JP2015128463A - 血圧計測装置 - Google Patents

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満 宮坂
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Michihiro Nagaishi
道博 長石
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Abstract

【課題】患者の動きなどによる血圧計測の中断が生じず、血圧を非侵襲で連続的に監視することが可能な血圧計測装置を提供する。
【解決手段】生体の血圧を計測する血圧計測装置10であって、血圧計測装置10は血圧値を算出するための信号を受信する複数の超音波探触子1と、複数の超音波探触子1のうち一つの超音波探触子1で受信した信号に基づいて計算を行う計算部2と、計算部2の計算結果に基づいて血圧値を算出する血圧算出部3と、を備え、複数の超音波探触子1のうちの一つの超音波探触子1による信号の受信が不能となった場合に、複数の超音波探触子1のうちの他の超音波探触子1に切り替えて信号の受信を行う切替部4から構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、血圧計測装置に関する。
近年、腎臓病などにより透析装置を用いた血液透析を導入する患者が増加している。血液透析とは、腎臓病などで血液の浄化能力が低下した患者に対し、体外に取り出した血液から、中空糸膜などを介した透析作用や濾過作用などにより不要な物質を除去する治療方法である。
血液透析治療を受ける患者では血液透析中に血圧の急激な低下が発生する場合があり、このような急激な血圧低下によって倦怠感や嘔気などのショック症状を示し、重篤な場合には意識の喪失や死亡に至る。また、血液透析治療そのものではなく、透析装置内における血液回路の断裂や脱離、穿刺針の抜けなどによって急激に血液が体外に流出し、多量の出血により死亡するといった事故も発生している。
そこで、このような血液透析中の血圧低下や事故を未然に予測し、またはそれを早期に検出するために、血液透析中における透析患者の血圧を連続的に測定し、血圧の異常を検出する必要がある。
このような課題を解決するため、例えば、光学センサーなどによって血圧を連続的に測定し、血圧に異常が確認された場合は、透析装置へ血圧異常情報を送る血圧計測装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の血圧計測装置は、指などの血圧計測部位の末梢側先端部分を加圧する先端加圧手段を備えた血圧計測部を備えている。この血圧計測装置は、先端加圧手段による加圧と容積補償法とを用いることで連続的な血圧計測を可能にしている。
特開昭63−63469号公報
しかしながら、特許文献1に記載の血圧計測装置のように、血圧計測部(センサー)が人体の末端の一箇所に取付けられる構成では、血圧計測部が取り付けられた部分を患者が動かすことにより、血圧計測部の脱離や血圧計測部が備える測定範囲からの血管の逸脱などが生じて測定が中断するという課題があった。
このような課題に対し、血圧計測の中断を回避するために、複数のセンサーを用いて複数の箇所で血圧の測定を行うことが考えられるが、そうすると血圧計測に用いるセンサーの数が増加するため、センサーによる消費電力が増加するという課題も生じる。したがって、血圧計測の中断を回避でき、かつ血圧計測に用いるセンサーの消費電力を抑制できる血圧計測装置が求められている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る血圧計測装置は、生体の血圧を計測する血圧計測装置であって、前記生体から信号を受信する複数の探索部と、前記探索部による前記信号の受信が不能となった場合に、他の前記探索部に切り替えて前記信号の受信を行う切替部と、前記探索部で受信した前記信号に基づいて前記血圧を算出する血圧算出部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、探索部が生体から信号を受信する。