JP2015143596A - 蓄冷器および蓄冷器式冷凍機 - Google Patents

蓄冷器および蓄冷器式冷凍機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015143596A
JP2015143596A JP2014017385A JP2014017385A JP2015143596A JP 2015143596 A JP2015143596 A JP 2015143596A JP 2014017385 A JP2014017385 A JP 2014017385A JP 2014017385 A JP2014017385 A JP 2014017385A JP 2015143596 A JP2015143596 A JP 2015143596A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
regenerator
magnetic material
insertion member
low temperature
temperature end
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014017385A
Other languages
English (en)
Inventor
善勝 平塚
Yoshikatsu Hiratsuka
善勝 平塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2014017385A priority Critical patent/JP2015143596A/ja
Priority to CN201510047837.6A priority patent/CN104819592B/zh
Priority to US14/610,205 priority patent/US9759459B2/en
Publication of JP2015143596A publication Critical patent/JP2015143596A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B25/00Machines, plants or systems, using a combination of modes of operation covered by two or more of the groups F25B1/00 - F25B23/00
    • F25B25/02Compression-sorption machines, plants, or systems
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B15/00Sorption machines, plants or systems, operating continuously, e.g. absorption type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B9/00Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
    • F25B9/14Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point characterised by the cycle used, e.g. Stirling cycle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G2243/00Stirling type engines having closed regenerative thermodynamic cycles with flow controlled by volume changes
    • F02G2243/02Stirling type engines having closed regenerative thermodynamic cycles with flow controlled by volume changes having pistons and displacers in the same cylinder
    • F02G2243/22Stirling type engines having closed regenerative thermodynamic cycles with flow controlled by volume changes having pistons and displacers in the same cylinder with oscillating cylinders
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G2257/00Regenerators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G2258/00Materials used
    • F02G2258/80Materials used having magnetic properties
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/003Gas cycle refrigeration machines characterised by construction or composition of the regenerator

Abstract

