JP2015143421A - 衛生設備機器の掃除口蓋及びそれを備えた衛生設備機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】掃除口が突出している衛生設備機器以外にも使用することができ、且つ施工性の高い掃除口蓋及びそれを備えた衛生設備機器を提供する。
【解決手段】掃除口の内径寸法より大きく掃除口の外側から差し込んで排水路内側面に係止する差込部と、掃除口の内径寸法より大きく掃除口の外側端面に当接して掃除口を塞ぐシール部と、掃除口の内径寸法より小さく差込部とシール部との間を繋いでその内部が排水路と非連通の筒状の連繋部とを有し、弾性部材で形成されたパッキン部材と、シール部に設けられた開口部から挿入され、差込部とシール部とに係止し、差込部とシール部とが近接するように移動させて掃除口に挟持固定するための挟持固定部材とを備え、差込部の内部には、挟持固定部材が開口部への挿入方向へ移動可能な空間を備えた収納部と、挿入方向における挟持固定部材の移動を規制し、挟持固定部材を支持する自立補助部が設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、本発明は掃除口付の衛生設備機器の掃除口を塞ぐ蓋構造、及びそれを備えた衛生設備機器に関する。
従来、衛生設備機器においては、きわめて多量のペーパーあるいは紙おむつ、トイレットペーパーの芯などの異物を投入された場合や、誤ってペンや携帯電話などの異物を便器ボウル部内へ落とされた場合などに、そのまま洗浄動作等が行われてしまうと、衛生設備機器のトラップ内に異物が詰まってしまうという不具合が発生することがある。そのままの状況で更に数回続けて洗浄を行うと、汚水が逆流してしまう。
このように衛生設備機器のトラップ内に異物が詰まってしまった場合には、トラップ内に詰まった異物を取り除く必要がある。衛生設備機器を取り外すことなくトラップ内の異物を除去するための方策として、トラップ内に連通する掃除口を設けた衛生設備機器というものが用いられている。通常、衛生設備機器の掃除口は掃除口蓋によりふさがれているが、衛生設備機器内に異物つまりが発生した場合には、掃除口蓋を衛生設備機器より取り外し、衛生設備機器内の異物を除去できるようにしている。
衛生設備機器の掃除口蓋として、掃除口の内径寸法より大きく掃除口の外側から差し込んで排水路の内側面に係止する差込部と、掃除口の内径寸法より大きく掃除口の外側端面に当接シールして掃除口を塞ぐシール部と、掃除口の内径寸法より小さく差込部とシール部との間を繋ぐ排水路と非連通である筒状の連繋部とを有し弾性部材で形成されたパッキン部材と、連繋部内に配設され差込部とシール部とに係止し、差込部とシール部とが近接するように移動させて掃除口に挟持固定するための挟持固定部材とを備えたものが知られている(特許文献1)。このような掃除口蓋において、挟持固定部材を差込部へ押し付けながら固定作業することができるため、掃除口蓋の施工性が高い。
特開2003−3552号公報
このような掃除口蓋において、挟持固定部材を差込部へ挿入するためには、予め挟持固定部材をパッキン部材に挿入しておき、挟持固定部材を傾けながら、パッキン部材ごと衛生設備機器の掃除口に差し込んでいた。しかし、挟持固定部材を傾けながら掃除口に差し込むためには、パッキン部材の連繋部には一定以上の長さが必要となり、その結果、挟持固定部材を固定した後において、差込部とシール部との間に厚みが生じてしまう。そのため、このような掃除口蓋を設置する際には、差込部とシール部との間の厚みを相殺できるように、掃除口がある程度突出されている衛生設備機器でないと使用できないという課題が存在した。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、掃除口が突出している衛生設備機器以外にも使用することができ、且つ施工性の高い掃除口蓋及びそれを備えた衛生設備機器を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明は、衛生設備機器の排水路の内部と連通して外部に開口した掃除口を塞ぐ掃除口蓋であって、前記掃除口の内径寸法より大きく掃除口の外側から差し込んで前記排水路の内側面に係止する差込部と、前記掃除口の内径寸法より大きく前記掃除口の外側端面に当接シールして前記掃除口を塞ぐシール部と、前記掃除口の内径寸法より小さく前記差込部と前記シール部との間を繋いでその内部が前記排水路と非連通の筒状の連繋部と、を有し、弾性部材で形成されたパッキン部材と、前記シール部に設けられた開口部から挿入されることで前記連繋部内に配設され、前記差込部と前記シール部とに係止し、前記差込部と前記シール部とが近接するように移動させて前記掃除口に挟持固定するための挟持固定部材と、を備え、前記差込部の内部には、前記挟持固定部材が前記開口部への挿入方向へ移動可能な空間を備えた収納部と、前記開口部への挿入方向における前記挟持固定部材の移動を規制し、前記挟持固定部材を支持する自立補助部が設けられていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、パッキン部材において、挟持固定部材が開口部への挿入方向へ移動可能な空間を備えた収納部を設け、また、挟持固定部材を衛生設備機器の掃除口の開口から固定作業する際に、自立補助部によって挟持固定部材の移動を規制し、支持することができるため、掃除口が突出している衛生設備機器以外にも使用することができ、且つ掃除口蓋の施工性が向上する。
