JP2015129544A - 一方向クラッチ、発電装置用の継手、及び風力発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一方向クラッチにおいて、回転した際に、遠心力により弾性変形するコイルばねが外輪の内周面に摺接するのを防ぐ。
【解決手段】一方向クラッチは、内輪71と外輪72との間に設けられている複数のころ73と、ころ73を収容するポケット78が周方向に複数形成されている保持器74と、ポケット78に設けられころ73を周方向一方に付勢するコイルばね75とを備えている。保持器74は、コイルばね75を径方向について位置決めしかつ周方向一方へ突出させた状態で支持する支持部77bを有している。この支持部77bは、保持器74が回転した際にコイルばね75が遠心力によって径方向外側へ変形しても外輪72の内周面72aとの間に隙間δを有する状態でコイルばね75を支持する支持構造を有している。
【選択図】図5
【解決手段】一方向クラッチは、内輪71と外輪72との間に設けられている複数のころ73と、ころ73を収容するポケット78が周方向に複数形成されている保持器74と、ポケット78に設けられころ73を周方向一方に付勢するコイルばね75とを備えている。保持器74は、コイルばね75を径方向について位置決めしかつ周方向一方へ突出させた状態で支持する支持部77bを有している。この支持部77bは、保持器74が回転した際にコイルばね75が遠心力によって径方向外側へ変形しても外輪72の内周面72aとの間に隙間δを有する状態でコイルばね75を支持する支持構造を有している。
【選択図】図5
Description
本発明は、一方向クラッチ、一方向クラッチを備えている発電装置用の継手、及び風力発電装置に関する。
風力発電装置として、ブレードが風力を受け、このブレードと接続されている主軸が回転し、この主軸の回転を増速機により増速させて発電機を駆動させるものが知られている。このような風力発電装置では、風速や風向の変化により、ブレードから主軸及び増速機等を介して発電機に伝わる回転数が変化することで、発電効率が低下するという問題があった。
そこで、本出願人は、発電効率を向上させるために、増速機と発電機との間に一方向クラッチを配置した風力発電装置を既に提案している(特許文献1参照)。この風力発電装置は、風速等が変化して主軸の回転が減速しても、一方向クラッチにより増速機の出力軸と発電機の入力軸との接続を遮断することにより、発電機の入力軸が急激に減速することなく慣性によって回転し続けることができるため、入力軸の平均回転速度を増加させ、発電効率を向上させることが可能となる。
前記一方向クラッチは、図7に示すように、内輪101と、外輪102と、複数のころ(係合子)103と、ころ103を収容するポケット108が周方向に複数形成されている保持器104と、ポケット108に設けられころ103を周方向一方に付勢するコイルばね105とを備えている。保持器104は、軸方向に対向する一対の円環部106と、両円環部106を連結する複数の柱部107とを有しており、内輪101と一体回転する。そして、両円環部106と周方向に隣り合う柱部107との間に、一つのころ103及び一つのコイルばね105を収容するポケット108が形成されている。また、柱部107には、コイルばね105をポケット108内で支持するために周方向に突出している支持部109が設けられている。
この一方向クラッチによれば、コイルばね105により周方向一方に付勢されるころ103が内輪101と外輪102との間に噛み合うことで、これら内輪101と外輪102とが一体回転可能に接続され、また、前記噛み合いが解除されると内輪101と外輪102とが相対回転可能となる(内輪101と外輪102とが空転する)。
従来の一方向クラッチが備えている保持器104では、コイルばね105は、支持部109に外嵌することで径方向について位置決めされ、かつ、支持部109の先端から周方向一方へ突出した状態にある。そして、コイルばね105の先端が、ころ103に接触している。なお、例えば、ころ103が内輪101と外輪102とに噛み合ってこれらが一体回転可能に接続された状態から、前記噛み合いが解除されてこれらが相対回転可能となる状態へと切り替わる際には、ころ103は内輪101と外輪102との間の空間を転がり移動するため、コイルばね105の先端ところ103とは接触しているのみであって、相互間で固定はされていない。このため、コイルばね105の先部は径方向についてもある程度自由に弾性変形可能な状態にある。
このように、コイルばね105は、支持部109の先端から突出した状態で支持されており、しかも、ある程度自由に弾性変形可能な状態にあることから、内輪101と共に保持器104が回転すると、その遠心力によって、コイルばね105の先部が径方向外側へ弾性変形する。
特に、風力発電装置が備えている増速機の出力軸と発電機の入力軸との間に設けられる一方向クラッチは、比較的に大型であり、また、これら出力軸及び入力軸は高速(2000rpm±300rpm)で回転することがある。このため、コイルばね105に作用する遠心力は大きくなり、コイルばね105の先部が径方向外側へ変形して外輪102の内周面に接触する場合がある。そして、内輪101と外輪102との相対回転が開始されると(空転が開始されると)、内輪101と一体回転する保持器104と、外輪102との間においても相対回転が生じ、外輪102の内周面にコイルばね105の先部が摺接し、この場合、外輪102の内周面に傷を付けたり、コイルばね105の先部が損傷したりするおそれがある。
