JP2015126405A - カバレッジホール評価装置と方法及びプログラム並びに無線通信装置 - Google Patents

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航生 小林
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Abstract

【課題】現実の無線端末の分布を考慮し、負荷依存の潜在的なカバレッジホールを評価可能とする方法、装置の提供。
【解決手段】無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を取得し、前記無線セル毎の受信電力を用いて、所定のトラフィック負荷を想定した場合における希望波対干渉波電力比を推定し、前記希望波対干渉波電力比に基づき、想定した前記所定のトラフィック負荷のもとでのカバレッジホールの発生の有無を判定する。
【選択図】図13

Description

本発明はカバレッジホール評価装置と方法及びプログラム並びに無線通信装置に関する。
携帯電話網等に代表されるセルラ方式の無線通信網では、複数の無線基地局を空間的に分散して配置することにより広域なサービスエリアを構成する。各無線基地局は、自身と通信可能な範囲である無線セルを形成する。1又は複数の無線セル(例えば1〜6程度の無線セル)が1つの無線基地局によって管理される。また、互いに隣接する無線セル同士に重なりを持たせることによって、無線端末(User Equipment:UE)が無線セルを跨って移動した際にも、ハンドオーバ(HO:Handover)処理により、通信を継続することができる。
通常、無線端末は、各無線セルから到来する電波(信号)の無線品質を測定し、無線品質が最も良い無線セルに対して、無線リンクを接続する。ここでの無線品質の例としては、受信電力、又は、希望波対干渉波電力比等が挙げられる。
受信電力は、各無線セルから送信されるパイロット信号やリファレンス信号の受信強度を表す。受信電力として、例えば、
・WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)(WCDMAは株式会社NTTドコモの登録商標)網におけるCPICH RSCP(Common Pilot Channel Received Signal Code Power:共通パイロットチャネル受信信号コード電力、これは、TDD(Time Division Duplex)セルからプライマリCCPCHで測定された1つのコードの受信電力である)、あるいは、
・LTE(Long Term Evolution)網におけるRSRP(Reference Signal Received Power:基準信号受信電力)等が含まれる。
また、希望波対干渉波電力比は、特定の無線セルから受信した信号の受信電力と、それ以外の無線セルからの干渉電力や熱雑音電力との比率である。希望波対干渉波電力比として、例えば、
・SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio:信号対干渉雑音比)、
・SIR(Signal to Interference Ratio:信号対干渉雑音比)、
・WCDMA網におけるCPICH Ec/No(共通パイロットチャネルの信号対雑音比(Ec/No)、帯域内の電力密度で割ったチップあたりの受信エネルギーであり、測定はプライマリCPICHで実行される)、あるいは、
・LTE網におけるRSRQ(Reference Signal Received Quality:基準信号受信品質)等が含まれる。
本明細書では、各無線セルから到来する電波(信号)を受信した際の無線品質、受信電力、希望波対干渉波電力比のそれぞれを「無線セルの無線品質」、「無線セルの受信電力」、「無線セルの希望波対干渉波電力比」という。
また、無線端末が「通信可能」又は「通信中」とは、無線端末がいずれかの無線セルに対して無線リンクを接続可能又は接続中であることを表す。
同様に、無線端末が「通信不能」とは、無線端末がいずれの無線セルに対しても無線リンクを接続不能であることを表す。
通信可能な場所をサービス圏内(Service Area)、通信不能な場所を、カバレッジホール(Coverage Hole)という。また、無線セルに対して無線リンクを接続することを、単に、「無線セルに接続する」という。
一般的に、カバレッジホールに存在する無線端末の画面上には、「圏外(Out of Service)」を示すマークが表示される。カバレッジホールに存在する無線端末は、いずれの無線セルにも接続することができず、その状態は、「同期外れ状態」とも呼ばれる。
また、無線端末が通信中にサービス圏内からカバレッジホールへと移動した場合には、無線リンク切断(Radio Link Failure:RLF)が発生し、無線通信が異常終了する。
一例として、3GPP(3rd Generation Partnership Project)仕様(例えば3GPP TR 36.839 V11.1.0 (2012-12)や3GPP TS 36.300 V11.7.0 (2013-09))に基づくLTE網におけるRLFの判定において、無線端末は、接続中の無線セル(サービングセル)の例えばRSRQを測定し、同期状態判定部は、RSRQが閾値Qout(同期外れの閾値)を下回ってから、所定時間以内に閾値Qin(同期成立動作の閾値Qout<Qin)を上回らなかった場合に、同期外れ状態とみなして、無線リンクを切断する。
カバレッジホールは、大きく分けて2つに類別できる。
第1の類は、いずれの無線セルの受信電力も低くて通信不能な場所である。
第2の類は、受信電力が高い無線セルが存在するが、それ以外の無線セル(周辺セル)からの干渉電力が高くて通信不能な場所、すなわち希望波対干渉波電力比が低いが故に通信不能な場所である。
ここで、無線セルが送信するパイロット信号やリファレンス信号の送信電力は、トラフィック負荷によらずに通常は一定であるため、環境(電波伝搬環境や無線通信網の構成)が変化しない限りにおいては、同一地点における無線セル毎の受信電力は一定とみなせる。そこで、第1類のカバレッジホールを、本明細書では、「負荷無依存のカバレッジホール(Load―Independent Coverage Hole)」という。
一方、干渉電力は通常、トラフィック負荷に依存するため、同一地点であっても時間的に変化する。そこで、後者のカバレッジホールを、本明細書では、「負荷依存のカバレッジホール(Load―Dependent Coverage Hole)」という。
一般的に、無線通信事業者は、エンドユーザに対して安定した無線通信サービスを提供するために、カバレッジホールを解消するための施策を講じている。例えば、無線通信サービスの提供対象となるエリア内を専用の測定器を搭載した車両を用いて走行し、カバレッジホールが存在するか否かを調査する。こうした調査は、「走行試験」(Drive Test)や「サイトサーベイ」等とも呼ばれる。
そして、カバレッジホールが存在する場合には、
・新たな無線基地局を設置する、あるいは、
・既存の無線基地局の無線パラメータを調整する、
といった無線エリアの最適化が行われる。
調整される無線パラメータとして、
・無線セルの送信電力、
・アンテナチルト角、
・アンテナ方位角、
・ハンドオーバパラメータ等が一般的である。
一方で、人手によるカバレッジホールの調査は、無線通信網の運用コスト増加の一因となる。そこで、カバレッジホールの有無を自動的に評価する技術が提案されている。例えば特許文献1には、無線端末においてブロックエラー率(Block Error Rate:BLER)やSINRの測定値が所定の閾値よりも劣化した場合に、自端末はカバレッジホールに存在すると判定し、その後、当該無線端末は、無線基地局に対してカバレッジホールを報告する方法が開示されている。また、特許文献2には、広域なエリアをカバーするマクロセル内に設置されたフェムト基地局を用いて、マクロセルのカバレッジホールを評価する方法が開示されている。具体的には、フェムト基地局が測定したマクロセルの受信電力を収集し、収集したマクロセルの受信電力からマクロセルにおけるカバレッジホールの有無を評価する。特許文献3には、シミュレータを用いてカバレッジホールを評価する際に、全グリッド(地点)について評価すると計算量が膨大となるため、ハンドオーバ領域のグリッドに絞ってカバレッジホールの評価を行うことで計算量を削減する手法が開示されている。ここで、各グリッドがカバレッジホールであるか否は、各無線セルの受信電力からSINRを算出し、SINRが所定値以上であるか否かによって判定する。
