JP2015131439A - 三次元造形装置および三次元造形方法 - Google Patents

三次元造形装置および三次元造形方法 Download PDF

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照章 矢倉
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好之 橋本
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Abstract

【課題】三次元造形物をより高精度で造形することが可能な三次元造形装置および三次元造形方法を提供する。
【解決手段】三次元造形装置100は、造形対象物の三次元形状に基づいて静電潜像を感光体ドラム181,191の表面に形成する露光装置183,193と、液体現像剤を供給し、当該液体現像剤中の粒子320によって静電潜像を顕像化し、感光体ドラム181,191上に第1粒子像231および第2粒子像232を形成する液体現像装置184,194と、形成された第1粒子像231および第2粒子像232を造形ステージ170上の造形面233に静電的に転写する転写部(転写ベルト220および二次転写ローラー222)と、転写された第1粒子像231および第2粒子像232を加熱することによって粒子層を形成する粒子層形成部200とを備え、造形ステージ170上に粒子層を順に形成し積層して三次元造形物230を造形する。
【選択図】図1

Description

本発明は、三次元造形装置および三次元造形方法に関する。
三次元の立体物(以下「三次元造形物」)を造形する技術として、ラピッド・プロトタイピング(RP:Rapid Prototyping)と呼ばれる技術が知られている。この技術は、1つの三次元造形物の表面を3角形の集まりとして記述したデータ(STL(Standard Triangulated Language)フォーマットのデータ)により、積層方向について薄く切った断面形状を計算し、その形状に従って各層を形成して三次元造形物を造形する技術である。また、三次元造形物を造形する手法としては、溶融物堆積方式(FDM:Fused Deposition Molding)、インクジェット方式、インクジェットバインダ方式、光造形方式(SL:Stereo Lithography)、粉末焼結方式(SLS:Selective Laser Sintering)などが知られている。
粉末焼結方式による三次元造形方法では、平面状に敷設された粉末材料上に、レーザー等の加熱用ビームを走査することによって、粉末の表面を溶融させて粉末同士を接合させ、焼結された粉末薄層を形成する。このとき、すでに焼結されている下層の薄膜との接合も同時に行われる。次に、新たな粉末の薄層が再度上面に供給され、この行程を繰り返して粉末焼結層を順次形成すると同時に積層させていくことによって三次元造形物の造形を行う。この粉末焼結方式は、金属の三次元造形物を造形することができる等のメリットがあり、今後の用途拡大が期待されている。しかし、粉末材料の粒子の大きさは数十[μm]と大きく、またブレードで粉末材料の層の厚みを規制することによって粉末の薄層を供給しているため、当該薄層の厚さも数十[μm]と大きい。これにより、三次元造形物を高精度で造形することができないという問題があった。
一方、上記手法とは異なり、電気写真方式を適用した三次元造形方法が知られている(例えば、特許文献1,2を参照)。この電気写真方式の三次元造形方法によれば、小さい粒径(例えば、数[μm]程度)のトナー粒子を用いたり、トナー粒子層の厚さを数[μm]程度にしたりすることができるため、上記粉末焼結方式と比べると、三次元造形物の造形精度を大幅に向上させることが期待できる。
特開平10−207194号公報 特開平10−224581号公報
ところで、近年、三次元造形物をより高精度で造形するニーズが急速に高まってきている。しかしながら、既存の各種の三次元造形方式では、このニーズに十分応えることができなくなってきている。上記特許文献1,2に記載の技術においても、粒径が数[μm]程度である樹脂性粒子をそのままの状態で用いて現像を行うこと(乾式現像法)が前提とされており、より粒径の小さいトナー粒子(例えば、1[μm]以下の粒子)を用いること、ひいては三次元造形物をより高精度で造形することは困難であるという問題があった。
本発明の目的は、三次元造形物をより高精度で造形することが可能な三次元造形装置および三次元造形方法を提供することである。
本発明に係る三次元造形装置は、
造形対象物の三次元形状に基づいて静電潜像を像担持体の表面に形成する静電潜像形成部と、
帯電性を有する粒子がキャリア液中に分散されている液体現像剤を供給し、当該粒子によって前記静電潜像を顕像化し、前記像担持体上に粒子像を形成する粒子像形成部と、
造形ステージ上の造形面に、前記像担持体上に形成された前記粒子像を静電的に転写する転写部と、
前記転写部により転写された前記粒子像を加熱することによって前記造形面上に粒子層を形成する粒子層形成部と、
前記造形ステージ上に前記粒子層を順に形成して積層することによって三次元造形物を造形するように、前記静電潜像形成部、前記粒子像形成部、前記転写部および前記粒子層形成部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る三次元造形方法は、