【課題】本発明は、蓄冷器式冷凍機の冷凍性能を維持しつつ、蓄冷材の使用量を抑える技術を提供する。【解決手段】冷媒ガスの膨張により発生した寒冷を蓄積する蓄冷器34であって、非磁性材からなる蓄冷材と、磁性材からなる蓄冷材と、高温端と低温端とを有し、高温端側に非磁性材からなる蓄冷材を収容するとともに低温端側に磁性材からなる蓄冷材を収容する容器とを備える。容器はさらに、磁性材からなる蓄冷材を収容する領域を流れる冷媒ガスの流路面積を、低温端側の流路面積が高温端側の流路面積と比較して狭くなるように変更する挿入部材35を収容する。【選択図】図4

Description

本発明は、圧縮装置から供給される高圧の冷媒ガスのサイモン膨張により発生した寒冷を蓄積する蓄冷器、およびその蓄冷器を備える蓄冷器式冷凍機に関する。
蓄冷器式冷凍機として例えば特許文献1に記載のものがある。ディスプレーサ式の蓄冷器式冷凍機はディスプレーサをシリンダ内部で往復運動させながら、膨張空間内の冷媒ガスを膨張させて寒冷を発生する。また、パルスチューブ式の蓄冷器式冷凍機はパルス管内のガスピストンを往復運動させながら、膨張空間内の冷媒ガスを膨張させて寒冷を発生する。膨張空間で発生した冷媒ガスの寒冷は、蓄冷器にて蓄積されながら冷却ステージに伝達されて所望の極低温に到達して、冷却ステージに接続された冷却対象を冷却する。なお、冷媒ガスとしては、例えばヘリウムガスが用いられる。
蓄冷器には蓄冷材が用いられる。銅等の非磁性材からなる蓄冷材は、たとえば10K以下の極低温領域においては、冷媒ガスであるヘリウムガスの比熱よりも小さくなる。そのため、極低温領域における蓄冷器には、その温度領域において比熱が大きい磁性材からなる蓄冷材が用いられる。
特開2008−224161号公報
一般に、磁性材からなる蓄冷材は、非磁性材からなる蓄冷材よりもコストがかかる。このため、蓄冷器およびその蓄冷器を備える蓄冷器式冷凍機のコスト削減の観点から、冷凍性能を維持しつつ磁性材からなる蓄冷材を減らすことが望まれている。
本発明は、蓄冷器式冷凍機の冷凍性能を維持しつつ、蓄冷材の使用量を抑える技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の蓄冷器は、冷媒ガスの膨張により発生した寒冷を蓄積する蓄冷器であって、非磁性材からなる蓄冷材と、磁性材からなる蓄冷材と、高温端と低温端とを有し、高温端側に非磁性材からなる蓄冷材を収容するとともに低温端側に磁性材からなる蓄冷材を収容する容器とを備える。容器はさらに、磁性材からなる蓄冷材を収容する領域を流れる冷媒ガスの流路面積を、低温端側の流路面積が高温端側の流路面積と比較して狭くなるように変更する挿入部材を収容する。
本発明によれば、蓄冷器式冷凍機の冷凍性能を維持しつつ、蓄冷材の使用量を抑えることができる。
実施の形態のに係る蓄冷器式冷凍機の一例を模式的に示す図である。 実施の形態に係る第2蓄冷器の温度プロファイルの一例を示す図である。 第2蓄冷器における冷媒ガスの質量分布を説明するための図である。 図4(a)−(d)は、実施の形態に係る第2蓄冷器が収容する挿入部材を模式的に示す図である。 図5(a)−(b)は、実施の形態に係る第2蓄冷器が収容する、複数の部材から構成される挿入部材を模式的に示す図である。 パルスチューブ型の蓄冷器式冷凍機を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る蓄冷器を説明する前に、実施の形態に係る蓄冷器を利用する蓄冷器式冷凍機について説明する。
図1は、実施の形態に係る蓄冷器式冷凍機1の一例を模式的に示す図である。実施の形態に係る蓄冷器式冷凍機1は、例えば冷媒ガスとしてヘリウムガスを用いるギフォードマクマホン(GM)タイプの極低温冷凍機である。図1に示すように、蓄冷器式冷凍機1は、第1ディスプレーサ2と、第1ディスプレーサ2に長手方向に連結される第2ディスプレーサ3を備える。第1ディスプレーサ2と第2ディスプレーサ3とは、例えば、ピン4、コネクタ5、ピン6を介して接続される。
第1シリンダ7と第2シリンダ8とは一体に形成されており、それぞれ高温端と低温端とを備える。第1シリンダ7の低温端と第2シリンダ8の高温端とが第1シリンダ7の底部にて接続されている。第2シリンダ8は第1シリンダ7と同一の軸方向に延在する形態にて形成されており、第1シリンダ7よりも小径の円筒部材である。第1シリンダ7は第1ディスプレーサ2を長手方向に往復移動可能に収容する容器である。また第2シリンダ8は第2ディスプレーサ3を長手方向に往復移動可能に収容する容器である。
第1シリンダ7、第2シリンダ8には、強度、熱伝導率、ヘリウム遮断能などを考慮して、例えばステンレス鋼が用いられる。第2ディスプレーサ3の外周部は、ステンレス鋼などの金属製の筒である。第2ディスプレーサ3の外周面上には、フッ素樹脂などの耐摩耗性樹脂の皮膜を形成してもよい。
第1シリンダ7の高温端には、第1ディスプレーサ2および第2ディスプレーサ3を往復駆動するスコッチヨーク機構(図示せず)が設けられている。第1ディスプレーサ2、第2ディスプレーサ3は、それぞれ第1シリンダ7、第2シリンダ8にそって往復移動する。第1ディスプレーサ2および第2ディスプレーサ3は、それぞれ高温端と低温端とを備える。
第1ディスプレーサ2は円筒状の外周面を有しており、第1ディスプレーサ2の内部には、第1蓄冷材が充填されている。第1ディスプレーサ2の内部容積は第1蓄冷器9として機能する。第1蓄冷器9の上部には整流器10が、下部には整流器11が設置される。第1ディスプレーサ2の高温端には、室温室12から第1ディスプレーサ2に冷媒ガスを流通する第1開口13が形成されている。
室温室12は、第1シリンダ7と第1ディスプレーサ2の高温端により形成される空間である。室温室12は、第1ディスプレーサ2の往復移動に伴い容積が変化する。室温室12には、圧縮機14、サプライバルブ15、リターンバルブ16からなる吸排気系統を相互に接続する配管のうち、給排共通配管が接続されている。また、第1ディスプレーサ2の高温端よりの部分と第1シリンダ7との間にはシール17が装着されている。
