JP2015132181A - 内燃機関制御装置 - Google Patents

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博 長谷川
智晴 浅田
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Abstract

【課題】失火を抑制しつつ、排気処理装置の損傷を防止可能な内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】ECU8は、放電モード切換手段(S100〜S170)として、失火検出手段によって失火が検出されたときに、通常の中心電極放電部200と接地電極放電部220との間に火花放電を発生させる接地放電制御(S150)から、接地電極放電部220が折損し、点火プラグ2が中心電極放電部200と接地電極環状部221との間で放電を行う沿面放電プラグであるとみなして、擬似的な沿面放電を発生させる擬沿面放電制御(S110)に切り換える。
【選択図】図3

Description

この発明は内燃機関の燃焼室内に所定の噴射時期において燃料を供給する燃料噴射装置と、所定の点火時期において火花放電を発生して燃焼室内の混合気の点火を行う点火装置とを備えた内燃機関制御装置に関するものである。
特許文献1には、失火を防止すべく、燃焼室における失火を検出する失火検出手段と、失火検出手段にて失火を検出した場合には、点火プラグにて混合気を点火する点火時期を、燃焼室の燃焼室内圧力が設定点火時期Tでの圧力以下の低圧力となる低圧力点火時期T1に遅延させる第1遅延制御を行う点火時期調整手段とを備えたエンジン制御装置が開示されている。
特開2012−62806号公報
ところが、特許文献1にあるように、失火が検出された場合に、点火時期を遅らせたとしても、接地電極が折損しているような場合には、失火回復されず、何度も点火時期の進角が繰り返されると、未燃焼の燃料が大量に排気処理装置内に導入されることになる。
その結果、排気処理装置に設けられた触媒において未燃焼の燃料が着火して、排気処理装置の損傷を招く虞がある。
また、特許文献1にあるように、点火時期を遅らせてもなお、失火する場合にさらに点火時期を遅らせると、点火時期が過剰に進角され、却ってノッキングを起こし易くなる虞もある。
そこで、本発明はかかる実情に鑑み、失火検出した際に、接地電極の折損が失火原因である場合に通常の接地放電制御から擬沿面放電制御に切り換えて早期の燃焼回復を図ると共に、他の原因である場合には速やかに燃料の供給を停止し、排気処理装置の損傷の防止を図る内燃機関制御装置の提供を目的とする。
本発明の内燃機関制御装置(8)では、少なくとも、内燃機関(1)の燃焼室(10)内に燃料を噴射する燃料噴射装置(4)と、前記燃焼室内に導入された混合気の点火を行う点火プラグ(3)と、該点火プラグに所定の点火時期に高電圧を印加する点火制御装置(3)とを、前記内燃機関の運転状況に応じて、所定の燃料噴射時期に燃料噴射回数と燃料噴射時間とを決定する燃料噴射信号(INJ)を発信すると共に、所定の点火時期に点火信号(IGt)を発信することによって制御する内燃機関制御装置であって、前記点火プラグが、軸状の中心電極(20)と、その先端に設けた中心電極放電部(200)と、前記中心電極の外周を覆う筒状の絶縁碍子(21)と、さらにその外周を覆う筒状のハウジング(22)と、該ハウジングの先端に位置し、所定の空間を隔てて前記中心電極の側面に対向する環状の接地電極環状部(221)と、該接地電極環状部に延設して設けられ、前記中心電極放電部と所定の放電ギャップを隔てて対向する接地電極放電部(220)とからなり、前記内燃機関の失火を検出する失火検出手段と、放電モード切換手段とを具備し、前記放電モード切換手段が、前記失火検出手段によって失火が検出されたときに、前記燃料噴射装置から所定の燃料噴射時期に燃料噴射回数と燃料噴射時間だけ前記燃焼室内に燃料を噴射させ、所定の点火時期に前記中心電極放電部と前記接地電極放電部との間に火花放電を発生させる接地放電制御(S150、S260)から、前記接地電極放電部が折損し、前記点火プラグが前記中心電極放電部と前記接地電極環状部との間で放電を行う沿面放電プラグとみなして、擬似的な沿面放電を発生させる擬沿面放電制御(S110、S220)に切り換えることを特徴とする。
