JP2015135286A - 二次電池の特性推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の特性、特に内部パラメータを高精度に推定し得る装置を提供する。
【解決手段】推定装置10は、二次電池の内部パラメータを用いた二次電池の電気化学反応モデルに基づくシミュレーションモデル、及び内部パラメータのとり得る値の範囲を示す事前分布を記憶する。内部パラメータを設定し、シミュレーションモデルを用いて電流データに対応する電圧データを算出して事前分布及び実測電圧データを用いて評価することで、実測電圧データに適合する内部パラメータを推定する。内部パラメータは、物理量に基づくパラメータと、関数に基づくパラメータを含み、物理量に基づくパラメータの事前分布は確率分布関数とし、関数に基づくパラメータの事前分布は実測値に対する関数のフィッティング度合いとする。
【選択図】図1

Description

本発明は二次電池の特性推定装置に関し、特に二次電池の内部パラメータを推定する装置に関する。
従来から、コンピュータを用いた電池シミュレーションにより、二次電池の内部パラメータを推定する技術が提案されている。
下記の非特許文献1には、電気化学反応モデルに基づく電池シミュレーションにおいて、モデルの一部のパラメータ(初期SOC、反応速度に関わる係数、拡散係数)を、充放電データを用いて出力電圧の推定値と実測値の差が最小になるように非線形最小2乗法で推定することが記載されている。
また、非特許文献2には、電気化学反応モデルに基づく電池シミュレーションにおいて、電気化学反応モデルの全パラメータを、充放電データを用いて出力電圧と実測値の差が最小になるように遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm)により推定することが記載されている。
S. Santhanagopalan, Q. Guo, and R.E. White "Parameter Estimation and Model Discrimination for a Lithium-Ion Cell," Journal of ElectroChem., 154(3), A198-A206(2007) J.C. Forman, S.J. Moura, J.L. Stein, and H.K. Fathy, "Genetic identification and fisher identifiability analysis of the Doyle-Fuller-Newman model from experimental cycling of a LiFePO4 Cell," Journal of Power Sources, 210, 263-275, (2012)
しかしながら、非特許文献1では、電池の電気化学反応モデルの一部のパラメータを推定できるものの、全てのパラメータを非線形最小2乗法で同様に推定すると、パラメータの範囲を規定する制約がないためパラメータが想定外の値に収束してしまう恐れがあり、推定精度が担保されない問題がある。
また、非特許文献2では、電池の電気化学反応モデルの全てのパラメータを推定できるものの、OCP(開回路電位)−SOC(充電状態)曲線のパラメータは関数のパラメータではなく、曲線を構成する点を直接推定しており、各点に対してとり得る範囲を設定できるが点の数だけ推定すべきパラメータ数が多くなり計算リソースを多く要してしまう。さらに、各点に対する拘束条件が考慮されておらず、適切な値に収束する保証もない。
本発明の目的は、二次電池の特性、特に内部パラメータを高精度に推定し得る装置を提供することにある。
本発明は、二次電池の内部パラメータを用いた二次電池の電気化学反応モデルに基づくシミュレーションモデルを記憶するモデル記憶手段と、前記内部パラメータのとり得る値の範囲を示す事前分布を記憶する事前分布記憶手段と、前記内部パラメータを設定し、前記シミュレーションモデルを用いて電流データに対応する電圧データを算出して前記事前分布及び実測電圧データを用いて評価することで、前記実測電圧データに適合する前記内部パラメータを推定する処理手段とを備えることを特徴とする二次電池の特性推定装置である。
本発明の1つの実施形態では、前記内部パラメータは、物理量に基づくパラメータと、関数に基づくパラメータを含み、前記物理量に基づくパラメータの事前分布は確率分布関数であり、関数に基づくパラメータの事前分布は実測値に対する関数のフィッティング度合いであることを特徴とする。
