従来から、穀物や土砂などの粉粒状物を梱包・輸送するためにフレキシブルコンテナバッグと呼ばれる袋状体が用いられている。穀物に限って言えば、特に、小さな農家にとっては、通常、30kgの穀物専用の梱包袋を用いるのが多いが、処理効率の観点から、非特許文献1乃至3に開示されているように、収容量が1トン程度の大型のフレキシブルコンテナバッグを用いるシステムも存在していた。しかしながら、これらの大型の揚穀機においては、フレキシブルコンテナバッグの下に計量機を配置し、フレキシブルコンテナバッグの上には大型のホッパーを配置し、その上から昇降機で揚穀した穀粒を落とし入れるために、全体の高さが4m近くから5mに達する装置もあった。
例えば、特許文献1においては、内部にバケットなどの揚穀手段を内蔵する竪型の揚穀筒体と、この揚穀筒体の背面側に位置して米穀等の穀粒を受け入れる供給ホッパーと、揚穀された穀粒を一時的に貯留するための貯留タンクと、貯留タンクの下方に設置された計量器を備えた揚穀計量機が開示されている。
この種の揚穀計量機は、精米機や選別機等と組み合わせて用いられることが多く、例えば、選別機により選別された穀粒(整粒)を計量袋詰めする場合には、選別機で選別した穀粒(整粒)が供給ホッパーに供給され、この供給ホッパーから揚穀筒体内に供給される穀粒(整粒)を揚穀手段により上方の貯留タンクへと移送し、貯留タンク内に一時的に貯留する。そして、袋への穀粒の袋詰めは、袋を計量器上に載置し、計量器で計測した袋詰めした穀粒の重量によって貯留タンクの排出管に設けられたシャッターを開閉制御し、所定量の穀粒の計量袋詰めを行なっている。
また、特許文献2には、1トンの籾類を計量して袋詰めすることが可能なホッパー装置が提案されている。このホッパー装置は、集積用ホッパーの落下口の下方に計量ホッパーを設け、この計量ホッパーを計量手段としてロードセルを介して吊下げ、集積用ホッパーの背面に揚穀手段としてバケットコンベアを配置している。そして、袋詰めする際、バケットコンベアの下部に設けた供給用ホッパーに籾を供給し、バケットコンベアによって集積用ホッパーへと揚穀して集積用ホッパーに一時的に貯留し、集積用ホッパーの排出管に設けられたシャッターを開閉制御し、集積用ホッパーから計量ホッパーに供給した籾の重量をロードセルで計測し、設定重量に達したときに計量ホッパーの排出管に設けたシャッターを閉じるように構成している。
特許文献1に示す揚穀計量機は、揚穀手段によって揚穀された穀粒(整粒)を貯める貯留タンクの容量は特許文献2に示すような1トン用の集積ホッパーのように大型でないため、袋詰めされた穀粒が設定重量に達した際、貯留タンクの排出管に設けられたシャッターを閉じて揚穀手段の動作を継続した場合、シャッターを閉じた状態においても貯留タンク内に穀粒(整粒)が供給されることになる。このため、貯留タンク内に供給される穀粒(整粒)が満杯となり、貯留タンク内で溢れた穀粒(整粒)が貯留タンク内から揚穀筒体内へと逆流し、揚穀筒体が詰まる虞がある。したがって、シャッターで貯留タンクの排出管を塞いだ状態においては、揚穀手段を一旦、停止する必要があり、特に大量の穀粒を袋詰めする場合、1回の袋詰め作業が完了して計量器にセットした袋を交換する場合などにおいて、その都度、揚穀手段を停止する必要があり、必然的に揚穀計量機に穀粒を供給する選別機も停止する必要があるため、作業効率が悪く、効率的な計量・袋詰め作業が行えない。
一方、特許文献2に示すホッパー装置は、1トンの袋詰めが可能であるが、揚穀手段としてのバケットコンベアと、ホッパー装置とが別構成であって、バケットコンベアと揚穀した籾を貯める集積ホッパーが大きいことから、袋詰め作業の終了時において、揚穀手段で揚穀された籾が大容量の集積ホッパーに供給され、集積ホッパーが溢れて揚穀手段側に逆流することはない。しかし、特許文献2に示すホッパー装置では、構造的に大型のホッパー装置と計量ホッパーとを上下方向に並べて配置することから、構成部品も多く、組み立て作業性に劣るとともに、高さ方向の寸法が増大し、天井が低い高さ方向に余裕のない場所では設置することができない場合がある。このため、設置位置に制約を受ける場合があるとともに、通常、この種のホッパー装置は、運搬時において嵩張ることから、現場で組み立てて設置する場合が多いが、前述したように、構成部品も多く、高さもあるため、組立作業に手間がかかり、非効率的である、という課題を有していた。
一方、非特許文献1乃至3には、大規模設備としての1トンクラスの揚穀機が開示されている。また、非特許文献4のカタログの9ページ目には、二股の排出口を備え、二股の排出口にそれぞれフレキシブルシブルコンテナバッグを配置して、一方のフレキシブルシブルコンテナバッグの袋詰め作業が終わった段階で排出口を切り替えて他方のフレキシブルシブルコンテナバッグへの袋詰め作業が可能な昇降装置が開示されている。しかしながら、これら非特許文献1乃至3の揚穀機によっても、特許文献2と同様、高さ方向の寸法が必要で天井が低い高さ方向に余裕のない場所では設置することができないとともに、運搬時において嵩張ることから、現場で組み立てて設置する場合が多く、組立作業に手間がかかる、という課題がある。また、非特許文献4の昇降装置は、2つ分のフレキシブルシブルコンテナバッグの設置スペースが必要であり、さらに、フレキシブルシブルコンテナバッグを移動する手間がかかるとともに再計量しにくいという、課題を有している。
そこで本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、大量の袋詰めにも対応可能であるとともに、揚穀装置の揚穀動作を止めることなく、効率的な計量・袋詰め作業を可能とし、かつ、装置の全高を低く抑えて、組立作業も容易な揚穀処理装置に用いられる揚穀装置を提供することを目的とする。また、本発明の揚穀処理装置に用いられる揚穀装置は、排出管内に供給された穀粒(整粒)が揚穀装置内へと逆流することない実施例とすることも可能である。
本発明の揚穀装置は、穀粒を揚穀してフレキシブルコンテナバッグの袋詰め装置へと排出するための揚穀装置であって、該揚穀装置は、揚穀した穀粒を前記袋詰め装置へと排出する排出管と、当該排出管から排出された穀粒を返流して一時貯留する貯留用ホッパーとを備えており、前記排出管は、前記袋詰め装置に穀粒を送出する主送出流路と、前記貯留用ホッパーに穀粒を送出する副送出流路とに分岐されており、該排出管から排出される穀粒を前記主送出流路又は前記副送出流路の一方の流路を選択する流路選択手段を備えるとともに、前記貯留用ホッパーは、その開口を開閉するスライドシャッターを備えており、前記流路選択手段によって、前記排出管から排出される穀粒の流路が前記主送出流路から前記副送出流路に切り替えられた際には、前記スライドシャッターにより前記貯留用ホッパーの開口を閉じて、前記揚穀装置により揚穀されて前記副送出流路を介して返流された穀粒を当該貯留用ホッパー内に一時貯留し、前記流路選択手段によって、前記排出管から排出される穀粒の流路が前記副送出流路から前記主送出流路に切り替えられた際には、前記貯留用ホッパーの前記スライドシャッターを開いて、当該貯留用ホッパー内の穀粒を揚穀筒体内へ供給するように構成したことを特徴とする。
さらに、本発明の揚穀装置において、前記流路選択手段は、前記排出管の前記主送出流路と前記副送出流路の分岐部分に配置された切替シャッターであることを特徴とする。
本発明の揚穀装置において、前記流路選択手段は、前記排出管の前記主送出流路としての分岐管路に設けられた主送出流路シャッターであることを特徴とする。
さらに、本発明の揚穀装置において、前記排出管の前記主送出流路に設けられた主送出流路シャッターを閉じることにより、前記排出管に揚穀される穀粒は、オーバーフローして前記副送出流路から前記貯留用ホッパーへと返流されることを特徴とする。
なお、本願明細書において、「前段処理装置」及び「後段処理装置」での穀粒の処理に関して、「連続的に穀粒を処理する処理装置」及び「間欠的に穀粒を処理する処理装置」との用語を用いているが、これらは文字通りの「連続」処理、又は「間欠」処理を意味するものではない。前段処理装置と後段処理装置との穀粒処理の動作が同期を取って行われるのでなく、両者の穀粒処理操作の期間がずれるタイミングにおいて、後段処理装置の穀粒処理が中断する間にも、前段処理装置での穀粒処理を続けて運転させる場合を意味するものである。「前段処理装置」での長時間に渡る「連続処理」を限定する趣旨ではない。
本発明の揚穀装置によれば、穀粒を袋詰めする際、前段処理装置から穀粒が連続的に揚穀装置に供給され、揚穀装置よって揚穀された穀粒が排出管の主送出流路から後段処理装置へと供給される。後段処理装置は揚穀装置から供給された穀粒が間欠的に処理され、後段処理装置の間欠的処理動作の合間に、流路選択手段によって穀粒の排出先が主送出流路から副送出流路に切り替わり、揚穀・排出穀粒は揚穀装置へと返流されるため、揚穀装置及び前段処理装置の運転を停止することなく、前段処理装置の運転を継続することができ、作業効率も良好である。
また、穀粒を一時貯留する貯留用ホッパーを備えることによって、前段処理装置から連続的に供給させる穀粒を受け入れるための供給ホッパーを小型化できるとともに、供給ホッパーの高さも低く抑えることできるため、穀粒処理装置の低背化にも寄与できる。
本発明の揚穀装置を備えた穀粒処理装置は、穀粒を前段で処理する前段処理装置と、この前段処理装置で処理された穀粒を受け入れて揚穀する揚穀装置と、この揚穀装置で揚穀した穀粒を受け入れて後段で処理する後段処理装置とを備えた穀粒処理装置であって、前記揚穀装置は、前記前段処理装置から供給される穀粒を受け入れる供給ホッパーと、揚穀した穀粒を排出する排出管を備え、前記排出管は、前記後段処理装置に穀粒を送出する主送出流路と、排出された穀粒を前記揚穀装置の前記供給ホッパーに送出する副送出流路とに分岐されており、前記揚穀装置から排出される穀粒を前記主送出流路から前記副送出流路に切り替えて、前記揚穀装置からの揚穀・排出穀粒を前記揚穀装置に返流する。