第1ディスプレーサ2の低温端には、第1膨張空間18に第1クリアランスC1を介して冷媒ガスを導入する第2開口19が形成されている。第1膨張空間18は、第1シリンダ7と第1ディスプレーサ2により形成される空間である。第1膨張空間18は、第1ディスプレーサ2の往復移動に伴い容積が変化する。第1シリンダ7の外周のうち、第1膨張空間18に対応する位置には、図示しない冷却対象物に熱的に接続された第1冷却ステージ20が配置されている。第1冷却ステージ20は、第1クリアランスC1を通る冷媒ガスにより冷却される。
第2ディスプレーサ3は円筒状の外周面を有している。第2ディスプレーサ3の内部は、上端の整流器21、下端の整流器22、上下中間に位置する仕切り材23を挟んで軸方向に二段に分かれている。第2ディスプレーサ3の内部容積のうち、仕切り材23よりも高温側の高温側領域24には、例えば鉛やビスマスなどの非磁性材からなる第2蓄冷材が充填される。仕切り材23の低温(下段)側の低温側領域25には、高温側領域24とは異なる蓄冷材、例えばHoCuなどの磁性材からなる第3蓄冷材が充填される。鉛やビスマス、HoCu等は球状に形成されており、複数の球状の形成物が集まって蓄冷材が構成されている。仕切り材23は、高温側領域24の蓄冷材と低温側領域25の蓄冷材とが混合するのを防止する。この第2ディスプレーサ3の内部容積である高温側領域24と低温側領域25とが第2蓄冷器34として機能する。第1膨張空間18と第2ディスプレーサ3の高温端とは、コネクタ5周りの連通路で連通されている。この連通路を介して第1膨張空間18から第2蓄冷器34に冷媒ガスが流通する。
第2ディスプレーサ3の低温端には、第2膨張空間26に第2クリアランスC2を介して冷媒ガスを流通させるための第3開口27が形成されている。第2膨張空間26は、第2シリンダ8と第2ディスプレーサ3により形成される空間である。第2膨張空間26は、第2ディスプレーサ3の往復移動に伴い容積が変化する。第2クリアランスC2は、第2シリンダ8の低温端と第2ディスプレーサ3により形成される。
第2シリンダ8の外周の第2膨張空間26に対応する位置には、冷却対象物に熱的に接続された第2冷却ステージ28が配置されている。第2冷却ステージ28は、第2クリアランスC2を通る冷媒ガスにより冷却される。
第1ディスプレーサ2には、比重、強度、熱伝導率などの観点から、例えば布入りフェノール樹脂等が用いられる。第1蓄冷材は例えば金網等により構成される。また、第2ディスプレーサ3は、例えば鉛、ビスマスなどの球状の第2蓄冷材をフェルトおよび金網により軸方向に挟持することにより構成される。なお、上述のように、第2ディスプレーサ3の内部容積を、仕切り材により複数の領域に分割してもよい。
第1ディスプレーサ2および第2ディスプレーサ3は、それぞれ低温端に蓋部29および蓋部30を備えてもよい。蓋部29および蓋部30は、ディスプレーサ本体との接合の観点から、二段状の円柱形状を有している。蓋部29は圧入ピン31により第1ディスプレーサ2に固定され、蓋部30は圧入ピン32により第2ディスプレーサ3に固定される。これにより、第1冷却ステージ20、第2冷却ステージ28の双方において実質的な熱交換面積を増やして、冷却効率を高めている。
次に、実施の形態に係る蓄冷器式冷凍機1の動作を説明する。冷媒ガス供給工程のある時点においては、第1ディスプレーサ2および第2ディスプレーサ3は、第1シリンダ7および第2シリンダ8の下死点に位置する。それと同時、またはわずかにずれたタイミングでサプライバルブ15を開とすると、サプライバルブ15を介して高圧のヘリウムガス(例えば2.2MPaのヘリウムガス)が給排共通配管から第1シリンダ7内に供給され、第1ディスプレーサ2の上部に位置する第1開口13から第1ディスプレーサ2の内部の第1蓄冷器9に流入する。第1蓄冷器9に流入した高圧のヘリウムガスは、第1蓄冷材により冷却されながら第1ディスプレーサ2の下部に位置する第2開口19および第1クリアランスC1を介して、第1膨張空間18に供給される。
第1膨張空間18に供給された高圧のヘリウムガスは、コネクタ5周りの連通路を介して、第2ディスプレーサ3の内部の第2蓄冷器34に流入する。第2蓄冷器34に流入した高圧のヘリウムガスは、第2蓄冷材により冷却されながら第2ディスプレーサ3の下部に位置する第3開口27および第2クリアランスを介して、第2膨張空間26に供給される。
このようにして、第1膨張空間18および第2膨張空間26は、高圧のヘリウムガスで満たされ、サプライバルブ15は閉とされる。このとき、第1ディスプレーサ2および第2ディスプレーサ3は、第1シリンダ7および第2シリンダ8内の上死点に位置する。それと同時、またはわずかにずれたタイミングでリターンバルブ16を開とすると、第1膨張空間18、第2膨張空間26内の冷媒ガスは減圧され膨張し、低圧のヘリウムガス(例えば0.8MPaのヘリウムガス)となる。このとき、冷媒ガスの膨張により、寒冷が発生する。膨張により低温になった第1膨張空間18のヘリウムガスは第1クリアランスC1を介して第1冷却ステージ20の熱を吸収する。また、第2膨張空間26のヘリウムガスは第2クリアランスC2を介して第2冷却ステージ28の熱を吸収する。
第1ディスプレーサ2および第2ディスプレーサ3は下死点に向けて移動し、第1膨張空間18および第2膨張空間26の容積は減少する。第2膨張空間26内のヘリウムガスは、第2クリアランスC2、第3開口27、第2蓄冷器34、および連通路を介して第1膨張空間18に戻される。さらに、第1膨張空間18内のヘリウムガスは、第2開口19、第1蓄冷器9、および第1開口13を介して、圧縮機14の吸入側に戻される。その際、第1蓄冷材、第2蓄冷材、および第3蓄冷材は、冷媒ガスにより冷却される。すなわち、第1蓄冷材、第2蓄冷材、および第3蓄冷材は、冷媒ガスの膨張により生じた寒冷を蓄積する。この工程を1サイクルとし、蓄冷器式冷凍機1はこの冷却サイクルを繰り返すことで、第1冷却ステージ20および第2冷却ステージ28を冷却する。
