JP2015135126A - 油圧作動装置及びパンチャー - Google Patents

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Abstract

【課題】確実にピストンを初期位置に戻すことができる油圧作動装置を提供する。【解決手段】第1シリンダ室14A及び/又は第2シリンダ室14Bと油排出路12との連通状態を切り換えるための切換弁40を備え、切換弁40は、通常運転時、ピストン8を第2シリンダ室14B側に移動させるとき、第2シリンダ室14Bと油排出路12とを連通し第1シリンダ室14Aと油排出路12との連通を遮断し、ピストン8を第1シリンダ室14A側に移動させるとき、第1シリンダ室14A及び第2シリンダ室14Bと油排出路12とを連通するように作動し、戻しばね23の付勢力によりピストン8が第1シリンダ室14A側に戻らない場合、切換弁40は、ピストン8を第1シリンダ室14A側に移動させるように、第1シリンダ室14Aと油排出路12とを連通し第2シリンダ室14Bと油排出路12との連通を遮断するように作動する。【選択図】図1

Description

本発明は、油圧作動装置及びこの油圧作動装置を備えたパンチャーに関する。
従来、パンチャー等に使用される油圧作動装置としては、例えば特許文献1に記載されるように、ピストンを一方側へ移動させるときは油圧により移動させ、他方側へ移動させるときはばねの力によって移動させる、いわゆる単動式の油圧作動装置がある。
また、例えば特許文献2に記載されるように、第1シリンダ室及び第2シリンダ室を有し、第1シリンダ室または第2シリンダ室内に油圧を発生させることにより、ピストンを往復させる、いわゆる複動式の油圧作動装置である。
特開平8−42517号公報 特許第3721260号公報
しかしながら、前述の特許文献1に記載のような単動式の油圧作動装置では、例えばパンチャーとして使用したときに加工材料がポンチに引っかかった場合など、ばねの力によってピストンを初期位置に戻すことができない場合がある。
また、特許文献2に記載のような複動式の油圧作動装置では、通常運転中、何らかの不具合によって作動油を供給するポンプが停止した場合、ピストンを初期位置に戻すことができなくなってしまう。
本発明は、確実にピストンを初期位置に戻すことができる油圧作動装置及びこの油圧作動装置を備えたパンチャーを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る油圧作動装置は、シリンダと、シリンダ内に摺動可能に配置されるピストンと、シリンダ内にてピストンの一方側に形成される第1シリンダ室と、シリンダ内にてピストンの他方側に形成される第2シリンダ室と、第1シリンダ室に連通する第1の油供給路と、第2シリンダ室に連通する第2の油供給路と、第1シリンダ室及び第2シリンダ室に連通可能な油排出路と、第1シリンダ室及び/又は第2シリンダ室と油排出路との連通状態を切り換えるための切換弁と、ピストンを第1シリンダ室側に付勢する戻しばねと、を備え、切換弁は、通常運転時、ピストンを第2シリンダ室側に移動させるとき、第2シリンダ室と油排出路とを連通し第1シリンダ室と油排出路との連通を遮断し、ピストンを第1シリンダ室側に移動させるとき、第1シリンダ室及び第2シリンダ室と油排出路とを連通するように作動し、戻しばねの付勢力によりピストンが第1シリンダ室側に戻らない場合、切換弁は、ピストンを第1シリンダ室側に移動させるように、第1シリンダ室と油排出路とを連通し第2シリンダ室と油排出路との連通を遮断するように作動する、ことを特徴としている。
本発明においては、通常運転時、ピストンが第2シリンダ室側に移動する際には、切換弁が、第2シリンダ室と油排出路とを連通し且つ第1シリンダ室と油排出路との連通を遮断する。これにより、第1の油供給路から供給された油は、第1シリンダ室に貯留して油圧を発生し、その一方で第2の油供給路から供給された油は、第2シリンダ室を介して油排出路から排出される。したがって、ピストンは第1シリンダ室に発生した油圧により第2シリンダ室側に移動する。