その際、前記前段処理装置は、連続的に穀粒を処理する処理装置であり、前記後段処理装置は間欠的に穀粒を処理する処理装置であると望ましい。
さらに、本発明の揚穀装置を備えた穀粒処理装置は、前記前段処理装置は、連続的に穀粒を処理する処理装置であり、前記後段処理装置は、間欠的に穀粒を処理する処理装置としてのフレキシブルコンテナバッグへの袋詰め装置である。
本発明の揚穀装置を備えた穀粒処理装置は、穀粒を前段で処理する前段処理装置と、この前段処理装置で処理された穀粒を受け入れて揚穀する揚穀装置と、この揚穀装置で揚穀した穀粒を受け入れて後段で処理する後段処理装置とを備えた穀粒処理装置であって、前記揚穀装置は、前記前段処理装置から供給される穀粒を受け入れる供給ホッパーと、揚穀した穀粒を排出する排出管と、当該排出管から排出された穀粒を一時貯留する貯留用ホッパーとを備え、前記排出管は、前記後段処理装置に穀粒を送出する主送出流路と、排出された穀粒を前記揚穀装置の前記貯留用ホッパーを介して前記供給ホッパーに送出する副送出流路とに分岐されており、前記揚穀装置から排出される穀粒を前記主送出流路から前記副送出流路に切り替えて、前記揚穀装置からの揚穀・排出穀粒を前記揚穀装置に返流する。
その際、前記前段処理装置は、連続的に穀粒を処理する処理装置であり、前記後段処理装置は間欠的に穀粒を処理する処理装置であると望ましい。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例1(図1,2)及び実施例2(図3,4)を説明する。なお、両実施例において、前段処理装置10としては、例えば選別機(詳細は図示しない)から連続的に供給される穀粒を揚穀し、その揚穀した穀粒を後段処理装置50として袋詰め装置によって揚穀をフレキシブルコンテナバッグHに袋詰めするための穀粒処理装置100に適用した場合を説明する。
本発明の穀粒処理装置100は、その全体を図1及び図2に示す。本発明の穀粒処理装置100に適用される揚穀装置20は、揚穀手段22を内蔵する竪型の揚穀筒体23と、前段処理装置10としての選別機等から排出された穀粒を受け入れるために揚穀筒体23の下部に設けられた供給ホッパー25と、この揚穀筒体23の一側面に設けた貯留用ホッパー24と、揚穀筒体23の上部に設けられ、揚穀手段22によって揚穀された穀粒を後段処理装置50に向けて排出する排出管26とで構成されている。貯留用ホッパー24の穀粒は、揚穀筒体23の下部に設けられた供給ホッパー25に投入される構成となっている。また、排出管26は管路27及び28に分岐されており、一方の分岐管路27は、後述する後段処理装置に穀粒を送出する主送出流路Aを構成しており、その排出管26から分岐した他方の分岐管路28は、揚穀・排出穀粒を貯留用ホッパー24に送出するための副送出流路Bを構成している。そして、排出管26内に揚穀された穀粒を主送出流路A又は副送出流路Bに切り替えるためには後述する流路選択手段を備えている。
揚穀筒体23の内部には揚穀手段22として、例えばバケットコンベア11が設けられており、このバケットコンベア11は、揚穀筒体23内の上下に配置されたプーリ12,13に掛け渡した無端状ベルト14と、この無端状ベルト14に設けた複数のバケット15,15,15・・・で構成され、図示しないモータで無端状ベルト14を回転させ、前段処理装置10から供給ホッパー25内に供給された穀粒をバケット15で掬い上げて排出管26内に排出するように構成され、その排出管26から後段処理装置50としての例えばフレキシブルコンテナバッグHに穀粒を充填させて袋詰めする。また、貯留用ホッパー24の外面には、貯留用ホッパー24の下部に設けた開口29を開閉するスライドシャッター32が昇降自在に設けられている。
実施例1(図1,2)の流路選択手段は、一方の分岐管路27(主送出流路A)と他方の分岐管路28(副主送出流路B)との分岐部分に配置した切替シャッター60によって構成されている。この切替シャッター60は、排出管26内の分岐部分において回動自在に枢軸支持されている。
図1及び2を参照して、本発明の実施例1の穀粒処理装置100に用いられた揚穀装置20の穀粒袋詰め時の動作について説明する。図1で示すように、フレキシブルコンテナバッグHへの袋詰め作業時においては、切替シャッター60は排出管26の主送出流路Aを開き、副送出流路Bを閉じた状態で保持されている。また、スライドシャッター32の開口29が開いた状態で保持されている。従って、もし貯留用ホッパー24内に穀粒が存在したり新たに投入されてくれば、供給ホッパー25内へ流下し、前段処理手段10から供給ホッパー25内に供給される穀粒と共に供給開口36から揚穀筒体23内へと供給される。そして、バケットコンベア11の回転によって、揚穀筒体23内に供給される穀粒が排出管26に供給され、排出管26の主送出流路Aを通って後段処理装置50としてのフレキシブルコンテナバッグHへと穀粒が充填される。
後段処理装置50としてのフレキシブルコンテナバッグHに充填される穀粒は、その所定充填量が計量される。所定充填量の計量手段は、充填重量(計量器)でも充填量(充填表面検知手段)でも良いが、図1及び図2の実施例1及び後述する図2及び図3の実施例2においては、計量手段として計量器19を備えたものとして説明するが、これに限るものではない。図中の符号30は穀粒の重量設定や計量器19で計測した重量表示などを行う表示手段(詳細は図示しない)を備えた操作パネルである。フレキシブルコンテナバッグHへの充填量は、計量器19により所定充填量が計測され、予め定められた所定量(例えば、重量の場合は1t)に達した場合、計量器19から信号aが出力され、その信号aを制御部33が検知すると信号bが出力され、図示していない駆動手段により切替シャッター60が分岐管路27の主送出流路Aを閉じるとともに、分岐管路28の副送出流路Bを開放する。また、切替シャッター60の開閉動作と連動するように、スライドシャッター32の駆動装置34に信号bが出力され、貯留用ホッパー24の開口29を閉じ、揚穀装置20により揚穀され副送出流路Bを介して貯留用ホッパー24に返流された穀粒は、貯留用ホッパー24内に一時貯留されることになる。
後段処理装置50であるフレキシブルコンテナバッグHへの充填が所定量に達して、別のフレキシブルコンテナバッグHに交換する作業の間でも、前段処理装置10である選別機は途中で中断せずに作業を継続したいとする要求はある。そこで、切替シャッター60により、分岐管路27の主送出流路Aを閉じて、分岐管路28の副送出流路Bを開放し、それと同期して駆動装置34によりスライドシャッター32を下降して貯留用ホッパー24の開口29が閉じ、穀粒を貯留用ホッパー24内に一時貯留するものである。勿論、この場合に、貯留用ホッパー24の開口29を閉じずに返流を繰り返すことも考えられなくはないが、返流が繰り返されることになれば返流される穀粒にダメージが与えられる危険性は増すものである。それを防止する効果があるものが、穀粒を一時貯留することができる貯留用ホッパー24である。
これにより、バケットコンベア11を停止することなく連続運転して排出管26にバケットコンベア11からの穀粒を供給し続けたとしても、穀粒が分岐管路28の副送出流路Bを介して貯留用ホッパー24へと戻されて、貯留用ホッパー24内に溜まるために、フレキシブルコンテナバッグHを交換するまでの間、バケットコンベア11によって供給され続ける揚穀が揚穀筒体23へと返流することはない。
そして、図2に示すように、後段処理装置50のとしてフレキシブルコンテナバッグHを交換した後の、袋詰め作業を再開する際、切替シャッター60が図2において時計方向に回転して、分岐管路27の主送出流路Aを開き、分岐管路28の副送出流路Bを閉じる。さらに、切替シャッター60と連動して、駆動装置34によりスライドシャッター32を開く。これにより、貯留用ホッパー24内に貯留されていた穀粒が開口29から供給ホッパー25内に供給されるため、貯留用ホッパー24内の穀粒は、前段処理装置10から供給ホッパー25に供給される穀粒と共に揚穀筒体23内へと供給され、揚穀筒体23内のバケットコンベア11によって揚穀された穀粒は、主送出流路Aを介してフレキシブルコンテナバッグHへと充填される。
以上のように、連続して複数枚の袋詰め作業を行う際において、フレキシブルコンテナバッグH内に充填した穀粒が予め定められた所定量に達して一つの袋詰め作業が完了すると、後段処理装置としてのフレキシブルコンテナバッグHを交換することが必要である。この時、後段処理装置50としての袋詰め装置は作業が中断状態となる外ないが、他方、揚穀装置20に穀粒を供給する前段処理装置10としての、例えば選別機等の運転は停止させないで運転を続ける。これにより、揚穀装置20へ穀粒を連続的に供給し、また、揚穀装置20も排出管26へと連続的に穀粒を揚穀し続けるが、フレキシブルコンテナバッグH内に供給した穀粒が予め設定した設定量に達すると、切替シャッター60が排出管26の主送出流路Aを閉じて副送出流路Bを開放し、穀粒を貯留用ホッパー24へと戻す。
そのため、排出管26内の穀粒が満杯となって揚穀筒体23に逆流することはない。したがって、揚穀筒体23が詰まって揚穀装置20が停止するといったトラブルを回避することができるとともに、フレキシブルコンテナバッグHの交換毎にバケットコンベア11及び前段処理装置10としての選別機などの運転を停止することなく、連続運転することができるため、作業効率も良好である。
