以下に添付図面を参照して、本発明に係る持玉分割手法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る持玉分割手法の概要について図1を用いて説明した後に、本発明に係る持玉分割手法を適用した各台計数システムについての実施例1および2を図2〜図14を用いて説明することとする。
従来の遊技台では、遊技者が獲得した持玉を玉計数部で計数を行った後、持玉数として保持/管理することで、持玉自体を保持しない。そのため、遊技者間での持玉の受け渡しを容易に行うことができない。
そこで、今回の本発明に係る持玉分割手法では、遊技台に併設する台間装置および管理装置で、遊技者の持玉を分割して管理することによって、容易に他の遊技者と共有させる機能を備えた点に主たる特徴がある。
図1は、本発明に係る持玉分割手法の概要を示す図である。同図に示すように、遊技台Aおよび遊技台Bにはそれぞれ、台間装置Aおよび台間装置Bが併設されている。遊技者が、遊技台Aで獲得した持玉を他の遊技者に受け渡す場合について説明する。
近年、唯一の識別子をもつFeliCa(登録商標)と呼ばれる、IC(Integrated Circuit)チップを内蔵した携帯電話端末(以下、「おサイフケータイ(登録商標)」と記載する)が知られているが、他の遊技者が該おサイフケータイ(登録商標)を所有しているものとして説明を行う。
たとえば、遊技者が遊技台Aに併設する台間装置Aに設けられた持玉分割要求ボタンを押下することによって、持玉数の分割要求操作をする(同図の(1)参照)と同時に、分割玉数を入力する。
台間装置Aに設けられた携帯読取部に、上述したおサイフケータイ(登録商標)機能を持つ携帯電話Aをかざすと(同図の(2)参照)、台間装置Aでは、おサイフケータイ(登録商標)に設けられたIDmと呼ばれる識別子を読み取る。
そして、台間装置Aは、分割要求時に入力した分割玉数および読み取った識別子を管理装置に送信することによって、分割要求を行い(同図の(3)参照)、台間装置Aの持玉数から分割玉数を減算する(同図の(4)参照)。一方、管理装置では、識別子と分割玉数とを対応付けて管理する。
その後、他の遊技者が台間装置Bで遊技をする際、台間装置Bに設けられた携帯読取部に、携帯電話Aをかざすと(同図の(5)参照)、台間装置Bでは、携帯電話Aの識別子を読み取り、読み取った識別子を管理装置に送信することによって、持玉数の問合せを行う(同図の(6)参照)。
問合せを受けた管理装置では、受信した識別子と対応付けられた分割玉数を台間装置Bで遊技を行う遊技者の持玉数として、台間装置Bへ通知し、台間装置Bは、通知された持玉数を表示し(同図の(7)参照)、表示した持玉数に基づいて遊技玉の払出をすることで、他の遊技者は遊技台Bでの遊技をすることができる。
このように、本発明に係る持玉分割手法では、最近では普及率の非常に高い携帯電話を利用し、容易に遊技者間で持玉の受け渡しができることによって、遊技店はサービス向上を図ることができるとともに、遊技台の稼働率を上げることができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る持玉分割手法を適用した各台計数システムについての実施例を詳細に説明する。なお、以下では、まず、実施例1に係る各台計数システムについて説明する。
図2は、実施例1に係る各台計数システムの構成を示すブロック図である。ここで、台間装置10の概要構成を説明するために、図3を用いて台間装置10の外観について説明しておく。図3は、台間装置10の外観図である。なお、同図には、台間装置10が併設されたパチンコ機30を破線で示している。
図3に示すように、台間装置10は、自装置に対応するパチンコ機30が特賞状態である時等に表示する状態表示部21と、遊技玉の払出のための各種紙幣を受け付ける紙幣挿入部22とを備えている。
また、台間装置10は、従業員が携帯するリモコン(携帯端末装置)からの指示を受け付けるリモコン受光部23と、持玉分割要求操作を行ったり、分割玉数を入力したり、持玉数を表示する操作部/表示部24とを備えている。
さらに、遊技玉を払出す際に、遊技玉を払い出すノズルを備えた持玉払出部25と、計数値が記憶されたり、プリペイド価値が関連付けられたりしたカード(以下、単に「カード」と記載する)を受け付けるカード挿入部26とを備えている。カード挿入部26の内部には、複数枚のカードが収納されており、出入口に近いカードから順に1枚ずつ処理(情報の読み書きや搬送)される。
そして、おサイフケータイ(登録商標)の識別子を読み取る携帯読取部12と、遊技者が獲得した玉(以下、「持玉」と記載する)を計数する玉計数部27と、持玉を貯留する玉貯留部28とを備えている。
また、玉貯留部28の前面には、持玉の計数結果等を表示する計数表示部29を備えている。台間装置10は、同図に示すパチンコ機30の下皿31から持玉を玉貯留部28へ誘導し、玉計数部27で持玉の数量を計数する。なお、計数後の遊技玉は、図示しない遊技玉回収経路へ排出される。
そして、台間装置10は、操作部/表示部24に設けられる図示しない持玉払出ボタンが押下された場合には、持玉数から払出数を減算して、ノズルを備えた持玉払出部25経由でパチンコ機30へ遊技玉を投出する。