本発明では、二次電池の内部パラメータが想定外の値をとって振動し、収束しない問題を解消するために、内部パラメータに対する拘束条件を事前分布として与える。このとき、内部パラメータには物理量に基づくパラメータと関数に基づくパラメータが存在し得るが、物理量に基づくパラメータについてはガウス分布等の確率分布関数で事前分布を規定し、関数に基づくパラメータについては関数のフィッティング度合いで事前分布を規定することで、内部パラメータを適切な値に収束させることができる。
なお、内部パラメータは複数存在し得るところ、これを内部パラメータベクトルxとし、シミュレーションモデルを用いて算出された電圧データをg(x)、実測電圧データをytとすると、
f(x)=Σ(yt−g(x))
が最小となるように内部パラメータベクトルxを推定すればよいが、これは、yが生じた後のxの事後確率p(x|y)が最大となるようにxを推定することに等しい。ベイズの定理に従えば、p(x|y)はp(y|x)p(x)に比例するから、p(y|x)p(x)が最大となるように推定すればよく、p(x)として内部パラメータベクトルxの事前分布が与えられる。
本発明によれば、事前分布を用いることにより二次電池の内部パラメータを適切な値に収束させ、高精度に推定することができる。
実施形態の概念構成図である。 実施形態の概念構成図である。 実施形態の処理説明図である。 実施形態の推定装置の構成ブロック図である。 実施形態の処理フローチャートである。 物理量に基づくパラメータの事前分布を示す説明図である。 関数に基づくパラメータの事前分布を示す説明図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態における二次電池の特性を推定する概略構成図を示す。二次電池の特性としての内部パラメータを推定するための推定装置10はコンピュータで構成され、この推定装置10には、電池シミュレーションモデルと内部パラメータ事前分布がプログラムとして与えられる。電池シミュレーションモデル及び内部パラメータ事前分布は、推定装置10のプログラムメモリに記憶される。
他方、推定装置10には、電池充放電データが入力される。推定装置10は、与えられた電池シミュレーションモデルと内部パラメータ事前分布を用いて、電池充放電データから二次電池の内部パラメータを推定し、その推定結果を出力する。
二次電池の充放電データから二次電池の内部パラメータを同時に推定する場合、各パラメータの値が収束しないおそれがあるが、本実施形態では、電池シミュレーションモデルを与える際に、内部パラメータの事前分布も与えるため、この内部パラメータ事前分布が制約条件ないし拘束条件として機能し、各パラメータの値が振動する等して収束しない事態を解消する。
二次電池の内部パラメータとしては、開回路電位(OCP)U、イオン導電率κ、交換電流密度i、イオン拡散定数D、初期イオン濃度c 、最大イオン濃度csmaxがあるが、本実施形態では内部パラメータを物理量に基づくパラメータと関数に基づくパラメータに分類し、それぞれに対して事前分布を与えることで適切な制約を課している。
図2に、本実施形態における内部パラメータ事前分布を具体的に示す。内部パラメータは、物理量に基づくパラメータと、関数に基づくパラメータに分類され、物理量に基づくパラメータのとり得る値の確率分布、及び計測結果に基づいて近似された関数のフィッティング度合いを事前分布として与える。物理量に基づくパラメータは、交換電流密度i等であり、関数、すなわち計測結果に基づいて近似された関数に基づくパラメータは、開回路電位U等である。物理量に基づくパラメータのみならず、関数に基づくパラメータについても、計測結果に対する関数のフィッティング度合いを確率分布化して事前分布を与えている点に留意されたい。非特許文献2では、関数曲線を構成する点を直接推定しているため計算リソースを多く要するとともに、各点に対する拘束条件が課されていないため適切な値に収束する保証がないが、本実施形態では関数全体に拘束条件を課すことができるので計算リソースが削減されるとともに、適切な値に収束し得る。
図3に、推定装置10における推定アルゴリズムを模式的に示す。推定装置10は、二次電池の内部パラメータとして内部パラメータベクトルxを設定し、電池シミュレーションモデルに与える。また、電池シミュレーションモデルの入力として、電流・温度パターンデータを与える。電池シミュレーションモデルは、内部パラメータベクトルxを用いて、電流・温度パターンデータに対応する電圧データを推定して出力する。電池シミュレーションモデルは、公知の電気化学反応モデルに基づくシミュレーションモデルを用いることができ、例えば非特許文献2と同様にDoyle−Fuller−Newman(DFN)モデルを用いることができる。推定装置10は、電池シミュレーションモデルにより推定された電圧データと、実電池で得られた実測の電圧データ(実測値)とを比較し、推定された電圧データを評価する。内部パラメータベクトルxで電池シミュレーションモデルを用いて推定された電圧データをg(x)、実測値をytとすると、2乗誤差
