以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。以下で説明する実施形態では、本発明の電子機器を、複数の処理装置を備えるテレビジョン受像機(以下、テレビと略称する)に適用した例を説明する。なお、適用例はテレビに限定されず、少なくとも第1の処理装置および第2の処理装置を備え、第1の処理装置と第2の処理装置との間で通信(説明の便宜上、以下、「CPU間通信」と呼称する)を実行可能な電子機器であれば、本発明を適用可能である。また、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。さらに、各図面に記載した構成の形状、並びに、長さ、大きさおよび幅などの寸法は、実際の形状や寸法を反映したものではなく、図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更している。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態において、図1から図3に基づいて説明すれば以下のとおりである。
(テレビ1の機能概要)
まず、図1および図2を参照して、本発明に係る電子機器の機能概要について説明する。図1は、テレビ1の要部構成の一例を示すブロック図である。また、図2は、テレビ1において、UPnPを実現する各機能を階層的に示す図である。なお、図1および図2において共通する部材番号を有する部材は同じ部材を示す。
本実施形態に係るテレビ1は、図1に示すように、プラグアンドプレイを実行するための通信規約を実装している入力処理装置11および表示処理装置12を備えるテレビであって、上記入力処理装置11、表示処理装置12、および上記テレビ1の外部機器をそれぞれ通信可能に接続するイーサネット接続部131、イーサネット信号切替部112、およびイーサネット端子部113と、上記入力処理装置11と上記表示処理装置12とを1対1に通信可能に接続するUART接続部132と、を備え、入力処理装置11は、上記通信規約にて規定されている同報メッセージを、上記イーサネット接続部131ではなく、上記UART接続部132を介して上記表示制御装置12に対して送信する信号生成部1112を備える。
以下、「プラグアンドプレイ」とは、複数の機器の間で、ネットワークを介して、自動的に連携処理および設定を行って自動的に協調動作を行う技術のことを意味するものとする。プラグアンドプレイ技術の一例としては、UPnPが挙げられる。UPnPでは、ネットワークを介して接続されている機器(デバイス)を、別の機器(コントロールポイント)が検出する。そして、コントロールポイントに対して入力されたユーザ操作に従って、コントロールポイントが、デバイスを操作して、デバイスの機能を実行する。
具体的には、UPnPの基礎であるUPnP DA(Device Architecture)は、DISCOVERY(機器発見)、ACTION(操作)、およびEVENTING(通知)などから構成される。
DISCOVERYは、UPnPコントロールポイントが、ネットワーク上のUPnPデバイスを自動的に発見するために用いるメッセージである。この機器発見には、次の2種類の方法が用いられる。1つ目は、UPnPコントロールポイントが、宛先としてSSDP(Simple Service Discovery Protocol)で規定されるマルチキャストIPアドレスとポート番号に対して、M−SEARCH(検索要求)をHTTPMU (HTTP Multicast UDP)で送信し、それを受信したUPnPデバイスが応答を返すことで機器発見が行われる。2つ目は、UPnPデバイスが、宛先としてSSDPで規定されるマルチキャストIPアドレスとポート番号に対して、NOTIFY(存在通知)をHTTPMUで送信し、それを受信したUPnPコントロールポイントによって機器発見が行われる。
図2に示すように、プラグアンドプレイを実行するための通信規約にて規定されている同報メッセージ(例えば、図2に示す検索要求信号)が、入力処理装置11から表示処理装置12に送信される。このとき、上記同報メッセージはUART接続部132を介して表示処理装置12に送信される。これにより、入力処理装置11は、CPU間通信の相手が表示処理装置12であることを一意に特定することができる。
なお、本実施形態における「CPU間通信」とは、コントロールポイントである処理装置が、情報の送受信を行う相手である処理装置(デバイス)を特定し、コントロールポイントおよびデバイスの間で接続を確立した後に行う情報の送受信を示す。すなわち本実施形態では、相手を特定するために行う情報の送受信(同報メッセージの送信)以外の情報の送受信を、「CPU間通信」と呼称する。CPU間通信で送信される情報としては、例えば、コントロールポイントがデバイスを操作するための信号(操作信号)や、デバイスからコントロールポイントに状態の通知を行うための信号(通知信号)などが挙げられる。
また、CPU間通信を行う処理装置が特定された後、入力処理装置11と表示処理装置12との間のCPU間通信はイーサネット接続部113を介して行われる。
以下では、CPU間通信として、ACTIONや、EVENTINGが送受信される例について説明する。なお、ACTIONは、コントロールポイントがデバイスに対して具体的な操作を指示する場合に送信するメッセージである。また、EVENTINGは、デバイスが、コントロールポイントに対して、各種の通知を行うために用いるメッセージである。ACTIONおよびEVENTINGは、コントロールポイントおよびデバイスの間で、ユニキャスト通信を用いて1対1で送受信されるものとする。
また、UPnPの応用である UPnP DCP(Device Control Protocol)は、UPnP DAのACTIONや、EVENTINGを具体的に定めたものである。上記DCPの例としては、MediaServerなどが存在する。MediaServerは、映像・音声をホームネットワークで視聴するためのDCPである。また、リモコンのようにTVを操作するためのDCPをベンダーが定義することもできる。
(テレビ1の構成)
次に、図1を参照して、テレビ1の要部構成について説明する。
図1に示すように、テレビ1は、入力処理装置11(第1の処理装置)、表示処理装置12(第2の処理装置)、接続部13、表示部15、およびタッチパネル16を備える。
なお、入力処理装置11および表示処理装置12は、以下に説明する各種機能を実現するためのLSIや、ICチップを搭載した基板によって構成されていてよく、これらの基板が、接続部13を介して接続されるような構成であってもよい。
また、図1に例示するように、入力処理装置11はタッチパネル16と接続されており、表示処理装置12は表示部15と接続されている。これらの接続方法は一例であり、入力処理装置11とタッチパネル16との接続方法、および、表示処理装置12と表示部15との接続方法は図1の例に限定されない。つまり、入力処理装置11およびタッチパネル16、並びに、表示処理装置12および表示部15は、固定的に接続されていてもよいし、着脱可能であってもよい。また、例えば、接続部13を介してこれらを接続してもよい。
なお、以下では、入力処理装置11およびタッチパネル16、並びに、表示処理装置12および表示部15を、着脱可能に構成した例を挙げて説明している。
(入力処理装置11)
入力処理装置11は、図1に示すように、制御部111、イーサネット信号切替部112(相互通信接続部)、イーサネット端子部113(相互通信接続部)、およびタッチパネル制御部116を備える。入力処理装置11は、UPnPにおけるコントロールポイント(リモコンのようにTVを操作するためのDCPに準拠したコントロールポイント)であり、後述する表示処理装置12の入力制御を行うとともに、入力制御を行うためのGUI部品を提供する。具体的には、タッチパネル16に対してなされた入力操作に応じた制御信号(ACTION等)を表示処理装置12に送信することで、表示処理装置12に制御信号に応じた所定の処理を実行させる。
制御部111は、入力処理装置11が備える各部を統括制御するものである。制御部111は、検出制御部1111、信号生成部1112(生成手段、送信手段、信号生成手段、制御信号送信手段)、入力判定部1113、表示指示部1114を含む。
検出制御部1111は、プラグアンドプレイを実行するための通信規約(プロトコル)にて規定されている同報メッセージ(検索要求信号)が送信されることを検知するものである。具体的には、検出制御部1111は、入力処理装置11が検索要求信号を送信する状態、換言すれば、コントロールポイントである入力処理装置11が、制御対象のデバイスを発見できていない状態となったとき(例えば、入力処理装置11が起動されたとき)、当該状態を検知して、検索要求信号の生成を、信号生成部1112に指示する。