本発明において、好ましくは、前記自立補助部は前記挟持固定部材の外径寸法より小さい内径寸法に構成されている。
このように構成された本発明においては、挟持固定部材により固定する際には、挟持固定部材をまず収納部に収納し、その後、挟持固定部材の外径寸法より小さい自立補助部に収納させることで、挟持固定部材の動きを規制される。このように構成されたことで、挟持固定部材は挿入しやすく、且つ挿入した後に挟持固定部材の動きを確実に規制することができ、掃除口蓋の施工性が向上する。
本発明において、好ましくは、前記自立補助部は、内径寸法が前記挟持固定部材の外径寸法より大きい格納部と、内径寸法が前記挟持固定部材の外径寸法より小さくなるように、前記格納部と前記収納部との間に前記パッキン部材の内側へ周設された突起部と、を備えているように構成されている。
このように構成された本発明においては、挟持固定部材を便器の掃除口の開口から固定作業する際に、挟持固定部材を突起部に押さえつけられながら作業することができ、施工性が向上する。
本発明において、好ましくは、前記収納部は、前記挟持固定部材が径方向に移動可能な空間を備え、前記収納部の少なくとも一部が、前記挟持固定部材の前記開口部への挿入面と当接されることで、前記自立補助部が形成されるように構成されている。
このように構成された本発明においては、挟持固定部材により固定する際には、挟持固定部材をまず収納部の挟持固定部材が径方向に移動可能な空間に収納し、その後、挟持固定部材の開口部への挿入面と当接させることで、挟持固定部材の動きを規制させる。このように構成されたことで、収納部の固定部材の開口部への挿入方向へ移動可能な空間の広さを小さくすることができ、水洗便器の排水路を圧迫しないコンパクトな掃除口蓋を提供できる。
本発明において、好ましくは、前記自立補助部と前記収納部とは傾斜面を介して連結されているように構成されている。
このように構成された本発明においては、挟持固定部材により固定する際には、挟持固定部材をまず収納部に収納し、その後、挟持固定部材を傾斜面に沿わせて挟持固定部材の動きを規制する自立補助部に収納させる。このような構成とすることで、挟持固定部材は挿入しやすく、且つ挿入した後に挟持固定部材の動きを確実に規制することができる。
本発明において、好ましくは、前記挟持固定部材は、前記シール部に設けられた開口部から前記差込部まで挿入される挿入部と、前記挿入部に螺合接続されるねじと、前記開口部より大きな外径寸法を有し、前記ねじの頭の外径より小さく開口したねじ挿通孔を備えたキャップと、を備え、前記キャップは、前記ねじの頭が挿通可能に開口したねじ用孔を備えたキャップ本体と、前記キャップ本体の外側に配置され、前記ねじ用孔の外径より大きな外径寸法を有し、前記ねじ挿通孔及び前記ねじ挿通孔から外径に向けて切り欠かれたスリット部を有する座金と、から構成されている。
このように構成された本発明においては、挟持固定部材を自立補助部に収納した状態で、キャップ本体のねじ用孔にねじを挿入させ、ねじ用孔とねじの頭との間に座金を差し込み、その後、ねじを挿入部に対して回転させることで挟持固定部材とキャップとを固定させることができるため、挟持固定部材のパッキン部材への収納作業が行いやすくなる。
本発明において、好ましくは、上述した掃除口蓋を備えた衛生設備機器である。
このように構成された本発明においては、掃除口蓋を施工しやすい衛生設備機器を提供できる。
本発明の衛生設備機器の掃除口蓋によれば、掃除口が突出している衛生設備機器以外にも使用することができ、且つ施工性の高い掃除口蓋及びそれを備えた衛生設備機器を提供することができる。
本発明の第一実施形態による掃除口蓋が設置された水洗大便器を示す外観図である。 本発明の第一実施形態によるパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図である。 本発明の第一実施形態による挟持固定部材が収納部に挿入されたパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図である。 本発明の第一実施形態による挟持固定部材が自立保持部に挿入されたパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図である。 本発明の第一実施形態による掃除口蓋が固定された水洗大便器の掃除口を示す断面図である。 本発明の第一実施形態による掃除口蓋が固定された水洗大便器の掃除口を示す正面図である。 本発明の第二実施形態による挟持固定部材が挿入されたパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図である。 本発明の第三実施形態による挟持固定部材が挿入されたパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態による衛生設備機器の掃除口蓋を、添付図面を参照して説明する。
