JP2015132863A - 生産活動と生産地の保全を統合した排出権創出方法 - Google Patents

生産活動と生産地の保全を統合した排出権創出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】農林水産業の生産活動と当該生産地における保全活動とを統合した、温室効果ガスの排出権の創出を促進する方法の提供。
【解決手段】農林水産業における生産物の生産地における生産者による生産活動と該生産地およびその周辺地域の保全活動とを統合した温室効果ガスの排出権の創出を促進する方法であって、前記生産活動および保全活動を行わなかった場合に予測される、該生産地における炭素の蓄積量を計算するステップ、前記生産活動および保全活動の後の前記生産地およびその周辺地域における炭素の蓄積量を計算するステップ、蓄積量−蓄積量を計算し、温室効果ガス排出の削減量を算出するステップ、削減量に温室効果ガスの排出権を割り当てるステップ、および前記生産活動による生産物に、前記排出権の認証を関連付けて付加価値を与えるステップを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、農林水産業の生産地における生産活動と該生産地における環境等の保全活動とを統合した、温室効果ガス(GHG)の排出権創出方法または排出権の創出を促進する方法に関する。
農林水産業の生産地における保全活動に対して温室効果ガスの排出権を付与することは既に行われている。
しかしながら、前記温室効果ガスの排出権の創出とともに生産地の保全活動および生産活動の促進に資する統合的な手法は未だ存在しない。また既存の手法は、各々の段階で高度な専門知識を要するため、事業者にとって運用が難しい。これらのことが前記保全活動により温室効果ガスの排出権を取得しようとするインセンティブを阻害し、生産地の保全を妨げる原因の一つである。
上記に鑑み、本発明は、農林水産業の生産活動と当該生産地における保全活動とを統合し、かつ透明性を確保した、温室効果ガスの排出権の創出を促進する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するための方法を種々検討・探索したところ、生産活動によって生産される生産物と排出権とを関連付けることによって上記課題を解決できる可能性があることを見出し、さらに鋭意研究を進めた結果本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、少なくとも以下の発明に関する:
(1)農林水産業における生産物の生産地における生産者による生産活動と該生産地およびその周辺地域の保全活動とを統合した温室効果ガスの排出権の創出を促進する方法であって、以下のステップを含む方法:
前記生産活動および保全活動を行わなかった場合に予測される、該生産地における炭素の蓄積量(S1)を計算するステップ;
前記生産活動および保全活動の後の前記生産地およびその周辺地域における炭素の蓄積量(S2)を計算するステップ;
蓄積量(S2)−蓄積量(S1)を計算し、温室効果ガス排出の削減量を算出するステップ;
削減量に温室効果ガスの排出権を割り当てるステップ; および
前記生産活動による生産物に、前記排出権の認証を関連付けて付加価値を与えるステップ;
ただし前記生産活動および保全活動は、生産活動および保全活動の計画を含む施業計画に従って行われ、かつ該施業計画は、第三者認証機関に認証されたプロジェクト計画書(PDD)に規定されたものである。

(2)さらに以下のステップを含む、前記方法:
生産活動および保全活動の計画を含む施業計画を策定するステップ;
生産活動および保全活動の計画が行われた場合の、生産地域およびその周辺地域における社会および環境への影響を予測するステップ;
前記社会および環境への影響について、REDD+プロジェクトまたはSFCなどの森林認証制度において適格性を評価するステップ;および
前記生産活動および保全活動の結果を記録(monitoring)し、当該記録された結果を当該施業計画と生産物の生産量、炭素の蓄積量、社会・環境への影響予測について比較・対照することにより検証(verify)し、第三者認証機関に検証結果を報告(report)するステップ。
(3)生産地が木材の生産地である前記方法。
(4)生産活動が、生産者によって作成された、生産活動の計画を含む施業計画に従って生産者により行われる、前記いずれかの方法。
(5) 各ステップにおける計算が、2つ以上のデータベースに格納された情報を用いて行われ、該2つ以上のデータベースはネットワーク接続されている、前記いずれかの方法。
(6)炭素の蓄積量(S1)を計算するステップにおいて、土地計画情報DBに情報が格納され、土地計画情報DBに格納された情報を用いて炭素の蓄積量(S1)が計算される、前記いずれかの方法。
