JP2015128161A - 研磨方法 - Google Patents

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Yasuhisa Sano
泰久 佐野
和人 山内
Kazuto Yamauchi
和人 山内
順二 村田
Junji Murata
順二 村田
武志 岡本
Takeshi Okamoto
武志 岡本
峻 定國
Shun Sadakuni
峻 定國
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Keita Yagi
圭太 八木
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Abstract

【課題】スクラッチの発生が少なく平坦な被加工面を得ることができ、しかも、基本的に触媒のみを交換できる研磨方法を提供する。
【解決手段】研磨方法は、ゴム、樹脂、発泡性の樹脂または不織布のうち1つ以上の弾性体からなる基材260と、基材260の少なくとも基板142と接触する部位に配置される導電性部材264と、基材260と導電性部材264との間に両者の密着性を向上させるために介装される中間膜262とを有する研磨具242が内部に配置された容器234を用意し、容器234内に処理液を供給し、基板ホルダ244で基板142を保持し、基板ホルダ244で保持した基板142と研磨具242とを処理液に浸漬させながら、基板142と研磨具242とを互いに接触させつつ相対運動させて、基板142を研磨する。
【選択図】図13

Description

本発明は、研磨方法に係わり、特にSiCやGaNからなる単体基板や、SiCやGaNを載せた接合基板(エピタキシャル基板)等の基板の表面(被加工面)を平坦に加工する研磨方法に関する。
出願人は、SiCやGaN等の難加工性の半導体基板を精密かつ効率的に研磨する研磨方法として、処理液中で、半導体基板の表面(被研磨面)と少なくとも表面が触媒からなる接触定盤(研磨具)とを互いに接触させつつ相対運動させることで半導体基板の表面(被研磨面)を研磨する研磨方法を提案している(特許文献1参照)。この接触定盤として、例えばモリブデン等の基材の表面に白金等の触媒を貼り付けたものを使用している。
特開2009−117782号公報
例えば切削により所定の形状に形成した基材の表面に触媒を貼り付けて接触定盤(研磨具)を形成すると、切削の際に基材表面に形成されるバリによって研磨後の被研磨面にスクラッチが発生したり、基材表面の凹凸が加工後の被加工物にそのまま転写されてしまうという問題があることが判った。また、接触定盤に用いられる触媒は、触媒表面と被加工物表面の電子の授受において触媒としての役割を果たすが、触媒と被加工物とを互いに押圧しつつ相対運動させて被加工物の表面を加工すると、触媒が機械的に磨耗するため、触媒を定期的に交換する必要がある。しかし、例えばモリブデン等の基材の表面に白金等の触媒を貼り付けて接触定盤を構成すると、触媒の交換に際して、接触定盤を一体で交換する必要があって、接触定盤にかかる費用が高くなるという問題があることも判った。
本発明は上記事情に鑑みて為されもので、スクラッチの発生が少なく平坦な被加工面を得ることができ、しかも基本的に触媒のみを交換できるようにすることで、安価かつ耐久性の良い研磨具を使用する研磨方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ゴム、樹脂、発泡性の樹脂または不織布のうち1つ以上の弾性体からなる基材と、前記基材の少なくとも基板と接触する部位に配置される導電性部材と、前記基材と前記導電性部材との間に両者の密着性を向上させるために介装される中間膜とを有する研磨具が内部に配置された容器を用意し、前記容器内に処理液を供給し、基板ホルダで前記基板を保持し、前記基板ホルダで保持した前記基板と前記研磨具とを前記処理液に浸漬させながら、前記基板と前記研磨具とを互いに接触させつつ相対運動させて、前記基板を研磨することを特徴とする研磨方法である。
本発明の好ましい態様は、前記基材の表面には、処理液を効率的に供給するための複数の溝または孔が形成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記基材は、光およびイオン電流の少なくとも一方を通過させるための多数の貫通穴を有することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記導電性部材は、貴金属、遷移金属、グラファイト、導電性樹脂、または導電性ゴムのいずれか1以上からなることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記導電性部材の厚さは100〜1000nmであることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記中間膜はカーボンまたはクロムからなることを特徴とする。
本発明の一参考例は、ゴム、樹脂、発泡性の樹脂または不織布のうち1つ以上の弾性体からなる基材と、前記基材の少なくとも基板と接触する部位に配置される導電性部材と、前記基材と前記導電性部材との間に両者の密着性を向上させるために介装されるカーボンまたはクロムからなる中間膜とを有することを特徴とする研磨具である。
このように、弾性体からなる基材を備えることで、基材が基板の表面(被加工物表面)に倣って変形するため、基材の表面に凹凸があったとしても、この基材表面の凹凸が基板の表面に転写されることを防止することができる。しかも、基材と導電性部材との間に両者の密着性を向上させるためにカーボンまたはクロムからなる中間膜を介装することで、基材と導電性部材との中間膜を介した密着性を良くして、導電性部材が基材から剥がれ難くすることができる。
上記参考例の好ましい態様は、前記基材の表面には、処理液を効率的に供給するための複数の溝または孔が形成されていることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記基材は、光およびイオン電流の少なくとも一方を通過させるための多数の貫通穴を有することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記導電性部材は、貴金属、遷移金属、グラファイト、導電性樹脂、または導電性ゴムのいずれか1以上からなることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記導電性部材の厚さは100〜1000nmであることを特徴とする。
