JP2015130481A - 固体イオンキャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の固体イオンキャパシタによれば、Liイオン伝導性化合物からなる固体電解質と、電極からなる固体イオンキャパシタにおいて、静電容量の向上することを目的とする。【解決手段】固体電解質を形成する材料としては、固体電解質中をLiイオンが移動するLiイオン伝導性化合物であり、還元雰囲気中で焼成しても組成や構造が変化しないものと、電極とからなる固体イオンキャパシタにおいて、前記電極が主として非弁作用金属であることを特徴とする固体イオンキャパシタ。【選択図】図1

Description

本発明は、固体イオンキャパシタ、より詳しくは、固体電解質を使用して蓄電する固体イオンキャパシタに関する。
携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ等の各電子機器の普及に伴い、これら電子機器の電子部品として、各種蓄電デバイスの研究・開発が盛んに行われている。
そして、特許文献1には、固体電解質と、集電体とを備え、前記固体電解質が無機固体電解質である全固体型電気二重層キャパシタが提案されている。
この特許文献1では、電気二重層キャパシタの電解質に液体電解質(電解液)を使用すると、漏液により劣化が生じるおそれがあることから、無機化合物からなる固体電解質を使用し、漏液が生じるのを回避している。
特開2008−130844
従来の電気二重層キャパシタでは、例えば液体電解質を使用した場合、電気二重層の厚さは数nm〜数十nmと薄く、陽極近傍及び陰極近傍の電気二重層以外の部分は、単なる導電体として機能する。そして、電気二重層以外の部分では陽イオン及び陰イオンは双方とも液体電解質中を可動するが、陽イオンは陽極近傍の陰イオンに引き寄せられ、陰イオンは陰極近傍の陽イオンに引き寄せられることから、電界が印加される領域(以下、「電界印加領域」という。)は陽極及び陰極の各近傍域に止められ、電界印加領域は液体電解質の内部に侵入しないように遮蔽される。したがって、充電時に印加される電圧(電界)は、電気二重層にのみ負荷されることとなり、陽極と陰極との離間距離を小さくしても電界は変化せず、電界は液体電解質の厚みには依存しない。このため、従来の電気二重層キャパシタの静電容量を増加させるためには、電極の比表面積を増加せざるを得ず、また比表面積を増加させたところで十分に大きな所望の静電容量を得るのは困難である。
また、上述した特許文献1では、ナシコン型結晶構造を有するLiイオン伝導性化合物を固体電解質に使用している。
固体電解質がナシコン型結晶構造を有するLiイオン伝導性化合物の場合では、充電時に陽極及び陰極との間に電圧(電界)を印加すると、陰イオンは結晶格子中に配されて移動せず、陽イオンのみが移動することから、上述のような電界印加領域の遮蔽もなく、これにより電界印加領域の増加が期待される。そして、電界によって移動する電荷によって分極が大きくなることから、陽極及び陰極に蓄積される電荷が増加し、体積当たりの静電容量を大きくすることができると考えられる。
しかしながら、特許文献1では、固体電解質の厚みが0.97mmと大きく、このため固体電解質中の体積当たりの電界印加領域を増加させることができず、陽極及び陰極と固体電解質との界面に電気二重層が形成された状態を維持することから、上述と同様、充電時に印加される電圧は、電気二重層のみに負荷され、このため所望の大きな静電容量を得るのが困難である。
また、特許文献1では、全固体型電気二重層キャパシタの静電容量は固体電解質の厚さに依存しないとしている。
これは、上で述べたように実施例の固体電解質の厚みが大きいため、もしくは、用いた固体電解質が厚さに依存せず静電容量が変わらない材料であるため、と考えられる。
特許文献1では、グリーンシートで厚さが25μmの積層構造を有する全固体型電気二重層キャパシタを作製しているが、焼成後の固体電解質層厚さや重なり電極面積の記述がなく、不明瞭である。また、容量と厚さの関係に言及がない。
静電容量が厚さに依存しない固体電解質では、電気二重層の厚さが薄いと考えられる。もしくは、実施例の固体電解質の厚さよりは電気二重層の厚さが薄いと考えられる。
また、特許文献1では、固体電解質に対して使用する電極の種類に関して、AuやNiをはじめとする各種金属、合金、導電性ペースト等を用いることができるとしている。
しかし、Liを主成分とするLiイオン伝導性化合物はLiの反応性が高く、電極に用いる金属種と反応し、電極と固体電解質の界面にコンダクタンスの低いLi化合物層を形成する場合がある。
加えて、AlやTiなどの酸素と反応し表面に酸化膜を形成しやすい金属を用いた場合も電極と固体電解質の界面に酸化物層を形成する場合がある。
このように、電極と固体電解質の界面にコンダクタンスの低いLi化合物層や酸化物層を形成してしまうと、Li化合物層や酸化物層の抵抗が高いことから、Li化合物層や酸化物層に電圧が集中することになり、固体電解質に電圧がかからなくなり、静電容量が低下する。
したがって、無機固体電解質にLiイオン伝導性化合物を用いる場合、電極は特許文献1に記載のようにAuやNiをはじめとする各種金属、合金、導電性ペースト等を制限なく用いることができない。
また、従来のLiイオンキャパシタでは、負極にLiイオン電池で用いられる材料、正極に電気二重層キャパシタで用いられる材料を用いている。電気二重層キャパシタに比べ負極で酸化還元反応しLiイオンが充放電で吸蔵・放出することを利用することによって、負極電位をLiの酸化還元電位まで下げ、耐電圧や静電容量を向上することができる。