そして、血圧算出部が探索部で受信した信号に基づいて血圧を算出する。血圧計測装置は複数の探索部を備えるので、探索部は信号を複数の箇所で受信することが可能な構成となっている。信号は複数の探索部のうちの幾つかの探索部で受信され、その幾つかの探索部による信号の受信が不能となると、切替部によって他の探索部に切り替えられて信号の受信が開始される。したがって、本構成を用いることで、信号を受信する探索部が受信不能となった場合でも、他の探索部により継続して信号を受信することができるので、連続して血圧を算出可能な血圧計測装置を提供することができる。また、複数の探索部の中から血圧を算出するための信号の受信を行う探索部を所定の個数だけ選択して駆動するので、探索部の駆動に関わる消費電力を抑制することができる。
[適用例2]上記適用例に記載の血圧計測装置であって、前記血圧算出部が算出した前記血圧を外部に出力する出力部を備えることが好ましい。
本適用例によれば、血圧計測装置は出力部を備え、外部に血圧を出力することが可能な構成となっている。血圧算出部によって算出された血圧は、出力部を通して透析装置や画像表示装置などに出力される。したがって、本構成を用いることで、血圧計測装置で算出された血圧の情報を他の装置が用いることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の血圧計測装置であって、前記血圧が予め設けた判別値に到達した場合に、前記血圧が異常であると判別する判別部を備えることが好ましい。
本適用例によれば、血圧計測装置は血圧の判別部を備え、血圧の異常を判別することが可能な構成となっている。血圧算出部で算出された血圧は、予め設けた血圧の判別値と比較され、判別値に到達した場合に、血圧が異常であると判別される。したがって、本構成を用いることで、人体に血圧の異常が生じた場合に、血圧が異常であると判別することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の血圧計測装置であって、前記探索部は超音波の送受信を行うことによって前記信号を受信する超音波アレイを有することが好ましい。
本適用例によれば、血圧計測装置の探索部では超音波アレイによって血圧を算出するための信号の受信が行われる。超音波アレイは、複数の超音波振動子が配列された構成を有している。超音波振動子は、それぞれが超音波の送信と反射された反射波の受信とを行う。超音波は患者の体表面から送受信を行う事が可能であるので、非侵襲で患者の負担が少ない血圧計測装置とすることが可能である。また、超音波アレイを用いることで、様々な合成波を作り出すことができ、超音波の送信角度や焦点距離を変化させることができる。したがって、超音波アレイを用いることで、単体の超音波振動子を用いるときと比較して、より広範囲かつ高深度に超音波の送受信を行うことが可能となる。
実施形態1に係る血圧計測装置の構成を示すブロック図。 (a)は、実施形態1に係る超音波探触子の構成を示す模式平面図、(b)は、超音波探触子の構成を示す模式側面図。 実施形態1に係る血圧計測装置を患者に接続する形態を示すブロック図。 実施形態1に係る血圧計測装置による血圧値の計測データを示すグラフ。 実施形態1に係る血圧計測装置による血圧計測処理手順を示すフローチャート。 実施形態1に係る血圧値と判別値との関係を説明するためのグラフ。 実施形態1に係る血圧計測装置による血圧値の異常判別処理を示すフローチャート。 実施形態1に係る血圧値変化と判別値との関係を説明するためのグラフ。 実施形態1に係る血圧値変化の異常判別処理を示すフローチャート。 変形例1に係る血圧計測装置の構成を示すブロック図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大、縮小、あるいは誇張して表示している。また、説明に必要な構成以外は図示を省略する場合がある。
(実施形態1)
<血圧計測装置の構成>