本発明の他の参考例は、処理液を保持する容器と、前記容器内に前記処理液に浸漬させて配置される上記に記載の研磨具と、基板を保持して前記容器内の前記処理液中に浸漬させ前記研磨具に接触させる基板ホルダと、前記研磨具と前記基板ホルダで保持した基板とを互いに接触させつつ相対移動させる移動機構とを有することを特徴とする研磨装置である。
本発明のさらに他の参考例は、上記に記載の研磨具と、基板を保持して前記研磨具に接触させる基板ホルダと、前記研磨具と前記基板ホルダで保持した基板とを互いに接触させつつ相対移動させる移動機構と、前記研磨具と前記基板ホルダで保持した基板との接触部に処理液を供給する処理液供給部とを有することを特徴とする研磨装置である。
上記参考例の好ましい態様は、前記処理液は、弱酸性の水または空気が溶解した水、または電解イオン水で、前記基板は、Ga元素を含有する化合物半導体からなることを特徴とする。
本発明のさらに他の参考例は、表面に金属配線を形成した光透過性の支持定盤と、表面の少なくとも基板と接触する部分が触媒からなり、光及びイオン電流の少なくとも一方を通過させるための複数の貫通穴を内部に有する触媒パッドとを有することを特徴とする研磨具である。
このように、支持定盤と触媒パッドとを別体となし、表面平坦度が高く、バリ等のスクラッチを発生させる要因のない触媒パッドを使用することで、研磨後にスクラッチの発生が少なく平坦な被加工面を得ることができる。しかも、支持定盤を再使用しながら、触媒パッドを介して触媒を交換できるようにすることで、安価かつ耐久性の良い研磨具となすことができる。
上記参考例の好ましい態様は、前記金属配線は、金属線を支持定盤表面に形成された溝に埋め込むか、金属配線パターンを支持定盤表面に形成するか、または金属配線パターンが形成された配線フィルムを支持定盤表面に配置することにより形成されていることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記金属配線は、前記支持定盤表面に真空蒸着された金属膜パターンによって形成されていることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記支持定盤は、ガラスまたは光透過性樹脂からなることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記触媒は、貴金属、遷移金属、セラミックス系固体触媒、塩基性固体触媒または酸性固体触媒のいずれか1以上からなることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記触媒パッドは、石英ガラスからなることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記触媒パッドは、ガラス、ゴム、光透過性の樹脂、発泡性の樹脂または不織布のいずれかからなるパッド基材の表面に、貴金属、遷移金属、または酸性もしくは塩基性を有する金属酸化物膜を蒸着により形成したものであることを特徴とする。
このように、パッド基材の表面に酸性または塩基性を有する金属酸化物膜を蒸着により形成することで、金属酸化物膜がパッド基材から剥がれ難くすることができる。
本発明のさらに他の参考例は、処理液を保持する容器と、前記容器内の前記処理液に浸漬させて配置される上記に記載の研磨具と、基板を保持して前記容器内の前記処理液中に浸漬させ前記研磨具に接触させる基板ホルダと、前記研磨具と前記基板ホルダで保持した基板とを互いに接触させつつ相対移動させる移動機構と、前記基板ホルダで保持して前記容器内の前記処理液内に浸漬させた基板表面に光を照射する光源及び基板にバイアス電位を印加する電源の少なくとも一方を有することを特徴とする研磨装置である。
本発明のさらに他の参考例は、上記に記載の研磨具と、基板を保持して前記研磨具に接触させる基板ホルダと、前記研磨具と前記基板ホルダで保持した基板とを互いに接触させつつ相対移動させる移動機構と、前記研磨具と前記基板ホルダで保持した基板との接触部に処理液を供給する処理液供給部と、前記基板ホルダで保持して前記容器内の前記処理液内に浸漬させた基板表面に光を照射する光源及び基板にバイアス電位を印加する電源の少なくとも一方を有することを特徴とする研磨装置である。
上記参考例の好ましい態様は、前記処理液は、Gaイオンを含有する液性が中性域のpH緩衝剤からなり、前記基板は、Ga元素を含有する化合物半導体からなることを特徴とする。
本発明によれば、支持定盤と触媒パッドとを別体となし、表面平坦度が高く、バリ等のスクラッチを発生させる要因のない触媒パッドを使用することで、スクラッチの発生が少なく平坦な被加工面を得ることができ、しかも、支持定盤を再使用しながら、触媒パッドを介して触媒のみを交換できるようにすることで、安価かつ耐久性の良い研磨具を使用して基板を研磨することができる。
また、弾性体からなる弾性基材を備えることで、弾性基材が基板の表面(被加工物表面)に倣って変形するため、弾性基材の表面に凹凸があったとしても、この弾性基材表面の凹凸が基板の表面に転写されることを防止することができる。しかも、弾性基材と導電性部材との間に両者の密着性を向上させるためにカーボンまたはクロムからなる中間膜を介装することで、弾性基材と導電性部材との中間膜を介した密着性を良くして、導電性部材が弾性基材から剥がれ難くすることができる。
本発明の実施形態の研磨装置を備えた平坦化システムの全体構成を示す平面図である。 図1に示す平坦化システムに備えられている本発明の第1の実施形態の研磨装置の概要を示す断面図である。 図2に示す研磨装置の基板ホルダを示す拡大断面図である。 図2に示す研磨装置の研磨具を示す拡大断面図である。 図2に示す研磨装置の研磨具を示す平面図である。 図2に示す研磨装置の研磨具の支持定盤を示す平面図である。 図6のO−A線断面図である。 図6のO−B線断面図である。 図2に示す研磨装置に使用される他の研磨具を示す拡大断面図である。 図9に示す研磨具の支持定盤を示す平面図である。 他の支持定盤を示す平面図である。 図2に示す研磨装置に使用される更に他の研磨具を示す拡大断面図である。 図1に示す平坦化システムに備えられている本発明の第2実施形態の研磨装置の概要を示す断面図である。 図13に示す研磨装置の研磨具を示す拡大断面図である。 図13に示す研磨装置に使用される研磨具を示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下の例では、GaNからなる単体基板(GaN基板)の表面を研磨して該表面を平坦化するようにした例を示す。なお、サファイアやSiC等の基材表面にGaNを載せた接合基板(エピタキシャル基板)にも適用でき、またGaN基板もしくはエピタキシャル基板に不純物(ドーパント)を注入し、p型もしくはn型とした基板にも適用できる。更に、GaN以外のGaP,GaAs,AlN,AlP,AlAs,InN,InPまたはInAs等の化合物半導体にも適用できる。