本発明の第一実施形態において、衛生設備機器は水洗大便器1であり、壁掛け式、床置式等どちらにおいても適用できる。図1は本発明の一実施形態による掃除口蓋が設置された水洗大便器を示す外観図であり、床置き式の水洗大便器である。
掃除口2は、水洗大便器1の排水路(トラップ)4(図2参照)の最高位より下流側に設置されており、水洗大便器1側面から水洗大便器1の排水路4の内部に詰まった異物等の場所を発見し回収するためのものである。掃除口2の位置は実施例に示すような便器1側面に限定されず、水洗大便器1の排水路4に連通する部位であれば便器の背面であってもよい。掃除口2を水洗大便器1の排水路4の最高位よりも下流側に設けることで、便器の非洗浄時においては、掃除口2のある箇所まで便器の溜水は来ていない。そのため、非洗浄時に掃除口蓋6を開けることがあっても、溜水が掃除口2より流出して床面などを汚すおそれはない。
図2は本発明の一実施形態によるパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図であり、図3は本発明の第一実施形態による挟持固定部材が収納部に挿入されたパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図であり、図4は本発明の一実施形態による挟持固定部材が自立保持部に挿入されたパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図であり、図5は本発明の一実施形態による掃除口蓋が固定された水洗大便器の掃除口を示す断面図であり、図6は本発明の一実施形態による掃除口蓋が固定された水洗大便器の掃除口を示す正面図である。
掃除口蓋6は、パッキン部材8、挟持固定部材10により構成される。
パッキン部材8はEPDMなどの合成ゴムによって製造され、円形のシール部8aと、シール部8aに連続した連繋部8bと、この連繋部8bに連続した略長方形の差込部8cが袋状に一体形成されている。差込部8cには、その内部において挟持固定部材10がシール部8aに設けられた開口部8dへの挿入方向へ移動可能な空間を備えた収納部8eと、開口部8dへの挿入方向における挟持固定部材10の移動を規制し、挟持固定部材10を支持する自立補助部8fとが設けられている。自立補助部8fは、収納部8eに比べ、シール部8aから近い位置に設けられている。掃除口2のシール面18に当接されるシール部8aの外縁部には円周方向に第1凸部20を形成している。掃除口2に取付けられた状態で、排水路4の内面と接触する当たり部22には第2凸部24が一体に4カ所突設されている。
挟持固定部材10は、挿入部10e、ねじ12、C型座金(座金)14、キャップ13によって構成される。挿入部10eは、長辺側が掃除口2の内径寸法よりも長く、中央部10aを折り曲げ突出させた折り曲げ部材10bと、長辺側が折り曲げ部材10bとほぼ同じ長さの補強部材10cとを溶接などの方法で一体化して構成されている。さらに、折り曲げ部材10bの中央には六角形穴10dが開設されており、六角形穴10dには、ナット26が挿入され、固定されている。
キャップ13は、キャップ本体16とC型座金(座金)14とからなる。キャップ本体16は略椀形状の金属であり、パッキン部材8の開口部8dより大きな外径寸法を有し、中央に凹部28を形成するとともにねじ12を挿通するためのねじ用孔30を有する。ねじ用孔30はねじ12の頭の外径より大きく開口している。C型座金14は金属製であり、ねじ12の頭の外径より大きな外径寸法を有しており、ねじ12の頭の外径より小さく開口したねじ挿通孔17と、ねじ挿通孔17から外径に向けて切り欠かれたスリット部19と、を備える。
掃除口2への掃除口蓋6の取付は以下のように行う。図2に示すように、パッキン部材8の差込部51を掃除口2から挿入する。次に、パッキン部材8のシール部8aに設けられた開口部8dから差込部8cの収納部8eへ挟持固定部材10をはめ込む。その際、挟持固定部材10の長辺側の長さは連繋部8b及び自立補助部8fの内径寸法よりも大きいため、挟持固定部材10を傾けてパッキン部材8へ挿入することになるが、収納部8eの内径寸法は挟持固定部材10の長辺側の長さより大きいため、図3に示すように、挟持固定部材10は収納部8eの内部において、その傾き状態を解除することができる。