しかしながら、負極で酸化還元反応を起こすために電界印加領域は負極近傍に止められる。正極では、電気二重層キャパシタと同様に、電気二重層を形成するので電界印加領域は正極の各近傍域に止められ、電界印加領域は電解質の内部に侵入しないように遮蔽される。したがって、充電時に印加される電圧(電界)は、電極近傍にのみ負荷されることとなり、正極と負極との離間距離を小さくしても電界は変化せず、電界は電解質の厚みには依存しない。
本発明はこのような検討に基づきなされたものであって、本発明に係る固体イオンキャパシタは、電極が主として非弁作用金属を用いることを特徴とする。
これにより、電極と固体電解質の界面でコンダクタンスの低いLi化合物層や酸化物層を形成しないことで、静電容量を向上することができる。
さらに、前記電極はイオン化傾向がAgより大きい金属からなることが好ましい。
イオン化傾向が大きいほど、イオンになりやすい。イオン化傾向がAgより大きい金属では、電極を形成する際に加熱、焼結したとき、固体電解質と親和しやすく接合が強い。
このように、固体電解質と電極とを馴染みやすくし、固体電解質の接合力を高めることによって、静電容量の低下を防ぎつつ、静電容量を向上することができる。
さらに、前記電極は主として強磁性金属からなることが好ましい。
このように、電極に磁性金属を用いることによって、固体イオンキャパシタを電磁石によって簡単に着脱できるようになるため搬送を容易にできる。
また、本発明に係る固体イオンキャパシタは、前記固体電解質が、前記電極に挟まれる固体電解質層が薄いほど静電容量が向上する、厚さ依存性がある材料であることが好ましい。
このように、固体電解質を厚さ依存性がある材料にすることのよって、固体イオンキャパシタの固体電解質を薄層化したときに、体積の減少と静電容量の向上の2つの要因の相乗効果でエネルギー密度を飛躍的に向上することが可能になる。
また、本発明に係る固体イオンキャパシタは、前記固体電解質と、前記電極との界面において、固体電解質と電極とが反応して生成するLi化合物層があることが好ましい。
このように、固体電解質と電極との界面にコンダクタンスの高いLi化合物層があることによって、固体電解質と電極の接着性を強くでき、充放電におけるエネルギー損失を少なくできる。また、固体電解質と電極との化学的安定性を得ることができる。
また、本発明に係る固体イオンキャパシタは、前記固体電解質が、ガーネット型結晶構造を有する組成式Li7+x(La3−αM1α3+y(Zr2−βM2β)O12+x/2+3y/2(M1はAl、Sc、Y、Ce、Gd、Dyであり、M2はTi、Hf、Ta、Nb、Siである。−1≦x≦1、−0.5≦y≦0.5、0≦α≦0.6、0≦β≦0.6)で表される、Liイオン伝導性化合物を含むことが好ましい。
これにより、高いイオンコンダクタンスが得られ、固体イオンキャパシタとして高い静電容量が得られる。
本発明の固体イオンキャパシタによれば、Liイオン伝導性化合物からなる固体電解質と、電極からなる固体イオンキャパシタにおいて、前記電極が主として非弁作用金属で構成することにより、静電容量の向上することができる。
本発明の実施形態に係る固体イオンキャパシタを模式的に示す断面図である。 本発明別の実施形態に係る積層型固体イオンキャパシタを模式的に示す断面図である。
次に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳説する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る固体イオンキャパシタを模式的に示す断面図であって、該固体イオンキャパシタ1は、固体電解質4の両主面に電極として陽極2及び陰極3が形成されている。
固体イオンキャパシタ1は、固体電解質4では、固体中を特定のイオンとして主にLiイオンが移動し、それ以外のイオンは結晶格子を形成し、容易に移動しない。つまり、陽極2及び陰極3間に電圧を印加した場合、Liイオンは固体電解質4内を陰極3側に移動するが、それ以外のイオンは結晶格子から容易に移動しない。
特定のイオンの例を示すと、固体電解質4の化合物がナシコン型結晶構造を有するLi、Ti,P及びOを含む化合物やガーネット型結晶構造を有するLi、La,Zr及びOを含む化合物であれば、特定のイオンはLiイオンである。またそれ以外のイオンとは、固体電解質4の化合物に含まれるLiイオン以外のイオンを示す。前述の例に示すナシコン型結晶構造の固体電解質では化合物のうちTi,P及びO、又は、Zr,P及びOである。あるいはガーネット型結晶構造の固体電解質では化合物のうちLa,Zr及びOである。
また、固体電解質4は電極に挟まれる固体電解質層の厚さが薄くなるほど静電容量が向上するものが好ましい。具体的には電極に挟まれる固体電解質層の厚さが50μm以下にした時に電解印加領域に影響し静電容量が向上すると、薄層の積層型固体イオンキャパシタを作製し単位体積当たりの静電容量を飛躍的に向上できる。
また、固体電解質4は還元雰囲気中で焼成しても、安定であり、組成や構造が変化しないものが好ましい。
尚、固体電解質4を形成する材料としては、固体電解質4中をLiイオンが移動するLiイオン伝導性化合物であり、還元雰囲気中で焼成しても組成や構造が変化しないものを含んでいれば特に限定されるものではないが、ガーネット型結晶構造を含むのが好ましい。
ガーネット型結晶構造のLiイオン伝導性化合物は組成式Li7+x(La3−αM1α3+y(Zr2−βM2β)O12+x/2+3y/2(M1はAl、Sc、Y、Ce、Gd、Dyであり、M2はTi、Hf、Ta、Nb、Siである。−1≦x≦1、−0.5≦y≦0.5、0≦α≦0.6、0≦β≦0.6)で表される酸化物であることが好ましい。Li組成比率が−1≦x≦1の範囲にあることによって、室温で高いイオン伝導率を示し、材料の焼成による安定性や室温中での高い耐湿性を得ることができる。La位の組成比率が−0.5≦y≦0.5の範囲にあることによって、室温での高いイオン伝導率を示すことができる。M1やM2に上記に示す元素を0≦α≦0.6、もしくは、0≦β≦0.6用いることによって、同様の価数元素であるLa位やZr位に置換し結晶の格子定数を調整、Liイオンのサイト間の障壁エネルギーを低く出来、室温で高いイオン電度を示すことができる。上記酸化物は、室温でのイオン伝導率が1×10−4S/cmと高く、電極に挟まれる固体電解質層の厚さが薄くなることによって静電容量の向上し、還元雰囲気で焼成が可能である。例えば、Liイオン伝導性化合物としてLiLaZr12、Li(La2.5Al0.5)Zr12、Li6.7La(Zr1.75Nb0.25)O11.85などが代表的に挙げられる