図1は、本発明の実施形態の研磨装置を備えた平坦化システムの全体構成を示す平面図である。この平坦化システムは、GaN基板の表面を研磨して該表面を平坦化するためのものである。図1に示すように、この平坦化システムは、略矩形状のハウジング1を備えており、ハウジング1の内部は、隔壁1a,1b,1cによって、ロード/アンロード部2と研磨部3と洗浄部4とに区画されている。これらのロード/アンロード部2、研磨部3及び洗浄部4は、それぞれ独立に組立てられて独立に排気される。
ロード/アンロード部2は、多数の基板(被加工物)をストックする基板カセットを載置する2つ以上(この例では3つ)のフロントロード部200を備えている。これらのフロントロード部200は、平坦化システムの幅方向(長手方向と垂直な方向)に隣接して配列されている。フロントロード部200には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、又はFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができる。ここで、SMIF、FOUPは、内部に基板カセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
ロード/アンロード部2には、フロントロード部200の並びに沿って走行機構21が敷設されており、この走行機構21上に基板カセットの配列方向に沿って移動可能な第1搬送機構としての第1搬送ロボット22が設置されている。第1搬送ロボット22は、走行機構21上を移動することによって、フロントロード部200に搭載された基板カセットにアクセスできるようになっている。この第1搬送ロボット22は、上下に2つのハンドを備えており、例えば、上側のハンドを基板カセットに基板を戻すときに使用し、下側のハンドを加工前の基板を搬送するときに使用することで、上下のハンドを使い分けることができるようになっている。
ロード/アンロード部2は、最もクリーンな状態を保つ必要がある領域であるため、ロード/アンロード部2の内部は、装置外部、研磨部3、及び洗浄部4のいずれよりも高い圧力に常時維持されている。また、第1搬送ロボット22の走行機構21の上部には、HEPAフィルタやULPAフィルタなどのクリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられており、このフィルタファンユニットによりパーティクルや蒸気、ガスが除去されたクリーンエアが常時下方に向かって吹出ている。
研磨部3は、基板表面(被加工面)の研磨が行われる領域であり、第1段階の研磨と第2段階の研磨を連続して行う本発明の第1の実施形態に係る2台の研磨装置30A,30Bと、第3段階の研磨を行う本発明の第2の実施形態に係る2台の研磨装置30C,30Dを内部に有している。これらの研磨装置30A〜30Dは、平坦化システムの長手方向に沿って配列されている。
本発明の第1の実施形態に係る研磨装置30A,30Bは、図2に示すように、Gaイオンを含有する液性が中性域のpH緩衝溶液からなる処理液130を内部に保持する容器132を有している。容器132の上方には、処理液130を容器132内に供給する処理液供給ノズル(処理液供給部)133が配置されている。この処理液130として、例えばpH6.86の燐酸緩衝溶液に、処理液130のGaイオンを飽和状態に近づけるために、例えば濃度10ppm以上のGaイオンを添加した溶液が使用される。液性が中性域のpH緩衝溶液のpH(室温25℃での測定換算)は、例えば6.0〜8.0である。
容器132の底部には、光透過性の研磨具134が取り付けられていており、容器132の内部に処理液130を注入した時に、研磨具134の上方が処理液130で満たされるようになっている。
容器132は、回転自在な回転軸136の上端に連結されており、容器132の底板には、回転軸136の周囲に沿ってリング状に延びて研磨具134によって閉塞された開口部132aが形成されている。この開口部132aの直下方に位置して、励起光、好ましくは紫外線を放射する光源140が配置されている。これによって、光源140から放射された励起光、好ましくは紫外線は、容器132の開口部132a内を通過した後、研磨具134の内部を透過して、該研磨具134の上方に達するようになっている。
容器132の上方に位置して、例えばGaN基板等からなる基板142の被研磨面を下向きにして基板142を着脱自在に保持する基板ホルダ144が配置されている。基板ホルダ144は、上下動及び回転自在な主軸146の下端に連結されている。この例では、容器132を回転させる回転軸136及び基板ホルダ144を回転させる主軸146によって、研磨具134と基板ホルダ144で保持した基板(GaN基板)142とを相対移動させる移動機構が構成されているが、どちらか一方を設けるようにしてもよい。
さらに、この例では、基板ホルダ144で保持した基板142と研磨具134との間に電圧を印加する電源148が備えられている。この電源148の陽極から延びる導線152aには、スイッチ150が介装されている。
また、この例では、容器132の中に処理液130を満たして研磨具134と基板ホルダ144で保持された基板142を浸漬しつつ加工する、いわゆる浸漬型が開示されているが、研磨具134の表面に処理液供給ノズル133から処理液130を滴下することにより基板142と研磨具134の表面に処理液130を供給して、処理液存在下で加工する滴下型の加工装置でも良い。
図3に示すように、基板ホルダ144は、処理液130が内部に浸入することを防止するカバー160を有しており、このカバー160の内部で、主軸146の下端に連結した駆動フランジ162に、自在継手164及びばね166を有する回転伝達部168を介して、金属製のホルダ本体170が連結されている。
