きが異なる。例えば、第2引出し機構13bの引出し本体21は、前面パネル23が後側を向けて配置される。第3引出し機構13cの引出し本体21は、前面パネル23が左側を向けて配置される。第4引出し機構13dの引出し本体21は、前面パネル23が前側を向けて配置される。他の構成については、第2引出し機構13b、第3引出し機構13c及び第4引出し機構13dは、第1引出し機構13aと同様の構成をしているため、ここでの詳細な説明を省略する。
(ダクト)
図1に戻り、ダクト14は、上方から見て天板11の中央に配置されるように、天板11の下面に吊り下げ支持されている。ダクト14は、対向する引出し機構13間に配置されている。
図3に示すように、ダクト14は、基部14aと、前後片14bと、内向き片14cと、外向き片14dと、第1係止片14eと、第2係止片14fとを備えている。図4は、ダクト14を下方から見上げた斜視図である。また、図5は、ダクト14の断面図である。
図3から図5に示すように、ダクト14は、基部14aと、前後片14bと、内向き片14cと、外向き片14dと、第1係止片14eと、第2係止片14fとを有している。
基部14aは、天板11の下面と平行な平板状の部位である。前後片14bは、基部14aの前後端から下方に向かって垂下して設けられている。前後片14bは、基部14aの前側の端部と後側の端部とに各々設けられており、これら2つの前後片14bで一対とされている。このような前後片14bは、基部14aの前後端の全域に設けられている。
また、各前後片14bには、ダクト14の外側と内側とを連通する貫通孔14gが形成されている。この貫通孔14gは、引出し本体21の第1配線挿通部24aと対向する位置に設けられている。なお、貫通孔14gに替えて、孔形状でない貫通部を設けるようにしても良い。
内向き片14cは、各前後片14bの下端から他方の前後片14bに向かって水平に延設される部位である。これらの内向き片14cは、第一テーブル什器100と第二テーブル什器200との間で架け渡される配線である電源配線H1が載置される。外向き片14dは、各前後片14bの下端から他方の前後片14bと反対側に向かって水平に延設される部位である。
第1係止片14eは、内向き片14cの内側端に立設されると共に上端が基部14aと離間されている部位である。この第1係止片14eは、内向き片14cに載置される電源配線H1が落下することを防止する。また、基部14aと、前後片14bと、内向き片14cと、第1係止片14eとによって囲まれる空間は、後述の電源タップH12が収容される。さらに、第1係止片14eと基部14aとの隙間寸法は、電源タップH12の高さ寸法よりも小さく設定されている。これによって、電源タップH12が内向き片14cから脱落することを防止することができる。なお、第1係止片14eは、左右方向における中央部において設けられていない。この第1係止片14eが設けられていない領域を介して、基部14aと、前後片14bと、内向き片14cと、第1係止片14eとによって囲まれる空間に電源タップH12を差し込むことが可能とされている。
第2係止片14fは、外向き片14dの外側端に立設されると共に上端が基部14aと離間されている部位である。
(配線案内装置)
配線案内装置41は、引出し機構13とダクト14との間に形成された配線案内空間部S1内に設けられている。配線案内装置41は、電源配線H1及びLAN配線H2を支持しつつ案内する。
図6は、引出し機構13が閉位置にある場合の電源配線H1の配置を示す平面図である。図7は、引出し機構13及びダクト14の構成を示す拡大斜視図である。図8は、配線案内装置41の取付構造を示す分解斜視図である。なお、図6から図7においては、配線のうち電源配線H1を示し、LAN配線H2の記載を省略している。図8においては、電源配線H1及びLAN配線H2の記載を省略している。
図6から図8に示すように、配線案内装置41は、引出し機構13とダクト14との間に設けられた枠部材42と、枠部材42を変形させる回動軸43と、枠部材42の移動を規制する移動規制部44とを有している。
なお、以下では、配線案内装置41が取り付けられる引出し機構13として、第4引出し機構13dを例に挙げて説明する。
(枠部材)
図3,図7及び図8に示すように、枠部材42は、一端が第4引出し機構13dに取り付けられるとともに、他端がダクト14に取り付けられている。この枠部材42は、複数のリンクユニット51(枠体)により構成されている。
リンクユニット51は、両端が開口されるとともに、内部に電源配線H1及びLAN配線H2を収容可能とされた空間部が形成されている。リンクユニット51は、対向配置された一対のリンクプレート52と、これらリンクプレート52を互い連結する連結プレート53(図3参照)と、リンクプレート52の両端から突出する係合片54とを有する。
リンクプレート52は、隣接する一方側のリンクユニット51側に配置された外側プレート部52Aと、隣合する他方側のリンクプレート52側に配置された内側プレート部52Bとを有している。これら外側プレート部52Aと内側プレート部52Bとは、一体に形成されている。