(7)土地計画情報DBに格納された情報が、カテゴリー別生産地面積、地位情報、素材歩留まり率および拡大係数から選択される1つまたは2つ以上を含む、前記方法。
(8)炭素の蓄積量(S1)を計算するステップにおいて、参照シナリオDBが情報を格納し、参照シナリオDBに格納された情報を用いて炭素の蓄積量(S1)が計算される、前記いずれかの方法。
(9)参照シナリオDBに格納された情報が、衛星画像、解析結果レポート、生産地カテゴリー別面積、生産地カテゴリー別炭素蓄積量、土壌炭素量、リター・枯死植物情報および地上部/地下部比率から選択される1つまたは2つ以上を含む、前記方法。
(10)削減量に温室効果ガスの排出権を割り当てるステップにおいて、生産活動の量を反映する保全関与指数を用いて排出権を割り当てることを含む、前記方法。
(11)生物多様性、水源涵養等の森林の持つあらゆる環境サービスのうち、定量的な価値の評価が可能なものについて定量的な価値の評価行い、該評価された価値を排出権に加重して適用することを含む、前記いずれかの方法。
なお、本発明は炭素の排出権の創出のみならず、生物多様性、水源涵養等の森林の持つあらゆる環境サービスについて、将来においてそれらの定量的な評価が可能となった場合には、それらすべての環境サービスについて適用可能である。したがって、本明細書において「排出権」の語は、炭素の排出権に限定されないより広範な環境指標についての概念を含むものである場合がある。
本発明によれば、森林等の生産地の保全において排出権を算出する統合的な手法が提供される。すなわち本発明によれば、排出権の算出に加えて、木材を含む森林生産物等の生産物の価値が高められ、事業性が改善された手法が同時に提供されるという効果が奏される。
また本発明によれば、事業の持続可能性が確認および検証される方法が提供される。
さらに、本発明のうち、削減量に温室効果ガスの排出権を割り当てるステップにおいて、生産活動の量を反映する保全関与指数を用いて排出権を割り当てることを含むものによれば、プロジェクトに参加する事業者や個人に排出権や利益を分配する公平で透明性の高い方法が提供される。
また、本発明は炭素の排出権のみならず、生物多様性、水源涵養等の森林の持つあらゆる環境サービスについて、将来においてそれらの定量的な評価が可能となった場合、それらすべてについて適用可能であり、そのことによってより持続可能な環境開発の手段を提供することができる。
本発明の方法を図示した図面である。 本発明の一態様を表す図面である。 本発明の上記一態様をより詳細に表す一図面である。 本発明の上記一態様をより詳細に表す他の一図面である。
上記のとおり、本発明は下記の発明に関する:
農林水産業における生産物の生産地における生産者による生産活動と該生産地およびその周辺地域の保全活動とを統合した温室効果ガスの排出権の創出を促進する方法であって、以下のステップを含む方法:

前記生産活動および保全活動を行わなかった場合に予測される、該生産地における炭素の蓄積量(S1)を計算するステップ;
前記生産活動および保全活動が行われるステップ;
前記生産活動および保全活動の後の前記生産地およびその周辺地域における炭素の蓄積量(S2)を計算するステップ;
蓄積量(S2)−蓄積量(S1)を計算し、温室効果ガス排出の削減量を算出するステップ;
削減量に温室効果ガスの排出権を割り当てるステップ; および
前記生産活動による生産物に、前記排出権の認証を関連付けて付加価値を与えるステップ;
ただし前記生産活動および保全活動は、生産活動および保全活動の計画を含む施業計画に従って行われ、かつ該施業計画は、第三者認証機関に認証されたプロジェクト計画書(PDD)に規定されたものである。
本発明のうち、各ステップにおける計算が、2つ以上のデータベースに格納された情報を用いて行われ、該2つ以上のデータベースがコンピュータを介してネットワーク接続されている方法は好ましい。
本発明による方法の概念図を図1として示した。
図1に示されるとおり、本発明の概念は以下の各ステップおよびそれぞれに典型的な各要素により、以下のように表され、全体として一つのプロジェクトが構成される:
1.準備・計画に関する情報(外部情報)を処理するステップ
(1)土地計画情報DB
(2)参照シナリオDB
(3)文書(プロジェクト計画書(PDD))
2.プロジェクト活動に関する情報を処理するステップ
A.森林活動DB
B.排出権計算部
(a)GHG削減量算出工程
(b)GHG排出量算出工程
(c)排出権の払い出し
本発明における生産物は農林水産業による生産物であり、具体的には森林由来の木材および非木材生産物、農作物ならびに漁業産物等である。
生産物が森林由来のものである本発明の態様を例にとって、本発明を詳細に説明する。