また、パチンコ機30の図示しない上皿部分には、台間装置10の制御部16と電気的に接続されている玉貸ボタンが設けられており、この玉貸ボタンが押下された場合は、紙幣挿入部22へ挿入された各種紙幣の残額あるいはカード挿入部26に挿入されたカードに関連付けられたプリペイド価値の残額を減算し、遊技玉をパチンコ機30へ投出する。
図2の説明に戻り、台間装置10の構成について説明する。台間装置10は、操作部11と、携帯読取部12と、通信I/F(インターフェース)13と、表示部14と、記憶部15と、制御部16とを備えている。
また、操作部11は、持玉分割ボタン11aと、分割玉数入力部11bとをさらに備えており、制御部16は、分割受付部16aと、分割要求部16bと、分割処理部16cと、持玉数問合せ部16dとをさらに備えている。
そして、記憶部15は、持玉数15aを記憶する。なお、図2では、図3で説明した各構成要素の中から台間装置10の特徴点を説明するために必要な構成要素のみを抜粋して示している。
持玉分割ボタン11aは、持玉分割指示操作を行うボタンであり、たとえば、遊技者が獲得した持玉を、他の遊技者に受け渡す際に、持玉分割ボタン11aを押下することにより、操作部11は、分割受付部16aへ持玉分割指示を通知する。
分割玉数入力部11bは、制御部16が持玉分割処理を行う際に、遊技者が指定する分割玉数を入力する操作部であり、たとえば、テンキー等で構成され、遊技者が数値を入力することによって、分割玉数を指定することができる。
携帯読取部12は、おサイフケータイ(登録商標)に内蔵されたFeliCa(登録商標)と呼ばれる、IC(Integrated Circuit)チップに設けられた識別子を無線通信によって読み取る読取部である。
通信I/F13は、LANカード等の通信デバイスで構成され、LAN等のネットワーク経由で、たとえば、分割玉数および携帯読取部12で読み取った識別子を台間装置10から管理装置へ送信する等、台間装置10と管理装置との間のデータ送受信を行う。
表示部14は、紙幣挿入部22へ挿入された各種紙幣の残額、カード挿入部26に挿入されたカードに関連付けられたプリペイド価値の残額、および、持玉数等を表示し、遊技玉を払出す際に、減算されたりした場合に最新の数値を再表示する。
記憶部15は、不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスで構成される記憶部であり、遊技者が獲得した持玉を、玉計数部27で計数して、計数した持玉数15aを記憶する。
分割受付部16aは、持玉分割ボタン11aが押下された場合に、操作部11から通知された持玉分割指示を受け付けたり、分割玉数入力部11bで入力された分割玉数を受け付けたり、携帯読取部12で読み取られたおサイフケータイ(登録商標)の識別子を受け付けたりする処理を行う処理部である。
また、分割受付部16aは、分割玉数を受け付けた際、分割玉数が記憶部15に記憶された持玉数15aを超えているか否かの判定を行い、分割玉数が持玉数15aを超えていた場合に、表示部14等に持玉分割が出来ない旨を通知する処理を併せて行う。
さらに、分割受付部16aは、分割玉数およびおサイフケータイ(登録商標)の識別子を、分割要求部16bおよび分割処理部16cへ渡す処理を併せて行う。
分割要求部16bは、分割受付部16aから受け取った分割玉数およびおサイフケータイ(登録商標)の識別子を、通信I/F13を介して管理装置に送信することで、持玉分割要求を行う処理を行う処理部である。
分割処理部16cは、持玉数15aから分割受付部16aから受け取った分割玉数を減算し、持玉分割した後の持玉数15aを算出するとともに、表示部14に最新の数値を通知する処理を行う処理部である。
持玉数問合せ部16dは、携帯読取部12で読み取られたおサイフケータイ(登録商標)の識別子を受け付けた際、当該識別子に対応付けられた持玉数を通信I/F13を介して管理装置に問合せを行う処理を行う処理部である。
また、持玉数問合せ部16dは、管理装置に問合せた際に管理装置から通知された持玉数を記憶部15の持玉数15aに記憶して、表示部14も管理装置から通知された持玉数を通知する処理を併せて行う。
つづいて、実施例1にかかる遊技店の店内システムのシステム構成について図4を用いて説明する。図4は、実施例1にかかる店内システムのシステム構成図である。
同図に示すように、遊技店に設置された管理装置40には、LAN(Local Area Network)等のネットワーク経由で、島コントローラ50と、精算機60と、景品管理装置70と、会員カード端末機80と、会員管理用ターミナルコントローラ(以下、「会員管理T/C」と記載する)90とが接続されている。
また、島コントローラ50には、台間装置10と、パチンコ機30とが接続されている。なお、同図には、1台の島コントローラ50のみを示しているが、管理装置40には所定数の島コントローラ50が接続されるものとする。
台間装置10は、島コントローラ50と各パチンコ機30との間に介在し、ひとつの島コントローラ50に対して、所定数の台間装置10が接続されるものとする。パチンコ機30は、パチンコ玉を遊技領域に発射して遊技者がパチンコ遊技を行う装置である。
管理装置40は、持玉分割情報40aおよび持玉管理情報40bを備え、データベース等の記憶装置に記憶して、分割玉数および持玉数の管理をしている。島コントローラ50は、周囲を通路に囲まれたスペース(遊技島)に設けられた一群のパチンコ機30および台間装置10を束ねる中継装置である。
