JP2015136322A - 麹菌変異株 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体培養による酵素生産性が高く、栄養要求性であり、かつ目的の箇所に構造遺伝子を導入可能な麹菌変異株、当該麹菌変異株から得られた形質転換体、当該形質転換体を用いた糖化酵素の生産方法の提供。【解決手段】アスペルギルス・アワモリAOK1597株の栄養要求性変異株に対して、ligD遺伝子を欠損させたことを特徴とする、麹菌変異株;前記栄養要求性変異株が、アスペルギルス・アワモリAOK1597株のpyrF遺伝子の全長又は一部が欠損したウリジン要求性変異株である、前記記載の麹菌変異株;前記ウリジン要求性変異株に、pyrF遺伝子及び糖化酵素遺伝子が導入されたことを特徴とする、形質転換体;前記記載の形質転換体を、草本類バイオマスを用いて固体培養することを特徴とする、糖化酵素の生産方法。【選択図】なし

Description

本発明は、固体培養に好適であり、かつ遺伝子組換えの宿主として好適な麹菌変異株、当該麹菌変異株から得られた形質転換体、及び、当該形質転換体を用いた糖化酵素の生産方法に関する。
地球温暖化や大気汚染などの環境上の問題に加えて、原油価格の大幅上昇や近い将来の原油枯渇予想(ピークオイル)など輸送用エネルギー供給に関わる懸念から、近年、石油代替エネルギー開発は非常に重要な課題である。植物バイオマスやリグノセルロース等のセルロース系バイオマスは、地球上に最も豊富にある再生可能エネルギー源であり、石油代替資源として期待されている。
稲わらやコーンストーバ等の固形のバイオマスの表面上で、糖化酵素を産生する麹菌を培養することにより、当該バイオマスを糖化処理することができる。麹菌により糖化能の高い糖化酵素の遺伝子を導入した形質転換体を用いることにより、この糖化処理効率を向上させることができる。
一方で、麹菌等の微生物へ外来遺伝子を導入して形質転換する際には、目的の外来遺伝子が導入された微生物のみを選択的に選抜するために、宿主として、pyrG(オロチジンリン酸脱炭酸酵素)遺伝子やsC遺伝子、niaD遺伝子等を欠損させた栄養要求性株を使用する方法が一般的に用いられている(例えば、非特許文献1又は2参照。)。例えば、pyrF遺伝子欠損によりウラシル要求性となった株を宿主とし、目的の遺伝子とpyrF遺伝子を組み合わせて導入した後にウラシル不含培地で培養すると、形質転換株のみが増殖するため、効率的に遺伝子組み換え菌を選抜することができる(例えば、非特許文献3参照。)。
また、これまでにligD(DNA連結酵素)遺伝子の欠損による相同組換え効率を向上させ(例えば、非特許文献4参照。)、かつ相同組換えを利用してpyrG遺伝子をリサイクリング(マーカーリサイクリング)する方法が知られている(例えば、非特許文献5参照。)。遺伝子組換えを行う場合、ligD遺伝子を欠損させることにより、目的遺伝子がゲノム上にランダムに導入されるのを抑制し、狙った場所に遺伝子が導入された株を効率的に構築することができる。また、マーカーリサイクリング技術により、従来1マーカー遺伝子につき1回の遺伝子導入の選抜しか行われていなかったのに対し、1マーカー遺伝子を複数回の遺伝子導入における選抜に使用することが可能である。
Nemoto,et.al.,Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry,2012,vol.76(8),p.1477〜1483. Yamada,et.al.,Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry,1997,vol.61(8),p.1367〜1369. Fujii,et.al.,Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry,2012,vol.76(2),p.245〜249. Takahashi,et.al.,Journal of Bioscience and Bioengineering,2011,vol.112(6),p.529〜534. Mizutani,et.al.,Fungal Genetics and Biology,2008,vol.45,p.878〜889. Michielse,et.al.,NATURE PROTOCOLS,2008,vol.3(10),p.1671〜1678.