1.準備・計画に関する情報(外部情報)を処理するステップ
準備・計画に関する情報(外部情報)を処理するステップは、プロジェクトに含まれる、生産活動および保全活動を含む活動(プロジェクト活動)を計画し、準備する段階に相当するステップである。
当該生産活動および保全活動が行われない場合に予測される、該生産地における炭素の蓄積量(S1)が該ステップにおいて計算されるところ、計算には主として参照シナリオDBに格納された情報が用いられ、土地計画情報DBに格納された外部情報としての準備・計画に関する情報も用いられる。
(1)土地計画情報DB
土地計画情報DBには、上記蓄積量(S1)の計算に用いられる情報に加えて、生産活動および保全活動に関する情報も格納される。
土地計画情報DBに格納される情報の例として以下の情報が挙げられる:
カテゴリー別森林面積(保護林、生産林)、地位情報(生産性または森林成長量)、素材歩留まり率(=素材(=丸太)生産量/立木材積)、拡大係数(樹木の炭素蓄積量/素材の炭素蓄積量)等。
上記の各語は、それぞれ以下の意味を表す:
保護林:伐採が実施されない森林
生産林:伐採が行なわれる森林
地位情報:あらかじめ設定した林区ごとに規定する森林の年間成長量(m3/ha/年)。一般に、地形や土壌など樹木の生育に関連する諸条件がよければ数値が高くなる。林区ごとに樹種に応じた年間成長量を設定する場合と、土地毎に生産性区分と係数(例えば、良:1.2、普通:1.0、悪:0.8)を定めておき、樹種や森林カテゴリーごとの標準成長量を掛け合わせて算出する方法などがある。この計算例として、樹種アカシア20m3/ha/year×(土地区分係数良:1.2)=24 m3/ha/year。地位情報の運用上の管理は、適当量のモニタリングプロットを設定し、実測値から定期的に見直す方法を採る。
枝葉、根の炭素量まで計算するための拡大係数は既存調査、文献から設定したり、実測値に基づいて設定したり、IPCCガイドラインの定数を代用してよい。
より詳細には、立地環境DB、施業・栽培方法DB、作物特性DBとデータベースを分割してデータ・情報を蓄積し、それらの情報からより詳細・緻密な樹種、作物別生産量計算を行うことができる。
土地計画情報DBに格納されたデータにより、下記の値が算出される。
・保護林の成長量=地位情報×保護林面積
・生産林のポテンシャル素材生産量=地位情報×生産林面積×素材歩留まり率
・生産活動の森林保全関与指数=保護林/生産林
上記森林保全関与指数とは、生産林における生産活動(生産された素材(丸太)の体積)が関連性あるいは相互補完関係のある保護林の保護に対してどの程度貢献するかを規定する数値である。関連性あるいは相互補完関係とは、例えば、隣接する、同じ行政界に含まれる、同じ流域であるなどが考えられる。
森林保全関与指数の算出方法については、保護林と生産林の面積比、立木材積比、炭素貯蔵量比、保護林と生産林の合計炭素貯蔵量と生産林の立木在籍の割合、など複数の算出方法が想定されるところ、これらの計算方法により自動計算される場合と、個別の林地の事情を鑑みて数値が設定される(例えば、政府が数値を設定する、審査機関が設定する、ステークホルダーで構成される協議会を組織し合議の上設定する等)場合とがある。
(2)参照シナリオDB
参照シナリオDBには、当該生産活動が行われない場合における、将来的な炭素の蓄積量(S2)の予測値を計算するための情報が格納される。
具体的には、参照シナリオDBには例えば以下の格納情報が格納される:
衛星画像、解析結果レポート(将来予測に一致)、森林カテゴリー別面積(過去、現在、将来予測)、森林カテゴリー別炭素蓄積量、土壌炭素量、リター・枯死木情報、地上部/地下部比率等。
参照シナリオDBに格納されたデータにより、下記が算出される。
・参照レベル(炭素蓄積量の将来予測:一般的には森林劣化、森林減少が進行することにより炭素蓄積量が減少していくというシナリオを取る)
参照レベルは自動で計算される場合と、科学的知見および/または社会経済状況を鑑みて人為的あるいは政策的に設定される場合とがある。
ある時点での炭素蓄積量を自動的に計算する場合は、以下のとおりに行われてよい:
積和A(将来のある時点での森林カテゴリー別面積×カテゴリー別炭素蓄積量)+積和B(将来森林カテゴリー別面積×カテゴリー別土壌炭素量)+積和C(将来森林カテゴリー別面積×カテゴリー別リター枯死木情報)
より精緻化する場合は、社会環境DBの情報(人口推移、家計統計、GDP、産業別総生産、産業別人口、山火事発生件数)を反映したり、それら情報をGIS上にマッピングして空間解析を行うことにより場所ごとに参照レベルを設定したり、社会への影響を評価するなどの方法を採用してよく、
