JP2015144210A - 発光素子搭載用基板及び発光デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化アルミニウム基板と光反射層との密着性を確保しつつ、ほぼ可視光領域全域で従来より高い反射特性を有する発光素子搭載用基板を提供する。【解決手段】窒化アルミニウム基板2と、窒化アルミニウム基板2上の一部に設けられ、発光素子7側の受電端子と接続される電極3a及び3bと、窒化アルミニウム基板2上であって、電極3a及び3bが設けられていない部分に設けられたガラスセラミックスを有する光反射層4とを備え、ガラスセラミックスは、LTCC用低温焼結ガラス粒子と、珪酸塩化合物粒子とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子が搭載される発光素子搭載用基板及びそれを用いた発光デバイスに関する。
近年、LED等の発光素子を搭載した発光デバイスの高出力化に伴い、LTCC(低温同時焼成セラミックス、Low Temperature Co-fired Ceramics)基板やアルミナ基板では、放熱性が不十分であるという問題が顕在化してきた。このため、発光素子が搭載される絶縁基板として、放熱性が高い窒化アルミニウム基板が用いられるようになってきた。
しかし、窒化アルミニウム基板は、空気中の水分と反応した場合、アンモニアを発生させる。それとともに、窒化アルミニウム基板の表面に水酸化アルミニウム層が形成される。表面に水酸化アルミニウム層が形成された窒化アルミニウム基板に電極パターンを形成した場合、電極パターンの密着強度が低下する。また、この水酸化アルミニウム層は、基板の電気絶縁性や放熱性を低下させる。
そこで、窒化アルミニウム基板の表面に保護層として、酸化アルミニウム層を形成することにより、水酸化アルミニウム層の形成を抑制する手法が提案されている(特許文献1)。この保護層には、窒化アルミニウム基板との密着性も当然、求められる。
ところで、LED等の発光素子を搭載した発光デバイスにおいては、発光効率の高効率化が求められている。そこで、窒化アルミニウム基板の保護層に光反射機能を持たせた光反射層を設けることが提案されている。例えば、特許文献2には、図9に示すように、窒化アルミニウム基板902の表面に光反射層904として、窒化アルミニウム粒子を焼結体にした層を形成した発光素子搭載用基板901が開示されている。窒化アルミニウム基板902上の表面側電極903a上には発光素子が搭載され、表面側電極903bには、発光素子からの配線が接続される。裏面側電極906は、導電ランドを構成し、フィルドビア905で表面側電極903a及び903bと裏面側電極906とは電気的に接続される。この発光素子搭載用基板901は、放熱性が高いとともに、光反射層904の反射率が40〜70%と高い。
国際公開第2009/119603号 特開2010−40871号公報
特許文献2の発光素子搭載用基板901の反射率の高さは、ある時期においては社会的要請を満足させるものであった。しかし、その後の発光素子の発光強度の向上に伴って、さらに高い反射率を持った発光素子搭載用基板の開発が急務となっている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、窒化アルミニウム基板と光反射層との密着性を確保しつつ、ほぼ可視光領域全域で従来より高い反射特性を有する発光素子搭載用基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る発光素子搭載用基板は、窒化アルミニウム基板と、前記窒化アルミニウム基板上の一部に設けられ、発光素子側の受電端子と接続される電極と、前記窒化アルミニウム基板上であって、前記電極が設けられていない部分に設けられたガラスセラミックスを有する光反射層と、を備え、前記ガラスセラミックスは、LTCC用低温焼結ガラス粒子と、珪酸塩化合物粒子とを含む。
また、本発明の別の態様では、前記光反射層の熱膨張率は、3.5ppm/℃以上、5.0ppm/℃以下とすることもできる。
また、本発明の別の態様では、前記光反射層は、前記LTCC用低温焼結ガラス粒子の含有量が、20wt%以上、60wt%以下であり、前記珪酸塩化合物粒子の含有量が、35wt%以上、60wt%以下とすることもできる。
また、本発明の別の態様では、前記珪酸塩化合物粒子は、珪酸ジルコニウム粒子とすることもできる。
また、本発明の別の態様では、前記ガラスセラミックスは、さらに、アルミナ粒子を含むこともできる。
また、本発明の別の態様では、発光素子搭載用基板の光反射層上に設けられて、且つ、前記電極の周囲を囲む凸状部を有することもできる。