また、還元雰囲気で焼成可能な固体電解質を得ることが出来、還元焼成を必要とするような電極形成に対して同時焼成をすることができるようになり、還元雰囲気にて同時焼成を必要となるような積層チップを作製することができるようになる。
さらに、固体電解質4としては、SiO等のガラス成分を添加するのも好ましい。ガラス成分を含有させることにより、水分に対しより良好な化学的安定性を示し、耐吸湿性の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態の固体イオンキャパシタ1は、前記固体電解質4の一方の主面は第1の電極が形成され、かつ他方の主面には前記第1の電極とは極性の異なる第2の電極が形成される。前記第1の電極が陽極2として、また前記第2の電極が陰極3として機能する。
陽極2及び陰極3に使用される電極材料は、Liイオンと反応しないもので、非弁作用金属として、主としてAu,Pt,Pd,Ag,Cu,Ni,Fe,Coなどのいずれかを用いることが好ましい。
ここで言う弁作用金属とは、金属を固体電解質と接触させ焼き付けや同時焼成などの処理を行った場合に、固体電解質と反応し金属との界面にLi化合物層や酸化物層を形成する金属のことを指す。具体的にはCrやAl,Tiなどがある。
また、上記電極材料において、クラックが発生しないよう熱収縮挙動を調整にしたり、固体電解質4との接着性を向上したりするために、SiOやB、Liなどのガラス成分や共材として固体電解質4の成分が含む場合がある。
さらに好ましくは、イオン化傾向がAgより大きい金属を用いる。具体的にはCu,Ni,Fe,Coなどである。イオン化傾向が大きいほど、イオンになりやすい。イオン化傾向がAg以下の金属では安定しているため、電極を形成する際に加熱、焼結したとき、固体電解質と親和しにくく接合が弱い。一方、イオン化傾向がAgより大きい金属では、電極を形成する際に加熱、焼結したとき、固体電解質と親和しやすく接合が強い。
一般に、積層型セラミックコンデンサでは、特性向上のために電極の密度や被覆率が重要になってくるが、固体イオンキャパシタでは電極と固体電解質の接合が重要になってくる。
電極と固体電解質の接合が強いほど電圧を加えたとき電界が固体電解質に掛かりやすくなり、電荷が電極付近に局在しやすくなると考えられる。
接合の強さは、固体電解質と電極の馴染みやすさに比例すると考えられる。この馴染みやすさは、固体表面に水滴を滴下した時の水と固体の接触角で表せるような親和性と同じ考え方であり、固体表面と水を馴染ませる場合は固体表面に親水基となる構造があることが重要である。固体電解質と電極の場合は、電極のイオン化傾向が大きいほど固体電解質と馴染みやすいと考えられる。
さらに好ましくは、強磁性金属を用いる。具体的にはNi,Fe,Coなどである。
このように、電極に磁性金属を用いることによって、固体イオンキャパシタを電磁石によって簡単に着脱できるようになるため搬送を容易にし、さらには、積層型固体イオンキャパシタの製作の過程でチップにバレル研磨を行った後、チップを研磨材やメディアから分離するときや、外部端子電極をディップ法で形成する際にチップの整列を行う場合などの効率を高め、生産性を向上することが可能になる。
尚、陽極2及び陰極3に使用される電極材料は、同じ組成であっても、それぞれ違う組成であってもかまわない。
電極の形成方法としては、電極ペーストを用意しペレットやシートに印刷することで形成することができる。また、使用条件、コストその他の要件によって印刷法を用いることができない場合は、スパッタ法、蒸着法、薄膜法、溶射法、めっき法など様々な手法が適応可能である。
また、固体電解質4と電極となる陽極2又は陰極3との界面が微小凹凸構造を有するようにして前記界面を粗面化するのも好ましい。これにより電極面積が増加することから、固体電解質4の静電容量をより一層大きくすることが可能となる。
尚、固体電解質4は、後述するように焼成処理により形成される焼結体であることから、焼結された段階で表面は或る程度の凹凸構造を有する。したがって焼結体の表面が微小凹凸を有するように研磨処理を施した後、陽極又は陰極を形成したり、或いは焼結体を研磨せずに陽極又は陰極を形成したりすることにより、前記界面を容易に微小凹凸構造とすることができる。また、固体電解質4の両主面に適宜エッチング等を施して微小凹凸構造とすることもできる。
次に、上記固体イオンキャパシタの製造方法を説明する。
まず、原材料を所定量秤量し、混合する。例えば、作製するLiイオン伝導性化合物がLi、La、Zr、及びOを含むガーネット型結晶構造である場合は、原材料としてLiCOやLiNO等のLi化合物、LaやLa(OH)等のLa化合物、更にはZrOやZr(OH)等のZr化合物を用意し、これら原材料を所定量秤量し、混合して混合物を得る。
次に、この混合物を所定の熱処理プロファイルで熱処理し、Liイオン伝導性化合物を作製する。
尚、Liイオン伝導性化合物中にガラス成分を含ませる場合は、SiO等のSi化合物を含むガラス材料を所定量秤量して前記原材料と共に混合し、加熱・溶融させた後、急冷してガラス化し、その後、前記所定の熱処理プロファイルで熱処理し、Liイオン伝導性化合物を作製するのが好ましい。