対向配置された外側プレート部52Aどうしの離間距離は、内側プレート部52Bどうしの離間距離よりも長い。これにより、リンクユニット51の内側プレート部52Bの外側には、隣合うリンクプレート52の外側プレート部52Aが配置されている。
図3に示すように、連結プレート53は、対向配置された外側プレート部52A及び内側プレート部52Bの一端どうしを互い連結している。
図8に示すように、係合片54は、各外側プレート部52Aの他端から対向配置された外側プレート部52Aに向かって延びている。これら係合片54の端部どうしは、離間して配置されている。つまり、係合片54の端部間には空間部が形成されている。この空間部は、電源配線H1及びLAN配線H2等の配線の挿通が可能とされている。
なお、枠部材42の両端に配置されたリンクユニット51では、係合片54が設けられていない。また、このリンクユニット51の連結プレート53には、取付孔53Xが設けられている。
ここで、説明の便宜上、枠部材42を構成する一のリンクユニット51において、外側プレート部52Aが配置される側を連結前側とし、内側プレート部52Bが配置される側を連結後側とする。
(回動軸)
回動軸43は、一のリンクユニット51の外側プレート部52Aの形成された貫通孔52Xに挿通され、隣接する他のリンクユニット51の内側プレート部52Bに形成された軸穴(不図示)に取り付けられている。これにより、一のリンクユニット51の外側プレート部52Aは、他のリンクユニット51の内側プレート部52Bに対して、回動軸43を中心に回動可能とされている。
本実施形態では、回動軸43は第4引出し機構13dのスライド方向と直交する鉛直方向に延びている。これにより、各リンクユニット51は、回動軸43と直交する平面内、本実施形態では水平面内で移動可能とされている。
(移動規制部)
図8に示すように、移動規制部44は、一のリンクユニット51の内側プレート部52Bの連結後側において外側プレート部52A側を向く第一係止面61と、一のリンクユニット51の連結後側に配置された他のリンクユニット51の係合片54において内側プレート部52B側を向く第二係止面62とにより構成されている。
枠部材42が直線状に配置された状態において、第一係止面61と第二係止面62とは当接している。これにより、リンクユニット51は、回動軸43を中心として、係合片54を連結前側に配置されたリンクユニット51から離間させる方向(図8に示す矢印A方向)への回動が規制されている。
係合片54の連結前側には、連結前側に向かって突出する係止突起54Aが形成されている。リンクユニット51が、回動軸43を中心として、係合片54を連結前側に配置されたリンクユニット51に近接させる方向(図8に示す矢印B方向)に回動する。この時、係止突起54Aが連結前側に配置されたリンクユニット51の内側プレート部52Bの側面52Cに当接することにより、リンクユニット51の回動が規制される。
上記のように構成された配線案内装置41は、一端側が第4引出し機構13dの引出し本体21に、他端側がダクト14に、それぞれ取付金具46を介して取り付けられている。
以下では、引出し本体21と配線案内装置41との連結構造を例に挙げて説明する。
取付金具46は、引出し本体21の底板22に取り付けられる底部47と、底部47から上方に延びる上向き壁部48とを有している。上向き壁部48は、引出し本体21の背面パネル24に沿って配置されている。
底部47及び上向き壁部48には、それぞれ取付孔47X,48Xが形成されている。また、底部47から上向き壁部48にわたって、外面を覆うようにカバー49が設けられている。
引出し本体21の底板22に形成された取付孔22Xから挿通されたネジ22Zは、取付金具46の底部47に形成された取付孔47Xに螺合されている。これにより、取付金具46は、引出し本体21の底板22の上部に取り付けられる。ここで、ネジ22Zの先端は、取付金具46の取付孔47Xを貫通してカバー49の内側に納まっているため、カバー49から突出することはない。
また、両端に配置されたリンクユニット51に形成された取付孔53Xから挿通されたネジ53Zは、取付金具46の上向き壁部48に形成された取付孔48Xに螺合されている。これにより、配線案内装置41は、取付金具46に取り付けられる。このようにして、配線案内装置41は、取付金具46を介して引出し本体21に取り付けられている。ここで、ネジ53Zの先端は、取付金具46の取付孔48Xを貫通してカバー49の内側に納まっているため、カバー49から突出することはない。
配線案内装置41は、引出し本体21の背面パネル24とダクト14の第2係止片14fとの間に形成された配線案内空間部S1(図7参照)に配置されている。
電源配線H1及びLAN配線H2は、配線案内装置41の対向する係合片54の間から挿通され、リンクプレート52、連結プレート53及び係合片54とで囲まれた空間内に配置されている。
なお、ダクト14と配線案内装置41との連結構造は、取付金具46の取り付けられる部分が異なる。取付金具46の底部47は、ダクト14の外向き片14dに取り付けられている。他の構成については、ダクト14と配線案内装置41との連結構造は、引出し本体21と配線案内装置41との連結構造と同様であり、説明を省略する。