また、フレキシブルコンテナバッグHの交換時に排出管26に向けて排出される穀粒は貯留用ホッパー24に投入され、特許文献2で示すような大容量の集積ホッパーを備えずに、揚穀装置20の高さを低く維持することが可能となる。さらに、後段処理装置50としてのフレキシブルコンテナバッグHが作業を中断している間の揚穀された穀粒を一時貯留する貯留用ホッパー24と供給用ホッパー25を揚穀筒体23に併設してコンパクトに配置することができ、揚穀装置20の奥行き及び横幅寸法も抑えられ、装置全体として小型化できる。また、供給ホッパー25が貯留用ホッパー24の下の低い位置に配置されており、供給ホッパー25へと穀粒を供給する前段処理装置例えば選別機の排出位置の高さを心配する必要もないため、揚穀装置20に穀粒を供給する機種も多様な機種が使用可能であり、汎用性にも優れる。
次に図3、図4及び図5を参照して本発明の実施例2を詳述する。なお、実施例2においては、流路選択手段が実施例1と異なる以外は実質的に同一であるため、実施例1と同一機能を有する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
本実施例2においては、流路選択手段を主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口近傍に回転自在に軸支した主送出流路シャッター35によって構成し、この主送出流路シャッター35と貯留用ホッパー24の開口29を開閉するスライドシャッター32の夫々の駆動手段としてソレノイド37及び34を設けている。また、計量器19の計測値を信号として制御部33に出力し、制御部33によって各ソレノイド37及び34を制御している。なお、主送出流路シャッター35は制御部33によって、主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口を全開、半開又は全閉となるように制御されている。この主送出流路シャッター35が半開又は全閉の制御時において、スライドシャッター32は制御部33によって貯留用ホッパー24の開口29を閉じるように制御される。なお、図において符号30は穀粒の重量設定や計量器19で計測した重量表示などを行う表示手段(詳細は図示しない)を備えた操作パネルである。
図5(A)乃至(D)を用いて、以上のように構成される実施例2での揚穀装置の動作を説明する。図5(A)で示すように、袋詰め作業時においては、制御部33によってソレノイド37を制御して、主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口の主送出流路シャッター35が全開となっており(簡単のために副送出流路Bは図示していない)、揚穀筒体23により揚穀される穀粒は主送出流路Aから計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHへと充填される。フレキシブルコンテナバッグHに供給される穀粒の重量は計量器19によって計測され、穀粒の重量が操作パネル30に設けた表示部に表示される。そして、予め設定した穀粒の重量(例えば1t)に設定した場合、フレキシブルコンテナバッグH内の穀粒の重量が設定重量に近づくと、図5(B)で示すように計量器19からの信号が制御部33へと送られ、さらに、制御部33から各ソレノイド37及び34へと駆動信号を出力する。これにより、主送出流路シャッター35が排出管26の主送出流路Aとして分岐管路27の排出口を半開とし、スライドシャッター32は、ソレノイド34との係合が解除されて、自重により又は駆動により下方にスライドして貯留用ホッパー24の開口29を閉塞する。主送出流路シャッター35によって排出管26の主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口を半開の制御とすると、排出管26からフレキシブルコンテナバッグHへの穀粒の排出量がほぼ半減する一方、バケットコンベア11による排出管26への穀粒の供給量は変わらないので、排出管26内に穀粒が溜まりだす。このように、排出管26内の穀粒が溜まることになるが、排出管26内で貯留できる以上の穀粒は、オーバーフローして分岐管路28の副送出流路Bから貯留用ホッパー24へと戻されるため、満杯となった穀粒が揚穀筒体23に返流することはない。これにより、揚穀された穀粒の主送出流路Aから副送出流路Bへの切り替えが達成される。
そして、図5(C)で示すように、フレキシブルコンテナバッグH内の穀粒の重量が設定重量に達すると、計量器19からの信号によってソレノイド37は制御部33からの信号によって作動し、主送出流路シャッター35が主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口を完全に閉じることによって、主送出流路Aを閉鎖して袋詰め作業は完了する。この時、貯留用ホッパー24の開口29はスライドシャッター32によって塞がれた状態のままであり、バケットコンベア11よって排出管26に揚穀される穀粒は、分岐管路28の副送出流路Bから貯留用ホッパー24へと戻され、穀粒が揚穀筒体23に返流することはない。
袋詰め作業終了後は、図5(D)で示すように、計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHを交換し、主送出流路シャッター35を回動させて主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口を開くとともにスライドシャッター32を引き上げて、貯留用ホッパー24の開口29を全開とする。この図5(D)の操作は、手動により行う例を図示しているが適宜駆動手段を用いて自動化してもよい。これにより、図5(A)の状態に戻って袋詰め作業は再開される。これにより、供給ホッパー25内に供給される穀粒は揚穀筒体23内に供給され、かつ、貯留用ホッパー24に溜まっていた穀粒は供給ホッパー25内に流下して揚穀筒体23内に戻され、バケットコンベア11によって排出管26に供給された穀粒は、主送出流路Aから計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHへと充填される。
以上説明したように、本実施例2においては、後段処理装置の作業としての袋詰め作業時において、フレキシブルコンテナバックH内に供給した穀粒が予め設定した重量に近づくと制御部33によって主送出流路シャッター35が半開状態に制御され、設定重量に達すると主送出流路シャッター35が全閉となるように制御されており、その際、排出管26内に溜まった穀粒が所定量溜まった段階で排出管26内の穀粒は、分岐管路28から副送出流路Bを介して貯留用ホッパー24へと戻されるため、排出管26内の穀粒が満杯となって揚穀筒体23に返流することはない。したがって、実施例1と同様、揚穀筒体23が詰まるといったトラブルを回避することができるとともに、フレキシブルコンテナバッグHの交換毎にバケットコンベア11及び選別機などの前段処理装置の運転を停止することなく、継続することができるため、作業効率も良好である。また、大容量の集積ホッパーを備えずに、揚穀装置100の高さを低くすることが可能となり、装置全体として小型化できる。また、穀粒がバケットコンベア11によって何度も揚穀されて傷つくことはない。
なお、実施例2では、主送出流路シャッター35を半開状態に制御した後に、設定重量に達すると主送出流路シャッター35が全閉となるように制御する例を示したが、フレキシブルコンテナバッグH内に供給した穀粒が設定重量に達したら主送出流路シャッター35を全閉する制御を採用することもできる。
次に、図6及び図7を用いて、実施例1(図1,2)の流路選択手段により、穀粒の送出流路を切り替えるより具体的な実施例3の構成を説明する。この場合の切替シャッター60は、排出管26内において枢軸61によって回動自在に軸支され、その枢軸61は排出管26の外部に突出し、その突出端部において枢軸61を中心として横方向に延びる回転アーム62が枢軸61と一体に固定されている。この回転アーム62の一端部62aと前記排出管26との間に、主送出流路Aを閉じる方向(副送出流路Bを開く方向、つまり図6における左回りの方向)へと切替シャッター60を回転付勢するための付勢手段として付勢バネ63が連結されている。
本願発明においては、図6及び図7において、切替シャッター60が右回り(時計回り)の方向で回動すると穀粒の流路は主送出流路Aが開かれ、副送出流路Bが閉じる方向であるので、これを「主方向」と称し(図6の状態)、その反対回り(反時計回り)の方向を「副方向」と称する(図7の状態)。
この回転アーム62の一端部62aには、さらに、前記付勢バネ63に抗して切替シャッター60を主方向に回転させ、主送出流路Aを開く方向(副送出流路Bを閉じる方向)へと切替シャッター60を回動させようとする操作ワイヤ65が引上げバネ64を介して連結されている。なお、引上げバネ64は、操作ワイヤ65を引き過ぎた際の緩衝用としての機能と、後述する係合爪68と係合フック69との係合状態において前記操作ワイヤ65を緊張させることによって、係合爪68と係合フック69との外れ防止、係合爪68と係合フック69の誤差・ガタを吸収するための機能を備えている。この構成により、回転アーム62が、枢軸61回りに付勢バネ63と引上げバネ64により天秤構造に支持されることになる。さらに、前記回転アーム62の他端部62bとスライドシャッター32とが連動ワイヤ67を介して連結されている。これにより、切替シャッター60と一体に回転する回転アーム62に連結された連動ワイヤ67によってスライドシャッター32を昇降させるように構成している。