特に、風力発電装置が備えている増速機の出力軸と発電機の入力軸との間に設けられる一方向クラッチは、比較的に大型であり、また、これら出力軸及び入力軸は高速(2000rpm±300rpm)で回転することがある。このため、コイルばね105に作用する遠心力は大きくなり、コイルばね105の先部が径方向外側へ変形して外輪102の内周面に接触する場合がある。そして、内輪101と外輪102との相対回転が開始されると(空転が開始されると)、内輪101と一体回転する保持器104と、外輪102との間においても相対回転が生じ、外輪102の内周面にコイルばね105の先部が摺接し、この場合、外輪102の内周面に傷を付けたり、コイルばね105の先部が損傷したりするおそれがある。
そこで、本発明では、外輪の内周面にコイルばねが摺接するのを防ぐことが可能となる一方向クラッチを提供することを目的とする。そして、このような一方向クラッチを備えていることで耐久性の向上が可能となる発電装置用の継手、及び風力発電装置を提供することを目的とする。
(1)本発明は、内輪と、この内輪に同心状の外輪と、これら内輪と外輪との間に設けられている複数の係合子と、前記係合子それぞれを収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、前記ポケットに設けられ前記係合子を周方向一方に付勢するコイルばねと、を備え、前記コイルばねにより周方向一方に付勢される前記係合子が前記内輪と前記外輪との間に噛み合うことで当該内輪と当該外輪とが一体回転可能に接続され、前記噛み合いが解除されると当該内輪と当該外輪とが相対回転可能となる一方向クラッチであって、前記保持器は、前記コイルばねを径方向について位置決めしかつ周方向一方へ突出させた状態で支持する支持部を有し、前記支持部は、前記保持器が回転した際に前記コイルばねが遠心力によって径方向外側へ変形しても前記外輪の内周面との間に隙間を有する状態で当該コイルばねを支持する支持構造を有していることを特徴とする。
本発明によれば、保持器が回転した際の遠心力によってコイルばねが径方向外側に変形しても、そのコイルばねが外輪の内周面に接触しないようにして、支持部がコイルばねを支持することができ、外輪の内周面にコイルばねの一部が摺接するのを防ぐことが可能となる。この結果、外輪の内周面が摩耗したり、コイルばねが損傷したりするのを防止することが可能となる。
(2)また、前記保持器は、軸方向に対向する一対の円環部と、これら円環部を連結する複数の柱部とを有し、周方向で隣り合う当該柱部の間にポケットが形成され、前記支持部は、前記柱部から周方向一方へ突出して設けられ前記コイルばねを外嵌させて支持する構成を有し、前記支持部の径方向内側面と前記内輪の外周面との間に、前記コイルばねの一部を存在させるスペースが形成され、当該スペースの径方向寸法は、前記支持部の周方向一方側の先端において最小の値を有しているのが好ましい。
この場合、保持器が有する柱部から周方向一方へ突出して設けられている支持部は、コイルばねを更に周方向一方へ突出させた状態で支持するが、この支持部の径方向内側面と内輪の外周面との間のスペースの径方向寸法は、支持部の周方向一方側の先端において最小の値を有していることで、この支持部の先端から突出するコイルばねの先部を、内輪寄りに配置することができる。この結果、コイルばねと外輪の内周面との径方向の距離を大きくすることができ、コイルばねが遠心力によって径方向外側へ変形しても、このコイルばねと外輪の内周面との間に隙間を有する状態で、支持部はコイルばねを支持する支持構造が得られる。
なお、前記スペースの径方向寸法は、周方向の全長にわたって一定であってもよく、この場合、スペースの径方向寸法は、周方向の全長にわたって最小の値(一定の値)となる。
この場合、保持器が有する柱部から周方向一方へ突出して設けられている支持部は、コイルばねを更に周方向一方へ突出させた状態で支持するが、この支持部の径方向内側面と内輪の外周面との間のスペースの径方向寸法は、支持部の周方向一方側の先端において最小の値を有していることで、この支持部の先端から突出するコイルばねの先部を、内輪寄りに配置することができる。この結果、コイルばねと外輪の内周面との径方向の距離を大きくすることができ、コイルばねが遠心力によって径方向外側へ変形しても、このコイルばねと外輪の内周面との間に隙間を有する状態で、支持部はコイルばねを支持する支持構造が得られる。
なお、前記スペースの径方向寸法は、周方向の全長にわたって一定であってもよく、この場合、スペースの径方向寸法は、周方向の全長にわたって最小の値(一定の値)となる。
(3)また、前記コイルばねの周方向一方側の先端におけるコイル中心は、周方向に複数配置されている前記係合子の中心を通るピッチ円よりも、径方向内側に位置しているのが好ましい。
この場合、コイルばねを内輪寄りに配置して、コイルばねと外輪の内周面との径方向の距離を大きくすることができる。このため、コイルばねが遠心力によって径方向外側へ変形しても、このコイルばねと外輪の内周面との間に隙間を有する状態で、支持部はコイルばねを支持する支持構造が得られる。
この場合、コイルばねを内輪寄りに配置して、コイルばねと外輪の内周面との径方向の距離を大きくすることができる。このため、コイルばねが遠心力によって径方向外側へ変形しても、このコイルばねと外輪の内周面との間に隙間を有する状態で、支持部はコイルばねを支持する支持構造が得られる。
(4)また、前記コイルばねの中心線は、前記内輪の外周面と平行、又は、周方向一方側に向かうにしたがって前記内輪の外周面に接近しているのが好ましい。
