JP2015136212A - 摩擦帯電現象を利用する折り重ね式発電機 - Google Patents

摩擦帯電現象を利用する折り重ね式発電機 Download PDF

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悟 町田
友美 齊藤
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友美 齊藤
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Eiji Sugitachi
英二 杉立
陽介 近藤
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陽介 近藤
智之 原田
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智之 原田
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N1/00Electrostatic generators or motors using a solid moving electrostatic charge carrier
    • H02N1/04Friction generators

Abstract

【課題】ばね性を備えた長尺シートの長さ方向に沿って、アルミニウム層と、ベースアルミニウムとPTFEの積層を交互に設け、それを蛇腹折りすると、摩擦帯電現象を利用して発電する発電機が得られる。この場合、長尺シートの複数個所に形成されているアルミニウム層同志を並列に接続する外部配線が必要とされ、同様に複数個所に形成されているベースアルミニウム同志を並列に接続する外部配線が必要とされる。
【解決手段】 第1素材層が露出している第1長尺シートAと第2素材層が露出している第2長尺シートBを直交交互折りする。第1素材層は連続しており、並列接続する必要がなくなる。同様に第2素材層も連続しており、並列接続する必要がなくなる。
【選択図】図11

Description

本明細書では、摩擦帯電現象を利用して発電する発電機を開示する。
2種類の素材を擦り合わせると、一方の素材が正に帯電して他方の素材が負に帯電する摩擦帯電現象が知られている。帯電する静電気の正負の順に素材を並べた摩擦帯電列が整理されており、例えばポリテトラフルオロエチレンは負に帯電しやすく、ガラスは正に帯電しやすく、金やアルミニウム等は中間に位置している。
2枚のシートが接触・離反を繰り返す際に生じる摩擦帯電現象を利用して発電する発電機が開発されている。非特許文献1に、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane)の層と、金(gold)の層が接触・離反を繰り返す機械的運動によって発電する発電機が開示されている。
機械的運動によって接触・離反を繰り返すシート面積(本明細書では接触面積という)が広いほど、大きな電流を引出すことができる。反面、発電機は小型であることが好ましい。この種の発電機の用途の一つに、靴の中敷きに発電機をセットすると、人が歩行する際に中敷きに圧力がかかる状態と圧力が開放される状態が交互に生じることを利用して発電する用途が想定されており、発電機を小型化したい要請が強い。
非特許文献2に、小型の発電機で大きな接触面積を確保する技術が開示されている。非特許文献2の技術では、前方から見た斜視図を図19(1)に示し、後方から見た斜視図を図19(2)に示すように、蛇腹状に折り曲げられた長尺シート6を用いる。長尺シート6はばね性を備えており、上下方向の圧力が作用しない状態では、図19(1)(2)に示す形状(隣接するシート間に間隔が確保されて隣接するシートが離反する形状)となり、上下方向の圧力が作用すると、隣接するシート間の間隔が狭まって隣接するシートが接触する形状となる。長尺シート6は絶縁性である。
長尺シート6の表面において、図19(1)(2)において記号Aに示す範囲には、アルミニウムの層αを設ける。記号Bに示す範囲には、ベースアルミニウム層4と、その表面に形成されたポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoro-ethylene, PTFE)の層βを設ける。図19(3)では、図示の明瞭化のために、折り返し線近傍における素材層α,β、4の図示を省略している。