特許文献1と2では、いずれも測定された無線品質そのものを所定の閾値と比較することによってカバレッジホールを判定する。そのため、実際にカバレッジホールが発生した後でないと、カバレッジホールを検出できない。
特許文献3では、無線基地局の設置位置及び地形や建物等の地図情報等を用いて、無線セルの受信電力をグリッド毎に推定する。しかしながら、特許文献3では、現実の無線端末の分布が考慮されていない。このため、検出されたカバレッジホールが実際にユーザにとって問題となるか否かの判断を行うことができない場合がある。また、グリッド毎の受信電力を電波伝搬解析や統計式によって推定している。このため、受信電力に推定誤差が含まれ、その結果、カバレッジホールを正しく評価できない可能性がある。
特許文献4には、無線環境の測定に伴うトラヒック増大を抑制しつつ、カバレッジホールの大きさや形状を把握可能にする方法が開示されている。また特許文献5には、基地局200が、各チャネルのCIR(Carrier to Interference Ratio:希望波対干渉波電力比)の値から周辺トラフィック量を推定し、高トラフィック時には、品質優先のモードで高CIRの空きチャネルを選択し、低トラフィク時には、チャネル周波数の利用度優先モードで低CIRの空きチャネルを選択して移動局にチャネルを割り当てるシステムが開示されている。
国際公開第2008/135231号 特開2012−85160号公報 特開2013−102386号公報 特開2012−147136号公報 特開平8−23567号公報
以下に関連技術の分析を与える。
負荷依存のカバレッジホールの場合、同一地点であっても、トラフィック負荷に依存してカバレッジホールの発生状態が変化する。
そのため、SINRのような希望波対干渉波電力比の測定値を用いた閾値判定では、その時点では、カバレッジホールではないが、トラフィック負荷によっては、カバレッジホールとなり得る潜在的なカバレッジホールを評価することができない。
また、現実の無線端末の分布を考慮しないと、検出されたカバレッジホールが実際にユーザ(加入者)にとって問題となるか否かの判断を行うことができない場合がある。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであって、その目的は、現実の無線端末の分布を考慮し、負荷依存の潜在的なカバレッジホールを評価することが可能なカバレッジホール評価装置、方法、プログラム、及び無線通信装置を提供することにある。
本発明の一つの側面によれば、無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を取得する測定情報取得部と、前記無線セル毎の受信電力を用いて、前所定のトラフィック負荷を想定した場合における希望波対干渉波電力比を推定する希望波対干渉波電力比推定部と、推定された前記希望波対干渉波電力比に基づき、想定した前記所定のトラフィック負荷のもとでのカバレッジホールの発生の有無を判定するカバレッジホール判定部とを含むカバレッジホール評価装置が提供される。
本発明の他の側面によれば、無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を取得し、前記無線セル毎の受信電力を用いて、所定のトラフィック負荷を想定した場合における希望波対干渉波電力比を推定し、
前記希望波対干渉波電力比に基づき、想定した前記所定のトラフィック負荷のもとでのカバレッジホールの発生の有無を判定するカバレッジホール評価方法が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を取得し、前記無線セル毎の受信電力を用いて、所定のトラフィック負荷を想定した場合における希望波対干渉波電力比を推定する処理と、
前記希望波対干渉波電力比に基づき、想定した前記所定のトラフィック負荷のもとでのカバレッジホールの発生の有無を判定する処理とをコンピュータに実行させるプログラムが提供される。また、本発明によれば、前記プログラムを記録したコンピュータ読み出し可能な記憶媒体(半導体ストレージ、磁気/光記録媒体)が提供される。
本発明によれば、現実の無線端末の分布を考慮し、負荷依存の潜在的なカバレッジホールを評価することを可能としている。
本発明の第1の例示的な実施の形態におけるシステム構成を例示する図である。 本発明の第1の例示的な実施の形態においてカバレッジホールを例示する図である。 本発明の第1の例示的な実施の形態のカバレッジホール評価装置の構成を例示する図である。 本発明の第1の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価装置の構成を例示する図である。 本発明の第2の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理の別の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価装置の構成を例示する図である。 本発明の第3の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の例示的な実施の形態におけるシステム構成を例示する図である。 本発明の第5の例示的な実施の形態における無線端末の構成を例示する図である。 本発明の第5の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理の一例を説明するためのフローチャートである。 好適な形態の基本概念を説明するためのフローチャートである。
本発明の好ましい形態によれば、図13を参照すると、無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を取得し(S1)、前記無線セル毎の受信電力を用いて、所定のトラフィック負荷を想定した場合における希望波対干渉波電力比(例えばSINR、SIR、WCDMA網におけるCPICH Ec/No、LTEにおけるRSRQ等のいずれか)を推定し(S2)、前記希望波対干渉波電力比に基づき、想定した前記所定のトラフィック負荷のもとでのカバレッジホールの発生の有無を判定する(S3)。前記無線端末により測定された前記無線セル毎の受信電力は、前記無線端末がいずれかの無線セルに接続中に測定したものであってよい。電波の伝搬環境(建物、植生等の地物等)や無線アクセス網(Radio Access Network)の構成(無線基地局の配置、無線セルの無線パラメータ)が同じであれば、無線セルの受信電力(例えばRSCP、RSRP)は、トラフィック負荷に依存せずに同一地点においては一定とみなせる。本発明によれば、例えば、トラフィック負荷に依存しない受信電力を取得して、トラフィック負荷に依存する希望波対干渉波電力比を推定することを特徴の一つとしている。なお、図13の各ステップの各処理の一部又は全部は、コンピュータで実行させるプログラムで実現する構成としてもよい。なお、図13の各ステップの各処理は、無線基地局、又は、無線端末、又は、無線基地局とネットワークで通信接続するカバレッジホール評価装置(例えばサーバ装置等)上で実行するようにしてもよい。無線基地局又はカバレッジホール評価装置等において、図13のステップS1の無線セル毎の受信電力の取得において、無線端末からの測定報告(measurement report)等で無線基地局に送信された測定情報を用いてもよい。あるいは、無線セル毎の受信電力を含む測定情報を記憶した記憶媒体を、評価装置に装着するなどして、記憶媒体〜測定情報を読み取って評価を行うオフライン処理方式としてもよい。本発明の好ましい態様によれば、現実の無線端末の分布を考慮し、負荷依存の潜在的なカバレッジホールを評価することを可能としている。無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を含む前記測定情報は、例えば位置情報を含んでもよい。