本発明は、草本類バイオマスを用いて固体培養による酵素生産性が高く、栄養要求性であり、かつ目的の箇所に構造遺伝子を導入可能な麹菌変異株、当該麹菌変異株から得られた形質転換体、当該形質転換体を用いた糖化酵素の生産方法を提供することを目的とする。
本発明に係る麹菌変異株、形質転換体、及び糖化酵素の生産方法は、下記[1]〜[10]である。
[1] アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)AOK1597株の栄養要求性変異株に対して、ligD遺伝子を欠損させたことを特徴とする、麹菌変異株。
[2] 前記栄養要求性変異株が、pyrF遺伝子の全長又は一部が欠損したウリジン要求性変異株である、前記[1]の麹菌変異株。
[3] 前記ウリジン要求性変異株が、アスペルギルス・アワモリHA1株(受託番号:NITE BP−01751)である、前記[2]の麹菌変異株。
[4] アスペルギルス・アワモリHA2株(受託番号:NITE BP−01752)である、前記[1]の麹菌変異株。
[5] 前記[2]〜[4]のいずれかの麹菌変異株に、pyrF遺伝子及び糖化酵素遺伝子が導入されたことを特徴とする、形質転換体。
[6] 前記糖化酵素遺伝子が、セロビオハイドロラーゼ遺伝子、β−グルコシダーゼ遺伝子、エンドキシラナーゼ遺伝子、アラビノフラノシダーゼ遺伝子、グルクロニダーゼ遺伝子、及びエンドグルカナーゼ遺伝子からなる群より選択される1種以上である、前記[5]に記載の形質転換体。
[7] 前記糖化酵素遺伝子が、アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)由来のセロビオハイドロラーゼ遺伝子、アクレモニウム・セルロリティカス由来のβ−グルコシダーゼ遺伝子、サーモアスカス(Thermoascus)属菌由来のエンドキシラナーゼ遺伝子、アクレモニウム・セルロリティカス由来のアラビノフラノシダーゼ遺伝子、及びアクレモニウム・セルロリティカス由来のグルクロニダーゼ遺伝子からなる群より選択される1種以上である、前記[5]に記載の形質転換体。
[8] pyrF遺伝子及び前記糖化酵素遺伝子が、染色体中に組み込まれている、前記[5]〜[7]のいずれかの形質転換体。
[9] 前記[5]〜[8]のいずれかの形質転換体を固体培養することを特徴とする、糖化酵素の生産方法。
[10] 稲わら又はコーンストーバを用いて固体培養する、前記[9]の糖化酵素の生産方法。
本発明に係る麹菌変異株は、固体培養に適しており、かつ栄養要求性株であるため、外来遺伝子を導入する遺伝子組換えの宿主として好適である。また、ligD遺伝子が欠損されているために、非相同的組換えが抑制されるため、染色体中の目的の箇所に構造遺伝子を導入することができる。このため、当該麹菌変異株に糖化酵素遺伝子を導入して得られた形質転換体は、固体培養により効率よく糖化酵素を生産することができる。
マーカーリサイクリング法を利用してウリジン要求性変異株からligD遺伝子を欠損させた麹菌変異体を製造する方法の模式図である。 参考例1において、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)又はアスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)に属する各株の酵素生産収率の測定結果を示した図である。 実施例1において、アスペルギルス・アワモリHA2株を120時間培養した後のウリジン含有CDプレート培地の写真図である。 実施例1において、アスペルギルス・アワモリHA1株を120時間培養した後のウリジン含有CDプレート培地の写真図である。 実施例1において、アスペルギルス・アワモリAOK1597株を120時間培養した後のウリジン含有CDプレート培地の写真図である。
<麹菌変異株>
本発明に係る麹菌変異株は、アスペルギルス・アワモリAOK1597株(株式会社秋田今野商店より入手可能である。)(以下、「AOK1597株」と略すことがある。)の栄養素の合成等に関する遺伝子の機能を欠損させることにより、栄養要求性を獲得した変異株に対して、ligD遺伝子を欠損させたことを特徴とする。ligD遺伝子は、ゲノムに生じるランダムな切れ目の修復に必要な酵素である。本発明に係る麹菌変異株では、ligD遺伝子が欠損しているため、非相同性組換えが生じず、染色体中のランダムな位置に導入されることが防止される。このため、相同組換えにより染色体中の目的の箇所に外来遺伝子を導入することができる。