造形対象物の三次元形状に基づいて静電潜像を像担持体の表面に形成し、
帯電性を有する粒子がキャリア液中に分散されている液体現像剤を供給して前記静電潜像を顕像化することにより前記像担持体上に粒子像を形成し、
造形ステージ上の造形面に、前記像担持体上に形成された前記粒子像を静電的に転写し、
静電転写された前記粒子像を加熱することによって前記造形面上に粒子層を形成し、
前記造形ステージ上に前記粒子層を順に形成して積層することによって三次元造形物を造形することを特徴とする。
本発明によれば、液体現像剤を用いた現像方式(湿式現像法)により粒子層が形成されるため、粒子をそのままの状態で用いた現像方式(乾式現像法)により粒子層を形成する場合と比べて、より小さな粒径を有する粒子を用いることができる。より小さな粒径を有する粒子によって、造形対象物の細かな部分まで再現することができる。つまり、三次元造形物をより高精度で造形することができる。
本実施の形態に係る三次元造形装置の構成を概略的に示す図である。 本実施の形態に係る三次元造形装置の制御系の主要部を示す図である。 本実施の形態に係る液体現像剤の構成を示す図である。 図4Aは、本実施の形態に係る移動機構の構成を示す図であり、図4Bは、造形初期における様子を模式的に示す図であり、図4Cは、造形完了直前の様子を模式的に示す図である。 本実施の形態に係る三次元造形装置の三次元造形動作例を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る三次元造形装置100の構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る三次元造形装置100の制御系の主要部を示す図である。図1、2に示す三次元造形装置100は、造形ステージ170上に帯電性を有する粒子からなる粒子層を順に形成して積層することによって、三次元造形物230を造形する。
三次元造形装置100は、各部の制御や3Dデータの取り扱いを行うための制御部110、外部機器との間で3Dデータ等の各種情報を送受信するためのデータ入力部120、各種情報を表示するための表示部140、ユーザーからの指示を受け付けるための操作部150、造形物が形成される造形ステージ170、造形ステージ170を移動するための移動機構160、造形材料を用いて粒子像を形成するためのイメージングユニット180,190、粒子像を加熱して粒子層を形成するための粒子層形成部200、造形ステージ170に電圧を印加するための電圧印加部210、および、造形ステージ170上の造形面を帯電するための造形面帯電部240を備える。三次元造形装置100には、造形対象物を設計するための、あるいは、三次元測定機を用いて実物を測定して得られた三次元情報に基づいて造形用のデータを生成するためのコンピューター装置130が接続される。
データ入力部120は、造形対象物の三次元形状を示す3Dデータ(CADデータやデザインデータなど)をコンピューター装置130から受け取り、制御部110に出力する。CADデータやデザインデータには、造形対象物の三次元形状だけに限らず、造形対象物の表面の一部または全面および内部におけるカラー画像情報が含まれている場合もある。なお、3Dデータを取得する方法は特に限定されず、有線通信や無線通信、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線通信を利用して取得しても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体を利用して取得しても良い。また、この3Dデータは、当該3Dデータを管理および保存するサーバーなどから取得しても良い。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)などの演算手段を有しており、データ入力部120から3Dデータを取得し、取得した3Dデータの解析処理や演算処理を行う。制御部110は、3Dデータを解析することによって、三次元造形物230のうち第1粒子を用いて形成する領域(図1に示す例では、領域234)を第1粒子領域に設定するとともに、第2粒子を用いて形成する領域(図1に示す例では、領域236)を第2粒子領域に設定する。
制御部110は、データ入力部120から取得した3Dデータを、積層方向について薄く切った複数のスライスデータに変換する。スライスデータは、三次元造形物230を造形するための粒子層毎のデータである。各スライスデータに対しては、第1粒子領域234および第2粒子領域236がそれぞれ設定されている。スライスデータの厚み、すなわち粒子層の厚みは、粒子層の一層分の厚さに応じた距離(積層ピッチ)と一致する。例えば、粒子層の厚みが0.05[mm]である場合、制御部110は、1[mm]の高さの積層に必要な連続した20[枚]のスライスデータを3Dデータから切り出す。
また、制御部110は、三次元造形物230の造形動作中、三次元造形装置100全体の動作を制御する。例えば、イメージングユニット180,190によりそれぞれ形成された第1粒子像および第2粒子像を所望の場所に静電的に転写するための機構制御情報を移動機構160に対して出力するとともに、イメージングユニット180,190に対してスライスデータを出力する。すなわち、制御部110は、イメージングユニット180,190と移動機構160とを同期させて制御する。