図19に示すように、長尺シート6の複数個所にアルミニウム層αが設けられ、複数個所にベースアルミニウム層4とPTFE層βの積層が設けられる。図示しない外部配線を利用して、複数のアルミニウム層α同志を並列に接続する。同様に、図示しない別の外部配線を利用して、複数のベースアルミニウム層4同志を並列に接続する。前者の並列配線と後者の並列配線の間に、LED等の負荷を接続する。
図19の折り重ね式発電機によると、下記の現象が生じる。
(1)上下方向の圧力が作用すると、アルミニウム層αとPTFE層βが接触して摩擦帯電現象が生じ、アルミニウム層αが正に帯電し、PTFE層βが負に帯電する。
(2)上下方向の圧力が開放されると、アルミニウム層αとPTFE層βが離反する。
上記の現象が繰り返されると、負荷に電流が流れる。正確に言うと、アルミニウム層αとPTFE層βが接触する際に負荷に電流が流れ、アルミニウム層αとPTFE層βが離反する際にも負荷に電流が流れる。前者と後者では電流方向が反転する。負荷に交番電流が流れる。
非特許文献2の発電機では、長尺シート6を蛇腹状に折り重ねることで、小面積の発電機内に広い接触面積を収容するのに成功している。
Toward Large-Scale Energy Harvesting by a Nanoparticle-Enhanced Triboelectric Nanogenerator, Guang Zhu et. al,, NANO letters, 2013, 13, p847 Integrated Multilayered Triboelectric Nanogenerator for Harvesting Biomechanical Energy from Human Motions, Peng Bai et. al,, NANOletters, 2013, 7, p3713
非特許文献2の折り重ね式発電機は、小面積の発電機内に広い接触面積を収容する優れた技術であるが、長尺シート6上に、アルミニウム層αとベースアルミニウム層4が交互に配置されており、両者の境界で折り重ねていく。この構造では、複数個のアルミニウム層αを並列に接続する外部配線を設ける必要があり、その外部配線を設けるのが難しい。同様に、複数個のベースアルミニウム層4を並列に接続する外部配線を設ける必要があり、その外部配線を設けるのが難しい。
本明細書では、アルミニウム層αを並列に接続する外部配線も必要としなければ、ベースアルミニウム層4を並列に接続する外部配線も必要としない折り重ね式発電機を開示する。
本明細書で開示する発電機では、表裏両面に第1素材層が露出している第1長尺シートと、表裏両面に第2素材層が露出している第2長尺シートという2枚の長尺シートを利用する。第1素材と第2素材は、例えば非特許文献1のようにポリジメチルシロキサンと金、あるいは非特許文献2のようにポリテトラフルオロエチレンとアルミニウムのように、摩擦帯電列において異なる位置にある2種類の素材を選択する。
本明細書で開示する発電機では、第1長尺シートと第2長尺シートを直交交互折りして折り重ねる。
本明細書でいう直交交互折りを説明する。
図1は、直交交互折りに用いる第1長尺シートAと第2長尺シートBを例示している。A1〜A5ならびにB1〜B5の夫々は、接触・離反する単位エリアを示しており、図1は、5個の単位エリアが一列に配置されて長尺シートA,Bを形成している例を示している。長尺シートを構成する単位エリアの個数は制限されない。単位エリアの境界に示す一点鎖線は、折り曲げ線を示している。
図2は、折り曲げ前の準備段階を示している。第1シートAと第2シートBが直交するように配置し、第1シートAの一端側の単位エリアA1と第2シートBの一端側の単位エリアB1を重ね合わせる。図2は、単位エリアA1の上方に単位エリアB1を重ね合わせた場合を例示している。
図2の状態となったら、最表面に重ね合わされた単位エリアB1の下方に単位エリアが位置している側の長尺シート(この場合は第1長尺シートA)を矢印aに示すように折り返す。折り返した状態が図3に示される。図3の状態では、単位エリアA2が単位エリアB1の上方に重ね合わされる。この状態では、第1長尺シートAの裏面が上方を向く。裏面が上方を向いている状態を、図面ではダッシュつきで示す。
図3の状態となったら、最表面に重ね合わされた単位エリアA2の下方に単位エリアが位置している側の長尺シート(この場合は第2長尺シートB)を矢印bに示すように折り返す。折り返した状態が図4に示される。図4の状態では、単位エリアB2が単位エリアA2の上方に重ね合わされる。この状態では、第2長尺シートBの裏面が上方を向く。以下は同様の手順を繰り返す。