また、本発明に係る麹菌変異株は、栄養要求性を備える。このため、本発明に係る麹菌変異株を遺伝子組み換えの宿主として用いることにより、効率的に遺伝子組み換え体を取得することができる。本発明に係る麹菌変異株が備える栄養要求性としては、ウリジン要求性が好ましい。
本発明に係る麹菌変異株は、要求される栄養素を添加させた培地(ウリジン要求性の場合には、ウリジンを添加させた培地)で培養する以外は、AOK1597株と同様の培地や培養条件により培養することができる。
(栄養要求性変異株)
本発明に係る麹菌変異株の親株である栄養要求性変異株は、AOK1597株の栄養素の合成等に関する遺伝子の全長又は一部を欠損させることにより、栄養要求性が付与された株である。後記参考例1に示すように、AOK1597株は、固体培養した際の酵素生産効率が、他のアスペルギルス・アワモリよりも優れている。つまり、本発明に係る麹菌変異株は、元々固体培養による酵素生産効率の高い株に栄養要求性を付与した上で、ligD遺伝子を欠損させた株である。
例えば、AOK1597株にウリジン要求性を付与するために、pyrF遺伝子の全長又は一部を欠損させる。その他、sC遺伝子やniaD遺伝子の全長又は一部を欠損させてもよい。pyrF遺伝子等の全長又は一部を欠損する方法は、特に限定されるものではなく、自然変異導入法、プロトプラスト−PEG法のように微生物の遺伝子組み換えにおいて公知の技術の中から適宜選択して用いることができる。本発明に係る麹菌変異株の親株としては、ウリジン要求性変異株が好ましく、HA1株(以下、「HA1株」と略すことがある。)がより好ましい。
(ligD遺伝子の欠損方法)
前記ウリジン要求性変異株等の栄養要求性変異株からligD遺伝子を欠損させた麹菌変異体を製造する方法としては、マーカーリサイクリング法を利用した方法が好ましい。図1に、前記ウリジン要求性変異株に対するpyrF遺伝子のリサイクリング法のスキームの模式図を示す。ligD遺伝子を欠損させるための相同組換えには、pyrF遺伝子配列を含むDNA断片(図中、「ligD欠損用断片」)を用いる。このligD欠損用断片は、pyrF遺伝子配列の上流側と下流側に、それぞれ、染色体中のligD遺伝子の上流側と下流側の配列と相同的な配列を付加し、さらにpyrF遺伝子配列の下流側に、pyrF遺伝子配列の上流側近傍の領域と相同的な領域を付加したものである。ウリジン要求性変異株に導入されたligD欠損用断片は、染色体中のligD遺伝子が存在する領域において相同組換えを起こす結果、ligD遺伝子に代えてpyrF遺伝子が組み込まれる。ウリジン不含培地で生育させることにより、pyrF遺伝子が組み込まれた形質転換体のみを選抜する。この選抜されたクローンを5’−FOA平板培地で培養することにより、分子内相同組換えによってpyrF遺伝子が切り出された結果、再び5−FOA耐性となり生育してきたコロニーを得ることにより、ligD遺伝子とpyrF遺伝子の両方が欠損している麹菌変異株(本発明に係る麹菌変異株)が得られる。
本発明に係る麹菌変異株に糖化酵素遺伝子が導入された形質転換体は、当該糖化酵素を非常に効率よく産生することができる。当該形質転換体の作製時に、当該糖化酵素遺伝子と共に、栄養要求性を付与するためにAOK1597株から欠損させた遺伝子も導入することにより、栄養要求性の有無を指標として当該糖化酵素遺伝子導入株を効率よく取得することができる。
<形質転換体>
本発明に係る形質転換体は、本発明に係る麹菌変異株のうち、pyrF遺伝子の全長又は一部を欠損させたウリジン要求性変異株に、pyrF遺伝子及び糖化酵素遺伝子が導入されたことを特徴とする。pyrF遺伝子と糖化酵素遺伝子の両方を導入することにより、形質転換体はウリジン不含培地でも生育可能となる。このため、遺伝子導入後の麹菌をウリジン不含培地で培養することにより、形質転換体のみが選抜できる。
本発明に係る形質転換体としては、pyrF遺伝子及び糖化酵素遺伝子は、染色体外の染色体外遺伝子として保持されていてもよいが、糖化酵素の発現安定性の点から、染色体中に組み込まれているものがより好ましい。