ピストンが第1シリンダ側に移動する際には、切換弁は、第1シリンダ室及び第2シリンダ室を油排出路に連通する。これにより、第1の油供給路及び第2の油供給路から供給された油は、それぞれ第1シリンダ室及び第2シリンダ室を介して油排出路に排出され、第1シリンダ室及び第2シリンダ室には、油圧が発生しない。ピストンは、戻しばねの付勢力によって第1シリンダ室側に移動する。
次に、ピストンが何らかの不具合等によって戻しばねの付勢力によって第1シリンダ室側に戻らなかった場合、切換弁は、第1シリンダ室と油排出路とを連通し且つ第2シリンダ室と油供給路との連通を遮断する。これにより、第1の油供給路から供給された油は、第1シリンダ室を介して油排出路から排出され、その一方で第2の油供給路から供給された油は、第2シリンダ室に貯留して油圧を発生する。したがって、ピストンは第2シリンダ室に発生した油圧により、第1シリンダ室側に移動する。
本発明に係る油圧作動装置によれば、通常運転時には、戻しばねの付勢力によってピストンを初期位置に戻すので、何らかの不具合によって油の供給が停止したとしても、ピストンを確実に初期位置に戻すことができる。また、ピストンが戻しばねの付勢力で戻らない場合には、油圧によってピストンを初期位置に戻すので、この場合でもピストンを確実に初期位置に戻すことができる。
また、本発明の実施の形態では、ピストンには、第1シリンダ室と第2シリンダ室とを連通するとともに油排出路と連通する連通孔が形成され、切換弁は、連通孔を貫通するスライド棒と、スライド棒の一端に設けられ連通孔の第1シリンダ室側の開口を塞ぐ第1弁と、スライド棒の他端に設けられ連通孔の第2シリンダ室側の開口を塞ぐ第2弁と、を備える。
この実施の形態においては、スライド棒の一端に第1弁が設けられ、スライド棒の他端に第2弁が設けられているので、スライド棒が、第1弁が第1シリンダ室側の開口を塞ぐように移動すると、第1シリンダ室と連通孔との連通が遮断され、第2シリンダ室と油排出路とが連通孔を介して連通する。スライド棒が、第2弁が第2シリンダ室側の開口を塞ぐように移動すると、第2シリンダ室と連通孔との連通が遮断され、第1シリンダ室と油排出路とが連通孔を介して連通する。更に、スライド棒が第1シリンダ室側の開口及び第2シリンダ室側の開口の両方を開放するような位置に移動すると、第1シリンダ室及び第2シリンダ室の両方が連通孔を介して油排出路に連通する。
したがって、この実施の形態によれば、スライド棒の移動による簡単な構造で第1シリンダ室のみの遮断、第2シリンダ室のみの遮断、並びに第1シリンダ室及び第2シリンダ室の両方の開放を行うことができる。
本発明の別の実施の形態では、切換弁には、切換弁を第1シリンダ室側に付勢する保持ばねが設けられており、保持ばねの付勢力は、ピストンが戻しばねの付勢力によって第1シリンダ室側に移動している際に、切換弁の第1弁及び第2弁の両方を開き、ピストンが戻しばねの付勢力によって第1シリンダ室側に移動しないときには、第2弁を閉じるように設定されている。
この別の実施の形態においては、保持ばねは切換弁を第1シリンダ室側に付勢しており、通常運転時、ピストンが戻しばねの付勢力によって第1シリンダ室側に移動している際には、切換弁は、第1弁及び第2弁の両方を開く位置において安定する。また、ピストンが戻しばねの付勢力によって第1シリンダ室側に移動しない場合には、切換弁は、保持ばねの付勢力によって第2弁が閉じる位置において安定する。
したがって、この別の実施の形態によれば、保持ばねの付勢力の設定によって第1弁及び第2弁の両方の開放、または第2弁の閉鎖を行うので、簡単な構造で切換弁の動作を行うことができる。
本発明の更に別の実施の形態では、第2シリンダ室には、ピストンが第2シリンダ室側端部までに移動したときに、切換弁に当接するストッパと、切換弁を押圧して第1シリンダ室側に移動させるためのキックスプリングと、が設けられている。
本発明の更に別の実施の形態では、ピストンが第2シリンダ室側端部まで移動したとき、切換弁がストッパに当接し、キックスプリングによって切換弁が押圧されて第1シリンダ側に移動する。このとき、通常運転時には、切換弁は第1弁及び第2弁の両方を開放し、戻しばねの付勢力によってもピストンが戻らない場合には、切換弁は、第1弁を開放すると共に第2弁を閉じる。