本発明を実施するための例示的な形態について図面を参照して詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
<実施の形態1>
図1は、本発明の第1の例示的な実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1を含む無線通信網(無線通信システム)の構成例を示す図である。図1に示す無線通信網においては、カバレッジホール評価装置1、無線基地局2−1、2−2、無線セル3−1、3−2、及び無線端末(User Equipment:UE)4−1〜4−4が含まれる。ここでは、UE4−1〜4−3は無線セル3−1に接続するものとし、UE4−4は無線セル3−2に接続するものとする。なお、ここに示した各構成要素の台数は単なる一例であり、これらの台数に限定されるものではない。なお、無線基地局2−1、2−2に接続するカバレッジホール評価装置1はコアネットワークに接続する構成としてもよい。あるいは、コアネットワークがGGSN(Gateway GPRS(General Packet Radio Service) Serving Node)、PGW(PDN(Packet Data Network) Gateway)等のゲートウェイを介して接続する外部ネットワーク(Packet Data Network)に接続する構成としてもよい。
無線基地局2−1は、無線セル3−1を管理し、無線端末4−1〜4−3との間で双方向の無線通信を行う。同様に、無線基地局2−2は、無線セル3−2を管理し、無線端末4−4との間で双方向の無線通信を行う。無線基地局2−1、2−2は、上位ネットワーク(不図示)に接続されており、無線端末4−1〜4−4と上位ネットワークとの間でトラフィックを中継する。上位ネットワークは、例えば無線アクセスネットワーク及びコアネットワークを含む。なお、無線基地局2−1、2−2には、広域なエリアをカバーするマクロ無線基地局、比較的狭いエリアをカバーするマイクロ無線基地局及びピコ無線基地局、屋内向け小型無線基地局であるフェムト無線基地局、及び無線セル3−1又は3−2の無線信号を中継するリレー基地局を含む。カバレッジホール評価装置1は、無線端末4−1〜4−4によって測定された情報(無線端末測定情報)を無線基地局2−1、2−2から取得し、カバレッジホールの有無や発生可能性を評価する。なお、図1において、無線端末測定情報を、無線端末(UE)測定情報と記載しているが、これは、無線端末を「UE」と称呼する場合に、無線端末測定情報は、「UE測定情報」と読み替えられることを表している。
無線端末4−1〜4−4から無線基地局2−1、2−2へと報告されるUE測定情報には、少なくとも、無線端末4−1〜4−4のそれぞれによって測定された、任意の地点における無線セル毎の受信電力が含まれる。
上述した通り、受信電力とは、例えば、各無線セルの無線基地局から送信されるパイロット信号やリファレンス信号の受信強度を表す。受信電力として、WCDMA網におけるCPICH RSCP、LTE網におけるRSRP等が含まれる。さらに、無線端末測定情報には、どの無線セルの受信電力を測定したかを識別するための無線セルの識別子、サービングセルの識別子、測定した無線端末を識別するための識別子、測定時刻、測定した場所(位置情報)を識別するための位置情報等の情報を含んでもよい。測定した場所としては、無線端末が、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システム(Global Navigation Satellite System: GNSS)を備えている場合には、測地情報としてもよい。あるいは、WiFi(Wireless Fidelity)測位等の測位機能で位置情報を取得してもよい。
図2は、図1のシステムにおいて、無線セル3−2に接続する無線端末が増えた状況を模式的に例示した図である。図1における無線セル3−2は、無線端末4−4しか接続していず、トラフィック負荷が低い状況を表している。一方、図2における無線セル3−2は、無線端末4−4から4−9の多数の無線端末が接続しており(図2では、単に図面作成の都合で無線端末4−4から4−9が示されている)、トラフィック負荷が高い状況を表している。さらに、図2においては、無線セル3−2のトラフィック負荷が高いために、無線セル3−2から無線セル3−1への干渉電力が増加し、カバレッジホール5(網掛けで図示した領域)が発生した状況を表している。
無線端末4−3は、無線セル3−2のトラフィック負荷が低い状況(図1)では、無線セル3−1に接続している。一方、無線セル3−2のトラフィック負荷が高い状況(図2)では、カバレッジホールとなり、いずれの無線セルにも接続できない。
カバレッジホール評価装置1は、このような負荷依存のカバレッジホールを、UEが無線セルに接続中に測定した無線セル毎の受信電力を用いて評価する。
図3は、カバレッジホール評価装置1の構成例を示すブロック図である。図3を参照すると、測定情報取得部10は、無線端末4−1〜4−4のそれぞれによって測定及び報告された無線端末測定情報(UE測定情報:無線セル毎の受信電力を含む)を取得する。無線端末4−1〜4−4に対する測定及び報告の指示は、カバレッジホール評価装置1を介さずに、無線基地局2−1、2−2あるいは上位ネットワーク(不図示)側の装置が行う構成としてもよい。
あるいは、カバレッジホール評価装置1の測定情報取得部10が無線端末4−1〜4−4に対して測定及び報告の指示を行う構成としてもよい。例えば、測定情報取得部10は、無線端末4−3に対して、無線端末4−3が通信中(無線セルと接続している状態)又はアイドル状態(無線セルと接続していない状態)にあるときに、無線端末4−3が検出可能な無線セル(例えば、無線セル3−1と無線セル3−2)、あるいは測定を指示された特定の無線セル(例えば、無線セル3−1)の受信電力を、所定の周期毎(例えば、1秒毎、1分毎等)、又は所定のイベント発生時(例えば、通信開始時、通信終了時、ハンドオーバ発生時、RLF発生時等)に、測定又は報告するように指示する。
また、3GPP Release9から標準化が進められているMDT(Minimization of Drive Tests)機能を用いて測定された各無線端末の測定情報を取得する構成としても良い(3GPP TS 37.320 v0.7.0, “Radio measurement collection for Minimization of Drive Tests (MDT)”, 2010-07)。MDTの一形態である記録型MDT(「Logged MDT」)では、例えば待ち受け中の状態(「Idleモード」)の端末(User Equipment)が、無線環境(具体的には、参照信号の受信電力や受信品質)を測定すると共に、端末に搭載されたGPS受信機で当該測定を行った位置の位置情報を取得し、測定結果及び当該位置情報を保存し(Log)、端末は、例えば接続状態に遷移する際にLogデータを基地局に報告する。
希望波対干渉波電力比推定部11は、測定情報取得部10が取得したUE測定情報、すなわち無線セル毎の受信電力を用いて、当該無線セル毎の受信電力が測定された地点における、所定のトラフィック負荷を仮定した場合の希望波対干渉波電力比を推定する。
推定する希望波対干渉波電力比としては、SINR、SIR、WCDMA網におけるCPICH Ec/No、LTE網におけるRSRQ等が含まれる。希望波対干渉波電力比の具体的な推定方法は後述する。
カバレッジホール判定部12は、希望波対干渉波電力比推定部11が推定した希望波対干渉波電力比を用いて、当該地点が当該所定のトラフィック負荷を仮定した場合に、カバレッジホールとなるか否かを判定する。例えば、推定されたSINRが−10dB以下の場合にカバレッジホールと判定する。
本実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1によるカバレッジホール評価処理の一例について、図4のフローチャート、及び図3を参照して説明する。