なお、第一引出し機構13a,第二引出し機構13bに取り付けられる配線案内装置41は、第四引出し機構13dに取り付けられる配線案内装置41と配置位置が異なる。第四引出し機構13dに取り付けられる配線案内装置41は、ダクト14の右側且つ引出し本体21の右側に取り付けられている。第一引出し機構13aに取り付けられる配線案内装置41は、ダクト14の右側且つ引出し本体21の前側に取り付けられている。第二引出し機構13bに取り付けられる配線案内装置41は、ダクト14の左側且つ引出し本体21の左側に取り付けられている。第一引出し機構13a,第二引出し機構13bに取り付けられる配線案内装置41の他の構成については、第四引出し機構13dに取り付けられる配線案内装置41と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
第二テーブル什器200は、第一テーブル什器100と略同一の構成を有している。ここでは、第二テーブル什器200の第一テーブル什器100と異なる点のみについて説明する。
第二テーブル什器200の各脚部12の下端部には、第一テーブル什器100の各脚部12の下端部に設けられているローラに替わり、アジャスタが設けられている。これは、第一テーブル什器100は、テーブル1の使用態様に柔軟に対応するために、第二テーブル什器200及びモニタースタンド300に対して移動可能とされているのに対して、第二テーブル什器200は、あまり移動させることがないモニタースタンド300と連結されており、移動することを前提としていないためである。
また、第二テーブル什器200においては、第一テーブル什器100における第3引出し機構13cの引出し本体21が取り外されている。これは、当該引出し本体21が収容される空間に引出し本体21に替えてモニタースタンド300の固定用アーム30が挿入されるためである。
モニタースタンド300は、上述の固定用アーム30、モニターMが固定されるモニター支持部31、通信機器等を収容するコンソールボックス32、モニターMの裏側を囲うバックパネル33及びバックパネル33の下方を覆うアンダーカバー34等を備えている。このようなモニタースタンド300は、床面から取り出された電子機器(不図示)の電源配線H1及びLAN配線H2(あるいは他の通信用配線)をモニターMやコンソールボックス32内部に引き込み可能とされている。
これらの第一テーブル什器100、第二テーブル什器200及びモニタースタンド300は、左右方向に配列されて連結されている。モニタースタンド300と第二テーブル什器200とは、モニタースタンド300の固定用アーム30が、取り外された第3引出し機構13cの引出し本体21の収容空間に挿入され、この固定用アーム30が第二テーブル什器200の天板11に固定されることによって連結されている。
第二テーブル什器200と第一テーブル什器100とは、第二テーブル什器200の第1引出し機構13aと、第一テーブル什器100の第3引出し機構13cとが対向するようにして、不図示の連結器具によって連結されている。このように第二テーブル什器200と第一テーブル什器100とが連結されることによって、本実施形態においては、第二テーブル什器200の第1引出し機構13aの引出し本体21と、第一テーブル什器100の第3引出し機構13cの引出し本体21とは、図2に示すように、引き出すことはできなくなっている。
次に、上記のように構成されたテーブル1において、引出し機構13が閉じた閉位置から引出し機構13が開いた開位置への移動時において、配線案内装置41の動作について説明する。
図1及び図6の実線に示すように、引出し本体21が天板11の中央よりに配置された位置、つまり引出し機構13が閉位置にある場合に、配線案内装置41は、配線案内空間部S1内において、水平面内で折り曲げられている。
この状態から、引出し本体21を支持レール20に対してスライドして、引出し本体21が天板11の端部側に配置された位置、つまり引出し機構13を開位置に位置させるように移動させる。
すると、配線案内装置41の各リンクユニット51は、回動軸43を中心として回動する。そして、図6の二点鎖線で示すように、折り曲げられていた配線案内装置41は、水平面内で延ばされるように案内される。
一方、引出し本体21を支持レール20に対してスライドして、引出し機構13を閉位置に位置させるように移動させる。
すると、配線案内装置41の各リンクユニット51は、回動軸43を中心として回動する。そして、図6の実線で示すように、延ばされていた配線案内装置41は、水平面内で折り曲げられるように案内される。
図9は、本実施形態のテーブル1において引き回される電源配線H1を模式的に示す配線図である。図10は、本実施形態のテーブル1において引き回されるLAN配線H2を模式的に示す配線図である。床面から引き出された電源配線H1は、電源タップ付きの配線が複数接続されることによって形成されており、図9に示すように、モニタースタンド300に引き込まれ、モニタースタンド300から第二テーブル什器200の天板11の下側を通り、第二テーブル什器200のダクト14の内向き片14cに載置される。この電源配線H1は、第二テーブル什器200のダクト14の内向き片14cに載置された電源タップH11から、第二テーブル什器200の第1引出し機構13a方向と、第2引出し機構13b方向と、第4引出し機構13d方向との3方向に分岐されている。