生物多様性DBの情報(希少種の分布、保護に必要な植生と面積、植生のタイプ別分布およびタイプ別種の多様性)を反映したり、それらの情報をGIS上にマッピングして空間解析を行うことにより、環境への影響を評価する方法を採用してよい。
なお、参照レベルの設定方法は国際交渉でも決まっておらず、様々な方法が検討、提案されている。本発明の方法においては、参照レベルの設定方法は限定されず、従来の方法を用いてよい。
具体的には、衛星画像等から分析した過去の森林減少、劣化のトレンドをそのまま将来も継続すると想定したり、経済成長予想量を反映させる方法などがある。いずれの設定方法についても、参照レベルを予め設定しておき、プロジェクトを走らせたときの実際の炭素蓄積量の変化をモニタリングし、その差をクレジットとする方法は、オーソライズされている。
(3)文書(プロジェクト計画書(PDD))
生産者または事業者が本発明の方法・システムによってプロジェクト計画書(PDD)を作成し、第三者認証機関はこれを審査して承認(validate)する。
森林施業計画として、5カ年計画、年次計画等を作成してよく、これ文書に含めることもできる。
審査は第三者機関によって行われることが好ましい。審査作業はマニュアルに従って行われるため本発明の方法・システムには直接関係しないが、DBのデータ・情報は審査や審査後の検証作業に使用される。
プロジェクトが承認された場合、何らかの承認番号が付与されることを想定するが、当該システムから発行されるクレジットや木材製品にその情報を紐付かせて流通させることができる。
2.プロジェクト活動に関する情報を処理するステップ
プロジェクト活動に関する情報を処理するステップは、プロジェクトに含まれた生産活動および保全活動を含む活動が行われた後に、該活動に関する情報を処理し該生産地における炭素の蓄積量(S2)を計算し、蓄積された炭素の削減量等を算出するステップである。このステップに排出権の払い出しの工程を含んでもよい。
プロジェクト活動に関する情報を処理するステップには、好ましくはA.森林活動DBおよびB.排出権計算部が用いられる。
A.森林活動DB
生産活動および保全活動は、それぞれ森林における伐採等および植林等であるところ、活動DBには、例えば以下の情報が格納される:
・植林に関する情報(林班、面積、樹種、植栽時期、植栽密度等)
・森林の管理情報(地拵え、植栽、下草狩り、施肥、潅水、間伐、主伐、山火事パトロール等の実施記録、コスト等)
・森林モニタリング(サンプルプロット調査結果=生存率、樹種、樹高、胸高直径等)
・生物多様性調査(指標生物の生息数、希少生物の有無など)
・社会経済影響調査(人口、所得、農業生産等)
B.排出権計算部
排出権計算部には、以下の工程を行う計算部が含まれ、それぞれにおいて特定の値が算出される。
(a)GHG削減量算出工程
GHG削減量算出工程は以下のとおりである。
森林活動DBの情報から、当該時点での炭素蓄積量を例えば以下のように算出する。
林班別の蓄積量=面積×面積あたりの蓄積量
または
=面積×植栽してからの時間(年)×年間成長量
面積あたりの蓄積量と年間成長量はサンプルプロット調査結果から算出することができるが、これらに限定されない。
GHG相当蓄積炭素量(S2)=Σ(林班別の蓄積量)
この値と参照レベル(S1)との差(S2−S1)がGHG削減量となる。
(b)GHG排出量算出工程
GHG排出量算出工程は以下のとおりである。
森林DBの活動データからプロジェクトGHG排出量を例えば以下のように算出することができるが、これらに限定されない。
・施肥量×N2O排出量計算係数×温暖化係数
・森林管理実施回数×1回あたりの燃料消費量×換算係数(tCO2/litter)
なお、GHG排出量は条件によっては算出しなくてよい。例えば、小規模の場合などがGHG排出量を算出しなくてよい場合に相当する。
また、リーケージについても考慮される場合がある一方、考慮しなくてよい場合もあることはGHG排出量と同様である。
排出権量は、GHG削減量をそのまま割り当ててよく、GHG排出量を考慮する場合にはGHG削減量−GHG排出量として算出する。
(c)排出権の払い出し工程
排出権の払い出しは、生産活動量×生産活動の森林保全関与指数により、林班ごとすなわち林班を所有する事業者あるいは個人、またはそれを管理する担当者ごとに排出権を払い出すことにより行われる。
例えば、Aが所有する土地(=生産林)が10haあり、この生産林は、Bの土地(20ha)と共有で、50haの保護林と強い関係があり、地下部には平均2mの泥炭があったとする。このときGHG削減量=(保護林の炭素蓄積量+森林全体の地下部蓄積量)−参照シナリオを計算した結果、10,000t-CO2であった場合において、Aは200m3/ha*10ha=2,000m3の素材を生産し、Bは150m3/ha×20ha=3,000haの素材を生産した場合を例に以下に説明する。