また、検出制御部1111は、表示処理装置12から、検索要求信号に対する応答信号を受信すると、入力処理装置11と表示処理装置12との間でUPnPを用いたCPU間通信が可能になったことを示す接続完了情報を、信号生成部1112および入力判定部1113に供給する。これにより、信号生成部1112および入力判定部1113は、表示処理装置12との間でUPnPを用いたCPU間通信が可能となったことを認識することができる。
信号生成部1112は、UPnPコントロールポイントの各メッセージに対応する信号を生成し、送信するものである。例えば、信号生成部1112は、同報メッセージ(検索要求信号)を、後述するUART接続部132を介して、表示処理装置12に対して送信する。具体的には、信号生成部1112は、検出制御部1111の指示を受けて、検索要求信号を生成する。この検索要求信号は、上述のとおり、ネットワークに参加している複数のデバイスに向けて送信され得るマルチキャストメッセージである。このため、信号生成部1112は、生成した検索要求信号を後述するUART接続部132を介して送信される形式の信号に変換する。そして、変換した検索要求信号を後述するUART接続部132を介して、表示処理装置12に対して送信する。
また、信号生成部1112は、検出制御部1111から上記接続完了情報を供給されている場合、入力判定部1113の指示を受けて、指示に応じた信号を生成する。例えば、入力判定部1113の指示を受けて、チャンネルを変更するための操作信号(ACTION等)を生成し、後述するイーサネット接続部131を介して、表示処理装置12に送信する。
入力判定部1113は、テレビ1におけるタッチパネル16が受け付けた入力操作を判定するものである。具体的には、入力判定部1113は、タッチパネル16が受け付けた入力操作における座標、指示体が接触していた時間、および接触した指示体の移動方向などに基づいて入力操作を特定する。そして、特定した入力操作に応じて、信号生成部1112に信号の生成を指示する。また、入力判定部1113は、特定した入力操作に応じて、表示指示部1114に画像の生成を指示する。なお、入力判定部1113が判定する入力操作は、タッチパネル16が受け付けた入力操作に限定されない。例えば、図示しない入力部(例えば、リモコンやテレビ1の筐体に設けられたボタンなど)に対する入力操作を判定してもよい。
表示指示部1114は、テレビ1の表示部15に表示される画像を指示するものである。具体的には、表示指示部1114は、入力判定部1113からの指示を受けて、表示部15に表示されるリモコンを模したGUI部品を生成し、後述するHDMI(登録商標)接続部133を介して、表示処理装置12へ送信する。なお、上記GUI部品は、タッチパネル16へのタッチ操作を受け付けて、テレビ1を操作するものであり、ユーザは、上記リモコン画像を操作することで、テレビ1の機能(チャンネルの変更、音量の変更など)を実現することができる。
次に、イーサネット信号切替部112は、供給された信号の宛先に応じて、信号の送信先を切り替えるものである。具体的には、イーサネット信号切替部112は、供給された信号が表示処理装置12に送信すべき信号である場合は、当該信号を後述するイーサネット接続部131を介して表示処理装置12に送信する。一方、供給された信号が外部に送信すべき信号(例えば、インターネットによるサービスを利用するための信号)である場合、当該信号をイーサネット端子部113を介して外部に送信する。
また、イーサネット信号切替部112は、表示処理装置12から受信した応答信号を、検出制御部1111に供給する。なお、イーサネット信号切替部112は、入力処理装置11の内部に設けられたL2スイッチ(Internal L2 Switch)で実現されていてもよい。
イーサネット端子部113は、外部の機器とイーサネットによるネットワーク接続を行うためのインターフェースである。なお、イーサネット端子部113は、L2スイッチで実現されていてもよい。
最後に、タッチパネル制御部116は、タッチパネル16から出力された座標、指示体が接触していた時間、および接触した指示体の移動方向などを受け取り、入力判定部1113に供給する。
(表示処理装置12)
表示処理装置12は、図1に示すように、制御部121、およびチューナー部123を備える。表示処理装置12は、チューナー部123から受信されるテレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含むテレビ画面を生成する機能を有する。表示処理装置12は、図示しない入力部(例えば、リモコンまたはテレビ1の筐体に設けられたボタンなど)を介して入力されたユーザからの指示に従って、テレビ画面を生成したり、更新したりしてもよい。
なお、表示処理装置12は、タッチパネル16の入力制御を行う入力処理装置11から送信される制御信号を受信し、受信した制御信号に応じて所定の処理を実行する構成である。すなわち、表示処理装置12は、UPnPにおけるデバイスである。
また、表示処理装置12は、入力処理装置11以外の、コントロールポイントとして動作する処理装置(例えば、パソコン、スマートフォン、タブレット端末など)からの制御信号を受信し、所定の処理を実行することができる構成であってもよい。
制御部121は、表示処理装置12が備える各部を統括制御するものである。図1に示すように、制御部121は、信号判定部1211、信号生成部1212、表示制御部1213を含む。
信号判定部1211は、受信した信号がどのような信号であるかを判定するものである。具体的には、信号判定部1211は、受信した信号が入力処理装置11から送信された検索要求信号であると判定すると、信号生成部1212に検索要求信号に対する応答信号の生成を指示する。また、信号判定部1211は、受信した信号がテレビ1の表示を制御するための信号であると判定すると、受信した信号を表示制御部1213に供給する。
信号生成部1212は、UPnPデバイスの各メッセージに対応する信号を生成し、送信するものである。例えば、信号生成部1212は、入力処理装置11に送信する信号を生成する。具体的には、信号生成部1212は、信号判定部1211から応答信号の生成指示を受けて、応答信号を生成する。そして、生成した応答信号を、後述するイーサネット接続部131を介して入力処理装置11に送信する。
なお、信号生成部1212は、応答信号以外の信号を生成して、イーサネット接続部131を介して入力処理装置11に送信してもよい。
表示制御部1213は、入力処理装置11から供給された情報に応じて、表示部15に表示する画像(映像)を決定するものである。具体的には、表示制御部1213は、入力処理装置11から送信された制御信号を受信すると、当該制御信号の指示に応じた処理を実行する。例えば、入力処理装置11からチャンネルの変更を示す制御信号を受信すると、チャンネルの変更処理を実行し、チューナー部123から受信した変更後の映像を表示部15に表示させる。
チューナー部123は、テレビジョン放送信号を受信するためのものである。具体的には、チューナー部123は、選局を実施し、デジタル放送波から指定されたチャンネルのストリームを抽出する。そして、チューナー部123は、抽出したストリームを表示制御部1213に供給する。
(接続部13)
次に、接続部13は、イーサネット接続部131(相互通信接続部)、UART接続部132(第1専用通信接続部)、HDMI接続部133を備える。接続部13は、表示処理装置12が設けられたテレビ1の筐体に、入力処理装置11を着脱可能に接続するためのものである。テレビ1の筐体と入力処理装置11とが接続部13を介して接続されることにより、入力処理装置11と表示処理装置12とが通信可能となり、本実施形態の電子機器としてのテレビ1が構成される。また、テレビ1の筐体に、別の入力処理装置を装着することも可能である。よって、例えば、入力処理装置11を、入力処理装置11と同等の機能を有するがCPUの処理能力が異なる別の入力処理装置と交換することができる。これにより、例えば、テレビ1の構成要素のうち、入力処理装置の性能を単独で向上させることができる。なお、入力処理装置11は、着脱式でなくてもよく、表示処理装置12と入力処理装置11とが固定的に接続されていてもよい。