また、本発明の別の態様では、上記の発光素子搭載用基板に発光素子を搭載した発光デバイスとすることもできる。
また、本発明の別の態様では、発光素子は、LEDとすることもできる。
本発明の一態様に係る発光素子搭載用基板では、窒化アルミニウム基板が用いられ、その上にLTCC用低温焼結ガラス粒子と、珪酸塩化合物粒子とを含むガラスセラミックスを有する光反射層が形成されている。これにより、従来の光反射層よりも高い反射率を得ることができる。また、この光反射層は、熱膨張率が窒化アルミニウム基板に近く、窒化アルミニウム基板との密着性は確保されている。
従って、本発明の一態様に係る発光素子搭載用基板によれば、窒化アルミニウム基板と光反射層との密着性を確保しつつ、ほぼ可視光領域全域で従来より高い反射特性を有する発光素子搭載用基板を提供することができる。
実施の形態1に係る発光素子搭載用基板1の断面図である。 実施の形態1に係る発光素子搭載用基板1の平面図である。 実施例及び比較例、並びに、窒化アルミニウム基板の反射率の可視光スペクトルの測定結果である。 実施例及び比較例の光反射層の材料比率、反射率、及び、TCT特性の測定結果である。 実施の形態1に係る発光デバイス1001の断面図である。 実施の形態2に係る発光素子搭載用基板101の断面図である。 実施の形態2に係る発光素子搭載用基板101の平面図である。 実施の形態2に係る発光デバイス1101の断面図である。 従来技術に係る発光素子搭載用基板901の断面図である。
本発明を実施するための形態を、図面を参照して詳細に説明する。
<実施の形態1>
(発光素子搭載用基板1)
図1は、実施の形態1に係る発光素子搭載用基板1の断面図を示している。発光素子搭載用基板1は、窒化アルミニウム基板2と、その上に形成された表面側電極3a及び3bと、光反射層4とを有する。発光素子搭載用基板1の表面側電極3a及び3bと反対側には、裏面側電極6が形成されている。表面側電極3a及び3bと裏面側電極6とは、フィルドビア5で電気的に接続されている。
窒化アルミニウム基板2は、結晶粒が密に詰まった構造を有する高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体である。窒化アルミニウム基板2の熱伝導率は、170W/mK以上、250W/mK以下であり、高い放熱性を有している。窒化アルミニウム基板2の厚みは0.1mm以上、1.0mm以下が望ましい。
表面側電極3aは、その上に発光素子(不図示)が搭載され、表面側電極3bには、発光素子からの配線(不図示)が接続される。表面側電極3a及び3bの材料としては、Cu、Ag、Au等を用いることができる。表面側電極3a及び3bの厚みは、0.2μm以上、20μm以下が望ましい。
光反射層4は、窒化アルミニウム基板2上であって、表面側電極3a及び3bが設けられていない部分と表面側電極3a及び3b上の一部に形成される(図2参照)。光反射層4の厚みは、0.05mm以上、0.2mm以下が望ましい。光反射層4は、ガラスセラミックスを主成分とした焼結体からなる。光反射層4のガラスセラミックスは、20wt%以上、60wt%以下のLTCC用低温焼結ガラス粒子と、35wt%以上、60wt%以下の珪酸塩化合物粒子と、その他のセラミックス粒子とを合わせて100wt%となるように構成される。珪酸塩化合物としては、例えば、珪酸ジルコニウムを用いることができる。その他、珪酸亜鉛(ウィレマイト)、珪酸マンガン、珪酸カルシウム等を用いてもよい。また、その他のセラミックスとしては、例えば、アルミナ粒子が挙げられる。アルミナ以外にも石英やコージェライト等の熱膨張率の小さいセラミックスを少量添加してもよい。LTCC用低温焼結ガラス粒子の熱膨張率は、3.0ppm/℃以上、5.5ppm/℃以下であり、珪酸塩化合物の熱膨張率は、3.5ppm/℃以上、4.5ppm/℃以下である。そして、光反射層4の熱膨張率は、3.5ppm/℃以上、5.0ppm/℃以下に調整される。
フィルドビア5は、窒化アルミニウム基板2を厚さ方向(Z軸方向)に貫通している。
裏面側電極6は、半田で照明器具等に取り付けられる導電ランドを構成している。裏面側電極6の材料としては、Cu、Ag、Au等を用いることができる。裏面側電極6の厚みは、5μm以上、20μm以下が望ましい。
図2は、実施の形態1に係る発光素子搭載用基板1の平面図を示している。発光素子搭載用基板1の表面側電極3a及び3bが露出している部分以外の部分は、光反射層4で覆われている。発光素子搭載用基板1を平面視したときのサイズは、例えば、3.5mm×3.5mmである。