操作ワイヤ65のほぼ中間部には係合爪68が取り付けられており、揚穀装置20側には、その係合爪68を係合する係合フック69と、この係合フック69の駆動手段として係合ソレノイド70が固定されている。これにより、付勢バネ63に抗して操作ワイヤ65を引っ張って係合爪68と係合フック69とを係合すれば切替シャッター60は、主送出流路Aを開く一方、副送出流路Bが閉じた状態を保持する。そして、係合ソレノイド70の制御によって、係合爪68と係合フック69との係合を解除することにより、付勢バネ63のバネ力が勝ち、切替シャッター60が回転し、主送出流路Aを閉じる一方、副送出流路Bを開く。
また、後段処理装置50としての袋詰め装置は、計量器19と、フレキシブルコンテナバッグHの袋口を開いた状態で自立保持するために保持具51と、操作パネル30、制御部33とで構成されている。これにより、計量器19によって計量器に載置されるフレキシブルコンテナバッグH内に充填した穀粒の重量を計測し、その計測値が所定の値に達すると、係合ソレノイド70に駆動信号を出力し、係合フック69を駆動することによって係合爪68と係合フック69との係合を解除するように構成している。なお、操作パネル30は穀粒の重量設定や計量器19で計測した重量表示などを行う表示手段を備えている。また、図6、図7において符号71は連動ワイヤ67の案内ローラである。
以上のように構成される実施例3の袋詰め時の揚穀装置20の動作について図6及び図7を参照して説明する。図6で示すように、フレキシブルコンテナバッグHへの袋詰め作業時においては、係合爪68と係合フック69とが係合しており、切替シャッター60は排出管26の主送出流路Aを開く一方、副送出流路Bは閉じた状態で保持されている。また、スライドシャッター32は連動ワイヤ67によって引っ張られ、貯留用ホッパー24の開口29が開いた状態で保持されている。従って、貯留用ホッパー24内の穀粒は供給ホッパー25へと流下し、前段処理装置10から供給ホッパー25内に供給される穀粒と共に供給ホッパー25の供給開口36から揚穀筒体23内へと供給される。そして、バケットコンベア11の回転によって、揚穀筒体23内に供給される穀粒が排出管26に供給され、排出管26の主送出流路AからフレキシブルコンテナバッグHへと穀粒が充填される。
フレキシブルコンテナバッグHに充填される穀粒の重量は計量器19によって計測され、穀粒の重量が操作パネル30に設けた表示部に表示され、予め設定した穀粒の重量(例えば1t)に設定した場合、フレキシブルコンテナバッグH内の穀粒の重量が設定重量に達すると、図7で示すように計量器19からの信号によって係合ソレノイド70が作動し、係合ソレノイド70によって係合フック69が引かれて、係合爪68と係合フック69との係合が解除される。これにより切替シャッター60は付勢バネ63によって副方向(図7において反時計回りの方向)に回転し、切替シャッター60が排出管26の分岐管路27の主送出流路Aを閉じるとともに、分岐管路28の副送出流路Bを開放する。また、切替シャッター60の副方向の回転と連動して回動アーム62が回動し、この回転アーム62に連結した連動ワイヤ67を介してスライドシャッター32は自重により降下し、若しくは動力により駆動して貯留用ホッパー24の開口29を閉じる。これにより、図7に示すように、前段処理装置10としての選別機及びバケットコンベア11を停止することなく連続運転して、排出管26にバケットコンベア11からの穀粒を供給し続けたとしても、揚穀・排出穀粒が排出管26内に溜まることなく、分岐管路28の副送出流路Bから貯留用ホッパー24へと戻され、貯留用ホッパー24に溜まるため、計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHを交換するまでの間、バケットコンベア11によって供給される揚穀・排出穀粒が排出管26から揚穀筒体23へと返流することはない。
そして、計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHを交換した後、袋詰め作業を再開する際、操作ワイヤ65を付勢バネ63に抗して引っ張ることによって係合爪68と係合フック69とが係合するとともに、切替シャッター60が主方向(図6において時計回りの方向)に回転し、排出管26の主送出流路Aを開き、分岐管路28の副送出流路Bを閉じる。さらに、切替シャッター60と連動して回転する回転アーム62により連動ワイヤ67が引かれ、スライドシャッター32が上昇して貯留用ホッパー24の開口29を開く。これにより、貯留用ホッパー24内の穀粒が開口29から供給ホッパー25内に供給されるため、貯留用ホッパー24内の穀粒は、前段処理装置10から供給ホッパー25に供給される穀粒と共に揚穀筒体23内へと供給され、揚穀筒体23内のバケットコンベア11によって揚穀された穀粒は主送出流路27から計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHへと充填される。
以上のように、袋詰め作業時において、フレキシブルコンテナバッグH内に供給した穀粒が予め設定した重量に達して1回の袋詰め作業が完了すると計量器19上のコンテナパックHを交換する作業が必要である。この時、後段処理装置50としての袋詰め装置は停止状態であり、他方、揚穀装置20に穀粒を供給する前段処理装置10としての例えば選別機の運転を停止することなく、揚穀装置20へ穀粒を連続的に供給し、また、揚穀装置20も排出管26へと連続的に穀粒を揚穀し続けるが、本実施例3においては、フレキシブルコンテナバッグH内に供給した穀粒が予め設定した重量に達すると計量器19の信号に基づいて切替シャッター60が係合ソレノイド70の動作によって、排出管26の主送出流路Aを自動的に閉じる一方、分岐管路28の副送出流路Bを開放する。さらに、切替シャッター60と連動して回転する回転アーム62により連動ワイヤ67がスライドシャッター32を下降させる方向に動作し、スライドシャッター32が下降して貯留用ホッパー24の開口29を閉じる。これにより、排出管26内に供給される穀粒は分岐管路28から貯留用ホッパー24へと戻されるため、排出管26内の穀粒が満杯となって揚穀筒体23に逆流することはない。したがって、揚穀筒体23が詰まって揚穀装置20が停止するといったトラブルを回避することができるとともに、フレキシブルコンテナバッグHの交換毎にバケットコンベア11及び選別機などの運転を停止することなく、連続運転することができるため、作業効率も良好である。また、フレキシブルコンテナバッグHの交換時に排出管26に供給される余剰な穀粒は貯留用ホッパー24に排出され、特許文献2で示すような大容量の集積ホッパーを必要としないため、揚穀装置20の低背化が可能となる。さらに、余剰な穀粒を貯める貯留用ホッパー24と供給用ホッパー25を揚穀筒体23に併設してコンパクトに配置することができ、揚穀装置20の奥行き及び横幅寸法も抑えられ、装置全体として小型化できる。
また、供給ホッパー25が低い位置に配置されており、供給ホッパー25へと穀粒を供給する例えば選別機の排出位置も高さを必要としないため、揚穀装置20に穀粒を供給する機種も多様な機種が使用可能であり、汎用性にも優れる。
以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明は実施例1,2,3に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、揚穀対象は米穀等の穀粒に限らず各種の粉粒体に適用可能である。また、揚穀手段としてバケットコンベアを示したが、これに限定されるものではなく、各種の揚穀手段を用いてもよい。また、各実施例において、流路選択手段としてシャッター構造を示し、その駆動手段としてソレノイドを用いたが、主送出流路及び副送出流路を開閉できる構造であればよく、その駆動手段もソレノイドに限定されるものではなく、シリンダやモータによる駆動等、各種の駆動手段を用いればよい。
また、穀粒処理装置に供給する前段処理装置としては精米機や選別機に限らず、単に穀粒処理装置に穀粒を搬送する各種コンベアなどの各種機器に適用可能であり、要は穀粒処理装置に連続して粒体を供給する構成であればよい。さらに、副送出流路からの穀粒を貯留用ホッパー24に排出した例を示したが、供給ホッパー25や例えば穀粒処理装置に供給する前記精米機や選別機あるいは各種コンベアへと排出する構造であってもよい。
さらに、前記各実施例では1t用の袋詰め用として適用した場合を例にして説明したが、図8に示すように、1t用の袋詰め装置50と30Kg用の袋詰め装置50Aとを併設し、1t用の袋詰め作業が終わってから30Kg用の袋詰めを行うようにしてもよい。この場合、排出管26の分岐管路27a,28aをフレキシブルホースで構成すれば、袋の供給先を切り替える際、簡単に切り替えることができ便利である。
さらに、フレキシブルコンテナバッグHへの充填量を検知して係合ソレノイド70を制御する具体例として例えば図9に示すように、圧力センサ72とオーバーフロー75を内蔵する検知ユニット73を着脱可能なホースバンド74によってフレキシブルホース27aの先端に固定し、所定量の穀粒がフレキシブルコンテナバッグH内に充填された際、圧力センサ72に穀粒を接触させ、圧力センサ72からの信号によって係合ソレノイド70を作動させる構成であってもよい。このように、ホースバンド74によって検知ユニット73をフレキシブルホース27aに固定することによって、フレキシブルホース27aに対する圧力センサ72の取付位置を調整できる。これにより、フレキシブルコンテナバッグHへの穀粒の充填量に応じて圧力センサ72の高さが調整でき、その穀粒の充填量に応じた係合ソレノイド70の制御が可能となる。