図9に示すように、第二テーブル什器200のダクト14から第1引出し機構13a方向に分岐された電源配線H1は、第二テーブル什器200の第1引出し機構13aの引出し本体21に設けられた第1配線挿通部24aを通じて当該引出し本体21の内部に引き込まれ、また配線挿通部23aを通じて当該引出し本体21の外部に送り出されている。
さらに、当該電源配線H1は、第一テーブル什器100の第3引出し機構13cの引出し本体21に設けられた配線挿通部23aを通じて当該引出し本体21の内部に引き込まれ、また第1配線挿通部24aを通じて当該引出し本体21の外部に送り出されている。
このように第一テーブル什器100の第3引出し機構13cの引出し本体21から送り出された電源配線H1は、第一テーブル什器100のダクト14の内向き片14cに載置される。この電源配線H1は、第一テーブル什器100のダクト14の内向き片14cに載置された電源タップH12から、第一テーブル什器100の第1引出し機構13a方向と、第2引出し機構13b方向と、第4引出し機構13d方向との3方向に分岐されている。
第二テーブル什器200の電源タップH11から第二テーブル什器200の第2引出し機構13b方向に分岐された電源配線H1は、電源タップH13が第二テーブル什器200の第2引出し機構13bの引出し本体21に収容されるように、第二テーブル什器200のダクト14の貫通孔14gと、当該引出し本体21の第2配線挿通部24bとを通じて引き回されている。また、第二テーブル什器200の電源タップH11から第二テーブル什器200の第4引出し機構13d方向に分岐された電源配線H1は、電源タップH14が第二テーブル什器200の第4引出し機構13dの引出し本体21に収容されるように、第二テーブル什器200のダクト14の貫通孔14gと、当該引出し本体21の第2配線挿通部24bとを通じて引き回されている。
また、第一テーブル什器100の電源タップH12から第一テーブル什器100の第1引出し機構13a方向に分岐された電源配線H1は、電源タップH15が第一テーブル什器100の第1引出し機構13aの引出し本体21に収容されるように、当該引出し本体21の第2配線挿通部24bを通じて引き回されている。また、第一テーブル什器100の電源タップH12から第一テーブル什器100の第2引出し機構13b方向に分岐された電源配線H1は、電源タップH16が第一テーブル什器100の第2引出し機構13bの引出し本体21に収容されるように、第一テーブル什器100のダクト14の貫通孔14gと、当該引出し本体21の第2配線挿通部24bとを通じて引き回されている。また、第一テーブル什器100の電源タップH12から第一テーブル什器100の第4引出し機構13d方向に分岐された電源配線H1は、電源タップH17が第一テーブル什器100の第4引出し機構13dの引出し本体21に収容されるように、第一テーブル什器100のダクト14の貫通孔14gと、当該引出し本体21の第2配線挿通部24bとを通じて引き回されている。
図10に示すように、床面から引き出されたLAN配線H2は、コンソールボックス32に設置されたルータRによって、第二テーブル什器200の第2引出し機構13b方向と、第二テーブル什器200の第4引出し機構13d方向と、第一テーブル什器100の第1引出し機構13a方向と、第一テーブル什器100の第2引出し機構13b方向と、第一テーブル什器100の第4引出し機構13d方向との5方向に分岐されている。
第二テーブル什器200の第2引出し機構13b方向に分岐されたLAN配線H2は、第二テーブル什器200のダクト14の外向き片14dに載置され、さらに第二テーブル什器200の第2引出し機構13bの引出し本体21に設けられた第2配線挿通部24bを通じて、モジュラージャックH21が当該引出し本体21に収容されるように引き回されている。また、第二テーブル什器200の第4引出し機構13d方向に分岐されたLAN配線H2は、第二テーブル什器200のダクト14の外向き片14dに載置され、さらに第二テーブル什器200の第4引出し機構13dの引出し本体21に設けられた第2配線挿通部24bを通じて、モジュラージャックH22が当該引出し本体21に収容されるように引き回されている。