次いで、このLiイオン伝導性化合物を、湿式で粉砕した後、バインダ、溶剤、可塑剤等を添加して湿式で十分に混合し、スラリーを得る。そしてこのスラリーを乾燥し造粒した後、ペレット形状等にプレス成形し、成形体を得る。
ここで、バインダ、溶剤、可塑剤等は、特に限定されるものではなく、例えば、バインダとしてはポリビニルブチラール樹脂等、溶剤には酢酸n−ブチル等、可塑剤にはフタル酸ジブチル等をそれぞれ使用することができる。
次いで、成形体を、例えば、焼成温度を900℃〜1250℃、焼成時間を2〜50時間に設定して焼成を行い、焼結体ペレットを得た。
次に、電極材料として、主としてAu,Pt,Pd,Ag,Cu,Ni,Fe,Coのいずれかを含む電極ペーストを用意する。
前記電極ペーストは、主としてAu,Pt,Pd,Ag,Cu,Ni,Fe,Coのいずれかの導電性粒子を含み、これ以外に、共材粒子、バインダ、溶剤および分散剤を含有する。共材粒子は、固体イオンキャパシタを構成する固体電解質4と同様の組成を有する固体電解質粒子であり、導電性粒子の周囲に介在し、導電性粒子の粒成長を抑制する。共材粒子を導電性ペースト中に含ませることで、導電性粒子の球状化を抑制することができる。
また、前記電極ペーストに含まれる電極材料は、主としてAu,Pt,Pd,Ag,Cu,Ni,Fe,Coのいずれかを含むものであれば、AgとPdとの組み合わせ等の2種類以上の電極材料を含む合金であってもよい。
前記電極材料として、主としてAu,Pt,Pd,Ag,Cu,Ni,Fe,Coのいずれかを含む電極ペーストを前記焼結体ペレットに塗布し、成形体の両主面に陽極及び陰極を作製する。
その後、前記電極ペーストが塗布された焼結体ペレットを、例えば、焼付け温度を600℃〜1100℃、焼成時間を2〜10時間に設定して還元雰囲気中で焼付けし、これにより固体イオンキャパシタを作製する。
尚、還元雰囲気とは、雰囲気ガスが窒素及び水素を主とした成分であり、そのうちの酸素濃度が10Pa以下である雰囲気のことを指す。
尚、主としてAu,Pt,Pd,Agのいずれかを含む電極ペーストに限っては、電極が酸化されにくいため、大気雰囲気中で焼付けを行ってもよい。
電極の形成方法としては、上記のように電極ペーストを用意しペレットやシートに印刷することで形成することができる。このほかに、使用条件、コストその他の要件によって印刷法を用いることができない場合は、スパッタ法、蒸着法、薄膜法、溶射法、めっき法など様々な手法が適応可能である。
(実施形態2)
図2は、本発明の別の実施形態に係る積層型固体イオンキャパシタを模式的に示す断面図であって、本実施形態2では、固体イオンキャパシタが積層構造を有している。
この積層型固体イオンキャパシタ5は、固体電解質4の一方の主面には陽極(第1の電極)2が形成され、他方の主面には陰極(第2の電極)3が形成されるように、固体電解質4を介して陽極2と陰極3とが交互に多数積層されている。図2の構成によれば、固体電解質層4を6層挟みながら陽極2を4層、並びに陰極3を3層、それぞれを交互に積層している。また、陽極2の上層及び陽極3の下層には固体電解質4と同一材料でなる外装6が設けられ、これら固体電解質4、陽極2、陰極3、及び外装6とで素子本体7が形成されている。そして、陽極2および陰極3がそれぞれ露出している素子本体7の両端部には第1の外部電極8及び第2の外部電極9が形成されている。そして第1の外部電極8は陽極2と電気的に接続されており、第2の外部電極9は陰極3と電気的に接続されている。
このように積層型固体イオンキャパシタでは、固体電解質4の一方の主面に陽極2が形成され、他方の主面に陰極3が形成されるように、固体電解質4を介して陽極2と陰極3とを複数層積層しているので、積層型セラミックコンデンサに類似した積層構造となる。これにより、小型でより大きな静電容量を有する積層型固体イオンキャパシタを容易に実現することができる。特に固体電解質4と陽極2又は陰極3との接合面が微小凹凸構造を有するように形成することにより、電極の比表面積を増加させることが可能となることから、固体電解質4の薄層化と相俟って静電容量が飛躍的に増大した固体イオンキャパシタを実現することができる。
以下、この積層型固体イオンキャパシタについて説明する。
まず、上記実施形態1の固体イオンキャパシタと同様の方法・手順でイオン伝導性化合物を作製する。
次いで、このイオン伝導性化合物を湿式で十分に粉砕した後、バインダ、溶剤、可塑剤等を加えて湿式で混合し、スラリーを作製する。このスラリーをドクターブレード法等の成形加工法を使用して成形加工し、厚さ0.5μm〜100μm程度のグリーンシートを作製する。
次に、上記実施形態1の固体イオンキャパシタ1と同様の電極材料を含有した電極ペーストを用意する。使用する電極材料は固体電解質4の組成に応じて、焼結挙動を合わせるために、粒径や添加剤を加える。尚、積層型に適した電極材料として、NiやAg/Pdが挙げられるが、CuやFeなど上記実施形態1と同様の電極材料を使うことができる。
そして、グリーンシート上に電極ペーストを印刷し、所定パターンの塗布膜を形成する。続いて、塗布膜の形成されていないグリーンシートを最下層に配して、所定パターンの塗布膜が形成されたグリーンシートを積層する。このとき固体電解質4を解して所定パターンの塗布膜が交互に重なるように所定方向に適宜枚数積層する。また、陽極2となる所定パターンの塗布膜と陰極3となる所定パターンの塗布膜とが交互に所定ピッチ分ずれるように積層する。最後に、塗布膜の形成されていないグリーンシートを最上層に配して加熱・加圧し、積層成形体を作製する。ここでいう積層成形体は大きさが60mm角〜200mm角程度であり、内部に電極が挟まれる固体電解質層数は1層〜1000層である。
次いで、この積層成形体を陽極2の一端と陰極3の他端が素子本体7の対向する端部に露出するように、大きさが0.2mm×0.1mm×0.1mm〜32mm×16mm×16mm程度の所定寸法に切断する。切断後、匣(さや)に入れて900℃〜1300℃程度で焼成し、固体電解質4と陽極2又は陰極3が交互に積層された素子本体7を得る。