したがって、この別の実施の形態によれば、ストッパ及びキックスプリングによって切換弁の動作のきっかけを作ることにより、簡単な構造で切換弁による切換動作を行うことができる。
本発明の第2の観点に係るパンチャーは、前述の油圧作動装置を備えたことを特徴としている。
本発明の第2の観点に係るパンチャーは、前述の油圧作動装置を備えているので、前述と同様の効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るパンチャーの断面図である。 本発明の一実施形態に係るパンチャーの一部拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係るパンチャーの動作を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパンチャーの動作を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパンチャーの動作を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパンチャーの動作を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るパンチャー1の断面図である。なお、本実施形態においては、図1における上下方向をパンチャー1の上下方向として説明するが、パンチャー1は、任意の向きに配置されることが可能である。
図1に示すように、パンチャー1は、ポンチ2と、ポンチ2を往復動させるための油圧作動装置4とを備えている。
油圧作動装置4は、シリンダ本体6と、シリンダ本体6に固定されるヘッド7と、シリンダ本体6内に摺動可能に設けられたピストン8と、シリンダ本体6内に作動油を供給するための油供給路10と、シリンダ本体6内から作動油を排出するための油排出路12と、を備えている。
シリンダ本体6は、内部にシリンダ室14を形成しており、シリンダ室14の下端はヘッド7によって閉鎖されている。シリンダ室14は、ピストン8によって第1シリンダ室14Aと第2シリンダ室14Bとに分割されている。
ピストン8は、シリンダ室14を分割するピストンヘッド16と、ピストンヘッド16から第2シリンダ室14B側に突出するピストンロッド18とを備える。ピストンヘッド16には、外周に凹部19が形成されており、この凹部19とシリンダ室14の内壁との間に第3のシリンダ室20を形成している。凹部19の軸線方向両側にはそれぞれOリング22が設けられ、これらのOリング22により、第1シリンダ室14A、第2シリンダ室14B、及び第3のシリンダ室20はそれぞれ隔離されている。ピストンロッド18は、シリンダ本体6を貫通して外部に延び、端部においてポンチ2に接続されている。
ピストンヘッド16の下面と第2シリンダ室14Bの下面との間には、ピストン8を上側(第1シリンダ室14A側)に付勢する戻しばね23が設けられている。戻しばね23は、二重の圧縮ばねになっており、その一端は、ピストンヘッド16の下面に固定され、他端はシリンダ室14の下面に固定されている。
油供給路10は、第1シリンダ室14Aに作動油を供給する第1の油供給路24と、第2シリンダ室14Bに作動油を供給する第2の油供給路26とを有する。第1の油供給路24は、シリンダ本体6内に形成され、シリンダ室14の上方に、互いに90度の角度間隔をあけて2つ設けられており(図1においては2つの第1の油供給路24のうちの1つが示されている)、シリンダ室14の軸線方向と平行な方向に延びている。第1の油供給路24の一方の端部は、第1シリンダ室14Aの上面に開口しており、これにより、第1の油供給路24は第1シリンダ室14Aに連通している。第1の油供給路24の他方の端部は、プランジャ28(図1においては2つのプランジャのうちの1つが示されている)に接続されている。プランジャ28は、図示しないポンプに接続されている。