従来から、穀物や土砂などの粉粒状物を梱包・輸送するためにフレキシブルコンテナバッグと呼ばれる袋状体が用いられている。穀物に限って言えば、特に、小さな農家にとっては、通常、30kgの穀物専用の梱包袋を用いるのが多いが、処理効率の観点から、非特許文献1乃至3に開示されているように、収容量が1トン程度の大型のフレキシブルコンテナバッグを用いるシステムも存在していた。しかしながら、これらの大型の揚穀機においては、フレキシブルコンテナバッグの下に計量機を配置し、フレキシブルコンテナバッグの上には大型のホッパーを配置し、その上から昇降機で揚穀した穀粒を落とし入れるために、全体の高さが4m近くから5mに達する装置もあった。
例えば、特許文献1においては、内部にバケットなどの揚穀手段を内蔵する竪型の揚穀筒体と、この揚穀筒体の背面側に位置して米穀等の穀粒を受け入れる供給ホッパーと、揚穀された穀粒を一時的に貯留するための貯留タンクと、貯留タンクの下方に設置された計量器を備えた揚穀計量機が開示されている。
この種の揚穀計量機は、精米機や選別機等と組み合わせて用いられることが多く、例えば、選別機により選別された穀粒(整粒)を計量袋詰めする場合には、選別機で選別した穀粒(整粒)が供給ホッパーに供給され、この供給ホッパーから揚穀筒体内に供給される穀粒(整粒)を揚穀手段により上方の貯留タンクへと移送し、貯留タンク内に一時的に貯留する。そして、袋への穀粒の袋詰めは、袋を計量器上に載置し、計量器で計測した袋詰めした穀粒の重量によって貯留タンクの排出管に設けられたシャッターを開閉制御し、所定量の穀粒の計量袋詰めを行なっている。
また、特許文献2には、1トンの籾類を計量して袋詰めすることが可能なホッパー装置が提案されている。このホッパー装置は、集積用ホッパーの落下口の下方に計量ホッパーを設け、この計量ホッパーを計量手段としてロードセルを介して吊下げ、集積用ホッパーの背面に揚穀手段としてバケットコンベアを配置している。そして、袋詰めする際、バケットコンベアの下部に設けた供給用ホッパーに籾を供給し、バケットコンベアによって集積用ホッパーへと揚穀して集積用ホッパーに一時的に貯留し、集積用ホッパーの排出管に設けられたシャッターを開閉制御し、集積用ホッパーから計量ホッパーに供給した籾の重量をロードセルで計測し、設定重量に達したときに計量ホッパーの排出管に設けたシャッターを閉じるように構成している。
特許文献1に示す揚穀計量機は、揚穀手段によって揚穀された穀粒(整粒)を貯める貯留タンクの容量は特許文献2に示すような1トン用の集積ホッパーのように大型でないため、袋詰めされた穀粒が設定重量に達した際、貯留タンクの排出管に設けられたシャッターを閉じて揚穀手段の動作を継続した場合、シャッターを閉じた状態においても貯留タンク内に穀粒(整粒)が供給されることになる。このため、貯留タンク内に供給される穀粒(整粒)が満杯となり、貯留タンク内で溢れた穀粒(整粒)が貯留タンク内から揚穀筒体内へと逆流し、揚穀筒体が詰まる虞がある。したがって、シャッターで貯留タンクの排出管を塞いだ状態においては、揚穀手段を一旦、停止する必要があり、特に大量の穀粒を袋詰めする場合、1回の袋詰め作業が完了して計量器にセットした袋を交換する場合などにおいて、その都度、揚穀手段を停止する必要があり、必然的に揚穀計量機に穀粒を供給する選別機も停止する必要があるため、作業効率が悪く、効率的な計量・袋詰め作業が行えない。
一方、特許文献2に示すホッパー装置は、1トンの袋詰めが可能であるが、揚穀手段としてのバケットコンベアと、ホッパー装置とが別構成であって、バケットコンベアと揚穀した籾を貯める集積ホッパーが大きいことから、袋詰め作業の終了時において、揚穀手段で揚穀された籾が大容量の集積ホッパーに供給され、集積ホッパーが溢れて揚穀手段側に逆流することはない。しかし、特許文献2に示すホッパー装置では、構造的に大型のホッパー装置と計量ホッパーとを上下方向に並べて配置することから、構成部品も多く、組み立て作業性に劣るとともに、高さ方向の寸法が増大し、天井が低い高さ方向に余裕のない場所では設置することができない場合がある。このため、設置位置に制約を受ける場合があるとともに、通常、この種のホッパー装置は、運搬時において嵩張ることから、現場で組み立てて設置する場合が多いが、前述したように、構成部品も多く、高さもあるため、組立作業に手間がかかり、非効率的である、という課題を有していた。
一方、非特許文献1乃至3には、大規模設備としての1トンクラスの揚穀機が開示されている。また、非特許文献4のカタログの9ページ目には、二股の排出口を備え、二股の排出口にそれぞれフレキシブルシブルコンテナバッグを配置して、一方のフレキシブルシブルコンテナバッグの袋詰め作業が終わった段階で排出口を切り替えて他方のフレキシブルシブルコンテナバッグへの袋詰め作業が可能な昇降装置が開示されている。しかしながら、これら非特許文献1乃至3の揚穀機によっても、特許文献2と同様、高さ方向の寸法が必要で天井が低い高さ方向に余裕のない場所では設置することができないとともに、運搬時において嵩張ることから、現場で組み立てて設置する場合が多く、組立作業に手間がかかる、という課題がある。また、非特許文献4の昇降装置は、2つ分のフレキシブルシブルコンテナバッグの設置スペースが必要であり、さらに、フレキシブルシブルコンテナバッグを移動する手間がかかるとともに再計量しにくいという、課題を有している。
そこで本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、大量の袋詰めにも対応可能であるとともに、揚穀装置の揚穀動作を止めることなく、効率的な計量・袋詰め作業を可能とし、かつ、装置の全高を低く抑えて、組立作業も容易な揚穀処理装置に用いられる揚穀装置を提供することを目的とする。また、本発明の揚穀処理装置に用いられる揚穀装置は、排出管内に供給された穀粒(整粒)が揚穀装置内へと逆流することない実施例とすることも可能である。
本発明の揚穀装置は、穀粒を揚穀してフレキシブルコンテナバッグの袋詰め装置へと排出するための揚穀装置であって、該揚穀装置は、揚穀した穀粒を前記袋詰め装置へと排出する排出管を備え、当該排出管は、分岐した2つの管路で構成され、該2つの分岐管路の一方の分岐管路は、揚穀した穀粒を前記袋詰め装置に送出する主送出流路を構成し、該2つの分岐管路の他方の分岐管路は、揚穀・排出穀粒を貯留用ホッパーに送出する副送出流路を構成し、さらに、前記揚穀装置は、揚穀した穀粒の送出先を前記主送出流路又は前記副送出流路の何れか一方に切り換える流路選択手段を備えており、前記流路選択手段が主送出流路を選択した際には、前記揚穀装置で揚穀された穀粒を前記袋詰め装置に送出し、前記流路選択手段が前記副送出流路を選択した際には、前記揚穀装置で揚穀された穀粒を前記貯留用ホッパーに一時貯留することを特徴とする。
さらに、本発明の揚穀装置において、前記袋詰め装置は、前記フレキシブルコンテナバッグに充填される穀粒の充填量を計量する計量手段と、この計量手段からの信号を出力する制御部とを備えており、さらに、前記揚穀装置は、前記主送出流路を開閉する主送出流路シャッターと、前記貯留用ホッパー下部の開口を開閉するスライドシャッターと、当該主送出流路シャッター及びスライドシャッターを駆動するためのソレノイドと備えており、前記フレキシブルコンテナバッグに充填される穀粒が所定量に達した際に、前記袋詰め装置の制御部からの信号により、前記流路選択手段によって前記副送出流路を選択して前記揚穀装置で揚穀した穀粒を前記貯留用ホッパーに一時貯留するように構成したことを特徴とする。
本発明の本発明の揚穀装置において、前記流路選択手段によって前記主送出流路が選択された際には、前記スライドシャッターは、前記貯留用ホッパーを開いて当該貯留用ホッパー内の穀粒を揚穀筒体内へ供給することを特徴とする
なお、本願明細書において、「前段処理装置」及び「後段処理装置」での穀粒の処理に関して、「連続的に穀粒を処理する処理装置」及び「間欠的に穀粒を処理する処理装置」との用語を用いているが、これらは文字通りの「連続」処理、又は「間欠」処理を意味するものではない。前段処理装置と後段処理装置との穀粒処理の動作が同期を取って行われるのでなく、両者の穀粒処理操作の期間がずれるタイミングにおいて、後段処理装置の穀粒処理が中断する間にも、前段処理装置での穀粒処理を続けて運転させる場合を意味するものである。「前段処理装置」での長時間に渡る「連続処理」を限定する趣旨ではない。
本発明の揚穀装置によれば、穀粒を袋詰めする際、前段処理装置から穀粒が連続的に揚穀装置に供給され、揚穀装置よって揚穀された穀粒が排出管の主送出流路から後段処理装置へと供給される。後段処理装置は揚穀装置から供給された穀粒が間欠的に処理され、後段処理装置の間欠的処理動作の合間に、流路選択手段によって穀粒の排出先が主送出流路から副送出流路に切り替わり、揚穀・排出穀粒は揚穀装置へと返流されるため、揚穀装置及び前段処理装置の運転を停止することなく、前段処理装置の運転を継続することができ、作業効率も良好である。
また、穀粒を一時貯留する貯留用ホッパーを備えることによって、前段処理装置から連続的に供給させる穀粒を受け入れるための供給ホッパーを小型化できるとともに、供給ホッパーの高さも低く抑えることできるため、穀粒処理装置の低背化にも寄与できる。