精算機60は、カードの残額が残っているカードが挿入されたら、残額に相当する現金の払出を行い、カードの精算を行う。
景品管理装置70は、遊技店内の景品交換カウンタに配設された景品交換用の端末装置であり、図示しない交換玉数管理情報を用いて持玉を含む獲得玉と景品との交換を管理する。この交換玉数管理情報は、景品ごとにその景品との交換に要する交換玉数を対応付けて記憶している。
また、遊技者は、景品交換カウンタへカードを持参し、景品管理装置70に併設された会員カード端末機80にカードをかざしたり挿入したりすることで、計数値に応じた景品を受け取ることができる。その際、景品交換カウンタ内の従業員が、遊技者により指定された景品に対応する交換ボタンを押下し、景品管理装置70は、当該景品に相当する交換玉数を獲得玉から減算する交換制御を実行させ、その後に従業員による手作業で遊技者に受け渡す。
会員管理T/C90は、会員に登録した遊技者に会員カードを発行し、発行するカードに記憶される図示しない会員管理情報を用いて遊技店に登録された会員の統括管理を行う管理装置である。この会員管理情報は、会員番号に対応付けてプリペイド価値の残額や持玉数等を記憶している。
このように、遊技店には、会員をはじめ遊技者に対してサービスを提供するシステムとして、会員カードを取り扱う店内機器(たとえば、台間装置10や景品管理装置70等)とこれらの店内機器を管理する会員管理T/C90とを含んで構成される会員管理システム、そして、カードを取り扱う店内機器(たとえば、台間装置10や精算機60等)を含んで構成されるカードシステム、さらには、遊技台の台データを取り扱う店内機器(たとえば、台間装置10やパチンコ機30等)を含んで構成されるシステムが併存している。
つぎに、管理装置40に備える持玉分割情報40aの一例について図5を用いて説明する。図5は、持玉分割情報40aの一例を示す図である。同図に示すように、持玉分割情報40aは、「携帯識別子」項目と携帯識別子に対応する「分割玉数」項目とを含んでいる。
たとえば、遊技者が獲得した持玉を、持玉分割指示操作によって分割する場合、分割玉数入力部11bから分割玉数3000個を入力した後、受け渡してもらう他の遊技者の所有するおサイフケータイ(登録商標)を台間装置10の携帯読取部12にかざし、当該携帯端末の識別子(ここでは「111」とする)を読み取る。
すると、分割要求部16bは、携帯読取部12で読み取った識別子「111」および入力された分割玉数(3000個)を、通信I/F13を介して管理装置40に送信する。
管理装置40では、受信した識別子「111」を「携帯識別子」として、「携帯識別子」に対応付けて「分割玉数(3000個)」とともに記憶する。これにより、どの携帯端末に対応して、何玉分割されているかを管理することができる。
つづいて、管理装置40に備える持玉管理情報40bの一例について図6を用いて説明する。図6は、持玉管理情報40bの一例を示す図である。同図に示すように、持玉管理情報40bは、「台間装置識別子」項目と台間装置識別子に対応する「持玉数」項目とを含んでいる。
持玉管理情報40bは、台間装置10毎に設けられた識別子(以下、「台間装置識別子」と記載する)と、台間装置識別子に対応付けて、台間装置10で遊技する遊技者の獲得した持玉数とを記憶している。
たとえば、同図上部(A)に示すように、台間装置識別子が「1001」である台間装置10で遊技中の遊技者が獲得した持玉を玉計数部27で計数した持玉数が5000個であった場合に、持玉管理情報40bには「1001:5000個」と記憶しておく。
そして、管理装置40では、遊技者が当該台間装置で、持玉数に基づいて遊技玉を払出して遊技(以下、「持玉遊技」と記載する)を行う際、持玉管理情報40bの持玉数を減算し、最新の持玉数を管理することができる。
また、台間装置識別子が「1000」である台間装置10で、持玉分割された遊技玉によって遊技をする際には、おサイフケータイ(登録商標)を該台間装置10の携帯読取部12にかざし、識別子(ここでは「111」とする)を読み取る。
そして、持玉数問合せ部16dは、読み取ったおサイフケータイ(登録商標)の識別子「111」を台間装置10の識別子「1000」とともに、通信I/F13を介して管理装置40に送信することによって、識別子「111」に対応付けられた分割玉数の問い合わせを管理装置40に対して行う。
一方、管理装置40は、分割玉数の問い合わせを受けた際に、まず、受信したおサイフケータイ(登録商標)の識別子「111」が、持玉分割情報40aの「携帯識別子」に存在するか否かを検索する。
管理装置40は、識別子「111」が持玉分割情報40aに存在した場合には、「携帯識別子」「111」に対応付けられた分割玉数(3000個)を持玉数としたうえで、受信した台間装置の識別子「1000」に対応付けて、同図(B)に示すように、持玉管理情報40bに移行する。
持玉管理情報40bへ移行した後、管理装置40は、台間装置識別子「1000」の遊技台で持玉遊技を行う際、3000個の移行された持玉数から遊技玉を貸し出し、持玉管理情報40bの持玉数を減算し、最新の持玉数を管理する。
つぎに、台間装置A10aおよび管理装置40が実行する持玉分割処理手順について図7を用いて説明する。図7は、実施例1にかかる持玉分割処理手順を示すシーケンス図である。