次に、実施の形態に係る第2蓄冷器34の内部構成についてより詳細に説明する。
上述したように、蓄冷器式冷凍機1における冷却サイクルは、冷媒ガスであるヘリウムガスが第2蓄冷器へ流入と流出を繰り返す動作を含む。以下、第2蓄冷器に34存在するヘリウムガスの温度プロファイル、および質量変化について説明する。
図2は、実施の形態に係る第2蓄冷器34の温度プロファイルの一例を示す図であり、第2蓄冷器の高温端から低温端に至るまでの距離を1として正規化した場合における第2蓄冷器34の温度プロファイルを示すグラフである。図2に示すように、第2蓄冷器34の温度プロファイルは、高温端から低温端に向けて線形に減少するものではない。図2に示すように、第2蓄冷器34の高温端(正規化距離が0)では温度は40K程度であり、低温端(正規化距離が1)では温度が5K程度である。第2蓄冷器34の温度プロファイルは、高温端から正規化距離で0.2前後において10K程度となるまで下がり、正規化距離において2/3〜3/4となるまでの間に5K程度まで下がる。
このように、第2蓄冷器34において、低温端から正規化距離で1/4から1/3の領域はほとんど温度勾配がない。このため、低温端から正規化距離で1/4から1/3の領域の蓄冷材を減らしても、冷凍性能の低下にはつながらないと考えられる。なお、低温端から正規化距離で1/4から1/3の領域は、温度は5K前後の領域であり、HoCuなどの磁性材からなる第3蓄冷材が充填される領域である。以下、第2蓄冷器34における冷媒ガスの質量分布と冷凍能力との関係について説明する。
図3は、第2蓄冷器34における冷媒ガスの質量分布を説明するための図である。第2蓄冷器34に存在するヘリウムガスの質量をMとし、その単位時間あたりの変化量をdM/dtとする。また、第2蓄冷器34の高温端に流入するヘリウムガスの質量流量をdm/dtとし、低温端から流出するヘリウムガスの質量流量をdm/dtとする。このとき、以下の式が成り立つ。
dm/dt=dm/dt−dM/dt (1)
なお、dm/dtは第2蓄冷器34の高温端におけるヘリウムガスの質量mの時間微分を表す。同様に、dm/dtは第2蓄冷器34の低温端におけるヘリウムガスの質量mの時間微分を表す。
第2蓄冷器34の容積をVとし、第2蓄冷器34におけるヘリウムガスの平均密度をρとする。第2蓄冷器34の容積Vは一定であると仮定すれば、第2蓄冷器34に存在するヘリウムガスの質量M
=Vρ (2)
となる。式(2)を式(1)に代入すると、以下の式を得る。
dm/dt=dm/dt−Vdρ/dt (3)
周知のように、極低温領域におけるヘリウムガスの密度は圧力に大きく依存する。例えば、2.2MPaのヘリウムガスの密度は、温度が25Kのときおよそ40kg/mであるが、温度が5Kのときはおよそ160kg/mとなる。このため、第2蓄冷器34の高温端から流入したヘリウムガスは、低温端に向かって流れるにしたがって冷却され、密度が大きくなる。すなわち、上記式(3)において、Vdρ/dt>0である。以上より、以下の式(4)を得る。
dm/dt>dm/dt (4)
式(4)は、第2蓄冷器34の低温端から流出するヘリウムガスの質量流量は、高温端に流入するヘリウムガスの質量流量よりも小さいことを示している。
第2蓄冷器34の低温端におけるヘリウムガスの圧力をPとする。冷媒ガス供給工程においては、圧縮機14から高圧のヘリウムガスが供給されるので、第2膨張空間26においてヘリウムガスは等圧膨張する。ヘリウムガスが微少体積dVだけ増加したときに、ヘリウムガスがする仕事wは、以下の式(5)で与えられる。
=PdV (5)
なお、第2膨張空間26においてヘリウムガスがする仕事wが大きいほど、第2膨張空間26においてより大きな寒冷が発生する。
ここで、第2蓄冷器34の低温端において質量Mのヘリウムガスが流出することによってヘリウムガスが微少体積dVだけ増加したとする。このとき、ρdV=dMが成り立つ。dMは第2膨張空間26におけるヘリウムガスの質量増加である。これはすなわち、第2蓄冷器34の低温端から流出するヘリウムガスに起因する。以上より式(6)を得る。
=P/ρ×dm (6)
さらに、第2蓄冷器34の低温端におけるヘリウムガスの圧力をPは、第2蓄冷器34の低温端に働く力fを第2蓄冷器34の低温端の流路面積Sで割った値である。すなわち、
=f/S (7)
である。
式(7)を式(6)に代入すると、以下の式(8)を得る。
=P/(ρ×S)×dm (8)
式(8)は、第2膨張空間26においてヘリウムガスがする仕事wは、第2蓄冷器34の低温端から流出するヘリウムガスの質量dmに比例し、第2蓄冷器34の低温端の流路面積Sに反比例することを示している。
以上を整理すると、式(4)と式(8)から、少なくとも以下のことが導き出される。
(a)第2蓄冷器34の低温端から流出するヘリウムガスの質量流量は、第2蓄冷器34の高温端に流入するヘリウムガスの質量流量よりも小さい。
(b)第2膨張空間26においてヘリウムガスがする仕事wは、第2蓄冷器34の低温端から流出するヘリウムガスの質量dmに比例する。
(c)第2膨張空間26においてヘリウムガスがする仕事wは、第2蓄冷器34の低温端の流路面積Sに反比例する。
(a)は、第2蓄冷器34の低温端付近におけるヘリウムガスの質量流量dm/dtが小さい、すなわち流入するエンタルピーが小さいので、蓄熱すべき熱量も小さくてもよいことを示唆している。これは、第2蓄冷器34の低温端付近の蓄冷材を減らすことができる可能性を示唆している。
(b)は、第2蓄冷器34の低温端付近におけるヘリウムガスの質量流量dm/dtが小さくなると、第2膨張空間26においてヘリウムガスがする仕事wも小さくなることを示している。一方で、(c)は、第2蓄冷器34の低温端付近におけるヘリウムガスの質量流量が小さくなったとしても、第2蓄冷器34の低温端の流路面積Sを小さくすることで、仕事wの減少量を相殺すことができる可能性を示唆している。少なくとも仕事wの大きな低減を防ぐことができそうである。これは、仮にヘリウムガスの質量流量dm/dtが減ったとしても、第2蓄冷器34の低温端の流路面積Sを小さくすることによって圧力振幅が増加するので、仕事量を維持できるからである。