例えば、pyrF遺伝子を発現させるための発現カセットと、糖化酵素遺伝子を発現させるための発現カセットとを組み込んだ発現ベクターを、前記麹菌変異株に導入することにより、形質転換体が得られる。なお、pyrF遺伝子を発現させるための発現カセットを組み込んだ発現ベクターと、糖化酵素遺伝子を発現させるための発現カセットとを組み込んだ発現ベクターの両方を前記麹菌変異株に導入してもよいが、ウリジン要求性による選抜精度の点から、両遺伝子の発現カセットは1の発現ベクターに乗せて形質転換するほうが好ましい。
ここで、発現カセットとは、構造遺伝子を発現するために必要なDNAの組み合わせであり、構造遺伝子と宿主細胞内で機能するプロモーターとターミネーターとを含む。発現カセットには、さらに、5’−非翻訳領域、3’−非翻訳領域のいずれか1つ以上が含まれていてもよい。また、pyrF遺伝子を発現させるための発現カセットと、糖化酵素遺伝子を発現させるための発現カセットとは、それぞれ別個の発現カセットであってもよく、1の発現カセット内に、pyrF遺伝子と糖化酵素遺伝子の両方を含んでいてもよい。
また、発現カセットを組み込む発現ベクターとしては、アスペルギルス・アワモリをはじめとする麹菌に対する形質転換に使用可能な公知のベクターの中から適宜選択して、必要に応じて適宜改変したものを用いることができる。
発現ベクターを本発明に係る麹菌変異株へ導入する形質転換方法は特に限定されるものではなく、アスペルギルス・アワモリをはじめとする麹菌に対する遺伝子導入を行う際に使用される各種方法により行うことができる。当該形質転換方法としては、例えば、アグロバクテリウム法、プロトプラスト−PEG法、PEG−カルシウム法(Mol.Gen.Genet.,vol.218,p.99〜104(1989))、エレクトロポレーション法等が挙げられる。形質転換後に、ウリジン不含培地で培養することにより、発現カセットが導入された形質転換体のみを生育させて選抜する。
本発明に係る麹菌変異株は、ligD遺伝子が欠損しているため、各発現カセットは、相同組み換えを利用して染色体中に組み込む。このため発現カセットは、染色体中の当該発現カセットを導入したい部分の上流側と下流側の塩基配列(それぞれ500bp以上)で挟まれた状態で発現ベクターに組み込む。相同組み換えにより、pyrF遺伝子や糖化酵素遺伝子を、染色体中の目的の箇所に効率よく導入することができる。
本発明に係る麹菌変異株に導入する糖化酵素遺伝子としては、一般的に植物バイオマスやリグノセルロース等のセルロース系バイオマスの糖化処理に使用される糖化酵素であることが好ましい。当該糖化酵素としては、例えば、グルコシド加水分解酵素のエンドグルカナーゼ(セルラーゼ又はエンド−1,4−β−D−グルカナーゼ、EC 3.2.1.4)、エキソ型のセロビオハイドロラーゼ(1,4−β−セロビオシダーゼ又はセロビオハイドロラーゼ、EC 3.2.1.91)、β−グルコシダーゼ(EC 3.2.1.21)、ヘミセルラーゼであるキシラナーゼ(エンド−1,4−β−キシラナーゼ、EC 3.2.1.8)、アラビノフラノシダーゼ(EC 3.2.1.55)、グルクロニダーゼ(EC 3.2.1.31)等が挙げられる。本発明に係る麹菌変異株に導入する糖化酵素遺伝子は、1種類のみであってもよく、2種類以上を組み合わせて導入させてもよい。
本発明に係る麹菌変異株に導入する糖化酵素遺伝子としては、糖化力の強い糖化酵素をコードする遺伝子であることが好ましい。例えば、アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)由来のセロビオハイドロラーゼ遺伝子、アクレモニウム・セルロリティカス由来のβ−グルコシダーゼ遺伝子、サーモアスカス(Thermoascus)属菌由来のエンドキシラナーゼ遺伝子、アクレモニウム・セルロリティカス由来のアラビノフラノシダーゼ遺伝子、及びアクレモニウム・セルロリティカス由来のグルクロニダーゼ遺伝子からなる群より選択される1種、又は2種以上を組み合わせて導入させることが好ましい。
本発明に係る麹菌変異株に導入する糖化酵素遺伝子としては、耐熱性の高い糖化酵素であることも好ましい。セルロース系バイオマスに対する糖化処理は、比較的高温で行うことにより、糖化効率をより高められるためである。
<糖化酵素の生産方法>
本発明に係る糖化酵素の生産方法は、本発明に係る形質転換体を、草本類バイオマスを用いて固体培養することを特徴とする。本発明に係る形質転換体は、元々固体培養において酵素生産収率の高いAOK1597株を親株とするため、他のアスペルギルス・アワモリを親株として製造された形質転換体よりも、固体培養により糖化酵素を高収率で生産できる。