同図に示すように、台間装置A10aでは、持玉分割ボタン11aが押下されたら(ステップS101)、分割玉数を指定する旨を遊技者に通知し、遊技者は分割玉数を分割玉数入力部11bから入力する(ステップS102)。
台間装置A10aは、持玉数15aが入力された分割玉数を超えていなかった場合、おサイフケータイ(登録商標)をかざす旨を遊技者に通知し、遊技者は自身の保有するおサイフケータイ(登録商標)を、携帯読取部12にかざす(ステップS103)。
すると、台間装置A10aは、入力された分割玉数と読み取ったおサイフケータイ(登録商標)の識別子と台間装置識別子とを管理装置40に送信することによって、持玉分割要求を行う(ステップS104)。なお、台間装置A10aには、持玉数以外にプリペイド価値が保有されている場合もあるが、ここでは持玉数のみが分割要求されるものとする。
一方、持玉分割要求を受けた管理装置40では、受信した台間装置識別子と一致する持玉管理情報40bの台間装置識別子に対応する持玉数から、受信した分割玉数を減算する(ステップS105)。
さらに、管理装置40では、受信したおサイフケータイ(登録商標)の識別子を携帯識別子として、携帯識別子と受信した分割玉数を持玉分割情報40aに登録する(ステップS106)。
また、台間装置A10aの分割処理部16cでは、記憶部15に記憶されている持玉数15aから、入力された分割玉数を減算して(ステップS107)、減算された持玉数の最新の数値を表示部14に再表示する。
つづいて、台間装置B10bおよび管理装置40が実行する問合せ処理手順について図8を用いて説明する。図8は、実施例1にかかる問合せ処理手順を示すシーケンス図である。
遊技者は、持玉分割処理によって分割された分割玉数によって、台間装置B10bに併設されたパチンコ機で遊技をする際、自身の保有するおサイフケータイ(登録商標)を、携帯読取部12にかざす(ステップS201)。
すると、台間装置B10bでは、読み取ったおサイフケータイ(登録商標)の識別子と台間装置識別子とを管理装置40に送信することによって、持玉数の問合せを行う(ステップS202)。
一方、持玉数の問合せを受けた管理装置40では、受信したおサイフケータイ(登録商標)の識別子と一致する持玉分割情報40aの携帯識別子に対応付けられた分割玉数を持玉数としたうえで、受信した台間装置識別子とともに持玉管理情報40bに移行する(ステップS203)。
そして、管理装置40は、受信した台間装置識別子に対応付けられた持玉管理情報40bの持玉数を台間装置B10bに通知し(ステップS204)、台間装置B10bでは、通知された持玉数を表示部14に表示する(ステップS205)。
つぎに、台間装置C10cおよび管理装置40が実行する持玉分割返却処理手順について図9および図10を用いて説明する。図9は、返却予定情報の一例を示す図である。また、図10は、持玉管理情報40bの一例を示す図である。
図9に示すように、返却予定情報は、「識別子」項目と、該識別子の携帯またはカードかの区分を表わす「携帯/カード」項目と、識別子に対応する「分割玉数」項目と、持玉分割元の遊技者が所有するカードの識別子である「カード識別子」とを含んでいる。
たとえば、遊技者から獲得した持玉を、持玉分割指示操作によって分割する場合、携帯読取部12が、持玉を受け渡してもらった他の遊技者の所有するおサイフケータイ(登録商標)の識別子「111」を読み取る。
そして、他の遊技者が持玉を獲得した際に、分割元の遊技者に過不足なく分割玉数を返却することができるように、以下の処理を行う。管理装置40では、返却予定情報に「識別子(111)」に対応付けて「分割玉数(3000個)」および分割元の遊技者の所有するカードの「カード識別子(77777)」を記憶しておく。
その後、他の遊技者が分割玉数(3000個)以上の持玉を獲得した際に、「カード識別子(77777)」のカードを所有する遊技者、すなわち、分割元の遊技者へ、持玉分割された遊技玉の返却を、以下のようにして行う。
図10に示すように、持玉管理情報40bは、「台間装置識別子」項目と、台間装置識別子に対応する「持玉数」項目と、該台間装置識別子を持つ台間装置に併設されたパチンコ機で遊技する遊技者の所有するカードの「カード識別子」とを含んでいる。
同図上部(A)に示すように、持玉管理情報40bには、「カード識別子(77777)」のカードを所有する分割元の遊技者が、「台間装置識別子(2000)」に併設されたパチンコ機で、持玉数が7000個の状態で遊技をしている状態が登録されている。
そこで、持玉分割をした遊技者から持玉分割した遊技玉が3000個返却されると、管理装置40では、持玉管理情報40bの「持玉数」を、同図下部(B)に示すように、持玉数7000個に返却玉数を加算した10000個を、「持玉数」として管理する。
このように、持玉分割処理をする際に、遊技者が保有する持玉を受け渡される他の遊技者の保有するおサイフケータイ(登録商標)を利用することで、持玉を容易に他の遊技者と共有させるとともに、他の遊技者が分割された遊技玉によって遊技することで、遊技台の稼働率を上げることができる。
ところで、これまで本発明の実施例について説明してきたが、本発明は上記した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。実施例1においては、持玉分割処理をする際に、おサイフケータイ(登録商標)の識別子を持玉分割情報40aに登録する手法を説明した。
しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。そこで、以下では、カードを利用して、持玉分割処理を行う場合の変形例について、図11〜図14を用いて説明する。
まず、台間装置10の構成について図11を用いて説明する。図11は、実施例2に係る各台計数システムの構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施例2に係る台間装置10cは、カード保持部17で保持する情報記憶が可能なカードに設けられた識別子に基づいて持玉分割処理が行われる点で図2に示した台間装置10とは異なる。
また、持玉分割処理によって分割された分割玉数によって、台間装置B10bに併設されたパチンコ機で遊技をする際、持玉分割処理の際に、排出されたカードをカード挿入部26に挿入して、持玉数の問合せを行う。
つぎに、実施例2に係る管理装置40に備える持玉分割情報40aの一例について図12を用いて説明する。図12は、持玉分割情報40aの一例を示す図である。同図に示すように、持玉分割情報40aは、「カード識別子」項目とカード識別子に対応する「分割玉数」項目とを含んでいる。
たとえば、遊技者から獲得した持玉を、持玉分割指示操作によって分割する場合、台間装置10cの分割玉数入力部11bから分割玉数2000個を入力した後、カード保持部17で保持するカードの識別子「2222」を「カード識別子」とする。
そして、管理装置40では、「カード識別子」「2222」に対応付けて「分割玉数(2000個)」とともに持玉分割情報40aに記憶することにより、分割玉数を管理する。
つぎに、台間装置D10dおよび管理装置40が実行する持玉分割処理手順について図13を用いて説明する。図13は、実施例2にかかる持玉分割処理手順を示すシーケンス図である。
同図に示すように、台間装置D10dでは、持玉分割ボタン11aが押下されたら(ステップS301)、分割玉数を指定する旨を遊技者に通知し、遊技者は分割玉数を分割玉数入力部11bから入力する(ステップS302)。
台間装置D10dは、持玉数15aが入力された分割玉数を超えていなかった場合、カード保持部17で保持するカードの識別子を読み取り(ステップS303)、入力された分割玉数と読み取ったカードの識別子と台間装置識別子とを管理装置40に送信することによって、持玉分割要求を行う(ステップS304)。なお、台間装置D10dには、持玉数以外にプリペイド価値が保有されている場合もあるが、ここでは持玉数のみが分割要求されるものとする。
一方、持玉分割要求を受けた管理装置40では、受信した台間装置識別子と一致する持玉管理情報40bの台間装置識別子に対応する持玉数から、受信した分割玉数を減算する(ステップS305)。
さらに、管理装置40では、受信したカードの識別子をカード識別子として、カード識別子と受信した分割玉数を持玉分割情報40aに登録する(ステップS306)。
また、台間装置D10dのカード保持部17では、持玉分割情報40aに登録されたカード識別子を持つ持玉カードを排出し(ステップS307)、分割処理部16cでは、記憶部15に記憶されている持玉数15aから、入力された分割玉数を減算して(ステップS308)、減算された持玉数の最新の数値を表示部14に再表示する。
つづいて、台間装置E10eおよび管理装置40が実行する問合せ処理手順について図14を用いて説明する。図14は、実施例2にかかる問合せ処理手順を示すシーケンス図である。
遊技者は、持玉分割処理によって分割された分割玉数によって、台間装置E10eに併設されたパチンコ機で遊技をする際、持玉分割処理時に排出されたカードを挿入する(ステップS401)。
すると、台間装置E10eでは、挿入されたカードの識別子を読み込み、読み取ったカードの識別子と台間装置識別子とを管理装置40に送信することによって、持玉数の問合せを行う(ステップS402)。
一方、持玉数の問合せを受けた管理装置40では、受信したカードの識別子と一致する持玉分割情報40aのカード識別子に対応付けられた分割玉数を持玉数としたうえで、受信した台間装置識別子とともに持玉管理情報40bに移行する(ステップS403)。
そして、管理装置40は、受信した台間装置識別子に対応付けられた持玉管理情報40bの持玉数を台間装置E10eに通知し(ステップS404)、台間装置E10eでは、通知された持玉数を表示部14に表示する(ステップS405)。
ところで、これまで本発明の実施例について説明してきたが、本発明は上記した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。実施例1および実施例2においては、台間装置10が計数した持玉を分割して管理することによって、容易に他の遊技者と共有させる手法を説明した。
しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。そこで、以下では、貯玉サービスを利用して、分割処理を行う場合の変形例について、図15〜図17を用いて説明する。
貯玉サービスとは、遊技店の会員が獲得した遊技媒体を遊技店に遊技媒体価値(以下、「貯玉」と記載する)として預け入れることができるサービスである。また、貯玉は貯玉管理情報として会員管理装置等で管理されている。そして、会員は、再来店時に貯玉によって遊技媒体を貸し出し、遊技を行う(以下、「再プレイ」と記載する)ことができる。