<ステップS100>
測定情報取得部10は、無線端末(UE)によって測定され、無線基地局へと報告された無線端末測定情報(UE測定情報)を取得する。上述の通り、UE測定情報には、少なくとも、任意の地点における無線セル毎の受信電力が含まれる。受信電力には、WCDMA網におけるCPICH RSCP、LTE網におけるRSRP等が含まれる。
ステップS101:希望波対干渉波電力比推定部11は、所定のトラフィック負荷を仮定する。トラフィック負荷の指標としては、リソース使用率、具体的には、例えば、
・無線リソースの割り当ての単位(周波数帯域幅や時間帯)である物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)使用率や、
・最大送信電力に占める使用送信電力の比率、
等が用いられる。例えば、無線通信網が高負荷な状況でカバレッジホールが発生するか否かを判定する場合には、トラフィック負荷を100%として、希望波対干渉波電力比を計算する。また、無線通信網が低負荷な状況でカバレッジホールが発生するか否かを判定する場合には、トラフィック負荷を0%として希望波対干渉波電力比を計算する。なお、想定したトラフィック負荷値を全ての無線セルに対して共通に設定してもよい。あるいは、無線セル毎に個別に、トラフィック負荷を設定する構成としてもよい。
例えば、3つの無線セルが存在する場合、3つの無線セルのトラフィック負荷をすべて50%(0.5)と仮定する構成としてもよい。あるいは、3つの無線セルのトラフィック負荷を、それぞれ、50%(0.5)、75%(0.75)、100%(1.0)と仮定する構成としてもよい。また、各無線セルの過去のトラフィック負荷の実績値(実際の測定値)を用いてもよい。
特に制限されないが、例えば、「12時から13時」等の特定の時間帯における、各無線セルのトラフィックの実績値(実際の測定値)を取得し、当該トラフィック負荷を設定する構成としてもよい。UE測定情報に含まれる受信電力が測定された時刻とは異なるトラフィック負荷を設定することによって、当該UE測定情報に含まれる受信電力を測定した時刻には表面化していなかった、潜在的なカバレッジホールを評価することが可能となる。
<ステップS101>
希望波対干渉波電力比推定部11は、ステップS100で取得したUE測定情報を用いて、ステップS101で設定したトラフィック負荷のもとでの当該UE測定情報に含まれる受信電力の測定地点における希望波対干渉波電力比を推定する。
上述の通り、推定する希望波対干渉波電力比には、SINR、SIR、WCDMA網におけるCPICH Ec/No、LTE網におけるRSRQ等が含まれる。特に制限されないが、一例として、LTE網を想定した場合の希望波対干渉波電力比(SINR、RSRQ)の推定方法を以下に説明する。ここでは、地点Xで無線端末(UE)により測定された受信電力を(P0、P1、P2、・・・、Pn)(Pi:無線セルi(i=0〜n)のRSRP[mW](milliWatt))とおき、サービングセルを、無線セル0とする。また、トラフィック負荷の指標として、PRB使用率を用いる。
無線セルiのPRB使用率をUi(0≦Ui≦1、i=0〜n)とした場合、地点XにおけるSINRは、以下の式(1)により推定することができる。
Figure 2015126405
・・・(1)
上式(1)において、ここで、NOISEは、無線端末(UE)における熱雑音電力を表す。上式(1)において、分母は「サービングセル以外の無線セルからの干渉電力の総和」(Σi=1 ・U)と「熱雑音電力」との和を表す。分子P0は、サービングセル(無線セル0)の受信電力RSRPを表している。なお、(ΣP・U)の項P・U(i=1、・・・n)は、サービングセル(無線セル0)以外の無線セルiからの干渉電力を表している。
無線セルiのPRB使用率Uの値(0≦Ui≦1)に応じて、P・Uは、0以上P以下の値をとる。すなわち、無線セルiからの干渉電力が、当該無線セルiのトラフィック負荷に比例するものとしてモデル化されている。なお、上式(1)からも明らかなように、無線端末(UE)により測定された無線セル毎の受信電力P(i=0〜n)、無線セルiのPRB使用率U(i=1〜n)、無線端末(UE)における熱雑音電力情報NOISEを用いて、無線セル毎の受信電力P(i=0〜n)が測定された地点XにおけるSINRを推定している。この推定の式(1)では、無線端末(UE)の位置情報(例えばGPSやWiFi等による位置情報)は用いられない(無線端末からのUE測定情報に受信電力の測定結果と測定を行った位置情報が含まれている場合であっても、当該位置情報は、式(1)自体では使われない)点を付記しておく。
また、地点XにおけるRSRQは、次式(2)により推定することができる。
Figure 2015126405
・・・(2)
上式(2)において、分母(Σi=0 n(1+5・Ui)・2・Pi + NOISE)は、総受信電力(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を表し、分子P0はサービングセルのRSRPを表す。例えば、無線通信網が高負荷な状況でカバレッジホールが発生するか否かを判定する場合には、U=1等と設定すればよい。また、無線通信網が低負荷な状況でカバレッジホールが発生するか否かを判定する場合には、U=0等と設定すればよい。
<ステップS103>
カバレッジホール判定部12は、希望波対干渉波電力比推定部11で推定された希望波対干渉波電力比を用いて、当該UE測定情報に含まれる受信電力の測定地点が、ステップS101で仮定したトラフィック負荷のもとでカバレッジホールの条件を満たすか否かを判定する。
<ステップS104>
ステップS103で、カバレッジホールの条件を満たすと判定された場合には、当該測定地点は、当該トラフィック負荷のもとでカバレッジホールになると判定される。
<ステップS105>
ステップS103で、カバレッジホールの条件を満たさないと判定された場合には、当該測定地点は、当該トラフィック負荷のもとで、サービス圏内と判定される。
ステップS103において、例えば、推定した希望波対干渉波電力比が所定の閾値以下となる場合に、カバレッジホールと判定する。希望波対干渉波電力比の指標として、SINR、SIR、WCDMA網におけるCPICH Ec/No、LTE網におけるRSRQ等を用いる場合、−15dBや−10dB等を閾値とすればよい。また、RLF(Radio Link Failure)の判定に用いられる閾値Qoutと同一の値を閾値とする構成としてもよい。
<実施例>
図1に示した無線通信網を用いて、以下、より具体的な実施例を説明する。上述した通り、図1における無線端末4−3は、サービス圏内に存在しており、無線セル3−1に接続している。そこで、カバレッジホール評価装置1の測定情報取得部10は、無線端末4−3によって測定及び報告された無線セル3−1及び無線セル3−2のRSRPを取得する。
ここでは、測定されたRSRPを(無線セル3−1のRSRP、無線セル3−2のRSRP)=(−90dBm、−91dBm)とおく。
次に、希望波対干渉波電力比推定部11は、高負荷時、具体的には各無線セルのPRB使用率が100%の状況における無線端末4−3のRSRQを推定する。上述の式(2)を用いることによって、次式(3)によりRSRQを推定することができる。
Figure 2015126405
・・・(3)
ここでは、無線端末における熱雑音電力(NOISE)を−110dBmと仮定している。また、REAL(x)は、実数値xをデシベル値に変換するための関数であり、
REAL(x)=10^(x/10)
である。
カバレッジホールの判定閾値を−10dBに設定した場合、無線端末4−3は高負荷時においてカバレッジホールになると判定される。
上記の通り、本実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1では、無線端末が無線セルに接続中に測定した無線セル毎の受信電力を用いて、当該測定がなされた地点がトラフィック負荷によってはカバレッジホールとなり得るか否かを評価する。このため、本実施の形態によれば、現実の無線端末の分布を考慮し、負荷依存の潜在的なカバレッジホールを評価することを可能としている。