次に、図4に示すように、挟持固定部材10を掃除口蓋6の開口部8dへの挿入方向とは逆方向へ引っ張ることで、収納部8eから自立補助部8fに移動させる。このとき、自立補助部8fと収納部8eとは傾斜面を介して連結されているため、傾斜面に沿って挟持固定部材10を移動させることができ、簡単に挟持固定部材10を自立補助部8fに設置することができる。
また、自立補助部8fは、内径寸法が挟持固定部材10の外径寸法より大きい格納部8gと、内径寸法が挟持固定部材10の外径寸法より小さくなるように、格納部8gと収納部8eとの間にパッキン部材8の内側へ周設された突起部8hとを備えている。このような構成により、挟持固定部材10を掃除口蓋6の開口部8dへの挿入方向とは逆方向へ引っ張った際に、挟持固定部材10は自立補助部8fの突起部8hを乗り越えて格納部8gへ移動し、突起部8hが挟持固定部材10の補強部材10cと当接することで、挟持固定部材10が掃除口蓋6の開口部8dへの挿入方向へ倒れてしまうことを防ぐ。
その後、図5、図6に示すように、パッキン部材8のシール部8aを掃除口2のシール面18と当接させて、キャップ本体16をパッキン部材の上からかぶせ、キャップ本体16の中央に開設されたねじ用孔30とねじ12の頭との間にC型座金14のスリット部19を差し込む。スリット部19はねじ挿通孔17に繋がっており、スリット部19から差し込まれたねじ12は、ねじ挿通孔17に挿通されることとなる。C型座金14のねじ挿通孔17の開口径は、ねじ12の頭の外径より小さい。次に、ねじ12を回転させることで、ねじ12と螺合しているナット26の働きによって、キャップ本体16へ近づく方向へ挟持固定部材10の補強部材10cが移動する。その結果、掃除口蓋6の第2凸部24が排水路4の内面と接触し、掃除口蓋6のシール部8aの外縁部に設けられた第1凸部20が掃除口2のシール面18に密着されることで、掃除口2を塞ぐことができる。
ねじ12を回転させるときには、ねじ12、即ち挟持固定部材10を掃除口蓋6の開口部8dへの挿入方向へ押し付けながら作業する必要があるが、その際、自立補助部8fの突起部8hによって、挟持固定部材10が収納部8eへ移動してしまうことを防ぐ。また、挟持固定部材10を突起部8hに押さえつけられながら作業することができ、掃除口蓋6の施工性が向上する。
以上より、上述した本発明の一実施形態の掃除口蓋6によれば、掃除口2が突出している水洗大便器以外にも使用することができ、且つ施工性の高い掃除口蓋6を提供することができる。
つぎに、図7を参照して、上述した第一実施形態の変形例である本発明の第二実施形態について説明する。図7は、本発明の第二実施形態による挟持固定部材が挿入されたパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図である。
図7に示すように、本発明の第二実施形態において、自立補助部8fは挟持固定部材10の外径寸法より小さい内径寸法に構成されている。このように構成することで、水洗大便器1の掃除口2へ掃除口蓋6を取り付ける際に、挟持固定部材10を収納部8eから自立補助部8fへ移動させると、自立補助部8fの内壁面が挟持固定部材10に当接し、挟持固定部材10が固定することができる。その結果、挟持固定部材10を掃除口蓋6の開口部8dへの挿入方向へ押し付けながらねじ止め固定する際に、本発明の第一実施形態のように、自立補助部8fに突起部8hを設けなくとも、挟持固定部材10が収納部8eへ移動してしまうことを防ぐことができる。
つぎに、図8を参照して、上述した第一実施形態、第二実施形態の変形例である本発明の第三実施形態について説明する。図8は、本発明の第三実施形態による挟持固定部材が挿入されたパッキン部材が設置された水洗大便器の掃除口を示す断面図である。
図8に示すように、本発明の第三実施形態において、収納部8eは、挟持固定部材10がパッキン部材8の径方向に移動可能な空間である突出収納部8iを備えている。このように構成することで、水洗大便器1の掃除口2へ掃除口蓋6を取り付ける際に、掃除口2に取り付けられたパッキン部材8の収納部8eの突出収納部8iに挟持固定部材10を斜めに傾けて挿入することができるため、収納部8eは、上述した第一実施形態、第二実施形態のように、掃除口蓋6の開口部8dへの挿入方向へ大きく空間を取る必要がない。
また、図8に示すように、水洗大便器1の掃除口2へパッキン部材8を取り付ける際には、突出収納部8iは、上方へ突出するように設置するのが好ましい。このように構成することで、挟持固定部材10を突出収納部8iに挿入し、収納部8eに収納した後は、挟持固定部材10は自重によって下方へ力を受け、収納部8eの下端に当接されることで、固定に適した位置に移動される。