本発明によれば、接地電極の折損により失火した場合には、通常の接地放電制御から擬沿面放電制御に切り換えることで、失火回復し、正常な運転の継続が可能となる。
また、前記内燃機関が、触媒によって燃焼排気を浄化する排気処理装置を具備する場合に、前記放電モード切換手段が、前記擬沿面放電制御によって失火から回復したときには、失火の原因が真に接地電極放電部の折損と判定して、警告を発信しつつ、擬沿面放電制御によって内燃機関の運転を継続し、前記擬沿面放電制御によって失火から回復しない場合には、失火の原因が接地電極の折損以外であると判定して、直ちに前記燃料噴射装置からの燃料噴射を停止する失火原因が接地電極の折損によるものでない場合には、直ちに燃料噴射を停止することによって、前記排気処理装置に設けられた触媒の損傷を防止することが可能となる。
本発明の実施形態における内燃機関の全体概要を示す構成図 接地放電モードにおける放電状態を示す要部模式図 擬沿面放電モードにおける放電状態を示す要部模式図 本発明の第1の実施形態における失火回復制御方法を示すフローチャート 本発明の第2の実施形態における失火回復制御方法を示すフローチャート
図1を参照して、先ず、本発明の適用される内燃機関1の概要について説明する。
内燃機関1は、シリンダ11とシリンダ内を昇降可能に保持されたピストン12と、シリンダ11の上面を覆うシリンダヘッド13とを有している。
シリンダ11の内周面と、ピストン12の頂面と、シリンダヘッド13の下面によって燃焼室10を区画している。
燃焼室10には、大気を導入する吸気筒140と燃焼排気を排出する排気筒150とが開口され、吸気筒140を開閉する吸気バルブ14と、排気筒150を開閉する排気バルブ15とが設けられている。
ピストン12は、連結棒16を介してクランク軸17に連結されている。
シリンダヘッド13には、燃焼室10内に燃料を供給する燃料噴射装置4と燃焼室10内に導入された混合気の点火を行う点火プラグ2が設けられている。
燃料噴射装置4は、公知の燃料噴射弁40と燃料噴射弁40を開閉駆動するアクチュエータ41とによって構成されている。
燃料噴射弁40は、少なくとも、高圧に蓄圧された燃料を内側に貯留する図略の高圧燃料室と、高圧燃料室に連通して燃料室10内に望むように設けた図略の燃料噴射孔と、燃料噴射孔を開閉する弁体とを具備する。
アクチュエータ41は、内燃機関1の運転状況に応じて、後述するエンジン制御装置8から発信された燃料噴射信号INJにしたがって、弁体を開閉駆動し、燃料噴射弁40から、所定の噴射時期に、所定の噴射量の燃料を、所定の回数だけ燃焼室10内に噴霧する。
点火プラグ2は、軸状の中心電極20とその外周を覆う筒状の絶縁碍子21とさらにその外周を覆う筒状のハウジング22とその先端に延設され、中心電極20の先端に設けた中心電極放電部200と所定の放電ギャップを隔てて対向する接地電極放電部220とを備えている。
点火プラグ2は、ハウジング21の外周に設けたネジ部212によってシリンダヘッド13に固定されている。
中心電極放電部200とハウジング22の先端に位置し環状に形成された接地電極環状部221と接地電極環状部220から中心電極放電部200に向かって伸びる接地電極放電部220と、絶縁碍子21の先端の碍子先端部210とが、燃焼室10内に露出している。