まず、実施形態1に係る血圧計測装置10の構成について説明する。図1は、実施形態1に係る血圧計測装置の構成を示すブロック図である。図2は、実施形態1に係る超音波探触子の構成を示す概略図である。詳しくは、図2(a)は、実施形態1に係る超音波探触子の構成を示す模式平面図である。図2(b)は、超音波探触子の構成を示す模式側面図であり、図2(a)のA−A´における断面図である。図3は実施形態1に係る血圧計測装置を患者に接続する形態を示すブロック図である。なお、実施形態1および変形例1で使用する「血圧」は人体側に起因するものを示し、「血圧値」は血圧計測装置10内で算出された値を示すこととする。
図1に示すように、実施形態1に係る血圧計測装置10は、複数の探索部としての超音波探触子1と、血圧算出部の一部としての計算部2と、血圧算出部3と、切替部4と、出力部5と、判別部6とを備えている。血圧計測装置10は、例えば、2つの超音波探触子1を備えている。各超音波探触子1は切替部4に接続されている。
図3に示すように、超音波探触子1は、生体としての患者20の体表面に貼付けて使用される。超音波探触子1は、患者20の体表面に貼付け可能な大きさであり、例えばテープや粘着ゲルを用いて患者20の体表面の異なる場所に貼付けられる。図1に戻って、超音波探触子1の貼付け時に、血圧計測開始時に使用する超音波探触子1が2つの超音波探触子1から選択される。選択方法は、血圧計測装置10の操作者が任意に設定するとしてもよいし、血圧計測装置10によって選択されるようにしてもよい。
図2に示すように、超音波探触子1は超音波の送受信を行う超音波アレイ7を有している。超音波アレイ7は、規則的に配列された複数の超音波振動子を備えている。各々の超音波振動子は、患者20の体表面から生体組織への超音波の送信と、生体組織から反射された超音波の受信とを行うことができる。超音波による計測は非侵襲であることから血圧計測装置10は非侵襲な血圧計測装置とすることができる。
超音波アレイ7は、超音波振動子の各々が送信する超音波の送信時間をずらすことで様々な合成波を作り出すことができる。そして、超音波アレイ7は合成波の送信角度や焦点距離を変化させることができる。超音波アレイ7から送信された超音波は、生体内で血管壁により反射され、反射波として超音波アレイ7で受信される。各超音波探触子1はケーブル8によって切替部4に接続されている。超音波アレイ7で受信された反射波は、反射波を表す信号として、ケーブル8を介して切替部4に供給される。
図1に戻って、切替部4は、2つの超音波探触子1のうち血圧計測に使用する超音波探触子1を切り替える。1つの超音波探触子1が何らかの理由により反射波の受信が不能となった場合に、切替部4は血圧計測に使用する超音波探触子1を、他の超音波探触子1に切り替える。これにより、切り替えられた超音波探触子1が受信した信号が計算部2に供給される。
これにより、血圧を算出するための信号を受信する超音波探触子1が受信不能となった場合でも、他の超音波探触子1により継続して信号を受信することができる。連続して血圧を算出可能な血圧計測装置10を提供することができる。また、複数の超音波探触子1の中から血圧を算出するための信号の受信を行う超音波探触子1を1個数だけ選択して駆動するので、超音波探触子1の駆動に関わる消費電力を抑制することができる。
計算部2は、フィルター、A/D変換機、演算装置などを備え、超音波探触子1からケーブル8を介して供給された反射波を表す信号の計算を行う。計算部2に送られた信号は、フィルターによってノイズが除去される。その後、信号はA/D変換機によりデジタル信号に変換され、演算装置に供給される。演算装置は、A/D変換機から供給された信号を入力し解析する。そして、演算装置は血管径を計算し、その計算結果を血管径情報として血圧算出部3に供給する。
血圧計測装置10は、さらにデータベース9を備える。データベース9はハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどの記憶媒体などで構成され、血圧値を算出するために必要な情報、例えば、患者20の血管弾性情報が記録されている。血管弾性情報は患者20毎に異なるので、患者20の個人の情報と関連付けられて記録されている。
血圧算出部3は、計算部2から供給された血管径情報と、データベース9に格納された血管弾性情報とを用いて血圧値の算出を行う。本血圧計測装置10は、測定部位における血管弾性、測定時における血管径等を用いた関係式を利用して血圧値の算出を行う。