UART接続部132は、入力処理装置11および表示処理装置12の間を1対1で接続するシリアルインターフェースである。UART接続部132は、入力処理装置11から表示処理装置12への同報メッセージの送信を行うために用いられる。具体的には、信号生成部1112が、UART接続部132を介して、入力処理装置11から表示処理装置12へ、UPnPを実行するための通信規約(プロトコル)にて規定されている同報メッセージ(検索要求信号)を送信する。そして、検索要求信号に対する応答信号を、表示処理装置12がイーサネット接続部131を介して入力処理装置11へ送信することで、入力処理装置11と表示処理装置12との間で、UPnPを用いたCPU間通信が可能となる。なお、以下では、入力処理装置11および表示処理装置12の間の1対1通信を実現するために、UARTを採用した例について説明するが、これには限られず、その他にも任意の接続形式の専用線を用いることができる。
イーサネット接続部131は、入力処理装置11と表示処理装置12との間のCPU間通信を、イーサネットを用いて行うための通信接続線である。具体的には、イーサネット接続部131は入力処理装置11と表示処理装置12との間でUPnPを用いたCPU間通信が可能となった後に、入力処理装置11と表示処理装置12との間で情報を送受信するための通信接続線である。一般的に、UARTの通信速度よりもイーサネットの通信速度のほうが高速である。イーサネット接続部131を介して情報の送受信を行うことで、UART接続部132を介して情報の送受信を行う場合に比べて、情報の伝送量および伝送速度が向上する。
また、イーサネット接続部131は、入力処理装置11から表示処理装置12に送信される検索要求信号に対する応答信号を、表示処理装置12から入力処理装置11へ送信するために用いられる。
なお、以下、イーサネットによりCPU間通信を実現する例について説明するが、これには限られない。CPU間通信では、各処理装置を相互に接続することができる任意のネットワークを採用することができる。
HDMI接続部133は、入力処理装置11から画像、映像および音声を表示処理装置12に送信するためのケーブルである。
(表示部15)
表示部15は、テレビ1が処理する情報を画像(映像)として表示領域に表示する表示デバイスである。具体的には、表示部15は、表示制御部1213がチューナー部123を介して取得したテレビジョン放送の映像や、入力処理装置11からHDMI接続部133を介して送信された画像や映像が表示される。表示部15としては、例えばLCD(液晶ディスプレイ)などが挙げられる。
(タッチパネル16)
タッチパネル16は、ユーザによる入力操作を受け付ける入力デバイスである。具体的には、タッチパネル16は、指示体(指またはペンなど)の接触(接近も含む)を受け付ける入力面と、指示体が入力面に接触したことを検知するとともに、入力面における指示体が接触した位置(座標)を検知するタッチセンサとで構成されている。タッチセンサは、指示体と入力面との接触/非接触を検知できればどのようなセンサで実現されていてもかまわない。例えば、圧力センサ、静電容量センサ、光センサなどで実現される。また、タッチパネル16は検知した座標、指示体が接触していた時間、および接触した指示体の移動方向などをタッチパネル制御部116に出力する。
なお、本実施形態では表示部15とタッチパネル16とは一体となって形成されている。
(テレビ1の機器発見処理フロー)
続いて、図3を参照して、テレビ1が実行する機器発見処理の流れについて説明する。図3は、テレビ1が実行する機器発見処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
まず、検出制御部1111は、検索要求信号を送信する状態を検知する(S1)。具体的には、検出制御部1111は、入力処理装置11が起動されたことを検知し、検索要求信号の生成を、信号生成部1112に指示する。
次に、信号生成部1112は、検索要求信号をUARTで送信する(S2、生成ステップおよび送信ステップ)。具体的には、信号生成部1112は、検出制御部1111の指示を受けて、検索要求信号を生成する。そして、生成した検索要求信号をUART接続部132を介して送信される信号に変換し、変換した検索要求信号をUART接続部132を介して、表示処理装置12(信号判定部1211)に対して送信する。
次に、信号判定部1211は、検索要求信号をUARTで受信する(S11)。具体的には、信号判定部1211は、UART接続部132を介して信号を受信すると、受信した信号の内容を確認し、当該信号を検索要求信号であると判定する。そして、信号判定部1211は、信号生成部1212に対して検索要求信号に対する応答信号の生成を指示する。
次に、信号生成部1212は、応答をイーサネットで送信する(S12)。具体的には、信号生成部1212は、信号判定部1211から応答信号の生成指示を受けて、応答信号を生成する。そして、生成した応答信号を、イーサネット接続部131を介して入力処理装置11に送信する。
次に、入力処理装置11は、応答をイーサネットを介して受信する(S3)。そして、イーサネット信号切替部112は、受信した応答信号を、検出制御部1111に供給する。
次に、検出制御部1111は、機器発見処理を完了させる(S4)。具体的には、検出制御部1111は、応答信号を供給されると、入力処理装置11と表示処理装置12との間でUPnPを用いたCPU間通信が可能になったことを示す接続完了情報を、信号生成部1112および入力判定部1113に供給する。これにより、入力処理装置11と表示処理装置12との間でのCPU間通信が、イーサネット接続部131を介して実行されるようになる。
その後、入力処理装置11と表示処理装置12とは、CPU間通信をイーサネットで実行する(S5およびS13)。例えば、信号生成部1112は、入力判定部1113の指示を受けて、チャンネルを変更するための制御信号を生成し、イーサネット接続部131を介して、表示処理装置12(信号判定部1211)に送信する。そして、信号判定部1211は、受信した信号が、チャンネルを変更するための制御信号、すなわち、テレビ1の表示を制御するための信号であると判定すると、受信した信号を表示制御部1213に供給する。なお、表示処理装置12から入力処理装置11へ、イーサネット接続部131を介して信号が送信されてもよい。
最後に、入力処理装置11および表示処理装置12において、終了条件(例えば、図示しない電源部に対して、電源をOFFする操作が実行されるなど)が満たされた場合(S4およびS14でYES)、処理は終了する。
(実施形態1に係る発明の作用効果)
以上のように、実施形態1に係るテレビ1は、プラグアンドプレイを実行するための通信規約にて規定されている検索要求信号を、入力処理装置11から表示処理装置12へ、UART接続部132を介して送信する。これにより、検索要求信号が表示処理装置12以外のデバイスに送信されることが無いので、入力処理装置11は、CPU間通信の相手を正しく特定することができる。よって、受信した信号がテレビ1の表示を制御するための信号であると判定すると、受信した信号を表示制御部1213に供給する。
また、入力処理装置11がCPU間通信の相手を特定した後は、入力処理装置11と表示処理装置12との間でのCPU間通信は、イーサネット接続部131を介して行われる。これにより、UART接続部132を介したCPU間通信に比べて、情報の伝送量および伝送速度が向上する。
また、CPU間通信を行う処理装置を正しく特定して、UPnPを用いたCPU間通信を実現することができるため、入力処理装置11に表示処理装置12を接続するだけでCPU間通信を実行することができる。すなわち、電子機器に対して別製品を接続するだけで、電子機器に新たな機能を付加することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図4および図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(テレビ10の構成)
図4は、本実施形態に係るテレビ10の要部構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係るテレビ10は、UPnPにおけるデバイスである表示処理装置14からコントロールポイントである入力処理装置11に送信される同報メッセージ(存在通知信号)によって、入力処理装置11がCPU間通信の相手を特定する構成である。
本実施形態に係る表示処理装置14の制御部141は、実施形態1にて説明した表示処理装置12の制御部121と異なり、新たに検出制御部1414を含む。また、制御部141は、実施形態1にて説明した信号判定部1211および信号生成部1212の代わりに、信号判定部1411および信号生成部1412を含む。
検出制御部1414は、プラグアンドプレイを実行するための通信規約(プロトコル)にて規定されている同報メッセージ(存在通知信号)が送信されることを検知するものである。具体的には、検出制御部1414は、表示処理装置12が存在通知信号を送信する状態となったとき(例えば、表示処理装置12が起動されたとき)、当該状態を検知して、存在通知信号の生成を、信号生成部1412に指示する。