実施例3にかかる遊技手法では、貯玉を有する遊技者の貯玉数を分割し、他の遊技者と遊技媒体を共有させることとした。実施例3にかかる遊技手法は、図4を用いて説明した店内システムのシステム構成に加え、管理装置40には、会員の貯玉管理情報を管理する会員管理装置が接続される。なお、貯玉管理情報は、管理装置40または管理装置40に接続される他の管理装置で管理されてもよい。
また、台間装置の構成については、操作部11に、貯玉分割指示を行う貯玉分割ボタンをさらに備え、制御部16には、挿入されたカードに基づいて貯玉管理情報を取得して、暗証番号によって会員の再プレイを認証する機能を持つ点で、図11に示した台間装置10cとは異なる。
ここで、貯玉管理情報の詳細について、図15を用いて説明する。図15は、貯玉管理情報の一例を示す図である。同図に示すように、貯玉管理情報は、会員を識別する識別子である「会員識別子」項目と会員識別子に対応して「暗証番号」項目と「貯玉数」項目とを含んでいる。
かかる会員は、会員識別子に対応する貯玉数が関連付けられた会員カード等の記録媒体を台間装置に挿入することによって、再プレイすることができる。台間装置では、会員カードが挿入されたならば、セキュリティ性を高めるため、会員によって入力される暗証番号と貯玉管理情報の暗証番号とを比較することによって会員カードの所有者本人であるかの確認を行う。なお、貯玉管理情報の会員識別子は、会員の所有する会員カードの識別子であってもよい。
つづいて、実施例3にかかる遊技手法による貯玉分割処理手順について図16および図17を用いて説明する。図16および図17は、実施例3にかかる貯玉分割処理手順を示すシーケンス図である。
同図に示すように、台間装置Fでは、会員カードが挿入されたら(ステップS501)、会員カードに関連付けられている会員識別子の読み取りを行い(ステップS502)、会員識別子を会員管理装置へ送信することによって貯玉管理情報を取得する。一方、会員管理装置は、台間装置Fから受信した会員識別子に対応する貯玉管理情報を台間装置Fへ送信する(ステップS503)。
そして、台間装置Fでは、会員によって暗証番号が入力されたら(ステップS504)、会員カードの所有者本人であるかの確認を行う。ここでは、入力された暗証番号と会員管理装置から受信した暗証番号とが一致したとして、台間装置Fは、会員カードによる再プレイを認証する(ステップS505)。
その後、台間装置Fでは、操作部11に備える図示しない貯玉分割ボタンが押下されたら(ステップS506)、分割玉数を指定する旨を遊技者に通知し、遊技者は分割玉数を分割玉数入力部11bから入力する(ステップS507)。
台間装置Fは、ステップS502で読み取った会員カードの会員識別子と入力された分割玉数とを会員管理装置に送信することによって、貯玉分割要求を行う(ステップS508)。
一方、貯玉分割要求を受け付けた会員管理装置では、受信した会員識別子と一致する貯玉管理情報の会員識別子に対応する貯玉数から、受信した分割玉数を減算し(ステップS509)、減算終了通知を台間装置Fへ送信する。ここでは、貯玉管理情報の貯玉数から分割玉数を減算することとしたが、再プレイ手数料に相当する玉数をさらに貯玉数から減算することとしてもよい。
そして、減算終了通知を受信した台間装置Fは、会員カードを排出し(ステップS510)、カード保持部17で保持するカードの識別子を読み取る(ステップS511)。その後、台間装置Fは、読み取ったカード識別子とステップS507で入力された分割玉数とを管理装置40へ送信することによって、分割玉数の登録要求を行う。
一方、分割玉数の登録要求を受け付けた管理装置40は、受信したカード識別子と分割玉数とを持玉分割情報40aに登録し(ステップS513)、登録終了通知を台間装置Fへ送信する。
そして、登録終了通知を受信した台間装置Fでは、持玉分割情報40aに登録されたカード識別子を持つ持玉カードを排出し(ステップS514)、実施例3にかかる貯玉分割処理を終了する。
ステップS514で排出された持玉カードによって、台間装置Fおよび管理装置40が実行する問合せ処理手順については、図14の実施例2にかかる問合せ処理手順と同様であるので、ここでは説明を省略する。上述してきたように、実施例3にかかる遊技手法では、貯玉を有する遊技者の貯玉数を分割し、他の遊技者と遊技媒体を共有させることとした。
なお、貯玉管理情報には、会員識別子に対応付けて貯玉数を記憶させ、台間装置Fでは、貯玉数が関連付けられた会員カードを持つ会員が貯玉分割する場合について説明した。しかし、貯玉管理情報に、おサイフケータイ(登録商標)の識別子に対応付けて貯玉数を記憶させ、台間装置Fでは、会員カードの替わりにおサイフケータイ(登録商標)を持つ会員が貯玉分割することとしてもよい。
また、台間装置Fは、貯玉分割した分割玉数をカード保持部17で保持するカードに関連付けることとしたが、貯玉分割した分割玉数を遊技者の所有するおサイフケータイ(登録商標)に関連付けることとしてもよい。
また、遊技台に対応して設けられる台間装置によって、貯玉分割することとした。しかし、遊技島の島端に設けられるいわゆる再プレイ機によって貯玉分割することとしてもよい。