本発明の揚穀装置を備えた穀粒処理装置は、穀粒を前段で処理する前段処理装置と、この前段処理装置で処理された穀粒を受け入れて揚穀する揚穀装置と、この揚穀装置で揚穀した穀粒を受け入れて後段で処理する後段処理装置とを備えた穀粒処理装置であって、前記揚穀装置は、前記前段処理装置から供給される穀粒を受け入れる供給ホッパーと、揚穀した穀粒を排出する排出管を備え、前記排出管は、前記後段処理装置に穀粒を送出する主送出流路と、排出された穀粒を前記揚穀装置の前記供給ホッパーに送出する副送出流路とに分岐されており、前記揚穀装置から排出される穀粒を前記主送出流路から前記副送出流路に切り替えて、前記揚穀装置からの揚穀・排出穀粒を前記揚穀装置に返流する。
その際、前記前段処理装置は、連続的に穀粒を処理する処理装置であり、前記後段処理装置は間欠的に穀粒を処理する処理装置であると望ましい。
さらに、本発明の揚穀装置を備えた穀粒処理装置は、前記前段処理装置は、連続的に穀粒を処理する処理装置であり、前記後段処理装置は、間欠的に穀粒を処理する処理装置としてのフレキシブルコンテナバッグへの袋詰め装置である。
本発明の揚穀装置を備えた穀粒処理装置は、穀粒を前段で処理する前段処理装置と、この前段処理装置で処理された穀粒を受け入れて揚穀する揚穀装置と、この揚穀装置で揚穀した穀粒を受け入れて後段で処理する後段処理装置とを備えた穀粒処理装置であって、前記揚穀装置は、前記前段処理装置から供給される穀粒を受け入れる供給ホッパーと、揚穀した穀粒を排出する排出管と、当該排出管から排出された穀粒を一時貯留する貯留用ホッパーとを備え、前記排出管は、前記後段処理装置に穀粒を送出する主送出流路と、排出された穀粒を前記揚穀装置の前記貯留用ホッパーを介して前記供給ホッパーに送出する副送出流路とに分岐されており、前記揚穀装置から排出される穀粒を前記主送出流路から前記副送出流路に切り替えて、前記揚穀装置からの揚穀・排出穀粒を前記揚穀装置に返流する。
その際、前記前段処理装置は、連続的に穀粒を処理する処理装置であり、前記後段処理装置は間欠的に穀粒を処理する処理装置であると望ましい。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例1(図1,2)及び実施例2(図3,4)を説明する。なお、両実施例において、前段処理装置10としては、例えば選別機(詳細は図示しない)から連続的に供給される穀粒を揚穀し、その揚穀した穀粒を後段処理装置50として袋詰め装置によって揚穀をフレキシブルコンテナバッグHに袋詰めするための穀粒処理装置100に適用した場合を説明する。
本発明の穀粒処理装置100は、その全体を図1及び図2に示す。本発明の穀粒処理装置100に適用される揚穀装置20は、揚穀手段22を内蔵する竪型の揚穀筒体23と、前段処理装置10としての選別機等から排出された穀粒を受け入れるために揚穀筒体23の下部に設けられた供給ホッパー25と、この揚穀筒体23の一側面に設けた貯留用ホッパー24と、揚穀筒体23の上部に設けられ、揚穀手段22によって揚穀された穀粒を後段処理装置50に向けて排出する排出管26とで構成されている。貯留用ホッパー24の穀粒は、揚穀筒体23の下部に設けられた供給ホッパー25に投入される構成となっている。また、排出管26は管路27及び28に分岐されており、一方の分岐管路27は、後述する後段処理装置に穀粒を送出する主送出流路Aを構成しており、その排出管26から分岐した他方の分岐管路28は、揚穀・排出穀粒を貯留用ホッパー24に送出するための副送出流路Bを構成している。そして、排出管26内に揚穀された穀粒を主送出流路A又は副送出流路Bに切り替えるためには後述する流路選択手段を備えている。
揚穀筒体23の内部には揚穀手段22として、例えばバケットコンベア11が設けられており、このバケットコンベア11は、揚穀筒体23内の上下に配置されたプーリ12,13に掛け渡した無端状ベルト14と、この無端状ベルト14に設けた複数のバケット15,15,15・・・で構成され、図示しないモータで無端状ベルト14を回転させ、前段処理装置10から供給ホッパー25内に供給された穀粒をバケット15で掬い上げて排出管26内に排出するように構成され、その排出管26から後段処理装置50としての例えばフレキシブルコンテナバッグHに穀粒を充填させて袋詰めする。また、貯留用ホッパー24の外面には、貯留用ホッパー24の下部に設けた開口29を開閉するスライドシャッター32が昇降自在に設けられている。
実施例1(図1,2)の流路選択手段は、一方の分岐管路27(主送出流路A)と他方の分岐管路28(副主送出流路B)との分岐部分に配置した切替シャッター60によって構成されている。この切替シャッター60は、排出管26内の分岐部分において回動自在に枢軸支持されている。
図1及び2を参照して、本発明の実施例1の穀粒処理装置100に用いられた揚穀装置20の穀粒袋詰め時の動作について説明する。図1で示すように、フレキシブルコンテナバッグHへの袋詰め作業時においては、切替シャッター60は排出管26の主送出流路Aを開き、副送出流路Bを閉じた状態で保持されている。また、スライドシャッター32の開口29が開いた状態で保持されている。従って、もし貯留用ホッパー24内に穀粒が存在したり新たに投入されてくれば、供給ホッパー25内へ流下し、前段処理手段10から供給ホッパー25内に供給される穀粒と共に供給開口36から揚穀筒体23内へと供給される。そして、バケットコンベア11の回転によって、揚穀筒体23内に供給される穀粒が排出管26に供給され、排出管26の主送出流路Aを通って後段処理装置50としてのフレキシブルコンテナバッグHへと穀粒が充填される。
後段処理装置50としてのフレキシブルコンテナバッグHに充填される穀粒は、その所定充填量が計量される。所定充填量の計量手段は、充填重量(計量器)でも充填量(充填表面検知手段)でも良いが、図1及び図2の実施例1及び後述する図2及び図3の実施例2においては、計量手段として計量器19を備えたものとして説明するが、これに限るものではない。図中の符号30は穀粒の重量設定や計量器19で計測した重量表示などを行う表示手段(詳細は図示しない)を備えた操作パネルである。フレキシブルコンテナバッグHへの充填量は、計量器19により所定充填量が計測され、予め定められた所定量(例えば、重量の場合は1t)に達した場合、計量器19から信号aが出力され、その信号aを制御部33が検知すると信号bが出力され、図示していない駆動手段により切替シャッター60が分岐管路27の主送出流路Aを閉じるとともに、分岐管路28の副送出流路Bを開放する。また、切替シャッター60の開閉動作と連動するように、スライドシャッター32の駆動装置34に信号bが出力され、貯留用ホッパー24の開口29を閉じ、揚穀装置20により揚穀され副送出流路Bを介して貯留用ホッパー24に返流された穀粒は、貯留用ホッパー24内に一時貯留されることになる。
後段処理装置50であるフレキシブルコンテナバッグHへの充填が所定量に達して、別のフレキシブルコンテナバッグHに交換する作業の間でも、前段処理装置10である選別機は途中で中断せずに作業を継続したいとする要求はある。そこで、切替シャッター60により、分岐管路27の主送出流路Aを閉じて、分岐管路28の副送出流路Bを開放し、それと同期して駆動装置34によりスライドシャッター32を下降して貯留用ホッパー24の開口29が閉じ、穀粒を貯留用ホッパー24内に一時貯留するものである。勿論、この場合に、貯留用ホッパー24の開口29を閉じずに返流を繰り返すことも考えられなくはないが、返流が繰り返されることになれば返流される穀粒にダメージが与えられる危険性は増すものである。それを防止する効果があるものが、穀粒を一時貯留することができる貯留用ホッパー24である。
これにより、バケットコンベア11を停止することなく連続運転して排出管26にバケットコンベア11からの穀粒を供給し続けたとしても、穀粒が分岐管路28の副送出流路Bを介して貯留用ホッパー24へと戻されて、貯留用ホッパー24内に溜まるために、フレキシブルコンテナバッグHを交換するまでの間、バケットコンベア11によって供給され続ける揚穀が揚穀筒体23へと返流することはない。
そして、図2に示すように、後段処理装置50のとしてフレキシブルコンテナバッグHを交換した後の、袋詰め作業を再開する際、切替シャッター60が図2において時計方向に回転して、分岐管路27の主送出流路Aを開き、分岐管路28の副送出流路Bを閉じる。さらに、切替シャッター60と連動して、駆動装置34によりスライドシャッター32を開く。これにより、貯留用ホッパー24内に貯留されていた穀粒が開口29から供給ホッパー25内に供給されるため、貯留用ホッパー24内の穀粒は、前段処理装置10から供給ホッパー25に供給される穀粒と共に揚穀筒体23内へと供給され、揚穀筒体23内のバケットコンベア11によって揚穀された穀粒は、主送出流路Aを介してフレキシブルコンテナバッグHへと充填される。
以上のように、連続して複数枚の袋詰め作業を行う際において、フレキシブルコンテナバッグH内に充填した穀粒が予め定められた所定量に達して一つの袋詰め作業が完了すると、後段処理装置としてのフレキシブルコンテナバッグHを交換することが必要である。この時、後段処理装置50としての袋詰め装置は作業が中断状態となる外ないが、他方、揚穀装置20に穀粒を供給する前段処理装置10としての、例えば選別機等の運転は停止させないで運転を続ける。これにより、揚穀装置20へ穀粒を連続的に供給し、また、揚穀装置20も排出管26へと連続的に穀粒を揚穀し続けるが、フレキシブルコンテナバッグH内に供給した穀粒が予め設定した設定量に達すると、切替シャッター60が排出管26の主送出流路Aを閉じて副送出流路Bを開放し、穀粒を貯留用ホッパー24へと戻す。
そのため、排出管26内の穀粒が満杯となって揚穀筒体23に逆流することはない。したがって、揚穀筒体23が詰まって揚穀装置20が停止するといったトラブルを回避することができるとともに、フレキシブルコンテナバッグHの交換毎にバケットコンベア11及び前段処理装置10としての選別機などの運転を停止することなく、連続運転することができるため、作業効率も良好である。