血圧算出部3によって算出された血圧値は、出力部5および判別部6に供給される。判別部6に供給された血圧値は、予め設定された患者20の血圧値の判別値と比較される。判別部6によって血圧値が判別値に到達したと判断された場合、血圧値が異常であると判別される。血圧値が異常であると判別された場合、血圧値が異常な状態であることを示す血圧異常情報が出力部5に供給される。
出力部5は、血圧算出部3から供給された血圧値と、判別部6から供給された血圧異常情報とを外部装置100に出力する。外部装置100は出力部5から血圧異常情報を入力し情報に基づいて血圧値の表示や、警報の発信を行う。
なお、実施形態1において、血圧計測装置10の構成は血圧算出部3によって算出された血圧値は、出力部5および判別部6に供給される構成とした。これに限らず、血圧計測装置10の構成は血圧値が出力部5または判別部6の何れかに供給される構成としてもよい。
<血圧の算出方法>
血圧計測装置10で血圧を計測する原理を説明する。まず、超音波探触子1に設置された超音波アレイ7から超音波が患者20に対して送信される。超音波は音響インピーダンスの異なる物質の界面で反射されるため、生体内組織と血管壁との界面で反射される。血管壁による超音波の反射は、超音波探触子1に近い側の血管壁(前壁)と、超音波探触子1から遠い側の血管壁(後壁)との両方で発生する。血管壁で反射された反射波は超音波アレイ7で受信される。そして、前壁からの反射波が受信される時間と後壁からの反射波が受信される時間との差の計測が行われる。この時間差を超音波の生体内での音速で除算することで血管径が計算される。
本実施形態では、血管径から血圧値を算出する非線形関数を用いて血圧値が算出される。詳しくは、式(1)で示すように、血管拡張期血圧値をPdとし、このときの血管直径をDdとし、ある時刻における血管直径をDとした場合に、当該時刻における血圧値Pが算出される。
Figure 2015128463
式(1)中のスティフネスパラメーターβは、血管の弾性特性を表す係数であり、式(2)で示される。詳しくは、血圧値と血管径とは指数関数の関係(P=Dx、ここでXは任意の数)にあり、血圧値Pを血圧値の比の自然対数(ln(Ps/Pd))とし、血管直径Dを動脈壁の伸展性を示す((Dd−Ds)/Ds)とする。血圧値Pと血管直径Dとの関係は直線で表すことができる。このときの傾きがβとなる。Psは血管収縮期血圧値であり、Dsは収縮期血管径である。したがって、式(1)を用いて血圧値を算出するためには、式(2)で表されるスティフネスパラメーターβを式(1)へ代入する必要がある。また、血管収縮期血圧値Psと血管拡張期血圧値Pdは、血圧計測を行う前に予め測定を行う必要があり、通常はカフ圧型血圧計を用いて測定が行われる。
Figure 2015128463
<切替部の動作>
図3に示すように、血圧計測装置10には二つの超音波探触子1が接続されている。二つの超音波探触子1は患者20の頸部20aおよび上腕部20bに貼付けられている。
図4は、実施形態1に係る血圧計測装置による血圧値の計測データを示すグラフである。図4(a)〜図4(c)の各図とも縦軸は血圧を示し、図中上側が下側より高い血圧になっている。横軸は時間の推移を示している。図4(a)における第1推移線41は頸部20aに設置された超音波探触子1の出力から演算した血圧の推移を示している。図4(b)の第2推移線42は上腕部20bに設置された超音波探触子1の出力から演算した血圧の推移を示している。図4(c)の第3推移線43は頸部20aに設置された超音波探触子1の出力から演算した血圧の推移と上腕部20bに設置された超音波探触子1の出力から演算した血圧の推移とを合成した推移を示している。
患者20に取付けられた二つの超音波探触子1は、切替部4の指示に従って超音波の送受信を行う。頸部20aに取付けられた超音波探触子1が血圧計測開始時から、超音波の送受信を行っている場合を想定する。頸部20aに取付けられた超音波探触子1は、剥がれや測定範囲からの血管の逸脱などの異常がなければ超音波の送受信を継続する。