表示部140は、制御部110の制御を受けて、ユーザーに認識させるべき各種の情報やメッセージを表示する。操作部150は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部110に出力する。
図1に示すように、三次元造形装置100は、本体内部のほぼ中央部に、転写ベルト220を備えている。転写ベルト220の真上には、2種類の粒子(第1粒子および第2粒子)による粒子像(第1粒子像および第2粒子像)を形成するためのイメージングユニット180,190が、左から右へとこの順番で配置される。
イメージングユニット180は、第1粒子像を担持し、制御部110の制御を受けて図中反時計回り方向に回転可能な像担持体である感光体ドラム181を有する。イメージングユニット180は、感光体ドラム181の回転方向(矢印方向)に沿って、帯電装置182、静電潜像を形成するための露光装置183、粒子像を形成するための液体現像装置184、一次転写ローラー185およびクリーニングブレード186が設けられている。
帯電装置182は、回転する感光体ドラム181の表面をコロナ放電等により帯電させる。露光装置183は、制御部110から出力されたスライスデータに基づいてレーザービームを照射し、造形対象物の各粒子層(第1粒子領域)に対応する静電潜像を感光体ドラム181の表面に形成する。なお、帯電装置182として導電性のローラーを使用しても良い。
液体現像装置184は、絶縁性のキャリア液中に第1粒子が分散された液体現像剤184dの供給を液体現像剤貯蔵タンク187から受けて、当該液体現像剤184dを貯留する。液体現像剤184dは、供給ローラー184cによって搬送ローラー184bの表面に供給される。搬送ローラー184bの表面には、例えば凹状の微細な溝構造があり、または規制部材(図示せず)が設けられているなど、搬送する液体現像剤量が調整されるようになっている。これにより、搬送ローラー184bは、一定量の液体現像剤184dを搬送し、現像ローラー184aに転移させる。そして、現像ローラー184a上には、液体現像剤184dの薄層が形成される。従来、三次元造形装置においては顧みられることのなかった液体現像方式によって造形を行うことにより、他の造形方式では使用が困難な小粒形の造形材料粒子を用いることができ、高精度な造形物を得ることができる。
液体現像装置184においては、現像ローラー184aに現像バイアスが印加され、感光体ドラム181の表面に形成された静電潜像との電位差により、現像ローラー184a上に担持された液体現像剤184dの薄層内の第1粒子が感光体ドラム181上の静電潜像に移動する。これにより、静電潜像が顕像化され、感光体ドラム181上に第1粒子像が形成される。
一次転写ローラー185は、転写ベルト220の内周面側に設けられ、第1粒子の帯電極性(例えば、マイナス極性)とは逆極性(例えば、プラス極性)の一次転写バイアスが印加される。これにより、感光体ドラム181上に形成された第1粒子像は、感光体ドラム181の周速と同速度で搬送される転写ベルト220上に転写される。
クリーニングブレード186は、その一部が感光体ドラム181の表面に押し当てられた状態で設けられていて、感光体ドラム181の表面に残留する液体現像剤(第1粒子やキャリア液)を除去する。クリーニングブレード186は、例えば熱硬化性ポリウレタンゴムを用いた弾性ゴムブレードからなる。クリーニングブレード186により除去された液体現像剤は、付設された回収槽(図示せず)に回収され、再利用または廃棄される。
イメージングユニット190は、第2粒子像を担持し、制御部110の制御を受けて図中反時計回り方向に回転可能な感光体ドラム191を有する。イメージングユニット190は、感光体ドラム191の回転方向(矢印方向)に沿って、帯電装置192、露光装置193、液体現像装置194、一次転写ローラー195およびドラムクリーニング装置としてのクリーニングブレード196が設けられている。液体現像装置194は、液体現像剤貯蔵タンク197から供給される、絶縁性のキャリア液中に第2粒子が分散された液体現像剤194dを用いて像形成を行う。ここで、液体現像剤194dは、液体現像剤184dと同じ種類の材料であっても良いし、異なる種類の材料であっても良い。前者の場合は、1パスで複数層の像形成を行うことで造形時間を短縮することができる。後者の場合は、造形物を構成する材質を部分的に異ならせたり、造形中に造形物を支持し造形完了後に除去されるサポート材としての役目を果たす材質を用いたりすることができる。なお、感光体ドラム191、帯電装置192、露光装置193、現像ローラー194a、搬送ローラー194b、供給ローラー194c、一次転写ローラー195、及び、クリーニングブレード196は、イメージングユニット180と同様の構成を有し、イメージングユニット180と同様に作動するため、詳しい説明を省略する。
次に、感光体ドラム181,191上に粒子像(第1粒子像、第2粒子像)を形成するために用いられる液体現像剤について説明する。
図3に示すように、液体現像剤は、キャリア液300中に粒子320を分散したものである。また、液体現像剤には、キャリア液300中に粒子320を均一に分散させるための分散安定剤310が添加されている。なお、液体現像剤には、分散安定剤310の他に、荷電制御剤等の添加剤が添加されても良い。液体現像剤の重量に対する粒子320の重量の割合は例えば30[%]である。また、液体現像剤の重量に対するキャリア液300の重量の割合は例えば70[%]である。また、液体現像剤の重量に対する分散安定剤310の重量の割合は例えば1[%]未満である。