点火プラグ10には、公知の点火制御装置3が接続され、内燃機関1の運転状況に応じて点火プラグ10に高電圧が印加され、中心電極放電部200と接地電極放電部220との間に火花放電を生じるように構成されている。
点火制御装置3は、少なくとも、点火コイル30と点火スイッチ34と点火スイッチ34を開閉駆動するドライバ35とを備えている。
点火コイル30は、一次コイル31と二次コイル32と整流素子33とを備えている。一次コイル31と二次コイル32とは、所定の巻回比で巻回されている。
点火スイッチ34には、IGBT等のパワートランジスタが用いられている。
ドライバ35は、運転状況に応じて後述するエンジン制御装置8から発信された点火信号IGtが入力され、所定の点火時期に駆動電圧パルスを形成し、点火スイッチ34の開閉駆動を行う。
一次コイル31には、所定の電圧に制御された直流電圧DCが入力され、内燃機関1の運転状況に応じて、点火スイッチ34が開閉されると、一次コイル31に流れる一次電流が遮断され、電磁誘導により、二次コイル32に巻回比に比例する高い二次電圧V2が発生し、点火プラグ2に印加される。
二次電圧V2が点火プラグ2の中心電極放電部200と接地電極放電部220との間の放電ギャップの絶縁耐圧を超えると、火花放電が発生する。
このとき、燃焼室10内に導入された混合気に着火し、燃焼爆発が起こる。
そのとき発生するエネルギによって、ピストン12が押し下げられ、連結棒16を介して、クランク軸17が回転する。
なお、点火制御装置3に直流補助電源を設け、火花放電発生後に、一次コイル31の下流側に接続し、火花放電発生後の放電の継続を図るようにしても良い。
吸気スロットル5は、内燃機関1の運転状況に応じて開度が調整され、燃焼室10内に導入する空気ARの吸気量を増減する。
なお、燃焼排気EXに公知のターボチャージャを設け、排気圧を利用して、吸気筒140から燃焼室10内に導入される空気量をピストン12の下降による吸気量よりも多くした過給器を設けたり、燃焼排気EXの一部を環流してブローバイガスとして吸気側に導入する公知のEGRを設けたりした構成としても良い。
運転状況検出センサ6として、公知のクランク角センサ60、クランク角検出用リフラクタ61、筒内圧センサ62、イオン電流検出装置63、エンジン水温センサ64が設け等得ている。
クランク角検出用リフラクタ61は、一定の角度で設けられ、所定位置が間引かれており、クランク軸17の回転に連動して回転する。
クランク角センサ60は、リフラクタ61を検出して、本発明の要部である内燃機関制御装置(ECU)8に入力する。
ECU8では、クランク角センサ60から入力された信号を元にクランク角CA、及びエンジン回転数NEを算出する。
筒内圧センサ62は、例えば、燃料噴射弁40とシリンダヘッド13との間に挟持され、燃焼室10内の筒内圧力PSYLを検出し、ECU8に入力する。
イオン電流検出装置63は、公知のイオン電流検出用電源とイオン電流検出回路を備えており、燃焼時に発生するプラスイオン(C 、CHO、H、NO )を捕集し、イオン電流IIONとして検出し、ECU8に入力する。
ECU8には、筒内圧PSYLと圧力閾値PThとの比較や、イオン電流IIONとイオン電流閾値IThとの比較によって失火の有無を検出する失火検出手段が設けられている。
なお、本発明において、具体的な失火検出手段を特に限定する必要はなく、クランク角センサ60の信号から回転速度を算出し、閾値判定することで失火を検出するようにしても良く、公知の失火検出手段を適宜作用することができる。
エンジン水温センサ64は、エンジン冷却水の温度TWを計測し、ECU8に入力する。
排気処理装置7には、三元触媒などの公知の排気処理触媒70が設けられ、燃焼排気EXを浄化し、排気圧センサ65、66、排気温度センサ67が設けられている。