この場合、コイルばねの先部が外輪の内周面に近づき難いようにして、支持部はコイルばねを支持する支持構造が得られる。
この場合、コイルばねの先部が外輪の内周面に近づき難いようにして、支持部はコイルばねを支持する支持構造が得られる。
(5)また、前記内輪及び前記外輪が定格トルクで一体回転する状態で、前記コイルばねが前記支持部から突出する部分は、当該コイルばねの巻線の1ピッチ以下であるのが好ましい。
この場合、支持部からのコイルばねの突出寸法を小さくすることにより、コイルばねが遠心力によって径方向外側へ変形しても、このコイルばねと外輪の内周面との間に隙間を有する状態で、支持部はコイルばねを支持する支持構造が得られる。
この場合、支持部からのコイルばねの突出寸法を小さくすることにより、コイルばねが遠心力によって径方向外側へ変形しても、このコイルばねと外輪の内周面との間に隙間を有する状態で、支持部はコイルばねを支持する支持構造が得られる。
(6)また、本発明は、外力により回転する主軸と、前記主軸の回転を増速する回転伝達機構、及び当該回転伝達機構が増速した回転を出力する出力軸を有する増速機と、前記出力軸の回転を入力として回転する入力軸を有すると共に、当該入力軸と一体回転するロータの回転により発電する発電機と、を備えている発電装置に用いられる継手であって、前記増速機の前記出力軸と一体回転する第1回転体と、前記発電機の前記入力軸と一体回転する第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に配置されている前記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の一方向クラッチと、を有していることを特徴とする。
本発明によれば、前記(1)〜(5)の一方向クラッチを有していることから、一方向クラッチの耐久性を向上させることができ、この結果、発電装置用の継手の耐久性も向上させることが可能となる。
本発明によれば、前記(1)〜(5)の一方向クラッチを有していることから、一方向クラッチの耐久性を向上させることができ、この結果、発電装置用の継手の耐久性も向上させることが可能となる。
(7)また、本発明の風力発電装置は、風力により回転する主軸と、前記主軸の回転を増速して出力軸から出力する増速機と、前記出力軸の回転を入力として回転する入力軸を有すると共に当該入力軸と一体回転するロータの回転に伴って発電する発電機と、前記出力軸と前記入力軸との間に設けられ当該出力軸と当該入力軸との間でトルク伝達可能とするための前記(6)の継手と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、前記(6)の継手を有していることから、風力発電装置の耐久性を向上させることが可能となる。
本発明によれば、前記(6)の継手を有していることから、風力発電装置の耐久性を向上させることが可能となる。
本発明の一方向クラッチによれば、コイルばねが外輪の内周面に接触しないようにして、支持部がコイルばねを支持することができるので、外輪の内周面にコイルばねの一部が摺接するのを防ぐことが可能となる。この結果、外輪の内周面が摩耗したり、コイルばねが損傷したりするのを防止することが可能となる。
また、本発明の継手及び風力発電装置によれば、前記一方向クラッチを備えていることで耐久性を向上させることができる。
また、本発明の継手及び風力発電装置によれば、前記一方向クラッチを備えていることで耐久性を向上させることができる。
図1は、発電装置を示す概略構成図である。この発電装置は風力発電装置1であり、風力(外力)を受けて回転する主軸2と、この主軸2に連結された増速機3と、この増速機3に連結された発電機4とを備えており、主軸2の回転を増速機3により増速させ、増速させた軸の回転により発電機4を駆動し、発電が行われる。
発電機4は、例えば誘導発電機により構成されており、増速機3により増速された回転を入力とし回転する入力軸41、発電機4に内蔵されたロータ42、及び図示しないステータ等を有する。ロータ42は入力軸41に一体回転可能に連結されており、発電機4は、入力軸41が回転してロータ42が駆動することに伴って発電するように構成されている。
増速機3は、主軸2の回転を入力してその回転を増速する歯車機構(回転伝達機構)30を備えている。この歯車機構30は、遊星歯車機構31と、この遊星歯車機構31により増速された回転を入力してさらにその回転を増速する高速段歯車機構32とを備えている。
遊星歯車機構31は、内歯車(リングギヤ)31aと、主軸2に一体回転可能として連結された遊星キャリア(図示省略)に保持された複数の遊星歯車31bと、遊星歯車31bに噛み合う太陽歯車31cとを有している。これにより、主軸2とともに遊星キャリアが回転すると、遊星歯車31bを介して太陽歯車31cが回転し、その回転が高速段歯車機構32の低速軸33に伝達される。
遊星歯車機構31は、内歯車(リングギヤ)31aと、主軸2に一体回転可能として連結された遊星キャリア(図示省略)に保持された複数の遊星歯車31bと、遊星歯車31bに噛み合う太陽歯車31cとを有している。これにより、主軸2とともに遊星キャリアが回転すると、遊星歯車31bを介して太陽歯車31cが回転し、その回転が高速段歯車機構32の低速軸33に伝達される。
高速段歯車機構32は、低速ギヤ33aを有する低速軸33と、第1中間ギヤ34a及び第2中間ギヤ34bを有する中間軸34と、高速ギヤ35aを有する出力軸35とを備えている。