光反射層4のガラスセラミックスは、LTCC用低温焼結ガラス粒子と珪酸塩化合物粒子とを主成分としている。
光反射層4の熱膨張率は、3.5ppm/℃以上、5.0ppm/℃以下に調整されている。一方、窒化アルミニウム基板2の熱膨張率は、4.0ppm/℃以上、5.0ppm/℃以下である。つまり、光反射層4の熱膨張率を窒化アルミニウム基板2の熱膨張率と同程度にしている。これにより、両者の界面における膨れ、剥がれやクラック等の不具合の発生を抑制することができ、密着性を高めることができる。ここで、光反射層4の熱膨張率の下限値を3.5ppm/℃とし、窒化アルミニウム基板2の熱膨張率の下限値4.0ppm/℃よりも0.5ppm/℃程、小さくしたのは次の理由による。図1においてSで示した部分は、光反射層4が表面側電極3aまたは3bの上に積層されている。この部分Sでは、表面側電極に使用する金属が光反射層4内に拡散して、熱膨張率が少し大きくなる場合がある。そのマージンを持たせるために、光反射層4の熱膨張率の下限値は、窒化アルミニウム基板2の熱膨張率の下限値4.0ppm/℃よりも0.5ppm/℃程、小さくしているのである。
他方、光反射層4の熱膨張率の上限値は、光反射層4が表面側電極の上に積層されない場合を考慮して、窒化アルミニウム基板2と同じ5.0ppm/℃としている。
光反射層4は、LTCC用低温焼結ガラス粒子と珪酸塩化合物粒子の他に、アルミナ粒子を有していてもよい。アルミナ粒子を添加することによって、ガラスの結晶化を防ぐことができる。即ち、不要なガラスの結晶の発生を抑制することができる。
尚、実施の形態1では、表面側電極と裏面側電極とを電気的に接続するフィルドビア5を用いた。しかし、これに加えて、放熱用のフィルドビアを発光素子が搭載される表面側電極3aの下部に設けて、より高い放熱性を得るようにしてもよい。この放熱用のフィルドビアとしては、例えば、銀(熱伝導率:420W/mK)や銅(熱伝導率:410W/mK)等を用いることができる。
(実施例1)
窒化アルミニウム基板2として、スルーホールを有する平板状の基板を用意した。熱伝導率は、170W/mK以上、250W/mK以下とし、熱膨張率は、4.5ppm/℃とした。厚みは、0.25mmであった。窒化アルミニウム基板2のスルーホールに、銀粉末と、有機バインダーとしてのエチルセルロースと、溶剤としてのテルピネオールとを混合してなる銀ペーストを流し込んだ。これにより、発光素子搭載表面側と裏面側とを電気的に接続するフィルドビア5を形成した。次に、銀ペーストを発光素子搭載表面側と裏面側とに印刷し、800〜900℃で焼成して、表面側電極3a及び3bと、裏面側電極6とを得た。次に、LTCC用低温焼結ガラス粒子(熱膨張率:4.0ppm/℃)と、珪酸ジルコニウム粒子(熱膨張率:4.0ppm/℃)と、アルミナ粒子(熱膨張率:7.0ppm/℃)をそれぞれ平均粒径D50=2.0μmにて用意した。D50とは、メジアン径とも呼ばれ、粉体をある粒子径から2つに分けたときに、大きい側と小さい側とが等量となる径のことである。そして、LTCC用低温焼結ガラス粒子:珪酸ジルコニウム粒子:アルミナ粒子=50:40:10の重量割合で配合した。この配合をしたものと有機バインダー及び溶剤とを合わせて、3本ロールにて混錬し、光反射層4作製用の高反射ガラスペーストを得た。この高反射ガラスペーストを窒化アルミニウム基板2の光反射層4の形成箇所に0.20mmの厚みで塗布し、再度、800〜900℃で焼成して光反射層4を備えた発光素子搭載用基板1を得た。
(比較例1)
光反射層に銀(Ag)金属膜を用いた以外は実施例1と同様にして作製した発光素子搭載用基板を得た。
(比較例2)
光反射層として、LTCC用低温焼結ガラス粒子(熱膨張率:4.0ppm/℃)と、酸化ジルコニウム粒子(熱膨張率:11ppm/℃)と、石英粒子(熱膨張率:0.5ppm/℃)をそれぞれ平均粒径D50=2.0μmにて用意した。そして、LTCC用低温焼結ガラス粒子:酸化ジルコニウム粒子:石英粒子=50:20:30の重量割合で配合した。この光反射層以外は、実施例1と同様にして作製した発光素子搭載用基板を得た。
(実験及び結果)
実施例1と、比較例1と、比較例2の光反射層について、分光光度計を用いて、全反射率測定を行った。リファレンスは、硫酸バリウムを用いた。可視光スペクトルの測定結果を図3に示す。参考までに、窒化アルミニウム基板2単体の可視光スペクトルも測定した。また、これら3つのサンプルについて、光反射層のTCT(Temperature Cycle Test)測定を行った。TCT測定とは、125℃×15min から −55℃×15minの熱処理を1サイクルとし、500サイクル行った後における光反射層の膨れ、剥がれやクラックの有無を観察して行うものである。光反射層に膨れ、剥がれやクラックの確認できないものを合格(○)、確認できたものを不合格(×)と評価した。以上の測定・評価結果をまとめたものを図4に示す。