排気圧センサ65、66は、排気処理触媒70の前後で燃焼排気の圧力を検出し、ECU8に入力し、触媒の目詰まりの監視等に用いられている。
排気温度センサ67は、触媒の温度を検出し、ECU8に入力し、未燃焼燃料の着火による触媒温度の異常昇温を監視している。
ECU8は、クランク角CA、エンジン回転数NE、エンジン水温TW、アクセル開度等の運転状況検出センサ8からの情報を元に、運転状況を把握し、予め用意されたマップなどによって、燃料噴射時期、噴射量、噴射回数、点火時期を決定し、燃料噴射信号INJを燃料噴射アクチュエータ41に、点火信号IGtを点火制御装置3に発信する。
正常な状態においては、運転状況に応じて、燃料噴射装置4が制御され、所定の時期に、所定の量の燃料が所定の回数だけ噴射され、所定の点火時期に点火プラグ3で火花放電が発生する接地放電制御が実行される。
内燃機関1では、吸気、燃料噴射、圧縮混合、点火、燃焼爆発、排気の燃焼サイクルが繰り返される。
ECU8には、本発明の要部である放電モード切換手段80が設けられている。
ECU8には、筒内圧PSYLを所定の筒内圧閾値PThと比較したり、イオン電流IIONを所定のイオン電流閾値IThと比較したりすることによって、失火を検出する失火検出手段が設けられている。
ECU8で失火が検出されると、放電モード切換手段80によって、失火からの回復が試みられる。具体的な放電モード切換手段80の制御方法については、図3、図4を参照して後述する。
ECU8は、少なくとも、内燃機関1の燃焼室10内に燃料を噴射する燃料噴射装置4と、燃焼室10内の混合気の点火を行う点火プラグ2と、点火プラグ2に所定の点火時期に高電圧を印加する点火制御装置3とを制御するものである。
ECU8は、内燃機関1の運転状況に応じて、所定の燃料噴射時期に燃料噴射回数と燃料噴射時間とを決定する燃料噴射信号INJを発信することによって燃料噴射装置4の駆動を制御し、所定の点火時期に点火信号IGtを発信することによって点火プラグ2の点火を制御する。
点火プラグ2は、軸状の中心電極20と、その先端に設けた中心電極放電部200と、中心電極20の外周を覆う筒状の絶縁碍子21と、さらにその外周を覆う筒状のハウジング22と、ハウジング22の先端に位置し、所定の空間を隔てて中心電極20の側面に対向する環状の接地電極環状部221と、接地電極環状部221に延設して設けられ、中心電極放電部200と所定の放電ギャップを隔てて対向する接地電極放電部220とからなる。
ECU8は、放電モード切換手段80を具備し、放電モード切換手段80が、燃料噴射装置か4ら所定の燃料噴射時期に燃料噴射回数と燃料噴射時間だけ燃焼室10内に燃料を噴射させ、所定の点火時期に中心電極放電部200と接地電極放電部220との間で火花放電を発生させる接地放電制御から失火検出手段によって失火が検出されたときに、接地電極放電部220が折損し、点火プラグ2が中心電極放電部100と接地電極環状部221との間で放電を行う沿面放電プラグとみなして、擬似的な沿面放電を発生させる擬沿面放電制御に切り換えることを特徴とする。
ここで、図2A、図2Bを参照して、本発明の要部である放電モード切換手段80で切り換えられる接地放電モードと擬沿面放電モードとの違いについて説明する。
図2Aに示すように、本実施形態における点火プラグ2には、軸状に伸びる中心電極20の先端に設けられた中心電極放電部200と、中心電極20の外周を覆う筒状の絶縁碍子21と、その外周を覆うように設けた筒状のハウジング22の先端に延設して環状の接地電極環状部221と、中心電極放電部200に向かって直線状に伸び、所定の放電ギャップを隔てて対向する接地電極放電部210とが形成されている。
通常の接地放電モードでは、中心電極放電部200と接地電極放電部220との間に高い二次電圧V2が印加され、放電ギャップの絶縁耐圧を超えると、火花放電が発生する。本発明においては、これを接地放電と称する。