すなわち、図4の状態となったら、最表面に重ね合わされた単位エリアB2の下方に単位エリアが位置している側の長尺シート(この場合は第1長尺シートA)を矢印a´に示すように折り返す。折り返した状態が図5に示される。図5の状態では、単位エリアA3が単位エリアB2の上方に重ね合わされる。この状態では、第1長尺シートAの表面が上方を向く。
図5の状態となったら、最表面に重ね合わされた単位エリアA3の下方に単位エリアが位置している側の長尺シート(この場合は第2長尺シートB)を矢印b´に示すように折り返す。折り返した状態が図6に示される。図6の状態では、単位エリアB3が単位エリアA3の上方に重ね合わされる。この状態では、第2長尺シートBの表面が上方を向く。
図6の状態となったら、最表面に重ね合わされた単位エリアB3の下方に単位エリアが位置している側の長尺シート(この場合は第1長尺シートA)を矢印aに示すように折り返す。折り返した状態が図7に示される。図7の状態では、単位エリアA4が単位エリアB3の上方に重ね合わされる。この状態では、第1長尺シートAの裏面が上方を向く。
図7の状態となったら、最表面に重ね合わされた単位エリアA4の下方に単位エリアが位置している側の長尺シート(この場合は第2長尺シートB)を矢印bに示すように折り返す。折り返した状態が図8に示される。図8の状態では、単位エリアB4が単位エリアA4の上方に重ね合わされる。この状態では、第2長尺シートBの裏面が上方を向く。
図8の状態となったら、最表面に重ね合わされた単位エリアB4の下方に単位エリアが位置している側の長尺シート(この場合は第1長尺シートA)を矢印a´に示すように折り返す。折り返した状態が図9に示される。図9の状態では、単位エリアA5が単位エリアB4の上方に重ね合わされる。この状態では、第1長尺シートAの表面が上方を向く。
図9の状態となったら、最表面に重ね合わされた単位エリアA5の下方に単位エリアが位置している側の長尺シート(この場合は第2長尺シートB)を矢印b´に示すように折り返す。折り返した状態が図10に示される。図10の状態では、単位エリアB5が単位エリアA5の上方に重ね合わされる。この状態では、第2長尺シートBの表面が上方を向く。
以上によって、全部の単位エリアが折り重ねられて直交交互折りが完成する。上記の折り方を、本明細書では直交交互折りという。
図11は、図10のXI−XI断面を示している。図11では、折り重ねる前の長尺シートの裏面をダッシュ付で示している。合計10枚の単位エリアが重ね合わされている。
第1長尺シートAも第2長尺シートBもばね性を備えており、直交交互折りされた物体に上下方向の力が作用しない限り、引き伸ばされた蛇腹形状となる。この状態では、隣接する単位エリア間に間隔が確保される。隣接する単位エリアは離反している。図11は、上下方向の力が作用しない状態での形状を示している。
それに対して上下方向の力が作用すると、蛇腹形状がつぶされる。蛇腹形状がつぶされると、隣接する単位エリア同志が接触する。
なお第2長尺シートBは紙面垂直方向に折り返された蛇腹状であり、単位エリアは連続している。すなわち、表面側の単位エリア(B1,B2,B3,B4,B5)は連続し、裏面側の単位エリア(B1´,B2´,B3´,B4´,B5´)も連続している。
図11の場合、下方から上方に向かって、機械的運動によって接触あるいは離反する面を観察すると、(A1,B1´),(B1,A2),(A2´,B2),(B2´,A3´),(A3,B3´),(B3,A4),(A4´,B4),(B4´,A5´),(A5,B5´)の順に配置されていることがわかる。
例えば、直交交互折りされた物体を靴の中敷きに仕込むと、人が歩行するのに合わせて、「隣接する単位エリア同志が接触する状態」から「隣接する単位エリア同志が離反する状態」を経て「再び接触する状態」までを単位とするサイクルが繰り返される。例えば「A3単位エリアとB3´単位エリアが接触するとともにB3単位エリアとA4単位エリアが接触する状態」と「A3単位エリアとB3´単位エリアが離反するとともにB3単位エリアとA4単位エリアが離反する状態」が繰り返される。
表裏両面に第1素材層αが露出している第1長尺シートAと、表裏両面に第2素材層βが露出している第2長尺シートBを直交交互折りすると、α層の上下からβ層が接触・離反するとともに、β層の上下からα層が接触・離反する関係が得られる。単位エリアが折り重ねられており、小さな単位エリアの発電機のなかに大きな接触面積を収容できる。