また、フレキシブルコンテナバッグHの交換時に排出管26に向けて排出される穀粒は貯留用ホッパー24に投入され、特許文献2で示すような大容量の集積ホッパーを備えずに、揚穀装置20の高さを低く維持することが可能となる。さらに、後段処理装置50としてのフレキシブルコンテナバッグHが作業を中断している間の揚穀された穀粒を一時貯留する貯留用ホッパー24と供給用ホッパー25を揚穀筒体23に併設してコンパクトに配置することができ、揚穀装置20の奥行き及び横幅寸法も抑えられ、装置全体として小型化できる。また、供給ホッパー25が貯留用ホッパー24の下の低い位置に配置されており、供給ホッパー25へと穀粒を供給する前段処理装置例えば選別機の排出位置の高さを心配する必要もないため、揚穀装置20に穀粒を供給する機種も多様な機種が使用可能であり、汎用性にも優れる。
次に図3、図4及び図5を参照して本発明の実施例2を詳述する。なお、実施例2においては、流路選択手段が実施例1と異なる以外は実質的に同一であるため、実施例1と同一機能を有する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
本実施例2においては、流路選択手段を主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口近傍に回転自在に軸支した主送出流路シャッター35によって構成し、この主送出流路シャッター35と貯留用ホッパー24の開口29を開閉するスライドシャッター32の夫々の駆動手段としてソレノイド37及び34を設けている。また、計量器19の計測値を信号として制御部33に出力し、制御部33によって各ソレノイド37及び34を制御している。なお、主送出流路シャッター35は制御部33によって、主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口を全開、半開又は全閉となるように制御されている。この主送出流路シャッター35が半開又は全閉の制御時において、スライドシャッター32は制御部33によって貯留用ホッパー24の開口29を閉じるように制御される。なお、図において符号30は穀粒の重量設定や計量器19で計測した重量表示などを行う表示手段(詳細は図示しない)を備えた操作パネルである。
図5(A)乃至(D)を用いて、以上のように構成される実施例2での揚穀装置の動作を説明する。図5(A)で示すように、袋詰め作業時においては、制御部33によってソレノイド37を制御して、主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口の主送出流路シャッター35が全開となっており(簡単のために副送出流路Bは図示していない)、揚穀筒体23により揚穀される穀粒は主送出流路Aから計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHへと充填される。フレキシブルコンテナバッグHに供給される穀粒の重量は計量器19によって計測され、穀粒の重量が操作パネル30に設けた表示部に表示される。そして、予め設定した穀粒の重量(例えば1t)に設定した場合、フレキシブルコンテナバッグH内の穀粒の重量が設定重量に近づくと、図5(B)で示すように計量器19からの信号が制御部33へと送られ、さらに、制御部33から各ソレノイド37及び34へと駆動信号を出力する。これにより、主送出流路シャッター35が排出管26の主送出流路Aとして分岐管路27の排出口を半開とし、スライドシャッター32は、ソレノイド34との係合が解除されて、自重により又は駆動により下方にスライドして貯留用ホッパー24の開口29を閉塞する。主送出流路シャッター35によって排出管26の主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口を半開の制御とすると、排出管26からフレキシブルコンテナバッグHへの穀粒の排出量がほぼ半減する一方、バケットコンベア11による排出管26への穀粒の供給量は変わらないので、排出管26内に穀粒が溜まりだす。このように、排出管26内の穀粒が溜まることになるが、排出管26内で貯留できる以上の穀粒は、オーバーフローして分岐管路28の副送出流路Bから貯留用ホッパー24へと戻されるため、満杯となった穀粒が揚穀筒体23に返流することはない。これにより、揚穀された穀粒の主送出流路Aから副送出流路Bへの切り替えが達成される。
そして、図5(C)で示すように、フレキシブルコンテナバッグH内の穀粒の重量が設定重量に達すると、計量器19からの信号によってソレノイド37は制御部33からの信号によって作動し、主送出流路シャッター35が主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口を完全に閉じることによって、主送出流路Aを閉鎖して袋詰め作業は完了する。この時、貯留用ホッパー24の開口29はスライドシャッター32によって塞がれた状態のままであり、バケットコンベア11よって排出管26に揚穀される穀粒は、分岐管路28の副送出流路Bから貯留用ホッパー24へと戻され、穀粒が揚穀筒体23に返流することはない。
袋詰め作業終了後は、図5(D)で示すように、計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHを交換し、主送出流路シャッター35を回動させて主送出流路Aとしての分岐管路27の排出口を開くとともにスライドシャッター32を引き上げて、貯留用ホッパー24の開口29を全開とする。この図5(D)の操作は、手動により行う例を図示しているが適宜駆動手段を用いて自動化してもよい。これにより、図5(A)の状態に戻って袋詰め作業は再開される。これにより、供給ホッパー25内に供給される穀粒は揚穀筒体23内に供給され、かつ、貯留用ホッパー24に溜まっていた穀粒は供給ホッパー25内に流下して揚穀筒体23内に戻され、バケットコンベア11によって排出管26に供給された穀粒は、主送出流路Aから計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHへと充填される。
以上説明したように、本実施例2においては、後段処理装置の作業としての袋詰め作業時において、フレキシブルコンテナバックH内に供給した穀粒が予め設定した重量に近づくと制御部33によって主送出流路シャッター35が半開状態に制御され、設定重量に達すると主送出流路シャッター35が全閉となるように制御されており、その際、排出管26内に溜まった穀粒が所定量溜まった段階で排出管26内の穀粒は、分岐管路28から副送出流路Bを介して貯留用ホッパー24へと戻されるため、排出管26内の穀粒が満杯となって揚穀筒体23に返流することはない。したがって、実施例1と同様、揚穀筒体23が詰まるといったトラブルを回避することができるとともに、フレキシブルコンテナバッグHの交換毎にバケットコンベア11及び選別機などの前段処理装置の運転を停止することなく、継続することができるため、作業効率も良好である。また、大容量の集積ホッパーを備えずに、揚穀装置100の高さを低くすることが可能となり、装置全体として小型化できる。また、穀粒がバケットコンベア11によって何度も揚穀されて傷つくことはない。
なお、実施例2では、主送出流路シャッター35を半開状態に制御した後に、設定重量に達すると主送出流路シャッター35が全閉となるように制御する例を示したが、フレキシブルコンテナバッグH内に供給した穀粒が設定重量に達したら主送出流路シャッター35を全閉する制御を採用することもできる。
次に、図6及び図7を用いて、実施例1(図1,2)の流路選択手段により、穀粒の送出流路を切り替えるより具体的な実施例3の構成を説明する。この場合の切替シャッター60は、排出管26内において枢軸61によって回動自在に軸支され、その枢軸61は排出管26の外部に突出し、その突出端部において枢軸61を中心として横方向に延びる回転アーム62が枢軸61と一体に固定されている。この回転アーム62の一端部62aと前記排出管26との間に、主送出流路Aを閉じる方向(副送出流路Bを開く方向、つまり図6における左回りの方向)へと切替シャッター60を回転付勢するための付勢手段として付勢バネ63が連結されている。
本願発明においては、図6及び図7において、切替シャッター60が右回り(時計回り)の方向で回動すると穀粒の流路は主送出流路Aが開かれ、副送出流路Bが閉じる方向であるので、これを「主方向」と称し(図6の状態)、その反対回り(反時計回り)の方向を「副方向」と称する(図7の状態)。
この回転アーム62の一端部62aには、さらに、前記付勢バネ63に抗して切替シャッター60を主方向に回転させ、主送出流路Aを開く方向(副送出流路Bを閉じる方向)へと切替シャッター60を回動させようとする操作ワイヤ65が引上げバネ64を介して連結されている。なお、引上げバネ64は、操作ワイヤ65を引き過ぎた際の緩衝用としての機能と、後述する係合爪68と係合フック69との係合状態において前記操作ワイヤ65を緊張させることによって、係合爪68と係合フック69との外れ防止、係合爪68と係合フック69の誤差・ガタを吸収するための機能を備えている。この構成により、回転アーム62が、枢軸61回りに付勢バネ63と引上げバネ64により天秤構造に支持されることになる。さらに、前記回転アーム62の他端部62bとスライドシャッター32とが連動ワイヤ67を介して連結されている。これにより、切替シャッター60と一体に回転する回転アーム62に連結された連動ワイヤ67によってスライドシャッター32を昇降させるように構成している。