このとき、燃焼室10内に導入された混合気は接地放電の周辺に存在し、接地放電の高いエネルギによって火炎核を発生し、これが火種となって、燃焼室内の混合気に火炎伝播し、燃焼爆発を引き起こし、内燃機関1のピストン12を駆動する原動力となる。
一方、図2Bに示すように、接地電極放電部220が折損してなくなった状況でも、一定の条件を満たせば、中心電極放電部200と接地電極環状部221との間で延面放電を発生させ、接地電極放電部220がなくなった点火プラグ2をあたかも、元々接地電極放電部220が設けられていない沿面放電プラグのように用いることができ、擬似的な沿面放電(本発明においては、これを擬沿面放電と称する。)を発生させることで、燃焼の継続を図ることができることが判明した。
中心電極放電部200と接地電極環状部221との間には、中心電極放電部200と絶縁碍子先端部210との表面を這うように移動しつつ、接地電極環状部221の内周縁角部に接地する沿面放電が発生する。
このとき、中心電極放電部200と接地電極環状部221の内周縁角部との放電距離は、通常の接地電極放電部220と中心電極放電部200との間の放電距離に比べて長いので、縁面放電を生じるための要求電圧が高くなる。
このため、点火制御装置3から点火プラグ2に印加する二次電圧V2を通常の接地放電の場合よりも、昇圧する必要がある。
また、放電空間内に発生する火花の位置は、通常の接地放電に比べて、シリンダヘッド13の内周壁に近いガスポケット内に発生することになる。
このため、ガスポケット内に混合気が存在する状態となるまで、点火時期を進角する必要がある。
さらに、元々、接地電極放電部220と中心電極放電部200との間に発生した火花放電によって、燃焼室10内に導入した混合気が着火し易いように燃料噴射弁40から噴射される燃料の噴射方向が設定されているが、これを変更することはできない。
このため、燃料の噴射時期を遅角したり、燃料の噴射回数を増加したり、燃料の噴射量を増加したりすることによって、中心電極200と接地電極環状部221との間に発生する沿面放電によって着火を生じ易くする必要がある。
したがって、擬沿面放電制御として、接地放電制御に比べ、燃料噴射時期を遅角補正又は進角補正のいずれかを行い、燃料噴射回数、又は/及び、燃料噴射時間の増加による燃料噴射量の増量補正、かつ、点火時期の進角補正、又は/及び放電電圧の昇圧補正を実施し、又は、これらを重畳的に実施することとする。
なお、燃料噴射時期については、遅角補正とするか進角補正とするかは、エンジンの燃焼特性に応じて適宜選択し得る。
また、接地放電制御モードから、擬沿面放電制御モードへ切り換えた場合に、燃料噴射条件、点火時期等は、擬沿面放電制御用に予めアップを用意して条件設定をするようにしても良いし、通常の接地放電制御用に用意したマップデータに、一定の遅延時間を付加して、簡易に条件変更をするようにしても良い。
図3を参照して、第1の実施形態における放電モード切換手段80で行われる制御方法について説明する。
ステップS100の失火検出判定行程では、失火検出手段によって失火検出の有無を判定する。
具体的な失火検出は、燃焼圧検出センサ62で検出した筒内圧PSYLを所定の圧力閾値PThと比較判定したり、イオン電流IIONと所定の電流閾値IThとを比較判定することによって行うことができる。
失火検出された場合には、判定Yesとなり、ステップS110の擬沿面放電制御行程に進む。
失火検出されない場合には、判定Noとなり、ステップS150の通常制御行程に進み、通常の接地放電制御を実行し、ステップ100の失火判定行程で失格が検出されるまで、ステップS100とステップS150のループを繰り返す。