低速軸33は、その直径が例えば約1mの大型の回転軸からなり、主軸2と同心上に配置されている。低速軸33の軸方向両端部はころ軸受36a,36bにより回転自在に支持されている。
低速軸33は、その直径が例えば約1mの大型の回転軸からなり、主軸2と同心上に配置されている。低速軸33の軸方向両端部はころ軸受36a,36bにより回転自在に支持されている。
中間軸34は、低速軸33と平行に配置されており、その軸方向両端部がころ軸受37a,37bにより回転自在に支持されている。中間軸34の第1中間ギヤ34aは低速ギヤ33aと噛み合い、第2中間ギヤ34bは高速ギヤ35aと噛み合っている。
出力軸35は、中間軸34と平行に配置されており、回転トルクを出力する。出力軸35の軸方向の一端部35b及び他端部(出力端部)35c側は、それぞれころ軸受38,39により回転自在に支持されている。
出力軸35は、中間軸34と平行に配置されており、回転トルクを出力する。出力軸35の軸方向の一端部35b及び他端部(出力端部)35c側は、それぞれころ軸受38,39により回転自在に支持されている。
以上の構成により、主軸2の回転は、遊星歯車機構31のギヤ比、低速ギヤ33aと第1中間ギヤ34aとのギヤ比、及び第2中間ギヤ34bと高速ギヤ35aとのギヤ比により3段階に増速されて、出力軸35から出力される。すなわち、風力による主軸2の回転は増速機3により3段階に増速されて、出力軸35から出力され、この出力軸35の回転トルクによって発電機4が駆動される。
また、風力発電装置1は、増速機3の出力軸35と発電機4の入力軸41とを連結するための継手9を備えている。図2は、継手9、及びその周囲を示す縦断面図である。継手9は、出力軸35と入力軸41との間の領域に設けられ、これら出力軸35と入力軸41との間でトルク伝達可能とする。継手9は、第1回転体5、第2回転体6、一方向クラッチ7、及び転がり軸受8を有している。一方向クラッチ7及び転がり軸受8は、第1回転体5と第2回転体6との間に配置されている。
第1回転体5は、出力軸35と同心上に配置された軸部材であり、その軸方向一端部(図2の左端部)から軸方向他端部(図2の右端部)に向けて、フランジ部51、大径部52及び小径部53をこの順に有している。フランジ部51は、出力軸35の端部フランジ35dに着脱可能に固定されており、第1回転体5は出力軸35と一体回転する。
第2回転体6は、第1回転体5の径方向外側に同心状に配置されており、円筒部61と、この円筒部61の軸方向他端部に設けられたフランジ部62とを有している。本実施形態では、第2回転体6は、第1回転体5の径方向外側に配置されているが、第1回転体5を筒形状として、この第1回転体5の径方向内側に配置されていてもよい。フランジ部62は、入力軸41の端部フランジ41aに着脱可能に固定されており、第2回転体6は入力軸41と一体回転する。
円筒部61の内周面は円筒面とされており、この円筒部61の軸方向一端部と、第1回転体5の大径部52との間には、環状のシール部材10が設けられている。
円筒部61の内周面は円筒面とされており、この円筒部61の軸方向一端部と、第1回転体5の大径部52との間には、環状のシール部材10が設けられている。
各転がり軸受8は、第1回転体5の小径部53と第2回転体6の円筒部61との間に配置されており、第1回転体5及び第2回転体6を互いに相対回転可能として支持している。各転がり軸受8は、円筒ころ軸受からなり、内輪81及び外輪82と、内輪81と外輪82との間に転動可能に配置された複数の円筒ころ83とを備えている。第2回転体6が有する円筒部61の軸方向両端部の領域A及び領域Cが、転がり軸受8の外輪82としての機能を有しており、この領域A,Cの各内周面に外輪82の外輪軌道面82aが形成されている。この外輪軌道面82aと、内輪81の外周に形成された内輪軌道面81aとの間に、円筒ころ83が転動可能に配置されている。
図3は、一方向クラッチ7の横断面図である。図2及び図3において、一方向クラッチ7は、内輪71と、この内輪71に同心状となる外輪72と、内輪71の外周面71aと外輪72の内周面72aとの間に設けられている複数のころ(係合子)73と、ころ73それぞれを収容するポケット78が周方向に複数形成されている保持器74と、各ポケット78に設けられころ73を周方向一方(図3では、時計回り方向)に向かって弾性的に付勢するコイルばね(圧縮コイルばね)75とを備えている。
内輪71、外輪72、及びころ73は、例えば、軸受鋼等からなり、保持器74は、後述するが、例えば、金属部材と樹脂部材とを組み合わせてなる。また、コイルばね75はばね鋼からなる。
内輪71、外輪72、及びころ73は、例えば、軸受鋼等からなり、保持器74は、後述するが、例えば、金属部材と樹脂部材とを組み合わせてなる。また、コイルばね75はばね鋼からなる。
内輪71は、第1回転体5の小径部53の軸方向中央部に外嵌して固定されており(図2参照)、第1回転体5と一体回転する。第2回転体6の円筒部61の軸方向中央部の領域Bは、一方向クラッチ7の外輪72としての機能を有している。ころ73は、円柱形状であり、本実施形態では周方向に8つ配置されている。コイルばね75は、保持器74の各ポケット78に個別に収容されている。
なお、本実施形態では、第2回転体6を、一方向クラッチ7の外輪72及び転がり軸受8の外輪82として用いているが、これらの外輪72,82を第2回転体6と別体に有していてもよい。