しかし、血圧計測が長時間に及ぶなどして、患者20の動きを制限することが難しい場合、貼付けられた超音波探触子1の剥がれや、超音波探触子1の測定範囲からの血管の逸脱などの異常が生じる場合がある。このとき、図4(a)の第1推移線41が示すように、頸部20aの超音波探触子1からの出力が停止する。このような場合、計算部2は超音波探触子1からの信号を基に、超音波探触子1に異常が生じたことを判断する。計算部2によって超音波探触子1の異常が判断されると、切替部4は計算部2が超音波探触子1の異常を判断した情報を基に、頸部20aに貼付けられた超音波探触子1での測定を中断する。
頸部20aに貼付けられた超音波探触子1による測定が中断されると、切替部4は、上腕部20bに貼付けられた超音波探触子1での計測に切り替える。上腕部20bに貼付けられた超音波探触子1は、切替部4によって切り替えられた時点から超音波の送受信を行う。このようにして切替部4は、頸部20aの超音波探触子1での計測が中断されると、上腕部20bの超音波探触子1による計測に切り替える。その結果、図4(b)の第2推移線42に示すように、上腕部20bで計測された血圧値が出力部5から出力される。そして、図4(c)の第3推移線43に示すように、頸部20aで計測された血圧値に続けて上腕部20bで計測された血圧値が出力部5から出力され、血圧計測装置10から連続的な血圧値が出力される。
本実施形態では、1つの超音波探触子1が超音波の送受信を行い、切替部4による超音波探触子1の切り替えが行われてから他の超音波探触子1で超音波の送受信を開始する構成とした。これに限らず、二つの超音波探触子1のそれぞれが、常に超音波の送受信を行い、切替部4によって、血圧値の算出に使用する信号の選択を行う構成にしても良い。出力する血圧値の切り替えをさらに円滑に行うことができる。
本実施形態では、超音波探触子1を頸部20aおよび上腕部20bに貼付ける構成とした。これに限らず、超音波探触子1の貼付け部位は血管径の測定を行うことが可能な動脈が存在する部位であればいかなる部位を選択しても良い。特に太い動脈が存在する頸部20a、上腕部20b、大腿部へ超音波探触子1を設置するのが好ましい。動脈が太い方が細い場所に比べて超音波探触子1が安定した信号を受信することができる。
さらに、本実施形態では超音波探触子1が二つ設置されたが、三つ以上の超音波探触子1が設置された構成にしてもよい。このとき、血圧計測装置10は複数の超音波探触子1に対応する血圧値を出力しても良い。外部装置100の必要に応じて出力する血圧値の数を設定しても良い。
<血圧計測装置の動作>
次に、血圧計測装置10の動作を図3の装置形態を例にして説明する。図5は実施形態1に係る血圧計測装置による血圧計測処理手順を示すフローチャートである。図5において、ステップS1では頸部20aに貼付けられた超音波探触子1を使用して血圧計測が行われる。続いてステップS2では、計算部2によって頸部20aでの血圧計測が正常に行われているか判断される。計算部2によって血圧計測が正常に行われていると判断された場合(ステップS2:YES)、ステップS3に移行し、血圧算出部3によって血圧値が算出され、出力部5から血圧値が外部装置100に出力される。
続くステップS4では判別部6によって血圧異常の判別が行われ、血圧が異常であると判別された場合、出力部5から血圧異常情報が外部装置100に出力される。続いてステップS5では血圧計測を継続するか否かの判定が行われる。血圧計測を継続する場合(ステップS5:YES)は、ステップS1に戻り、引き続き頸部20aでの血圧計測が行われる。ステップS5で判別部6によって血圧計測を終了すると判断された場合(ステップS5:NO)、血圧計測が終了される。
ステップS2において、計算部2によって頸部20aでの血圧計測が行えていないと判断された場合(ステップS2:NO)、ステップS6に移行する。そして、上腕部20bに貼付けられた超音波探触子1での血圧計測が開始される。続くステップS7では計算部2によって上腕部20bで血圧計測が正常に行われているか判断される。計算部2によって血圧計測が正常に行われていると判断された場合(ステップS7:YES)、ステップS8に移行する。そして、血圧算出部3によって血圧値が算出され、出力部5から血圧値が外部装置100に出力される。