また、第一テーブル什器100の第1引出し機構13a方向に分岐されたLAN配線H2は、第二テーブル什器200のダクト14の外向き片14d及び第一テーブル什器100のダクト14の外向き片14dに載置され、第二テーブル什器200の第1引出し機構13aの引出し本体21に設けられた第1配線挿通部24aを通じて当該引出し本体21の内部に引き込まれ、当該引出し本体21に設けられた配線挿通部23aを通じて当該引出し本体21の外部に送り出される。さらに、第二テーブル什器200の第1引出し機構13aの引出し本体21から送り出されたLAN配線H2は、第一テーブル什器100の第3引出し機構13cの引出し本体21に設けられた配線挿通部23aを介して引出し本体21に引き込まれ、当該引出し本体21に設けられた第1配線挿通部24aを通じて当該引出し本体21の外部に送り出される。さらに、第一テーブル什器100の第3引出し機構13cの引出し本体21から送り出されたLAN配線H2は、第一テーブル什器100のダクト14を通じ、さらに第一テーブル什器100の第1引出し機構13aの引出し本体21に設けられた第2配線挿通部24bを通じて、モジュラージャックH23が当該引出し本体21に収容されるように引き回されている。
また、第一テーブル什器100の第2引出し機構13b方向に分岐されたLAN配線H2は、第二テーブル什器200のダクト14の外向き片14d及び第一テーブル什器100のダクト14の外向き片14dに載置され、第二テーブル什器200の第1引出し機構13aの引出し本体21に設けられた第1配線挿通部24aを通じて当該引出し本体21の内部に引き込まれ、当該引出し本体21に設けられた配線挿通部23aを通じて当該引出し本体21の外部に送り出される。さらに、第二テーブル什器200の第1引出し機構13aの引出し本体21から送り出されたLAN配線H2は、第一テーブル什器100の第3引出し機構13cの引出し本体21に設けられた配線挿通部23aを介して引出し本体21に引き込まれ、当該引出し本体21に設けられた第1配線挿通部24aを通じて当該引出し本体21の外部に送り出される。さらに、第一テーブル什器100の第3引出し機構13cの引出し本体21から送り出されたLAN配線H2は、第一テーブル什器100のダクト14を通じ、さらに第一テーブル什器100の第2引出し機構13bの引出し本体21に設けられた第2配線挿通部24bを通じて、モジュラージャックH24が当該引出し本体21に収容されるように引き回されている。
また、第一テーブル什器100の第4引出し機構13d方向に分岐されたLAN配線H2は、第二テーブル什器200のダクト14の外向き片14d及び第一テーブル什器100のダクト14の外向き片14dに載置され、第二テーブル什器200の第1引出し機構13aの引出し本体21に設けられた第1配線挿通部24aを通じて当該引出し本体21の内部に引き込まれ、当該引出し本体21に設けられた配線挿通部23aを通じて当該引出し本体21の外部に送り出される。さらに、第二テーブル什器200の第1引出し機構13aの引出し本体21から送り出されたLAN配線H2は、第一テーブル什器100の第3引出し機構13cの引出し本体21に設けられた配線挿通部23aを介して引出し本体21に引き込まれ、当該引出し本体21に設けられた第1配線挿通部24aを通じて当該引出し本体21の外部に送り出される。さらに、第一テーブル什器100の第3引出し機構13cの引出し本体21から送り出されたLAN配線H2は、第一テーブル什器100のダクト14を通じ、さらに第一テーブル什器100の第4引出し機構13dの引出し本体21に設けられた第2配線挿通部24bを通じて、モジュラージャックH25が当該引出し本体21に収容されるように引き回されている。
なお、第1配線挿通部24a、第2配線挿通部24b及び第3配線挿通部24cのうち、いずれかの配線挿通部を通じて電源配線H1及びLAN配線H2を引き回すかは任意に変更可能である。また、ここで説明する配線パターンは一例であり、配線種類や配線本数等は任意に変更可能である。例えば、モニターMと天板11上に載置されるパーソナルコンピュータとを接続するための通信配線を引き回しても良い。
このように構成されたテーブル1では、引出し機構13の閉位置から開位置への移動にともなって、配線案内空間部S1内に配置され折り曲げられた電源配線H1及びLAN配線H2は、配線案内装置41により、配線案内空間部S1内で引出し機構13のスライド方向を含む一平面内でのみ延ばされる。また、引出し機構13の開位置から閉位置への移動にともなって、電源配線H1及びLAN配線H2は、配線案内装置41により、配線案内空間部S1内で引出し機構13のスライド方向を含む水平面内でのみ折り曲げられる。よって、引出し機構13のスライド方向を含む水平面以外の空間部にある物品と電源配線H1及びLAN配線H2との干渉が抑制されるため、引出し機構13のスライド動作の支障となることなく電源配線H1及びLAN配線H2を案内することができる。
また、電源配線H1及びLAN配線H2は、配線案内装置41のリンクユニット51の空間部に収容される。引出し機構13の閉位置と開位置との間の移動にともなって、リンクユニット51は、鉛直軸に延びる回動軸43回りに回動する。よって、リンクユニット51を水平面内で回動させることができる。
また、ダクト14に収容された電源配線H1及びLAN配線H2は、引出し本体21の背面パネル24に形成された第3配線挿通部24cを通過して、引出し本体21の内部に引き込まれる。よって、テーブル1における電源配線H1及びLAN配線H2の引き回しを円滑に行うことができる。