なお、本実施形態では、第2回転体6を、一方向クラッチ7の外輪72及び転がり軸受8の外輪82として用いているが、これらの外輪72,82を第2回転体6と別体に有していてもよい。
図3において、内輪71の外周面71aには、ころ73と同数(8つ)の平坦な(平面状の)カム面71a1が形成されており、外輪72の内周面72aは円筒面とされている。これにより、カム面71a1と内周面72aとの間には、楔状空間Sが周方向に複数(8つ)形成される。そして、ころ73及びコイルばね75は各楔状空間Sに個別に配置されており、コイルばね75がころ73を楔状空間Sが狭くなる方向(周方向一方)に付勢している。ころ73の外周面は、カム面71a1及び内周面72aに接触する接触面となっており、この接触面は幅方向(軸方向)に真っ直ぐに形成されている。
このように構成された一方向クラッチ7では、第1回転体5が増速回転することにより、第1回転体5の回転速度が、第2回転体6の回転速度を上回ろうとする場合には、内輪71が外輪72に対して一方向(図3の時計回り方向)に相対回転しようとする。この場合、コイルばね75の付勢力により、ころ73は楔状空間Sが狭くなる方向(周方向一方)へ僅かに移動して、コイルばね75により付勢されるころ73の接触面(外周面)が、内輪71の外周面71a(カム面71a1)及び外輪72の内周面72aに圧接し、ころ73が内外輪71,72の間に噛み合った状態となる。これにより、内外輪71,72は前記一方向に一体回転可能となり、第1回転体5と第2回転体6とを一体回転可能に接続する。この結果、出力軸35と入力軸41とを一体回転させることができる。
また、第1回転体5が増速回転後に一定速回転となり、第1回転体5の回転速度が、第2回転体6の回転速度と同一になる場合には、コイルばね75により付勢されるころ73が内外輪71,72の間に噛み合った状態で保持される。このため、一方向クラッチ7は、内外輪71,72の前記一方向への一体回転を維持し、第1回転体5と第2回転体6と(出力軸35と入力軸41と)は一体回転し続ける。
一方、第1回転体5が減速回転することにより、第1回転体5の回転速度が、第2回転体6の回転速度を下回る場合には、内輪71が外輪72に対して他方向(図3の反時計回り方向)に相対回転しようとする。この場合には、コイルばね75の付勢力に抗して、ころ73は楔状空間Sが広くなる方向へ僅かに移動することにより、ころ73と内外輪71,72との噛み合いが解除される。このように、ころ3の噛み合いが解除されることで、内外輪71,72の前記他方向への相対回転が許容され、第1回転体5と第2回転体6との接続が遮断される。この結果、出力軸35と入力軸41とが相対回転可能となる(空転する)。
ここで、例えば、ころ73が内輪71と外輪72とに噛み合ってこれらが一体回転可能に接続された状態から、前記噛み合いが解除されてこれらが相対回転可能となる状態へと切り替わる際には、ころ73は楔状空間Sを転がり移動することから、コイルばね75の先端ところ73とは接触しているのみであって、相互間で固定はされていない。このため、コイルばね75は、周方向に伸縮するようにして弾性変形する(つまり、ころ73と後述する柱部77との間を弾性的に伸縮変形する)以外に、コイルばね75の先部は径方向についてもある程度自由に弾性変形可能な状態にある。
図4は、前記一方向クラッチ7の保持器74を示す斜視図である。本実施形態の保持器74は、分割型保持器であって、軸方向に対向する一対の円環部76と、これら円環部76とは別体である複数の柱部77とを有している。各柱部77の軸方向両端部(柱端部64)が、両円環部76に設けられている後述の凹部84に嵌合し、これにより、柱部77は一対の円環部76を連結する。両円環部76と、周方向で隣接する柱部77との間にポケット78が形成され、各ポケット78にころ73が収容される(図3参照)。これにより、保持器74は、複数のころ73を周方向に間隔をあけて保持することができる。
円環部76は、炭素鋼やアルミ等の金属製であり、例えば、外径が300mm、軸方向の厚みが15mmの環状部材である。そして、一方向クラッチ7(図3参照)の内輪71と外輪72との間に、一対の円環部76が軸方向に対向して設けられる。各円環部76の内周側には、複数の凹部84が、周方向に間隔をあけて形成されている。また、本実施形態では、円環部76の内周面が内輪71の外周面71aに嵌合することで、保持器74は内輪71と共に一体回転する構成となっている。
柱部77は、合成樹脂材料を射出成型することにより作製されている。柱部77は、本体部77aと、本体部77aの周方向の一側面から突出して設けられている支持部77bと、本体部77aの軸方向両側にそれぞれ設けられている一対の柱端部64とを有している。この柱端部64を、円環部76に設けられている凹部84に嵌合させることで、この分割型の保持器74は組み立てられる。支持部77bは、後にも説明するが、コイルばね75をポケット78内の所定位置で支持するためのものである。
このように構成された一方向クラッチ7によれば、保持器74を構成する円環部76と柱部77とを別体としたので、円環部76及び柱部77をそれぞれ個別に製作することができる。したがって、保持器の全体を一体に製作する場合に比べて、容易に製作することができる。
ここで、一方向クラッチ7が有している保持器74の支持部77b、及びコイルばね75について更に説明する。図5は、支持部77b、コイルばね75、及びその周囲を説明する断面図である。この図5は、ころ73が内輪71と外輪72との間に噛み込んだ状態であり、内輪71と外輪72とが一体回転可能となる状態を示している。