以上を踏まえ、実施の形態に係る第2蓄冷器34は、磁性材からなる第3蓄冷材を収容する領域を流れるヘリウムガスの流路面積を、低温端側の流路面積が高温端側の流路面積と比較して狭くなるように変更する挿入部材を収容する。
図4(a)−(d)は、実施の形態に係る第2蓄冷器34が収容する挿入部材35を模式的に示す図である。より具体的には、図4(a)−(d)は、第2蓄冷器34が挿入部材35を収容した状態における、第2蓄冷器34の長軸を含む平面での断面図である。
図4(a)は、一端から他端に向かって、長軸に垂直な断面の面積が連続的に増加するように構成されている挿入部材35を示している。図4(a)は、長軸に平行な断面が、一端から他端に向かって裾野が直線状となる台形形状である挿入部材35を示している。この他にも、一端から他端に向かって裾野が曲線状に広がってもよい。
図4(a)に示すように、挿入部材35は、一端が第2蓄冷器34の高温側となり、他端が第2蓄冷器34の低温側となるように、第2蓄冷器34における磁性材からなる第3蓄冷材を収容する領域(上述した低温側領域25)に挿入される。これにより、第2蓄冷器34において磁性材からなる第3蓄冷材を収容する空間の体積は、挿入部材35を収容する前と比較して、小さくなる。このため、第2蓄冷器34に充填すべき磁性材からなる第3蓄冷材の量も少なくなる。
また、第2蓄冷器34において磁性材からなる第3蓄冷材を収容する低温側領域25のヘリウムガスの流路面積が、低温端側が高温端側と比較して狭くなる。これにより第2蓄冷器34の低温端におけるヘリウムガスの圧力振幅を大きくすることができる。結果として、第2蓄冷器34に挿入部材35を挿入する前と比較して、第2膨張空間26においてヘリウムガスがする仕事wを大きくすることができる。
図4(b)は、挿入部材35の別の形態を示す図である。図4(b)に示す挿入部材35は、一端から他端に向かって流路面積が連続的に減少する流路が設けられた管状の部材である。なお、図4(b)は流路の断面が一端から他端に向かって裾野が直線状となる場合を示すが、一端から他端に向かって裾野が曲線状に広がっていてもよい。
図4(b)に示すように、挿入部材35は、一端が第2蓄冷器34の高温側となり、他端が第2蓄冷器34の低温側となるように、磁性材からなる第3蓄冷材を収容する低温側領域25に嵌挿される。また、磁性材からなる第3蓄冷材は、挿入部材35に設けられた流路に収容される。これにより、第2蓄冷器34において磁性材からなる第3蓄冷材を収容する空間の体積は、挿入部材35を収容する前と比較して、小さくなる。このため、第2蓄冷器34に充填すべき磁性材からなる第3蓄冷材の量が少なくなる。
また、図4(a)に示す場合と同様に、第2蓄冷器34において磁性材からなる第3蓄冷材を収容する領域のヘリウムガスの流路面積が、低温端側が高温端側と比較して狭くなる。これにより第2蓄冷器34の低温端におけるヘリウムガスの圧力振幅を大きくすることができる。結果として、第2蓄冷器34に挿入部材35を挿入する前と比較して、第2膨張空間26においてヘリウムガスがする仕事wを大きくすることができる。ゆえに、冷凍性能の低下を抑制し、冷凍性能を維持することができる。
図4(c)は、挿入部材35のさらに別の形態を示す図である。図4(c)に示す挿入部材35は、一端から他端に向かって断面積が段階的に増加するように構成されている。図4(c)に示す挿入部材35は、図4(a)に示す挿入部材35とは異なり、一端から他端に向かって断面積が連続的には増加しない。その他は図4(a)に示す挿入部材35と同様であり、図4(c)に示す挿入部材も、一端が第2蓄冷器34の高温側となり、他端が第2蓄冷器34の低温側となるように、第2蓄冷器34における磁性材からなる第3蓄冷材を収容する低温側領域25に挿入される。その効果も図4(a)に示す挿入部材35と同様である。
図4(d)は、挿入部材35のさらに別の形態を示す図である。図4(d)に示す挿入部材35は、一端から他端に向かって流路面積が段階的に減少する流路が設けられた管状の部材である。図4(d)に示す挿入部材35は、図4(b)に示す挿入部材35とは異なり、流路面積が連続的には減少しない。その他は図4(b)に示す挿入部材35と同様であり、図4(d)に示す挿入部材35も、一端が第2蓄冷器34の高温側となり、他端が第2蓄冷器34の低温側となるように、磁性材からなる第3蓄冷材を収容する低温側領域25に嵌挿される。その効果も図4(b)に示す挿入部材35と同様である。
図4(a)−(d)に示す例はいずれも、既存の第2蓄冷器34に挿入部材35を挿入することにより、第2蓄冷器34に充填すべき磁性材からなる第3蓄冷材を低減しつつ、冷凍性能を維持することができる。既存の第2蓄冷器34を流用できるため、蓄冷器式冷凍機の製造コストを抑えることもできる。また、図4(a)−(d)に示す挿入部材35はいずれも、既知の布入りフェノール樹脂等を用いて実現できる。
なお、図4(b)および図4(d)は、挿入部材35を嵌挿することで第2蓄冷器34における磁性材からなる第3蓄冷材の流路面積を変更した。これに代えて、第2蓄冷器34における磁性材からなる第3蓄冷材を収容する容器自体の形状を変形してもよい。具体的には、第2蓄冷器34における磁性材からなる第3蓄冷材を収容する容器自体の形状を、図4(b)または図4(d)を挿入した後の流路面積を持つように変形してもよい。
図4(a)−(d)は、挿入部材35が単体の部材である場合の例を示す図である。挿入部材35は単体の部材には限られず、複数の部材から構成されてもよい。以下この場合について説明する。