しかもα層の複数個の単位エリア同志は連続しており、β層の複数個の単位エリア同志も連続している。非特許文献2の技術では必要であったα層の複数個の単位エリア同志を並列に接続する外部配線も要らなければ、β層の複数個の単位エリア同志を並列に接続する外部配線も不用化できる。
表裏両面に第1素材層αが露出している第1長尺シートAと表裏両面に第2素材層βが露出している第2長尺シートBを直交交互折りすると、力が作用する状態と力が開放される状態が繰り返される機械的運動を利用して発電する発電機を実現することができる。しかも発電機の面積を小さくおさえながら、広い接触面積を確保することができる。さらに複数個の単位エリア同志を接続する外部配線を不用化できる。発電機の構成を極めて単純化することができる。
直交交互折りに用いる2枚の長尺シートを示す図。 直交交互折りの開始状態での2枚の長尺シートの位置関係を示す図。 第1回の折り返し後の状態を示す図。 第2回の折り返し後の状態を示す図。 第3回の折り返し後の状態を示す図。 第4回の折り返し後の状態を示す図。 第5回の折り返し後の状態を示す図。 第6回の折り返し後の状態を示す図。 第7回の折り返し後の状態を示す図。 第8回の折り返し後の状態(直交交互折りが完成した状態)を示す図。 図10のXI−XI線断面を示す図。 第1実施例の発電機を模式的に示す図。 第1実施例の発電機が出力する電流変化を模式的に示す図。 第2実施例の発電機を模式的に示す図。 第3実施例の発電機を模式的に示す図。 長尺シートの構成と、その組み合わせを一覧表示する図。 参考例の長尺シートの表裏を示す図。 参考例の長尺シートの折り返し後の状態を示す図。 従来の折り重ね式発電機の折り方を模式的に示す図。
以下、本明細書で開示する技術の特徴を整理する。
(第1特徴)第1長尺シートは図16のa1〜a4のいずれかであり、第2長尺シートは図16のb1〜b4のいずれかである。図16においてαとβは、摩擦帯電系列において異なる位置にある素材である。ただし、接触時に導体と導体が直接に接触する組み合わせは適当でない。a1・b1、a1・b2、a2・b1、a2・b2という4つの組み合わせは除外される。それ以外であれば、任意に組み合わせることができる。
(第2特徴)隣接するシートが接触・離反するという場合、全面に亘って接触して全面に亘って離反することだけを意味するものでない。一部に非接触範囲が残っていても、あるいは一部に非離反部分が残っていても、隣接するシートが接触状態と離反状態の間で変化する部分が存在していれば、隣接するシートが接触・離反するという。
(第1実施例)
第1実施例は、図16のa1・b3の組み合わせに対応する。図12は、直交交互折りされた第1長尺シートと第2長尺シートの単位エリアの重なり合いの一部を示している。図12の(1)は上下方向に力が作用していない場合を示し、隣接する単位エリア同志が離反している。図12の(2)は上下方向に力が作用した場合を示し、隣接する単位エリア同志が接触している。
第1長尺シートAは、アルミニウムの単一シートで形成されている。すなわち第1長尺シートAの表裏両面には第1素材α(この場合はアルミニウム)の層が露出している。アルミニウムシートは、適度な塑性と弾性を備えており、直交交互折りすることができ、直交交互折りすると図12の(1)に示すように隣接する単位エリア同志が離反する姿勢に復帰し、上下方向に力が作用すると隣接する単位エリア同志が接触する。第1長尺シートAは導体であり、別に電極シートを設ける必要はない。第1長尺シートは、摩擦帯電素材の層であり、接触・離反させるばね性を備えた層であり、電流を取り出す電極層でもある。
第2長尺シートBは、アルミニウムシート2の表裏両面に、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoro-ethylene, PTFE)βの層を積層したものである。アルミニウムシート2は、適度な塑性と弾性を備えており、単位エリア同志を接触・離反させるばね性を備えた層であり、電流を取り出す電極層でもある。PTFEは、不導体である。
第1長尺シートAに外部配線14を接続し、第2長尺シートBのアルミニウムシート2に外部配線16を接続し、外部配線14,16の間にLED等の電気的負荷12を接続する。本実施例では、複数個の単位エリアに亘って導電性の第1長尺シートAが連続していることから、外部配線14は任意の1箇所で第1長尺シートAに接続すればよい。同様に、複数個の単位エリアに亘って第2長尺シートBのアルミニウムシート2が連続していることから、外部配線16は任意の1箇所で第2長尺シートBのアルミニウムシート2に接続すればよい。図12の(1)(2)に示す実線の部分だけで済む。