本実施の形態では、粒子320は、粒径が100〜500[nm]の金属粒子であり、例えば、銀、銅、鉄、ニッケル、チタン、パラジウム、クロム、白金、金等の単体金属、及び、これらの金属や他の金属との合金からなる金属をナノ粒子化したものが利用される。粒子320として使用できる市販の材料としては、例えば、ハリマ化成社製銀ナノ粒子インク(NPS−J)、InkTec社製銀インク(TEC−PRタイプ、TEC−IJタイプ)、ANP社製銀ペーストインク(DGP−OSタイプ)、三菱マテリアル社製銀ナノコロイドシリーズ(A−1タイプ、A−2タイプ)等が挙げられる。
キャリア液300としては、絶縁性の溶媒が用いられる。キャリア液300の材料としては、液体現像剤の分散媒として用いることができるのであれば、特に限定されないが、通常、体積固有抵抗値が10[Ω・cm]以上、誘電率が3.5以上の、常温で不揮発性の溶媒が用いられる。例えば、キャリア液300としては、エクソンモビール社製のイソパラフィン系のアイソパー(G、H、L、M等)、出光興産社製のIPソルベント(1620、2028、2835等)や、松村石油研究所社製のパラフィン系のモレスコホワイト(P−40,P−70,P−120)が挙げられる。その他、キャリア液300として、シリコンオイル、ミネラルオイル等を用いることもできる。
分散安定剤310の材料としては、一般的な石鹸などに使われる高分子材料であれば、特に限定されない。分散安定剤310の主鎖の長さは、長すぎると分散安定剤310の分解に高エネルギーが必要になるため、数十[nm]程度が好ましい。分散安定剤310は絶縁性を有するため、その分散剤安定剤310に囲まれた粒子320の成分が金属であったとしても、当該粒子320は帯電することができる。分散安定剤310の市販品としては、ゼネカ社製のソルスパース20000,ソルスパース24000,ソルスパース26000,ソルスパース27000,ソルスパース28000、ビックケミー社製のディスパービック160,ディスパービック161,ディスパービック162,ディスパービック163,ディスパービック166,ディスパービック170,ディスパービック180,ディスパービック182,ディスパービック184,ディスパービック190、EFKAケミカル社製のEFKA−46,EFKA−47,EFKA−48,EFKA−49,ポリマー100,ポリマー120,ポリマー150,ポリマー400,ポリマー401,ポリマー402,ポリマー403,ポリマー450,ポリマー451,ポリマー452,ポリマー453、味の素社製のアジスパーPB711,アジスパーPA111,アジスパーPB811,アジスパーPW911、共栄社化学社製のフローレンDOPA−158,フローレンDOPA−22,フローレンDOPA−17,フローレンTG−730W,フローレンG−700,フローレンTG−720W等が挙げられる。
三次元造形装置100の構成の説明に戻る。転写ベルト220は、無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー(図示せず)にループ状に張架される。複数の支持ローラーのうちの少なくとも一つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。転写ベルト220は、制御部110からの制御信号によって図中時計回り方向に回転駆動される。転写ベルト220は、感光体ドラム181,191からそれぞれ一次転写された第1粒子像231および第2粒子像232が造形ステージ170上の造形面に二次転写されるまで当該第1粒子像231および第2粒子像232を一時的に保持する。ここで、造形面は、三次元造形物230のうち1層目の粒子層を形成する場合であれば造形ステージ170の表面であり、Nを自然数としたときに、N+1層目の粒子層を形成する場合にはN層目の粒子層の表面である。図1に示す例では、造形ステージ170上の造形面は、N層目の粒子層の表面233である。
転写ベルト220は、半導電性の基材と、表層として設けられた体積抵抗率が8〜11[logΩ・cm]以上の絶縁樹脂層との2層からなる構造である。基材を構成する材料として、例えば、ポリカーボネート(PC),ポリイミド(PI),ポリアミドイミド(PAI)、シリコンゴム,ウレタンゴム等のゴム材料、およびそれらの混合物が挙げられる。基材の厚みは通常、樹脂材料の場合は50〜200[μm]程度、ゴム材料の場合は300〜700[μm]程度に設定される。本実施の形態では、転写ベルト220の表面には、テフロン(登録商標)やPTFE(polytetrafluoroethylene)等のフッ素系化合物がコーティングされ、当該表面に撥インク性を持たせている。転写ベルト220の表面において第1粒子像231および第2粒子像232の離型性を向上させるためである。
転写ベルト220の内周面側には、二次転写ローラー222が設けられている。本実施の形態では、二次転写ローラー222に対して所定の電圧を印加して造形ステージ170との間で所定の電位差を持たせるため、二次転写ローラー222として金属ローラーが用いられる。二次転写ローラー222と造形ステージ170との間の電位差により、転写ベルト220上に保持された第1粒子像231および第2粒子像232は、造形ステージ170上の造形面に二次転写される。なお、転写ベルト220および二次転写ローラー222によって、造形面に粒子像を転写するための転写部が構成される。