ホルダ本体170の下部周囲には、リテーナリング172が昇降自在に配置され、ホルダ本体170の下面(基板保持面)には、該下面と導電性ゴム174との間に圧力空間176が形成できるように、導電性ゴム174が取り付けられている。圧力空間176には、ホルダ本体170内を延びるエア導入路を通じて、エア導入管178が接続されている。更に、金属製のホルダ本体170のフランジ部には引出し電極180が設けられ、この引出し電極180に電源148の陽極から延びる導線152aが接続されている。
リテーナリング172と研磨具134が接触する部分において、リテーナリング172の表面の磨耗によりリテーナリング172の表面材質が研磨具134の表面に付着するのを抑制するために、リテーナリング172表面のうち少なくとも研磨具134と接触する部分は、石英、サファイアもしくはジルコニア等のガラス、又はアルミナ、ジルコニアもしくは炭化珪素等のセラミックスのいずれかで構成されることが好ましい。導電性ゴム174としては、例えば導電性クロロプレンゴム、導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムが挙げられる。
これによって、基板ホルダ144のホルダ本体170の下面(基板保持面)に基板144の裏面を吸着等によって保持した時に、基板144の裏面と導電性ゴム174とが接触して基板142の裏面に通電され、更に、この基板142の裏面への通電を維持したまま、圧力空間176内に空気を導入して、基板142を研磨具134に向けて押圧できるように構成されている。
このような構成によって、基板142に簡易かつ低抵抗で通電しつつ、基板142を基板ホルダ144で保持することができる。なお、導電性ゴム174に接触させて基板142を基板ホルダ144で保持する時、導電性ゴム174と基板142との間に極導電性グリースを充填できるようにすることが好ましい。
研磨具134は、図4及び図5に示すように、前記容器132の開口部132aに対応する位置に多数の同心状の溝300aを有し、この溝300aの内部に金属配線を構成する金属線302を配置した支持定盤300と、光及びイオン電流の少なくとも一方を通過させるための複数の貫通孔304aを内部に散点状に有するパッド基材304の該貫通孔304aを除く表面に触媒層306を真空蒸着等によって形成した触媒パッド308を有している。
図6に示すように、金属線302は、基板ホルダ144で保持される基板142の直径方向の全長に亘って形成されており、図5に示すように、この金属線302が形成される領域に貫通孔304aが設けられている。
触媒パッド308は、支持定盤300とほぼ同径(同形)または支持定盤300よりも小径(小型)に形成されており、支持定盤300の外周部でねじ止めするか、または両面テープを貼り付けることで、支持定盤300に着脱可能に装着される。また、研磨具134自体も容器132の底板にねじ止め等の機械的な固定方法で着脱自在に取り付けられている。
このように、支持定盤300と触媒パッド308とを別体となし、表面平坦度が高く、バリ等のスクラッチを発生させる要因のない触媒パッド308を使用することで、加工後にスクラッチの発生が少なく平坦な被加工面を得ることができる。しかも、触媒層306が摩耗した場合に研磨具134を交換するのであるが、この交換を、研磨具134を容器132の底板から取り外した後、触媒パッド308を支持定盤300から離脱させ、新しい触媒パッドに交換して該新しい触媒パッドを研磨具300に装着し直し、新しい触媒パッドを装着した新しい研磨具を容器132の底板に装着することによって行う。これにより、支持定盤300の再利用可能な、安価かつ耐久性の良い研磨具134となすことができる。
支持定盤300は、光透過性を有する、例えば合成石英等のガラスやアクリル等の光透過性樹脂によって構成されている。金属配線を構成する金属線302の材質としては、白金、金、銀、銅またはアルミニウム等が挙げられる。パッド基材304は、例えば、ガラス、ゴム、光透過性の樹脂、発泡性の樹脂または不織布のいずれかからなる。
触媒パッド308は、触媒層306とパッド基材304からなる。触媒層306は、例えば貴金属、遷移金属、セラミックス系固体触媒、塩基性固体触媒または酸性固体触媒のいずれか1以上からなる。貴金属は、白金、金、銀のうちの1つまたは組合せであり、遷移金属は、少なくともFe,Ni,Co,Cu,Cr,iまたはモリブデン、またはこれらの化合物のうちの1つまたは組合せである。塩基性固体触媒または酸性固体触媒は、イオン交換機能を付与した不織布、樹脂または金属、酸性または塩基性を有する金属酸化物、ガラスのうちの1つまたは組合せである。
この例では、パッド基材304の表面に、上記触媒のうちの1つまたは組合せを真空蒸着により蒸着させて触媒層306形成するようにしている。このように、真空蒸着により、所望の厚さで均一な触媒層306をパッド基材304の表面に形成することができる。
触媒パッド308を石英ガラス単独で構成するようにしてもよい。このように、触媒パッド308を石英ガラスで構成した場合も、支持定盤300とは別の構成として、触媒パッド304を支持定盤308に対して着脱可能に構成することで、支持定盤300に形成した金属線(金属配線)302を再利用することができる。
パッド基材304として、ゴム等の弾性体を用いることが好ましい。これにより、触媒パッド308が基板142の表面(被加工物表面)に倣って変形するため、触媒パッド308の表面にたとえ凹凸があったとしても、この触媒パッド308の表面の凹凸が基板142の表面に転写されることを防止することができる。例えば、パッド基材304に樹脂を用い、樹脂製のパッド基材304と触媒層306との密着性が弱い場合、樹脂製のパッド基材304の表面に先ずカーボンを蒸着させ、カーボンの上に、更に触媒層を蒸着により形成する触媒を蒸着することにより、カーボンを介して、樹脂製のパッド基材304と触媒層との密着性を高め、全体として密着性の高い触媒パッドを得ることができる。
なお、この例では、図8に示すように、支持定盤300に貫通孔300bを設け、この貫通孔300b内を挿通して各金属線302が支持定盤300の表面側に達し、金属線(金属配線)302が支持定盤300の表面に同心状に設けた溝300aに沿って配置され、この各金属線302に前記電源148の陰極から延びる導線152bが接続されるようになっている。