ステップS110の擬沿面放電制御行程では、接地電極が折損したと見なして、運転条件を擬沿面放電モードに切り換える。
接地電極211が折損した状態で、中心電極200と接地電極環状部210との間で沿面放電が発生する条件に切り換える。
具体的には、図2A、図2Bを参照して説明した方法に従って、擬沿面放電制御が行われる。
ステップS120の燃焼確認行程では、擬沿面放電モードへの切り換えによって燃焼が回復したか否かを検出する。
ステップS120の燃焼確認行程で、燃焼の回復が確認された場合には、判定Yesとなり、ステップS130の接地電極折損真判定行程に進む。
ステップS130接地電極折損真判定行程では、失火原因が接地電極の折損であり、擬沿面放電制御によって、燃焼維持が可能であることが確認される。
そこで、ステップS140に進み、接地電極の折損により点火プラグの交換を促す警告を表示しつつ、擬沿面放電制御を維持し、ステップS100に戻り、失火の防止と排気処理装置の損傷防止を図る。
一方、擬沿面放電モードに切り換えても、ステップS120の燃焼確認行程で、燃焼の回復が確認されなかった場合には、判定Noとなり、ステップS160の接地電極折損偽判定行程に進む。
ステップS160の接地電極折損偽判定行程では、失火原因が接地電極の折損によるものではないと判定する。
次いでステップS170の警告・燃料供給停止制御行程に進む。
ステップS170に進んだ場合には、通常の接地放電制御でも、擬沿面放電制御でも燃焼回復できない状態であり、このまま燃料の噴射を継続すると排気処理装置に流れた未燃焼の燃料が着火して排気処理装置に設けられた触媒の損傷を招く虞がある。
そこで、ステップS170では、燃焼異常の警告を表示するとともに、直ちに燃料の供給を停止して、排気処理装置の損傷防止を優先する。
以上により、本発明の第1の実施形態における放電モード切換行程が終了する。
図4を参照して、第2の実施形態における放電モード切換手段80で行われる制御方法について説明する。
ステップS200のカウントリセット行程では、失火異常検出回数nを0にリセットする。
ステップS210の失火検出判定行程では、失火検出手段によって失火検出の有無を判定する。
失火検出された場合には、判定Yesとなり、ステップS220の擬沿面放電制御行程に進む。
失火検出されない場合には、判定Noとなり、ステップS260の通常制御行程に進み、通常の接地放電制御を実行し、ステップ200に戻り、異常検出回数nが0にリセットされ、ステップ210の失火判定行程で失格が検出されるまで、ステップS200とステップS260のループを繰り返す。
ステップS220の擬沿面放電制御行程では、接地電極が折損したと見なして、運転条件を擬沿面放電モードに切り換える。
具体的な条件は、前述した第1の実施形態におけるステップS110の擬沿面放電制御行程と同様である。
ステップS230の燃焼確認行程では、擬沿面放電モードへの切り換えによって燃焼が回復したか否かを検出する。
ステップS230の燃焼確認行程で、燃焼の回復が確認された場合には、判定Yesとなり、ステップS240の接地電極折損真判定行程に進む。
ステップS240接地電極折損真判定行程では、失火原因が接地電極の折損であり、擬沿面放電制御によって、燃焼維持が可能であることが確認される。
そこで、ステップS250に進み、接地電極の折損により点火プラグの交換を促す警告を表示しつつ、擬沿面放電制御を維持し、ステップS200に戻り、失火の防止と排気処理装置の損傷防止を図る。
擬沿面放電モードに切り換えても、ステップS230の燃焼確認行程で、燃焼の回復が確認されなかった場合には、判定Noとなり、ステップS270の接地電極折損偽判定行程に進む。
ステップS270の接地電極折損偽判定行程では、失火原因が接地電極の折損によるものではないと判定する。
次いでステップS280の異常検出回数繰り上げ行程に進み、失火異常が検出された回数nをカウントする。