尚、上記のように固体電解質4と陽極2と陰極3を同時焼成する場合、固体電解質4と陽極2や陰極3の界面に固体電解質4と陽極2及び陰極3とが反応してLi化合物層もしくは酸化物層が生成する。
しかし、上記化合物層もしくは酸化物層のコンダクタンスが固体電解質4のイオンコンダクタンスの10倍未満の場合、電圧を固体イオンキャパシタに印加した時、電界がLi化合物層もしくは酸化物層に印加されやすく、固体電解質4には電圧が印加されにくくなり静電容量が低下する。
そこで、上記化合物層もしくは酸化物層のコンダクタンスが固体電解質層のイオンコンダクタンスの10倍以上とし、固体電解質4に十分電圧をかけられるようにして、静電容量の低下が起こらないようにすることができる。
例えば、固体電解質4にLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を用い、陽極2や陰極3にNi電極を用いた場合、上記Li化合物層の厚さは0.2μm程度であるが、Li化合物層のコンダクタンスが5×10−2S以上と高いために、静電容量の低下が起きていないと考えられる。
尚、上記Li化合物層もしくは酸化物層の厚さや組成は、固体イオンキャパシタを電極に対して垂直に研磨し断面を出したものを用意し、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察、EELS法による線分析を行うことで、厚さを測定、及び、組成を分析することができる。
また、上記Li化合物層もしくは酸化物層のコンダクタンスは、Li化合物層もしくは酸化物層のコンダクタンスが固体電解質層のイオンコンダクタンスより高い場合は、試料を治具にセットし室温中(25℃)にて、ネットワークアナライザを用いてインピーダンスの周波数特性を1kHz〜100MHz、電圧50mVにて測定し、ナイキストプロットを作成、解析することによって求めることができる。一方、上記Li化合物層もしくは酸化物層のコンダクタンスが固体電解質層のイオンコンダクタンスより低い場合は、試料を治具にセットし室温中(25℃)にて、周波数応答アナライザでインピーダンスの周波数特性を1MHz〜0.1Hz、電圧100mVにて測定し、ナイキストプロットを作成、解析することによって求めることができる。
尚、上記の固体電解質4にLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を用い、陽極2や陰極3にNi電極を用いた場合、固体電解質4と陽極2や陰極3の界面に生成するLi化合物層はLiNiOであると考えられる。他にも、Liイオン伝導性化合物と電極材料のCuやFe、Coとの組み合わせでは、固体電解質4と陽極2や陰極3の界面にLiCuOやLiFeO、LiCoOのLi化合物層が生成していると考えられる。
上記化合物層もしくは酸化物層が生成することで、固体電解質4と陽極2及び陰極3との接着性が強くなる。そして、接着性が強いことで固体電解質4と陽極2及び陰極3の界面抵抗が小さくなり、充放電におけるエネルギー損失が少なくなる。
また、固体電解質4のLiイオンが陽極2及び陰極3と直接接触しなくなり、Li化合物や酸化物層を介することによって、電極でのLi析出を抑制でき、化学的安定性が向上する。
そして、Ag/Zn電極ペーストやAl電極ペーストなど市販されている外部電極用ペーストを用意し、素子本体7の両端部に外部電極用ペーストを塗布し、400℃〜800℃で焼き付けることによって第1及び第2の外部電極8、9を形成する。これにより、素子本体7の両端面にそれぞれ露出している陽極2又は陰極3とを電気的に接続する。これまで示してきたとおり積層型セラミックコンデンサと同様な製造方法を用いることにより比較的に容易に積層構造を有する積層型固体イオンキャパシタを作製することができる。
尚、外部電極形成は上記ペースト塗布以外に、スパッタ法や印刷法、及び、めっき法を行うことでも可能である。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で変形可能であるのはいうまでもない。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
本実施例では電極材料として、Au,Pt,Pd,Ag,Cu,Ni,Fe,Coのいずれかを用いた固体イオンキャパシタを作製し、イオン伝導率を測定した。そして、それぞれの電極材料が固体イオンキャパシタの電極として使用できるか判定し示す。
まず、試料の作製手順について説明する。
<実施例1>
実施例1は、固体電解質の原材料として、LiCO、La(OH)、及びZrOを用意し、これら原材料をLiイオン伝導性化合物の組成がLiLaZr12となるように所定量秤量し、混合物を得た。
次いで、この混合物を大気雰囲気で900℃まで加熱し、5時間保持した後、自然冷却しLiイオン伝導性化合物を得た。
次いで、得られたLiイオン伝導性化合物にバインダとなるポリビニルブチラール樹脂をトルエン溶液として加え混練し、φ10mmの円柱状にペレット成形した。
成形したペレットを上記と同様にして成形したダミーペレットで挟み、マグネシアセッター上に載せ、400℃まで加熱、5時間保持しバインダを除去した後、1200℃で5時間焼成を行った。
焼結したペレットを採寸したところ、径が7.6mm、厚みが1.0mmであった。この固体電解質のペレットの両方の主面に、マグネトロンスパッタ法を用いてφ6mmのAu電極を形成し、評価用のディスク状固体イオンキャパシタを作製した。
<実施例2>
実施例2は、実施例1と同様な条件でLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を作製し、ペレットを成形して、焼成を行った。そして、作製した固体電解質のペレットの両方の主面に、マグネトロンスパッタ法を用いてφ6mmのPt電極を形成した。