図9及び図10は、研磨装置30A,30Bに使用される他の研磨具134aを示す。この研磨具134aの図4及び図5に示す研磨具134と異なる点は、表面が平坦な支持定盤310の表面に、金属配線となる金属膜312を真空蒸着によって形成した点にある。支持定盤310の表面に、上記と同様な構成の触媒パッド308が、ねじ止めや両面テープ等によって着脱自在に装着されている。この金属膜(金属配線)312は、同心状に並ぶように配置された複数の同心状金属膜312aと、該同心状金属膜312aを直線状に繋ぐ1本以上の接続用金属膜312bとからなり、この接続用金属膜312bの基端の電極部312cに前記電源148の陰極から延びる導線152bが接続されるようになっている。
なお、この例では、図10に示すように、同心状金属膜312aは、基板ホルダ144で保持される基板132の直径方向の全長に亘って形成されており、リテーナリング172の両側は、この同心状金属膜312aの形成領域から少しはみ出すようになっている。
図11に示すように、支持定盤310を複数のゾーン(図示では5ゾーン)に分割し、この各ゾーン内に存在する同心状金属膜312aを複数の接続用金属膜312bに個別に接続し、この各接続用金属膜312bの各電極部312cを複数の電源の陰極からそれぞれ延びる複数の導線に個別に接続することで、各ゾーン毎に研磨速度をコントロールするようにしてもよい。
図12は、研磨装置30A,30Bに使用される更に他の研磨具134bを示す。この研磨具134bの図4及び図5に示す研磨具134と異なる点は、表面が平坦な支持定盤314と触媒パッド308との間に、例えばフッ素樹脂やアクリル等からなり、厚さが、例えば10〜500μmの光透過性の配線フィルム316を介装した点にある。この配線フィルム316の上面には、金属配線を形成する配線パターン318が蒸着等によって形成されている。この配線パターン(金属配線)318は、例えば図10に示すように、同心状に並ぶ複数の同心状金属膜を有しているが、図11に示すように、同心状に並ぶ複数の同心状金属膜を複数のゾーンに分割するようにしてもよい。
基板ホルダ144の内部には、該ホルダ144で保持した基板142の温度を制御する温度制御機構としてのヒータ158(図2参照)が回転軸146内に延びて埋設されている。容器132の上方には、温度制御機構としての熱交換器によって所定の温度に制御した処理液130を容器132の内部に供給する処理液供給ノズル133が配置されている。更に、研磨具134の内部には、研磨具134の温度を制御する温度制御機構としての流体流路(図示せず)が設けられている。
アレニウスの式で知られるように、化学反応は反応温度が高ければ、それだけ反応速度は大きくなる。このため、基板142、処理液130、研磨具134の温度の少なくとも1つを制御して、反応温度を制御することで、加工速度を変化させながら、加工速度の安定性を向上させることができる。
研磨装置30A,30Bには、図1に示すように、研磨具134の表面(上面)を良好な平坦度と適度なラフネスを有するようにコンディショニングする、例えば研磨パッドからなるコンディショニング機構(コンディショナー)190が備えられている。つまり、研磨具134の表面(上面)は、このコンディショニング機構(コンディショナー)190によって、PV(Peak-Valley)0.1〜1μm程度の表面粗さを有するようにコンディショニングされる。この時、必要に応じて、研磨具134の表面に砥粒を含むスラリが供給される。
更に、研磨装置30A,30Bには、前記光源140を一部とした光電流式ダメージ量測定装置201と、同じく前記光源140を一部としたフォトルミネッセンス光式ダメージ量測定装置201が備えられている。つまり、電源148から延びて基板ホルダ144で保持して基板142に接続される導線152aと電源148から延びて研磨具134の金属膜(金属配線)154に接続される導線152bとを繋ぐ導線152cと、この導線152c内に設置した電流計204と、前記光源140で光電流式ダメージ量測定装置201が構成されている。導線152cにはスイッチ206が介装されている。また、基板134の表面で反射したフォトルミネッセンス光をスペクトル解析し、基板Wのバンドギャップに相当する波長(例えば、365nm)の強度を測定する分光器208と前記光源140でフォトルミネッセンス光式ダメージ量測定装置202が構成されている。
なお、この例では、基板134に励起光を照射して該基板表面を酸化させる光源140を光電流式ダメージ量測定装置201及びフォトルミネッセンス光式ダメージ量測定装置202の光源としても使用するようにしているが、光電流式ダメージ量測定装置201及びフォトルミネッセンス光式ダメージ量測定装置202専用の光源を光源140とは別に設けるようにしてもよい。
本発明の第2の実施形態に係る研磨装置30C,30Dは、図13に示すように、上面を平坦にした回転自在な回転テーブル230と、この回転テーブル230の周縁部に立設されて回転テーブル230の上面との間に内部に水232を保持する容器234を形成するリング状の堰部材236を有している。この水232として、例えば、弱酸性の水または空気が溶解した水、または電解イオン水が使用される。この弱酸性の水または空気が溶解した水のpHは、例えば3.5〜6.0、好ましくは3.5〜5.5であり、電解イオン水のpHは、例えば3.5〜6.0、好ましくは3.5〜5.5、または8.0以上である。
このpH3.5〜6.0の弱酸性の水は、酸、pH緩衝剤または酸化剤(H,オゾン水,過硫酸塩等)を添加することなく、例えば純水や水道水にCO等を溶解させることで製造される。このように、酸、pH緩衝剤または酸化剤(H,オゾン水,過硫酸塩等)を添加することなく、pHを3.5〜6.0にした弱酸性の水を使用することで、研磨レートの低下を抑えつつ、基板142の表面(被研磨面)にエッチピットが発生することを防止した研磨を行うことができる。
この例では、回転テーブル230の上方に位置して、純水供給源(図示せず)から延び、内部にガス溶解器238と熱交換器240を設置した水供給ライン(水供給部)241が配置されている。これによって、純水供給源から送られてくる純水に、ガス溶解器236でCO等のガスまたは空気を溶解させて、pHを3.5〜6、好ましくは3.5〜5.5にした水232を堰部材236で区画された容器234内に注入し、必要に応じて、容器234に注入される水232の温度を熱交換器240で所定の温度に調整するようにしている。なお、大気中放置することでpHが3.5〜6、好ましくは3.5〜5.5になった純水や水道水を使用しても良い。