Aの活動に由来するクレジットは10,000t-CO2×2,000m3/(2,000m3+3,000m3)=4,000t-CO2となり、この量がAに払い出される。ただし、実際に運用する場合は、プロジェクト運営側の運営手数料分、リスク対応分(将来山火事の発生に備えて一定量天引きして留保しておく)などを引いた分が支給される。また、このとき、生産量だけでなく、森林の管理情報からAの活動量の多少に応じて調整(活動実績が多ければ割り増しされる、一定回数の活動を行っていなければ減額されるなど)したり、生物多様性の調査結果から、例えば希少生物がいる場合は割り増しにしたりする等の調整を行ってよい。
クレジットの払い出しは生産林の素材生産量(伐採した丸太量)が確定した段階で一括して支払ってよいし、予想払い出し量の50%などを毎年払い出しておき、生産林の素材生産量が確定したときに、過不足分を調整して払い出してもよい。
なお、排出権の払い出しに際してそれぞれの林班ごとあるいはプロジェクト全体として、
生産活動量≦ポテンシャル素材生産量
であることを確認する。生産活動量がポテンシャル素材生産量を超過した場合には、超過分は払い出さないよう全体を調整するか、または足切りを行って調整する。これらの調整により、意図的あるいは偶発的にプロジェクト対象以外の素材を含めることで、過剰にクレジットが払い出されることを防ぐことができる。
本発明のさらなる態様として、以下の態様が例示される。
さらに以下のステップを含む本発明の方法は好ましい:
生産活動および保全活動の計画を含む施業計画を策定するステップ;
生産活動および保全活動の計画が行われた場合の、生産地域およびその周辺地域における社会および環境への影響を予測するステップ;
前記社会および環境への影響について、REDD+プロジェクトまたはSFCなどの森林認証制度において適格性を評価するステップ;および
前記生産活動および保全活動の結果を記録(monitoring)し、当該記録された結果を当該施業計画と生産物の生産量、炭素の蓄積量、社会・環境への影響予測について比較・対照することにより検証(verify)し、第三者認証機関に検証結果を報告(report)するステップ。
上記方法において、生物多様性、水源涵養等の森林の持つあらゆる環境サービスのうち、定量的な価値の評価が可能なものについて定量的な価値の評価行い、該評価された価値を排出権に加重して適用する方法は、その一態様である。また、かかる方法は、森林の持つあらゆる環境サービスについて、将来的に定量的な価値の評価が可能となった場合にも適用可能なものである。前記環境サービスとして、生物多様性または水源涵養は好ましい。
植林・森林保全活動が計画書に基づいて実施されるプロジェクト活動を含むものは好ましく、モニタリングがプロジェクト計画書(PDD)に基づいて定期的に実施されるものも好ましい。
作業履歴、モニタリング結果はA.森林活動DBに情報として格納されてよい。
林業の場合、生産物は典型的には木材であり、木材以外の生産物(農作物、非木材林産物)も含まれる。
生産物が加工工場や流通施設に運ばれ、正確に計量される(体積や重量、個数など)ステップを含むことは好ましい。
上記計量についての情報は前記の生産活動量としてB.排出権計算部に入力され、排出権払い出し量の計算に供される。
計量についての情報が計量機器で計測した実測データに基づくものであることにより、排出権の透明性と信頼性が高められる。
計量についての情報は参加事業者、個人DBの情報とリンクされていて例えば、個人Aが所有する林地から伐採された木材の量(体積)であったということがわかることは好ましい。前記情報に基づいて、当該個人に排出権が払い出されるか、あるいは払い出されたクレジット量に基づく対価が支払われる。通常はクレジットが与えられるのではなく、対価が支払われるものとしてよい。
上記一連のステップにより、プロジェクトに参加する事業者あるいは個人の森林保全へのオーナーシップが明確となり、責任の所在が明確になるだけでなく、当該プロジェクトに積極的に参加するインセンティブが生じせしめられる。また、各事業者が貢献度に応じた対価を受け取ることとなり、各事業者にフェアに利益が分配される。
また、上記の一連の情報の流れを第三者が検証、認定し、排出権を、認証を受けた(Verifyされた)排出権として流通させることができるようになる。ただし、排出権は第三者の認証を受けるばかりでなく、事業者が自ら検証して宣言してもよい。
また、事業者は木材等生産物と排出権の認証を関連付けることができる。排出権が発行されたということが持続的に管理された森林からの生産物であるという証明になる。したがって、該生産物は、そのトレーサビリティが担保される所定の仕組みの下に流通された場合、環境に配慮した生産物または環境への負荷のないかもしくは少ない生産物として、高められた付加価値を伴って販売される。