信号生成部1412は、UPnPデバイスの各メッセージに対応する信号を生成し、送信するものである。例えば、信号生成部1412は、同報メッセージ(存在通知信号)をUART接続部132を介して、入力処理装置11に対して送信するものである。具体的には、信号生成部1412は、検出制御部1414の指示を受けて、存在通知信号を生成する。この存在通知信号は、ネットワークに参加している複数のデバイスそれぞれに向けて送信されるマルチキャストメッセージである。このため、信号生成部1412は、生成した存在通知信号をUART接続部132を介して送信される形式の信号に変換する。そして、変換した存在通知信号をUART接続部132を介して入力処理装置11に対して送信する。
また、信号生成部1412は、存在通知信号以外の信号を生成して、イーサネット接続部131を介して入力処理装置11に送信してもよい。
信号判定部1411は、受信した信号がどのような信号であるかを判定するものである。例えば、信号判定部1211は、受信した信号がテレビ1の表示を制御するための信号であると判定すると、受信した信号を表示制御部1213に供給する。
(テレビ10の機器発見処理フロー)
続いて、図5を参照して、テレビ10が実行する機器発見処理の流れについて説明する。図5は、テレビ10が実行する機器発見処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
まず、検出制御部1414は、存在通知信号を送信する状態を検知する(S21)。具体的には、検出制御部1414は、表示処理装置12が起動されたことを検知し、存在通知信号の生成を、信号生成部1412に指示する。
次に、信号生成部1412は、存在通知信号をUARTで送信する(S22)。具体的には、信号生成部1412は、検出制御部1414の指示を受けて、存在通知信号を生成する。そして、生成した存在通知信号をUART接続部132を介して送信される信号に変換し、変換した存在通知信号をUART接続部132を介して、入力処理装置11(検出制御部1111)に送信する。
次に、検出制御部1111は、存在通知信号をUARTで受信する(S31)。具体的には、検出制御部1111は、UART接続部132を介して存在通知信号を受信する。そして、検出制御部1111は、機器発見処理を完了させる(S32)。具体的には、検出制御部1111は、存在通知信号を受信すると、入力処理装置11と表示処理装置12との間でUPnPを用いたCPU間通信が可能になったことを示す接続完了情報を、これにより、入力処理装置11と表示処理装置12との間でのCPU間通信が、イーサネット接続部131を介して実行されるようになる。
以降の処理は、実施形態1で説明した機器発見処理と同様の処理が実行されるため、ここでの説明を省略する。
(UART接続部を介した同報メッセージ送信の詳細)
次に、図2を参照して、本実施形態に係るUART接続部132を介した同報メッセージ送信の詳細について説明する。上述したように、本実施形態に係るテレビ1は、同報メッセージをUART接続部132を介して送信する。
仮に、上記同報メッセージの送信がイーサネット接続部131を介して行われるとすると、同報メッセージが外部にも送信される。これにより、表示処理装置12以外のデバイスが検出されるため、入力処理装置11はCPU間通信の相手を特定することができない。
そのため、本発明に係るテレビ1においては、図2に示すように、入力処理装置11が同報メッセージを、UART接続部132を介して表示処理装置12に送信する。UARTは、入力処理装置11と表示処理装置12とを1対1に通信可能に接続するため、同報メッセージが外部に送信されることはない。よって、入力処理装置11はCPU間通信の相手を一意に特定することができる。
ここで、UPnPのプロトコルを実行するアプリケーションが、デフォルトの状態では、イーサネットによりメッセージを送受信に設定されている場合において、同報メッセージのみをUART経由で送信し、その他のCPU間通信をイーサネット経由で行うには、いくつか方法がある。その方法について、以下では、(1)〜(3)の3つを例示的に説明する。
(1)まず、図2に示すように、本実施形態に係るテレビ1において、入力処理装置11が備える信号生成部1112は、コントロールポイントと、カーネル100とを含む構成である。また、表示処理装置12が備える信号生成部1212は、デバイスと、カーネル200とを含む構成である。コントロールポイントおよびデバイスは、UPnPの機能の一部であり、UPnP DCPを実装するアプリケーションである。カーネル100、200は、それぞれ、入力処理装置11,表示処理装置12に搭載されるオペレーティングシステムの中核機能を担うブロックである。
ここで、コントロールポイントまたはデバイスから送信されるメッセージは、各処理装置に搭載されるオペレーティングシステムのカーネルを経由する。以下、主としてコントロールポイントについて説明する(デバイスに関する説明は、括弧書きにて記載する)。
このため、コントロールポイント(デバイス)からHTTP Multicast User Datagram Protocol(HTTP MU)により送信される同報メッセージを、カーネル100(200)のメッセージフィルタリング機能によって抽出し、抽出した同報メッセージをUART115(125)経由で送信するように構成してもよい。また、同報メッセージ以外のメッセージ(ACTION等)については、イーサネット114(124)を経由するように構成すればよい。これにより、既存の処理装置においてアプリケーションを変更することなく、同報メッセージをUARTを介して送信することができる。
(2)UPnPのプロトコルを実行するアプリケーションのソースプログラムは、当該アプリケーションを供給するベンダー側から提供されていない場合が多い。一方で、アプリケーションの各機能モジュール単位で、開発者がカスタマイズした機能モジュールをオリジナルの機能モジュールと差し替えることができるようになっている場合もある。このような場合は、次のように、M−SEARCH(NOTIFY)を送信する機能モジュールを開発者側で準備すればよい。すなわち、UART接続部132を経由してM−SEARCH(NOTIFY)を送信する機能モジュールを準備する。そして、オリジナルの機能モジュールを、カスタマイズした機能モジュールに差し替えればよい。
(3)ソースプログラムが提供されている場合は、M−SEARCH(NOTIFY)を送信する機能に対応するソースプログラムにおいて、M−SEARCH(NOTIFY)がUART接続部132を経由して送信されるよう修正を施せばよい。
(実施形態1および2に関する変形例1)
上述した実施形態1では、検索要求信号のみによって機器発見処理が実行される構成であった。また、実施形態2では、存在通知信号のみによって機器発見処理が実行される構成であった。
しかしながら、本発明に係る電子機器は、検索要求信号によって機器発見処理を実行する機能、および、存在通知信号によって機器発見処理を実行する機能の両方を備えていてもよい。具体的には、ユーザの操作に応じて検索要求信号または存在通知信号を送信する構成であってもよい。本変形例に係るテレビ(不図示)は、例えば、図1に示す入力処理装置11、図4に示す表示処理装置14、および接続部13を備える。
なお、本変形例にて説明した構成は、後述する実施形態3および4においても適用可能である。
〔実施形態3〕
本発明のさらに別の実施形態について、図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(テレビ2の構成)
図6は、本実施形態に係るテレビ2の要部構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係るテレビ2は、放送表示処理装置21(第1の処理装置、制御局、入力/表示処理装置)、放送録画処理装置22(第2の処理装置、内部機器、録画/再生処理装置)、および接続部13を備える。なお、実施形態3に係るテレビ2は、検索要求信号を放送表示処理装置21から放送録画処理装置22へ送信することでCPU間通信の相手を特定するものとして説明するが、存在通知信号を放送録画処理装置22から放送表示処理装置21へ送信することでCPU間通信の相手を特定するものであってもよい。
(放送表示処理装置21)