また、複数の引出し本体21が設置されることになるため、引出し本体21を使用できる範囲を広げることが可能となる。また、水平二方向のいずれ方向からも、テーブル1に設けられた引出し本体21を使用することができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
(変形例1)
上記に示す実施形態の変形例1について説明する。
図11は、本実施形態の変形例1におけるテーブル101において、引出し機構13が閉位置にある場合の電源配線H1の配置を示す平面図である。図12は、本実施形態の変形例1におけるテーブル101において、引出し機構13が開位置にある場合の電源配線H1の配置を示す平面図である。図11及び図12において、配線のうち電源配線H1を示し、LAN配線H2の記載を省略している。
図11及び図12に示すように、配線案内手段は、ダクト14に設けられた配線案内トレー141で構成されている。
ここで、引出し本体21には、トレー支持部131が設けられている。トレー支持部131は、水平面に延びる板状に形成され、引出し本体21のダクト14側に設けられている。このトレー支持部131には、引出し本体21の幅方向(引出し機構13のスライド方向に直交する水平方向)に沿って、溝131Mが形成されている。
配線案内トレー141は、トレー支持部131に支持される底部142と、底部142の隣接する2辺から立設された側壁部143A,143Bと、底部142上の空間を仕切る仕切板144とを有している。
底部142は、引出し機構13が閉じた状態で、引出し機構13のスライド方向に直交する水平方向に長い平面視横長矩形状をなしている。底部142は、引出し機構13が閉じた状態で、ダクト14に沿って配置される第一長辺部142Aと、引出し本体21側に配置される第二長辺部142Bと、第一長辺部142Aの一端と第二長辺部142Bの一端とを連結する第一短辺部142Cと、第一長辺部142Aの他端と第二長辺部142Bの他端とを連結する第二短辺部142Dとを有している。
側壁部は、第一長辺部142Aから立設された第一側壁部143Aと、第一短辺部142Cから立設された第二側壁部143Bとを有している。第一長辺部142Aの第二短辺部142D側には、第一側壁部143Aは設けられていない。この部分は、電源配線H1が挿通可能な空間とされている。
仕切板144は、底部142の第二短辺部142Dの途中部分から第一長辺部142A及び第二長辺部142Bに平行に配置されている。仕切板144の端部は、第一側壁部143Aから離間した位置に配置されている。
この配線案内トレー141の底部142において、第一長辺部142A側且つ第二短辺部142D側には、鉛直方向に軸穴142Xが設けられている。また、ダクト14の配線案内装置41側には、鉛直方向に延びる回動軸148が設けられている。この回動軸148は、配線案内トレー141に設けられた軸穴142Xに挿通されている。これにより、配線案内トレー141は、ダクト14に対して回動軸148回りに回動可能とされている。
また、配線案内トレー141の底部142において、第二長辺部142B側且つ第一短辺部142C方には、鉛直方向に延びる回動軸149が設けられている。この回動軸149の下部は、トレー支持部131の溝131Mに挿通されている。このようにして、トレー支持部131と配線案内トレー141とは、溝131Mに挿通された回動軸148を介して、互いに回動可能に連結されている。
なお、溝131Mの幅寸法(引出し機構13のスライド方向の長さ)は、回動軸148の径よりも大きい。溝131Mの幅寸法は、長さ方向(引出し機構13のスライド方向と直交する水平方向)の中央部で、幅広となるように形成されている。
上記のように構成されたテーブル101では、図11に示すように、引出し機構13が閉位置にある場合に、配線案内トレー141の第一長辺部142Aはダクト14に沿って配置され、第二長辺部142Bは引出し本体21に対向するように配置されている。また、回動軸149は、溝131Mにおいて第二長辺部142B側且つ第一短辺部142C側に配置されている。このようにして、配線案内トレー141は、第一長辺部142Aをダクト14に近接させるように、ダクト14及び引出し本体21に対して折り曲げられている。
また、電源タップH15に接続され、配線案内トレー141の上部に配置された電源配線H1は、第二長辺部142B側において第二短辺部142Dから第一短辺部142Cに向かって延びている。この電源配線H1は、仕切板144の端部で折り返されて、第一長辺部142A側において第一短辺部142Cから第二短辺部142Dに向かって延びている。そして、電源配線H1は、第一側壁部143Aの端部からダクト14に導入されている。
この状態から、引出し機構13を開位置に位置させるようにスライドさせると、配線案内トレー141は、鉛直方向に延びる回動軸148を中心に回動する。つまり、配線案内トレー141は、第一短辺部142Cを引出し本体21に向け、第一長辺部142Aをダクト14から離間させるように、回動軸148を中心に水平面内で回動する。この際、回動軸149は、溝131M内をダクト14側の縁に沿って移動する。これにより、折り曲げられていた配線案内トレー141は、第一長辺部142Aをダクト14から離間させるとともに第二長辺部142Bを引出し本体21から離間さて、ダクト14及び引出し本体21に対して延ばされる。