更に、この図5は、定格トルクで内輪71及び外輪72が回転している状態を示している。この定格トルクは、本実施形態の風力発電装置1を設計する際に設定されているトルクであり、この定格トルクが作用している状態が、通常運転状態において最大荷重が各部に作用している状態に相当する。つまり、図1に示す各軸、増速機3、継手9、及び一方向クラッチ7等は、この定格トルク(通常運転状態における最大荷重)に基づいて設計がされる。
更に、この図5は、定格トルクで内輪71及び外輪72が回転している状態を示している。この定格トルクは、本実施形態の風力発電装置1を設計する際に設定されているトルクであり、この定格トルクが作用している状態が、通常運転状態において最大荷重が各部に作用している状態に相当する。つまり、図1に示す各軸、増速機3、継手9、及び一方向クラッチ7等は、この定格トルク(通常運転状態における最大荷重)に基づいて設計がされる。
支持部77bは、柱部77から周方向一方へ突出して設けられている突起部からなり、コイルばね75を外嵌させて支持する。この支持部77bによれば、コイルばね75は、径方向について位置決めされ、かつ、支持部77bの先端66から周方向一方へ突出した状態で支持される。コイルばね75は、径方向について支持部77bとの隙間をほぼゼロとして外嵌している。
さらに、前記のとおり、コイルばね75は、ころ73に固定されておらず、その先部75bは径方向についてもある程度自由に弾性変形可能な状態にあることから、内輪71と共に保持器74が回転すると、その遠心力によって、コイルばね75の先部75bは径方向外側へ弾性変形する。ただし、この図5(及び後述する図6)では、後に説明するコイルばね75の突出寸法F等を説明するために、径方向外側へ弾性変形していない状態として、コイルばね75を示している。
支持部77bは、本体部77aの一側面から突出している梁状の部材であり、この支持部77bの径方向内側面67と、内輪71の外周面71aの内のカム面71a1との間に、コイルばね75の一部75aを存在させるスペースsが形成されている。そして、このスペースsの径方向寸法は、少なくとも支持部77bの周方向一方側の先端66において、最小の値を有している。なお、本実施形態では、カム面71a1は平面であると共に、このカム面71a1に対向する支持部77bの径方向内側面67も平面であり、これらカム面71a1と径方向内側面67とは平行である。このため、スペースsの径方向寸法Eは、周方向の全長にわたって一定となっており、この径方向寸法Eは、周方向の全長にわたって最小の値(一定の値)となる。
このように、柱部77の本体部77aから周方向一方へ突出して設けられている支持部77bは、コイルばね75を更に周方向一方へ突出させた状態で支持しているが、この支持部77bの径方向内側面67と内輪71のカム面71a1との間のスペースsの径方向寸法(E)が、支持部77bの周方向一方側の先端66において最小の値を有していることで、この支持部77bの先端66から突出しているコイルばね75の先部75bを、内輪71寄りに配置することができる。
この結果、コイルばね75と外輪72の内周面72aとの径方向の距離を大きくすることができ、保持器74が回転した際に(定格トルクで内輪71及び外輪72が一体回転した際に)、コイルばね75が遠心力によって径方向外側へ変形しても、このコイルばね75と外輪72の内周面72aとの間に隙間δを有する状態で、支持部77bはコイルばね75を支持する支持構造が得られる。
そして、図6(A)に示すように、支持部77bの突出方向と、この支持部77bに外嵌しているコイルばね75の中心線C1の方向とは、一致している。また、支持部77bの突出方向と、内輪71のカム面71a1の面方向とは平行であり、更に、コイルばね75の中心線C1は、カム面71a1と平行にある。
図6(B)は、支持部77bによる支持構造の変形例を示している。この図6(B)に示すように、支持部77b(少なくとも径方向内側面67)は周方向一方側に向かうにしたがってカム面71a1に接近する傾斜面となっており、この支持部77bの突出方向(前記傾斜面の傾斜方向)と、この支持部77bに外嵌しているコイルばね75の中心線C1の方向とは、一致している。そして、コイルばね75の中心線C1は、周方向一方側に向かうにしたがってカム面71a1に接近している。
このように、図6(A)(B)の場合、コイルばね75の先部75bが、内輪71のカム面71a1に近づき易く、そしてこれとは反対に、外輪72の内周面72aに近づき難いようにして、支持部77bはコイルばね75を支持する支持構造が得られる。
特に図6(B)の場合、支持部77bの径方向内側面67とカム面71a1との間に形成されているスペースsの径方向寸法は、支持部77bの周方向一方側の先端66のみにおいて、最小の値を有している。なお、図6(A)(B)それぞれに示す状態は、内輪71及び外輪72が定格トルクで回転している場合を示しており、定格トルクは前記説明したとおりである。
特に図6(B)の場合、支持部77bの径方向内側面67とカム面71a1との間に形成されているスペースsの径方向寸法は、支持部77bの周方向一方側の先端66のみにおいて、最小の値を有している。なお、図6(A)(B)それぞれに示す状態は、内輪71及び外輪72が定格トルクで回転している場合を示しており、定格トルクは前記説明したとおりである。