f(x)=Σ(yt−g(x))
が最小になるように推定する。
パラメータベクトルxの各要素は独立ではなく相互に関連し、例えば推定中にあるパラメータが大きくなると別のパラメータが小さくなり、その逆も生じるためパラメータが収束しない問題が生じ得る。この問題の多くはパラメータが想定外の値をとることにより生じる。本実施形態では、各パラメータに対する拘束条件を事前分布として導入するために、出力電圧パターンyが得られた場合に、
p(x|y)∝p(y|x)p(x)
が最大になるように推定する。ここで、p(x|y)は、事象yが生じた後での、事象xの確率(事後確率あるいは条件付確率)であり、上式はベイズの定理として知られている。p(x)はパラメータベクトルxの事前分布である。パラメータベクトルxの事前分布を用いて拘束しつつ、事後確率p(x|y)が最大となるように内部パラメータベクトルxを算出して推定結果を出力する。
以下、本実施形態における推定装置10について、より詳しく説明する。
図4に、推定装置10の構成ブロック図を示す。推定装置10は、コンピュータから構成され、CPU12、プログラムメモリ14、ワーキングメモリ16、入出力インタフェースI/F18、及びデータ記憶部20を備える。なお、これら以外にも、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイ等の出力装置を備えてもよい。
CPU12は、電池シミュレーションモデルを用いて電圧データを算出し、実測値と比較することで内部パラメータを評価する。CPU12は、単一である必要はなく、複数個のCPUが協働して分散処理しても良く、あるいは専用回路で処理を実行しても良い。
プログラムメモリ14には、電池シミュレーションモデルを記述するプログラム、及び内部パラメータの事前分布が記憶される。内部パラメータ事前分布は、物理量に基づくパラメータについてはそのとり得る値の確率分布であり、関数に基づくパラメータについてはその関数のフィッティング度合いである。シミュレーションモデルを記述するプログラムをプログラムメモリ14に記憶し、内部パラメータの事前分布をデータ記憶部20に記憶してもよい。
物理量に基づくパラメータは、二次電池をリチウムイオン二次電池とした場合、交換電流密度i、イオン拡散定数D、初期イオン濃度c 、最大イオン濃度csmaxであり、事前分布はそれぞれ次のように設定してプログラムメモリ14に記憶する。
<交換電流密度i
交換電流密度iの事前分布は、ガウス分布を仮定して、
Figure 2015135286
と定義する。ここで、ioiniは初期値、σは標準偏差であり、例えば10%の誤差があるとして、σ=ioini×0.1とする。
<イオン拡散定数D
イオン拡散係数Dの事前分布は、ガウス分布を仮定して、
Figure 2015135286
と定義する。ここで、Dsiniは初期値であり、標準偏差σは例えば10%の誤差があるとして、σ=Dsini×0.1とする。
<初期イオン濃度c
初期イオン濃度c の事前分布は、ガウス分布を仮定して、
Figure 2015135286
と定義する。ここで、c iniは初期値であり、標準偏差σは例えば10%の誤差があるとして、σ=c ini×0.1とする。
<最大イオン濃度csmax
最大イオン濃度csmaxの事前分布は、ガウス分布を仮定して、
Figure 2015135286
と定義する。ここで、csmaxiniは初期値であり、標準偏差σは例えば10%の誤差があるとして、σ=csmaxini×0.1とする。
また、関数に基づくパラメータは、開回路電位OCP、イオン導電率κであり、事前分布はそれぞれ次のように設定する。
<開回路電位OCPU
正極の開回路電位曲線Uは、
Figure 2015135286
の曲線でフィッティングする。ここで、係数a=(a1・・・a14)の初期値acoは、
Figure 2015135286
と設定する。a自体は物理量ではなく、物理的意味を有しないため、事前分布は関数Ucのフィッティング度合い
Figure 2015135286
と定義する。ここで、Θ=(0.1,0.2,0.3,・・・,0.9)とし、各局所SOCθkでの標準偏差σkは、例えば開回路電位曲線に1%の誤差があると想定して、σk=U(θk|aco)×0.01とする。
負極の開回路電位曲線Uは、
Figure 2015135286
の曲線でフィッティングする。ここで、係数a=(a・・・a14)の初期値aaoは、