上記のように生産物の付加価値が高められることにより、当該事業の事業性が高められる。また、生産物をバイオマス発電供しバイオマス発電が行われた場合には、発電された電力はグリーン電力として同様に付加価値を有することとなる。
本発明の一態様を図2A〜図2Cに示す。図2Bは実質的に、図2Aに示される態様の土地計画情報DB(1)、参照シナリオDB(2)および事業計画書(3)までの工程をより詳細に表す一図面である。図2Cは実質的に、図2Aに示される態様の土地計画情報DB(1)、参照シナリオDB(2)および事業計画書(3)の後の工程をより詳細に表す一図面である。
社会影響評価方法DBおよび環境影響評価方法DBは、当該排出権プロジェクト(またはREDD+プロジェクト)の、REDD+プロジェクトまたはSFCなどの森林認証制度における適格性の評価に用いてよい。すなわち、これらの適格性の評価を、本発明の方法において行うことが可能である。
本発明は、上記説明および図面に示されたものには如何なる意味でも限定されない。
本発明によれば、森林等の生産地の保全において排出権を算出する統合的な手法が提供される。すなわち本発明によれば、排出権の算出に加えて、木材を含む森林生産物等の生産物の価値が高められ、事業性が改善された手法が同時に提供されるという効果が奏される。
したがって本発明は、排出権関連産業の発展に寄与するところ大である。
また、本発明は炭素の排出権のみならず、生物多様性、水源涵養等の森林の持つあらゆる環境サービスについて、将来においてそれらの定量的な評価が可能となった場合、それらすべてについて適用可能であり、そのことによってより持続可能な環境開発の手段を提供することができる。
符合の説明
1・・・土地計画情報DB
2・・・参照シナリオDB
3・・・事業計画書
4・・・排出権計算部
5・・・活動DB
6・・・社会影響評価方法DB
7・・・環境影響評価方法DB
本発明者らは上記課題を解決するための方法を種々検討・探索したところ、生産活動によって生産される生産物と排出権とを関連付けることによって上記課題を解決できる可能性があることを見出し、さらに鋭意研究を進めた結果本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、少なくとも以下の発明に関する:
(1)農林水産業における生産物の生産地における生産者による生産活動と該生産地およびその周辺地域の保全活動とを統合した温室効果ガスの排出権の創出を促進する方法であって、以下のステップを含む方法:
前記生産活動および保全活動を行わなかった場合に予測される、該生産地における炭素の蓄積量(S1)を計算するステップ;
前記生産活動および保全活動の後の前記生産地およびその周辺地域における炭素の蓄積量(S2)を計算するステップ;
蓄積量(S2)−蓄積量(S1)を計算し、温室効果ガス排出の削減量を算出するステップ;
削減量に温室効果ガスの排出権を割り当てるステップ; および
前記生産活動による生産物に、前記排出権の認証を関連付けて付加価値を与えるステップ;
ただし前記生産活動および保全活動は、生産活動および保全活動の計画を含む施業計画に従って行われ、かつ該施業計画は、第三者認証機関に認証されたプロジェクト計画書(PDD)に規定されたものである。
(2)さらに以下のステップを含む、前記方法:
生産活動および保全活動の計画を含む施業計画を策定するステップ;
生産活動および保全活動の計画が行われた場合の、生産地域およびその周辺地域における社会および環境への影響を予測するステップ;
前記社会および環境への影響について、REDD+プロジェクトまたはFSCなどの森林認証制度において適格性を評価するステップ;および
前記生産活動および保全活動の結果を記録(monitoring)し、当該記録された結果を当該施業計画と生産物の生産量、炭素の蓄積量、社会・環境への影響予測について比較・対照することにより検証(verify)し、第三者認証機関に検証結果を報告(report)するステップ。
(3)生産地が木材の生産地である前記方法。
(4)生産活動が、生産者によって作成された、生産活動の計画を含む施業計画に従って生産者により行われる、前記いずれかの方法。
(5) 各ステップにおける計算が、2つ以上のデータベースに格納された情報を用いて行われ、該2つ以上のデータベースはネットワーク接続されている、前記いずれかの方法。
(6)炭素の蓄積量(S1)を計算するステップにおいて、土地計画情報DBに情報が格納され、土地計画情報DBに格納された情報を用いて炭素の蓄積量(S1)が計算される、前記いずれかの方法。
(7)土地計画情報DBに格納された情報が、カテゴリー別生産地面積、地位情報、素材歩留まり率および拡大係数から選択される1つまたは2つ以上を含む、前記方法。