<第2の例示的な実施の形態>
本発明の第2の例示的な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図5は、第2の実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1の構成例を示す図である。本実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1’は、図3の第1の実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1に加えて、さらに評価指標算出部13を備えている。
評価指標算出部13は、カバレッジホール判定部12によるカバレッジホールの判定結果を用いて、カバレッジホールの評価指標を算出する。カバレッジホールの評価指標としては、例えば、
・同一の地点においてカバレッジホールとなる時間率、
・同一のトラフィック負荷を仮定した場合にカバレッジホールとなる場所率、及び、
・それらの組み合わせ、
のいずれか等が用いられる。
<カバレッジホールの時間率>
カバレッジホールの評価指標として、カバレッジホールの時間率を算出する場合の動作例を、図6のフローチャートを参照して説明する。
図6に示した第2の例示的な実施の形態の処理は、図4に示した前記第1の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理は、
・時間帯の異なる複数のトラフィック負荷を用意する処理(ステップS200)、
・用意したトラフィック負荷のそれぞれについてカバレッジホールの判定を行う処理(ステップS201からステップS202のループ処理)、及び、
・カバレッジホールの評価指標(時間率)を算出する処理(ステップS203)
が含まれる点で相違している。図6のステップS100、ステップS102−S105の各処理は、図4と同一である。以下では、ステップS200、ステップS201からステップS202、ステップS203について説明する。
<ステップS200>
希望波対干渉波電力比推定部11は、時間帯の異なる複数のトラフィック負荷を用意する。例えば、各無線セルの1時間ごとの平均トラフィック負荷を、1日分や1週間分用意する。トラフィック負荷としては、
・各無線セルの過去のトラフィック負荷の実績値(実際の測定値)を用いても良いし、
・分単位、時間単位、日単位、週単位のトラフィック負荷の変動を示す統計的なモデルを用いてもよい。
<ステップS201〜ステップS202>
ステップS201からステップS202の処理は、ステップS200で用意した複数のトラフィック負荷分の処理(ループ)において、トラフィック負荷毎の処理である。
ステップS100で取得した無線端末測定情報(UE測定情報)について、ステップS200で用意したトラフィック負荷毎に、各トラフィック負荷を仮定した場合に、当該UE測定情報に含まれる受信電力の測定地点がカバレッジホールになるか否かを判定する。
例えば、2つの無線セル(無線セル1、無線セル2)が存在し、3つの時間帯についてトラフィック負荷を用意した結果がそれぞれ、
(無線セル1のトラフィック負荷、無線セル2のトラフィック負荷)=(20%、40%)、(15%、30%)、(60%、55%)であるものと想定する。
この場合には、
・(無線セル1のトラフィック負荷、無線セル2のトラフィック負荷)=(20%、40%)とした場合におけるカバレッジホールの発生の有無と、
・(無線セル1のトラフィック負荷、無線セル2のトラフィック負荷)=(15%、30%)とした場合における場合のカバレッジホールの発生の有無と、
・(無線セル1のトラフィック負荷、無線セル2のトラフィック負荷)=(60%、55%)とした場合におけるカバレッジホールの発生の有無と、
がそれぞれ評価される。
ステップS102からステップS105における具体的なカバレッジホールの判定方法は、図4に示した前記第1の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
<ステップS203>
評価指標算出部13は、ステップS100で取得したUE測定情報について、当該UE測定情報に含まれる受信電力の測定地点がカバレッジホールとなる時間率を算出する。
一例として、ステップS200において、各無線セルの1時間ごとの平均トラフィック負荷を1日分、すなわち計24個用意した例に即して説明する。この場合、ステップS201からステップS202の処理によって、同一のUE測定情報について、異なる時間帯のトラフィック負荷を仮定した計24個のカバレッジホールの判定結果が得られる。
24個のカバレッジホールの判定結果のうち、カバレッジホールと判定されたものが12個であるものとすると、当該UE測定情報に含まれる受信電力の測定地点がカバレッジホールとなる時間率は、
0.5(=12/24)
と算出される。
<カバレッジホールの場所率>
続いて、カバレッジホールの評価指標として、カバレッジホールの場所率を算出する場合の動作例を図7のフローチャートを参照して説明する。図7において、図4に示した第1の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理との相違点は、
・ステップS101で所定のトラフィック負荷を仮定した後に複数のUE測定情報についてカバレッジホールの判定を行う処理(ステップS210からステップS211のループ処理)と、
・カバレッジホールの評価指標(場所率)を算出する処理(ステップS212)と、
が含まれる点である。
<ステップS210、S211>
ステップS210からステップS211では、複数のUE測定情報について、同一のトラフィック負荷を仮定した場合の、各UE測定情報に含まれる受信電力の測定地点における希望波対干渉波電力比をそれぞれ推定し、それぞれの測定地点におけるカバレッジホールの発生の有無を判定する。
具体的なカバレッジホールの判定は、図4に示した前記第1の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理の場合と同様である。このため、カバレッジホールの判定の詳細な説明は省略する。
複数のUE測定情報は、例えば、異なる無線端末から報告されたUE測定情報を用いればよい。また、同一の無線端末から報告された、測定地点の異なる複数のUE測定情報を用いる構成としてもよい。
さらに、UE測定情報に位置情報が含まれる場合には、カバレッジホールの評価を行う全体エリアを格子状の小領域に分割し、分割された小領域毎に当該小領域に含まれる代表的なUE測定情報を1サンプルずつ選択する構成としてもよい。
<ステップS212>
評価指標算出部13は、複数のUE測定情報に含まれる受信電力を測定した地点のそれぞれについてのカバレッジホールの判定結果を用いて、ステップS101で仮定したトラフィック負荷のもとで、カバレッジホールとなる場所率を算出する。
例えば、所定のトラフィック負荷を仮定した場合のカバレッジホールの発生の有無を100個のUE測定情報のそれぞれについて判定した結果、10個のUE測定情報についてカバレッジホールになると判定された場合、当該トラフィック負荷のもとで、カバレッジホールとなる場所率は、
0.1(=10/100)
と算出される。
あるいは、以下のような方法で、カバレッジホールとなる場所率を算出する構成としてもよい。
まず、カバレッジホールの評価を行う全体エリアを、例えば格子状の小領域に分割する。その際、例えば、全体エリアを10×10=100個の小領域に分割する。
そして、全ての小領域の中から、無線端末が存在する(存在した実績がある)小領域を抽出する(抽出された小領域の数をAとする)。例えば、全ての小領域の中から、UE測定情報が一つでも含まれる小領域を抽出する。
そして、抽出されたA個の小領域のそれぞれについて、当該小領域に含まれるUE測定情報を用いて、所定のトラフィック負荷を仮定した場合に当該小領域にカバレッジホールが発生するか否かを判定する。
カバレッジホールが発生すると判定された小領域の数をBとする。