当該方法において基質として用いられる固体は、草本類バイオマスが好ましく、稲わら又はコーンストーバがより好ましい。
なお、本発明に係る形質転換体により生産された糖化酵素は、当該形質転換体を直接基質に接触させて糖化反応に用いてもよく、当該形質転換体から粗精製又は精製した糖化酵素として使用してもよい。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[参考例1]
アスペルギルス・オリゼ及びアスペルギルス・アワモリの各株(RIB40株、RIB128株、AOK20株、AOK2P株、AOK27L株、AOK65株、AOK139株、AOK210株、AOK241株、AOK1597株、AOK1505株、AOK1506株、AOK1508株、AOK1509株、及びAOK1510株)(いずれも秋田今野商店より入手。)について、菌体外に分泌した全酵素量に基づいて酵素の生産収率を算出して比較した。ここで、「酵素の生産収率」とは、投入した炭素源当たりの生産酵素量であり、下記式により算出した。
式:[酵素の生産収率]=[分泌した全酵素量]÷[投入したデキストリン量]
具体的には、まず、稲藁を目開き3mmのメッシュを通過する大きさに粉砕し、乾燥質量に対して25質量%の濃度のアンモニア水を1:1の質量比となるように混合した。得られた混合物を、常温(約20℃)で120時間保持した後、減圧下で60〜80℃の温度に加熱することによりアンモニアを気化させて分離することにより、アンモニア処理イナワラを作製した。
これとは別に、各麹菌株を、Czapek−Dox(CD)培地(3質量/容量% デキストリン、0.1質量/容量%リン酸2水素カリウム、0.2質量/容量% 塩化カリウム、0.05質量/容量% 硫酸マグネシウム、0.001質量/容量% 硫酸鉄、0.3質量/容量% 硝酸ナトリウム)培地にて1週間培養し、胞子懸濁液を作製した。
アンモニア処理イナワラ(含水率:約10%)1gに対してデキストリン(和光純薬工業社製)の10%溶液を1mL加え、さらに2M 塩酸(和光純薬工業社製)を0.085mL加えてpH6に調整することにより、ベースとなる基質サンプルを作製した。pHは、基質サンプル1gに対して5mLの超純水を加えて懸濁した溶液のpHを測定した。
次に、基質サンプル5gを50mL容プラスチックチューブ(ベクトン・ディッキンソン アンド カンパニー社製)に測り取り、121℃、15分間の条件でオートクレーブ処理した。オートクレーブ後の基質サンプルに、1×10個の胞子を植菌し、撹拌した後に滅菌シャーレ(旭硝子社製)に移し、30℃、95%RHで40時間培養した。また同時に、胞子を植菌しないサンプル(ネガティブコントロール)も同様に実施した。
培養後の基質全量を50mL容プラスチックチューブに回収し、塩化ナトリウム(和光純薬工業社製)の0.5%溶液15mLを加えて撹拌し、4℃にて2時間静置した。静置後、4℃、10,000×gで10分遠心し、上清を滅菌フィルター(メルク社製)により処理することにより、酵素液を取得した。
取得した酵素液10μLを用いてSDS−PAGEを行い、得られたバンドの強度より分泌された全酵素量を算出した。ネガティブコントロールをHPLCにより分析し、投入したデキストリン量を算出した。得られた全分泌酵素量と投入したデキストリン量から、前記式に基づいて酵素の生産収率を算出した。
各株の酵素の生産収率を図1に示す。この結果、AOK1597株は、スクリーニングに用いたアスペルギルス・アワモリの中で最も酵素生産能力が高く、一般的によく使用されている麹菌アスペルギルス・オリゼRIB40株と比べて約3倍も酵素生産能力が高かった。
[実施例1]
(HA1株の作製)
AOK1597株に対し、pyrF遺伝子を自然変異導入法により欠損させ、ウリジン要求性を持つ固体培養で酵素生産性の高い麹菌アスペルギルス・アワモリHA1株を得た。
具体的には、まず、AOK1597株(株式会社秋田今野商店より入手)を、CDプレート培地にて1週間培養して胞子を形成させ、0.01% POLYSORBATE 20(和光純薬工業社製)を用いて回収し、胞子懸濁液を取得した。