図5(a)−(b)は、実施の形態に係る第2蓄冷器34が収容する、複数の部材から構成される挿入部材35を模式的に示す図である。より具体的に、図5(a)は複数の部材から構成される挿入部材35を挿入した状態を示す第2蓄冷器34の斜視図である。また図5(b)は、図5(a)に示す第2蓄冷器34の、その長軸を含む平面における断面図を示す。
図5(a)−(b)に示す挿入部材35は、複数の薄肉管36から構成される。すなわち、複数の薄肉管36を合わせることで、ひとつの挿入部材35として機能する。ここで各薄肉管36の内径は1mm未満であり、好ましくは0.3mm程度である。また各薄肉管36の長軸方向の長さは、第2蓄冷器34における磁性材からなる蓄冷材を収容する低温側領域25の長軸方向の長さよりも短い。複数の薄肉管36は、第2蓄冷器34における磁性材からなる蓄冷材を収容する低温側領域25における低温側に分散して収容される。
ここで「分散して収容」とは、複数の薄肉管36の各長軸が第2蓄冷器34の長軸と平行となるようにしつつ、かつ、複数の薄肉管36が第2蓄冷器34の長軸と垂直な方向に分散して収容することを意味する。これにより、図5(b)に示すように、第2蓄冷器34において低温側領域25のヘリウムガスの流路面積は、高温側領域24の流路面積よりも小さくなる。ゆえに、第2蓄冷器34が図4(a)−(d)に示した挿入部材35を挿入した場合と同様の効果を得ることができる。
加えて、複数の薄肉管36を第2蓄冷器34の低温側領域25に分散して収容することにより、薄肉管36とヘリウムガスとが接触する部分の面積を大きくすることができる。実施の形態に係る薄肉管36には、冷媒ガスであるヘリウムガスと同じヘリウムガスが高圧の状態で封入されている。このため、薄肉管36はそれぞれ蓄冷材としての機能も持つ。薄肉管36とヘリウムガスとが接触する部分の面積を大きくすることにより、ヘリウムガスと薄肉管36との間の熱交換の効率が上がる。結果として、複数の薄肉管36から構成される挿入部材35をひとつの蓄冷材として機能させることもできる。
(パルスチューブ型の冷凍機)
以上、実施の形態に係る第2蓄冷器34を、ディスプレーサ式の冷凍機に適用する形態を示したが、本発明はパルスチューブ型の冷凍機にも適用することができる。以下本発明をパルスチューブ型の冷凍機に適用する場合について述べる。
図6は、パルスチューブ型の蓄冷器式冷凍機101を模式的に示す図である。パルスチューブ型の蓄冷器式冷凍機101は、図6に示すように、第1蓄冷器102と、第2蓄冷器103と、第1パルス管104と、第2パルス管105と、を備える。第1蓄冷器102と第1パルス管104と第2パルス管105のそれぞれの高温端は、圧縮機107の吐出側から三分岐する分岐管108および吸込側から三分岐する分岐管109と、それぞれの高温端に対応する第1給排共通配管110、第2給排共通配管111、および第3給排共通配管112を介して接続されている。
分岐管108の第1給排共通配管110への第1接続点P1の手前には、蓄冷器サプライバルブV1が配置される。分岐管108の第2給排共通配管111への第2接続点P2の手前には第1サプライバルブV3が配置される。さらに、分岐管108の第3給排共通配管112への第3接続点P3の手前には第2サプライバルブV5が配置される。
分岐管109の第1給排共通配管110への第1接続点P1の手前には蓄冷器リターンバルブV2が配置される。分岐管109の第2給排共通配管111への第2接続点P2の手前には第1リターンバルブV4が配置される。分岐管109の第3給排共通配管112への第3接続点P3の手前には第2リターンバルブV6が配置される。
第2給排共通配管111の第1パルス管104の高温端と第2接続点P2との間には、流量制御バルブV7が配置される。また第3給排共通配管112の第2パルス管105の高温端と第3接続点P3との間には、流量制御バルブV8が配置される。これらの流量制御バルブはパルス管内に発生するガスピストンの位相調整機構として作用する。また、流量制御バルブに代えてオリフィスを用いることもできる。
第1パルス管104の高温端には第1整流熱交換器113が配置され、低温端には第2整流熱交換器114が配置される。第2パルス管105の高温端には第3整流熱交換器115が配置され、低温端には第4整流熱交換器116が配置される。
第1パルス管104の低温端と第1蓄冷器102の低温端とは冷却ステージ117により熱的に連結される。冷却ステージ117の内部に位置する第1低温端連結管118により、第1パルス管104の低温端と第1蓄冷器102の低温端は冷媒ガスが通流可能に接続される。第2パルス管105の低温端と第2蓄冷器103の低温端は第2低温端連結管119により冷媒ガスが通流可能に接続される。
さらにパルスチューブ型の蓄冷器式冷凍機101において、第2蓄冷器103内部は上述したディスプレーサ式の第2蓄冷器34と同様に、上段に非磁性材を含む高温側領域124、下段に磁性材の蓄冷材を有する低温側領域125とを含む。高温側領域124と低温側領域125とを合わせて、第2蓄冷器103を構成する。
このように構成されたバルブパルスチューブ型の蓄冷器式冷凍機101では、高圧の冷媒ガスの供給過程において、第1サプライバルブV3、第2サプライバルブV5が開かれると、冷媒ガスは、分岐管108および第2給排共通配管111または第3給排共通配管112を介して、第1パルス管104および第2パルス管105の低温端に流入する。
また、蓄冷器サプライバルブV1が開かれると、冷媒ガスは、圧縮機107から分岐管108および第1給排共通配管110を通り、第1蓄冷器102から第1パルス管104の低温端に流入するとともに、第2蓄冷器103を通って第2パルス管105の高温端に流入する。