Figure 2015135286
と設定する。a自体は物理量ではなく、物理的意味を有しないため、事前分布は関数Uaのフィッティング度合い
Figure 2015135286
と定義する。ここで、Θ=(0.1,0.2,0.3,・・・,0.9)とし、各局所SOCθkでの標準偏差σkは、例えば開回路電位曲線に1%の誤差があると想定して、σk=U(θk|aao)×0.01とする。
<イオン導電率κ>
イオン導電率κは、
Figure 2015135286
の曲線でフィッティングする。ここで、係数b=(b・・・b)の初期値bは、
Figure 2015135286
と設定する。b自体は物理量ではなく、物理的意味を有しないため、事前分布は関数κとのフィッティング度合い
Figure 2015135286
と定義する。ここで、c=(0.0005,0.0008,0.0010,0.0012,0.0015,0.0020)とし、各イオン濃度cκでの標準偏差σκは、例えばイオン導電率に1%の誤差があるとしてσκ=κ(c|b)×0.01とする。
入出力I/F18は、充放電データを入力してデータ記憶部20に記憶する。充放電データは、図3に示すように電流・温度パターンデータであるが、本実施形態では、温度は25度で固定し、電流パターンを供給する。具体的には、例えば0.1C,0.5C,1.0C,2.0Cの4通りの定電流でSOC100%から0%まで放電し、逆に、0%から100%まで充電したときの電流値の時系列データを供給する。
図5に、推定装置10における推定処理のフローチャートを示す。遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm)を用いた処理である。
まず、内部パラメータの初期値を設定する(S101)。初期値は、例えば次のように設定する。
<交換電流密度i
正極iocini=0.08mA/cm
負極ioaini=0.11mA/cm
<イオン拡散係数Ds>
正極Dscini=1.0×10−9cm/s
負極Dsaini=3.9×10−10cm/s
<初期イオン濃度c
正極c cini=3.90(mol/dm
負極c aini=14.87(mol/dm
<最大イオン濃度csmax
正極csmaxcini=22.86(mol/dm
負極csmaxaini=26.39(mol/dm
<開回路電位U
正極の係数aの初期値aco及び負極の係数aの初期値aaoは上記した通りである。
<イオン導電率κ>
係数bの初期値bは上記した通りである。
設定された内部パラメータの初期値は、入出力I/F18を介してプログラムメモリ14あるいはデータ記憶部20に記憶される。
次に、複数仮説を作成する(S102)。具体的には、CPU12は、プログラムメモリ14あるいはデータ記憶部20に記憶されている各内部パラメータの初期値を読み出し、これらの初期値にノイズを加えて複数、例えば1000個の仮説を作成する。交換電流密度ioの場合、
oc=ioc+0.01×nrand×ioc
等である。ここで、nrandは平均0、分散1の正規分布に従う乱数である。
次に、作成した複数の仮説それぞれをパラメータとして、充放電データと同様の電流値、すなわち0.1C、0.5C、1C、2Cに対する電圧値を電池シミュレーションモデルを用いて算出し、以下の式でスコアp(y|x)を算出する。
Figure 2015135286
ここで、g(x)は電池シミュレーションモデルを用いて算出された時系列の電圧値であり、ytはデータ記憶部20に記憶されている実測値の電圧値である。また、σは実測値の標準偏差である。
次に、CPU12は、各内部パラメータの事前分布をプログラムメモリ14あるいはデータ記憶部20から読み出し、各仮説のパラメータの事前分布p(x)を、それぞれのパラメータの事前分布を用いて以下のように算出する。
Figure 2015135286
この式は、各パラメータの事前分布が互いに独立と仮定したものである。
そして、これらの算出結果より、仮説毎に事後確率p(x|y)に比例するスコアを算出することで仮説を評価する(S103)。スコアは、ベイズの定理に従い、
score=p(y|x)p(x)
により算出する。このスコアscoreが最大となる内部パラメータベクトルxが実測値に最も適合する内部パラメータベクトルと推定される。
次に、CPU12は、遺伝的アルゴリズムにおける交叉、複製、突然変異の確率をそれぞれ0.7,0.2,0.1として動作を選択する(S104)。また、CPU12は、各仮説を、
Figure 2015135286
の確率で、選択するか否かを決定する(ルーレット選択)。そして、CPU12は、選択した交叉、複製、突然変異のいずれかの動作を、上記の確率で選択した仮説に対して実行する。仮設の数が所定数、例えば1000個になるまで動作の選択及び仮説の選択を繰り返す。