(8)炭素の蓄積量(S1)を計算するステップにおいて、参照シナリオDBが情報を格納し、参照シナリオDBに格納された情報を用いて炭素の蓄積量(S1)が計算される、前記いずれかの方法。
(9)参照シナリオDBに格納された情報が、衛星画像、解析結果レポート、生産地カテゴリー別面積、生産地カテゴリー別炭素蓄積量、土壌炭素量、リター・枯死植物情報および地上部/地下部比率から選択される1つまたは2つ以上を含む、前記方法。
(10)削減量に温室効果ガスの排出権を割り当てるステップにおいて、生産活動の量を反映する保全関与指数を用いて排出権を割り当てることを含む、前記方法。
(11)生物多様性、水源涵養等の森林の持つあらゆる環境サービスのうち、定量的な価値の評価が可能なものについて定量的な価値の評価行い、該評価された価値を排出権に加重して適用することを含む、前記いずれかの方法。
本発明のさらなる態様として、以下の態様が例示される。
さらに以下のステップを含む本発明の方法は好ましい:
生産活動および保全活動の計画を含む施業計画を策定するステップ;
生産活動および保全活動の計画が行われた場合の、生産地域およびその周辺地域における社会および環境への影響を予測するステップ;
前記社会および環境への影響について、REDD+プロジェクトまたはFSCなどの森林認証制度において適格性を評価するステップ;および
前記生産活動および保全活動の結果を記録(monitoring)し、当該記録された結果を当該施業計画と生産物の生産量、炭素の蓄積量、社会・環境への影響予測について比較・対照することにより検証(verify)し、第三者認証機関に検証結果を報告(report)するステップ。
上記方法において、生物多様性、水源涵養等の森林の持つあらゆる環境サービスのうち、定量的な価値の評価が可能なものについて定量的な価値の評価行い、該評価された価値を排出権に加重して適用する方法は、その一態様である。また、かかる方法は、森林の持つあらゆる環境サービスについて、将来的に定量的な価値の評価が可能となった場合にも適用可能なものである。前記環境サービスとして、生物多様性または水源涵養は好ましい。
植林・森林保全活動が計画書に基づいて実施されるプロジェクト活動を含むものは好ましく、モニタリングがプロジェクト計画書(PDD)に基づいて定期的に実施されるものも好ましい。
作業履歴、モニタリング結果はA.森林活動DBに情報として格納されてよい。
本発明の一態様を図2A〜図2Cに示す。図2Bは実質的に、図2Aに示される態様の土地計画情報DB(1)、参照シナリオDB(2)および事業計画書(3)までの工程をより詳細に表す一図面である。図2Cは実質的に、図2Aに示される態様の土地計画情報DB(1)、参照シナリオDB(2)および事業計画書(3)の後の工程をより詳細に表す一図面である。
社会影響評価方法DBおよび環境影響評価方法DBは、当該排出権プロジェクト(またはREDD+プロジェクト)の、REDD+プロジェクトまたはFSCなどの森林認証制度における適格性の評価に用いてよい。すなわち、これらの適格性の評価を、本発明の方法において行うことが可能である。
本発明は、上記説明および図面に示されたものには如何なる意味でも限定されない。
A.森林活動DB
生産活動および保全活動は、それぞれ森林における伐採等および植林等であるところ、活動DBには、例えば以下の情報が格納される:
・植林に関する情報(林班、面積、樹種、植栽時期、植栽密度等)
・森林の管理情報(地拵え、植栽、下草刈り、施肥、潅水、間伐、主伐、山火事パトロール等の実施記録、コスト等)
・森林モニタリング(サンプルプロット調査結果=生存率、樹種、樹高、胸高直径等)
・生物多様性調査(指標生物の生息数、希少生物の有無など)
・社会経済影響調査(人口、所得、農業生産等)
(c)排出権の払い出し工程
排出権の払い出しは、生産活動量×生産活動の森林保全関与指数により、林班ごとすなわち林班を所有する事業者あるいは個人、またはそれを管理する担当者ごとに排出権を払い出すことにより行われる。
例えば、Aが所有する土地(=生産林)が10haあり、この生産林は、Bの土地(20ha)と共有で、50haの保護林と強い関係があり、地下部には平均2mの泥炭があったとする。このときGHG削減量=(保護林の炭素蓄積量+森林全体の地下部蓄積量)−参照シナリオを計算した結果、10,000t-CO2であった場合において、Aは200m3/ha*10ha=2,000m3の素材を生産し、Bは150m3/ha×20ha=3,000 m 3 の素材を生産した場合を例に以下に説明する。