一方、低圧の冷媒ガスの回収過程では、第1リターンバルブV4または第2リターンバルブV6が開かれると、第1パルス管104または第2パルス管105内の冷媒ガスは、それぞれの高温端から、第2給排共通配管111または第3給排共通配管112および分岐管109を通り、圧縮機107に回収される。また、蓄冷器リターンバルブV2が開かれると、第1パルス管104内の冷媒ガスは、低温端から第1蓄冷器102、第1給排共通配管110、分岐管109を介して、圧縮機107に回収される。同様に、第2パルス管105内の冷媒ガスは第2蓄冷器103、第1蓄冷器102、第1給排共通配管110、分岐管109を介して圧縮機107に回収される。
パルスチューブ型の蓄冷器式冷凍機101では、圧縮機107により圧縮された作動流体であるヘリウムガス等の冷媒ガスが第1蓄冷器102、第2蓄冷器103および第1パルス管104、第2パルス管105に流入する動作と、作動流体が第1パルス管104、第2パルス管105および第1蓄冷器102、第2蓄冷器103から流出され、圧縮機107に回収される動作を繰り返すことで、蓄冷器およびパルス管の低温端に寒冷が形成される。また、これらの低温端に、冷却対象を熱的に接触させることで、冷却対象から熱を奪うことができる。
上述したディスプレーサ式の蓄冷器式冷凍機1における第2蓄冷器34の場合と同様に、パルスチューブ型の蓄冷器式冷凍機101においても、第2蓄冷器103の低温側領域125に、図4または図5に示す挿入部材35を挿入することができる。その効果は、ディスプレーサ式の蓄冷器式冷凍機1の場合と同様である。なお図6は、パルスチューブ型の蓄冷器式冷凍機101において、第2蓄冷器103の低温側領域125に、図4(a)に示す挿入部材35を挿入している様子を図示する。
以上説明したように、本発明の第2蓄冷器34および第2蓄冷器103によれば、蓄冷器式冷凍機の冷凍性能を維持しつつ、蓄冷材の使用量を抑えることができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
例えば、上述した蓄冷器式冷凍機においては段数が二段である場合を示したが、この段数は三段以上に適宜選択することが可能である。また、実施の形態では、蓄冷器式冷凍機がディスプレーサ式のGM冷凍機やパルスチューブ型である例について説明したが、これに限られない。例えば、本発明は、スターリング冷凍機、ソルベイ冷凍機などにも適用することができる。
1 蓄冷器式冷凍機、 C1 第1クリアランス、 P1 第1接続点、 V1 蓄冷器サプライバルブ、 2 第1ディスプレーサ、 C2 第2クリアランス、 P2 第2接続点、 V2 蓄冷器リターンバルブ、 3 第2ディスプレーサ、 P3 第3接続点、 V3 第1サプライバルブ、 4 ピン、 V4 第1リターンバルブ、 5 コネクタ、 V5 第2サプライバルブ、 6 ピン、 V6 第2リターンバルブ、 7 第1シリンダ、 V7 流量制御バルブ、 8 第2シリンダ、 V8 流量制御バルブ、 9 第1蓄冷器、 10,11 整流器、 12 室温室、 13 第1開口、 14 圧縮機、 15 サプライバルブ、 16 リターンバルブ、 17 シール、 18 第1膨張空間、 19 第2開口、 20 第1冷却ステージ、 21,22 整流器、 24 高温側領域、 25 低温側領域、 26 第2膨張空間、 27 第3開口、 28 第2冷却ステージ、 29,30 蓋部、 31,32 圧入ピン、 34 第2蓄冷器、 35 挿入部材、 36 薄肉管、 101 蓄冷器式冷凍機、 102 第1蓄冷器、 103 第2蓄冷器、 104 第1パルス管、 105 第2パルス管、 107 圧縮機、 108,109 分岐管、 110 第1給排共通配管、 111 第2給排共通配管、 112 第3給排共通配管、 113 第1整流熱交換器、 114 第2整流熱交換器、 115 第3整流熱交換器、 116 第4整流熱交換器、 117 冷却ステージ、 118 第1低温端連結管、 119 第2低温端連結管、 124 高温側領域、 125 低温側領域。

Claims (7)

  1. 冷媒ガスの膨張により発生した寒冷を蓄積する蓄冷器であって、
    非磁性材からなる蓄冷材と、
    磁性材からなる蓄冷材と、
    高温端と低温端とを有し、高温端側に前記非磁性材からなる蓄冷材を収容するとともに低温端側に前記磁性材からなる蓄冷材を収容する容器とを備え、
    前記容器はさらに、前記磁性材からなる蓄冷材を収容する領域を流れる冷媒ガスの流路面積を、低温端側の流路面積が高温端側の流路面積と比較して狭くなるように変更する挿入部材を収容することを特徴とする蓄冷器。
  2. 前記挿入部材は、一端から他端に向かって断面積が増加するように構成されており、
    前記容器は、前記挿入部材の一端が高温側となり他端が低温側となるように、前記挿入部材を前記磁性材からなる蓄冷材を収容する領域に収容することを特徴とする請求項1に記載の蓄冷器。
  3. 前記挿入部材は、一端から他端に向かって流路面積が減少する流路が設けられた管状の部材であり、一端が前記容器の高温側となり、他端が前記容器の低温側となるように、前記容器の前記磁性材からなる蓄冷材を収容する領域に嵌挿され、
    前記磁性材からなる蓄冷材は、前記挿入部材に設けられた流路に収容されていることを特徴とする請求項1に記載の蓄冷器。
  4. 前記挿入部材は複数の薄肉管から構成され、
    前記複数の薄肉管の長軸方向の長さはそれぞれ、前記容器における前記磁性材からなる蓄冷材を収容する領域の長軸方向の長さよりも短く、
    前記容器は、前記磁性材からなる蓄冷材を収容する領域の低温側に、前記複数の薄肉管を分散して収容することを特徴とする請求項1に記載の蓄冷器。
  5. 前記挿入部材はフェノール樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の蓄冷器。
  6. 前記挿入部材を構成する複数の薄肉管は、それぞれ前記冷媒ガスと同種のガスが封入されていることを特徴とする請求項4に記載の蓄冷器。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の蓄冷器と、