この状態で、電源タップH15に接続され、配線案内トレー141の上部に配置された電源配線H1は、仕切板144と第一長辺部142A側との間において、第二短辺部142Dから第一短辺部142Cに向かって、引出し機構13のスライド方向に沿って延ばされた状態で配置されている。
一方、引出し機構13を閉位置に位置させるようにスライドさせると、配線案内トレー141は、鉛直方向に延びる回動軸148を中心に回動する。つまり、配線案内トレー141は、第一長辺部142Aをダクト14に沿わせて、第二長辺部142Bを引出し本体21に対向させるように、回動軸148を中心に水平面内で回動する。この際、回動軸149は、溝131M内を引出し本体21側の縁に沿って移動する。これにより、延ばされていた配線案内トレー141は、第一長辺部142Aをダクト14に近接させるとともに第二長辺部142Bを引出し本体21に近接させ、ダクト14及び引出し本体21に対して折り曲げられる。
このように構成されたテーブル101においても、引出し機構13の閉位置から開位置への移動にともなって、配線案内空間部S1内に配置され折り曲げられた電源配線H1及びLAN配線H2は、配線案内空間部S1内で水平面内でのみ延ばされ、折り曲げられる。よって、引出し機構13のスライド方向を含む水平面以外の空間部にある物品と電源配線H1及びLAN配線H2との干渉が抑制されるため、引出し機構13のスライド動作の支障となることなく電源配線H1及びLAN配線H2を案内することができる。
(変形例2)
上記に示す実施形態の変形例2について説明する。
図13は、本実施形態の変形例2におけるテーブル201において、引出し機構13が閉位置にある場合の電源配線H1の配置を示す平面図である。図14は、本実施形態の変形例1におけるテーブル101において、引出し機構13が開位置にある場合の電源配線H1の配置を示す平面図である。図13及び図14において、配線のうち電源配線H1を示し、LAN配線H2の記載を省略している。
図13及び図14に示すように、配線案内手段240は、ダクト14に対して回動可能に設けられた第一配線案内トレー241と、引出し本体21に対して回動可能に設けられた第二配線案内トレー242とを有している。
第一配線案内トレー241は、引出し機構13が閉じた状態で、スライド方向と交差する水平方向に長い平面視横長矩形状をなしている。
第一配線案内トレー241の長手方向の一端241Aには、軸穴241Xが設けられている。ダクト14には、鉛直方向に延びる回動軸247が設けられている。この回動軸247は、第一配線案内トレー241の軸穴241Xに挿通されている。これにより、第一配線案内トレー241は、回動軸247を中心に回動可能とされている。つまり、第一配線案内トレー241は、一端241Aを中心として、他端241Bをダクト14に近接させた位置から離間させた位置まで移動可能とされている。
第二配線案内トレー242は、引出し機構13が閉じた状態で、スライド方向と交差する水平方向に長い平面視横長矩形状をなしている。
第二配線案内トレー242の長手方向の一端242Aには、軸穴242Xが設けられている。引出し本体21には、鉛直方向に延びる回動軸248が設けられている。この回動軸248は、第二配線案内トレー242の軸穴242Xに挿通されている。これにより、第二配線案内トレー242は、回動軸248を中心に回動可能とされている。つまり、第二配線案内トレー242は、一端242Aを中心として、他端242Bを引出し本体21に近接させた位置から離間させた位置まで移動可能とされている。
第二配線案内トレー242の長手方向の他端242Bには、鉛直方向に延びる回動軸249が設けられている。第一配線案内トレー241の長手方向の他端241Bには、軸穴241Yが設けられている。第二配線案内トレー242に設けられた回動軸249は、第一配線案内トレー241に設けられた軸穴241Yに挿通されている。これにより、第一配線案内トレー241と第二配線案内トレー242とは、互いに回動軸249を中心に回動可能とされている。つまり、第一配線案内トレー241と第二配線案内トレー242とは、互いに他端241B,242Bを中心として、一端241A,242Aどうしを近接させた位置から離間させた位置まで相対移動可能とされている。換言すると、第一配線案内トレー241と第二配線案内トレー242とは、一端241A,242Aどうしが近接した位置では、互いに折り曲げられている。第一配線案内トレー241と第二配線案内トレー242とは、一端241A,242Aどうしが離間した位置では、互いに延ばされている。
上記のように構成されたテーブル201では、図13に示すように、引出し機構13が閉位置にある場合に、第一配線案内トレー241は、長手方向を引出し機構13のスライド方向と交差する水平方向に向けて配置されている。また、第二配線案内トレー242は、長手方向を引出し機構13のスライド方向と交差する水平方向に向けて配置されている。つまり、第一配線案内トレー241と第二配線案内トレー242とは、互いに折り曲げられている。