これに対して、一点鎖線は、従来技術による場合を示している。従来技術では、長尺シートの長さ方向にそって、第1素材αの単位エリアと第2素材βの単位エリアが交互に登場する。すなわち、第1素材αの単位エリア同志の間は第2素材βの単位エリアで分断され、第2素材βの単位エリア同志の間は第1素材αの単位エリアで分断されている。そのために、一点鎖線で示すように、すべての単位エリアに外部配線を接続する必要があった。第1長尺シートAと第2長尺シートBを用いるとともに、それらを直交交互折りする技術によると、外部配線が簡単化されることが確認される。
第1長尺シートAの表裏両面に露出している第1素材α(アルミニウム)と第2長尺シートBの表裏両面に露出している第2素材β(PTFE)は、摩擦帯電系列の異なる位置にあり、両者を擦り合わせると、第1素材α(アルミニウム)は正に帯電し、第2素材β(PTFE)は負に帯電する。この状態が図12(2)に示されている。第1長尺シートAと第2長尺シートBが接触する際に、負荷12には電流I2が流れる。
発電機を上下方向に押しつぶす力から開放されると、第1長尺シートAと第2長尺シートBは、図12の(1)に示す離反位置に復帰する。第1長尺シートAと第2長尺シートBが離反する際に、負荷12には電流I1が流れる。電流I1と電流I2では通電方向が逆となる。
図13は、発電機を上下方向に押しつぶす力を加えた状態と、その力から開放した状態を交互に繰り返したときに負荷12に流れる電流を示し、負荷12に交番電流が流れる。負荷12にLEDを用いると、LEDが点灯することが確認されている。
なお本明細書では、第1素材と第1素材の層に対して共通にαの記号を用いる。記号αは、第1素材を示す場合もあれば第1素材層を示す場合もある。βについても同様である。
圧力開放時の蛇腹形状、すなわち、図11に示す単位エリア同志がなす角は、シートの材質によってきまり、長尺シートAとBを直交交互折りしても、長尺シートAのみを蛇腹折りしても変わらない。長尺シートBの有無にかかわらず、シートAの圧力開放時の蛇腹形状は、図11に示すものとなる。シートBにも同程度の弾性のシートを用いれば、シートBの圧力開放時の蛇腹形状も、図11に示すものとなる。
従って、非特許文献2に記載されている従来の発電機の場合、圧力開放時には図11から長尺シートBを抜いた蛇腹形状に復帰する。長尺シートBがない場合、(A1,A2)、(A2´,A3´)、(A3,A4)、(A4´,A5´)の4つの接触・離反面が得られる。
本実施例では、同じ高さ範囲内に、長尺シートAの蛇腹形状と長尺シートBの蛇腹形状が重複して配置されている。本実施例によると、同じ高さ範囲内に、(A1,B1´),(B1,A2),(A2´,B2),(B2´,A3´),(A3,B3´),(B3,A4),(A4´,B4),(B4´,A5´),(A5,B5´)の9つの接触・離反面が得られる。
2枚の長尺シートを直交交互折りすると、同じ高さ範囲内に、2倍の枚数の単位エリアを重ね配置することができ、2倍の枚数の接触・離反面を得ることができる。同じ発電容量であるとすると、直交交互折りすることで、圧力開放時の発電機の厚みを半減することができる。
(第2実施例)
図14に示す第2実施例は、図16のa1・b4の組み合わせに対応する。以下では第1実施例と相違する点のみを説明する。
第2長尺シートBに、「第2素材β(PTFE)の層+アルミニウム層4+カプトン(登録商標、ポリイミドフィルムの一種)のシート6+アルミニウム層4+第2素材β(PTFE)の層」の積層シートを用いる。シート6は、適度な塑性と弾性を備えており、直交交互折りすることができ、直交交互折りすると隣接する単位エリア同志が離反する姿勢に復帰し、上下方向に力が作用すると隣接する単位エリア同志が接触する。アルミニウム層4は極めて薄い。シート6上に、スピンコートないしはスパッタして形成する。さらにスピンコートないしは材料滴下して第2素材β(PTFE)の層を形成する。
この実施例によっても、負荷12に交番電流を流すことができる。
(第3実施例)
図15に示す第3実施例では、第1長尺シートAの表裏両面に露出する第1素材αが、導体であってもよいし不導体であってもよい。第1素材αだけでは適度な塑性と弾性に調整できない場合には、第1素材αが導体であっても、ばね性シート8を用いることが有効である(図16のa2に対応する)。第1素材αが不導体であれば、図16のa3またはa4の積層構造を採用する。
第3実施例によっても、負荷12に交番電流を流すことができる。