Aの活動に由来するクレジットは10,000t-CO2×2,000m3/(2,000m3+3,000m3)=4,000t-CO2となり、この量がAに払い出される。ただし、実際に運用する場合は、プロジェクト運営側の運営手数料分、リスク対応分(将来山火事の発生に備えて一定量天引きして留保しておく)などを引いた分が支給される。また、このとき、生産量だけでなく、森林の管理情報からAの活動量の多少に応じて調整(活動実績が多ければ割り増しされる、一定回数の活動を行っていなければ減額されるなど)したり、生物多様性の調査結果から、例えば希少生物がいる場合は割り増しにしたりする等の調整を行ってよい。

Claims (11)

  1. 農林水産業における生産物の生産地における生産者による生産活動と該生産地およびその周辺地域の保全活動とを統合した温室効果ガスの排出権の創出を促進する方法であって、以下のステップを含む方法:
    前記生産活動および保全活動を行わなかった場合に予測される、該生産地における炭素の蓄積量(S1)を計算するステップ;
    前記生産活動および保全活動の後の前記生産地およびその周辺地域における炭素の蓄積量(S2)を計算するステップ;
    蓄積量(S2)−蓄積量(S1)を計算し、温室効果ガス排出の削減量を算出するステップ;
    削減量に温室効果ガスの排出権を割り当てるステップ; および
    前記生産活動による生産物に、前記排出権の認証を関連付けて付加価値を与えるステップ;
    ただし前記生産活動および保全活動は、生産活動および保全活動の計画を含む施業計画に従って行われ、かつ該施業計画は、第三者認証機関に認証されたプロジェクト計画書(PDD)に規定されたものである。
  2. さらに以下のステップを含む、請求項1に記載の方法: 生産活動および保全活動の計画を含む施業計画を策定するステップ;
    生産活動および保全活動の計画が行われた場合の、生産地域およびその周辺地域における社会および環境への影響を予測するステップ;
    前記社会および環境への影響について、REDD+プロジェクトまたはSFCなどの森林認証制度において適格性を評価するステップ;および
    前記生産活動および保全活動の結果を記録(monitoring)し、当該記録された結果を当該施業計画と生産物の生産量、炭素の蓄積量、社会・環境への影響予測について比較・対照することにより検証(verify)し、第三者認証機関に検証結果を報告(report)するステップ。
  3. 生産地が木材の生産地である請求項1または2に記載の方法。
  4. 生産活動が、生産者によって作成された、生産活動の計画を含む施業計画に従って生産者により行われる、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 各ステップにおける計算が、2つ以上のデータベースに格納された情報を用いて行われ、該2つ以上のデータベースはネットワーク接続されている、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 炭素の蓄積量(S1)を計算するステップにおいて、土地計画情報DBに格納された情報を用いて炭素の蓄積量(S1)が計算される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 土地計画情報DBに格納された情報が、カテゴリー別生産地面積、地位情報、素材歩留まり率および拡大係数から選択される1つまたは2つ以上を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 炭素の蓄積量(S2)を計算するステップにおいて、参照シナリオDBに格納された情報を用いて炭素の蓄積量(S2)が計算される、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 参照シナリオDBに格納された情報が、衛星画像、解析結果レポート、生産地カテゴリー別面積、生産地カテゴリー別炭素蓄積量、土壌炭素量、リター・枯死植物情報および地上部/地下部比率から選択される1つまたは2つ以上を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 削減量に温室効果ガスの排出権を割り当てるステップにおいて、生産活動の量を反映する保全関与指数を用いて排出権を割り当てることを含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 生物多様性、水源涵養等の森林の持つあらゆる環境サービスのうち、定量的な価値の評価が可能なものについて定量的な価値の評価行い、該評価された価値を排出権に加重して適用することを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
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