実施例1は、ほぼ可視光領域全域で80%以上と高い反射特性が得られた。また、TCT特性も合格であった。比較例1は、銀100%であるため、反射率は初期値としては高いが、時間の経過とともに酸化や硫化で黒色化し、反射率が著しく低下していく。よって、比較例1は信頼性面でNGである。比較例2は、実施例1同様に、ほぼ可視光領域全域で80%以上と高い反射特性が得られた。しかし、TCT特性が不合格であった。この理由は次の通りである。実施例1では、光反射層4の熱膨張率が、窒化アルミニウム基板2の熱膨張率に近いため、TCT試験を行っても光反射層4と窒化アルミニウム基板2との界面で膨れ、剥がれやクラックが起きにくい。つまり、光反射層4と窒化アルミニウム基板2との密着性が高い。一方、比較例2は、熱膨張率が高い酸化ジルコニウム粒子(熱膨張率:11ppm/℃)を含んでいて、光反射層の熱膨張率が窒化アルミニウム基板の熱膨張率と近くない。その結果、TCT試験で両者の界面で膨張率や収縮率のズレが生じて、膨れ、剥がれやクラックが発生するのである。
(発光デバイス1001)
図5は、発光素子搭載用基板1を用いた発光デバイス1001の断面図を示している。発光デバイス1001は、発光素子搭載用基板1の表面側電極3aに発光素子7の一方の受電端子7aが電気的に接続されている。発光素子7の他方の受電端子7bと表面側電極3bとは、ボンディングワイヤ8で電気的に接続されている。発光素子7とボンディングワイヤ8は、封止樹脂9で覆われている。
発光素子7は、例えば、LED(発光ダイオード)等を用いることができる。LEDは、単色のLEDをそのまま用いてもよい。また、発光ピーク波長400nm未満の紫外線LEDまたは発光ピーク波長400nm〜480nmの青色LEDと各色の蛍光体とを組み合わせて白色を含めた各色に発光するLEDを用いてもよい。発光素子7は、下面側が図示しないリード等で表面側電極3aに接続されている。
ボンディングワイヤ8は、発光素子7の受電端子7bと表面側電極3bとを電気的に接続する。
封止樹脂9は、発光素子7とボンディングワイヤ8を封止する。封止樹脂9は、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の透光性樹脂を硬化して形成する。封止樹脂9は、発光素子7を保護し固定するとともに、発光素子7の発光する光を放射面9a側に導く。封止樹脂9には、透光性樹脂中に蛍光体粒子を混合してもよい。発光素子7が青色LEDの場合、青色光を黄色光に波長変換する蛍光体粒子を用いると、青色LEDからの青色光と蛍光体粒子からの黄色光で白色光が得られる。
発光デバイス1001における発光素子7が発する光の多くは、発光デバイス1001の放射面9aから外部に放射される。しかし、発光素子7から光反射層4に向かって進む光や、封止樹脂9とその上の空気との界面で反射して、発光素子搭載用基板1側に戻ってくる光も存在する。しかしながら、発光デバイス1001は、光反射層4を有しているため、これらの光を反射して、放射面9a側に導くことができる。これにより、発光効率の高い発光デバイス1001が得られる。
<実施の形態2>
(発光素子搭載用基板101)
図6は、実施の形態2に係る発光素子搭載用基板101の断面図を示している。発光素子搭載用基板101は、発光素子搭載用基板1の光反射層4上であって、発光素子搭載用基板1の外周から内側にかけて凸状部10を有している。図7は、実施の形態2に係る発光素子搭載用基板101の平面図を示している。発光素子搭載用基板101の表面側電極3a及び3bは、その周囲が凸状部10で囲まれている。発光素子搭載用基板101は、凸状部10を有する点を除いて発光素子搭載用基板1と同一である。
凸状部10は、例えば、光反射層4と同じ材料で構成される。凸状部10のZ軸方向の厚みは、0.1mm以上、0.6mm以下が望ましい。凸状部10の内側の側面10aと光反射層4の主面とのなす角度θ(テーパー角度θと称す)は、例えば、90°であるが、90°に限定されるものではなく、90°未満であってもよい。テーパー角度θは、例えば、30°以上、90°未満でもよい。凸状部10の外側の側面10bと光反射層4の主面とのなす角度は、ほぼ90°である。