また、コイルばね75は、線材が長円状(図2参照)に巻かれたコイルからなり、2点p1,p2で、ころ73と接触する。また、コイルばね75の周方向一方側の先端75cにおけるコイル中心p0(図2参照)は、周方向に複数配置されているころ73(図6(A)(B)参照)の中心Qを通る仮想のピッチ円Kよりも、径方向内側に位置している。さらに、図6(A)(B)それぞれにおいて示すように、ころ73の外周面に対するコイルばね75の周方向一方側の先端75cにおける接触点(p1,p2)は、前記ピッチ円Kよりも、径方向内側に位置している。
このように、コイルばね75の先端75cにおけるコイル中心p0を、ころ73のピッチ円Kよりも径方向内側に位置させることで、コイルばね75を内輪71寄りに配置することでき、コイルばね75と外輪72の内周面72aとの径方向の距離を大きくすることができる。このため、コイルばね75が遠心力によって径方向外側へ変形しても、このコイルばね75と外輪72の内周面72aとの間に隙間δを有する状態で、支持部77bはコイルばね75を支持する支持構造が得られる。
また、前記のとおり、図5は、定格トルクで内輪71及び外輪72が回転している状態を示している。定格トルクが作用している状態は、前記のとおり、風力発電装置1(図1参照)の通常運転状態において最大荷重が作用している状態に相当しており、図5に示すコイルばね75は、通常運転状態において最も伸長した状態にある。
この状態において、コイルばね75が、支持部77bの先端66から突出している部分(突出寸法Fの部分)は、このコイルばね75の巻線の1ピッチ以下(巻線の一巻き分の長さ以下)である。
この状態において、コイルばね75が、支持部77bの先端66から突出している部分(突出寸法Fの部分)は、このコイルばね75の巻線の1ピッチ以下(巻線の一巻き分の長さ以下)である。
このように、支持部77bの先端66からコイルばね75が突出している部分を、コイルばね75の巻線の1ピッチ以下の寸法として小さくすることにより、コイルばね75が遠心力によって径方向外側へ変形しても、このコイルばね75と外輪72の内周面72aとの間に隙間δを有する状態で、支持部77bはコイルばね75を支持する支持構造が得られる。
以上のように、本実施形態の一方向クラッチ7用の保持器74によれば、コイルばね75を支持している支持部77bは、保持器74が回転した際に、このコイルばね75が遠心力によって径方向外側へ変形しても、外輪72の内周面72aとの間に隙間δを有する状態でコイルばね75を支持することができる。
このため、保持器74と共に内輪71が外輪72に対して相対回転した際に、外輪72の内周面72aにコイルばね75の一部が摺接するのを防ぐことが可能となる。この結果、外輪72の内周面72aが摩耗したり、コイルばね75が損傷したりするのを防止することが可能となる。
このため、保持器74と共に内輪71が外輪72に対して相対回転した際に、外輪72の内周面72aにコイルばね75の一部が摺接するのを防ぐことが可能となる。この結果、外輪72の内周面72aが摩耗したり、コイルばね75が損傷したりするのを防止することが可能となる。
そして、このような保持器74を備えている一方向クラッチ7を、継手9が備えており、この継手9が風力発電装置1に組み込まれていることで、継手9、及び風力発電装置1の耐久性を向上させることができる。
また、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく適宜変更して実施可能である。例えば、上記実施形態における一方向クラッチ7は、保持器74の円環部76を金属製としているが、合成樹脂によって円環部76を形成してもよい。この場合、合成樹脂材料を射出成型することにより、円環部76を容易に製作することができる。また、係合子は、ころ以外に、スプラグであってもよい。また、円環部76と柱部77とは一体であってもよい。
また、上記実施形態の発電装置用の継手9は、外力として風力を用いる風力発電装置1用の継手として例示したが、水力や火力等の他の外力を用いて発電する発電装置にも適用することができる。
また、上記実施形態の発電装置用の継手9は、外力として風力を用いる風力発電装置1用の継手として例示したが、水力や火力等の他の外力を用いて発電する発電装置にも適用することができる。
さらに、本発明の一方向クラッチ7は、発電装置以外にも適用することができる。
例えば、自動車に搭載されるオルタネータ等の部品に適用することができる。特に、本発明の一方向クラッチ7は、高い回転数の環境で用いられる機器や、回転する軸の直径が大きい機器や、高い回転数でありかつ軸の直径が大きい機器等のように、保持器74のコイルばね75に大きな遠心力が作用する機器に対して適用するのが好ましい。
例えば、自動車に搭載されるオルタネータ等の部品に適用することができる。特に、本発明の一方向クラッチ7は、高い回転数の環境で用いられる機器や、回転する軸の直径が大きい機器や、高い回転数でありかつ軸の直径が大きい機器等のように、保持器74のコイルばね75に大きな遠心力が作用する機器に対して適用するのが好ましい。
1:風力発電装置(発電装置) 2:主軸 3:増速機
4:発電機 5:第1回転体 6:第2回転体
7:一方向クラッチ 9:継手 30:歯車機構(回転伝達機構)
35:出力軸 41:入力軸 42:ロータ
66:先端 67:径方向内側面 71:内輪
71a:外周面 71a1:カム面 72:外輪
73:ころ(係合子) 74:保持器 75:コイルばね
75a:コイルばねの一部 75b:先部 75c:先端
76:円環部 77:柱部 77b:支持部
78:ポケット p0:コイル中心 K:ピッチ円
C1:コイルばねの中心線 s:スペース
4:発電機 5:第1回転体 6:第2回転体