次いでステップ290の誤検出判定行程では、失火異常検出回数nが所定の失火検出回数閾値(例えば、本実施例では1)より大きいか否かが判定される。
失火検出回数が1を超える場合には、失火が誤検出でなく、接地電極の折損以外の理由によって発生しているものと判定し、判定YesとなりステップS300の警告・燃料供給停止行程に進む。
失火検出回数が所定の失火検出回数閾値(例えば、本実施例では1)以下の場合には、誤検出の可能性があるので、ステップS310で通常制御モードに戻し、ステップS210に戻って、失火の有無を判定する。
再度失火が検出されなければ、誤検出であるので、ステップS200からステップS260のループが繰り返され通常の接地放電制御が維持される。
ステップS210で失火が検出されると、判定Yesとなり、ステップS220に進み、擬沿面放電モードに切り換えられる。
ステップS230の燃焼確認行程で、再び燃焼の確認が行われない場合には、判定Noとなり、ステップS270、S280、S290に進む。
このとき、異常検出回数nが2となっているので、判定YesとなりステップS300の警告・燃料供給停止制御行程に進む。
ステップS300に進んだ場合には、通常の接地放電制御でも、擬沿面放電制御でも燃焼回復できない状態であり、このまま燃料の噴射を継続すると排気処理装置に流れた未燃焼の燃料が着火して排気処理装置に設けられた触媒の損傷を招く虞がある。
そこで、ステップS300では、燃焼異常の警告を表示するとともに、直ちに燃料の供給を停止して、排気処理装置の損傷防止を優先する。
以上により、本発明の第2の実施形態における放電モード切換行程が終了する。
本実施形態においては、第1の実施形態と同様の効果に加え、判定回数に一定の制限を設けて、点火時期の過剰な進角を防止し、ノッキングの予防をすることもできる。
前記実施形態においては、点火プラグ2として、接地電極放電部211が直線上に伸びるように形成されたものを示したが、本発明は、点火プラグの形状をこれに限定するものではなく、内燃機関の燃焼特性に合わせて適宜変更可能である。
但し、ロータリーエンジン等元々沿面放電プラグを用いる構造の内燃機関には採用できない。
1 内燃機関
10 燃焼室
2 点火プラグ
20 中心電極
200 中心電極放電部
21 ハウジング
210 接地電極環状部
211 接地電極放電部
22 絶縁性碍子
220 絶縁碍子先端部
3 点火制御装置
4 燃料噴射装置
5 吸気スロットル
6 運転状況検出センサ
60 クランク角センサ
61 クランク角検出用リフラクタ
62 筒内圧センサ
63 イオン電流検出装置
64 エンジン水温センサ
65、66 排気圧センサ
67 触媒温度センサ
7 排気処理装置(排気浄化触媒)
8 エンジン制御装置(ECU)
80 放電モード切換手段
INJ 燃料噴射信号
IGt 点火信号
CA クランク角
TW エンジン水温
ION イオン電流
SYL 燃焼室内圧力
SLT スロットルアクセル開度
一次電圧
二次電圧
S100 失火検出判定行程
S110 擬沿面放電制御行程
S120 燃焼確認行程
S130 接地電極折損真判定行程
S140 警告・擬沿面放電制御維持行程
S150 接地放電制御行程
S160 接地電極折損偽判定行程
S170 警告・燃料供給停止行程
S200 カウントリセット行程
S210 失火検出判定行程
S220 擬沿面放電制御行程
S230 燃焼確認行程
S240 接地電極折損真判定行程
S250 警告・擬沿面放電制御維持行程
S260 接地放電制御行程
S270 接地電極折損偽判定行程
S280 異常検出回数繰り上げ行程
S290 誤検出判定行程
S300 警告・燃料供給停止行程
S310 設置放電制御行程

Claims (6)