続くステップS9では判別部6によって血圧異常の判別が行われ、血圧が異常であると判別された場合、出力部5から血圧異常情報が外部装置100に出力される。続いてステップS10では血圧計測を継続するか否かの判定が行われる。血圧計測を継続すると判断された場合(ステップS10:YES)は、ステップS6に戻り、引き続き上腕部20bの超音波探触子1を使用して血圧計測が行われる。ステップS10で判別部6によって血圧計測を終了すると判断された場合(ステップS10:NO)、血圧計測が終了される。また、ステップS7で計算部2によって上腕部20bでの血圧計測が行えていないと判断された場合(ステップS7:NO)、そのまま血圧計測は終了される。
本実施形態では、判別部6が血圧計測を継続するか否かの判断を行うとしたが、血圧計測装置10の操作者が血圧計測を継続するか否かの判断を行う構成としてもよい。
ステップS6において出力部5は外部装置100に超音波探触子1を切り替えたことを示す情報を出力しても良い。そして、外部装置100は操作者に切り替えたことを知らしめる手段を講じても良い。
<判別動作>
次に、判別部6の動作を説明する。図6は実施形態1に係る血圧値と判別値との関係を説明するためのグラフである。図7は実施形態1に係る血圧計測装置による血圧値の異常判別処理を示すフローチャートである。
血圧計測装置10には血圧値の異常を判別する判別部6が備えられている。判別部6は様々な血圧異常を判別するための複数の判別値を備えており、予め定められた複数の判別値に基づいて血圧値の異常を判別する。図6に示すように、初期血圧値P0に対して、判別値PA、判別値PB、判別値PCの三つの判別値があらかじめ設定されている。
例えば、血圧値として、初期血圧値P0から20mmHg低下した値を判別値PA、30mmHg低下した値を判別値PB、40mmHg低下した値を判別値PCとするように、初期血圧値P0からの変化量を判別値として設定することができる。また、変化量ではなく、判別値PA=110mmHg、判別値PB=100mmHg、判別値PC=90mmHgというように、血圧値そのものを判別値として設定することもできる。
このように設定された判別値に基づいて、判別部6が血圧値の異常を判別する流れを、図7を用いて説明する。尚、血圧値を異常判別するステップはステップS4及びステップS9にて行われるステップである。
図7においてステップS3またはステップS8で血圧算出部3によって算出された血圧値は、ステップS12で判別値PCと比較される。このとき判別値PC≧血圧値P(血圧値Pは測定時の血圧値)であればステップS15において出力部5から血圧異常情報が出力される。ステップS12において判別値PC≧血圧値Pでないと判断された場合、ステップS13に移行する。ステップS13では判別値PBと比較される。このとき判別値PB≧血圧値PであればステップS15において出力部5から血圧異常情報が出力される。ステップS13において判別値PB≧血圧値Pでないと判断された場合、ステップS14に移行する。ステップS14では判別値PAと比較される。このとき判別値PA≧血圧値PであればステップS15において出力部5から血圧異常情報が出力される。ステップS14において判別値PA≧血圧値Pでないと判断された場合、血圧異常の判別は終了し、図5のステップS5またはステップS10に移行する。
以上のように、ステップS12からステップS14で血圧異常と判別された場合、血圧異常情報が出力部5から出力されるが、これらの血圧異常情報は総て同じ内容の血圧異常情報であってもよいし、異なる内容の血圧異常情報であってもよい。
図8は実施形態1に係る血圧値変化と判別値との関係を説明するためのグラフである。図9は実施形態1に係る血圧値変化の異常判別処理を示すフローチャートである。図8は血圧値の単位時間当たりの変化量を判別値とした場合を示している。縦軸は血圧を示し、図中上側が下側より高い血圧になっている。横軸は時間の推移を示している。図8における第4推移線44は超音波探触子1の出力から演算した血圧の推移を示している。第4推移線44の事例では測定時間t1からt2の間で血圧が降下する変化率が大きくなっている。例えば測定時間t1からt2の時間間隔Δt(t2−t1)の間に、血圧値がP1からP2の血圧変化幅ΔP(P1−P2)以上変化した場合に異常であると判別するように判別値を設定することができる。