上述してきたように、本実施例では、持玉分割処理や貯玉分割処理をする際に、台間装置が取り扱うIC(Integrated Circuit)カードやおサイフケータイ(登録商標)に設けられた識別子に基づいて、管理装置に備える持玉分割情報40aを管理することで、持玉を容易に他の遊技者と共有させることができる。
なお、上記の実施例1〜3では、台間装置10として、遊技媒体貸出装置と各台計数装置を一体化して構成する場合について説明したが、2つの装置(以下、「ダブルサンド」と記載する)として、台間装置10の機能を分散して構成することもできる。ダブルサンドの装置構成を図18を用いて説明する。図18は、遊技媒体貸出装置および各台計数装置の外観図である。
たとえば、同図に示すように、プリペイド残額に関する機能を有する遊技媒体貸出装置200と、持玉に関する機能を有する各台計数装置300とに分散して台間装置10の機能を実現することもできる。
なお、図18では、図3と比較して同様の機能を発揮する部分については同一の符号を用いており、図3とは異なる機能をもつ部分についてのみ、ここでは説明することとする。なお、遊技媒体貸出装置200と各台計数装置300とはLAN等のネットワーク経由で通信可能に接続されているものとする。
遊技媒体貸出装置200は、会員カードあるいはプリペイドカードを受付けるカード挿入部26aと、挿入された各種紙幣の残額あるいはカード挿入部26aに挿入されたカードに関連付けられたプリペイド価値を用いて払出しを行う操作を行う玉貸ボタンや、カード返却の操作をしたり、紙幣およびカードの残額を表示する操作部/表示部24aとを備える。
この遊技媒体貸出装置200では、紙幣挿入部22へ挿入された各種紙幣をプリペイド価値としてプリペイドカードまたは会員カードに関連付けたり、挿入された各種紙幣の残額あるいはカード挿入部26aに挿入されたプリペイドカードまたは会員カードに関連付けられたプリペイド価値の残額を用いて遊技玉の払出しを行う。
なお、操作部/表示部24aに設けられた玉貸ボタンが押下された場合は、紙幣挿入部22へ挿入された各種紙幣の残額あるいはカード挿入部26に挿入されたカードに関連付けられたプリペイド価値の残額を減算し、遊技玉をパチンコ機30へ投出する。
一方、各台計数装置300は、同装置の状態を表示する計数状態表示部21aと、持玉分割要求操作、分割玉数の入力、持玉を用いて払出の操作、および、持玉カード返却の操作を行ったり、持玉数を表示する持玉操作部/表示部24bと、持玉カードを挿入したりあらかじめ内部に収納しておいた持玉カードを排出する持玉カード挿入部26bとを備える。なお、持玉カード返却の操作を行うボタンは玉貯留部28の前面に備えてもよい。
また、各台計数装置300では、パチンコ機30の下皿31から投入されるパチンコ玉を持玉として計数したり、持玉操作部/表示部24bに備える持玉払出ボタンを押下することにより持玉の一部を払出す。
その結果として各台計数装置300は、払出数を減算した持玉数を持玉カードあるいはおサイフケータイ(登録商標)に関連付けたりする。なお、持玉払出時には、持玉払出部25経由で持玉を投出する。
さらに、各台計数装置300では、持玉操作部/表示部24bに備える持玉分割ボタンを押下することにより、持玉分割要求操作を行い、遊技者が獲得した持玉から、入力された分割玉数を、他の遊技者に受け渡す分割玉数処理を行う。
なお、図15に示したダブルサンド方式では、遊技媒体貸出装置200と各台計数装置300とをパチンコ機30横に併設するようにしたが、各台計数装置300を、パチンコ機30下方に設けられる図示しないカウンタ(膳板)上に設けるタイプの計数装置に適用してもよい。なお、このタイプの計数装置と遊技媒体貸出装置200とはLAN等のネットワーク経由で通信可能に接続されているものとする。
なお、本発明請求項記載の各台装置は台間装置10、管理装置は管理装置40、分割指示受付手段は分割受付部16a、記録情報読み取り手段は携帯読取部12、保有遊技媒体分割手段は分割処理部16cに相当するものである。
なお、上述した実施例では、分割玉数入力部11bで、持玉分割処理を行う際に、遊技者が指定する分割玉数を入力するようにしたが、表示部14等に初期値を表示して、変更のあった場合だけ指定するようにしてもよく、この場合、遊技者への操作負担を少なくすることで、サービスの向上を図ることができる。
また、上述した実施例では、分割玉数入力部11bによって分割玉数を指定するようにしたが、表示部14等に複数の分割玉数値を表示して、遊技者にいずれかを選択して、分割玉数を指定するようにしてもよい。
また、上述した実施例では、持玉分割ボタン11aを押下することによって持玉分割指示をするようにしたが、従業員が携帯するリモコンから持玉分割指示を受け付けることとしてもよい。
この場合、従業員が持玉分割指示に対応するリモコン上の所定のボタンを押下したならば、図3に示したリモコン受光部23が持玉分割指示を受信し、その旨を分割受付部16aへ通知することになる。
このように持玉の所有者が従業員に依頼して持玉分割を行うことで、たとえば、遊技者がカードを入れたまま席を離れた際にも、不審者等に勝手に持玉分割を行われることもなく、遊技者に対する安全性が確保することができる。
また、上述した実施例では、分割玉数入力部11bによって分割玉数を指定するようにしたが、従業員が携帯するリモコン(携帯端末装置)から分割玉数の指定を受け付けることとしてもよい。