本実施の形態では、第1粒子像231および第2粒子像232が造形ステージ170上の造形面233に二次転写される際に二次転写ローラー222と当該造形面233との密着性を向上させて良好な転写性を実現するため、二次転写ローラー222の表面には導電性樹脂を用いたコーティング処理が施されている。
転写ベルト220の左端には、クリーニングブレード224が設けられている。クリーニングブレード224は、その一部が転写ベルト220の表面に押し当てられた状態で設けられていて、転写ベルト220の表面に残留する第1粒子像231および第2粒子像232やキャリア液を除去する。クリーニングブレード224は、例えば熱硬化性ポリウレタンゴムを用いた弾性ゴムブレードからなる。
造形ステージ170は、三次元造形物230の造形動作中、1層分の粒子層を形成する際、図1に示すように、移動機構160により基準位置、転写位置、加熱位置、退避位置および基準位置にこの順番で移動させられる。ここで、基準位置とは、転写ベルト220上の第1粒子像231および第2粒子像232が造形ステージ170上の造形面233に二次転写される前に、造形ステージ170が配置される位置である。転写位置とは、転写ベルト220上の第1粒子像231および第2粒子像232が造形ステージ170上の造形面233に二次転写される際、造形ステージ170が配置される位置である。加熱位置とは、造形ステージ170上の造形面233に二次転写された第1粒子像231および第2粒子像232が粒子層形成部200によって加熱される際、配置される位置である。退避位置とは、二次転写された第1粒子像231および第2粒子像232が粒子層形成部200によって加熱された後、基準位置に戻る前に造形ステージ170が配置される位置である。
造形ステージ170は、金属材料で構成されており、制御部110の制御を受けて造形ステージ170に第1粒子および第2粒子の帯電極性(例えば、マイナス極性)とは逆極性(例えば、プラス極性)の電圧を印加する電圧印加部210が接続されている。電圧印加部210は、造形ステージ170が基準位置から転写位置に移動した際、造形ステージ170上の造形面233が転写ベルト220上に保持された第1粒子像231および第2粒子像232と接触する前に、造形ステージ170に電圧を印加する。これにより、二次転写ローラー222と造形ステージ170との間で所定の電位差が生じ、造形ステージ170上の造形面233が転写ベルト220上に保持された第1粒子像231および第2粒子像232と接触した際、第1粒子像231および第2粒子像232は造形面233に二次転写される。なお、二次転写ローラー222と造形ステージ170との間で所定の電位差が生じていれば良いため、二次転写ローラー222の電位次第では、電圧印加部210は、造形ステージ170をグラウンド電位(0[V])としても良い。
転写ベルト220の左方には、粒子層形成部200が設けられている。本実施の形態では、粒子層形成部200は、フラッシュランプであり、造形ステージ170が転写位置から加熱位置に移動した際、造形ステージ170上の造形面233に転写された第1粒子像231および第2粒子像232に対して光を照射することによって、当該第1粒子像231および第2粒子像232を加熱する。フラッシュランプは、コンデンサーに充電された電気エネルギーによってフラッシュランプ内の気体を放電発光させ光エネルギーを放射するものである。粒子層形成部200としては、例えばNovaCentric社製(商品名:PulseForge3200)の光焼成装置が用いられる。粒子層形成部200による加熱処理によって第1粒子像231および第2粒子像232には高エネルギーが与えられ、当該第1粒子像231および第2粒子像232は溶けて結合する。これにより、造形ステージ170上の造形面233(例えば、N層目の粒子層)に新しい粒子層235(例えば、N+1層目の粒子層)が形成される。なお、粒子層形成部200による加熱処理の際、造形ステージ170上の造形面233に転写されたキャリア液および分散安定剤は高温によって気化するため、当該造形面233上にはキャリア液300および分散安定剤310は残らないか無視できる程度の残存量となる。
転写ベルト220上に保持された第1粒子像231および第2粒子像232が、造形ステージ170上の造形面233に二次転写された後でも、第1粒子像231および第2粒子像232の周りにはキャリア液300および分散安定剤310が必ず残り、粒子層形成部200の加熱処理によってキャリア液および分散安定剤を取り除く必要がある。例えば、キャリア液として出光興産社製のIPソルベント2028を用いた場合、その沸点は213〜216[℃]と高い。また、本実施の形態では、第1粒子および第2粒子として金属粒子を用いており、金属粒子同士を焼結させる必要があるため、200〜300[℃]の高い温度が必要となる。ここで、特許文献1、2に記載されるように、転写手段としてヒートローラーを使用し、そのヒートローラーの熱により第1粒子像231および第2粒子像232を加熱する構成を採用した場合、転写ベルト220が高温になり、ひいては転写ベルト220の熱がイメージングユニット180,190にまで伝わる。これにより、転写ベルト220、イメージングユニット180,190の構成部材において加熱障害が生じてしまう。そこで、本実施の形態では、粒子層形成部200は、粒子層形成部200による加熱の影響が転写ベルト220に及ばないように、当該転写ベルト220から離れた位置に配置される。これにより、転写ベルト220が高温になることを防止し、ひいては転写ベルト220の熱がイメージングユニット180,190にまで伝わることを防止することができるため、転写ベルト220、イメージングユニット180,190の構成部材への加熱障害を回避することができる。