また、収納部8eの下端の一部が、挟持固定部材10の補強部材10cと当接することで、自立補助部8fが構成されている。この自立補助部8fによって、挟持固定部材10を掃除口蓋6の開口部8dへの挿入方向へ押し付けながらねじ止め固定する際に、挟持固定部材10が収納部8eへ移動してしまうことを防ぐことができる。
本発明の一実施形態においては、掃除口蓋6を水洗大便器1に設ける構成について説明したが、本発明は、このような構成に限定されるものではなく、掃除口蓋6を小便器や汚物流し等、どのような衛生設備機器に設けてもよい。
また、本発明の第一実施形態及び第二実施形態においては、パッキン部材8の自立補助部8fを収納部8eに比べ、シール部8aから近い位置に設ける構成としたが、このような構成に限らず、パッキン部材8の収納部8eを自立補助部8fに比べ、シール部8aから近い位置に設ける構成としてもよい。
さらに、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 水洗大便器
2 掃除口
4 排水路(トラップ)
6 掃除口蓋
8 パッキン部材
8a シール部
8b 連繋部
8c 差込部
8d 開口部
8e 収納部
8f 自立補助部
8g 格納部
8h 突起部
8i 突出収納部
10 挟持固定部材
10a 中央部
10b 折り曲げ部材
10c 補強部材
10d 六角形穴
10e 挿入部
12 ねじ
13 キャップ
14 C型座金(座金)
16 キャップ本体
17 ねじ挿通孔
18 シール面
19 スリット部
20 第1凸部
22 当たり部
24 第2凸部
26 ナット
28 凹部
30 ねじ用孔

Claims (7)

  1. 衛生設備機器の排水路の内部と連通して外部に開口した掃除口を塞ぐ掃除口蓋であって、
    前記掃除口の内径寸法より大きく掃除口の外側から差し込んで前記排水路の内側面に係止する差込部と、
    前記掃除口の内径寸法より大きく前記掃除口の外側端面に当接シールして前記掃除口を塞ぐシール部と、
    前記掃除口の内径寸法より小さく前記差込部と前記シール部との間を繋いでその内部が前記排水路と非連通の筒状の連繋部と、を有し、弾性部材で形成されたパッキン部材と、
    前記シール部に設けられた開口部から挿入されることで前記連繋部内に配設され、前記差込部と前記シール部とに係止し、前記差込部と前記シール部とが近接するように移動させて前記掃除口に挟持固定するための挟持固定部材と、を備え、
    前記差込部の内部には、前記挟持固定部材が前記開口部への挿入方向へ移動可能な空間を備えた収納部と、前記開口部への挿入方向における前記挟持固定部材の移動を規制し、前記挟持固定部材を支持する自立補助部が設けられていることを特徴とする衛生設備機器の掃除口蓋。
  2. 前記自立補助部は前記挟持固定部材の外径寸法より小さい内径寸法に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の衛生設備機器の掃除口蓋。
  3. 前記自立補助部は、内径寸法が前記挟持固定部材の外径寸法より大きい格納部と、内径寸法が前記挟持固定部材の外径寸法より小さくなるように、前記格納部と前記収納部との間に前記パッキン部材の内側へ周設された突起部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の衛生設備機器の掃除口蓋。
  4. 前記収納部は、前記挟持固定部材が径方向に移動可能な空間を備え、
    前記収納部の少なくとも一部が、前記挟持固定部材の前記開口部への挿入面と当接されることで、前記自立補助部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の衛生設備機器の掃除口蓋。
  5. 前記自立補助部と前記収納部とは傾斜面を介して連結されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載された衛生設備機器の掃除口蓋。
  6. 前記挟持固定部材は、前記シール部に設けられた開口部から前記差込部まで挿入される挿入部と、前記挿入部に螺合接続されるねじと、前記開口部より大きな外径寸法を有し、前記ねじの頭の外径より小さく開口したねじ挿通孔を備えたキャップと、を備え、
    前記キャップは、前記ねじの頭が挿通可能に開口したねじ用孔を備えたキャップ本体と、前記キャップ本体の外側に配置され、前記ねじ用孔の外径より大きな外径寸法を有し、前記ねじ挿通孔及び前記ねじ挿通孔から外径に向けて切り欠かれたスリット部を有する座金と、から構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載された衛生設備機器の掃除口蓋。
  7. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の掃除口蓋を備えた衛生設備機器。
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