放送表示処理装置21は、図6に示すように、入力部211、制御部212、表示部213、イーサネット信号切替部214、イーサネット端子部215、HDMI信号切替部216、HDMI端子部217、およびチューナー部218を備える。放送表示処理装置21は、UPnPにおけるコントロールポイントであり、入力部211を介して入力された入力操作に応じて、チューナー部218から受信されるテレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含むテレビ画面を生成する機能を有する。すなわち、放送表示処理装置21は単体でもテレビとして機能するものである。
入力部211は、ユーザからの入力を受け付ける入力デバイスであり、例えば、テレビ2のリモコンからの信号を受け付けるリモコン信号受信部や、テレビ2の筐体に設けられたボタンなどである。また、入力部211はタッチパネルであってもよく、その場合は入力部211と表示部213とは一体となる。
制御部212は、放送表示処理装置21が備える各部を統括制御するものである。図6に示すように、制御部212は、検出制御部2121(検知手段、通信確認手段)、信号生成部2122(送信手段、信号生成手段、制御信号送信手段)、入力判定部2123、および表示制御部2124を含む。
入力判定部2123は、テレビ1が入力部211を介して受け付けた入力操作を判定するものである。具体的には、入力判定部2123は、入力部211が受け付けた入力操作を判定し、特定する。そして、特定した入力操作に応じた処理を実行するよう、制御部212の各部に指示する。例えば、入力判定部2123は、チャンネルを変更するための入力操作を特定すると、チャンネルを変更するため処理を実行するよう、表示制御部2124に指示する。
また例えば、入力判定部2123は、放送録画処理装置22に対する処理を実行するための入力操作を特定すると、当該処理を実行するための制御信号の生成を信号生成部2122に指示する。
検出制御部2121は、プラグアンドプレイを実行するための通信規約(プロトコル)にて規定されている同報メッセージ(検索要求信号)が送信されることを検知するものである。具体的には、検出制御部2121は、放送表示処理装置21が検索要求信号を送信する状態、換言すれば、コントロールポイントである放送表示処理装置21が、制御対象のデバイスを発見できていない状態となったとき(例えば、放送表示処理装置21が起動されたとき)、当該状態を検知して、検索要求信号の生成を、信号生成部2122に指示する。
また、検出制御部2121は、放送録画処理装置22から、検索要求信号に対する応答信号を受信すると、放送表示処理装置21と放送録画処理装置22との間でUPnPを用いたCPU間通信が可能になったことを示す接続完了情報を、信号生成部2122および入力判定部2123に供給する。これにより、信号生成部2122および入力判定部2123は、放送録画処理装置22との間でUPnPを用いたCPU間通信が可能となったことを認識することができる。
信号生成部2122は、UPnPコントロールポイントの各メッセ―ジに対応する信号を生成し、送信するものである。同報メッセージ(検索要求信号)をUART接続部132を介して、放送録画処理装置22に対して送信する。具体的には、信号生成部2122は、検出制御部2121の指示を受けて、マルチキャストメッセージである検索要求信号を生成する。このため、信号生成部2122は、生成した検索要求信号をUART接続部132を介して送信される形式の信号に変換する。そして、変換した検索要求信号をUART接続部132を介して、放送録画処理装置22に対して送信する。
また、信号生成部2122は、検出制御部2121から上記接続完了情報を供給されている場合、入力判定部2123の指示を受けて、指示に応じた信号を生成する。例えば、入力判定部2123の指示を受けて、録画を開始するための制御信号を生成し、イーサネット接続部131を介して、放送録画処理装置22に送信する。
表示制御部2124は、入力判定部2123からの指示に応じて、表示部213に表示する画像(映像)を決定するものである。具体的には、表示制御部2124は、入力判定部2123からの指示を受けて、当該指示に応じた処理を実行する。例えば、入力判定部2123からチャンネルの変更を示す指示を受けると、チャンネルの変更処理を実行し、チューナー部218から受信した変更後の映像を表示部213に表示させる。
また、表示制御部2124は、放送録画処理装置22から、HDMI接続部133を介して受信した映像および音声を、表示部213に表示させる。例えば、放送録画処理装置からHDMI接続部133を介して受信したテレビジョン放送の録画映像および音声を、表示部213に表示させる。
次に、表示部213は、表示制御部2124によって処理された情報が表示される。例えば、表示部213には、表示制御部2124がチューナー部218を介して取得したテレビジョン放送の映像や、放送録画処理装置22からHDMI接続部133を介して送信されたテレビジョン放送の録画映像が表示される。表示部213としては、例えばLCD(液晶ディスプレイ)などが挙げられる。
次に、イーサネット信号切替部214は、供給された信号の送信先を決定するものである。具体的には、イーサネット信号切替部214は、供給された信号が放送録画処理装置22に送信すべき信号である場合は、当該信号をイーサネット接続部131を介して放送録画処理装置22に送信する。一方、供給された信号が外部に送信すべき信号(例えば、インターネットによるサービスを利用するための信号)である場合、当該信号をイーサネット端子部215を介して外部に送信する。
また、イーサネット信号切替部214は、放送録画処理装置22から受信した応答信号を、検出制御部2121に供給する。
次に、HDMI信号切替部216は、供給された映像や音声の送信先を決定するものである。具体的には、HDMI信号切替部216は、供給された映像や音声が放送表示処理装置21にて処理すべきものである場合は、当該映像や音声を表示制御部2124に出力する。一方、供給された映像や音声が外部に送信すべきものである場合は、当該映像や音声をHDMI端子部217を介して外部に送信する。
最後に、チューナー部218は、実施形態1で説明したチューナー部123と同様であるため、その説明を省略する。
(放送録画処理装置22)
放送録画処理装置22は、図6に示すように、制御部221、記憶部222、イーサネット信号切替部223、イーサネット端子部224、HDMI信号切替部225、HDMI端子部226、およびチューナー部227を備える。放送録画処理装置22は、テレビジョン放送を録画し、放送表示処理装置21に送信することで再生する録画/再生装置である。また、放送録画処理装置22は、UPnPにおけるデバイスであり、放送表示処理装置21から送信される制御信号を受信し、受信した制御信号に応じて所定の処理を実行する構成である。
なお、放送録画処理装置22は、所定の処理を実行するための入力を受け付ける入力部(不図示)を備えていてもよい。この場合、放送録画処理装置22は、一般的なテレビに接続しても、録画/再生装置の各種機能を実行することができる。
制御部221は、放送録画処理装置22が備える各部を統括制御するものである。図6に示すように、制御部221は、信号判定部2211、信号生成部2212、および、録画制御部2213を含む。
信号判定部2211は、受信した信号がどのような信号であるかを判定するものである。具体的には、信号判定部2211は、受信した信号が放送表示処理装置21から送信された検索要求信号であると判定すると、信号生成部2212に検索要求信号に対する応答信号の生成を指示する。また、信号判定部2211は、受信した信号がテレビジョン放送を録画する録画処理、または、録画したテレビジョン放送を再生する再生処理を実行するための信号であると判定すると、受信した信号を録画制御部2213に供給する。
信号生成部2212は、UPnPデバイスの各メッセ―ジに対応する信号を生成し、送信するものである。例えば、信号生成部2212は、放送表示処理装置21に送信する信号を生成する。信号生成部2212は、信号判定部2211から応答信号の生成指示を受けて、応答信号を生成する。そして、生成した応答信号を、イーサネット接続部131を介して放送表示処理装置21に送信する。
なお、信号生成部2212は、応答信号以外の信号を生成して、イーサネット接続部131を介して放送表示処理装置21に送信してもよい。
録画制御部2213は、放送表示処理装置21から供給された情報に応じて、録画処理または再生処理を実行するものである。具体的には、録画制御部2213は、放送表示処理装置21から送信された制御信号(ACTION等)を受信すると、当該制御信号の指示に応じた処理を実行する。例えば、放送表示処理装置21からテレビジョン放送の録画処理の実行を示す制御信号を受信すると、テレビジョン放送を記憶部222に記憶(録画)する。また、放送表示処理装置21から録画したテレビジョン放送の再生処理の実行を示す制御信号を受信すると、記憶部222から指定されたテレビジョン放送の録画映像および音声を読み出し、読み出した録画映像および音声を、HDMI接続部133を介して放送表示処理装置21に送信する。