回転テーブル230の上面には、堰部材236で周囲を区画された容器234の内部に位置して、触媒パッド242が取り付けられ、容器234の内部に水232を注入した時に、触媒パッド242の上方が水232で満たされるようになっている。回転テーブル230の内部には、回転テーブル230の温度を制御する流体流路230aが設けられている。
堰部材236で周囲を区画された容器234の上方に位置して、例えばGaN基板等の基板142を被研磨面を下向きにして、着脱自在に保持する基板ホルダ244が配置され、基板ホルダ244は、上下動及び回転自在な主軸246の下端に連結されている。この基板ホルダ244及び主軸246は、図3に示す基板ホルダ144及び主軸146と同様な構成を有しているので、ここでは重複した説明を省略する。
研磨具242は、図14に示すように、例えばシェアA硬度50〜90で、表面に同心状のまたはスパイラル状等の、処理液(水)232を効果的に供給するための溝260aを設けた弾性体からなる弾性基材260と、この弾性基材260の表面に真空蒸着等によって形成された中間層262と、この中間層262の表面に真空蒸着等によって形成された導電性部材264を有している。このように、弾性基材260の表面に、中間層262を介在させつつ、導電性部材264を設けることで、基板142の表面(被研磨面)の長/単周期の凹凸に導電性部材264を容易に追従させることができる。溝260aの代わりに、処理液(水)を効果的に供給するための孔を設けるようにしてもよい。
弾性基材260の厚さは、例えば0.5〜5mmで、弾性基材260を構成する弾性材としては、例えばゴム、樹脂、発泡性樹脂または不織布等が挙げられる。また、弾性率の異なる2層以上の弾性材を重ね合わせて弾性基材を構成するようにしてもよい。
中間層262は、例えば厚さが1〜10nmで、弾性基材260と導電性部材264との密着性を向上させるために弾性基材260と導電性部材264との間に介在され、弾性基材260と導電性部材264の両方と密着性が良好な、例えばクロムやグラファイト系(SP2結合)のカーボンからなる。この中間層262を弾性基材260の表面に真空蒸着で形成する場合、高温による弾性基材260の膨張や変質を抑制するため、イオンスパッタ蒸着法を用いることが好ましい。このことは、中間層262の表面に真空蒸着法で導電性部材264を形成する場合も同様である。
導電性部材264は、例えば厚さ100〜1000nmである。これは、厚さが100nm以下では、1時間程度の研磨で導電性部材264が磨耗して実用的ではなく、また厚さが1000nm以上では、研磨時に導電性部材264の表面にひび割れが発生するおそれがあるためである。導電性部材264としては、白金が好ましく使用されるが、上記水232に不溶もしくは微溶(溶解速度10nm/h以下)である金等の他の貴金属、遷移金属(Ag,Fe,Ni,Co等)、グラファイト、導電性樹脂または導電性ゴム等を使用しても良い。
アレニウスの式で知られるように、化学反応は反応温度が高ければ、それだけ反応速度は大きくなる。このため、基板142、水232、回転テーブル230の温度の少なくとも1つを制御して、反応温度を制御することで、加工速度を変化させながら、加工速度の安定性を向上させることができる。
図15は、研磨装置30C,30Dに使用される他の研磨具242aを示す。この研磨具242aの図14に示す研磨具242と異なる点は、光透過性を有する、例えば合成石英等の等のガラスやアクリル等の光透過性樹脂によって構成されている支持定盤280を備え、内部に多数の貫通孔282aを有する弾性体からなる弾性基材282を支持定盤280の上面に積層し、更にこの弾性基材282の貫通孔282aを除く表面に中間層284を、この中間層284の上面に導電性部材286を真空蒸着等によってそれぞれ積層したものである。
研磨装置30C,30Dには、図1に示すように、研磨具134の表面(上面)を良好な平坦度と適度なラフネスを有するようにコンディショニングする、例えば研磨パッドからなるコンディショニング機構(コンディショナー)190が備えられている。
この研磨装置30C,30Dによれば、基板ホルダ244で保持した基板142と触媒パッド242とを水232に浸漬させながら、基板142の表面と触媒パッド242の白金等の導電性部材264とを互いに接触させつつ相対運動させることで基板142の表面を研磨することができる。なお、基板ホルダ244で保持した基板142と触媒パッド242との間に水供給ライン241から水232を供給しながら研磨を行うようにしても良い。
この研磨のメカニズムは以下のように考えられる。つまり、基板142の表面と触媒パッド242の白金等の導電性部材264とを互いに接触させつつ相対運動させると、接触部でひずみが発生し、価電子帯電子が伝導帯へと励起されて電子・正孔対が生成される。次に、伝導帯に励起した電子は(仕事関数が大きい)白金等の導電性部材264に移動し、基板表面に正孔が残る。残った正孔に水232中のOHイオンまたはHO分子が作用し、この結果、接触部のみが酸化される。すると、Ga,Al,Inの酸化物は、二酸化炭素溶液等の弱酸や弱アルカリに可溶なため、接触部に形成された酸化物は、水232の内部に溶解して基板142の表面から除去される。
基板142の表面と触媒パッド242の白金等の導電性部材264との接触圧は、基板142の反りを解消するとともに、基板142がスリップアウトしたり、触媒パッド242の導電性部材264が弾性基材260から剥がれたりすることを防止するため、例えば0.1〜1.0kgf/cmであることが好ましく、0.4kgf/cm程度であることが特に好ましい。
なお、研磨具242の弾性基材260及び中間層262を共に導電性部材で構成し、更に図13に仮想線で示すように、電源270の陽極から延びる導線272aを基板ホルダ244で保持した基板142に、陰極から延びる導線272bを研磨具242の弾性基材260にそれぞれ接続し、研磨具242の導電性部材264と基板ホルダ244で保持した基板142との間に電圧を印加しながら、基板142の表面の研磨を行うようにしてもよい。これにより、研磨レートを高めることができる。