次いで、CD培地に終濃度1mg/mLの5−フルオロオロチン酸一水和物(和光純薬工業社製)と終濃度20mM ウリジン(Sigma−Aldrich社製)を加えたプレート培地(ウリジン含有CDプレート培地)に、得られた胞子懸濁液を1×10個/プレートになるように植菌し、生育できる株を選択することにより、pyrF遺伝子(Aspergillus nidulansのpyrFオルソログ)欠損株であるHA1株を得た。
なお、HA1株は、新たに作製された新株であり、固体培養に適しており、かつ効率的に遺伝子組換え可能であるという優れた特性を有する。そこで、出願人は、HA1株を、独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター(千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122号室)に新規微生物として寄託した(寄託日:平成25年11月12日)。受託番号がNITE BP−01751である。
(HA2株の作製)
マーカーリサイクリング法を利用して、HA1株からligD遺伝子を欠損させることにより、ウリジン要求性を持つ固体培養で酵素生産性の高い麹菌アスペルギルス・アワモリHA2株(以下、「HA2株」と略すことがある。)を得た。
具体的には、HA1株のゲノムDNAを鋳型とし、プライマー13(配列番号1)及び14(配列番号2)を用いてligD遺伝子の上流配列(配列番号3)を、プライマー15(配列番号4)及びプライマー16(配列番号5)を用いてligD遺伝子の下流配列(配列番号6)を、プライマー17(配列番号7)及びプライマー18(配列番号8)を用いてマーカーリサイクリング用配列(配列番号9)を、AOK27L株(株式会社秋田今野商店より入手)のゲノムDNAを鋳型としてプライマー19(配列番号10)及びプライマー20(配列番号11)を用いてpyrF(Aspergillus nidulansのpyrFオルソログ)遺伝子(配列番号12)を、それぞれPCRにて増幅した後精製することにより、各遺伝子断片を取得した。PCRは、市販のDNAポリメラーゼ(商品名:KOD FX neo、東洋紡績社製)を用い、精製は市販の精製キット(商品名:QIAquick PCR purification kit、QIAGEN社製)を用いた。
これとは別に、プラスミドpRI910(タカラバイオ社製)を制限酵素Sma I(タカラバイオ社製)により30℃で処理し、前記精製キットを用いて精製し、プラスミドの制限処理物(遺伝子断片)を取得した。
次いで、ligD遺伝子の上流配列の遺伝子断片とligD遺伝子の下流配列の遺伝子断片とプラスミドpRI910の遺伝子断片とを、In−Fusion(登録商標) HD Cloningキット(タカラバイオ社製)を用いて処理し、E.coli HST08株(タカラバイオ社製)に形質転換し、プラスミドpRI−AaΔligDを取得した。
得られたプラスミドpRI−AaΔligDを制限酵素Not I(タカラバイオ社製)により37℃で処理し、前記精製キットを用いて精製し、プラスミドの制限処理物(遺伝子断片)を取得した。
得られたプラスミドpRI−AaΔligDの遺伝子断片とpyrF遺伝子断片とを、In−Fusion(登録商標) HD Cloningキット(タカラバイオ社製)を用いて処理し、E.coli HST08株(タカラバイオ社製)に形質転換し、ligD遺伝子の上流配列と下流配列の間にpyrF遺伝子を導入したプラスミドpRI−AaΔligD::pyrFを取得した。
次に、プラスミドpRI−AaΔligD::pyrFを制限酵素Not I(タカラバイオ社製)により37℃で処理し、前記精製キットを用いて精製し、プラスミドの制限処理物(遺伝子断片)を取得した。
得られたプラスミドpRI−AaΔligD::pyrFの遺伝子断片とマーカーリサイクリング用配列の遺伝子断片とを、In−Fusion(登録商標) HD Cloningキット(タカラバイオ社製)を用いて処理し、E.coli HST08株(タカラバイオ社製)に形質転換し、pyrF遺伝子とligD遺伝子の下流配列との間にマーカーリサイクリング用配列を導入したプラスミドpRI−AaΔligD::pyrFRを取得した。
プラスミドpRI−AaΔligD::pyrFRを用いて、Agrobacterium tumefaciens C58C1株(独立行政法人酒類総合研究所から入手、以下、「C58C1株」と略すことがある。)をエレクトロポレーションにより形質転換した。