第2の油供給路26は、シリンダ本体6内に形成され、シリンダ室14の上方及びシリンダ室14の外側を通って、シリンダ室14の下端近傍まで、シリンダ室14の軸線方向と平行な方向に延びている。第2の油供給路26の一方の端部は、第2シリンダ室14Bの側面に開口しており、これにより、第2の油供給路26は、第2シリンダ室14Bに連通している。ここで、シリンダ室14は、その下端に下側に広がる円錐台形の端部領域15を有しており、第2の油供給路26の一方の端部は、この端部領域15の傾斜側面に対して直角に開口している。第2の油供給路26の他方の端部は、第1の油供給路24の一方と90度の角度間隔をあけて配置され、プランジャ30に接続されている。プランジャ30は、図示しないポンプに接続されている。
このように、第1シリンダ室14Aには、2つの第1の油供給路24が接続され、第2シリンダ室14Bには、1つの第2の油供給路26が接続されている。
油排出路12は、シリンダ本体6内に形成され、ピストン8の軸線方向に垂直な方向にシリンダ本体6外部まで延びる貫通路32と、ピストン8の軸線方向に平行な方向に延びる排出経路34とを有している。貫通路32の一方の端部は、第3のシリンダ室20に開口しており、シリンダ室14の内壁において貫通路32が開口する部分には、環状の凹部36が形成されている。貫通路32の他方の端部は、シリンダ本体6の外側に設けられたエアパック38に接続している。エアパック38は、各シリンダ室14A,14B,20に供給される作動油の量を調整するバランサとして機能する。排出経路34の一方の端部は、貫通路32に接続し、他方の端部は、図示しない作動油貯留室に接続されている。
ピストンヘッド16には、第1シリンダ室14A及び第2シリンダ室14Bと、油排出路10との連通状態を切り換える切換弁40が設けられている。
図2は、本発明の一実施形態に係るパンチャー1の一部拡大断面図である。この図2に示すように、切換弁40は、ピストンヘッド16に形成された連通孔42に設けられている。連通孔42は、ピストンヘッド16の上下面を貫通するようにピストン8の軸線方向に沿って形成された縦方向孔44と、縦方向孔44と第3のシリンダ室20とを連通する横方向孔46とを有する。縦方向孔44の上部及び下部には、中央部よりも大きな直径を有する第1大径部44Aと第2大径部44Bとが形成されている。横方向孔46は、第1大径部44Aと第3のシリンダ室20とを連通する第1横方向孔46Aと、第1大径部44Bと第3のシリンダ室20とを連通する第2横方向孔46Bとを有する。第1横方向孔46Aは、第3のシリンダ室20の上端、すなわちピストンヘッド16の凹部19の上端において第3のシリンダ室20に開口している。また、第2横方向孔46Bは、第3のシリンダ室20の下端、すなわちピストンヘッド16の凹部19の下端において第3のシリンダ室20に開口している。第1横方向孔46A及び第2横方向孔46Bの開口部は、ピストン8が上死点に位置している状態で、第2横方向孔46Bの開口部がシリンダ室14の内面に形成された環状の凹部36に対向する位置に配置され、ピストン8が下死点に位置している状態で、第1横方向孔46Aの開口部が凹部36に対向する位置に配置されるようになっている。
切換弁40は、連通孔42の縦方向孔44内にスライド可能に配置されたスライド棒48と、スライド棒48の上端に設けられ、連通孔42の上方の開口を塞ぐことが可能な第1弁50と、スライド棒48の下端に設けられ、連通孔42の下方の開口を塞ぐことが可能な第2弁52と、を有する。
スライド棒48は、連通孔42の中央部の直径よりわずかに小さい直径で形成されており、連通孔42の長手方向の寸法よりも長く形成されている。したがって、スライド棒48は、連通孔42に挿通された状態では、その端部が連通孔42よりも突出することとなる。
第1弁50は、連通孔42の第1大径部44Aの直径よりも大きな直径を有する円盤状に形成されている。第1弁50の下面は平坦に形成され、上面は僅かに円錐状あるいは断面円弧状に形成されている。
第2弁52は、連通孔42の第2大径部44Bの直径よりも大きな直径を有する円盤状に形成されている。第2弁52の上面は平坦に形成され、下面側には下方に突出する突出部52Aが形成されている。