図1に戻って、研磨装置30A,30Bと洗浄部4との間には、長手方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロード部2側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間で基板を搬送する第2(直動)搬送機構としての第1リニアトランスポータ5が配置されている。この第1リニアトランスポータ5の第1搬送位置TP1の上方には、ロード/アンロード部2の第1搬送ロボット22から受け取った基板を反転する反転機31が配置されており、その下方には上下に昇降可能なリフタ32が配置されている。また、第2搬送位置TP2の下方には上下に昇降可能なプッシャ33が、第3搬送位置TP3の下方には上下に昇降可能なプッシャ34が、第4搬送位置TP4の下方には上下に昇降可能なリフタ35がそれぞれ配置されている。
研磨装置30C,30Dの側方には、第1リニアトランスポータ5に隣接して、長手方向に沿った3つの搬送位置(ロード/アンロード部2側から順番に第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7とする)の間で基板を搬送する第2(直動)搬送機構としての第2リニアトランスポータ6が配置されている。この第2リニアトランスポータ6の第5搬送位置TP5の下方には上下に昇降可能なリフタ36が、第6搬送位置TP6の下方にはプッシャ37が、第7搬送位置TP7の下方にはプッシャ38がそれぞれ配置されている。更に、研磨装置30Cとプッシャ37との間には、桶と純水ノズルとを有する純水置換部192が、研磨装置30Dとプッシャ38との間にも、桶と純水ノズルとを有する純水置換部194が配置されている。
研磨時にスラリ等を使用することを考えるとわかるように、研磨部3は最もダーティな(汚れた)領域である。したがって、この例では、研磨部3内のパーティクルが外部に飛散しないように、定盤等の研磨部の周囲から排気が行われており、研磨部3の内部の圧力を、装置外部、周囲の洗浄部4、ロード/アンロード部2よりも負圧にすることでパーティクルの飛散を防止している。また、通常、定盤等の研磨部の下方には排気ダクト(図示せず)が、上方にはフィルタ(図示せず)がそれぞれ設けられ、これらの排気ダクト及びフィルタを介して清浄化された空気が噴出され、ダウンフローが形成される。
洗浄部4は、基板を洗浄する領域であり、第2搬送ロボット40と、第2搬送ロボット40から受け取った基板を反転する反転機41と、基板を洗浄する3つの洗浄ユニット42,43,44と、洗浄後の基板を純水でリンスしてスピンドライする乾燥ユニット45と、反転機41、洗浄ユニット42,43,44及び乾燥ユニット45の間で基板を搬送する、走行自在な第3搬送ロボット46を備えている。これらの第2搬送ロボット40、反転機41、洗浄ユニット42〜44及び乾燥ユニット45は、長手方向に沿って直列に配置され、これらの第2搬送ロボット40、反転機41、洗浄ユニット42〜44及び乾燥ユニット45と、第1リニアトランスポータ5との間に、第3搬送ロボット46が走行自在に配置されている。これらの洗浄ユニット42〜44及び乾燥ユニット45の上部には、クリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられており、このフィルタファンユニットによりパーティクルが除去されたクリーンエアが常時下方に向かって吹出ている。また、洗浄部4の内部は、研磨部3からのパーティクルの流入を防止するために研磨部3よりも高い圧力に常時維持されている。
研磨部3を包囲する隔壁1aには、反転機31と第1搬送ロボット22との間に位置して、シャッタ50が設置されており、基板の搬送時にはシャッタ50を開いて、第1搬送ロボット22と反転機31との間で基板の受け渡しが行われる。また、研磨部3を包囲する隔壁1bには、CMP装置30Bと対面する位置に位置してシャッタ53が、研磨装置30Cと対面する位置に位置してシャッタ54がそれぞれ設置されている。
次に、このような構成の平坦化システムを用いて基板の表面を平坦化する処理について説明する。
フロントロード部200に搭載した基板カセットから、1枚の基板を第1搬送ロボット22で取出して、反転機31に搬送する。反転機31は、基板を180°反転させた後、第1搬送位置TP1のリフタ32に乗せる。第2トランスポータ5は、横移動を行って、リフタ32上の基板を第1搬送位置TP1または第3搬送位置TP3の一方に搬送する。そして、研磨装置30Aは、その基板ホルダ144でプッシャ32から、研磨装置30Bは、その基板ホルダ144でプッシャ34から基板をそれぞれ受取って、基板表面の第1段階の研磨と第2段階の研磨を行う。
つまり、研磨装置30Aでは、表面(被処理面)を下向きにしてGaN基板等の基板142を保持した基板ホルダ144を容器132の上方に移動させ、基板ホルダ144を下降させて、基板142を容器132の内部に保持した処理液130中に浸漬させる。このように基板142と研磨具134との間に処理液130が存在する状態で、光源140から励起光、好ましくは紫外線を放射して、基板142の表面(下面)に励起光、好ましくは紫外線を照射する。この時に照射する励起光の波長は、被加工物のバンドギャップに相当する波長以下、GaNのバンドギャップは3.42eVであるので、GaN基板を加工する場合には、365nm以下の、例えば312nmであることが好ましい。これにより、GaN基板を加工する場合には、GaNを酸化させて、GaN基板の表面にGa酸化物(Ga)を生成させる。
この時、電源148のスイッチ150をONにして、研磨具134と基板ホルダ144で保持した基板142との間に、研磨具134が陰極となる電圧を印加する。これにより、GaN基板を加工する場合に、GaN基板の表面のGa酸化物(Ga)の生成が促進される。
次に、光源140から励起光、好ましくは紫外線を放射したまま、更には、研磨具134と基板142との間に電圧を印加したまま、回転軸136を回転させて研磨具134を回転させ、同時に基板ホルダ144を回転させて基板142を回転させながら下降させ、基板142の表面に研磨具134の表面を、好ましくは0.01〜1.0kgf/cm程度の面圧で接触させる。これは、面圧0.01kgf/cm未満であれば、基板142の反りを矯正して基板142全体を均等に研磨できなくなる可能性があり、面圧が1.0kgf/cm以上であれば、基板142の表面に機械的な欠陥が生じてしまう可能性があるためである。これによって、GaN基板等の基板142の表面に形成されたGa酸化物の研磨具134と接触する部位、つまり凹凸を有する基板142の表面の該凸部先端に形成されたGa酸化物を選択的に削り取って、主に基板142の表面ダメージ除去を目的とした第1段階の研磨を行う。この第1段階の研磨における研磨レートは、例えば〜1000nm/h程度である。