記憶部222は、テレビジョン放送の映像および音声を記憶する記憶デバイスである。具体的には、録画制御部2213がチューナー部227から受信したテレビジョン放送の映像および音声が、記憶部222に記憶される。
イーサネット信号切替部223は、供給された信号の送信先を決定するものである。具体的には、イーサネット信号切替部223は、供給された信号が放送表示処理装置21に送信すべき信号である場合は、当該信号をイーサネット接続部131を介して放送表示処理装置21に送信する。一方、供給された信号が外部に送信すべき信号(例えば、インターネットによるサービスを利用するための信号)である場合、当該信号をイーサネット端子部224を介して外部に送信する。
HDMI信号切替部225は、供給された映像や音声の送信先を決定するものである。具体的には、HDMI信号切替部225は、供給された映像や音声が放送表示処理装置21に送信すべきものである場合は、当該映像や音声を放送表示処理装置21に送信する。一方、供給された映像や音声が外部に送信すべきものである場合は、当該映像や音声をHDMI端子部226を介して外部に送信する。
最後に、チューナー部227は、実施形態1で説明したチューナー部123と同様であるため、その説明を省略する。なお、放送録画処理装置22にもチューナー部227を設けることにおり、放送録画処理装置22を独立化できる。もちろん、放送表示処理装置21のチューナー部218からの信号を、放送録画処理装置22へ入力するようにしてもよい。
(接続部13)
接続部13は、放送表示処理装置21が設けられたテレビ2の筐体に、放送録画処理装置22を着脱可能に接続するためのものであるということ以外は、実施形態1で説明した接続部13と同様であるため、その説明を省略する。
〔実施形態4〕
本発明のさらに別の実施形態について、図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(テレビ3の構成)
図7は、本実施形態に係るテレビ3の要部構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係るテレビ3は、入力処理装置31(第1の処理装置)、表示処理装置32、通話処理装置33(第3の処理装置)、接続部13、接続部34、表示部35、およびタッチパネル36を備える。すなわち、本実施形態に係るテレビ3は、処理装置を3つ備える構成である。なお、表示部35およびタッチパネル36は、実施形態1にて説明した表示部15およびタッチパネル16と同様であるため、その説明を省略する。
なお、実施形態4に係るテレビ3は、検索要求信号を入力処理装置31から、表示処理装置32または通話処理装置33へ送信することでCPU間通信の相手を特定するものとして説明するが、存在通知信号を表示処理装置32または通話処理装置33から入力処理装置31へ送信することでCPU間通信の相手を特定するものであってもよい。
(入力処理装置31)
入力処理装置31は、図7に示すように、制御部311、イーサネット信号切替部312、イーサネット端子部313、およびタッチパネル制御部314を備える。入力処理装置31は、実施形態1で説明した入力処理装置11と同様に、UPnPにおけるコントロールポイントであり、後述するタッチパネル36の入力制御を行う。
制御部311は、入力処理装置31が備える各部を統括制御するものである。制御部311は、検出制御部3111、信号生成部3112(第2送信手段)、入力判定部3113、表示指示部3114、および送信先判定部3115を含む。
検出制御部3111は、実施形態1にて説明した検出制御部1111と異なり、表示処理装置32に送信する検索要求信号の生成と、通話処理装置33に送信する検索要求信号の生成とを信号生成部3112に指示する。その他の機能については、実施形態1にて説明した検出制御部1111と同様である。
信号生成部3112は、実施形態1にて説明した信号生成部1112と異なり、2つのUARTチャンネルを有している。信号生成部3112は、同報メッセージを送信すべき宛先に応じて、UARTチャンネルを切り替える。信号生成部3112は、表示処理装置32に送信する検索要求信号を、UART接続部132を介して送信する(CH1)。また、通話処理装置33に送信する検索要求信号を、UART接続部182(第2専用通信接続部)を介して送信する(CH2)。さらに、送信先判定部3115から供給された判定結果および信号の生成指示に基づいて信号(ACTION等)を生成し、送信先を示す情報を対応付けた信号をイーサネット信号切替部312に出力する。その他の機能については、実施形態1にて説明した信号生成部1112と同様である。
入力判定部3113は、実施形態1にて説明した入力判定部1113と異なり、特定した入力操作に応じた信号の生成指示を、送信先判定部3115に供給する。その他の機能については、実施形態1にて説明した入力判定部1113と同様である。
送信先判定部3115は、入力判定部1113から供給された信号の生成指示を判定するものである。具体的には、入力判定部1113から供給された信号の生成指示が表示処理装置32に送信すべき信号の生成指示であるか、または、通話処理装置33に送信すべき信号の生成指示であるかを判定し、判定結果とともに信号の生成指示を信号生成部3112に供給する。
表示指示部3114は、実施形態1にて説明した信号生成部1112と同様であるため、その説明を省略する。
次に、イーサネット信号切替部312は、実施形態1にて説明したイーサネット信号切替部112と異なり、信号生成部3112から供給された信号に対応付けられた送信先を示す情報に応じて、供給された信号を表示処理装置32に送信するか、または、通話処理装置33に送信するかを決定し、送信する。また、通話処理装置33に信号を送信する場合は、イーサネット接続部181を介して送信する。その他の機能は、実施形態1にて説明したイーサネット信号切替部112と同様である。
イーサネット端子部313およびタッチパネル制御部314は、実施形態1にて説明したイーサネット端子部113およびタッチパネル制御部116とそれぞれ同様であるため、その説明を省略する。
(表示処理装置32)
表示処理装置32は、実施形態1にて説明した表示処理装置12と同じものであり、UPnPにおけるデバイスである。表示処理装置32は、図7に示すように制御部321、およびチューナー部323を備える。なお表示処理装置32が備える各部材は、表示処理装置12が備える部材と同様であるため、その説明を省略する。
(通話処理装置33)
通話処理装置33は、UPnPにおけるデバイスであり、他のユーザと通話するための装置である。すなわち、通話処理装置33は、テレビ3を用いて電話の機能を実行するための装置である。通話処理装置33は、表示処理装置32と同様に、タッチパネル36の入力制御を行う入力処理装置11から送信される制御信号を受信し、受信した制御信号に応じて所定の処理を実行する構成である。
通話処理装置33は、信号判定部331、信号生成部332、および通話処理部333を備える。
信号判定部331は、受信した信号がどのような信号であるかを判定するものである。具体的には、信号判定部331は、受信した信号が入力処理装置31から送信された検索要求信号であると判定すると、信号生成部332に検索要求信号に対する応答信号の生成を指示する。受信した信号がテレビ3を用いたテレビ電話の機能を制御するための信号(ACTION等)であると判定すると、受信した信号を通話処理部333に供給する。
信号生成部332は、実施形態1にて説明した信号生成部1212と異なり、生成した応答信号をイーサネット接続部181を介して入力処理装置31に送信する。その他の機能は、実施形態1にて説明した信号生成部1212と同様である。
通話処理部333は、テレビ3を用いたテレビ電話を実行するための処理を行うものである。具体的には、通話処理部333は、入力処理装置31から送信された制御信号を供給されると、供給された制御信号に応じた処理を実行する。例えば、ユーザの入力操作によって指定された電話番号に電話をかける処理を実行する。
なお、入力処理装置11は、他のユーザとの通話を実行するためのGUI部品を表示処理装置32に表示させてもよい。例えば、表示制御部3213は、表示指示部3114の指示を受けて、表示部15に電話のプッシュボタンを模したGUI部品を表示してもよい。この場合、入力処理装置11は、プッシュボタンを模したGUI部品に対する入力操作(例えば、電話番号を入力する操作)に基づいた制御信号(ACTION等)を生成し、通話処理装置33に生成した制御信号を送信する。
(接続部13および接続部34)