操作ワイヤ65のほぼ中間部には係合爪68が取り付けられており、揚穀装置20側には、その係合爪68を係合する係合フック69と、この係合フック69の駆動手段として係合ソレノイド70が固定されている。これにより、付勢バネ63に抗して操作ワイヤ65を引っ張って係合爪68と係合フック69とを係合すれば切替シャッター60は、主送出流路Aを開く一方、副送出流路Bが閉じた状態を保持する。そして、係合ソレノイド70の制御によって、係合爪68と係合フック69との係合を解除することにより、付勢バネ63のバネ力が勝ち、切替シャッター60が回転し、主送出流路Aを閉じる一方、副送出流路Bを開く。
また、後段処理装置50としての袋詰め装置は、計量器19と、フレキシブルコンテナバッグHの袋口を開いた状態で自立保持するために保持具51と、操作パネル30、制御部33とで構成されている。これにより、計量器19によって計量器に載置されるフレキシブルコンテナバッグH内に充填した穀粒の重量を計測し、その計測値が所定の値に達すると、係合ソレノイド70に駆動信号を出力し、係合フック69を駆動することによって係合爪68と係合フック69との係合を解除するように構成している。なお、操作パネル30は穀粒の重量設定や計量器19で計測した重量表示などを行う表示手段を備えている。また、図6、図7において符号71は連動ワイヤ67の案内ローラである。
以上のように構成される実施例3の袋詰め時の揚穀装置20の動作について図6及び図7を参照して説明する。図6で示すように、フレキシブルコンテナバッグHへの袋詰め作業時においては、係合爪68と係合フック69とが係合しており、切替シャッター60は排出管26の主送出流路Aを開く一方、副送出流路Bは閉じた状態で保持されている。また、スライドシャッター32は連動ワイヤ67によって引っ張られ、貯留用ホッパー24の開口29が開いた状態で保持されている。従って、貯留用ホッパー24内の穀粒は供給ホッパー25へと流下し、前段処理装置10から供給ホッパー25内に供給される穀粒と共に供給ホッパー25の供給開口36から揚穀筒体23内へと供給される。そして、バケットコンベア11の回転によって、揚穀筒体23内に供給される穀粒が排出管26に供給され、排出管26の主送出流路AからフレキシブルコンテナバッグHへと穀粒が充填される。
フレキシブルコンテナバッグHに充填される穀粒の重量は計量器19によって計測され、穀粒の重量が操作パネル30に設けた表示部に表示され、予め設定した穀粒の重量(例えば1t)に設定した場合、フレキシブルコンテナバッグH内の穀粒の重量が設定重量に達すると、図7で示すように計量器19からの信号によって係合ソレノイド70が作動し、係合ソレノイド70によって係合フック69が引かれて、係合爪68と係合フック69との係合が解除される。これにより切替シャッター60は付勢バネ63によって副方向(図7において反時計回りの方向)に回転し、切替シャッター60が排出管26の分岐管路27の主送出流路Aを閉じるとともに、分岐管路28の副送出流路Bを開放する。また、切替シャッター60の副方向の回転と連動して回動アーム62が回動し、この回転アーム62に連結した連動ワイヤ67を介してスライドシャッター32は自重により降下し、若しくは動力により駆動して貯留用ホッパー24の開口29を閉じる。これにより、図7に示すように、前段処理装置10としての選別機及びバケットコンベア11を停止することなく連続運転して、排出管26にバケットコンベア11からの穀粒を供給し続けたとしても、揚穀・排出穀粒が排出管26内に溜まることなく、分岐管路28の副送出流路Bから貯留用ホッパー24へと戻され、貯留用ホッパー24に溜まるため、計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHを交換するまでの間、バケットコンベア11によって供給される揚穀・排出穀粒が排出管26から揚穀筒体23へと返流することはない。
そして、計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHを交換した後、袋詰め作業を再開する際、操作ワイヤ65を付勢バネ63に抗して引っ張ることによって係合爪68と係合フック69とが係合するとともに、切替シャッター60が主方向(図6において時計回りの方向)に回転し、排出管26の主送出流路Aを開き、分岐管路28の副送出流路Bを閉じる。さらに、切替シャッター60と連動して回転する回転アーム62により連動ワイヤ67が引かれ、スライドシャッター32が上昇して貯留用ホッパー24の開口29を開く。これにより、貯留用ホッパー24内の穀粒が開口29から供給ホッパー25内に供給されるため、貯留用ホッパー24内の穀粒は、前段処理装置10から供給ホッパー25に供給される穀粒と共に揚穀筒体23内へと供給され、揚穀筒体23内のバケットコンベア11によって揚穀された穀粒は主送出流路27から計量器19上のフレキシブルコンテナバッグHへと充填される。
以上のように、袋詰め作業時において、フレキシブルコンテナバッグH内に供給した穀粒が予め設定した重量に達して1回の袋詰め作業が完了すると計量器19上のコンテナパックHを交換する作業が必要である。この時、後段処理装置50としての袋詰め装置は停止状態であり、他方、揚穀装置20に穀粒を供給する前段処理装置10としての例えば選別機の運転を停止することなく、揚穀装置20へ穀粒を連続的に供給し、また、揚穀装置20も排出管26へと連続的に穀粒を揚穀し続けるが、本実施例3においては、フレキシブルコンテナバッグH内に供給した穀粒が予め設定した重量に達すると計量器19の信号に基づいて切替シャッター60が係合ソレノイド70の動作によって、排出管26の主送出流路Aを自動的に閉じる一方、分岐管路28の副送出流路Bを開放する。さらに、切替シャッター60と連動して回転する回転アーム62により連動ワイヤ67がスライドシャッター32を下降させる方向に動作し、スライドシャッター32が下降して貯留用ホッパー24の開口29を閉じる。これにより、排出管26内に供給される穀粒は分岐管路28から貯留用ホッパー24へと戻されるため、排出管26内の穀粒が満杯となって揚穀筒体23に逆流することはない。したがって、揚穀筒体23が詰まって揚穀装置20が停止するといったトラブルを回避することができるとともに、フレキシブルコンテナバッグHの交換毎にバケットコンベア11及び選別機などの運転を停止することなく、連続運転することができるため、作業効率も良好である。また、フレキシブルコンテナバッグHの交換時に排出管26に供給される余剰な穀粒は貯留用ホッパー24に排出され、特許文献2で示すような大容量の集積ホッパーを必要としないため、揚穀装置20の低背化が可能となる。さらに、余剰な穀粒を貯める貯留用ホッパー24と供給用ホッパー25を揚穀筒体23に併設してコンパクトに配置することができ、揚穀装置20の奥行き及び横幅寸法も抑えられ、装置全体として小型化できる。
また、供給ホッパー25が低い位置に配置されており、供給ホッパー25へと穀粒を供給する例えば選別機の排出位置も高さを必要としないため、揚穀装置20に穀粒を供給する機種も多様な機種が使用可能であり、汎用性にも優れる。
以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明は実施例1,2,3に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、揚穀対象は米穀等の穀粒に限らず各種の粉粒体に適用可能である。また、揚穀手段としてバケットコンベアを示したが、これに限定されるものではなく、各種の揚穀手段を用いてもよい。また、各実施例において、流路選択手段としてシャッター構造を示し、その駆動手段としてソレノイドを用いたが、主送出流路及び副送出流路を開閉できる構造であればよく、その駆動手段もソレノイドに限定されるものではなく、シリンダやモータによる駆動等、各種の駆動手段を用いればよい。
また、穀粒処理装置に供給する前段処理装置としては精米機や選別機に限らず、単に穀粒処理装置に穀粒を搬送する各種コンベアなどの各種機器に適用可能であり、要は穀粒処理装置に連続して粒体を供給する構成であればよい。さらに、副送出流路からの穀粒を貯留用ホッパー24に排出した例を示したが、供給ホッパー25や例えば穀粒処理装置に供給する前記精米機や選別機あるいは各種コンベアへと排出する構造であってもよい。
さらに、前記各実施例では1t用の袋詰め用として適用した場合を例にして説明したが、図8に示すように、1t用の袋詰め装置50と30Kg用の袋詰め装置50Aとを併設し、1t用の袋詰め作業が終わってから30Kg用の袋詰めを行うようにしてもよい。この場合、排出管26の分岐管路27a,28aをフレキシブルホースで構成すれば、袋の供給先を切り替える際、簡単に切り替えることができ便利である。
さらに、フレキシブルコンテナバッグHへの充填量を検知して係合ソレノイド70を制御する具体例として例えば図9に示すように、圧力センサ72とオーバーフロー75を内蔵する検知ユニット73を着脱可能なホースバンド74によってフレキシブルホース27aの先端に固定し、所定量の穀粒がフレキシブルコンテナバッグH内に充填された際、圧力センサ72に穀粒を接触させ、圧力センサ72からの信号によって係合ソレノイド70を作動させる構成であってもよい。このように、ホースバンド74によって検知ユニット73をフレキシブルホース27aに固定することによって、フレキシブルホース27aに対する圧力センサ72の取付位置を調整できる。これにより、フレキシブルコンテナバッグHへの穀粒の充填量に応じて圧力センサ72の高さが調整でき、その穀粒の充填量に応じた係合ソレノイド70の制御が可能となる。