連通孔42の第1大径部44Aには、切換弁40を上方に付勢して切換弁40の第1弁50を開く方向に保持するための保持ばね54が設けられている。保持ばね54の上端は切換弁40の第1弁50の下面に当接され、下端は、第1大径部44Aの下面に当接されている。
また、シリンダ室14の下端において、切換弁40の真下に対応する位置には、ヘッド7に形成された凹部53内に固定された円筒状のストッパ55が設けられている。ストッパ55には、ピストン8が下死点に達したときに切換弁40を上方に押し上げるためのキックスプリング56の一端が固定されている。キックスプリング56の他端は、負荷がかからない状態では、ストッパ55の上端よりも上方に突出している。キックスプリング56は、第2弁52の突出部52Aの直径よりも大きく且つ第2弁52自体の直径よりも小さい直径を有している。
このような構造の本実施形態によるパンチャー1によれば、以下のように動作する。
図3から図6は、本発明の一実施形態に係るパンチャー1の動作を示す図である。まず、前述の図2に示すように、初期状態において、パンチャー1は、戻しばね23の付勢力によってピストン8がシリンダ室14上端の上死点まで移動した状態となっている。この初期状態では、切換弁40の第1弁50の上端がシリンダ室14の上面に当接した状態となっている。この状態で、ポンプから作動油を圧送すると、作動油は、プランジャ28を介して2つの第1の油供給路24を通って第1シリンダ室14Aに入る。また、作動油は、プランジャ30を介して1つの第2の油供給路26を通って第2シリンダ室14Bに入る。
ピストン8が上死点にある状態では、第1弁50が閉じ、連通孔42の第1シリンダ室14A側の開口を塞ぐので、第1シリンダ室14Aに入った作動油は、第1シリンダ室14Aに貯留して圧力を発生させる。このとき作動油は、第1弁50の上面と第1シリンダ室14Aの上面との間に入り込み、第1弁50の上面にも油圧を発生させる。これにより、第1弁50は保持ばね54の付勢力に抗して油圧によって下方に押し付けられ、第1弁50は閉じたままとなる。
一方、ピストン8が上死点にある状態では、第2弁52の上面は、連通孔42の第2のシリンダ側14Bの開口を塞いでいないので、第2の油供給路26から第2シリンダ室14Bに入った作動油は、連通孔42を通って第3のシリンダ室20に入り、その後油排出路12を通って外部に排出される。したがって第2シリンダ室14Bには油圧は発生しない。
このような作動油の移動により、作動油を供給すると、第1シリンダ室14Aに発生した油圧により、図3に示すように、ピストン8は下方に移動する。
図4は、ピストン8が下死点まで移動した状態を示す。ピストン8が下死点まで到達すると、ピストンロッド18の下端に結合されたポンチ2が材料の孔あけ加工を行う。このとき、切換弁40の第2弁52の突出部52Aがストッパ55に当接するとともに、キックスプリング56に受け入れられてキックスプリング56の上端が第2弁52の下面に当接する。
このストッパ55への当接及びキックスプリング56の付勢力により、第2弁52は第1シリンダ室14A内の油圧に抗して上方に移動し、第1弁50を開く。図5は、第1弁50が開いた状態を示す。第1弁50が開くと、第1シリンダ室14A内の作動油は、連通孔42を通って第3のシリンダ室20に入り、油排出路12を通って外部に排出される。第1シリンダ室14A内の油圧が開放されるため、戻しばね23の付勢力により、ピストン8は上方に移動を始める。このとき、切換弁40は、第1弁50及び第2弁52の両方を開いた状態に保持される。これは、ピストン8が上方に移動する際に第1シリンダ室14A内の作動油を排出しようとするため、第1弁50に下方に力がかかり、この力と保持ばね54の保持力とが釣り合っていると考えられる。つまり、保持ばね54の付勢力は、戻しばね23の付勢力、第1シリンダ室14A及び第2シリンダ室14Bを流れる作動油、ピストン8の移動速度等の条件の下で、付勢力によって第2弁52を閉じてしまうことなく、第1弁50及び第2弁52の両方が開く位置で保持されるように設定されている。