接続部13は、実施形態1で説明した接続部13と同様であるため、その説明を省略する。
また、接続部34は、イーサネット接続部181およびUART接続部182を備える。なお、接続部34は、入力処理装置31と通話処理装置33とを着脱可能に接続するためのものであるということ、および、HDMI接続部133を備えないということ以外は、接続部13と同様である。すなわち、イーサネット接続部181はイーサネット接続部131と同様の構成であり、UART接続部182はUART接続部132と同様の構成である。そのため、詳細な説明を省略する。
〔実施形態5〕
本発明のさらに別の実施形態について、図8および図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(テレビ4の構成)
図8は、本実施形態に係るテレビ4の要部構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係るテレビ4は、表示処理装置12が、複数のコントロールポイントから送信される制御信号(ACTION等)によって制御される構成である。すなわち、本実施形態におけるテレビ4は、入力処理装置11だけでなく、外部機器6からも表示処理装置12の機能を利用することができる構成である。すなわち、本実施形態では、入力処理装置11および外部機器6が表示処理装置12に検索要求信号を送信して、表示処理装置12から応答信号を受信する構成として説明する。しかしながら、これに限られず、表示処理装置12から送信される存在通知信号を、入力処理装置11および外部機器6が受信する構成であってもよい。なお、外部機器6としては、例えば、スマートフォンやタブレット端末などが挙げられる。
イーサネット端子部113は、アクセスポイント5と接続されており、外部機器6は、アクセスポイント5を介して制御信号をテレビ4に送信する。
また、外部機器6は、入力処理装置11と異なり、イーサネット端子部113、イーサネット信号切替部112、およびイーサネット接続部131を介して、表示処理装置12に検索要求信号を送信する。なお、表示処理装置12から外部機器6に対して存在通知信号を送信する場合も、同様に、存在通知信号は、イーサネット(イーサネット接続部131、イーサネット信号切り替え部112、イーサネット端子部113)を経由して送信される。
さらに、外部機器6は、イーサネット端子部113、イーサネット信号切替部112、およびイーサネット接続部131を介して制御信号(ACTION等)を表示処理装置12に送信する。制御信号を受信した信号判定部1211は、当該制御信号を判定し、受信した信号を表示制御部1213に供給する。また、表示制御部1213は、制御信号に応じた表示処理を実行する。図8では、外部機器6からの制御信号に関する制御の流れを、入力処理装置11のものとは区別し点線で示している。
以上のように、表示処理装置12は、UART接続部132を介して接続される入力処理装置11から送信される検索要求信号により入力処理装置11との接続を確立する一方で、イーサネット接続部131、イーサネット信号切り替え部112、イーサネット端子部113を介して接続される外部機器6から送信される検索要求信号により外部機器6との接続を確立することができる。なお、表示処理装置12が入力処理装置11との接続を確立し、入力処理装置11が外部機器6との接続を確立するように構成することも可能である。この場合、コントロールポイントとしての入力処理装置11が、外部機器6に検索要求信号を送信することによって、入力処理装置11と外部機器6との接続が確立される。
なお、外部機器6は、イーサネットを用いて表示処理装置12に検索要求信号を送信するため、表示処理装置12を含む複数のデバイスに検索要求信号が送信される可能性がある。このため、複数のデバイスが検出される場合が想定される。この場合、外部機器6は、検出された複数のデバイスから、ユーザの操作に応じて、CPU間通信を実行するデバイスを選択すればよい。
図9は、テレビ4が表示する表示画面の概略図である。外部機器6からの制御信号を受信する前は、図9の(a)に示すように、表示部15にはテレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含む映像Aと、入力処理装置11からの制御信号によって表示されるGUI部品(例えばリモコンを模したGUI部品)を含む映像Bとが表示されている。
ここで、外部機器6からの制御信号を受信すると、表示部15に表示される映像は、図9の(b)に示すような映像に変化する。すなわち、上記映像Aおよび映像Bに加えて、外部機器6からの制御信号によって表示されるGUI部品(例えばSNSへ投稿するためのGUI部品)が表示される。
なお、本実施形態では、映像Bが表示されていた領域の一部に映像Cが新たに表示される例を説明したが、映像の配置はこの例に限定されるものではない。例えば、映像Aが表示されていた領域の一部に映像Cが新たに表示されてもよいし、映像Bに代わり映像Cが表示されてもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
入力処理装置11、表示処理装置12、表示処理装置14、放送表示処理装置21、放送録画処理装置22、入力処理装置31、表示処理装置32の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)(あるいは、MPU(Micro Processing Unit))を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、上述した各装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る電子機器(テレビ1)は、プラグアンドプレイを実行するための通信規約を実装している第1の処理装置(入力処理装置11)および第2の処理装置(表示処理装置12)を備える電子機器であって、上記第1の処理装置、上記第2の処理装置、および上記電子機器の外部機器(6)をそれぞれ相互に通信可能に接続する相互通信接続部(イーサネット接続部131、イーサネット信号切替部112、およびイーサネット端子部113)と、上記第1の処理装置と上記第2の処理装置とを1対1に通信可能に接続する第1専用通信接続部(UART接続部132)と、を備え、上記通信規約にて規定されており、上記第1の処理装置および第2の処理装置の間の接続を確立するための同報メッセージを、上記相互通信接続部ではなく、上記第1専用通信接続部を介して、上記第2の処理装置に対して送信する送信手段(信号生成部1112)を備える。
上記の構成によれば、電子機器は2つの処理装置を備えており、これら2つの処理装置はプラグアンドプレイを実行するための通信規約を実装している。すなわち、第1の処理装置が、上記通信規約にて規定されている同報メッセージを第2の処理装置に送信することで、第1の処理装置と第2の処理装置との間でプラグアンドプレイを実行することによって確立した通信接続を用いて情報の送受信(以下、CPU間通信と呼称する)が可能となる。
ここで、第1の処理装置は、第1の処理装置と第2の処理装置とを1対1に通信可能に接続する第1専用通信接続部を介して、上記同報メッセージを第2の処理装置に送信する。これにより、同報メッセージが、第1専用通信接続部によって第1の処理装置に接続されている第2の処理装置のみに送信される。
例えば、同報メッセージがネットワークに参加する複数の機器に向けて送信されるマルチキャストメッセージである場合であっても、同報メッセージは第2の処理装置のみに送信されることとなる。
よって、第1の処理装置は、CPU間通信を行う相手を特定することができる。以上より、CPU間通信における、UPnPのM−SEARCHおよびNOTIFYなどのマルチキャストメッセージの送受信を行う場合において、CPU間通信を行う処理装置を正しく特定することができる電子機器を実現することができる。なお、CPU間通信には、UPnP以外のプロトコルを採用することができ、例えば、機器発見にマルチキャストメッセージを使用するようなプロトコル(例えば、ECHONETLite(登録商標)など)を用いることができる。
本発明の態様2に係る電子機器は、上記態様1において、上記同報メッセージは、機器を制御する制御局(入力処理装置11)が上記機器を検索するための検索要求、または、上記機器が上記制御局に対して存在を通知するための存在通知であってもよい。
上記の構成によれば、同報メッセージは、第1の処理装置および第2の処理装置の間の接続を確立するための検索要求または存在通知である。これらはネットワークに参加する複数の機器それぞれに向けて送信されるマルチキャストメッセージであるため、通常は、電子機器と通信可能に接続された外部の機器にも送信されるメッセージである。