この場合、従業員が分割玉数をリモコン上で指定して、リモコン上の所定のボタンを押下したならば、図3に示したリモコン受光部23が分割玉数を受信し、分割玉数を分割受付部16aへ通知することになる。
また、上述した実施例では、遊技者が獲得した持玉を分割する際に、おサイフケータイ(登録商標)の識別子や台間装置10に保持されている情報記憶が可能なカードの識別子を分割玉数と対応付けて持玉分割情報40aに記憶するようにした。
しかし、会員に登録した遊技者に発行された会員カードを台間装置10に挿入して、会員カードの識別子によって、持玉分割処理を行うようにしてもよく、この場合、会員カードを所有する他の遊技者に対して、従来所有のカードを利用することで、遊技者の利便性を高めるとともに持玉の共有をすることができる。
また、上述した実施例では、遊技者が獲得した持玉を、一人の遊技者に対して受け渡しを行うような持玉分割処理手順の一例を示したが、たとえば、複数のおサイフケータイ(登録商標)をかざすことによって、複数の遊技者に対して同時に受け渡しを行うようにしてもよい。
あるいは、複数の遊技者が所有する会員カードを含むカード等に、同一グループであるという識別、たとえば、グループ登録をするなどして、遊技者が獲得した持玉を、同じグループに登録されている複数の遊技者に対して一斉にかつ均等に持玉分割処理を行うようにしてもよく、この場合、さらに遊技台の稼働率を上げることができる。
また、持玉分割処理は分割元の遊技者が獲得玉の計数中であっても可能である。その場合の操作手順を以下に説明する。遊技者あるいは従業員による持玉分割指示を受信すると、その時点での持玉を最大数として分割を行うことができるようにする。
まだ計数中の場合には、表示部の持玉数はカウントアップをし続ける。上記の場合のデータの管理は分割可能持玉数とカウントアップ中の現在持玉数との2種類の持玉数を管理することとなる。なお、管理場所は、台間装置または管理装置のいずれでも構わない。
また、上述した実施例では、台間装置10で持玉分割処理を行うようにしたが、景品カウンタに設置されている、たとえば図4の景品管理装置70で持玉分割処理をしてもよく、この場合、上述した複数の遊技者に対する持玉分割処理が容易に行うことができる。
また、上述した実施例では、図9に示すような返却予定情報を使用して、分割玉数を一括して返却できるように持玉分割返却処理手順の一例を示したが、たとえば、受け渡された遊技者が獲得した持玉数が所定数になったら返却処理を行い、分割玉数に満たない場合には、数回に分けて返却処理を行うようにしてもよい。
また、上述した実施例では、持玉分割情報の分割玉数を、管理装置40の持玉分割情報40aによって管理するようにしたが、カードに分割玉数を記録してもよい。分割処理時には、台間装置10側で管理する持玉数を分割玉数だけ減算し、おサイフケータイ(登録商標)やカードに減算玉数を記録する。
遊技時には、おサイフケータイ(登録商標)やカードから読取られた減算玉数を台間装置10が取得し、当該玉数に基づいて玉を払出す。この場合、管理装置40の記憶容量および処理にかかる時間を軽減できたり、管理装置40や通信経路の故障等が原因で管理装置40との通信ができない場合にも運用を継続できる。なお、管理装置40を用いない運用の場合には、分割玉数だけでなく、遊技者本人が遊技を終了する場合にも、持玉をおサイフケータイ(登録商標)やカードに記録して離席することになる。
また、上述した実施例では、分割玉数を指定する際に、制限を設けていなかったが、指定できる分割玉数の上限を設けてもよく、この場合、たとえば、不審者等に勝手に持玉分割処理が行われてしまった場合に、被害の拡大を防止するとともに盗難等の抑制をすることができる。
また、上述した実施例では、盗難対策に関して、特に明記していなかったが、遊技者が離席時、台間装置10に設けられた離席ボタン押下等の操作をすることによって、持玉分割処理をロックさせるようにしてもよく、この場合、遊技者に対する安全性が確保することができる。
また、近年遊技店においては、交換レートが異なる複数の遊技台コーナーを設けるケースが増加してきている。たとえば、パチンコ玉を1玉4円で払出す4円遊技台コーナーとパチンコ玉を1玉1円で払出す1円遊技台コーナーとを併設する遊技店も見受けられる。
そこで、上述した実施例では、同一レートで運用している遊技店での持玉分割処理の一例を示したが、複数のレート運用されている場合には、持玉分割処理時に、分割玉数とともにレートに関する情報を持玉分割情報40aおよび持玉管理情報40bに関連付けるようにしてもよい。
この場合、たとえば、4円遊技台コーナーで獲得した持玉を、分割処理をして、持玉分割処理によって分割された分割玉数によって、1円遊技台コーナーのパチンコ機で遊技をする際にも、分割玉数を4円から1円に換算することができることにより、さらに遊技台の稼働率を上げることができる。
また、上述した実施例では、パチンコ遊技に適用する例を説明したが、パチスロ遊技を対象としてさらに含めた場合又はパチスロ遊技のみを対象とした場合にも同様に適用することができる。なお、ここでは、パチンコ店に本発明を適用する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲームセンタ等の遊技施設にも同様に適用することができる。