<実施例3>
実施例3は、実施例1と同様な条件でLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を作製し、ペレットを成形して、焼成を行った。そして、作製した固体電解質のペレットの両方の主面に、スクリーン印刷法を用いてφ6mmのAg:Pd=90:10のAg/Pd電極を形成し、大気雰囲気中にて900℃で焼付けを行った。
尚、電極ペーストは、Ag粒子の平均粒径が0.8μmのものと、Pd粒子の平均粒径が0.8μmのものとを上記比率で配合し、これに対して、共材、バインダ、溶剤および分散剤を添加して、3本ロールでよく混ぜて作製した。
尚、電極ペースト用の金属粒子の平均粒径はレーザ回折・散乱式粒度分布計(日機装株式会社製 MT3300EXII)を用いて測定した。
<実施例4>
実施例4は、実施例1と同様な条件でLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を作製し、ペレットを成形して、焼成を行った。そして、作製した固体電解質のペレットの両方の主面に、真空蒸着法を用いてφ6mmのAg電極を形成した。
<実施例5>
実施例5は、実施例1と同様な条件でLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を作製し、ペレットを成形して、焼成を行った。そして、作製した固体電解質のペレットの両方の主面に、真空蒸着法を用いてφ6mmのCu電極を形成した。
<実施例6>
実施例6は積層型固体イオンキャパシタを作製した。実施例1と同様の条件でLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を得た後、湿式で粉砕し、バインダ、溶剤、可塑剤等を添加して湿式で十分に混合し、スラリーを得た。
そして、このスラリーをシート厚みが30μmになるようにドクターブレード法を用いてグリーンシートを作製した。
次に、Ni電極ペーストを用意し、作製したグリーンシートにNi電極ペーストをスクリーン印刷法で印刷し2012サイズ(2.0mm×1.2mm×1.2mm)用の陽極又は陰極となる電極パターンの塗布膜を形成して、塗布膜が形成されたグリーンシートを作製した。
尚、電極ペーストは、Ni粒子の平均粒径が0.5μmのものに対して、共材、バインダ、溶剤および分散剤を添加して、3本ロールでよく混ぜて作製した。
次いで、最下層から外装として塗布膜の形成していないグリーンシートを5枚配し、6枚目から塗布膜が形成されたグリーンシートを電極パターンが最下層側に向くようにグリーンシートを5枚積層した。電極パターンはグリーンシートを介して、すなわち電解質を介して交互に積層した。そして、11枚目から外装として塗布膜の形成していないグリーンシートを4枚配して、全14枚を積層したまま加熱・加圧し、Ni電極の積層成形体を作製した。
次いで、作製した積層成形体を陽極と陰極とが異なる端部に露出するように2012サイズ(2.0mm×1.2mm×1.2mm)用寸法に押切切断して積層体素子を得た。その後、積層体素子を匣(さや)に入れて管状型焼成炉にてH2%−N98%の混合ガスを2L/minで流した還元雰囲気中において1150℃で2時間維持し焼成を行った。電極面積は1.27mm×0.77mm、固体電解質層の厚さは15μmとなった。
そして、得られた焼結体の陽極と陰極とが露出する端部をサンドブラストにて研磨し、InGa電極を塗布し、陽極及び陰極と接続し、評価用の積層型固体イオンキャパシタを作製した。
<実施例7>
実施例7は、実施例1と同様な条件でLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を作製し、ペレットを成形して、焼成を行った。そして、作製した固体電解質のペレットの両方の主面に、スクリーン印刷法を用いてφ6mmのFe電極を印刷し、管状型焼成炉にてH2%−N98%の混合ガスを2L/minで流した還元雰囲気中にて1000℃で焼付けを行った。
尚、電極ペーストは、Fe粒子の平均粒径が1.0μmのものに対して、共材、バインダ、溶剤および分散剤を添加して、3本ロールでよく混ぜて作製した。
<実施例8>
実施例8は、実施例1と同様な条件でLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を作製し、ペレットを成形して、焼成を行った。そして、作製した固体電解質のペレットの両方の主面に、スクリーン印刷法を用いてφ6mmのCo電極を印刷し、管状型焼成炉にてH2%−N98%の混合ガスを2L/minで流した還元雰囲気中にて1000℃で焼付けを行った。
尚、電極ペーストは、Co粒子の平均粒径が1.0μmのものに対して、共材、バインダ、溶剤および分散剤を添加して、3本ロールでよく混ぜて作製した。
<実施例9>
実施例9は積層型固体イオンキャパシタを作製した。実施例1と同様の条件でLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を得た後、湿式で粉砕し、バインダ、溶剤、可塑剤等を添加して湿式で十分に混合し、スラリーを得た。
そして、実施例6と同様に、スラリーをシート厚みが30μmになるようにドクターブレード法を用いてグリーンシートを作製した。
次に、Cu電極ペーストを用意し、作製したグリーンシートにCu電極ペーストをスクリーン印刷法で印刷し2012サイズ(2.0mm×1.2mm×1.2mm)用の陽極又は陰極となる電極パターンの塗布膜を形成して、塗布膜が形成されたグリーンシートを作製した。
尚、電極ペーストは、Cu粒子の平均粒径が0.5μmのものに対して、共材、バインダ、溶剤および分散剤を添加して、3本ロールでよく混ぜて作製した。