しかしながら、第1の処理装置は、第1の処理装置と第2の処理装置とを1対1に通信可能に接続する第1専用通信接続部を介して、上記同報メッセージを第2の処理装置に送信するので、同報メッセージが外部の機器に送信されることはない。よって、同報メッセージであっても、第1の処理装置は、CPU間通信を行う相手を正しく特定することができる。
本発明の態様3に係る電子機器は、上記態様2において、上記第1の処理装置から、上記第1専用通信接続部を介して、上記第2の処理装置へ上記同報メッセージが送信されたことにより接続が確立された後、上記第1の処理装置および第2の処理装置の間において、上記相互通信接続部を介して、上記同報メッセージ以外のメッセージがやり取りされてもよい。
上記の構成によれば、同報メッセージの送信によって接続が確立された後は、同報メッセージ以外のメッセージのやり取りは、相互通信接続部を介して行われる。
これにより、同報メッセージ以外のメッセージを、第1の処理装置と第2の処理装置との間でやり取りすることができるとともに、同報メッセージ以外のメッセージを外部に送信することも可能になる。
本発明の態様4に係る電子機器は、上記態様1において、上記相互通信接続部と接続されている他の装置と通信可能なように、上記相互通信接続部と接続された第3の処理装置(通話処理装置33)と、上記第1の処理装置(入力処理装置31)と上記第3の処理装置とを、1対1に通信可能に接続する第2専用通信接続部(UART接続部182)と、を備え、上記第1の処理装置は、上記同報メッセージを、上記相互通信接続部ではなく、上記第2専用通信接続部を介して、上記第3の処理装置に対して送信する第2送信手段(信号生成部3112)を備え、上記同報メッセージの宛先に応じて、上記第1専用通信接続部および上記第2専用通信接続部のいずれにより上記同報メッセージの送信を行うかを制御してもよい。
上記の構成によれば、第2の処理装置に加えて、第3の処理装置を第1の処理装置と1対1に通信可能に接続している。また、同報メッセージの宛先に応じて、第1専用通信接続部および第2専用通信接続部のいずれにより送信を行うかを制御する。
これにより、コントロールポイントとして動作する処理装置は、デバイスとして動作する複数の処理装置との間でプラグアンドプレイを実行することによるCPU間通信が可能となる。
本発明の態様5に係る電子機器は、上記態様1から3のいずれかにおいて、上記第1の処理装置は、機器を制御する制御局であり、上記第2の処理装置は、上記機器であり、上記第1の処理装置は、上記第2の処理装置との接続が確立された後、上記第2の処理装置を制御するための制御信号を上記相互通信接続部を介して上記第2の処理装置に対して送信する制御信号送信手段(信号生成部1112、信号生成部2112)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、第1の処理装置において制御信号が生成され、生成された制御信号が相互通信接続部を介して第2の処理装置に送信される。
これにより、プラグアンドプレイを用いたCPU間通信によって、さまざまな電子機器を実現することができる。
本発明の態様6に係る電子機器は、上記態様1から3のいずれかにおいて、上記第2の処理装置は、受信したテレビジョン放送信号を処理して得られた映像を表示する表示処理装置(12)であり、上記第1の処理装置は、上記第2の処理装置を制御するための入力操作を受け付ける入力処理装置(11)であり、上記第2の処理装置との接続が確立された後、上記入力操作に応じた制御信号を、上記相互通信接続部を介して上記第2の処理装置に対して送信する制御信号送信手段(信号生成部1112)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、第1の処理装置において、入力操作に応じた制御信号が生成され、生成された制御信号が相互通信接続部を介して第2の処理装置に送信されることによって、テレビジョン放送信号を処理して得られる映像の表示制御が行われる。
これにより、プラグアンドプレイを用いたCPU間通信によって、いわゆるテレビを実現することができる。
本発明の態様7に係る電子機器は、上記態様1から5のいずれかにおいて、上記第1の処理装置および上記第2の処理装置のうち少なくとも一方は、上記相互通信接続部を介して、上記外部機器との間の接続を確立するための同報メッセージを送信、または、受信してもよい。
上記構成によれば、外部機器と第1の処理装置および第2の処理装置のうち少なくとも一方とが、通信規約に従って接続を確立するので、外部機器と電子機器内部の処理装置との間でプラグアンドプレイを実行することによるCPU間通信が可能となる。
本発明の態様8に係る電子機器は、上記態様6において、上記第1の処理装置は、上記第2の処理装置に、上記第2の処理装置が備える表示部(15)の表示領域において入力操作のためのGUI部品を表示させるよう指示するものであり、上記第2の処理装置は、上記相互通信接続部を介して、上記外部機器からの指示に応じて上記表示領域に上記GUI部品とは別のGUI部品を表示させてもよい。
上記構成によれば、外部機器と第2の処理装置とは、通信規約に従って接続を確立するので、外部機器と電子機器内部の処理装置との間でプラグアンドプレイを実行することによるCPU間通信が可能となる。
本発明の態様9に係る電子機器(テレビ3)は、上記態様1から3のいずれかにおいて、上記第2の処理装置は、受信したテレビジョン放送信号を記録し、記録した上記テレビジョン放送信号を処理して得られた映像および音声を出力する録画/再生処理装置(放送録画処理装置22)であり、上記第1の処理装置は、上記第2の処理装置を制御するための入力操作を受け付けるとともに、上記第2の処理装置が出力した映像を表示し、音声を出力する入力/表示処理装置(放送表示処理装置21)であり、上記第2の処理装置との接続が確立された後、上記入力操作に応じた制御信号を、上記相互通信接続部を介して上記第2の処理装置に対して送信する制御信号送信手段(信号生成部2112)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、第1の処理装置において、入力操作に応じた制御信号が生成され、生成された制御信号が相互通信接続部を介して第2の処理装置に送信されることによって、テレビジョン放送信号を記録する処理(録画処理)または記録したテレビジョン信号を処理してえられた映像および音声を出力する処理(再生処理)が実行される。また、再生処理が実行される場合は、出力された映像および音声は第1の処理装置に送信され、映像および音声が出力される。
これにより、プラグアンドプレイを用いたCPU間通信によって、いわゆるレコーダ内蔵のテレビを実現することができる。また、第1の処理装置と第2の処理装置とが着脱可能に構成されていれば、テレビとレコーダとを独立の電子機器として使用することも可能である。また、第1の処理装置および第2の処理装置の交換が容易となり、これらの装置のアップデートを容易に行うことができる。
本発明の態様10に係る電子機器は、上記態様1から7のいずれかにおいて、上記第1専用通信接続部および上記相互通信接続部を含み、上記第1の処理装置と上記第2の処理装置とを接続する接続部(13)をさらに備え、上記第1の処理装置と上記第2の処理装置とは、上記接続部を介して着脱可能に構成されていてもよい。
上記構成によれば、第1の処理装置と第2の処理装置とは着脱可能であるので、第1の処理装置と第2の処理装置とを別製品とすることが可能となる。これにより、これらの装置のアップデートを容易に行うことができる。
本発明の態様11に係る電子機器の制御方法は、プラグアンドプレイを実行するための通信規約を実装している第1の処理装置および第2の処理装置を備える電子機器の制御方法であって、上記第1の処理装置において、上記通信規約にて規定されており、上記第1の処理装置および第2の処理装置の間の接続を確立するための同報メッセージを、上記第1の処理装置、上記第2の処理装置、および上記電子機器の外部機器をそれぞれ相互に通信可能に接続する相互通信接続部ではなく、上記第1の処理装置と上記第2の処理装置とを1対1に通信可能に接続する第1専用通信接続部を介して、上記第2の処理装置に対して送信する送信ステップ(S2)を含む。
上記の構成による作用効果は、上述した態様1と同じである。
本発明の各態様に係る電子機器は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記電子機器が備える各手段として動作させることにより上記電子機器をコンピュータにて実現させる電子機器の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。