図12と図14に例示したように、第1素材が導電性であれば、第1素材自体で第1長尺シートを構成することができる(図16のa1)。第1素材には、例えばアルミニウムを用いることができる。第1素材が導電性であれば、第2素材を絶縁性とする。絶縁性の第2素材を用いる場合は、導電性シートに第2素材層を積層して第2長尺シートとする(図16のb3またはb4)。
図15に示すように、導電性シートに第1素材層を積層して第1長尺シートとする場合は、絶縁性材料を第1素材とすることができる。この場合は導電性の第2素材を用いてもよいが、第2素材もまた絶縁性であってもよい。絶縁性の第2素材を用いる場合は、導電性シートに第2素材層を積層して第2長尺シートとする(図16のb3、b4)。絶縁性の第2素材には、例えばPTFEを用いることができる。
(参考例)
直交交互折りすることで、第1素材層と第2素材層が向かい合う面が折り重ねられた構造を得ることができる。図17は、その一例を示し、第1長尺シートAの表面には、単位エリアA1,A2・・毎に第1素材αと第2素材βが交互に露出しており、裏面には、単位エリア毎A1´,A2´・・毎に第2素材βと第1素材αが交互に露出している。第2長尺シートBも同様であり、表面には、単位エリアB1,B2・・毎に第1素材αと第2素材βが交互に露出しており、裏面には、単位エリアB1´,B2´・・毎に第2素材βと第1素材αが交互に露出している。最初に、第1長尺シートAの表面の最初の単位エリアA1に露出している第1素材層αに、第2長尺シートの裏面の最初の単位エリアB1´に露出している第2素材層βが接触する関係におき、次いで直交交互折りする。すると図18に示すように、第1素材層αの上面に第2素材層βの下面が接触する面が上下方向に折り重ねられた構造が得られる。各長尺シートでは、第1素材層αと第2素材層βが交互に登場するために、第1素材層群を並列に接続する配線と、第2素材層群を並列に接続する配線が必要とされるが、多数の単位エリアを効率よく折り重ねることはできる。参考例によっても、従来の発電機と比較すると、同じ高さ範囲内に、2倍の枚数の単位エリアを重ね配置することができ、2倍の枚数の接触・離反面を得ることができる。同じ発電容量であるとすると、直交交互折りすることで、圧力開放時の発電機の厚みを半減することができる。図18では、図示の明瞭化のために、折り返し線近傍における素材層α,βと素材層4,10の図示を省略している。参照番号4,10は、素材層α,βのベースとなる導電性ベース層である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
A:第1シート
A1,A2,A3,A4,A5:単位エリア
B:第2シート
B1,B2,B3,B4,B5:単位エリア
´:裏面
2:導電性とばね性を持つシート
4:導電性のシート
6:ばね性を持つシート
8:導電性とばね性を持つシート
10:導電性シート
12:負荷
14:外部配線
16:外部配線

Claims (5)

  1. 表裏両面に第1素材層が露出している第1長尺シートと、
    表裏両面に第2素材層が露出している第2長尺シートを備えており、
    前記第1素材と前記第2素材は摩擦帯電列において異なる位置にあり、
    前記第1長尺シートと前記第2長尺シートが直交交互折りされていることを特徴とする発電機。
  2. 前記第1素材が導電性であり、
    前記第1長尺シートが、前記第1素材層で構成されており、
    前記第2素材が絶縁性であり、
    前記第2長尺シートが、導電性シートと、その導電性シートに積層された前記第2素材層を備えていることを特徴とする請求項1に記載の発電機。
  3. 前記第1素材がアルミニウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の発電機。
  4. 前記第1素材が絶縁性であり、
    前記第1長尺シートが、導電性シートと、その導電性シートに積層された前記第1素材層を備えおり、
    前記第2素材が絶縁性であり、
    前記第2長尺シートが、導電性シートと、その導電性シートに積層された前記第2素材層を備えていることを特徴とする請求項1に記載の発電機。
  5. 前記第2素材がPTFEであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの1項に記載の発電機。
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