この凸状部10のテーパー角度θを変えることによって、発光素子からの光の配光特性を調整することができる。また、図8のように、発光素子搭載用基板101に発光素子7と、ボンディングワイヤ8と、封止樹脂9とを形成して発光デバイス1101を作製する際にも凸状部10は、以下のメリットを有する。まず、凸状部10は、封止樹脂9を形成する時のダムとしての効果を奏する。また、ボンディングワイヤ8を側面から保護するという効果も得られる。
尚、凸状部10は、必ずしも図6及び7のように、発光素子搭載用基板1の外周から内側にかけて形成していなくともよい。表面側電極3a及び3bを囲むように形成していれば、任意の場所に形成してもよい。
<その他の事項>
(1)実施の形態1及び2では、発光素子としてLEDを主として用いたが、これに限定されるものではない。例えば、LD(レーザーダイオード)素子やEL(エレクトロルミネッセンス)素子等を発光素子としてもよい。
(2)実施の形態1及び2において、LTCC用低温焼結ガラス粒子は、ホウ珪酸ガラス粒子、アルミノ珪酸ガラス粒子、ソーダ石灰ガラス粒子、ホウ珪酸亜鉛ガラス粒子等の内のいずれか1種以上からなる。
(3)実施の形態1及び2において、発光素子側の受電端子とは、発光素子のアノード及びカソードを意味する。
(4)本発明に係る発光素子搭載用基板及び発光デバイスは、実施の形態の部分的な構成を、適宜組み合わせてなる構成であってもよい。また、実施の形態に記載した材料、数値等は好ましいものを例示しているだけであり、それに限定されることはない。さらに、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることは可能である。本発明は、発光素子搭載用基板及び発光デバイス全般に広く利用可能である。
本発明は、例えば、LED素子等を用いた発光デバイス用の基板として幅広く利用することができる。
1、101. 発光素子搭載用基板
2. 窒化アルミニウム基板
3a、3b. 表面側電極
4. 光反射層
5. フィルドビア
6. 裏面側電極
7. 発光素子
7a、7b. 受電端子
8. ボンディングワイヤ
9. 封止樹脂
10. 凸状部
1001、1101. 発光デバイス

Claims (9)

  1. 窒化アルミニウム基板と、
    前記窒化アルミニウム基板上の一部に設けられ、発光素子側の受電端子と接続される電極と、
    前記窒化アルミニウム基板上であって、前記電極が設けられていない部分に設けられたガラスセラミックスを有する光反射層と、を備え、
    前記ガラスセラミックスは、LTCC用低温焼結ガラス粒子と、珪酸塩化合物粒子とを含むことを特徴とする発光素子搭載用基板。
  2. 前記光反射層の熱膨張率は、3.5ppm/℃以上、5.0ppm/℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子搭載用基板。
  3. 前記光反射層は、前記LTCC用低温焼結ガラス粒子の含有量が、20wt%以上、60wt%以下であり、前記珪酸塩化合物粒子の含有量が、35wt%以上、60wt%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光素子搭載用基板。
  4. 前記LTCC用低温焼結ガラス粒子は、ホウ珪酸ガラス粒子、アルミノ珪酸ガラス粒子、ソーダ石灰ガラス粒子、ホウ珪酸亜鉛ガラス粒子の内のいずれか1種以上からなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の発光素子搭載用基板。
  5. 前記珪酸塩化合物粒子は、珪酸ジルコニウム粒子であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の発光素子搭載用基板。
  6. 前記ガラスセラミックスは、さらに、アルミナ粒子を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の発光素子搭載用基板。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の発光素子搭載用基板の光反射層上に設けられて、且つ、前記電極の周囲を囲む凸状部を有することを特徴とする発光素子搭載用基板。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の発光素子搭載用基板に発光素子を搭載したことを特徴とする発光デバイス。
  9. 前記発光素子は、LEDであることを特徴とする請求項8に記載の発光デバイス。
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