AMT(Agrobacterium−mediated transformation)法を用いて、Michielseらの方法(非特許文献6参照。)に従って、取得したC58C1株の形質転換株を用い、HA1株を形質転換した。形質転換処理物からCDプレート培地で生育できる株を選択し、ligD遺伝子欠損株を得た。
得られたligD遺伝子欠損株の胞子懸濁液を、ウリジン含有CDプレート培地に、1×10個/プレートになるように植菌し、生育できる株を選択することにより、ligD遺伝子とpyrF遺伝子の両方が欠損した2遺伝子欠損株HA2株を得た。図3〜5に、120時間培養後のウリジン含有CDプレート培地の写真を示す。ウリジン含有CDプレート培地上で培養したところ、このHA2株(図3)は、親株であるHA1株(図4)及びAOK1597株(図5)と同様に良好に増殖した。
なお、HA2株は、新たに作製された新株であり、固体培養に適しており、かつ染色体中の目的の箇所に効率的に遺伝子組換え可能であるという優れた特性を有する。そこで、出願人は、HA2株を、独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター(千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122号室)に新規微生物として寄託した(寄託日:平成25年11月12日)。受託番号がNITE BP−01752である。
本発明に係る麹菌変異株は、固体培養に適しており、かつ効率的に染色体中の目的の箇所に外来の遺伝子を導入することが可能な栄養要求性株である。また、当該麹菌変異株に糖化酵素遺伝子を導入して得られた形質転換体は、草本類バイオマスを用いた固体培養において当該糖化酵素の生産効率に優れている。このため、本発明は、例えば、セルロース系バイオマスからのエネルギー産生の分野において利用が可能である。
NITE BP−01751
NITE BP−01752

Claims (10)

  1. アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)AOK1597株の栄養要求性変異株に対して、ligD遺伝子を欠損させたことを特徴とする、麹菌変異株。
  2. 前記栄養要求性変異株が、pyrF遺伝子の全長又は一部が欠損したウリジン要求性変異株に対してligD遺伝子を欠損させたことを特徴とする、麹菌変異株。
  3. 前記ウリジン要求性変異株が、アスペルギルス・アワモリHA1株(受託番号:NITE BP−01751)である、請求項1に記載の麹菌変異株。
  4. アスペルギルス・アワモリHA1株(受託番号:NITE BP−01752)である、請求項1に記載の麹菌変異株。
  5. 請求項2〜4のいずれか一項に記載の麹菌変異株に、pyrF遺伝子及び糖化酵素遺伝子が導入されたことを特徴とする、形質転換体。
  6. 前記糖化酵素遺伝子が、セロビオハイドロラーゼ遺伝子、β−グルコシダーゼ遺伝子、エンドキシラナーゼ遺伝子、アラビノフラノシダーゼ遺伝子、グルクロニダーゼ遺伝子、及びエンドグルカナーゼ遺伝子からなる群より選択される1種以上である、請求項5に記載の形質転換体。
  7. 前記糖化酵素遺伝子が、アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)由来のセロビオハイドロラーゼ遺伝子、アクレモニウム・セルロリティカス由来のβ−グルコシダーゼ遺伝子、サーモアスカス(Thermoascus)属菌由来のエンドキシラナーゼ遺伝子、アクレモニウム・セルロリティカス由来のアラビノフラノシダーゼ遺伝子、及びアクレモニウム・セルロリティカス由来のグルクロニダーゼ遺伝子からなる群より選択される1種以上である、請求項5に記載の形質転換体。
  8. pyrF遺伝子及び前記糖化酵素遺伝子が、染色体中に組み込まれている、請求項5〜7のいずれか一項に記載の形質転換体。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項に記載の形質転換体を固体培養することを特徴とする、糖化酵素の生産方法。
  10. 稲わら又はコーンストーバを用いて固体培養する、請求項9に記載の糖化酵素の生産方法。
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