    前記蓄冷器に高圧の冷媒ガスを供給するとともに、前記蓄冷器から戻ってきた低圧の冷媒ガスを圧縮する圧縮機とを備えることを特徴とする蓄冷器式冷凍機。
JP2014017385A 2014-01-31 2014-01-31 蓄冷器および蓄冷器式冷凍機 Pending JP2015143596A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014017385A JP2015143596A (ja) 2014-01-31 2014-01-31 蓄冷器および蓄冷器式冷凍機
CN201510047837.6A CN104819592B (zh) 2014-01-31 2015-01-29 蓄冷器及蓄冷器式制冷机
US14/610,205 US9759459B2 (en) 2014-01-31 2015-01-30 Regenerator and regenerative refrigerator with insertion member

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014017385A JP2015143596A (ja) 2014-01-31 2014-01-31 蓄冷器および蓄冷器式冷凍機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015143596A true JP2015143596A (ja) 2015-08-06

Family

ID=53729970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014017385A Pending JP2015143596A (ja) 2014-01-31 2014-01-31 蓄冷器および蓄冷器式冷凍機

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9759459B2 (ja)
JP (1) JP2015143596A (ja)
CN (1) CN104819592B (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3936914C2 (de) * 1988-11-09 1996-06-27 Mitsubishi Electric Corp Mehrstufige Gaskältemaschine
JP3263566B2 (ja) * 1995-04-28 2002-03-04 三洋電機株式会社 スターリング機器のギャップ式熱交換器
JP2006242484A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Sumitomo Heavy Ind Ltd 蓄冷材、蓄冷器及び極低温蓄冷式冷凍機
JP4762840B2 (ja) * 2006-09-22 2011-08-31 住友重機械工業株式会社 蓄冷式冷凍機のシリンダ、蓄冷式冷凍機、並びに蓄冷式冷凍機を備えるクライオポンプ、再凝縮装置、超電導磁石装置、および半導体検出装置
JP4472715B2 (ja) 2007-03-14 2010-06-02 住友重機械工業株式会社 極低温冷凍機
US9423160B2 (en) * 2012-04-04 2016-08-23 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Regenerative refrigerator
JP5889743B2 (ja) * 2012-07-20 2016-03-22 住友重機械工業株式会社 蓄冷式冷凍機
CN103216967B (zh) * 2013-04-25 2015-03-04 浙江大学 采用全碳气凝胶的深低温排出器及斯特林制冷机
JP6376793B2 (ja) * 2014-03-26 2018-08-22 住友重機械工業株式会社 蓄冷器式冷凍機

Also Published As

Publication number Publication date
CN104819592A (zh) 2015-08-05
US9759459B2 (en) 2017-09-12
CN104819592B (zh) 2017-06-06
US20150219369A1 (en) 2015-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6403539B2 (ja) 極低温冷凍機
US9423160B2 (en) Regenerative refrigerator
US9086231B2 (en) Regenerative refrigerator
US20150253042A1 (en) Regenerative refrigerator
JP6629222B2 (ja) 極低温冷凍機
JP5882110B2 (ja) 蓄冷器式冷凍機、蓄冷器
JP6305219B2 (ja) スターリング型パルス管冷凍機
US9194616B2 (en) Cryogenic refrigerator
JP6109057B2 (ja) 蓄冷器式冷凍機
JP6376793B2 (ja) 蓄冷器式冷凍機
JP6188619B2 (ja) 極低温冷凍機
US9494346B2 (en) Cryogenic refrigerator
JP5908324B2 (ja) 蓄冷式冷凍機
JP6320142B2 (ja) 極低温冷凍機
JP2015152259A (ja) 極低温冷凍機
JP2015143596A (ja) 蓄冷器および蓄冷器式冷凍機
JP6087168B2 (ja) 極低温冷凍機
JP5415502B2 (ja) 極低温冷凍機
JP6284794B2 (ja) 蓄冷器
JP6284788B2 (ja) ディスプレーサ
JP2015166665A (ja) 蓄冷器および仕切ユニット