粒子層形成部200による加熱処理が終了した後、造形ステージ170は、加熱位置から退避位置に移動する。その後、造形ステージ170は、退避位置から基準位置に移動する。このようにして、造形ステージ170が基準位置、転写位置、加熱位置、退避位置および基準位置にこの順で移動することにより、造形ステージ170上の造形面233には、1層分の粒子層235が形成される。造形ステージ170は、移動機構160によって鉛直方向(図1中上下方向)に移動可能に構成されており、造形ステージ170上の造形面233に1層分の粒子層235が形成された後、積層ピッチだけ鉛直方向下方に移動する。
次に、図4を参照し、移動機構160の構成について説明する。図4Aに示すように、移動機構160は、ガイドベルト162、駆動ローラー164、従動ローラー166、ロッド168、ロッド168の移動機構169、および、ロッド168のガイド171を備える。ガイドベルト162は、無端状ベルトで構成され、駆動ローラー164および従動ローラー166にループ状に張架される。駆動ローラー164は、制御部110からの制御信号によって図中反時計回り方向に回転駆動される。これにより、ガイドベルト162は、図中反時計回り方向に回転駆動される。ガイドベルト162の側部には、ロッド168を図中上下方向(鉛直方向)に移動自在に保持する移動機構169が取り付けられている。ロッド168の上部には、造形ステージ170が水平状態を保ったまま接続されている。ガイドベルト162が図中反時計回り方向に回転駆動されることにより、造形ステージ170は、基準位置、転写位置、加熱位置、退避位置および基準位置にこの順で移動する。その際、ガイド171は、ガイドベルト162の縦断面形状に類似した形状に形成された図中に鎖線で示すガイド溝に沿って移動し、ロッド168を垂直に保ち続ける。図4Bに示すように、造形ステージ170上の造形面233に粒子層235が形成されると、ロッド168が積層ピッチだけ鉛直方向下方に移動し、造形ステージ170も同様に鉛直方向下方に移動する。ここで、液体現像剤中に分散される粒子の粒径は小さいため、複数の層が形成される毎に造形ステージ170を下降させるようにしてもよい。このようにすると、ロッド168の移動機構169に求められる精度が高くなり過ぎることを防止できる。上記各位置への移動を繰り返しながら造形を行い、図4Cに示すように、造形ステージ170の位置を徐々に下方へ移動させながら、必要な層の造形が完了する。なお、転写ベルト220の回転によって第1粒子像231および第2粒子像232が造形ステージ170上の造形面233に対向する位置に継続的に送られてくるため、造形ステージ170は図4Aに示すような構成で基準位置、転写位置、加熱位置および退避位置の間を周回することが時間効率化の観点で好ましい。
造形面帯電部240は、第1粒子および第2粒子が金属粒子でなく樹脂粒子である場合、造形ステージ170上の造形面233が転写ベルト220上に保持された第1粒子像231および第2粒子像232と接触する前に、その造形面233をコロナ放電により第1粒子および第2粒子の帯電極性(例えば、マイナス極性)とは逆極性(例えば、プラス極性)に帯電させる。ここで、樹脂粒子としては、キャリア液300中に分散できるものであれば特に制限するものではなく、例えば、比較的扱いが容易なものとしてスチレンアクリル等のアクリル系の熱可塑性樹脂が利用される。造形面帯電部240は、制御部110の制御を受けて、図1中上下左右方向に移動可能に構成され、例えば造形ステージ170が基準位置に位置している場合に造形ステージ170上の造形面233に接触するように移動して当該造形面233を帯電させる。帯電させた後は、造形面帯電部240は、造形ステージ170と接触しない位置(退避位置)に移動する。これにより、二次転写ローラー222と造形ステージ170上の造形面233との間で所定の電位差が生じ、造形ステージ170上の造形面233が転写ベルト220上に保持された第1粒子像231および第2粒子像232と接触した際、第1粒子像231および第2粒子像232は造形面233に二次転写される。
図5は、三次元造形装置100の三次元造形動作例を示すフローチャートである。データ入力部120が、コンピューター装置130から造形を要求する信号を受信する等によりフローが開始され、制御部110内部の記憶領域の初期化や必要な変数やプログラムを記憶領域に展開したり、造形ステージ170を基準位置に戻したり、造形ステージ170の高さを初期位置になるようにロッド168の位置を調整したり、各造形プロセス機器の準備動作を開始したりするなどの初期設定を行う(ステップS100)。また、これに続いて又は初期設定処理と並行して、データ入力部120がコンピューター装置130から3Dデータを受信し、制御部110が3Dデータを取得する(ステップS110)。
次に、制御部110は、取得した3Dデータを解析することによって、三次元造形物230に対して第1粒子領域234および第2粒子領域236をそれぞれ設定する(ステップS120)。