  1. 少なくとも、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射装置と、前記燃焼室内に導入された混合気の点火を行う点火プラグと、該点火プラグに所定の点火時期に高電圧を印加する点火制御装置とを、前記内燃機関の運転状況に応じて、所定の燃料噴射時期に燃料噴射回数と燃料噴射時間とを決定する燃料噴射信号を発信すると共に、所定の点火時期に点火信号を発信することによって制御する内燃機関制御装置であって、
    前記点火プラグが、軸状の中心電極と、先端に設けた中心電極放電部と、前記中心電極の外周を覆う筒状の絶縁碍子と、さらにその外周を覆う筒状のハウジングと、該ハウジングの先端に位置し、所定の空間を隔てて前記中心電極の側面に対向する環状の接地電極環状部と、該接地電極環状部に沿設して設けられ、前記中心電極放電部と所定の放電ギャップを隔てて対向する接地電極放電部とからなり、
    前記内燃機関の失火を検出する失火検出手段と、放電モード切換手段とを具備し、
    前記放電モード切換手段が、
    前記失火検出手段によって失火が検出されたときに、
    前記燃料噴射装置から所定の燃料噴射時期に燃料噴射回数と燃料噴射時間だけ前記燃焼室内に燃料を噴射させ、所定の点火時期に前記中心電極放電部と前記接地電極放電部との間に火花放電を発生させる接地放電制御から
    前記接地電極放電部が折損し、前記点火プラグが前記中心電極放電部と前記接地電極環状部との間で放電を行う沿面放電プラグとみなして、擬似的な沿面放電を発生させる擬沿面放電制御に切り換えることを特徴とする内燃機関制御装置
  2. 前記内燃機関が、触媒によって燃焼排気を浄化する排気処理装置を具備し、
    前記放電モード切換手段が、
    前記擬沿面放電制御によって失火から回復したときには、失火の原因が真に接地電極放電部の折損と判定して、警告を発信しつつ、擬沿面放電制御によって内燃機関の運転を継続し、
    前記擬沿面放電制御によって失火から回復しない場合には、失火の原因が接地電極の折損以外であると判定して、直ちに前記燃料噴射装置からの燃料噴射を停止する請求項1に記載の内燃機関制御装置
  3. 前記内燃機関が、触媒によって燃焼排気を浄化する排気処理装置を具備し、
    前記失火検出手段によって失火を検出した回数を計測し、失火検出回数が所定の失火検出回数閾値以下の場合には、誤検出と判定して接地放電制御を行い、所定の失火検出回数閾値を超えた場合には、直ちに燃料供給停止制御を行う請求項1又は2に記載の内燃機関制御装置
  4. 前記擬沿面放電制御として、
    前記燃料噴射装置から前記燃焼室への噴射時期を前記接地放電制御よりも遅角、又は、進角のいずれかをし、
    及び/又は、
    前記燃料噴射装置の燃料噴射回数、及び/又は、燃料噴射時間を前記接地放電制御よりも増加し、
    かつ、
    前記点火時期を前記接地放電制御よりも進角し、
    及び/又は、
    前記点火制御装置から前記点火プラグへ印加する二次電圧を前記接地放電制御よりも昇圧する請求項1又は2に記載の内燃機関制御装置
  5. 前記失火検出手段が、前記燃焼室の筒内圧力を検出する筒内圧センサと該筒内圧センサで検出した筒内圧力と所定の筒内圧閾値と比較して、前記筒内圧力が前記筒内圧力閾値以下であるときに失火と判定する請求項1ないし4のいずれか記載の内燃機関制御装置
  6. 前記失火検出手段が、燃焼時に発生するイオン電流を検出するイオン電流検出装置と該イオン電流検出装置によって検出したイオン電流と所定のイオン電流閾値と比較して、前記イオン電流が前記イオン電流閾値以下であるときに失火と判定する請求項1ないし4のいずれか記載の内燃機関制御装置
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