7:一方向クラッチ 9:継手 30:歯車機構(回転伝達機構)
35:出力軸 41:入力軸 42:ロータ
66:先端 67:径方向内側面 71:内輪
71a:外周面 71a1:カム面 72:外輪
73:ころ(係合子) 74:保持器 75:コイルばね
75a:コイルばねの一部 75b:先部 75c:先端
76:円環部 77:柱部 77b:支持部
78:ポケット p0:コイル中心 K:ピッチ円
C1:コイルばねの中心線 s:スペース
Claims (7)
- 内輪と、この内輪に同心状の外輪と、これら内輪と外輪との間に設けられている複数の係合子と、前記係合子それぞれを収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、前記ポケットに設けられ前記係合子を周方向一方に付勢するコイルばねと、を備え、
前記コイルばねにより周方向一方に付勢される前記係合子が前記内輪と前記外輪との間に噛み合うことで当該内輪と当該外輪とが一体回転可能に接続され、前記噛み合いが解除されると当該内輪と当該外輪とが相対回転可能となる一方向クラッチであって、
前記保持器は、前記コイルばねを径方向について位置決めしかつ周方向一方へ突出させた状態で支持する支持部を有し、
前記支持部は、前記保持器が回転した際に前記コイルばねが遠心力によって径方向外側へ変形しても前記外輪の内周面との間に隙間を有する状態で当該コイルばねを支持する支持構造を有していることを特徴とする一方向クラッチ。 - 前記保持器は、軸方向に対向する一対の円環部と、これら円環部を連結する複数の柱部とを有し、周方向で隣り合う当該柱部の間にポケットが形成され、
前記支持部は、前記柱部から周方向一方へ突出して設けられ前記コイルばねを外嵌させて支持する構成を有し、
前記支持部の径方向内側面と前記内輪の外周面との間に、前記コイルばねの一部を存在させるスペースが形成され、当該スペースの径方向寸法は、前記支持部の周方向一方側の先端において最小の値を有している請求項1に記載の一方向クラッチ。 - 前記コイルばねの周方向一方側の先端におけるコイル中心は、周方向に複数配置されている前記係合子の中心を通るピッチ円よりも、径方向内側に位置している請求項1又は2に記載の一方向クラッチ。
- 前記コイルばねの中心線は、前記内輪の外周面と平行、又は、周方向一方側に向かうにしたがって前記内輪の外周面に接近している請求項1〜3のいずれか一項に記載の一方向クラッチ。
- 前記内輪及び前記外輪が定格トルクで一体回転する状態で、前記コイルばねが前記支持部から突出する部分は、当該コイルばねの巻線の1ピッチ以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の一方向クラッチ。
- 外力により回転する主軸と、
前記主軸の回転を増速する回転伝達機構、及び当該回転伝達機構が増速した回転を出力する出力軸を有する増速機と、
前記出力軸の回転を入力として回転する入力軸を有すると共に、当該入力軸と一体回転するロータの回転により発電する発電機と、を備えている発電装置に用いられる継手であって、
前記増速機の前記出力軸と一体回転する第1回転体と、
前記発電機の前記入力軸と一体回転する第2回転体と、
前記第1回転体と前記第2回転体との間に配置されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の一方向クラッチと、を有していることを特徴とする発電装置用の継手。 - 風力により回転する主軸と、
前記主軸の回転を増速して出力軸から出力する増速機と、
前記出力軸の回転を入力として回転する入力軸を有すると共に当該入力軸と一体回転するロータの回転に伴って発電する発電機と、
前記出力軸と前記入力軸との間に設けられ当該出力軸と当該入力軸との間でトルク伝達可能とするための請求項6に記載の継手と、
を備えていることを特徴とする風力発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014001043A JP2015129544A (ja) | 2014-01-07 | 2014-01-07 | 一方向クラッチ、発電装置用の継手、及び風力発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014001043A JP2015129544A (ja) | 2014-01-07 | 2014-01-07 | 一方向クラッチ、発電装置用の継手、及び風力発電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015129544A true JP2015129544A (ja) | 2015-07-16 |
Family
ID=53760407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014001043A Pending JP2015129544A (ja) | 2014-01-07 | 2014-01-07 | 一方向クラッチ、発電装置用の継手、及び風力発電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015129544A (ja) |
-
2014
- 2014-01-07 JP JP2014001043A patent/JP2015129544A/ja active Pending
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