次いで、最下層から外装として塗布膜の形成していないグリーンシートを5枚配し、6枚目から塗布膜が形成されたグリーンシートを電極パターンが最下層側に向くようにグリーンシートを5枚積層した。電極パターンはグリーンシートを介して、すなわち電解質を介して交互に積層した。そして、11枚目から外装として塗布膜の形成していないグリーンシートを4枚配して、全14枚を積層したまま加熱・加圧し、Cu電極の積層成形体を作製した。
次いで、作製した積層成形体を陽極と陰極とが異なる端部に露出するように2012サイズ(2.0mm×1.2mm×1.2mm)用寸法に押切切断して積層体素子を得た。その後、積層体素子を匣(さや)に入れて管状型焼成炉にてH2%−N98%の混合ガスを2L/minで流した還元雰囲気中において1100℃で10時間維持し焼成を行った。電極面積は1.27mm×0.77mm、固体電解質層の厚さは15μmとなった。
そして、得られた焼結体の陽極と陰極とが露出する端部をサンドブラストにて研磨し、InGa電極を塗布し、陽極及び陰極と接続し、評価用の積層型固体イオンキャパシタを作製した。
<実施例10>
実施例10は積層型固体イオンキャパシタを作製した。実施例1と同様の条件でLiイオン伝導性化合物LiLaZr12を得た後、湿式で粉砕し、バインダ、溶剤、可塑剤等を添加して湿式で十分に混合し、スラリーを得た。
そして、実施例6と同様に、スラリーをシート厚みが30μmになるようにドクターブレード法を用いてグリーンシートを作製した。
次に、Fe電極ペーストを用意し、作製したグリーンシートにFe電極ペーストをスクリーン印刷法で印刷し2012サイズ(2.0mm×1.2mm×1.2mm)用の陽極又は陰極となる電極パターンの塗布膜を形成して、塗布膜が形成されたグリーンシートを作製した。
尚、電極ペーストは、Fe粒子の平均粒径が0.5μmのものに対して、共材、バインダ、溶剤および分散剤を添加して、3本ロールでよく混ぜて作製した。
次いで、最下層から外装として塗布膜の形成していないグリーンシートを5枚配し、6枚目から塗布膜が形成されたグリーンシートを電極パターンが最下層側に向くようにグリーンシートを5枚積層した。電極パターンはグリーンシートを介して、すなわち電解質を介して交互に積層した。そして、11枚目から外装として塗布膜の形成していないグリーンシートを4枚配して、全14枚を積層したまま加熱・加圧し、Fe電極の積層成形体を作製した。
次いで、作製した積層成形体を陽極と陰極とが異なる端部に露出するように2012サイズ(2.0mm×1.2mm×1.2mm)用寸法に押切切断して積層体素子を得た。その後、積層体素子を匣(さや)に入れて管状型焼成炉にてH2%−N98%の混合ガスを2L/minで流した還元雰囲気中において1150℃で2時間維持し焼成を行った。電極面積は1.23mm×0.75mm、固体電解質層の厚さは15μmとなった。
そして、得られた焼結体の陽極と陰極とが露出する端部をサンドブラストにて研磨し、InGa電極を塗布し、陽極及び陰極と接続し、評価用の積層型固体イオンキャパシタを作製した。
<比較例1>
比較例1は、実施例1と同様な条件で固体電解質のペレットを作製した。(Liイオン伝導性化合物LiLaZr12を作製し、ペレットを成形して、焼成を行った。)そして、作製した固体電解質のペレットの両方の主面に、スクリーン印刷法を用いてφ6mmのCr電極を印刷し、管状型焼成炉にてH2%−N98%の混合ガスを2L/minで流した還元雰囲気中にて1000℃で焼付けを行った。
尚、電極ペーストは、Cr粒子の平均粒径が1.0μmのものに対して、共材、バインダ、溶剤および分散剤を添加して、3本ロールでよく混ぜる作製した。
<比較例2>
比較例2は、実施例1と同様な条件で固体電解質のペレットを作製した。(Liイオン伝導性化合物LiLaZr12を作製し、ペレットを成形して、焼成を行った。)そして、作製した固体電解質のペレットの両方の主面に、スクリーン印刷法を用いてφ6mmのMn電極を印刷し、管状型焼成炉にてH2%−N98%の混合ガスを2L/minで流した還元雰囲気中にて1000℃で焼付けを行った。
尚、電極ペーストは、Mn粒子の平均粒径が1.0μmのものに対して、共材、バインダ、溶剤および分散剤を添加して、3本ロールでよく混ぜる作製した。
<比較例3>
比較例3は、実施例1と同様な条件で固体電解質のペレットを作製した。(Liイオン伝導性化合物LiLaZr12を作製し、ペレットを成形して、焼成を行った。)そして、作製した固体電解質のペレットの両方の主面に、スクリーン印刷法を用いてφ6mmのAl電極を印刷し、管状型焼成炉にてH2%−N98%の混合ガスを2L/minで流した還元雰囲気中にて850℃で焼付けを行った。
尚、電極ペーストは、Al粒子の平均粒径が1.0μmのものに対して、共材、バインダ、溶剤および分散剤を添加して、3本ロールでよく混ぜる作製した。
<評価>
実施例1から実施例10の試料、及び比較例1から比較例3の試料の評価は、試料をそれぞれ治具にセットし室温中にて周波数応答アナライザ(ソーラトロン社製 1260型)でインピーダンスの周波数特性を1MHz〜0.1Hz、電圧100mVにて測定し、ナイキストプロットを作成した。作成したナイキストプロットに対して交流インピーダンス測定・解析ソフトウェア(Scribner Associates社製 ZPlot(登録商標)およびZView(登録商標))を用いてRbulkとRGBGB回路を直列接続した等価回路でフィッティングを行いRbulkとRGBの和からイオン抵抗を求めた。その逆数がイオンコンダクタンスであり、固体電解質の厚さで規格化した値がイオン伝導率である。イオン伝導率を表1に示した。そして、判定としてイオン伝導率が1×10−4S/cm以上であれば「○」、1×10−4S/cm未満であれば「×」とし、表1に示した。また、周波数1kHzのときの静電容量であり、表1に示した。