最終的に、当該トラフィック負荷を仮定した場合のカバレッジホールとなる場所率を、B/A
として算出する。
上記の通り、本実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1’は、時間帯の異なる複数のトラフィック負荷を用いて、及び/又は、複数のUE測定情報を用いて、カバレッジホールの時間率や場所率等の評価指標を算出する。かかる構成により、本実施の形態によれば、カバレッジホールが1時点かつ1地点のみで発生する軽度の問題であるのか、又は、複数時点かつ複数地点で発生する重度の問題であるのか、といった、カバレッジホールの規模を定量化することを可能としている。
<実施の形態3>
本発明の第3の例示的な実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態は、前記第1の例示的な実施の形態と前記第2の例示的な実施の形態のいずれと組み合わせることも可能であるが、ここでは、前記第1の例示的な実施の形態との組み合わせ例について説明する。
図8は、第3の例示的な実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1’’の構成例を示す図である。本実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1’’は、受信電力予測部14を備える点で、図3に示した前記第1の実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1とは相違している。上述の通り、本実施の形態は、前記第2の実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1’と組み合わせることも可能であり、図5に示した評価指標算出部13をさらに含んでもよい。
図8において、受信電力予測部14は、測定情報取得部10が取得したUE測定情報を用いて、無線セルの無線パラメータ変更後の、当該UE測定情報に含まれる受信電力が測定された地点における、無線セル毎の受信電力及びサービングセルを予測する。
予測された無線セル毎の受信電力及びサービングセルを、本明細書では、「予測UE測定情報」という。
無線セルの無線パラメータとしては、
・無線セルの送信電力、
・アンテナチルト角、
・アンテナ方位角、
・ハンドオーバパラメータ等が挙げられる。
図1における無線基地局2−1、2−2、あるいは無線パラメータ制御装置(不図示)等は、無線セルの無線パラメータを変更する前あるいは変更した後に、無線パラメータの変更値を、カバレッジホール評価装置1の受信電力予測部14に通知する。なお、受信電力予測部14は、無線パラメータの変更値に加えて、無線パラメータの変更前の値を取得する構成としてもよい。また、受信電力予測部14は、無線パラメータの変更量を取得する構成としてもよい。
次に、第3の例示的な実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1’’によるカバレッジホール評価処理の具体例について、図9のフローチャートを参照して説明する。
図4を参照して説明した前記第1の例示的な実施の形態におけるカバレッジホール評価処理との相違点は、
・無線セルの無線パラメータの変更値を取得する処理(ステップS300)、
・無線パラメータ変更後の無線セル毎の受信電力及びサービングセルを予測する(「予測UE測定情報」を生成する)処理(ステップS301)、及び、
・予測UE測定情報を用いて、所定のトラフィック負荷を仮定した場合の希望波対干渉波電力比を推定する処理(ステップS302)、
が含まれる点である。以下、ステップS300〜ステップS302について説明する。
<ステップS300>
受信電力予測部14は、無線セルの無線パラメータの変更値を取得する。無線セルの無線パラメータとしては、上述の通り、
・無線セルの送信電力、
・アンテナチルト角、
・アンテナ方位角、
・ハンドオーバパラメータ
等が挙げられる。なお、受信電力予測部14は、無線パラメータの変更値に加えて、変更前の値を取得する構成としてもよい。また、無線パラメータの変更量を取得する構成としてもよい。
受信電力予測部14が無線セルの無線パラメータの変更値を取得するタイミングは、実際に無線パラメータを変更した後であってもよい。あるいは、無線パラメータを変更する前であってもよい。
<ステップS301>
受信電力予測部14は、ステップS100で取得したUE測定情報を用いて、無線セルの無線パラメータが「ステップS300で取得した値」に変更された場合に、当該UE測定情報に含まれる無線セル毎の受信電力がどのような値となるかを予測する。
また、受信電力予測部14は、予測された無線セル毎の受信電力を用いて、当該UE測定情報に含まれる受信電力が測定された地点における、無線パラメータ変更後のサービングセルを予測する。
なお、ここで使用するUE測定情報は、無線セルの無線パラメータ変更前に取得した情報である。一例として、無線セルの無線パラメータとして、無線セルの送信電力が変更される場合を例に説明する。ここでは、UE測定情報を(P0、P1、P2、・・・、Pn)(Pi:無線セルiのRSRP[dBm])とおき、無線セル0の送信電力が46dBmから40dBmに変更される場合を例に説明する。
この場合、予測UE測定情報は、(P0+(40−46)、P1、P2、・・・、Pn)として生成することができる。すなわち、基地局の送信電力の変化量(dB)と、受信電力の変化量(dB)が等しくなるという特性を用いて、受信電力予測部14では、基地局での送信電力を変更した後の、UE測定情報に含まれる受信電力が測定された地点における無線セル毎の受信電力を予測することができる。
また、受信電力予測部14は、予測された受信電力が最大となる無線セルを、サービングセルとして予測することができる。
他の一例として、無線セルの無線パラメータとして、LTE網におけるハンドオーバパラメータ、具体的には、特に制限されないが、例えばイベントA3オフセット(Event A3 offset)が変更される場合を想定する。ここで、イベントA3オフセットとは、無線端末(UE)においてサービングセルの受信電力を仮想的に増加又は減少させることによって、他の無線セルへのハンドオーバを抑制又は促進させるためのパラメータである。無線端末のハンドオーバを実現するため、サービングセル(移動元セル)を管理する基地局は、所定のイベントが発生した場合に測定報告(measurement report)を送信するよう無線端末に指示する。所定のイベントとは、例えば、サービングセルの無線品質の劣化である。端末によって生成される測定報告は、サービングセルと隣接セル群の無線品質の測定結果を含む。基地局は無線端末から測定報告を受信した時点で、測定報告に基づいて切り替え先の無線セル(target cell)を決定し、無線端末およびターゲットセルとのシグナリングを含むハンドオーバ手順を開始する。イベントA3(Event A3)は、LTE/E-UTRAN(Evolved UTRAN)に関する仕様書(3GPP TS 36.331 V8.11.0)にて規定されている測定報告の送信イベントの1つであり(Neighbor becomes offset better than serving)として規定される。サービングセルの測定値(RSRP、RSRQ)をPs、隣接セルの測定値をPn、A3オフセットをa3offset、ヒステリシスをa3hysterisisとすると、Pn-a3hysterisi>Ps+a3offsetのときUEはイベントA3のトリガを決定し、A3イベントトリガののち、所定時間(Time To Trigger A3)ウエイトし、イベント3条件の測定報告(measurement report)をサービング無線基地局に送信しハンドオーバを準備する。
なお、イベントA3オフセットは、受信電力に対して仮想的に加算されるオフセット値であり、実際の受信電力に影響を及ぼすパラメータではない。そのため、ハンドオーバパラメータ変更後の無線セル毎の受信電力は、ハンドオーバパラメータ変更前の無線セル毎の受信電力と同一の値として予測する。ただし、サービングセルについては、オフセット値が加算された無線セル毎の受信電力を用いて判定する。