ピストン8が上方に移動すると、上死点において切換弁40の第1弁50の上面がシリンダ室14の上面に当接し、第1弁50を閉じて図2の初期状態に戻る。
次に、材料に孔あけ加工をした際に、ポンチ2が材料に引っかかってしまう等、何らかの不具合によってピストン8が戻しばね23の付勢力によって初期状態に戻らない場合の動作について説明する。
ピストン8が戻しばね23の付勢力によって上方に移動しない場合、ピストン8の移動速度が0となるため、前述のような保持ばね54の付勢力とその他の条件との均衡がくずれて保持ばね54の付勢力が勝り、図6に示すように、保持ばね54が切換弁40を上端まで押し上げる。これにより、第2弁52が閉じ、第2シリンダ室14Bに油圧が発生する。一方、第1弁50は開いているため、第1シリンダ室14Aに入った作動油は、連通路42、第3のシリンダ室20、及び油排出路12を通って外部に排出される。このため、第1シリンダ室14Aには油圧は発生しない。
このような切換弁40の動作により、ピストン8は、第2シリンダ室14Bに発生した油圧により上方に移動する。
このような実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
パンチャー1の通常運転中、ピストン8が上方に移動する際には、切換弁40が、第1弁50及び第2弁52の両方を開き、ピストン8が戻しばね23の付勢力によって上方に移動しない場合には、切換弁40が第1弁50を開き第2弁52を閉じるので、油圧の力によってピストン8を戻すことができる。通常運転中は戻しばね23の力によってピストン8を戻す、いわゆる単動式の油圧装置として機能し、必要な場合にのみ油圧でピストン8を上方に戻す、いわゆる複動式の油圧装置として機能するので、戻しばね23による簡単な構造を採用しながら、何らかの不具合が発生した場合には油圧で確実にピストン8を初期位置に戻すことができる。
第1の油供給路24及び第2の油供給路26から常に第1シリンダ室14A及び第2シリンダ室14Bにそれぞれ作動油が供給され、切換弁40の切換によって作動油の排出経路との連通を選択切換するように構成されているので、一つの切換弁40を使用した簡単な構造で油圧の切換を行うことができる。
また、切換弁40が、スライド棒48と、その一端の第1弁50と、他端の第2弁52とを有して構成されているので、切換弁40を所定位置に移動させるだけで、第1弁50のみを閉じる、第2弁52のみを閉じる、または第1弁50及び第2弁52の両方を開く、という開弁状況を作ることができる。したがって、簡単な構造で弁の切換を行うことができる。
更に、保持ばね54が、戻しばね23によってピストン8が正常に初期位置に戻る場合には第1弁50及び第2弁52の両方を開くような付勢力に設定され、ピストン8が何らかの不具合によって戻しばね23によって初期位置に戻らない場合には第2弁52を閉じるような付勢力に設定されている。切換弁40の弁の切換を、保持ばね54の付勢力と、戻しばね23やピストン8の移動速度等のバランスによって行うので、不具合が生じた場合には自動的に切換弁40の切換が行われる。したがって正常に運転しているか否かの検出等が不要となるため、簡単な構造で通常運転中及び不具合が生じた場合の両方に対応することができる。
切換弁40の下方にストッパ55及びキックスプリング56が設けられているので、ピストン8が下死点に達したとき自動的に切換弁40の切換が行われる。したがって簡単な構造で切換弁40の切換タイミングを管理することができる。
第1の油供給路24が2つ設けられ、第2の油供給路26は1つ設けられているので、ピストン8を下方へ移動させて孔あけ等の作業を行う際には2つの第1の油供給路24から作動油を供給して迅速かつ確実に作業を行うことができる。何らかの不具合があってピストン8を上方へ戻す際には、必要以上の力も速度も必要がないので、1つの第2の油供給路26を用いてピストン8を移動させる。したがって、必要最小限の作動油の供給で効率よくパンチャー1を作動させることができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