尚、閾値を1×10−4S/cmとしたのは、この値以上であれば静電容量が0.2μF以上であり、このとき2012サイズ(2.0mm×1.2mm×1.2mm)で1000層品を作製した場合静電容量は27μF以上となり、固体イオンキャパシタは蓄電デバイスとして十分な静電容量を持つので、電極として使用できると判断した。
また、実施例6、実施例9、実施例10は積層型であるので電極面積が他の実施例とは異なる。具体的には実施例6の電極の重なり面積が1.27×0.77mmであり、電極間に挟まれる電解質は4層品であるから総重なり面積3.91mmとなる。これは、φ6mmの電極面積の0.14倍である。そこで、実施例6の静電容量は他の実施例と同様に評価できるよう0.14で除し他の実施例と比較できる値に換算し記載した。同様に、実施例9と実施例10においても、φ6mmの電極面積相当になるように静電容量を換算し記載した。
Figure 2015130481
表1に実施例1〜10及び比較例1〜3のイオン伝導率と判定、及び、静電容量を示した。
表1に示したように、Au,Pt,Pd,Ag,Cu,Ni,Fe,Coのいずれかの電極材料を含む電極はイオン伝導率が1×10−4S/cm以上となり判定が「○」であり、Cr,Mn,Alの電極材料からなる電極はイオン伝導率が1×10−4S/cm未満となり判定が「×」であった。
電極材料がAu,Pt,Pd,Ag,Cu,Ni,Fe,Coのいずれかを含む場合、Liイオン伝導性化合物(固体電解質)のイオン伝導率が1×10−4S/cm以上であり、Liイオン伝導性化合物と電極の界面にコンダクタンスの低いLi化合物層や酸化物層形成していない。そのため、一般的に固体電解質の評価として最も安定な金属であるAuが電極材料として用いられるが、実施例2から実施例10はAu電極を用いた実施例1の静電容量と同等もしくはそれ以上の値が示しており、静電容量の低下が防げていることがわかる。
一方、電極材料がCr,Mn,Alのいずれかを含む場合は、Liイオン伝導性化合物と電極の界面にコンダクタンスの低いLi化合物層や酸化物層が形成されており、このため、静電容量が低下しており、0.05μF以下であった。
尚、比較例1では2μmのLi化合物層が形成していた。コンダクタンスは2×10−9Sであった。
また、表1の静電容量を比較すると、電極材料がAgよりイオン化傾向が大きい金属であるCu,Ni,Fe,Coのいずれかを電極として用いた方が、固体電解質と親和しやすく接合が強いため、静電容量が大きいことがわかる。
したがって、Liイオン伝導性化合物からなる固体電解質と、電極からなる固体イオンキャパシタにおいて、電極が主として非弁作用金属であることが大きな静電容量を得るうえで重要である。
より良くは、Agよりイオン化傾向が大きい金属(Cu,Ni,Fe,Co)を主として電極に用いることで、より大きな静電容量を得ることが可能となる。
また、実施例5と実施例9、及び、実施例7と実施例10の、Cu電極、及び、Fe電極のディスク状固体イオンキャパシタと積層型固体イオンキャパシタを比べるとディスク状固体イオンキャパシタは固体電解質層の厚みが1.0mmであり、積層型固体イオンキャパシタの固体電解質の厚さは15μmである。これより、積層型固体イオンキャパシタの方が同電極面積当たりの静電容量が大きいことがわかり、固体電解質の厚さが小さいほど静電容量が大きくなっていることがわかる。
積層型固体イオンキャパシタの作製が可能になり、デバイスの小型化と静電容量の向上を実現できる。
積層型固体イオンキャパシタは充放電速度がより早くすることができるので、電気二重層キャパシタと同様の用途として、二次電池よりも急速なエネルギー充放電が必要とされる蓄電デバイスのEV用回生ブレーキ時や、太陽光発電・風力発電のピーク発電時に発生する大電流用二次電池の代替可能性を備える。あるいは、セラミックコンデンサや電解コンデンサと問うような用途として使用することができる。
1 固体イオンキャパシタ
2 陽極
3 陰極
4 固体電解質
5 積層型固体イオンキャパシタ
6 外装
7 素子本体
8 第1の外部電極
9 第2の外部電極

Claims (6)

  1. Liイオン伝導性化合物からなる固体電解質と、電極からなる固体イオンキャパシタにおいて、前記電極が主として非弁作用金属であることを特徴とする固体イオンキャパシタ。
  2. 前記電極はAgよりイオン化傾向が大きい金属からなることを特徴とする請求項1に記載の固体イオンキャパシタ。
  3. 前記電極は強磁性金属からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の固体イオンキャパシタ。
  4. 前記固体電解質は、前記電極に挟まれる固体電解質層が薄いほど静電容量が向上する、厚さ依存性がある材料であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の固体イオンキャパシタ。
  5. 前記固体電解質と、前記電極との界面において、固体電解質と電極とが反応して生成するLi化合物層があることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の固体イオンキャパシタ。
  6. 前記固体電解質は、ガーネット型結晶構造を有する組成式Li7+x(La3−αM1α3+y(Zr2−βM2β)O12+x/2+3y/2(M1はAl、Sc、Y、Ce、Gd、Dyであり、M2はTi、Hf、Ta、Nb、Siである。−1≦x≦1、−0.5≦y≦0.5、0≦α≦0.6、0≦β≦0.6)で表される、Liイオン伝導性化合物を含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の固体イオンキャパシタ。
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