例えば、UE測定情報を(P0、P1、P2、・・・、Pn)(Pi:無線セルiのRSRP[dBm])とおき、当該UE測定情報のサービングセルが無線セル0であり、無線セル0のイベントA3オフセットが−3dBmに変更される場合について説明する。
この場合、オフセット値を加算した無線セル毎の受信電力は(P0−3、P1、P2、・・・、Pn)となる。このオフセット値を加算した無線セル毎の受信電力のうち、受信電力が最大となる無線セルをサービングセルとして予測する。
イベントA3オフセット以外のハンドオーバパラメータ、例えば、
・セル個別のオフセットCIO(Cell Individual Offset)や、
・セル選択パラメータ、例えば、Qoffset
等を変更する場合も同様である。なお、CIO値は、基地局が管理するハンドオーバに関するパラメータであり、基地局から移動局が測定した無線品質結果の補正に利用される。CIOは、無線端末が周辺セルの受信電力の測定値に基づいてハンドオーバをトリガする際に、周辺セルの受信電力に対するオフセットとして使用される。また、Qoffsetは、セル選択に関するパラメータであり、アイドル状態の無線端末が周辺セルの受信電力の測定値に基づいてサービングセルを選択する際に、周辺セルの受信電力に対するオフセットとして使用される。これらのオフセット値が高く設定された無線セルほど、無線端末によって選択されやすくなるため、無線セルのカバレッジを拡大するのと同様の効果がある。
他の一例として、無線セルの無線パラメータとして、アンテナチルト角やアンテナ方位角が変更される場合を説明する。この場合、電波を光に見立て、伝搬経路を探索するレイトレーシング(Ray Tracing)法等を活用した電波伝搬シミュレータを用いることで、UE測定情報に含まれる受信電力が測定された地点における、無線パラメータ変更後の無線セル毎の受信電力及びサービングセルを予測することができる。
<ステップS302>
希望波対干渉波電力比推定部11は、予測UE測定情報を用いて、所定のトラフィック負荷を仮定した場合の希望波対干渉波電力比を推定する。希望波対干渉波電力比の具体的な推定方法、及び、希望波対干渉波電力比の推定値を用いたカバレッジホールの判定方法は、例えば前記第1の例示的な実施の形態に示した方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。
上記の通り、本実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1’’は、無線セルの無線パラメータ変更後のカバレッジホールの発生の有無を、無線パラメータ変更前に取得したUE測定情報を用いて判定する。このため、無線セルの無線パラメータ変更前に、無線セルの無線パラメータ変更後に負荷依存のカバレッジホールが発生する可能性があるか否かを評価することが可能となる。
<実施の形態4>
図10は、本発明の第4の例示的な実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1を含む無線通信網の構成例を示す図である。図1に示した本発明の第1の例示的な実施の形態に係る無線通信網の構成例との相違点は、カバレッジホール評価装置1−1、1−2が、無線基地局2−1、2−1の一部としてそれぞれ配置されている点である。
カバレッジホール評価装置1−1、1−2の構成や動作は、前記第1〜3の例示的な実施の形態と同じであるため省略する。
上記の通り、本実施の形態に係るカバレッジホール評価装置1は、無線基地局2−1、2−2の機能の一部として実現される。このため、カバレッジホールの評価を無線通信網全体にわたって集中的に実行する中央サーバが不要となり、各無線セルのカバレッジホールを各無線基地局にて独立して評価することが可能となる。
<実施の形態5>
図11は、本発明の第5の例示的な実施の形態に係る無線端末(UE)の構成例を示す図である。本発明の第5の例示的な実施の形態に係る無線端末(UE)4は、通信部40、測定部41、カバレッジホール評価部42を備える。通信部40は、無線セルと無線リンクを接続し、制御トラフィックやデータトラフィックをやり取りするために双方向の無線通信を行う。通信部40は、アンテナ44から送信信号を送信する送信部402と、アンテナ44から受信信号を受信する受信部401を備える。測定部41は受信部401で受信した信号から無線品質を測定する。無線品質の例としては、受信電力、又は希望波対干渉波電力比が挙げられる。受信電力は、WCDMA網におけるCPICH RSCP、LTE網におけるRSRP等を含む。
希望波対干渉波電力比は、SINR、SIR、WCDMA網におけるCPICH Ec/No、LTE網におけるRSRQ等を含む。さらに、測定部41は、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システム(Global Navigation Satellite System: GNSS)による測位やWiFi(Wireless Fidelity)測位等の測位機能を有していてもよい。なお、通信部40及び測定部41は、図1、2等を参照して説明した前記第1の例示的な実施の形態における無線端末4−1〜4−4等に内蔵されている通信部及び測定部(図1、2等ではいずれも不図示)をそのまま用いるようにしてもよい。この場合、既存の無線端末にカバレッジホール評価部42が付加される構成とされる。
通信部40の受信部401は、サービングセル及び隣接セルから送信される信号を受信する。測定部41において、例えば受信電力の測定は、公知の任意の構成が用いられる。測定部41は、例えば、無線端末(UE)4が無線基地局と接続中(RRC(Radio Resource Control) Connected)である場合、サービングセル及び隣接セルの受信電力を測定する。ただし、無線端末(UE)4がアイドル状態(RRC_Idle)である場合に、サービングセル及び隣接セルの受信電力の測定を行うようにしてもよい。
カバレッジホール評価部42は、前記第1の例示的な実施の形態、又は第2の例示的な実施の形態、又は第3の例示的な実施の形態に示したカバレッジホール評価装置の機能を備えている。
カバレッジホール評価部42を、例えば前記第1の例示的な実施の形態の説明で参照した図3に示した構成とした場合、測定情報取得部10は、測定部41からの測定情報(サービングセル及び隣接セルの受信電力RSRP)を受け取る。希望波対干渉波電力比推定部11は、取得した測定情報を用いて、前記無線端末が測定を行った地点において、上式(1)又は(2)等を用いて、所定のトラフィック負荷を想定した場合における希望波対干渉波電力比を推定する。カバレッジホール判定部12は、希望波対干渉波電力比推定部11で推定された前記希望波対干渉波電力比に基づき、想定した前記所定のトラフィック負荷のもとでのカバレッジホールの発生の有無を判定する。カバレッジホール評価部42によるカバレッジホールの評価結果は、通信部40の送信部402から無線で無線基地局等へと報告するか、あるいは、HDD(Hard Disk Drive)、SDメモリカード等のフラッシュメモリ(一括消去型書き換え可能不揮発性読み出し専用メモリ)等の記憶装置43に保持してもよい。
カバレッジホール評価部42におけるカバレッジホールの評価結果は、例えば、
・カバレッジホールの発生の有無を示す情報、
・サービングセルの識別子、
・カバレッジホールの場所率や時間率等の評価指標、
・カバレッジホールの判定に用いたトラフィック負荷、
・希望波対干渉波電力比の推定値
の少なくともいずれか一つを含む。
なお、本実施の形態において、UE測定情報に位置情報が含まれる場合には、無線基地局に対して、カバレッジホールの評価結果とともに位置情報を報告する構成としてもよい。あるいは、カバレッジホールと判定された位置情報のみを報告する構成としてもよい。カバレッジホール評価部42の具体的な構成は、前記第1の例示的な実施の形態の説明で参照した図3の構成以外にも、前記第2、第3の例示的な実施の形態等のカバレッジホール評価装置(図3、図8)の構成(あるいは組み合わせ)としてもよいことは勿論である。なお、これらの構成は上記各実施の形態で詳細に説明しており、詳細な説明は省略する。