また、電源タップH15に接続され、第二配線案内トレー242の上部に配置された電源配線H1は、第二配線案内トレー242の一端242Aから他端242Bに向かって延びている。この電源配線H1は、第二配線案内トレー242の他端242B側で折り返されて、第一配線案内トレー241の上部を一端241Aに向かって延びている。そして、電源配線H1は、第一配線案内トレー241の一端241Aからダクト14に導入されている。
この状態から、引出し機構13を開位置に位置させるようにスライドさせると、第一配線案内トレー241は、他端241Bをダクトから離間させるように、回動軸247を中心として回動する。また、第二配線案内トレー242は、他端242Bを引出し本体21から離間させるように、回動軸248を中心として回動する。また、第一配線案内トレー241と第二配線案内トレー242とは、回動軸249を中心として、互いに一端241A,242Aどうしを離間させるように水平面内で回動する。これにより、折り曲げられていた第一配線案内トレー241と第二配線案内トレー242とは、互いに延ばされる。
この状態で、電源タップH15に接続され、第一配線案内トレー241及び第二配線案内トレー242の上部に配置された電源配線H1は、第二配線案内トレー242の他端241Bから回動軸43を経由して第一配線案内トレー241の一端241Aに向かって、スライド方向に沿って延ばされた状態で配置されている。
一方、引出し機構13を閉位置に位置させるようにスライドさせると、第一配線案内トレー241は、他端241Bをダクト14に近接させるように、回動軸247を中心として回動する。また、第二配線案内トレー242は、他端242Bを引出し本体21に近接させるように、回動軸248を中心として水平面内で回動する。また、第一配線案内トレー241と第二配線案内トレー242とは、回動軸249を中心として、互いに一端241A,242Aどうしを近接させるように回動する。これにより、延ばされていた第一配線案内トレー241と第二配線案内トレー242とは、互いに延ばされる。
このように構成されたテーブル201においても、引出し機構13の閉位置から開位置への移動にともなって、配線案内空間部S1内に配置され折り曲げられた電源配線H1及びLAN配線H2は、配線案内空間部S1内で水平面内でのみ延ばされる。また、引出し機構13の開位置から閉位置への移動にともなって、電源配線H1及びLAN配線H2は、配線案内空間部S1内で水平面内でのみ折り曲げられる。よって、引出し機構13のスライド方向を含む水平面以外の空間部にある物品と電源配線H1及びLAN配線H2との干渉が抑制されるため、引出し機構13のスライド動作の支障となることなく電源配線H1及びLAN配線H2を案内することができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、上記に示す実施形態においては、配線案内手段は、引出し機構13のスライド方向を含む水平面内でのみ折り曲げられる構成であるが、本発明はこれに限られない。例えば、配線案内手段が、引出し機構13のスライド方向と直交するような一平面内でのみ折り曲げられていてもよい。つまり、配線案内手段が、所定の鉛直面に沿って折り曲げられていてもよい。この場合にも、電源配線H1等の配線は配線案内手段に案内されて、所定の鉛直面でのみ折り曲げられるため、該鉛直面以外に配置された物品と配線とが干渉することがない。
また、上記に示す実施形態においては、引出し機構13が閉位置にある場合に、電源配線H1等の配線がダクト14と引出し本体21との間で1回折り曲げられるように、配線案内手段は配線を支持しているが、本発明はこれに限られない。配線がダクト14と引出し本体21との間で、配線が複数回折り曲げられるように、配線案内手段が配線を支持する構成であってもよい。
また、上記に示す実施形態においては、テーブルは、第一テーブル什器100と、第二テーブル什器200とを備えているが、本発明はこれに限られない。いずれか一方のテーブル什器だけで構成されていてもよい。
また、第一テーブル什器100、第二テーブル什器200の四辺に引出し機構13が設けられているが、本発明はこれに限られない。少なくとも天板11の一端側と一端側と反対側の他端側に、引出し機構13が設けられていればよい。
また、電源配線H1が引出し本体21から引き出される第3配線挿通部24cは、引出し本体21の背面パネル24に形成されているが、本発明はこれに限られない。引出し本体21の底板22や、側面パネル25等に形成された配線挿通部を介して、電源配線H1を引出し本体21の外部に引き出してもよい。さらには、背面パネル24の上端と天板11の下面との間に形成される空間部を介して、電源配線H1を引出し本体21から引き出してもよい。
また、天板11の平面視形状が正方形であり、第一テーブル什器100、第二テーブル什器200はそれぞれ脚部12を4つ備えているが、本発明はこれに限られない。例えば、天板の平面視形状が長方形や、五角形、六角形等の多角形であってもよく、あるいは円形であってもよい。また、脚部は天板の縁部等に設けられた構成を採用することも可能である。