前述の実施形態では、切換弁40の切換を保持ばね54の付勢力の設定によって自動的に行っていたが、これに限らず、構造はより複雑にはなるが、例えばピストンの位置を検出してピストンが上死点あるいは下死点に達したことを検出したとき、またはピストンが戻しばねの付勢力によって初期位置に戻らないことを検出したときに切換を行うように構成してもよい。
切換弁は、スライド棒、第1弁、及び第2弁を一体で有する構造に限らず、例えば第1弁及び第2弁を別々に有し、それぞれを必要に応じて開閉制御するものであってもよい。
第1シリンダ室に第1の油供給路が2つ接続され、第2シリンダ室に第2の油供給路が1つ接続されていたが、これに限らず、第1及び第2の油供給路の設置数は任意である。また、油排出路の設置数も任意に設定してよい。
1 パンチャー
2 ポンチ
4 油圧作動装置
6 シリンダ本体
8 ピストン
10 油供給路
12 油排出路
14 シリンダ室
14A 第1シリンダ室
14B 第2シリンダ室
20 第3のシリンダ室
23 戻しばね
40 切換弁
42 連通孔
48 スライド棒
50 第1弁
52 第2弁
54 保持ばね
56 キックスプリング

Claims (5)

  1. シリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に配置されるピストンと、
    前記シリンダ内にて前記ピストンの一方側に形成される第1シリンダ室と、
    前記シリンダ内にて前記ピストンの他方側に形成される第2シリンダ室と、
    前記第1シリンダ室に連通する第1の油供給路と、
    前記第2シリンダ室に連通する第2の油供給路と、
    前記第1シリンダ室及び前記第2シリンダ室に連通可能な油排出路と、
    前記第1シリンダ室及び/又は前記第2シリンダ室と前記油排出路との連通状態を切り換えるための切換弁と、
    前記ピストンを前記第1シリンダ室側に付勢する戻しばねと、を備え、
    前記切換弁は、通常運転時、前記ピストンを前記第2シリンダ室側に移動させるとき、前記第2シリンダ室と前記油排出路とを連通し前記第1シリンダ室と前記油排出路との連通を遮断し、前記ピストンを前記第1シリンダ室側に移動させるとき、前記第1シリンダ室及び前記第2シリンダ室と前記油排出路とを連通するように作動し、
    前記戻しばねの付勢力により前記ピストンが前記第1シリンダ室側に戻らない場合、前記切換弁は、前記ピストンを前記第1シリンダ室側に移動させるように、前記第1シリンダ室と前記油排出路とを連通し前記第2シリンダ室と前記油排出路との連通を遮断するように作動する、
    ことを特徴とする油圧作動装置。
  2. 前記ピストンには、前記第1シリンダ室と前記第2シリンダ室とを連通するとともに前記油排出路と連通する連通孔が形成され、
    前記切換弁は、前記連通孔を貫通するスライド棒と、前記スライド棒の一端に設けられ前記連通孔の前記第1シリンダ室側の開口を塞ぐ第1弁と、前記スライド棒の他端に設けられ前記連通孔の前記第2シリンダ室側の開口を塞ぐ第2弁と、を備える、請求項1に記載の油圧作動装置。
  3. 前記切換弁には、前記切換弁を前記第1シリンダ室側に付勢する保持ばねが設けられており、前記保持ばねの付勢力は、前記ピストンが前記戻しばねの付勢力によって前記第1シリンダ室側に移動している際に、前記切換弁の前記第1弁及び前記第2弁の両方を開き、前記ピストンが前記戻しばねの付勢力によって前記第1シリンダ室側に移動しないときには、前記第2弁を閉じるように設定されている、
    請求項2に記載の油圧作動装置。
  4. 前記第2シリンダ室には、前記ピストンが前記第2シリンダ室側端部までに移動したときに、前記切換弁に当接するストッパと、前記切換弁を押圧して前記第1シリンダ室側に移動させるためのキックスプリングと、が設けられている、
    請求項2または請求項3に記載の油圧作動装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の油圧作動装置を備えたことを特徴とするパンチャー。
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