第5の例示的な実施の形態に係る無線端末によるカバレッジホール評価処理の具体例について、図12のフローチャートを参照して説明する。
<ステップS500>
測定部41は、無線セル毎の受信電力を測定する。測定する受信電力には、WCDMA網におけるCPICH RSCP、LTE網におけるRSRP等が含まれる。また、測定部41で測定する情報(UE測定情報)には、どの無線セルの受信電力を測定したかを識別するための無線セルの識別子、サービングセルの識別子、測定したUEを識別するための識別子、測定時刻、測定した場所を識別するための位置情報等の情報を含む構成とする構成としてもよい。
<ステップS501>
カバレッジホール評価部42は、カバレッジホール評価処理を実行する。具体的な処理は、前記第1〜3の例示的な実施の形態で説明したカバレッジホール評価装置の処理と同一であるため、詳細な説明は省略する。
<ステップS502>
通信部40は、カバレッジホールの評価結果を無線基地局へ報告する。前述した通り、カバレッジホールの評価結果には、
・カバレッジホールの発生の有無を示す情報、
・サービングセルの識別子、
・カバレッジホールの場所率や時間率等の評価指標、
・カバレッジホールの判定に用いたトラフィック負荷、
・希望波対干渉波電力比の推定値
の少なくともいずれか一つを含む。
また、UE測定情報に位置情報が含まれる場合には、無線基地局に対してカバレッジホールの評価結果とともに位置情報を報告する構成としてもよい。あるいは、カバレッジホールと判定された位置情報のみを報告する構成としてもよい。
上記の通り、本実施の形態に係る無線端末は、カバレッジホール評価機能を有し、測定した無線セル毎の受信電力から、当該測定がなされた地点がトラフィック負荷によってはカバレッジホールとなり得るか否かを評価する。このため、現実の無線端末の分布を考慮し、負荷依存の潜在的なカバレッジホールを評価することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、無線通信網における無線セルのカバレッジホールの評価に用いて好適である。例えば、トラフィック負荷に依存して発生するカバレッジホールの評価に好適である。
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施の形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ乃至選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
1、1’、1’’、1−1、1−2 カバレッジホール評価装置
2−1、2−2 無線基地局
3−1、3−2 無線セル
4、4−1〜4−9 無線端末(UE)
5 カバレッジホール
10 測定情報取得部
11 希望波対干渉波電力比推定部
12 カバレッジホール判定部
13 評価指標算出部
14 受信電力予測部
40 通信部
41 測定部
42 カバレッジホール評価部
43 記憶装置
44 アンテナ
401 受信部
402 送信部

Claims (10)

  1. 無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を取得する測定情報取得部と、
    前記無線セル毎の受信電力を用いて、所定のトラフィック負荷を想定した場合における希望波対干渉波電力比を推定する希望波対干渉波電力比推定部と、
    前記希望波対干渉波電力比に基づき、想定した前記所定のトラフィック負荷のもとでのカバレッジホールの発生の有無を判定するカバレッジホール判定部と、
    を含む、ことを特徴とするカバレッジホール評価装置。
  2. 前記希望波対干渉波電力比推定部は、前記無線端末により前記無線セル毎の受信電力の測定が行われた時刻のトラフィック負荷とは異なるトラフィック負荷を想定した場合の希望波対干渉波電力比を推定する、ことを特徴とする請求項1に記載のカバレッジホール評価装置。
  3. 前記無線端末により測定された前記無線セル毎の受信電力は、前記無線端末がいずれかの無線セルに接続中に測定したものである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のカバレッジホール評価装置。
  4. 前記カバレッジホール判定部でのカバレッジホールの発生の有無の判定結果を用いて、前記カバレッジホールの規模を定量化する評価指標を算出する評価指標算出部をさらに備える、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカバレッジホール評価装置。
  5. 前記所定のトラフィック負荷として時間帯が互いに異なる複数のトラフィック負荷を想定し、前記希望波対干渉波電力比推定部は、前記時間帯が互いに異なる複数のトラフィック負荷に対応して、前記無線セル毎の受信電力の測定が行われた地点における希望波対干渉波電力比をそれぞれ推定し、
    前記カバレッジホール判定部は、前記複数のトラフィック負荷のそれぞれを想定した場合の、前記地点におけるカバレッジホールの発生の有無を判定し、
    前記評価指標算出部は、前記地点がカバレッジホールとなる時間率を算出する、ことを特徴とする請求項4に記載のカバレッジホール評価装置。
  6. 前記カバレッジホール判定部は、前記無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を複数個用いて、前記無線セル毎の受信電力の測定が行われたそれぞれの地点における、前記所定のトラフィック負荷を想定した場合のカバレッジホールの発生の有無を判定し、
    前記評価指標算出部は、前記所定のトラフィック負荷を想定した場合にカバレッジホールとなる場所率を算出する、ことを特徴とする請求項4又は5に記載のカバレッジホール評価装置。
  7. 無線セルの無線パラメータ変更後の、前記無線セル毎の受信電力の測定が行われた地点における無線セル毎の受信電力を予測する予測部をさらに備え、
    前記希望波対干渉波電力比推定部は、前記予測された無線セル毎の受信電力を用いて、前記無線パラメータ変更後の、前記地点における、所定のトラフィック負荷を想定した場合の希望波対干渉波電力比を推定し、
    前記カバレッジホール判定部は、前記推定された希望波対干渉波電力比を用いて、前記無線パラメータ変更後の前記地点における、前記所定のトラフィック負荷を想定した場合のカバレッジホールの発生有無を判定する、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のカバレッジホール評価装置。
  8. 無線端末又は無線基地局からなる無線通信装置であって、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のカバレッジホール評価装置を備えた無線通信装置。
  9. 無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を取得し、前記無線セル毎の受信電力を用いて、所定のトラフィック負荷を想定した場合における希望波対干渉波電力比を推定し、
    前記希望波対干渉波電力比に基づき、想定した前記所定のトラフィック負荷のもとでのカバレッジホールの発生の有無を判定する、ことを特徴とするカバレッジホール評価方法。
  10. 無線端末により測定された無線セル毎の受信電力を取得し、前記無線セル毎の受信電力を用いて、所定のトラフィック負荷を想定した場合における希望波対干渉波電力比を推定する処理と、
    前記希望波対干渉波電力比に基づき、想定した前記所定のトラフィック負荷のもとでのカバレッジホールの発生の有無を判定する処理と、をコンピュータに実行させるプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023112263A1 (ja) * 2021-12-16 2023-06-22 日本電信電話株式会社 無線品質予測方法、及び無線通信システム

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