次に、制御部110は、3Dデータを積層方向について薄く切った複数のスライスデータに変換する(ステップS140)。次に、制御部110は、変換したスライスデータに基づいてイメージングユニット180,190(露光装置183,193)を制御し、造形対象物の粒子層(第1粒子領域および第2粒子領域)に対応する静電潜像を感光体ドラム181,191の表面に形成させる(ステップS160)。
次に、制御部110は、イメージングユニット180,190(液体現像装置184,194)を制御し、感光体ドラム181,191上に第1粒子像231および第2粒子像232をそれぞれ形成させる(ステップS180)。そして、制御部110は、イメージングユニット180,190を制御し、感光体ドラム181,191上に形成された第1粒子像231および第2粒子像232を転写ベルト220上に一次転写させる。
次に、制御部110は、移動機構160を制御してガイドベルト162を駆動し、造形ステージ170を転写位置に移動し(ステップS190)、さらに、電圧印加部210を制御し、転写ベルト220上に保持された第1粒子像231および第2粒子像232を造形ステージ170上の造形面233に二次転写させる(ステップS200)。
次に、制御部110は、移動機構160を制御してガイドベルト162を駆動し、造形ステージ170を加熱位置に移動し(ステップS210)、さらに、および粒子層形成部200を制御し、造形ステージ170上の造形面233に転写された第1粒子像231および第2粒子像232を加熱することによって、造形ステージ170上の造形面233に新しい粒子層235を形成させる(ステップS220)。そして、移動機構160を制御してガイドベルト162を駆動し、造形ステージ170を、退避位置を経由して基準位置に戻す(ステップS230)。最後に、制御部110は、三次元造形物200を構成する最終層の粒子層(第1粒子領域234、第2粒子領域236)まで形成したか否かについて判定する(ステップS240)。この判定の結果、最終層の粒子層まで形成していない場合(ステップS240、NO)、造形ステージ170の降下が必要な数の層だけ積層が行われていれば、移動機構169を制御して造形ステージ170を積層ピッチ分下降させ(ステップS260)、処理はステップS180の前に戻る。一方、最終層の造形材料層まで形成した場合(ステップS240、YES)、三次元造形装置100は、図5における処理を終了する。
[本実施の形態における効果]
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、三次元造形装置100は、造形対象物の三次元形状に基づいて静電潜像を感光体ドラム181,191の表面に形成する露光装置183,193と、帯電性を有する粒子320がキャリア液300中に分散されている液体現像剤を供給し、当該粒子320によって静電潜像を顕像化し、感光体ドラム181,191上に第1粒子像231および第2粒子像232を形成する液体現像装置184,194と、造形ステージ170上の造形面233に、感光体ドラム181,191上に形成された第1粒子像231および第2粒子像232を静電的に転写する転写部(転写ベルト220および二次転写ローラー222)と、転写部により転写された第1粒子像231および第2粒子像232を加熱することによって造形面233上に粒子層235を形成する粒子層形成部200と、造形ステージ170上に粒子層235を順に形成して積層することによって三次元造形物230を造形するように、露光装置183,193、液体現像装置184,194、転写部および粒子層形成部200を制御する制御部110を備える。
このように構成した本実施の形態によれば、液体現像剤を用いた現像方式(湿式現像法)により粒子層が形成されるため、粒子をそのままの状態で用いた現像方式(乾式現像法)により粒子層を形成する場合と比べて、より小さな粒径を有する粒子を用いることができる。より小さな粒径を有する粒子によって、造形対象物の細かな部分まで再現することができる。つまり、三次元造形物230をより高精度で造形することができる。また、粒子像の転写後に、転写部から離れた加熱位置に造形ステージを移動し、加熱位置において
粒子像の加熱を行うため、造形を行うための各作像機器を熱で損傷したり劣化したりすることがない。従って、焼結のために高温が必要とされる金属粒子を用いたとしても良好に造形を行うことができ、ひいては、精度の高い金属製の立体造形物を得ることができる。
[変形例]
なお、上記実施の形態では、イメージングユニットの数が複数(2つ)である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、イメージングユニットの数は、1つであっても良い。ただし、複数のイメージングユニットを設けることによって三次元造形物230の造形に用いる粒子にバリエーションを持たせることができるため好ましい。イメージングユニットの数が1つである場合(つまり、単一の粒子のみを用いて三次元造形物230を造形する場合)、イメージングユニットから直接、造形ステージ170上の造形面233に粒子像を転写させるように構成しても良い。この場合、転写ベルト220は不要となり、装置コストが減少するため好ましい。
また、上記実施の形態では、感光体ドラム181,191が本発明の「像担持体」に対応する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ベルト状の感光体が本発明の「像担持体」に対応しても良い。