このように設定された判別値に基づいて、血圧値の異常を判別する流れを、図9を用いて説明する。図5においてステップS3またはステップS8で血圧算出部3によって血圧値が算出される。このとき、Δt秒の間隔(例えば1分前)をおいて測定された血圧値P1とP2の差分ΔP(たとえば10mmHg)が算出される。ステップS3またはステップS8の次に図9に示すステップS22に移行する。ステップS22はステップS4またはステップS9のサブルーチンに相当するステップである。ステップS22では、ΔP/Δtの値が演算される。そして、ΔP/Δtの値が判別値以上のときには“Yes”に相当し判別部6によって異常と判別される。このとき、ステップS23において出力部5から血圧異常情報が出力される。ステップS22において判別部6によってΔP/Δtの値が判別値に到達していないと判別された場合には“No”に相当し血圧異常を判別するサブルーチンは終了する。次に、図5のステップS5またはステップS10に移行する。
本実施形態では、血圧が低下する場合を例として示したが、血圧が上昇する場合に対しても適用することができる。例えば、図6および図7に示す判別値の設定方法であれば、初期血圧値P0から20mmHg上昇した値をPA、30mmHg上昇した値をPB、40mmHg上昇した値をPCとするように、初期血圧値P0からの変化量を判別値として設定することができる。また、変化量ではなく、PA=120mmHg、PB=130mmHg、PC=140mmHgというように、血圧値そのものを判別値として設定することもできる。このとき図7に示す不等号記号≧は、逆の不等号記号≦となる。
上述の判別値の設定方法は一例であり、異なる判別値の設定方法としてもよい。また、判別値は、患者20に対し個別に設定されることが好ましい。
以上述べたように、実施形態1に係る血圧計測装置10によれば、以下の効果を得ることができる。
血圧計測装置10は複数の超音波探触子1を備え、複数の超音波探触子1の中から使用する超音波探触子1を切り替える切替部4を備えている。この構成において、複数の超音波探触子1のうちの一つの超音波探触子1による反射波の受信が不能となった場合に、切替部4によって複数の超音波探触子1のうちの他の超音波探触子1に切り替えて反射波の受信を行うことができる。したがって、本構成を用いることで、血圧計測を実行している超音波探触子1が計測不能に陥っても、予め備えられた他の超音波探触子1が血圧計測を代替することで、血圧計測を継続することができる。
さらに、複数の超音波探触子1のうち、切替部4により切り替えられた1つの超音波探触子1が超音波の送受信を開始する構成である。このような構成であれば、複数の超音波探触子1が超音波の送受信を行う状態と比較して、超音波の送受信に関わる消費電力を抑制することができる。
また、血圧計測装置10は、血圧算出部3により算出された血圧値が、予め設けられた血圧値の判別値に到達したか判別する判別部6を備える。判別値は、患者20毎に異なる数値が設定される。したがって、血圧算出部3で算出された血圧値が、適切であるか否かの判別を行うことができる。本実施形態でいう「到達」は、血圧値が判別値と等しい場合だけでなく判別値を超えた場合も含むものとする。
また、血圧計測装置10は、出力部5を備え血圧算出部3で算出された血圧値や判別部6で判別された血圧異常情報などの情報を出力することができる。出力部5から出力された情報は表示装置や透析装置、警報装置などの外部装置100に供給されるため、血圧計測装置10自身が外部装置100の機能を備える必要はない。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。
(変形例1)
実施形態1において探索部を超音波探触子1とし、超音波アレイ7によって血圧値を算出するための信号を受信するとしたが、血圧を連続的にまたは所定の間隔で測定することが可能であれば、探索部は光学センサーや圧力センサーなどのセンサーに置き換えられてもよい。