最後に、CPU12は、世代数(繰り返し回数)が所定の上限値、例えば10000に達したか、あるいは前世代と現世代の仮説の平均ベクトルの2乗誤差が0.0000001以下になったか否かを判定し(S105)、条件が満たされた場合に繰り返し処理を終了する。前世代と現世代の仮説の平均ベクトルの2乗誤差が0.0000001以下とは、要するに前回と今回の推定結果に変化がないことを意味する。CPU12は、最終的に得られた内部パラメータベクトルxを最終的な推定結果として入出力I/F18を介して外部機器、例えばディスプレイに出力する。
図6に、交換電流密度iの事前分布の一例を示す。事前分布は、図示のようにガウス分布で与えられる。また、図7に、開回路電位Uの事前分布の一例を示す。事前分布は、関数のフィッティング度合いで与えられる。
このように、本実施形態では、二次電池の内部パラメータを物理量に基づくパラメータと関数に基づくパラメータに分類し、前者に関してはガウス分布として事前分布を規定し、後者に関しては関数のフィッティング度合いとして事前分布を規定することで制約条件を課すことで、それぞれのパラメータが想定外の値に収束してしまう事態を確実に防止できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態では、物理量に基づくパラメータの事前分布としてガウス分布を設定したが、ガウス分布に限らず他の確率分布関数を用いても良い。
また、本実施形態では、内部パラメータの推定に遺伝的アルゴリズムを用いているが、遺伝的アルゴリズムに限らず他のアルゴリズムを用いても良い。
また、本実施形態では、二次電池の内部パラメータとして、開回路電位、イオン導電率、交換電流密度、イオン拡散定数、初期イオン濃度、最大イオン濃度を示したが、必ずしもこれら全てを推定する必要はなく、いずれか一部、例えばイオン拡散定数とイオン導電率と開回路電位を推定する構成としてもよい。
さらに、本実施形態では、二次電池としてリチウムイオン二次電池を例示したが、これに限定されるものではなく任意の二次電池に適用し得る。リチウムイオン二次電池は、具体的には負極にLixC6、正極にLiyMn2O4、電解液にエチレンカーボネートECとジメチルカーボネートDMC、混合体積比EC:DMC=1:2としたものであるが、これに限定されない。初期値に関しては、計測して求めることができるが、例えば交換電流密度に関しては交流インピーダンス法で求めた内部抵抗値から算出することができ、イオン拡散定数についてはNMR法等を用いることができる。
10 推定装置、12 CPU、14 プログラムメモリ、16 ワーキングメモリ、18 入出力I/F、20 データ記憶部。

Claims (4)

  1. 二次電池の内部パラメータを用いた二次電池の電気化学反応モデルに基づくシミュレーションモデルを記憶するモデル記憶手段と、
    前記内部パラメータのとり得る値の範囲を示す事前分布を記憶する事前分布記憶手段と、
    前記内部パラメータを設定し、前記シミュレーションモデルを用いて電流データに対応する電圧データを算出して前記事前分布及び実測電圧データを用いて評価することで、前記実測電圧データに適合する前記内部パラメータを推定する処理手段と、
    を備えることを特徴とする二次電池の特性推定装置。
  2. 前記内部パラメータは、物理量に基づくパラメータと、関数に基づくパラメータを含み、
    前記物理量に基づくパラメータの事前分布は確率分布関数であり、関数に基づくパラメータの事前分布は実測値に対する関数のフィッティング度合いであることを特徴とする請求項1記載の二次電池の特性推定装置。
  3. 前記処理手段は、前記内部パラメータのベクトルxを設定したときに前記シミュレーションモデルを用いて算出された電圧データをg(x)、実測電圧データをyt、内部パラメータの前記事前分布をp(x)としたときに、
    スコア=p(y|x)p(x)
    但し、σを実測電圧データの標準偏差として、
    Figure 2015135286
    を算出することで評価し、前記スコアが最大となる前記ベクトルxを推定することを特徴とする請求項1,2のいずれかに記載の二次電池の特性推定装置。
  4. 前記内部パラメータは、開回路電位、イオン導電率、交換電流密度、イオン拡散定数、初期イオン濃度、最大イオン濃度の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池の特性推定装置。
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