この第1段階の研磨時に、例えば、フォトルミネッセンス光式ダメージ量測定装置202の分光器208で基板134の表面で反射した光のベクトル解析を行ってフォトルミネッセンス光を測定し、これによって、第1段階の研磨の終点を検知する。
第1段階の研磨が終点した時、光源140からの励起光、好ましくは紫外線の放射を継続したまま、スイッチ150をオフにして、研磨具134と基板142との間への電圧の印加を停止し、これによって、主に基板142の表面荒さの改善を目的とした第2段階の研磨を行う。この第2段階の研磨における研磨レートは、例えば〜200nm/h程度である。この第2段階の研磨時に、例えば、スイッチ206をONにして、基板142と研磨具134の金属膜(金属配線)154とを繋ぐ導線152cに沿って流れる電流を光電流式ダメージ量測定装置201の電流計204で測定し、これによって、第2段階の研磨の終点を検知する。
第2段階の研磨が終了した後、光源140からの励起光、好ましくは紫外線の放射を停止し、基板ホルダ144を上昇させた後、基板142の回転を停止させる。そして、基板表面を、必要に応じて純水でリンスした後、第2搬送位置TP2でプッシャ33に受渡す。第1トランスポータ5は、プッシャ33上の基板をリフタ35に搬送する。研磨装置30Bにあっても同様に、その基板ホルダ144でプッシャ34から基板142を受取って、第1段階の研磨及び第2段階の研磨を行い、しかる後、研磨後の基板142を第4搬送位置TP4でリフタ35に受渡す。
第2搬送ロボット40は、リフタ35から基板から受取り、第5搬送位置TP5でリフタ36に乗せる。第2トランスポータ6は、横移動を行って、リフタ36上の基板を第6搬送位置TP6または第7搬送位置TP7の一方に搬送する。
研磨装置30Cは、その基板ホルダ244でプッシャ37から基板を受取って第3段階の研磨を行う。つまり、表面(被処理面)を下向きにしてGaN基板等の基板142を保持した基板ホルダ244を容器234の上方に移動させ、基板ホルダ244を回転させながら下降させて、基板142を容器234の内部に保持した水232の中に浸漬させ、更に、下降させて、回転中の研磨具242の白金等の導電性部材264に、例えば100〜1000hPa(0.1〜1.0kgf/cm)、好ましくは400hPa(0.4kgf/cm)程度の接触圧(押圧力)で基板142の表面を接触させる。このように、水232の中で、基板142の表面と研磨具242の白金等の導電性部材264とを互い接触させつつ相対運動させ、これによって、基板表面の表面仕上げを目的とした第3段階の研磨を行う。なお、水供給ライン241を通して、研磨具242の白金等の導電性部材264と基板142の表面との間に水232を供給しながら、第3段階の研磨を行っても良い。
第3段階の研磨を終了した後、基板表面に残った水232を純水置換部192で純水に置換して第6搬送位置TP6に戻す。研磨装置30Dにあっても同様に、その基板ホルダ244でプッシャ38から基板142を受取って、第3段階の研磨(表面仕上げ研磨)を行い、研磨加工後の基板表面に残った水232を純水置換部192で純水に置換して第7搬送位置TP7に戻す。しかる後、純水置換後の基板を、第2トランスポータ6を横移動させて、第5搬送位置TP5に移動させる。
第2搬送ロボット40は、第5搬送位置TP5から基板を取出し、反転機41に搬送する。反転機41は、基板を180°反転させた後、第1洗浄ユニット42に搬送する。第3搬送ユニット46は、基板を第1洗浄ユニット42から第2洗浄ユニット43に搬送し、ここで、基板を洗浄する。
そして、第3搬送ロボット46は、洗浄後の基板を第3洗浄ユニット44に搬送して、ここで基板の純水洗浄を行った後、乾燥ユニット45に搬送し、ここで基板を純水リンスした後、高速回転させてスピン乾燥させる。第1搬送ロボット22は、スピン乾燥後の基板を乾燥ユニット45から受取り、フロントロード部200に搭載した基板カセットに戻す。
3 研磨部
30A,30B,30C,30D 研磨装置
134 研磨具
130 処理液
132 容器
136 回転軸
140 光源
142 GaN基板
144 基板ホルダ
146 主軸
154 金属膜(金属配線)
230 回転テーブル
230 水
232 容器
238 ガス溶解器
241 水供給ライン(水供給部)
242 研磨パッド
244 基板ホルダ
246 回転軸
260,282 弾性基材
262,284 中間層
264,286 導電性部材
300,310,314 支持定盤
302 金属線(金属配線)
304 パッド基材
306 触媒層
308 触媒パッド
312 金属膜(金属配線)
316 配線フィルム
318 配線パターン(金属配線)

Claims (6)

  1. ゴム、樹脂、発泡性の樹脂または不織布のうち1つ以上の弾性体からなる基材と、前記基材の少なくとも基板と接触する部位に配置される導電性部材と、前記基材と前記導電性部材との間に両者の密着性を向上させるために介装される中間膜とを有する研磨具が内部に配置された容器を用意し、
    前記容器内に処理液を供給し、
    基板ホルダで前記基板を保持し、
    前記基板ホルダで保持した前記基板と前記研磨具とを前記処理液に浸漬させながら、前記基板と前記研磨具とを互いに接触させつつ相対運動させて、前記基板を研磨することを特徴とする研磨方法。
  2. 前記基材の表面には、処理液を効率的に供給するための複数の溝または孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の研磨方法。
  3. 前記基材は、光およびイオン電流の少なくとも一方を通過させるための多数の貫通穴を有することを特徴とする請求項1または2記載の研磨方法。
  4. 前記導電性部材は、貴金属、遷移金属、グラファイト、導電性樹脂、または導電性ゴムのいずれか1以上からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の研磨方法。
  5. 前記導電性部材の厚さは100〜1000nmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の研磨方法。
  6. 前記中間膜はカーボンまたはクロムからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の研磨方法。
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