図10は、変形例1に係る血圧計測装置の構成を示すブロック図である。以下、変形例1に係る血圧計測装置40について説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を附し、重複する説明は省略する。
血圧計測装置40は、複数の探索部としての光電脈波探触子31と、血圧算出部の一部としての計算部2と、血圧算出部3と、切替部4と、出力部5と、判別部6とを備えている。光電脈波探触子31は、血圧計測装置40に例えば2つ備えられている。光電脈波探触子31は、患者20の体表面に対して貼付けて使用される。光電脈波探触子31は、患者20に貼付け可能な大きさであり、例えばテープや粘着ゲルを用いて貼付けられる。
光電脈波探触子31は、生体の末梢部の脈波を検出する末梢脈波検出手段あるいは容積脈波検出手段として機能する光電脈波センサー37を有している。光電脈波センサー37は、発光素子と受光素子とから構成され、発光素子と受光素子との対を例えば2つ有している。発光素子は生体組織へ光を発光し、受光素子がヘモグロビンなどの生体組織から反射された光の受光を行う。受光素子で受光された光は、反射光を表す信号に変換されて出力され、切替部4に供給される。
<血圧算出原理>
発光素子は例えば赤外光を発する。発光素子が発した赤外光は血中のヘモグロビンによって反射される。ヘモグロビンによって反射した反射光の反射量は、血管の拍動によって変化し、血管径が拡張した場合は反射量が増大し、血管径が縮小した場合は反射量が減少する。この反射光量の変化を受光素子が電気信号に変換する。そして、発光素子と受光素子との対の間での電気信号の差から計算部2は脈波伝搬情報としての脈波伝搬時間DTや脈波伝搬速度VMを計算する。
脈波伝搬情報は所定の範囲内では生体の血圧値P(mmHg)と略比例関係を有することが知られている。そこで、測定される生体の血圧値Pと脈波伝搬情報とから、たとえばP=α(DT)+β(但しαは負の値)、或いはP=α(VM)+β(但しαは正の値)で表されるような関係式における係数α及びβを予め設定する。そして、その関係式から、逐次検出される伝搬速度情報に基づいて、血圧算出部3は血圧値Pを算出する。
以上述べたように、本変形例に係る血圧計測装置40によれば、探索部を光電脈波探触子31とし、光電脈波探触子31が光電脈波センサー37を有している構成としたことにより、光学的に血圧の測定を行うこととしたが、実施形態1に係る血圧計測装置10と同様に、血圧計測の中断を回避でき、かつ血圧計測に用いるセンサーの消費電力を抑制できる血圧計測装置とすることができる。
1…探索部としての超音波探触子、2…血圧算出部の一部としての計算部、3…血圧算出部、4…切替部、5…出力部、6…判別部、7…超音波アレイ、10…血圧計測装置、20…生体としての患者、31…探索部としての光電脈波探触子。

Claims (4)

  1. 生体の血圧を計測する血圧計測装置であって、
    前記生体から信号を受信する複数の探索部と、
    前記探索部による前記信号の受信が不能となった場合に、他の前記探索部に切り替えて前記信号の受信を行う切替部と、
    前記探索部で受信した前記信号に基づいて前記血圧を算出する血圧算出部と、を備えることを特徴とする血圧計測装置。
  2. 請求項1に記載の血圧計測装置であって、
    前記血圧算出部が算出した前記血圧を外部に出力する出力部を備えた、ことを特徴とする血圧計測装置。
  3. 請求項1または2に記載の血圧計測装置であって、
    前記血圧が予め設けた判別値に到達した場合に、前記血圧が異常であると判別する判別部を備えた、ことを特徴とする血圧計測装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の血圧計測装置であって、
    前記探索部は超音波の送受信を行うことによって前記信号を受信する超音波アレイを有する、ことを特徴とする血圧計測装置。
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