また、上記実施の形態において、第1粒子および第2粒子が樹脂粒子である場合、造形ステージ170に第1粒子および第2粒子の帯電極性とは逆極性の電圧を印加しても良い。ただし、第1粒子および第2粒子が金属粒子である場合に、造形ステージ170に第1粒子および第2粒子の帯電極性とは逆極性の電圧を印加する方が好ましい。
また、上記実施の形態において、第1粒子および第2粒子が金属粒子である場合、造形ステージ170上の造形面233を、第1粒子および第2粒子の帯電極性とは逆極性に帯電させても良い。ただし、第1粒子および第2粒子が樹脂粒子である場合に、造形ステージ170上の造形面233を、第1粒子および第2粒子の帯電極性とは逆極性に帯電させる方が好ましい。
また、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100 三次元造形装置
110 制御部
120 データ入力部
130 コンピューター装置
140 表示部
150 操作部
160 移動機構
162 ガイドベルト
164 駆動ローラー
166 従動ローラー
168 ロッド
170 造形ステージ
180,190 イメージングユニット
181,191 感光体ドラム
182,192 帯電装置
183,193 露光装置
184,194 液体現像装置
184a,194a 現像ローラー
184b,194b 搬送ローラー
184c,194c 供給ローラー
184d,194d 液体現像剤
185,195 一次転写ローラー
186,196,224 クリーニングブレード
187,197 液体現像剤貯蔵タンク
200 粒子層形成部
210 電圧印加部
220 転写ベルト
222 二次転写ローラー
230 三次元造形物
231 第1粒子像
232 第2粒子像
233 造形面
234 第1粒子領域
235 粒子層
236 第2粒子領域
240 造形面帯電部
300 キャリア液
310 分散安定剤
320 粒子

Claims (10)

  1. 造形対象物の三次元形状に基づいて静電潜像を像担持体の表面に形成する静電潜像形成部と、
    帯電性を有する粒子がキャリア液中に分散されている液体現像剤を供給し、当該粒子によって前記静電潜像を顕像化し、前記像担持体上に粒子像を形成する粒子像形成部と、
    造形ステージ上の造形面に、前記像担持体上に形成された前記粒子像を静電的に転写する転写部と、
    前記転写部により転写された前記粒子像を加熱することによって前記造形面上に粒子層を形成する粒子層形成部と、
    前記造形ステージ上に前記粒子層を順に形成して積層することによって三次元造形物を造形するように、前記静電潜像形成部、前記粒子像形成部、前記転写部および前記粒子層形成部を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする三次元造形装置。
  2. 前記造形ステージ上の造形面に転写された前記粒子像を当該転写部から離れた加熱位置に移動する移動機構をさらに備え、
    前記粒子層形成部は、前記加熱位置で前記粒子像を加熱して粒子層を形成することを特徴とする請求項1に記載の三次元造形装置。
  3. 前記粒子層形成部は、前記粒子像に光を照射することによって当該粒子像を加熱することを特徴とする請求項1または2に記載の三次元造形装置。
  4. 前記粒子は、金属粒子であり、分散安定剤を用いて前記キャリア液中に分散されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の三次元造形装置。
  5. 前記粒子は、樹脂粒子であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の三次元造形装置。
  6. 前記造形ステージ上の造形面に前記粒子像が転写される際、前記粒子の帯電極性と逆極性の電圧を前記造形ステージに印加する電圧印加部を備えることを特徴とする請求項4または5に記載の三次元造形装置。
  7. 前記造形ステージ上の造形面に前記粒子像が転写される際、前記粒子の帯電極性とは逆極性に当該造形面を帯電させる造形面帯電部を備えることを特徴とする請求項4または5に記載の三次元造形装置。
  8. 前記造形面帯電部は、コロナ放電によって前記造形面を帯電させることを特徴とする請求項7に記載の三次元造形装置。
  9. 造形対象物の三次元形状に基づいて静電潜像を像担持体の表面に形成し、
    帯電性を有する粒子がキャリア液中に分散されている液体現像剤を供給して前記静電潜像を顕像化することにより前記像担持体上に粒子像を形成し、
    造形ステージ上の造形面に、前記像担持体上に形成された前記粒子像を静電的に転写し、
    静電転写された前記粒子像を加熱することによって前記造形面上に粒子層を形成し、
    前記造形ステージ上に前記粒子層を順に形成して積層することによって三次元造形物を造形することを特徴とする三次元造形方法。
  10. 前記造形ステージ上の造形面に転写された前記粒子像を当該粒子像の転写位置から離れた加熱位置に移動し、当該加熱位置で前記粒子像を加熱して前記粒子層を形成することを特徴とする請求項9に記載の三次元造形方法。
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